JP2022054832A - 搬送台車 - Google Patents

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正康 粥川
Masayasu Kayukawa
守 小▲崎▼
Mamoru Ozaki
天晴 原田
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【課題】駆動源の数の増加を回避しつつ、搬送台車が実行できる動作の種類を増やす。【解決手段】搬送台車1は、台車本体10と、第1駆動輪24及び第2駆動輪25を有し、少なくとも走行動作及び操舵動作を行うことが可能に構成された走行部11と、第1モータ31を有する第1アクチュエータ13と、第2モータ36を有する第2アクチュエータ14と、第1移動動作及び第2移動動作を行うことが可能に構成されたコンベア部12と、第1モータ31から第1駆動輪24への動力伝達及び動力遮断が可能なクラッチブレーキ66と、第2モータ36から第2駆動輪25への動力伝達及び動力遮断が可能なクラッチブレーキ68と、第1モータ31からコンベア部12(第1コンベア40)への動力伝達及び動力遮断が可能なクラッチ71と、第2モータ36からコンベア部12(第2コンベア50)への動力伝達及び動力遮断が可能なクラッチ81とを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、ワークを搬送する搬送台車に関する。
倉庫等の建物内を走行して搬送対象物(ワーク)を搬送するAGV(無人搬送台車)等の搬送台車が、従来から知られている。搬送台車の台車本体には、台車本体に対してワークを移動させるコンベアが後付けされうる。このような構成では、一般的に、台車本体を走行させるための駆動源と、台車本体の進行方向を変更する(台車本体を操舵する)ための駆動源と、コンベアを駆動するための駆動源とが別々に設けられる。この場合、駆動源の数が増加し、搬送台車全体の大型化、重量の増大、製造コスト増大等の問題が生じる。
これに関し、特許文献1には、台車本体を操舵するための駆動源と、コンベアを動作させるための駆動源とが共通化された搬送台車が開示されている。具体的には、搬送台車は、複数の車輪の少なくとも1つを駆動する走行用モータと、複数の車輪の少なくとも1つ(操舵用車輪とする)を操舵する操舵用モータと、ワークを台車本体に対して所定の送り方向(ワーク移動方向)に移動させるためのコンベアとを備える。また、搬送台車は、操舵用モータから操舵用車輪に動力を伝達するための出力軸(第1出力軸とする)と、操舵用モータからコンベアに動力を伝達するための出力軸(第2出力軸とする)と、第1出力軸の回転と第2出力軸の回転とを交互に停止させる切替手段とを備える。これにより、操舵用モータによって、操舵用車輪及びコンベアを交互に動作させることが可能となっている。以上のようにして、2つのモータで、搬送台車の走行、操舵及びコンベアの作動の3つの動作が可能となっている。
特開2008-247070号公報
特許文献1に記載の搬送台車においては、台車本体が所定の装置等の搬送先に到着した後、コンベアによってワークを送り方向(ワーク移動方向)に移動させる動作以外の追加動作(旋回或いは昇降等)ができない。したがって、ワークの姿勢や搬送先の設備の状況によってはワークを受け入れることができないおそれがある。ここで、ワークを受け入れるための機構を搬送先の設備毎に設けることは、コストが大きく増加する等の問題が生じるため、搬送台車側に上記追加動作用の機構が設けられることが求められる。しかしながら、単に追加動作用の機構を新たに設けるのでは、追加動作用の機構を駆動するための駆動源も新たに設ける必要がある。このため、結局は駆動源の数が増え、搬送台車全体の大型化、重量の増大、及び製造コスト増大の問題が新たに生じる。
本発明の目的は、駆動源の数の増加を回避しつつ、搬送台車が実行できる動作の種類を増やすことである。
第1の発明の搬送台車は、台車本体と、一対の車輪を有し、少なくとも、前記一対の車輪の一方である第1車輪及び前記一対の車輪の他方である第2車輪が同じ周速度で同じ向きに回転しているときに前記台車本体を直進走行させる走行動作と、前記第1車輪の周速度と前記第2車輪の周速度とが互いに異なっているときに前記台車本体の進行方向を変更する操舵動作と、を行うことが可能に構成された走行部と、第1駆動源を有し、前記第1車輪の周速度を変更可能に構成された第1駆動部と、第2駆動源を有し、前記第2車輪の周速度を変更可能に構成された第2駆動部と、前記第1駆動源及び前記第2駆動源の一方又は両方によって駆動されることにより、ワークを前記台車本体に対して所定のワーク移動方向に移動させる第1移動動作を行うことが可能に構成され、且つ、前記第1駆動源及び前記第2駆動源の他方又は両方によって駆動されることにより、前記走行動作、前記操舵動作及び前記第1移動動作とは別の、前記ワークを前記ワーク移動方向と異なる方向に移動させる第2移動動作を行うことが可能に構成された移動動作部と、前記第1駆動源から前記第1車輪への動力伝達及び動力遮断が可能な第1走行切替部と、前記第2駆動源から前記第2車輪への動力伝達及び動力遮断が可能な第2走行切替部と、前記第1駆動源から前記移動動作部への動力伝達及び動力遮断が可能な第1移動切替部と、前記第2駆動源から前記移動動作部への動力伝達及び動力遮断が可能な第2移動切替部と、を備えることを特徴とする。
本発明では、第1走行切替部によって第1駆動源から第1車輪に動力が伝達され且つ第2走行切替部によって第2駆動源から第2車輪に動力が伝達されているときに、走行動作及び操舵動作が可能になる。また、本発明では、移動動作部によって、ワークをワーク移動方向に移動させるための第1移動動作に加えて、第1移動動作とは別の第2移動動作を行うことができる。つまり、本発明の搬送台車は、2つの駆動源により、走行動作、操舵動作、第1移動動作及び第2移動動作の4つの動作を行うことができる。したがって、駆動源の数の増加を回避しつつ、搬送台車が実行できる動作の種類を増やすことができる。
第2の発明の搬送台車は、前記第1の発明において、前記第2移動動作は、前記ワークを鉛直軸周りに旋回させる旋回動作であることを特徴とする。
本発明では、駆動源の数の増加を回避しつつ、搬送台車が実行できる動作としてワークの旋回ができる。
第3の発明の搬送台車は、前記第2の発明において、前記移動動作部は、前記走行部とは別に設けられ、前記第1移動切替部を介して前記第1駆動源から動力が伝達されることによって動作するように構成された第1移動動作部と、前記走行部とは別に設けられ、前記第2移動切替部を介して前記第2駆動源から動力が伝達されることによって動作するように構成された第2移動動作部と、を有し、 前記第1移動動作部及び前記第2移動動作部の一方又は両方によって、前記第1移動動作を行うことが可能であり、前記第1移動動作部及び前記第2移動動作部の他方又は両方によって、前記旋回動作として、前記ワークを前記台車本体に対して旋回させることが可能であることを特徴とする。
移動動作部は、例えば、走行部に含まれる第1車輪及び第2車輪を回転させることによって、台車本体を含む搬送台車全体を旋回させることでワークを旋回させても良い。但し、このような構成では、搬送台車全体を旋回させるためのスペースが必要になる。本発明では、移動動作部が走行部とは別に設けられており、ワークを台車本体に対して旋回させることができる。したがって、搬送台車全体を旋回させる構成と比べて、小さなスペース内でワークを旋回させることができる。
第4の発明の搬送台車は、前記第3の発明において、前記第1移動動作部は、前記ワーク移動方向に延びた、前記ワークが載置される第1コンベアを有し、前記第2移動動作部は、前記ワーク移動方向と交差する幅方向において前記第1コンベアと並べて配置され且つ前記ワーク移動方向に延びた、前記ワークが載置される第2コンベアを有し、前記第1移動動作は、前記第1コンベアと前記第2コンベアとを同じ向きに動作させることにより行われ、前記旋回動作は、前記第1コンベアと前記第2コンベアとを互いに逆向きに動作させることにより行われることを特徴とする。
本発明では、第1コンベア及び第2コンベアが同じ向きに動作しているときに、第1コンベア及び第2コンベアの両方に載置されているワークを、ワーク移動方向に移動させることができる。また、第1コンベア及び第2コンベアが互いに逆向きに動作しているときに、ワークのうち第1コンベアに載置されている部分と第2コンベアに載置されている部分とを互いに逆向きに動かすことができる。これにより、第1コンベア及び第2コンベアに載置されているワークを鉛直軸周りに旋回させることができる。したがって、簡単な構成によってワークの搬送及び旋回を行うことができる。
第5の発明の搬送台車は、前記第1の発明において、前記移動動作部は、前記ワーク移動方向に延びた、前記ワークが載置されるコンベアと、前記第2移動動作として、前記コンベアを前記台車本体に対して少なくとも鉛直方向に移動させる昇降動作を行うように構成された昇降機構と、を有し、前記コンベアは、前記第1移動切替部を介して前記第1駆動源から動力が伝達されることによって動作するように構成され、前記昇降機構は、前記第2移動切替部を介して前記第2駆動源から動力が伝達されることによって動作するように構成されていることを特徴とする。
本発明では、コンベアの鉛直方向における位置を変更できる。したがって、ワークの受取場所の高さとワークの搬送先の高さとが互いに異なっている場合でも、高さ調整用の機構を搬送先の設備に設けることなくワークを搬送することが可能である。
第1実施形態に係る搬送台車が使用される、倉庫の内部空間の一部を示す模式図である。 搬送台車の側面図である。 搬送台車の平面図である。 台車本体の内側に配置された構成要素を示す説明図である。 (a)は、搬送台車の走行を示す説明図であり、(b)は、搬送台車の操舵 を示す説明図である。 (a)は、台車本体に対するワークの移動を示す説明図であり、(b)は、ワークの旋回を示す説明図である。 第1実施形態の変形例に係る搬送台車の平面図である。 別の変形例に係る、台車本体内に収容された構成要素を示す説明図である。 第2実施形態に係る搬送台車の側面図である。 台車本体内に収容された構成要素を示す説明図である。
<第1実施形態>
次に、本発明の第1実施形態について説明する。なお、図1の紙面垂直方向及び図2の紙面上下方向を、上下方向(重力の作用する鉛直方向)とする。
(搬送台車の概略)
第1実施形態に係る搬送台車1の概略について、図1を参照しつつ説明する。図1は、搬送台車1が使用される倉庫の内部空間Sの一部を示す模式的な平面図である。
搬送台車1は、例えば倉庫等の建物内の床面F(図2参照)を移動して、搬送対象物であるワークWを搬送するように構成されている。搬送台車1は、例えば自動制御される無人搬送台車(AGV)であるが、これには限られない。搬送台車1は、台車全体が走行するための機構(詳細は後述。図1においては不図示)と、ワークWの受渡しを行うコンベア部12(詳細は後述)とを備える。
図1に示すように、倉庫の内部空間Sには、例えば、装置2(受取場所)と、装置3(搬送先)とが設けられている。装置2及び装置3は、互いに離れた位置に配置されている。装置2は、例えば、ワークWを運ぶコンベア2aを有する。同様に、装置3はコンベア3aを有する。
搬送台車1は、例えば、装置2の近傍まで移動した後、コンベア2aによって運ばれるワークWをコンベア部12によって受け取る。その後、搬送台車1は、装置3の近傍まで走行し、コンベア部12によってワークWをコンベア3aに渡す。このようにして、搬送台車1は、装置2から装置3にワークWを搬送することが可能である。
(搬送台車の構成)
次に、搬送台車1の構成について図2~図4を参照しつつ説明する。図2は、搬送台車1の側面図(搬送台車1を左側から見た図)である。図3は、搬送台車1の平面図である。図4は、搬送台車1の台車本体10(後述)の内側に配置された構成要素を示す説明図である。図2の紙面上下方向を上下方向(重力が作用する鉛直方向)とする。図2の紙面左右方向(図3及び図4の紙面上下方向)を、搬送台車1の前後方向(以下、単に前後方向)とする。図2の紙面垂直方向(図3及び図4の紙面左右方向)を、搬送台車1の左右方向(以下、単に左右方向)とする。なお、前後方向及び左右方向は、台車本体10を基準とした方向であり、上述した内部空間Sにおける装置2等の向きとは必ずしも関係しない。
主に図2に示すように、搬送台車1は、台車本体10と、走行部11と、コンベア部12(本発明の移動動作部)と、第1アクチュエータ13(図4参照。本発明の第1駆動部)と、第2アクチュエータ14(図4参照。本発明の第2駆動部)と、制御装置15とを備える。走行部11は、台車本体10を含む搬送台車1全体を走行させるように構成されている。コンベア部12は、ワークWを台車本体10に対して移動させる。第1アクチュエータ13及び第2アクチュエータ14は、走行部11及びコンベア部12を駆動する(詳細は後述)。制御装置15は、第1アクチュエータ13及び第2アクチュエータ14を制御する。なお、以下では、「走行」は、主に、台車本体10を含む搬送台車1全体の倉庫内における移動を意味する。「移動」は、主に、ワークWの台車本体に対する移動を意味する。第1アクチュエータ13、第2アクチュエータ14及び制御装置15の動力源は、バッテリ(不図示)である。
台車本体10は、例えば、概ね直方体状の中空の部材である(図2~図4参照)。つまり、台車本体10は、例えば、平面視で略矩形状である(図3、図4参照)。上下方向から見たとき、台車本体10の長辺は前後方向に延び、台車本体10の短辺は左右方向に延びている。前後方向は、台車本体10が直進走行しているときの台車本体10の進行方向である。左右方向は、台車本体10の幅方向である。台車本体10の内側には、走行部11、第1アクチュエータ13及び第2アクチュエータ14の少なくとも一部が収容されている。台車本体10の上には、コンベア部12が設けられている。
走行部11は、台車本体10を走行させるように構成されている。走行部11は、台車本体10に取り付けられている。走行部11は、一対の駆動輪21(本発明の一対の車輪。図2及び4参照)と、従動輪22、23(図2参照)とを備える。一対の駆動輪21の一方である第1駆動輪24(本発明の第1車輪)が、第1アクチュエータ13によって回転駆動される。また、一対の駆動輪21の他方である第2駆動輪25(本発明の第2車輪)が、第2アクチュエータ14によって回転駆動される。従動輪22、23は、台車本体10が床面F上を走行しているときに、前後方向及び/又は左右方向に従動的に回転する。
図2に示すように、一対の駆動輪21は、例えば、台車本体10の下部の前後方向中央部に回転可能に取り付けられている。一対の駆動輪21は、台車本体10の左右両側に設けられている。すなわち、図4に示すように、第1駆動輪24は、台車本体10の左端部(台車本体10の幅方向における一方側)に取り付けられている。第2駆動輪25は、台車本体10の右端部(台車本体10の幅方向における他方側)に取り付けられている。第1駆動輪24及び第2駆動輪25は、第1駆動輪24の回転軸24aと第2駆動輪25の回転軸25aとが同一の直線に沿って延びるように配置されている。言い換えれば、回転軸24aと回転軸25aは互いに略平行である。第1駆動輪24の外径と第2駆動輪25の外径は、略等しい。
コンベア部12は、ワークWを台車本体10に対して移動させるためのものである。図2に示すように、コンベア部12は、例えば、台車本体10の上に設けられている。コンベア部12は、走行部11とは別に設けられている(すなわち、走行部11と部材を共有していない)。コンベア部12の詳細については後述する。
第1アクチュエータ13は、第1駆動輪24を回転駆動可能に構成されている。図4に示すように、第1アクチュエータ13は、例えば、第1モータ31(本発明の第1駆動源)と、減速機32と、ブレーキ34とを備える。第1モータ31は、動力が第1駆動輪24に伝えられているときに第1駆動輪24を回転駆動する。第1モータ31は、例えばモータドライバ33によって駆動制御される。第1モータ31は、モータドライバ33による制御に応じて、第1モータ31の回転軸31aの回転する向き(時計回り、反時計回り)が切り替えられることが可能に構成されている。減速機32は、公知の減速機であり、第1モータ31のトルクを増幅させるように構成されている。減速機32は、第1モータ31の回転軸31aの一端部に取り付けられている。また、減速機32には、後述の伝動軸65が取り付けられている。第1モータ31の回転軸31aの軸方向及び伝動軸65の軸方向は、例えば、第1駆動輪24の回転軸24aの軸方向と略平行であるが、これには限られない。減速機32は、奇数個の歯車(不図示)を有しており、左右方向から見たときに、伝動軸65を回転軸31aと同じ向きに回転させるように構成されている。ブレーキ34は、第1モータ31の回転軸31aの他端部に取り付けられており、搬送台車1の走行時や操舵時に、回転軸31aの減速と停止を行う。
第2アクチュエータ14は、第2駆動輪25を回転駆動可能に構成されている。図4に示すように、第2アクチュエータ14は、例えば、第2モータ36(本発明の第2駆動源)と、減速機37と、ブレーキ39とを備える。第2モータ36は、動力が第2駆動輪25に伝えられているときに第2駆動輪25を回転駆動する。第2モータ36は、例えばモータドライバ38によって駆動制御される。第2モータ36は、モータドライバ38による制御に応じて、第2モータ36の回転軸36aの回転する向き(時計回り、反時計回り)が切り替えられることが可能に構成されている。減速機37は、減速機32と同様の公知の減速機である。減速機37は、第2モータ36の回転軸36aの一端部に取り付けられている。また、減速機37には、後述の伝動軸67が取り付けられている。減速機37は、奇数個の歯車(不図示)を有しており、左右方向から見たときに、伝動軸67を回転軸36aと同じ向きに回転させるように構成されている。第2モータ36の回転軸36aの軸方向及び伝動軸67の軸方向は、例えば、第2駆動輪25の回転軸25aの軸方向と略平行であるが、これには限られない。ブレーキ39は、第2モータ36の回転軸36aの他端部に取り付けられており、搬送台車1の走行時や操舵時に、回転軸36aの減速と停止を行う。
図2に戻って、従動輪22は、台車本体10の前側部分に回転可能に取り付けられている。従動輪22は、支持部材22aに回転可能に支持されている。支持部材22aは、上下方向を旋回軸方向として旋回自在に構成されている。従動輪23は、台車本体10の後側部分に回転可能に取り付けられている。従動輪23は、支持部材23aに回転可能に支持されている。支持部材23aは、上下方向を旋回軸方向として旋回自在に構成されている。これにより、従動輪22、23は、一対の駆動輪21が回転することにより台車本体10が床面F上を移動しているときに、前後方向及び/又は左右方向に従動的に回転する。
制御装置15は、搬送台車1全体の動作を制御するためのものである。図2に示すように、制御装置15は、例えば台車本体10の内部に設けられているが、これには限られない。制御装置15は、有線又は無線によりモータドライバ33、38と電気的に接続されている。制御装置15は、第1モータ31のトルクの向き及び大きさを制御するための信号をモータドライバ33に出力する。また、制御装置15は、第2モータ36のトルクの向き及び大きさを制御するための信号をモータドライバ38に出力する。制御装置15は、後述するクラッチブレーキ66、68、クラッチ71、81とも電気的に接続されている。
(搬送台車の詳細構成)
次に、搬送台車1の詳細構成について、引き続き図2~図4を参照しつつ説明する。搬送台車1は、駆動源の数の増加を回避しつつ、実行できる動作の種類が従来の搬送台車と比べて多くなるように、以下のように構成されている。
(コンベア部の詳細構成)
まず、コンベア部12の詳細構成について説明する。図3に示すように、コンベア部12は、第1コンベア40(本発明の第1移動動作部)と、第2コンベア50(本発明の第2移動動作部)とを有する。第1コンベア40及び第2コンベア50は、後述するように、ワークWを台車本体10に対して前後方向に移動させる(ワークWを搬送先へ送る)ことが可能、且つ、ワークWを台車本体10に対して旋回させることが可能に構成されている。前後方向が、本発明のワーク移動方向に相当する。左右方向が、第1コンベア40及び第2コンベア50における複数のローラ41及びローラ51の回転軸方向(以下、ローラ幅方向とも呼ぶ)である。つまり、ローラ幅方向は、ワーク移動方向と直交する(交差する)方向である。ローラ幅方向は、本発明の幅方向に相当する。
第1コンベア40は、例えば一般的なローラコンベアである。第1コンベア40は、台車本体10の左側部分の上に配置されている。図3に示すように、第1コンベア40は、前後方向に並べて配置された複数の(一例として、5つの)ローラ41(前側から順にローラ41a、41b、41c、41d、41e)を有する。ローラ41a~41eは、例えば、台車本体10に固定された不図示のフレームに回転可能に取り付けられている。ローラ41a~41eの径は略等しい。ローラ41a~41eのローラ幅方向は、は、左右方向と略平行である。複数のローラ41の左端部には、スプロケット42がそれぞれ設けられている。複数のローラ41は、スプロケット42を介してチェーン43によって互いに接続されている。また、ローラ幅方向において、例えばローラ41cの中間部には、スプロケット44が設けられている。スプロケット44には、後述する伝達機構63によって動力が伝達される。これにより、ローラ41cが回転駆動されると、チェーン43が従動的に動いて、残りのローラ41が従動回転する。
第1コンベア40は、後述するように、第1モータ31によって駆動される。例えば、搬送台車の1の左側から見たときに(図2参照)、第1モータ31の回転軸31aが反時計周りに回転しており且つ第1モータ31の動力が第1コンベア40に伝達されているとき、各ローラ41は、反時計周りに回転している。以降の説明においては、「搬送台車の1の左側から見たときに」を、単に「左側から見たときに」と称する。また、左側から見たときに(図2参照)、第1モータ31の回転軸31aが時計周りに回転しているとき、各ローラ41は、時計回りに回転する。
第2コンベア50は、第1コンベア40と同様のローラコンベアである。図3に示すように、第2コンベア50は、台車本体10の右側部分の上に配置されている。つまり、第2コンベア50は、左右方向(ローラ幅方向)において、第1コンベア40と並べて配置されている。第2コンベア50は、前後方向に並べて配置された複数の(一例として、5つの)ローラ51(前側から順にローラ51a、51b、51c、51d、51e)を有する。ローラ51の径は、ローラ41の径と略等しい。ローラ51a~51eの回転軸方向(ローラ幅方向)は、左右方向と略平行である。複数のローラ51の右端部には、スプロケット52がそれぞれ設けられている。複数のローラ51は、スプロケット52を介してチェーン53によって互いに接続されている。また、ローラ幅方向において、例えばローラ51cの中間部には、スプロケット54が設けられている。スプロケット54には、後述する伝達機構64によって動力が伝達される。これにより、ローラ51cが回転駆動されると、チェーン53が従動的に動いて、残りのローラ51が従動回転する。
第2コンベア50は、後述するように、第2モータ36によって駆動される。例えば、左側から見たときに(図2参照)、第2モータ36の回転軸36aが反時計周りに回転しており且つ第2モータ36の動力が第2コンベア50に伝達されているとき、各ローラ51が、反時計回りに回転する。また、左側から見たときに(図2参照)、第2モータ36の回転軸36aが時計周りに回転しているとき、各ローラ51が、時計回りに回転する。
(伝達機構)
次に、第1アクチュエータ13の動力及び第2アクチュエータ14の動力を伝達するための伝達機構の構成について説明する。図4に示すように、搬送台車1は、伝達機構61、62、63、64を有する。
伝達機構61は、第1モータ31の動力を第1駆動輪24に伝達するための機構である。伝達機構61は、伝動軸65と、クラッチブレーキ66(本発明の第1走行切替部)とを有する。伝動軸65は、減速機32に回転可能に装着された軸である。伝動軸65は、減速機32の左右方向における両側に突出している。伝動軸65は、第1モータ31によって減速機32を介して回転駆動される。クラッチブレーキ66は、電磁クラッチ及び電磁ブレーキの両方の機能を有する公知のクラッチブレーキ装置である。クラッチブレーキ66には、伝動軸65の左端部及び第1駆動輪24の回転軸24aの右端部が装着されている。クラッチブレーキ66は、クラッチとして、伝動軸65と回転軸24aとの間での動力伝達及び動力遮断が可能に構成されている。言い換えると、クラッチブレーキ66は、動力を伝達する伝達状態と動力を遮断する遮断状態との間で状態が切り替えられることが可能に構成されている。クラッチブレーキ66の状態が伝達状態であるとき、第1モータ31の動力が減速機32、伝動軸65及びクラッチブレーキ66を介して第1駆動輪24に伝達される。これにより、第1駆動輪24が第1モータ31によって回転駆動される。クラッチブレーキ66の状態が遮断状態であるとき、第1駆動輪24は回転駆動されない。また、クラッチブレーキ66は、ブレーキとして、第1駆動輪24の回転を制動することが可能に構成されている。クラッチブレーキ66は、制御装置15と電気的に接続されている。
伝達機構62は、第2モータ36の動力を第2駆動輪25に伝達するための機構である。伝達機構62は、伝動軸67と、クラッチブレーキ68(本発明の第2走行切替部)とを有する。伝動軸67は、減速機37に回転可能に装着された軸である。伝動軸67は、減速機37の左右方向における両側に突出している。伝動軸67は、第2モータ36によって減速機37を介して回転駆動される。クラッチブレーキ68は、クラッチブレーキ66と同様のクラッチブレーキ装置である。クラッチブレーキ68には、伝動軸67の右端部及び第2駆動輪25の回転軸25aの左端部が装着されている。クラッチブレーキ68は、クラッチとして、伝動軸67と回転軸25aとの間での動力伝達及び動力遮断が可能に構成されている。言い換えると、クラッチブレーキ68は、伝達状態と遮断状態との間で状態が切り替えられることが可能に構成されている。クラッチブレーキ68の状態が伝達状態であるとき、第2駆動輪25が第2モータ36によって回転駆動される。クラッチブレーキ68の状態が遮断状態であるとき、第2駆動輪25は回転駆動されない。また、クラッチブレーキ68は、ブレーキとして、第2駆動輪25の回転を制動することが可能に構成されている。クラッチブレーキ68は、制御装置15と電気的に接続されている。
伝達機構63は、第1モータ31の動力を第1コンベア40に伝達するための機構である。図4に示すように、伝達機構63は、第1モータ31の動力伝達方向における上流側から順に、上述の伝動軸65と、クラッチ71(本発明の第1移動切替部)と、伝動軸72と、スプロケット73と、チェーン74と、スプロケット75、76と、チェーン77と、上述したスプロケット44(図3参照)とを有する。伝達機構63は、例えば、台車本体10の左右方向における中心よりも左側の空間に収まるように配置されている(図4参照)。伝動軸65の右端部は、クラッチ71に装着されている。クラッチ71は、公知の電磁クラッチ装置である。クラッチ71には、伝動軸65の右端部と、伝動軸72の左端部が装着されている。クラッチ71は、伝動軸65と伝動軸72との間での動力伝達及び動力遮断が可能に構成されている。言い換えると、クラッチ71は、伝達状態と遮断状態との間で状態が切り替えられることが可能に構成されている。クラッチ71は、制御装置15と電気的に接続されている。伝動軸72は、クラッチ71に回転可能に装着された軸である。スプロケット73は、伝動軸72に固定されている。スプロケット75、76は、例えば台車本体10の前側部分に一体回転可能且つ互いに同軸に取り付けられている。チェーン74は、スプロケット73、75に掛けられている。チェーン77は、スプロケット76、44に掛けられている(図3及び図4参照)。
クラッチ71の状態が伝達状態であるとき、第1モータ31の動力が減速機32、伝動軸65、クラッチ71、伝動軸72、スプロケット73、チェーン74、スプロケット75、76、チェーン77及びスプロケット44を介してローラ41cに伝達される。これにより、複数のローラ41が回転駆動され、第1コンベア40が駆動される。クラッチ71の状態が遮断状態であるとき、第1コンベア40は駆動されない。
伝達機構64は、第2モータ36の動力を第2コンベア50に伝達するための機構である。図4に示すように、伝達機構64は、第2モータ36の動力伝達方向における上流側から順に、上述の伝動軸67と、クラッチ81(本発明の第2移動切替部)と、伝動軸82と、スプロケット83と、チェーン84と、スプロケット85、86と、チェーン87と、上述したスプロケット54(図3参照)とを有する。伝達機構64は、例えば、台車本体10の左右方向における中心よりも右側の空間に収まるように配置されている(図4参照)。伝動軸67の左端部は、クラッチ81に装着されている。クラッチ81は、クラッチ71と同様の公知の電磁クラッチ装置である。クラッチ81には、伝動軸67の左端部と、伝動軸82の右端部がそれぞれ装着されている。クラッチ81は、伝動軸67と伝動軸82との間での動力伝達及び動力遮断が可能に構成されている。言い換えると、クラッチ81は、伝達状態と遮断状態との間で状態が切り替えられることが可能に構成されている。クラッチ81は、制御装置15と電気的に接続されている。伝動軸82は、クラッチ81に回転可能に装着された軸である。スプロケット83は、伝動軸82に固定されている。スプロケット85、86は、例えば台車本体10の後側部分に一体回転可能且つ互いに同軸に取り付けられている。チェーン84は、スプロケット83、85に掛けられている。チェーン87は、スプロケット86、54に掛けられている。(図3及び図4参照)
クラッチ81の状態が伝達状態であるとき、第2モータ36の動力が減速機37、伝動軸67、クラッチ81、伝動軸82、スプロケット83、チェーン84、スプロケット85、86、チェーン87及びスプロケット54を介してローラ51cに伝達される。これにより、複数のローラ51が回転駆動され、第2コンベア50が駆動される。クラッチ81の状態が遮断状態であるとき、第2コンベア50は駆動されない。
(搬送台車の動作)
次に、上記構成を有する搬送台車1の動作について、図5(a)、(b)及び図6(a)、(b)を参照しつつ説明する。図5(a)は、搬送台車1の直進走行を示す説明図である。図5(b)は、搬送台車1の操舵を示す説明図である。図6(a)は、台車本体10に対するワークWの前後方向における移動を示す説明図である。図6(b)は、ワークWの旋回を示す説明図である。なお、図5(a)、(b)及び図6(a)、(b)のいずれも平面図である。制御装置15が各部を制御することにより、搬送台車1において種々の動作が行われる。
まず、搬送台車1の走行(直進走行)及び操舵について説明する。搬送台車1が走行しているとき、第1コンベア40及び第2コンベア50には、ワークWが載置されていても良い。或いは、第1コンベア40及び第2コンベア50にワークWが載置されていなくても良い。制御装置15は、クラッチブレーキ66及びクラッチブレーキ68を制御して伝達状態にする。これにより、第1モータ31の動力が第1駆動輪24に伝達され、第2モータ36の動力が第2駆動輪25に伝達される。また、制御装置15は、クラッチ71及びクラッチ81を制御して遮断状態にする。これにより、第1コンベア40及び第2コンベア50には動力が伝達されなくなる。
この状態で、制御装置15は、搬送台車1を直進走行させるために、以下の制御を行うことが可能である。すなわち、制御装置15は、第1モータ31の回転軸31a及び第2モータ36の回転軸36aが、左右方向から見たときに同じ向きに同じ回転数で回転するように、モータドライバ33、38に制御信号を送る。これにより、第1駆動輪24及び第2駆動輪25が、左右方向から見たときに同じ向きに略等しい回転数で(すなわち、略等しい周速度で)回転する(図5(a)の矢印A01、A02参照)。このとき、台車本体10を含む搬送台車1全体が、床面F(図2参照)と平行な方向であり且つ第1駆動輪24の回転軸24a及び第2駆動輪25の回転軸25aと略直交する方向(図5(a)の矢印A03参照)に、略直線的に走行する(直進走行する)。このような第1駆動輪24及び第2駆動輪25の動作が、本発明の走行動作に相当する。
また、制御装置15は、所定方向に直進走行している搬送台車1の進行方向を所定方向と異ならせるために(搬送台車1を操舵するために)、以下の制御を行うことが可能である。すなわち、制御装置15は、第1モータ31の回転軸31a及び第2モータ36の回転軸36aが、左右方向から見たときに同じ向きに、且つ、互いに異なる回転数で回転するように、モータドライバ33、38に制御信号を送る。これにより、第1駆動輪24及び第2駆動輪25が、左右方向から見たときに同じ向きに、互いに異なる回転数で(すなわち、互いに異なる周速度で)回転する。図5(b)に示された例では、第1駆動輪24の周速度が比較的遅く、第2駆動輪25の周速度が比較的速い(図5(b)の矢印A04、A05参照)。この場合、台車本体10の右側部分の走行スピードが台車本体10の左側部分の走行スピードよりも速くなる。このため、台車本体10が所定方向に対して左側に傾く。これにより、台車本体10の進行方向が所定方向から別の方向に変更される(図5(b)の矢印A06参照)。このような第1駆動輪24及び第2駆動輪25の動作が、本発明の操舵動作に相当する。逆に、第1駆動輪24の回転数が比較的大きく、第2駆動輪25の回転数が比較的小さい場合、台車本体10は右側に傾く。
また、制御装置15は、ブレーキ34、39がブレーキとして機能するようにブレーキ34、39を制御することが可能である。すなわち、制御装置15は、ブレーキ34を制御して第1モータ31の回転軸31aの回転を制動することにより、第1駆動輪24の回転を制動することができる。また、制御装置15は、ブレーキ39を制御して第2モータ36の回転軸36aの回転を制動することにより、第2駆動輪25の回転を制動することができる。これにより、走行している搬送台車1を減速及び停止させることができる。
また、制御装置15は、クラッチブレーキ66、68を制御してブレーキとして機能させることができる。これにより、例えば、回転停止している第1駆動輪24及び第2駆動輪25の回転停止状態を維持させることができる。また、制御装置15は、クラッチブレーキ66、68をブレーキとして機能させることにより、回転中の第1駆動輪24及び第2駆動輪25の回転を制動しても良い。
次に、コンベア部12によってワークWを台車本体10に対して移動させる動作について説明する。第1コンベア40及び第2コンベア50には、ワークWが載置されている。ワークWが台車本体10に対して移動させられるとき、第1駆動輪24及び第2駆動輪25の回転は停止しており、台車本体10は走行していない。この状態で、制御装置15は、クラッチブレーキ66、68をブレーキとして機能させ、第1駆動輪24及び第2駆動輪25の回転が停止している状態を維持させる。また、制御装置15は、クラッチブレーキ66、68をクラッチとして機能させ、いずれも遮断状態にする。これにより、第1駆動輪24及び第2駆動輪25には動力が伝達されなくなる。また、制御装置15は、クラッチ71、81を制御して伝達状態にする。これにより、これにより、第1モータ31の動力がクラッチ71を介して第1コンベア40に伝達され、第2モータ36の動力がクラッチ81を介して第2コンベア50に伝達される。
この状態で、制御装置15は、以下のようにして、ワークWを前側(ワーク移動方向における一方側)に移動させるように第1コンベア40及び第2コンベア50を駆動することが可能である。制御装置15は、第1コンベア40の複数のローラ41及び第2コンベア50の複数のローラ51を、左側から見たときに(図2参照)反時計回りに回転させるように第1モータ31及び第2モータ36を動作させる。具体例として、制御装置15は、モータドライバ33を制御して、第1モータ31の回転軸31aを、左側から見たときに反時計回りに回転させる。また、制御装置15は、モータドライバ38を制御して、第2モータ36の回転軸36aを、左側から見たときに反時計回りに回転させる。制御装置15は、第1モータ31の回転軸31aの回転数と第2モータ36の回転軸36aの回転数とが等しくなるようにモータドライバ33、38に制御信号を送る。以上のような制御により、第1コンベア40の複数のローラ41と、第2コンベア50の複数のローラ51とが、同じ向きに略同じ周速度で回転する。つまり、第1コンベア40及び第2コンベア50が、ワークWを同じ向きに同じ速さで移動させるように動作する(図6(a)の矢印A07、A08参照)。これにより、第1コンベア40及び第2コンベア50に載置されたワークWが、ワークWとローラ41、51との間に生じる摩擦力によって、前側(ワーク移動方向における一方側)に移動させられる(図6(a)の矢印A09参照)。第1実施形態においては、第1コンベア40及び第2コンベア50を上述のように駆動することによりワークWを台車本体に対してワーク移動方向に移動させる動作が、本発明の第1移動動作に相当する。以上のように、第1移動動作は、コンベア部12が第1モータ31及び第2モータ36の両方によって駆動されることにより行われる。
また、制御装置15は、以下のようにして、第1コンベア40及び第2コンベア50に載置されているワークWを旋回させるように、第1コンベア40及び第2コンベア50を駆動することが可能である。具体例として、制御装置15は、モータドライバ33を制御して、第1モータ31の回転軸31aを、左側から見たときに反時計回りに回転させる。また、制御装置15は、モータドライバ38を制御して、第2モータ36の回転軸36aを、左側から見たときに時計回りに回転させる。制御装置15は、第1モータ31の回転軸31aの回転数と第2モータ36の回転軸36aの回転数とが等しくなるようにモータドライバ33、38に制御信号を送る。これにより、第1コンベア40の複数のローラ41は、左側から見たときに(図2参照)反時計回りに回転する。また、第2コンベア50の複数のローラ51は、左側から見たときに(図2参照)時計回りに回転する。これにより、複数のローラ41と複数のローラ51とが、互いに逆向きに略同じ周速度で回転する。その結果、第1コンベア40はワークWを前側に移動させようとし、第2コンベア50はワークWを後側に移動させようとする(図6(b)の矢印A10、A11参照)。このため、ワークWのうち第1コンベア40と接触している部分は摩擦力によって前側へ移動しようとし、ワークWのうち第2コンベア50と接触している部分は摩擦力によって後側へ移動しようとする。したがって、ワークWはその場で旋回させられる(図6(b)の矢印A12参照)。第1実施形態においては、第1コンベア40と第2コンベア50によりワークWを台車本体に対して旋回させる上記動作(旋回動作)が、本発明の第2移動動作に相当する。第2移動動作も、第1移動動作と同様に、コンベア部12が第1モータ31及び第2モータ36の両方によって駆動されることにより行われる。
以上のように、クラッチブレーキ66によって第1モータ31から第1駆動輪24に動力が伝達され且つクラッチブレーキ68によって第2モータ36から第2駆動輪25に動力が伝達されているときに、走行動作及び操舵動作が可能になる。また、クラッチ71によって第1モータ31から第1コンベア40に動力を伝達でき、且つ、クラッチ81によって第2モータ36から第2コンベア50に動力を伝達できる。このように、コンベア部12により、ワークWをワーク移動方向に移動させるための第1移動動作に加えて、第1移動動作とは別の第2移動動作(第1実施形態においては旋回動作)を行うことができる。つまり、搬送台車1は、2つの駆動源により、走行動作、操舵動作、第1移動動作及び第2移動動作の4つの動作を行うことができる。したがって、駆動源の数の増加を回避しつつ、搬送台車1が実行できる動作の種類を増やすことができる。
また、第1コンベア40及び第2コンベア50による第2移動動作によって、ワークWを鉛直軸周りに旋回させることができる。したがって、駆動源の数の増加を回避しつつ、搬送台車1が実行できる動作としてワークWの旋回ができる。
また、第1コンベア40及び第2コンベア50によって、ワークWを台車本体10に対して旋回させることができる。したがって、搬送台車1全体を旋回させる構成(詳細は後述)と比べて、小さなスペース内でワークWを旋回させることができる。
また、第1コンベア40の複数のローラ41及び第2コンベア50の複数のローラ41が同じ向き且つ略同じ周速度で動作しているときに、第1コンベア40及び第2コンベア50の両方に載置されているワークWを、ワーク移動方向に移動させることができる。また、第1コンベア40の複数のローラ41及び第2コンベア50の複数のローラ51が互いに逆向き且つ略同じ周速度で動作しているときに、ワークWのうち第1コンベア40に載置されている部分と第2コンベア50に載置されている部分とを互いに逆向きに動かすことができる。これにより、第1コンベア40及び第2コンベア50に載置されているワークWを旋回させることができる。したがって、簡単な構成によってワークWの移動及び旋回を行うことができる。また、このような構成では、ワークWをワーク移動方向に移動させる前に、搬送台車1上でワークWを任意の向きに変更できる。
次に、前記第1実施形態に変更を加えた変形例について説明する。但し、第1実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
(1)第1実施形態において、第1移動動作及び第2移動動作の第1コンベア40の複数のローラ41の周速度と第2コンベア50の複数のローラ51の周速度とが略等しいものとしたが、これには限られない。第1移動動作及び第2移動動作が正常に行われる範囲内であれば、ローラ41の周速度とローラ51の周速度は多少異なっていても良い。
(2)第1実施形態において、第1コンベア40及び第2コンベア50がローラコンベアであるものとしたが、これには限られない。第1コンベア40及び第2コンベア50は、例えばベルトコンベア或いはチェーンコンベア等であっても良い。
(3)第1実施形態において、第1コンベア40及び第2コンベア50によって、第1移動動作及び第2移動動作の両方が行われるものとしたが、これには限られない。例えば、搬送台車1A(図7参照)において、台車本体10(図7においては不図示。図2参照)の上に以下の構成要素が設けられていても良い。すなわち、図7に示すように、コンベア部12Aは、複数のローラ91を有するコンベア90(本発明の第1移動動作部)と、コンベア90が載置された回転テーブル92(本発明の第2移動動作部)とを有していても良い。コンベア90は、例えば、第1コンベア40の約2倍の幅を有し、回転テーブル92の上面のほぼ全域に載置されていても良い。複数のローラ91は、前後方向に(例えば前側からローラ91a、91b、91c、91d、91eの順で)並べて配置されていても良い。各ローラ91には、上述したスプロケット42が設けられていても良い。複数のローラ91は、上述したチェーン43によって複数のスプロケット42を介して互いに接続されていても良い。前後方向における中央に配置されたローラ91cには、上述したスプロケット44が設けられていても良い。回転テーブル92は、第2モータ36の動力によって上下方向(鉛直方向)を回転軸方向として(すなわち、鉛直軸周りに)回転可能に構成されていても良い。このような搬送台車1Aにおいて、コンベア90が第1モータ31(本発明の一方)の動力によって第1移動動作を行い、これによってワークWをワーク移動方向に移動させても良い(図7の矢印A13参照)。また、回転テーブル92が、第2モータ36(本発明の他方)の動力によってコンベア90全体を旋回させる旋回動作(第2移動動作)を行っても良い。この場合、回転テーブル92が鉛直軸周りに回転することにより、コンベア90に載置されたワークWが、台車本体10に対して鉛直軸周りに旋回させられる(図7の矢印A14参照)。なお、コンベア90は、上述したようなローラコンベアであっても良いが、これには限られない。
(4)上述した第1実施形態及び変形例においては、コンベア部12の第1コンベア40及び第2コンベア50、又はコンベア部12Aの回転テーブル92によってワークWが台車本体10に対して旋回させられるものとしたが、これには限られない。以下で述べるように、搬送台車1B(図8参照)全体を走行部11によってその場で鉛直軸周りに旋回させることにより、ワークWを鉛直軸周りに旋回させても良い。搬送台車1Bは、上述した伝達機構61、62を備える。また、搬送台車1Bは、例えば、上述したコンベア90を有するコンベア部12A(図7参照)と、コンベア90に第1モータ31の動力を伝達する伝達機構93(図8参照)とを有していても良い。伝達機構93は、上述した伝達機構63と同様に構成されていても良い。例えば、図8に示すように、伝達機構93は、上述したクラッチ71を有していても良い。また、第2駆動輪25を回転駆動するための第2アクチュエータ14は、上述した伝達機構62を介して第2駆動輪25のみを駆動するように構成されていても良い。このような状態で、制御装置15(図2参照)は、以下のようにして搬送台車1B全体を旋回させる。まず、制御装置15は、クラッチブレーキ66及びクラッチブレーキ68を制御して伝達状態にする。これにより、第1モータ31の動力が第1駆動輪24に伝達され、第2モータ36の動力が第2駆動輪25に伝達される。次に、制御装置15は、モータドライバ33を制御して、第1モータ31の回転軸31aを、左側から見たときに例えば反時計回りに回転させる。また、この場合、制御装置15は、モータドライバ38を制御して、第2モータ36の回転軸36aを、左側から見たときに時計回りに回転させる。制御装置15は、第1モータ31の回転軸31aの回転数と第2モータ36の回転軸36aの回転数とが等しくなるようにモータドライバ33、38を制御する。これにより、第1駆動輪24及び第2駆動輪25が、互いに逆向きに略等しい周速度で回転する(図8の矢印A15、A16参照)。したがって、搬送台車1B全体がその場で鉛直軸周りに旋回する(旋回動作。図8の矢印A17参照)。このようにして、コンベア90に載置されたワークWも旋回する。走行部11によるこのような旋回動作は、走行動作、操舵動作及び第1移動動作のいずれとも異なる。当該動作は、本発明の第2移動動作に相当する。第2移動動作は、上述したように、走行部11が第1モータ31及び第2モータ36の両方によって駆動されることにより行われる。当該変形例においては、走行部11は、本発明の移動動作部に含まれる。また、当該変形例においては、クラッチブレーキ68が、本発明の第2走行切替部及び第2移動切替部の両方の機能を有する。また、上述した搬送台車1及び搬送台車1Aにおいても、走行部11によって旋回動作が行われても良い。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る搬送台車101の構成について、図9及び図10を参照しつつ説明する。但し、上述した第1実施形態等と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
搬送台車101は、上述した台車本体10(図9参照)と、走行部11(図9、10参照)と、第1アクチュエータ13(図10参照)と、第2アクチュエータ14(図10参照)と、伝達機構61、62(図10参照)とを有する。また、搬送台車101は、上述した搬送台車1Aのコンベア部12Aと概ね同様の構成のコンベア部102を備える。すなわち、コンベア部102は、上述したコンベア90と概ね同様の構成を有するコンベア110(本発明の第1移動動作部)を備える。コンベア110は、後述するように、第1モータ31の動力により駆動される。また、搬送台車101は、例えば台車本体10の上に設けられたXリンク式の昇降機構103(本発明の第2移動動作部)を備える。コンベア110は、昇降機構103の上に設けられている。昇降機構103は、以下に述べるように、コンベア110を上下方向(鉛直方向)に沿って昇降させるように構成されている。昇降機構103は、後述するように、第2モータ36の動力により駆動される。
図9に示すように、昇降機構103は、台車本体10に固定された土台121と、土台121に取り付けられたリンク機構122と、リンク機構122に支持され且つコンベア110が載置された載置部材123と、ジャッキ124とを有する。土台121は、例えば、前後方向に延びた延在部材131を有する。延在部材131の前端部には、後述する第1リンク141が回動可能に取り付けられている。延在部材131の後側部分には、前後方向に延びた案内溝131aが形成されている。案内溝131aは、後述する第2リンク142の下端部を前後方向に沿って案内可能に構成されている。
図9に示すように、リンク機構122は、載置部材123を略水平に保持するように構成されている。リンク機構122は、土台121の前端部から斜め後ろ上方へ延びた第1リンク141と、土台121の後側部分から斜め前上方へ延びた第2リンク142とを有する。
第1リンク141は、例えば、左右方向から見たときに棒状に延びた部材である。第1リンク141の下端部は、左右方向に延びた棒状の連結部材141aを介して、土台121の前端部に回動可能に取り付けられている。第1リンク141の上下方向における中央部は、左右方向に延びたジョイント143によって、第2リンク142の上下方向における中央部と連結されている。第1リンク141は、ジョイント143を回動軸中心として第2リンク142に対して回動可能である。第1リンク141の上端部は、載置部材123の案内溝123a(後述)によって前後方向に案内されることが可能に構成されている。例えば、第1リンク141の上端部には、左右方向に延びた突起141bが設けられている。この突起141bが、案内溝123aに沿って前後方向に案内されるように配置されている。
第2リンク142は、例えば、左右方向から見たときに棒状に延びた部材である。第2リンク142の下端部は、延在部材131の案内溝131aによって前後方向に案内されることが可能に構成されている。例えば、第2リンク142の下端部には、左右方向に延びた突起142aが設けられている。この突起142aが、延在部材131の案内溝131aに沿って前後方向に案内されるように配置されている。第2リンク142の上下方向における中央部は、ジョイント143によって、第1リンク141の上下方向における中央部と連結されている。第2リンク142は、ジョイント143を回動軸中心として第1リンク141に対して回動可能である。第2リンク142の上端部は、左右方向に延びた棒状の連結部材142bを介して、載置部材123の前端部に回動可能に取り付けられている。
載置部材123は、例えば板状の部材である。載置部材123の上にコンベア110が載置されている。載置部材123は、第1リンク141の上端部及び第2リンク142の上端部に略水平に支持されている。載置部材123の前端部には、第2リンク142が回動可能に取り付けられている。載置部材123の後側部分には、前後方向に延びた案内溝123aが形成されている。案内溝123aは、第1リンクの突起141bを前後方向に沿って案内可能に構成されている。
ジャッキ124は、第2リンク142の下端部を前後方向に移動させるように構成されている。ジャッキ124は、一例として、固定部151と、ネジ軸152と、ウォームギア(不図示)とを有する公知のスクリュージャッキである。固定部151は、例えば延在部材131に固定されている。固定部151には、雌ネジ(不図示)が形成されている。ネジ軸152は、前後方向に沿って延びている。ネジ軸152には、雄ネジ(不図示)が形成されている。ネジ軸152の雄ネジは、固定部151の雌ネジ(不図示)と螺合されている。これにより、ネジ軸152は、前後方向を回転軸方向として回転することで、固定部151に対して前後方向に移動可能である。ネジ軸152の後端部には、第2リンク142の下端部が揺動可能に取り付けられている。ウォームギア(不図示)は、ネジ軸152と噛み合うように構成されている。ウォームギアが回転しているときに、ネジ軸152が従動回転する。
また、図9及び図10に示すように、搬送台車101は、伝達機構161、162を備える。伝達機構161は、第1モータ31の動力をコンベア110に伝達するように構成されている。伝達機構161は、第1モータ31の動力伝達方向における上流側から順に以下の構成要素を有する。伝達機構161は、まず、図9及び図10に示すように、伝動軸65、クラッチ71、伝動軸72、スプロケット73、チェーン74、スプロケット75、76、チェーン77を有する。さらに、伝達機構161は、図9に示すように、第1モータ31の動力伝達方向においてチェーン77の下流側に配置された、スプロケット171、172、チェーン173、スプロケット174、175、チェーン176、スプロケット177、178、チェーン179及びスプロケット180を有する。スプロケット171、172は、例えば延在部材131の前端部に一体回転可能且つ互いに同軸に取り付けられている。スプロケット174、175は、例えばジョイント143に一体回転可能且つ互いに同軸に取り付けられている。スプロケット177、178は、例えば載置部材123の前端部に一体回転可能且つ互いに同軸に取り付けられている。スプロケット180は、上述したスプロケット44と同様のスプロケットであり、例えば最も前側のローラ91(ローラ91a)に取り付けられている。チェーン77は、スプロケット76、171に掛けられている。チェーン173は、スプロケット172、174に掛けられている。チェーン176は、スプロケット175、177に掛けられている。チェーン179は、スプロケット178、180に掛けられている。クラッチ71の状態が伝達状態であるとき、第1モータ31の動力が上記構成要素を介してローラ91aに伝達され、コンベア110が駆動される(本発明の第1移動動作)。これにより、ワークWが台車本体10に対して前後方向に移動させられる。
伝達機構162は、第2モータ36の動力を昇降機構103に伝達するように構成されている。伝達機構162は、第2モータ36の動力伝達方向における上流側から順に以下の構成要素を有する。すなわち、図9及び図10に示すように、伝達機構162は、伝動軸67と、クラッチ81と、伝動軸82と、スプロケット83と、チェーン84と、スプロケット85、86と、チェーン87と、スプロケット181(図10参照)とを有する。スプロケット181は、ジャッキ124のウォームギア(不図示)に動力を伝達可能に構成された入力軸182に接続されている。チェーン87は、スプロケット86、181に掛けられている。
クラッチ81の状態が伝達状態であるとき、第2モータ36の動力が上記構成要素を介してジャッキ124に伝達され、ネジ軸152が前後方向に沿って移動する。これにより、第2リンク142の下端部が案内溝131aに沿って前後方向に移動する(図9の矢印A18参照)。その結果、第2リンク142の水平方向に対する傾きが変化する。第2リンク142の移動に追従して、第2リンク142に対して回動可能な第1リンク141の水平方向に対する傾きも変化する。このような第1リンク141、第2リンクの傾きの変化に伴い、第1リンク141の上端部及び第2リンク142の上端部に取り付けられた載置部材123が上下方向に移動する(図9の矢印A19参照)。載置部材123の上下移動に伴い、コンベア110が上下方向に沿って移動する。これにより、コンベア110に載置されたワークWが、上下方向に沿って移動する。このようにして、昇降機構103による昇降動作(本発明の第2移動動作)が行われる。
なお、コンベア110に動力を伝達する伝達機構161に関し、スプロケット172とスプロケット174との距離及びスプロケット175とスプロケット177との距離は、上記昇降動作中においても一定に維持される。このため、チェーン173、176が過剰に突っ張って破損することを回避できる。また、チェーン173、176が過剰に弛んで伝達機構161の動作不具合が生じることも回避できる。
以上のようにして、コンベア110の上下方向における位置を変更できる。したがって、ワークWの受取場所(図1の装置2を参照)の高さとワークWの搬送先(図1の装置3を参照)の高さとが互いに異なっている場合でも、高さ調整用の機構を搬送先の設備に設けることなくワークWを搬送することが可能である。
次に、前記第2実施形態に変更を加えた変形例について説明する。但し、第2実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
(1)第2実施形態において、昇降機構103のジャッキ124はスクリュージャッキであるものとしたが、これには限られない。スクリュージャッキの代わりに、例えば不図示のラックアンドピニオン機構を有するラックジャッキが設けられていても良い。或いは、昇降機構103は、ジャッキ124の代わりに、例えば不図示の油圧シリンダを有していても良い。
(2)第2実施形態においても、第1駆動輪24及び第2駆動輪25を互いに逆向きに回転させることによって、台車本体10を含む搬送台車101全体をその場で旋回させても良い。
(3)昇降機構103は、コンベア110を上下方向に沿って(すなわち、鉛直方向にのみ)移動させるように構成されているものとしたが、これには限られない。昇降機構103は、鉛直方向の成分を含む斜め方向にコンベア110を移動させるように構成されていても良い。
(4)コンベア110は、上述したようなローラコンベアであっても良いが、これには限られない。コンベア110は、ベルトコンベア又はチェーンコンベア等であっても良い。
次に、上述した第1実施形態及び第2実施形態に共通の変形例について説明する。但し、第1実施形態又は第2実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
(1)各伝達機構は、駆動源の動力を伝達する伝達部材として、複数のスプロケット及びチェーンを有するものとしたが、これには限られない。例えば、スプロケットの代わりに公知のプーリが設けられ、且つ、チェーンの代わりに公知の無端ベルトが設けられていても良い。
(2)第1駆動輪24の回転軸24a及び第2駆動輪25の回転軸25aは、必ずしも同一の直線に沿って延びていなくても良い。搬送台車1等は、第1駆動輪24が第1モータ31によって回転駆動され且つ第2駆動輪25が第2モータ36によって回転駆動されることにより、少なくとも走行動作及び操舵動作が可能に構成されていれば良い。また、搬送台車1等は、上述したように、台車全体がその場で鉛直軸周りに旋回可能に構成されていても良いが、必ずしもこのような動作が可能に構成されていなくても良い。
(3)搬送台車1等は、クラッチブレーキ66、68の代わりに、クラッチ71、81と同様の、ブレーキとしての機能を有していないクラッチ装置を備えていても良い。搬送台車1等は、そのようなクラッチ装置と、当該クラッチ装置とは別に設けられたブレーキ装置を備えていても良い。
(4)各移動機構は、ワークWを台車本体10に対して移動させる手段としてコンベアを有するものとしたが、これには限られない。各移動機構は、例えば、ワークWの側面を押すことによってワークWを台車本体10に対して移動させるように構成された押出機構(不図示)を有していても良い。
(5)搬送台車1等は、ワーク移動方向が前後方向以外の方向(例えば左右方向)であるように構成されていても良い。
(6)第1実施形態及び第2実施形態において、第1駆動輪24の外径と第2駆動輪25の外径が略等しいものとしたが、これには限られない。例えば、2つの駆動輪の外径は、互いに異なっていても良い。この場合、例えば直進走行時における両駆動輪の周速度の比(周速比)が1に略等しくなるように、第1アクチュエータ13及び第2アクチュエータ14において、モータの回転軸の回転数と駆動輪の回転数との比(減速比)が適切に設定されていれば良い。また、この場合、第1コンベア40及び第2コンベア50の駆動に関しては、各アクチュエータの減速比に応じて、伝達機構のギア比が適切に設定されていれば良い。
(7)第1実施形態及び第2実施形態において、例えば、搬送台車の1の左側から見たときに、第1モータ31の回転軸31aと各ローラ41の回転方向及び第2モータ36の回転軸36aと各ローラ51の回転方向が、それぞれ同じ方向になるように、減速機32及び減速機37は奇数枚の歯車を有するものとした。しかしながら、これに限られない。例えば、減速機32、37は偶数枚の歯車を有していても良い。この場合、搬送台車の1の左側から見たときに、伝動軸65が、第1モータ31の回転軸31aと逆向きに回転する。これにより、各ローラ41は、回転軸31aと逆向きに回転する。また、この場合、搬送台車の1の左側から見たときに、伝動軸67が、第2モータ36の回転軸36aと逆向きに回転する。これにより、各ローラ51は、回転軸36aと逆向きに回転する。
1 搬送台車
10 台車本体
11 走行部
12 コンベア部(移動動作部)
13 第1アクチュエータ(第1駆動部)
14 第2アクチュエータ(第2駆動部)
21 駆動輪(車輪)
24 第1駆動輪(第1車輪)
25 第2駆動輪(第2車輪)
31 第1モータ(第1駆動源)
36 第2モータ(第2駆動源)
40 第1コンベア(第1移動動作部)
50 第2コンベア(第2移動動作部)
66 クラッチブレーキ(第1走行切替部)
68 クラッチブレーキ(第2走行切替部)
71 クラッチ(第1移動切替部)
81 クラッチ(第2移動切替部)
90 コンベア(第1移動動作部)
103 昇降機構(第2移動動作部)
110 コンベア(第1移動動作部)
W ワーク

Claims (5)

  1. 台車本体と、
    一対の車輪を有し、少なくとも、前記一対の車輪の一方である第1車輪及び前記一対の車輪の他方である第2車輪が同じ周速度で同じ向きに回転しているときに前記台車本体を直進走行させる走行動作と、前記第1車輪の周速度と前記第2車輪の周速度とが互いに異なっているときに前記台車本体の進行方向を変更する操舵動作と、を行うことが可能に構成された走行部と、
    第1駆動源を有し、前記第1車輪の周速度を変更可能に構成された第1駆動部と、
    第2駆動源を有し、前記第2車輪の周速度を変更可能に構成された第2駆動部と、
    前記第1駆動源及び前記第2駆動源の一方又は両方によって駆動されることにより、ワークを前記台車本体に対して所定のワーク移動方向に移動させる第1移動動作を行うことが可能に構成され、且つ、前記第1駆動源及び前記第2駆動源の他方又は両方によって駆動されることにより、前記走行動作、前記操舵動作及び前記第1移動動作とは別の、前記ワークを前記ワーク移動方向と異なる方向に移動させる第2移動動作を行うことが可能に構成された移動動作部と、
    前記第1駆動源から前記第1車輪への動力伝達及び動力遮断が可能な第1走行切替部と、
    前記第2駆動源から前記第2車輪への動力伝達及び動力遮断が可能な第2走行切替部と、
    前記第1駆動源から前記移動動作部への動力伝達及び動力遮断が可能な第1移動切替部と、
    前記第2駆動源から前記移動動作部への動力伝達及び動力遮断が可能な第2移動切替部と、を備えることを特徴とする搬送台車。
  2. 前記第2移動動作は、前記ワークを鉛直軸周りに旋回させる旋回動作であることを特徴とする請求項1に記載の搬送台車。
  3. 前記移動動作部は、
    前記走行部とは別に設けられ、前記第1移動切替部を介して前記第1駆動源から動力が伝達されることによって動作するように構成された第1移動動作部と、
    前記走行部とは別に設けられ、前記第2移動切替部を介して前記第2駆動源から動力が伝達されることによって動作するように構成された第2移動動作部と、を有し、
    前記第1移動動作部及び前記第2移動動作部の一方又は両方によって、前記第1移動動作を行うことが可能であり、
    前記第1移動動作部及び前記第2移動動作部の他方又は両方によって、前記旋回動作として、前記ワークを前記台車本体に対して旋回させることが可能であることを特徴とする請求項2に記載の搬送台車。
  4. 前記第1移動動作部は、
    前記ワーク移動方向に延びた、前記ワークが載置される第1コンベアを有し、
    前記第2移動動作部は、
    前記ワーク移動方向と交差する幅方向において前記第1コンベアと並べて配置され且つ前記ワーク移動方向に延びた、前記ワークが載置される第2コンベアを有し、
    前記第1移動動作は、前記第1コンベアと前記第2コンベアとを同じ向きに動作させることにより行われ、
    前記旋回動作は、前記第1コンベアと前記第2コンベアとを互いに逆向きに動作させることにより行われることを特徴とする請求項3に記載の搬送台車。
  5. 前記移動動作部は、
    前記ワーク移動方向に延びた、前記ワークが載置されるコンベアと、
    前記第2移動動作として、前記コンベアを前記台車本体に対して少なくとも鉛直方向に移動させる昇降動作を行うように構成された昇降機構と、を有し、
    前記コンベアは、前記第1移動切替部を介して前記第1駆動源から動力が伝達されることによって動作するように構成され、
    前記昇降機構は、前記第2移動切替部を介して前記第2駆動源から動力が伝達されることによって動作するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の搬送台車。
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