JP2022054676A - 液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置 - Google Patents
液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2022054676A JP2022054676A JP2020161840A JP2020161840A JP2022054676A JP 2022054676 A JP2022054676 A JP 2022054676A JP 2020161840 A JP2020161840 A JP 2020161840A JP 2020161840 A JP2020161840 A JP 2020161840A JP 2022054676 A JP2022054676 A JP 2022054676A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid injection
- liquid
- region
- main body
- bent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
【課題】液体が液体噴射ヘッドの重力方向の側壁に移動することを抑制すること。
【解決手段】液体噴射ヘッドは、液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、前記固定板は、前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側に位置する第1面を有し、前記第1面は、親液性を有する第1領域と、前記第1領域よりも前記本体部から離れ、撥液性を有する第2領域と、を有する。
【選択図】図6
【解決手段】液体噴射ヘッドは、液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、前記固定板は、前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側に位置する第1面を有し、前記第1面は、親液性を有する第1領域と、前記第1領域よりも前記本体部から離れ、撥液性を有する第2領域と、を有する。
【選択図】図6
Description
本発明は、液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置に関する。
従来、インクジェット方式のプリンターに代表されるように、インク等の液体を噴射する液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置が知られている。例えば、特許文献1には、本体部と折曲部とを有する固定板を有する液体噴射ヘッドが開示されている。本体部は、ノズルを露出する開口部を有する。折曲部は、本体部に対して垂直に折り曲げられている。特許文献2には、用紙を回転搬送するドラムの周囲に4本のラインヘッドを配置した構成の液体噴射装置が開示されている。特許文献2に開示された液体噴射装置の4本のラインヘッドのノズル面は、水平面に対して傾斜して配置される。
しかしながら、上述した特許文献1に記載の液体噴射装置のノズル面が、特許文献2に記載されたラインヘッドのように、水平面に対して傾斜して配置された場合、ノズル面に付着した液体が液体噴射ヘッドの重力方向の側壁に流れやすくなり、この側壁を伝って液体が重力方向とは反対側に移動してしまうことがあった。
以上の問題を解決するために、本発明の好適な態様に係る液体噴射ヘッドの一態様は、液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、前記固定板は、前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側に位置する第1面を有し、前記第1面は、親液性を有する第1領域と、前記第1領域よりも前記本体部から離れ、撥液性を有する第2領域と、を有する。
また、本発明の好適な態様に係る液体噴射ヘッドの一態様は、液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、前記固定板は、前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側に位置する第1面を有し、前記第1面は、親液性を有し、前記液体噴射部の重力方向の側壁は、撥液性を有する。
また、本発明の好適な態様に係る液体噴射ヘッドの一態様は、液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、前記固定板は、前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側に位置する第1面を有し、前記第1面は、親液性を有し、前記液体噴射部の重力方向の側壁と前記第1折曲部との間に設けられた撥液性の第1部材を備える。
本発明の好適な態様に係る液体噴射装置の一態様は、上記記載の液体噴射ヘッドと、前記ノズル面が水平面に対して傾斜した状態で前記液体噴射ヘッドを保持可能な保持部材と、を備える。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
1.第1実施形態
図1は、第1実施形態にかかる液体噴射装置100を例示する模式図である。第1実施形態の液体噴射装置100は、「液体」の例示であるインクを媒体12に噴射するインクジェット方式の印刷装置である。媒体12は、典型的には印刷用紙であるが、樹脂フィルム又は布帛等の任意の材質の印刷対象が媒体12として利用される。
図1は、第1実施形態にかかる液体噴射装置100を例示する模式図である。第1実施形態の液体噴射装置100は、「液体」の例示であるインクを媒体12に噴射するインクジェット方式の印刷装置である。媒体12は、典型的には印刷用紙であるが、樹脂フィルム又は布帛等の任意の材質の印刷対象が媒体12として利用される。
図1に例示される通り、液体噴射装置100には、インクを貯留する液体容器14が設置される。例えば液体噴射装置100に着脱可能なカートリッジ、可撓性のフィルムで形成された袋状のインクパック、又はインクを補充可能なインクタンクが液体容器14として利用される。
図1に例示される通り、液体噴射装置100は、制御ユニット20と、搬送部22と、移動機構24と、液体噴射ヘッド26と、保守機構28とを具備する。制御ユニット20は、例えばCPU又はFPGA等の処理回路と半導体メモリー等の記憶回路とを含み、液体噴射装置100の各要素を統括的に制御する。CPUは、Central Processing Unitの略である。FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略である。制御ユニット20は、液体噴射ヘッド26に、液体噴射ヘッド26を駆動するための駆動信号Comと、液体噴射ヘッド26を制御するための制御信号SIとを供給する。そして、液体噴射ヘッド26は、制御信号SIによる制御のもとで駆動信号Comにより駆動され、液体噴射ヘッド26に設けられた複数のノズルNの一部又は全部から、インクを噴射する。搬送部22は、制御ユニット20による制御のもとで媒体12をY軸に沿って搬送する。
移動機構24は、制御ユニット20による制御のもとで液体噴射ヘッド26をX軸に沿って往復させる。X軸は、媒体12が搬送されるY軸に交差する。例えばX軸とY軸とは相互に直交する。図1に例示される通り、任意の地点からみてX軸に沿う一方向を「X1方向」と表記し、X1方向の反対方向を「X2方向」と表記する。X1方向及びX2方向を「X軸方向」と総称する。同様に、任意の地点からみてY軸に沿う一方向を「Y1方向」と表記し、Y1方向の反対方向を「Y2方向」と表記する。Y1方向及びY2方向を「Y軸方向」と総称する。
第1実施形態の移動機構24は、液体噴射ヘッド26を保持可能な保持部材242と、保持部材242が取り付けられた搬送ベルト244とを具備する。保持部材242は、「キャリッジ」とも称される。なお、複数の液体噴射ヘッド26を保持部材242に搭載した構成、又は、液体容器14を液体噴射ヘッド26とともに保持部材242に搭載した構成も採用され得る。
液体噴射ヘッド26は、液体容器14から供給されるインクを制御ユニット20による制御のもとで複数のノズルNから媒体12に噴射する。搬送部22による媒体12の搬送と保持部材242の反復的な往復とに並行して液体噴射ヘッド26が媒体12にインクを噴射することにより、媒体12の表面に画像が形成される。液体噴射ヘッド26が媒体12にインクを噴射して媒体12の表面に画像を形成させる動作を、以下、「印刷動作」と称する。液体噴射ヘッド26について、図2及び図3を用いて説明する。
1.1.液体噴射ヘッド26
図2は、液体噴射ヘッド26の説明図である。図3は、液体噴射ヘッド26のうち媒体12に対向するノズル面FNの説明図である。図2に示す図は、液体噴射ヘッド26をX1方向に見た図である。図3に示す図は、ノズル面FNの一部を、インクの噴射方向の反対方向に見た平面図である。
図2は、液体噴射ヘッド26の説明図である。図3は、液体噴射ヘッド26のうち媒体12に対向するノズル面FNの説明図である。図2に示す図は、液体噴射ヘッド26をX1方向に見た図である。図3に示す図は、ノズル面FNの一部を、インクの噴射方向の反対方向に見た平面図である。
以下、XY平面に垂直なZ軸に沿う2つの方向のうち、インクの噴射方向を「Z2方向」と表記する。噴射方向の反対方向を「Z1方向」と表記する。Z1方向とZ2方向とを、「Z軸方向」と総称する。XYZ座標系は、液体噴射ヘッド26を基準とした座標を示すローカル座標系である。液体噴射ヘッド26の姿勢が変化すると、X軸方向の向き、Y軸方向の向き、及びZ軸方向の向きのうち、少なくともいずれか2つが変化する。
図2に例示される通り、液体噴射ヘッド26は、液体噴射部31と、回路基板35と、固定板37とを有する。液体噴射部31は、制御ユニット20からの指示のもと、液体容器14から供給されたインクを媒体12に噴射する。より詳細には、液体噴射部31の内部には、不図示の流路と、複数のノズルNの夫々に対応する不図示のエネルギー発生素子とが設けられる。流路は、液体容器14から供給されたインクが流動し、複数のノズルNの夫々に連通する。エネルギー発生素子は、インクが噴射するためのエネルギーを発生する。エネルギー発生素子は、例えば、圧電素子又は発熱素子である。エネルギー発生素子がインクにエネルギーを与えることにより、ノズルNからインクが噴射される。
液体噴射部31は、柱状の形状を有し、Z2方向の底面にノズル面FNを有する。液体噴射部31のY2方向の側壁SS1及びY1方向の側壁SS2は、ノズル面FNに対して垂直方向、すなわち、Z軸方向に延在する。側壁SS1及び側壁SS2は、インクに対する親液性を有する。親液性とは、液体との間の親和性を示し、インクが水溶性であれば、親水性のことである。インクに対する親液性を有するとは、本明細書では、インクに対する濡れ角の大きさが90度未満であることを示す。一方、インクに対する撥液性を有するとは、本明細書では、インクに対する濡れ角の大きさが90度以上であることを示す。
ノズル面FNは、インクを噴射する複数のノズルNを有する。固定板37は、液体噴射部31に固定される部材である。固定板37は、接着剤により液体噴射部31のノズル面FNに固定される。固定板37は、例えば、金属材料等で構成される。
図2に例示される通り、固定板37は、本体部370と、第1折曲部371と、第2折曲部372とを有する。本体部370は、ノズル面FNに略平行に延在する板状の部材である。第1折曲部371は、本体部370に対して、Y2方向の端部で折り曲げられた板状の部材である。第1折曲部371は、本体部370に対してZ1方向に折り曲げられている。第1折曲部371は、Z1方向に延在する平板である。第2折曲部372は、Y1方向の端部で折り曲げられた板状の部材である。第2折曲部372は、本体部370に対してZ1方向に折り曲げられている。第2折曲部372は、Z1方向に延在する平板である。
第1折曲部371は、液体噴射部31とは反対側の第1面3711と、第1面3711とは反対側の第2面3712とを有する。「液体噴射部31とは反対側の第1面3711」は、より詳細には、第1面3711が、第1折曲部371が有する2つの面のうち、第1折曲部371の厚みの中心面L1を基準として液体噴射部31とは反対側に位置する面であることを意味する。第2面3712は、側壁SS1の一部に接着されていてもよい。
第2折曲部372は、液体噴射部31とは反対側の第3面3723と、第3面3723とは反対側の第4面3724とを有する。「液体噴射部31とは反対側の第3面」とは、第3面3723が、第2折曲部372が有する2つの面のうち、第2折曲部372の厚みの中心面L2を基準として液体噴射部31とは反対側に位置する面であることを意味する。第4面3724は、側壁SS2に接着されていてもよい。第3面3723は、「第2折曲部は、液体噴射部とは反対側に設けられ、撥液性を有する面」における「面」の一例である。
本体部370は、液体噴射部31とは反対側の第5面3705と、第5面3705とは反対側の第6面3706とを有する。「液体噴射部31とは反対側の第5面3705」とは、第5面3705が、本体部370が有する2つの面のうち、本体部370の厚みの中心面L0を基準として液体噴射部31とは反対側に位置する面であることを意味する。第5面3705は、インクに対して撥液性を有する。第6面3706は、ノズル面FNの一部に接着している。
回路基板35は、制御ユニット20と液体噴射部31とを電気的に接続するための複数の配線が形成された実装部品である。回路基板35には、例えばリジッド基板が好適に採用される。回路基板35は、液体噴射部31に設けられたFPC、COF等の図示しない可撓性の配線部材と接続される。FPCは、Flexible Printed Circuitの略である。COFは、Chip on Filmの略である。回路基板35は、液体噴射部31に対してノズル面FNとは反対側、すなわちZ1方向に設けられる。回路基板35のY2方向の端部には、コネクター351Aが設けられる。回路基板35のY1方向の端部には、コネクター351Bが設けられる。コネクター351A及び351Bは、不図示のFFC等の信号ケーブルと接続される。FFCは、Flexible Flat Cableの略である。この信号ケーブルは、例えば、制御ユニット20と回路基板35とを接続する。
図3に例示される通り、本体部370は、複数のノズルNを露出させる開口部3701を有する。本体部370は、1つの開口部3701を有してもよいし、複数の開口部3701を有してもよい。
図3に例示される通り、液体噴射ヘッド26のノズル面FNには複数のノズルNが形成される。複数のノズルNは、相異なるインクに対応する複数のノズル群Gに区分される。複数の種類のうちの任意の1種類のインクに対応するノズル群Gは、当該インクを噴射する複数のノズルNを包含する。具体的には、各ノズル群Gは、Y軸方向に配列する複数のノズルNで構成され、X軸方向に相互に間隔をあけて複数のノズル群Gが配列する。以上の説明から理解される通り、本実施形態の液体噴射ヘッド26は、複数のノズルNを含むノズル群G毎に相異なる種類のインクを噴射する。なお、各ノズル群Gにおける複数のノズルNの配列パターンは任意である。例えば、複数のノズルNを複数列に配列することも可能である。
なお、図3の例示では、1つの開口部3701によって、2つのノズル群Gが露出しているが、1つの開口部3701によって、1つのノズル群Gが露出してもよいし、3つ以上のノズル群Gが露出してもよい。
説明を図1に戻す。保守機構28は、液体噴射ヘッド26のクリーニング動作を制御ユニット20による制御のもとで実行する。保守機構28は、ノズル面FNが媒体12に対向しない待機位置に液体噴射ヘッド26が位置する場合にノズル面FNに対向するように設置される。液体噴射ヘッド26の待機位置は、具体的には、液体噴射ヘッド26の往復動の端点である。本実施形態の保守機構28は、排出機構282と、払拭機構284と、液体受容部286とを具備する。排出機構282は、複数のノズルNからインクを強制的に排出させる動作を実行する。以下、複数のノズルNからインクを強制的に排出させる動作を、「排出動作」と称する。払拭機構284は、不図示のワイパーを含んで構成され、払拭面を払拭する動作に使用される。払拭面は、固定板37に含まれる本体部370のZ2方向の面である第5面3705と、ノズル面FNとである。以下、払拭面を払拭する動作を、「払拭動作」と称する。ワイパーは、液体噴射ヘッド26が待機位置に位置する場合に、Z1方向に移動させることにより本体部370のZ2方向の面に接触する。更に、ある程度のZ1方向の圧力をワイパーにかけることにより、ワイパーが弾性変形し、ノズル面FNに接触する。制御ユニット20は、排出動作と払拭動作とを含むクリーニング動作を保守機構28に実行させる。液体受容部286は、クリーニング動作時にインクを受容する部材である。液体受容部286は、例えば、キャップ、凹部形状の容器、又は、多孔質部材である。
保守機構28は、排出動作として、加圧動作又は吸引動作を実行する。加圧動作は、ノズルNの上流側からインクを加圧することにより、インクをノズルNから排出する動作である。吸引動作は、ノズルNの下流側からインクを吸引するとこにより、インクをノズルNから排出する動作である。保守機構28が吸引動作を実行する場合について図4を用いて、説明する。
図4は、吸引動作の説明図である。図4に例示される通り、排出機構282は、封止部材2821と、吸引ポンプ2822とを有する。封止部材2821は、液体噴射ヘッド26のノズル面FNに密着するキャップである。吸引ポンプ2822は、封止部材2821がノズル面FNを封止した状態で液体噴射ヘッド26の内部のインクを吸引する。
図4に例示される通り、第1実施形態の排出機構282の封止部材2821は、ノズル面FNに対向した状態でX軸方向に相対的に移動可能であり、複数のノズル群Gのうち任意の1個のノズル群Gを選択的に封止可能である。ノズル面FNのうち任意の1個のノズル群Gが形成された領域を封止部材2821が封止した状態で吸引ポンプ2822が動作する結果、当該ノズル群Gの複数のノズルNから強制的にインクを排出する排出動作が実行される。以下、封止部材2821がノズル面FNを封止した状態を「キャッピング状態」と称し、封止部材2821がノズル面FNを封止していない状態を、「非キャッピング状態」と称する。
加圧動作において、排出機構282は、キャッピング状態でインクを排出することも可能であるし、非キャッピング状態でインクを排出することも可能である。
液体噴射ヘッド26は、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で使用される。ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で使用される液体噴射ヘッド26には、以下に示す3つの態様がある。第1の態様における液体噴射ヘッド26は、印刷動作及びクリーニング時において、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で使用される。第2の態様における液体噴射ヘッド26は、印刷動作時には、ノズル面FNが水平面SFに対して平行な状態で使用され、クリーニング時には、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される。第3の態様における液体噴射ヘッド26は、印刷動作時にはノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で使用され、クリーニング時には、ノズル面FNが水平面SFに対して平行な状態で使用される。第2の態様及び第3の態様では、液体噴射ヘッド26の傾斜状態を変化可能である。第1実施形態では、液体噴射ヘッド26は、第2の態様であるとして説明する。保持部材242は、液体噴射ヘッド26が傾斜した状態で液体噴射ヘッド26を保持可能である。
払拭動作において、制御ユニット20は、ノズル面FNに接触したワイパーをX軸方向に相対的に移動させることにより、ノズル面FNに対する付着物を拭き取る。図5を用いて、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で液体噴射ヘッド26が使用される例を説明する。
1.2.傾斜状態の液体噴射ヘッド26
図5は、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態における液体噴射ヘッド26の説明図である。図5に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射ヘッド26を、X1方向に見た図である。ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した結果、X軸を回転軸としてZ2方向を60度時計回り回転させた方向が、重力方向GDに一致する。なお、図5に示す液体噴射ヘッド26は、X軸を回転軸として時計回りに60度回転しているが、液体噴射ヘッド26の回転の態様は、図5に示す例に限らない。例えば、液体噴射ヘッド26は、XY平面に平行な任意の軸を回転軸として回転した状態で使用されてもよい。
図5は、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態における液体噴射ヘッド26の説明図である。図5に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射ヘッド26を、X1方向に見た図である。ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した結果、X軸を回転軸としてZ2方向を60度時計回り回転させた方向が、重力方向GDに一致する。なお、図5に示す液体噴射ヘッド26は、X軸を回転軸として時計回りに60度回転しているが、液体噴射ヘッド26の回転の態様は、図5に示す例に限らない。例えば、液体噴射ヘッド26は、XY平面に平行な任意の軸を回転軸として回転した状態で使用されてもよい。
また、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した結果、第1折曲部371は、本体部370の重力方向GDの端部で折り曲げられており、側壁SS1は、液体噴射部31の重力方向GDに設けられ、コネクター351Aは、回路基板35の重力方向GDの端部に位置する。
固定板37が有する面は、インクに対して親液性を有する領域と、インクに対して撥液性を有する領域とを有する。図6を用いて、インクに対して親液性を有する領域と、インクに対して撥液性を有する領域とについて説明する。
図6は、第1折曲部371を拡大した図である。図6に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射部31を、X1方向に見た図であって、かつ、第1折曲部371付近を拡大した図である。更に、図6では、液体受容部286の位置を示す。
第1面3711は、第1領域R1と、第2領域R2とを有する。第1領域R1は、親液性を有する。第1領域R1は、XZ平面に沿った平面であり、X軸方向に延在する。第1領域R1は、第1領域R1のZ2方向の端部において、Y1方向に曲がる曲面である。第1領域R1のZ2方向の端部の位置は、第5面3705のZ軸方向の位置と一致する。第1領域R1のZ軸方向の幅は、0.5mm以上であることが好ましい。第2領域R2は、撥液性を有する。第2領域R2は、第1領域R1よりも本体部370より離れた位置に設けられる。より詳細には、第2領域R2は、XZ平面に沿った平面であり、X軸方向に延在する。第2領域R2のZ2方向の端部は、第1領域R1のZ1方向の端部と連続し、第2領域R2のZ1方向の端部は、第1折曲部371のZ1方向の端部に一致する。なお、図6に例示するように、本体部370と第1面3711との境界となる角部が、丸みを帯びているが、この角部が丸みを帯びていなくてもよい。
本体部370の第5面3705は、第3領域R3と、第4領域R4とを有する。第3領域R3は、親液性を有する。第3領域R3は、XY平面に沿った領域であり、X軸方向に延在する。第3領域R3のY2方向の端部は、第1領域R1のZ2方向の端部と連続する。第4領域R4は、撥液性を有する。第4領域R4は、XY平面に沿った領域である。第4領域R4のY2方向の端部は、第3領域R3のY1方向の領域と連続する。
固定板37を生成する例として、固定板37の材料が親液性である場合、製造者は、固定板37の第1面3711及び第5面3705の全体に撥液加工を行い、第1領域R1及び第3領域R3から撥液加工を除去する。撥液加工が除去されることにより、第1領域R1及び第3領域R3が親液性を有する。
また、図6に例示される通り、クリーニング時において、重力方向GDに見て、液体受容部286は、第1領域R1及び第3領域R3と重なる。ここで、「重なる」とは、一部が重なってもよいし、全体が重なってもよい。
1.3.第1実施形態のまとめ
以上説明したように、液体噴射ヘッド26は、液体噴射部31と、液体噴射部31に固定される固定板37と、を備え、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜する状態で使用される。液体噴射部31は、インクを噴射する複数のノズルNを有するノズル面FNを有する。インクは、「液体」の一例である。固定板37は、本体部370と、第1折曲部371とを有する。本体部370は、複数のノズルNを露出させる開口部3701が形成される。第1折曲部371は、本体部370の重力方向GDの端部で折り曲げられている。第1折曲部371は、液体噴射部31とは反対側の第1面3711を有する。第1面3711は、親液性を有する第1領域R1と、第1領域R1よりも本体部370から離れ、撥液性を有する第2領域R2と、を有する。
第1実施形態によれば、重力によって本体部370から第1折曲部371に移動したインクは、第2領域R2が撥液性を有するので第1領域R1に留まり、第2領域R2に移動することが抑制される。従って、第2領域R2よりも重力方向GDの反対方向にインクが移動することを抑制できる。インクが第2領域R2よりも重力方向GDの反対方向に移動することを抑制できることにより、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の電気的不良を抑制できる。
以上説明したように、液体噴射ヘッド26は、液体噴射部31と、液体噴射部31に固定される固定板37と、を備え、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜する状態で使用される。液体噴射部31は、インクを噴射する複数のノズルNを有するノズル面FNを有する。インクは、「液体」の一例である。固定板37は、本体部370と、第1折曲部371とを有する。本体部370は、複数のノズルNを露出させる開口部3701が形成される。第1折曲部371は、本体部370の重力方向GDの端部で折り曲げられている。第1折曲部371は、液体噴射部31とは反対側の第1面3711を有する。第1面3711は、親液性を有する第1領域R1と、第1領域R1よりも本体部370から離れ、撥液性を有する第2領域R2と、を有する。
第1実施形態によれば、重力によって本体部370から第1折曲部371に移動したインクは、第2領域R2が撥液性を有するので第1領域R1に留まり、第2領域R2に移動することが抑制される。従って、第2領域R2よりも重力方向GDの反対方向にインクが移動することを抑制できる。インクが第2領域R2よりも重力方向GDの反対方向に移動することを抑制できることにより、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の電気的不良を抑制できる。
具体的に、クリーニング動作において、第1面3711全体が撥液性を有する態様で発生するインクの移動について説明する。キャッピング状態においては、クリーニング中のインクの大部分は封止部材2821内に回収されるので、非キャッピング状態と比較して第1折曲部371に移動するインクの量は少ない。しかしながら、加圧動作又は吸引動作及びワイピング動作を繰り返すことで、第1折曲部371に大液滴が形成されることになり、第1折曲部371を飛び越えて側壁SS1にインクが付着する。ここで、側壁SS1にZ軸方向に延在する溝などが形成されていた場合には毛細管現象で重力方向GDの反対方向へインクが這い上がる虞が有った。
一方、第1実施形態によれば、キャッピング状態において、大液滴のインクは、親液性の第1領域R1に集められ、インクの自重によって重力方向GDへ落下するため、インクが這い上がることを抑制できる。
また、第1面3711全体が撥液性を有する態様において、第1面3711に集まったインクの量が不十分でインクの自重でインクが落下せず第1面3711に小液滴が付着した場合、液体噴射ヘッド26の傾斜角によっては第1折曲部371から側壁SS1にインクが移動する。ここで、Z軸方向に沿った溝が側壁SS1に形成されていた場合には毛細管現象によってインクが回路基板35に移動することがあった。
一方、第1実施形態によれば、親液性を有する第1領域R1によって、小液滴のインクが撥液性を有する第2領域R2を超えて重力方向GDの反対方向に移動することを抑制できる。
一方、第1実施形態によれば、キャッピング状態において、大液滴のインクは、親液性の第1領域R1に集められ、インクの自重によって重力方向GDへ落下するため、インクが這い上がることを抑制できる。
また、第1面3711全体が撥液性を有する態様において、第1面3711に集まったインクの量が不十分でインクの自重でインクが落下せず第1面3711に小液滴が付着した場合、液体噴射ヘッド26の傾斜角によっては第1折曲部371から側壁SS1にインクが移動する。ここで、Z軸方向に沿った溝が側壁SS1に形成されていた場合には毛細管現象によってインクが回路基板35に移動することがあった。
一方、第1実施形態によれば、親液性を有する第1領域R1によって、小液滴のインクが撥液性を有する第2領域R2を超えて重力方向GDの反対方向に移動することを抑制できる。
また、第1面3711全体が撥液性を有する態様において、非キャッピング状態で加圧動作を行う場合、加圧動作によって重力方向GDに流れるインクの量がキャッピング状態と比較して多くなり、第1折曲部371を飛び越えて側壁SS1にインクが付着する。ここで、Z軸方向に沿った溝が側壁SS1に形成されていた場合には毛細管現象によってインクが回路基板35に移動することがあった。
一方、第1実施形態によれば、インクは親液性を有する第1領域R1に引き寄せられて大液滴を形成し、大液滴のインクは自重によって重力方向GDへ落下するため、インクが側壁SS1に付着することを抑制できる。
一方、第1実施形態によれば、インクは親液性を有する第1領域R1に引き寄せられて大液滴を形成し、大液滴のインクは自重によって重力方向GDへ落下するため、インクが側壁SS1に付着することを抑制できる。
また、固定板37は、本体部370の重力方向GDの反対方向の端部で折り曲げられた第2折曲部372を有する。第2折曲部372は、液体噴射部31とは反対側に設けられ、撥液性を有する第3面3723を有する。
第1実施形態によれば、撥液性を有する第3面3723にはインクが留まりづらいため、インクが第2折曲部372に保持され続けることを抑制し、第1折曲部371へインクを移動できる。
第1実施形態によれば、撥液性を有する第3面3723にはインクが留まりづらいため、インクが第2折曲部372に保持され続けることを抑制し、第1折曲部371へインクを移動できる。
また、図6に例示したように、本体部370の液体噴射部31とは反対側の第5面3705の第4領域R4は、撥液性を有する。第4領域R4は、「本体部の液体噴射部とは反対側の面の一部」の一例である。
第1実施形態によれば、第4領域R4が親液性である態様と比較して、第4領域R4に付着したインクを重力方向GDに移動させ易くできる。
第1実施形態によれば、第4領域R4が親液性である態様と比較して、第4領域R4に付着したインクを重力方向GDに移動させ易くできる。
また、本体部370の重力方向GDの端部には、第1領域R1と連続し、親液性を有する第3領域R3を有する。
親液性を有する親液領域が第1領域R1と第3領域R3とに亘って形成されることにより、第1領域R1のみによって親液領域が形成される態様と比較して、液滴が形成される位置を第2領域R2から離すことができる。液滴が形成される位置を第2領域R2から離れることにより、インクが第2領域R2を超えて重力方向GDの反対方向に移動することを抑制できる。
親液性を有する親液領域が第1領域R1と第3領域R3とに亘って形成されることにより、第1領域R1のみによって親液領域が形成される態様と比較して、液滴が形成される位置を第2領域R2から離すことができる。液滴が形成される位置を第2領域R2から離れることにより、インクが第2領域R2を超えて重力方向GDの反対方向に移動することを抑制できる。
また、液体噴射ヘッド26は、液体噴射部31に対してノズル面FNとは反対側に設けられた回路基板35を有する。図5に例示される通り、回路基板35の重力方向GDの端部には、不図示の信号ケーブルと接続されるコネクター351Aが設けられている。
第1実施形態によれば、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の重力方向GDの端部に、コネクター351Aを配置できる。従って、第1実施形態によれば、液体噴射部31の側壁SS1を移動したインクによってコネクター351Aが電気的不良を抑制できるとともに、配線のレイアウトの自由度を確保できる。
第1実施形態によれば、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の重力方向GDの端部に、コネクター351Aを配置できる。従って、第1実施形態によれば、液体噴射部31の側壁SS1を移動したインクによってコネクター351Aが電気的不良を抑制できるとともに、配線のレイアウトの自由度を確保できる。
また、液体噴射装置100は、液体噴射ヘッド26と、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜した状態で液体噴射ヘッド26を保持可能な保持部材242とを備える。液体噴射装置100が保持部材242を有することにより、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜した状態で液体噴射ヘッド26を使用することが可能になる。
2.第2実施形態
第1実施形態では、第1面3711は、親液性を有する第1領域R1と、撥液性を有する第2領域R2とを備える。一方、第2実施形態は、第1面3711の全てが親液性を有し、側壁SS1が撥液性を有する点で、第1実施形態と相違する。以下、第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、第1面3711は、親液性を有する第1領域R1と、撥液性を有する第2領域R2とを備える。一方、第2実施形態は、第1面3711の全てが親液性を有し、側壁SS1が撥液性を有する点で、第1実施形態と相違する。以下、第2実施形態について説明する。
図7は、第2実施形態における液体噴射ヘッド26aを示す図である。図7に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射ヘッド26aを、X1方向に見た図であって、かつ、液体噴射ヘッド26aに含まれる第1折曲部371a付近を拡大した図である。
第1折曲部371aは、液体噴射部31とは反対側の第1面3711aを有する。第1面3711aは、親液性を有する。第2実施形態における側壁SS1aは、撥液性を有する。
2.1.第2実施形態のまとめ
以上、第2実施形態における液体噴射ヘッド26aにおいて、第1面3711aは、親液性を有し、液体噴射部31の重力方向GDの側壁SS1aは、撥液性を有する。
第2実施形態によれば、重力によって本体部370から第1折曲部371に移動したインクは、側壁SS1aが撥液性を有するので、親液性を有する第1面3711aに留まり、側壁SS1aに移動することが抑制される。従って、側壁SS1aよりも重力方向GDの反対方向にインクが移動することを抑制できる。インクが側壁SS1aよりも重力方向GDの反対方向に移動することを抑制できることにより、インクが側壁SS1aに沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の電気的不良を抑制できる。
以上、第2実施形態における液体噴射ヘッド26aにおいて、第1面3711aは、親液性を有し、液体噴射部31の重力方向GDの側壁SS1aは、撥液性を有する。
第2実施形態によれば、重力によって本体部370から第1折曲部371に移動したインクは、側壁SS1aが撥液性を有するので、親液性を有する第1面3711aに留まり、側壁SS1aに移動することが抑制される。従って、側壁SS1aよりも重力方向GDの反対方向にインクが移動することを抑制できる。インクが側壁SS1aよりも重力方向GDの反対方向に移動することを抑制できることにより、インクが側壁SS1aに沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の電気的不良を抑制できる。
3.第3実施形態
第2実施形態では、第1面3711の全てが親液性を有し、側壁SS1が撥液性を有する。一方、第3実施形態は、側壁SS1と第1折曲部371との間に、撥液性の第1部材38が設けられる点で、第2実施形態と相違する。以下、第3実施形態について説明する。
第2実施形態では、第1面3711の全てが親液性を有し、側壁SS1が撥液性を有する。一方、第3実施形態は、側壁SS1と第1折曲部371との間に、撥液性の第1部材38が設けられる点で、第2実施形態と相違する。以下、第3実施形態について説明する。
図8は、第3実施形態における液体噴射ヘッド26bを示す図である。図8に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射ヘッド26bを、X1方向に見た図であって、かつ、液体噴射ヘッド26bに含まれる第1折曲部371b付近を拡大した図である。
第1折曲部371bと側壁SS1との間には、撥液性の第1部材38が設けられる。Y1方向に見た場合に、第1部材38は、第1折曲部371bと重なる部分と、第1折曲部371と重ならない部分とを有する。第1部材38のY1方向の面は、側壁SS1に接着される。
第1折曲部371bは、液体噴射部31とは反対側の第1面3711bと、第1面3711bとは反対側の第2面3712bとを有する。第1面3711bは、親液性を有する。第2面3712bは、第1部材38に接着される。
3.1.第3実施形態のまとめ
以上、第3実施形態における液体噴射ヘッド26bにおいて、第1面3711bが、親液性を有し、液体噴射部31の重力方向GDの側壁SS1と第1折曲部371との間に設けられた第1部材38が、撥液性を有する。
第3実施形態によれば、重力によって本体部370から第1折曲部371に移動したインクは、第1部材38が撥液性を有するので、親液性を有する第1面3711bに留まり、第1部材38に移動することが抑制される。従って、第1部材38よりも重力方向GDの反対方向にインクが移動することを抑制できる。
以上、第3実施形態における液体噴射ヘッド26bにおいて、第1面3711bが、親液性を有し、液体噴射部31の重力方向GDの側壁SS1と第1折曲部371との間に設けられた第1部材38が、撥液性を有する。
第3実施形態によれば、重力によって本体部370から第1折曲部371に移動したインクは、第1部材38が撥液性を有するので、親液性を有する第1面3711bに留まり、第1部材38に移動することが抑制される。従って、第1部材38よりも重力方向GDの反対方向にインクが移動することを抑制できる。
4.変形例
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
4.1.第1変形例
第1実施形態、第2実施形態、及び、第3実施形態における液体噴射ヘッド26は、印刷動作時にはノズル面FNが水平面SFに対して平行な状態で使用されるが、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で使用されてもよい。
第1実施形態、第2実施形態、及び、第3実施形態における液体噴射ヘッド26は、印刷動作時にはノズル面FNが水平面SFに対して平行な状態で使用されるが、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で使用されてもよい。
図9は、第1変形例における液体噴射ヘッド26cの説明図である。図9に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射ヘッド26cをX1方向に見た図である。更に、図9に示す図は、媒体12の搬送経路221を、一点破線で示す。
搬送部22は、搬送経路221に沿って、Y2方向からY1方向へ、又は、Y1方向からY2方向へ向かって媒体12を搬送する。搬送経路221は、ノズル面FNと対向する位置であり、Y軸方向に沿って設けられている。Y2方向は、「第3方向」の一例である。Y1方向は、「第4方向」の一例である。Y2方向は、ノズル面FNに平行であって、重力方向GDの成分を有する方向である。換言すれば、Y1方向及びY2方向の夫々は、ノズル面FNに平行な方向、且つ、水平面SFとノズル面FNとの交線に垂直な方向である。なお、本変形例において水平面SFとノズル面FNとの交線は、X軸に沿って延在している。
第1変形例における第1折曲部371cは、液体噴射部31とは反対側の第1面3711cを有する。第1面3711cは、第1領域R1cと、第2領域R2cとを有する。第1変形例における本体部370cが有する第5面3705cは、第3領域R3cと、第4領域R4cとを有する。
第1領域R1cのZ1方向における寸法は、第3領域R3cのY1方向における寸法よりも短い。Z1方向は、「第1方向」の一例である。Z1方向は、第1折曲部371cの基端PEから第1折曲部371cの先端PSに向かう方向でもある。Y1方向は、「第2方向」の一例である。Y1方向は、第1折曲部371cの基端PEから重力方向GDとは反対方向における本体部370の端部へ向かう方向でもある。Z1方向における寸法とは、Z1方向における幅を意味する。また、Y1方向における寸法とは、Y1方向における幅を意味する。
4.1.1.第1変形例のまとめ
以上、第1変形例において、第1領域R1cのZ1方向における寸法は、第3領域R3cのY1方向における寸法よりも短い。
第1変形例によれば、第1領域R1cのZ1方向における寸法と第3領域R3cのY1方向における寸法とが略同一である態様と比較して、第1領域R1cと第3領域R3cとに亘って形成される液滴を、搬送経路221から遠ざけることができる。形成される液滴を搬送経路221から遠ざけることにより、液滴が媒体12に付着して、印刷品質が低下することを抑制できる。
以上、第1変形例において、第1領域R1cのZ1方向における寸法は、第3領域R3cのY1方向における寸法よりも短い。
第1変形例によれば、第1領域R1cのZ1方向における寸法と第3領域R3cのY1方向における寸法とが略同一である態様と比較して、第1領域R1cと第3領域R3cとに亘って形成される液滴を、搬送経路221から遠ざけることができる。形成される液滴を搬送経路221から遠ざけることにより、液滴が媒体12に付着して、印刷品質が低下することを抑制できる。
また、第1変形例では、ノズル面FNと対向する位置において、Y2方向からY1方向へ、又は、Y1方向からY2方向へ向かって媒体12を搬送する搬送部22を備える。Y2方向は、「第3方向」の一例であり、Y1方向は、「第4方向」の一例である。
第1変形例によれば、搬送経路221上に媒体12が搬送されている場合に、自重で落ちない大きさの液滴が第1折曲部371に残っていたとしても、液滴が主に形成される第1領域R1cは、ノズル面FNに交差する面である、換言すれば、第1領域R1cは搬送経路221とは対向しないため、媒体12に液滴が付着することを抑制できる。第1変形例において形成される液滴Dr1を、図10を用いて説明する。
第1変形例によれば、搬送経路221上に媒体12が搬送されている場合に、自重で落ちない大きさの液滴が第1折曲部371に残っていたとしても、液滴が主に形成される第1領域R1cは、ノズル面FNに交差する面である、換言すれば、第1領域R1cは搬送経路221とは対向しないため、媒体12に液滴が付着することを抑制できる。第1変形例において形成される液滴Dr1を、図10を用いて説明する。
図10は、第1変形例において形成される液滴Dr1の例を示す図である。図10に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射ヘッド26cをX1方向に見ており、更に、第1領域R1cと第3領域R3cとに亘って形成された液滴Dr1を示す図である。
図10に例示される通り、液滴Dr1は、親液性の第1領域R1cと第3領域R3cとに亘って形成される。従って、第1変形例によれば、第1領域R1cのZ1方向における寸法と第3領域R3cのY1方向における寸法とが略同一である態様と比較して、Z1方向に液滴Dr1が形成されるので、搬送経路221から液滴Dr1を遠ざけることができる。
また、第1変形例によれば、第1面3711及び第5面3705が全て撥液性を有する態様と比較しても、媒体12への付着を抑制できる。第1面3711及び第5面3705が全て撥液性を有する参考例において形成される液滴Dr2を、図11を用いて説明する。
図11は、参考例において形成される液滴Dr2の例を示す図である。図11に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における参考例の液体噴射ヘッド26dをX1方向に見ており、更に、参考例における第1折曲部371dが有する第1面3711dと参考例における本体部370dが有する第5面3705dとに亘って形成された液滴Dr2を示す図である。前述の通り、参考例における第1面3711d及び第5面3705dは、全面が撥液性を有する。
図11に例示される通り、液滴Dr2は、撥液性の面上に形成されているため、濡れ角が90度以上となる。従って、液滴Dr2のY1方向の端点における液滴Dr2の表面は、第5面3705dに垂直なZ2方向からY1方向までの方向に沿って形成される。そして、液滴Dr2の自重によって液滴Dr2の表面は曲面となり、液滴Dr2の表面は、Z2方向に沿う部分P1を有する。すなわち、液滴Dr2は、Z2方向に突出するように形成される。第5面3705dのZ2方向には、搬送経路221が設けられているため、参考例の液体噴射ヘッド26では、第1変形例と比較して、液滴Dr2が媒体12に付着する可能性が高くなる。図11の例示では、搬送経路221と液滴Dr2の一部とが重なっており、液滴Dr2が媒体12に付着する可能性が高くなる。
4.2.第2変形例
第1実施形態では、第5面3705は、親液性を有する第3領域R3と、撥液性を有する第4領域R4とを有したが、第3領域R3を有さなくてもよい。すなわち、第5面3705の全部が、撥液性を有してもよい。第5面3705の全部は、「本体部の液体噴射部とは反対側の面の全部」の一例である。
第1実施形態では、第5面3705は、親液性を有する第3領域R3と、撥液性を有する第4領域R4とを有したが、第3領域R3を有さなくてもよい。すなわち、第5面3705の全部が、撥液性を有してもよい。第5面3705の全部は、「本体部の液体噴射部とは反対側の面の全部」の一例である。
4.3.第3変形例
上述の各態様では、X軸方向にワイパーを相対的に移動させたが、Y軸方向にワイパーを移動させてもよい。
上述の各態様では、X軸方向にワイパーを相対的に移動させたが、Y軸方向にワイパーを移動させてもよい。
4.4.第4変形例
上述の各態様において、液体噴射ヘッド26は、液体噴射部31のY2方向の側壁SS1と第1面3711とを払拭する側面用ワイパーを有してもよい。側面用ワイパーが側壁SS1を払拭することにより、第1折曲部371に移動したインクが大液滴となる可能性は低い。しかしながら、第1面3711におけるZ1方向及びZ2方向の端部には、小液滴が保持されることがある。
上述の各態様において、液体噴射ヘッド26は、液体噴射部31のY2方向の側壁SS1と第1面3711とを払拭する側面用ワイパーを有してもよい。側面用ワイパーが側壁SS1を払拭することにより、第1折曲部371に移動したインクが大液滴となる可能性は低い。しかしながら、第1面3711におけるZ1方向及びZ2方向の端部には、小液滴が保持されることがある。
第1面3711全体が撥液性を有する態様では、液体噴射ヘッド26の傾斜角によっては、小液滴であるインクが第1折曲部371から側壁SS1に移動し、インクが回路基板35に移動することがあった。また、第1面3711全体が撥液性を有する態様では、印刷動作時にノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態において、小液滴が搬送経路221に突出するように形成されるため、小液滴が媒体12に付着する可能性があった。
一方、第4変形例によれば、第1実施形態と同様に、第1面3711の端部に保持された小液滴は、第2領域R2が撥液性を有するので第1領域R1に留まり、第2領域R2に移動することが抑制される。従って、第2領域R2よりも重力方向GDの反対方向にインクが移動することを抑制できる。また、第1領域R1は、ノズル面FNに交差する面である、換言すれば、第1領域R1は搬送経路221とは対向しないため、媒体12に液滴が付着することを抑制できる。
一方、第4変形例によれば、第1実施形態と同様に、第1面3711の端部に保持された小液滴は、第2領域R2が撥液性を有するので第1領域R1に留まり、第2領域R2に移動することが抑制される。従って、第2領域R2よりも重力方向GDの反対方向にインクが移動することを抑制できる。また、第1領域R1は、ノズル面FNに交差する面である、換言すれば、第1領域R1は搬送経路221とは対向しないため、媒体12に液滴が付着することを抑制できる。
4.5.第5変形例
上述の各態様では、液体噴射ヘッド26を搭載した保持部材242を往復させるシリアル方式の液体噴射装置100を例示したが、複数のノズルNが媒体12の全幅にわたり分布するライン方式の液体噴射装置にも本発明を適用することが可能である。
上述の各態様では、液体噴射ヘッド26を搭載した保持部材242を往復させるシリアル方式の液体噴射装置100を例示したが、複数のノズルNが媒体12の全幅にわたり分布するライン方式の液体噴射装置にも本発明を適用することが可能である。
図12は、第5変形例における液体噴射装置100eを例示する模式図である。液体噴射装置100eは、制御ユニット20の代わりに制御ユニット20eを備える点と、保持部材242の代わりに保持部材242eを備える点と、搬送ベルト244を備えない点とにおいて、第1実施形態に係る液体噴射装置100と相違する。制御ユニット20eは、搬送ベルト244を制御する信号を出力しない点において、制御ユニット20と相違する。保持部材242eは、Y軸方向を長手方向とする1以上の液体噴射ヘッド26が、媒体12の全幅に亘り分布するように設けられている。保持部材242eは、「ユニットベース」と称されることもある。保持部材242eは、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜した状態で液体噴射ヘッド26を保持可能である。
4.6.その他の変形例1
上述の各態様では、固定板37は、本体部370で接着剤により液体噴射部31のノズル面FNに固定されていたが、液体噴射部31のノズル面FN以外の部分で接着剤によって固定される構成でも構わない。具体的には、液体噴射部31は、夫々がノズル面FN及びエネルギー発生素子を有する複数のヘッドチップと、複数のヘッドチップを囲むようにして保持するとともに液体噴射部31の側壁を構成するホルダーとを備え、固定板37には、ノズル面FN以外の部分で複数のヘッドチップが接着剤によって固定され、且つ、ホルダーが接着剤で固定されていてもよい。
上述の各態様では、固定板37は、本体部370で接着剤により液体噴射部31のノズル面FNに固定されていたが、液体噴射部31のノズル面FN以外の部分で接着剤によって固定される構成でも構わない。具体的には、液体噴射部31は、夫々がノズル面FN及びエネルギー発生素子を有する複数のヘッドチップと、複数のヘッドチップを囲むようにして保持するとともに液体噴射部31の側壁を構成するホルダーとを備え、固定板37には、ノズル面FN以外の部分で複数のヘッドチップが接着剤によって固定され、且つ、ホルダーが接着剤で固定されていてもよい。
4.7.その他の変形例2
上述の液体噴射装置は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置及びコピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体噴射装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を噴射する液体噴射装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を噴射する液体噴射装置は、配線基板の配線及び電極を形成する製造装置として利用される。
上述の液体噴射装置は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置及びコピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体噴射装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を噴射する液体噴射装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を噴射する液体噴射装置は、配線基板の配線及び電極を形成する製造装置として利用される。
5.付記
以上に例示した形態から、例えば以下の構成が把握される。
以上に例示した形態から、例えば以下の構成が把握される。
好適な態様である態様1に係る液体噴射ヘッドは、液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、前記固定板は、前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側に位置する第1面を有し、前記第1面は、親液性を有する第1領域と、前記第1領域よりも前記本体部から離れ、撥液性を有する第2領域と、を有する。
態様1によれば、重力によって本体部から第1折曲部に移動した液体は、第2領域が撥液性を有するので第1領域に留まり、第2領域に移動することが抑制される。従って、第2領域よりも重力方向の反対方向に液体が移動することを抑制できる。
態様1によれば、重力によって本体部から第1折曲部に移動した液体は、第2領域が撥液性を有するので第1領域に留まり、第2領域に移動することが抑制される。従って、第2領域よりも重力方向の反対方向に液体が移動することを抑制できる。
態様1の具体例である態様2において、前記固定板は、前記本体部の重力方向の反対方向の端部で折り曲げられた第2折曲部を有し、前記第2折曲部は、前記液体噴射部とは反対側に設けられ、撥液性を有する面を有する。
態様2によれば、撥液性を有する第2折曲部の面には液体が留まりづらいため、液体を第2折曲部に保持され続けることを抑制し、第1折曲部へ液体を移動できる。
態様2によれば、撥液性を有する第2折曲部の面には液体が留まりづらいため、液体を第2折曲部に保持され続けることを抑制し、第1折曲部へ液体を移動できる。
態様1または態様2の具体例である態様3において、前記本体部の前記液体噴射部とは反対側の面の一部又は全部は、撥液性を有する。
態様3によれば、本体部の液体噴射部とは反対側の面が親液性である態様と比較して、前述の面に付着した液体を重力方向に移動させ易くできる。
態様3によれば、本体部の液体噴射部とは反対側の面が親液性である態様と比較して、前述の面に付着した液体を重力方向に移動させ易くできる。
態様1から態様3までのいずれか1つの態様の具体例である態様4において、前記本体部の前記重力方向の端部には、前記第1領域と連続し、親液性を有する第3領域を有する。
親液性を有する親液領域が第1領域と第3領域とに亘って形成されることにより、第1領域のみによって親液領域が形成される態様と比較して、液滴が形成される位置を第2領域から離すことができる。液滴が形成される位置を第2領域から離れることにより、液体が第2領域を超えて重力方向の反対方向に移動することを抑制できる。
親液性を有する親液領域が第1領域と第3領域とに亘って形成されることにより、第1領域のみによって親液領域が形成される態様と比較して、液滴が形成される位置を第2領域から離すことができる。液滴が形成される位置を第2領域から離れることにより、液体が第2領域を超えて重力方向の反対方向に移動することを抑制できる。
態様1から態様4までのいずれか1つの態様の具体例である態様5において、前記第1領域の第1方向における寸法は、前記第3領域の第2方向における寸法よりも短く、前記第1方向は、前記第1折曲部の基端から前記第1折曲部の先端に向かう方向であり、前記第2方向は、前記第1折曲部の基端から重力方向とは反対方向における前記本体部の端部へ向かう方向である。
第5態様によれば、第1領域の第1方向における寸法と第3領域の第2方向における寸法とが略同一である態様と比較して、第1領域と第3領域とに亘って形成される液滴を、搬送経路から遠ざけることができる。形成される液滴を搬送経路から遠ざけることにより、液滴が媒体に付着して、印刷品質が低下することを抑制できる。
第5態様によれば、第1領域の第1方向における寸法と第3領域の第2方向における寸法とが略同一である態様と比較して、第1領域と第3領域とに亘って形成される液滴を、搬送経路から遠ざけることができる。形成される液滴を搬送経路から遠ざけることにより、液滴が媒体に付着して、印刷品質が低下することを抑制できる。
態様1から態様5までのいずれか1つの態様の具体例である態様6において、前記液体噴射ヘッドは、前記液体噴射部に対して前記固定板とは反対側に配置された回路基板を備え、前記回路基板の重力方向の端部には、信号ケーブルと接続されるコネクターが設けられる。
態様6によれば、液滴が液体噴射部の重力方向の側壁に沿って回路基板に移動することを抑制できるので、回路基板の重力方向の端部に、コネクターを配置できる。従って、液体噴射部の重量方向の側壁を移動した液体によってコネクターが電気的不良を抑制できるとともに、配線のレイアウトの自由度を確保できる。
態様6によれば、液滴が液体噴射部の重力方向の側壁に沿って回路基板に移動することを抑制できるので、回路基板の重力方向の端部に、コネクターを配置できる。従って、液体噴射部の重量方向の側壁を移動した液体によってコネクターが電気的不良を抑制できるとともに、配線のレイアウトの自由度を確保できる。
好適な態様である態様7に係る液体噴射ヘッドは、液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、前記固定板は、前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側に位置する第1面を有し、前記第1面は、親液性を有し、前記液体噴射部の重力方向の側壁は、撥液性を有する。
態様7によれば、重力によって本体部から第1折曲部に移動した液体は、液体噴射部の重力方向の側壁が撥液性を有するので、親液性を有する第1面に留まり、液体噴射部の重力方向の側壁に移動することが抑制される。従って、液体噴射部の重力方向の側壁よりも重力方向の反対方向に液体が移動することを抑制できる。
態様7によれば、重力によって本体部から第1折曲部に移動した液体は、液体噴射部の重力方向の側壁が撥液性を有するので、親液性を有する第1面に留まり、液体噴射部の重力方向の側壁に移動することが抑制される。従って、液体噴射部の重力方向の側壁よりも重力方向の反対方向に液体が移動することを抑制できる。
好適な態様である態様8に係る液体噴射ヘッドは、液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、前記固定板は、前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側に位置する第1面を有し、前記第1面は、親液性を有し、前記液体噴射部の重力方向の側壁と前記第1折曲部との間に設けられた撥液性の第1部材を備える。
態様8によれば、重力によって本体部から第1折曲部に移動した液体は、第1部材が撥液性を有するので、親液性を有する第1面に留まり、第1部材に移動することが抑制される。従って、第1部材よりも重力方向の反対方向に液体が移動することを抑制できる。
態様8によれば、重力によって本体部から第1折曲部に移動した液体は、第1部材が撥液性を有するので、親液性を有する第1面に留まり、第1部材に移動することが抑制される。従って、第1部材よりも重力方向の反対方向に液体が移動することを抑制できる。
好適な態様である態様9に係る液体噴射装置は、態様1から8のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドと、前記ノズル面が水平面に対して傾斜した状態で前記液体噴射ヘッドを保持可能な保持部材と、を備える。
態様9によれば、ノズル面が水平面に対して傾斜した状態で液体噴射ヘッドを使用することが可能になる。
態様9によれば、ノズル面が水平面に対して傾斜した状態で液体噴射ヘッドを使用することが可能になる。
態様9の具体例である態様10において、前記ノズル面と対向する位置において、第3方向へ、又は、前記第3方向とは反対方向の第4方向へ向かって媒体を搬送する搬送部を備え、前記第3方向は、前記ノズル面に平行な方向、且つ、水平面と前記ノズル面との交線に垂直な方向である。
態様10によれば、搬送経路上に媒体が搬送されている場合に、自重で落ちない大きさの液滴が第1折曲部に残っていたとしても、液滴が主に形成される第1領域は、ノズル面に交差する面である、換言すれば、第1領域は搬送経路とは対向しないため、媒体に液滴が付着することを抑制できる。
態様10によれば、搬送経路上に媒体が搬送されている場合に、自重で落ちない大きさの液滴が第1折曲部に残っていたとしても、液滴が主に形成される第1領域は、ノズル面に交差する面である、換言すれば、第1領域は搬送経路とは対向しないため、媒体に液滴が付着することを抑制できる。
12…媒体、14…液体容器、20,20e…制御ユニット、22…搬送部、24…移動機構、26,26a,26b,26c,26d…液体噴射ヘッド、28…保守機構、31…液体噴射部、35…回路基板、37…固定板、38…第1部材、100,100e…液体噴射装置、221…搬送経路、242,242e…保持部材、244…搬送ベルト、282…排出機構、284…払拭機構、286…液体受容部、351A,351B…コネクター、370,370c,370d…本体部、371,371a,371b,371c,371d…第1折曲部、372…第2折曲部、2821…封止部材、2822…吸引ポンプ、3701…開口部、3705,3705c,3705d…第5面、3706…第6面、3711,3711a,3711b,3711c,3711d…第1面、3712,3712b…第2面、3723…第3面、3724…第4面、Com…駆動信号、Dr1…液滴、Dr2…液滴、FN…ノズル面、G…ノズル群、GD…重力方向、L0,L1,L2…中心面、N…ノズル、P1…部分、PE…基端、PS…先端、R1c…第1領域、R2…第2領域、R2c…第2領域、R3,R3c…第3領域、R4,R4c…第4領域、SF…水平面、SI…制御信号、SS1,SS1a…側壁、SS2…側壁。
Claims (10)
- 液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、
前記固定板は、
前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、
前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、
前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側に位置する第1面を有し、
前記第1面は、
親液性を有する第1領域と、
前記第1領域よりも前記本体部から離れ、撥液性を有する第2領域と、を有する、
液体噴射ヘッド。 - 前記固定板は、前記本体部の重力方向の反対方向の端部で折り曲げられた第2折曲部を有し、
前記第2折曲部は、前記液体噴射部とは反対側に設けられ、撥液性を有する面を有する、
請求項1に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記本体部の前記液体噴射部とは反対側の面の一部又は全部は、撥液性を有する、
請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記本体部の前記重力方向の端部には、前記第1領域と連続し、親液性を有する第3領域を有する、
請求項1から3の何れか1項に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記第1領域の第1方向における寸法は、前記第3領域の第2方向における寸法よりも短く、
前記第1方向は、前記第1折曲部の基端から前記第1折曲部の先端に向かう方向であり、
前記第2方向は、前記第1折曲部の基端から重力方向とは反対方向における前記本体部の端部へ向かう方向である、
請求項4に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記液体噴射ヘッドは、前記液体噴射部に対して前記固定板とは反対側に配置された回路基板を備え、
前記回路基板の重力方向の端部には、信号ケーブルと接続されるコネクターが設けられる、
請求項1から5の何れか1項に記載の液体噴射ヘッド。 - 液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、
前記固定板は、
前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、
前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、
前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側に位置する第1面を有し、
前記第1面は、親液性を有し、
前記液体噴射部の重力方向の側壁は、撥液性を有する、
液体噴射ヘッド。 - 液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、
前記固定板は、
前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、
前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、
前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側に位置する第1面を有し、
前記第1面は、親液性を有し、
前記液体噴射部の重力方向の側壁と前記第1折曲部との間に設けられた撥液性の第1部材を備える、
液体噴射ヘッド。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドと、
前記ノズル面が水平面に対して傾斜した状態で前記液体噴射ヘッドを保持可能な保持部材と、
を備える液体噴射装置。 - 前記ノズル面と対向する位置において、第3方向へ、又は、前記第3方向とは反対方向である第4方向へ向かって媒体を搬送する搬送部を備え、
前記第3方向は、前記ノズル面に平行な方向、且つ、水平面と前記ノズル面との交線に垂直な方向である、
請求項9に記載の液体噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020161840A JP2022054676A (ja) | 2020-09-28 | 2020-09-28 | 液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020161840A JP2022054676A (ja) | 2020-09-28 | 2020-09-28 | 液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022054676A true JP2022054676A (ja) | 2022-04-07 |
Family
ID=80997952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020161840A Pending JP2022054676A (ja) | 2020-09-28 | 2020-09-28 | 液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022054676A (ja) |
-
2020
- 2020-09-28 JP JP2020161840A patent/JP2022054676A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN107081961B (zh) | 液体喷射装置 | |
JP2012171294A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2007230033A (ja) | 液滴吐出装置 | |
JP6915415B2 (ja) | 液滴吐出装置及び液滴吐出装置のメンテナンス方法 | |
US10875308B2 (en) | Liquid droplet ejecting apparatus and maintenance method for liquid droplet ejecting apparatus | |
US11123988B2 (en) | Liquid ejecting head and liquid ejecting apparatus | |
US20100026757A1 (en) | Liquid ejection head unit, liquid ejection head module, and liquid ejection apparatus | |
CN107160860B (zh) | 液体喷射装置 | |
JP2022054676A (ja) | 液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置 | |
JP2012061785A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2022055841A (ja) | 液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置 | |
JP2009006685A (ja) | 流体吐出装置及び流体吐出方法 | |
JP4968173B2 (ja) | 液滴吐出装置 | |
JP4893752B2 (ja) | 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
JP2018001663A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP6394125B2 (ja) | 液滴吐出部のクリーニング装置、クリーニング方法、液滴吐出装置、及び画像形成装置 | |
JP4461811B2 (ja) | 液体のフラッシング装置および液体噴射装置 | |
JP7450850B2 (ja) | 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置 | |
US11660870B2 (en) | Liquid ejecting apparatus and wiping method of liquid ejecting apparatus | |
US11433676B2 (en) | Liquid ejecting apparatus | |
JP2017039294A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2019177638A (ja) | 液体吐出ヘッドおよびそれを用いた記録装置 | |
JP2010046855A (ja) | 流体噴射装置およびメンテナンス方法 | |
JP2023108261A (ja) | フィルターユニット、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 | |
JP6770251B2 (ja) | 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20210914 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20211101 |