JP2022055841A - 液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体が液体噴射ヘッドの重力方向の側壁に移動することを抑制すること。【解決手段】液体噴射ヘッドは、液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、前記固定板は、前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側の第1面を有し、前記第1面と前記ノズル面との成す第1角度は、90度よりも大きい。【選択図】図5
Description
本発明は、液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置に関する。
従来、インクジェット方式のプリンターに代表されるように、インク等の液体を噴射する液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置が知られている。例えば、特許文献1には、本体部と折曲部とを有する固定板を有する液体噴射ヘッドが開示されている。本体部は、ノズルを露出する開口部を有する。折曲部は、本体部に対して垂直に折り曲げられている。特許文献2には、用紙を回転搬送するドラムの周囲に4本のラインヘッドを配置した構成の液体噴射装置が開示されている。特許文献2に開示された液体噴射装置の4本のラインヘッドのノズル面は、水平面に対して傾斜して配置される。
しかしながら、上述した特許文献1に記載の液体噴射装置のノズル面が、特許文献2に記載されたラインヘッドのように、水平面に対して傾斜して配置された場合、ノズル面に付着した液体が液体噴射ヘッドの重力方向の側壁に流れやすくなり、この側壁を伝って液体が重力方向とは反対側に移動してしまうことがあった。
以上の問題を解決するために、本発明の好適な態様に係る液体噴射ヘッドの一態様は、液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、前記固定板は、前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側の第1面を有し、前記第1面と前記ノズル面との成す第1角度は、90度よりも大きい。
本発明の好適な態様に係る液体噴射装置の一態様は、上述に記載の液体噴射ヘッドと、前記ノズル面が水平面に対して傾斜した状態で前記液体噴射ヘッドを保持可能な保持部材と、を備える。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
1.第1実施形態
図1は、第1実施形態にかかる液体噴射装置100を例示する模式図である。第1実施形態の液体噴射装置100は、「液体」の例示であるインクを媒体12に噴射するインクジェット方式の印刷装置である。媒体12は、典型的には印刷用紙であるが、樹脂フィルム又は布帛等の任意の材質の印刷対象が媒体12として利用される。
図1は、第1実施形態にかかる液体噴射装置100を例示する模式図である。第1実施形態の液体噴射装置100は、「液体」の例示であるインクを媒体12に噴射するインクジェット方式の印刷装置である。媒体12は、典型的には印刷用紙であるが、樹脂フィルム又は布帛等の任意の材質の印刷対象が媒体12として利用される。
図1に例示される通り、液体噴射装置100には、インクを貯留する液体容器14が設置される。例えば液体噴射装置100に着脱可能なカートリッジ、可撓性のフィルムで形成された袋状のインクパック、又はインクを補充可能なインクタンクが液体容器14として利用される。
図1に例示される通り、液体噴射装置100は、制御ユニット20と、搬送部22と、移動機構24と、液体噴射ヘッド26と、保守機構28とを具備する。制御ユニット20は、例えばCPU又はFPGA等の処理回路と半導体メモリー等の記憶回路とを含み、液体噴射装置100の各要素を統括的に制御する。CPUは、Central Processing Unitの略である。FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略である。制御ユニット20は、液体噴射ヘッド26に、液体噴射ヘッド26を駆動するための駆動信号Comと、液体噴射ヘッド26を制御するための制御信号SIとを供給する。そして、液体噴射ヘッド26は、制御信号SIによる制御のもとで駆動信号Comにより駆動され、液体噴射ヘッド26に設けられた複数のノズルNの一部又は全部から、インクを噴射する。搬送部22は、制御ユニット20による制御のもとで媒体12をY軸に沿って搬送する。
移動機構24は、制御ユニット20による制御のもとで液体噴射ヘッド26をX軸に沿って往復させる。X軸は、媒体12が搬送されるY軸に交差する。例えばX軸とY軸とは相互に直交する。図1に例示される通り、任意の地点からみてX軸に沿う一方向を「X1方向」と表記し、X1方向の反対方向を「X2方向」と表記する。X1方向及びX2方向を「X軸方向」と総称する。同様に、任意の地点からみてY軸に沿う一方向を「Y1方向」と表記し、Y1方向の反対方向を「Y2方向」と表記する。Y1方向及びY2方向を「Y軸方向」と総称する。
第1実施形態の移動機構24は、液体噴射ヘッド26を保持可能な保持部材242と、保持部材242が取り付けられた搬送ベルト244とを具備する。保持部材242は、「キャリッジ」とも称される。なお、複数の液体噴射ヘッド26を保持部材242に搭載した構成、又は、液体容器14を液体噴射ヘッド26とともに保持部材242に搭載した構成も採用され得る。
液体噴射ヘッド26は、液体容器14から供給されるインクを制御ユニット20による制御のもとで複数のノズルNから媒体12に噴射する。搬送部22による媒体12の搬送と保持部材242の反復的な往復とに並行して液体噴射ヘッド26が媒体12にインクを噴射することにより、媒体12の表面に画像が形成される。液体噴射ヘッド26が媒体12にインクを噴射して媒体12の表面に画像を形成させる動作を、以下、「印刷動作」と称する。液体噴射ヘッド26について、図2及び図3を用いて説明する。
1.1.液体噴射ヘッド26
図2は、液体噴射ヘッド26の説明図である。図3は、液体噴射ヘッド26のうち媒体12に対向するノズル面FNの説明図である。図2に示す図は、液体噴射ヘッド26をX1方向に見た図である。図3に示す図は、ノズル面FNの一部を、インクの噴射方向の反対方向に見た平面図である。
図2は、液体噴射ヘッド26の説明図である。図3は、液体噴射ヘッド26のうち媒体12に対向するノズル面FNの説明図である。図2に示す図は、液体噴射ヘッド26をX1方向に見た図である。図3に示す図は、ノズル面FNの一部を、インクの噴射方向の反対方向に見た平面図である。
以下、XY平面に垂直なZ軸に沿う2つの方向のうち、インクの噴射方向を「Z2方向」と表記する。噴射方向の反対方向を「Z1方向」と表記する。Z1方向とZ2方向とを、「Z軸方向」と総称する。XYZ座標系は、液体噴射ヘッド26を基準とした座標を示すローカル座標系である。液体噴射ヘッド26の姿勢が変化すると、X軸方向の向き、Y軸方向の向き、及びZ軸方向の向きのうち、少なくともいずれか2つが変化する。
図2に例示される通り、液体噴射ヘッド26は、液体噴射部31と、回路基板35と、固定板37とを有する。液体噴射部31は、制御ユニット20からの指示のもと、液体容器14から供給されたインクを媒体12に噴射する。より詳細には、液体噴射部31の内部には、不図示の流路と、複数のノズルNの夫々に対応する不図示のエネルギー発生素子とが設けられる。流路は、液体容器14から供給されたインクが流動し、複数のノズルNの夫々に連通する。エネルギー発生素子は、インクが噴射するためのエネルギーを発生する。エネルギー発生素子は、例えば、圧電素子又は発熱素子である。エネルギー発生素子がインクにエネルギーを与えることにより、ノズルNからインクが噴射される。
液体噴射部31は、柱状の形状を有し、Z2方向の底面にノズル面FNを有する。液体噴射部31のY2方向の側壁SS1及びY1方向の側壁SS2は、ノズル面FNに対して垂直方向、すなわち、Z軸方向に延在する。側壁SS1及び側壁SS2は、インクに対する親液性を有する。親液性とは、液体との間の親和性を示し、インクが水溶性であれば、親水性のことである。インクに対する親液性を有するとは、インクに対する濡れ角の大きさが90度未満であることを示す。一方、インクに対する撥液性を有するとは、本明細書では、インクに対する濡れ角の大きさが90度以上であることを示す。
ノズル面FNは、インクを噴射する複数のノズルNを有する。固定板37は、液体噴射部31に固定される部材である。固定板37は、接着剤により液体噴射部31のノズル面FNに固定される。固定板37は、例えば、金属材料等で構成される。
図2に例示される通り、固定板37は、本体部370と、第1折曲部371と、第2折曲部372とを有する。本体部370は、ノズル面FNに略平行に延在する板状の部材である。第1折曲部371は、本体部370に対して、Y2方向の端部で折り曲げられた板状の部材である。第1折曲部371は、本体部370に対してV1方向に折り曲げられている。言い換えれば、第1折曲部371は、V1方向に延在する平板である。V1方向は、YZ平面に平行な方向であって、Y2方向とZ1方向との間である。また、V2方向を、V1方向の反対方向と定義する。第2折曲部372は、Y1方向の端部で折り曲げられた板状の部材である。第2折曲部372は、本体部370に対してZ1方向に折り曲げられている。
第1折曲部371は、液体噴射部31とは反対側の第1面3711と、第1面3711とは反対側の第2面3712とを有する。「液体噴射部31とは反対側の第1面3711」は、より詳細には、第1面3711が、第1折曲部371が有する2つの面のうち、第1折曲部371の厚みの中心面L1を基準として液体噴射部31とは反対側に位置する面であることを意味する。第1面3711とノズル面FNとの成す第1角度θ1は、90度より大きい。言い換えれば、第1折曲部371の先端PSは、第1折曲部371の基端PEよりも、液体噴射部31の側壁SS1に対して離れている。以下の記載では、第1折曲部371の先端PSは、第2面3712のV1方向の端部であるとして説明する。同様に、第1折曲部371の基端PEは、第2面3712のV2方向の端部である。第2面3712は、第1面3711よりも、インクに対する撥液性を有する。第1角度θ1は、第1面3711とノズル面FNを含む平面との第1交線に垂直な第1線分と第2線分との成す角度であって、第1線分及び第2線分を含む平面を第1線分と第2線分とで区切った複数の領域のうち、液体噴射部31が存在する領域の角度である。第1線分は、第1交線上の第1点を端点とし、第1交線に垂直であって第1面3711に含まれる線分である。第2線分は、第1点を端点とし、第1交線に垂直であってノズル面FNを含む平面に含まれる線分である。
第2折曲部372は、液体噴射部31とは反対側の第3面3723と、第3面3723とは反対側の第4面3724とを有する。「液体噴射部31とは反対側の第3面」とは、第3面3723が、第2折曲部372が有する2つの面のうち、第2折曲部372の厚みの中心面L2を基準として液体噴射部31とは反対側に位置する面であることを意味する。第3面3723とノズル面FNとの成す第2角度θ2は、第1角度θ1以下であり、第1実施形態では、略90度である。第3面3723は、第1面3711よりも、インクに対する撥液性を有することが好ましい。第2角度θ2は、第3面3723とノズル面FNを含む平面との第2交線に垂直な第3線分と第4線分との成す角度であって、第3線分及び第4線分を含む平面を第3線分と第4線分とで区切った複数の領域のうち、液体噴射部31が存在する領域の角度である。第3線分は、第2交線上の第2点を端点とし、第2交線に垂直であって第3面3723に含まれる線分である。第4線分は、第2点を端点とし、第2交線に垂直であってノズル面FNを含む平面に含まれる線分である。第4面3724は、側壁SS2に接着されていてもよい。
本体部370は、液体噴射部31とは反対側の第5面3705と、第5面3705とは反対側の第6面3706とを有する。「液体噴射部31とは反対側の第5面3705」とは、第5面3705が、本体部370が有する2つの面のうち、本体部370の厚みの中心面L0を基準として液体噴射部31とは反対側に位置する面であることを意味する。第5面3705は、インクに対して撥液性を有する。第6面3706は、ノズル面FNの一部に接着している。
回路基板35は、制御ユニット20と液体噴射部31とを電気的に接続するための複数の配線が形成された実装部品である。回路基板35には、例えばリジッド基板が好適に採用される。回路基板35は、液体噴射部31に設けられたFPC、COF等の図示しない可撓性の配線部材と接続される。FPCは、Flexible Printed Circuitの略である。COFは、Chip on Filmの略である。回路基板35は、液体噴射部31に対してノズル面FNとは反対側、すなわちZ1方向に設けられる。回路基板35のY2方向の端部には、コネクター351Aが設けられる。回路基板35のY1方向の端部には、コネクター351Bが設けられる。コネクター351A及び351Bは、不図示のFFC等の信号ケーブルと接続される。FFCは、Flexible Flat Cableの略である。この信号ケーブルは、例えば、制御ユニット20と回路基板35とを接続する。
図3に例示される通り、本体部370は、複数のノズルNを露出させる開口部3701を有する。本体部370は、1つの開口部3701を有してもよいし、複数の開口部3701を有してもよい。
図3に例示される通り、液体噴射ヘッド26のノズル面FNには複数のノズルNが形成される。複数のノズルNは、相異なるインクに対応する複数のノズル群Gに区分される。複数の種類のうちの任意の1種類のインクに対応するノズル群Gは、当該インクを噴射する複数のノズルNを包含する。具体的には、各ノズル群Gは、Y軸に沿った方向に配列する複数のノズルNで構成され、X軸に沿った方向に相互に間隔をあけて複数のノズル群Gが配列する。以上の説明から理解される通り、本実施形態の液体噴射ヘッド26は、複数のノズルNを含むノズル群G毎に相異なる種類のインクを噴射する。なお、各ノズル群Gにおける複数のノズルNの配列パターンは任意である。例えば、複数のノズルNを複数列に配列することも可能である。
なお、図3の例示では、1つの開口部3701によって、2つのノズル群Gが露出しているが、1つの開口部3701によって、1つのノズル群Gが露出してもよいし、3つ以上のノズル群Gが露出してもよい。
説明を図1に戻す。保守機構28は、液体噴射ヘッド26のクリーニング動作を制御ユニット20による制御のもとで実行する。保守機構28は、ノズル面FNが媒体12に対向しない待機位置に液体噴射ヘッド26が位置する場合にノズル面FNに対向するように設置される。液体噴射ヘッド26の待機位置は、具体的には、液体噴射ヘッド26の往復動の端点である。本実施形態の保守機構28は、排出機構282と、払拭機構284と、液体受容部286とを具備する。排出機構282は、複数のノズルNからインクを強制的に排出させる動作を実行する。以下、複数のノズルNからインクを強制的に排出させる動作を、「排出動作」と称する。払拭機構284は、図6に示すワイパー2841を含んで構成され、払拭面を払拭する動作に使用される。払拭面は、固定板37に含まれる本体部370のZ2方向の面である第5面3705と、ノズル面FNとである。以下、払拭面を払拭する動作を、「払拭動作」と称する。ワイパー2841は、液体噴射ヘッド26が待機位置に位置する場合に、Z1方向に移動させることにより本体部370のZ2方向の面に接触する。さらに、ある程度のZ1方向の圧力をワイパー2841にかけることにより、ワイパー2841が弾性変形し、ノズル面FNに接触する。制御ユニット20は、排出動作と払拭動作とを含むクリーニング動作を保守機構28に実行させる。液体受容部286は、クリーニング動作時にインクを受容する部材である。液体受容部286は、例えば、キャップ、凹部形状の容器、又は、多孔質部材である。
保守機構28は、排出動作として、加圧動作又は吸引動作を実行する。加圧動作は、ノズルNの上流側からインクを加圧することにより、インクをノズルNから排出する動作である。吸引動作は、ノズルNの下流側からインクを吸引するとこにより、インクをノズルNから排出する動作である。保守機構28が吸引動作を実行する場合について図4を用いて、説明する。
図4は、吸引動作の説明図である。図4に例示される通り、排出機構282は、封止部材2821と、吸引ポンプ2822とを有する。封止部材2821は、液体噴射ヘッド26のノズル面FNに密着するキャップである。吸引ポンプ2822は、封止部材2821がノズル面FNを封止した状態で液体噴射ヘッド26の内部のインクを吸引する。
図4に例示される通り、第1実施形態の排出機構282の封止部材2821は、ノズル面FNに対向した状態でX方向に相対的に移動可能であり、複数のノズル群Gのうち任意の1個のノズル群Gを選択的に封止可能である。ノズル面FNのうち任意の1個のノズル群Gが形成された領域を封止部材2821が封止した状態で吸引ポンプ2822が動作する結果、当該ノズル群Gの複数のノズルNから強制的にインクを排出する排出動作が実行される。以下、封止部材2821がノズル面FNを封止した状態を「キャッピング状態」と称し、封止部材2821がノズル面FNを封止していない状態を、「非キャッピング状態」と称する。
加圧動作において、排出機構282は、キャッピング状態でインクを排出することも可能であるし、非キャッピング状態でインクを排出することも可能である。
液体噴射ヘッド26は、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で使用される。ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で使用される液体噴射ヘッド26には、以下に示す3つの態様がある。第1の態様における液体噴射ヘッド26は、印刷動作及びクリーニング時において、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で使用される。第2の態様における液体噴射ヘッド26は、印刷動作時には、ノズル面FNが水平面SFに対して平行な状態で使用され、クリーニング時には、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される。第3の態様における液体噴射ヘッド26は、印刷動作時にはノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で使用され、クリーニング時には、ノズル面FNが水平面SFに対して平行な状態で使用される。第2の態様及び第3の態様では、液体噴射ヘッド26の傾斜状態を変化可能である。第1実施形態では、液体噴射ヘッド26は、第2の態様であるとして説明する。保持部材242は、液体噴射ヘッド26が傾斜した状態で液体噴射ヘッド26を保持可能である。
払拭動作において、制御ユニット20は、ノズル面FNに接触したワイパー2841をX軸方向に相対的に移動させることにより、ノズル面FNに対する付着物を拭き取る。図5を用いて、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で液体噴射ヘッド26が使用される例を説明する。
1.2.傾斜状態の液体噴射ヘッド26
図5は、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態における液体噴射ヘッド26の説明図である。図5に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射ヘッド26を、X1方向に見た図である。さらに、図5では、クリーニング動作時における液体受容部286の位置を示す。
ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した結果、X軸を回転軸としてZ2方向を60度時計回り回転させた方向が、重力方向GDに一致する。なお、図5に示す液体噴射ヘッド26は、X軸を回転軸として時計回りに60度回転しているが、液体噴射ヘッド26の回転の態様は、図5に示す例に限らない。例えば、液体噴射ヘッド26は、XY平面に平行な任意の軸を回転軸として回転した状態で使用されてもよい。
図5は、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態における液体噴射ヘッド26の説明図である。図5に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射ヘッド26を、X1方向に見た図である。さらに、図5では、クリーニング動作時における液体受容部286の位置を示す。
ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した結果、X軸を回転軸としてZ2方向を60度時計回り回転させた方向が、重力方向GDに一致する。なお、図5に示す液体噴射ヘッド26は、X軸を回転軸として時計回りに60度回転しているが、液体噴射ヘッド26の回転の態様は、図5に示す例に限らない。例えば、液体噴射ヘッド26は、XY平面に平行な任意の軸を回転軸として回転した状態で使用されてもよい。
また、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した結果、第1折曲部371は、本体部370の重力方向GDの端部で折り曲げられており、側壁SS1は、液体噴射部31の重力方向GDに設けられ、コネクター351Aは、回路基板35の重力方向GDの端部に位置する。
図5に例示される通り、第1実施形態では、第2面3712の基端とノズル面FNの重力方向GDの端部とが接する。
図5に例示される通り、第1角度θ1は、角度θ4より大きい。角度θ4は、180度から角度θ3を減じた角度である。角度θ3は、ノズル面FNと水平面SFとの成す角度であり、第1実施形態では60度である。第1角度θ1が角度θ4より大きいことを言い換えれば、第1面3711のV1方向の端部は、ノズル面FNに平行な面に対して重力方向GDに位置する。
図5に例示される通り、クリーニング時において、重力方向GDに見て、液体受容部286は、第1折曲部371と重なり、ノズル面FNとは重ならない。ここで、「重なる」とは、一部が重なってもよいし、全体が重なってもよい。図5に例示されるように、液体受容部286は、重力方向GDに見て、第1面3711のV1方向の端部と重なることが好ましい。液体受容部286は、第1折曲部371に対して重力方向GDに位置する。
1.3.第1実施形態のまとめ
以上説明したように、液体噴射ヘッド26は、液体噴射部31と、液体噴射部31に固定される固定板37と、を備え、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜する状態で使用される。液体噴射部31は、インクを噴射する複数のノズルNを有するノズル面FNを有する。インクは、「液体」の一例である。固定板37は、本体部370と、第1折曲部371とを有する。本体部370は、複数のノズルNを露出させる開口部3701が形成される。第1折曲部371は、本体部370の重力方向GDの端部で折り曲げられている。第1折曲部371は、液体噴射部31とは反対側の第1面3711を有する。第1面3711とノズル面FNとの成す第1角度θ1は、90度よりも大きい。
第1角度θ1が90度である態様では、第1面3711に付着したインクが側壁SS1に移動しやすく、側壁SS1に移動したインクが毛細管現象によってZ1方向に移動して回路基板35に移動し、回路基板35の電気的不良が発生する虞があった。特に、側壁SS1にZ軸方向に沿った溝が設けられている場合、溝に沿ってインクがZ1方向に移動しやすくなり、回路基板35の電気的不良が発生しやすくなっていた。
具体的に、クリーニング動作において、第1角度θ1が90度である態様で発生するインクの移動の仕組みについて説明する。非キャッピング状態で加圧動作を行う場合、加圧動作によって重力方向GDに流れるインクの量がキャッピング状態と比較して多くなり、第1折曲部371を飛び越えて側壁SS1にインクが付着する。ここで、Z軸方向に沿った溝が側壁SS1に形成されていた場合には毛細管現象によってインクが回路基板35に移動することがあった。一方、キャッピング状態で加圧動作又は吸引動作を実行する場合には、封止部材2821により加圧動作又は吸引動作中に排出されたインクが直接、第1折曲部371に移動することはない。しかしながら、加圧動作又は吸引動作終了後にノズル面FNや固定板37の表面に残留したインクが重力によって流れ落ちたり、加圧動作又は吸引動作後に実行されるワイピング動作によってノズル面FN上のインクが移動したりすることにより、第1折曲部371にインクが移動する。キャッピング状態では、クリーニング中のインクの大部分は封止部材2821内に回収されるので、非キャッピング状態と比較して第1折曲部371に移動するインクの量は少なくなる。しかしながら、加圧動作又は吸引動作及びワイピング動作を繰り返すことで、第1折曲部371に大液滴が形成されることになり、第1折曲部371を飛び越えて側壁SS1にインクが付着する。ここで、側壁SS1にZ軸方向に延在する溝などが形成されていた場合には毛細管現象で重力方向GDの反対方向へインクが這い上がる虞が有った。
これに対し、第1実施形態によれば、第1折曲部371の先端PSは、第1折曲部371の基端PEよりも、液体噴射部31の側壁SS1に対して離れている。従って、先端PSが側壁SS1に対して接する態様と比較して、第1面3711に付着したインクが側壁SS1に移動することを抑制できる。インクが側壁SS1に移動することを抑制できることにより、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の電気的不良を抑制できる。
以上説明したように、液体噴射ヘッド26は、液体噴射部31と、液体噴射部31に固定される固定板37と、を備え、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜する状態で使用される。液体噴射部31は、インクを噴射する複数のノズルNを有するノズル面FNを有する。インクは、「液体」の一例である。固定板37は、本体部370と、第1折曲部371とを有する。本体部370は、複数のノズルNを露出させる開口部3701が形成される。第1折曲部371は、本体部370の重力方向GDの端部で折り曲げられている。第1折曲部371は、液体噴射部31とは反対側の第1面3711を有する。第1面3711とノズル面FNとの成す第1角度θ1は、90度よりも大きい。
第1角度θ1が90度である態様では、第1面3711に付着したインクが側壁SS1に移動しやすく、側壁SS1に移動したインクが毛細管現象によってZ1方向に移動して回路基板35に移動し、回路基板35の電気的不良が発生する虞があった。特に、側壁SS1にZ軸方向に沿った溝が設けられている場合、溝に沿ってインクがZ1方向に移動しやすくなり、回路基板35の電気的不良が発生しやすくなっていた。
具体的に、クリーニング動作において、第1角度θ1が90度である態様で発生するインクの移動の仕組みについて説明する。非キャッピング状態で加圧動作を行う場合、加圧動作によって重力方向GDに流れるインクの量がキャッピング状態と比較して多くなり、第1折曲部371を飛び越えて側壁SS1にインクが付着する。ここで、Z軸方向に沿った溝が側壁SS1に形成されていた場合には毛細管現象によってインクが回路基板35に移動することがあった。一方、キャッピング状態で加圧動作又は吸引動作を実行する場合には、封止部材2821により加圧動作又は吸引動作中に排出されたインクが直接、第1折曲部371に移動することはない。しかしながら、加圧動作又は吸引動作終了後にノズル面FNや固定板37の表面に残留したインクが重力によって流れ落ちたり、加圧動作又は吸引動作後に実行されるワイピング動作によってノズル面FN上のインクが移動したりすることにより、第1折曲部371にインクが移動する。キャッピング状態では、クリーニング中のインクの大部分は封止部材2821内に回収されるので、非キャッピング状態と比較して第1折曲部371に移動するインクの量は少なくなる。しかしながら、加圧動作又は吸引動作及びワイピング動作を繰り返すことで、第1折曲部371に大液滴が形成されることになり、第1折曲部371を飛び越えて側壁SS1にインクが付着する。ここで、側壁SS1にZ軸方向に延在する溝などが形成されていた場合には毛細管現象で重力方向GDの反対方向へインクが這い上がる虞が有った。
これに対し、第1実施形態によれば、第1折曲部371の先端PSは、第1折曲部371の基端PEよりも、液体噴射部31の側壁SS1に対して離れている。従って、先端PSが側壁SS1に対して接する態様と比較して、第1面3711に付着したインクが側壁SS1に移動することを抑制できる。インクが側壁SS1に移動することを抑制できることにより、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の電気的不良を抑制できる。
また、第1折曲部371は、第1面3711とは反対側の第2面3712を有し、第2面3712は、第1面3711よりも撥液性を有する。
第1実施形態によれば、第1面3711に付着したインクが第2面3712に移動しにくくなる。即ち、第2面3712と側壁SS1との間にインクが移動することを抑制できるため、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制でき、回路基板35の電気的不良を抑制できる。
第1実施形態によれば、第1面3711に付着したインクが第2面3712に移動しにくくなる。即ち、第2面3712と側壁SS1との間にインクが移動することを抑制できるため、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制でき、回路基板35の電気的不良を抑制できる。
また、固定板37は、本体部370の重力方向GDの端部で折り曲げられた第2折曲部372を有する。第2折曲部372は、液体噴射部31とは反対側の第3面3723を有する。第3面3723とノズル面FNとの成す第2角度θ2は、第1角度θ1以下である。
第1実施形態によれば、第2角度θ2が第1角度θ1より大きい態様と比較して、液体噴射ヘッド26のサイズを小型化できる。さらに、固定板37が第2折曲部372を有することで、払拭機構284に含まれるワイパー2841の損傷を抑制できる。図6を用いて、ワイパー2841の損傷を抑制できることについて説明する。
第1実施形態によれば、第2角度θ2が第1角度θ1より大きい態様と比較して、液体噴射ヘッド26のサイズを小型化できる。さらに、固定板37が第2折曲部372を有することで、払拭機構284に含まれるワイパー2841の損傷を抑制できる。図6を用いて、ワイパー2841の損傷を抑制できることについて説明する。
図6は、払拭動作中の液体噴射ヘッド26の状態を示す図である。払拭動作中であるため、ワイパー2841が払拭面に接触している。図6に例示される通り、ワイパー2841のY軸方向の幅w1は、本体部370のY軸方向の幅w2より長い。仮に、固定板37が第2折曲部372を有さなく、かつ幅w1が幅w2より長い態様である場合、本体部370のY1方向にエッジ又はバリ等の鋭利な部分を有することになり、ワイパー2841がX軸方向に相対的に移動する場合に、本体部370が有する鋭利な部分によってワイパー2841が損傷する。本体部370が有する鋭利な部分を除去する場合、液体噴射ヘッド26の製造手順が増加する。
一方、第1実施形態では、本体部370に対してZ1方向に折り曲げているため、本体部370と第2折曲部372とが連結する部分のZ2の方向の面は、滑らかな曲面を描いており、鋭利な部分を有さない。従って、第1実施形態では、固定板37が第2折曲部372を有さない態様と比較して、ワイパー2841の損傷を抑制できる。
一方、第1実施形態では、本体部370に対してZ1方向に折り曲げているため、本体部370と第2折曲部372とが連結する部分のZ2の方向の面は、滑らかな曲面を描いており、鋭利な部分を有さない。従って、第1実施形態では、固定板37が第2折曲部372を有さない態様と比較して、ワイパー2841の損傷を抑制できる。
また、第1角度θ1は、180度から角度θ3を減じた角度θ4よりも大きい。角度θ3は、ノズル面FNと水平面SFとの成す角度である。第1角度θ1が角度θ4より大きいとは、言い換えれば、第1面3711のV1方向の端部は、ノズル面FNに平行な面に対して重力方向GDに位置する。従って、ノズル面FNに付着したインクは、第1面3711のV1方向の端部に集まり、集まったインクが大きな液滴となって重力方向GDに落下し易くなる。従って、インクが側壁SS1に移動することを抑制できるので、回路基板35の電気的不良を確実に抑制できる。
また、液体受容部286は、重力方向GDに見て、第1面3711のV1方向の端部と重なる。インクは、第1面3711のV1方向の端部から落下するため、液体受容部286は、第1面3711のV1方向の端部からインクが落下することを待ち受ければよい。従って、第1実施形態によれば、インクの回収が容易になる。
また、液体噴射部31の重力方向GDの側壁SS1は、ノズル面FNに対して垂直な方向であるZ軸方向に延在する。
第1実施形態によれば、側壁SS1がテーパー形状である態様と比較して、第1面3711とノズル面FNとのなす第1角度θ1を大きくできるので、第1折曲部371と側壁SS1との隙間を大きくできる。第1折曲部371と側壁SS1との隙間が大きくなることにより、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制でき、回路基板35の電気的不良を抑制できる。
第1実施形態によれば、側壁SS1がテーパー形状である態様と比較して、第1面3711とノズル面FNとのなす第1角度θ1を大きくできるので、第1折曲部371と側壁SS1との隙間を大きくできる。第1折曲部371と側壁SS1との隙間が大きくなることにより、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制でき、回路基板35の電気的不良を抑制できる。
また、液体噴射ヘッド26は、液体噴射部31に対してノズル面FNとは反対側に設けられた回路基板35を有する。図5に例示される通り、回路基板35の重力方向GDの端部には、不図示の信号ケーブルと接続されるコネクター351Aが設けられている。
第1実施形態によれば、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の重力方向GDの端部に、コネクター351Aを配置できる。従って、第1実施形態によれば、液体噴射部31の側壁SS1を移動したインクによってコネクター351Aが電気的不良になることを抑制できるとともに、配線のレイアウトの自由度を確保できる。
第1実施形態によれば、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の重力方向GDの端部に、コネクター351Aを配置できる。従って、第1実施形態によれば、液体噴射部31の側壁SS1を移動したインクによってコネクター351Aが電気的不良になることを抑制できるとともに、配線のレイアウトの自由度を確保できる。
また、液体噴射装置100は、液体噴射ヘッド26と、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜した状態で液体噴射ヘッド26を保持可能な保持部材242とを備える。液体噴射装置100が保持部材242を有することにより、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜した状態で液体噴射ヘッド26を使用することが可能になる。
2.第2実施形態
第1実施形態では、第2面3712の基端とノズル面FNの重力方向GDの端部とが接する。一方、第2実施形態は、第2面3712の基端とノズル面FNの重力方向GDの端部とが離れる点で第1実施形態と相違する。以下、第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、第2面3712の基端とノズル面FNの重力方向GDの端部とが接する。一方、第2実施形態は、第2面3712の基端とノズル面FNの重力方向GDの端部とが離れる点で第1実施形態と相違する。以下、第2実施形態について説明する。
図7は、第2実施形態における液体噴射ヘッド26aを示す図である。図7に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射ヘッド26aを、X1方向に見た図である。
液体噴射ヘッド26aは、液体噴射部31と、回路基板35と、固定板37aとを有する。固定板37aは、本体部370aと、第1折曲部371aと、第2折曲部372とを有する。第1折曲部371aは、液体噴射部31とは反対側の第1面3711aと、第1面3711とは反対側の第2面3712aとを有する。第2面3712aの基端は、ノズル面FNの重力方向GDの端部PGに対してY2方向に位置する。言い換えれば、第2面3712aの基端は、ノズル面FNの重力方向GDの端部PGから離れて設けられる。第1面3711aとノズル面FNとの成す第1角度θ1aは、90度よりも大きい。
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の電気的不良を抑制できる。
3.変形例
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
3.1.第1変形例
第1実施形態及び第2実施形態において、第1折曲部371は、V1方向に延在する平板であったが、これに限らない。例えば、第1折曲部371は、折れ曲がっていてもよい。
第1実施形態及び第2実施形態において、第1折曲部371は、V1方向に延在する平板であったが、これに限らない。例えば、第1折曲部371は、折れ曲がっていてもよい。
図8は、第1変形例における液体噴射ヘッド26bの説明図である。図8に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射ヘッド26bを、X1方向に見た図である。液体噴射ヘッド26bは、液体噴射部31と、回路基板35と、固定板37bとを有する。固定板37bは、本体部370と、第1折曲部371bと、第2折曲部372とを有する。第1折曲部371bは、第1部分375と、第2部分376とを有する。第2部分376は、本体部370に対してZ1方向に折り曲げられており、Z1方向に延在する平板である。第1部分375は、第2部分376に対してV1b方向に折り曲げられており、V1b方向に延在する平板である。V1b方向は、YZ平面に平行な方向であって、Y2方向とZ1方向との間である。
第1部分375は、液体噴射部31とは反対側の第1面3711bと、第1面3711とは反対側の第2面3712bとを有する。第1面3711bとノズル面FNとの成す第1角度θ1bは、90度より大きい。
第1変形例によれば、第1実施形態と同様に、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の電気的不良を抑制できる。
3.2.第2変形例
第1実施形態、第2実施形態、及び、第1変形例における液体噴射ヘッド26は、印刷動作時にはノズル面FNが水平面SFに対して平行な状態で使用されるが、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で使用されてもよい。
第1実施形態、第2実施形態、及び、第1変形例における液体噴射ヘッド26は、印刷動作時にはノズル面FNが水平面SFに対して平行な状態で使用されるが、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜される状態で使用されてもよい。
図9は、第2変形例における液体噴射ヘッド26cの説明図である。図9に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射ヘッド26cをX1方向に見た図である。液体噴射ヘッド26cは、液体噴射部31と、回路基板35と、固定板37cとを有する。固定板37cは、本体部370と、第1折曲部371cと、第2折曲部372とを有する。第1折曲部371cは、V1c方向に延在する平板である。第1折曲部371cは、本体部370に対してV1c方向に折り曲げられている。V1c方向は、YZ平面に平行な方向であって、Y2方向とZ2方向との間である。さらに、図9に例示される通り、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態において、V1c方向は、Y2方向と重力方向GDとの間である。
第1折曲部371cは、液体噴射部31とは反対側の第1面3711cと、第1面3711cとは反対側の第2面3712cとを有する。第1面3711cとノズル面FNとの成す第1角度θ1cは、180度より大きい。
図10は、媒体12の搬送経路221を示す説明図である。搬送部22は、搬送経路221に沿って、Y2方向からY1方向へ、又は、Y1方向からY2方向に向かって媒体12を搬送する。搬送経路221は、Y軸方向に沿って設けられる。図10に例示される通り、第1面3711cのV1c方向の端部は、ノズル面FNを含む平面S1cに対して重力方向GDに位置する。言い換えれば、第1面3711cのV1c方向の端部から搬送経路221までの最短距離d1は、ノズル面FNから搬送経路221までの最短距離d2よりも短い。なお、第1面3711cのV1c方向の端部は、「第1折曲部の少なくとも一部」の一例である。
3.2.1.第2変形例のまとめ
第2変形例における液体噴射ヘッド26cは、搬送部22を備える液体噴射装置100に使用される。搬送部22は、ノズル面FNに沿う方向であり、Y2方向からY1方向へ、又は、Y1方向からY2方向へ向かって媒体12を搬送する。図10において、Y2方向は、ノズル面FNに平行な方向、且つ、水平面SFとノズル面FNとの交線に垂直な方向である。第1面3711cのV1c方向の端部は、ノズル面FNを含む平面S1cに対して重力方向GDに位置する。従って、搬送経路221からZ1方向に媒体12が浮き上がったとしても、ノズル面FNよりも先に第1面3711cのV1c方向の端部が媒体12に触れる。以上により、第1折曲部371cは、媒体12の浮き上がりを抑制するガイド部材として機能できる。
第2変形例における液体噴射ヘッド26cは、搬送部22を備える液体噴射装置100に使用される。搬送部22は、ノズル面FNに沿う方向であり、Y2方向からY1方向へ、又は、Y1方向からY2方向へ向かって媒体12を搬送する。図10において、Y2方向は、ノズル面FNに平行な方向、且つ、水平面SFとノズル面FNとの交線に垂直な方向である。第1面3711cのV1c方向の端部は、ノズル面FNを含む平面S1cに対して重力方向GDに位置する。従って、搬送経路221からZ1方向に媒体12が浮き上がったとしても、ノズル面FNよりも先に第1面3711cのV1c方向の端部が媒体12に触れる。以上により、第1折曲部371cは、媒体12の浮き上がりを抑制するガイド部材として機能できる。
なお、第2変形例において、第1面3711cのV1c方向の端部が、「第1折曲部の少なくとも一部」の一例であったが、第1折曲部371の他の部分が、ノズル面FNを含む平面に対して重力方向GDに位置してもよい。例えば、第1折曲部371が、X軸方向に見て、ジグザグ形状である場合、第1折曲部371における重力方向GDに位置する頂点が、ノズル面FNを含む平面S1cに対して重力方向GDに位置してもよい。
3.3.第3変形例
第1実施形態、第2実施形態、第1変形例、及び、第2変形例における液体噴射ヘッド26において、第1折曲部371が平板であったが、これに限らない。例えば、第1折曲部371の先端PS付近には、凸部3713が設けられてもよい。
第1実施形態、第2実施形態、第1変形例、及び、第2変形例における液体噴射ヘッド26において、第1折曲部371が平板であったが、これに限らない。例えば、第1折曲部371の先端PS付近には、凸部3713が設けられてもよい。
図11及び図12は、第3変形例における液体噴射ヘッド26dの説明図である。図11に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射ヘッド26dを、X1方向に見た図であって、かつ、液体噴射ヘッド26dに含まれる第1折曲部371d付近を拡大した図である。図12に示す図は、液体噴射ヘッド26dをV1方向に垂直なU2方向に見た図であって、かつ、第1折曲部371d付近を拡大した図である。図11及び図12、並びに、後述する図13及び図14において、V1方向の反対方向を、V2方向と記載する。U2方向は、YZ平面に平行であって、V1方向に垂直な2つの方向のうち、Y1方向とZ1方向との間の方向である。U1方向は、U2方向の反対方向である。
第1折曲部371dの先端PS付近には、複数の凸部3713を有する。図11及び図12において、図面の煩雑化を防ぐため、複数の凸部3713の一部にのみ符号を付与してある。複数の凸部3713の夫々は、第1折曲部371dのV1方向の先端面に設けられる。複数の凸部3713の夫々は、V1方向に突出する錐体状であり、具体的には四角錐である。図12に例示される通り、複数の凸部3713によって、第1折曲部371dのV1方向の端部は、ジグザグ形状を為す。
第3変形例によれば、複数の凸部3713の夫々の頂点にインクが集まり、集まったインクが大きな液滴となって重力方向GDに落下し易くなる。従って、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の電気的不良を確実に抑制できる。
なお、複数の凸部3713の夫々は、錐体状であるため、V1方向に向かって漸次幅寸法が小さくなるが、これにかぎらない。例えば、複数の凸部3713は、V1方向において幅寸法が略同一、すなわち、櫛歯状であってもよい。
3.4.第4変形例
第3変形例では、第1折曲部371dの先端PS付近に凸部3713を有する構成により、複数の凸部3713の夫々の頂点にインクが集まる効果を有したが、インクを集める効果を有する構成は、第3変形例に限らない。第4変形例における第1折曲部371の先端PS付近には、インクに対して親液性を有する複数の親液部3714と、インクに対して撥液性を有する複数の撥液部3715とが設けられてもよい。
第3変形例では、第1折曲部371dの先端PS付近に凸部3713を有する構成により、複数の凸部3713の夫々の頂点にインクが集まる効果を有したが、インクを集める効果を有する構成は、第3変形例に限らない。第4変形例における第1折曲部371の先端PS付近には、インクに対して親液性を有する複数の親液部3714と、インクに対して撥液性を有する複数の撥液部3715とが設けられてもよい。
図13及び図14は、第4変形例における液体噴射ヘッド26eの説明図である。図13に示す図は、ノズル面FNが水平面SFに対して60度傾斜した状態における液体噴射ヘッド26eを、X1方向に見た図であって、かつ、液体噴射ヘッド26eに含まれる第1折曲部371e付近を拡大した図である。図14に示す図は、液体噴射ヘッド26dをU2方向に見た図であって、かつ、第1折曲部371e付近を拡大した図である。
第1折曲部371eの先端PS付近には、複数の親液部3714と、複数の撥液部3715とを有する。図面の煩雑化を防止するため、複数の親液部3714の一部と複数の撥液部3715の一部にのみ符号を付与してある。また、図13及び図14では、複数の親液部3714の夫々に網掛けを付与する。
複数の親液部3714は、第1折曲部371eのV1方向の先端面に設けられる。複数の親液部3714の夫々は、V1方向に突出する錐体状であり、具体的には四角錐である。複数の親液部3714の夫々のX軸方向の幅は、V1方向に向かって漸次狭くなる。複数の撥液部3715の夫々は、複数の親液部3714の間を埋めるように設けられる。複数の撥液部3715の夫々のX軸方向の幅は、V1方向に向かって漸次広くなる。
以上、第4変形例によれば、第1折曲部371eに付着したインクは、第1折曲部371eの先端PS付近に集まる。先端PS付近において、V1方向に向かって、複数の撥液部3715の夫々のX軸方向の幅は広くなり、複数の親液部3714のX軸方向の幅は狭くなる。第1折曲部371eのV1方向の端部において、複数の親液部3714の夫々のX軸方向の幅は、複数の撥液部3715の夫々のX軸方向の幅より狭い。従って、第1折曲部371eのV1方向の端部において、幅が狭い親液部3714にインクが集まるため、
インクが大きな液滴となりやすく、重力方向GDに落下し易くなる。従って、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の電気的不良を確実に抑制できる。
インクが大きな液滴となりやすく、重力方向GDに落下し易くなる。従って、インクが側壁SS1に沿って回路基板35に移動することを抑制できるので、回路基板35の電気的不良を確実に抑制できる。
3.5.第5変形例
第2実施形態において、第1角度θ1aは90度よりも大きいが、90度であってもよい。
第2実施形態において、第1角度θ1aは90度よりも大きいが、90度であってもよい。
3.6.第6変形例
上述の各態様では、X軸方向にワイパー2841を相対的に移動させたが、Y軸方向にワイパー2841を移動させてもよい。
上述の各態様では、X軸方向にワイパー2841を相対的に移動させたが、Y軸方向にワイパー2841を移動させてもよい。
3.7.第7変形例
上述の各態様では、第3面3723とノズル面FNとのなす第2角度θ2は、略90度であったが、第1角度θ1以下であって、90度より大きくてもよい。すなわち、第4面3724は、側壁SS2に接着せずに、側壁SS2から離間していてもよい。
上述の各態様では、第3面3723とノズル面FNとのなす第2角度θ2は、略90度であったが、第1角度θ1以下であって、90度より大きくてもよい。すなわち、第4面3724は、側壁SS2に接着せずに、側壁SS2から離間していてもよい。
3.8.第8変形例
上述の各態様では、液体噴射ヘッド26を搭載した保持部材242を往復させるシリアル方式の液体噴射装置100を例示したが、複数のノズルNが媒体12の全幅にわたり分布するライン方式の液体噴射装置にも本発明を適用することが可能である。
上述の各態様では、液体噴射ヘッド26を搭載した保持部材242を往復させるシリアル方式の液体噴射装置100を例示したが、複数のノズルNが媒体12の全幅にわたり分布するライン方式の液体噴射装置にも本発明を適用することが可能である。
図15は、第8変形例における液体噴射装置100fを例示する模式図である。液体噴射装置100fは、制御ユニット20の代わりに制御ユニット20fを備える点と、保持部材242の代わりに保持部材242fを備える点と、搬送ベルト244を備えない点とにおいて、第1実施形態に係る液体噴射装置100と相違する。制御ユニット20fは、搬送ベルト244を制御する信号を出力しない点において、制御ユニット20と相違する。保持部材242fは、Y軸方向を長手方向とする1以上の液体噴射ヘッド26が、媒体12の全幅に亘り分布するように設けられている。保持部材242fは、「ユニットベース」と称されることもある。保持部材242fは、ノズル面FNが水平面SFに対して傾斜した状態で液体噴射ヘッド26を保持可能である。
3.9.第9変形例
上述の各態様では、固定板37は、本体部370で接着剤により液体噴射部31のノズル面FNに固定されていたが、液体噴射部31のノズル面FN以外の部分で接着剤によって固定される構成でも構わない。具体的には、液体噴射部31は、夫々がノズル面FN及びエネルギー発生素子を有する複数のヘッドチップと、複数のヘッドチップを囲むようにして保持するとともに液体噴射部31の側壁を構成するホルダーとを備え、固定板37には、ノズル面FN以外の部分で複数のヘッドチップが接着剤によって固定され、且つ、ホルダーが接着剤で固定されていてもよい。
3.9.第9変形例
上述の各態様では、固定板37は、本体部370で接着剤により液体噴射部31のノズル面FNに固定されていたが、液体噴射部31のノズル面FN以外の部分で接着剤によって固定される構成でも構わない。具体的には、液体噴射部31は、夫々がノズル面FN及びエネルギー発生素子を有する複数のヘッドチップと、複数のヘッドチップを囲むようにして保持するとともに液体噴射部31の側壁を構成するホルダーとを備え、固定板37には、ノズル面FN以外の部分で複数のヘッドチップが接着剤によって固定され、且つ、ホルダーが接着剤で固定されていてもよい。
3.10.その他の変形例
上述の液体噴射装置100は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置及びコピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体噴射装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を噴射する液体噴射装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を噴射する液体噴射装置は、配線基板の配線及び電極を形成する製造装置として利用される。
上述の液体噴射装置100は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置及びコピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体噴射装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を噴射する液体噴射装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を噴射する液体噴射装置は、配線基板の配線及び電極を形成する製造装置として利用される。
4.付記
以上に例示した形態から、例えば以下の構成が把握される。
以上に例示した形態から、例えば以下の構成が把握される。
好適な態様である態様1に係る液体噴射ヘッドは、液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、前記固定板は、前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側の第1面を有し、前記第1面と前記ノズル面との成す第1角度は、90度よりも大きい。
態様1によれば、第1折曲部の先端は、第1折曲部の基端よりも液体噴射部の側壁に対して離れている。従って、第1折曲部の先端が液体噴射部の側壁に対して接する態様と比較して、第1面に付着した液体が側壁に移動することを抑制できる。液体が液体噴射部の側壁に移動することを抑制できることにより、液体が液体噴射部の側壁に沿って、液体噴射部の重力方向の反対側に設けられた電気部品に移動することを抑制できるので、電気部品の電気的不良を抑制できる。
態様1によれば、第1折曲部の先端は、第1折曲部の基端よりも液体噴射部の側壁に対して離れている。従って、第1折曲部の先端が液体噴射部の側壁に対して接する態様と比較して、第1面に付着した液体が側壁に移動することを抑制できる。液体が液体噴射部の側壁に移動することを抑制できることにより、液体が液体噴射部の側壁に沿って、液体噴射部の重力方向の反対側に設けられた電気部品に移動することを抑制できるので、電気部品の電気的不良を抑制できる。
態様1の具体例である態様2において、前記第1折曲部は、前記第1面とは反対側の第2面を有し、前記第2面は、前記第1面よりも撥液性を有する。
態様2によれば、第1面に付着した液体が第2面に移動しにくくなる。即ち、第2面と液体噴射部の側壁との間に液体が移動することを抑制できるため、液体が液体噴射部の側壁に沿って電気部品に移動することを抑制でき、電気部品の電気的不良を抑制できる。
態様2によれば、第1面に付着した液体が第2面に移動しにくくなる。即ち、第2面と液体噴射部の側壁との間に液体が移動することを抑制できるため、液体が液体噴射部の側壁に沿って電気部品に移動することを抑制でき、電気部品の電気的不良を抑制できる。
態様1又は態様2の具体例である態様3において、前記固定板は、前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第2折曲部を有し、前記第2折曲部は、前記液体噴射部とは反対側の第3面を有し、前記第3面と前記ノズル面との成す第2角度は、前記第1角度以下である。
態様3によれば、第2折曲部が液体噴射部に対して第1角度よりも開いている態様と比較して、液体噴射ヘッドのサイズを小型化できる。
態様3によれば、第2折曲部が液体噴射部に対して第1角度よりも開いている態様と比較して、液体噴射ヘッドのサイズを小型化できる。
態様1から態様3までのいずれか1つの態様の具体例である態様4において、前記第1角度は、180度から前記ノズル面と水平面との成す角度を減じた角度よりも大きい。
態様4によれば、ノズル面に付着した液滴は、第1面の重力方向の端部に集まり、集まった液体が大きな液滴となって重力方向に落下し易くなる。従って、液滴が側壁に移動することを抑制できるので、電気部品の電気的不良を確実に抑制できる。
態様4によれば、ノズル面に付着した液滴は、第1面の重力方向の端部に集まり、集まった液体が大きな液滴となって重力方向に落下し易くなる。従って、液滴が側壁に移動することを抑制できるので、電気部品の電気的不良を確実に抑制できる。
態様1から態様4までのいずれか1つの態様の具体例である態様5において、前記第1折曲部の少なくとも一部は、前記ノズル面を含む平面に対して重力方向に位置する。
態様5によれば、第1面における一部は、ノズル面を含む平面に対して重力方向に位置する。従って、搬送経路から液体噴射部が位置する方向に媒体が浮き上がったとしても、ノズル面よりも先に第1面の一部が媒体に触れる。以上により、第1折曲部は、媒体の浮き上がりを抑制するガイド部材として機能できる。
態様5によれば、第1面における一部は、ノズル面を含む平面に対して重力方向に位置する。従って、搬送経路から液体噴射部が位置する方向に媒体が浮き上がったとしても、ノズル面よりも先に第1面の一部が媒体に触れる。以上により、第1折曲部は、媒体の浮き上がりを抑制するガイド部材として機能できる。
態様1から態様5までのいずれか1つの態様の具体例である態様6において、前記液体噴射部の重力方向の側壁は、前記ノズル面に対して垂直な方向に延在する。
態様6によれば、液体噴射部の側壁がテーパー形状である態様と比較して、第1面とノズル面とのなす第1角度を大きくできるので、第1折曲部と液体噴射部の側壁との隙間を大きくできる。第1折曲部と液体噴射部の側壁との隙間が大きくなることにより、液体が液体噴射部の側壁に沿って電気部品に移動することを抑制でき、電気部品の電気的不良を抑制できる。
態様6によれば、液体噴射部の側壁がテーパー形状である態様と比較して、第1面とノズル面とのなす第1角度を大きくできるので、第1折曲部と液体噴射部の側壁との隙間を大きくできる。第1折曲部と液体噴射部の側壁との隙間が大きくなることにより、液体が液体噴射部の側壁に沿って電気部品に移動することを抑制でき、電気部品の電気的不良を抑制できる。
態様1から態様6までのいずれか1つの態様の具体例である態様7において、前記液体噴射ヘッドは、前記液体噴射部に対して前記ノズル面とは反対側に設けられた回路基板を有し、前記回路基板の重力方向の端部には、信号ケーブルと接続されるコネクターが設けられている。
態様7によれば、液体が液体噴射部の側壁に沿って回路基板に移動することを抑制できるので、回路基板の重力方向の端部に、コネクターを配置できる。従って、液体噴射部の側壁を移動した液体によってコネクターが電気的不良になることを抑制できるとともに、配線のレイアウトの自由度を確保できる。
態様7によれば、液体が液体噴射部の側壁に沿って回路基板に移動することを抑制できるので、回路基板の重力方向の端部に、コネクターを配置できる。従って、液体噴射部の側壁を移動した液体によってコネクターが電気的不良になることを抑制できるとともに、配線のレイアウトの自由度を確保できる。
好適な態様である態様8に係る液体噴射ヘッドは、態様1から態様7の何れか1項に記載の液体噴射ヘッドと、前記ノズル面が水平面に対して傾斜した状態で前記液体噴射ヘッドを保持可能な保持部材と、を備える。
態様8によれば、液体噴射部の重力方向の反対側に設けられた電気部品の電気的不良を抑制できる液体噴射ヘッドを提供できる。
態様8によれば、液体噴射部の重力方向の反対側に設けられた電気部品の電気的不良を抑制できる液体噴射ヘッドを提供できる。
12…媒体、14…液体容器、20,20f…制御ユニット、22…搬送部、24…移動機構、26,26a,26b,26c,26d,26e…液体噴射ヘッド、28…保守機構、31…液体噴射部、35…回路基板、37,37a,37b,37c…固定板、100,100f…液体噴射装置、221…搬送経路、242,242f…保持部材、244…搬送ベルト、282…排出機構、284…払拭機構、286…液体受容部、351A,351B…コネクター、370,370a…本体部、371,371a,371b,371c,371d,371e…第1折曲部、372…第2折曲部、375…第1部分、376…第2部分、2821…封止部材、2822…吸引ポンプ、2841…ワイパー、3701…開口部、3705…第5面、3706…第6面、3711,3711a,3711b,3711c…第1面、3712,3712a,3712b,3712c…第2面、3713…凸部、3714…親液部、3715…撥液部、3723…第3面、3724…第4面、Com…駆動信号、FN…ノズル面、G…ノズル群、GD…重力方向、L0,L1,L2…中心面、N…ノズル、PE…基端、PS…先端、PG…端部、S1c…平面、SF…水平面、SI…制御信号、SS1,SS2…側壁、d1,d2…最短距離、θ1,θ1a,θ1b,θ1c…第1角度、θ2…第2角度、θ3…角度、θ4…角度。
Claims (8)
- 液体を噴射する複数のノズルを有するノズル面を有する液体噴射部と、前記液体噴射部に固定される固定板と、を備え、前記ノズル面が水平面に対して傾斜する状態で使用される液体噴射ヘッドであって、
前記固定板は、
前記複数のノズルを露出させる開口部が形成された本体部と、
前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第1折曲部と、を有し、
前記第1折曲部は、前記液体噴射部とは反対側の第1面を有し、
前記第1面と前記ノズル面との成す第1角度は、90度よりも大きい、
液体噴射ヘッド。 - 前記第1折曲部は、前記第1面とは反対側の第2面を有し、
前記第2面は、前記第1面よりも撥液性を有する、
請求項1に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記固定板は、前記本体部の重力方向の端部で折り曲げられた第2折曲部を有し、
前記第2折曲部は、前記液体噴射部とは反対側の第3面を有し、
前記第3面と前記ノズル面との成す第2角度は、前記第1角度以下である、
請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記第1角度は、180度から前記ノズル面と水平面との成す角度を減じた角度よりも大きい、
請求項1から3の何れか1項に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記第1折曲部の少なくとも一部は、前記ノズル面を含む平面に対して重力方向に位置する、
請求項1から4の何れか1項に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記液体噴射部の重力方向の側壁は、前記ノズル面に対して垂直な方向に延在する、
請求項1から5の何れか1項に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記液体噴射ヘッドは、前記液体噴射部に対して前記ノズル面とは反対側に設けられた回路基板を有し、
前記回路基板の重力方向の端部には、信号ケーブルと接続されるコネクターが設けられている、
請求項1から6の何れか1項に記載の液体噴射ヘッド。 - 請求項1から7の何れか1項に記載の液体噴射ヘッドと、
前記ノズル面が水平面に対して傾斜した状態で前記液体噴射ヘッドを保持可能な保持部材と、
を備える液体噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020163508A JP2022055841A (ja) | 2020-09-29 | 2020-09-29 | 液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020163508A JP2022055841A (ja) | 2020-09-29 | 2020-09-29 | 液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2022055841A true JP2022055841A (ja) | 2022-04-08 |
Family
ID=80998516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020163508A Pending JP2022055841A (ja) | 2020-09-29 | 2020-09-29 | 液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2022055841A (ja) |
-
2020
- 2020-09-29 JP JP2020163508A patent/JP2022055841A/ja active Pending
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
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