JP2022053137A - ハニカム構造体 - Google Patents

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孝浩 伊藤
Takahiro Ito
裕輝 奥村
Hiroki Okumura
尚紀 女屋
Naoki Onaya
健一 伊藤
Kenichi Ito
剛大 徳野
Takehiro Tokuno
幸司 笠井
Koji Kasai
慎二 冨田
Shinji Tomita
彩里 粂内
Ayari Kumeuchi
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Abstract

【課題】 通電加熱して使用した際に電極部又はハニカム構造部にクラックが生じにくく、電極部の剥離も生じにくいハニカム構造体を提供する。【解決手段】 多数のセルを区画形成するセル隔壁と外周壁とを有するハニカム基材と、上記外周壁に設けられた電極部と、を備えるハニカム構造体であって、上記電極部の1つは、給電部と、上記給電部に接続された連続した導体である導体部と空白部とからなり、上記電極部は、上記導体部がすべて含まれる最小面積の長方形の領域であり、上記長方形の面積に対する、上記導体部の面積の割合が40~80%であることを特徴とするハニカム構造体。【選択図】 図1

Description

本発明は、ハニカム構造体に関する。
エンジンから排出された排ガス中に含まれる有害物質を浄化するため、排気管の経路には、排ガス浄化が可能な触媒を担持したハニカム基材を備える排ガス浄化装置が設けられている。
排ガス浄化装置による有害物質の浄化効率を高めるためには、排ガス浄化装置の内部の温度を触媒活性化に適した温度(以下、触媒活性化温度ともいう)に維持する必要がある。
しかし、排ガス浄化装置を構成するハニカム基材を直接加熱する手段を備えていない車両では、車両が運転を開始した直後には、排ガスの温度が低いため、排ガス浄化装置の内部の温度が触媒活性化温度まで達せず、有害物質の排出を有効に防止することが難しかった。
また、ハイブリッド車両で、上記ハニカム基材を直接加熱する手段を備えていないものでは、モータが稼働し、エンジンが停止している際には、排ガス浄化装置内部の温度が低下し、触媒活性化温度より低い温度になってしまうことがある。この場合も有害物質の排出を有効に防止することが難しかった。
このような問題を解消するために、ハニカム基材自体を通電により発熱する発熱体とし、必要な場合に、排ガス浄化装置内部の温度を触媒活性化温度以上の温度とする発明が、特許文献1に開示されている。
すなわち、特許文献1には、流体の流路となる一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁と最外周に位置する外周壁とを有する筒状のハニカム構造部と、前記ハニカム構造部の側面に配設された一対の電極部とを備え、前記ハニカム構造部の電気抵抗率が、1~200Ωcmであり、前記一対の電極部のそれぞれが、前記ハニカム構造部のセルの延びる方向に延びる帯状に形成され、前記セルの延びる方向に直交する断面において、前記一対の電極部における一方の前記電極部が、前記一対の電極部における他方の前記電極部に対して、前記ハニカム構造部の中心を挟んで反対側に配設され、前記一対の電極部の熱容量の合計が、外周壁全体の熱容量の2~150%であるハニカム構造体が開示されている。
国際公開第2012/086814号
特許文献1では、電極部の熱容量をハニカム構造部の熱容量の2~150%にすることで耐熱衝撃性に優れたハニカム構造体とすることができるとされている。
電極部の熱容量を調整する手段としては、電極部の厚さの変更、電極部の気孔率の変更、電極部の電気抵抗率の変更といった手段が挙げられている。
しかしながら、特許文献1では、電極部の形状としてハニカム構造部のセルの延びる方向に延びる帯状のものだけが挙げられている。
電極部及びハニカム構造部には電流を流すため、それぞれに望まれる抵抗値の範囲が決まっている。電極部の形状を帯状として、電極部に望まれる抵抗値の範囲を満たすようにすると、ハニカム構造部の外周壁と電極部との熱膨張係数の差に起因して、電極部又はハニカム構造部にクラックが生じたり、電極部がハニカム構造部の外周壁から剥離するという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされた発明であり、本発明は、通電加熱して使用した際に電極部又はハニカム構造部にクラックが生じにくく、電極部の剥離も生じにくいハニカム構造体を提供することを目的とする。
本発明のハニカム構造体は、
多数のセルを区画形成するセル隔壁と外周壁とを有するハニカム基材と、
上記外周壁に設けられた電極部と、を備えるハニカム構造体であって、
上記電極部の1つは、給電部と、上記給電部に接続された連続した導体である導体部と空白部とからなり、上記電極部は、上記導体部がすべて含まれる最小面積の長方形の領域であり、
上記長方形の面積に対する、上記導体部の面積の割合が40~80%であることを特徴とする。
本発明のハニカム構造体では、1つの電極部に給電部と導体部と空白部が存在する。
長方形の領域である電極部の面積が大きいと、通電される面が広くなるのでハニカム構造体内における均熱性が高まる。この観点からは電極部の面積は大きいほうが好ましい。
一方、電極部の面積が大きいと、ハニカム基材と電極部の熱膨張係数差により電極部に加わる応力が大きくなるので、実際に電極部がハニカム基材に接している面積、すなわち導体部の面積はある程度小さくすることが好ましい。
このような観点から、本発明のハニカム構造体では、電極部内に空白部を設けて、電極部の面積は大きくしつつ、導体部の面積を小さくしている。
具体的には、電極部である長方形の面積に対して導体部の面積の割合を40~80%としている。
このように導体部の面積を定めることによって、通電加熱して使用した際に、電極部又はハニカム基材にクラックが生じにくく、電極部の剥離も生じにくいハニカム構造体とすることができる。
本発明のハニカム構造体では、上記電極部の形状が、長方形の導体部から、空白部の図形を抜いた形状であることが好ましい。
また、上記電極部の形状が、長方形の導体部から、上記給電部を中心として放射状に空白部の図形を抜いた形状であることが好ましい。
このような形状であると、電極部の外周となる長方形部分の広さに応じて、ハニカム構造体内における均熱性を確保することができる。また、空白部を設けることによりハニカム基材と電極部の熱膨張係数差により電極部に加わる応力を減少させることができる。
本発明のハニカム構造体では、上記電極部の形状が、上記給電部を中心として上記導体部が放射状に伸びた形状であることが好ましい。
このような形状であると、導体部を放射状に伸ばすことによってハニカム構造体の広い範囲における均熱性を確保することができる。また、導体部の間がある程度の広さを持った空白部となるので、ハニカム基材と電極部の熱膨張係数差により電極部に加わる応力をより減少させることができる。
本発明のハニカム構造体では、上記導体部の面積が、上記電極部1つあたり24~48cmであることが好ましい。
導体部の面積が上記範囲内であると、ハニカム基材と電極部の熱膨張係数差により電極部に加わる応力が大きくないため、通電加熱して使用した際に、電極部又はハニカム基材にクラックがより生じにくく、電極部の剥離もより生じにくいハニカム構造体とすることができる。
本発明のハニカム構造体では、上記導体部の厚さが25~1000μmであることが好ましい。
導体部の厚さが上記範囲内であると導体部の抵抗が大きくならないので、導体部の抵抗がハニカム基材への通電を妨げることが防止される。
本発明のハニカム構造体では、上記電極部の比抵抗は1Ωcm以下であることが好ましい。
電極部の比抵抗が上記範囲内であると、ハニカム基材への通電を妨げることが防止される。
本発明のハニカム構造体では、上記導体部を構成する材料の熱膨張係数と、上記ハニカム基材を構成する材料の熱膨張係数の差が2.0×10-6/K~10.0×10-6/Kであることが好ましい。
上記熱膨張係数の差が大きすぎるとハニカム基材と導体部の熱膨張係数差により導体部又はハニカム基材にクラックが生じたり、導体部がハニカム基材から剥離しやすくなるので、熱膨張係数の差を上記のような範囲にすることにより、導体部又はハニカム基材にクラックがより生じにくく、導体部の剥離もより生じにくいハニカム構造体とすることができる。
図1は、本発明のハニカム構造体の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、電極部の形状の例を模式的に示す上面図である。 図3は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。 図4は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。 図5は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。 図6は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。 図7は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。 図8は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。 図9は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。 図10は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。 図11は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。 図12は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。 図13は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。 図14は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。
(発明の詳細な説明)
[ハニカム構造体]
以下、本発明のハニカム構造体について説明する。
本発明のハニカム構造体は、
多数のセルを区画形成するセル隔壁と外周壁とを有するハニカム基材と、
上記外周壁に設けられた電極部と、を備えるハニカム構造体であって、
上記電極部の1つは、給電部と、上記給電部に接続された連続した導体である導体部と空白部とからなり、上記電極部は、上記導体部がすべて含まれる最小面積の長方形の領域であり、
上記長方形の面積に対する、上記導体部の面積の割合が40~80%であることを特徴とする。
図1は、本発明のハニカム構造体の一例を模式的に示す斜視図である。
図1に示すハニカム構造体1は、ハニカム基材10と、ハニカム基材10の外周壁14に設けられた電極部20とを備える。
電極部20は、給電部23と、給電部23に接続された連続した導体である導体部21と空白部22とからなる。
ハニカム基材10は、多数のセル12を区画形成するセル隔壁13と外周壁14とを有する。ハニカム基材10の形状は特に限定されるものではなく、円柱状に限られず、角柱状、楕円柱状、長円柱状、丸面取りされている角柱状(例えば、丸面取りされている三角柱状)等が挙げられる。
ハニカム基材のセル隔壁の厚さは、均一であることが好ましい。具体的には、セル隔壁の厚さは、0.30mm未満であることが好ましい。また、0.05mm以上であることが好ましい。
ハニカム基材を構成するセルの形状としては、四角柱状に限定されず、三角柱状、六角柱状等が挙げられる。
セルの形状はそれぞれ異なっていてもよいが、全て同じであることが好ましい。すなわち、ハニカム基材の長手方向に垂直な断面において、セル隔壁に囲まれたセルのサイズが同じであることが好ましい。
ハニカム基材の気孔率は、50%以下であることが望ましい。
ハニカム基材の気孔率が50%以下であると、高い機械的強度と排ガス浄化性能を両立させることができる。
ハニカム基材の気孔率が50%を超えると、気孔率が高くなりすぎるため、ハニカム基材の機械的特性が劣化し、ハニカム基材を使用中、クラックや破壊等が発生し易くなる。
ハニカム基材の材質は特に限定されるものではないが、SiC、Si含浸SiC、SiO又はホウケイ酸塩を含む材料であることが望ましい。
ホウケイ酸塩を含む材料とは、ホウケイ酸塩粒子とSi含有粒子からなるセラミックである。SiCの場合は、ハニカム基材を構成するSiCにドーパントをドープすることにより、ハニカム基材を導電性とすることができ、通電によりハニカム基材を発熱させることができる。
さらに、上記材料は、NiもしくはCrを全体に対して5重量%以下の割合で含むことが望ましい。
ハニカム基材の外周壁には電極部が設けられる。電極部は2か所以上に設けられており、各電極部にはそれぞれ給電部が設けられている。給電部を電源に接続して電極部間に電圧を印加することによりハニカム基材が発熱する。
また、セル隔壁には、排ガス浄化用の触媒が担持されていることが好ましい。セル隔壁に担持させる触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム等の貴金属からなる三元触媒等が挙げられる。これらの触媒は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
貴金属からなる三元触媒が担持された場合、ハニカム基材全体への貴金属の担持量は、0.1~15g/Lであることが好ましく、0.5~10g/Lであることがより好ましい。
本明細書において、貴金属の担持量とは、ハニカム基材の見掛けの体積当たりの貴金属の重量をいう。なお、ハニカム基材の見掛けの体積は、空隙の体積を含む体積であり、接着層を含む場合は接着層の体積を含むこととする。
内燃機関から排出される排ガスは、所定の温度に加熱されたハニカム基材のセルを通過することにより、触媒と接触し、浄化される。
図2は、電極部の形状の例を模式的に示す上面図である。
図2を含む、本明細書における電極部の形状の例を示す図は、ハニカム構造体の側面が曲面である場合であっても、電極部を上面視した平面図として示す。そして、当該平面図において、導体部がすべて含まれる最小面積の長方形の領域を電極部とする。
図1及び図2において、電極部20となる長方形の領域を点線で示している。
図2に示す電極部20は、導体部21がすべて含まれる最小面積の長方形の領域であり、電極部20である長方形における導体部21以外の領域が空白部22である。電極部20である長方形の面積に対する導体部21の面積の割合が40~80%となっている。
電極部には給電部23が設けられ、導体部21は給電部23と電気的に接続された導体である。
本発明のハニカム構造体では、1つの電極部に給電部と導体部と空白部が存在する。
電極部内に空白部を設けることにより、電極部の面積は大きくしつつ、導体部の面積を小さくしている。
具体的には、電極部である長方形の面積に対して導体部の面積の割合を40~80%としている。
このように導体部の面積を定めることによって、通電加熱して使用した際に、電極部にクラックと剥離が生じにくいハニカム構造体とすることができる。
導体部を構成する材料は、ハニカム基材と同様の材料や導電性金属、カーボン等が挙げられる。導体部として、例えば、SiCを使用した導体部では、両者の間にSiの粉末を介在させ、Siが溶融する温度まで、加熱することにより、ハニカム基材と導体部とを接着させることができる。また、導電性を有する耐熱性の金属を含むペーストをハニカム基材の外周壁に塗布し、焼成することにより、導体部を形成してもよい。
給電部は棒状電極とすることが好ましい。棒状電極の材料は特に限定されるものではないが、例えば、SiC、Si、カーボン又はホウケイ酸塩を含む材料からなることが望ましい。上記したSiCにドーパントをドープすることにより棒状電極を導電性とすることができ、また、ホウケイ酸塩にSi等の導電性物質を混入させることにより、導電性とすることができ、これらの材料を棒状電極として使用することができる。
棒状電極を導体部と接着する際には、導電性接着剤で接着することにより、接合することができる。
導体部の面積は、電極部1つあたり24~48cmであることが好ましい。
導体部の面積が上記範囲内であると、ハニカム基材と電極部の熱膨張係数差により電極部に加わる応力が大きくないため、通電加熱して使用した際に、電極部にクラックと剥離がより生じにくいハニカム構造体とすることができる。
導体部の厚さは25~1000μmであることが好ましい。
導体部の厚さが上記範囲内であると導体部の抵抗が大きくならないので、導体部の抵抗がハニカム基材への通電を妨げることが防止される。
電極部の比抵抗は1Ωcm以下であることが好ましい。
電極部の比抵抗が上記範囲内であると、ハニカム基材への通電を妨げることが防止される。
導体部を構成する材料の熱膨張係数と、ハニカム基材を構成する材料の熱膨張係数の差が2.0×10-6/K~10.0×10-6/Kであることが好ましい。
熱膨張係数の差が大きすぎるとハニカム基材と導体部の熱膨張係数差により導体部にクラックと剥離が生じやすくなるので、熱膨張係数の差を上記のような範囲にすることにより、導体部又はハニカム基材にクラックが生じることや、導体部の剥離が生じることをより防止することができる。
上述したように、導体部を構成する材料としてハニカム基材と同様の材料を使用することができるので、その場合は熱膨張係数の差を小さくすることができる。
本発明のハニカム構造体における電極部の形状は、様々な形状とすることができる。
以下に、電極部の形状の具体的な実施形態の例について説明する。
電極部は、給電部を中心として導体部が放射状に伸びた形状であることが好ましい。
図1及び図2に示す電極部20の形状は、給電部23を中心にして導体部21が放射状に伸びた形状である。
このような形状であると、導体部を放射状に伸ばすことによってハニカム構造体の広い範囲における均熱性を確保することができる。また、導体部の間がある程度の広さを持った空白部となるので、ハニカム基材と電極部の熱膨張係数差により電極部に加わる応力をより減少させることができる。
電極部は、長方形の導体部から、空白部の図形を抜いた形状であることも好ましい。
また、電極部の形状が、長方形の導体部から、給電部を中心として放射状に空白部の図形を抜いた形状であることも好ましい。
図3及び図4は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。
図3に示す電極部120は、給電部123が中心にあり、長方形の導体部121から空白部122を抜いた形状となっている。空白部122の形状は給電部123を中心にして空白部122が放射状に伸びた形状となっている。
図4に示す電極部220は、図3に示す電極部120と類似した形状であり、給電部223を中心として放射状に空白部222の図形を抜いた形状である。しかしながら、空白部222の一部は給電部223から放射状に伸びた形状とはなっていない。
具体的には、給電部223から放射状に伸びる空白部222aと、導体部221内に配置された空白部222bとからなる。
すなわち、全ての空白部が給電部から放射状に伸びた形状になっていなくてもよい。
電極部が、長方形の導体部から、空白部の図形を抜いた形状である場合に、空白部は給電部から放射状に伸びた形状でなくてもよい。以下にそのような形状の例を説明する。
図5、図6、図7、図8、図9、図10、図11、図12及び図13は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。
図5に示す電極部320では、給電部323が中心にあり、長方形の導体部321から空白部322を抜いた形状となっている。空白部322は略十字形状である、空白部322により格子形状が描かれているが、導体部321が電気的に接続されるように空白部322からなる格子の枠の一部が切れた形状となっている。
図6に示す電極部420では、給電部423が中心にあり、長方形の導体部421から空白部422を抜いた形状となっている。空白部422は上向き矢印の先端部分の形状の空白部422aと下向き矢印の先端部分の形状の空白部422bを交互に配置した形状となっている。
図7に示す電極部520では、給電部523が中心にあり、長方形の導体部521から空白部522を抜いた形状となっている。空白部522は、十字状の空白部522aと45°回転した十字状(×形状)の空白部522bとからなり、十字状の空白部522aにより区切られた導体部521の中に×形状の空白部522bを配置した形状となっている。
図8に示す電極部620では、給電部623が中心にあり、長方形の導体部621から空白部622を抜いた形状となっている。空白部622は、電極部620の外から内側に向けて伸びる空白部622aと、導体部621内に配置された空白部622bとからなる。空白部622aと空白部622bの端部は丸くなっている。
図9に示す電極部720では、給電部723が中心にあり、長方形の導体部721から空白部722を抜いた形状となっている。空白部722は、電極部720の外から内側に向けて伸びる空白部722aと、導体部721内に配置されて空白部722aと同方向に伸びる空白部722bとからなる。空白部722aと空白部722bの端部は丸くなっていない。また、空白部722aと空白部722bが縦方向に交互に配置されて、電極部720の左側、右側の導体部721がそれぞれ一本の通路となっている。
図10に示す電極部820では、給電部823が中心にあり、長方形の導体部821から空白部822を抜いた形状となっている。空白部822は、電極部820の外周に位置し、円の一部の形状である空白部822aと、導体部821内に配置された円形の空白部822bとからなる。空白部822a及び空白部822bは千鳥形状に配置されている。
図11に示す電極部920では、給電部923が中心にあり、長方形の導体部921から空白部922を抜いた形状となっている。
空白部922は、いずれも電極部920の外から内側に向けて伸びる空白部であり、左右側(長方形の短辺側)から伸びるいずれも長方形状の空白部922a、空白部922bと、上下側(長方形の長辺側)から伸びる長方形状の空白部922cとからなる。
空白部922aと空白部922bは交互に並んでおり、空白部922aは空白部922bに比べて太く、長い空白部である。
空白部922cは電極部920の外周の上辺及び下辺から一本ずつ伸びている。
図12に示す電極部1020では、給電部1023が中心にあり、長方形の導体部1021から空白部1022を抜いた形状となっている。
空白部1022は、いずれも電極部1020の外から内側に向けて伸びる空白部であり、左右側(長方形の短辺側)から伸びる三角形状の空白部1022aと、上下側(長方形の長辺側)から伸びる三角形状の空白部1022bとからなる。
空白部1022aは電極部1020の外周の左辺及び右辺から複数本ずつ伸びている。
空白部1022bは電極部1020の外周の上辺及び下辺から一本ずつ伸びている。
図13に示す電極部1120では、給電部1123が中心にあり、長方形の導体部1121から空白部1122を抜いた形状となっている。
空白部1122は、いずれも電極部1120の外から内側に向けて伸びる空白部であり、左右側(長方形の短辺側)から伸びる空白部1122a、空白部1122bと、上下側(長方形の長辺側)から伸びる空白部1122c、空白部1122dとからなる。
空白部1122bは電極部1120の外周の左辺及び右辺のそれぞれの中央から1本ずつ伸びている。空白部1122aは空白部1122bの外側を回り込むように電極部1120の中央に向かって伸び、給電部1123の近傍にまで達している。
空白部1122dは電極部1120の外周の上辺及び下辺のそれぞれの中央から1本ずつ伸びている。空白部1122cは空白部1122dの外側を回り込むように電極部1120の中央に向かって伸び、給電部1123の近傍にまで達している。
また、電極部が長方形の中で迷路状に配置された形状となっていてもよい。
図14は、電極部の形状の別の一例を模式的に示す上面図である。
図14に示す電極部1220では、導体部1221が迷路状に配置されており、導体部1221はすべて繋がっていて給電部1223に電気的に接続されている。
空白部1222は導体部1221が配置されていない部分となる。
本発明のハニカム構造体において、電極部は2か所以上に設けられる。複数箇所の電極部の形状は同じであってもよく、異なっていてもよい。
また、電極部1つごとにみて、電極部が導体部と空白部を有しており、電極部の領域である長方形の面積に対して導体部の面積の割合が40~80%であればよい。複数箇所の電極部のうちの少なくとも1つにおいて電極部の領域である長方形の面積に対して導体部の面積の割合が40~80%であれば本発明のハニカム構造体である。ハニカム構造体が備えるすべての電極部について電極部の領域である長方形の面積に対して導体部の面積の割合が40~80%であることが好ましい。
電極部における導体部及び空白部の配置は、給電部を中心にして点対称となっていることが好ましい。また、給電部を通る直線を対象軸とした線対称となっていることが好ましい。
電極部における導体部及び空白部の配置が点対称又は線対称になっていると、導体部を流れる電流の分布が偏らないためハニカム基材の加熱の均質化を図ることができる。
上記ハニカム構造体は、例えば、公知の製造方法でセラミックからなるハニカム基材を作成した後、ハニカム基材の外周壁に電極部となる導体部を設けることにより製造することができる。
導体部は、導体部となる導電性ペーストの印刷や転写により設けることができる。
導電性ペーストを印刷する場合は、上記に説明した所定の形状の導体部と空白部が形成されるようなパターンで導電性ペーストの印刷を行う。転写により導体部を形成する場合はあらかじめ上記に説明した所定の形状の導体部と空白部が形成されるようなパターンを印刷等により転写用のシートに形成しておき、当該パターンをハニカム基材の外周壁に転写する。
なお、ハニカム基材として、図1には外周壁を有する円柱形のハニカム基材を示しているが、四角柱形状のハニカム焼成体を製造した後、複数のハニカム焼成体を、導電性接着層を介して貼り合わせ、複数個のハニカム焼成体からなるハニカム焼成体集合体を作製し、この後、上記ハニカム焼成体集合体の切削加工を行って円柱形状とし、外周に外周壁を形成して円柱形のハニカム基材を製造してもよい。
ハニカム基材には、触媒が担持されていることが好ましいが、ハニカム構造体に貴金属を担持する方法としては、例えば、貴金属粒子が付着したアルミナ等の高比表面積粒子を含む溶液にハニカム基材又は電極部を形成した後のハニカム構造体を浸漬した後、引き上げて加熱する方法等が挙げられる。
(実施例)
以下、本発明をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明は、以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
[ハニカム基材の製造]
Si粉末とホウ酸粉末とシリカ粉末を16:6:78の質量割合で混合し、得られた混合粉末(74.4重量%)に有機バインダ(メチルセルロース)6.7重量%、潤滑剤(日油社製 ユニルーブ)4.5重量%、及び水14.4重量%を添加して混練し、原料組成物を調製した。
得られた原料組成物を押出成形機を用いて成形し、各セルの断面形状が正方形の円柱状のハニカム成形体を得た。ハニカム成形体を高周波誘電加熱乾燥した後、熱風乾燥機を用いて120℃で2時間乾燥し、両端面を所定量切断し、ハニカム乾燥体とした。
そしてハニカム乾燥体を、600℃で10時間、脱脂(仮焼)した後、不活性雰囲気下で1325℃で3時間焼成することによりハニカム基材を製造した。上記ハニカム基材の電気抵抗率は、1.5Ωcmであった。
次に、Si粉末とホウ酸粉末とシリカ粉末を質量割合で80:10:10で混合し、バインダとしてメチルセルロース、潤滑剤(日油社製 ユニルーブ)、水、エタノールを添加して、混合し、電極用ペーストを調製した。この電極用ペーストを、図2に示すパターンとなるように、ハニカム基材の外周壁に、焼成後の厚さが0.35mmになるように印刷した。
次に、ハニカム基材の外周壁に印刷した電極用ペーストを80℃で乾燥させ、600℃で10時間脱脂処理し、不活性雰囲気下で、1325℃、3時間焼成処理を行い、更に酸化処理して電極部を有するハニカム構造体を得た。得られたハニカム構造体の端面は直径130mmの円形であり、ハニカム構造体の長手方向における長さは60mmであった。
電極部の領域である長方形は縦(円周方向の辺)102mm、横(長手方向の辺)60mmであった。導体部の面積は2937mm(29.4cm)であった。
電極部の領域である長方形の面積に対して導体部の面積の割合は48%であった。
なお、電極部はハニカム基材の外周壁において対向する2カ所に設けた。
電極部の比抵抗は0.05Ωcmであった。また、導体部の熱膨張係数は4.0×10-6/Kであり、ハニカム基材のセル隔壁の熱膨張係数は1.6×10-6/Kであった。すなわち、導体部を構成する材料の熱膨張係数と、ハニカム基材を構成する材料の熱膨張係数の差が2.4×10-6/Kであった。
比抵抗の測定は四端子法(JIS C 2525(1994))により行い、熱膨張係数の測定は押棒式熱膨張測定法(JIS R 1618(2002))により行った。
(実施例2)
電極部の形状を図11のようにし、電極部の領域である長方形は横(円周方向の辺)102mm、縦(長手方向の辺)60mmであった。導体部の面積は4039mm(導体部の面積割合は66%)とした以外は実施例1と同様にしてハニカム構造体を得た。
(実施例3)
電極部の形状を図12のようにし、電極部の領域である長方形は横(円周方向の辺)102mm、縦(長手方向の辺)60mmであった。導体部の面積は4774mm(導体部の面積割合は78%)とした以外は実施例1と同様にしてハニカム構造体を得た。
(実施例4)
電極部の形状を図13のようにし、電極部の領域である長方形は横(円周方向の辺)102mm、縦(長手方向の辺)60mmであった。導体部の面積は4039mm(導体部の面積割合は66%)とした以外は実施例1と同様にしてハニカム構造体を得た。
(比較例1)
実施例1と同様にして、ハニカム基材を製造した後、実施例1と同じ電極部の領域に空白部を設けないようにして電極ペーストを印刷し、電極部を有するハニカム構造体を得た。電極ペーストの印刷のパターンが異なる他は実施例1と同様の工程とした。
電極部の領域である長方形の面積に対して導体部の面積の割合は100%であった。
(剥離試験)
実施例1~4及び比較例1で製造したハニカム構造体につき、電極部間に200Vの電圧を印加し、通電を行いハニカム基材の温度を600℃まで20秒で上昇させ、室温まで冷却する通電テストを繰り返し10回行った。
その結果、実施例1~4のハニカム構造体では導体部に剥離は生じていないかったが、比較例1のハニカム構造体では導体部に剥離が生じていた。
1 ハニカム構造体
10 ハニカム基材
12 セル
13 セル隔壁
14 外周壁
20、120、220、320、420、520、620、720、820、920、1020、1120、1220 電極部
21、121、221、321、421、521、621、721、821,921、1021、1121、1221 導体部
22、122、222、222a、222b、322、422、422a、422b、522、522a、522b、622、622a、622b、722、722a、722b、822、822a、822b、922、922a、922b、922c、1022、1022a、1022b、1122、1122a、1122b、1122c、1122d、1222 空白部
23、123、223、323、423、523、623、723、823、923、1023、1123、1223 給電部

Claims (8)

  1. 多数のセルを区画形成するセル隔壁と外周壁とを有するハニカム基材と、
    前記外周壁に設けられた電極部と、を備えるハニカム構造体であって、
    前記電極部の1つは、給電部と、前記給電部に接続された連続した導体である導体部と空白部とからなり、前記電極部は、前記導体部がすべて含まれる最小面積の長方形の領域であり、
    前記長方形の面積に対する、前記導体部の面積の割合が40~80%であることを特徴とするハニカム構造体。
  2. 前記電極部の形状が、長方形の導体部から、空白部の図形を抜いた形状である請求項1に記載のハニカム構造体。
  3. 前記電極部の形状が、長方形の導体部から、前記給電部を中心として放射状に空白部の図形を抜いた形状である請求項2に記載のハニカム構造体。
  4. 前記電極部の形状が、前記給電部を中心として前記導体部が放射状に伸びた形状である請求項1に記載のハニカム構造体。
  5. 前記導体部の面積が、前記電極部1つあたり24~48cmである請求項1~4のいずれか1項に記載のハニカム構造体。
  6. 前記導体部の厚さが25~1000μmである請求項1~5のいずれか1項に記載のハニカム構造体。
  7. 前記電極部の比抵抗は1Ωcm以下である請求項1~6のいずれか1項に記載のハニカム構造体。
  8. 前記導体部を構成する材料の熱膨張係数と、前記ハニカム基材を構成する材料の熱膨張係数の差が2.0×10-6/K~10.0×10-6/Kである請求項1~7のいずれか1項に記載のハニカム構造体。
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