JP2022053138A - ハニカム構造体 - Google Patents

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Takehisa Yamada
慎二 冨田
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Abstract

【課題】通電の際に発熱ムラが発生しにくく、電極部もしくはハニカム基材にクラックが発生しない耐久性に優れたハニカム構造体を提供する。【解決手段】多数のセル12を区画形成するセル隔壁13と外周壁14とを有するハニカム基材11と、外周壁上に設けられた複数の電極部15a、15bと、を備えるハニカム構造体であって、ハニカム基材のセルの延びる方向に垂直な断面において、電極部が外周壁に全く存在しない断面が存在するとともに、セルの延びる方向に平行な断面において、電極部が外周壁に全く存在しない断面が存在し、かつ、電極部が全く存在しないセルの延びる方向に垂直な断面及びセルの延びる方向に平行な断面でハニカム基材を切断したと仮定した際、切断により分割された分割ハニカム基材のうち、少なくとも複数の分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在することを特徴とするハニカム構造体。【選択図】図1A

Description

本発明は、ハニカム構造体に関する。
エンジンから排出された排ガス中に含まれる有害物質を浄化するため、排気管の経路には、排ガス浄化が可能な触媒を担持したハニカム基材を備える排ガス浄化装置が設けられている。
排ガス浄化装置による有害物質の浄化効率を高めるためには、排ガス浄化装置の内部の温度を触媒活性化に適した温度(以下、触媒活性化温度ともいう)に維持する必要がある。
しかし、排ガス浄化装置を構成するハニカム基材を直接加熱する手段を備えていない車両では、車両が運転を開始した直後には、排ガスの温度が低いため、排ガス浄化装置の内部の温度が触媒活性化温度まで達せず、有害物質の排出を、有効に防止することが難しかった。
また、ハイブリッド車両で、上記ハニカム基材を直接加熱する手段を備えていないものでは、モータが稼働し、エンジンが停止している際には、排ガス浄化装置内部の温度が低下し、触媒活性化温度より低い温度になってしまうことがあり、やはり有害物質の排出を、有効に防止することが難しかった。
このような問題を解消するために、ハニカム基材自体を通電により発熱する発熱体とし、必要な場合に、排ガス浄化装置内部の温度を触媒活性化温度以上の温度とする発明が、特許文献1に開示されている。
すなわち、特許文献1には、筒状のハニカム構造部と、ハニカム構造部の側面に配設された帯状の一対の電極部とを備え、上記ハニカム構造部の電気抵抗率が、1~200Ωcmであり、上記一対の電極部における一方の上記電極部が、上記一対の電極部における他方の上記電極部に対して、上記ハニカム構造部の中心を挟んで反対側に配設され、かつ、上記ハニカム構造部の一方の端部から上記セルの延びる方向における上記ハニカム構造部の長さの1~10%の範囲を除いた部分に電極部が形成されたハニカム構造体が開示されている。
国際公開2012-86813号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたハニカム構造体は、電極部の面積が大きすぎるため、加熱冷却に伴うに熱膨張や熱収縮により、電極部もしくはハニカム基材にクラックが発生したり、電極部が剥がれたりするという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、通電の際、発熱ムラが発生しにくく、加熱冷却に伴うに熱膨張や熱収縮によっても、電極部もしくはハニカム基材にクラックが発生したり、電極部が剥がれたりすることのない耐久性に優れたハニカム構造体を提供することを目的とする。
本発明のハニカム構造体は、多数のセルを区画形成するセル隔壁と外周壁とを有するハニカム基材と、上記外周壁上に設けられた複数の電極部と、を備えるハニカム構造体であって、
上記ハニカム基材の上記セルの延びる方向に垂直な断面において、上記電極部が上記外周壁に全く存在しない断面が存在するとともに、上記セルの延びる方向に平行な断面において、上記電極部が上記外周壁に全く存在しない断面が存在し、かつ、上記電極部が全く存在しない上記セルの延びる方向に垂直な断面及び上記セルの延びる方向に平行な断面で上記ハニカム基材を切断したと仮定した際、切断により分割された分割ハニカム基材のうち、少なくとも複数の分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在するとともに、上記電極部が存在する分割ハニカム基材に隣接する分割ハニカム基材の外周壁には電極部が存在しないことを特徴とする。
なお、本発明のハニカム構造体において、単にハニカム基材と記載した場合、分割を仮定しないハニカム基材を意味する。
本発明のハニカム構造体によれば、電極部が外周壁に全く存在しないセルの延びる方向に垂直な断面及びセルの延びる方向に平行な断面でハニカム基材を切断したと仮定した際、切断により分割された分割ハニカム基材のうち、少なくとも複数の分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在するとともに、上記電極部が存在する分割ハニカム基材に隣接する分割ハニカム基材の外周壁には電極部が存在しない形態で、電極部がハニカム基材の外周壁に存在するので、上記複数の電極部間に電圧を印加し、セルの延びる方向に対して斜めに電流を流してハニカム構造体を加熱しても、抵抗体であるセル隔壁を電流が流れ、通電による発熱ムラが発生しにくく、加熱冷却に伴うに熱膨張や熱収縮によっても、電極部もしくはハニカム基材にクラックが発生したり、電極部が剥がれたりすることのない耐久性に優れたハニカム構造体を提供することができる。
なお、上記断面とは、ハニカム基材を一定の方向で切り取ることにより形成された厚さを考慮しない面をいい、上記断面の外周壁に電極部が存在しないとは、その断面を構成する外周壁部分を横切るように電極部が形成されていないことをいう。また、電極部が存在する分割ハニカム基材に隣接する分割ハニカム基材とは、切断により切断壁が形成されたと仮定した場合、電極部が存在する分割ハニカム基材と切断壁が互いに接している分割ハニカム基材をいう。
本発明のハニカム構造体では、4つに分割された分割ハニカム基材のうち2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在することが望ましく、上記2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ存在する電極部は、分割を仮定しないハニカム基材の端面に接するように配置されていることが望ましい。
本発明のハニカム構造体において、4つに分割された分割ハニカム基材のうち2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在し、また、上記2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ存在する電極部が、分割を仮定しないハニカム基材の端面に接するように配置されていると、通電した際、一方の端面側から他方の端面側に向かってハニカム基材の全体に電流が流れるので、発熱ムラが発生しにくく、加熱冷却に伴うに熱膨張や熱収縮によっても、電極部もしくはハニカム基材にクラックが発生したり、電極部が剥がれたりすることがない。
本発明のハニカム構造体では、それぞれの電極部の上記セルの延びる方向に平行な長さは、上記分割を仮定しないハニカム基材の長さの10~50%であることが望ましく、10~40%であることがより望ましい。
電極部を有するハニカム構造体において、電極部の面積が大きいと、電極部の端部では、通電による熱膨張で、ハニカム基材が割れやすくなる。
しかし、本発明のハニカム構造体において、それぞれの電極部の上記セルの延びる方向に平行な長さが、上記分割を仮定しないハニカム基材の長さの10~50%であると、電極部の面積が小さいので、通電による熱膨張で、電極部もしくはハニカム基材が割れにくい。
本発明のハニカム構造体において、それぞれの電極部の上記セルの延びる方向に平行な長さが、上記分割を仮定しないハニカム基材の長さの10%未満であると、電極部の面積が小さすぎるので、流せる電流量が小さくなり、ハニカム基材を触媒活性化温度まで昇温させにくくなる。一方、それぞれの電極部の上記セルの延びる方向に平行な長さが、上記分割を仮定しないハニカム基材の長さの50%を超えると、電極部の面積が大きすぎるので、電極部の端部では、通電による熱膨張で、電極部もしくはハニカム基材が割れたり、電極部が剥がれやすくなる。
本発明のハニカム構造体では、上記電極部が全く存在しない上記セルの延びる方向に垂直な断面で上記ハニカム基材を3つに切断し、上記電極部が全く存在しない上記セルの延びる方向に平行な断面で上記ハニカム基材を2つに切断したと仮定した際、6つに分割された分割ハニカム基材のうち3つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在することが望ましい。
本発明のハニカム構造体において、上記電極部が全く存在しない上記セルの延びる方向に垂直な断面で上記ハニカム基材を3つに切断し、上記電極部が全く存在しない上記セルの延びる方向に平行な断面で上記ハニカム基材を2つに切断したと仮定した際、6つに分割された分割ハニカム基材のうち3つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在すると、通電した際、ハニカム基材の全体に電流が流れるので、発熱ムラが発生しにくく、加熱冷却に伴うに熱膨張や熱収縮によっても、電極部もしくはハニカム基材にクラックが発生したり、電極部が剥がれたりすることのない耐久性に優れたハニカム構造体を提供することができる。
本発明のハニカム構造体では、上記3つの分割ハニカム基材のうち、2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ存在する電極部は、上記分割を仮定しないハニカム基材の端面に接するように配置されていることが望ましい。
本発明のハニカム構造体において、上記3つの分割ハニカム基材のうち、2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ存在する電極部が、上記分割を仮定しないハニカム基材の端面に接するように配置されていると、通電した際、ハニカム基材の全体に電流が流れるので、発熱ムラが発生しにくく、加熱冷却に伴うに熱膨張や熱収縮によっても、電極部もしくはハニカム基材にクラックが発生したり、電極部が剥がれたりすることのない耐久性に優れたハニカム構造体を提供することができる。
本発明のハニカム構造体では、上記2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ存在する電極部の上記セルの延びる方向に平行な長さは、上記分割を仮定しないハニカム基材の長さの5~40%であり、残りの1つの分割ハニカム基材の外周壁に存在する電極部の上記セルの延びる方向に平行な長さは、上記分割を仮定しないハニカム基材の長さの5~40%であることが望ましい。
本発明のハニカム構造体において、上記2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ存在する電極部の上記セルの延びる方向に平行な長さが、上記分割を仮定しないハニカム基材の長さの5~40%であり、残りの1つの分割ハニカム基材の外周壁に存在する電極部の上記セルの延びる方向に平行な長さが、上記分割を仮定しないハニカム基材の長さの5~40%であると、いずれの電極部もその面積は、比較的小さいので、通電による熱膨張で、電極部もしくはハニカム基材が割れにくい。
本発明のハニカム基材において、上記2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ存在する電極部の上記セルの延びる方向に平行な長さが、上記分割を仮定しないハニカム基材の長さの5%未満であったり、残りの1つの分割ハニカム基材の外周壁に存在する電極部の上記セルの延びる方向に平行な長さが、上記分割を仮定しないハニカム基材の長さの5%未満であると、電極部の面積が小さすぎるので、流せる電流量が小さくなり、ハニカム基材を触媒活性化温度まで昇温させにくくなる。一方、上記2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ存在する電極部の上記セルの延びる方向に平行な長さが、上記分割を仮定しないハニカム基材の長さの40%を超えたり、残りの1つの分割ハニカム基材の外周壁に存在する電極部の上記セルの延びる方向に平行な長さが、上記分割を仮定しないハニカム基材の長さの5~40%を超えると、電極部の面積が大きすぎるので、通電による熱膨張で電極部もしくはハニカム基材が割れたり、電極部が剥がれやすくなる。
本発明のハニカム構造体では、上記分割を仮定しないハニカム基材は、円柱形状であることが望ましい。
本発明のハニカム構造体において、上記分割を仮定しないハニカム基材が、円柱形状であると、排ガス浄化装置を構成する触媒担体等として、比較的容易に排ガス浄化装置に収納することができる。
本発明のハニカム構造体では、それぞれの電極部の面積は、外周壁の総面積の1.5~20%であることが望ましく、1.5~10%であることがより望ましい。
本発明のハニカム構造体において、それぞれの電極部の面積は、外周壁の総面積の1.5~20%であると、電極部の面積が小さいので、電極部の端部でも、通電による熱膨張による割れを防ぐことができる。
本発明のハニカム構造体において、それぞれの電極部の面積が、外周壁の総面積の1.5%未満であると、電極部の面積が小さすぎるので、流せる電流量が小さくなり、ハニカム基材を触媒活性化温度まで昇温させにくくなる。一方、それぞれの電極部の面積が、外周壁の総面積の20%を超えると、電極部の面積が大きすぎるので、通電による熱膨張で、電極部もしくはハニカム基材が割れ易くなり、電極部が剥がれやすくなる。
本発明のハニカム構造体では、それぞれの電極部の厚さは、50~2000μmであることが望ましい。
本発明のハニカム構造体において、それぞれの電極部の厚さが、50~2000μmであると、電極部が適切な厚さを有するので、通電により、電極部に割れや剥がれ等が発生しにくく、耐久性のある電極部となる。
本発明のハニカム構造体において、それぞれの電極部の厚さが、50μm未満であると、電極部の厚さが薄すぎるので、充分な電流を流すことが難しくなる。一方、それぞれの電極部の厚さが、2000μmを超えると、電極部の厚さが厚くなりすぎ、通電の際の熱膨張により、電極部もしくはハニカム基材が割れ易くなり、電極部が剥がれやすくなる。
図1Aは、本発明の第1の実施形態に係るハニカム構造体を構成するハニカム基材を模式的に示す斜視図である。 図1Bは、図1Aに示したハニカム基材のA-A線断面図である。 図1Cは、図1Aに示したハニカム基材のB-B線断面図である。 図2Aは、本発明の第2の実施形態に係るハニカム構造体を構成するハニカム基材を模式的に示す斜視図である。 図2Bは、図2Aに示したハニカム基材のC-C線断面図である。 図2Cは、図2Aに示したハニカム基材のD-D線断面図である。
(発明の詳細な説明)
[ハニカム構造体]
本発明のハニカム構造体について説明する。
本発明のハニカム構造体は、多数のセルを区画形成するセル隔壁と外周壁とを有するハニカム基材と、上記外周壁上に設けられた複数の電極部と、を備えるハニカム構造体であって、
上記ハニカム基材の上記セルの延びる方向に垂直な断面において、上記電極部が上記外周壁に全く存在しない断面が存在するとともに、上記セルの延びる方向に平行な断面において、上記電極部が上記外周壁に全く存在しない断面が存在し、かつ、上記電極部が全く存在しない上記セルの延びる方向に垂直な断面及び上記セルの延びる方向に平行な断面で上記ハニカム基材を切断したと仮定した際、切断により分割された分割ハニカム基材のうち、少なくとも複数の分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在するとともに、上記電極部が存在する分割ハニカム基材に隣接する分割ハニカム基材の外周壁には電極部が存在しないことを特徴とする。
本発明のハニカム構造体によれば、電極部が外周壁に全く存在しないセルの延びる方向に垂直な断面及びセルの延びる方向に平行な断面でハニカム基材を切断したと仮定した際、切断により分割された分割ハニカム基材のうち、少なくとも複数の分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在するとともに、上記電極部が存在する分割ハニカム基材に隣接する分割ハニカム基材の外周壁には電極部が存在しない形態で、電極部がハニカム基材の外周壁に存在するので、上記複数の電極部間に電圧を印加し、セルの延びる方向に対して斜めに電流を流してハニカム構造体を加熱しても、抵抗体であるセル隔壁を電流が流れるため、通電による発熱ムラが発生しにくく、加熱冷却に伴うに熱膨張や熱収縮によっても、電極部もしくはハニカム基材にクラックが発生したり、電極部が剥がれたりすることのない耐久性に優れたハニカム構造体を提供することができる。
本発明のハニカム構造体を構成するハニカム基材の材料は、特に限定されるものではないが、SiC、Si含浸SiC、SiO又はホウケイ酸塩を含む材料であることが望ましい。
ホウケイ酸塩を含む材料とは、ホウケイ酸塩とSi粒子からなるセラミックである。SiCの場合は、ハニカム基材を構成するSiCにドーパントをドープすることにより、ハニカム基材を導電性とすることができ、通電によりハニカム基材を発熱させることができる。
さらに、上記材料は、NiもしくはCrを全体に対して5重量%以下の割合で含むことが望ましい。
本発明のハニカム構造体に用いられるハニカム基材の形状としては、例えば、例えば、円柱形状、角柱形状、楕円柱形状、長円柱形状、丸面取りされている角柱形状(例えば、丸面取りされている三角柱状)等が挙げられるが、円柱形状が望ましい。
上記ハニカム基材の隔壁の厚さは、均一であることが好ましい。具体的には、ハニカム基材の隔壁の厚さは、0.30mm未満であることが好ましい。また、0.05mm以上であることが好ましい。
ハニカム基材の外周壁の厚さは、0.10~0.50mmであることが好ましい。
ハニカム基材を構成する貫通孔の形状としては、四角柱状に限定されず、三角柱状、六角柱状等が挙げられる。
貫通孔の形状はそれぞれ異なっていてもよいが、全て同じであることが好ましい。すなわち、ハニカム構造体のセルの延びる方向に垂直な断面において、隔壁に囲まれた貫通孔のサイズが同じであることが好ましい。
本発明のハニカム構造体を構成するハニカム基材の気孔率は、50%以下であることが望ましい。
ハニカム焼成体の気孔率が50%以下であると、高い機械的強度と排ガス浄化性能を両立させることができる。
上記ハニカム基材の気孔率が50%を超えると、気孔率が高くなりすぎるため、ハニカム基材の機械的特性が劣化し、ハニカム基材を使用中、クラックや破壊等が発生し易くなる。
また、ハニカム基材を構成する隔壁には、排ガス浄化用の触媒が担持されていることが望ましい。担持させる触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム等の貴金属からなる三元触媒等が挙げられる。これらの触媒は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
貴金属からなる三元触媒が担持された場合、ハニカム基材全体への貴金属の担持量は、0.1~15g/Lであることが好ましく、0.5~10g/Lであることがより好ましい。
本明細書において、貴金属の担持量とは、ハニカム基材の見掛けの体積当たりの貴金属の重量をいう。なお、ハニカム基材の見掛けの体積は、空隙の体積を含む体積であり、接着層を含む場合は接着層の体積を含むこととする。
ハニカム基材が円柱形状である場合、その直径は、80~130mmが望ましく、その長さは、30~120mmが望ましい。
電極部を構成する材料としては、ハニカム基材と同様の材料や導電性金属、カーボン等が挙げられる。電極部として、例えば、SiCを使用した電極部では、両者の間にSiの粉末を介在させ、Siが溶融する温度まで、加熱することにより、ハニカム基材と電極部とを接着させることができる。
内燃機関から排出される排ガスは、所定の温度に加熱されたハニカム基材の貫通孔を通過することにより、触媒と接触し、浄化される。
上記したように、本発明のハニカム構造体では、電極部が全く存在しないセルの延びる方向に垂直な断面及びセルの延びる方向に平行な断面でハニカム基材を切断したと仮定した際、切断により分割された分割ハニカム基材のうち、少なくとも複数の分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在するとともに、電極部が存在する分割ハニカム基材に隣接する分割ハニカム基材の外周壁には電極部が存在しない。
各分割ハニカム基材に形成される電極部の数は、特に限定されるものではないが、電極部の数を多くしすぎても、その効果は余り変わらないので、1個が好ましい。
具体的な実施形態としては、下記する二つの実施形態が考えられる。
以下では、第1の実施形態、第2の実施形態として説明していくこととする。
[第1の実施形態]
第1の実施形態としては、電極部が全く存在しないセルの延びる方向に垂直な断面及びセルの延びる方向に平行な断面でハニカム基材を4つに切断したと仮定した際、切断により分割された分割ハニカム基材のうち、2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在するとともに、前記電極部が存在する分割ハニカム基材に隣接する分割ハニカム基材の外周壁には電極部が存在しない実施形態が挙げられる。
図1Aは、本発明の第1の実施形態に係るハニカム構造体を構成するハニカム基材を模式的に示す斜視図であり、図1Bは、図1Aに示したハニカム基材のA-A線断面図であり、図1Cは、図1Aに示したハニカム基材のB-B線断面図である。
まず、分割を仮定しないハニカム基材について説明する。
図1Aに示すように、本発明の第1の実施形態に係るハニカム構造体10を構成するハニカム基材11は、多数のセル12を区画形成するセル隔壁13と外周壁14とを有しており、円柱形状である。そして、図1A及び図1Cに示すように、1対の電極部15a、15bのうち、片方の電極部15aがハニカム基材11の外周壁14の一方の端面11a側に配置され、図1A及び図1Bに示すように、もう片方の電極部15bがハニカム基材11の外周壁14の他方の端面11b側に配置されている。
なお、A-A線断面とB-B線断面は、中心軸Pを含む、ハニカム基材11のセル12の延びる方向に平行な断面Kであり、断面Kを構成する外周壁14上に電極部は存在しない。また、断面Lは、ハニカム基材11のセル12の延びる方向に垂直な断面であり、ハニカム基材11の長さの1/2の位置にある。断面Lを構成する外周壁14上に電極部は存在しない。
本発明のハニカム構造体において、断面Kと断面Lにより、ハニカム基材11を4つに分割したと仮定すると、この分割により、ハニカム基材11は、分割ハニカム基材11W、11X、11Y、11Zに分割されており、A-A線断面図は、分割ハニカム基材11Y及び分割ハニカム基材11Zを上方から平面視した図であり、B―B線断面図は、分割ハニカム基材11X及び分割ハニカム基材11Wを下方から平面視した図である。なお、図面上、断面Lで物理的に切り離して分割した形態では描いてはおらず、分割線(断面)Lのみを描いている。
上記のようにハニカム基材11を断面Kと断面Lにより4つに分割したと仮定すると、電極部15aは、分割ハニカム基材11Wの外周壁14上に存在し、電極部15bは、分割ハニカム基材11Zの外周壁14上に存在する。そして、外周壁14に電極部15aが配置された分割ハニカム基材11Wに隣接する分割ハニカム基材11X及び分割ハニカム基材11Yの外周壁14には、電極部は存在しない。また、外周壁14に電極部15bが配置された分割ハニカム基材11Zに隣接する分割ハニカム基材11X及び分割ハニカム基材11Yの外周壁14上にも電極部は存在しない。
このような形態に電極部を配置することにより、一対の電極部間に電圧を印加し、セルの延びる方向に対して斜めに電流を流してハニカム構造体を加熱することにより、通電による発熱ムラが発生しにくく、加熱冷却に伴うに熱膨張や熱収縮によっても、電極部もしくはハニカム基材にクラックが発生したり、電極部が剥がれたりすることのない耐久性に優れたハニカム構造体を提供することができる。
電極部15a及び電極部15bの形状は同じであり、断面Lの中心を中心点と想定し、この中心点を中心にして180°回転させた際、分割ハニカム基材11Zに形成された電極部15bが図1Cに示す分割ハニカム基材11Wに形成された電極部15aと重なる形状となるように両方の電極部15a、15bが形成されている。すなわち、電極部15a、15は、上記中心点に対して点対称な形状である。
電極部15a、15bは、必ずしも同じ形状とする必要はないが、同じ形状とした方が、発熱ムラが発生しにくい。また、電極部15a、15bは、端面には形成されず、端面と外周壁14の境界部から始まるように形成されている方が全体的に発熱し易い。ただし、電極部15a及び電極部15bは、端面から少し離れた位置を出発点として形成されていてもよい。
このハニカム構造体10において、それぞれの電極部15a、15bのハニカム基材11のセルの延びる方向に平行な長さは、ハニカム基材11の長さの10~50%であることが望ましく、10~40%であることがより望ましい。
それぞれの電極部15a、15bのハニカム基材11のセルの延びる方向に平行な長さが、ハニカム基材11の長さの10~50%であると、電極部15a、15bのそれぞれ面積が小さいので、電極部15a、15bの端部でも、通電による熱膨張で、電極部もしくはハニカム基材11が割れにくい。
外周壁14の円周方向の長さに対する電極部15a、15bの円周方向の長さの割合は、15~40%であることが望ましい。円周方向の長さとは、ハニカム基材を長さ方向に垂直な方向で切断した際の円周の長さをいい、電極部15a、15bの円周方向の長さとは、ハニカム基材を長さ方向に垂直な方向で切断した際の円周に沿った長さをいう。
それぞれの電極部15a、15bの面積は、外周壁14の総面積の1.5~20%であることが望ましい。
それぞれの電極部15a、15bの面積が、外周壁14の総面積の1.5~20%であると、電極部の面積が小さいので、電極部の端部でも、通電による熱膨張で動く距離が短く、電極部もしくはハニカム基材11が割れにくい。
それぞれの電極部15a、15bの厚さは、50~2000μmであることが望ましい。
それぞれの電極部15a、15bの厚さが、50~2000μmであると、電極部が適切な厚さを有するので、通電により、電極部もしくはハニカム基材に割れが発生しにくく、電極部に剥がれ等が発生しにくく、耐久性のある電極部となる。
電極部の形状は、特に限定されるものではなく、平面視した形状は、図1B及び図1Cに示すようにR面取りされた四角形状であってもよく、四角形状やその他の形状であってもよい。端面と外周壁の境界部に隣接する角部もR面取りされた形状であってもよい。
電極部をR面取りされた形状とすると、角部に応力が集中しにくくなるので、望ましい。
[第2の実施形態]
第2の実施形態としては、電極部が全く存在しないセルの延びる方向に垂直な断面でハニカム基材を3つに切断し、電極部が全く存在しないセルの延びる方向に平行な断面でハニカム基材を2つに切断したと仮定した際、6つに分割された分割ハニカム基材のうち3つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在し、電極部が存在する分割ハニカム基材に隣接する分割ハニカム基材の外周壁には電極部が存在しない実施形態が挙げられる。
図2Aは、本発明の第2の実施形態に係るハニカム構造体を構成するハニカム基材を模式的に示す斜視図であり、図2Bは、図2Aに示したハニカム基材のC-C線断面図であり、図2Cは、図2Aに示したハニカム基材のD-D線断面図である。
まず、分割を仮定しないハニカム基材について説明する。
図2Aに示すように、本発明の第2の実施形態に係るハニカム構造体20を構成するハニカム基材21は、多数のセル22を区画形成するセル隔壁23と外周壁24とを有している。そして、図2A及び図2Bに示すように、3個の電極部25a、25b、25cのうち、2個の電極部25a、25cがハニカム基材21の外周壁24の両端面21a、21b側に配置され、図2A及び図2Cに示すように、1個の電極部25bがハニカム基材21の外周壁24に形成されているが、その位置は、電極部25a、25cの間である外周壁24の中央部分に配置されている。
なお、C-C線断面とD-D線断面は、中心軸Pを含む、ハニカム基材21のセル22の延びる方向に平行な断面Mであり、断面Mを構成する外周壁24上に電極部は存在しない。また、断面N及び断面Oは、ハニカム基材21のセル22の延びる方向に垂直な断面であり、ハニカム基材21の長さの1/3及び2/3の位置にある。すなわち、ハニカム基材21は、断面N及び断面Oにより3等分されている。断面N及び断面Oを構成する外周壁24上にも電極部が存在しない。
本発明のハニカム構造体において、断面M、断面N及び断面Oにより、ハニカム基材21を6つに分割したと仮定すると、この分割により、ハニカム基材21は、分割ハニカム基材21U、21V、21W、21X、21Y、21Zに分割されており、C-C線断面図は、分割ハニカム基材21U、分割ハニカム基材21V及び分割ハニカム基材21Wを上方から平面視した図であり、D-D線断面図は、分割ハニカム基材21X、分割ハニカム基材21Y及び分割ハニカム基材21Zを下方から平面視した図である。なお、図面上、断面N及び断面Oで物理的に切り離して分割した形態では描いてはおらず、分割線(断面)N及び分割線(断面)Oのみを描いている。
上記のように、ハニカム基材21を断面M、断面N及び断面Oにより6つに分割したと仮定すると、電極部25aは、分割ハニカム基材21Wの外周壁24上に存在し、電極部25cは、分割ハニカム基材21Uの外周壁24上に存在し、電極部25bは、分割ハニカム基材21Yの外周壁24上に存在する。そして、外周壁24に電極部25aが配置された分割ハニカム基材21Wに隣接する分割ハニカム基材V及び分割ハニカム基材Zの外周壁24には電極部は存在しない。また、外周壁24に電極部25cが配置された分割ハニカム基材21Uに隣接する分割ハニカム基材V及び分割ハニカム基材Xの外周壁24上には電極部は存在しない。さらに、外周壁24に電極部25bが配置された分割ハニカム基材21Yに隣接する分割ハニカム基材V、分割ハニカム基材X及び分割ハニカム基材Zの外周壁24には電極部は存在しない。
このような形態に電極部を配置することにより、一対の電極部間に電圧を印加し、セルの延びる方向に対して斜めに電流を流してハニカム構造体を加熱することにより、通電による発熱ムラが発生しにくく、加熱冷却に伴うに熱膨張や熱収縮によっても、電極部もしくはハニカム基材にクラックが発生したり、電極部が剥がれたりすることのない耐久性に優れたハニカム構造体を提供することができる。
電極部25a及び電極部25cの形状は同じ、端面21a、21bと外周壁24の境界部に対向する2隅の角部がR面取りされた四角形状である。また、電極部25bは、4隅の角部がR面取りされた形状であり、その面積は、電極部25a及び電極部25cの面積と略同じである。
電極部25a、25cは、必ずしも同じ形状となる必要はないが、同じ形状となった方が、発熱ムラが発生しにくい。
このハニカム構造体20において、電極部25a、25cのハニカム基材21のセルの延びる方向に平行な長さは、ハニカム基材21の長さの5~40%であることが望ましく、10~30%であることがより望ましい。また、電極部25bのハニカム基材21のセルの延びる方向に平行な長さは、ハニカム基材21の長さの5~40%であることが望ましく、20~40%であることがより望ましい。
電極部25a、25cのハニカム基材21のセルの延びる方向に平行な長さが、ハニカム基材21の長さの5~40%であり、電極部25bのハニカム基材21のセルの延びる方向に平行な長さが、ハニカム基材21の長さの5~40%であると、電極部25a、25b、25cのそれぞれ面積が小さいので、電極部25a、25b、25cの端部でも、通電による熱膨張で、電極部もしくはハニカム基材が割れにくい。
外周壁24の円周方向の長さに対する電極部25a、25b、25cの円周方向の長さの割合は、15~40%であることが望ましい。
それぞれの電極部25a、25b、25cの面積は、外周壁24の総面積の1.5~20%であることが望ましい。
それぞれの電極部25a、25b、25cの面積が、外周壁24の総面積の1.5~20%であると、電極部の面積が小さいので、電極部の端部でも、通電による熱膨張で、電極部もしくはハニカム基材が割れにくい。
それぞれの電極部25a、25b、25cの厚さは、50~2000μmであることが望ましい。
それぞれの電極部25a、25b、25cの厚さが、50~2000μmであると、電極部が適切な厚さを有するので、通電により、電極部もしくはハニカム基材に割れ等が発生しにくく、電極部に剥がれ等が発生しにくく、耐久性のある電極部となる。
電極部25a、25cの形状は、特に限定されるものではなく、平面視した形状は、図2B及び図2Cに示すように端面と外周壁24の境界部に対向する辺は、円弧等の曲線形状であってもよく、四角形状であってもよい。
電極部25bの形状は、図2Cに示すように、4隅がR面取り形状の四角形状であってもよく、単なる四角形状であってもよく、楕円形状、長円形状等であってもよい。
[ハニカム構造体の製造方法]
本発明のハニカム構造体を構成するハニカム基材は、例えば、以下の方法により製造することができる。
例えば、Si粉末とホウ酸粉末とシリカ粉末の混合粉末、有機バインダ、成型助剤、造孔材及び水等の分散媒を添加して混練し、原料組成物を調製する。
有機バインダとしては、特に限定されないが、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
分散媒としては、特に限定されないが、水、ベンゼン等の有機溶媒、メタノール等のアルコール等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
成形助剤としては、特に限定されないが、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
造孔材としては、特に限定されないが、例えば、グラファイト、澱粉、樹脂等を挙げることができる。
次に、得られた原料組成物を押出成形機を用いて成形して円柱状のハニカム成形体を作製し、続いて、ハニカム成形体を乾燥した後、ハニカム乾燥体を、脱脂、焼成することによりハニカム基材を製造することができる。焼成は、不活性ガス雰囲気において行う。
脱脂温度は、400~800℃、10~80時間好ましく、焼成温度は、900~1400℃、3~10時間が好ましい。
電極部は、Si粉末とホウ酸粉末とシリカ粉末に、有機バインダや潤滑剤及び水を添加して、混合し、電極部用ペーストを調製し、この電極部用ペーストを、ハニカム基材の外周面に塗布し、脱脂、焼成することにより形成することができる。
また、例えば、上記の方法で四角柱形状のハニカム焼成体を製造した後、複数のハニカム焼成体を、導電性接着層を介して貼り合わせ、複数個のハニカム焼成体からなるハニカム焼成体集合体を作製し、この後、上記ハニカム焼成体集合体の切削加工を行って円柱形状とし、外周に外周壁を形成してハニカム基材としてもよい。
ハニカム基材には、触媒が担持されているが、ハニカム基材に貴金属を担持する方法としては、例えば、貴金属粒子が付着したアルミナ等の高比表面積粒子を含む溶液にハニカム焼成体又はハニカム基材を浸漬した後、引き上げて加熱する方法等が挙げられる。
(実施例)
以下、本発明をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明は、以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
[ハニカム基材の製造]
Si粉末とホウ酸粉末とシリカ粉末を16:6:78の質量割合で混合し、得られた混合粉末(74.4重量%)に有機バインダ(メチルセルロース)6.7重量%、潤滑剤(日油社製 ユニルーブ)4.5重量%及び水14.4重量%を添加して混練し、原料組成物を調製した。
得られた原料組成物を押出成形機を用いて成形し、各セルの断面形状が正方形の円柱状のハニカム成形体を得た。次に、ハニカム成形体を、マイクロ波を用いて加熱乾燥した後、熱風乾燥機を用いて120℃で2時間乾燥し、両端面を所定量切断し、ハニカム乾燥体とした。
そして、ハニカム乾燥体を、600℃で10時間脱脂処理した後、不活性ガス中、1325℃で3時間焼成することによりハニカム基材を製造した。上記ハニカム基材の電気抵抗率は、1.5Ωcmであった。
次に、Si粉末とホウ酸粉末とシリカ粉末(質量比率で80:10:10)に、バインダとしてメチルセルロース、潤滑剤(日油社製 ユニルーブ)を添加すると共に、エタノール及び水を添加して、混合し、電極部用ペーストを調製した。この電極部用ペーストを、ハニカム基材の外周面に、図1A、図1B及び図1Cに示すパターンで、焼成後の厚さが0.35mmになるように塗布した。
次に、ハニカム基材に塗布した電極部用ペーストを80℃で乾燥させ、600℃で10時間脱脂処理し、不活性雰囲気下で、1325℃、3時間焼成処理を行い、ハニカム基材を得た。
得られたハニカム基材の端面は直径130mmの円形であり、ハニカム基材のセルの延びる方向における長さは60mmであった。
また、図1A、図1B及び図1Cに示すように、電極部15a、15bの形状は、外周壁14上の円周方向の長さが102mm、セルの延びる方向の長さが28mmで、四角形状であり、その表面積は、2856mmであった。
(実施例2)
形成した電極部の形状を図2A、図2B及び図2Cに示すパターンとしたほかは、実施例1と同様にして電極部25a、25b、25cを形成した。
また、図2A、図2B及び図2Cに示すように、電極部25a、25cの形状は、外周壁24上の円周方向の長さが102mm、セルの延びる方向の長さが19mmで、四角形状であり、その表面積は、1938mmであった。
また、電極部25bの形状は、外周壁24上の円周方向の長さが102mm、セルの延びる方向の長さが19mmで、四角形状であり、その表面積は、1938mmであった。
(比較例1)
形成した電極部をハニカム基材の長手方向全体に渡るように外周壁に形成したほかは、実施例1と同様にして電極部を形成した。
形成した2つの電極の形状は、外周壁24上の円周方向の長さが102mm、セルの延びる方向の長さが60mmで四角形状であり、その表面積は6120mmであった。
(通電試験)
上記のようにして製造された実施例1~実施例2及び比較例1に係るハニカム構造体に、200Vの電圧を印加して、その温度を20秒で600℃とする通電試験を10回繰り返したが、実施例1~実施例2で得られたハニカム構造体にクラックや割れは観察されず、電極部にも、割れや剥がれ等は観察されなかった。一方で、比較例1で得られたハニカム構造体においては、電極部にクラックが発生し、一部剥がれが観察された。
10、20 ハニカム構造体
11、21 ハニカム基材
11a、11b、21a、21b 端面
11W、11X、11Y、11Z 分割ハニカム基材
21U、21V、21W、21X、21Y、21Z 分割ハニカム基材
12、22 セル
13、23 隔壁
14、24 外周壁
15a、15b、25a、25b、25c 電極部
K、L、M、N、O 断面

Claims (11)

  1. 多数のセルを区画形成するセル隔壁と外周壁とを有するハニカム基材と、
    前記外周壁上に設けられた複数の電極部と、を備えるハニカム構造体であって、
    前記ハニカム基材の前記セルの延びる方向に垂直な断面において、前記電極部が前記外周壁に全く存在しない断面が存在するとともに、前記セルの延びる方向に平行な断面において、前記電極部が前記外周壁に全く存在しない断面が存在し、
    かつ、前記電極部が全く存在しない前記セルの延びる方向に垂直な断面及び前記セルの延びる方向に平行な断面で前記ハニカム基材を切断したと仮定した際、切断により分割された分割ハニカム基材のうち、少なくとも複数の分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在するとともに、前記電極部が存在する分割ハニカム基材に隣接する分割ハニカム基材の外周壁には電極部が存在しないことを特徴とするハニカム構造体。
  2. 4つに分割された分割ハニカム基材のうち2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在する請求項1に記載のハニカム構造体。
  3. 前記2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ存在する電極部は、分割を仮定しないハニカム基材の端面に接するように配置されている請求項2に記載のハニカム構造体。
  4. それぞれの電極部の前記セルの延びる方向に平行な長さは、前記分割を仮定しないハニカム基材の長さの10~50%である請求項2又は3に記載のハニカム構造体。
  5. それぞれの電極部の前記セルの延びる方向に平行な長さは、前記分割を仮定しないハニカム基材の長さの10~40%である請求項4に記載のハニカム構造体。
  6. 前記電極部が全く存在しない前記セルの延びる方向に垂直な断面で前記ハニカム基材を3つに切断し、前記電極部が全く存在しない前記セルの延びる方向に平行な断面で前記ハニカム基材を2つに切断したと仮定した際、
    6つに分割された分割ハニカム基材のうち3つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ電極部が存在する請求項1に記載のハニカム構造体。
  7. 前記3つの分割ハニカム基材のうち、2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ存在する電極部は、前記分割を仮定しないハニカム基材の端面に接するように配置されている請求項6に記載のハニカム構造体。
  8. 前記2つの分割ハニカム基材の外周壁にそれぞれ存在する電極部の前記セルの延びる方向に平行な長さは、前記分割を仮定しないハニカム基材の長さの5~40%であり、
    残りの1つの分割ハニカム基材の外周壁に存在する電極部の前記セルの延びる方向に平行な長さは、前記分割を仮定しないハニカム基材の長さの5~40%である請求項6又は7に記載のハニカム構造体。
  9. 前記分割を仮定しないハニカム基材は、円柱形状である請求項1~8のいずれか1項に記載のハニカム構造体。
  10. それぞれの電極部の面積は、外周壁の総面積の1.5~20%である請求項1~9のいずれか1項に記載のハニカム構造体。
  11. それぞれの電極部の厚さは、50~2000μmである請求項1~10のいずれか1項に記載のハニカム構造体。
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