JP2022052282A - 基礎貫通スリーブ - Google Patents

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Abstract

【課題】打設時のコンクリートが基礎貫通孔を形成する筒状部材の内部に入り込み難くして所望の基礎貫通孔を形成できるようにする。【解決手段】基礎貫通スリーブ1は、筒状部材2と、筒状部材2における一端開口部2aの周縁部に設けられる第1環状パッキン3と、筒状部材2における他端開口部2bの周縁部に設けられる第2環状パッキン4と、筒状部材2の外周面を囲むようにして設けられ、防蟻成分を含有した防蟻材5とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、建物の基礎の貫通するように設置される基礎貫通スリーブに関する。
従来より、屋外から屋内、または屋内から屋外へ配管を通すための貫通孔を建物の基礎に形成する場合がある。この貫通孔を形成する際には、紙製の筒状部材からなるボイド管や、特許文献1に開示されている樹脂製、金属製またはセラミックス製の筒状部材が使用される。
上記筒状部材を使用して基礎貫通孔を形成する場合には、まず、基礎を構成するコンクリートを打設する前に、上記筒状部材を鉄筋に固定しておく。その後、筒状部材の屋内側開口部及び屋外側開口部を閉塞するように、型枠を設置する。設置した型枠内にコンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後に、型枠を撤去する。そして、ボイド管を使用している場合には、ボイド管を撤去するが、特許文献1の筒状部材を使用している場合には当該筒状部材を残しておく。
特許第5175655号公報
ところで、特許文献1の筒状部材は樹脂製、金属製またはセラミックス製であることから、ボイド管のように撤去する必要がなく、施工時の作業性がよいという利点がある。
しかしながら、打設時のコンクリートが筒状部材の内部に入り込む懸念があった。すなわち、型枠を設置する際には、一方の型枠の内面が筒状部材の屋内側開口部を閉塞するように、当該型枠を筒状部材の屋内側の端面に当接させ、また、他方の型枠の内面が筒状部材の屋外側開口部を閉塞するように、当該型枠を筒状部材の屋外側の端面に当接させている。ところが、筒状部材は樹脂製、金属製またはセラミックス製のような硬質材料で構成されていて容易に変形しないものであり、また、型枠も容易に変形しないものなので、筒状部材の端面と型枠の内面との間に隙間ができやすい。筒状部材の端面と型枠の内面との間に隙間ができていると、打設されたコンクリートが隙間を通って筒状部材の内部に入り込んで固化し、基礎貫通孔の形成を阻害する場合がある。このことに対しては、筒状部材の内部で固化したコンクリートは除去する作業を行えばよいのであるが、その除去作業が煩雑であるとともに困難であり、しかも、工数を要するという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、打設時のコンクリートが基礎貫通孔を形成する筒状部材の内部に入り込み難くして所望の基礎貫通孔を形成できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、コンクリート製の基礎に配管を通す貫通孔を形成するための基礎貫通スリーブにおいて、前記基礎の厚み方向に延びるとともに、前記貫通孔を有する筒状部材と、前記筒状部材における一端開口部の周縁部に設けられて一方の型枠の内面に当接する第1環状パッキンと、前記筒状部材における他端開口部の周縁部に設けられて他方の型枠の内面に当接する第2環状パッキンと、前記筒状部材の外周面を囲むようにして設けられ、防蟻成分を含有した防蟻材とを備えていることを特徴とする。
この構成によれば、基礎貫通スリーブによって基礎に貫通孔を形成する際には、筒状部材を鉄筋等に固定した状態で、筒状部材の一端開口部側及び他端開口部側にそれぞれ型枠を設置する。一端開口部の周縁部には第1環状パッキンが配設されているので、この第1環状パッキンが一方の型枠の内面に当接して、筒状部材の一端開口部の周縁部がシールされる。また、他端開口部の周縁部には第2環状パッキンが配設されているので、この第2環状パッキンが他方の型枠の内面に当接して、筒状部材の他端開口部の周縁部がシールされる。これにより、打設時のコンクリートが筒状部材の内部に入り込み難くなるので、基礎貫通孔の形成が阻害されることはない。
また、コンクリートが固化した後は、防蟻材が筒状部材とコンクリートとの間に介在するので、高い防蟻効果が得られる。
第2の発明は、前記筒状部材の中心線方向中間部が基礎の鉄筋に固定される被固定部とされ、前記防蟻材は、防蟻成分を含有したブチルゴム製のシート材で構成され、前記筒状部材の前記被固定部から中心線方向一方に偏位して設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、筒状部材の中心線方向中間部を鉄筋に固定することで、コンクリートを打設する際に筒状部材を安定させておくことができる。そして、鉄筋への固定を阻害しないように防蟻材を位置付けておくことができる。
第3の発明は、前記第1環状パッキン及び前記第2環状パッキンは、防蟻成分を含有した弾性材で構成されていることを特徴とする。この構成によれば、防蟻効果をより一層高めることができる。
第4の発明では、前記筒状部材は、前記一端開口部が基礎の屋外側に配置され、前記第1環状パッキンは、前記筒状部材の外周面における前記一端開口部側に沿って周方向に延びる第1環状部と、当該第1環状部の一端部から径方向内側へ向けて延出する環状の第1覆い部とを備え、前記第1覆い部によって形成された孔が前記貫通孔と連通していることを特徴とする。
この構成によれば、第1環状部に筒状部材の一端開口部側を挿入することによって第1環状パッキンを筒状部材に取り付けることができる。この状態で、第1覆い部によって一端開口部の径方向外側部分が覆われるが、第1覆い部によって孔が形成されているので、この孔に配管を差し込むことで当該配管を貫通孔に通すことができる。このとき、第1覆い部を配管の外周面に接触させることで、筒状部材と配管との間をシールすることができる。
第5の発明は、前記第1環状部には、中心線方向へ突出して前記一方の型枠の内面に当接する第1突出部が環状に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1突出部を一方の型枠の内面に当接させることで、型枠との間に隙間ができにくくなり、シール性をより一層高めることができる。
第6の発明は、前記第2環状パッキンは、前記筒状部材の外周面における前記他端開口部側に沿って周方向に延びる第2環状部と、当該第2環状部の他端部から径方向内側へ向けて延出する環状の第2覆い部とを備え、前記第2覆い部によって形成された孔が前記貫通孔と連通しており、前記第2環状部の厚みは前記第1環状部の厚みよりも薄く設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、第2環状パッキンが基礎の屋内側に設けられることになる。屋内側に設けられる第2環状パッキンは、屋外側に設けられる第1環状パッキンに比べて外部にさらされない分、要求されるシール性能が低くて済む場合がある。この要求されるシール性能差に対応するように第2環状部の厚みを第1環状部に比べて薄くすることで、第2環状パッキンの低コスト化を図ることができる。
第7の発明は、前記第2覆い部の厚みは、前記第1覆い部の厚みよりも薄く設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、屋内側に設けられる第2環状パッキンは、屋外側に設けられる第1環状パッキンに比べて要求されるシール性能が低くて済む場合があるので、第2覆い部の厚みが薄くてもシール性能上は問題なく、第2環状パッキンの低コスト化を図ることができる。
本発明によれば、貫通孔を有する筒状部材の一端開口部の周縁部に第1環状パッキンを設け、他端開口部の周縁部に第2環状パッキンを設けたので、打設時のコンクリートが筒状部材の内部に入り込み難くなり、所望の基礎貫通孔を形成することができる。
本発明の実施形態に係る基礎貫通スリーブを使用して基礎貫通孔を形成した基礎の一例を示す断面図である。 基礎貫通スリーブの側面図である。 基礎貫通スリーブの縦断面図である。 基礎貫通スリーブを屋外側から見た図である。 基礎貫通スリーブを屋内側から見た図である。 変形例に係る基礎貫通スリーブの縦断面図である。 鉄筋を設置した状態を示す図である。 基礎貫通スリーブを鉄筋に固定した状態を示す図である。 型枠を設置した状態を示す図である。 打設後のコンクリートが固化してできた基礎の縦断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る基礎貫通スリーブ1を使用して基礎貫通孔10を形成した基礎100の一例を示す断面図である。図1中、符号300は地面を示している。基礎100は、例えば住宅や事務所、倉庫等の建築物用の基礎である。基礎100は屋外に臨む屋外側(図1の右側)と屋内に臨む屋内側(図1の左側)とを有している。基礎100の厚みは、建築物等に合わせて任意の厚みに設定することができ、また、基礎100の高さも建築物等に合わせて任意の高さに設定することができる。
基礎貫通スリーブ1によって形成される基礎貫通孔10は、例えば配管200を屋内側から屋外側、または屋外側から屋内側へ通すための孔である。配管200は、例えば塩化ビニルからなる塩ビ管等を挙げることができるが、これに限らず、例えばホースのような屈曲可能な管であってもよいし、電気配線や通信線が通る配管であってもよい。基礎貫通孔10の径は、内部を通す配管の径に合わせて設定すればよく、一般的には配管の径よりも十分に大きな径とされている。
基礎100は、鉛直方向に延びる複数の主筋400と、水平方向に延びる複数の配力筋401とを有している。複数の主筋400は、基礎100の延びる方向に互いに間隔をあけて設けられている。また、複数の配力筋401は、主筋400を連結するように水平方向に延びており、上下方向に互いに間隔をあけて設けられている。主筋400及び配力筋401は、いわゆる鉄筋である。
また、基礎100は、コンクリート部403を有している。コンクリート部403の内部に主筋400及び配力筋401が埋め込まれた状態で存在している。基礎100の厚み方向は図1の左右方向である。
(基礎貫通スリーブ1の構成)
図2及び図3に示すように、基礎貫通スリーブ1は、基礎100の厚み方向に延びるとともに、貫通孔10を有する筒状部材2と、屋外側環状パッキン(第1環状パッキン)3と、屋内側環状パッキン(第2環状パッキン)4と、防蟻材5とを備えている。筒状部材2は、例えば硬質樹脂材や金属材等で構成された円管状の部材で構成することができる。筒状部材2は、後述するコンクリートの打設時に当該コンクリートの重みや流動圧で変形しない程度の剛性を有していればよく、例えば塩化ビニルからなる塩ビ管を用いることができる。
図1に示すように、筒状部材2の長さは、当該筒状部材2が基礎100の屋外側の面近傍から屋内側の面近傍に達するように設定されている。筒状部材2の径は、屋内側から屋外側まで同一径とされている。筒状部材2の厚みは、例えば数mm以上とすることができる。
筒状部材2の屋外側に位置する開口部が屋外側開口部(一端側開口部)2aとされている。一方、筒状部材2の屋内側に位置する開口部が屋内側開口部(他端側開口部)2bとされている。
筒状部材2の中心線方向中間部が基礎100の配力筋401に固定される被固定部2cとされている。被固定部2cは、筒状部材2の中心線方向中央部を含んでいてもよいし、中央部から屋内側へ外れた部分であってもよいし、中央部から屋外側へ外れた部分であってもよい。また、被固定部2cは、中心線方向に広がった所定の領域であってもよく、この領域の一部を配力筋401に固定することができる。
被固定部2cを配力筋401に固定する際には固定具410を使用することができる。固定具410は、配力筋401に係合する上部係合部410aと、被固定部2cの外周面を囲むように形成された輪状部410bとを備えている。輪状部410bは、被固定部2cの外周面を締め付けるようにして被固定部2cに固定することができる。上部係合部410aの下部に輪状部410bの上部が一体化されている。上部係合部410aは、配力筋401に縛り付けるように構成されていてもよい。固定具410としては、例えば番線のような結束用の針金で構成することもできるし、板金部材で構成されたものであってもよい。
屋外側環状パッキン3は、筒状部材2における屋外側開口部2aの周縁部に設けられており、図9に示す屋外側の型枠(一方の型枠)450の内面に当接する部材である。屋外側環状パッキン3を構成する材料としては、例えばエチレンプロピレンゴム(EPT)等のゴムや熱可塑性エラストマー等からなる弾性材を挙げることができる。弾性材には、防蟻成分が含有されている。防蟻成分は、蟻が屋外から侵入するのを防止するための成分であり、従来から周知の成分である。また、防蟻成分を弾性材に含有させる方法も従来から周知の方法を用いることができる。
屋外側環状パッキン3は、筒状部材2の外周面における屋外側開口部2a側に沿って周方向に延びる屋外側環状部(第1環状部)3aと、当該屋外側環状部3aの屋外側の端部(一端部)から径方向内側へ向けて延出し、屋外側開口部2aの径方向外側部分を覆う環状の屋外側覆い部(第1覆い部)3bとを備えている。屋外側環状部3aの内側に筒状部材2の屋外側が嵌まるようになっており、屋外側環状部3aの内側に筒状部材2の屋外側を嵌めることにより、屋外側環状パッキン3を筒状部材2に取り付けることができる。この取付状態で、屋外側環状パッキン3の内面と筒状部材2の外周面とは密着しており、水密性が確保されている。屋外側環状パッキン3の中心線と筒状部材2の中心線とは一致している。
図4にも示すように、屋外側覆い部3bは、環状をなしており、中央部に円形の孔3cが形成されている。孔3cは、筒状部材2の内部に形成されている貫通孔10の屋外側と連通している。孔3cの中心と、筒状部材2の中心線とは同一直線上に位置するようになっている。孔3cの径は、配管200の外径よりも小さく設定されており、配管200の外周面が屋外側覆い部3bに接触するようになっている。これにより、配管200と、筒状部材2との間を屋外側環状パッキン3によってシールすることができる。
屋外側覆い部3bの延出方向先端部は、孔3cの内周面を形成する部分である。図3に示すように、屋外側覆い部3bの延出方向先端部には、径方向内方へ突出して周方向に連続して延びる突条部3dが設けられている。突条部3dは、屋外側環状パッキン3の中心線方向に並ぶように複数設けることができるが、1つだけ設けてもよい。配管200の外周面に接触する部分は、突条部3dの先端部だけであってもよい。突条部3dは、弾性材で構成されているので、配管200の外周面に接触した状態で当該外周面に沿うように弾性変形して隙間を無くすことができる。
屋外側環状部3aには、中心線方向である屋外側へ突出して屋外側の型枠450の内面に当接する屋外側突出部(第1突出部)3eが環状に形成されている。屋外側突出部3eは屋外側環状部3aの周方向に連続しており、屋外側の型枠450の内面に当接することによって弾性変形し、屋外側の型枠450の内面との間に隙間を無くすことができる。
屋内側環状パッキン4は、筒状部材2における屋内側開口部2bの周縁部に設けられており、図9に示す屋内側の型枠(他方の型枠)451の内面に当接する部材である。屋内側環状パッキン4を構成する材料は、屋外側環状パッキン3を構成する材料と同じものを用いることができるが、材料を変えてもよい。
屋内側環状パッキン4は、筒状部材2の外周面における屋内側開口部2b側に沿って周方向に延びる屋内側環状部(第2環状部)4aと、当該屋内側環状部4aの屋内側の端部(他端部)から径方向内側へ向けて延出し、屋内側開口部2bの径方向外側部分を覆う環状の屋内側覆い部(第2覆い部)4bとを備えている。屋内側環状部4aの内側に筒状部材2の屋内側が嵌まるようになっており、屋内側環状部4aの内側に筒状部材2の屋内側を嵌めることにより、屋内側環状パッキン4を筒状部材2に取り付けることができる。この取付状態で、屋内側環状パッキン4の内面と筒状部材2の外周面とは密着しており、水密性が確保されている。屋内側環状パッキン4の中心線と筒状部材2の中心線とは一致している。
図5にも示すように、屋内側覆い部4bは、環状をなしており、中央部に円形の孔4cが形成されている。孔4cは、筒状部材2の内部に形成されている貫通孔10の屋内側と連通している。孔4cの中心と、筒状部材2の中心線とは同一直線上に位置するようになっている。図1に示すように、孔4cの径は、配管200の外径よりも小さく設定されており、配管200の外周面が屋内側覆い部4bに接触するようになっている。これにより、配管200と、筒状部材2との間を屋内側環状パッキン4によってシールすることができる。屋内側覆い部4bの延出方向先端部は、孔4cの内周面を形成する部分であり、弾性材で構成されているので、配管200の外周面に接触した状態で当該外周面に沿うように弾性変形して隙間を無くすことができる。
屋内側環状部4aには、中心線方向である屋外側へ突出して屋内側の型枠451の内面に当接する屋内側突出部(第2突出部)4eが環状に形成されている。屋内側突出部4eは屋内側環状部4aの周方向に連続しており、屋内側の型枠451の内面に当接することによって弾性変形し、屋内側の型枠451の内面との間に隙間を無くすことができる。
屋内側環状部4aの厚みは屋外側環状部3aの厚みよりも薄く設定されている。すなわち、屋内側環状パッキン4は、屋外側環状パッキン3に比べて外部にさらされない分、要求されるシール性能が低くて済む場合がある。この要求されるシール性能差に対応するように屋内側環状部4aの厚みを屋外側環状部3aに比べて薄くすることで、屋内側環状パッキン4の低コスト化を図ることができる。
屋内側覆い部4bの厚みは、屋外側覆い部3bの厚みよりも薄く設定されている。上述したように、屋内側環状パッキン4は、屋外側環状パッキン3に比べて要求されるシール性能が低くて済む場合があるので、屋内側覆い部4bの厚みが薄くてもシール性能上は問題なく、屋内側環状パッキン4の低コスト化を図ることができる。
尚、屋内側環状部4aの厚みと屋外側環状部3aの厚みとは等しくてもよい。また、屋内側覆い部4bの厚みと屋外側覆い部3bの厚みとは等しくてもよい。
図2に示すように、防蟻材5は、防蟻成分を含有したブチルゴム製のシート材で構成されており、従来から周知の部材である。防蟻成分を含むブチルゴムの例は、特許第5537061号公報に開示されている。防蟻材5の厚みは、例えば3mm程度に設定することができ、また、防蟻材5の幅は100mm程度に設定することができる。防蟻材5は、筒状部材2の外周面を囲むようにして設けられており、筒状部材2の外周面に対して隙間無く密着するとともに、図1に示すように基礎100に埋め込まれてコンクリートとの間にも隙間が形成されないようになっている。これにより、屋外の蟻が基礎貫通スリーブ1と基礎100との間から屋内へ向けて侵入するのが抑制される。
防蟻材5は、筒状部材2の被固定部2cから中心線方向一方に偏位して設けられている。この実施形態では、防蟻材5が被固定部2cよりも屋内側に偏位しており、被固定部2cを配力筋401に固定する際に防蟻材5が邪魔にならないようにしている。防蟻材5は被固定部2cよりも屋外側に偏位していてもよい。
屋外側環状パッキン3及び屋内側環状パッキン4の形状は上述した形状に限られるものではなく、例えば図6に示す変形例のようにすることもできる。変形例では、屋外側環状パッキン3の屋外側覆い部3bの先端部が基端部に比べて薄肉に形成されている。これにより、配管200の外周面に沿って変形し易くなる。また、屋内側環状パッキン4の屋内側覆い部4bの延出方向の寸法が短く設定されている。屋外側覆い部3bは先端へ行くほど薄肉に形成することができる。
(施工要領)
次に、上記のように構成された基礎貫通スリーブ1を用いた基礎100の施工要領について説明する。まず、図7に示すように主筋400及び配力筋401を設置する。その後、図8に示すように、固定具410を用いて基礎貫通スリーブ1を配力筋401に固定する。
基礎貫通スリーブ1を固定した後、図9に示すように屋外側の型枠450及び屋内側の型枠451を設置する。屋外側の型枠450の内面は、屋外側環状パッキン3の屋外側突出部3eに当接する。屋外側突出部3eが屋外側の型枠450の内面に沿うように弾性変形することで、屋外側の型枠450の内面と、屋外側環状パッキン3との間に隙間がなくなる。
また、屋内側の型枠451の内面は、屋内側環状パッキン4の屋内側突出部4eに当接する。屋内側突出部4eが屋内側の型枠451の内面に沿うように弾性変形することで、屋内側の型枠451の内面と、屋内側環状パッキン4との間に隙間がなくなる。
次いで、屋外側の型枠450と屋内側の型枠451との間にコンクリートを打設して流動させる。このとき、基礎貫通スリーブ1が配力筋401に固定されているので、コンクリートの流動圧による基礎貫通スリーブ1の位置ずれが抑制される。また、筒状部材2の剛性が十分に確保されているので、コンクリートの重みや流動圧によって筒状部材2が変形することもない。また、屋外側の型枠450の内面と屋外側環状パッキン3との間、及び屋内側の型枠451の内面と屋内側環状パッキン4との間に隙間が無いので、コンクリートが筒状部材2の内部に入り込み難くなる。
コンクリートが固化した後、屋外側の型枠450と屋内側の型枠451を取り外すと、図10に示すように基礎貫通スリーブ1が埋設された基礎100が得られる。筒状部材2の内部にコンクリートが入り込み難くなっていることで、貫通孔10の形成が阻害されることはなく、狙い通りの貫通孔10を得ることができる。そして、図1に示すように、配管200を貫通孔10に通すことができる。
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、この実施形態によれば、貫通孔10を有する筒状部材2の屋外側開口部2aの周縁部に屋外側環状パッキン3を設け、屋内側開口部2bの周縁部に屋外側環状パッキン4を設けたので、型枠450、451を設置した時に、当該型枠450、451と、屋外側環状パッキン3及び屋外側環状パッキン4との間の隙間を無くすことができる。これにより、打設時のコンクリートが筒状部材2の内部に入り込み難くなり、所望の貫通孔10を形成することができる。
また、屋外側環状パッキン3及び屋外側環状パッキン4が防蟻効果を持っているので、蟻の侵入抑制効果を高めることができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る基礎貫通スリーブは、例えば各種建築物の基礎に貫通孔を形成する場合に利用できる。
1 基礎貫通スリーブ
2 筒状部材
2a 屋外側開口部(一端側開口部)
2b 屋内側開口部(他端側開口部)
2c 被固定部
3 屋外側環状パッキン(第1環状パッキン)
3a 屋外側環状部(第1環状部)
3b 屋外側覆い部(第1覆い部)
3c 孔
3e 屋外側突出部(第1突出部)
4 屋内側環状パッキン(第2環状パッキン)
4a 屋内側環状部(第2環状部)
4b 屋内側覆い部(第2覆い部)
4c 孔
4e 屋内側突出部(第2突出部)
5 防蟻材
10 基礎貫通孔
100 基礎
200 配管
450 屋外側の型枠(一方の型枠)
451 屋内側の型枠(他方の型枠)
本発明は、建物の基礎の貫通するように設置される基礎貫通スリーブに関する。
従来より、屋外から屋内、または屋内から屋外へ配管を通すための貫通孔を建物の基礎に形成する場合がある。この貫通孔を形成する際には、紙製の筒状部材からなるボイド管や、特許文献1に開示されている樹脂製、金属製またはセラミックス製の筒状部材が使用される。
上記筒状部材を使用して基礎貫通孔を形成する場合には、まず、基礎を構成するコンクリートを打設する前に、上記筒状部材を鉄筋に固定しておく。その後、筒状部材の屋内側開口部及び屋外側開口部を閉塞するように、型枠を設置する。設置した型枠内にコンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後に、型枠を撤去する。そして、ボイド管を使用している場合には、ボイド管を撤去するが、特許文献1の筒状部材を使用している場合には当該筒状部材を残しておく。
特許第5175655号公報
ところで、特許文献1の筒状部材は樹脂製、金属製またはセラミックス製であることから、ボイド管のように撤去する必要がなく、施工時の作業性がよいという利点がある。
しかしながら、打設時のコンクリートが筒状部材の内部に入り込む懸念があった。すなわち、型枠を設置する際には、一方の型枠の内面が筒状部材の屋内側開口部を閉塞するように、当該型枠を筒状部材の屋内側の端面に当接させ、また、他方の型枠の内面が筒状部材の屋外側開口部を閉塞するように、当該型枠を筒状部材の屋外側の端面に当接させている。ところが、筒状部材は樹脂製、金属製またはセラミックス製のような硬質材料で構成されていて容易に変形しないものであり、また、型枠も容易に変形しないものなので、筒状部材の端面と型枠の内面との間に隙間ができやすい。筒状部材の端面と型枠の内面との間に隙間ができていると、打設されたコンクリートが隙間を通って筒状部材の内部に入り込んで固化し、基礎貫通孔の形成を阻害する場合がある。このことに対しては、筒状部材の内部で固化したコンクリートは除去する作業を行えばよいのであるが、その除去作業が煩雑であるとともに困難であり、しかも、工数を要するという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、打設時のコンクリートが基礎貫通孔を形成する筒状部材の内部に入り込み難くして所望の基礎貫通孔を形成できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、コンクリート製の基礎に配管を通す貫通孔を形成するための基礎貫通スリーブにおいて、前記基礎の厚み方向に延びるとともに、前記貫通孔を有する筒状部材と、前記筒状部材における一端開口部の周縁部に設けられて一方の型枠の内面に当接する第1環状パッキンと、前記筒状部材における他端開口部の周縁部に設けられて他方の型枠の内面に当接する第2環状パッキンと、前記筒状部材の外周面を囲むようにして設けられ、防蟻成分を含有した防蟻材とを備えていることを特徴とする。
この構成によれば、基礎貫通スリーブによって基礎に貫通孔を形成する際には、筒状部材を鉄筋等に固定した状態で、筒状部材の一端開口部側及び他端開口部側にそれぞれ型枠を設置する。一端開口部の周縁部には第1環状パッキンが配設されているので、この第1環状パッキンが一方の型枠の内面に当接して、筒状部材の一端開口部の周縁部がシールされる。また、他端開口部の周縁部には第2環状パッキンが配設されているので、この第2環状パッキンが他方の型枠の内面に当接して、筒状部材の他端開口部の周縁部がシールされる。これにより、打設時のコンクリートが筒状部材の内部に入り込み難くなるので、基礎貫通孔の形成が阻害されることはない。
また、コンクリートが固化した後は、防蟻材が筒状部材とコンクリートとの間に介在するので、高い防蟻効果が得られる。
また、前記筒状部材の中心線方向中間部が基礎の鉄筋に固定される被固定部とされ、前記防蟻材は、防蟻成分を含有したブチルゴム製のシート材で構成され、前記筒状部材の前記被固定部から中心線方向一方に偏位して設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、筒状部材の中心線方向中間部を鉄筋に固定することで、コンクリートを打設する際に筒状部材を安定させておくことができる。そして、鉄筋への固定を阻害しないように防蟻材を位置付けておくことができる。
の発明は、前記第1環状パッキン及び前記第2環状パッキンは、防蟻成分を含有した弾性材で構成されていることを特徴とする。この構成によれば、防蟻効果をより一層高めることができる。
の発明では、前記筒状部材は、前記一端開口部が基礎の屋外側に配置され、前記第1環状パッキンは、前記筒状部材の外周面における前記一端開口部側に沿って周方向に延びる第1環状部と、当該第1環状部の一端部から径方向内側へ向けて延出する環状の第1覆い部とを備え、前記第1覆い部によって形成された孔が前記貫通孔と連通していることを特徴とする。
この構成によれば、第1環状部に筒状部材の一端開口部側を挿入することによって第1環状パッキンを筒状部材に取り付けることができる。この状態で、第1覆い部によって一端開口部の径方向外側部分が覆われるが、第1覆い部によって孔が形成されているので、この孔に配管を差し込むことで当該配管を貫通孔に通すことができる。このとき、第1覆い部を配管の外周面に接触させることで、筒状部材と配管との間をシールすることができる。
の発明は、前記第1環状部には、中心線方向へ突出して前記一方の型枠の内面に当接する第1突出部が環状に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1突出部を一方の型枠の内面に当接させることで、型枠との間に隙間ができにくくなり、シール性をより一層高めることができる。
の発明は、前記第2環状パッキンは、前記筒状部材の外周面における前記他端開口部側に沿って周方向に延びる第2環状部と、当該第2環状部の他端部から径方向内側へ向けて延出する環状の第2覆い部とを備え、前記第2覆い部によって形成された孔が前記貫通孔と連通しており、前記第2環状部の厚みは前記第1環状部の厚みよりも薄く設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、第2環状パッキンが基礎の屋内側に設けられることになる。屋内側に設けられる第2環状パッキンは、屋外側に設けられる第1環状パッキンに比べて外部にさらされない分、要求されるシール性能が低くて済む場合がある。この要求されるシール性能差に対応するように第2環状部の厚みを第1環状部に比べて薄くすることで、第2環状パッキンの低コスト化を図ることができる。
の発明は、前記第2覆い部の厚みは、前記第1覆い部の厚みよりも薄く設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、屋内側に設けられる第2環状パッキンは、屋外側に設けられる第1環状パッキンに比べて要求されるシール性能が低くて済む場合があるので、第2覆い部の厚みが薄くてもシール性能上は問題なく、第2環状パッキンの低コスト化を図ることができる。
本発明によれば、貫通孔を有する筒状部材の一端開口部の周縁部に第1環状パッキンを設け、他端開口部の周縁部に第2環状パッキンを設けたので、打設時のコンクリートが筒状部材の内部に入り込み難くなり、所望の基礎貫通孔を形成することができる。
本発明の実施形態に係る基礎貫通スリーブを使用して基礎貫通孔を形成した基礎の一例を示す断面図である。 基礎貫通スリーブの側面図である。 基礎貫通スリーブの縦断面図である。 基礎貫通スリーブを屋外側から見た図である。 基礎貫通スリーブを屋内側から見た図である。 変形例に係る基礎貫通スリーブの縦断面図である。 鉄筋を設置した状態を示す図である。 基礎貫通スリーブを鉄筋に固定した状態を示す図である。 型枠を設置した状態を示す図である。 打設後のコンクリートが固化してできた基礎の縦断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る基礎貫通スリーブ1を使用して基礎貫通孔10を形成した基礎100の一例を示す断面図である。図1中、符号300は地面を示している。基礎100は、例えば住宅や事務所、倉庫等の建築物用の基礎である。基礎100は屋外に臨む屋外側(図1の右側)と屋内に臨む屋内側(図1の左側)とを有している。基礎100の厚みは、建築物等に合わせて任意の厚みに設定することができ、また、基礎100の高さも建築物等に合わせて任意の高さに設定することができる。
基礎貫通スリーブ1によって形成される基礎貫通孔10は、例えば配管200を屋内側から屋外側、または屋外側から屋内側へ通すための孔である。配管200は、例えば塩化ビニルからなる塩ビ管等を挙げることができるが、これに限らず、例えばホースのような屈曲可能な管であってもよいし、電気配線や通信線が通る配管であってもよい。基礎貫通孔10の径は、内部を通す配管の径に合わせて設定すればよく、一般的には配管の径よりも十分に大きな径とされている。
基礎100は、鉛直方向に延びる複数の主筋400と、水平方向に延びる複数の配力筋401とを有している。複数の主筋400は、基礎100の延びる方向に互いに間隔をあけて設けられている。また、複数の配力筋401は、主筋400を連結するように水平方向に延びており、上下方向に互いに間隔をあけて設けられている。主筋400及び配力筋401は、いわゆる鉄筋である。
また、基礎100は、コンクリート部403を有している。コンクリート部403の内部に主筋400及び配力筋401が埋め込まれた状態で存在している。基礎100の厚み方向は図1の左右方向である。
(基礎貫通スリーブ1の構成)
図2及び図3に示すように、基礎貫通スリーブ1は、基礎100の厚み方向に延びるとともに、貫通孔10を有する筒状部材2と、屋外側環状パッキン(第1環状パッキン)3と、屋内側環状パッキン(第2環状パッキン)4と、防蟻材5とを備えている。筒状部材2は、例えば硬質樹脂材や金属材等で構成された円管状の部材で構成することができる。筒状部材2は、後述するコンクリートの打設時に当該コンクリートの重みや流動圧で変形しない程度の剛性を有していればよく、例えば塩化ビニルからなる塩ビ管を用いることができる。
図1に示すように、筒状部材2の長さは、当該筒状部材2が基礎100の屋外側の面近傍から屋内側の面近傍に達するように設定されている。筒状部材2の径は、屋内側から屋外側まで同一径とされている。筒状部材2の厚みは、例えば数mm以上とすることができる。
筒状部材2の屋外側に位置する開口部が屋外側開口部(一端側開口部)2aとされている。一方、筒状部材2の屋内側に位置する開口部が屋内側開口部(他端側開口部)2bとされている。
筒状部材2の中心線方向中間部が基礎100の配力筋401に固定される被固定部2cとされている。被固定部2cは、筒状部材2の中心線方向中央部を含んでいてもよいし、中央部から屋内側へ外れた部分であってもよいし、中央部から屋外側へ外れた部分であってもよい。また、被固定部2cは、中心線方向に広がった所定の領域であってもよく、この領域の一部を配力筋401に固定することができる。
被固定部2cを配力筋401に固定する際には固定具410を使用することができる。固定具410は、配力筋401に係合する上部係合部410aと、被固定部2cの外周面を囲むように形成された輪状部410bとを備えている。輪状部410bは、被固定部2cの外周面を締め付けるようにして被固定部2cに固定することができる。上部係合部410aの下部に輪状部410bの上部が一体化されている。上部係合部410aは、配力筋401に縛り付けるように構成されていてもよい。固定具410としては、例えば番線のような結束用の針金で構成することもできるし、板金部材で構成されたものであってもよい。
屋外側環状パッキン3は、筒状部材2における屋外側開口部2aの周縁部に設けられており、図9に示す屋外側の型枠(一方の型枠)450の内面に当接する部材である。屋外側環状パッキン3を構成する材料としては、例えばエチレンプロピレンゴム(EPT)等のゴムや熱可塑性エラストマー等からなる弾性材を挙げることができる。弾性材には、防蟻成分が含有されている。防蟻成分は、蟻が屋外から侵入するのを防止するための成分であり、従来から周知の成分である。また、防蟻成分を弾性材に含有させる方法も従来から周知の方法を用いることができる。
屋外側環状パッキン3は、筒状部材2の外周面における屋外側開口部2a側に沿って周方向に延びる屋外側環状部(第1環状部)3aと、当該屋外側環状部3aの屋外側の端部(一端部)から径方向内側へ向けて延出し、屋外側開口部2aの径方向外側部分を覆う環状の屋外側覆い部(第1覆い部)3bとを備えている。屋外側環状部3aの内側に筒状部材2の屋外側が嵌まるようになっており、屋外側環状部3aの内側に筒状部材2の屋外側を嵌めることにより、屋外側環状パッキン3を筒状部材2に取り付けることができる。この取付状態で、屋外側環状パッキン3の内面と筒状部材2の外周面とは密着しており、水密性が確保されている。屋外側環状パッキン3の中心線と筒状部材2の中心線とは一致している。
図4にも示すように、屋外側覆い部3bは、環状をなしており、中央部に円形の孔3cが形成されている。孔3cは、筒状部材2の内部に形成されている貫通孔10の屋外側と連通している。孔3cの中心と、筒状部材2の中心線とは同一直線上に位置するようになっている。孔3cの径は、配管200の外径よりも小さく設定されており、配管200の外周面が屋外側覆い部3bに接触するようになっている。これにより、配管200と、筒状部材2との間を屋外側環状パッキン3によってシールすることができる。
屋外側覆い部3bの延出方向先端部は、孔3cの内周面を形成する部分である。図3に示すように、屋外側覆い部3bの延出方向先端部には、径方向内方へ突出して周方向に連続して延びる突条部3dが設けられている。突条部3dは、屋外側環状パッキン3の中心線方向に並ぶように複数設けることができるが、1つだけ設けてもよい。配管200の外周面に接触する部分は、突条部3dの先端部だけであってもよい。突条部3dは、弾性材で構成されているので、配管200の外周面に接触した状態で当該外周面に沿うように弾性変形して隙間を無くすことができる。
屋外側環状部3aには、中心線方向である屋外側へ突出して屋外側の型枠450の内面に当接する屋外側突出部(第1突出部)3eが環状に形成されている。屋外側突出部3eは屋外側環状部3aの周方向に連続しており、屋外側の型枠450の内面に当接することによって弾性変形し、屋外側の型枠450の内面との間に隙間を無くすことができる。
屋内側環状パッキン4は、筒状部材2における屋内側開口部2bの周縁部に設けられており、図9に示す屋内側の型枠(他方の型枠)451の内面に当接する部材である。屋内側環状パッキン4を構成する材料は、屋外側環状パッキン3を構成する材料と同じものを用いることができるが、材料を変えてもよい。
屋内側環状パッキン4は、筒状部材2の外周面における屋内側開口部2b側に沿って周方向に延びる屋内側環状部(第2環状部)4aと、当該屋内側環状部4aの屋内側の端部(他端部)から径方向内側へ向けて延出し、屋内側開口部2bの径方向外側部分を覆う環状の屋内側覆い部(第2覆い部)4bとを備えている。屋内側環状部4aの内側に筒状部材2の屋内側が嵌まるようになっており、屋内側環状部4aの内側に筒状部材2の屋内側を嵌めることにより、屋内側環状パッキン4を筒状部材2に取り付けることができる。この取付状態で、屋内側環状パッキン4の内面と筒状部材2の外周面とは密着しており、水密性が確保されている。屋内側環状パッキン4の中心線と筒状部材2の中心線とは一致している。
図5にも示すように、屋内側覆い部4bは、環状をなしており、中央部に円形の孔4cが形成されている。孔4cは、筒状部材2の内部に形成されている貫通孔10の屋内側と連通している。孔4cの中心と、筒状部材2の中心線とは同一直線上に位置するようになっている。図1に示すように、孔4cの径は、配管200の外径よりも小さく設定されており、配管200の外周面が屋内側覆い部4bに接触するようになっている。これにより、配管200と、筒状部材2との間を屋内側環状パッキン4によってシールすることができる。屋内側覆い部4bの延出方向先端部は、孔4cの内周面を形成する部分であり、弾性材で構成されているので、配管200の外周面に接触した状態で当該外周面に沿うように弾性変形して隙間を無くすことができる。
屋内側環状部4aには、中心線方向である屋外側へ突出して屋内側の型枠451の内面に当接する屋内側突出部(第2突出部)4eが環状に形成されている。屋内側突出部4eは屋内側環状部4aの周方向に連続しており、屋内側の型枠451の内面に当接することによって弾性変形し、屋内側の型枠451の内面との間に隙間を無くすことができる。
屋内側環状部4aの厚みは屋外側環状部3aの厚みよりも薄く設定されている。すなわち、屋内側環状パッキン4は、屋外側環状パッキン3に比べて外部にさらされない分、要求されるシール性能が低くて済む場合がある。この要求されるシール性能差に対応するように屋内側環状部4aの厚みを屋外側環状部3aに比べて薄くすることで、屋内側環状パッキン4の低コスト化を図ることができる。
屋内側覆い部4bの厚みは、屋外側覆い部3bの厚みよりも薄く設定されている。上述したように、屋内側環状パッキン4は、屋外側環状パッキン3に比べて要求されるシール性能が低くて済む場合があるので、屋内側覆い部4bの厚みが薄くてもシール性能上は問題なく、屋内側環状パッキン4の低コスト化を図ることができる。
尚、屋内側環状部4aの厚みと屋外側環状部3aの厚みとは等しくてもよい。また、屋内側覆い部4bの厚みと屋外側覆い部3bの厚みとは等しくてもよい。
図2に示すように、防蟻材5は、防蟻成分を含有したブチルゴム製のシート材で構成されており、従来から周知の部材である。防蟻成分を含むブチルゴムの例は、特許第5537061号公報に開示されている。防蟻材5の厚みは、例えば3mm程度に設定することができ、また、防蟻材5の幅は100mm程度に設定することができる。防蟻材5は、筒状部材2の外周面を囲むようにして設けられており、筒状部材2の外周面に対して隙間無く密着するとともに、図1に示すように基礎100に埋め込まれてコンクリートとの間にも隙間が形成されないようになっている。これにより、屋外の蟻が基礎貫通スリーブ1と基礎100との間から屋内へ向けて侵入するのが抑制される。
防蟻材5は、筒状部材2の被固定部2cから中心線方向一方に偏位して設けられている。この実施形態では、防蟻材5が被固定部2cよりも屋内側に偏位しており、被固定部2cを配力筋401に固定する際に防蟻材5が邪魔にならないようにしている。防蟻材5は被固定部2cよりも屋外側に偏位していてもよい。
屋外側環状パッキン3及び屋内側環状パッキン4の形状は上述した形状に限られるものではなく、例えば図6に示す変形例のようにすることもできる。変形例では、屋外側環状パッキン3の屋外側覆い部3bの先端部が基端部に比べて薄肉に形成されている。これにより、配管200の外周面に沿って変形し易くなる。また、屋内側環状パッキン4の屋内側覆い部4bの延出方向の寸法が短く設定されている。屋外側覆い部3bは先端へ行くほど薄肉に形成することができる。
(施工要領)
次に、上記のように構成された基礎貫通スリーブ1を用いた基礎100の施工要領について説明する。まず、図7に示すように主筋400及び配力筋401を設置する。その後、図8に示すように、固定具410を用いて基礎貫通スリーブ1を配力筋401に固定する。
基礎貫通スリーブ1を固定した後、図9に示すように屋外側の型枠450及び屋内側の型枠451を設置する。屋外側の型枠450の内面は、屋外側環状パッキン3の屋外側突出部3eに当接する。屋外側突出部3eが屋外側の型枠450の内面に沿うように弾性変形することで、屋外側の型枠450の内面と、屋外側環状パッキン3との間に隙間がなくなる。
また、屋内側の型枠451の内面は、屋内側環状パッキン4の屋内側突出部4eに当接する。屋内側突出部4eが屋内側の型枠451の内面に沿うように弾性変形することで、屋内側の型枠451の内面と、屋内側環状パッキン4との間に隙間がなくなる。
次いで、屋外側の型枠450と屋内側の型枠451との間にコンクリートを打設して流動させる。このとき、基礎貫通スリーブ1が配力筋401に固定されているので、コンクリートの流動圧による基礎貫通スリーブ1の位置ずれが抑制される。また、筒状部材2の剛性が十分に確保されているので、コンクリートの重みや流動圧によって筒状部材2が変形することもない。また、屋外側の型枠450の内面と屋外側環状パッキン3との間、及び屋内側の型枠451の内面と屋内側環状パッキン4との間に隙間が無いので、コンクリートが筒状部材2の内部に入り込み難くなる。
コンクリートが固化した後、屋外側の型枠450と屋内側の型枠451を取り外すと、図10に示すように基礎貫通スリーブ1が埋設された基礎100が得られる。筒状部材2の内部にコンクリートが入り込み難くなっていることで、貫通孔10の形成が阻害されることはなく、狙い通りの貫通孔10を得ることができる。そして、図1に示すように、配管200を貫通孔10に通すことができる。
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、この実施形態によれば、貫通孔10を有する筒状部材2の屋外側開口部2aの周縁部に屋外側環状パッキン3を設け、屋内側開口部2bの周縁部に屋外側環状パッキン4を設けたので、型枠450、451を設置した時に、当該型枠450、451と、屋外側環状パッキン3及び屋外側環状パッキン4との間の隙間を無くすことができる。これにより、打設時のコンクリートが筒状部材2の内部に入り込み難くなり、所望の貫通孔10を形成することができる。
また、屋外側環状パッキン3及び屋外側環状パッキン4が防蟻効果を持っているので、蟻の侵入抑制効果を高めることができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る基礎貫通スリーブは、例えば各種建築物の基礎に貫通孔を形成する場合に利用できる。
1 基礎貫通スリーブ
2 筒状部材
2a 屋外側開口部(一端側開口部)
2b 屋内側開口部(他端側開口部)
2c 被固定部
3 屋外側環状パッキン(第1環状パッキン)
3a 屋外側環状部(第1環状部)
3b 屋外側覆い部(第1覆い部)
3c 孔
3e 屋外側突出部(第1突出部)
4 屋内側環状パッキン(第2環状パッキン)
4a 屋内側環状部(第2環状部)
4b 屋内側覆い部(第2覆い部)
4c 孔
4e 屋内側突出部(第2突出部)
5 防蟻材
10 基礎貫通孔
100 基礎
200 配管
450 屋外側の型枠(一方の型枠)
451 屋内側の型枠(他方の型枠)

Claims (7)

  1. コンクリート製の基礎に配管を通す貫通孔を形成するための基礎貫通スリーブにおいて、
    前記基礎の厚み方向に延びるとともに、前記貫通孔を有する筒状部材と、
    前記筒状部材における一端開口部の周縁部に設けられて一方の型枠の内面に当接する第1環状パッキンと、
    前記筒状部材における他端開口部の周縁部に設けられて他方の型枠の内面に当接する第2環状パッキンと、
    前記筒状部材の外周面を囲むようにして設けられ、防蟻成分を含有した防蟻材とを備えていることを特徴とする基礎貫通スリーブ。
  2. 請求項1に記載の基礎貫通スリーブにおいて、
    前記筒状部材の中心線方向中間部が基礎の鉄筋に固定される被固定部とされ、
    前記防蟻材は、防蟻成分を含有したブチルゴム製のシート材で構成され、前記筒状部材の前記被固定部から中心線方向一方に偏位して設けられていることを特徴とする基礎貫通スリーブ。
  3. 請求項1または2に記載の基礎貫通スリーブにおいて、
    前記第1環状パッキン及び前記第2環状パッキンは、防蟻成分を含有した弾性材で構成されていることを特徴とする基礎貫通スリーブ。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の基礎貫通スリーブにおいて、
    前記筒状部材は、前記一端開口部が基礎の屋外側に配置され、
    前記第1環状パッキンは、前記筒状部材の外周面における前記一端開口部側に沿って周方向に延びる第1環状部と、当該第1環状部の一端部から径方向内側へ向けて延出する環状の第1覆い部とを備え、
    前記第1覆い部によって形成された孔が前記貫通孔と連通していることを特徴とする基礎貫通スリーブ。
  5. 請求項4に記載の基礎貫通スリーブにおいて、
    前記第1環状部には、中心線方向へ突出して前記一方の型枠の内面に当接する第1突出部が環状に形成されていることを特徴とする基礎貫通スリーブ。
  6. 請求項4または5に記載の基礎貫通スリーブにおいて、
    前記第2環状パッキンは、前記筒状部材の外周面における前記他端開口部側に沿って周方向に延びる第2環状部と、当該第2環状部の他端部から径方向内側へ向けて延出する環状の第2覆い部とを備え、
    前記第2覆い部によって形成された孔が前記貫通孔と連通しており、
    前記第2環状部の厚みは前記第1環状部の厚みよりも薄く設定されていることを特徴とする基礎貫通スリーブ。
  7. 請求項6に記載の基礎貫通スリーブにおいて、
    前記第2覆い部の厚みは、前記第1覆い部の厚みよりも薄く設定されていることを特徴とする基礎貫通スリーブ。
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