JP2022052155A - 軒樋支持具、軒樋支持システムおよび樋構造 - Google Patents
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Abstract
Description
ところで、この種の軒樋支持具として、傾斜する鼻隠し板に取り付けられる軒樋支持具が知られている。この軒樋支持具は、一般に、鼻隠し板の傾斜角度に対応している。具体的には、軒樋支持具を、その軒樋支持具に対応する傾斜角度を有する鼻隠し板に適用した場合、固定板の後面を鼻隠し板の前面に接触させた状態で、支持部が鼻隠し板から前側に実質的に水平に延びる。すなわち、この軒樋支持具を左右方向から見た側面視において、固定板に対して支持部が延びる向きが、鼻隠し板の傾斜角度に対応して予め設計されている。よって、軒樋支持具を、その軒樋支持具に対応する傾斜角度を有する鼻隠し板に適用した場合、支持部によって軒樋を適切な姿勢で保持することができる。
以上から、傾斜角度が異なる鼻隠し板に対応することができる。その結果、例えば、在庫管理などが容易になる。
さらに第1穴が、稜線を跨いで第1面および第2面に形成されている。よって、第1穴にビスを配置して固定板を鼻隠し板に固定するときに、固定板のうち、ビスと同等の高さ位置において、第1面や第2面、稜線を、鼻隠し板の前面に接触させることができる。よって、ビスによる固定力を強固に発揮させることができる。
一方、第2面が、第1面よりも上下方向に小さいため、第2面を鼻隠し板の前面に接触させるときには、第1面を鼻隠し板の前面に接触させる場合に比べて、固定板と鼻隠し板との接触面積が小さくなる。そこでこの場合、第1面と鼻隠し板の前面との間にスペーサを挟み込むことで、固定板と鼻隠し板との接触面積を確保することができる。このとき、前述したように第1面が、第2面よりも上下方向に大きいことから、第1面と鼻隠し板の前面との間にスペーサを容易に配置することができる。
第1穴における軸線が稜線上に位置する。よって、第1穴のうち、第1面に位置する部分の上下方向の大きさと、第2面に位置する部分の上下方向の大きさと、が実質的に同等となる。これにより、第1面を鼻隠し板の前面に接触させるとき、および、第2面を鼻隠し板の前面に接触させるとき、のいずれの場合においても、ビスによる固定力を同程度、強固に発揮させることができる。しかも、第1穴における軸線が稜線上に位置することで、稜線を鼻隠し板の前面に接触させる場合においても、ビスによる固定力を確実に強固に発揮させることができる。
レールが、プレートを含む。よって、部品点数の増化を抑えることができる。その結果、施工性を一層高めたり、低コスト化を図ったりすることができる。
ここでこの樋構造では、目隠し部が、レールから前方に突出している。よって、前述の隙間を目隠し部によって覆うことができる。これにより、軒樋の外観性を確保し易くすることができる。
樋構造1は、建築物3の鼻隠し板4に取り付けられる。鼻隠し板4は、仮想の鉛直面に対して傾斜している。勾配としては、例えば、いわゆる3.5寸勾配(水平方向3.5/鉛直方向10)~6寸勾配(水平方向6/鉛直方向10)等が挙げられる。
軒樋支持具10は、建築物3の軒先で軒樋30を支持する。軒樋支持具10は、内吊り方式の軒樋吊具である。軒樋支持具10は、ブラケット正面打(吊)自在式と称される軒樋吊具に属している。
支持部12は、基部13と、本体部14と、固定具15と、を備えている。
基部13には、押さえ片13aが設けられている。押さえ片13aは、表裏面が前後方向を向く板状である。押さえ片13aは、基部13から下方に延びている。押さえ片13aと固定板11との間には、前後方向の隙間16が設けられている。
本体部14は、固定具15による固定を解除した状態で、基部13に対して前後方向に移動可能である。基部13に対する本体部14の張出し寸法は調整可能である。
前壁32は、底面壁の前端側(図示の例では左側)から上方に突出する。前壁32の上端には、前耳部34が設けられている。前耳部34は、前壁32から後方に突出している。前耳部34は、第1爪部14aに引っ掛かる。
後壁33は、底面壁の後端側(図示の例では右側)から上方に突出する。後壁33の上端には、後耳部35が設けられている。後耳部35は、後壁33から前方に突出している。後耳部35は、第2爪部14bに引っ掛かる。
ビス21および軒樋支持具10は、軒先において軒樋30を支持する軒樋支持システム2を形成する。
第1穴22は、稜線19を跨いで第1面17および第2面18に形成されている。第1穴22は、支持部12を左右方向に挟んで複数(図示の例では2つ)設けられている。
レール40は、底板41と、後板42(プレート)と、前板43と、を備えている。底板41は、固定板11の下面を下方から支持する。
この場合、まず、レール40を鼻隠し板4に対して取り付ける。このとき、排水勾配を考慮してレール40に勾配をつけることが好ましい。レール40を左右方向に複数設ける場合、レール40の左右方向の端面同士を突き合わせてもよく、前記端面同士を離してもよい。なおレール40は、鼻隠し板4に図示しないビスにより固定することができる。ビスは、軒樋支持具10に対して、左右方向にずらされた位置に配置することが好ましい。
以上から、傾斜角度が異なる鼻隠し板4に対応することができる。その結果、例えば、在庫管理などが容易になる。
さらに第1穴22が、稜線19を跨いで第1面17および第2面18に形成されている。よって、第1穴22にビス21を配置して固定板11を鼻隠し板4に固定するときに、固定板11のうち、ビス21と同等の高さ位置において、第1面17や第2面18、稜線19を、鼻隠し板4の前面に接触させることができる。よって、ビス21による固定力を強固に発揮させることができる。
一方、第2面18が、第1面17よりも上下方向に小さいため、第2面18を鼻隠し板4の前面に接触させるときには、第1面17を鼻隠し板4の前面に接触させる場合に比べて、固定板11と鼻隠し板4との接触面積が小さくなる。そこでこの場合、第1面17と鼻隠し板4の前面との間にスペーサとしてのレール40(後板42)を挟み込むことで、固定板11と鼻隠し板4との接触面積を確保することができる。このとき、前述したように第1面17が、第2面18よりも上下方向に大きいことから、第1面17と鼻隠し板4の前面との間にレール40を容易に配置することができる。
レール40が、スペーサとして機能する後板42を含む。よって、部品点数の増化を抑えることができる。その結果、施工性を一層高めたり、低コスト化を図ったりすることができる。
ここでこの樋構造1では、目隠し部44が、レール40から前方に突出している。よって、前述の隙間16を目隠し部44によって覆うことができる。これにより、軒樋30の外観性を確保し易くすることができる。
レール40に代えて、単なるプレート(後板42のみの構成)をスペーサとして採用してもよい。
第1穴22における軸線22aが、稜線19上に位置しなくてもよい。第1穴22が、支持部12を左右方向に挟んで複数設けられていなくてもよい。
第1面17が、第2面18よりも上下方向に大きくなくてもよい。第1面17が、第2面18よりも下方に位置していなくてもよい。
2 軒樋支持システム
4 板
10 軒樋支持具
11 固定板
11a 前面
11b 後面
12 支持部
17 第1面
18 第2面
19 稜線
20 穴
21 ビス
22 第1穴
22a 軸線
30 軒樋
40 レール
44 目隠し部
Claims (11)
- 鼻隠し板に固定される固定板と、
前記固定板における前面から前方に延び、軒樋を支持する支持部と、を備え、
前記固定板における後面は、稜線を間に挟んで上下方向に並ぶ第1面および第2面を備え、
前記固定板を左右方向から見たときに、前記第2面は、前記第1面に対して傾斜し、
前記固定板には、前記固定板を貫通する穴が設けられ、
前記穴として、前記稜線を跨いで前記第1面および前記第2面に形成された第1穴が設けられている、軒樋支持具。 - 前記第1面は、前記第2面よりも上下方向に大きい、請求項1に記載の軒樋支持具。
- 前記第1面は、前記第2面よりも下方に位置する、請求項2に記載の軒樋支持具。
- 前記第2面における上下方向の両端のうち、前記第1面側の端を第1端とし、前記第2面とは反対側の端を第2端としたときに、
前記第2端は、前記固定板の後面における上下方向の端であり、
前記固定板において前記第2面を含む部分の板厚は、前記第1端から前記第2端に向かうに従い薄くなる、請求項1から3のいずれか1項に記載の軒樋支持具。 - 前記第1穴における軸線は、前記稜線上に位置する、請求項1から4のいずれか1項に記載の軒樋支持具。
- 前記第1穴は、前記支持部を左右方向に挟んで複数設けられている、請求項1から5のいずれか1項に記載の軒樋支持具。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載の軒樋支持具と、
前記穴に配置されるビスと、を備える軒樋支持システム。 - 前記固定板と前記鼻隠し板との間に配置されるプレートを更に備える、請求項7に記載の軒樋支持システム。
- 前記軒樋支持具よりも左右方向に大きく、前記軒樋支持具を支持するレールを更に備え、
前記レールは、前記プレートを含む、請求項8に記載の軒樋支持システム。 - 前記レールには、前方に突出する目隠し部が設けられている、請求項9に記載の軒樋支持システム。
- 請求項7から9のいずれか1項に記載の軒樋支持システムと、
前記支持部によって支持される軒樋と、を備える樋構造。
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2020
- 2020-09-23 JP JP2020158361A patent/JP2022052155A/ja active Pending
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