JP2022049692A - カプセルベッド及びカプセルベッド結合体 - Google Patents

カプセルベッド及びカプセルベッド結合体 Download PDF

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Abstract

【課題】カプセルベッドの利用者に対し清浄な寝室空間を比較的安価で多数提供し、さらに副調整空間内において、UVランプを用いて菌類の殺菌・ウイルスの不活化を可能とする。【解決手段】入口部から出入りする利用者が横たわる主室部分を構成するカプセル状の寝室空間と、2つの側面パネルのうちの一方の側面パネルにその基端部を接する状態とし、先端部を他方の側面パネル側に延設させて該先端部と他方の側面パネルとの間に間隙を形成可能とする調整壁部を配設し、送風部から取り入れられた空気を滞留させた後、調整壁部と他方の側面パネルとの間の間隙より送風部から取り入れられた空気を寝室空間へと送出可能とする副調整空間と、をそれぞれ画成し、送風部により、外部から取り入れられた空気を副調整空間内で滞留させた後に、カプセル状の寝室空間へと送出させて寝室空間の圧力を大気圧よりも高く維持する所定の送風条件で送り込むことを可能とする。【選択図】図1

Description

本発明は、複数のパネルで囲むことによって直方体状の空間を形成したカプセルベッド、及び、カプセルベッドを左右に並べ、さらには上下に積み重ねることで構成したカプセルベッド結合体に関する。
感染症などが流行した場合、感染検査などのために清浄な空間を多数確保しなければならない。しかし、病院内の既存の個室をそのまま用いたのではさらなる感染を招いてしまうおそれがある。これに対して、特許文献1の無菌病室のように、ベッドの周囲の領域を隔壁で囲み、この領域に対して給排気を行うユニットを設ける構成が提案されている。
特開2004-159730号公報
しかしながら、特許文献1に記載の無菌病室は、既存の個室を利用することはできるものの、病院内では、多数の検査対象者に対応するために多数の個室を用意することは困難である。これに対して、ビジネスホテルなどを借り上げて各個室を上記無菌病室に改変することも考えられるが、室内の改造や利用終了時の原状回復に多くの時間とコストがかかると言う問題がある。
そこで本発明は、カプセルベッドを備えたホテルの宿泊者に対する安全な環境の提供などのための清浄な寝室空間を比較的安価で多数提供することができるカプセルベッド及びカプセルベッド結合体を提供することを目的とする。さらに、本発明は、カプセルベッドを備えたホテルの宿泊者に対する安全な環境の提供のために、寝室室内を陽圧に維持することができ、かつ、利用者の快適性を確保した環境を簡便に提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のカプセルベッドは、上下方向において互いに対向する天井パネル及び床パネルと、上下方向に直交する左右方向において互いに対向する2つの側面パネルと、上下方向及び左右方向に直交する前後方向の後側において、天井パネル、床パネル、及び、2つの側面パネルに略直交する後方パネルと、前後方向の前側において開閉可能に設けられた入口部と、によって、前後方向に延びるカプセル状の空間として形成されるカプセルベッドであって、後方パネルに配置され、外部からの空気を取り入れてカプセルベッド内の空間へと送り込む送風部を備え、カプセルベッド内において、入口部側の前方領域に入口部から出入りする利用者が横たわる主室部分を構成するカプセル状の寝室空間と、後方パネルの前方に2つの側面パネルのうちの一方の側面パネルにその基端部を接する状態とし、先端部を他方の側面パネル側に延設させて該先端部と他方の側面パネルとの間に間隙を形成可能とする調整壁部を配設し、カプセルベッド内の入口部側の寝室空間に対する奥部側の左右側面パネル間に後方パネル、調整壁部、床パネル、天井パネルとにより囲繞され、送風部から取り入れられた空気を滞留させた後、調整壁部と他方の側面パネルとの間の間隙より送風部から取り入れられた空気をカプセルベッド内の入口部側の寝室空間へと送出可能とする副調整空間と、をそれぞれ画成し、送風部により、外部から取り入れられた空気を副調整空間内で滞留させた後に、カプセル状の寝室空間へと送出させて寝室空間の圧力(気圧)を大気圧よりも高く維持する所定の送風条件で送り込むことを可能としてなる。
本発明のカプセルベッドは、送風部に外部から取り入れた空気を透過して、所定粒径以上の粒子を捕集可能なフィルタ部を備えることが好ましい。
本発明のカプセルベッドは、副調整空間内に1または2以上のUVランプが配設し、送風部により外部から取り入れられた空気を副調整空間内で滞留させ、上記UVランプの照射光により菌類やウイルスを死滅あるいは不活化させた後に、カプセル状の寝室空間へと送出可能とすることが好ましい。
ここで、菌類は、細菌類、卵菌類、変形菌類、及び、真菌類を含む意味で用いている。
本発明のカプセルベッドは、調整壁部に左右方向の一方の側面パネルにその基端部を接する状態で固定され、先端部を他方の側面パネル側に対して後方パネル側へと湾曲または屈曲させるように近接させ、他方の側面パネルとの間に間隙を形成するように延設させることが好ましい。
本発明のカプセルベッドは、調整壁部を、その上端部の全領域または上端部のうち側面パネルに接する基端部側の一部領域を天井パネルに支持させることとし、その下端部の全領域または下端部のうち側面パネルに接する基端部側の一部領域を床パネルに支持させることが好ましい。
本発明のカプセルベッドにおいて、副調整空間内に備えられるUVランプは、ケーシングユニット内に配設されるものであることが好ましい。
本発明のカプセルベッドにおいて、ケーシングユニット内に配設されるUVランプは、内部に換気ファンを備えることとしてもよい。
本発明のカプセルベッドにおいて、副調整空間内に備えられるUVランプは、シュラウドにより覆われていることが好ましい。
本発明のカプセルベッドにおいて、副調整空間内には、送風部から取り入れられた空気を副調整空間内において対流させ、UVランプの照射光により菌類やウイルスを死滅または不活化させる状態で外部から取り入れられた空気を副調整空間内で滞留させることを可能とする1または2以上の循環ファンを備えることが好ましい。
本発明のカプセルベッドにおいて、調整壁部は、少なくとも送風部が発生する音波に対する吸音性能を有する吸音部を有することが好ましい。
本発明のカプセルベッドにおいて、入口部は上下に開閉可能なロールスクリーンを有し、ロールスクリーンを閉じたときに、カプセルベッド内の圧力が大気圧よりも高い圧力に維持可能となることが好ましい。以下の説明において、カプセルベッド内の圧力というときは、気体の圧力(気圧)を意味するものとする。
ここで、送風部を動作した状態でロールスクリーンを閉じたときに、カプセルベッド内の圧力が大気圧よりも高い圧力に維持可能としつつ、適度に客室内の空気を客室外に逃がせる構造であることが好ましい。
本発明のカプセルベッドにおいて、フィルタ部が、粒径0.3μmの粒子を99.99%以上捕集可能なHEPAフィルタ、または、粒径0.1~0.2μmの粒子を99.999%以上捕集可能なULPAフィルタを有することが好ましい。
本発明のカプセルベッドにおいて、カプセルベッド内の寝室空間に横たわる利用者の生体情報、及び、カプセルベッド内の環境に基づいて、送風部における送風条件を調整する制御部を備えることが好ましい。

本発明のカプセルベッド結合体は、上述のいずれか1つのカプセルベッドが、左右方向において複数並んで配置されてなるカプセルベッド結合体であって、隣り合う2つのカプセルベッドは共通の側面パネルによって互いに仕切られることが好ましい。
本発明のカプセルベッド結合体において、左右方向において複数並んで配置されてなるカプセルベッド結合体が、上下方向に複数積み重ねられ、上側のカプセルベッド結合体の複数の床パネルの左右方向のそれぞれの略中間位置に下側のカプセルベッド結合体の複数の側面パネルがそれぞれ配置されていることが好ましい。
本発明によると、カプセルベッドを備えたホテルの宿泊者に対する安全な環境の提供などのための清浄な寝室空間を比較的安価で多数提供することができ、安全な環境の提供のために、寝室室内を陽圧に維持することができ、かつ、利用者の快適性を確保した環境を簡便に提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るカプセルベッド結合体の構成を示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係るカプセルベッド結合体の構成を示す正面図である。 本発明の第1実施形態に係るカプセルベッド結合体の構成を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係るカプセルベッドの構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るカプセルベッドの機能ブロック図である。 第1実施形態における後方パネルと調整壁部との固定構造を示す図である。 第1実施形態のカプセルベッドの各位置における相対気圧の測定例を示すグラフである。 第1実施形態に係るカプセルベッドにおける塵埃粒子の減少効果を示す表である。 (a)、(b)は第1実施形態に係るカプセルベッドの各部の寸法を示す表である。 (a)は第1実施形態に係るカプセルベッドにおける調整壁部の構成を示す平面図、(b)、(c)は変形例1、2における調整壁部の構成をそれぞれ示す平面図である。 (a)、(b)、(c)は変形例3、4、5における調整壁部の構成をそれぞれ示す平面図である。 (a)は第2実施形態に係るカプセルベッドの構成を示す斜視図、(b)は(a)の一部拡大図である。 第3実施形態に係るカプセルベッドの構成を一部拡大して示す斜視図である。 (a)は図13における一部の部材を拡大して示す斜視図、(b)は(a)における一部の部材を拡大して示す斜視図である。 (a)はUVランプからの距離とその距離におけるUV-C光の照度との関係を示すグラフ、(b)はUV-C光の照度と、ウイルスの不活化率及び大腸菌の殺菌率との関係を示す表である。 (a)は第4実施形態に係るカプセルベッドの構成を示す斜視図、(b)は(a)の一部の部材を拡大して示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係るカプセルベッド及びカプセルベッド結合体について図面を参照しつつ詳しく説明する。
(第1実施形態)
<カプセルベッド結合体>
図1、図2、及び、図3に示すようにカプセルベッド10は、左右方向(図1、図2の左右方向)に複数並べられて互いに結合されたものが、上下方向(図2、図3の上下方向)に積み重ねられて互いに結合され、カプセルベッド結合体100を構成する。カプセルベッド10は、図1と図3に示すように、左右方向及び上下方向に直交する前後方向(図1の上下方向、図3の左右方向)に延びる、全体直方体状の外形形状を有する。ここで、カプセルベッド結合体100において、左右方向に並べられるカプセルベッド10の数、及び、上下方向に積み重ねられるカプセルベッド結合体の数は、図1~図3に示す例に限定されない。
図2に示すように、上側のカプセルベッド結合体100aのカプセルベッド10の左右方向のそれぞれの略中間位置に、下側のカプセルベッド結合体100bにおいて隣り合う2つのカプセルベッド10の間に配置された複数の足場部101がそれぞれ配置されている。別言すると、上側のカプセルベッド結合体100aと下側のカプセルベッド結合体100bとは、左右方向において、カプセルベッド10の半分ずつずれるように配置されている。よって、上側のカプセルベッド結合体100aの複数の床パネル14(図4参照)の左右方向のそれぞれの略中間位置に、下側のカプセルベッド結合体100bの複数の側面パネル11、12(図4参照)がそれぞれ配置されている。
以上の構成により、上側のカプセルベッド結合体100aのいずれかのカプセルベッド10へのアクセスと、下側のカプセルベッド結合体100bいずれかのカプセルベッド10へのアクセスとが互いに障害となることを避けることができる。さらに、左右に並ぶカプセルベッド10の間の化粧板102が、上側のカプセルベッド結合体100aと下側のカプセルベッド結合体100bとで左右にずれることによってY字状の外観を形成し、カプセルベッド結合体100全体として、前面に美観を与える効果を奏している。
左右方向に隣り合う2つのカプセルベッド10は、簡便にカプセルベッド結合体を製造することができる。一方、左右方向に隣り合う2つのカプセルベッド10の側面パネルを共通化することもでき、これにより材料コストを抑えることが可能となる。
<カプセルベッド>
図4に示すように、カプセルベッド10は、左右方向において互いに対向する2つの側面パネル11、12と、上下方向において互いに対向する天井パネル13及び床パネル14と、前後方向の後側において、2つの側面パネル11、12、天井パネル13、及び、床パネル14に略直交する後方パネル15と、前側において開閉可能に設けられた入口部16と、によって、前後方向に延びる略直方体形のカプセル状の寝室として形成される。それぞれのパネルは、カプセルベッド10を形成するにおいて十分強固となり、隣り合うカプセルベッド10との間のプライバシーを確実に保つことができ、かつ、外気との通気を可能とした略密閉状態で、互いに結合される。カプセルベッド10においては、後方パネル15に取り付けた送風部17と入口部16を設けることで、外気との通気を可能としている。送風部17及び入口部16の構造については別途詳細に説明する。
側面パネル11、12、天井パネル13、床パネル14、後方パネル15は、金属板、例えばアルミ複合板で構成され、抗菌のための表面処理を施すことが好ましい。
入口部16は、図4に示す例では、側面パネル11、12、天井パネル13、及び、床パネル14の前側端部に対して外縁が固定されたフレーム部16aと、フレーム部16aの内側に設けたガイドレールに沿って上下移動可能とされたスクリーン部16bとを備えたロールスクリーンを用いている。入口部16は、スクリーン部16bの移動によって開閉が可能であり、かつ、閉じたときにカプセルベッド10内の空間とスクリーン部16bの外側では略遮断状態となる。この略遮断状態においては、例えば、スクリーン部16bとフレーム部16aの間に適度な隙間が形成されることによって、カプセルベッド10内の気圧がスクリーン部16bの外側の気圧よりも大きいときに、カプセルベッド10内の空気が上記隙間から外側へと流れていくようになっている。すなわち、送風部17の動作などによって、カプセルベッド10内の気圧が外部より高い場合には、隙間から室外へ空気が流れ出る構造である。
ここで、カプセルベッド10内の気圧が外部より高くなったときにカプセルベッド10内の空気を外部へ放出させる構造としては、上記隙間のほか、例えば、スクリーン部16bとフレーム部16aには上記のような隙間は設けずに、スクリーン部16b又はフレーム部16aを、通気を可能とする微細な孔を有するメッシュ状を備えた構成としてもよい。
また、カプセルベッド10内の空気を外部へ放出させる構造は、上記隙間やメッシュのように、カプセルベッド10の前後方向において、送風部17から最も遠い位置にある入口部16に設けると、カプセルベッド10内の気圧を安定した状態で制御しやすくなる。
フレーム部16aは金属、例えばアルミニウム合金で構成され、スクリーン部16bはプラスチック、好ましくは、カプセルベッド10内の所定の陽圧に耐えうる硬質プラスチックで構成される。スクリーン部16bの前面にはグリップ16cが設けられ、このグリップ16cを把持して上下移動させることによってスクリーン部16bを開閉する。同様のグリップはスクリーン部16bの後面にも設けられている。ロールスクリーンの各部についても、抗菌のための表面処理を施すことが好ましい。
後方パネル15には、カプセルベッド10の外部からの空気を取り入れて所定の送風条件でカプセルベッド10内へ送り込み、カプセルベッド10内の圧力を大気圧よりも高い陽圧に維持する送風部17が設けられている。上記送風条件としては、例えば、風量、風速が挙げられる。送風部17は、外部から取り入れた空気について、所定粒径以上の粒子を捕集可能なフィルタ部を有する。このフィルタ部としては、HEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)、ULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air Filter)、又は、これらに準ずるフィルタが好ましく、求められる清浄度を達成可能な仕様のフィルタを用いる。例えば、粒径0.3μmの粒子を99.99%以上捕集可能なHEPAフィルタや、粒径0.1~0.2μmの粒子を99.999%以上捕集可能なULPAフィルタを用いる。
送風部17による風量と風速については、求められる陽圧を達成可能な仕様のファンを備えた機器によって調整する。この場合の風量と風速としては、例えば、風量0.4m3/分以上で、風速0.1m/秒以上が好ましく、さらに好ましくは、風量0.8m3/分以上で、風速0.3m/秒以上であるとよい。
後方パネル15の前方には、送風部17から取り入れられた空気の流れる方向を調整可能とする、板状の調整壁部18が設けられている。調整壁部18は、耐久性と強度を備えた材料、例えば金属、硬質の合成樹脂、耐火性を有する建材ボード材等で構成する。
調整壁部18は、図1、図4、及び、図10(a)に示すように、左側の側面パネル11側の湾曲部18rと、右側の側面パネル12側の平板部18fと、とで構成される。湾曲部18rは、一方の側面パネル11側から他方の側面パネル12側へ向かうにつれて後方パネル15側へ近づくように湾曲し、基端部18aは側面パネル11に接する状態で固定されている。平板部18fは、湾曲部18rから続く面で、右側の側面パネル12側へ向けて、後方パネル15と平行に延びるように配置される。調整壁部18をこのような湾曲形状を含む面で構成することすることにより、風量を調整する機能を与えるだけでなく、カプセルベッド10内の空間に美観を与えている。
側面パネル11に対する調整壁部18の基端部18aの固定は、基端部18aが側面パネル11に接する状態、すなわち、基端部18aと側面パネル11との間から寝室空間10a側への空気の流れを生じない状態を実現できればよく、既存の固定方法を利用できる。
一方、調整壁部18の平板部18fは後方パネル15に対して所定の間隔を維持するように固定されている。図6に示すように、調整壁部18において後方パネル15に対向する面には3つの係止フック41、42、43が設けられ、後方パネル15の調整壁部18に対向する面には、上記3つの係止フック41、42、43にそれぞれ対応する位置に、3つの被係止材31、32、33が設けられている。3つの被係止材31、32、33と、3つの係止フック41、42、43とは、図1に示す固定具18eを構成する。
3つの係止フック41、42、43は、板状部材を屈曲加工することにより、係止フック固定部41a、42a、43aと、下向きの鉤状をなすフック部41b、42b、43bと、をそれぞれ設けたものである。
3つの被係止材31、32、33は、板状部材を屈曲加工することにより、係止材基部31a、32a、33aと、被係止材固定部31b、31c、32b、32c、33b、33cと、をそれぞれ設けたものである。被係止材固定部31b、31cは係止材基部31aの左右に対をなすように設けられ、被係止材固定部32b、32cは係止材基部32aの左右に対をなすように設けられ、被係止材固定部33b、33cは係止材基部33aの左右に対をなすように設けられている。係止材基部31a、32a、33aは、それぞれ、後方パネル15との間に、フック部41b、42b、43bを挿入可能となる空間を形成するように、平面視において、後方パネル15側が開いたコの字状をなすように設けられている。
調整壁部18は、フック部41b、42b、43bを、後方パネル15と係止材基部31a、32a、33aの間の空間にそれぞれ挿入して係止させることによって、後方パネル15に対して位置決めされる。すなわち、図1に示すように、固定具18eによって調整壁部18は後方パネル15に固定される。被係止材31、32、33と係止フック41、42、43は、互いに係止した状態を維持できるような強度及び耐久性を有する材料、例えば金属で構成する。
ここで、図6に示す例では、被係止材31、32、33と係止フック41、42、43とを3つずつ、上下方向に沿って並ぶように設けたが、被係止材と係止フックの構成はこれに限定されない。例えば、被係止材と係止フックの数は3未満又は4以上とすることもでき、上下方向に並べなくてもよい。また、後方パネル15に係止フックを設け、調整壁部18に被係止材を設けてもよい。
調整壁部18を設けることにより、図1に示すように、カプセルベッド10の内部空間は、寝室空間10aと副調整空間10bとにそれぞれ画成される。寝室空間10aは、入口部16側の前方領域に入口部16から出入りする利用者が横たわる主室部分を構成する。副調整空間10bは、カプセルベッド10内で、入口部16側の寝室空間10aに対し、奥部側で、左右の側面パネル11、12の間に後方パネル15、調整壁部18、床パネル14、天井パネル13と、により囲繞される。副調整空間10bでは、送風部17から取り入れられた空気を滞留させた後、調整壁部18と右側の側面パネル12との間の間隙より、送風部17から取り入れられた空気をカプセルベッド10内の入口部16側の寝室空間10aへと送出可能とする。
調整壁部18は、その左端部である基端部18aが左側の側面パネル11に固定されている一方、右端部である先端部18bは、後方パネル15に設けた固定具18e(図1、図6参照)によって、後方パネル15から離れた開口部としての第1導入部19aを形成するように配置されている。
さらに、調整壁部18は、上端部18cと天井パネル13との間にも、開口部として、第2導入部19bが形成され、かつ、下端部18dと床パネル14との間にも、開口部として、第3導入部19cが形成されるように配置されている。
調整壁部18をこのように構成することによって、送風部17から取り入れられた空気が、調整壁部18の後面(後方パネル15側の面)の曲面に沿って右側、上側、及び、下側へそれぞれ流れ、さらに、3つの導入部19a、19b、19cから分散してカプセルベッド10内へ流入する。このような空気の流入によってカプセルベッド10内を所定の空気の流れを形成でき、室内を陽圧にすることができる。より詳しく説明すると、カプセルベッド10の中の空気の流れは、送風部17の動作によって外部から空気を取り入れている状態においては、全体的には、
送風部17→副調整空間10b→導入部19a、19b、19c→寝室空間10a→入口部16
という向きとなり、カプセルベッド10の内部空間の気圧に応じて、一部が入口部16を経て室外へ流れ出る。この空気の流れを作り出すために、送風部17の動作によって外部から空気を取り入れている状態における、カプセルベッド10内の各部の空気圧は次式(A)のような関係となる。
副調整空間10b内の気圧>寝室空間10a内の気圧>入口部16外側の気圧 (A)
例えば送風部17に15W定格のFANを使用し、弱モードの運転で風量を約0.5m3/分とした場合、カプセルベッド10内の気圧は図7に示すようになった。
ここでは、大気圧(1013.25hPa)が0Paとなるように1013.25を減算した相対気圧で示しており、例えば、相対気圧0.2Paは絶対気圧では1013.45hPaである。
カプセルベッド10の外部の気圧を基準として、各部の相対的な気圧を測定すると、入口部16においてスクリーン部16bを限界まで開き、入口部16を最大に開いた状態において、各部の気圧の関係は概ね次式(B)のようになった。
副調整空間10b内の気圧0.6Pa~0.4Pa>寝室空間10aの中央部の気圧0.08a~0.03Pa>入口部16近傍の寝室空間10a内の気圧0.02Pa~0.0Pa>入口部16の外部の空間の気圧(大気圧)0Pa (B)
一方、入口部16においてスクリーン部16bを限界まで閉じ、入口部16を最小まで閉じた状態において、各部の気圧の関係は概ね次式(C)のようになった。
副調整空間10b内の気圧0.6Pa~0.5Pa>寝室空間10aの中央部の気圧0.43Pa~0.35Pa>入口部16近傍の寝室空間10a内の気圧0.34Pa~0.25Pa>入口部16の外部の空間の気圧(大気圧)0Pa (C)
送風部17の駆動を継続して上記条件(C)を維持すると、寝室空間10a内の空気は入口部16の内部から外部へと排出されることになる。この関係は、外気が700hPaである場合、例えば山小屋にカプセルベッドを設置する場合、から1020hPaまでの範囲に変動しても殆ど変わらない。
カプセルベッド10内では、前後方向において、調整壁部18側が頭側となるように、利用者(宿泊者、仮眠者、患者、検査対象者など)が横たわる。ここで、調整壁部18を上述の構成にしたことにより、調整壁部18によって空気の流入が分散して行われるため、外部から取り入れられて送風部17によって一定の風速に加速された空気が利用者の頭に集中的に当たって不快感を与え、ひいては体調の変化を生じさせてしまうことがない。
なお、3つの導入部19a、19b、19cは、すべて設けずに、いずれか1つ以上設ける構成も可能である。例えば、カプセルベッド10の室内にマットレスを配置することによって第3導入部19cが実質的に塞がれてしまうような場合は、第3導入部19cを設けない構成も可能である。
3つの導入部19a、19b、19cは、調整壁部18の対象部位、すなわち、先端部18b、上端部18c、下端部18dに対し、全領域に設けてもよいし、一部領域に設けてもよい。
また、利用者への影響が少ない箇所、例えば、上部に、調整壁部18を厚み方向に貫通する開口部をさらに設けてもよい。これにより、3つの導入部19a、19b、19cからの空気流入に加えて流入口が増えることになるため、室内の空気の流れを調整しやすくなる。
調整壁部18は、表面又は内部に、少なくとも送風部17が送風することによって発生する音波に対する吸音性能を有する吸音部が設けられていてもよい。また、送風部17によって取り入れられた空気の流れを調整可能な曲面を形成できれば、吸音材で調整壁部18を構成してもよい。吸音部は、吸音、防音、及び/又は、遮音性能を有する材料、膜などを用いる。さらに加え、調整壁部18そのものを例えば吸音性を有するボード材で構成するようにしてもよい。
図4に示す例では、送風部17が後方パネル15の左側に設けられていたが、送風部17は、後方パネル15の左右方向の中央部又は右側に設けることもできる。いずれの構成においても、調整壁部18は湾曲形状を有し、少なくとも、左右の両端部の一方において、送風部17から取り入れられた空気をカプセルベッド10内へ導入する導入部(間隙部)が、後方パネル15との間に設けられている。
さらに、カプセルベッド10の室内の照明の点灯又は消灯させるメインスイッチをオフにした場合に、室内に別途設けた紫外線光源が点灯する機能を有する。この紫外線光源は、ウイルスを殺菌するのに適した波長を含んでおり、この紫外線によって、室内のウイルスの殺菌を行うことができる。なお、室内に人感センサを設けておき、室内に人がいないことを検知した場合に限り、消灯時に紫外線殺菌を行うようにしてもよい。この場合は室内に人がいないため、殺菌力の強い波長や大きな強度で紫外線照射を行うことができる。
図5に示すように、カプセルベッド10は、制御部20、入力部21、表示部22、風量センサ23、及び、温度センサ24を備えることが好ましい。制御部20、入力部21、及び、表示部22は、カプセルベッド10が複数ある場合にそれぞれに設けても良いが、カプセルベッド結合体100全体で1つずつ設ける構成でもよい。
制御部20、入力部21、及び、表示部22は、例えば、カプセルベッド結合体100の外部に配置したパーソナルコンピュータで構成できる。
風量センサ23は、カプセルベッド10の内部に1つ以上設けられ風量を検知する。風量センサ23が複数設けられている場合には、それらの検知結果に基づいて、制御部20においてカプセルベッド10内の空気の流れを算出することができる。
温度センサ24は、カプセルベッド10の内部に1つ以上設けられ、温度を検知する。温度センサ24が複数設けられている場合には、それらの検知結果に基づいて、制御部20においてカプセルベッド10内の温度分布を算出することができる。
制御部20は、上述した、空気の流れや温度分布の算出のほかに、カプセルベッド内で横たわる利用者(患者、検査対象者等)の生体情報、及び、カプセルベッド10内の環境に基づいて、送風部17における送風条件を調整する。これにより、カプセルベッド10の室内は、利用者の生体情報や室内の環境に適した、大気圧よりも高い圧力(所定の陽圧)に設定される。
利用者の生体情報としては、例えば、身長、体型、平熱、感染症の感染状況を含む健康状態が挙げられる。
カプセルベッド10内の環境としては、例えば、風量センサ23と温度センサ24による検知結果に基づいて算出された、空気の流れや温度分布が挙げられる。送風部17による送風条件としては、例えば、送風部17から送り出される空気の風量、風速、風向が挙げられる。
利用者の生体情報は入力部21から入力される。表示部22には、入力部21による入力のための指示画面、入力結果、風量センサ23と温度センサ24による検知結果に基づいて算出された、空気の流れや温度分布などが表示される。また、風量センサ23の検知結果に基づいた算出結果に基づいて、制御部20が、送風部17のフィルタの性能低下を認識した場合は、表示部22にフィルタの交換を促す警告等が表示される。
送風部17に取り入れる空気の温度を空調機によって調整することもできる。この場合、空調機の温度制御を、利用者の生体情報、及び、カプセルベッド10内の環境に関連付けて、制御部20が制御するようにすると、送風部17による送風条件をより最適なものにすることができる。
図8と図9を参照しつつ第1実施形態に係るカプセルベッド10の一実施例について説明する。図8は、カプセルベッド10の一実施例における塵埃粒子の減少効果を示す表であり、図9(a)、(b)は、図8に示す実施例に係るカプセルベッド10の各部の寸法を示す表である。図8に示す結果は図9に示す内部形状を有するカプセルベッド10におけるものであって、塵埃粒子の個数は、塵埃濃度パーティクルカウンター(型番SOLAIR3100、近藤工業株式会社製)を用いて測定した。
図8と図9に示す実施例では、カプセルベッド10を対象とし、送風部17として、高性能HEPAフィルタを搭載したクリーンユニットを用い、ファン風量を弱モードで約30分稼働させた結果、カプセルボックス内の枕の上方30cmの位置における、サイズ0.5μmの塵埃粒子の単位体積(空気の)当たりの個数が1945個となり、精密機器の製造工場などのクリーンルームに求められる基準と同等の数値が得られた。
さらに、ファン風量を強モードに切り替えて約20分稼働させた結果、塵埃粒子の単位体積(空気の)当たりの個数は19個となり、半導体の製造工場などのクリーンルームに求められる基準と同等数値となった。このとき、花粉(20~30μm)に対応する大きさのレンジとなる10.0μm以上の塵埃粒子の個数は0個となり、ウイルスが付着した塵埃粒子に相当する0.3μm以上のレンジの塵埃粒子の個数は277個となり、ファンの駆動前の個数の551802個の約1/1992と大幅に減少した。以上の結果を、カプセルベッド10の業界にて以前より広く慣用される米国連邦規格と国際統一規格であるISO規格に照合した結果、図8に示すように、塵埃粒子の減少効果について、高い有効性を確認することができた。
ここで、一般に塵埃測定における測定値の単位として“個/CFM”(個/Cubic Feet per Minute)が現在でも広く使用されている。図8の数値はその単位で計測した値である。前述の「単位体積(空気の)当たりの個数」の単位は“個/CFM”を意味する。すなわち、空気の単位体積に含まれる塵埃の個数を表すものである。
本来の実測値である塵埃個数の意味を損ねないように可能な限りSI単位系に近い表現をすると“個/((0.3048)3m3/M)”という事になる。ここで、M は時間の単位で分を表す。
以下、第1実施形態の変形例について説明する。
(変形例1~5)
図10(a)は第1実施形態に係るカプセルベッド10における調整壁部18の構成を示す平面図、図10(b)、(c)と図11(a)、(b)、(c)は変形例1、2、3、4、5における調整壁部の構成をそれぞれ示す平面図である。図10(a)は、図1中の1つのカプセルベッド10において左右の側面パネル11、12、後方パネル15、及び、調整壁部18の関係を明確にするために、これら以外の部材の図示を省略して概略形状を示している。図10(b)、(c)と図11(a)、(b)、(c)についても、図10(a)と同様の形式で示しており、また、後方パネル15において、第1実施形態のカプセルベッド10と同じ位置に送風部17が設けられている。
図10(b)に示す変形例1では、調整壁部200が全体として平板状をなし、左側の端部が左側の側面パネル11に接する状態で固定され、右側の側面パネル12側に近づくほど後方パネル15に近づくように配置されている。
図10(c)に示す変形例2では、調整壁部210が2つの平板部211、212で構成されている。2つの平板部211、212は1枚の板材を屈曲させることで形成される。左側の平板部211は、左側の端部が左側の側面パネル11に接する状態で固定され、右側の側面パネル12側に近づくほど後方パネル15に近づくように配置されている。右側の平板部212は、後方パネル15と平行となるように配置されている。
図11(a)に示す変形例3では、調整壁部220が4つの平板部221、222、223、224で構成されている。4つの平板部221、222、223、224は1枚の板材を順に屈曲させることで形成される。左側の平板部221は、左側の端部が左側の側面パネル11に接する状態で固定され、右側の側面パネル12側に近づくほど後方パネル15に近づくように配置されている。この平板部221の右側に隣り合う平板部222は、右側の側面パネル12側に近づくほど後方パネル15に近づくように配置されているが、後方パネル15に対する角度は平板部221よりも小さくなっている。平板部222の右側に隣り合う平板部223は、右側の側面パネル12側に近づくほど後方パネル15に近づくように配置されているが、後方パネル15に対する角度は平板部222よりも小さくなっている。平板部223の右側に隣り合う平板部224は、後方パネル15と平行となるように配置されている。
なお、変形例2では、調整壁部210が2つの平板部211、212で構成され、変形例3では、調整壁部220が4つの平板部221、222、223、224で構成されていたが、平板部の数や、後方パネル15に対する角度は、変形例2、3に示すものに限定されない。また、互いに曲率が異なる複数の湾曲部で調整壁部を構成し、又は、後方パネル15と平行ではない平板部と湾曲部を合わせて3つ以上組み合わせて構成してもよい。
図11(b)に示す変形例4では、調整壁部230が全体として平板状をなし、左側の端部が左側の側面パネル11に接する状態で固定され、後方パネル15と平行となるように配置されている。
図11(c)に示す変形例5では、調整壁部240が全体として一つの曲率を有して湾曲しており、左側の端部が左側の側面パネル11に接する状態で固定され、右側の側面パネル12側に近づくほど後方パネル15に近づくように配置されている。
(その他の変形例)
第1実施形態においては、カプセルベッド10の中の空気の流れが、
送風部17→副調整空間10b→導入部19a、19b、19c→寝室空間10a→入口部16
という向きとなるようにそれぞれを配置していた。これ以外の配置・構成とすることも可能であるが、寝室空間10aにおける入口部側への流れを確保できるように、カプセルベッド10の内部空間の各所における、風圧、気圧を検知するセンサを設け、検知結果にしたがって、空気の流入量を制御することが好ましい。
第1実施形態では、隣り合うカプセルベッド10に、共通の側面パネル11、天井パネル13、及び、床パネル14を用いていたが、カプセルベッドごとに別個の、側面パネル、天井パネル、及び、床パネルを用いて隣り合う構成することもできる。これによって、各カプセルベッドを別個に製造できるとともに、メンテナンスなどの場面で対象となるカプセルベッドのみを取り外して効率的に作業を行うことが可能となる。
(第2実施形態)
図12(a)に示すように、第2実施形態に係るカプセルベッドでは、第1実施形態のカプセルベッド10に対し、後方パネル15において、送風部17の下方にランプ部120、送風部17よりも上方で送風部17よりも右側の位置に第1の循環ファン141をそれぞれ設け、さらに、床パネル14上であって、ランプ部120の下方の位置に第2の循環ファン142を設けている。図5において破線で示すように、ランプ部120は制御部20に接続されており、制御部20によって動作制御される。第1の循環ファン141と第2の循環ファン142は、オンオフのみの切り替えとしてもよいが、制御部20の制御によって、送風部17及びランプ部120の動作状況に応じて、空気の流れの量、強さなどを調整と、高いレベルでの殺菌・不活性化を効率よく実現することができる。
なお、これら以外の構成は第1実施形態と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
送風部17は第1実施形態と同様に、外部からカプセルベッド10内へ空気を流入させる。第1の循環ファン141は上昇してきた空気を下向きに循環させるように動作し、第2の循環ファン142は下降してきた空気を上向きに循環させるように動作する。第1の循環ファン141は、送風部17及び第2の循環ファン142よりも右側、すなわち右側の側面パネル12に近い側に配置されているため、第2の循環ファン142の作用で上昇してきた空気は右側へ流れ、第1の循環ファン141の作用によって下降した空気は床パネル14側で左側へ流れることから、調整壁部18と後方パネル15との間の副調整空間10bで空気が広く循環する。
図12(b)に示すように、ランプ部120は、それぞれUV光(紫外領域の波長の照射光)を放射する、3本のUVランプ121、122、123が互いに平行に上下に並ぶように、後方パネル15上に設けられたシュラウド130上に配置された構成を備える。シュラウド130は、上端から前側へ湾曲しつつ延びるように設けられた上部覆い131と、下端から前側へ湾曲しつつ延びるように設けられた下部覆い132と、を備える。
3本のUVランプ121、122、123は、上部覆い131と下部覆い132との間に配置されているため、後方、上方、及び、下方からシュラウド130に覆われている。これにより、送風部17から流入する空気は上部覆い131でいったん遮られ、第2の循環ファン142から第1の循環ファン141へ向かう空気も下部覆い132でいったん遮られる。一方、上述のとおり、第1の循環ファン141と第2の循環ファン142により副調整空間10b内で空気が循環しているため、流れている空気が、ランプ部120の3本のUVランプ121、122、123からのUV光の照射を受けてさらに循環するため、副調整空間10b内に、UV光の照射を受けて殺菌されたた空気が増加していき、この空気が寝室空間10aへ供給される。
第2実施形態においては、第1実施形態のカプセルベッド10によって得られる、塵埃粒子の高い減少効果に基づいた寝室空間10aの清浄化に加え、副調整空間10bにおいてUV光照射によって、菌類の殺菌やウイルスの不活性化が行われた空気を寝室空間10aへ供給することにより、さらに清浄度の高い寝室空間10aを実現することができる。
ランプ部120のUVランプ121、122、123は、前側が遮蔽されていないため、調整壁部18においては、上端部18cを天井パネル13に接触させ、下端部18dを床パネル14に接触させることで、寝室空間10aに漏れ出るUV光を減らすことができる。一方、第2導入部19bと第3導入部19cの一方又は両方を、寝室空間10aに漏れ出るUV光を少なく抑えつつ設けると、寝室空間10aへの流入経路を増やし、寝室空間10a全体への均一な空気の流入に資することができる。
なお、第2実施形態において、上方の第1の循環ファン141は後方パネル15の上方位置に取り付けるようにしていたが、これに代えて、天井パネル13の副調整空間10bに臨む下面上に、あるいは、調整壁部18の副調整空間10bに臨む面上に取り付けるようにしてもよい。
また、その他の作用、効果、変形例は第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図13に示すように、第3実施形態に係るカプセルベッドでは、第1実施形態のカプセルベッド10の構成に対して、後方パネル15上にケーシングユニット150を設けている。図13では送風部17の図示を省略している。これ以外の構成は第1実施形態と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
図14(a)に示すように、ケーシングユニット150は、送風部カバー160と、送風部カバー160の送風口160aから延びるダクト170と、を備える。送風部カバー160は、直方体状をなし、送風部17の吹き出し側に配置される面に、矩形状に開かれた開口部160bを有する。送風部カバー160は、送風部17の空気の吹き出し側を、開口部160bで全て覆うように配置される。
ダクト170は、送風部カバー160から流出した全ての空気が通る、延伸方向直交断面が正方形の内部管路に、ダクト170の延伸方向に沿って延びるように円柱状のUVランプ180を配置している。UVランプ180は、その長手方向の両端部にソケット181、182がそれぞれ接続され、これらのソケット181、182を通じて、UVランプ180を駆動制御するための電力が与えられる。ケーシングユニット150は、送風部カバー160が左側の側面パネル11側に配置され、ダクト170が右側の側面パネル12側へ向かって延びるように配置され、これにより、送風部カバー160から流出した全ての空気はダクト170を経て右側の側面パネル12側へ向かって放出される。
ケーシングユニット150をこのような構成としたことにより、送風部カバー160から送出された全ての空気は、ダクト170内を通る際にUVランプ180からのUV光の照射によって菌類が殺菌され、又は、ウイルスが不活性化された状態とされ、副調整空間10bへ送出される。
UVランプ180をダクト170内に配置し、かつ、ダクト170の先端を右側の側面パネル12に向けて配置したため、調整壁部18に第2導入部19bと第3導入部19cを設けても、これらから寝室空間10aへUV光が漏れ出にくいため、利用者への影響をおさえつつ、寝室空間10aへの空気の流入経路を増やすことができる。
ここで、図15(a)、(b)を参照しつつ、UV光の効果に関して説明する。
UVランプの殺菌効率について一般的に次のことが知られている。一般に人工光源として用いられるUV光は、その作用と効果の点で、UV-A、UV-B、UV-Cの波長域に分類されて呼ばれる。それぞれの波長域、及び、作用と効果は下記のように分類される。
・UV-A:波長315nm~400nm、色素が沈着し、皮膚が黒くなる日焼けを起こす。
・UV-B:波長280nm~315nm、皮膚が赤くなり痛む日焼けを引き起こす。
・UV-C:波長100nm~280nm、強い殺菌効果がある。
これらのうち、UV-Cは、菌類やウイルスを殺菌又は不活化するために使用され、UV-Cランプとしても実用化されている。実際に殺菌又は不活化の効果を得るためには必要最低限以上の量を照射することが必要で、目安としては菌類に対しては30.0J/m2以上、ウイルスに対しては22.5J/m2以上の照度となる照射で約99.9%の殺菌又は不活化の効果が得られると言われている(図15(b)参照)。
ここでは、一般に15形と呼ばれ、消費電力が定格15W程度の既存のUV-Cランプ(長手方向の照射可能長さ(以下、「ランプ長さ」と称する。)が0.436m)を1本使用して、前記約99.9%の前記殺菌又は不活化の効果を得るためのダクト170の形状およびサイズの検討を行う。まず、ダクト170の延伸方向直交断面形状は正方形とする。UV-Cランプを6000時間連続使用したとして、その時点の照度の減衰は初期照度に対して約80%程度であることも考慮する。更にダクト内の空気の速度については使用する送風部17の性能および図5の制御部20による送風部17の制御可能な範囲で適正な風速を今仮に0.24m/sとすると、ダクト170を通過する空気への照射時間は次のように計算できる。
照射時間: ランプ長さ/風速=0.436/0.24=1.817(s)
前述のように99.9%の菌類やウイルスを殺菌又は不活化をするためには、少なくとも照度30J/m2で空気にUVーC光を照射する必要があることから、その場合の最低照度(必要な照度の下限)を計算すると次のようになる。
最低照度= 30J/m2÷(照射時間×ランプ本数×ランプの照度減衰)
= 30J/m2÷(1.817s×1本×80%)
= 20.7W/m2
となり、図15(a)のグラフから、UV-Cランプからの距離d(図14(b)参照)が7cm以内の範囲を通過する空気に対して、前記99.9%を保証できることになる。
従って、図14(b)のダクト170のd=7cmとすることとした。
ここで、距離dは、円管状のUV-Cランプの中心線から、延伸方向直交断面が正方形のダクト170の頂点までの距離であって、ダクト170の上記断面の対角線の長さの1/2である。
図15(a)のグラフの横軸はUV-Cランプの表面からの距離を示している。図14(b)のダクト170において距離dは理論的にはUV-Cランプ表面からとすべきところである。しかし図14(b)ではUV-Cランプの中心からとしている。これは、より確実に殺菌および不活化を保証することを可能にするためである。
ダクト170の断面積は
(14cm×21/2)2=98cm2=0.0098m2となり、
”断面積×空気速度”で表される空気の処理量は、
0.0098m2×0.24m/s=0.002352m3/s≒8.5m3/h
となり、一つのカプセルベッドの室内容量が約2.4m3(図9参照)であるとき、約17分程度で室内の空気を処理できることになり、十分実用的であると言える。
第3実施形態においては、送風部カバー160からダクト170へ全ての空気を送り込むことによって、上記の約99.9%の殺菌又は不活化した空気でカプセルベッド内を満たすことが可能となる。第3実施形態では上述の計算例のもとに、送風部カバー160からの風量(風速)を増した場合は、ダクト170を通過する空気に対するUV-C光の照射量が、前記約30J/m2以上の照度になるように送風部17の風量をコントロールするか、または、ケーシングユニット150に取り付けるダクト170とUVランプ180の数を増やせばよい。
さらに、ダクト170を長くする、又は、UVランプ180の本数を増やせば、前述の効果よりも更に良好な効果を得られる。また、ケーシングユニット150を複数設置する場合は、直列でも並列でも、空気に対するUV-C光の照射量が前記約30J/m2以上の照度となるという条件を満足すれば良い。
さらに、ケーシングユニット150取り付けの向きについては、送風部カバー160が左側の側面パネル11側に配置され、ダクト170が右側の側面パネル12側へ向かって延びるように配置された構成について説明してきたが、前記向きについてはこれに限定されない。
またダクト170の排気口側の一部または全部を伸ばすことにより紫外線漏れを防ぐことも可能である。
さらに、送風部カバー160の内部に、送風部17とは別の新たな換気ファンなどの送風機能をつけることも可能である。この場合、後方パネル15の適当な箇所に送風部カバー160に対応する穴をあけることで、外部から送付部カバーの内部へ空気の取り込みが可能となる。この構成においても、前述のようにダクト170の空気速度を適当に設定することにより、ダクト170内の空気に対するUV-C光の照射量が30J/m2以上という照度となる条件を満足させると、約99.9%の殺菌及び不活化の効果を得ることができる。なお、この照度条件を満足すれば、複数の互いに異なる方向を向くように複数のケーシングユニット150を配置して、副調整空間10bで空気を循環させるようにしてもよい。
ここでは、15WタイプのUV-Cランプを例にとって説明したが、現在はワット数やサイズとも多種多様なUV-Cランプが販売されている。前述の例を基にダクト170、UV-Cランプを用いたUVランプ180、及び、風速を考慮すれば前記の約99.9%の殺菌又は不活化の効果を得ることが出来る。
また、ダクト170内のUVランプ180の付近の風速を遅くすることによっても、殺菌又は不活化の効果をより向上させることができる。
なお、その他の作用、効果、変形例は第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図16(a)に示すように、第4実施形態に係るカプセルベッドでは、第1実施形態のカプセルベッド10に対して、後方パネル15上に2つのケーシングユニット190と、寝室空間10a内の側面パネル12上に1つのケーシングユニット190と、を設けている。図16(a)では送風部17の図示を省略している。これ以外の構成は第1実施形態と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
図16(b)に示すように、ケーシングユニット190は、中空円筒状の管体191内に、2本のUVランプ192、193を配置するとともに、管体191の長手方向の一方の端部に吸気口194を設け、他方の端部に排気口195を設けた構成としている。吸気口194は、例えば、外気を管体191内へ吸い込むように動作するファンであり、排気口195は、管体191内の空気を外部へ放出するファンである。吸気口194から吸い込まれた空気は、2本のUVランプ192、193からのUV光が照射されることにより、菌類が殺菌され、又は、ウイルスが不活性化されて排気口195から排出される。
後方パネル15上に設けた2つのケーシングユニット190においては、吸気口194が左側(側面パネル11側)に、排気口195が右側(側面パネル12側)になるように左右方向に沿って延びるように配置され、側面パネル12上に設けたケーシングユニット19においては、吸気口194が後側(後方パネル15側)に、排気口195が前側(入口部16側)になるように前後方向に沿って延びるように配置されている。
ケーシングユニット190をこのように配置することにより、副調整空間10b内では左側から右側への空気の流れが生じ、寝室空間10aでは後側から前側への空気の流れが生じ、全体として、
副調整空間10b→導入部19a、19b、19c→寝室空間10a→入口部16、
という向きの流れを確実に実現することができる。また、副調整空間10bにおいて、第1導入部19a側へ、菌類が殺菌され、又は、ウイルスが不活性化された空気を向かわせることで、寝室空間10aへ清浄度の高い空気を供給できる。さらに、寝室空間10a内でも空気を清浄化することができる。
UVランプ192、193を管体191内に配置し、かつ、管体191の排気口195を右側の側面パネル12に向けて配置したため、調整壁部18に第2導入部19bと第3導入部19cを設けても、これらから寝室空間10aへUV光が漏れ出にくいため、利用者への影響をおさえつつ、寝室空間10aへの空気の流入経路を増やすことができる。
なお、ケーシングユニット190数や配置は図16(a)、(b)に示すものに限定されない。例えば、後方パネル15に3つ以上のケーシングユニット190を設けたり、寝室空間10aにおいて、側面パネル11、12、天井パネル13、及び、床パネル14にさらなるケーシングユニット190を設けてもよい。
なお、その他の作用、効果、変形例は第1実施形態、第2実施形態、又は、第3実施形態と同様である。さらに上記各実施形態においては、副調整空間10b内に配置されるUVランプは、図12に示すようにシュラウド130の上部覆い131と下部覆い132により覆うようにしているか、図14に示すようにケーシングユニット150のダクト170内に配置するようにしているか、あるいは副調整空間10b内に配置されるケーシングユニット190内に配置するかのいずれかとしているが、調整壁部18の後方パネル15への支持構造によっては調整壁部18の上端領域と天井パネル13間あるいは調整壁部18の下端領域と床パネル14間において、その全部又は一部を密接させることとし、寝室空間10aに対してUV光が直接漏洩しない構造であればUVランプは副調整空間10b内の壁部にそのまま配置してもよく、またそうして配置するUVランプに関しては単数に限らず、複数としてもよい。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
10 カプセルベッド
10a 寝室空間
10b 副調整空間
11、12 側面パネル
13 天井パネル
14 床パネル
15 後方パネル
16 入口部
16a フレーム部
16b スクリーン部
16c グリップ
17 送風部
18 調整壁部
18a 基端部
18b 右端部
18c 上端部
18d 下端部
18e 固定具
18f 平板部
18r 湾曲部
19a 第1導入部(開口部)
19b 第2導入部(開口部)
19c 第3導入部(開口部)
20 制御部
21 入力部
22 表示部
23 風量センサ
24 温度センサ
31、32、33 被係止材
31a、32a、33a 被係止材基部
31b、31c、32b、32c、33b、33c、 被係止材固定部
41、42、43 係止フック
41a、42a、43a 係止フック固定部
41b、42b、43b フック部
100 カプセルベッド結合体
100a 上側のカプセルベッド結合体
100b 下側のカプセルベッド結合体
101 足場部
102 化粧板
120 ランプ部
121、122、123 UVランプ
130 シュラウド
131 上部覆い
132 下部覆い
141、142 循環ファン
150 ケーシングユニット
160 送風部
160a 送風口
160b 開口部
170 ダクト
180 UVランプ
181、182 ソケット
190 ケーシングユニット
191 管体
192、193 UVランプ
194 吸気口
195 排気口
200 調整壁部
210 調整壁部
211、212 平板部
220 調整壁部
221、222、223、224 平板部
230 調整壁部
240 調整壁部

Claims (15)

  1. 上下方向において互いに対向する天井パネル及び床パネルと、
    上下方向に直交する左右方向において互いに対向する2つの側面パネルと、
    上下方向及び左右方向に直交する前後方向の後側において、前記天井パネル、前記床パネル、及び、前記2つの側面パネルに略直交する後方パネルと、
    前後方向の前側において開閉可能に設けられた入口部と、によって、前後方向に延びるカプセル状の空間として形成されるカプセルベッドであって、
    前記後方パネルに配置され、外部からの空気を取り入れて前記カプセルベッド内の空間へと送り込む送風部を備え、
    前記カプセルベッド内において、前記入口部側の前方領域に前記入口部から出入りする利用者が横たわる主室部分を構成するカプセル状の寝室空間と、前記後方パネルの前方の2つの前記側面パネルのうちの一方の前記側面パネルにその基端部を接する状態とし、先端部を他方の前記側面パネル側に延設させて該先端部と他方の前記側面パネルとの間に間隙を形成可能とする調整壁部を配設し、前記カプセルベッド内の前記入口部側の寝室空間に対する奥部側の左右の前記側面パネル間に前記後方パネル、前記調整壁部、前記床パネル、前記天井パネルとにより囲繞され、前記送風部から取り入れられた空気を滞留させた後、前記調整壁部と前記他方の側面パネルとの間の間隙より前記送風部から取り入れられた空気を前記カプセルベッド内の前記入口部側の寝室空間へと送出可能とする副調整空間と、をそれぞれ画成し、
    前記送風部により、外部から取り入れられた空気を前記副調整空間内で滞留させた後に、カプセル状の寝室空間へと送出させて寝室空間の圧力を大気圧よりも高く維持する所定の送風条件で送り込むことを可能としてなるカプセルベッド。
  2. 前記送風部には、外部から取り入れた空気を透過して、所定粒径以上の粒子を捕集可能なフィルタ部を備えることとしてなる請求項1に記載のカプセルベッド。
  3. 前記副調整空間内には、1または2以上のUVランプが配設され、前記送風部により外部から取り入れられた空気を前記副調整空間内で滞留させ、前記UVランプの照射光により菌類やウイルスを死滅あるいは不活化させた後に、カプセル状の寝室空間へと送出可能としてなる請求項1または2に記載のカプセルベッド。
  4. 前記調整壁部は、左右方向の一方の前記側面パネルにその基端部を接する状態で固定され、先端部を他方の前記側面パネル側に対して前記後方パネル側へと湾曲または屈曲させるように近接させ、他方の前記側面パネルとの間に間隙を形成するように延設させることとしてなる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカプセルベッド。
  5. 前記調整壁部は、その上端部の全領域または前記上端部のうち前記側面パネルに接する基端部側の一部領域を前記天井パネルに支持させることとし、その下端部の全領域または前記下端部のうち前記側面パネルに接する基端部側の一部領域を前記床パネルに支持させることとしてなる請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカプセルベッド。
  6. 前記副調整空間内に備えられる前記UVランプは、ケーシングユニット内に配設されるものである請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のカプセルベッド。
  7. 前記ケーシングユニット内に配設される前記UVランプは、内部に換気ファンを備える請求項6に記載のカプセルベッド。
  8. 前記副調整空間内に備えられる前記UVランプは、シュラウドにより覆われている請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のカプセルベッド。
  9. 前記副調整空間内には、前記送風部から取り入れられた空気を前記副調整空間内において対流させ、前記UVランプの照射光により菌類やウイルスを死滅または不活化させる状態で外部から取り入れられた空気を前記副調整空間内で滞留させることを可能とする1または2以上の循環ファンを備えることとしてなる請求項3から請求項8のいずれか1項に記載のカプセルベッド。
  10. 前記調整壁部は、少なくとも前記送風部が発生する音波に対する吸音性能を有する吸音部を有する請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のカプセルベッド。
  11. 前記入口部は上下に開閉可能なロールスクリーンを有し、前記ロールスクリーンを閉じたときに、前記カプセルベッド内の圧力が大気圧よりも高い圧力に維持可能となる請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のカプセルベッド。
  12. 前記フィルタ部は、粒径0.3μmの粒子を99.99%以上捕集可能なHEPAフィルタ、または、粒径0.1~0.2μmの粒子を99.999%以上捕集可能なULPAフィルタを有する請求項2から請求項11のいずれか1項に記載のカプセルベッド。
  13. 前記カプセルベッド内の寝室空間に横たわる利用者の生体情報、及び、前記カプセルベッド内の環境に基づいて、前記送風部における前記送風条件を調整する制御部を備える請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のカプセルベッド。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の前記カプセルベッドが、左右方向において複数並んで配置されてなるカプセルベッド結合体であって、
    隣り合う2つの前記カプセルベッドは共通の前記側面パネルによって互いに仕切られることを含むカプセルベッド結合体。
  15. 左右方向において複数並んで配置されてなるカプセルベッド結合体が、上下方向に複数積み重ねられ、
    上側の前記カプセルベッド結合体の複数の前記床パネルの左右方向のそれぞれの略中間位置に下側の前記カプセルベッド結合体の複数の前記側面パネルがそれぞれ配置されている請求項14に記載のカプセルベッド結合体。
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