JP2022049287A - 熱処理炉および熱処理設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動が発生しにくく、熱電変換素子が炉内のガスに曝されにくく、排熱を回収可能な熱処理炉、および当該熱処理炉を備える熱処理設備を提供することを課題とする。【解決手段】熱処理炉2は、外殻30と、外殻30の内側に配置される断熱材31と、断熱材31の内側に配置され被処理物Wに熱処理を施す熱処理室33と、を有する熱処理部3を備える。熱処理炉2は、さらに、熱処理部3の排熱を電力に変換する熱電変換素子402、403を有する熱電変換部4を備える。熱電変換素子402、403は、外殻30と断熱材31との間に配置される。【選択図】図3

Description

本発明は、被処理物に所定の熱処理を施す熱処理炉、および当該熱処理炉を備える熱処理設備に関する。
近年、省エネルギーの観点から、排熱の有効利用が注目されている。この点、特許文献1には、排熱回収用のスターリングエンジンを備える焼成炉が開示されている。焼成炉は、予熱帯と、焼成帯と、冷却帯と、を備えている。焼成帯からは、排ガスが発生する。当該排ガスによる腐食を防止するため、スターリングエンジンは、焼成帯を避けて、冷却帯に配置されている。
特開2013-130366号公報 特開2003-95741号公報
しかしながら、スターリングエンジンは、ピストンなどの可動部を備えている。このため、可動部の動きに伴い、不可避的に振動が発生してしまう。したがって、特許文献1の焼成炉の場合、振動に起因する不具合が、被処理物に発生しやすい。
この点、特許文献2などに開示されている熱電変換素子は、可動部を有しない。このため、仮に、特許文献1の焼成炉のスターリングエンジンの代わりに熱電変換素子を用いると(ただし、この技術は従来技術ではない)、振動の発生を抑制することができる。ここで、特許文献1の焼成炉のスターリングエンジン(具体的には高温側熱交換部)は、炉内に露出している。このため、仮に当該スターリングエンジンの代わりに熱電変換素子を用いると、熱電変換素子が炉内に露出することになる。したがって、熱電変換素子が炉内のガスに曝されてしまう。
そこで、本発明は、振動が発生しにくく、熱電変換素子が炉内のガスに曝されにくく、排熱を回収可能な熱処理炉、および当該熱処理炉を備える熱処理設備を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の熱処理炉は、外殻と、前記外殻の内側に配置される断熱材と、前記断熱材の内側に配置され被処理物に熱処理を施す熱処理室と、を有する熱処理部を備える熱処理炉であって、さらに、前記熱処理部の排熱を電力に変換する熱電変換素子を有する熱電変換部を備え、前記熱電変換素子は、前記外殻と前記断熱材との間に配置されることを特徴とする。ここで、「被処理物に熱処理を施す」には、内熱式炉のように、被処理物に直接熱処理を施す場合と、外熱式炉のように、被処理物に間接的に熱処理を施す場合と、が含まれる。
上記課題を解決するため、本発明の熱処理設備は、前記熱処理炉と、前記被処理物から発生する排ガスを燃焼させる排ガス処理炉と、を備える熱処理設備であって、前記排ガス処理炉は、外殻と、前記外殻の内側に配置される断熱材と、前記断熱材の内側に配置され前記排ガスを燃焼させる燃焼室と、を有する燃焼部を備え、さらに、前記燃焼部の排熱を電力に変換する熱電変換素子を有する熱電変換部を備え、前記排ガス処理炉の前記熱電変換素子は、前記外殻と前記断熱材との間に配置されることを特徴とする。
本発明の熱処理炉によると、熱処理部の排熱(詳しくは、排熱の少なくとも一部)を電力に変換することができる。すなわち、排熱を電力として回収することができる。また、熱電変換部の熱電変換素子は可動部を有しない。このため、熱電変換部に振動が発生しにくい。また、熱電変換素子は、外殻と断熱材との間に配置されている。このため、熱電変換素子が熱処理室に露出していない。したがって、熱処理室のガス(例えば、雰囲気ガス、原料ガス、燃焼ガス、排ガスなど)から、熱電変換素子を保護することができる。
本発明の熱処理設備によると、上述した熱処理炉の場合と同様に、熱処理炉のみならず、排ガス処理炉も、排熱を電力として回収することができる。また、排ガス処理炉の熱電変換部に振動が発生しにくい。また、燃焼室のガスから、熱電変換素子を保護することができる。
図1は、第一実施形態の熱処理設備の模式図である。 図2は、図1のII-II方向断面図である。 図3は、図2の枠III内の拡大図である。 図4は、電気回路の模式図である。 図5は、図1のV-V方向断面図である。 図6は、第二実施形態の熱処理設備のトンネルキルンの左右方向断面図である。 図7は、第三実施形態の熱処理設備のロータリーキルンの左右方向断面図である。 図8は、第四実施形態の熱処理設備のローラーハースキルンの熱電変換部の左右方向断面図である。 図9は、第五実施形態の熱処理設備のローラーハースキルンの熱電変換部の左右方向断面図である。
以下、本発明の熱処理炉および熱処理設備の実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
[熱処理設備の構成]
まず、本実施形態の熱処理設備の構成について説明する。図1に、本実施形態の熱処理設備の模式図を示す。図1に示すように、本実施形態の熱処理設備1は、ローラーハースキルン2と、排ガス処理炉6と、を備えている。ローラーハースキルン2、排ガス処理炉6は、本発明の「熱処理炉」の概念に含まれる。ローラーハースキルン2は、被処理物に所定の熱処理を施すことにより、二次電池の負極材を製造する。熱処理の際、ローラーハースキルン2からは、可燃性の排ガスが発生する。排ガス処理炉6は、当該排ガスに燃焼処理を施す。
(ローラーハースキルン2)
ローラーハースキルン2においては、前側(上流側)から後側(下流側)に向かって、被処理物が搬送される。すなわち、ローラーハースキルン2は連続式炉である。また、ローラーハースキルン2においては、熱源(後述する上段ヒーター33U、下段ヒーター33D)により、被処理物が、直接、熱処理される。すなわち、ローラーハースキルン2は内熱式炉である。ローラーハースキルン2は、熱処理部3と、複数の熱電変換部4と、搬送路5と、搬入ユニット53と、搬出ユニット54と、を備えている。
(熱処理部3、搬入ユニット53、搬出ユニット54)
搬入ユニット53はローラーハースキルン2の前端(上流端)に、搬出ユニット54はローラーハースキルン2の後端(下流端)に、各々配置されている。熱処理部3は、搬入ユニット53と搬出ユニット54との間に、ローラーハースキルン2の前後方向(搬送方向)略全長に亘って、配置されている。
図2に、図1のII-II方向断面図を示す。図3に、図2の枠III内の拡大図を示す。図2、図3に示すように、熱処理部3は、外殻30と、断熱材31と、充填材32と、複数の上段ヒーター33Uと、複数の下段ヒーター33Dと、熱処理室33と、を備えている。上段ヒーター33U、下段ヒーター33Dは、本発明の「熱源」の概念に含まれる。上段ヒーター33Uは、本発明の「最も上側に配置される熱源」の概念に含まれる。
外殻30は、金属製であって、前後方向に長い角筒状を呈している。断熱材31は、耐熱煉瓦製であって、外殻30の内側(熱処理室33に近い側)に配置されている。断熱材31を形成する材料は、外殻30を形成する材料よりも、熱伝導率が小さい。充填材32は、セラミックファイバー(絶縁体)製であって、外殻30の内面と、断熱材31の外面と、の間に充填されている。熱処理室33は、断熱材31の内側に配置されている。
上段ヒーター33Uは、電熱ヒーターである。上段ヒーター33Uは、後述する搬送路5の加熱区間51の上側に配置されている。上段ヒーター33Uは、左右方向に延在している。複数の上段ヒーター33Uは、前後方向に並置されている。下段ヒーター33Dは、後述する搬送路5の加熱区間51の下側に配置されている。下段ヒーター33Dの構成、延在方向、並置方向は、上段ヒーター33Uと同様である。
(搬送路5)
図1に示すように、搬送路5は、ローラーハースキルン2の前後方向全長に亘って配置されている。搬送路5は、熱処理室33を経由している。搬送路5は、複数のローラー50を備えている。複数のローラー50は、前後方向に並置されている。図2に示すように、ローラー50は、左右方向に延在している。ローラー50は、モータ(図略)により、自身の軸周りに回転可能である。
図2に示すように、被処理物Wは、セラミック製の匣鉢に入った有機質の材料である。被処理物Wは、二次電池の負極材の原料である。被処理物Wからは、熱分解により、タールを含有する可燃性の排ガスが発生する。
図1、図2に示すように、搬送路5は、被処理物Wを、前側から後側に向かって搬送する。搬送路5つまり被処理物Wは、上段ヒーター33Uよりも下側に配置されている。搬送路5は、前側から後側に向かって、加熱区間51と、冷却区間52と、を備えている。加熱区間51、冷却区間52は、熱処理室33に配置されている。加熱区間51には、雰囲気ガス(アルゴン)が供給される。加熱区間51は、前側から後側に向かって、予熱区間510と、温度制御区間511と、を備えている。予熱区間510においては、被処理物Wを、所定の温度まで加熱する。温度制御区間511においては、被処理物Wの温度を、所定の温度パターンで制御する。冷却区間52においては、熱処理後の被処理物W(つまり二次電池の負極材)を冷却する。
(熱電変換部4)
図1、図2に示すように、複数の熱電変換部4は、熱処理部3の熱電変換エリアAに配置されている。具体的には、複数の熱電変換部4は、断熱材31の外面(左右両面)において、熱処理室33の内面(左右両面)よりも上側に配置されている。また、複数の熱電変換部4は、断熱材31の外面(上面)の全部に配置されている。また、複数の熱電変換部4は、上段ヒーター33Uよりも上側に配置されている。また、複数の熱電変換部4は、搬送路5の加熱区間51の全部、および冷却区間52の一部に配置されている。
図2に示す熱電変換部4は、ゼーベック効果により、熱処理部3の排熱を電力に変換する。つまり、排熱を回収する。図3に示すように、熱電変換部4は、熱電変換モジュール40と、伝熱部41と、ブラケット42と、複数のヒートパイプ43と、複数の放熱フィン44と、空冷ファン45と、を備えている。熱電変換モジュール40は、前述の充填材32と共に、外殻30の内面と、断熱材31の外面と、の間に介装されている。熱電変換モジュール40は、高温部400と、低温部401と、複数のp型素子402と、複数のn型素子403と、を備えている。p型素子402、n型素子403は、本発明の「熱電変換素子」の概念に含まれる。
高温部400は、集熱板400aと、複数の電極400bと、を備えている。集熱板400aは、セラミック(絶縁体)製であって、断熱材31の外面に当接している。電極400bは、金属(導体)製であって、集熱板400aの外側(熱処理室33から遠い側)に配置されている。
低温部401は、放熱板401aと、複数の電極401bと、一対の配線401cと、を備えている。放熱板401aは、セラミック(絶縁体)製である。放熱板401aの一部は、外殻30に面接触している。放熱板401aの残部は、後述する伝熱部41に面接触している。電極401bは、金属(導体)製であって、放熱板401aの内側に配置されている。正極側の配線401cは、複数の電極401bのうち、左端の電極401bに電気的に接続されている。負極側の配線401cは、複数の電極401bのうち、右端の電極401bに電気的に接続されている。
複数のp型素子402は、各々、p型半導体製であって、内側の電極400bと外側の電極401bとを連結している。複数のn型素子403は、各々、n型半導体製であって、内側の電極400bと外側の電極401bとを連結している。p型素子402とn型素子403とは、面方向(外殻30の内面の延在方向、または断熱材31の外面の延在方向)に沿って、交互に配置されている。p型素子402とn型素子403とは、電極400b、401bを介して、電気的に直列に接続されている。
伝熱部41は、金属製であって、放熱板401aの外側に配置されている。伝熱部41は、外殻30に埋設されている。ブラケット42は、金属製であって、伝熱部41つまり外殻30の外側に配置されている。ヒートパイプ43は、金属製であって、円筒状を呈している。複数のヒートパイプ43は、所定間隔ずつ離間して、ブラケット42から立設されている。ヒートパイプ43の内部空間は密閉されている。当該内部空間には、作動液(図略)とウィック(図略)とが収容されている。
放熱フィン44は、金属製であって、複数のヒートパイプ43に配置されている。複数の放熱フィン44は、所定間隔ずつ離間して配置されている。空冷ファン45は、電動式ファンであって、ブラケット42に配置されている。空冷ファン45は、複数の放熱フィン44を冷却する。
図4に、電気回路の模式図を示す。図4に示すように、電気回路Cは、全ての熱電変換部4と、負荷90と、を備えている。図3に示すように、任意の熱電変換モジュール40の左側(正極側)の配線401cは、左側(面方向一方)に隣り合う熱電変換モジュール(図略)の右側(負極側)の配線に電気的に接続されている。また、当該熱電変換モジュール40の右側(負極側)の配線401cは、右側(面方向他方)に隣り合う熱電変換モジュール(図略)の左側(正極側)の配線に電気的に接続されている。このようにして、全ての熱電変換部4は、配線401cを介して、電気的に直列に接続されている。負荷90には、熱電変換部4から取り出された直流電力が供給される。
(排ガス処理炉6)
図1に示す排ガス処理炉6においては、熱源(後述するバーナー603)により、被処理物である排ガスが、直接、加熱される。すなわち、排ガス処理炉6は内熱式炉である。排ガス処理炉6は、燃焼部60と、複数の熱電変換部61と、を備えている。
(燃焼部60)
図5に、図1のV-V方向断面図を示す。図1、図5に示すように、燃焼部60は、排ガス処理炉6の前後方向(軸方向、排ガスの流動方向)全長に亘って配置されている。燃焼部60は、外殻600と、断熱材601と、充填材602と、複数のバーナー603と、燃焼室604と、を備えている。バーナー603は、本発明の「熱源」の概念に含まれる。
外殻600は、金属製であって、前後方向に長い円筒状を呈している。断熱材601は、耐熱煉瓦製であって、外殻600の内側に配置されている。断熱材601を形成する材料は、外殻600を形成する材料よりも、熱伝導率が小さい。充填材602は、セラミックファイバー製であって、外殻600の内面と、断熱材601の外面と、の間に充填されている。燃焼室604は、断熱材601の内側に配置されている。燃焼室604には、複数のバーナー取付口604aと、ガス入口604bと、ガス出口604cと、が開設されている。複数のバーナー取付口604a、ガス入口604bは、燃焼室604の側周面の前端付近に開口している。ガス出口604cは、燃焼室604の後端面に開口している。バーナー603は、バーナー取付口604aに配置されている。バーナー603には、空気と燃料ガスとが供給される。
(熱電変換部61)
図5に示す熱電変換部61の構成は、前述の図3に示す熱電変換部4と同様である。また、電気回路は、前述の図4に示す電気回路Cと同様である。複数の熱電変換部61は、燃焼部60の熱電変換エリアBに配置されている。具体的には、複数の熱電変換部61は、複数のバーナー603よりも上側に配置されている。また、図1に示すように、複数の熱電変換部61は、燃焼部60の前後方向全長に亘って配置されている。
[熱処理設備の二次電池の負極材製造時の動き]
次に、本実施形態の熱処理設備の二次電池の負極材製造時の動きについて説明する。図1、図2に示すように、ローラーハースキルン2において、被処理物Wは、搬送路5の複数のローラー50により、搬入ユニット53から熱処理室33に搬入される。ローラー50により、被処理物Wは、予熱区間510、温度制御区間511、冷却区間52を通過する。予熱区間510、温度制御区間511を通過する際、被処理物Wは、上段ヒーター33U、下段ヒーター33Dにより、加熱される。温度制御区間511においては、被処理物Wが熱分解し、二次電池の負極材が作製される。冷却区間52を通過する際、被処理物W(負極材)は冷却される。冷却後の被処理物W(負極材)は、熱処理室33から搬出ユニット54に搬出される。
温度制御区間511における被処理物Wの熱分解に伴って、被処理物Wからは、タールを含有する可燃性の排ガスが発生する。図5に示すように、当該排ガスは、ガス入口604bを介して、排ガス処理炉6の燃焼室604に供給される。燃焼室604において、バーナー603により、排ガスは燃焼される。燃焼後の残ガスは、ガス出口604cを介して、燃焼室604から排出される。
[熱処理設備の排熱回収時の動き]
次に、本実施形態の熱処理設備の排熱回収時の動きについて説明する。上述したように、負極材製造時においては、ローラーハースキルン2の熱処理部3から、熱が発生する。当該熱の一部は被処理物Wの熱処理に利用され、残部は排熱となる。同様に、負極材製造時においては、排ガス処理炉6の燃焼部60から、熱が発生する。当該熱の一部は排ガスの燃焼に利用され、残部は排熱となる。
このように、熱処理設備1からは排熱が発生する。本実施形態の熱処理設備1は、図2に示すローラーハースキルン2の熱処理部3からの排熱を、熱電変換部4により、回収している。また、図5に示す排ガス処理炉6の燃焼部60からの排熱を、熱電変換部61により、回収している。ここで、熱電変換部4、61の排熱回収時の動きは同様である。以下、代表して熱電変換部4の排熱回収時の動きについて説明する。
図2、図3に示すように、排熱は、断熱材31を介して、熱処理室33から熱電変換部4に伝達される。このため、熱電変換モジュール40は加熱される。ここで、高温部400は、低温部401よりも、熱処理室33に近い。このため、高温部400の温度は上がりやすい。他方、低温部401には、内側から外側に向かって、伝熱部41、ブラケット42、複数のヒートパイプ43、複数の放熱フィン44が連なっている。また、複数のヒートパイプ43、複数の放熱フィン44は、空冷ファン45により冷却されている。このため、低温部401の温度は下がりやすい。よって、高温部400と低温部401との間には温度差が発生する。当該温度差に起因して、p型素子402の正孔(ホール)が、高温部400から低温部401に向かって移動する。また、n型素子403の電子が、高温部400から低温部401に向かって移動する。つまり、電力が発生する。このように、熱電変換部4は、熱処理部3からの排熱を、電力に変換して回収している。
[作用効果]
次に、本実施形態の熱処理設備の作用効果について説明する。本実施形態の熱処理設備1のローラーハースキルン2によると、熱処理部3の排熱(詳しくは、排熱の一部)を電力に変換することができる。すなわち、排熱を電力として回収することができる。また、図3に示すように、熱電変換モジュール40は可動部を有しないため、構造が簡単である。また、熱電変換モジュール40は可動部を有しないため、振動が発生しにくい。したがって、振動に起因する不具合がローラーハースキルン2や被処理物Wに発生しにくい。
図3に示すように、熱電変換モジュール40は、外殻30と断熱材31との間に配置されている。このため、図2に示すように、熱電変換部4つまり熱電変換モジュール40が熱処理室33に露出していない。したがって、熱処理室33の雰囲気や、排ガス中のタールから、熱電変換モジュール40を保護することができる。
図3に示す熱電変換素子(p型素子402、n型素子403)の配置場所の温度(熱電変換素子の使用環境温度)は、200℃以上800℃以下に設定されている。200℃以上であるため、熱電変換効率(発電効率)の低下を抑制することができる。また、800℃以下であるため、熱電変換モジュール40の耐熱性を確保することができる。
図2に示す熱処理室33においては、熱が上側に移動しやすい。このため、熱処理室33における、上段ヒーター33Uよりも上側部分の熱は、被処理物Wの熱処理に寄与しにくく、排熱になりやすい。この点、熱電変換エリアAは、上段ヒーター33Uよりも上側に配置されている。このため、熱電変換エリアAが上段ヒーター33Uよりも下側に配置されている場合(この場合も本発明の権利範囲に含まれる)と比較して、より効果的に排熱を回収することができる。
図2に示すように、熱電変換エリアAは、上段ヒーター33Uよりも上側に配置されている。このため、図3に示す熱電変換部4の高温部400が加熱されやすい。したがって、高温部400と低温部401との間の温度差を大きくすることができる。
図2に示す熱処理室33においては、上側部分が高温に、下側部分が低温になりやすい。すなわち、熱処理室33の温度分布は、上下方向にばらつきやすい。この点、熱電変換エリアAは、上段ヒーター33Uよりも上側に配置されている。このため、熱処理室33の上側部分の熱を、熱電変換部4が吸収することができる。したがって、熱処理室33の温度分布のばらつきを、抑制することができる。
図2に示すように、搬送路5つまり被処理物Wは、上段ヒーター33Uよりも下側に配置されている。このため、上段ヒーター33Uと熱電変換エリアAとの間に被処理物Wが介在していない。したがって、熱電変換部4の高温部400が加熱されやすい。よって、高温部400と低温部401との間の温度差を大きくすることができる。
図1に示すように、熱電変換エリアAは、搬送路5の加熱区間51の全部、および冷却区間52の一部に配置されている。このため、熱電変換エリアAが冷却区間52だけに配置されている場合(この場合も本発明の権利範囲に含まれる)と比較して、熱電変換部4の高温部400が加熱されやすい。よって、高温部400と低温部401との間の温度差を大きくすることができる。
図3に示すように、集熱板400aは、全面的に、断熱材31に面接触している。このため、高温部400が加熱されやすい。したがって、高温部400と低温部401との間の温度差を大きくすることができる。
図3に示すように、放熱板401aの一部は、外殻30に面接触している。外殻30は、金属製であって、熱伝導率が大きく、放熱性が高い。このため、低温部401が冷却されやすい。したがって、高温部400と低温部401との間の温度差を大きくすることができる。
図3に示すように、放熱板401aの残部は、伝熱部41に面接触している。このため、放熱板401a、伝熱部41、ブラケット42、ヒートパイプ43、放熱フィン44(空冷ファン45により冷却されている)という伝熱経路で、放熱板401aの熱を逃がすことができる。したがって、低温部401が冷却されやすい。よって、高温部400と低温部401との間の温度差を大きくすることができる。
図3に示すように、ブラケット42と複数の放熱フィン44とは、複数のヒートパイプ43により連結されている。このため、作動液の、高温側(ブラケット42側)における蒸発、低温側(放熱フィン44側)における凝縮を利用して、ブラケット42から放熱フィン44に迅速に熱を移動させることができる。
図2、図3に示す外殻30と断熱材31との間の隙間は、ローラーハースキルン2の組立時に不可避的に発生する隙間(デッドスペース)である。当該隙間には、充填材32が充填されている。熱電変換モジュール40は、当該隙間を利用して配置されている。このため、敢えて、ローラーハースキルン2に、熱電変換モジュール40配置用のスペースを確保する必要がない。したがって、ローラーハースキルン2は、省スペース性に優れている。また、熱電変換モジュール40は、充填材32に埋設されている。充填材32は、セラミックファイバー(絶縁体)製である。このため、面方向に隣り合う複数の熱電変換モジュール40間において、電気的に短絡が発生しにくい。また、熱電変換モジュール40は充填材32に埋設されているため、熱電変換モジュール40の位置決めが簡単である。
図1に示すように、本実施形態の熱処理設備1によると、ローラーハースキルン2および排ガス処理炉6により、排熱を回収することができる。排熱回収という点において、排ガス処理炉6の構成と、上述したローラーハースキルン2の構成と、は対応している。具体的には、燃焼部60は熱処理部3に、熱電変換部61は熱電変換部4に、各々対応している。よって、排ガス処理炉6は、ローラーハースキルン2と同様の作用効果を有している。
例えば、ローラーハースキルン2の場合と同様に、排ガス処理炉6の場合も、排熱を電力として回収することができる。また、図5に示す熱電変換部61つまり熱電変換モジュールに振動が発生しにくい。また、燃焼室604の雰囲気や排ガスのタールから熱電変換モジュールを保護することができる。また、熱電変換モジュールにおいて、高温部と低温部との間の温度差を大きくすることができる。また、熱電変換エリアBはバーナー603よりも上側に配置されているため、効果的に排熱を回収することができる。また、熱電変換エリアBはバーナー603よりも上側に配置されているため、燃焼室604の温度分布のばらつきを抑制することができる。また、ヒートパイプにより、迅速にブラケットから放熱フィンに熱を移動させることができる。また、熱電変換モジュールは外殻600と断熱材601との間の隙間を利用して配置されているため、省スペース性に優れている。また、熱電変換モジュールは絶縁性を有する充填材602に埋設されているため、面方向に隣り合う複数の熱電変換モジュール間において、電気的に短絡が発生しにくい。また、熱電変換モジュールは充填材602に埋設されているため、熱電変換モジュールの位置決めが簡単である。
<第二実施形態>
本実施形態の熱処理設備と第一実施形態の熱処理設備との相違点は、ローラーハースキルンの代わりにトンネルキルンが配置されている点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。図6に、本実施形態の熱処理設備のトンネルキルンの左右方向(搬送方向に対して直交する方向)断面図を示す。なお、図2と対応する部位については、同じ符号で示す。
トンネルキルン7は、連続式炉であり、内熱式炉である。トンネルキルン7は、本発明の「熱処理炉」の概念に含まれる。トンネルキルン7は、熱処理部3と、複数の熱電変換部71と、搬送路5と、を備えている。熱処理部3は、外殻30と、断熱材31と、充填材32と、熱処理室33と、複数のヒーター34と、を備えている。ヒーター34は、本発明の「熱源」の概念に含まれる。ヒーター34は、本発明の「最も上側に配置される熱源」の概念に含まれる。ヒーター34は、電熱ヒーターである。ヒーター34は、後述する被処理物Wの上側に配置されている。ヒーター34は、左右方向に延在している。複数のヒーター34は、前後方向に並置されている。搬送路5は、トンネルキルン7の前後方向(搬送方向)全長に亘って配置されている。搬送路5は、熱処理室33を経由している。搬送路5は、左右二列のレール55を備えている。台車70は、左右二列の車輪700を備えている。車輪700つまり台車70は、レール55に沿って、前後方向に移動可能である。熱処理室33には、前後方向に連なる複数の台車70が配置されている。被処理物Wは、台車70に載置されている。
熱電変換エリアAは、ヒーター34の上側に配置されている。熱電変換エリアAには、複数の熱電変換部71が配置されている。熱電変換部71の構成は、前述の図3に示す熱電変換部4と同様である。また、電気回路は、前述の図4に示す電気回路Cと同様である。熱電変換部71は、ゼーベック効果により、熱処理部3の排熱を電力に変換する。つまり、排熱を回収する。
本実施形態の熱処理設備と第一実施形態の熱処理設備とは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。本実施形態のように、トンネルキルン7に熱電変換エリアAつまり熱電変換部71を配置してもよい。
<第三実施形態>
本実施形態の熱処理設備と第一実施形態の熱処理設備との相違点は、ローラーハースキルンの代わりにロータリーキルンが配置されている点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。図7に、本実施形態の熱処理設備のロータリーキルンの左右方向(搬送方向に対して直交する方向)断面図を示す。なお、図2と対応する部位については、同じ符号で示す。
ロータリーキルン8は、連続式炉であり、外熱式炉である。すなわち、後述するように、被処理物Wは、熱処理室33内で、熱源(上段ヒーター33U、下段ヒーター33D)により、炉心管80の側周壁を介して、間接的に熱処理される。ロータリーキルン8は、本発明の「熱処理炉」の概念に含まれる。
ロータリーキルン8は、炉心管80と、熱処理部3と、複数の熱電変換部81と、搬送路5と、を備えている。熱処理部3は、外殻30と、断熱材31と、充填材32と、熱処理室33と、複数の上段ヒーター33Uと、複数の下段ヒーター33Dと、を備えている。上段ヒーター33U、下段ヒーター33Dは、本発明の「熱源」の概念に含まれる。上段ヒーター33Uは、本発明の「最も上側に配置される熱源」の概念に含まれる。
炉心管80は、前後方向に延在する円筒状を呈している。炉心管80は、自身の軸周りに回転可能である。炉心管80は、熱処理部3を前後方向(搬送方向)に貫通している。つまり、炉心管80の中間部は、熱処理室33に収容されている。炉心管80の前部(上流部)、後部(下流部)は、各々、熱処理室33の外部に配置されている。搬送路5は、炉心管80の内部に配置されている。搬送路5は、熱処理室33を経由している。被処理物Wは、炉心管80の内部を、前側(上流側)から後側(下流側)に向かって、移動する。
熱電変換エリアAは、上段ヒーター33Uの上側に配置されている。熱電変換エリアAには、複数の熱電変換部81が配置されている。熱電変換部81の構成は、前述の図3に示す熱電変換部4と同様である。また、電気回路は、前述の図4に示す電気回路Cと同様である。熱電変換部81は、ゼーベック効果により、熱処理部3の排熱を電力に変換する。つまり、排熱を回収する。
本実施形態の熱処理設備と第一実施形態の熱処理設備とは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。本実施形態のように、ロータリーキルン8に熱電変換エリアAつまり熱電変換部81を配置してもよい。また、熱処理室33に、直接、被処理物Wを配置しなくてもよい。すなわち、熱処理室33に、炉心管80の側周壁を介して、間接的に被処理物Wを配置してもよい。つまり、被処理物Wに間接的に熱処理を施してもよい。
<第四実施形態>
本実施形態の熱処理設備と第一実施形態の熱処理設備との相違点は、熱電変換部が熱電変換モジュールだけを備えている点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。図8に、本実施形態の熱処理設備のローラーハースキルンの熱電変換部の左右方向(搬送方向に対して直交する方向)断面図を示す。なお、図3と対応する部位については、同じ符号で示す。図8に示すように、熱電変換部4は、熱電変換モジュール40だけを備えている。熱電変換モジュール40は、充填材32と共に、外殻30の内面と、断熱材31の外面と、の間に介装されている。
本実施形態の熱処理設備と第一実施形態の熱処理設備とは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。本実施形態のように、熱電変換部4が、熱電変換モジュール40だけを備えていてもよい。熱電変換部4の低温部401の放熱板401aは、全面的に、金属製の外殻30に面接触している。このため、低温部401が冷却されやすい。したがって、高温部400と低温部401との間の温度差を大きくすることができる。
また、外殻30に、図3に示す伝熱部41を埋設する必要がない。このため、外殻30の構造が簡単になる。したがって、既設のローラーハースキルン(熱処理炉)に熱電変換部4を追加配置しやすい。
<第五実施形態>
本実施形態の熱処理設備と第一実施形態の熱処理設備との相違点は、ローラーハースキルンに、ゼーベック効果を利用するタイプの熱電変換部の代わりに、熱電子放出現象を利用するタイプの熱電変換部が配置されている点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。図9に、本実施形態の熱処理設備のローラーハースキルンの熱電変換部の左右方向(搬送方向に対して直交する方向)断面図を示す。なお、図3と対応する部位については、同じ符号で示す。
図9に示すように、熱電変換部91の熱電変換モジュール92は、充填材32と共に、外殻30の内面と、断熱材31の外面と、の間に介装されている。熱電変換モジュール92は、ケース920と、エミッタ電極921と、コレクタ電極922と、を備えている。エミッタ電極921、コレクタ電極922は、本発明の「熱電変換素子」の概念に含まれる。ケース920は、セラミック(絶縁体)製であって、箱状を呈している。ケース920の内部は真空である。エミッタ電極921、コレクタ電極922は、各々、ケース920に収容されている。エミッタ電極921は、半導体製であって、ケース920の断熱材31側の内面に配置されている。コレクタ電極922は、半導体製であって、内外方向に所定間隔だけ離間して、エミッタ電極921に対向して配置されている。コレクタ電極922は、ケース920の外殻30側の内面に配置されている。
断熱材31を介して熱処理室から熱電変換モジュール92に排熱が伝わると、エミッタ電極921およびコレクタ電極922から熱電子が放出される。ここで、エミッタ電極921は、コレクタ電極922よりも、仕事関数が小さい。このため、より多くの熱電子がエミッタ電極921から放出される。したがって、巨視的には、エミッタ電極921からコレクタ電極922に向かって、熱電子が移動する。当該熱電子の移動により、エミッタ電極921とコレクタ電極922との間に、電位差が発生する。このようにして、排熱を電力として回収する。
本実施形態の熱処理設備と第一実施形態の熱処理設備とは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。本実施形態のように、ローラーハースキルン(熱処理炉)に、熱電子放出現象を利用するタイプの熱電変換部91を配置してもよい。本実施形態によると、エミッタ電極921とコレクタ電極922との間の温度差が小さい場合であっても、排熱を電力に変換することができる。
<その他>
以上、本発明の熱処理炉および熱処理設備の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
熱処理炉の種類は特に限定しない。例えば、バッチ式炉、連続式炉、内熱式炉、外熱式炉であってもよい。具体的には、図2に示すローラーハースキルン2、図5に示す排ガス処理炉6、図6に示すトンネルキルン7、図7に示すロータリーキルン8、シャトルキルンなどであってもよい。
雰囲気ガス(熱処理室33に供給する雰囲気ガス)の種類は特に限定しない。不活性ガス(アルゴン、ヘリウムなど)、中性ガス(窒素、アンモニアなど)、酸化性ガス(酸素、水蒸気など)、還元性ガス(水素、一酸化炭素など)などであってもよい。熱処理の種類に応じて、適宜、雰囲気ガスを選択すればよい。
熱電変換部(図2、図3、図5~図9に示す熱電変換部4、61、71、81、91)の構成は特に限定しない。熱電変換部は、図3に示す伝熱部41、ブラケット42、ヒートパイプ43、放熱フィン44、空冷ファン45のうち、少なくとも一つを備えていなくてもよい。図8に示すように、熱電変換部は、熱電変換モジュール40だけを備えていてもよい。また、図8に示す外殻30の上面(外面)に、図3に示すブラケット42、ヒートパイプ43、放熱フィン44、空冷ファン45を追加配置してもよい。この場合、当該外殻30を、図3に示す伝熱部41として利用することができる。また、熱電変換部の低温部401の冷却方法は特に限定しない。冷却水、ブロワー、空冷ファン45などを用いて強制冷却(水冷、空冷)してもよい。また、自然冷却(放冷)してもよい。
搬送路5における熱電変換エリアA(つまり熱電変換部)の配置場所は特に限定しない。予熱区間510、温度制御区間511、冷却区間52のうち、少なくとも一つに配置すればよい。例えば、加熱区間51だけに配置してもよい。また、任意の区間(予熱区間510、温度制御区間511、冷却区間52)の一部にだけ、熱電変換エリアAを配置してもよい。
熱電変換素子(図3、図8に示すp型素子402、n型素子403、図9に示すエミッタ電極921、コレクタ電極922)の材質は特に限定しない。熱処理室33からの伝熱に対する耐熱性を有していればよい。例えば、金属、金属酸化物(金属酸化物多結晶体を含む)などであってもよい。
熱電変換素子の配置場所の温度は特に限定しない。好ましくは、200℃以上800℃以下とする方がよい。その理由は、200℃未満の場合、熱電変換効率が低下するからである。また、800℃超過の場合、熱電変換モジュール(図3、図8に示す熱電変換モジュール40、図9に示す熱電変換モジュール92)の耐熱性に影響が出るからである。なお、この温度範囲(200℃以上800℃以下)で使用するのに好適な熱電変換素子の材料は、金属酸化物多結晶体である。
図1に示す温度制御区間511における温度パターンは特に限定しない。連続的または間欠的に被処理物Wが加熱されていればよい。温度制御区間511における被処理物W自体の温度は、一定でも変化(昇温、降温)していてもよい。冷却区間52における被処理物Wの冷却方法は特に限定しない。強制冷却でも自然冷却でもよい。冷却区間52と熱処理室33との位置関係は特に限定しない。例えば、図1に示すローラーハースキルン2のように、冷却区間52を、熱処理室33の内部に配置してもよい。また、図7に示すロータリーキルン8のように、冷却区間を、熱処理室33の外部(後側、下流側)に配置してもよい。
被処理物(図2、図6、図7に示す被処理物W。図5に示す排ガス)の種類は特に限定しない。被処理物は、固体、液体、気体のいずれであってもよい。被処理物が二次電池の負極材の原料である場合、被処理物自体が有機質であってもよい。また、熱処理室33に原料ガス(炭化水素ガス(メタン、エタン、プロパンなど))を供給し、当該原料ガスを熱分解させることにより、被処理物の表面に炭素皮膜を形成してもよい。また、被処理物は、二次電池の負極材以外の電池材料(二次電池の正極材など)の原料、廃材(炭素繊維強化プラスチックなど)、食品などであってもよい。
熱源(図2、図7に示す上段ヒーター33U、下段ヒーター33D、図5に示すバーナー603、図6に示すヒーター34)の種類は特に限定しない。電熱ヒーター、電熱コイル、バーナー、マイクロ波加熱装置、熱風供給装置、温水供給装置、蒸気(水蒸気、過熱水蒸気など)供給装置などであってもよい。
図4に示す負荷90に供給する電力は、直流電力でも交流電力でもよい。電気回路Cに、パワーコンディショナー(DC/ACインバーター)を配置してもよい。すなわち、負荷90に交流電力を供給してもよい。電気回路Cに、蓄電池を配置してもよい。負荷90の種類は特に限定しない。例えば、照明、警報設備、空調設備などであってもよい。
図4に示す電気回路Cにおける、複数の熱電変換部の接続方法は特に限定しない。全ての熱電変換部を電気的に直列接続、または並列接続してもよい。全ての熱電変換部を、複数のユニット(複数の熱電変換部が電気的に直列に接続されたユニット)に分け、複数の当該ユニットを電気的に並列に接続してもよい。
熱処理部(図2、図3、図6~図9に示す熱処理部3)の外殻30の構成は特に限定しない。外殻30に放熱フィン44を配置してもよい。また、外殻30を波板で形成してもよい。こうすると、放熱性が高くなる。外殻30の材質は特に限定しない。熱伝導率が高い金属(銅、アルミニウムなど)を用いてもよい。こうすると、放熱性が高くなる。図5に示す燃焼部60の外殻600の構成についても同様である。また、充填材(図2、図3、図6~図9に示す充填材32、図5に示す充填材602)の種類は特に限定しない。セラミックファイバー、シリカウール、グラスウール、ロックウールなどの繊維状充填材、セラミッククロス、シリカクロス、ガラスクロスなどの布状充填材などを用いてもよい。また、外殻(図2、図3、図6~図9に示す外殻30、図5に示す外殻600)と断熱材(図2、図3、図6~図9に示す断熱材31、図5に示す断熱材601)との間に充填材を配置しなくてもよい。また、熱処理室33や燃焼室604を区画する部材(熱処理室33や燃焼室604に露出する部材)は特に限定しない。例えば、断熱材であってもよい。また、断熱材の内側に配置される内装材(例えば、金属製やセラミック製の板)であってもよい。断熱材と充填材との性状の異同は特に限定しない。同一でも異なっていてもよい。例えば、断熱材を、塊状(バルク状、ブロック状)としてもよい。また、充填材を、外殻と断熱材との間の隙間の形状に追従して変形可能な、繊維状、布状としてもよい。
熱電変換素子として、排熱に起因するゼーベック効果を利用して、所望の負荷に電力を供給する熱電変換素子(図3、図8に示すp型素子402、n型素子403)を用いてもよい。こうすると、高温部400と低温部401との温度差を利用して、電力を得ることができる。
熱電変換素子として、排熱に起因する熱電子放出現象を利用して、所望の負荷に電力を供給する熱電変換素子(図9に示すエミッタ電極921、コレクタ電極922)を用いてもよい。こうすると、エミッタ電極921とコレクタ電極922との仕事関数の差を利用して、電力を得ることができる。
熱電変換素子を、熱処理室33に露出しないように、断熱材31に埋設してもよい。こうすると、熱処理室33の雰囲気から、熱電変換素子を保護することができる。また、熱電変換素子を外殻30と断熱材31との間に配置する場合と比較して、熱電変換素子が加熱されやすくなる。また、熱電変換素子を、外殻30に埋設してもよい。こうすると、低温部401の温度が下がりやすい。また、低温部401を外殻30から外部に露出させてもよい。こうすると、さらに低温部401の温度が下がりやすい。
熱電変換エリアAにおける熱電変換部の配置密度について、冷却区間52よりも、加熱区間51に、密に熱電変換部を配置してもよい(加熱区間51だけに熱電変換部を配置する場合を含む)。こうすると、冷却区間52よりも高温になりやすい加熱区間51から、効果的に排熱を回収することができる。
熱電変換エリアAにおける熱電変換部の配置密度について、予熱区間510よりも、温度制御区間511に、密に熱電変換部を配置してもよい(温度制御区間511だけに熱電変換部を配置する場合を含む)。こうすると、予熱区間510よりも高温になりやすい温度制御区間511から、効果的に排熱を回収することができる。
熱電変換エリアAにおける熱電変換部の配置密度について、熱処理室33の左右両外側(側方)よりも、熱処理室33の上側に、密に熱電変換部を配置してもよい(熱処理室33の上側だけに熱電変換部を配置する場合を含む)。こうすると、熱処理室33の側方よりも高温になりやすい上側から、効果的に排熱を回収することができる。図5に示す熱電変換エリアBにおける熱電変換部61の配置密度についても同様である。
図3に示す熱電変換部4のヒートパイプ43を、上下方向を含む方向(例えば、上下方向、放熱側から集熱側に向かって降りる勾配を有する斜め方向)に、延在させてもよい。こうすると、作動流体の自重を利用して、作動流体を移動させることができる。
1:熱処理設備、2:ローラーハースキルン(熱処理炉)、3:熱処理部、30:外殻、31:断熱材、32:充填材、33:熱処理室、33D:下段ヒーター(熱源)、33U:上段ヒーター(熱源)、34:ヒーター(熱源)、4:熱電変換部、40:熱電変換モジュール、400:高温部、400a:集熱板、400b:電極、401:低温部、401a:放熱板、401b:電極、401c:配線、402:p型素子(熱電変換素子)、403:n型素子(熱電変換素子)、41:伝熱部、42:ブラケット、43:ヒートパイプ、44:放熱フィン、45:空冷ファン、5:搬送路、50:ローラー、51:加熱区間、510:予熱区間、511:温度制御区間、52:冷却区間、53:搬入ユニット、54:搬出ユニット、55:レール、6:排ガス処理炉(熱処理炉)、60:燃焼部、600:外殻、601:断熱材、602:充填材、603:バーナー(熱源)、604:燃焼室、604a:バーナー取付口、604b:ガス入口、604c:ガス出口、61:熱電変換部、7:トンネルキルン(熱処理炉)、70:台車、700:車輪、71:熱電変換部、8:ロータリーキルン(熱処理炉)、80:炉心管、81:熱電変換部、90:負荷、91:熱電変換部、92:熱電変換モジュール、920:ケース、921:エミッタ電極(熱電変換素子)、922:コレクタ電極(熱電変換素子)、A:熱電変換エリア、B:熱電変換エリア、C:電気回路、W:被処理物

Claims (6)

  1. 外殻と、前記外殻の内側に配置される断熱材と、前記断熱材の内側に配置され被処理物に熱処理を施す熱処理室と、を有する熱処理部を備える熱処理炉であって、
    さらに、前記熱処理部の排熱を電力に変換する熱電変換素子を有する熱電変換部を備え、
    前記熱電変換素子は、前記外殻と前記断熱材との間に配置されることを特徴とする熱処理炉。
  2. 前記熱処理部は、さらに、前記熱処理室に配置される少なくとも一つの熱源を有し、
    最も上側に配置される前記熱源に対して、前記熱電変換素子は上側に、前記被処理物は下側に、各々配置される請求項1に記載の熱処理炉。
  3. 前記熱処理炉は、前記被処理物を搬送する搬送路を備える連続式炉であり、
    前記搬送路は、前記熱処理室に配置され前記被処理物を加熱する加熱区間と、前記加熱区間の下流側に配置され前記被処理物を冷却する冷却区間と、を有し、
    前記熱電変換素子は、前記加熱区間に配置される請求項1または請求項2に記載の熱処理炉。
  4. 前記被処理物は、二次電池の負極材の原料であり、熱処理によりタールを含有する可燃性の排ガスを発生する請求項3に記載の熱処理炉。
  5. 前記熱電変換素子の配置場所の温度は、200℃以上800℃以下である請求項4に記載の熱処理炉。
  6. 請求項4または請求項5に記載の熱処理炉と、
    前記排ガスを燃焼させる排ガス処理炉と、
    を備える熱処理設備であって、
    前記排ガス処理炉は、
    外殻と、前記外殻の内側に配置される断熱材と、前記断熱材の内側に配置され前記排ガスを燃焼させる燃焼室と、を有する燃焼部を備え、
    さらに、前記燃焼部の排熱を電力に変換する熱電変換素子を有する熱電変換部を備え、
    前記排ガス処理炉の前記熱電変換素子は、前記外殻と前記断熱材との間に配置される熱処理設備。
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