JP2022049254A - 船舶推進システム、船外機および船舶 - Google Patents

船舶推進システム、船外機および船舶 Download PDF

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Abstract

【課題】船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することが可能であるとともに、船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性を向上させることが可能な船舶推進システム、船外機および船舶を提供する。【解決手段】船舶推進システム102は、船外機用エンジン1と、船外機用エンジン1により駆動される推進部2と、船外機用エンジン1を始動させる電動の始動装置4とを含み、船体101に設置される船外機102aと、船外機102a内に配置され、始動装置4に船外機用エンジン1の始動用の電力を供給する船外機用キャパシタ7とを備える。【選択図】図3

Description

この発明は、船舶推進システム、船外機および船舶に関する。
従来、エンジンを始動させる電動の始動装置を備える船舶推進システム、船外機および船舶が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、推進部を駆動させるエンジンと、エンジンを始動させる電動の始動装置とを備える船外機が開示されている。始動装置は、船体側に配置されたバッテリと電気的に接続され、船体側のバッテリから始動用の電力が供給されることによりエンジンを始動するように構成されている。
特開2019-185196号公報
上記特許文献1には明記されていないが、上記特許文献1に記載のような従来の船外機には、始動装置によるエンジンの始動に用いられる船体側のバッテリとして鉛蓄電池が多用されている。ここで、鉛蓄電池には、「単位体積当たりの出力が比較的小さい」という性質がある。このため、従来の船外機では、船体側のバッテリとして、より大きな出力が得られるように比較的大きなサイズの鉛蓄電池が搭載され、船体内スペースが鉛蓄電池に比較的大きく占有される傾向にあり、船体内スペースの更なる拡大が求められている。また、鉛蓄電池には、「充電率(SOC:State Of Charge)の低下に伴う出力の低下が比較的大きい(エンジンを始動可能な充電率の範囲が比較的小さい)」および「繰り返し充電に伴う最大出力の低下が比較的大きい(比較的劣化しやすい)」という性質もある。このため、従来の船外機では、エンジンを始動させる際の始動の確実性の更なる向上が求められている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することが可能であるとともに、船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性を向上させることが可能な船舶推進システム、船外機および船舶を提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明の第1の局面による船舶推進システムは、船外機用エンジンと、船外機用エンジンにより駆動される推進部と、船外機用エンジンを始動させる電動の始動装置とを含み、船体に設置される船外機と、船外機内に配置され、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きくなるように構成されており、始動装置に船外機用エンジンの始動用の電力を供給する船外機用キャパシタと、を備える。
この第1の局面による船舶推進システムでは、上記のように、船外機内に配置され、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きくなるように構成されており、始動装置に船外機用エンジンの始動用の電力を供給する船外機用キャパシタを設ける。これにより、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きい船外機用キャパシタから、始動装置に船外機用エンジンの始動用の電力を供給することができるので、鉛蓄電池と同等の出力を確保しながら、始動装置の電力源(船外機用キャパシタ)を小型化して、電力源(船外機用キャパシタ)を船外機内に配置することができる。その結果、始動装置の電力源を、船体側に配置する必要がなくなるので、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することができる。
また、一般的に、キャパシタには、鉛蓄電池と比較して、「充電率の低下に伴う出力の低下が小さい(船外機用エンジンを始動可能な充電率の範囲が大きい)」および「繰り返し充電に伴う最大出力の低下が小さい(劣化しにくい)」という性質がある。したがって、鉛蓄電池と比較して、船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性を向上させることができる。以上により、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することができるとともに、船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性を向上させることができる。また、船外機用キャパシタを船外機内に配置することにより、船体と船外機とに跨るように配線(始動装置に始動用の電力を直接供給する配線)を配置する必要がなくなるので、配線の取り回しなどの煩雑な作業を削減することができるとともに、転舵の際に配線に負荷(応力)が掛かることを防止することができる。
上記第1の局面による船舶推進システムにおいて、好ましくは、船外機は、船外機用エンジンを収容するカウルをさらに備え、船外機用キャパシタは、カウル内に配置されている。このように構成すれば、船外機の中で最上部に位置するカウル内に船外機用キャパシタを配置することができるので、船外機用キャパシタに水が付着することを防止することができる。
上記第1の局面による船舶推進システムにおいて、好ましくは、船外機内に配置され、船外機用エンジンの駆動を制御する船外機用制御部と、船外機内に配置され、船外機用エンジンの駆動により発電する発電機と、をさらに備え、船外機用制御部は、船外機用エンジンの駆動中に、発電機から船外機用キャパシタに充電用の電力を供給する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、発電機により船外機用エンジンの駆動中に船外機用キャパシタを充電することができるので、船外機用キャパシタにより、継続的に、かつ、繰り返し、船外機用エンジンを始動させることができる。
この場合、好ましくは、船体側に配置され、船外機用キャパシタに電気的に接続される船体側バッテリをさらに備え、船外機用制御部は、船外機用エンジンの駆動前に、船体側バッテリから船外機用キャパシタに充電用の電力を供給する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、船外機用エンジンの停止中に船外機用キャパシタから放電されて船外機用キャパシタの充電率が低下してしまった際などに、発電機により船外機用キャパシタを充電することができない船外機用エンジンの駆動前であっても、船体側バッテリにより船外機用キャパシタを充電することができる。その結果、船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性をより向上させることができる。なお、船体側バッテリを備えるため、船体と船外機とに跨る配線(船体側バッテリに接続される配線)が必要となる。しかしながら、この配線を介して出力される電力は、「船外機用エンジンの始動用の電力」ではなく、「船外機用エンジンの始動用の電力」よりも小さな出力の「船外機用キャパシタの充電用の電力」であるため、船体側バッテリに接続される配線として比較的細い配線を用いることができる。したがって、配線の取り回しなどの作業を比較的容易に行うことができるとともに、転舵の際に配線に掛かる負荷(応力)を比較的小さくすることができる。
上記船体側バッテリを備える構成において、好ましくは、船外機内に配置され、船外機用キャパシタの電圧値を検出する電圧センサをさらに備え、船外機用制御部は、船外機用キャパシタの電圧値が、第1しきい値以上である場合に、船外機用キャパシタから始動装置に始動用の電力を供給する制御を行い、船外機用キャパシタの電圧値が、第1しきい値未満である場合において、船体側バッテリから船外機用キャパシタに充電用の電力を供給して、船体側バッテリから船外機用キャパシタに充電用の電力の供給を開始してから第1の時間が経過するまでに、船外機用キャパシタの電圧値が、第1しきい値以上となった場合に、船外機用キャパシタから始動装置に始動用の電力を供給する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、最大で第1の時間を要する充電により、船外機用キャパシタの電圧値を船外機用エンジンを確実に始動させることが可能な第1しきい値以上に大きくした上で、船外機用キャパシタから始動装置に始動用の電力を供給することができる。
上記船外機用制御部が第1しきい値および第1の時間に基づく制御を行う構成において、好ましくは、船外機用制御部は、船外機用キャパシタの電圧値が、第1の時間の経過時点で第1しきい値未満である場合において、継続して船体側バッテリから船外機用キャパシタに充電用の電力を供給して、船体側バッテリから船外機用キャパシタに充電用の電力の供給を開始してから第1の時間よりも長い第2の時間が経過するまでに、船外機用キャパシタの電圧値が、第1しきい値よりも小さい第2しきい値以上となった場合に、船外機用キャパシタから始動装置に始動用の電力を供給する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、船外機用キャパシタの電圧値を、充電により第1しきい値以上にまで大きくすることができない場合でも、最大で第2の時間を要する充電により、船外機用キャパシタの電圧値を船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性の高い第2しきい値以上に大きくした上で、船外機用キャパシタから始動装置に始動用の電力を供給することができる。
上記船外機用制御部が第2しきい値および第2の時間に基づく制御を行う構成において、好ましくは、船外機用制御部は、船外機用キャパシタの電圧値が、第2の時間の経過時点で第2しきい値未満である場合において、継続して船体側バッテリから船外機用キャパシタに充電用の電力を供給して、船体側バッテリから船外機用キャパシタに充電用の電力の供給を開始してから第2の時間よりも長い第3の時間が経過するまでに、船外機用キャパシタの電圧値が、第2しきい値よりも小さい第3しきい値以上となった場合に、船外機用キャパシタから始動装置に始動用の電力を供給する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、船外機用キャパシタの電圧値を、充電により第2しきい値以上にまで大きくすることができない場合でも、最大で第3の時間を要する充電により、船外機用キャパシタの電圧値を船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性の高い第3しきい値以上に大きくした上で、船外機用キャパシタから始動装置に始動用の電力を供給することができる。
上記船外機用制御部が第3しきい値および第3の時間に基づく制御を行う構成において、好ましくは、船外機用制御部は、船体側バッテリから船外機用キャパシタに充電用の電力を供給するとともに、船体側バッテリから船外機用キャパシタに充電用の電力を供給した結果、電圧センサにより検出された船外機用キャパシタの電圧値が、第3しきい値よりも小さい下限しきい値以上にならないと判断した場合に、船外機用エンジンの始動を中断する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、充電を継続したとしても、船外機用キャパシタの電圧値(充電率)を、下限しきい値(船外機用エンジンの始動が可能となる下限の電圧値)以上にすることが困難であることを、適度なタイミングで判断して、船外機用エンジンの始動を中断することができる。
上記船外機用制御部が第1しきい値および第1の時間に基づく制御を行う構成において、好ましくは、船外機内に配置され、船体側バッテリから船外機用キャパシタに供給される充電用の直流電圧を昇圧するDC/DCコンバータをさらに備え、船外機用制御部は、DC/DCコンバータを停止させることにより、船体側バッテリから船外機用キャパシタへの充電用の電力の供給を停止するように構成されている。このように構成すれば、DC/DCコンバータを停止させる(オフ状態にする)ことにより、船体側バッテリと船外機用キャパシタとの間を遮断した状態で、船外機用キャパシタから始動装置に始動用の電力を供給することができる。このため、始動用の電力を供給する際に、DC/DCコンバータを介して船体側バッテリに電力が出力される無駄をなくすことができる。
上記船外機用制御部が第1しきい値および第1の時間に基づく制御を行う構成において、好ましくは、船体側バッテリは、船外機用キャパシタに充電用の電力を供給する専用のキャパシタ用バッテリである。このように構成すれば、船体側バッテリの電力が船外機用キャパシタを充電する用途以外で消費されることがなくなり、船体側バッテリの電力の消費を抑制することができる。その結果、船体側バッテリによる船外機用キャパシタの充電をより確実に行うことができるようになるので、船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性をより一層向上させることができる。
この場合、好ましくは、キャパシタ用バッテリは、鉛蓄電池により構成されている。ここで、「始動装置に始動用の電力を直接供給する」という大きな出力用途に用いられる従来の船体側の鉛蓄電池とは異なり、本発明の船体側の鉛蓄電池は「船外機用キャパシタに充電用の電力を供給する」という小さな出力用途に用いられるものであるため、比較的小さく形成することができる。したがって、上記のように構成すれば、船体側に鉛蓄電池を配置したとしても、鉛蓄電池を小さく形成することができる分だけ、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することができる。
上記船外機用制御部が第1しきい値および第1の時間に基づく制御を行う構成において、好ましくは、船体側バッテリは、船体側の機器に電力を供給する船体側機器用バッテリである。このように構成すれば、船体側機器用バッテリを、船外機用キャパシタを充電する用途と、船体側の機器(いわゆるハウス機器)を駆動させる用途との両方に用いることができる。
上記船体側バッテリを備える構成において、好ましくは、船外機用制御部は、船外機用エンジンを始動させるユーザの所定の始動動作に基づいて、始動装置による船外機用エンジンの始動を試みている途中であることを通知するように構成されている。このように構成すれば、船体側バッテリによる船外機用キャパシタの充電に時間を要する場合などに、通知により、船外機用エンジンの始動途中であることをユーザに認識させることができるので、ユーザが船外機用エンジンの不具合などと誤って認識することを防止することができる。
上記第1の局面による船舶推進システムにおいて、好ましくは、船外機用キャパシタおよび始動装置の間の通電状態と遮断状態とを切り換えるリレースイッチをさらに備える。このように構成すれば、船外機用エンジンの停止中においてリレースイッチを遮断状態にしておくことにより、船外機用キャパシタの暗電流(船外機用キャパシタからの放電)を抑制することができる。
上記第1の局面による船舶推進システムにおいて、好ましくは、船外機用キャパシタは、補助電力源に電気的に接続可能に構成され、補助電力源から充電用の電力が供給されるように構成されている。このように構成すれば、船外機用エンジンの停止中に船外機用キャパシタから放電されて充電率が低下してしまった際などに、補助電力源により船外機用キャパシタを充電することができる。その結果、船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性をより向上させることができる。
この発明の第2の局面による船外機は、船外機用エンジンと、船外機用エンジンにより駆動される推進部と、船外機用エンジンを始動させる電動の始動装置と、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きくなるように構成されており、始動装置に船外機用エンジンの始動用の電力を供給する船外機用キャパシタと、を備える。
この第2の局面による船外機では、上記のように、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きくなるように構成されており、始動装置に船外機用エンジンの始動用の電力を供給する船外機用キャパシタを設ける。これにより、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きい船外機用キャパシタから、始動装置に船外機用エンジンの始動用の電力を供給することができるので、鉛蓄電池と同等の出力を確保しながら、始動装置の電力源(船外機用キャパシタ)を小型化して、電力源(船外機用キャパシタ)を船外機内に配置することができる。その結果、始動装置の電力源を、船体側に配置する必要がなくなるので、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することが可能な船外機を提供することができる。また、一般的に、キャパシタには、鉛蓄電池と比較して、「充電率の低下に伴う出力の低下が小さい(船外機用エンジンを始動可能な充電率の範囲が大きい)」および「繰り返し充電に伴う最大出力の低下が小さい(劣化しにくい)」という性質がある。したがって、鉛蓄電池と比較して、船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性を向上させることが可能な船外機を提供することができる。以上により、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することが可能であるとともに、船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性を向上させることが可能な船外機を提供することができる。また、船外機用キャパシタを船外機内に配置することにより、船体と船外機とに跨るように配線(始動装置に始動用の電力を直接供給する配線)を配置する必要がなくなるので、配線の取り回しなどの煩雑な作業を削減することができるとともに、転舵の際に配線に負荷(応力)が掛かることを防止することが可能な船外機を提供することができる。
上記第2の局面による船外機において、好ましくは、船外機用エンジンを収容するカウルをさらに備え、船外機用キャパシタは、カウル内に配置されている。このように構成すれば、船外機の中で最上部に位置するカウル内に船外機用キャパシタを配置することができるので、船外機用キャパシタに水が付着することを防止することができる。
上記第2の局面による船外機において、好ましくは、船外機用エンジンの駆動を制御する船外機用制御部と、船外機用エンジンの駆動により発電する発電機と、をさらに備え、船外機用制御部は、船外機用エンジンの駆動中に、発電機から船外機用キャパシタに充電用の電力を供給する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、発電機により船外機用エンジンの駆動中に船外機用キャパシタを充電することができるので、船外機用キャパシタにより、継続的に、かつ、繰り返し、船外機用エンジンを始動させることができる。
この発明の第3の局面による船舶は、船体と、船外機用エンジンと、船外機用エンジンにより駆動される推進部と、船外機用エンジンを始動させる電動の始動装置とを含み、船体に設置される船外機と、船外機内に配置され、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きくなるように構成されており、始動装置に船外機用エンジンの始動用の電力を供給する船外機用キャパシタと、を備える。
この第3の局面による船舶では、上記のように、船外機内に配置され、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きくなるように構成されており、始動装置に船外機用エンジンの始動用の電力を供給する船外機用キャパシタを設ける。これにより、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きい船外機用キャパシタから、始動装置に船外機用エンジンの始動用の電力を供給することができるので、鉛蓄電池と同等の出力を確保しながら、始動装置の電力源(船外機用キャパシタ)を小型化して、電力源(船外機用キャパシタ)を船外機内に配置することができる。その結果、始動装置の電力源を、船体側に配置する必要がなくなるので、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することが可能な船舶を提供することができる。また、一般的に、キャパシタには、鉛蓄電池と比較して、「充電率の低下に伴う出力の低下が小さい(船外機用エンジンを始動可能な充電率の範囲が大きい)」および「繰り返し充電に伴う最大出力の低下が小さい(劣化しにくい)」という性質がある。したがって、鉛蓄電池と比較して、船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性を向上させることが可能な船舶を提供することができる。以上により、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することが可能であるとともに、船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性を向上させることが可能な船舶を提供することができる。また、船外機用キャパシタを船外機内に配置することにより、船体と船外機とに跨るように配線(始動装置に始動用の電力を直接供給する配線)を配置する必要がなくなるので、配線の取り回しなどの煩雑な作業を削減することができるとともに、転舵の際に配線に負荷(応力)が掛かることを防止することが可能な船舶を提供することができる。
上記第3の局面による船舶において、好ましくは、船外機は、船外機用エンジンを収容するカウルをさらに備え、船外機用キャパシタは、カウル内に配置されている。このように構成すれば、船外機の中で最上部に位置するカウル内に船外機用キャパシタを配置することができるので、船外機用キャパシタに水が付着することを防止することができる。
本発明によれば、上記のように、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することができるとともに、船外機用エンジンを始動させる際の始動の確実性を向上させることができる。
第1実施形態による船舶推進システムを備えた船舶を示した斜視図である。 第1実施形態による船外機の構成を説明するための側面図である。 第1実施形態による船舶推進システムの船外機用キャパシタ、および、船外機用エンジンの始動装置を含む回路を模式的に示した図である。 第1実施形態による船舶推進システムの船外機用キャパシタ、および、船外機用エンジンの始動装置を含む回路に補助電力源を接続した状態を模式的に示した図である。 第1実施形態による船外機用制御部の船外機用エンジンを始動させる制御処理のフローチャートである。 第1実施形態による船外機用制御部の船外機用エンジンの駆動中の制御処理のフローチャートである。 第2実施形態による船舶推進システムの船外機用キャパシタ、および、船外機用エンジンの始動装置を含む回路を模式的に示した図である。 第3実施形態による船舶推進システムの船外機用キャパシタ、および、船外機用エンジンの始動装置を含む回路を模式的に示した図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(船舶の全体構成)
図1~図6を参照して、第1実施形態による船舶100の構成について説明する。図中のFWDは、船舶100の前進方向を示しており、BWDは、船舶100の後進方向を示している。
図1に示すように、船舶100は、船体101と、船体101に設けられる船舶推進システム102とを備えている。
船舶推進システム102は、船外機102aと、鉛蓄電池B1とを備えている。鉛蓄電池B1は、船体101側に配置されており、船外機102aの後述する船外機用キャパシタ(コンデンサ)7(図2参照)に電気的に接続されている。船外機102aは、船体101の船尾(トランサム)に設置されている。すなわち、船舶100は、船外機艇として構成されている。なお、鉛蓄電池B1は、特許請求の範囲の「キャパシタ用バッテリ」および「船体側バッテリ」の一例である。
(船体の構成)
船体101には、船外機102aの後述する船外機用キャパシタ7に電気的に接続される鉛蓄電池B1と、表示装置H1や船体101の推進方向を制御する操船装置H2などの各種の機器を含むハウス機器Hと、船体用制御部(図示せず)と、キースイッチKとが設けられている。なお、ハウス機器Hは、特許請求の範囲の「船体側の機器」の一例である。
船体用制御部は、船体101の各部を制御するとともに、操船に関する信号やハウス機器Hに関する信号などを船外機102aに送信する制御を行うように構成されている。ハウス機器Hは、鉛蓄電池B1および船外機用キャパシタ7を含む回路とは別個の回路に設けられており、鉛蓄電池B1および船外機用キャパシタ7とは別個の電力源(図示せず)から電力が供給されるように構成されている。
図2に示すように鉛蓄電池B1は、船体101内において配線Wの一端に電気的に接続されている。また、配線Wの他端は、船外機102aのカウル6内で、船外機102aの後述するDC/DCコンバータ8に電気的に接続されている。鉛蓄電池B1は、船外機用エンジン1の始動(駆動)前において、DC/DCコンバータ8を介して、船外機用キャパシタ7に充電用の電力を供給するように構成されている。また、鉛蓄電池B1は、船外機用エンジン1の始動後の駆動時において、船外機用エンジン1の後述する発電機5から充電用の電力が供給されるように構成されている。
ここで、「船外機用エンジン1を始動する」とは、「船体101内の鉛蓄電池B1から船外機用キャパシタ7に充電用の電力を供給すること」、および、「船外機用キャパシタ7から始動装置4に始動用(クランキング用)の電力を供給すること」を含んでいる。なお、「船体101内の鉛蓄電池B1から船外機用キャパシタ7に充電用の電力を供給すること」は、「船外機用キャパシタ7から始動装置4に始動用の電力を供給すること」の前において、船外機用キャパシタ7の電圧値が後述する第1しきい値未満である場合に事前に行われる。
第1実施形態の鉛蓄電池B1は、船外機用キャパシタ7の充電に用いられるだけで、船外機用エンジン1の始動装置4に始動用(クランキング用)の電力を直接供給する用途や、ハウス機器Hに駆動用の電力を供給する用途などの他の用途に用いられることはない。
(船外機の構成)
図2および図3に示すように、船外機102aは、船外機用エンジン1と、推進部2と、シフト装置3と、始動装置4と、発電機5と、カウル6と、船外機用キャパシタ7と、電圧センサ7aと、リレースイッチ7bと、DC/DCコンバータ8と、船外機用制御部9とを備えている。
(船外機の船外機用エンジンおよび推進部の構成)
船外機用エンジン1は、推進部2を駆動させるように構成されている。推進部2は、回転により推進力を発生させるプロペラにより構成されている。
船外機用エンジン1は、燃料の爆発燃焼により駆動される内燃機関により構成されている。また、船外機102aは、船外機用エンジン1のクランクシャフト10から、ドライブシャフト11、中間ギア12、駆動用ギア(前進用ギア12aおよび後進用ギア12bの一方)、クラッチ部13aおよびプロペラシャフト13の順に駆動力(トルク)を伝達して、推進部2を回転するように構成されている。
詳細には、上下方向に延びるドライブシャフト11の下端には中間ギア12が設けられている。中間ギア12は、前後方向において、前方に配置された前進用ギア12aおよび後方に配置された後進用ギア12bの間に配置されている。中間ギア12は、前進用ギア12aおよび後進用ギア12bに常時噛み合っている。中間ギア12、前進用ギア12aおよび後進用ギア12bは、ともに、ベベルギアにより構成されている。前進用ギア12aおよび後進用ギア12bは、プロペラシャフト13の回転中心軸線と同軸上の中心軸線上で、互いに逆向きに回転するように構成されている。
クラッチ部13aは、ドッグクラッチにより構成されている。クラッチ部13aは、プロペラシャフト13に設けられており、プロペラシャフト13とともに回転するように構成されている。クラッチ部13aは、前後方向において、前進用ギア12aおよび後進用ギア12bに挟まれる位置に配置されている。
クラッチ部13aは、シフト装置3により、前後方向に移動されることにより、船外機102aを「中立(ニュートラル)状態」、「前進状態(非中立状態)」および「後進状態(非中立状態)」の3つの駆動状態のいずれか1つに切り換えるように構成されている。
「中立(ニュートラル)状態」とは、クラッチ部13aが、前進用ギア12aおよび後進用ギア12bに噛み合うことがないように、前進用ギア12aおよび後進用ギア12bから離間した中間位置に配置された状態であり、船外機用エンジン1からの駆動力がプロペラシャフト13に伝達されないアイドリング状態である。一例ではあるが、アイドリング状態では、船外機用エンジン1は、500rpm回転以上600rpm以下の回転数で回転しながら、推進部2に駆動力が伝達されずに空転する状態となる。
「前進状態」とは、クラッチ部13aが前方に移動されて、クラッチ部13aが前進用ギア12aのみに噛み合い、船舶100が前進する状態である。「後進状態」とは、クラッチ部13aが後方に移動されて、クラッチ部13aが後進用ギア12bのみに噛み合い、船舶100が後進する状態である。
(船外機のシフト装置の構成)
シフト装置3は、ユーザにより操作される操作レバーを含むシフト操作部(図示せず)と、シフトアクチュエータ30と、シフトシャフト31とを含んでいる。シフトアクチュエータ30は、シフト操作部からのシフトを切り換える所定の信号を、船外機用制御部9を介して受信するように構成されている。その結果、シフトアクチュエータ30は、シフトシャフト31を前後方向に移動させることにより、船外機102aを「中立状態」、「前進状態」および「後進状態」の3つの駆動状態のいずれか1つに切り換えるように構成されている。
(船外機の始動装置の構成)
始動装置4は、船外機用エンジン1を始動させる電動の始動装置である。始動装置4は、スタータモータにより構成されている。この他、始動装置は、フライホイールマグネットまたはオルタネータなどのISG(integrated starter generator)により構成されていてもよい。
(船外機の発電機の構成)
発電機5は、船外機用エンジン1の駆動により発電するように構成されている。すなわち、発電機5は、クランクシャフト10の回転に伴い発電するいわゆるAC(Alternating current)ジェネレータである。発電機5は、オルタネータにより構成されている。この他、発電機5は、オルタネータではなく、フライホイールマグネットなどにより構成されていてもよい。なお、発電機5には、発電した交流を直流に変換するインバータ(図示せず)が設けられている。
(船外機のカウルの構成)
カウル6は、船外機用エンジン1を収容する着脱可能な収容カバーである。カウル6内には、船外機用エンジン1の他に、始動装置4、発電機5、船外機用キャパシタ7、電圧センサ7a、リレースイッチ7bおよび船外機用制御部9などが配置されている。カウル6は、船外機102aの各構成の中で、最上部に配置されている。カウル6は、水が付着することがないように、内部に配置される船外機用キャパシタ7などの各種の構成を覆っている。
(船外機の船外機用キャパシタの構成)
船外機用キャパシタ7は、電気二重層キャパシタまたはリチウムイオンキャパシタなど、鉛蓄電池B1と比較してパワー密度の大きい蓄電デバイスにより構成されている。この他、船外機用キャパシタ7は、複数の電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタとは電極などの材質が異なるキャパシタなどにより構成されていてもよい。
船外機用キャパシタ7は、船外機102a内に配置されている。詳細には、船外機用キャパシタ7は、カウル6内に配置されている。
船外機用キャパシタ7は、DC/DCコンバータ8および配線Wを介して、船体101内の鉛蓄電池B1に電気的に接続されている。また、船外機用キャパシタ7は、船外機102a内で、始動装置4に電気的に接続されている。また、船外機用キャパシタ7は、船外機102a内で、船外機用エンジン1の電装品Eに電気的に接続されている。また、船外機用キャパシタ7は、船外機102a内で、発電機5に電気的に接続されている。船外機用キャパシタ7は、回路において、鉛蓄電池B1、始動装置4、電装品Eおよび発電機5に対して並列接続されている。なお、電装品Eには、船外機用制御部9などの各種の回路構成が含まれる。
船外機用キャパシタ7は、船外機用エンジン1の始動前において、必要に応じて、DC/DCコンバータ8および配線Wを介して、鉛蓄電池B1から充電用の電力が供給されるように構成されている。また、船外機用キャパシタ7は、始動装置4に始動用(クランキング用)の電力を供給するように構成されている。また、船外機用キャパシタ7は、電装品Eに駆動用の電力を供給するように構成されている。
ここで、従来の船外機では、エンジンの始動には鉛蓄電池が用いられることが多い。一般的に、鉛蓄電池は、各種のキャパシタと比較して、繰り返しの充電により放電容量(出力)が特に小さくなりやすいという特性(劣化しやすいという特性)がある。このため、鉛蓄電池は、エンジンの始動を確実に行うために、比較的早い時期に交換が必要となる。また、キャパシタは、鉛蓄電池などの2次電池とは異なり、充電および放電が瞬時に行えるという特性を有している。
また、鉛蓄電池は、各種のキャパシタと比較して、エンジンの始動を確実に行うために必要とされるSOC(state of charge:充電率)が大きい。一例ではあるが、鉛蓄電池は、エンジンの始動を確実に行うために必要とされるSOCが約80%以上である一方、キャパシタは、SOCが約0%に至るまでエンジンの始動を行うことが可能である。このため、従来の船外機では、比較的大きなサイズの始動用の鉛蓄電池を船体内に配置する必要があった。
第1実施形態の鉛蓄電池B1は、上記の通り、船外機用エンジン1の始動装置4に始動用(クランキング用)の電力を直接供給する用途には用いられずに、船外機用キャパシタ7の充電のみに用いられる。このため、鉛蓄電池B1は、従来の船外機の船体内に配置される始動用の鉛蓄電池と比較して、サイズが小さい。また、DC/DCコンバータ8と、船体101内の鉛蓄電池B1とを接続する配線Wには、「始動用の電力」ではなく、「船外機用キャパシタ7の充電用の電力」のみが供給される。「船外機用キャパシタ7の充電用の電力」は、「始動用の電力」と比較して小さい出力である。このため、「船外機用キャパシタ7に充電用の電力」を供給するため用いられる配線Wは、耐圧を考慮した上で、比較的細く形成されている。
なお、船外機102aと船体101内の鉛蓄電池B1とを接続する配線Wが細く形成されると、船外機102aの転舵の際に配線Wに掛かる負荷を軽減することができるメリットや、船外機102aの転舵が容易に行えるようになるメリット、配線Wを曲げやすくなり配線Wの取り回しが容易になるメリット、配線Wが目立たなくなり意匠的な観点で配線Wを備える船外機102aの外観が好ましいものになるメリットなどの種々のメリットが得られる。
船外機用キャパシタ7は、着脱可能な補助電力源P(図4参照)に電気的に接続可能に構成されている。船外機用キャパシタ7は、補助電力源Pから充電用の電力が供給されるように構成されている。補助電力源Pは、たとえば、船外機用エンジン1の始動前において、鉛蓄電池B1のSOCが小さいことに起因して、鉛蓄電池B1から船外機用キャパシタ7に必要な充電用の電力を供給できない場合などに用いられる。一例ではあるが、補助電力源Pは、太陽光を利用した発電機や、予備の蓄電デバイスなどにより構成されている。
(船外機の電圧センサの構成)
電圧センサ7aは、船外機用キャパシタ7の電圧値を検出するように構成されている。すなわち、電圧センサ7aは、船外機用キャパシタ7を構成する一対の電極間の電圧を検出するように構成されている。
電圧センサ7aにより検出された船外機用キャパシタ7の電圧値は、船外機用制御部9により取得される。そして、船外機用制御部9は、船外機用キャパシタ7の電圧値に基づいて、船外機用キャパシタ7から始動装置4に始動用の電力を供給して、船外機用エンジン1を始動させる「始動制御(後述する船外機用エンジン1を始動させるため制御)」を行うように構成されている。詳細については後述する。
(船外機のリレースイッチの構成)
リレースイッチ7bは、船外機用キャパシタ7の暗電流を抑制するためのスイッチである。詳細には、リレースイッチ7bは、船外機用キャパシタ7に対して直列接続されており、船外機用キャパシタ7および始動装置4の間の通電状態と遮断状態とを切り換えるように構成されている。
リレースイッチ7bは、船外機用エンジン1の停止時に、遮断状態(開状態)となり、船外機用キャパシタ7の放電を抑制するように構成されている。また、リレースイッチ7bは、船外機用エンジン1の始動時および駆動時に、通電状態(閉状態)となり、船外機用キャパシタ7の放電が可能となるように構成されている。なお、リレースイッチ7bは、船外機用制御部9により駆動制御される。
船外機102aは、比較的長い期間にわたり船外機102aを使用することがなかったとしても、リレースイッチ7bを遮断状態にしておくことより、暗電流に起因する船外機用キャパシタ7のSOCの低下を最小限に抑えて、SOCをより大きい状態で保持することが可能である。このため、船外機102aは、船外機用キャパシタ7の電力を用いて船外機用エンジン1をより確実に始動させることが可能となる。
(船外機のDC/DCコンバータの構成)
DC/DCコンバータ8は、船外機102a内に配置されている。詳細には、DC/DCコンバータ8は、カウル6内に配置されている。
DC/DCコンバータ8は、相互に直流電圧を変換する昇降圧形のコンバータである。すなわち、DC/DCコンバータ8は、船体101内の鉛蓄電池B1から船外機用キャパシタ7に供給される充電用の直流電圧を昇圧するように構成されている。また、DC/DCコンバータ8は、発電機5において発電され、船体101内の鉛蓄電池B1に出力される充電用の直流電圧を降圧するように構成されている。
一例ではあるが、DC/DCコンバータ8は、船体101内の鉛蓄電池B1から船外機用キャパシタ7に供給される充電用の12[V]の直流電圧を48[V]に昇圧するように構成されている。また、DC/DCコンバータ8は、発電機5において発電され、船体101内の鉛蓄電池B1に出力される充電用の48[V]の直流電圧を12[V]に降圧するように構成されている。
DC/DCコンバータ8は、電力を通過させるオン状態と、電力を通過させないオフ状態(停止状態)とに切り換え可能に構成されている。すなわち、DC/DCコンバータ8は、オフ状態では、船外機用キャパシタ7から船体101側(鉛蓄電池B1)への出力を制限するように構成されている。また、DC/DCコンバータ8は、オフ状態では、船体101側(鉛蓄電池B1)から船外機用キャパシタ7への出力を制限するように構成されている。なお、DC/DCコンバータ8のオン状態とオフ状態との切り換えは、船外機用制御部9により行われる。
(船外機の船外機用制御部の構成)
船外機用制御部9は、船外機102a内に配置されている。詳細には、船外機用制御部9は、カウル6内に配置されている。船外機用制御部9は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などを含む回路基板である。
船外機用制御部9が行う制御は、「船外機用エンジン1の始動時の制御」と、「船外機用エンジン1の始動後(駆動中)の制御」とに大別される。さらに、前者は、「船外機用エンジン1を始動させるため制御(クランキング制御)」と、「船外機用エンジン1の始動時の通知制御」とを含んでいる。以下、順に説明する。
〈船外機用エンジンの始動時の制御(船外機用エンジンを始動させるため制御)〉
船外機用制御部9は、船外機用エンジン1を始動させるユーザの「所定の始動動作」に基づいて、船外機用キャパシタ7から始動装置4に船外機用エンジン1の始動用(クランキング用)の電力を供給するように構成されている。
一例ではあるが、上記の「所定の始動動作」とは、ユーザがキースイッチKをオフ状態からオン状態にする動作である。なお、所定の始動動作とは、キースイッチKに関する動作に限らず、船外機用エンジン1の始動のためにユーザが事前に行う他の動作であってもよい。
船外機用制御部9は、船外機用エンジン1の始動を開始する所定の動作がなされた場合には、電圧センサ7aにより船外機用キャパシタ7の電圧値を取得して、第1しきい値(たとえば49[V])以上であるか否かを判断するように構成されている。すなわち、船外機用制御部9は、始動装置4により船外機用エンジン1を確実に始動可能な程度の電力が船外機用キャパシタ7に充電されているか否かを判断(確認)するように構成されている。
船外機用制御部9は、第1しきい値以上である場合には、船外機用キャパシタ7から始動装置4に船外機用エンジン1の始動用の電力を供給する制御に移行するように構成されている。
一方、船外機用制御部9は、第1しきい値未満である場合には、リレースイッチ7bおよびDC/DCコンバータ8をオン状態にして、鉛蓄電池B1から船外機用キャパシタ7への充電を開始するように構成されている。
そして、船外機用制御部9は、船外機用キャパシタ7への充電を継続しながら、船外機用キャパシタ7の電圧値のしきい値を、第1しきい値よりも小さい所定のしきい値(第2しきい値、第3しきい値および下限しきい値)に段階的に下げいき、船外機用キャパシタ7の電圧値が所定のしきい値以上となった場合に、「船外機用キャパシタ7を充電する制御」から、「船外機用キャパシタ7から始動装置4に船外機用エンジン1の始動用(クランキング用)の電力を供給する制御」に移行するように構成されている。
この際、船外機用制御部9は、DC/DCコンバータ8を停止させることにより、船体101内の鉛蓄電池B1から船外機用キャパシタ7への充電用の電力の供給を停止するように構成されている。すなわち、船外機用制御部9は、DC/DCコンバータ8をオン状態からオフ状態にして、鉛蓄電池B1から船外機用キャパシタ7への直流電圧の出力を制限するように構成されている。
(船外機用制御部による船外機用エンジンを始動させるため制御処理のフロー)
図5を参照して、船外機用制御部9による船外機用エンジン1を始動させるため制御処理のフローについて説明する。
まず、ステップS1において、キースイッチKがオン状態になったか否かが判断される。キースイッチKがオン状態になった場合にはステップS2に進み、キースイッチKがオフ状態である場合にはステップS1が繰り返される。
次に、ステップS2において、電圧センサ7aにより取得した船外機用キャパシタ7の電圧値が、第1しきい値(たとえば49[V])以上であるか否かが判断される。第1しきい値以上である場合にはステップS3に進み、第1しきい値未満である場合にはステップS6に進む。
次に、ステップS3において、船外機用キャパシタ7への船体101内の鉛蓄電池B1からの充電が停止される。すなわち、船外機用キャパシタ7と鉛蓄電池B1とを電気的に接続するDC/DCコンバータ8がオフ状態にされる。なお、既に、DC/DCコンバータ8がオフ状態である場合には、オフ状態が継続される。そして、ステップS4に進む。
次に、ステップS4において、リレースイッチ7bがオフ状態(開状態)にされる。なお、既に、リレースイッチ7bがオフ状態である場合には、オフ状態が継続される。そして、ステップS5に進む。
次に、ステップS5において、始動許可信号が発信される。始動許可信号が発信されることにより、リレースイッチ7bが再びオン状態(閉状態)になり、船外機用キャパシタ7から始動装置4に船外機用エンジン1の始動用の電力が供給される。その結果、船外機用エンジン1が始動する。
ステップS2からステップS6に進んだ場合には、ステップS6において、リレースイッチ7bがオン状態(閉状態)にされる。そして、ステップS7に進む。
次に、ステップS7において、船外機用キャパシタ7への鉛蓄電池B1からの充電が開始される。すなわち、船外機用キャパシタ7と鉛蓄電池B1とを電気的に接続するDC/DCコンバータ8がオン状態にされる。そして、ステップS8に進む。
次に、ステップS8において、電圧センサ7aにより取得した船外機用キャパシタ7の電圧値が、第1しきい値以上であるか否かが判断される。第1しきい値以上である場合にはステップS3に進み、第1しきい値未満である場合にはステップS9に進む。
次に、ステップS9において、充電開始からの経過時間が第1の時間(たとえば10秒)以内であるか否かが判断される。第1の時間以内である場合にはステップS8に戻り、第1の時間を経過している場合にはステップS10に進む。なお、ステップS9からステップS10に進む場合とは、要するに、第1の時間よりもさらに充電を継続したとしても第1しきい値以上になることが困難な場合(比較的長い時間を要する場合も含む)である。
次に、ステップS10において、電圧センサ7aにより取得した船外機用キャパシタ7の電圧値が、第2しきい値(たとえば48[V])以上であるか否かが判断される。第2しきい値以上である場合にはステップS3に進み、第2しきい値未満である場合にはステップS11に進む。
次に、ステップS11において、充電開始からの経過時間が第2の時間(たとえば20秒)以内であるか否かが判断される。第2の時間以内である場合にはステップS10に戻り、第2の時間を経過している場合にはステップS12に進む。なお、ステップS11からステップS12に進む場合とは、要するに、第2の時間よりもさらに充電を継続したとしても第2しきい値以上になることが困難な場合(比較的長い時間を要する場合も含む)である。
次に、ステップS12において、電圧センサ7aにより取得した船外機用キャパシタ7の電圧値が、第3しきい値(たとえば47[V])以上であるか否かが判断される。第3しきい値以上である場合にはステップS3に進み、第3しきい値未満である場合にはステップS13に進む。
次に、ステップS13において、充電開始からの経過時間が第3の時間(たとえば30秒)以内であるか否かが判断される。第3の時間以内である場合にはステップS12に戻り、第3の時間を経過している場合にはステップS14に進む。なお、ステップS13からステップS14に進む場合とは、要するに、第3の時間よりもさらに充電を継続したとしても第3しきい値以上になることが困難な場合(比較的長い時間を要する場合も含む)である。
次に、ステップS14において、電圧センサ7aにより取得した船外機用キャパシタ7の電圧値が、下限しきい値(たとえば46[V])以上であるか否かが判断される。下限しきい値以上である場合にはステップS3に進み、下限しきい値未満である場合にはステップS15に進む。
次に、ステップS15において、船外機用キャパシタ7への鉛蓄電池B1からの充電が停止される。そして、ステップS16に進む。
次に、ステップS16において、リレースイッチ7bがオフ状態(開状態)にされる。そして、ステップS17に進む。
次に、ステップS17において、始動中断信号が発信される。この場合、ユーザに対して、船外機用エンジン1を始動させることができないことが所定の方法により通知される。たとえば、表示装置H1(図1参照)に、船外機用エンジン1を始動させることができない旨が表示される。
この場合、鉛蓄電池B1では船外機用キャパシタ7を始動可能な程度に充電することができないため、他の手段により船外機用キャパシタ7を充電する必要がある。たとえば、船外機用キャパシタ7は、ユーザにより補助電力源P(図4参照)が電気的に接続されて充電される。
〈船外機用エンジンの始動時の制御(船外機用エンジンの始動時の通知制御)〉
船外機用制御部9は、船外機用エンジン1を始動させるユーザの「所定の始動動作」に基づいて、始動装置4による船外機用エンジン1の始動を試みている途中であることを「通知」するように構成されている。「所定の始動動作」とは、上記説明した動作である。
また、一例ではあるが、上記の「通知」とは、表示装置H1に始動装置4による船外機用エンジン1の始動を試みている途中であることを示す所定の表示を行うことである。この他、上記の「通知」を音声などの別の手段により行ってもよい。
このような「通知」により、ユーザは、「所定の始動動作」後において即座に船外機用エンジン1が始動されない場合でも、船外機用エンジン1の不具合などと誤って認識することなく、船外機用エンジン1の始動を待つことができる。
〈船外機用エンジンの始動後(駆動中)の制御〉
図3に示す船外機用制御部9は、船外機用エンジン1の駆動中に、発電機5から船外機用キャパシタ7に充電用の電力を供給する制御を行うように構成されている。また、船外機用制御部9は、船外機用エンジン1の駆動中に、発電機5から船外機用キャパシタ7およびDC/DCコンバータ8を介して、鉛蓄電池B1に充電用の電力を供給する制御を行うように構成されている。
すなわち、船外機用制御部9は、船外機用キャパシタ7において発電機5により発電された電力を平滑化するとともに、DC/DCコンバータ8をオン状態にして、鉛蓄電池B1に所定の電圧値の直流電圧を出力するように構成されている。
(船外機用制御部による船外機用エンジンの始動後(駆動中)の制御処理のフロー)
図6を参照して、船外機用制御部9による船外機用エンジン1の始動後(駆動中)の制御処理のフローについて説明する。一例ではあるが、「船外機用エンジン1の駆動中」とは、船外機用エンジン1の回転数が500rpm以上であることを意味する。
ステップS21において、電圧センサ7aにより取得した船外機用キャパシタ7の電圧値が、第1充電しきい値(たとえば45[V])以上であるか否かが判断される。第1充電しきい値以上である場合にはステップS22に進み、第1充電しきい値未満である場合にはステップS23に進む。
次に、ステップS22において、DC/DCコンバータ8がオン状態にされ、鉛蓄電池B1への所定の電圧値の直流電圧の出力が開始される。すなわち、鉛蓄電池B1の充電が開始される。その結果、発電機5において発電された電力は、船外機用キャパシタ7および鉛蓄電池B1に分散されて充電される。そして、ステップS21に戻る。
次に、ステップS23では、DC/DCコンバータ8がオフ状態にされ、鉛蓄電池B1への直流電圧の出力が停止される。すなわち、鉛蓄電池B1の充電が停止される。その結果、発電機5において発電された電力は、船外機用キャパシタ7に集中的に充電されるため、船外機用キャパシタ7が効果的に充電される。そして、ステップS24に進む。
次に、ステップS24において、電圧センサ7aにより取得した船外機用キャパシタ7の電圧値が、第2充電しきい値(たとえば50[V])以上であるか否かが判断される。第2充電しきい値以上である場合にはステップS22に進み、第2充電しきい値未満である場合にはステップS23に戻る。
[第1実施形態の効果]
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、船外機102a内に配置され、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きくなるように構成されており、始動装置4に船外機用エンジン1の始動用の電力を供給する船外機用キャパシタ7を設ける。これにより、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きい船外機用キャパシタ7から、始動装置4に船外機用エンジン1の始動用の電力を供給することができるので、鉛蓄電池と同等の出力を確保しながら、始動装置4の電力源(船外機用キャパシタ7)を小型化して、電力源(船外機用キャパシタ7)を船外機102a内に配置することができる。その結果、始動装置4の電力源を、船体101側に配置する必要がなくなるので、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することができる。また、一般的に、キャパシタには、鉛蓄電池と比較して、「充電率の低下に伴う出力の低下が小さい(船外機用エンジン1を始動可能な充電率の範囲が大きい)」および「繰り返し充電に伴う最大出力の低下が小さい(劣化しにくい)」という性質がある。したがって、鉛蓄電池と比較して、船外機用エンジン1を始動させる際の始動の確実性を向上させることができる。以上により、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することができるとともに、船外機用エンジン1を始動させる際の始動の確実性を向上させることができる。また、船外機用キャパシタ7を船外機102a内に配置することにより、船体101と船外機102aとに跨るように配線(始動装置4に始動用の電力を直接供給する配線)を配置する必要がなくなるので、配線の取り回しなどの煩雑な作業を削減することができるとともに、転舵の際に配線に負荷(応力)が掛かることを防止することができる。
第1実施形態では、上記のように、船外機102aは、船外機用エンジン1を収容するカウル6をさらに備え、船外機用キャパシタ7は、カウル6内に配置されている。このように構成すれば、船外機102aの中で最上部に位置するカウル6内に船外機用キャパシタ7を配置することができるので、船外機用キャパシタ7に水が付着することを防止することができる。
第1実施形態では、上記のように、船外機102a内に配置され、船外機用エンジン1の駆動を制御する船外機用制御部9と、船外機102a内に配置され、船外機用エンジン1の駆動により発電する発電機5と、をさらに備え、船外機用制御部9は、船外機用エンジン1の駆動中に、発電機5から船外機用キャパシタ7に充電用の電力を供給する制御を行うように構成されている。これによって、発電機5により船外機用エンジン1の駆動中に船外機用キャパシタ7を充電することができるので、船外機用キャパシタ7により、継続的に、かつ、繰り返し、船外機用エンジン1を始動させることができる。
第1実施形態では、上記のように、船体101側に配置され、船外機用キャパシタ7に電気的に接続される船体側バッテリ(鉛蓄電池B1)をさらに備え、船外機用制御部9は、船外機用エンジン1の駆動前に、船体側バッテリから船外機用キャパシタ7に充電用の電力を供給する制御を行うように構成されている。これによって、船外機用エンジン1の停止中に船外機用キャパシタ7から放電されて船外機用キャパシタ7の充電率が低下してしまった際などに、発電機5により船外機用キャパシタ7を充電することができない船外機用エンジン1の駆動前であっても、船体側バッテリにより船外機用キャパシタ7を充電することができる。その結果、船外機用エンジン1を始動させる際の始動の確実性をより向上させることができる。なお、船体側バッテリを備えるため、船体101と船外機102aとに跨る配線W(船体側バッテリに接続される配線)が必要となる。しかしながら、この配線Wを介して出力される電力は、「船外機用エンジン1の始動用の電力」ではなく、「船外機用エンジン1の始動用の電力」よりも小さな出力の「船外機用キャパシタ7の充電用の電力」であるため、船体側バッテリに接続される配線として比較的細い配線Wを用いることができる。したがって、配線Wの取り回しなどの作業を比較的容易に行うことができるとともに、転舵の際に配線に掛かる負荷(応力)を比較的小さくすることができる。
第1実施形態では、上記のように、船外機102a内に配置され、船外機用キャパシタ7の電圧値を検出する電圧センサ7aをさらに備え、船外機用制御部9は、船外機用キャパシタ7の電圧値が、第1しきい値以上である場合に、船外機用キャパシタ7から始動装置4に始動用の電力を供給する制御を行い、船外機用キャパシタ7の電圧値が、第1しきい値未満である場合において、船体側バッテリ(鉛蓄電池B1)から船外機用キャパシタ7に充電用の電力を供給して、船体側バッテリから船外機用キャパシタ7に充電用の電力の供給を開始してから第1の時間が経過するまでに、船外機用キャパシタ7の電圧値が、第1しきい値以上となった場合に、船外機用キャパシタ7から始動装置4に始動用の電力を供給する制御を行うように構成されている。これによって、最大で第1の時間を要する充電により、船外機用キャパシタ7の電圧値を船外機用エンジン1を確実に始動させることが可能な第1しきい値以上に大きくした上で、船外機用キャパシタ7から始動装置4に始動用の電力を供給することができる。
第1実施形態では、上記のように、船外機用制御部9は、船外機用キャパシタ7の電圧値が、第1の時間の経過時点で第1しきい値未満である場合において、継続して船体側バッテリ(鉛蓄電池B1)から船外機用キャパシタ7に充電用の電力を供給して、船体側バッテリから船外機用キャパシタ7に充電用の電力の供給を開始してから第1の時間よりも長い第2の時間が経過するまでに、船外機用キャパシタ7の電圧値が、第1しきい値よりも小さい第2しきい値以上となった場合に、船外機用キャパシタ7から始動装置4に始動用の電力を供給する制御を行うように構成されている。これによって、船外機用キャパシタ7の電圧値を、充電により第1しきい値以上にまで大きくすることができない場合でも、最大で第2の時間を要する充電により、船外機用キャパシタ7の電圧値を船外機用エンジン1を始動させる際の始動の確実性の高い第2しきい値以上に大きくした上で、船外機用キャパシタ7から始動装置4に始動用の電力を供給することができる。
第1実施形態では、上記のように、船外機用制御部9は、船外機用キャパシタ7の電圧値が、第2の時間の経過時点で第2しきい値未満である場合において、継続して船体側バッテリ(鉛蓄電池B1)から船外機用キャパシタ7に充電用の電力を供給して、船体側バッテリから船外機用キャパシタ7に充電用の電力の供給を開始してから第2の時間よりも長い第3の時間が経過するまでに、船外機用キャパシタ7の電圧値が、第2しきい値よりも小さい第3しきい値以上となった場合に、船外機用キャパシタ7から始動装置4に始動用の電力を供給する制御を行うように構成されている。これによって、船外機用キャパシタ7の電圧値を、充電により第2しきい値以上にまで大きくすることができない場合でも、最大で第3の時間を要する充電により、船外機用キャパシタ7の電圧値を船外機用エンジン1を始動させる際の始動の確実性の高い第3しきい値以上に大きくした上で、船外機用キャパシタ7から始動装置4に始動用の電力を供給することができる。
第1実施形態では、上記のように、船外機用制御部9は、船体側バッテリ(鉛蓄電池B1)から船外機用キャパシタ7に充電用の電力を供給するとともに、船体側バッテリから船外機用キャパシタ7に充電用の電力を供給した結果、電圧センサ7aにより検出された船外機用キャパシタ7の電圧値が、第3しきい値よりも小さい下限しきい値以上にならないと判断した場合に、船外機用エンジン1の始動を中断する制御を行うように構成されている。これによって、充電を継続したとしても、船外機用キャパシタ7の電圧値(充電率)を、下限しきい値(船外機用エンジン1の始動が可能となる下限の電圧値)以上にすることが困難であることを、適度なタイミングで判断して、船外機用エンジン1の始動を中断することができる。
第1実施形態では、上記のように、船外機102a内に配置され、船体側バッテリ(鉛蓄電池B1)から船外機用キャパシタ7に供給される充電用の直流電圧を昇圧するDC/DCコンバータ8をさらに備え、船外機用制御部9は、DC/DCコンバータ8を停止させることにより、船体側バッテリから船外機用キャパシタ7への充電用の電力の供給を停止するように構成されている。これによって、DC/DCコンバータ8を停止させる(オフ状態にする)ことにより、船体側バッテリと船外機用キャパシタ7との間を遮断した状態で、船外機用キャパシタ7から始動装置4に始動用の電力を供給することができる。このため、始動用の電力を供給する際に、DC/DCコンバータ8を介して船体側バッテリに電力が出力される無駄をなくすことができる。
第1実施形態では、上記のように、船体側バッテリ(鉛蓄電池B1)は、船外機用キャパシタ7に充電用の電力を供給する専用のキャパシタ用バッテリである。これによって、船体側バッテリの電力が船外機用キャパシタ7を充電する用途以外で消費されることがなくなり、船体側バッテリの電力の消費を抑制することができる。その結果、船体側バッテリによる船外機用キャパシタ7の充電をより確実に行うことができるようになるので、船外機用エンジン1を始動させる際の始動の確実性をより一層向上させることができる。
第1実施形態では、上記のように、キャパシタ用バッテリは、鉛蓄電池B1により構成されている。ここで、「始動装置4に始動用の電力を直接供給する」という大きな出力用途に用いられる従来の船体101側の鉛蓄電池B1とは異なり、本発明の船体101側の鉛蓄電池B1は「船外機用キャパシタ7に充電用の電力を供給する」という小さな出力用途に用いられるものであるため、比較的小さく形成することができる。したがって、上記のように構成することによって、船体101側に鉛蓄電池B1を配置したとしても、鉛蓄電池B1を小さく形成することができる分だけ、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することができる。
第1実施形態では、上記のように、船外機用制御部9は、船外機用エンジン1を始動させるユーザの所定の始動動作に基づいて、始動装置4による船外機用エンジン1の始動を試みている途中であることを通知するように構成されている。これによって、船体側バッテリ(鉛蓄電池B1)による船外機用キャパシタ7の充電に時間を要する場合などに、通知により、船外機用エンジン1の始動途中であることをユーザに認識させることができるので、ユーザが船外機用エンジン1の不具合などと誤って認識することを防止することができる。
第1実施形態では、上記のように、船外機用キャパシタ7および始動装置4の間の通電状態と遮断状態とを切り換えるリレースイッチ7bをさらに備える。これによって、船外機用エンジン1の停止中においてリレースイッチ7bを遮断状態にしておくことにより、船外機用キャパシタ7の暗電流(船外機用キャパシタ7からの放電)を抑制することができる。
第1実施形態では、上記のように、船外機用キャパシタ7は、補助電力源Pに電気的に接続可能に構成され、補助電力源Pから充電用の電力が供給されるように構成されている。これによって、船外機用エンジン1の停止中に船外機用キャパシタ7から放電されて充電率が低下してしまった際などに、補助電力源Pにより船外機用キャパシタ7を充電することができる。その結果、船外機用エンジン1を始動させる際の始動の確実性をより向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、図7を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、船体101内の鉛蓄電池B1を、船外機用キャパシタ7を充電する用途のみに用いた上記第1実施形態例とは異なり、船体101内の鉛蓄電池B201を、ハウス機器Hを駆動する用途にも用いる例について説明する。要するに、第2実施形態では、鉛蓄電池B201とハウス機器Hとが電気的に接続された同じ回路に設けられている。なお、上記第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して、適宜説明を省略する。また、鉛蓄電池B201は、特許請求の範囲の「キャパシタ用バッテリ」、「船体側バッテリ」および「船体側機器用バッテリ」の一例である。
第2実施形態の船舶推進システム202は、船外機102aと、鉛蓄電池B201とを備えている。
鉛蓄電池B201は、ハウス機器Hと電気的に接続されており、ハウス機器Hに電力を供給可能に構成されている。
船外機102aは、船外機用制御部209を備えている。船外機用制御部209は、船外機用エンジン1を始動させるユーザの所定の始動動作に基づいて、船外機用キャパシタ7から始動装置4に船外機用エンジン1の始動用の電力を供給する制御を行うように構成されている。また、船外機用制御部209は、上記の通り、鉛蓄電池B201にハウス機器Hに駆動用の電力を供給する制御を行うように構成されている。
なお、鉛蓄電池B201は、ハウス機器Hに対して電気的に接続されていることから、船外機用エンジン1の駆動の有無に関わらず、常時、ハウス機器Hに駆動用の電力を供給することが可能である。なお、鉛蓄電池B201のSOCに応じて、ハウス機器Hへの駆動用の電力の供給を制限するように、船舶推進システム202を構成してもよい。
[第2実施形態の効果]
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きくなるように構成されており、始動装置4に船外機用エンジン1の始動用の電力を供給する船外機用キャパシタ7を設ける。これによって、上記第1実施形態と同様に、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することができるとともに、船外機用エンジン1を始動させる際の始動の確実性を向上させることができる。
第2実施形態では、上記のように、船外機用制御部209は、船外機用エンジン1を始動させるユーザの所定の始動動作に基づいて、始動装置4による船外機用エンジン1の始動を試みている途中であることを通知するように構成されている。これによって、船体側バッテリ(鉛蓄電池B201)による船外機用キャパシタ7の充電に時間を要する場合などに、通知により、船外機用エンジン1の始動途中であることをユーザに認識させることができるので、ユーザが船外機用エンジン1の不具合などと誤って認識することを防止することができる。
[第3実施形態]
次に、図8を参照して、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、船舶推進システム102が船体101内に鉛蓄電池B1を備える上記第1実施形態例とは異なり、船舶推進システム302が船体101内に鉛蓄電池を備えていない例について説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して、適宜説明を省略する。
第3実施形態の船舶推進システム302は、船外機用制御部309を有する船外機302aを備えている。船外機302aは、第1実施形態の船外機102aとは異なり、DC/DCコンバータを備えていない。
船外機用制御部309は、船外機用エンジン1を始動させるユーザの所定の始動動作に基づいて、船外機用キャパシタ7から始動装置4に船外機用エンジン1の始動用の電力を供給する制御を行うように構成されている。
ここで、第1実施形態の船外機用制御部9は、船外機用エンジン1を始動させるユーザの所定の始動動作に基づいて、必要に応じて、船外機用エンジン1の始動前(クランキング前)に船外機用キャパシタ7を充電する制御を行うように構成されていたが、船外機用制御部309は、船外機用エンジン1を始動させるユーザの所定の始動動作に基づいて、即座に、船外機用キャパシタ7から始動装置4に船外機用エンジン1の始動用の電力を供給する制御を行う。すなわち、船舶推進システム302は、船外機用エンジン1の始動前において、船外機用キャパシタ7を直接充電する手段を備えていない。
なお、船外機用キャパシタ7のSOCが小さくなり、船外機用キャパシタ7により船外機用エンジン1を始動できなくなる可能性があることを考慮して、船舶推進システム302を備える船体101には、「所定の帰港手段」が設けられている。
一例ではあるが、船体101には、「所定の帰港手段」として、応急始動ロープなどの手動操作により船外機用エンジン1を始動させる装置が設けられている。この他、「所定の帰港手段」として、別個の船外機が設けられていてもよいし、手漕ぎ用のオールが設けられていてもよいし、応援を呼ぶことが可能な所定の通信手段が設けられていてもよい。また、第1実施形態において説明したように、船外機用キャパシタ7を充電する補助電力源Pが船体101に搭載されていてもよい。
[第3実施形態の効果]
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、船外機302a内に配置され、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きくなるように構成されており、始動装置4に船外機用エンジン1の始動用の電力を供給する船外機用キャパシタ7を設ける。これによって、上記第1実施形態と同様に、船体内スペースを拡大することなく船体内スペースを大きく確保することができるとともに、船外機用エンジン1を始動させる際の始動の確実性を向上させることができる。
[変形例]
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、本発明の船体側バッテリを鉛蓄電池により構成した例を示したが、本発明ではこれに限られない。本発明では、本発明の船体側バッテリをリチウムイオン電池などの鉛蓄電池とは異なる種類の電池により構成してもよい。
また、上記第1~第3実施形態では、船体に1つの船外機が設けられる例を示したが、本発明ではこれに限られない。本発明では、船体に複数の船外機が設けられていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、船外機がDC/DCコンバータを備える例を示したが、本発明ではこれに限られない。本発明では、船外機がDC/DCコンバータを備えていなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、船外機用エンジンの始動時において、4段階のしきい値(第1~第3しきい値および下限しきい値)に基づいて、船外機用キャパシタに充電するように構成した例を示したが、本発明ではこれに限られない。本発明では、船外機用エンジンの始動時において、1~3段階または5段階以上のしきい値に基づいて、船外機用キャパシタを充電するように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、船外機用エンジンの始動時において、第3の時間継続して充電しても、船外機用キャパシタの電圧値が下限しきい値未満である場合には、船外機用エンジンの始動を中断する制御を行うように、船外機用制御部を構成した例を示したが、本発明ではこれに限られない。本発明では、船外機用エンジンの始動を中断することなく、船外機用キャパシタの電圧値が下限しきい値以上になるまで、充電を継続する制御を行うように、船外機用制御部を構成してもよい。
また、上記第1~第3実施形態では、船外機用キャパシタをカウル内に配置した例を示したが、本発明ではこれに限られない。本発明では、船外機用キャパシタをアッパーケース内など、カウル内とは異なる位置に配置してもよい。
また、上記第1~第3実施形態では、船外機が、推進部を駆動させる駆動源として船外機用エンジンのみを備える例を示したが、本発明ではこれに限られない。本発明では、船外機が、推進部を駆動させる駆動源として船外機用エンジンに加えて、電気モータを備えていてもよい。すなわち、本発明の船外機は、いわゆるハイブリッド式の船外機であってもよい。
また、上記第1~第3実施形態では、説明の便宜上、船外機用制御部の処理動作を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、船外機用制御部の処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
1 船外機用エンジン
2 推進部
4 始動装置
5 発電機
6 カウル
7 船外機用キャパシタ
7a 電圧センサ
7b リレースイッチ
8 DC/DCコンバータ
9、209、309 船外機用制御部
100 船舶
101 船体
102、202、302 船舶推進システム
102a、302a 船外機
B1、 鉛蓄電池(キャパシタ用バッテリ、船体側バッテリ)
B201鉛蓄電池(キャパシタ用バッテリ、船体側バッテリ、船体側機器用バッテリ)
H ハウス機器(船体側の機器)
P 補助電力源

Claims (20)

  1. 船外機用エンジンと、前記船外機用エンジンにより駆動される推進部と、前記船外機用エンジンを始動させる電動の始動装置とを含み、船体に設置される船外機と、
    前記船外機内に配置され、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きくなるように構成されており、前記始動装置に前記船外機用エンジンの始動用の電力を供給する船外機用キャパシタと、を備える、船舶推進システム。
  2. 前記船外機は、前記船外機用エンジンを収容するカウルをさらに備え、
    前記船外機用キャパシタは、前記カウル内に配置されている、請求項1に記載の船舶推進システム。
  3. 前記船外機内に配置され、前記船外機用エンジンの駆動を制御する船外機用制御部と、
    前記船外機内に配置され、前記船外機用エンジンの駆動により発電する発電機と、をさらに備え、
    前記船外機用制御部は、前記船外機用エンジンの駆動中に、前記発電機から前記船外機用キャパシタに充電用の電力を供給する制御を行うように構成されている、請求項1または2に記載の船舶推進システム。
  4. 前記船体側に配置され、前記船外機用キャパシタに電気的に接続される船体側バッテリをさらに備え、
    前記船外機用制御部は、前記船外機用エンジンの駆動前に、前記船体側バッテリから前記船外機用キャパシタに前記充電用の電力を供給する制御を行うように構成されている、請求項3に記載の船舶推進システム。
  5. 前記船外機内に配置され、前記船外機用キャパシタの電圧値を検出する電圧センサをさらに備え、
    前記船外機用制御部は、
    前記船外機用キャパシタの電圧値が、第1しきい値以上である場合に、前記船外機用キャパシタから前記始動装置に前記始動用の電力を供給する制御を行い、
    前記船外機用キャパシタの電圧値が、前記第1しきい値未満である場合において、前記船体側バッテリから前記船外機用キャパシタに前記充電用の電力を供給して、前記船体側バッテリから前記船外機用キャパシタに前記充電用の電力の供給を開始してから第1の時間が経過するまでに、前記船外機用キャパシタの電圧値が、前記第1しきい値以上となった場合に、前記船外機用キャパシタから前記始動装置に前記始動用の電力を供給する制御を行うように構成されている、請求項4に記載の船舶推進システム。
  6. 前記船外機用制御部は、前記船外機用キャパシタの電圧値が、前記第1の時間の経過時点で前記第1しきい値未満である場合において、継続して前記船体側バッテリから前記船外機用キャパシタに前記充電用の電力を供給して、前記船体側バッテリから前記船外機用キャパシタに前記充電用の電力の供給を開始してから前記第1の時間よりも長い第2の時間が経過するまでに、前記船外機用キャパシタの電圧値が、前記第1しきい値よりも小さい第2しきい値以上となった場合に、前記船外機用キャパシタから前記始動装置に前記始動用の電力を供給する制御を行うように構成されている、請求項5に記載の船舶推進システム。
  7. 前記船外機用制御部は、前記船外機用キャパシタの電圧値が、前記第2の時間の経過時点で前記第2しきい値未満である場合において、継続して前記船体側バッテリから前記船外機用キャパシタに前記充電用の電力を供給して、前記船体側バッテリから前記船外機用キャパシタに前記充電用の電力の供給を開始してから前記第2の時間よりも長い第3の時間が経過するまでに、前記船外機用キャパシタの電圧値が、前記第2しきい値よりも小さい第3しきい値以上となった場合に、前記船外機用キャパシタから前記始動装置に前記始動用の電力を供給する制御を行うように構成されている、請求項6に記載の船舶推進システム。
  8. 前記船外機用制御部は、前記船体側バッテリから前記船外機用キャパシタに前記充電用の電力を供給するとともに、前記船体側バッテリから前記船外機用キャパシタに前記充電用の電力を供給した結果、前記電圧センサにより検出された前記船外機用キャパシタの電圧値が、前記第3しきい値よりも小さい下限しきい値以上にならないと判断した場合に、前記船外機用エンジンの始動を中断する制御を行うように構成されている、請求項7に記載の船舶推進システム。
  9. 前記船外機内に配置され、前記船体側バッテリから前記船外機用キャパシタに供給される前記充電用の直流電圧を昇圧するDC/DCコンバータをさらに備え、
    前記船外機用制御部は、前記DC/DCコンバータを停止させることにより、前記船体側バッテリから前記船外機用キャパシタへの前記充電用の電力の供給を停止するように構成されている、請求項4~8のいずれか1項に記載の船舶推進システム。
  10. 前記船体側バッテリは、前記船外機用キャパシタに前記充電用の電力を供給する専用のキャパシタ用バッテリである、請求項4~9のいずれか1項に記載の船舶推進システム。
  11. 前記キャパシタ用バッテリは、鉛蓄電池により構成されている、請求項10に記載の船舶推進システム。
  12. 前記船体側バッテリは、前記船体側の機器に電力を供給する船体側機器用バッテリである、請求項4~9のいずれか1項に記載の船舶推進システム。
  13. 前記船外機用制御部は、前記船外機用エンジンを始動させるユーザの所定の始動動作に基づいて、前記始動装置による前記船外機用エンジンの始動を試みている途中であることを通知するように構成されている、請求項3~12のいずれか1項に記載の船舶推進システム。
  14. 前記船外機用キャパシタおよび前記始動装置の間の通電状態と遮断状態とを切り換えるリレースイッチをさらに備える、請求項1~13のいずれか1項に記載の船舶推進システム。
  15. 前記船外機用キャパシタは、補助電力源に電気的に接続可能に構成され、前記補助電力源から充電用の電力が供給されるように構成されている、請求項1~14のいずれか1項に記載の船舶推進システム。
  16. 船外機用エンジンと、
    前記船外機用エンジンにより駆動される推進部と、
    前記船外機用エンジンを始動させる電動の始動装置と、
    鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きくなるように構成されており、前記始動装置に前記船外機用エンジンの始動用の電力を供給する船外機用キャパシタと、を備える、船外機。
  17. 前記船外機用エンジンを収容するカウルをさらに備え、
    前記船外機用キャパシタは、前記カウル内に配置されている、請求項16に記載の船外機。
  18. 前記船外機用エンジンの駆動を制御する船外機用制御部と、
    前記船外機用エンジンの駆動により発電する発電機と、をさらに備え、
    前記船外機用制御部は、前記船外機用エンジンの駆動中に、前記発電機から前記船外機用キャパシタに充電用の電力を供給する制御を行うように構成されている、請求項16または17に記載の船外機。
  19. 船体と、
    船外機用エンジンと、前記船外機用エンジンにより駆動される推進部と、前記船外機用エンジンを始動させる電動の始動装置とを含み、前記船体に設置される船外機と、
    前記船外機内に配置され、鉛蓄電池よりも単位体積当たりの出力が大きくなるように構成されており、前記始動装置に前記船外機用エンジンの始動用の電力を供給する船外機用キャパシタと、を備える、船舶。
  20. 前記船外機は、前記船外機用エンジンを収容するカウルをさらに備え、
    前記船外機用キャパシタは、前記カウル内に配置されている、請求項19に記載の船舶。

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