JP2022048478A - ドアウェザストリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車の高速走行時における車内外の圧力差により、自動車用ドアのドアフレームが車幅方向外側に吸い出されることを抑制する自動車用のドアウェザストリップを提供する。【課題を解決するための手段】ドアウェザストリップ10は、少なくとも、ドアフレーム2若しくはドアフレーム2に取付けられるドアモール60に取付けられる車外側取付基部21と、車外側取付基部21から上方、且つ車幅方向外側に突出して延設し、ドア1の閉時に車両のボディパネル65に弾接する車外側シールリップ22を備え、車外側シールリップ22若しくは車外側シールリップ22の近傍には、車両の走行時における車内外の圧力差によってドアフレーム2に車幅方向外側への力が発生した時に、車外側シールリップ22の撓みを抑制する突出部51(撓み抑制部50)が形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、自動車の高速走行時における車内外の圧力差により、自動車のドアのドアフレームが車外側に吸い出されることを抑制する自動車用のドアウェザストリップに関するものである。
例えば、図6に示すように、ドアウェザストリップ100は、ドアフレーム201とドアモール600に取付けられている。ドアウェザストリップ100が取付けられるドアフレーム201は、所謂ヒドンタイプと呼ばれるものである。このヒドンタイプのドアフレーム201は、車幅方向外側(車外側)の先端の幅が狭く、ドアモール600により覆われて、車外側からは見えないように構成されている。
ドアウェザストリップ100は、車外側ウェザストリップ200、車内側ウェザストリップ300とウェザストリップ連結部400から構成され、車外側ウェザストリップ200は、車外側取付基部210と車外側シール部220から構成されている。ドア閉時には、車外側シール部220は、車体開口部周縁601とドアモール600の先端との間の隙間を塞ぐ。車外側シール部220は、リップ状であるため、撓み易く、ドア閉力を減少させることができる(例えば、特許文献1)。
ところで、自動車が高速走行すると、ドアの車外の圧力が車内の圧力より著しく低くなるため、その圧力差によって、ドアフレーム201とドアモール600には、図6に示す車外側に吸い出される方向の力F1が発生する。その時、車体開口部周縁601と車体開口部周縁601に弾接している車外側シール部220との間には、車内側方向に反力F2が発生する。
しかし、車外側シール部220は、リップ状であり、撓み易いので、F1が大きくなると、図7に示すように、車外側シール部220が大きく撓んで変形し、その結果、ドアフレーム201及びドアモール600は車外側に移動する。このドアフレーム201とドアモール600の車外側への移動現象、すなわち、車外側へ吸い出される現象は、遮音性の低下とドアフレーム201の撓み変形を発生させる。
このようなドアフレーム201が吸い出されることへの対策として、例えば、特許文献2には、以下の技術が記載されている。図8に示すように、ドアウェザストリップ100の車幅方向内側(車内側)には、ドアサッシュ101から車体開口周縁部601側へ向けて突出する頂部510を有する大きな係合ブロック500とブリッジ部410を一体に形成し、一方、車体開口周縁部601には、ボディサイドアウタパネル650がドアサッシュ101側へ突出する膨出部670が形成されている。
係合ブロック500は、高速走行時におけるドアサッシュ101が吸い出される方向Fに対して膨出部670と干渉するように設定されているので、高速走行時にドアサッシュ101が車外側に吸い出されて移動した時、係合ブロック500が膨出部670に当接することにより、ドアサッシュ101がそれ以上車外側に吸い出されることを防止している。一方、係合ブロック500は、頂部510とブリッジ部410との間に傾斜部分を有しているので、ドア開方向Oにおいて、膨出部670と干渉しない。
特開2010-36602号公報 特開2011-25855号公報
しかし、特許文献2の技術では、ドアウェザストリップ100に関し、大きな係合ブロック500とブリッジ部410を新たに形成するので重くなる問題がある。更に、ボディサイドアウタパネル650に関しても、係合ブロック500と当接可能にするために、ドアサッシュ101側に突出する膨出部670を形成する新たな加工が必要である。したがって、コスト面及び軽量化の観点で課題を有している。
本発明は、自動車の高速走行時における車内外の圧力差により、自動車用ドアのドアフレームが車外側に吸い出されることを抑制することができ、低コスト化及び軽量化を図ることができる自動車用のドアウェザストリップを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の本発明は、自動車のドアと車体開口部周縁との間をシールし、前記ドアのドアフレームの外周に取付けられるドアウェザストリップであって、ドアウェザストリップは、少なくとも、ドアフレーム又はドアモールに取付けられる取付基部と、取付基部から、上方、且つ車幅方向外側に突出して延設して形成され、ドアの閉時に車体開口部周縁に弾接するシールリップを備え、シールリップ又はシールリップの近傍には、自動車の走行時における車内外の圧力差によってドアフレームに車幅方向外側への力が発生した時に、シールリップの撓みを抑制する撓み抑制部が形成されていることを特徴とするドアウェザストリップである。
請求項1の本発明では、ドアウェザストリップは、少なくとも、ドアフレーム又はドアモールに取付けられる取付基部と、取付基部から、上方、且つ車幅方向外側に突出して延設して形成され、ドアの閉時に車体開口部周縁に弾接するシールリップを備え、シールリップ又はシールリップの近傍には、自動車の走行時における車内外の圧力差によってドアフレームに車幅方向外側(車外側)への力F1が発生した時に、シールリップの撓みを抑制する撓み抑制部が形成されているので、シールリップの撓みが抑えられ、シールリップと車体開口部周縁との間に発生する車幅方向内側(車内側)方向への反力F2を車外側に吸い出される方向の力F1と同等又はF1に近づけることができる。その結果、ドアフレームが車外側に吸い出されることを抑制することができるので、高速走行時の遮音性の向上が図られ、又、ドアフレームの撓み変形を抑制することができる。
請求項2の本発明は、撓み抑制部は、シールリップの車幅方向内側近傍の取付基部から上方、且つ車幅方向外側に突出して延設され、ドア閉時に車体開口部周縁に当接しない突出片であるドアウェザストリップである。
請求項2の本発明では、撓み抑制部は、シールリップの車幅方向内側(車内側)近傍の取付基部から上方、且つ車幅方向外側に突出して延設された突出片である、すなわち、突出片はシールリップと独立に形成されている。すなわち、シールリップと突出片は所定の間隔を空けてそれぞれ取付基部の表面に接続されている。突出片による撓み抑制部を形成することにより、自動車の走行時における車内外の圧力差によってドアフレームに車外側への力が発生し、シールリップが撓み始めた場合であっても、シールリップの車内側が突出片の車外側に当接することにより、シールリップが一定以上撓むことを防止することができるので、ドアフレームが車外側に吸い出されることを抑制することができ、高速走行時の遮音性の向上が図られ、又、ドアフレームの撓み変形を抑制することができる。
又、突出片は、シールリップとは独立してシールリップの車内側近傍の取付基部に形成され、ドア閉時に車体開口部周縁に当接しないので、シールリップのドアの閉時の撓みも従来と同様に行うことができる。したがって、簡易な構造で、且つドアパネル側に新たな加工も必要なく、従来とほぼ同等のコストと重量でドアフレームが吸い出されることを抑制することができる。
請求項3の本発明は、突出片は、シールリップより硬質の材料で形成されているドアウェザストリップである。請求項3の本発明では、突出片は、シールリップより硬質の材料で形成されているので、車両の走行時における車内外の圧力差によってドアフレームに車外側の力が発生し、シールリップが撓み始め、シールリップが突出片に当接し、突出片に車内側方向の力が加わった場合にも、突出片がその力によって変形することを防止することができる。その結果、シールリップの撓みをより抑制することができ、ドアフレームが車外側に吸い出されることを抑制することができるので、高速走行時の遮音性の向上が図られ、又、ドアフレームの撓み変形を抑制することができる。
請求項4の本発明は、撓み抑制部は、シールリップの車幅方向内側であり、取付基部との付け根部分に形成されたシールリップより硬質の硬質部であるドアウェザストリップである。
請求項4の本発明では、撓み抑制部は、シールリップの車幅方向内側(車内側)であり、取付基部との付け根部分に形成されたシールリップより硬質の硬質部である、すなわち、硬質部は、シールリップの一部として、シールリップの取付基部との付け根部分に形成される。その結果、車両の走行時における車内外の圧力差によってドアフレームに車外側の力が発生した場合であっても、シールリップに形成される硬質部により、シールリップが一定以上撓むことを防止することができるので、ドアフレームが車外側に吸い出されることを抑制することができ、高速走行時の遮音性の向上が図られ、又、ドアフレームの撓み変形を抑制することができる。
又、硬質部は、シールリップの一部として、シールリップの取付基部との付け根部分に形成されるので、簡易な構造で、且つドアパネル側に新たな加工も必要なく、従来とほぼ同等のコストと重量でドアフレームが吸い出されることを抑制することができる。
請求項5の本発明は、シールリップのボディパネルに弾接する部分には、摩擦係数の大きい高摩擦部が形成されているドアウェザストリップである。
撓み抑制部を形成することにより、シールリップが一定以上撓むことを防止することができるが、車両の走行速度が上がり、車内外の圧力差が更に増加してドアフレームに車幅方向外側の力F1が増大した場合、F1が撓みの抑制されたシールリップとボディパネルとの間に発生する車内側方向への反力F2を上回ると、シールリップのボディパネルに弾接する部分が車外側に移動することによってドアフレームの吸い出しが発生する場合がある。
請求項5の本発明は、シールリップのボディパネルに弾接する部分には、摩擦係数の大きい高摩擦部が形成されているので、シールリップのボディパネルに弾接する部分が車外側に移動することを防止することができ、ドアフレームが車外側に吸い出されることを更に抑制することができる。その結果、高速走行時の遮音性の向上が図られ、又、ドアフレームの撓み変形を更に抑制することができる。
又、高摩擦部は、シールリップのボディパネルに弾接する部分に形成されているので、簡易な構造で、且つドアパネル側に新たな加工も必要なく、従来とほぼ同等のコストと重量でドアフレームが吸い出されることを抑制することができる。
ドアウェザストリップは、少なくとも、ドアフレーム又はドアモールに取付けられる取付基部と、取付基部から、上方、且つ車幅方向外側に突出して延設して形成され、ドアの閉時に車体開口部周縁に弾接するシールリップを備え、シールリップ又はシールリップの近傍には、自動車の走行時における車内外の圧力差によってドアフレームに車幅方向外側(車外側)への力F1が発生した時に、シールリップの撓みを抑制する撓み抑制部が形成されているので、シールリップの撓みが抑えられ、シールリップと車体開口部周縁との間に発生する車内側方向への反力F2を車外側に吸い出される方向の力F1と同等又はF1に近づけることができる。その結果、ドアフレームが車幅方向内側(車外側)に吸い出されることを抑制することができるので、高速走行時の遮音性の向上が図られ、又、ドアフレームの撓み変形を抑制することができる。
本発明の実施形態に用いる自動車のドアの側面図である。 本発明の実施形態に用いるドアウェザストリップの全体の平面図である。 本発明の第1の実施形態に用いるドアウェザストリップの図1におけるA-A線に沿った断面図である。 本発明の第2の実施形態に用いるドアウェザストリップの図1におけるA-A線に沿った断面図である。 本発明の第3の実施形態に用いるドアウェザストリップの図1におけるA-A線に沿った断面図である。 従来のドアウェザストリップの図1におけるA-A線に沿った断面図である(特許文献1)。 図6のドアウェザストリップに関し、高速走行時におけるドアフレームの車幅方向外側(車外側)への吸い出しとドアウェザストリップの変化を説明する図1におけるA-A線に沿った断面図である。 従来の対策を説明する断面図である(特許文献2)。
本発明の第1の実施形態について、図1から図3に基づいて説明する。図1は自動車の側面図である。図1に示すように、フロント側及びリヤ側のいずれも自動車のドア1の上部の外周部にはドアフレーム2が設けられ、ドアフレーム2の外周部にはドアウェザストリップ10が取付けられ、ドア1と車体開口部周縁6(図3)の間をシールしている。
ドアウェザストリップ10において、図2に示すように、ドアフレーム2の上辺及び縦辺に対応する上辺部11と縦辺部13は、押出成形により長尺に成形され、ドアフレーム2のコーナー部に対応するコーナー部12の部分は、上辺部11と縦辺部13を接続し、型成形により形成されている。なお、本発明は、ドアウェザストリップ10の上辺部11に関するものである。又、本実施形態は、左側のフロントドアについて説明するものであるが、右側のフロントドアと両側のリヤドアにも適用可能である。
ドアウェザストリップ10が取付けられるドアフレーム2は、本発明においては、所謂ヒドンタイプのものである。図3に示すように、このヒドンタイプのドアフレーム2は、車外側の先端の幅が狭く、ドアフレーム2の外周に取付けられたドアモール60により覆われて、車外側からは見えないように構成されている。
本第1の実施形態では、ドアモール60は、モール部61とリテーナ部62とから連続的に形成されている。なお、モール部61とリテーナ部62は、それぞれ別体で形成してもよい。ドアモール60は、リテーナ部62がリベット、クリップやネジ等でドアフレーム2に固定されている。
モール部61は、ドアフレーム2の先端を覆うように所定の幅を有し、下端は、ヘヤピン状に折れ曲がっている。このヘヤピン状に折れ曲がった部分とドアフレーム2の内面とで図示しないガラスランを挟持して保持する。一方、上端も同様にヘヤピン状に折れ曲がってリテーナ部62に連続している。モール部61とリテーナ部62は、1枚のステンレススチール等の板金を折り曲げることにより形成されている。
リテーナ部62は、その断面形状が底部の広がった幅広のコ字状に形成される。リテーナ部62の車内側の先端部分はヘヤピン状に屈曲して形成され、リテーナ部62の車外側側端部分には、凹部63が形成されている。この凹部63に後述するドアウェザストリップ10の車外側ウェザストリップ20の車外側取付基部21を取付け、保持させることができる。
ドアフレーム2の車内側外周は、リテーナ部62が取付けられる車外側よりも車内側が階段状に低い位置に形成され、後述するドアウェザストリップ10の車内側ウェザストリップ30の車内側取付基部31が取り付け可能に、溝状のドアフレームリテーナ部2cが形成されている。ドアフレームリテーナ部2cは、ドアフレーム2のインナパネル2bを屈曲させて形成する。このため、ドアウェザストリップ10の車内側ウェザストリップ30は、車外側ウェザストリップ20に比べて低い位置に取付けられる。
ドアウェザストリップ10は、図3に示すように、車外側ウェザストリップ20と、車内側ウェザストリップ30と、車外側ウェザストリップ20と車内側ウェザストリップ30を連結する連結部40とを備える。車外側ウェザストリップ20は、ドアフレーム2の車外側、すなわち、上述したリテーナ部62に取付けられ、車体開口部周縁6とドアフレーム2との間において、車外側の先端部分をシールする。
ドアウェザストリップ10の車外側ウェザストリップ20は、図3に示すように、車外側取付基部21、シールリップ22と撓み抑制部50から構成される。又、車外側取付基部21の基盤部分には、芯部25が形成されている。車外側取付基部21は、車内側と車外側の側端の底面がドアモール60のリテーナ部62に当接し、車外側の側端は、ドアモール60のリテーナ部62の凹部63に嵌挿される。撓み抑制部50については、後に詳述する。
なお、本発明の特許請求の範囲との関係において、特許請求の範囲における請求項1の「・・・、前記ドアウェザストリップは、少なくとも、前記ドアフレーム又はドアモールに取付けられる取付基部と、・・・。」の「取付基部」は、この車外側取付基部21を示すものである。
シールリップ22は、リップ状のシール部を形成し、車外側ウェザストリップ20の車外側取付基部21から上方、且つ車外側に突出して延設される。又、シールリップ22の先端部分であり、ドアが閉じられた時に車体開口部周縁6に当接する部分には、車体開口部周縁6側に凸部23が形成されている。ドア1が閉じられると、シールリップ22は、車体開口部周縁6に撓んで弾接し、車体開口部周縁6とドアモール60の先端との間の隙間を塞ぐことができる。シールリップ22は、リップ状であるため、撓みやすく、ドア閉力を減少させることができる。なお、凸部23は形成されていなくてもよい。
ドアウェザストリップ10の車内側ウェザストリップ30は、図3に示すように、車内側取付基部31と、中空シール部32から構成される。車内側取付基部31は、ドアフレームリテーナ部2cに取付けられ、中空シール部32は、車体開口部周縁6の車内側の膨出部66に弾接して車体開口部周縁6とドアフレーム2の間をシールする。車内側取付基部31は、略板状に形成され、両側の側端はそれぞれドアフレーム2のドアフレームリテーナ部2cに嵌め込まれて、車内側ウェザストリップ30を保持することができる。又、車内側取付基部31の中心部には、芯部35が形成されている。
ドアウェザストリップ10において、車外側取付基部21及び車内側取付基部31の両芯部25、35は、硬質のEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)のソリッド材を使用した。ソリッド材の硬度は、国際ゴム硬度(IRHD)60以上である。
一方、車外側取付基部21及び車内側取付基部31の両芯部25、35と撓み抑制部50以外の部分、すなわち、芯部25以外の車外側取付基部21、シールリップ22、連結部40、芯部35以外の車内側取付基部31と中空シール部32は、軟質のEPDMのスポンジ材を使用した。スポンジ材の比重は、0.4以上1.0以下である。芯部25、35が設けられることで車外側取付基部21と車内側取付基部31の剛性を高くすることができる。なお、芯部25、35は形成されていなくてもよい。
次に、車両の走行時における車内外の圧力差によってドアフレーム2が車幅方向外側に吸い出される時に、シールリップ22の撓みを抑制する撓み抑制部50について説明する。本第1の実施形態における撓み抑制部50は、突出片51である。
図3に示すように、突出片51は、シールリップ22の車内側近傍であり、硬質の芯部25の上方のスポンジ材で形成されている車外側取付基部21の表面に接続し、上方、且つ車外側に突出して延設される。すなわち、シールリップ22と突出片51は所定の間隔を空けてそれぞれ車外側取付基部21の表面に接続されている。したがって、シールリップ22におけるドア1の閉時の撓みは従来と同様である。
突出片51は、硬質のEPDMのソリッド材を使用し、その硬度は、国際ゴム硬度(IRHD)60以上である。突出片51の硬度が国際ゴム硬度(IRHD)60未満の場合は、車両の走行時における車内外の圧力差によってドアフレーム2に車幅方向外側の力が発生し、シールリップ22が撓み始め、突出片51に当接した場合に、押された突出片51自身も変形し、シールリップ22の撓みの進行を抑えることが不十分となる。なお、突出片51の適切な硬度の範囲は、車外側取付基部21の芯部25の適切な硬度の範囲と同じであり、突出片51の硬度は、車外側取付基部21の芯部25と同じであってもよく、又、異なっていてもよい。
突出片51は、車外側取付基部21の車両上方側の表面に沿った平坦部52と平坦部52の車外側先端部から上方、且つ車外側に突出する傾斜部53から構成されている。傾斜部53は、シールリップ22に沿った弧状に形成されている。
車両の走行時における車内外の圧力差によってドアフレーム2に車幅方向外側の力が発生し、シールリップ22が撓み始めた場合、シールリップ22の車内側が突出片51の傾斜部53の車外側に面状に当接させることができ、又、平坦部52によって傾斜部53の車内側付根部分が車内側に倒れることを抑制することができる。
その結果、シールリップ22が一定以上に撓むことを防止することができるので、ドアフレーム2が車外側に吸い出されることを抑制することができ、高速走行時の遮音性の向上が図られ、又、ドアフレーム2の撓み変形を抑制することができる。なお、傾斜部53は、弧状でなく、直線状に形成してもよい。
図3において、平坦部52と傾斜部53は、それぞれ一定の厚さを有して連続して形成されているが、傾斜部53には、撓み始めたシールリップ22の車内側が当接し、車内側への力が加わるので、傾斜部53の厚さを平坦部52側方向に厚くする、又は、平坦部52と傾斜部53との接続部分を厚く形成すると傾斜部53が車内側に押されることをより抑えることができるので、シールリップ22の撓みをより抑制することができる。
上記において、突出片51は、平坦部52と傾斜部53によって構成されていたが、傾斜部53のみであってもよい。この場合、傾斜部53の車外側取付基部21との接続部側であり、傾斜部53の車内側を厚く形成すると傾斜部53が車内側に押されることをより抑えることができる。
更に、突出片51は、車外側取付基部21の芯部25から連続して一体として形成してもよい。芯部25から連続して一体として形成した場合は、突出片51の傾斜部53の付け根部分が車内側に押されることをより抑えることができる。
又、突出片51を別体として製作し、嵌合やクリップによって固定したり、金型を用いてインサート成形してもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について、図4に基づいて説明する。本第2の実施形態において、上記の第1の実施形態との相違点は、本第2の実施形態では、第1の実施形態におけるシールリップ22の撓みを抑制する撓み抑制部50として、シールリップ22から所定の間隔を空けて突出片51を独立して形成する代わりに、シールリップ22内にシールリップ22を構成するEPDMのスポンジ材より硬質の硬質部55を形成する点にある。硬質部55は、EPDMのソリッド材を使用した。
硬質部55は、図4に示すように、シールリップ22の車幅方向内側(車内側)であり、車外側取付基部21との付け根部分に形成されている。硬質部55は、シールリップ22の付け根部分から中央部分やや下方に亘って、すなわち、図7におけるシールリップ22が大きく弧状に変形する部分に形成されている。硬質部55の硬度は、第1の実施形態の突出片51と同様であり、国際ゴム硬度(IRHD)60以上である。
撓み抑制部50である突出片51を独立して形成する場合は、少なからず重量増となる。本第2の実施形態では、シールリップ22内に撓み抑制部である硬質部55を形成するので、車両の走行時における車内外の圧力差によってドアフレーム2に車幅方向外側の力が発生した場合であっても、シールリップ22に形成される硬質部55により、シールリップ22が一定以上撓むことを防止することができ、且つ重量増を防止することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について、図5に基づいて説明する。本第3の実施形態において、上記の第2の実施形態との相違点は、本第3の実施形態では、シールリップ22の先端部分であり、車体開口部周縁6に弾接する凸部23の車体開口部周縁6側には、摩擦係数の大きい高摩擦部56が更に形成されて点にある。
摩擦係数の大きい高摩擦部56は、押出成形時に、シールリップ22の先端部分であり、車体開口部周縁6に弾接する箇所のゴムの配合比、例えば、カーボンブラックの配合比を調整することによって形成した。なお、シールリップ22に凸部23を形成しない場合は、高摩擦部56は、シールリップ22が車体開口部周縁6と接触する部分に形成する。
撓み抑制部50として硬質部55を形成することにより、シールリップ22が一定以上撓むことを防止することができるが、車両の走行速度が上がり、車内外の圧力差が更に増加してドアフレーム2に車幅方向外側の力F1が増大し、F1が硬質部55によって撓みの少ないシールリップ22によるシールリップ22と車体開口部周縁6との間に発生する車内側方向への反力F2を上回ると、シールリップ22の車体開口部周縁6に弾接する部分が車外側に移動する場合がある。
本第3の実施形態では、シールリップ22の車体開口部周縁6に弾接する部分には、摩擦係数の大きい高摩擦部56が形成されているので、シールリップ22の車体開口周縁6に弾接する部分が車外側に移動することを防止することができ、ドアフレーム2が車外側に吸い出されることを抑制することができる。その結果、高速走行時の遮音性の向上が図られ、又、ドアフレーム2の撓み変形を抑制することができる。
高摩擦部56は、ゴムの配合比を調整することによって押出成形時に形成する代わりに、押出成形後に、シールリップ22の先端部分であり、車体開口部周縁6に弾接する凸部23に、例えば、刷毛塗り等によって形成してもよい。
なお、本第3の実施形態では、高摩擦部56を、硬質部55を形成した第2の実施形態のシールリップ22の先端部分に形成したが、突出片51を形成した第1の実施形態にも当然に適用することができる。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記の第1から第3の実施形態では、ドアウェザストリップ10は、車外側ウェザストリップ20と、車内側ウェザストリップ30と、車外側ウェザストリップ20と車内側ウェザストリップ30を連結する連結部40とを一体として形成したが、連結部40を形成せずに、車外側ウェザストリップ20、車内側ウェザストリップ30を別体として形成し、別々に取付ける形態や、車内側ウェザストリップ30も形成せず、車外側ウェザストリップ20のみを形成して取付ける形態であってもよい。
例えば、上記の第1から第3の実施形態では、ドアウェザストリップ10をEPDMによって形成したが、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)や動的架橋型熱可塑性エラストマー(TPV)によって形成してもよい。
例えば、上記の第1と第2の実施形態では、撓み抑制部50としての突出片51と硬質部55を国際ゴム硬度(IRHD)60以上のEPDMのソリッド材を用いて形成したが、上記のTPOやTPVによって形成してもよく、又、PP等の樹脂で形成してもよい。
1 ドア
2 ドアフレーム
6 車体開口部周縁
10 ドアウェザストリップ
11 上辺部
20 車外側ウェザストリップ
21 取付基部
22 シールリップ
23 凸部
25 芯部
30 車内側ウェザストリップ
40 連結部
50 撓み抑制部
51 突出片
52 平坦部
53 傾斜部
55 硬質部
56 高摩擦部
60 ドアモール

Claims (5)

  1. 自動車のドアと車体開口部周縁との間をシールし、前記ドアのドアフレームの外周に取付けられるドアウェザストリップであって、
    前記ドアウェザストリップは、少なくとも、前記ドアフレーム又はドアモールに取付けられる取付基部と、
    前記取付基部から、上方、且つ車幅方向外側に突出して延設して形成され、前記ドアの閉時に前記車体開口部周縁に弾接するシールリップを備え、
    前記シールリップ又は前記シールリップの近傍には、前記自動車の走行時における車内外の圧力差によって前記ドアフレームに車幅方向外側への力が発生した時に、前記シールリップの撓みを抑制する撓み抑制部が形成されていることを特徴とするドアウェザストリップ。
  2. 前記撓み抑制部は、前記シールリップの車幅方向内側近傍の前記取付基部から上方、且つ車幅方向外側に突出して延設され、前記ドア閉時に前記車体開口部周縁に当接しない突出片である請求項1に記載のドアウェザストリップ。
  3. 前記突出片は、前記シールリップより硬質の材料で形成されている請求項2に記載のドアウェザストリップ。
  4. 前記撓み抑制部は、前記シールリップの車幅方向内側であり、前記取付基部との付け根部分に形成された前記シールリップより硬質の硬質部である請求項1に記載のドアウェザストリップ。
  5. 前記シールリップの前記車体開口部周縁に弾接する部分には、摩擦係数の大きい高摩擦部が形成されている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のドアウェザストリップ。
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