JP2022044972A - 電気光学装置、および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮光性に優れた遮光壁を適正に形成することができる電気光学装置、および電子機器を提供すること。【解決手段】電気光学装置100において、第1基板10には、半導体膜31aを有するトランジスター30と、トランジスター30が位置する側の面に半導体膜31aより広い幅で半導体膜と平面視で重なる第1凹部19gが設けられた透光性部材19と、半導体膜31aと透光性部材19との間の層で第1凹部19gと平面視で重なるように延在する遮光性の走査線3aとを有している。走査線3aは、第1凹部19gの側壁19g2に沿って延在する遮光壁3a0を構成している。層間絶縁膜41には、半導体膜31aの側方にはコンタクトホール41gが設けられており、コンタクトホール41gの内部には、トランジスター30のゲート電極8aと走査線3aとを電気的に接続する遮光性の導電膜82aが設けられている。【選択図】図7

Description

本発明は、透光性部材とトランジスターとの間の層に走査線が設けられた電気光学装置、および電子機器に関するものである。
投射型表示装置のライトバルブとして用いられる液晶装置等の電気光学装置は、透光性の基板と画素電極との間に半導体膜が設けられており、半導体膜を利用してトランジスターが構成される。かかる電気光学装置において、基板の側から入射した光がトランジスターのチャネル領域やその近傍に入射すると、トランジスターに光リーク電流が発生する。そこで、基板と半導体膜との間に層間絶縁膜を設けるとともに、半導体膜に平面視で重なる遮光性の走査線を基板と層間絶縁膜との間に設け、基板の側から入射した光を走査線で遮る構造が提案されている(特許文献1参照)。また、特許文献1では、ゲート電極を覆う層間絶縁膜から走査線に到達するコンタクトホールを設け、コンタクトホールの内部に設けた遮光性の導電膜によってゲート電極と走査線とを電気的に接続するとともに、コンタクトホールの内部の遮光性の導電膜によって、半導体膜に対する遮光壁を構成する技術が提案されている。
国際公開番号WO2018/074060
特許文献1に記載の技術では、基板と半導体膜との間の下層側の層間絶縁膜、およびゲート電極を覆う上層側の層間絶縁膜を貫通するコンタクトホールの内部に設けた遮光性の導電膜によって半導体膜に対する遮光壁を構成するため、遮光性の導電膜をアスペクト比が大きいコンタクトホール内に成膜する必要がある。従って、従来技術のように、アスペクト比が大きいコンタクトホールに遮光性の導電膜をスパッタ法によって成膜した場合には、ステップカバレッジ性が十分でない。それ故、従来技術では、遮光性に優れた遮光壁を適正に形成することができないという課題がある。
上記課題を解決するために、本発明に係る電気光学装置の一態様は、半導体膜を有するトランジスターと、前記トランジスターが位置する側の面に前記半導体膜より広い幅で前記半導体膜と平面視で重なるように延在する第1凹部が設けられた透光性部材と、前記半導体膜と前記透光性部材との間の層で前記第1凹部と平面視で重なるように延在し、前記第1凹部の側壁に沿って延在する遮光壁を構成する遮光性の走査線と、前記半導体膜の側方で前記トランジスターのゲート電極と前記走査線とを電気的に接続するためのコンタクトホールが設けられた層間絶縁膜と、有することを特徴とする。
本発明を適用した電気光学装置は各種電子機器に用いられる。本発明において、電子機器が投射型表示装置である場合、投射型表示装置には、電気光学装置に供給される光を出射する光源部と、電気光学装置によって変調された光を投射する投射光学系と、が設けられる。
本発明の実施形態1に係る電気光学装置の平面図。 図1に示す電気光学装置の断面図。 図1に示す電気光学装置において隣り合う複数の画素の平面図。 図3に示す画素の1つを拡大して示す平面図。 図4のA1-A1′断面図。 図4のB1-B1′断面図。 図4のC1-C1′断面図。 図5および図6に示す走査線、半導体膜、ゲート電極等の平面図。 図5および図6に示す第1容量電極および第2容量電極等の平面図。 図5および図6に示すデータ線および容量線等の平面図。 図8に示すコンタクトホール周辺を拡大して示す平面図。 本発明の実施形態2に係る電気光学装置の平面図。 本発明の実施形態2に係る電気光学装置の断面図。 本発明の実施形態3に係る電気光学装置の平面図。 本発明の実施形態3に係る電気光学装置の断面図。 本発明の実施形態4に係る電気光学装置の平面図。 本発明の実施形態5に係る電気光学装置の説明図。 本発明の実施形態6に係る電気光学装置の説明図。 本発明の実施形態7に係る電気光学装置の説明図。 本発明を適用した電気光学装置を用いた投射型表示装置の概略構成図。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。また、以下の説明において、第1基板10に形成した各層を説明する際、上層側あるいは表面側とは透光性部材19が位置する側とは反対側(第2基板20が位置する側)を意味し、下層側とは透光性部材19が位置する側を意味する。また、第1基板10の面内方向で交差する2方向のうち、走査線3aが延在する方向を第1方向Xとし、データ線6aが延在する方向を第2方向Yとする。また、第1方向Xに沿う方向の一方側を第1方向Xの一方側X1とし、第1方向Xに沿う方向の他方側を第1方向Xの他方側X2とし、第2方向Yに沿う方向の一方側を第2方向Yの一方側Y1とし、第2方向Yに沿う方向の他方側を第2方向Yの他方側Y2とする。
また、本発明において、「幅方向」とは、延在方向に対して直交する方向である。例えば、以下に説明する第1凹部19g、走査線3a、および半導体膜31aは第1方向Xに延在していることから、第1凹部19gの幅方向、走査線3aの幅方向、および半導体膜31aの幅方向はいずれも、第2方向Yである。
[実施形態1]
1.電気光学装置100の構成
図1は、本発明の実施形態1に係る電気光学装置100の平面図である。図2は、図1に示す電気光学装置100の断面図である。図1および図2に示すように、電気光学装置100では、第1基板10と、第2基板20とが所定の隙間を介してシール材107によって貼り合わされており、第1基板10と第2基板20とが対向している。シール材107は第2基板20の外縁に沿うように枠状に設けられており、第1基板10と第2基板20との間でシール材107によって囲まれた領域に液晶層等の電気光学層80が配置されている。シール材107は、光硬化性を備えた接着剤、あるいは光硬化性および熱硬化性を備えた接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、あるいはガラスビーズ等のギャップ材が配合されている。本形態において、第1基板10および第2基板20はいずれも四角形であり、電気光学装置100の略中央には、表示領域10aが四角形の領域として設けられている。かかる形状に対応して、シール材107も略四角形に設けられ、シール材107の内周縁と表示領域10aの外周縁との間には、矩形枠状の周辺領域10bが設けられている。
第1基板10は、本体部分として、透光性部材19を有している。本形態において、透光性部材19は、石英基板やガラス基板等の基板本体190を含んでいる。本形態において、透光性部材19は基板本体190からなる。透光性部材19の第2基板20側の一方面19s側において、表示領域10aの外側には、第1基板10の一辺に沿ってデータ線駆動回路101および複数の端子102が設けられ、この一辺に隣接する他の辺に沿って走査線駆動回路104が設けられている。図示を省略するが、端子102には、フレキシブル配線基板が接続され、第1基板10には、フレキシブル配線基板を介して各種電位や各種信号が入力される。
透光性部材19の一方面19sの側において、表示領域10aには、ITO(Indium Tin Oxide)膜等からなる透光性の複数の画素電極9aがマトリクス状に形成され、複数の画素電極9aの各々が画素を構成する。画素電極9aに対して第2基板20側には第1配向膜16が形成されており、画素電極9aは、第1配向膜16によって覆われている。従って、基板本体190から第1配向膜16までが第1基板10に相当する。
第2基板20は、石英基板やガラス基板等の透光性基板からなる基板本体29を備えている。基板本体29において第1基板10と対向する一方面29sの側には、ITO膜等からなる透光性の共通電極21が形成されており、共通電極21に対して第1基板10側には第2配向膜26が形成されている。従って、基板本体29から第2配向膜26までが第2基板20に相当する。共通電極21は、第2基板20の略全面に形成されており、第2配向膜26によって覆われている。第2基板20には、基板本体29と共通電極21との間に樹脂、金属または金属化合物からなる遮光部材27が形成され、遮光部材27と共通電極21との間に透光性の保護膜28が形成されている。遮光部材27は、例えば、表示領域10aの外周縁に沿って延在する額縁状の見切り27aとして形成されている。遮光部材27は、隣り合う画素電極9aにより挟まれた領域と平面視で重なる領域にブラックマトリクス27bとしても形成されている。第1基板10の周辺領域10bのうち、見切り27aと平面視で重なる領域には、画素電極9aと同時形成されたダミー画素電極9bが形成されている。なお、第2基板20において画素電極9aと対向する位置にレンズが設けられることがあり、この場合、ブラックマトリクス27bが形成されないことが多い。
第1配向膜16および第2配向膜26は、例えば、SiO(x<2)、SiO、TiO、MgO、Al等の斜方蒸着膜からなる無機配向膜であり、電気光学層80に用いた負の誘電率異方性を備えた液晶分子を傾斜配向させている。このため、液晶分子は、第1基板10および第2基板20に対して所定の角度を成している。本形態において、第1配向膜16および第2配向膜26は、酸化シリコンからなる。このようにして、電気光学装置100は、VA(Vertical Alignment)モードの液晶装置として構成されている。
第1基板10には、シール材107より外側において第2基板20の角部分と重なる領域に、第1基板10と第2基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通用電極109が形成されている。基板間導通用電極109には、導電粒子を含んだ基板間導通材109aが配置されており、第2基板20の共通電極21は、基板間導通材109aおよび基板間導通用電極109を介して、第1基板10側に電気的に接続されている。このため、共通電極21は、第1基板10の側から共通電位が印加される。
電気光学装置100において、画素電極9aおよび共通電極21がITO膜等の透光性導電膜により形成されており、電気光学装置100は、透過型液晶装置として構成されている。かかる電気光学装置100では、第1基板10および第2基板20のうち、一方側の基板から電気光学層80に入射した光が他方側の基板を透過して出射される間に変調されて画像を表示する。本実施形態では、矢印Lで示すように、第2基板20から入射した光が第1基板10を透過して出射される間に電気光学層80によって画素毎に変調され、画像を表示する。
2.画素の概略構成
図3は、図1に示す電気光学装置100において隣り合う複数の画素の平面図である。図4は、図3に示す画素の1つを拡大して示す平面図であり、図4には、トランジスター30付近を拡大して示してある。図5は、図4のA1-A1′断面図である。図6は、図4のB1-B1′断面図である。図7は、図4のC1-C1′断面図である。なお、図3、図4、および後述する図8~図10では、各層を以下の線で表してある。また、図3、図4、および後述する図8~図10では、互いの端部が平面視で重なり合う層については、層の形状等が分かりやすいように、端部の位置をずらしてある。また、図3、図4、および図8においては、コンタクトホール41gを右上がりの斜線を付した領域で示し、第1凹部19gを左上がりの斜線を付した領域で示してある。
走査線3a=太い実線
半導体膜31a=細くて短い破線
ゲート電極8a=細い実線
第1容量電極4a=細くて長い破線
第2容量電極5a=細い一点鎖線
データ線6aおよび中継電極6b、6c=太くて長い破線
容量線7aおよび中継電極7b=太い二点鎖線
画素電極9a=太くて短い破線
図3および図4に示すように、第1基板10において第2基板20と対向する面には、複数の画素の各々に画素電極9aが形成されており、隣り合う画素電極9aにより挟まれた画素間領域に沿って走査線3a、データ線6a、および容量線7aが延在している。データ線6aは、画素間領域において第2方向Yに延在し、走査線3aは、画素間領域において第1方向Xに延在している。容量線7aは、画素間領域において第1方向Xおよび第2方向Yに沿って延在している。また、データ線6aと走査線3aとの交差に対応してトランジスター30が形成されている。ここで、走査線3a、データ線6a、および容量線7aは、遮光性を有している。従って、走査線3a、データ線6a、容量線7a、およびこれらの配線と同層の電極が形成された領域は、光が通過しない遮光領域18であり、遮光領域18で囲まれた領域は、光が透過する開口領域17である。
図5、図6および図7に示すように、第1基板10では、透光性部材19と画素電極9aとの間の層に走査線3aが設けられている。走査線3aと画素電極9aとの間の層には層間絶縁膜41が設けられており、層間絶縁膜41と画素電極9aとの間の層に半導体膜31aを備えたトランジスター30が設けられている。従って、透光性部材19と半導体膜31aとの間の層に走査線3aが設けられ、走査線3aと半導体膜31aとの間の層に層間絶縁膜41が設けられている。トランジスター30と画素電極9aとの間の層には層間絶縁膜42、43、44、45が順に積層されている。層間絶縁膜41、42、43、44、45は各々、酸化シリコン等の透光性の絶縁膜からなる。本形態において、少なくとも層間絶縁膜42、45は、画素電極9a側の面が化学的機械研磨等の平坦化処理によって連続した平面になっている。これに対して、層間絶縁膜41の画素電極9a側の面は平坦化処理が行われていない。
3.各層の詳細説明
図5および図6を参照するとともに、以下の図8~図10を適宜、参照して、第1基板10の詳細構成を説明する。図8は、図5および図6に示す走査線3a、半導体膜31a、ゲート電極8a等の平面図である。図9は、図5および図6に示す第1容量電極4aおよび第2容量電極5a等の平面図である。図10は、図5および図6に示すデータ線6aおよび容量線7a等の平面図である。なお、図8~図10には、それらの図に示す電極等の電気的な接続に関連するコンタクトホールを示すとともに、基準となる位置を示すために半導体膜31aおよび画素電極9aを示してある。
まず、図5および図6に示すように、第1基板10において、透光性部材19と層間絶縁膜41との間には、第1方向Xに沿って延在する走査線3aが成されている。走査線3aは、金属膜あるいは金属化合物膜等の遮光性の導電膜からなる。本形態において、走査線3aは、タングステンシリサイド、タングステン、窒化チタン等からなる。なお、透光性部材19には、後述する第1凹部19gが設けられている。
層間絶縁膜41と層間絶縁膜42との間には、画素スイッチング用のトランジスター30が構成されている。トランジスター30は、層間絶縁膜41の透光性部材19とは反対側の面に形成された半導体膜31aと、半導体膜31aの画素電極9a側に積層されたゲート絶縁膜32と、ゲート絶縁膜32の画素電極9a側で半導体膜31aと平面視で重なるゲート電極8aとを備えている。半導体膜31aは、ポリシリコン膜によって構成されている。ゲート絶縁膜32は、半導体膜31aを熱酸化した酸化シリコンからなる第1ゲート絶縁膜32aと、減圧CVD法等により形成された酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁膜32bとの2層構造からなる。ゲート電極8aは、導電性のポリシリコン膜、金属膜、あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。
層間絶縁膜41には、走査線3aとトランジスター30のゲート電極8aとを電気的に接続するためのコンタクトホール41gが設けられている。コンタクトホール41gは、ゲート絶縁膜32および層間絶縁膜41を貫通している。かかるコンタクトホール41gの詳細な構成は、図11を参照して後述する。
図8に示すように、走査線3aは、同一の幅寸法をもって第1方向Xに沿って直線的に延在している。半導体膜31aは、走査線3aとデータ線6aとの交差部分から第1方向Xの他方側X2に延在しており、走査線3aと平面視で重なっている。半導体膜31aは、ゲート電極8aと平面視で重なる部分がチャネル領域31cになっている。本形態において、トランジスター30はLDD(Lightly Doped Drain)構造を有している。従って、半導体膜31aにおいて、チャネル領域31cに対してデータ線6aが位置する第1方向Xの一方側X1のデータ線側ソースドレイン領域31sは、チャネル領域31cから離間する第1領域31tと、第1領域31tとチャネル領域31cとに挟まれた第1低濃度領域31uとを有しており、第1低濃度領域31uは、第1領域31tより不純物濃度が低い。また、半導体膜31aにおいて、チャネル領域31cに対してデータ線6aと反対側の第1方向Xの他方側X2の画素電極側ソースドレイン領域31dは、チャネル領域31cから離間する第2領域31eと、第2領域31eとチャネル領域31cとに挟まれた第2低濃度領域31fとを有しており、第2低濃度領域31fは、第2領域31eより不純物濃度が低い。
ゲート電極8aは、第1電極部8a0と第2電極部8a1、8a2とを有する。第1電極部8a0は、ゲート絶縁膜32を介して半導体膜31aと平面視で重なるように第2方向Yに延在する。第2電極部8a1、8a2は、半導体膜31aの第2方向Yの両側で第1電極部8a0の第2方向Yの両側の端部から半導体膜31aに沿って第1方向Xに延在している。第2電極部8a1、8a2は、半導体膜31aと平面視で重なっていない。
図5および図6において、トランジスター30の上層側において、層間絶縁膜42と層間絶縁膜43との間には、第1容量電極4a、誘電体膜40および第2容量電極5aが順に積層された積層膜550によって、容量素子55が構成されている。容量素子55は、画素電極9aと共通電極21との間に構成された液晶容量で保持される画像信号の変動を防ぐ保持容量である。第1容量電極4aおよび第2容量電極5aは、導電性のポリシリコン膜、金属膜、あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。本形態において、第1容量電極4aおよび第2容量電極5aは、導電性のポリシリコン膜からなる。
図9に示すように、第1容量電極4aは、走査線3aおよび半導体膜31aと平面視で重なるように第1方向Xに延在する本体部分4a1と、本体部分4a1からデータ線6aと平面視で重なるように突出した突出部4a2とを有しており、本体部分4a1の端部は、層間絶縁膜42に形成されたコンタクトホール42aを介して半導体膜31aの第2領域31eに電気的に接続されている。第1容量電極4aは、データ線6aと重なる半導体膜31aの端部と、平面視で重ならないように切り欠き4a3が形成されている。
第2容量電極5aは、第1容量電極4aの本体部分5a1と平面視で重なる本体部分5a1と、第1容量電極4aの突出部4a2と平面視で重なる突出部5a2とを有している。従って、容量素子55は、半導体膜31aと重なるように第1方向Xに延在する第1部分55aと、データ線6aと重なるように第2方向Yに延在する第2部分55bとを有する。それ故、容量素子55の静電容量が大きい。
第2容量電極5aは、第1容量電極4aと同様、データ線6aと重なる半導体膜31aの端部と、平面視で重ならないように切り欠き5a3が形成されている。また、第2容量電極5aの本体部分5a1の第1方向Xの他方側X2の端部には、第1容量電極4aの本体部分4a1の端部と重ならないように切り欠き5a4が形成されている。
図5および図6において、層間絶縁膜43の上層側には層間絶縁膜44、45が形成されている。層間絶縁膜43と層間絶縁膜44の層間にはデータ線6a、および中継電極6b、6cが設けられている。データ線6a、および中継電極6b、6cは同一の導電膜からなる。データ線6a、および中継電極6b、6cはいずれも、金属膜あるいは金属化合物膜等の遮光性の導電膜からなる。例えば、データ線6a、および中継電極6b、6cは、チタン層/窒化チタン層/アルミニウム層/窒化チタン層の多層構造や、窒化チタン層/アルミニウム層/窒化チタン層の多層構造からなる。
層間絶縁膜42および層間絶縁膜43にはコンタクトホール43aが設けられており、コンタクトホール43aは、ゲート絶縁膜32、層間絶縁膜42および層間絶縁膜43を貫通している。データ線6aは、コンタクトホール43aを介して、半導体膜31aの第1領域31tに電気的に接続されている。コンタクトホール43aは、図10を参照して説明した第1容量電極4aの切り欠き4a3、および第2容量電極5aの切り欠き5a3に相当する部分に形成される。従って、コンタクトホール43aと容量素子55とを離間させることができる。層間絶縁膜43にはコンタクトホール43bが設けられており、コンタクトホール43bは、層間絶縁膜43を貫通している。中継電極6bは、コンタクトホール43bを介して第1容量電極4aに電気的に接続されている。コンタクトホール43bは、図9を参照して説明した第2容量電極5aの切り欠き5a4に相当する部分に形成される。層間絶縁膜43にはコンタクトホール43cが設けられており、中継電極6cは、コンタクトホール43cを介して第2容量電極5aに電気的に接続されている。本形態において、中継電極6cは、半導体膜31aの少なくとも第1低濃度領域31uから第2低濃度領域31fまでを画素電極9aの側から覆い、少なくとも第1低濃度領域31uと平面視で重なっている。
層間絶縁膜44と層間絶縁膜45の層間には、容量線7aおよび中継電極7bが設けられている。容量線7aおよび中継電極7bは同一の導電膜からなる。容量線7aおよび中継電極7bはいずれも、金属膜あるいは金属化合物膜等の遮光性の導電膜からなる。例えば、容量線7aおよび中継電極7bは、チタン層/窒化チタン層/アルミニウム層/窒化チタン層の多層構造や、窒化チタン層/アルミニウム層/窒化チタン層の多層構造からなる。
層間絶縁膜44にはコンタクトホール44cが設けられており、容量線7aは、コンタクトホール44cを介して中継電極6cに電気的に接続されている。従って、容量線7aは、中継電極6cを介して第2容量電極5aに電気的に接続されており、第2容量電極5aには、容量線7aから共通電位が印加される。層間絶縁膜44にはコンタクトホール44bが設けられており、中継電極7bは、コンタクトホール44bを介して中継電極6bに電気的に接続されている。
層間絶縁膜45には、コンタクトホール45aが設けられており、画素電極9aは、コンタクトホール45aを介して中継電極7bに電気的に接続されている。従って、画素電極9aは、中継電極7b、6bを介して第1容量電極4aに電気的に接続されている。ここで、第1容量電極4aは、コンタクトホール42aを介して半導体膜31aの第2領域31eに電気的に接続していることから、画素電極9aは、第1容量電極4aを介して半導体膜31aの第2領域31eに電気的に接続されている。
4.コンタクトホール41g周辺の構成
図11は、図8に示すコンタクトホール41g周辺を拡大して示す平面図である。ゲート電極8aは、ポリシリコン膜81aと遮光性の導電膜82aとを積層して構成されている。図11では、ポリシリコン膜81aに右下がりの斜線を付し、遮光性の導電膜82aに右上がりの斜線を付してある。従って、右下がりの斜線、および右上がりの斜線が付された領域は、ポリシリコン膜81aと遮光性の導電膜82aとが積層されていることを示す。
図11に示すように、コンタクトホール41gは、半導体膜31aの側方の両側で第1方向Xに沿って延在しており、ゲート電極8aおよび走査線3aの双方と平面視で重なっている。従って、ゲート電極8aは、コンタクトホール41gを介して走査線3aに電気的に接続されているので、走査線3aから走査信号が印加される。
ここで、コンタクトホール41gは、少なくとも、第2低濃度領域31fに沿って設けられている。本形態において、コンタクトホール41gは、少なくとも、第1低濃度領域31uの側方の両側からチャネル領域31cの側方の両側を通って、第2低濃度領域31fの側方の両側まで延在している。
本形態において、ゲート電極8aは、半導体膜31aと交差するように第2方向Yに延在した導電性のポリシリコン膜81aと、ポリシリコン膜81aを覆う遮光性の導電膜82aとを積層することによって構成されている。導電膜82aは、ポリシリコン膜81aより遮光性が高く、抵抗が小さい膜からなる。例えば、導電膜82aは、例えば、タングステンシリサイド膜等のシリサイド膜からなる。
導電膜82aは、ポリシリコン膜81aより広い範囲にわたって形成されており、ポリシリコン膜81aの全体を覆っている。従って、ゲート電極8aにおいてポリシリコン膜81aが形成されている領域では、ポリシリコン膜81aと遮光性の導電膜82aの2層構造になっており、ゲート電極8aにおいてポリシリコン膜81aが形成されていない領域では、導電膜82aの単層構造になっている。例えば、図6、7に示すように、ゲート電極8aにおいて、コンタクトホール41gの内部にはポリシリコン膜81aが形成されておらず、導電膜82aの単層構造になっている。従って、導電膜82aは、コンタクトホール41gの側面全体に沿って設けられており、後述する遮光壁3a0とは別の遮光壁を構成している。これに対して、第1電極部8a0のうち、コンタクトホール41gの外側の部分では、ポリシリコン膜81aと導電膜82aとの2層構造になっている。
かかる構成は、以下の工程によって実現される。まず、走査線3a、層間絶縁膜41、半導体膜31a、およびゲート絶縁膜32を形成する。次に、導電性のポリシリコン膜を形成した後、ポリシリコン膜をパターニングし、半導体膜31aに対して交差する第2方向Yに延在するポリシリコン膜81aを形成する。
次に、エッチングマスクを形成した状態で、ゲート絶縁膜32、ポリシリコン膜81aおよび層間絶縁膜41をエッチングし、コンタクトホール41gを形成する。従って、コンタクトホール41gの内部には、ポリシリコン膜81aが存在しない。次に、遮光性の導電膜を形成した後、図11に示すように、遮光性の導電膜をパターニングし、遮光性の導電膜82aを形成する。
5.遮光壁3a0等の構成
図5~図8に示すように、透光性部材19において、トランジスター30が位置する側の面には、半導体膜31aと平面視で重なるように半導体膜31aに沿って第1方向Xに延在する第1凹部19gが設けられている。透光性部材19は透光性の基板本体190を含んでおり、第1凹部19gの少なくとも一部は、基板本体190に形成されている。本形態において、透光性部材19は透光性の基板本体190からなる。このため、第1凹部19gの全体が基板本体190に形成されている。本実施形態では、第1凹部19gは、透光性部材19の一部を、内部の方向である深さ方向に掘り下げて形成される。第1凹部19gは、凹形状の側面に対応する側壁19g2、および凹形状の底部に対応する底壁19g1を含む。従って、底壁19g1、および側壁19g2により囲われた領域は、第1凹部19gの内側である内部の領域を構成する。また、第1凹部19gは、開口縁19g0を含み、開口縁19g0の位置は底壁19g1の位置より高い。
ここで、走査線3aは、層間絶縁膜41と透光性部材19との間の層で第1凹部19gと平面視で重なるように延在している。本形態において、第1凹部19gは、半導体膜31aの延在方向の全域にわたって延在している。また、第1凹部19gは、表示領域10aにおいて走査線3aの延在方向の全域にわたって連続して延在している。
第1凹部19gは、第2方向Yに相当する幅方向において半導体膜31aより幅が広い。また、半導体膜31aは、第1凹部19gの第2方向Yに相当する幅方向の中央位置で第1方向Xに延在している。
走査線3aは、第2方向Yに相当する幅方向において、第1凹部19gより幅が広い。また、第1凹部19gは、走査線3aの第2方向Yに相当する幅方向の中央位置で走査線3aに沿って第1方向Xに延在している。このため、第1凹部19gが形成されている領域は、走査線3aが形成されている領域に含まれている。また、走査線3aは、第1凹部19gの内部において第1凹部19gの底壁19g1および側壁19g2と重なるとともに、第1凹部19gの外側まで設けられている。
それ故、透光性部材19の側からみたとき、半導体膜31aは、第1凹部19gの底壁19g1に重なる走査線3aによって覆われている。また、半導体膜31aの幅方向の両側では、第1凹部19gの側壁19g2が半導体膜31aに沿って延在している。また、層間絶縁膜41は、第1凹部19gの深さより薄い膜厚で形成されている。また、層間絶縁膜41のトランジスター30側の面は平坦化処理が行われていない。このため、層間絶縁膜41のトランジスター30側の面には、下層側の第1凹部19gの形状が反映された第2凹部41hが形成されており、かかる第2凹部41hの内部に半導体膜31aが設けられている。より具体的には、半導体膜31aは、第2凹部41hの底部に設けられている。また、半導体膜31aは、第1凹部19gおよび第2凹部41hの深さより薄い膜厚で形成されている。従って、半導体膜31aの全体が、第1凹部19gの内部に位置しており、半導体膜31aは、第1凹部19gの開口縁19g0より第1凹部19gの底壁19g1側の高さ位置に設けられている。それ故、半導体膜31aは、幅方向の両側から第1凹部19gの側壁19g2によって覆われており、走査線3aのうち、半導体膜31aの幅方向の両側で第1凹部19gの側壁19g2に重なる部分は、半導体膜31aに沿って第1方向Xに延在する遮光壁3a0を構成している。
本形態において、第1凹部19gの幅は、一対のコンタクトホール41gの間隔より広く、一対のコンタクトホール41gは、第1凹部19gと平面視で重なっている。従って、導電膜82aは、第1凹部19gの内側で走査線3aと電気的に接続されている。また、遮光壁3a0を半導体膜31aに対する第1遮光壁としたとき、遮光壁3a0と半導体膜31aとの間には、コンタクトホール41gの内部に位置する遮光性の導電膜82aによって、半導体膜31aに対する第2遮光壁が構成されている。また、第1凹部19gは、コンタクトホール41gより大きく形成されるので、第1凹部19gのアスペクト比を、比較的小さくすることができる。
6.本形態の主な効果
以上説明したように、本実施形態の電気光学装置100において、第2基板20の側から入射した光は、半導体膜31aに対して第2基板20の側に設けられたデータ線6a、中継電極6c、容量線7a等によって遮られるため、半導体膜31aへの入射が抑制される。また、第1基板10の側から出射した光が再び、第1基板10の側から入射した場合でも、半導体膜31aに対して透光性部材19の側に設けられた走査線3aによって遮られるため、半導体膜31aへの入射が抑制される。それ故、容易に遮光効果の高い構造を形成することができ、トランジスター30では光電流に起因する誤動作が発生しにくい。
また、透光性部材19のトランジスター30が位置する側の面には、半導体膜31aと平面視で重なるように半導体膜31aに沿って延在する第1凹部19gが設けられ、走査線3aのうち、第1凹部19gの側壁19g2に重なる部分は、半導体膜31aを幅方向の両側から覆う遮光壁3a0を構成している。従って、半導体膜31aに交差する第2方向Yに進行する光を遮光壁3a0によって遮ることができる。また、半導体膜31aは、第2凹部41hの内部に位置しており、第1凹部19gの開口縁19g0より第1凹部19gの底壁19g1側の高さ位置に設けられている。それ故、第2基板20の側から入射した後、半導体膜31aに交差する第2方向Yに進行する光、および第1基板10の側から入射した後、半導体膜31aに交差する第2方向Yに進行する光の双方を遮光壁3a0によって遮ることができ、半導体膜31aへの入射が抑制される。それ故、トランジスター30では光電流に起因する誤動作が発生しにくい。
ここで、遮光壁3a0は、走査線3aを形成する際、アスペクト比が比較的小さい第1凹部19gの内壁に沿うように形成された部分である。従って、スパッタ法のように、ステップカバレッジ性が低い成膜法によっても遮光壁3a0を形成でき、高価な材料ガスを用いたCVD法を行う必要がない。それ故、製造コストを低減することができる。
また、半導体膜31aと遮光壁3a0との間において、半導体膜31aの側方には、走査線3aとゲート電極8aを電気的に接続する導電膜82aが内側に設けられたコンタクトホール41gが設けられている。従って、半導体膜31aに交差する第2方向Yに進行する光をコンタクトホール41g内の導電膜82aによって遮ることができ、半導体膜31aへの入射が抑制される。それ故、トランジスター30では光電流に起因する誤動作が発生しにくい。ここで、コンタクトホール41gは、層間絶縁膜41およびゲート絶縁膜32のみを貫通しているので、アスペクト比が比較的小さい。従って、スパッタ法のように、ステップカバレッジ性が低い成膜法によってもコンタクトホール41gの内部に導電膜82aを形成でき、高価な材料ガスを用いたCVD法を行う必要がない。
また、チャネル領域31cと第2領域31eとの間に第2低濃度領域31fを設けることによって、トランジスター30のオフリーク電流を低減しており、第1凹部19gの側壁19g2、およびコンタクトホール41gは、少なくとも第2低濃度領域31fに沿って設けられている。このため、半導体膜31aに交差する第2方向Yから第2低濃度領域31fに向けて進行する光を、走査線3aの側壁19g2に設けられた遮光壁3a0、およびコンタクトホール41gの内部の導電膜82aによって遮ることができる。従って、第2低濃度領域31fへの光の入射を効率よく抑制している。それ故、トランジスター30は、LDD構造による特性を十分に発揮することができる。
また、ゲート電極8aは、導電性のポリシリコン膜81aと遮光性の導電膜82aとを含み、遮光性の導電膜82aがコンタクトホール41gの側面に沿って設けられている。このため、ゲート電極8aの遮光性が高く、抵抗が低い。また、導電膜82aとゲート絶縁膜32との間に導電性のポリシリコン膜81aが介在しているので、トランジスター30の閾値電圧が安定している。
[実施形態2]
図12は、本発明の実施形態2に係る電気光学装置100の平面図である。図13は、本発明の実施形態2に係る電気光学装置100の断面図である。図13には、図12に示すD2-D2′線に沿って電気光学装置100を切断した様子を模式的に示してある。なお、本形態、および以下に説明する形態の基本的な構成は、実施形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図12および図13に示すように、本形態でも、実施形態1と同様、透光性部材19においてトランジスター30が位置する側の面には、半導体膜31aと平面視で重なるように半導体膜31aに沿って延在する第1凹部19gが設けられており、走査線3aは、層間絶縁膜41と透光性部材19との間の層で第1凹部19gと平面視で重なるように延在している。また、半導体膜31aの側方には、走査線3aとゲート電極8aを電気的に接続する導電膜82aが内側に設けられたコンタクトホール41gが設けられている。
本形態において、第1凹部19gの幅は、一対のコンタクトホール41gの間隔より狭く、一対のコンタクトホール41gは、第1凹部19gと平面視で重ならない位置に設けられている。それ故、導電膜82aは、第1凹部19gの外側で走査線3aと電気的に接続されている。また、遮光壁3a0を半導体膜31aに対する第1遮光壁としたとき、遮光壁3a0に対して半導体膜31aと反対側には、コンタクトホール41gの内部に位置する遮光性の導電膜82aによって、半導体膜31aに対する第2遮光壁が構成されている。その他の構成は、実施形態1と同様である。
このように構成した場合も、実施形態1と同様、半導体膜31aに交差する第2方向Yに進行する光を、第1凹部19gの側壁19g2に重なる遮光壁3a0によって遮ることができる。また、半導体膜31aは、第1凹部19gの内部に位置しており、第1凹部19gの開口縁より第1凹部19gの底壁19g1側の高さ位置に設けられている。それ故、第2基板20の側から入射した後、半導体膜31aに交差する第2方向Yに進行する光、および第1基板10の側から入射した後、半導体膜31aに交差する第2方向Yに進行する光の双方を遮光壁3a0によって遮ることができる等、実施形態1と同様な効果を奏する。
また、遮光壁3a0は、走査線3aを形成する際、アスペクト比が比較的小さい第1凹部19gの内壁に沿うように形成された部分である。従って、スパッタ法のように、ステップカバレッジ性が低い成膜法によっても遮光壁3a0を形成でき、高価な材料ガスを用いたCVD法を行う必要がない。それ故、製造コストを低減することができる。また、コンタクトホール41gは、層間絶縁膜41およびゲート絶縁膜32のみを貫通しているので、アスペクト比が比較的小さい。従って、スパッタ法のように、ステップカバレッジ性が低い成膜法によってもコンタクトホール41gの内部に導電膜82aを形成でき、高価な材料ガスを用いたCVD法を行う必要がない。
[実施形態3]
図14は、本発明の実施形態3に係る電気光学装置100の平面図である。図15は、本発明の実施形態3に係る電気光学装置100の断面図である。図15には、図12に示すA3-A3′線に沿って電気光学装置100を切断した様子を模式的に示してある。
図14および図15に示すように、本形態でも、実施形態1と同様、透光性部材19においてトランジスター30が位置する側の面には、半導体膜31aと平面視で重なるように半導体膜31aに沿って延在する第1凹部19gが設けられており、走査線3aは、層間絶縁膜41と透光性部材19との間の層で第1凹部19gと平面視で重なるように延在している。従って、走査線3aは、半導体膜31aの幅方向の両側に遮光壁3a0を構成しているので、第2方向Yに進行する光を遮光壁3a0によって遮ることができる等、実施形態1、2と同様な効果を奏する。
本形態において、第1凹部19gは、図1に示す表示領域において、半導体膜31aに対応して、走査線3aに沿って複数設けられている。従って、第1凹部19gの幅方向である第2方向Yの端部に位置する側壁19g2に加えて、第1凹部19gの長手方向である第1方向Xの端部に位置する側壁19g2にも遮光壁3a0が設けられている。それ故、第1凹部19gに沿って第1方向Xに進行しようとする光を遮光壁3a0によって遮ることができる。また、走査線3aに沿って、分割された第1凹部19gは、複数設けられているので、基板本体190等でのクラック等の発生を抑制することができる。その他の構成は、実施形態1、2と同様である。また、本構成は、以下の実施形態にも適用可能である。
[実施形態4]
図16は、本発明の実施形態4に係る電気光学装置100の平面図である。図16に示すように、走査線3aとゲート電極8aとを電気的に接続するコンタクトホール41gについては、半導体膜31aに沿って延在せず、チャネル領域31cの両側のみに設けられている態様であってもよい。かかる構成でも、図7に示す遮光壁3a0が形成されているので、第2方向Yに進行する光を遮光壁3a0によって遮ることができる。その他の構成は、実施形態1、2と同様である。
[実施形態5]
図17は、本発明の実施形態5に係る電気光学装置100の説明図である。図17には、走査線3aの周辺を拡大して示してある。図17において、本形態では、実施形態1、2と同様、透光性部材19とトランジスター30との間には走査線3aが形成されている。走査線3aは、金属膜あるいは金属化合物膜等の遮光性の導電膜からなる。例えば、例えば、走査線3aは、タングステンやタングステンシリサイド等からなる。
本形態では、透光性部材19と走査線3aとの間にはシリコン膜2aが設けられている。本形態において、シリコン膜2aはポリシリコン膜である。ここで、シリコン膜2aの熱膨張係数は、走査線3aの熱膨張係数と酸化シリコンの熱膨張係数との間にある。例えば、走査線3aは、タングステンを含んでおり、熱膨張係数は約4.5×10-6/Kである。透光性部材19は、酸化シリコンを主成分とする基板本体190からなり、熱膨張係数は約0.5×10-6/Kである。シリコン膜2aの熱膨張係数は約3.9×10-6/Kである。このため、酸化シリコンと走査線3aとの間における熱膨張率の差に起因して発生する応力をシリコン膜2aにより緩和することができるので、走査線3aにクラック等が発生することをより確実に抑制することができる。それ故、走査線3aのクラックから半導体膜31aへの光の入射を抑制することができる。その他の構成は、実施形態1、2と同様である。
[実施形態6]
図18は、本発明の実施形態6に係る電気光学装置100の説明図である。図18には、走査線3aの周辺を拡大して示してある。図18において、本形態では、実施形態1、2と同様、透光性部材19とトランジスター30との間には、金属材料からなる走査線3aが形成されている。また、透光性部材19と走査線3aとの間には、ポリシリコン膜からなるシリコン膜2aが設けられており、走査線3aの熱膨張係数と基板本体190の熱膨張係数との差を原因とする応力の発生をシリコン膜2aにより確実に緩和することができる。
本形態において、走査線3aは、チタン(Ti)、クロム(Cr)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、およびパラジウム(Pd)のうちの少なくとも一つの遷移金属、または遷移金属のシリサイド化合物を含んでおり、熱膨張係数が基板本体190よりかなり大きい。
本形態において、シリコン膜2aと走査線3aとの間にはバリアー膜1aが設けられている。本形態において、バリアー膜1aは、主成分が酸化シリコンである。このため、バリアー膜1aの熱膨張係数は、シリコン膜2aの熱膨張係数、および走査線3aの熱膨張係数より小さいが、バリアー膜1aを構成する酸化シリコンは、シリコン膜2aの膜厚、および走査線3aの膜厚より薄い。例えば、バリアー膜1aは、シリコン膜2aの表面の酸化により形成された自然酸化膜または熱酸化膜であり、膜厚は1nm以下である。それ故、バリアー膜1aは、走査線3aの熱膨張係数と基板本体190の熱膨張係数との差を原因とする応力の発生をシリコン膜2aにより緩和することを妨げない。その他の構成は、実施形態1と同様である。
このように本形態では、走査線3aとシリコン膜2aとの間には、酸化シリコンを主成分とするバリアー膜1aが設けられているため、走査線3aとシリコン膜2aとの反応を抑制することができる。より具体的には、シリコン膜2aのシリコンと走査線3aとが反応することによってシリコン膜2aが消耗することを抑制することができる。従って、走査線3aの熱膨張係数と基板本体190の熱膨張係数との差を原因とする応力の発生をシリコン膜2aにより確実に緩和し続けることができる。それ故、走査線3aでのクラック等の発生を抑制することができるので、走査線3aのクラックから半導体膜31aへの光の入射を安定的に抑制することができる。
[実施形態6の変形例]
本形態においては、実施形態6と同様、走査線3aは、チタン(Ti)、クロム(Cr)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、およびパラジウム(Pd)のうちの少なくとも一つの遷移金属、または遷移金属のシリサイド化合物を含んでいる。バリアー膜1aは、走査線3aを構成する金属のシリサイド膜を主成分とする。本形態において、走査線3aは、タングステンを含むため、バリアー膜1aの主成分はタングステンシリサイドである。バリアー膜1aは、成膜の際に、最も薄く全面に形成可能なレベルの膜厚である。例えば、バリアー膜1aは、膜厚が約20nmのタングステンシリサイド膜である。その他の構成は実施形態1と同様である。
かかる形態でも、実施形態6と同様、走査線3aとシリコン膜2aとの間には、シリサイドを含むバリアー膜1aが設けられているため、走査線3aとシリコン膜2aとの反応を抑制することができる。より具体的には、シリコン膜2aのシリコンと走査線3aとが反応することによってシリコン膜2aが消耗することを抑制することができる。従って、走査線3aの熱膨張係数と基板本体190の熱膨張係数との差を原因とする応力の発生をシリコン膜2aにより確実に緩和し続けることができる。それ故、走査線3aでのクラック等の発生を抑制することができるので、走査線3aのクラックから半導体膜31aへの光の入射を安定的に抑制することができる。
[実施形態7]
図19は、本発明の実施形態7に係る電気光学装置100の説明図である。図18には、走査線3aの周辺の断面を示してある。実施形態1、2等では、ゲート電極8aがポリシリコン膜81aと遮光性の導電膜82aとの積層膜によって構成されていたが、本形態では、図18に示すように、ゲート電極8aが遮光性の導電膜のみによって構成されている。その他の構成は実施形態1と同様である。
[他の実施形態]
上記実施形態では、データ線6a、中継電極6cおよび容量線7aによって、画素電極9aの側から半導体膜31aと平面視で重なる遮光部材を構成したが、第1容量電極4aおよび第2容量電極5aのうちの少なくとも一方を遮光性電極とし、かかる遮光性電極によって、画素電極9aの側から半導体膜31aと平面視で重なる遮光部材を構成してもよい。
上記実施形態では、層間絶縁膜41の表面が平坦化されていないため、層間絶縁膜41に第2凹部41hが形成されていたが、層間絶縁膜41の表面が平坦化されている場合に本発明を適用してもよい。この場合、層間絶縁膜41に第2凹部41hが形成されず、遮光壁3a0は、半導体膜31aより低い位置に形成されることになる。この場合でも、透光性部材19の側から入射した光を遮光壁3a0によって遮ることができる。
上記実施形態では、透光性部材19が基板本体190のみによって構成されていたが、透光性部材19では、基板本体190に透光性の絶縁膜が形成されていてもよい。この場合でも、第1凹部19gの少なくとも一部が基板本体190に形成されていれば、深い第1凹部19gを形成することができる。
上記実施形態では、第2基板20の側から光源光が入射する電気光学装置100を例に説明したが、第1基板10の側から光源光が入射する電気光学装置100に本発明を適用してもよい。上記実施形態では、電気光学装置100が透過型液晶装置の場合を例示したが、電気光学装置100が反射型液晶装置である場合に本発明を適用してもよい。また、電気光学装置100が有機エレクトロルミネッセンス表示装置である場合に本発明を適用してもよい。
[電子機器への搭載例]
上述した実施形態に係る電気光学装置100を用いた電子機器について説明する。図20は、本発明を適用した電気光学装置100を用いた投射型表示装置の概略構成図である。図20には、偏光板等の光学素子の図示を省略してある。図20に示す投射型表示装置2100は、電気光学装置100を用いた電子機器の一例である。投射型表示装置2100において、電気光学装置100がライトバルブとして用いられ、装置を大きくすることなく高精細で明るい表示が可能である。この図に示されるように、投射型表示装置2100の内部には、ハロゲンランプ等の白色光源を有するランプユニット等からなる光源部2102が設けられている。光源部2102から射出された投射光は、内部に配置された3枚のミラー2106および2枚のダイクロイックミラー2108によってR(赤)色、G(緑)色、B(青)色の3原色に分離される。分離された投射光は、各原色に対応するライトバルブ100R、100Gおよび100Bにそれぞれ導かれ、変調される。なお、B色の光は、他のR色やG色と比較すると光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123および出射レンズ2124を有するリレーレンズ系2121を介して導かれる。
ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム2112に3方向から入射する。そして、ダイクロイックプリズム2112において、R色およびB色の光は90度に反射し、G色の光は透過する。したがって、各原色の画像が合成された後、スクリーン2120には、投射光学系2114によってカラー画像が投射される。
[他の投射型表示装置]
なお、投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。
[他の電子機器]
本発明を適用した電気光学装置100を備えた電子機器は、上記実施形態の投射型表示装置2100に限定されない。例えば、投射型のヘッドアップディスプレイ、直視型のヘッドマウントディスプレイ、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ等の電子機器に用いてもよい。
1a…バリアー膜、2a…シリコン膜、3a…走査線3a…走査線、3a0…遮光壁、4a…第1容量電極、5a…第2容量電極、6a…データ線、7a…容量線、8a…ゲート電極、8a0…第1電極部、8a1、8a2…第2電極部、9a…画素電極、10…第1基板、10a…表示領域、16…第1配向膜、19…透光性部材、19g…第1凹部、19g…第1凹部、19g0…開口縁、19g1…底壁、19g2…側壁、20…第2基板、21…共通電極、26…第2配向膜、190…基板本体、30…トランジスター、31a…半導体膜、32…ゲート絶縁膜、40…誘電体膜、41…層間絶縁膜、41g…コンタクトホール、41h…第2凹部、55…容量素子、80…電気光学層、81a…ポリシリコン膜、82a…導電膜、100…電気光学装置、100B、100G、100R…ライトバルブ、550…積層膜、2100…投射型表示装置、2102…光源部、2114…投射光学系、X…第1方向、Y…第2方向

Claims (11)

  1. 半導体膜を有するトランジスターと、
    前記トランジスターが位置する側の面に前記半導体膜より広い幅で前記半導体膜と平面視で重なる第1凹部が設けられた透光性部材と、
    前記半導体膜と前記透光性部材との間の層で前記第1凹部と平面視で重なるように延在し、前記第1凹部の側壁に沿って延在する遮光壁を構成する遮光性の走査線と、
    前記走査線と前記半導体膜との間の層に設けられ、前記半導体膜の側方で前記トランジスターのゲート電極と前記走査線とを電気的に接続するためのコンタクトホールが設けられた層間絶縁膜と、
    を有することを特徴とする電気光学装置。
  2. 請求項1に記載の電気光学装置において、
    前記層間絶縁膜の前記トランジスターが位置する側の面には、前記第1凹部と平面視で重なる領域に前記第1凹部の形状が反映された第2凹部が設けられ、
    前記半導体膜は、前記第2凹部の底部に設けられていることを特徴とする電気光学装置。
  3. 請求項2に記載の電気光学装置において、
    前記半導体膜は、前記第1凹部の開口縁より前記第1凹部の底壁側の高さ位置に設けられていることを特徴とする電気光学装置。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
    前記透光性部材は、透光性の基板本体を含み、
    前記第1凹部の少なくとも一部は前記基板本体に設けられていることを特徴とする電気光学装置。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
    前記コンタクトホールの内部には、前記ゲート電極と前記走査線とを電気的に接続する遮光性の導電膜が設けられていることを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項5に記載の電気光学装置において、
    前記コンタクトホールは、前記第1凹部と平面視で重なる位置に設けられ、
    前記導電膜は、前記第1凹部の内側で前記走査線と電気的に接続されていることを特徴とする電気光学装置。
  7. 請求項5に記載の電気光学装置において、
    前記コンタクトホールは、前記第1凹部と平面視で重ならない位置に設けられ、
    前記導電膜は、前記第1凹部の外側で前記走査線と電気的に接続されていることを特徴とする電気光学装置。
  8. 請求項1から7までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
    前記第1凹部は、表示領域において前記走査線に沿って連続して延在していることを特徴とする電気光学装置。
  9. 請求項1から7までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
    前記第1凹部は、表示領域において前記半導体膜に対応して、前記走査線に沿って複数設けられていることを特徴とする電気光学装置。
  10. 請求項1から9までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
    前記透光性部材は、酸化シリコンが主成分であり、
    前記走査線と前記透光性部材との間にシリコン膜が設けられていることを備えることを特徴とする電気光学装置。
  11. 請求項1から10までの何れか一項に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする電子機器。
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