JP2022041653A - 基板に窒化膜を成膜する方法、装置、及び基板に金属配線膜を成膜するシステム。 - Google Patents
基板に窒化膜を成膜する方法、装置、及び基板に金属配線膜を成膜するシステム。 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】基板に窒化膜を成膜するにあたって均一な膜厚に成膜する。【解決手段】基板に窒化膜を成膜する方法であって、前記基板に原料を含む原料ガスを供給する工程と、次いで、前記原料ガスの供給を停止し、前記基板に残留する原料ガスを排気する工程と、その後、前記基板に前記原料を窒化する窒化ガスを間欠的に2回以上供給する工程と、続いて前記窒化ガスの間欠的な供給を終了し、前記基板に残留する窒化ガスを排気する工程と、を繰り返し行う。【選択図】 図6
Description
本開示は、基板に窒化膜を成膜する方法、装置、及び基板に金属配線膜を成膜するシステムに関する。
半導体デバイスの製造工程において窒化チタン(TiN)膜や窒化シリコン(SiN)膜などの窒化膜が成膜されることがある。このような窒化膜を成膜する手法として、基板である半導体ウエハ(以下「ウエハ」という)に原料ガスと、窒化ガスと、を交互に繰り返し供給し、窒化した原料を積層して成膜するALD(Atomic Layer Deposition)法が知られている。
例えば特許文献1には、ALD法により基板に窒化膜を成膜する手法が記載されている。さらに原料ガスを吸着させた後、互いに異なる窒化ガスであるアンモニアガスの供給と、ヒドラジン系化合物ガスの供給とを順次、に行い原料を窒化する、ALDによる窒化膜の成膜が記載されている。
また特許文献2には、基板を載置した回転テーブルと、回転テーブル上の異なる領域に第1の反応ガス及び第2の反応ガスをそれぞれ供給する2本のガスノズルと、を設け、これらのガスノズルに対して回転テーブルを相対的に回転させてチタンナイトライドを成膜する成膜装置が記載されている。
また特許文献2には、基板を載置した回転テーブルと、回転テーブル上の異なる領域に第1の反応ガス及び第2の反応ガスをそれぞれ供給する2本のガスノズルと、を設け、これらのガスノズルに対して回転テーブルを相対的に回転させてチタンナイトライドを成膜する成膜装置が記載されている。
本開示は、基板に窒化膜を成膜するにあたって均一な膜厚に成膜する技術を提供する。
本開示は、基板に窒化膜を成膜する方法であって、
前記基板に原料を含む原料ガスを供給する工程と、
次いで、前記原料ガスの供給を停止し、前記基板に残留する原料ガスを排気する工程と、
その後、前記基板に前記原料を窒化する窒化ガスを間欠的に2回以上供給する工程と、
続いて前記窒化ガスの間欠的な供給を終了し、前記基板に残留する窒化ガスを排気する工程と、を繰り返し行う。
前記基板に原料を含む原料ガスを供給する工程と、
次いで、前記原料ガスの供給を停止し、前記基板に残留する原料ガスを排気する工程と、
その後、前記基板に前記原料を窒化する窒化ガスを間欠的に2回以上供給する工程と、
続いて前記窒化ガスの間欠的な供給を終了し、前記基板に残留する窒化ガスを排気する工程と、を繰り返し行う。
本開示によれば、基板に窒化膜を成膜するにあたって均一な膜厚に成膜することができる。
本開示は、基板であるウエハWの一面側に窒化膜である窒化チタン膜(TiN膜)を成膜する技術である。ウエハWにTiN膜を成膜する装置(以下、「成膜装置」と称する)の一実施形態について、図1を参照して説明する。成膜装置1は、ウエハWを収容する処理容器10を備えており、この処理容器10の側壁にはウエハWを搬入又は搬出するための搬入出口11が、ゲートバルブ12により開閉自在に形成されている。処理容器10の側壁の上部には、例えば内周面に沿ってスリット13aが形成されると共に、外壁に排気口13bが形成された円環状の排気ダクト13が配置されている。排気ダクト13の上面には、処理容器10の上部開口を塞ぐように天壁14が設けられる。処理容器10は、排気口13bが形成された真空排気路16を介して、例えば真空ポンプよりなる排気機構17に接続され、図示しない圧力調節部により、処理容器10内の圧力が制御される。
処理容器10の内部には、ウエハWが載置される載置部である載置台2が設けられ、この載置台2には、ウエハWを460℃に加熱するヒータ21が埋設されている。載置台2は、支持部材241を介して、昇降機構24により処理位置(図1中に実線で示してある)と、その下方のウエハWの受け渡し位置(同じく二点鎖線で示してある)との間で昇降自在に構成される。処理容器10内の載置台2の下方側には、ウエハWの受け渡し用の3本(2本のみ図示)の支持ピン25が設けられている。これらの支持ピン25は、受け渡し位置にある載置台2の上面に対して突没するように、昇降機構26により昇降自在に設けられる。図中符号22は、支持ピン25用の貫通孔を指し、符号27、28は、処理容器10内の雰囲気を外気と区画し、夫々載置台2、支持ピン25の昇降動作に伴って伸縮するベローズを指す。
処理容器10には載置台2と対向するように、処理容器10内に処理ガスをシャワー状に供給するためのシャワーヘッド3が設けられる。シャワーヘッド3は、処理容器10の天壁14に固定された本体部31と、本体部31の下に接続されたシャワープレート32とを備え、その内部はガス拡散空間33を成している。シャワープレート32には、ガス吐出孔34が形成され、ガス拡散空間33にはガス導入孔35を介して、ガス供給系4が接続されている。
ガス供給系4は、原料であるチタン(Ti)を含有する原料ガスを供給する原料ガス供給部を備えている。またガス供給系4は、Tiを窒化する窒化ガスを供給する窒化ガス供給部を備えている。この例では、原料ガスとして四塩化チタン(TiCl4)ガス、窒化ガスとしてアンモニア(NH3)ガスが夫々用いられる。
原料ガス供給部は、TiCl4供給源41及び供給路411を含むものであり、例えばTiCl4ガス供給路411には、上流側から流量調整部412、貯留タンク413及びバルブV1が介設される。また、窒化ガス供給部は、NH3供給源43及び供給路431を含むものであり、例えばNH3ガス供給路431には、上流側から流量調整部432、貯留タンク433及びバルブV3が介設される。
これら、TiCl4ガス、NH3ガスは、夫々貯留タンク413、433に一旦貯留されて、これら貯留タンク413、433内で所定の圧力に昇圧された後、処理容器10内に供給される。貯留タンク413、423、433から処理容器10への夫々のガスの供給及び停止は、バルブV1、V3の開閉により行われる。
さらに、ガス供給系4は、不活性ガス例えば窒素(N2)ガスの供給源42、44を備えている。本例では、供給源42から供給されるN2ガスはTiCl4用のパージガスであり、供給源43はパージガス供給路431を介して、TiCl4ガスのガス供給路411におけるバルブV1の下流側に接続される。また、供給源44から供給されるN2ガスはNH3用のパージガスであり、パージガス供給路441を介して、NH3ガスのガス供給路431におけるバルブV3の下流側に接続される。なお、図1中、符号422、442は夫々流量調整部を指し、符号V2、V4は夫々バルブを指している。
成膜装置1は制御部100を備えている。制御部100は、例えばコンピュータよりなり、プログラム、メモリ、CPUを含むデータ処理部を有している。プログラムは、制御部100から成膜装置1の各部に制御信号を送り、後述の中間膜の成膜処理を進行させるように命令(各ステップ)が組み込まれる。プログラムは、コンピュータ記憶媒体、例えばフレキシブルディスク、コンパクトディスク、ハードディスク、MO(光磁気ディスク)等の記憶部に格納されて制御部100にインストールされる。
制御部100は、TiN膜の形成にあたり、後述するガス供給シーケンスに基づいて各種のガスを切り替えて供給する制御を行うように構成される。具体的には、制御部100は、ウエハWを収容した処理容器10に原料ガス、及び窒化ガスを供給し、当該ウエハWの一面側にTiN膜を形成するステップを実行するように構成される。
TiN膜の成膜処理について説明する。図2は、処理が行われるウエハWの表面の構造の一例を示す。ウエハWの表面には、シリコン(Si)層101の上に窒化シリコン(SiN)層102と酸化シリコン(SiO2)層103とがこの順で形成されている。そしてこれらSiN層102とSiO2層103を貫通するようにビアホール9が形成されている。このウエハWには、ビアホール9の内面を含む表面に下地膜となるTiN膜が成膜される。さらにTiN膜が成膜されたウエハWは、後述のルテニウム(Ru)膜成膜装置に搬送される。そして例えばCVD(Chemical Vaper Deposition)法によってビアホール9に埋め込まれるように、金属配線膜となるRu膜が成膜される。
ビアホール9が形成されたウエハWにTiNの下地膜を成膜するにあたって、まず比較形態に係る成膜方法について説明する。図3に示す比較形態に係るガス供給シーケンスは、成膜に用いられるTiCl4ガス、NH3ガスと、これらのパージガスであるN2ガスの処理容器10への供給タイミングを示すものである。図3中、NH3の供給シーケンスの下段は、供給源42、44から供給されるN2ガスの供給シーケンスである。これらの供給シーケンスは、バルブV1~V4を開いて各ガスを供給する状態と、バルブV1~V4を閉じてガスの供給を停止する状態とを切り替えることにより実行される。
比較形態においては、図3のタイムチャートに示すように時刻t1にバルブV2、V4を開きパージガス(N2ガス)の供給を開始すると共に処理容器10内の排気流量を調節して処理容器10内の圧力を調節する。次いで時刻t2にてバルブV1を開き、時刻t3にてバルブV1を閉じる。これによりウエハWにTiCl4ガスが0.05秒間供給される。さらに時刻t3にてTiCl4ガスの供給を停止し、その0.5秒後の時刻t4にてバルブV3を開き、NH3ガスの供給を開始する。従って、この0.5秒間は、処理容器10内には、パージガスのみが供給され、その内部に残留するTiCl4ガスが排気される。
さらに時刻t4から時刻t5までバルブV3を開き、ウエハWに0.3秒間NH3ガスを供給する。しかる後、その0.5秒後の時刻t6にてバルブバルブV1を開き、再びTiCl4ガスの供給を開始する。従って、時刻t5から時刻t6までの0.5秒間は、処理容器10内にパージガスのみが供給され、その内部に残留するNH3ガスが排気される。
このように、比較形態に係るガス供給シーケンスでは、TiCl4ガスの供給、パージガスの供給、NH3ガスの供給、パージガスの供給を実行するサイクルが、複数回繰り返され、ALD法によるTiN膜の成膜が行われる。これにより図4に示すようにウエハWの表面にTiN膜104が成膜される。しかしながらTiN膜104が成膜されたウエハWのビアホール9に埋め込むように、金属配線膜、例えばRu膜105を形成したところ、図5に示すようにRu膜105中にボイド91の発生が確認された。このように金属配線膜となるRu膜105にボイド91が発生してしまうと配線の抵抗値が上昇してしまう問題が生じる。
図3に記載の比較形態に係るガス供給シーケンスによりウエハWにTiN膜104を成膜したときに、Ru膜105中にボイド91が発生してしまう要因について説明する。
一般的にビアホール9に埋め込まれた金属配線膜において、金属配線膜の下層の平坦性が低い場合、即ち下地膜となるTiN膜104の膜厚が不均一である場合に金属配線膜が埋め込まれにくくなりボイド91が発生しやすくなることが知られている。この点、ビアホール9が比較的大きい場合には、図3に示すタイムチャートに従って、TiN膜の下地膜を成膜したとしても、金属配線膜の下層の膜厚の均一性が確保され、ボイドの発生が確認されない場合もある。
一般的にビアホール9に埋め込まれた金属配線膜において、金属配線膜の下層の平坦性が低い場合、即ち下地膜となるTiN膜104の膜厚が不均一である場合に金属配線膜が埋め込まれにくくなりボイド91が発生しやすくなることが知られている。この点、ビアホール9が比較的大きい場合には、図3に示すタイムチャートに従って、TiN膜の下地膜を成膜したとしても、金属配線膜の下層の膜厚の均一性が確保され、ボイドの発生が確認されない場合もある。
しかしながら近年は、ウエハWに形成される配線の微細化が進んでおり、配線が埋め込まれる凹部のサイズが小型になっている。本実施形態で成膜処理の対象としているウエハWは、ウエハWに形成されているビアホール9は、内径が10~30nmの範囲の20nm、深さが40~80nmの範囲の60nmであり、従来の数分の1程度の大きさである。このとき、比較形態に係るガス供給シーケンスは、ビアホール9が微細になっていくに連れて、均一な膜厚のTiN膜104を形成することが困難になっていくのではないかと推定される。
この結果、後段のRu膜105の成膜の際に、ビアホール9内のTiN膜104の膜厚が十分に均一でないことの影響を受け、その上層側に形成されるRu膜105の膜厚も不均一に成長してしまう。そして、小さなビアホール9内でRu膜105が凹凸を形成しながら不均一に成長することにより、これらの凹凸が重なり合って、ボイド91が形成されてしまうものと考えられる。
このようにビアホール9の寸法が小型化し、Ru膜105が埋め込みにくくなることで、図3に示す比較形態に係るタイムチャートに従って成膜されるTiN膜104では、膜厚の均一性が足りず、Ru膜105を埋め込んだときにボイド91が発生してしまう傾向がみられる。
このようにビアホール9の寸法が小型化し、Ru膜105が埋め込みにくくなることで、図3に示す比較形態に係るタイムチャートに従って成膜されるTiN膜104では、膜厚の均一性が足りず、Ru膜105を埋め込んだときにボイド91が発生してしまう傾向がみられる。
このような問題に対して、本開示に係る成膜方法は、金属配線膜の良好な埋め込み性を得るため、窒化ガスであるNH3ガスの間欠的供給を行うことにより、ウエハWの表面の凹部の微細化に対応して下地膜であるTiN膜104の膜厚の均一性を維持する。
以下、実施形態に係る成膜装置の作用について、図6のガス供給シーケンスも参照しながら説明する。まず処理容器10内にウエハWを搬入して載置台2に載置(時刻t10)し、ヒータ21によるウエハWの加熱を開始する。さらに排気機構17により処理容器10内の真空排気を実施するすると共に、図6に示すように処理容器10に供給源42、44からN2ガスを供給する(時刻t11)。
以下、実施形態に係る成膜装置の作用について、図6のガス供給シーケンスも参照しながら説明する。まず処理容器10内にウエハWを搬入して載置台2に載置(時刻t10)し、ヒータ21によるウエハWの加熱を開始する。さらに排気機構17により処理容器10内の真空排気を実施するすると共に、図6に示すように処理容器10に供給源42、44からN2ガスを供給する(時刻t11)。
しかる後、先ず、時刻t12から時刻t13までバルブV1を開き、ウエハWにTiCl4ガスを例えば0.02~0.1秒の範囲の0.05秒間供給して、ウエハWにTiCl4を吸着させる。次にこの期間が経過した時刻t13にてバルブV1を閉じ、TiCl4ガスの供給を停止する。そして、この状態を例えば0.5秒間継続することにより、処理容器10内に継続供給されているパージガスと共に、処理容器10内に残留するTiCl4ガスが排気される。
次いで、バルブV3を0.3~0.85秒の範囲の0.55秒開き(時刻t14から時刻t15)、次いで0.1~0.5秒の範囲の0.3秒閉じる(時刻t15から時刻t16)動作を2回以上、例えば10回繰り返し、ウエハWにNH3ガスを間欠的に供給する。この期間中に供給されるNH3ガスの総供給量は、TiCl4ガスの供給期間中に供給されたTiCl4ガスの10~500倍の範囲内の値となるように、NH3ガスの貯溜タンク433の圧力や、バルブV3を開く期間などが設定される。
この動作により、先にウエハWに吸着されていた原料であるTiCl4が窒化され、ウエハWの表面に、TiN膜104が形成される。こうしてNH3ガスの間欠的供給を10回繰り返した時刻t17にてバルブV3を閉じた状態とする。この状態を例えば0.5秒間継続することにより、処理容器10内に継続的に供給されているパージガスと共に、処理容器10内に残留するNH3ガスが排気される。以上に説明した単位サイクルを、予め設定された回数、繰り返して実施しすることにより、所望の厚さのTiN膜を成膜する。
ここで、TiCl4ガス及びNH3ガスの供給シーケンスの違いがTiN膜104の膜厚の均一性に及ぼす影響について説明する。
ALDによる成膜においては、ウエハWにTiCl4を供給することで、ウエハWの表面にTiCl4が吸着した状態になっている。続いて、NH3ガスをウエハWに供給することで、ウエハWの表面に吸着したTiCl4とNH3とが反応して、TiNの核が形成された状態になる。そして、TiCl4ガス、NH3ガスの供給を交互に繰り返していくと、ウエハWの表面に形成されたTiNの核を中心として核が成長するようにTiNが積層されて、TiN膜が形成される。
ALDによる成膜においては、ウエハWにTiCl4を供給することで、ウエハWの表面にTiCl4が吸着した状態になっている。続いて、NH3ガスをウエハWに供給することで、ウエハWの表面に吸着したTiCl4とNH3とが反応して、TiNの核が形成された状態になる。そして、TiCl4ガス、NH3ガスの供給を交互に繰り返していくと、ウエハWの表面に形成されたTiNの核を中心として核が成長するようにTiNが積層されて、TiN膜が形成される。
ところが、図3の比較形態に係るガス供給シーケンスのように、TiCl4ガスとNH3ガスとを、ほぼ同じ供給期間、及び供給回数(各々、1回/サイクル)で供給すると、核の形成数が不十分なまま、TiN膜が積層されてしまうと考えられる。即ち、図7(a)に示すようにウエハWの表面に形成されたTiNの核104Aが少ない状態で、TiCl4ガスの供給と、NH3ガスの供給とをほぼ同じ条件で繰り返すと、すでに形成されている核104Aを中心としたTiNの成長が優先して進行してしまうと考えられる。この結果、核104Aの形成数が十分でないままTiN膜形成されることにより、核104Aが形成されていた領域とその他の領域とで膜厚の相違が生じ、図7(b)に示すように膜厚の不均一なTiN膜104が形成されてしまうものと推測される。
これに対して本開示に係る成膜方法では、ウエハWの表面に比較形態よりも少量のTiCl4を吸着させた後、供給と停止とを繰り返しながら間欠的に十分な量のNH3ガスを供給している。既述のようにウエハWの表面と、核104Aの表面との間でTiNの成長速度に相違がある場合であっても、TiCl4の供給量を相対的に低減することにより、核104AとTiCl4との接触頻度を減らし、核104Aにて優先的にTiNの成長が進行することを抑えつつ、ウエハWの表面にTiCl4を吸着させることができる。そして、繰り返し間欠的供給を行うと、NH3ガスの供給とパージを繰り返しつつ、十分な量のNH3が供給される。この結果、これらウエハWの表面に吸着しているTiCl4から、多数のTiNの核104Aを確実に形成することができると考えられる(図8(a))。
なお、TiCl4ガスの供給量と比較してNH3ガスの供給量を多くすることは必須の要件ではなく、これらの供給量が同程度であっても、NH3ガスを間欠的供給のみによっても、比較形態と比べて、TiNの核104Aを多数、形成する作用は得られる。
なお、TiCl4ガスの供給量と比較してNH3ガスの供給量を多くすることは必須の要件ではなく、これらの供給量が同程度であっても、NH3ガスを間欠的供給のみによっても、比較形態と比べて、TiNの核104Aを多数、形成する作用は得られる。
図8(a)に示すようにウエハWの表面に多くのTiNの核104Aを形成することで、TiNの核104A同士の離間距離が近くなる。この結果、これら多数の核104Aを中心としてTiNを成長させたときに、核104Aが形成されていた領域とその他の領域とでの膜厚の相違が形成されにくく、TiN膜104の膜厚を均一にすることができると推測される(図8(b))。
以上に説明したメカニズムにより、図9に示すようにビアホール9の内面を含むウエハWの表面にTiN膜104を均一な膜厚で成膜することができると推定される。
以上に説明したメカニズムにより、図9に示すようにビアホール9の内面を含むウエハWの表面にTiN膜104を均一な膜厚で成膜することができると推定される。
以上、図6を用いて説明したガス供給シーケンスにより、均一な膜厚のTiN膜104を成膜したら、続いて当該ウエハWに対しCVD法によってRu膜105の成膜処理を行う。このとき、下地膜であるTiN膜104の膜厚が、ビアホール9の内面に沿って均一に形成されていることにより、その上面側に形成さされるRu膜105の凹凸も少なくなる。この結果、凹凸の重なり合いに伴うボイド91の形成が抑えられ、ビアホール9に対して良好な埋め込み性を有するRu膜105を得ることができる。
以上に説明したように、本実施形態に係る成膜方法は、ビアホール9にRu膜105を埋め込む前に、下地膜となるTiN膜104を均一な膜厚で成膜することにより、Ru膜105を成膜したときにボイド91の発生を抑制することができる。なお窒化ガスを2回以上間欠的に供給するとは、「同一の窒化ガスを間欠的に2回以上供給する」という趣旨である。
ここで、本開示に係る成膜方法が適用される窒化膜は、既述の窒化チタン(TiN)膜104の例に限定されない。例えば、シリコン窒化膜や窒化アルミニウム膜であってもよい。さらに窒化チタン膜を成膜するにあたって原料ガスは、四臭化チタン(TiBr4)や四ヨウ化チタン(TiI4)でもよい。また金属配線膜は、例えば銅(Cu)膜でもよい。
また窒化ガスは、例えばヒドラジン系化合物ガスであってもよい。以下の(1)式は、ヒドラジン系化合物の一つであるモノメチルヒドラジンを示し、(1)式に示すようなN-N結合を有する化合物を総称してヒドラジン系化合物と呼ぶ。
また窒化ガスは、例えばヒドラジン系化合物ガスであってもよい。以下の(1)式は、ヒドラジン系化合物の一つであるモノメチルヒドラジンを示し、(1)式に示すようなN-N結合を有する化合物を総称してヒドラジン系化合物と呼ぶ。
また各サイクルにおいて、原料ガスの供給の後に、窒化ガスとして、アンモニアとヒドラジン系化合物ガスとを切り替えて供給してもよい。この場合には例えばNH3ガス、またはヒドラジン系化合物ガスの各々について、間欠的な2回以上の供給と、処理容器10内に残留するガスの排気とを実施してもよい。アンモニアガスによる窒化を行った後ヒドラジン系化合物ガスによる窒化を行うことでより確実に原料ガスを窒化することができる。
また窒化ガスを間欠的に2回以上供給するにあたって、供給する回数を多くすることでより膜厚をより均一にすることができるが、装置のスループットが低下するおそれがある。従って、窒化ガスを間欠的に供給する回数として、好ましくは5回以上、15回以下の範囲内の回数を例示することができる。
図11、図12は、図6を用いて説明したガス供給シーケンスの変形例を示している。例えば図11に示すように、TiCl4ガスの供給と、NH3ガスの供給と、の間の残留ガスを除去するためのパージガスの供給時間を長くしてもよい。
例えば図6にて説明したタイムチャートでは、パージガスの供給時間(時刻t13からt14までの時間、時刻t17からt18までの時間)は0.5秒に設定されていた。これに対して図11に示す例では、時刻t13からt14までの時間が5秒に設定されている。またNH3ガスを供給した後(時刻t17)から、TiCl4ガスの供給を開始する時刻t18までの時間についても5秒に設定されている。
例えば図6にて説明したタイムチャートでは、パージガスの供給時間(時刻t13からt14までの時間、時刻t17からt18までの時間)は0.5秒に設定されていた。これに対して図11に示す例では、時刻t13からt14までの時間が5秒に設定されている。またNH3ガスを供給した後(時刻t17)から、TiCl4ガスの供給を開始する時刻t18までの時間についても5秒に設定されている。
このようにウエハWにTiCl4ガス及びNH3ガスを供給した後、パージガスを供給しながら排気する時間を長くすることで、ウエハWに吸着せずに残留しているTiCl4ガス及びNH3ガスを確実に排気することができる。そのため供給したNH3ガスと、処理容器10内に残留するTiCl4ガスとの反応、または供給したTiCl4ガスと、残留するNH3ガスとの反応を抑制でき、ウエハWの表面以外の領域でのTiNの形成を抑制できる。
この観点で、NH3ガスの間欠的な供給に加え、十分なパージを行うことによって、供給したNH3ガスをウエハに吸着しているTiCl4との反応に有効に利用することができる。この結果、TiNの核104Aが形成されやすくなり、多くのTiNの核104Aを形成できると考えられる。これは、後述の実施例に示す参考例1に係るTiN膜104の膜厚の均一性が良好であることからも示唆される。
例えばTiCl4ガスを排気する時間、及びNH3ガスを排気する時間は3秒以上、10秒以下の範囲内とすることで原料ガス及び窒化ガスの残留ガスを確実に排気することができる。
例えばTiCl4ガスを排気する時間、及びNH3ガスを排気する時間は3秒以上、10秒以下の範囲内とすることで原料ガス及び窒化ガスの残留ガスを確実に排気することができる。
またTiCl4ガスの供給停止からNH3ガスの供給開始までの間、及びNH3ガスの供給停止からTiCl4ガスの供給開始までの間の期間中に、処理容器10内に残留するガスを排気する際に、パージガスの供給を停止してもよい。例えば図12に示すガス供給シーケンスにおいては、時刻t13にてバルブV1を閉じ、TiCl4ガスの供給を停止した後、時刻t13aにてバルブV2、V4を閉じパージガスN2ガスの供給も停止する。そしてNH3ガスの供給を開始する時刻t14より前の時刻t13bにてバルブV2、V4を開き、N2ガスの供給を開始する。
このように処理容器10内に残留するガスを排気する際に、パージガスの供給を停止することで、処理容器10内の圧力が下がる。この結果、TiCl4ガスとNH3ガスとの反応の進行を抑制することができ、パージを行っている期間中のTiNの核104Aの成長を抑制できる。
図12に示すガス供給シーケンスの変形例として、TiCl4ガス、あるいはNH3ガスの供給の停止と同時(時刻t13、時刻t17)にN2ガスの供給を停止し、TiCl4ガス、あるいはNH3ガスの供給の開始と同時(時刻t18、t14)にN2ガスの供給を開始するようにしてもよい。即ち残留ガスを排気する工程においてパージガスを供給しなくてもよい。
続いて既述のようにウエハWにTiN膜を成膜し、さらにRu膜を成膜する成膜システムについて説明する。図13は、このような成膜システムの一例を示す。
成膜システムは、既述のTiN膜の成膜装置1と、冷却装置52と、2つのRu膜成膜装置7と、を備えている。これらは、平面形状7角形の真空搬送室50の4つの壁部に夫々ゲートバルブG1を介して接続されている。
成膜システムは、既述のTiN膜の成膜装置1と、冷却装置52と、2つのRu膜成膜装置7と、を備えている。これらは、平面形状7角形の真空搬送室50の4つの壁部に夫々ゲートバルブG1を介して接続されている。
真空搬送室50の他の3つの壁部には、3つのロードロック室54が接続されている。ロードロック室54を挟んで真空搬送室50の反対側には、大気搬送室55が設けられ、3つのロードロック室54は、ゲートバルブG2を介して大気搬送室に接続されている。ロードロック室54は、大気搬送室55と真空搬送室50との間でウエハWを搬送するにあたって、大気圧雰囲気と真空雰囲気とを切り替える。また真空搬送室50には、2つのウエハWの保持部59を備えた搬送機構58が設けられ、搬送機構58は、ロードロック室54、TiN膜の成膜装置1、冷却装置52、Ru膜成膜装置7に対してウエハWを搬送する。
大気搬送室55におけるロードロック室54側とは反対側の壁部には、ウエハWを収容するキャリアCが載置される搬入ポート51が設けられる。図13中の符号56は、キャリアCを開閉する開閉ドア56である。また大気搬送室55の側壁には、ウエハWの位置合わせを行うアライメント57が設けられている。大気搬送室内には、搬送機構60が設けられ、搬送機構60は、キャリアC、ロードロック室554、及びアライメント57に対してウエハWを搬送する。
冷却装置52は、TiN膜の成膜装置1にて成膜されたウエハWをRu膜成膜装置7に搬送する前に、一旦室温に冷却するためのものであり、真空に保持された処理容器52a内にウエハWが載置される冷却プレート52bを備えている。
冷却装置52は、TiN膜の成膜装置1にて成膜されたウエハWをRu膜成膜装置7に搬送する前に、一旦室温に冷却するためのものであり、真空に保持された処理容器52a内にウエハWが載置される冷却プレート52bを備えている。
続いてRu膜成膜装置7について説明する。図14に示すようにRu成膜装置7は、円筒状の処理容器106を備え、処理容器106の下部には、排気室121が設けられている。排気室121の側面には、排気管122の一端が接続され、排気管122の他端は真空排気部123に接続されている。処理容器106内には、ウエハWを水平に支持するサセプタ107が設けられている。サセプタ107には、ヒータ109が埋設され、ウエハWを所定の温度に加熱できるように構成され、排気室121の底面に設置された支持柱108により支持されている。
処理容器106の天井部には、Ru膜105を成膜するための処理ガスを処理容器106内にシャワー状に導入するためのシャワーヘッド110が設けられている。シャワーヘッド110は、サセプタ107に載置されるウエハWと対向するように配置され、その上面には、ガスを導入するガス導入口111が形成されている。またシャワーヘッド110の内には、ガス拡散空間112が形成され、その下面には、ガス拡散空間112に連通するガス吐出孔113が分散して形成されている。
Ru膜成膜装置7は、シャワーヘッド110にガスを供給するガス供給機構130を備えている。ガス供給機構130は、固体の成膜原料Sであるルテニウムカルボニル(Ru3(CO)12)を収容する原料容器131を備えている。原料容器131には、ヒータ132が設けられ、収容されたRu3(CO)12を加熱できるように構成されている。原料容器131には、上方からキャリアガスを供給するキャリアガス供給管137の一端が挿入され、キャリアガス供給管137の他端には、キャリアガス供給源134が接続されている。キャリアガスは、アルゴン(Ar)ガス、N2ガス等の不活性ガス、あるいは一酸化炭素ガス(CO)ガスを用いることができる。また原料容器131には、ガス供給配管135の一端が接続され、ガス供給配管135の他端はガス導入口111に接続されている。
キャリアガス供給管137にはマスフローコントローラ(MFC)136が設けられ、ガス供給配管135には、流量計138が設けられている。キャリアガス供給管137におけるMFC136の上流側及び下流側、ガス供給配管139における流量計の上流側及び下流側に設けられた符号137a、137b、139a、139bは、バルブを指している。
またガス供給配管139におけるバルブ139bの下流側には、不活性ガス供給管145の一端が接続され、不活性ガス供給管145の他端には、不活性ガス供給源144が接続されている。不活性ガス供給管145には、MFC146が設けられ、MFC146の上流側及び下流側に設けられた符号147a、147bは、バルブを指している。
この成膜システムでは、図2に示したウエハWが収容されたキャリアCが搬入ポート51に載置される。さらにキャリアCに収容されたウエハWは、搬送機構60によりロードロック室54に搬送される。そしてロードロック室54の雰囲気を真空雰囲気に切り替え、ウエハWをTiN膜の成膜装置1に搬送する。
そして図6、図11、図12を用いて説明した原料ガス供給シーケンスに基づきウエハWにTiCl4ガス、NH3ガスを供給してTiN膜104を成膜する。しかる後、ウエハWは、冷却装置52に搬送されて、室温(25℃)に冷却される。
そして図6、図11、図12を用いて説明した原料ガス供給シーケンスに基づきウエハWにTiCl4ガス、NH3ガスを供給してTiN膜104を成膜する。しかる後、ウエハWは、冷却装置52に搬送されて、室温(25℃)に冷却される。
次いでRu成膜装置7のゲートバルブG1を開き処理容器106内に室温に冷却されたウエハWを搬入し、サセプタ107に載置し、当該ウエハWを120~300℃、例えば150℃に加熱する。さらに処理容器106内に不活性ガスを供給しながら、処理容器106内の排気を行い、処理容器106内の圧力を1.3Paに調節する。このときガス供給機構130においてはヒータ132によりRu3(CO)12が気化されており、キャリアガスを原料容器131に10~300sccmの流量で供給することで原料容器131内にて気化しているRu3(CO)12が処理容器106に供給される。
これによりウエハWに気化したRu3(CO)12が供給される。そしてウエハW上でRu3(CO)12が熱分解する熱CVDにより、図10に示すようにビアホール9を埋めるようにRu膜105が成膜される。このとき、成膜装置1を用い、膜厚の均一なTiN膜が下地膜としてビアホール9内に形成されていることにより、埋め込み性の良好なRu膜105を成膜することができる。
成膜処理が終了した後、処理容器106内をパージする。さらにゲートバルブG1を開き、搬送機構によりウエハWをRu成膜装置7から搬出して、ロードロック室54に搬送する。その後、ロードロック室54内の雰囲気を大気圧雰囲気に切り替えた後、搬送機構60により処理後のウエハWをキャリアCに戻す。
成膜処理が終了した後、処理容器106内をパージする。さらにゲートバルブG1を開き、搬送機構によりウエハWをRu成膜装置7から搬出して、ロードロック室54に搬送する。その後、ロードロック室54内の雰囲気を大気圧雰囲気に切り替えた後、搬送機構60により処理後のウエハWをキャリアCに戻す。
以上に説明した各実施の形態では、処理容器1内に1枚のウエハWを収容して窒化膜の成膜を行う枚葉式の成膜装置に本開示の成膜方法を適用した例について説明したが、成膜装置の構成は枚葉式の例に限定されない。例えば、処理容器内に複数枚のウエハWを収容し、こられのウエハWに同時にガスを供給して成膜を行うバッチ式の成膜装置に本開示の成膜方法を適用してもよい。
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
本開示に係る成膜方法の効果を検証するため以下の試験を行った。実施例1として図2に示したウエハWに対して、図6を用いて説明したガス供給シーケンスに従い、実施の形態に示すTiN膜104の成膜を行った。
また図2に示したウエハWに図3に示す比較形態に係るガス供給シーケンスに従ってTiN膜104を成膜した例を比較例1とした。
また図2に示したウエハWに図3に示す比較形態に係るガス供給シーケンスに従ってTiN膜104を成膜した例を比較例1とした。
さらにTiCl4ガスのバルブV1を閉じた後、NH3ガスのバルブV3を開くまでの時間(ウエハWにパージガスのみを供給する時間)を5秒としたことを除いて比較例1と同様に処理を行った例を参考例1とした。さらにTiCl4ガスのバルブV1を閉じた後、NH3ガスのバルブV3を開くまでの時間にN2ガスのバルブV2、V4を閉じ、パージガスの供給を停止する期間(停止期間3秒)を設けることを除いて参考例1と同様に処理を行った例を参考例2とした。
実施例1、比較例1、及び参考例1、2の各々について、ビアホール9内に成膜されたTiN膜104の膜厚をビアホール9内全体で測定し、その表面粗さを膜厚の最大値と、最小値との差分値から求めた。
実施例1、比較例1、及び参考例1、2の各々について、ビアホール9内に成膜されたTiN膜104の膜厚をビアホール9内全体で測定し、その表面粗さを膜厚の最大値と、最小値との差分値から求めた。
図15はこの結果を示し実施例1、比較例1、及び参考例1、2の各々におけるTiN膜104の膜厚の表面粗さを示している。
図15に示すように比較例1では、表面粗さを示す膜厚の差が2.4nmであったが、実施例1では、膜厚の差が1.3nmまで改善していた。従って本開示に係る成膜方法によれば、ビアホール9内に成膜されたTiN膜104の膜厚の差を小さくすることができると言える。
図15に示すように比較例1では、表面粗さを示す膜厚の差が2.4nmであったが、実施例1では、膜厚の差が1.3nmまで改善していた。従って本開示に係る成膜方法によれば、ビアホール9内に成膜されたTiN膜104の膜厚の差を小さくすることができると言える。
また参考例1、2においても膜厚の差が1.1nmに改善していた。従って、原料ガスと窒化ガスとの供給の間のパージガスを流す時間を長くすることでもTiN膜の膜厚の差を小さくすることができ、さらにパージガスを流す間にパージガスの供給を停止する場合もTiN膜の膜厚の差を小さくすることができると言える。
1 成膜装置
41 TiCl4ガス供給源
43 NH3ガス供給源
104 TiN膜
411 TiCl4ガス供給路
431 NH3ガス供給路
W ウエハ
41 TiCl4ガス供給源
43 NH3ガス供給源
104 TiN膜
411 TiCl4ガス供給路
431 NH3ガス供給路
W ウエハ
Claims (17)
- 基板に窒化膜を成膜する方法であって、
前記基板に原料を含む原料ガスを供給する工程と、
次いで、前記原料ガスの供給を停止し、前記基板に残留する原料ガスを排気する工程と、
その後、前記基板に前記原料を窒化する窒化ガスを間欠的に2回以上供給する工程と、
続いて前記窒化ガスの間欠的な供給を終了し、前記基板に残留する窒化ガスを排気する工程と、を繰り返し行う、方法。 - 前記窒化ガスの間欠的な供給は、5回以上、15回以下の範囲内の回数行う、請求項1に記載の方法。
- 前記原料ガスを排気する工程、及び前記窒化ガスを排気する工程は、3秒以上行う、請求項1または2に記載の方法
- 前記原料ガスを排気する工程、及び前記窒化ガスを排気する工程は、パージガスを供給しながら実施する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記原料ガスを排気する工程、及び前記窒化ガスを排気する工程は、前記パージガスの供給を停止して排気を行う期間を含む、請求項4に記載の方法。
- 前記基板の表面には凹部が形成され、
前記窒化膜は、前記凹部に埋め込まれる金属配線膜の下地膜である、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。 - 前記金属配線膜は、ルテニウム膜であり、前記窒化膜は窒化チタン膜である、請求項6に記載の方法。
- 前記原料ガスは、四塩化チタンガスである請求項7に記載の方法。
- 前記窒化ガスはアンモニアガスである、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記窒化ガスとして、アンモニアガス、またはヒドラジン系化合物ガスが切り替えて供給されることと、
前記アンモニアガス、または前記ヒドラジン系化合物ガスの各々について、前記窒化ガスを間欠的に2回以上供給する工程と、前記基板に残留する窒化ガスを排気する工程と、が実施されることと、を有する、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の方法。 - 基板に窒化膜を成膜する装置であって、
内部に基板を載置する載置部を備えた処理容器と、
前記処理容器内に、原料を含む原料ガスを供給する原料ガス供給部と、
前記処理容器内に、前記原料を窒化する窒化ガスを供給する窒化ガス供給部と、
前記処理容器内の雰囲気を排気する排気機構と、
制御部と、を有し、
前記制御部は、前記載置部に基板が載置された前記処理容器内に、前記原料ガス供給部から前記原料ガスを供給するステップと、次いで、原料ガス供給部からの前記原料ガスの供給を停止し、前記排気機構により、前記処理容器内に残留する原料ガスを排気するステップと、その後、前記処理容器内に、前記窒化ガス供給部から前記窒化ガスを間欠的に2回以上供給するステップと、続いて前記窒化ガスの間欠的な供給を終了し、前記排気機構により、前記処理容器内に残留する窒化ガスを排気するステップと、を繰り返し実行する制御を行うように構成される、装置。 - 前記窒化ガスの間欠的な供給は、5回以上、15回以下の範囲内の回数行う、請求項11に記載の装置。
- 前記原料ガスを排気するステップ、及び前記窒化ガスを排気するステップは、3秒以上行う、請求項11または12に記載の装置
- 前記処理容器内にパージガスを供給するパージガス供給部を備え、
前記制御部は、前記パージガス供給部よりパージガスを供給しながら、前記原料ガスを排気するステップ、及び窒化ガスを排気するステップを実行するように構成される、排気する請求項11ないし13のいずれか一項に記載の装置。 - 前記原料ガスを排気するステップ、及び窒化ガスを排気するステップは、前記パージガスの供給を停止して排気を行う期間を含む、請求項14に記載の装置。
- 前記基板の表面には凹部が形成され、
前記窒化膜は、前記凹部に埋め込まれる金属配線膜の下地膜である、請求項11ないし15のいずれか一項に記載の装置。 - 基板に金属配線膜を成膜するシステムであって、
請求項16に記載の装置と、
前記金属配線膜を成膜する装置とを有する、システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020146990A JP2022041653A (ja) | 2020-09-01 | 2020-09-01 | 基板に窒化膜を成膜する方法、装置、及び基板に金属配線膜を成膜するシステム。 |
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