JP2022041210A - 印刷装置 - Google Patents

Abstract

【課題】記録媒体を切断して利用でき、且つ小型化を実現した印刷装置を提供する。
【解決手段】印刷装置（１）は、用紙（Ｐ）を収容する第１収容部（２１）と、給送ローラ（２４）と、用紙（Ｐ）に画像を記録する画像記録部（３）と、切断部（１０）と、第２収容部（２２）と、第３収容部（２３）と、切替部（８）とを備えている。切断部（１０）は、用紙（Ｐ）を切断して第１用紙（Ｐ１）と第２用紙（Ｐ２）とに分ける。切替部（８）は、第２用紙（Ｐ２）の搬送先を第２収容部（２２）又は第３収容部（２３）のいずれかに切り替える。第３収容部（２３）は、第２用紙（Ｐ２）を受け止めて収容する第１位置と、当該第３収容部（２３）に収容された第２用紙（Ｐ２）が給送ローラ（２４）に当接する第２位置との間で移動可能に構成されている。
【選択図】図２

Description

本発明は、印刷装置に関する。

特許文献１には、ジョブにて指定された第一シートが第一給送カセットに収容されていない場合、第一シートのサイズよりも大きいサイズの第二シートに画像を形成する画像形成装置について記載されている。この画像形成装置では、第一シートの代わりに、第二給送カセットに収容された第二シートに画像を形成した後、当該第二シートを二等分に裁断することにより、画像が形成された画像シートと白紙の白紙シートとを生成している。

そして、画像シートを第一排出トレイへ排出する一方、白紙シートを第一給送カセットに搬送する。これにより、次のジョブにて第一シートのサイズと同じサイズが指定された場合に、第一給送カセットに収容された白紙シートを利用して画像を形成することを可能としている。

特開２０１８－１８６４４８号公報

しかしながら、特許文献１の画像形成装置では、裁断後の白紙シートを利用するために、第一給送カセット及び第二給送カセットのそれぞれに給紙ローラを設ける必要があり、画像形成装置の小型化が実現し難いという課題がある。

本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、記録媒体を切断して利用でき、且つ小型化を実現した印刷装置を提供することにある。

上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る印刷装置は、記録媒体を収容する第１収容部と、前記記録媒体を搬送路へ給送するための給送ローラと、前記給送ローラにより前記搬送路に給送された前記記録媒体に画像を記録する画像記録部と、前記記録媒体を切断することにより、第１記録媒体と第２記録媒体とに分ける切断部と、画像が記録された前記第１記録媒体及び前記第２記録媒体が収容される第２収容部と、画像が記録されていない前記第２記録媒体が収容される第３収容部と、前記第２記録媒体の搬送先を、前記第２収容部又は前記第３収容部のいずれかに切り替える切替部と、を備えている。前記第３収容部は、前記第２記録媒体を受け止めて収容する第１位置と、当該第３収容部に収容された前記第２記録媒体が前記給送ローラに当接する第２位置との間で移動可能に構成され、前記給送ローラは、前記第２位置にある前記第３収容部内に収容された前記第２記録媒体を前記搬送路へ給送する。

上記した構成の印刷装置によれば、記録媒体を切断部により切断することで第１記録媒体と第２記録媒体とに分けた後、第２記録媒体の搬送先を切替部によって切り替えることができる。具体的には、切替部により、画像が記録された第２記録媒体を第２収容部へ搬送する一方、画像が記録されていない第２記録媒体を第３収容部に搬送できる。

そして、次回の印刷時に、第１収容部に設けられた給送ローラを、第３収容部の給送ローラとして兼用することで、第３収容部に収容された第２記録媒体を画像記録部に搬送して、第２記録媒体に対して画像を記録できる。すなわち、切断後の第２記録媒体を利用できると共に、第３収容部専用の給送ローラを設ける必要がないので、印刷装置の小型化を実現できる。

本発明の一態様によれば、記録媒体を切断して利用でき、且つ印刷装置の小型化を実現できる。

本発明の実施形態１に係る印刷装置の外観を示す図である。 実施形態１に係る印刷装置の内部構造を示す断面図である。 実施形態１に係る第２収容部及び第３収容部の構成を示す斜視図である。 実施形態１に係る印刷装置の電気的構成を示すブロック図である。 切断前の用紙と切断後の第１用紙及び第２用紙を示す図である。 第２用紙を第３収容部へ搬送する時の図２相当図である。 第３収容部が第２位置にある状態の図３相当図である。 実施形態１に係る印刷装置の制御部による印刷時の制御の流れを示すフローチャートである。 図８のフローチャートの第２用紙利用処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態１に係る印刷装置の制御部による電源オフ時の制御の流れを示すフローチャートである。 実施形態２に係る印刷装置における第２用紙の搬送の様子を示す図２相当図である。 実施形態３に係る印刷装置における第２用紙の搬送の様子を示す図２相当図である。

〔実施形態１〕
［印刷装置の構成］
以下、本発明の実施形態１における印刷装置１について、図１～図１０を参照して説明する。図１は、実施形態１に係る印刷装置１の外観を示す図である。図２は、印刷装置１の内部構造を示す断面図である。図１に示す印刷装置１は、プリント機能、スキャン機能、コピー機能、ファックス機能等の複数の機能を備えたＭＦＰ（Multi-Function Peripheral）である。なお、説明の便宜上、図１の矢印に示されるように、印刷装置１の上下方向、左右方向、及び前後方向を定義する。

印刷装置１は、ジョブにより指定される印刷データを、例えばインクを吐出することにより、記録媒体の一例である用紙Ｐに記録するインクジェット方式のプリント機能を有する。用紙Ｐに印刷される画像は、カラー印刷が可能であってもよいし、モノクロ印刷専用であってもよい。また、記録媒体は、紙媒体に限らず、他にも、例えばＯＨＰシートのような樹脂媒体であってもよい。

図１に示すように、印刷装置１の前面には、開口２０が形成されている。この開口２０には、第１収容部２１と、第２収容部２２及び第３収容部２３が着脱自在に配置される。第１収容部２１は、複数枚の用紙Ｐを収容するための給送トレイであり、上面が開放している。第１収容部２１は、載置面２１０を有し、載置面２１０に載置された用紙Ｐを収容する。用紙Ｐのサイズは、例えばＡ４サイズである。第１収容部２１の上方には、後述する第２収容部２２及び第３収容部２３が配置されている。

また、印刷装置１の前面には、図１に示すように、表示画面を有する設定部１１０が設けられている。設定部１１０は、例えばタッチパネルからなり、ユーザのタッチ操作により、印刷装置１の印刷に関する各種の設定を行うことが可能な構成となっている。設定部１１０は、用紙Ｐのサイズ、及び切断処理を実行するか否かの設定を受け付ける。設定部１１０により設定された情報は、制御部１００へ出力される（図４参照）。

また、印刷装置１は、図２に示すように、給送ローラ２４と、搬送路Ｒと、レジストローラ６０と、画像記録部３と、第１搬送ローラ６２と、第２搬送ローラ６４と、切断部１０と、切替部８とを備えている。

給送ローラ２４は、第１収容部２１に収容された用紙Ｐを、搬送路Ｒへ給送するためのローラである。更に、給送ローラ２４は、後述する第３収容部２３が第２位置にある状態においては、第３収容部２３内に収容された白紙の第２用紙Ｐ２を搬送路Ｒへ給送することに兼用される。

給送ローラ２４は、給送アーム２５の先端部に回転可能に支持されている。給送アーム２５は、印刷装置１のフレームに支持された軸２６に回動可能に支持されている。給送アーム２５は、自重又はバネ等による弾性力によって、第１収容部２１へ向けて回動付勢されている。

給送ローラ２４は、給送モータ７１（図４参照）が駆動することにより正回転する。給送ローラ２４が正回転することにより、第１収容部２１に収容された用紙Ｐが１枚ずつ搬送路Ｒへ給送される。また、図７に示すように、第３収容部２３が第２位置にある時には、第３収容部２３に収容された白紙の第２用紙Ｐ２が１枚ずつ搬送路Ｒへ給送される。搬送路Ｒへ給送された用紙Ｐ又は第２用紙Ｐ２は、印刷装置１の後方から前方へ向かう方向に搬送される。

搬送路Ｒは、ガイド部材５１，５２，５３，５４、及び画像記録部３等によって形成される空間をいう。搬送路Ｒは、第１収容部２１の後端部から上方に延び、ガイド部材５１，５２で区画される領域にて湾曲し、画像記録部３の位置を経由して、ガイド部材５３，５４で区画される領域にて直線状に延び、第２収容部２２に至る経路である。

レジストローラ６０は、搬送路Ｒにおける画像記録部３よりも用紙Ｐの搬送方向の上流に配置されている。レジストローラ６０の下部と対向する位置には、ピンチローラ６１が配置されている。レジストローラ６０は、搬送モータ７２（図４参照）によって駆動される。ピンチローラ６１は、レジストローラ６０の回転に伴って回転する。レジストローラ６０及びピンチローラ６１が正回転することにより、用紙Ｐは、レジストローラ６０及びピンチローラ６１に挟持されて、画像記録部３まで搬送される。

レジストローラ６０には、当該レジストローラ６０の回転を検出するエンコーダ１０７が設けられている（図４参照）。このエンコーダ１０７は、レジストローラ６０の回転に応じてパルス信号を制御部１００へ出力する。

搬送路Ｒにおけるレジストローラ６０の上流には、レジセンサ１０６がガイド部材５２に取り付けられている。レジセンサ１０６は、用紙Ｐがレジストローラ６０との当接位置を通過することを検知するセンサである。レジセンサ１０６としては、用紙Ｐが当接することで揺動するアクチュエータを有するセンサや、光センサ等を用いることができる。レジセンサ１０６は、用紙Ｐがレジストローラ６０との当接位置を通過している状態でオン信号を出力し、紙Ｐがレジストローラ６０との当接位置を通過していない状態でオフ信号を出力する。レジセンサ１０６による検知信号は、制御部１００へ出力される。

画像記録部３は、搬送路Ｒにおいてレジストローラ６０と第１搬送ローラ６２との間に設けられ、用紙Ｐに画像を記録する。画像記録部３は、ヘッドキャリッジ３１と、記録ヘッド３２と、プラテン３３とを有している。記録ヘッド３２は、ヘッドキャリッジ３１に搭載される。記録ヘッド３２の下面には、図示しない複数のノズルが設けられている。記録ヘッド３２は、ピエゾ素子等の振動素子を振動させることによって、ノズルからインク滴を吐出する。プラテン３３は、用紙Ｐが載置される矩形板状の部材である。プラテン３３に支持された用紙Ｐに対して、ヘッドキャリッジ３１が移動する過程において、記録ヘッド３２がインク滴を選択的に吐出することによって、用紙Ｐに画像が記録される。

ヘッドキャリッジ３１は、キャリッジモータ７３（図４参照）の駆動力が伝達されることによって、走査方向に往復移動する。用紙Ｐへの画像記録において、印刷装置１の制御部１００は、用紙Ｐの搬送が停止している状態でヘッドキャリッジ３１を走査方向に移動させながら記録ヘッド３２からインクを吐出させ、１行分の画像を用紙Ｐに記録させる記録処理と、レジストローラ６０及び第１搬送ローラ６２を駆動させて用紙Ｐを所定の改行量だけ搬送する改行処理とを繰り返す。

搬送路Ｒにおける画像記録部３よりも用紙Ｐの搬送方向の下流には、第１搬送ローラ６２が配置されている。第１搬送ローラ６２の上部と対向する位置には、拍車ローラ６３が配置されている。第１搬送ローラ６２は、搬送モータ７２（図４参照）によって駆動される。拍車ローラ６３は、第１搬送ローラ６２の回転に伴って回転する。第１搬送ローラ６２及び拍車ローラ６３が正回転することにより、用紙Ｐは、第１搬送ローラ６２及び拍車ローラ６３に挟持されて、後述する切断部１０へ搬送される。

切断部１０は、搬送路Ｒにおいて第１搬送ローラ６２と第２搬送ローラ６４との間に配置されている。切断部１０は、カッターキャリッジ１１と、ブレード１２とを有し、画像記録部３により画像が記録された用紙Ｐを切断する。カッターキャリッジ１１は、カッターキャリッジモータ７４（図４参照）の駆動力が伝達されることによって、用紙Ｐの搬送方向と直交する走査方向に移動する。

切断部１０は、第１搬送ローラ６２と第２搬送ローラ６４とにより挟持されて停止している状態の用紙Ｐに対して、カッターキャリッジ１１を走査方向に移動させることで、ブレード１２により用紙Ｐの所定位置を幅方向に切断する。

実施形態１では、切断部１０は、制御部１００により用紙Ｐの切断が必要であると判定された場合、用紙Ｐを所定位置で切断することにより、図５に示すように、用紙Ｐを、第１記録媒体の一例である第１用紙Ｐ１と、第２記録媒体の一例である第２用紙Ｐ２とに分ける。第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２のサイズは、例えばＡ５サイズである。

搬送路Ｒにおける切断部１０よりも用紙Ｐの搬送方向の下流には、第２搬送ローラ６４が配置されている。第２搬送ローラ６４の上部と対向する位置には、拍車ローラ６５が配置されている。第２搬送ローラ６４は、搬送モータ７２（図４参照）によって駆動される。拍車ローラ６５は、第２搬送ローラ６４の回転に伴って回転する。第２搬送ローラ６４及び拍車ローラ６５が正回転することにより、画像が記録された用紙Ｐ、第１用紙Ｐ１、又は第２用紙Ｐ２は、第２搬送ローラ６４及び拍車ローラ６５に挟持されて、第２収容部２２へ排出される。

切替部８は、搬送路Ｒにおける第１搬送ローラ６２と第２搬送ローラ６４との間に設けられている。切替部８は、第２用紙Ｐ２の搬送先を、第２収容部２２又は第３収容部２３のいずれかに切り替えるための部材である。切替部８は、印刷装置１の上方から下方に向かって延び、切断部１０側へ湾曲した湾曲部８０を有する部材である。切替部８は、湾曲部８０に沿って画像が記録されていない第２用紙Ｐ２を、後述する第１位置にある第３収容部２３へ案内する。

切替部８は、用紙Ｐを第２収容部２２へ案内する第１案内面８１と、画像が記録されていない第２用紙Ｐ２を第３収容部２３へ案内する第２案内面８２とを有している。切替部８は、図２に示す第１案内面８１が用紙Ｐと当接する第１状態と、図６に示す第２案内面８２が第２用紙Ｐ２と当接する第２状態との間で回動可能に配置されている。

なお、切替部８には、図示しない付勢部材が設けられている。当該付勢部材は、バネ等からなり、切替部８をガイド部材５３側へ向けて付勢している。

［第２収容部及び第３収容部の詳細構成］
次に、第２収容部２２及び第３収容部２３の構成について、図３も参照して詳しく説明する。図３は、実施形態１に係る第２収容部２２及び第３収容部２３の構成を示す斜視図である。図３に示すように、第２収容部２２及び第３収容部２３は、印刷装置１の上方から見て重ならないように一体化されて、枠部材２００内に配置されている。具体的には、第２収容部２２は、枠部材２００内の前方に配置される。第３収容部２３は、枠部材２００内の後方に配置される。

図２に示すように、第２収容部２２には、画像が記録された用紙Ｐ、第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２が収容される。一方、第３収容部２３には、画像が記録されていない白紙の第２用紙Ｐ２が収容される。白紙の第２用紙Ｐ２は、第３収容部２３に収容された後、次のジョブの印刷時に用いられる。なお、第３収容部２３には、少なくとも１枚の第２用紙Ｐ２が収容されていればよい。

図２及び図３に示すように、第２収容部２２は、載置面２２０と、突出部２２１とを有している。載置面２２０には、画像が記録された用紙Ｐ、第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２が載置される。突出部２２１は、載置面２２０における第３収容部２３側の縁部から上方へ延びた板状の部材である。突出部２２１は、画像が記録された用紙Ｐ、第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２と、第３収容部２３内の画像が記録されていない第２用紙Ｐ２とが混ざることを防ぐための板状の部材である。突出部２２１は、第２収容部２２と一体的に形成されていてもよいし、第２収容部２２に対して着脱自在に取り付けられていてもよい。

第２収容部２２と第３収容部２３との間には、第２収容部２２から第３収容部２３へ下方に傾斜した段差部２２２が形成されている。このように、第２収容部２２と第３収容部２３との間に段差部２２２が形成されていることで、第３収容部２３に白紙の第２用紙Ｐ２を複数枚収容することが可能である。

第３収容部２３は、画像が記録されていない第２用紙Ｐ２を載置するための載置面２３０を有している。第３収容部２３は、枠部材２００内において、図３に示す第１位置と図７に示す第２位置との間で、印刷装置１の奥行方向、即ち前後方向に移動可能に配置されている。

第３収容部２３は、図３に示す第１位置にある状態において、第１収容部２１の上方且つ切替部８の下方に配置され、切断後の第２用紙Ｐ２を受け止めて収容する。第３収容部２３が第１位置にある状態では、給送ローラ２４に当接しないようになっている。一方、図７に示すように、第３収容部２３が第２位置にある状態では、第３収容部２３に収容された第２用紙Ｐ２が給送ローラ２４と当接するようになっている。

第３収容部２３の奥行方向、即ち前後方向の長さは、第１収容部２１の奥行方向、即ち前後方向の長さよりも短くなっている。具体的には、第３収容部２３の奥行方向の長さは、第１収容部２１の奥行方向の長さの半分以下になっている。

第３収容部２３は、周知の移動機構７０を有している。移動機構７０は、例えば、図３に示すラック７０１と、ラック７０１と噛み合うギヤ７０２と、図示しない回転軸及びモータ等から構成されている。ラック７０１は、第３収容部２３の左側面に形成されている。ギヤ７０２は、枠部材２００の所定の位置に配置され、回転軸に連結されている。回転軸は、図示しないモータの駆動により回転する。第３収容部２３は、モータの駆動によりギヤ７０２が回転することに伴って、枠部材２００内を、図３に示す第１位置と図７に示す第２位置との間でスライド移動可能に配置されている。制御部１００は、図４に示すように、移動機構７０の駆動を制御することにより、第３収容部２３の位置を移動させる。

第３収容部２３の付近には、第２記録媒体センサの一例である第２用紙センサ１０８が設けられている。第２用紙センサ１０８は、第３収容部２３内における第２用紙Ｐ２の有無を検出するセンサであり、例えば投光部及び受光部を有する光センサからなる。第２用紙センサ１０８は、第３収容部２３内に第２用紙Ｐ２が有る場合、制御部１００にオン信号を出力し、第３収容部２３内に第２用紙Ｐ２がない場合、制御部１００にオフ信号を出力する。

［印刷装置の電気的構成］
図４は、実施形態１に係る印刷装置１の電気的構成を示すブロック図である。図４に示すように、印刷装置１は、上述した各部に加え、制御部１００と、受信部の一例であるネットワークインターフェース（Ｉ／Ｆ）１０９とを備えている。

制御部１００は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）１０１、ＲＯＭ（Read Only Memory）１０２、ＲＡＭ(Random Access Memory)１０３、ＥＥＰＲＯＭ１０４（登録商標）、及びＡＳＩＣ１０５を有し、これらが内部バスによって接続されている。ＲＯＭ１０２には、ＣＰＵ１０１が各種動作を制御するためのプログラム等が格納されている。ＲＡＭ１０３は、ＣＰＵ１０１が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、又はデータ処理の作業領域として使用される。記憶部の一例であるＥＥＰＲＯＭ１０４には、電源オフ後も保持すべき情報が格納される。制御部１００は、ＲＯＭ１０２から読み出した制御プログラムに基づいて、給送モータ７１、搬送モータ７２、キャリッジモータ７３、記録ヘッド３２、カッターキャリッジモータ７４、及び設定部１１０等を制御する。

ＡＳＩＣ１０５には、給送モータ７１、搬送モータ７２、キャリッジモータ７３、記録ヘッド３２、カッターキャリッジモータ７４、レジセンサ１０６、エンコーダ１０７、第２用紙センサ１０８、ネットワークＩ／Ｆ１０９、及び設定部１１０が接続されている。

ＡＳＩＣ１０５は、給送モータ７１、搬送モータ７２、キャリッジモータ７３、及びカッターキャリッジ７４に駆動電流を供給する。給送モータ７１、搬送モータ７２、キャリッジモータ７３、及びカッターキャリッジ７４は、供給される駆動電流が大きいほど回転速度が速くなり、供給される駆動電流が小さいほど回転速度が遅くなるＤＣモータである。制御部１００は、例えば、ＰＷＭ（Pulse Width Modulation）制御によって、給送モータ７１、搬送モータ７２、キャリッジモータ７３、及びカッターキャリッジ７４の回転を制御する。

また、制御部１００は、記録ヘッド３２の振動素子に駆動電圧を印加することによって、ノズルからインク滴を吐出させる。制御部１００は、エンコーダ１０７から出力されるパルス信号に基づいてレジストローラ６０の回転量を検知する。制御部１００は、レジセンサ１０６から出力される検出信号に基づいて、用紙Ｐがレジストローラ６０との当接位置を通過したことを検知する。そして、制御部１００は、レジセンサ１０６からオン信号が出力された後、エンコーダ１０７から出力されるパルス信号に基づいて、用紙Ｐの搬送路Ｒにおける搬送量を推定する。

ネットワークＩ／Ｆ１０９は、ＬＡＮ等のネットワークに接続され、印刷装置１用のドライバが組み込まれた外部装置との接続を可能にしている。印刷装置１は、ネットワークＩ／Ｆ１０９を介して、ジョブを受信すると、印刷装置１の各部を制御することで、ジョブにより指定される印刷データを用紙Ｐに記録する。ジョブには、印刷頁の数等の印刷に関する情報が含まれる。

［制御部の制御動作］
次に、実施形態１に係る印刷装置１の制御部１００による印刷時の制御の流れについて、図８及び図９に示すフローチャートを参照して説明する。図８は、実施形態１に係る印刷装置１による制御の流れを示すフローチャートである。図８に示すフローチャートは一例であり、これに限定されない。

図８に示すフローチャートにおいて、まず、制御部１００は、ジョブを受信したか否かの判定を行う（Ｓ１）。制御部１００は、ネットワークＩ／Ｆ１０９を介してジョブを受信すると（Ｓ１：ＹＥＳ）、ジョブの印刷頁数が偶数か否かの判定を行う（Ｓ２）。一方、ジョブを受信していない場合（Ｓ１：ＮＯ）、制御部１００は、Ｓ１に戻る。

ジョブの印刷頁数が偶数である場合（Ｓ２：ＹＥＳ）、制御部１００は、給送モータ７１を駆動させて、給送ローラ２４を正回転させることにより、第１収容部２１から用紙Ｐを搬送路Ｒに搬送する（Ｓ３）。そして、制御部１００は、搬送路Ｒに搬送された用紙Ｐの前端がレジストローラ６０へ到達すると、搬送モータ７２を正回転させて、レジストローラ６０、第１搬送ローラ６２、及び第２搬送ローラ６４を正回転させることにより、用紙Ｐを画像記録部３へ搬送する。

次に、制御部１００は、画像記録部３まで搬送された用紙Ｐに対して、以下に示す改行処理と記録処理とを交互に繰り返す画像記録処理を実行することにより、用紙Ｐに画像を記録する（Ｓ４）。即ち、制御部１００は、改行処理において、搬送モータ７２を正回転させて、レジストローラ６０、第１搬送ローラ６２、及び第２搬送ローラ６４を駆動させることにより、所定の搬送量だけ用紙Ｐを搬送する。また、制御部１００は、記録処理において、用紙Ｐの搬送を停止させている間に、キャリッジモータ７３を駆動させ、ヘッドキャリッジ３１を用紙Ｐの幅方向に移動させて、記録ヘッド３２のノズルから用紙Ｐへインク滴を吐出することにより１行分の画像を記録させる。

一方、ジョブの印刷頁数が偶数でない場合（Ｓ２：ＮＯ）、即ち、印刷頁数が奇数である場合、図９に示す第２用紙利用処理を行う（Ｓ１０）。

Ｓ４の後、制御部１００は、設定部１１０により用紙Ｐを切断する設定がされている否かを判定する（Ｓ５）。設定部１１０により用紙Ｐを切断する設定がされている場合（Ｓ５：ＹＥＳ）、制御部１００は、カッターキャリッジモータ７４を駆動させることにより、用紙Ｐを切断する（Ｓ６）。具体的には、制御部１００は、カッターキャリッジ１１を幅方向に移動させることで、ブレード１２により用紙Ｐの所定位置を幅方向に切断する。一方、設定部１１０により用紙Ｐを切断する設定がされていない場合（Ｓ５：ＮＯ）、制御部１００は、画像が記録された用紙Ｐを第２収容部２２に搬送する（Ｓ１１）。

Ｓ６の後、制御部１００は、第２用紙Ｐ２が白紙か否かの判定を行う（Ｓ７）。第２用紙Ｐ２が白紙である場合（Ｓ７：ＹＥＳ）、制御部１００は、画像が記録された第１用紙Ｐ１を第２収容部２２に搬送する（Ｓ８）。具体的には、制御部１００は、搬送モータ７２を制御することで、レジストローラ６０、第１搬送ローラ６２、及び第２搬送ローラ６４を正回転させることにより、第１用紙Ｐ１を第２収容部２２へ搬送する。このとき、第１用紙Ｐ１は、図２に示すように、第１状態にある切替部８の第１案内面８１に当接しながら、第２収容部２２へ案内される。なお、Ｓ８において、第２収容部２２に搬送される第１用紙Ｐ１は、画像が記録されていない白紙のものであってもよい。

続いて、第２用紙Ｐ２の後端が切替部８を通過した後、制御部１００は、搬送モータ７２を逆回転させることで、第２搬送ローラ６４を逆回転させて、第２用紙Ｐ２を第３収容部２３に搬送する（Ｓ９）。このとき、図６に示すように、切替部８が付勢部材によりガイド部材５３側へ付勢されているため、第２用紙Ｐ２は、切断部１０側へ搬送されることなく、第２状態にある切替部８の第２案内面８２に当接しながら、第３収容部２３へ案内される。

一方、第２用紙Ｐ２が白紙でない場合（Ｓ７：ＮＯ）、即ち、第２用紙Ｐ２に画像が記録されている場合、第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２を第２収容部２２に搬送する（Ｓ１２）。

Ｓ９、Ｓ１１、及びＳ１２の後、制御部１００は、次の頁が有るか否かの判定を行う（Ｓ１３）。ジョブに次の頁が有る場合（Ｓ１３：ＹＥＳ）、制御部１００は、図８のＳ３を行う。一方、ジョブに次の頁がない場合（Ｓ１３：ＮＯ）、図８に示すフローを終了する。

次に、図８の第２用紙利用処理Ｓ１０について説明する。図９は、図８の第２用紙利用処理（Ｓ１０）の流れを示すフローチャートである。図９に示すように、まず、制御部１００は、第２用紙センサ１０８からの出力に基づいて、第３収容部２３に第２用紙Ｐ２が有るか否かの判定を行う（Ｓ２１）。第３収容部２３に第２用紙Ｐ２が有る場合（Ｓ２１：ＹＥＳ）、制御部１００は、第３収容部２３内の第２用紙Ｐ２のサイズが所定のサイズが否かの判定を行う（Ｓ２２）。所定のサイズは、ジョブにて指定された印刷データのサイズのことである。

第３収容部２３内の第２用紙Ｐ２のサイズが所定のサイズである場合（Ｓ２２：ＹＥＳ）、制御部１００は、Ｓ２３へ進む。Ｓ２３において、制御部１００は、移動機構７０を駆動させることで、第２収容部２２及び第３収容部２３を、図２の矢印Ａの方向に移動させる。第３収容部２３は、図３に示す第１位置から、図７に示す第２位置に移動する。一方、第３収容部２３に第２用紙Ｐ２がない場合（Ｓ２１：ＮＯ）、又は、第３収容部２３内の第２用紙Ｐ２のサイズが所定のサイズでない場合（Ｓ２２：ＮＯ）、制御部１００は、図８のＳ３を行う。

Ｓ２３の後、制御部１００は、給送モータ７１を駆動させることにより、給送ローラ２４を正回転させて、第３収容部２３内の第２用紙Ｐ２を搬送路Ｒに給送する（Ｓ２４）。そして、制御部１００は、搬送モータ７２を正回転させて、レジストローラ６０、第１搬送ローラ６２、及び第２搬送ローラ６４を正回転させることにより、第２用紙Ｐ２を画像記録部３へ搬送する。

次に、制御部１００は、画像記録部３により第２用紙Ｐ２に画像を記録し（Ｓ２５）、次の頁が有るか否かの判定を行う（Ｓ２６）。ジョブに次の頁が有る場合（Ｓ２６：ＹＥＳ）、制御部１００は、図８のＳ３を行う。即ち、実施形態１では、ジョブの印刷頁数が３頁以上の奇数である場合、最初の頁への画像記録時に、第１収容部２１から用紙Ｐを搬送路Ｒへ給送し、図８のＳ４以降の処理を行う。一方、ジョブに次の頁がない場合（Ｓ２６：ＮＯ）、即ち、印刷頁数が１頁である場合、制御部１００は、図８に示す第２用紙利用処理Ｓ１０を終了する。

なお、図８のＳ２において、ジョブの印刷頁数が奇数場合（Ｓ２：ＮＯ）、制御部１００は、第２用紙利用処理Ｓ１０を行うものとしたが、これに限定されない。例えば、印刷頁数が３以上の奇数である場合（Ｓ２：ＮＯ）、制御部１００は、先に図８のＳ３以降の処理を行うことで最後以外の頁への画像記録を行った後、最後の頁への画像記録時に、第２用紙利用処理Ｓ１０を行い、第３収容部２３内の第２用紙Ｐ２に画像記録を行うようにしてもよい。

［電源オフ時の制御の流れ］
次に、実施形態１に係る印刷装置１による電源オフ時の制御の流れについて、図１０のフローチャートを参照して説明する。図１０は、実施形態１に係る印刷装置１による制御部１００の電源オフ時の制御の流れを示すフローチャートである。図１０に示すように、制御部１００は、所定時間毎に電源がオフされたか否かの判定を行う（Ｓ３１）。即ち、電源がオフされていない場合（Ｓ３１：ＮＯ）、制御部１００は、Ｓ３１を所定時間毎に継続的に繰り返す。

ユーザの操作等により電源がオフされた場合（Ｓ３１：ＹＥＳ）、制御部１００は、第２用紙センサ１０８により、第３収容部２３内に第２用紙Ｐ２が有るか否かを検出する（Ｓ３２）。そして、制御部１００は、第２用紙Ｐ２の有無に関する情報を記憶部であるＥＥＰＲＯＭ１０４に記憶し（Ｓ３３）、図１０に示すフローを終了する。

［実施形態１の効果］
以上説明した実施形態１における印刷装置１によれば、用紙Ｐを切断部１０により切断することで第１用紙Ｐ１と第２用紙Ｐ２とに分けた後、第２用紙Ｐ２の搬送先を切替部８によって切り替えることができる。具体的には、切替部８により、画像が記録された第２用紙Ｐ２を第２収容部２２へ搬送する一方、画像が記録されていない第２用紙Ｐ２を第３収容部２３に搬送できる。

そして、次回の印刷時に、第１収容部２１に設けられた給送ローラ２４を、第３収容部２３の給送ローラ２４として兼用することで、第３収容部２３に収容された第２用紙Ｐ２を画像記録部３に搬送して、第２用紙Ｐ２に対して画像を記録できる。すなわち、切断後の第２用紙Ｐ２を利用できると共に、第３収容部２３専用の給送ローラ２４を設ける必要がないので、印刷装置１の小型化を実現できる。

また、図２の矢印Ａに示すように、第３収容部２３を第１位置から第２位置に向かって、印刷装置１の後方に移動させることによって、第１収容部２１に設けられた給送ローラ２４に近付けることができる。これにより、給送ローラ２４によって第３収容部２３内の第２用紙Ｐ２を搬送路Ｒへ給送し易くすることができる。

また、制御部１００によって、第３収容部２３を第１位置から第２位置へ自動的に移動させることで、次回の印刷時に切断後の第２用紙Ｐ２を円滑に使用できる。

また、切替部８を第１搬送ローラ６２と第２搬送ローラ６４との間に設けることで、第１搬送ローラ及び第２搬送ローラの下方にあるスペースに第３収容部２３を配置できる。また、第２搬送ローラ６４を逆回転させ、切替部８の第２案内面８２に第２用紙Ｐ２を当接させることで、第２用紙Ｐ２を第３収容部２３に搬送できるので、簡易な構成で第２用紙Ｐ２の搬送先を切り替えることができる。

また、切替部８が第１状態と第２状態との間で回動することによって、第２用紙Ｐ２の搬送先を良好に切り替えることができる。

また、第２収容部２２の載置面２２０における第３収容部２３側の縁部に、上方へ延びた突出部２２１が設けられているので、第２収容部２２と第３収容部２３とを隔離することができる。これにより、ユーザが第２収容部２２から第１用紙Ｐ１を取り出す際に、誤って画像の記録されていない第２用紙Ｐ２を取り出してしまうことを防止できる。

また、ジョブにて指定される印刷頁数が偶数か奇数かに応じて、印刷時の制御の流れを変更させている。即ち、ジョブにて指定される印刷頁数が偶数である場合（Ｓ２：ＹＥＳ）、第３収容部２３内の第２用紙Ｐ２を使用せずに、用紙Ｐに２頁分ずつ画像を記録した（Ｓ４）後、画像が記録された用紙Ｐを切断する（Ｓ６）。一方、印刷頁数が奇数である場合（Ｓ２：ＮＯ）、第３収容部２３内の第２用紙Ｐ２に最初の頁の画像を記録し（Ｓ２４）、最初以外の頁への画像記録時に、第１収容部２１内の用紙Ｐに画像を記録する（Ｓ４）。これにより、印刷装置１による画像記録処理を、効率的且つ迅速に実行することを可能としている。

また、切替部８が印刷装置１の上方か下方に向かって延びているので、図６に示すように、画像が記録されていない第２用紙Ｐ２を、切替部８の湾曲部８０に沿って、切断部１０の下方に設けられた第３収容部２３へ、ジャム等を生じることなく良好に案内できる。

また、印刷装置１の電源オフ時に（Ｓ３１：ＹＥＳ）、第２用紙センサ１０８により検出された、第３収容部２３内における第２用紙Ｐ２の有無に関する情報を記憶部であるＥＥＰＲＯＭ１０４に記憶させる（Ｓ３３）。これにより、次回電源がオンされた時に、印刷装置１の制御部１００が第３収容部２３内に第２用紙Ｐ２が有るか否かをすぐに判別でき、第２用紙Ｐ２をより確実に使用できる。

また、第３収容部２３の奥行方向の長さが、第１収容部２１の奥行方向の長さよりも短くなっているので、印刷装置１をより小型にすることができる。

また、第３収容部２３が、図２に示すように、第１収容部２１の上側壁面に沿って前後方向に移動可能に配置されているので、第３収容部２３の後部を給送ローラ２４のある位置に良好に移動させることができる。これにより、第３収容部２３に収容された第２用紙Ｐ２を、給送ローラ２４によって搬送路Ｒへ確実に給送することが可能となる。

また、第３収容部２３が第１位置にある状態では、給送ローラ２４が第２用紙Ｐ２に当接しない。これにより、切替部８によって第２用紙Ｐ２を第３収容部２３へ案内する際に、給送ローラ２４が第２用紙Ｐ２の搬送を妨げないようにできる。

また、第２収容部２２及び第３収容部２３を一体的に形成することで、第２収容部２２及び第３収容部２３を容易に製造できる。また、第２収容部２２と第３収容部２３との間に段差部２２２が形成されているので、第２収容部２２に搬送された画像が記録された第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２と、第３収容部２３に搬送された白紙の第２用紙Ｐ２とが混在しないようにできる。

〔実施形態２〕
［印刷装置の構成］
次に、本発明の実施形態２における印刷装置１Ａについて、図１１を参照して説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態１にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。

図１１は、実施形態２に係る印刷装置１Ａにおける第２用紙Ｐ２の搬送の様子を示す図２相当図である。図１１に示すように、実施形態２の印刷装置１Ａでは、Ｕ字状の切替部８Ａと第３搬送ローラ６６が設けられている点、及び第２収容部２２の下側に載置部２３１が設けられている点が実施形態１の印刷装置１と異なる。

切替部８Ａは、印刷装置１Ａの上方から下方に向かって延び、湾曲部８０Ａと、第１案内面８１Ａと、第２案内面８２Ａとを有している。湾曲部８０Ａは、切断部１０側へ湾曲している。第１案内面８１Ａは、画像が記録された用紙Ｐ、第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２を第２収容部２２へ案内する。

第２案内面８２Ａは、白紙の第２用紙Ｐ２の前端を載置部２３１へ案内した後、当該白紙の第２用紙Ｐ２を第３収容部２３へ案内する。なお、切替部８Ａは、図示しない付勢部材によりガイド部材５３側へ向けて回動付勢されている。

切替部８Ａの下部の第２案内面８２Ａ側の付近には、第３搬送ローラ６６が配置されている。第３搬送ローラ６６が正回転すると、白紙の第２用紙Ｐ２の前端側が、第２案内面８２Ａに沿って載置部２３１へ搬送される。

載置部２３１は、第２収容部２２の下側に隔離して設けられている。載置部２３１と第２収容部２２の載置面２２０との間には、仕切板２２３が設けられている。載置部２３１には、白紙の第２用紙Ｐ２の前側の一部が載置される。この載置部２３１は、第３収容部２３の一部を構成する。

［制御部の制御動作］
次に、実施形態２に係る印刷装置１Ａの制御部１００による印刷時の制御の流れについて、実施形態１と異なる点についてだけ説明する。実施形態２では、図８に示すフローチャートにおけるＳ９の処理内容が、実施形態１と異なる。

実施形態２では、制御部１００は、Ｓ９において、第２用紙Ｐ２の後端が切替部８Ａを通過した後、搬送モータ７２を逆回転させることで、第２搬送ローラ６４を逆回転させると共に、第３搬送ローラ６６を正回転させることにより、第２用紙Ｐ２を第３収容部２３に搬送する（Ｓ９）。

具体的には、まず、白紙の第２用紙Ｐ２の前部が、切替部８Ａの第２案内面８２Ａに沿って載置部２３１に搬送される。このとき、図１１に示すように、切替部８Ａが付勢部材によりガイド部材５３側へ付勢されているため、第２用紙Ｐ２の前部は、切断部１０側へ搬送されることなく、切替部８Ａの第２案内面８２Ａに当接しながら、載置部２３１に搬送される。そして、第２用紙Ｐ２の後部が自重によって落下することにより、第２用紙Ｐ２が第３収容部２３に搬送される。

以上説明した実施形態２における印刷装置１Ａによれば、第２搬送ローラ６４及び第３搬送ローラ６６によって、第２用紙Ｐ２を第３収容部２３へより確実に搬送することができる。

特に、第２用紙Ｐ２の一部を、第２収容部２２の下側に設けられた載置部２３１へ案内した後、第２用紙Ｐ２を第３収容部２３へ搬送する。このため、第２収容部２２内において、白紙の第２用紙Ｐ２の一部が、画像の記録された第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２よりも上側に重なることを防止できる。これにより、ユーザが第２収容部２２から画像の記録された画像の記録された第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２を取り出そうとして、白紙の第２用紙Ｐ２を誤って取り出してしまうことを防止できる。

〔実施形態３〕
次に、本発明の実施形態３における印刷装置１Ｂについて、図１２を参照して説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態１にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。

［印刷装置の構成］
図１２は、実施形態３に係る印刷装置１Ｂにおける第２用紙Ｐ２の搬送の様子を示す図２相当図である。図１２に示すように、実施形態３の印刷装置１Ｂでは、切替部８Ｂの形状及び動作が実施形態１と異なる。

切替部８Ｂは、印刷装置１Ｂの上方から下方に向かって延び、第２収容部２２側へ湾曲した湾曲部８０Ｂを有する。切替部８Ｂは、は、図１２に点線で示される第１状態と、図１２に実線で示される第２状態との間で、上下方向に移動可能に配置されている。

切替部８Ｂは、第１状態において、画像が記録された第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２を第２収容部２２へ案内する。一方、切替部８Ｂは、第２状態において、図１２に示すように、画像が記録されていない白紙の第２用紙Ｐ２を、湾曲部８０Ｂに沿って第３収容部２３へ案内する。

切替部８Ｂは、図示しない駆動機構に連結されている。制御部１００は、当該駆動機構を介して、切替部８Ｂの駆動を制御することで、切替部８Ｂの位置を第１状態か第２状態かに移動させる。

［制御部の制御動作］
次に、実施形態３に係る印刷装置１Ｂの制御部１００による印刷時の制御の流れについて、実施形態１と異なる点についてだけ説明する。実施形態３では、図８に示すフローチャートにおけるＳ８、Ｓ９、及びＳ１２の処理内容が、実施形態１と異なる。

実施形態３では、図８に示すフローチャートにおいて、第２用紙Ｐ２が白紙である場合（Ｓ７：ＹＥＳ）、制御部１００は、Ｓ８において、図１２に点線で示される第１状態に切替部８Ｂを移動させて、第１搬送ローラ６２及び第２搬送ローラ６４を正回転させることにより、画像が記録された第１用紙Ｐ１を第２収容部２２に搬送する。

そして、制御部１００は、Ｓ９において、図１２に実線で示される第２状態に切替部８Ｂを移動させて、第１搬送ローラ６２を正回転させることにより、切替部８Ｂの湾曲部８０Ｂに沿って、白紙の第２用紙Ｐ２を第３収容部２３へ搬送する。

一方、第２用紙Ｐ２が白紙でない場合（Ｓ７：ＮＯ）、即ち、第２用紙Ｐ２に画像が記録されている場合、制御部１００は、Ｓ１２において、切替部８Ｂを第１状態に移動させて、第１搬送ローラ６２及び第２搬送ローラ６４を正回転させることにより、画像が記録された第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２を第２収容部２２へ搬送する。

以上説明した実施形態３における印刷装置１Ａによれば、制御部１００により、切替部８Ｂを第１状態に移動させて、第１搬送ローラ６２及び第２搬送ローラ６４を正回転させることにより、画像が記録された第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２を第２収容部２２へ搬送できる。また、制御部１００により、切替部８Ｂを第２状態に移動させて、第１搬送ローラ６２を正回転させることにより、白紙の第２用紙Ｐ２を第３収容部２３へ搬送できる。このように、第２搬送ローラ６４を逆回転させることなく、簡易な構成で、第２用紙Ｐ２の搬送先を切り替えることができる。

また、第１搬送ローラ６２と第２搬送ローラ６４との間に切替部８Ｂを設けることによって、第１搬送ローラ６２及び第２搬送ローラ６４の下方にあるスペースに第３収容部２３を配置することができる。これにより、印刷装置１Ｂの省スペース化を図ることができる。

なお、上記した実施形態３では、図８のＳ７において、第２用紙Ｐ２が白紙の場合（Ｓ７：ＹＥＳ）、第１用紙Ｐ１を第２収容部２２に搬送し（Ｓ８）、第２用紙Ｐ２を第３収容部２３に搬送する（Ｓ９）ものとしたが、これに限定されない。例えば、図８のＳ４にて、用紙Ｐの後半部分にだけ画像を記録した後、用紙Ｐを切断してもよい。

この場合、制御部１００は、Ｓ７にて第１用紙Ｐ１が白紙か否かの判定を行い、第１用紙Ｐ１が白紙であれば、Ｓ８にて切替部８Ｂを第２状態に移動させて、白紙の第１用紙Ｐ１を第３収容部２３に搬送し、Ｓ９にて切替部８Ｂを第１状態に移動させて、画像が記録された第２用紙Ｐ２を第２収容部２２に搬送するようにしてもよい。これにより、次回の印刷時に、第３収容部２３に収容された第１用紙Ｐ１を画像記録部３に搬送して、第１用紙Ｐ１に対して画像を記録できる。

〔その他の実施形態〕
上記した実施形態１の印刷装置１では、第２収容部２２及び第３収容部２３が一体化されているものとしたが、これに限らず、第２収容部２２及び第３収容部２３は、別体であってもよい。この場合、第３収容部２３だけが第１位置と第２位置との間で、印刷装置１の前後方向に移動可能に配置される。

上記した実施形態１の印刷装置１では、図９のＳ２３において、自動的に第３収容部２３が第１位置から第２位置へ移動するものとしたが、これに限らず、ユーザが手動で第３収容部２３を第１位置から第２位置へ移動させてもよい。

上記した実施形態１の印刷装置１では、切断部１０は、画像記録部３よりも用紙Ｐの搬送方向の下流に配置されるものとしたが、これに限定されない。切断部１０は、画像記録部３よりも用紙Ｐの搬送方向の上流に配置されていてもよい。この場合、切断部１０により用紙Ｐを切断することにより、第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２を生成した後、画像記録部３により第１用紙Ｐ１及び第２用紙Ｐ２への画像の記録を行う。

上記した実施形態１では、第２収容部２２に突出部２２１が設けられているものとしたが、これに限らず、突出部２２１はなくてもよい。

上記した実施形態１では、ローラ部材、即ち、レジストローラ６０、第１搬送ローラ６２、及び第２搬送ローラ６４を用いることにより、用紙Ｐを搬送するものとしたが、これに限定されない。他にも、ベルト部材を用いてもよいし、ドラム部材を用いてもよい。

本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

１，１Ａ，１Ｂ 印刷装置
３ 画像記録部
８，８Ａ，８Ｂ 切替部
１０ 切断部
２１ 第１収容部
２２ 第２収容部
２３ 第３収容部
２４ 給送ローラ
８０，８０Ａ，８０Ｂ 湾曲部
８１，８１Ａ 第１案内面
８２，８２Ａ 第２案内面
１００ 制御部
１０４ ＥＥＰＲＯＭ
１０８ 第２用紙センサ
１０９ ネットワークＩ／Ｆ
１１０ 設定部
２３１ 載置部
Ｒ 搬送路
Ｐ 用紙
Ｐ１ 第１用紙
Ｐ２ 第２用紙

Claims (16)

1. 記録媒体を収容する第１収容部と、
   前記記録媒体を搬送路へ給送するための給送ローラと、
   前記給送ローラにより前記搬送路に給送された前記記録媒体に画像を記録する画像記録部と、
   前記記録媒体を切断することにより、第１記録媒体と第２記録媒体とに分ける切断部と、
   画像が記録された前記第１記録媒体及び前記第２記録媒体が収容される第２収容部と、
   画像が記録されていない前記第２記録媒体が収容される第３収容部と、
   前記第２記録媒体の搬送先を、前記第２収容部又は前記第３収容部のいずれかに切り替える切替部と、
   を備え、
   前記第３収容部は、
   前記第２記録媒体を受け止めて収容する第１位置と、
   当該第３収容部に収容された前記第２記録媒体が前記給送ローラに当接する第２位置との間で移動可能に構成され、
   前記給送ローラは、前記第２位置にある前記第３収容部内に収容された前記第２記録媒体を前記搬送路へ給送することを特徴とする印刷装置。
2. 前記第３収容部を移動させるための移動機構と、
   前記移動機構及び前記給送ローラの駆動を制御する制御部を、更に備え、
   前記制御部は、
   前記移動機構を駆動させることにより、前記印刷装置内において前記第３収容部を前記第１位置から前記第２位置へ移動させた後、前記給送ローラを駆動させることにより、前記第３収容部内に収容された前記第２記録媒体を前記搬送路へ給送することを特徴とする請求項１に記載の印刷装置。
3. 前記搬送路において前記画像記録部と前記切断部との間に設けられ、前記記録媒体を前記切断部へ搬送する第１搬送ローラと、
   前記搬送路において前記切断部よりも下流に設けられ、前記記録媒体を前記第２収容部へ搬送する第２搬送ローラと、
   前記第１搬送ローラ及び前記第２搬送ローラの駆動を制御する制御部と、
   を更に備え、
   前記切替部は、前記第１搬送ローラと前記第２搬送ローラとの間に設けられ、前記記録媒体を前記第２収容部へ案内する第１案内面と、画像が記録されていない前記第２記録媒体を前記第３収容部へ案内する第２案内面とを有し、
   前記制御部は、
   前記第１搬送ローラ及び前記第２搬送ローラを正回転させることにより、前記第１記録媒体及び前記第２記録媒体を、前記切替部の前記第１案内面に当接させて前記第２収容部へ搬送し、
   前記第２搬送ローラを逆回転させることにより、画像が記録されていない前記第２記録媒体を、前記切替部の前記第２案内面に当接させて前記第３収容部へ搬送することを特徴とする請求項１または２に記載の印刷装置。
4. 前記切替部は、前記第１案内面が前記記録媒体と当接する第１状態と、前記第２案内面が前記第２記録媒体と当接する第２状態との間で回動可能に配置されていることを特徴とする請求項３に記載の印刷装置。
5. 前記切替部の前記第２案内面側に設けられ、画像が記録されていない前記第２記録媒体を前記第３収容部へ搬送するための第３搬送ローラを、更に備え、
   前記制御部は、
   前記第２搬送ローラを逆回転させると共に前記第３搬送ローラを正回転させることにより、画像が記録されていない前記第２記録媒体を前記第３収容部へ搬送することを特徴とする請求項３に記載の印刷装置。
6. 前記第３収容部は、前記第２収容部の下側に隔離して設けられ、画像が記録されていない前記第２記録媒体の一部が載置される載置部を有し、
   前記切替部は、画像が記録されていない前記第２記録媒体の一端部を前記載置部へ案内した後、当該第２記録媒体を前記第３収容部へ案内することを特徴とする請求項４または５に記載の印刷装置。
7. 前記搬送路において前記画像記録部と前記切断部との間に設けられ、前記記録媒体を前記切断部へ搬送する第１搬送ローラと、
   前記搬送路において前記切断部よりも下流に設けられ、前記記録媒体を前記第２収容部へ搬送する第２搬送ローラと、
   前記切替部と、前記第１搬送ローラ及び前記第２搬送ローラとの駆動を制御する制御部と、を備え、
   前記切替部は、前記第１搬送ローラと前記第２搬送ローラとの間に、画像が記録された前記第１記録媒体及び前記第２記録媒体を前記第２収容部へ案内する第１状態と、画像が記録されていない前記第２記録媒体を前記第３収容部へ案内する第２状態との間で移動可能に配置され、
   前記制御部は、
   前記切替部を前記第１状態に移動させて、前記第１搬送ローラ及び前記第２搬送ローラを正回転させることにより、画像が記録された前記第１記録媒体及び前記第２記録媒体を前記第２収容部へ搬送し、
   前記切替部を前記第２状態に移動させて、前記第１搬送ローラを正回転させることにより、画像が記録されていない前記第２記録媒体を前記第３収容部へ搬送することを特徴とする請求項１または２に記載の印刷装置。
8. 前記第２収容部及び前記第３収容部は、前記印刷装置の上方から見て重ならないように配置され、
   前記第２収容部は、画像が記録された前記第１記録媒体及び前記第２記録媒体が載置される載置面と、前記載置面における少なくとも前記第３収容部側の縁部から上方へ延びた突出部と、を有することを特徴とする請求項１から７のいずれか１項に記載の印刷装置。
9. 前記給送ローラの駆動を制御する制御部と、
   ジョブを受信する受信部と、を備え、
   前記制御部は、
   前記受信部により受信された前記ジョブにて指定される印刷頁の数が偶数の場合、前記給送ローラにより前記第１収容部から前記記録媒体を前記搬送路へ給送し、
   前記印刷頁の数が奇数であり、且つ前記第３収容部内に前記第２記録媒体が有る場合、前記給送ローラにより、前記印刷頁のうち最初又は最後のいずれかの頁への画像記録時に前記第３収容部から前記第２記録媒体を前記搬送路へ搬送し、前記最初又は最後以外の頁への画像記録時に前記第１収容部から前記記録媒体を前記搬送路へ給送することを特徴とする請求項２から８のいずれか１項に記載の印刷装置。
10. 前記第３収容部は、前記切替部の下方に配置され、
    前記切替部は、前記印刷装置の上方から下方に向かって延び、前記切断部側又は前記第２収容部側へ湾曲した湾曲部を有する部材であって、前記湾曲部に沿って画像が記録されていない前記第２記録媒体を前記第３収容部へ案内することを特徴とする請求項１から９のいずれか１項に記載の印刷装置。
11. 前記印刷装置に関する情報を記憶する記憶部と、
    前記第３収容部内における前記第２記録媒体の有無を検出する第２記録媒体センサと、
    を更に備え、
    前記記憶部は、前記印刷装置の電源がオフされた時に、前記第２記録媒体センサにより検出された前記第２記録媒体の有無に関する情報を記憶することを特徴とする請求項１から１０のいずれか１項に記載の印刷装置。
12. 前記第３収容部の奥行方向の長さは、前記第１収容部の奥行方向の長さよりも短いことを特徴とする請求項１から１１のいずれか１項に記載の印刷装置。
13. 前記第３収容部は、前記第１収容部の上方に配置されていることを特徴とする請求項１から１２のいずれか１項に記載の印刷装置。
14. 前記第３収容部は、前記第１収容部の上側壁面に沿って、前記第１位置と前記第２位置との間でスライド移動可能に配置されていることを特徴とする請求項１３に記載の印刷装置。
15. 前記第３収容部は、前記第１位置において、前記給送ローラに当接しないように前記第２記録媒体を収容することを特徴とする請求項１から１４のいずれか１項に記載の印刷装置。
16. 前記第２収容部及び前記第３収容部は、前記印刷装置の上方から見て重ならないように配置され且つ一体化されており、
    前記第２収容部と前記第３収容部との間に段差部が形成されていることを特徴とする請求項１から１５のいずれか１項に記載の印刷装置。

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