JP2022038677A - 液圧発生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液圧発生装置1は、基体100と、基体100に取り付けられたモータ26と、を備えている。また、液圧発生装置1は、ブレーキ操作子に連結されたマスタシリンダ10と、モータ26を駆動源とするスレーブシリンダ20と、を備えている。モータ26は、ケース26cと、ケース26cから一方側に突出した出力軸26aと、ケース26cの側部から突出した取付プレート29と、を備え、ケース26cと取付プレート29とが一体に形成されている。取付プレート29は基体100の一方側の側部に取り付けられている。取付プレート29の一方側の面に駆動伝達部25が取り付けられている。
【選択図】図5
Description
そして、前記第三シリンダ穴を前記基体の一方側の側部に開口させた場合には、マスタシリンダおよびストロークシミュレータの両シリンダ穴が同一方向に向けて開口していることになる。
本実施形態では、本発明の液圧発生装置を車両用ブレーキシステムに適用した場合を例として説明する。
また、図2から図5に示す液圧発生装置1では、基体100の構成を分かり易く示すために、リザーバタンク80の図示を省略している。
車体取付面104aの中央部には、第一シリンダ穴11が開口している。また、車体取付面104aの上下左右の四隅には、四本のスタッドボルト105が立設されている。
両第一ピストン12a,12bは、ブレーキペダルPの踏力を受けて第一シリンダ穴11内を摺動し、底側圧力室16a内および開口側圧力室16b内のブレーキ液を加圧する。
つまり、液圧発生装置1を前後方向から見たときに、第一シリンダ穴11(マスタシリンダ10)を三角形の頂点として、その三角形の底辺の左右端部に第二シリンダ穴21(スレーブシリンダ20)および出力軸26a(モータ26)が配置されている。
駆動伝達部25は、ロッド25aと、ロッド25aを取り囲んでいる筒状のナット部材25bと、ナット部材25bの全周に設けられた従動側プーリー25cと、を備えている。さらに、駆動伝達部25は、従動側プーリー25cと駆動側プーリー26bとに掛けられた無端状のベルト25dを備えている。そして、駆動伝達部25は、各部品を収容するカバー部材25eを備えている。
ロッド25aの後部の外周面と、ナット部材25bの内周面との間には、ボールねじ機構が設けられている。また、ナット部材25bは、ベアリングを介して基体100に固定されている。
ロッド25aが前方に移動したときには、第二ピストン22がロッド25aからの入力を受けて第二シリンダ穴21内を摺動し、圧力室24内のブレーキ液を加圧する。
二つのメイン液圧路2a,2bは、図1に示すように、マスタシリンダ10の第一シリンダ穴11を起点とする液圧路である。
第一メイン液圧路2aは、マスタシリンダ10の底側圧力室16aから液圧制御装置30を介して二つの車輪ブレーキBR,BRに通じている。
第二メイン液圧路2bは、マスタシリンダ10の開口側圧力室16bから液圧制御装置30を介して他の二つの車輪ブレーキBR,BRに通じている。
第一連通路5aは、第二シリンダ穴21内の圧力室24から第一メイン液圧路2aに至る流路であり、第二連通路5bは、圧力室24から第二メイン液圧路2bに至る流路である。
第一切替弁51が図1に示す第一ポジションの状態では、第一メイン液圧路2aの上流側(マスタシリンダ10側)と下流側(車輪ブレーキBR側)とが連通し、第一メイン液圧路2aと第一連通路5aとが遮断される。
第一切替弁51が第二ポジションの状態では、第一メイン液圧路2aの上流側と下流側とが遮断され、第一連通路5aと第一メイン液圧路2aの下流側とが連通する。
第二切替弁52が図1に示す第一ポジションの状態では、第二メイン液圧路2bの上流側(マスタシリンダ10側)と下流側(車輪ブレーキBR側)とが連通し、第二メイン液圧路2bと第二連通路5bとが遮断される。
第二切替弁52が第二ポジションの状態では、第二メイン液圧路2bの上流側と下流側とが遮断され、第二連通路5bと第二メイン液圧路2bの下流側とが連通する。
第二連通路5bには、第二遮断弁62が設けられている。第二遮断弁62は常開型電磁弁である。第二遮断弁62が通電時には閉弁すると、第二遮断弁62において第二連通路5bが遮断される。
第一圧力センサ6は、第一切替弁51よりも上流側に配置されており、マスタシリンダ10で発生したブレーキ液圧を検知する。
第二圧力センサ7は、第二切替弁52よりも下流側に配置されており、両連通路5a,5bと両メイン液圧路2a,2bの下流側とが連通しているときには、スレーブシリンダ20で発生したブレーキ液圧を検知する。
分岐補給路73aには、リザーバタンク80側から共通液圧路4側へのブレーキ液の流入のみを許容するチェック弁73bが設けられている。
通常時は、スレーブシリンダ補給路73を通じてリザーバタンク80からスレーブシリンダ20にブレーキ液が補給される。
また、吸液制御時には、スレーブシリンダ補給路73、分岐補給路73aおよび共通液圧路4を通じて、リザーバタンク80からスレーブシリンダ20にブレーキ液が吸液される。
液圧制御装置30は、ホイールシリンダWに作用する液圧(以下、「ホイールシリンダ圧」という)を増圧、保持または減圧させることができる。液圧制御装置30は、入口弁31、出口弁32、チェック弁33を備えている。
入口弁31は、常開型の比例電磁弁(リニアソレノイド弁)であり、入口弁31のコイルに流す電流値に応じて、入口弁31の開弁圧を調整可能となっている。
入口弁31は、通常時に開弁していることで、スレーブシリンダ20から各ホイールシリンダWへ液圧が付与されるのを許容している。また、入口弁31は、車輪がロックしそうになったときに電子制御装置90の制御により閉弁し、各ホイールシリンダWに付与される液圧を遮断する。
出口弁32は、通常時に閉弁されているが、車輪がロックしそうになったときに電子制御装置90の制御により開弁される。
電子制御装置90は、図1に示すように、両圧力センサ6,7やストロークセンサ(図示せず)などの各種センサから得られた情報や予め記憶させておいたプログラム等に基づいて、モータ26の作動や各弁の開閉を制御する。
図1に示す車両用ブレーキシステムAでは、システムが起動されると、両切替弁51,52が励磁されて、前記した第一ポジションから第二ポジションに切り替わる。
これにより、第一メイン液圧路2aの下流側と第一連通路5aとが通じるとともに、第二メイン液圧路2bの下流側と第二連通路5bとが通じる。そして、マスタシリンダ10と各ホイールシリンダWとが遮断されるとともに、スレーブシリンダ20とホイールシリンダWとが連通する。
そして、ストロークシミュレータ40の圧力室45の液圧が大きくなり、第三ピストン42がコイルばね43a,43bの付勢力に抗して蓋部材44側に移動することで、ブレーキペダルPのストロークが許容される。これにより、擬似的な操作反力がブレーキペダルPに付与される。
電子制御装置90は、スレーブシリンダ20の発生液圧(第二圧力センサ7で検出された液圧)と、ブレーキペダルPの操作量に対応した要求液圧とを対比し、その対比結果に基づいてモータ26の回転速度等を制御する。
このようにして、車両用ブレーキシステムAではブレーキペダルPの操作量に応じて液圧を昇圧させる。そして、スレーブシリンダ20の発生液圧は液圧制御装置30に入力される。
それでも第二圧力センサ7の検出値が上昇しない場合には、両遮断弁61,62よりもスレーブシリンダ20側の経路においてブレーキ液の減少が生じている可能性があるため、電子制御装置90は、マスタシリンダ10から各ホイールシリンダWに液圧が直接作用するように各弁を制御する。
その結果、第二圧力センサ7の検出値が上昇した場合には、第一メイン液圧路2aにおいてブレーキ液が減少している可能性があるため、電子制御装置90は、第二メイン液圧路2bにおいてスレーブシリンダ20による液圧の昇圧を継続する。
その結果、第二圧力センサ7の検出値が上昇した場合には、第二メイン液圧路2bにおいてブレーキ液が減少している可能性があるため、電子制御装置90は、第一メイン液圧路2aにおいてスレーブシリンダ20による液圧の昇圧を継続する。
例えば、入口弁31が開弁し、出口弁32が閉弁した通常状態では、ブレーキペダルPを踏み込めば、スレーブシリンダ20で発生した液圧がそのままホイールシリンダWへ伝達してホイールシリンダ圧が増圧する。
また、入口弁31が閉弁し、出口弁32が開弁した状態では、ホイールシリンダWから戻り液路74側へブレーキ液が流出し、ホイールシリンダ圧が減少して減圧する。
さらに、入口弁31と出口弁32がともに閉となる状態では、ホイールシリンダ圧が保持される。
本実施形態のモータ26は、図5に示すように、ケース26cと、ケース26cの後面から突出した出力軸26aと、を有し、電気部品や軸受などの各種部品がケース26c内に収容されている。ケース26cは、ヨーク27と、モータブラケット28と、取付プレート29と、を備えている。
出力軸26aの軸線L4は、図3に示すように、前後方向に延在している。そして、出力軸26aの軸線L4は、各シリンダ穴11,21,41の軸線L1,L2,L3に平行である。このように、各シリンダ穴11,21,41と、出力軸26aとは平行かつ並列に配置されている。
モータブラケット28と取付プレート29とは一体に形成されている。つまり、モータブラケット28および取付プレート29はアルミニウム合金製の一つの部品である。
取付プレート29を基体100の後部の後面100bに取り付けると、開口部29a内に第二シリンダ穴21の開口部21bが配置される。
本実施形態の液圧発生装置1では、駆動伝達部25のカバー部材25eの後端部が車体取付面104aよりも後方に突出しないように、車体取付面104aに対するモータブラケット28および取付プレート29の前方へのオフセット量が設定されている。
したがって、基体100の車体取付部104をダッシュボード(図示せず)に取り付けたときに、ダッシュボードの前面と、モータブラケット28および取付プレート29の後側の面との間に駆動伝達部25が収まる。
このように、液圧発生装置1では、基体100への各シリンダ穴11,21,41の加工性や各種部品の組み付け性を向上させることができるため、液圧発生装置1の製造効率を高めることができる。
本実施形態のモータ26のケース26cは、図5に示すように、ヨーク27とモータブラケット28とが別体に形成されているが、ヨーク27とモータブラケット28とを一体に形成してもよい。つまり、ヨーク27、モータブラケット28および取付プレート29を一体に形成してもよい。
2a 第一メイン液圧路
2b 第二メイン液圧路
3 分岐液圧路
4 共通液圧路
5a 第一連通路
5b 第二連通路
8 常閉型電磁弁
10 マスタシリンダ
11 第一シリンダ穴
12a 底側の第一ピストン
12b 開口側の第一ピストン
16a 底側圧力室
16b 開口側圧力室
20 スレーブシリンダ
21 第二シリンダ穴
22 第二ピストン
24 圧力室
25 駆動伝達部
25a ロッド
25b ナット部材
25c 従動側プーリー
25d ベルト
25e カバー部材
26 モータ
26a 出力軸
26b 駆動側プーリー
26c ケース
26d モータ用コネクタ
27 ヨーク
28 モータブラケット
28a 挿通穴
28b 軸受
29 取付プレート
29a 開口部
29b ボルト
29c 取付穴
30 液圧制御装置
31 入口弁
32 出口弁
40 ストロークシミュレータ
41 第三シリンダ穴
42 第三ピストン
44 蓋部材
45 圧力室
51 第一切替弁
52 第二切替弁
61 第一遮断弁
62 第二遮断弁
73 スレーブシリンダ補給路
73a 分岐補給路
74 戻り液路
80 リザーバタンク
90 電子制御装置
91 ハウジング
100 基体
104 車体取付部
104a 車体取付面
105 スタッドボルト
301 出口ポート
A 車両用ブレーキシステム
BR 車輪ブレーキ
P ブレーキペダル
P1 ロッド
W ホイールシリンダ
Claims (4)
- 基体と、
前記基体に取り付けられたモータと、
ブレーキ操作子に連結された第一ピストンによってブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダと、
前記モータを駆動源とする第二ピストンによってブレーキ液圧を発生させるスレーブシリンダと、を備え、
前記基体は、
前記第一ピストンが挿入される有底の第一シリンダ穴と、
前記第二ピストンが挿入される有底の第二シリンダ穴と、を有し、
前記第二シリンダ穴は前記基体の一方側の側部に開口しており、
前記モータは、
ケースと、
前記ケースから一方側に突出した出力軸と、
前記ケースの側部から突出した取付プレートと、を備え、
前記ケースと前記取付プレートとが一体に形成されており、
前記取付プレートの他方側の面は、前記基体の一方側の側部に取り付けられ、
前記取付プレートの一方側の面には、前記出力軸の回転駆動力を前記第二ピストンに対する直線方向の軸力に変換する駆動伝達部が取り付けられていることを特徴とする液圧発生装置。 - 請求項1に記載の液圧発生装置であって、
前記基体の一方側の側部に車体取付部が形成されており、
前記駆動伝達部の一方側の端部は、前記車体取付部よりも他方側に配置されていることを特徴とする液圧発生装置。 - 請求項1または請求項2に記載の液圧発生装置であって、
前記第一シリンダ穴は、前記基体の一方側の側部に開口していることを特徴とする液圧発生装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液圧発生装置であって、
付勢された第三ピストンによって前記ブレーキ操作子に擬似的な操作反力を付与するストロークシミュレータを備え、
前記基体は、前記第三ピストンが挿入される有底の第三シリンダ穴を有し、
前記第三シリンダ穴は、前記基体の一方側の側部に開口していることを特徴とする液圧発生装置
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