JP2022036948A - アルミノシリケートaeiゼオライトの調製 - Google Patents

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Abstract

【課題】反応混合物の重量及び構造指向剤に基づくAEIの相対的収率を高める、AEIゼオライトを合成するための新規方法を提供する。【解決手段】a.シリカ源、少なくとも一部がFAUトポロジー型ゼオライトであるアルミナ源、塩基、及び有機構造指向剤(SDA)を含む反応混合物を形成し、その反応混合物は、アルミナ1モルにつき600モル未満の水を含み、b.上記反応混合物を、十分な時間にわたり、上昇させた温度で反応させ、AEIの相対的収率を反応混合物の≧約5%とした後、SDAを除去する、AEI骨格を有するゼオライトを調製する方法とする。【選択図】なし

Description

本発明は、AEI骨格を有するモレキュラーシーブの調製方法に関する。本発明は、この方法によって生産されるユニークなモレキュラーシーブ、及び同モレキュラーシーブの触媒としての使用にも関する。
ゼオライトは、TO四面体単位の繰り返しから構築される結晶性又は準結晶性アルミノシリケートであり、Tは最も一般的にはSi、Al又はP(或いは四面体単位の組み合わせ)である。これら単位は互いに結合して、結晶内部に分子寸法の規則的空洞及び/又はチャネルを有する骨格を形成する。多くの種類の合成ゼオライトが合成されており、それらの各々が四面体単位の特定の配置に基づいた固有の骨格を有している。慣例により、各トポロジー型は国際ゼオライト協会(IZA)によって固有の3文字のコード(例えば、「AEI」)が割り当てられる。
ゼオライトには多くの産業上の用途が存在し、AEIなどの特定の骨格のゼオライトは、内燃機関、ガスタービン、石炭火力発電所などを含む産業上の用途において燃焼排気ガスを処理する触媒として有効であることが知られている。一例では、排気ガス中の窒素酸化物(NO)は、排気ガス中のNO化合物をゼオライト触媒の存在下で還元剤と接触させる、いわゆる選択式触媒還元(SCR)プロセスを通して制御される。他の産業的用途には、MTO(methanol-to-olefin)用途のためのゼオライトの使用が含まれる。
AEIトポロジー型の合成ゼオライトは、アルミノシリケート組成物として調製されるとき、「テンプレート」又は「テンプレート剤」とも呼ばれる構造指向剤(SDA)を用いて生成される。アルミノシリケートAEIトポロジー型材料の調製に用いられるSDAは、一般に、ゼオライトの骨格の分子形状及びパターンを誘導又は指向する複合有機分子である。一般的に、SDAは、ゼオライト結晶がその周囲に形成される鋳型と考慮することができる。結晶が形成された後、SDAは結晶の内部構造から除去され、分子的に多孔性のアルミノシリケートケージが残される。
典型的な合成技術では、固体ゼオライト結晶が、骨格の反応物(例えば、シリカ源及びアルミナ源)、水酸化物イオン源(例えば、NaOH)、及びSDAを含有する反応混合物から形成される。そのような合成技術は(結晶化温度などの要因に依存して)、所望の結晶化を達成するのに数日かかるのが通常である。結晶化が完了すると、ゼオライト結晶を含有する固体生成物が、廃棄対象である母液から分離される。この廃棄対象の母液には、苛酷な反応条件に劣化していることが多い未使用のSDAと、未反応のシリカとが含まれている。
AEIゼオライト合成に用いられる既知のSDAは比較的高価であり、ゼオライト製造コストのかなりの部分を占める。加えて、従来のAEIゼオライト合成方法は、SDA(反応混合物のうちの重要な成分)に基づく収率が比較的低く、このことも製造コストに影響する。
米国特許第5958370号には、AEIとしても知られるSSZ-39の合成のための条件が記載されている。ケイ酸ナトリウムがシリカ源として使用され、以下のゼオライトの一つがアルミナ源として使用された:NHY(SAR~5.2)、NaY(SAR~5.2)、脱アルミニウム化USY(SAR~13)。様々なテンプレートを用いながら、水酸化ナトリウム及びケイ酸ナトリウムが基礎として使用された(表I.2参照)。米国特許第5958370号の表Aには、反応混合物中の成分の一般的な比と好ましい比が示されている。
Figure 2022036948000001
Y、W、Q、M及びnが定義されている。Yがシリコンであるとき;Wはアルミニウムであり、QはSDAであり、Mはナトリウムカチオンであり、n=1である。実施例には極めて小さなバッチサイズが使用され、一実施例では2.1gの生成物が生成され、他の実施例では0.5g未満の生成物が生成された。
Moliner, et al. (Chem. Commun., 48 (2012)8264)には、シリコン源としてケイ酸ナトリウム又はLUDOXを、アルミニウム源としてUSY_CBV500、水酸化アルミニウム又はアルミナを、SDAとしてN-N-ジメチル-3,5-ジメチルピペリジニウムカチオン(米国特許第5958370号のテンプレートH)をそれぞれ用いるCu交換SSZ-39の合成が記載されている。試みた12の異なる反応条件のうち、3つのみにおいて、静状態の下、135℃で7日間の結晶化後にAEIが形成された。使用された反応混合物の大きさに関する情報は提供されていない。アルミナ源としては、NH4Yを使用した場合のみAEIが形成され、アルミナ又は水酸化アルミニウムを使用した場合は形成されなかった。シリカ源としては、ケイ酸ナトリウムを使用した場合のみAEIが形成され、シリカゾルを使用した場合は形成されなかった。反応混合物の希釈度が高い程AEIの形成に有利であった。
したがって、好ましくは環境への影響が小さい手段によって合成プロセスのコストを削減することが望ましい。本発明は、特にこの需要を満たすものである。
本発明者らは、AEIゼオライト合成プロセスにおいて、反応混合物の重量に対するAEIの収率(「AEI収率」)を上昇させ、且つSDAに基づく相対的収率を上昇させるためのプロセスを発見した。本明細書において使用される場合、SDAに対する「相対的収率」という用語は、全体としてプロセスに導入されるSDAの量に対し、一又は複数の連続バッチ全体で(母液中に残存するSDAの量に対して)ゼオライト骨格の構築に直接使用されたSDAの量を意味する。本発明者らは、このプロセスが、反応混合物に必要な水の量を低減させることも発見した。
驚くべきことに、AEIトポロジー型を有するゼオライトとアルミノシリケート組成物の合成に関するすべての以前の報告とは対照的に、本発明者らは、SDAの高い相対的収率を有する「貫流型」調製手順(即ち母液のリサイクルを利用しない)を開発した。したがって、本発明の主題である貫流型プロセスを用いて、アルミノシリケート組成物を含むAEIトポロジー型ゼオライトを形成することができ、その:(1)反応混合物の重量に対して得られるAEIの重量に基づく相対的収率は≧約6パーセントであるか,(2)構造指向剤に基づく相対的収率は≧約30パーセントであるか、又は(3)反応混合物の重量に対して得られるAEIの重量に基づく相対的収率は≧約6パーセントであり、且つ構造指向剤に基づく相対的収率は≧約30パーセントである。
アルミノシリケート組成物を含むAEIトポロジー型ゼオライトにおいて高いAEI収率を達成するための方法が提供され、この方法は、(a)(i)少なくとも一つのアルミニウム源,(ii)少なくとも一つのシリカ源,(iii)少なくとも一つの水酸化物イオン源、及び(iv)一つのAEI構造指向剤(SDA)を含む混合剤を調製する工程;並びに(b)結晶化条件下で混合剤を反応させて、AEI骨格を有するゼオライト結晶を形成する工程を含む合成プロセスを用いる。AEI骨格を有する結晶は、約8以上約50以下、好ましくは約10以上約30以下、さらに好ましくは約11以上約26以下のシリカ対アルミナ比(SAR)を有しうる。この方法は:(1)≧約30パーセントのSDAに基づく相対的収率,(2)≧5.9%の、反応混合物の重量に基づく相対的AEI収率、又は(3)≧約30パーセントのSDAに基づく相対的収率及び≧5.9%の、反応混合物の重量に基づく相対的AEI収率を提供しうる。この方法は反応混合物に必要な水の量を約50%減少させ、このことは反応混合物の重量に基づく相対的AEI収率の上昇に部分的に寄与する。
また、以下の成分、即ち少なくとも一つのシリカ源、少なくとも一つのアルミナ源、少なくとも一つの構造指向剤(SDA)、水酸化物イオン源及び水を含む組成物が提供され、ここでシリカ源及びアルミナ源はそれぞれSiO及びAlと表され、前記成分は以下の比で存在する:
Figure 2022036948000002
この組成物は、上昇した温度で反応すると、AEIを生成する。
一態様では、本発明は、アルミノシリケート組成物を含むAEIトポロジー型ゼオライトを合成するための改良された方法である。好ましくは、本発明は、従来の反応物の使用と比較して、SDAに基づく相対的収率を向上させる特定の反応物及び/又はそれら反応物の特定の比の使用を含む。
相対的収率は、余剰を最小にして、アルミノシリケート組成物を含むAEIトポロジー型を形成する又はその形成をもたらすSDAの選択により向上させることができ、即ちそのようなSDAは高い構造指向効果を有する。
本方法は、(a)AEIトポロジー型ゼオライト反応混合剤を形成する工程と(b)結晶化条件下で混合剤を反応させてAEIトポロジー型と適合するX線回折パターンを有するゼオライト結晶のバッチを形成する工程とを連続して含むことができる。沈降したゼオライト結晶は、後の母液から、ろ過などの任意の従来技術によって分離されるのが好ましい。
本明細書において使用される用語「AEI」は、国際ゼオライト学会(IZA)の構造委員会(Structure Commission)によって認定されたAEIトポロジー型を指し、用語「AEIゼオライト」は、一次結晶相がAEIであるアルミノシリケートを意味する。FAUトポロジー型及び/又はMFIトポロジー型及び/又はMORトポロジー型といった他の結晶相も存在しうるが、一次結晶相は、≧約90重量パーセントのAEI、好ましくは≧約95重量パーセントのAEI、さらに好ましくは≧約97又は≧約99重量パーセントのAEIを含む。モレキュラーシーブは、少量の、好ましくは、総量で、5重量パーセント未満、さらに好ましくは約3重量パーセント未満、場合によっては約1重量パーセント未満のFAU トポロジー型及び/又はMFIトポロジー型及び/又はMORトポロジー型を含みうる。好ましくは、AEI モレキュラーシーブは実質的に他の結晶相を含まず、二つ以上の骨格型の連晶ではない。他の結晶相に関して「実質的に含まない」というとき、モレキュラーシーブが≧99重量パーセントのAEIを含有することを意味する。
本明細書において使用される用語「ゼオライト」は、アルミナ及びシリカ(即ち、SiO及びAlO四面体単位の繰り返し)から構築された骨格を有し、好ましくは≧8の、好ましくは約8以上約50以下、さらには約10以上約30以下、最も好ましくは約11以下約26以下のシリカ対アルミナ比(SAR)を有する合成アルミノシリケートモレキュラーシーブを意味する。
本発明のゼオライトはシリコアルミノホスフェート(SAPO)ではなく、よってそれらの骨格に大量のリンを有しない。即ち、ゼオライト骨格は規則的な繰り返し単位としてリンを有しない、及び/又は、特に、幅広い温度範囲にわたりNOを選択的に還元する、又はメタノール経由オレフィン(MTO)用途に用いられる材料の能力に関し、材料の基本的な物理的及び/又は化学的特性に影響を与えるであろう量のリンを有しない。骨格リンの量は、ゼオライトの総重量に基づいて、約1重量パーセント未満、好ましくは0.1重量パーセント未満、最も好ましくは0.01重量パーセントとすることができる。
本方法によって合成されたゼオライトは、一又は複数の非骨格アルカリ及び/又はアルカリ土類金属を含みうる。これら金属は、典型的に、水酸化物イオン源とともに反応混合物中に導入される。そのような金属の例は、ナトリウム及び/又はカリウムを含み、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、リチウム、セシウム、及びルビジウムも含む。
通常、イオン交換によりアルカリ金属カチオンを除去し、これを水素、アンモニウム、又は任意の所望の金属イオンに置き換えることが望ましい。したがって、本発明のゼオライトは、Na型ゼオライト、K型ゼオライト、又はNa、K混合型などか、或いはH型ゼオライト、アンモニウム型ゼオライト、又は金属交換型ゼオライトでよい。典型的なイオン交換技術は、所望の交換カチオン(一又は複数)の塩を含有する溶液に合成ゼオライトを接触させることを含む。多様な塩が用いられうるが、塩化物及び他のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、及び炭酸塩が特に好ましい。当技術分野では代表的なイオン交換技術が周知である。イオン交換は合成後に発生し、ゼオライトがか焼される前又は後に行うことができる。所望の置換カチオンの塩溶液との接触の後、ゼオライトは、典型的には、水で洗浄し、65℃から約315℃の範囲の温度、通常は80℃から150℃で乾燥させる。洗浄後、ゼオライトは、約315℃から850℃の温度の不活性ガス及び/又は空気中で、1から48時間の範囲、又はそれより長い期間にわたってか焼し、触媒的に活性且つ安定な生成物を生成することができる。
AEI合成プロセスのためのゼオライト反応混合剤は、典型的に、少なくとも一つのシリカ源、少なくとも一つのアルミナ源、AEI骨格の形成に有用な少なくとも一つのSDA、及び少なくとも一つの水酸化物イオン源を含む。最も好ましくは、反応混合物は、アルミニウム源としてFAUトポロジー型のアルミノシリケートゼオライトを用いる。
このプロセスは、≧約5%、≧約5.5%、≧約6%、≧約6.5%、≧約7%、≧約7.5%、又は≧約8%の、反応混合物の重量に基づくAEI収率を有することができる。
プロセスは、≧約30%、≧約35%、≧約40%、≧約45%、≧約50%、≧約55%、≧約60%、≧約65%、≧約70%、≧約75%、≧約80%、≧約85%、≧約90%、又は≧約95%の、SDAに基づく収率を有することができる。
適切なシリカ源には、限定されないが、フュームドシリカ、ケイ酸塩、沈降シリカ、コロイド状シリカ、シリカゲル、ゼオライト、例えばゼオライトY及び/又はゼオライトX、並びにケイ素の水酸化物及びアルコキシドが含まれる。結果的に高い相対収率を生じるシリカ源が好ましい。典型的なアルミナ源も一般的に既知であり、これらには、アルミン酸塩、アルミナ、FAUゼオライトなどの他のゼオライト、アルミニウムコロイド、ベーマイト、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム及びアルミナクロリドなどのアルミニウム塩、アルミニウムの水酸化物及びアルコキシド、アルミナゲルが含まれる。粉砕及び/又はか焼によるYゼオライトなどのゼオライトの処理は、反応混合物からのAEI結晶化の比率を向上させ、不純物相を低減することができる。
典型的には、アルカリ金属水酸化物などの水酸化物イオン源及び/又はナトリウム、カリウム、リチウム、セシウム、ルビジウム、カルシウム、及びマグネシウムの水酸化物を含むアルカリ土類金属水酸化物が反応混合物に用いられる。しかしながら、同等の塩基度が維持される限りこの成分は省略されてもよい。SDAは、水酸化物イオンを提供するために使用することができる。したがって、例えば、ハロゲン化物を水酸化物イオンでイオン交換することにより、アルカリ金属水酸化物の必要量を低減或いは削除することが有益でありうる。合成したままの結晶性酸化物材料内の価電子の電荷を均衡させるために、アルカリ金属カチオン又はアルカリ土類カチオンを、この材料の一部としてもよい。
塩、特に塩化ナトリウムなどのアルカリ金属ハロゲン化物を、反応混合物中に添加するか、或いは反応混合物中に形成することができる。AEIゼオライト反応混合剤は、好ましくは、フッ素、含フッ素化合物、及びフッ素イオンを含まないか実質的に含まない。
AEI骨格を有するゼオライトの調製方法は:a.シリカ源、アルミナ源、塩基、及び有機構造指向剤(SDA)を含み、アルミナ源の少なくとも一部がFAU トポロジー型ゼオライトである、反応混合物を形成すること、並びにb.AEI骨格を有するゼオライト結晶を形成するために十分な時間にわたって、上昇させた温度で反応混合物を反応させることを含む。反応混合物の重量に対するAEIの重量に基づく相対的収率は、≧約5%、≧約5.5%、≧約6%、≧約6.5%、≧約7%、≧約7.5%、又は≧約8%でありうる。
AEIゼオライト合成プロセスにおいてSDAに基づく高い収率を達成するための方法は:(a)(i)少なくとも一つのアルミニウム源,(ii)少なくとも一つのシリカ源,(iii)少なくとも一つの水酸化物イオン源、及び(iv)少なくとも一つのAEI構造指向剤(SDA)を含む混合剤を調製すること;並びにb.結晶化条件下において混合剤を反応させて、約8以上約50以下のシリカ対アルミナ比(SAR)を有する、AEI骨格を有するゼオライト結晶を形成することを含む。モルベースでのSDAに基づくAEIの相対的収率は、≧約30%、≧約35%、≧約40%、≧約45%、≧約50%、≧約55%、≧約60%、≧約65%、≧約70%、≧約75%、≧約80%、≧約85%、≧約90%、又は≧約95%でありうる。
AEIゼオライト合成プロセスにおいて反応混合物の重量に基づく高い収率を達成するための方法は:(a.)(i)少なくとも一つのアルミニウム源,(ii)少なくとも一つのシリカ源,(iii)少なくとも一つの水酸化物イオン源、及び(iv)AEI構造指向剤(SDA)を含む混合剤を調製すること、並びに(b.)結晶化条件下において混合剤を反応させて、母液を付加することなくシリカ対アルミナ比(SAR)が約8以上約50以下であるAEI骨格を有するゼオライト結晶を形成することを含み、この場合、反応混合物の重量に対するAEIの重量の収率が≧約5%、≧約5.5%、≧約6%、≧約6.5%、≧約7%、≧約7.5%、又は≧約8%である。
上記方法においては以下のとおりである。
混合剤は、フッ素、フッ素イオン、及び含フッ素化合物を実質的に含まない。
構造指向剤は、環式又は多環式の四級アンモニウムカチオンとすることができる。構造指向剤は、N,N-ジメチル-3,5-ジメチルピペリジニウム、N,N-ジメチル-2-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジニウム、N,N-ジメチル-2-エチルピペリジニウム、及び2,2,4,6,6-ペンタメチル-2-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンからなる群より選択される一又は複数のカチオンを含むことができる。構造指向剤は、N,N-ジメチル-3,5-ジメチルピペリジニウムカチオンとすることができる。
シリカ源は、シリカ、水ガラス(ケイ酸ナトリウム)、脱アルミニウム化Y、NaY又はUSYとすることができる。
反応混合物は、アルミナ1モルにつき1000モル未満、750モル未満、700モル未満、650モル未満、又は600モル未満の水を含むことができる。好ましくは、反応混合物は、アルミナ1モルにつき約580モルの水を含み、ここで約とはアルミナ1モルにつき550から580モルの水を意味する。
反応混合物は母液を含むことができる。
反応混合物の重量に対するAEIの重量に基づく相対的収率は、≧約5%、≧約5.5%、≧約6%、≧約6.5%、≧約7%、≧約7.5%、又は≧約8%でありうる。
構造指向剤に基づく収率は、≧約30%、≧約35%、≧約40%、≧約45%、≧約50%、≧約55%、≧約60%、≧約65%、≧約70%、≧約75%、≧約80%、≧約85%、≧約90%、又は≧約95%でありうる。
反応混合物は、溶液、コロイド分散液(コロイダルゾル)、ゲル、又はペーストの形態とすることができ、ゲルが好ましい。AEIは、表1に示す組成を有する反応混合物から調製することができる。含シリコン及び含アルミニウム反応物はそれぞれ、SiO及びAlと表されている。成分比を、Alを中心に正規化した。これは、反応混合物中のアルミニウムのすべてが本明細書に記載される条件下で生成物に変換される準備作業における観察による。
Figure 2022036948000003
本発明の一態様は、以下の成分、即ちシリカ源、アルミナ源、構造指向剤(SDA)、水酸化物イオン源及び水を含む組成物であり、ここでシリカ源及びアルミナ源はそれぞれSiO及びAlと表されており、前記成分は以下の比で存在する(終点を含む):
Figure 2022036948000004
組成物中の反応物は、好ましくは以下の比で存在しうる(終点を含む):
Figure 2022036948000005
上記組成物は、約75から約220℃の温度で0.1から20日にわたって反応すると、AEIゼオライトを生成する。
本発明の別の態様は、AEIゼオライトの形成における上述の組成物の使用である。
これら反応物の一又は複数は、母液から、AEIの結晶化後に残る溶液の一部から、以前の合成から、存在しうる。
いくつかの実施態様では、反応は、反応混合物が母液の付加又はリサイクルをまったく含まないことを前提として実行することができる。
本反応混合物は、他の合成において使用されていたよりも少ない量のテンプレート及び水を使用する。
比較のために、米国特許第5958370号に開示される反応組成物を、アルミナに基づいて正規化された反応物のモル比を用いて再構築した。反応混合物は以下の比で成分を有していた:
Figure 2022036948000006
Molinerに開示された反応混合物も、アルミナに基づいて正規化された反応物のモル比を用いて再構築した。反応混合物は以下の比で成分を有していた:
Figure 2022036948000007
本明細書に記載される反応混合物に必要とされる水の量(1のAlにつき580のHO)は、米国特許第5958370号において使用される水の最低量(1のAlにつき1413のHO)又はMolinerにおいて使用される水の最低量(1のAlにつき1200のHO)50%未満である。
従来のAEI合成技術に適した反応温度、混合時間及び速度、並びに他のプロセスパラメータは、概して本発明にとっても好ましい。一般的に、AEIゼオライト結晶が形成されるまで、反応混合物は高温に維持される。水熱結晶化は通常、自己発生圧力下において、約75~220℃、例えば約100から175、好ましくは110から150℃の温度で、数時間、例えば、約0.1~20日、好ましくは約0.25~3日にわたって実施される。好ましくは、ゼオライトは、攪拌(stirring)又は揺動攪拌(agitation)を用いて調製される。
水熱結晶化工程の間、AEI結晶は、反応混合物から自発的に核生成することができる。種材料としてAEI結晶を用いることは、完全結晶化が起こるために必要な時間の短縮に有利でありうる。種として用いられる場合、AEI結晶は、反応混合物中に用いられるシリカの重量の約0.1~10%の量で付加される。
ゼオライト結晶が形成されると、この固体生成物は、ろ過などの標準的な分離技術によって反応混合物から分離される。結晶は、水洗浄され、次いで数秒間から数分間(例えば、気流乾燥で5秒間~10分間)又は数時間(例えば、75~150℃のオーブン乾燥で約4~24時間)乾燥され、合成されたままのAEIトポロジー型ゼオライト結晶が得られる。乾燥工程は大気圧下又は減圧下で実施することができる。
前述の工程の順番、並びに上述の時間及び温度の値の各々は、単なる例示であり、変更可能であることが認識されよう。
このプロセスにより生成されたAEIゼオライト結晶は、均一で、双晶及び/又は複数の双晶をまったく又はほとんど有しないか、又は凝集を形成しうる。
本明細書に記載される方法により生成されるAEIゼオライト結晶は、約0.01~約5μm、例えば、約0.5~約5μm、約0.1~約1μm、及び約1~約5μmの平均結晶サイズを有する。ジェットミル又はその他の粒子間(particle-on-particle)粉砕技術を用いて、大きな結晶を約1.0~約1.5ミクロンの平均サイズまで粉砕することができ、触媒を含有するスラリーをフロースルーモノリスなどの基材へウォッシュコートすることが容易となる。
本明細書に記載される方法により合成されるAEIトポロジー型ゼオライトは、好ましくは、≧8、例えば、約8~約50、約10~約35、又は約11~約26のシリカ対アルミナ比(SAR)を有する。合成出発混合物の組成に基づき、及び/又は他のプロセス変数を調整することによって、SARは選択的に達成可能である。ゼオライトのシリカ対アルミナ比は、従来の解析によって判定されうる。この比は、ゼオライト結晶のリジッドな原子骨格中の比を可能な限り近似的に表し、且つ、(触媒用途の)結合剤中の、又はチャネル内部のカチオン若しくはその他の形態の、又は不純物相に存在する、シリコン又はアルミニウムを除去することを意図している。
AEIトポロジー型ゼオライトは、特定の用途において触媒として有用である。乾燥させたモレキュラーシーブAEI結晶は好ましくはか焼されるが、か焼なしで使用することもできる。AEIトポロジー型ゼオライトを含む触媒は、合成後金属交換せずに又は合成後金属交換して、使用することができる。したがって、本発明の特定の態様では、交換された金属、特に合成後に交換又は含浸された金属を含まないか又は本質的に含まないAEIトポロジー型ゼオライトを含む触媒が提供される。触媒は、交換されるか若しくは他の方法でゼオライトのチャネル及び/又はゼオライトの空洞内に含浸された一又は複数の触媒金属イオンを含有するゼオライトAEIトポロジー型ゼオライトを含むことができる。ゼオライト合成後に交換又は含浸されうる金属の例には、銅、ニッケル、亜鉛、鉄、タングステン、モリブデン、コバルト、チタン、ジルコニウム、マンガン、クロム、バナジウム、ニオブ、並びにスズ、ビスマス、及びアンチモンを含む遷移金属;ルテニウム、ロジウム、パラジウム、インジウム、白金などの白金族金属(PGM)、並びに金及び銀などの高価な金属を含む貴金属;ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、及びバリウムなどのアルカリ土類金属;及びランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、ユウロピウム、テルビウム、エルビウム、イッテルビウム、及びイットリウムなどの希土類金属が含まれる。合成後交換に好ましい遷移金属は卑金属であり、好ましい卑金属には、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅及びこれらの混合物からなる群より選択されるものが含まれる。
遷移金属は、約0.1~約10重量パーセント、例えば、約0.5~約5重量パーセント、約0.1~約1.0重量パーセント、約2.5~約3.5重量パーセント、及び約4.5~約5.5重量パーセントの量で存在しうる(重量パーセントはゼオライト材料の総重量に対してである)。
交換される金属で特に好ましいものは、特にカルシウム及び/又はセリウムと組み合わせる場合、及び特に遷移金属(T)とアルカリ金属(A)とが約15:1~約1:1(例えば、約10:1~約2:1、約10:1~約3:1、又は約6:1~約4:1)のT:Aモル比で存在する場合、銅及び鉄を含む。
合成後に組み込まれる金属は、イオン交換、含浸、同型置換などの任意の既知の技術によってモレキュラーシーブに付加することができる。
これら交換された金属カチオンはゼオライトの分子骨格を構成する金属とは異なるので、金属交換されたゼオライトは金属置換されたゼオライトとは異なる。
触媒がウォッシュコート組成物の一部である場合、ウォッシュコートはCe又はセリアを含有する結合剤をさらに含みうる。結合剤がCe又はセリアを含むとき、結合剤中のCe含有粒子は、触媒中のCe含有粒子よりも有意に大きい。
本発明の触媒は、不均一触媒反応系(即ち、反応ガスと接触した固体触媒)に特に適用可能である。接触面積、機械的安定性、及び/又は流体の流れの特性を改良するために、触媒は、基材、好ましくは多孔質基材の上及び/又は内部に配置することができる。触媒を含有するウォッシュコートは、波形金属板、又はハニカムコーディエライトブリックなどの不活性基材に適用することができる。或いは、触媒は、充填剤、結合剤、及び強化剤などの他の化合物と一緒に押し出し可能なペーストに混練され、このペーストは、次いでダイを通して押し出し成形されてハニカムブリックを形成する。したがって、触媒物品は、基材にコーティングされた及び/又は基材中に取り込まれた、本明細書に記載されるAEI触媒を含むことができる。
本発明の特定の態様は、触媒ウォッシュコートを提供する。本明細書に記載されるAEI触媒を含むウォッシュコートは、好ましくは、溶液、懸濁液、又はスラリーである。適切なコーティングは、表面コーティング、基材の一部分を貫通するコーティング、基材に浸透するコーティング、又はそれらの何らかの組み合わせを含む。
また、ウォッシュコートは、アルミナ、シリカ、非ゼオライトのシリカアルミナ、チタニア、ジルコニア、セリアのうちの一又は複数を含む、充填剤、結合剤、安定剤、レオロジー調節剤、及び他の添加物といった非触媒成分を含みうる。触媒組成物は、グラファイト、セルロース、デンプン、ポリアクリル酸塩、及びポリエチレンなどの細孔形成剤を含むことができる。これらの追加的な成分は、必ずしも所望の反応を触媒しないが、代わりに、例えば、その動作温度範囲を拡大すること、触媒の接触面積を増加させること、基材に対する触媒の付着性を上昇させることなどによって、触媒材料の効果を改善する。基材上又は基材中のウオッシュコートローディングは、約0.3g/in以上約3.5g/in以下とすることができる。ローディングは、使用される基材の種類、及び特定の種類の基材に対するローディングに起因する背圧に応じて変化しうる。ウオッシュコートローディングの下限は、0.5g/in、0.8g/in、1.0g/in、1.25g/in、又は1.5g/inとすることができる。ウオッシュコートローディングの上限は、3.5g/in、3.25g/in、3.0g/in、2.75g/in、2.5g/in、2.25g/in、2.0g/in、1.75g/in又は1.5g/inとすることができる。
触媒が塗布される基材のデザインのうち最も一般的な二種は、プレート及びハニカムである。特に移動用途のための好適な基材は、両端が開口し、概ね基材の入口面から出口面まで延びる多数の近接した平行チャネルを含む結果、表面積対体積の比が大きいいわゆるハニカム構造を有する、フロースルーモノリスを含む。特定の用途では、ハニカムフロースルーモノリスは、例えば、好ましくは1平方インチあたり約600~800セルの高いセル密度を有し、且つ/又は、約0.18~0.35mm、好ましくは約0.20~0.25mmの平均内部壁厚さを有する。他の特定の用途では、ハニカムフロースルーモノリスは、好ましくは1平方インチあたり約150~600セル、より好ましくは1平方インチあたり約200~400セルの低いセル密度を有する。ハニカムモノリスは多孔性であることが好ましい。コーディエライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、セラミック及び金属に加えて、基材に使用されうる他の材料には、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、チタン酸アルミニウム、α-アルミナ、針状ムライト等のムライト、ポルサイト、AlOsZFe、Al/Ni又はBCZFeなどのサーメット、又はこれらのいずれか二種以上のセグメントを含む複合物が含まれる。好ましい材料には、コーディエライト、炭化ケイ素、及びチタン酸アルミナが含まれる。
プレート型の触媒は、より低い圧力降下を有し、ハニカム型よりも閉塞及び汚染の影響を受けにくく、高効率の定置用途には有利であるが、プレート構成は、より大きく、より高価になりうる。ハニカムの構成は、典型的には、プレート型よりも小さく、移動用途には有利であるが、より高い圧力降下を有し、閉塞し易い。プレート基材は、金属、好ましくは波形金属から構築することができる。
本発明の一態様では、触媒物品は本明細書に記載されるプロセスにより作製される。触媒物品は、排気ガス処理のための別の組成物の少なくとも一つの追加の層が基材に塗布される前又は後に、AEI触媒組成物を、好ましくはウォッシュコートとして、基材に層として塗布する工程を含むプロセスにより製造することができる。AEI触媒層を含む基材上の一又は複数の触媒層は、連続層に構成される。基材上の触媒層に関して本明細書において使用される用語「連続した」は、各層が隣接する層(一又は複数)に接触していること、及び、触媒層全体が基材上に互いに重なって配置されていることを意味する。
AEI触媒は、第1の層又はゾーンとして基材上に配置することができ、酸化触媒、還元触媒、捕捉成分、又はNO吸蔵成分といった別の組成物を、第2の層又はゾーンとして基材上に配置することができる。本明細書で使用される用語「第1の層」及び「第2の層」は、触媒物品中、触媒物品の横及び/又は上の排気ガスの法線方向に対する触媒物品内の触媒層の相対的な位置を記述するために用いられる。通常の排気ガス流の条件下では、排気ガスは、第2の層と接触する以前に第1の層と接触する。第2の層は最下層として不活性基材に適用することができ、第1の層は、連続した一連の副層として第2の層の上に適用される最上層である。
排気ガスは、第1の層を貫通し(したがって第1の層と接触し)た後第2の層と接触し、その後第1の層を再び通過して触媒成分を出ることができる。
第1の層は、基材の上流部分上に配置された第1のゾーンとすることができ、第2の層は、第1のゾーンの下流に位置する第2のゾーンとして基材上に配置される。
触媒物品は、AEI触媒組成物を、好ましくはウォッシュコートとして、第1のゾーンとして基材に塗布する工程と、その後、排気ガスを処理するための少なくとも一の追加の組成物を第2のゾーンとして基材に塗布する工程とを含むプロセスによって生成することができ、ここで第1のゾーンの少なくとも一部分は第2のゾーンの下流にある。代替的に、AEI触媒組成物は、追加の組成物を含有する第1のゾーンの下流にある第2のゾーン内の基材に塗布されてもよい。追加的な組成物の例には、酸化触媒、還元触媒、捕集成分(例えば、硫黄、水など)、又はNO貯蔵成分が挙げられる。
排気システムに必要とされる空間の量を低減するために、個別の排気要素は、複数の機能を果たすように設計することができる。例えば、フロースルー基材の代わりにウォールフロー型フィルター基材にSCR触媒を塗布することは、一つの基材が二つの機能を果たすことを可能にすることによって、即ち、排気ガス中のNO濃度を触媒作用によって低下させること、及び排気ガスからスートを機械的に除去することによって、排気処理システムの全体の大きさを低減することに寄与する。基材は、ハニカムウォールフロー型フィルター又はパーシャルフィルターとすることができる。ウォールフロー型フィルターは、隣接する複数の平行チャンネルを含む点で、フロースルー型ハニカム基材に類似している。しかしながら、フロースルー型ハニカム基材のチャネルは両端が開いているのに対し、ウォールフロー型基材のチャネルは一方の端部が塞栓されており、塞栓は隣接するチャネルの向かい合った端部で交互に行われる。チャネルの端部が交互に塞栓されることにより、基材の入口面に入るガスがチャネル内を直進して出て行くことが防止される。代わりに、排気ガスは、基材の前面に入り、チャネルのおよそ半分まで移動し、そこでチャネルの壁を通過させられた後、チャネルの残り半分に入って基材の裏面から出る。
基材の壁は、ガス透過性であるが、ガスが壁を通過する際に、ガスからスートなどの粒子状物質の大部分を捕捉する、細孔率及び細孔径を有している。好ましいウォールフロー型基材は、高効率フィルターである。本発明で使用されるウォールフロー型フィルターは、好ましくは、少なくとも70%、≧約75%、≧約80%、又は≧約90%の効率を有する。効率は、約75から約99%、約75から約90%、約80から約90%、又は約85から約95%でありうる。ここで、効率は、スート及び他の同様の大きさの粒子、及び従来のディーゼル排気ガス中に典型的に見出される粒子濃度に関するものである。例えば、ディーゼル排気中の微粒子のサイズは、0.05ミクロンから2.5ミクロンの範囲でありうる。よって、効率はこの範囲、又は0.1から0.25ミクロン、0.25から1.25ミクロン、若しくは1.25から2.5ミクロンといったサブレンジに基づきうる。
細孔率は多孔質基材中のボイドスペースのパーセンテージの尺度であり、排気システムの背圧と関係がある:一般的に、細孔率が低いほど背圧が高くなる。好ましくは、多孔質基材は、約30から約80%、例えば約40から約75%、約40から約65%、又は約50から約60%の細孔率を有する。
基材の全ボイド容積のパーセンテージとして測定される細孔の相互接続性は、多孔質基材を通る、即ち細孔、隙間、及び/又はチャネルが連結されて入口面から出口面までの連続的な経路を形成する度合いである。細孔の相互接続性と異なるのは、閉じた細孔容積と、基材の表面のうちの一つにのみ通じる導管を有する細孔の容積との合計である。好ましくは、多孔質基材は、≧約30%、より好ましくは≧約40%の細孔の相互接続容積を有する。
多孔質基材の平均孔径も濾過にとって重要である。平均孔径は、水銀ポロシメトリーを含む、受け入れ可能な任意の手段によって決定されうる。多孔質基材の平均孔径は、基材自体によって、基材の表面上のスートケーキ層の促進によって、又は両方の組合せによって、妥当な効率を提供しながら、低背圧を促進するために十分に大きい値であるべきである。好ましい多孔質基材は、約10から約40μm、例えば約20から約30μm、約10から約25μm、約10から約20μm、約20から約25μm、約10から約15μm、及び約15から約20μmの平均孔径を有する。
一般的に、AEI触媒を含むハニカムフロースルー型又はウォールフロー型フィルターといった押し出し成形される固体の生産は、AEI触媒、結合剤、任意選択的な有機増粘化合物を、均質なペーストへとブレンドし、次いでそれを、結合剤/マトリックス成分若しくはその前駆体、及び任意選択的に一又は複数の安定化セリア、及び無機繊維に付加することを含む。このブレンドは、混合装置又は混練装置又は押し出し成形機中で圧縮される。混合物は、湿潤性を促すことにより均一なバッチを生成するために、加工助剤として結合剤、細孔形成剤、可塑剤、界面活性剤、潤滑剤、分散剤などの有機添加剤を含む。次いで、得られた可塑性材料は、特に押出ダイを含む押出プレス又は押し出し成形機を使用して成形され、得られた成形物を乾燥させ、か焼する。有機添加物は、押し出し成形された固体のか焼の間に「燃え尽きる」。AEIゼオライト触媒はまた、押し出し成形された固体の表面上に存在するか又は完全に若しくは部分的に貫通する一又は複数の副層として、押し出し成形された固体にウォッシュコートされるか又は他の方法で塗布される。
結合剤/マトリックス成分は、好ましくは、コーディエライト、窒化物、炭化物、ホウ化物、金属間化合物、リチウムアルミノシリケート、スピネル、任意選択的にドープされたアルミナ、シリカ源、チタニア、ジルコニア、チタニア-ジルコニア、ジルコン、及びこれらのうちのいずれか二つ以上の混合物からなる群より選択される。ペーストは、任意選択的に、炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維、ホウ素繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、シリカ‐アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、及びセラミック繊維からなる群より選択される、強化無機繊維を含有しうる。
アルミナ結合剤/マトリックス成分は、好ましくはガンマアルミナであるが、他のいずれかの遷移アルミナ、即ち、アルファアルミナ、ベータアルミナ、カイアルミナ、イータアルミナ、ローアルミナ、カッパアルミナ、シータアルミナ、デルタアルミナ、ランタンベータアルミナ、及びいずれか二つ以上のこれら遷移アルミナの混合物でありうる。アルミナは、アルミナの熱安定性を増加させるために、少なくとも一つの非アルミニウム元素でドープされることが好ましい。適切なアルミナドーパントには、ケイ素、ジルコニウム、バリウム、ランタニド系元素、及びこれらのいずれか二つ以上の混合物が含まれる。適切なランタニドドーパントには、La、Ce、Nd、Pr、Gd、及びそれらのいずれか二つ以上の混合物が含まれる。
好ましくは、AEI触媒が、押し出し成形された触媒体の全体に、好ましくは均一に分散される。
上記押し出し成形された固体のいずれかをウォールフロー型フィルターに作製する場合、ウォールフロー型フィルターの細孔率は30-80%、例えば、40-70%でありうる。細孔率と細孔容積と細孔半径は、例えば、水銀圧入ポロシメトリーを用いて測定されうる。
本明細書に記載されるAEI触媒は、還元剤(好ましくはアンモニア)と窒素酸化物との反応を促進し、元素としての窒素(N)及び水(HO)を選択的に形成することができる。したがって、触媒は、還元剤(即ち、SCR触媒)を用いた窒素酸化物の還元に有利となるように調合することができる。そのような還元剤の例には、炭化水素(例えば、C3-C6炭化水素)、及びアンモニア及びアンモニアヒドラジン(ammonia hydrazine)などの窒素系還元剤、又は、尿素((NHCO)、炭酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、又はギ酸アンモニウムなどの任意の適切なアンモニア前駆体が含まれる。
本明細書に記載されるAEI触媒は、アンモニアの酸化を促進することもできる。触媒は、酸素によるアンモニアの酸化、特に、SCR触媒の下流に典型的に見られる一定濃度のアンモニアの酸化に有利に働くように調合することができる(例えば、アンモニアスリップ触媒(ASC)などのアンモニア酸化(AMOX)触媒)。AEI触媒は、酸化下層の上の最上層として配置することができ、この下層は、白金族金属(PGM)触媒又は非PGM触媒を含む。好ましくは、下層内の触媒成分は、高表面積の支持体上に配置され、アルミナを含むが、それに限定されない。
SCR及びAMOXの動作は連続的に行うことができ、ここで両プロセスは本明細書に記載されるAEI触媒を含む触媒を使用し、SCRプロセスはAMOXプロセスの上流で起こる。例えば、触媒のSCR調合物は、フィルターの入口側に配置することができ、触媒のAMOX調合物はフィルターの出口側に配置することができる。
したがって、ガス中のNO化合物の還元又はNHの酸化のための方法が提供され、本方法は、ガス中のNO化合物及び/又はNHのレベルを低下させるのに十分な時間にわたって、NO化合物の触媒還元のために、ガスを本明細書に記載される触媒組成物と接触させることを含む。触媒物品は、選択式接触還元(SCR)触媒の下流に配置されたアンモニアスリップ触媒とすることができる。アンモニアスリップ触媒は、選択式触媒還元法によって消費されない窒素性還元剤の少なくとも一部を酸化することができる。アンモニアスリップ触媒は、ウォールフロー型フィルターの出口側に配置することができ、SCR触媒はフィルター上流側に配置することができる。アンモニアスリップ触媒はフロースルー型基材の下流端に配置することができ、SCR触媒はフロースルー基材の上流端に配置することができる。アンモニアスリップ触媒及びSCR触媒は、排気システム内の別個のブリック上に配置することができる。これらの別個のブリックは、それらが互いに流体連通し、且つSCR触媒ブリックがアンモニアスリップ触媒ブリックの上流に配置されることを前提に、互いに隣接且つ接触していてもよく、又は所定の距離だけ離れていてよい。
SCR及び/又はAMOXプロセスは、≧100℃の温度、好ましくは約150℃から約750℃、さらに好ましくは約175℃から約550℃、それよりもさらに好ましくは約175℃から約400℃の温度で実施することができる。
いくつかの使用例では、温度範囲は450℃から900℃、好ましくは500℃から750℃、さらに好ましくは500℃から650℃とすることができる。
他の使用例では、温度範囲は450℃から550℃、又は650℃から850℃とすることができる。
450℃よりも高い温度は、例えば、炭化水素をフィルターの上流の排気システムに注入することにより、活発に再生される(任意に触媒化される)ディーゼルパティキュレートフィルターを含む排気システムを備える大型及び軽量ディーゼルエンジンからの排気ガスを処理するために特に有用であり、本発明の使用のためのゼオライト触媒は、フィルターの下流に配置される。
本発明の別の態様によれば、ガス中のNO化合物の還元及び/又はNHの酸化のための方法であって、ガスと本明細書に記載される触媒とを、ガス中のNO化合物のレベルが低減するのに十分な時間にわたり接触させることを含む方法が提供される。本発明の方法は、以下の工程の一又は複数を含みうる:(a)触媒フィルターの入口と接触しているスートを蓄積及び/又は燃焼する工程、(b)好ましくはNOと還元剤の処理を含む触媒工程の介在なしに、触媒フィルターと接触するより前に窒素性還元剤を排気ガス流に導入する工程、(c)NO吸着触媒又はリーンNOトラップ上でNHを生成し、好ましくは下流のSCR反応においてNHを還元剤として使用する工程、(d)排気ガス流をDOCと接触させて、可溶性有機成分(SOF)に基づく炭化水素及び/又は一酸化炭素をCOへと酸化させる、及び/又はNOをNOへと酸化し、これは次にパティキュレートフィルターにおいてパティキュレートマターを酸化するために使用されてよく、及び/又は排気ガス中のパティキュレートマター(PM)を還元する工程、(e)還元剤の存在下において、排気ガスを一又は複数のフロースルー型SCR触媒装置と接触させて、排気ガス中のNO濃度を低下させる工程、並びに(f)排気ガスを大気中に放出する前に、排気ガスをアンモニアスリップ触媒と、好ましくはSCR触媒の下流で接触させ、すべてではなくともアンモニアを酸化する工程、又は排気ガスがエンジンに入る/再入する前に、排気ガスを再循環ループに通す工程。
SCRプロセスにおける消費のために、窒素系還元剤、特にNHのすべて又は少なくとも一部は、例えば、ウォールフロー型フィルター上に配置された本発明のSCR触媒などのSCR触媒の上流に配置された、NO吸蔵触媒(NAC)、リーンNOトラップ(LNT)、又はNO 貯蔵/還元触媒(NSRC)によって供給されうる。本発明に有用なNAC成分には、塩基性材料(例えば、アルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属の酸化物、及びこれらの組み合わせを含む、アルカリ金属、アルカリ土類金属、又は希土類金属など)及び貴金属(白金など)、及び任意選択的にロジウムなどの還元性触媒成分の触媒組み合わせが含まれる。NACにおいて有用な塩基性材料の具体的な種類には、酸化セシウム、酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、及びこれらの組み合わせが含まれる。貴金属は、好ましくは約10から約200g/ft、例えば20から60g/ftで存在する。或いは、触媒の貴金属は、約40から約100グラム/ftでありうる平均濃度によって特徴付けられる。
特定の条件下において、周期的にリッチな再生イベントの間に、NHがNOx吸蔵触媒上で生成されうる。NOx吸蔵触媒の下流のSCR触媒は、システム全体のNOx還元効率を向上させうる。複合システムでは、SCR触媒は、リッチ再生イベントの間に、NAC触媒から放出されたNH3を吸蔵することが可能であり、通常のリーン作動状態の間に、吸蔵されたNH3を利用して、NAC触媒をすり抜けたNOxの一部又はすべてを選択的に還元する。
本明細書に記載の排気ガスを処理するための方法は、燃焼プロセス、例えば、内燃機関(移動式又は固定式)、ガスタービン、及び石炭若しくは石油の火力発電所に由来する排気ガスに対して実施することができる。本方法は、精錬のような工業プロセスに由来するガス、精錬所のヒーター及びボイラー、燃焼炉、化学処理工業、コークス炉、都市廃棄物のプラント及び焼却炉などに由来するガスを処理するためにも使用されうる。本方法は、車両のリーンバーン内燃機関、例えばディーゼルエンジン、リーンバーンガソリンエンジン、又は液化石油ガス若しくは天然ガスにより駆動されるエンジンからの排気ガスを処理するために使用することができる。
特定の態様では、本発明は、内燃機関(移動式又は固定式)、ガスタービン、石炭若しくは石油の火力発電所などに由来する燃焼プロセスよって発生した排気ガスを処理するためのシステムである。そのようなシステムは、本明細書に記載されるAEI触媒と、排気ガス処理用の少なくとも一つの追加成分とを含む触媒物品を含み、この触媒物品と少なくとも一つの追加成分とは、ひとまとまりの単位として機能するように設計される。
システムは、本明細書に記載されるAEI触媒を含む触媒物品と、排気ガス流を導く導管と、触媒物品の上流に配置された窒素系還元剤源とを含むことができる。本システムは、ゼオライト触媒が、例えば、100℃超、150℃超、又は175℃超で、所望の効率又はそれ以上で、NOx還元に触媒作用を及ぼすことができると決定された時にのみ、排気ガス流中への窒素性還元剤を計量するための制御装置を含みうる。窒素系還元剤の計量は、SCR触媒に入る排気ガス中に、1:1のNH/NO及び4:3のNH/NOで計算して60%から200%の理論上のアンモニアが存在するように調整することができる。
システムは、排気ガス中の一酸化窒素を二酸化窒素に酸化するための酸化触媒(例えば、ディーゼル用酸化触媒(DOC))を含み、窒素性還元剤を排気ガス内に供給する地点の上流に配置することができる。酸化触媒は、SCRゼオライト触媒に入るガス流であって、体積で約4:1から約1:3のNO対NO比を有し且つ酸化触媒入口における排気ガス温度が例えば250℃~450℃であるガス流が得られるように適合されうる。酸化触媒は、フロースルーモノリス基材にコーティングされた白金、パラジウム、又はロジウムなどの少なくとも一つの白金族金属(又はこれらのいずれかの組み合わせ)を含むことができる。少なくとも1種の白金族金属は、白金、パラジウム、又は白金とパラジウム両方の組合せでありうる。白金族金属は、アルミナ、アルミノシリケートゼオライトなどのゼオライト、シリカ、非ゼオライトシリカアルミナ、セリア、ジルコニア、チタニア、又はセリアとジルコニアの両方を含有する混合酸化物若しくは複合酸化物といった、高表面積のウォッシュコート成分上に担持することができる。
適切なフィルター基材は、酸化触媒とSCR触媒との間に位置する。フィルター基材は、例えばウォールフロー型フィルターなど、上述したもののいずれかから選択することができる。例えば上述の種類の酸化触媒により、フィルターが触媒作用を受ける場合には、好ましくは、窒素性還元剤を計量する地点は、フィルターとゼオライト触媒との間に位置する。或いは、フィルターが触媒作用を受けない場合には、窒素性還元剤を計量するための手段は、酸化触媒とフィルターとの間に位置させることができる。
本明細書に記載されるAEI触媒は、メタノールとアンモニアの反応からのメチルアミンの形成及びメタノールから低級オレフィン、特にエチレン及びプロピレンへの変換を促進することもできる。
AEIの試料を、以下に示す適切な量のシリカ源、アルミナ源、塩基及び有機構造指向剤(SDA)を混合することにより調製し、ゲル化した反応媒体を形成した。ここで、シリカ源は、シリカ、水ガラス(ケイ酸ナトリウム)、脱アルミニウム化Y(FAUトポロジー型ゼオライト)NaY及びUSY(超安定化Y)のうちの一又は複数を含み、アルミナ源は、脱アルミニウム化Y(FAUトポロジー型ゼオライト)を含み、塩基は水酸化ナトリウム、水ガラス及びシリカのうちの一又は複数を含み、構造指向剤はN,N-ジエチル-3,5-ジメチルピペリジニウム水酸化物である。
実施例1
SiO/Alモル比(SAR)が19.4であるAEIゼオライト粉末を、以下の手順に従って合成した。合成ゲルを、ステンレス鋼のビーカー内において周囲温度で、35.0gの工業用脱アルミニウム化USY(Al=11.79wt%、SiO=74.31wt%)、945.7gの脱塩水、303.15gのN,N-ジエチル-3,5-ジメチルピペリジニウム水酸化物溶液(水中濃度20.0%)及び416.15gのケイ酸ナトリウム溶液(NaO wt%=9.00wt%、SiO=28.8wt%)を撹拌して混合することにより形成した。その結果得られた合成ゲルを、2リットルのオートクレーブに充填し、AEI生成物を反応させ結晶化した。撹拌下において、オートクレーブを約40分で標的温度145℃に加熱し、標的温度に保った。49時間の結晶化の後、固体生成物を濾過により回収し、濾液のpHが10以下に低下するまで脱塩水で洗浄した。濾過したウェットケーキを120℃のオーブン内で約10時間乾燥させ、SDAを含む作製されたままの生成物を形成した。
次いで作製されたままの生成物を、マフラー炉内において毎分1.0℃の昇温レートで550℃まで温度を上昇させることによりか焼してSDA種を除去した。6時間のか焼の後、得られた粉末に対し、酢酸アンモニウムを用いるイオン交換を2サイクル行った(ゼオライト粉末1グラムにつき10gの溶液、10%の酢酸アンモニウム、80℃及びイオン交換1サイクルにつき1時間)。イオン交換によりナトリウムを除去した後、固体生成物を再び120℃で乾燥させ、同じ手順で550℃でか焼した。その結果得られたゼオライトの活性化形態は、高度に結晶化したAEIであることがXRDにより確認された。
実施例2~7
実施例2~7は、本発明の方法を用いて調製したものであり、N,N-ジエチル-3,5-ジメチルピペリジニウムをSDAとして使用した。これら実施例は、2.0Lのリアクタ内において160℃の温度で3日間実施されたが、例外的に実施例3だけは0.6Lのリアクタ内において145℃の温度で1日間実施された。「使用したゼオライト」、「熱処理済み」との文言は、受け取った状態のNaYを600 ℃で2時間か焼した後でAEI合成に使用したことを意味する。生成されたAEI試料の各々は、NaO wt%=0.0を有していた。SARが~11のUSYは、米国特許第5958370号の実施例3~14に使用された、SARが13であるLZ-210に類似のものである。
以下の表に示す収率(「収率」)は、反応混合物(ゲル)の重量に対する、単離されたままのAEIの重量である。SDAに基づく収率も示される。これら収率は、以下の実験データに基づいて推定された:作製されたままのAEIのWグラムは、初期反応ゲルのWグラムから回収された;作製されたままのAEIのSDA含有量、WSDAwt%は、Thermogravimetric Analysis(TGA)により測定され、活性化AEI含有量(即ち、シリカとアルミナ含有量の和)、WAEIwt%は、X線蛍光(XRF)により測定され;AEI収率はW*WAEIwt%/Wとして推定され、SDAに基づく収率はW*WSDAwt%/Wとして推定された。
Figure 2022036948000008
AEIの収率及びSDAに基づく収率を以下の表に示す。
Figure 2022036948000009
上の表には、本明細書に記載される方法を用いたAEIの収率が、5.9~8.0%であったことが示されており、これは当技術分野で既知の方法を用いた場合の収率(3.0%)の約2倍である。
上の表には、本明細書に記載される方法を用いたSDAに基づく収率が33~65%であったことが示されており、これは当技術分野で既知の方法を用いた場合のSDAに基づく収率(24.6%)より大きい。
実施例8
17.25gの水酸化ナトリウム(98%)を、ステンレス鋼のビーカー内において、撹拌下で210.2gの脱塩水に溶解した。その結果得られた溶液に対し、61.9gの市販のUSY粉末(Al=18.32wt%、SiO=58.71wt%、NaO=0.08wt%)を加え、白色の均一なスラリーを形成した。次に、62.2gのN,N-ジエチル-3,5-ジメチルピペリジニウム水酸化物溶液(水中濃度55.8%)を、次いで1452.3gのケイ酸ナトリウム溶液(NaO wt%=9.00wt%、SiO=28.8wt%)を、連続して混合物中に注いだ。その結果得られた合成ゲルは、68.0SiO-1.00Al-21.0NaO-1.50ROH-580HOのモルゲル式に対応し、30分間撹拌された後、2.0Lの撹拌されたオートクレーブ内に配置されて120℃で結晶化された。44時間の結晶化の後、固体生成物を回収し、実施例1に記載されたものと同じ手順に従ってゼオライトの活性化形態へと処理した。その結果得られたゼオライトの活性化形態は、XRDによりAEIの純粋な相であることが確認された。得られたゼオライトのSARは、XRFにより測定したところ、12.7であった。AEIの収率は5.3%であり、SDAの収率は73%であった。
実施例9
15.77gの水酸化ナトリウム(98%)を、ステンレス鋼のビーカー内において、撹拌下で174.5gの脱塩水に溶解した。その結果得られた溶液に対し、61.0gの市販のUSY粉末(Al=18.32wt%、SiO=58.71wt%、NaO=0.08wt%)を加え、白色の均一なスラリーを形成した。次に、122.7gのN,N-ジエチル-3,5-ジメチルピペリジニウム水酸化物溶液(水中濃度55.8%)を、次いで1431.2gのケイ酸ナトリウム溶液(NaO wt%=9.00wt%、SiO=28.8wt%)を、連続して混合物中に注いだ。その結果得られた合成ゲルは、68.0SiO-1.00Al-21.0NaO-3.00ROH-580HOのモルゲル式に対応し、30分間撹拌された後、2.0Lの撹拌されたオートクレーブ内に配置されて120℃で結晶化された。42時間の結晶化の後、固体生成物を回収し、実施例1に記載されたものと同じ手順に従ってゼオライトの活性化形態へと処理した。その結果得られたゼオライトの活性化形態は、XRDによりAEIの純粋な相であることが確認された。得られたゼオライトのSARは、XRFにより測定したところ、13.6であった。AEIの収率は5.6%であり、SDAの収率は43%であった。
実施例10
3.42gの水酸化ナトリウム(98%)を、ステンレス鋼のビーカー内において、撹拌下で86.9gの脱塩水に溶解した。その結果得られた溶液に対し、30.6gの市販のUSY粉末(Al=18.32wt%、SiO=58.71wt%、NaO=0.08wt%)を加え、白色の均一なスラリーを形成した。次に、61.6gのN,N-ジエチル-3,5-ジメチルピペリジニウム水酸化物溶液(水中濃度55.8%)を、次いで718.3gのケイ酸ナトリウム溶液(NaO wt%=9.00wt%、SiO=28.8wt%)を、連続して混合物中に注いだ。その結果得られた合成ゲルは、68.0SiO-1.00Al-20.0NaO-3.00ROH-580HOのモルゲル式に対応し、30分間撹拌された後、2.0Lの撹拌されたオートクレーブ内に配置されて125℃で結晶化された。21時間の結晶化の後、固体生成物を回収し、実施例1に記載されたものと同じ手順に従ってゼオライトの活性化形態へと処理した。その結果得られたゼオライトの活性化形態は、XRDによりAEIの純粋な相であることが確認された。得られたゼオライトのSARは、XRFにより測定したところ、15.1であった。AEIの収率は6.2%であり、SDAの収率は50%であった。
実施例11
3.94gの水酸化ナトリウム(98%)を、ステンレス鋼のビーカー内において、撹拌下で49.5gの脱塩水に溶解した。その結果得られた溶液に対し、13.83gの市販のUSY粉末(Al=18.32wt%、SiO=58.71wt%、NaO=0.08wt%)を加え、白色の均一なスラリーを形成した。次に、9.29gのN,N-ジエチル-3,5-ジメチルピペリジニウム水酸化物溶液(水中濃度55.8%)を、次いで324.3gのケイ酸ナトリウム溶液(NaO wt%=9.00wt%、SiO=28.8wt%)を、連続して混合物中に注いだ。その結果得られた合成ゲルは、68.0SiO-1.00Al-21.0NaO-1.00ROH-580HOのモルゲル式に対応し、30分間撹拌された後、0.6Lの撹拌されたオートクレーブ内に配置されて120℃で結晶化された。45時間の結晶化の後、固体生成物を回収し、実施例1に記載されたものと同じ手順に従ってゼオライトの活性化形態へと処理した。その結果得られたゼオライトの活性化形態は、XRDにより確認したところ、高度に結晶化したAEIであった。得られたゼオライトのSARは、XRFにより測定したところ、11.7であった。AEIの収率は5.0%であり、SDAの収率は94%であった。
実施例12
4.00gの水酸化ナトリウム(98%)を、ステンレス鋼のビーカー内において、撹拌下で50.6gの脱塩水に溶解した。その結果得られた溶液に対し、13.86gの市販のUSY粉末(Al=18.32wt%、SiO=58.71wt%、NaO=0.08wt%)を加え、白色の均一なスラリーを形成した。次に、7.44gのN,N-ジエチル-3,5-ジメチルピペリジニウム水酸化物溶液(水中濃度55.8%)を、次いで325.0gのケイ酸ナトリウム溶液(NaO wt%=9.00wt%、SiO=28.8wt%)を、連続して混合物中に注いだ。その結果得られた合成ゲルは、68.0SiO-1.00Al-21.0NaO-0.80ROH-580HOのモルゲル式に対応し、30分間撹拌された後、2.0Lの撹拌されたオートクレーブ内に配置されて120℃で結晶化された。66時間の結晶化の後、固体生成物を回収し、実施例1に記載されたものと同じ手順に従ってゼオライトの活性化形態へと処理した。その結果得られたゼオライトの活性化形態は、XRDにより確認したところ、高度に結晶化したAEIであった。得られたゼオライトのSARは、XRFにより測定したところ、10.9であった。AEIの収率は4.7%であり、SDAの収率は97%であった。
本明細書に記載される方法は、必要なSDAの量において記載された既知の方法とも異なっている。反応ゲル中のアルミニウムのすべてはAEIに変換されるので、テンプレート消費を定量化するために最も意味のある方法は、テンプレートとAlとのモル比である。これは、AEI生成物の単位当たりのテンプレート消費の質量比を比例的に反映している。しかしながら、ゼオライト配合の慣習では、テンプレートとSiOのモル比が、通常テンプレート必要量を示すために使用される。これはテンプレート消費をそれ程反映していない。米国特許第5958370号においては、テンプレートの量は、SiO100モルにつきテンプレート14~18モルの範囲である。Molinerでは、テンプレートの量は、SiO100モルにつきテンプレート17モルである。本明細書に記載される方法におけるSiO100モル当たりのSDAの好ましい量は、1.2から12である。本明細書に記載される方法の実施例では、SiO100モル当たりのテンプレート比は1.2から7.9モルであった。

Claims (10)

  1. AEI骨格を有するゼオライトを調製する方法であって:
    a.一又は複数のシリカ源、一又は複数のアルミナ源、塩基、及び一又は複数の有機構造指向剤(SDA)を含む反応混合物を形成することであって、アルミナ源の少なくとも一部がFAUトポロジー型ゼオライトであり、反応混合物が、アルミナ1モルにつき600モル未満の水を含む、反応混合物を形成すること、並びに
    b.反応混合物を、AEI骨格と約10から約30のシリカ対アルミナ比(SAR)とを有するゼオライト結晶を形成するために十分な時間にわたり、上昇させた温度で反応させることであって、この反応工程が、ゼオライト結晶からのSDAの除去に先立ち、≧約5%の、反応混合物の重量に対するAEIの重量に基づく相対的収率を有する、反応混合物を反応させること
    を含む方法。
  2. 構造指向剤が、N,N-ジメチル-3,5-ジメチルピペリジニウム、N,N-ジメチル-2-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジニウム、N,N-ジメチル-2-エチルピペリジニウム、及び2,2,4,6,6-ペンタメチル-2-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンからなる群より選択される一又は複数のカチオンを含む、請求項1に記載の方法。
  3. シリカ源が、固体シリカ、水ガラス(ケイ酸ナトリウム)、脱アルミニウム化Y、NaY及びUSYからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 相対的収率が≧約8%である、請求項1に記載の方法。
  5. 構造指向剤に基づくAEIゼオライトの収率が≧約30%である、請求項1に記載の方法。
  6. 構造指向剤に基づくAEIゼオライトの収率が≧約65%である、請求項1に記載の方法。
  7. 反応混合物が、フッ素、フッ素イオン、及び含フッ素化合物を実質的に含まない、請求項1に記載の方法。
  8. AEIゼオライト結晶のSARが約10から約20である、請求項1に記載の方法。
  9. 以下の成分、即ち:一又は複数のシリカ源、一又は複数のアルミナ源、一又は複数の構造指向剤(SDA)、水酸化物イオン源及び水を含む組成物であって、シリカ源及びアルミナ源はそれぞれSiO及びAlと表わされ、前記成分は以下の比で存在し(終点を含む):
    SiO/Al 25-75
    OH/SiO 0.35-0.75
    SDA/SiO 0.01-0.12
    アルカリ金属カチオン/SiO 0.30-0.60
    O/SiO 6-30
    、約75から約220℃の温度で0.1から20日間にわたって反応させるとAEIゼオライト結晶を生成する組成物。
  10. AEIゼオライト結晶を形成するための、請求項11に記載の組成物の使用。
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