JP2022032297A - 車載用のエンジン装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スタータの駆動のみよるエンジン始動を迅速に行なうことができないときでも迅速にエンジン始動を行なう。【解決手段】エンジン装置は、エンジンと、エンジンをクランキング可能なスタータと、エンジンをモータリング可能なモータと、エンジンとスタータとモータとを制御する制御装置と、を備える。制御装置は、エンジンを始動する際、スタータによるエンジンのクランキング開始時から最初の圧縮上死点を超えるまでの時間が初回閾値より大きいときには、スタータによるエンジンのクランキングに加えてモータによりエンジンがモータリングされて始動するようエンジンとスタータとモータとを制御する。【選択図】図2
Description
本発明は、車載用のエンジン装置に関する。
従来、この種の車載用のエンジン装置としては、エンジンのクランク軸に連結された発電電動機と、エンジンのクランク軸にギヤ結合されたスタータと、を備えるものが提案されている(例えば特許文献1参照)。この装置では、スタータまたは発電電動機の一方のみによりエンジンを始動するようクランキングしたときに、エンジンの始動開始から設定時間が経過してもエンジンが始動していないときには、スタータと発電電動機の両方によってエンジンをクランキングしてエンジンを始動している。
しかしながら、上述の車載用のエンジン装置では、スタータによるエンジンのクランキングを開始して設定時間を経過してもエンジン始動ができないときに、スタータと発電電動機の両方によるエンジンのクランキングを行なってエンジンを始動する。このため、エンジン始動に時間を要し、運転者に違和感を生じさせる場合が生じる。
本発明の車載用のエンジン装置は、スタータの駆動のみよるエンジン始動を迅速に行なうことができないときでも迅速にエンジン始動を行なうことを主目的とする。
本発明の車載用のエンジン装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車載用のエンジン装置は、
エンジンと、
エンジンをクランキング可能なスタータと、
前記スタータに電力を供給可能な第1バッテリと、
前記エンジンをモータリング可能なモータと、
前記モータに電力を供給可能な第2バッテリと、
前記エンジンと前記スタータと前記モータとを制御する制御装置と、
を備える車載用のエンジン装置であって、
前記制御装置は、前記エンジンを始動する際、前記スタータによる前記エンジンのクランキング開始時から最初の圧縮上死点を超えるまでの時間が初回閾値より大きいときには、前記スタータによる前記エンジンのクランキングに加えて前記モータにより前記エンジンがモータリングされて始動するよう前記エンジンと前記スタータと前記モータとを制御する、
ことを特徴とする。
エンジンと、
エンジンをクランキング可能なスタータと、
前記スタータに電力を供給可能な第1バッテリと、
前記エンジンをモータリング可能なモータと、
前記モータに電力を供給可能な第2バッテリと、
前記エンジンと前記スタータと前記モータとを制御する制御装置と、
を備える車載用のエンジン装置であって、
前記制御装置は、前記エンジンを始動する際、前記スタータによる前記エンジンのクランキング開始時から最初の圧縮上死点を超えるまでの時間が初回閾値より大きいときには、前記スタータによる前記エンジンのクランキングに加えて前記モータにより前記エンジンがモータリングされて始動するよう前記エンジンと前記スタータと前記モータとを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の車載用のエンジン装置では、エンジンを始動する際、スタータによるエンジンのクランキング開始時から最初の圧縮上死点を超えるまでの時間が初回閾値より大きいときには、スタータによるエンジンのクランキングに加えてモータによりエンジンがモータリングされて始動するようエンジンとスタータとモータとを制御する。即ち、スタータによるエンジンのクランキング開始時から最初の圧縮上死点を超えるまでの時間が初回閾値より大きいときには、スタータの駆動のみによるエンジン始動を迅速に行なうことができないと判断し、スタータによるエンジンのクランキングに加えてモータによるエンジンのモータリングを開始してエンジンを始動するのである。これにより、スタータの駆動のみによるエンジン始動を迅速に行なうことができないときでも迅速にエンジン始動を行なうことができる。
本発明の車載用のエンジン装置において、前記制御装置は、前記エンジンを始動する際、前記スタータによる前記エンジンのクランキング開始時から最初の圧縮上死点を超えるときの前記第1バッテリの電圧が電圧閾値未満となるときには、前記スタータによる前記エンジンのクランキングに加えて前記モータにより前記エンジンがモータリングされて始動するよう前記エンジンと前記スタータと前記モータとを制御するものとしてもよい。即ち、スタータによるエンジンのクランキング開始時から最初の圧縮上死点を超えるまでの時間が初回閾値以下であってもエンジンのクランキング開始時から最初の圧縮上死点を超えるときの第1バッテリの電圧が電圧閾値未満となるときには、スタータの駆動のみによるエンジン始動を迅速に行なうことができないと判断し、スタータによるエンジンのクランキングに加えてモータによるエンジンのモータリングを開始してエンジンを始動するのである。これにより、スタータの駆動のみによるエンジン始動を迅速に行なうことができないときでも迅速にエンジン始動を行なうことができる。
また、本発明の車載用のエンジン装置において、前記制御装置は、前記エンジンを始動する際、前記スタータによる前記エンジンのクランキングにおいて前記最初の圧縮上死点から次の圧縮上死点に至るまでの時間が次回閾値より大きいときには、前記スタータによる前記エンジンのクランキングに加えて前記モータにより前記エンジンがモータリングされて始動するよう前記エンジンと前記スタータと前記モータとを制御するものとしてもよい。即ち、スタータによるエンジンのクランキング開始時から最初の圧縮上死点を超えるまでの時間が初回閾値以下であっても、最初の圧縮上死点から次の圧縮上死点に至るまでの時間が次回閾値より大きいときには、スタータの駆動のみによるエンジン始動を迅速に行なうことができないと判断し、スタータによるエンジンのクランキングに加えてモータによるエンジンのモータリングを開始してエンジンを始動するのである。これにより、スタータの駆動のみによるエンジン始動を迅速に行なうことができないときでも迅速にエンジン始動を行なうことができる。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのエンジン装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、モータ30と、インバータ32と、クラッチ36と、自動変速装置40と、高電圧バッテリ60と、低電圧バッテリ67と、DC/DCコンバータ68と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70とを備える。
エンジン22は、燃料タンクから燃料供給系を介して供給されるガソリンや軽油などを燃料として用いて吸気、圧縮、膨張(爆発燃焼)、排気の各行程により動力を出力する多気筒(4気筒や6気筒など)の内燃機関として構成されている。エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24により運転制御される。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されており、エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。
エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト23には、エンジン22をクランキングするためのスタータモータ25が接続されている。また、エンジン22のクランクシャフト23には、ねじれ要素としてのダンパ28の入力側も接続されている。
モータ30は、例えば同期発電電動機として構成されている。インバータ32は、モータ30の駆動に用いられると共に高電圧側電力ライン61に接続されている。モータ30は、HVECU70によってインバータ32の複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。クラッチ36は、例えば油圧駆動の摩擦クラッチとして構成されており、ダンパ28の出力側とモータ30の回転軸との接続および接続の解除を行なう。
自動変速装置40は、トルクコンバータ43と、6段変速の自動変速機45と、図示しない油圧回路とを備える。トルクコンバータ43は、一般的な流体式の伝導装置として構成されており、モータ30の回転軸に接続された入力軸41の動力を自動変速機45の入力軸である中間回転軸44にトルクを増幅して伝達したり、トルクを増幅することなくそのまま伝達したりする。自動変速機45は、中間回転軸44に接続されると共に駆動軸46に接続された出力軸42に接続され、複数の遊星歯車と、油圧駆動の複数の摩擦係合要素(クラッチ,ブレーキ)とを有する。なお、駆動軸46は、後輪55a、55bに車軸56およびリヤデファレンシャルギヤ57を介して連結されている。この自動変速機45は、例えば、複数の摩擦係合要素の係脱により第1速から第6速までの前進段や後進段を形成して中間回転軸44と出力軸42との間で動力を伝達する。
高電圧バッテリ60は、例えばリチウムイオン二次電池として構成されており、インバータ32と共に高電圧側電力ライン61に接続されている。低電圧バッテリ67は、定格電圧が高電圧バッテリ60よりも低い例えば鉛蓄電池として構成されており、スタータモータ25に接続された低電圧側電力ライン66に接続されている。高電圧バッテリ60と低電圧バッテリ67は、ケース62に収納されている。DC/DCコンバータ68は、高電圧側電力ライン61と低電圧側電力ライン66とに接続されている。このDC/DCコンバータ68は、HVECU70によって制御されることにより、高電圧側電力ライン61の電力を低電圧側電力ライン66に電圧の降圧を伴って供給する。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、例えば、モータ30の回転子の回転位置を検出する回転位置センサ(例えばレゾルバ)30aからのモータ30の回転子の回転位置φm、駆動軸46に取り付けられた回転数センサ46aからの駆動軸46の回転数Npなどを挙げることができる。また、高電圧バッテリ60の端子間に取り付けられた電圧センサからの高電圧バッテリ60の電圧Vhや、高電圧バッテリ60の出力端子に取り付けられた電流センサからの高電圧バッテリ60の電流Ih、低電圧バッテリ67の端子間に取り付けられた電圧センサ67aからの低電圧バッテリ67の電圧Vbも挙げることができる。さらに、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号や、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ88からの車速Vも挙げることができる。
HVECU70からは、各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。HVECU70から出力される信号としては、例えば、スタータモータ25への制御信号や、インバータ32への制御信号や、クラッチ36への制御信号、自動変速装置40への制御信号、DC/DCコンバータ68への制御信号も挙げることができる。HVECU70は、エンジンECU24と通信ポートを介して接続されている。
なお、エンジン装置としては、エンジン22と、スタータモータ25と、低電圧バッテリ67と、モータ30と、インバータ32と、高電圧バッテリ60と、HVECU70と、エンジンECU24と、が相当する。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にエンジン22を始動する際の動作について説明する。図2は、HVECU70により実行されるエンジン始動処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、エンジン22の始動要請がなされたときに実行される。
エンジン始動処理では、HVECU70は、まず、スタータモータ25の駆動を開始してエンジン22のクランキングを開始する(ステップS100)。このときの電力の供給の状態を図3に示す。図中、太実線の矢印が電力供給の状態を示す。図示するように、低電圧バッテリ67からスタータモータ25に電力が供給されてスタータモータ25によりエンジン22がクランキングされる。次に、エンジン22の始動を開始してから最初の圧縮上死点の乗り越しか否かを判定する(ステップS110)。この判定は、例えば、低電圧バッテリ67の電圧Vbに基づいて行なうことができる。エンジン22の始動時における低電圧バッテリ67の電圧Vbの時間変化の一例を図4に示す。低電圧バッテリ67の電圧Vbは、スタータモータ25によるクランキングを開始する時間T0からスタータモータ25の駆動直後における電流の突入によって一旦落ち込むが直ちに復帰し、最初の圧縮上死点に向けて降下し、圧縮上死点を通過すると上昇する。したがって、低電圧バッテリ67の電圧Vbが極小値となる時間T1が最初の圧縮上死点の乗り越し時となる。ステップS110ではこの最初の圧縮上死点の乗り越しであるか否かを判定するのである。
ステップS110で最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越しであると判定したときには、スタータモータ25の駆動開始から最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越しまでの時間T(1)を取得すると共に、最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越し時の低電圧バッテリ67の電圧V1を取得する(ステップS120)。時間T(1)は、図3に示すように時間T0から時間T1までに要した時間(T1-T0)として計算することができる。電圧V1は、時間T1のときの電圧として得ることができる。
続いて、スタータモータ25の駆動開始から最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越しまでの時間T(1)が初回閾値Tref1以下であるか否かを判定する(ステップS130)。初回閾値Tref1としては、低電圧バッテリ67が定格値の範囲内で正常に作動すると共にスタータモータ25が定格値の範囲で正常に駆動してエンジン22をクランキングしたときに、スタータモータ25の駆動開始から最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越しまでに要する時間より長い時間を用いることができる。このため、スタータモータ25の駆動開始から最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越しまでの時間T(1)が初回閾値Tref1より大きいと判定したときには、スタータモータ25の駆動のみでは迅速にエンジン22を始動することができないと判断することができる。この場合、スタータモータ25のクランキングに加えてモータ30によるエンジン22のモータリングを用いてエンジン22を始動し(ステップS190)、本処理を終了する。モータ30によるエンジン22のモータリングは、クラッチ36をオンとすると共にインバータ32の複数のスイッチング素子をスイッチング制御することにより行なうことができる。このときの電力の供給の状態を図5に示す。図示するように、低電圧バッテリ67からスタータモータ25に電力が供給されてスタータモータ25によりエンジン22がクランキングされると共に、高電圧バッテリ60からモータ30に電力が供給されてモータ30によりエンジン22がモータリングされ、エンジン22が始動される。この場合、DC/DCコンバータ68は、作動停止状態を保持してもよいし、作動して高電圧側電力ライン61から低電圧側電力ライン66に電力供給するものとしてもよい。
ステップS130でスタータモータ25の駆動開始から最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越しまでの時間T(1)が初回閾値Tref1以下であると判定したときには、最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越し時の低電圧バッテリ67の電圧V1が電圧閾値Vref以上であるか否かを判定する(ステップS140)。電圧閾値Vrefとしては、低電圧バッテリ67が定格値の範囲内で正常に作動するときに最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越し時の低電圧バッテリ67の電圧より低い電圧を用いている。このため、最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越し時の低電圧バッテリ67の電圧V1が電圧閾値Vref未満であると判定したときには、スタータモータ25の駆動のみでは迅速にエンジン22を始動することができないと判断することができる。この場合、スタータモータ25のクランキングに加えてモータ30によるエンジン22のモータリングを用いてエンジン22を始動し(ステップS190)、本処理を終了する。
ステップS140で最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越し時の低電圧バッテリ67の電圧V1が電圧閾値Vref以上であると判定したときには、スタータモータ25の駆動のみで迅速にエンジン22を始動することができると判断し、スタータモータ25の駆動のみによるエンジン22の始動を継続する(ステップS170)。そして、エンジン22の始動が完了しているか否かを判定し(ステップS180)、エンジン22の始動が完了していないと判定したときには最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越しであるか否かを判定するステップS110の処理に戻る。一方、エンジン22の始動が完了していると判定したときには、本処理を終了する。
ステップS110で最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越しではないと判定したときには、前回の圧縮上死点の乗り越しから今回の圧縮上死点の乗り越しまでの時間T(n)を取得し(ステップS150)、時間T(n)が次回閾値Tref2以下であるか否かを判定する(ステップS160)。次回閾値Tref2としては、低電圧バッテリ67が定格値の範囲内で正常に作動すると共にスタータモータ25が定格値の範囲で正常に駆動してエンジン22をクランキングしたときに、スタータモータ25の駆動開始から最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越しから2回目の圧縮上死点の乗り越しまでに要する時間より長い時間を用いている。図3では、時間T1から時間T2までの時間T(2)(T2-T1)が最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越しから2回目の圧縮上死点の乗り越しまでに要する時間であり、時間T2から時間T3までの時間T(2)(T3-T2)が2回目の圧縮上死点の乗り越しから3回目の圧縮上死点の乗り越しまでに要する時間である。前回の圧縮上死点の乗り越しから今回の圧縮上死点の乗り越しまでの時間T(n)が次回閾値Tref2より大きいと判定したときには、スタータモータ25の駆動のみでは迅速にエンジン22を始動することができないと判断することができる。この場合、スタータモータ25のクランキングに加えてモータ30によるエンジン22のモータリングを用いてエンジン22を始動し(ステップS190)、本処理を終了する。一方、前回の圧縮上死点の乗り越しから今回の圧縮上死点の乗り越しまでの時間T(n)が次回閾値Tref2以下であると判定したときには、スタータモータ25の駆動のみで迅速にエンジン22を始動することができると判断し、スタータモータ25の駆動のみによるエンジン22の始動を継続し(ステップS170)、エンジン22の始動が完了しているか否かを判定する(ステップS180)。エンジン22の始動が完了していないと判定したときには最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越しであるか否かを判定するステップS110の処理に戻り、エンジン22の始動が完了していると判定したときには、本処理を終了する。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20に搭載されたエンジン装置では、エンジン22を始動する際に、スタータモータ25の駆動開始から最初(1回目)の圧縮上死点を乗り越えるまでの時間T(1)が初回閾値Tref1より大きいときには、スタータモータ25の駆動のみでは迅速にエンジン22を始動することができないと判断し、スタータモータ25のクランキングに加えてモータ30によるエンジン22のモータリングを用いてエンジン22を始動する。この結果、スタータモータ25の駆動のみによってはエンジン22の始動を迅速に行なうことができないときでも迅速にエンジン22の始動を行なうことができる。
また、実施例のハイブリッド自動車20に搭載されたエンジン装置では、スタータモータ25の駆動開始から最初(1回目)の圧縮上死点を乗り越えるまでの時間T(1)が初回閾値Tref1以下であっても、最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越し時の低電圧バッテリ67の電圧V1が電圧閾値Vref未満であるときには、スタータモータ25の駆動のみでは迅速にエンジン22を始動することができないと判断し、スタータモータ25のクランキングに加えてモータ30によるエンジン22のモータリングを用いてエンジン22を始動する。この結果、スタータモータ25の駆動のみによってはエンジン22の始動を迅速に行なうことができないときでも迅速にエンジン22の始動を行なうことができる。
さらに、実施例のハイブリッド自動車20に搭載されたエンジン装置では、スタータモータ25の駆動開始から最初(1回目)の圧縮上死点を乗り越えるまでの時間T(1)が初回閾値Tref1以下であり、且つ、最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越し時の低電圧バッテリ67の電圧V1が電圧閾値Vref以上である場合でも、前回の圧縮上死点の乗り越しから今回の圧縮上死点の乗り越しまでの時間T(n)が次回閾値Tref2より大きいときには、スタータモータ25の駆動のみでは迅速にエンジン22を始動することができないと判断し、スタータモータ25のクランキングに加えてモータ30によるエンジン22のモータリングを用いてエンジン22を始動する。この結果、スタータモータ25の駆動のみによってはエンジン22の始動を迅速に行なうことができないときでも迅速にエンジン22の始動を行なうことができる。
実施例のハイブリッド自動車20に搭載されたエンジン装置では、前回の圧縮上死点の乗り越しから今回の圧縮上死点の乗り越しまでの時間T(n)が次回閾値Tref2より大きいときには、スタータモータ25のクランキングに加えてモータ30によるエンジン22のモータリングを用いてエンジン22を始動するものとした。しかし、前回の圧縮上死点の乗り越しから今回の圧縮上死点の乗り越しまでの時間T(n)が次回閾値Tref2より大きいときであっても、モータ30によるエンジン22のモータリングを行なわないものとしても差し支えない。
実施例のハイブリッド自動車20に搭載されたエンジン装置では、最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越し時の低電圧バッテリ67の電圧V1が電圧閾値Vref未満であるときには、スタータモータ25のクランキングに加えてモータ30によるエンジン22のモータリングを用いてエンジン22を始動するものとした。しかし、最初(1回目)の圧縮上死点の乗り越し時の低電圧バッテリ67の電圧V1が電圧閾値Vref未満であっても、モータ30によるエンジン22のモータリングを行なわないものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20に搭載されたエンジン装置では、高電圧バッテリ60が接続された高電圧側電力ライン61と低電圧バッテリ67が接続された低電圧側電力ライン66とで電力のやりとりを行なうDC/DCコンバータ68を備えるものとしたが、DC/DCコンバータ68を備えないものとしてもよい。この場合、エンジン22の動力を用いて低電圧バッテリ67を充電するオルタネータを備えるものとすればよい。
実施例のハイブリッド自動車20に搭載されたエンジン装置では、エンジン22のクランクシャフト23にスタータモータ25が接続されていると共にクランクシャフト23にクラッチ36を介してモータ30が接続されているものとした。しかし、エンジン22のクランクシャフト23にスタータモータ25が接続されていると共にクランクシャフト23に機械的にエンジン22をモータリング可能にモータが連結されているものであれば如何なる構成としても差し支えない。例えば、遊星歯車機構のキャリア、サンギヤ、リングギヤにそれぞれエンジン22のクランクシャフト23、モータ、駆動軸が接続されている構成としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、スタータモータ25が「スタータ」に相当し、低電圧バッテリ67が「第1バッテリ」に相当し、モータ30が「モータ」に相当し、高電圧バッテリ60が「第2バッテリ」に相当し、HVECU70とエンジンECU24とが「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車載用のエンジン装置の製造産業に利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 クランクシャフト、24 エンジンECU、25 スタータモータ、28 ダンパ、30 モータ、30a 回転位置センサ、32 インバータ、36 クラッチ、40 自動変速装置、41 入力軸、46a 回転数センサ、42 出力軸、43 トルクコンバータ、44 中間回転軸、45 自動変速機、46 駆動軸、55a 後輪、56 車軸、57 リヤデファレンシャルギヤ、60 高電圧バッテリ、61 高電圧側電力ライン、62 ケース、66 低電圧側電力ライン、67 低電圧バッテリ、67a 電圧センサ、68 DC/DCコンバータ、70 HVECU、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ。
Claims (1)
- エンジンと、
前記エンジンをクランキング可能なスタータと、
前記スタータに電力を供給可能な第1バッテリと、
前記エンジンをモータリング可能なモータと、
前記モータに電力を供給可能な第2バッテリと、
前記エンジンと前記スタータと前記モータとを制御する制御装置と、
を備える車載用のエンジン装置であって、
前記制御装置は、前記エンジンを始動する際、前記スタータによる前記エンジンのクランキング開始時から最初の圧縮上死点を超えるまでの時間が初回閾値より大きいときには、前記スタータによる前記エンジンのクランキングに加えて前記モータにより前記エンジンがモータリングされて始動するよう前記エンジンと前記スタータと前記モータとを制御する、
ことを特徴とするエンジン装置。
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