JP2022031619A - 耐火材とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】誰でもどこでもごく簡単に耐火材とその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】有機物粉末と発泡剤粉末とバインダーを主たる構成要素でなることを特徴とする。好ましくは、前記有機物粉末が澱粉で、前記発泡剤が重曹で、前記バインダーがPVAとPVBとベントナイトからなる群の中から選択される少なくとも一でなり、さらに好ましくは、耐火材のその表面の少なくとも一面に炭化物層が加えられてなる。前記炭化物層は前記耐火物の表面の少なくとも一面を焼いて炭化物層でなるか、炭化物層、炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブ、防腐剤、防虫剤からなる群の中から選択される少なくとも一を加えてなることが望ましい。また、製造方法は、前記材料を混錬して乾燥手段で乾燥させて製造することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、耐火材とその製造方法に関する。詳しくは、有機物粉末と発泡剤粉末とバインダーを主たる構成要素でなる耐火材とその製造方法に関する。
近年、地球温暖化により、世界的に猛暑と海水温の上昇に伴う台風の強大化とそれにより引き起こされる災害が頻発して起きている。また、同時にフェーン現象で乾燥することが多くなっており、これが原因となり、火災件数が増加している。そのため、今以上の建築物の耐火性が求められている。また、科学技術の発展により様々な発熱構造の機器が増えてきたため、それらから出る熱の処理が必要となってきたことから、どこでも誰でも使える簡便な耐火材や断熱材が求められている。
そこで、ごく簡単な方法で、耐火材が出来るなら、前記のような深刻な問題から解放される。本願は、そうした耐火材とその製造方法を提供するものである。
特許文献1に示すように、国の公的機関である物質・材料研究機構で、アモルファス状のシリコンにビスマスを混入したものは、人工知能を使って開発されたもので世界最高の断熱機能があることが示された。なお、これは断熱機能を持つが、同時に耐火材としても使うことの出来るものである。
しかし、このビスマスという金属はレアアースの一つで価格が高いため製造費が高くなり、従って、一般に販売されるとしても価格が高いため、使用先も広範囲には使えず限定的と考えられる。
また、引用文献1の製造方法は、製造工程が多く、高度な精密さを要することから、製造過程における生産管理を徹底的に行う必要があった。
そのため、特許文献1を商品化したとしても製品価格も非常に高価となることから、どこでも誰でも簡便に使用出来る耐火材あるいは断熱材としては使用できない。
また、多用されている耐火建材として非特許引用文献1の石膏ボードは、ウイキペディアにその説明がある。石膏ボードは、石膏を主成分とした素材を板状にして、特殊な板紙で包んだ建築材料である。安価であるが非常に丈夫であり、断熱・遮音性が高い。石膏は硫酸カルシウム2水和物のため多量の結晶水を含んでおり炎や熱に晒されると、この水が蒸気として空気中に放出されるのに伴って熱を吸収する。石膏ボードにはこの結晶水が約21%相当含まれており、耐火性に大きく寄与している。
しかし、建築物の建て替えに伴い発生する廃石膏ボードは、廃棄物処理場の地下水に生息する硫酸塩還元細菌の代謝を受け、有毒な硫化水素を発生させる。これは環境問題ともなっており、リサイクルなど廃棄物化させない処理方法が研究されている。特にアメリカでは石膏ボードは中国から輸入した石膏ボードから発生した硫化水素ガスにより、電気配線の腐食、住人の健康被害といったトラブルが発生した。また、価格が安く輸送コストが大きな製品の為、全国に工場を展開して高い輸送コストを抑える必要がある。
本発明の耐火材は、安価に製造出来、比較的軽量であるため輸送コストも多くはかからず、前述の環境問題もないという利点もある。更に、食材を加工しているため、土に埋めると微生物で分解することから環境問題も起きにくいと考えられる。
本発明は、ごく簡単な方法で製造出来る耐火材とその製造方法を提供することを目的とする。
特許第6175596号
ウイキペデイア「石膏ボード」記事
解決しようとする課題は、誰でもどこでもごく簡単に材料を混錬して乾燥させるだけで所期の目的を達成出来る耐火材とその製造方法を提供する。
課題を解決するために、請求項1は、耐火材であって、前記耐火材の原料が、
有機物粉末(a)と、
発泡剤粉末(b)と、
バインダー(c)
を主たる構成要素とし、
前記耐火材の原料の重量比が、(a):(b):(c)= (100):(2~100):(10~150)でなり、前記原料を混錬して乾燥させてなることを特徴とする耐火材である。
請求項2は、請求項1に記載の耐火材において、前記有機物粉末が澱粉であることを特徴とする。
請求項3は、請求項1または請求項2に記載の耐火材において、前記発泡剤粉末が重曹であることを特徴とする。
請求項4は、請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載の耐火材において、バインダーが、PVAとPVBとベントナイトからなる群の中から選択される少なくとも一であることを特徴とする。
請求項5は、請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の耐火材において、
前記耐火材の原料の重量比が、
(a):(b):(c)= (100):(2~100):(10~150)に代えて、
(a):(b):(c)= (100):(5~50):(40~100) でなることを特徴とする。
請求項6は、請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載の耐火材において、炭化物層、炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブ、防腐剤、防虫剤からなる群の中から選択される少なくとも一を加えてなることを特徴とする。
請求項7は、請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の耐火材の製造方法であって、前記耐火物の原料が、
有機物粉末(a)と、
発泡剤粉末(b)と、
バインダー(c)
を主たる構成要素とし、
前記耐火材の原料の重量比が、(a):(b):(c)= (100):(2~100):(10~150)として、前記(a)、(b)、(c)を混錬して乾燥させて製造することを特徴とする耐火材の製造方法である。
請求項8は、請求項7に記載の耐火材の製造方法において、前記有機物粉末が澱粉で製造することを特徴とする。
請求項9は、請求項7または請求項8に記載の耐火材の製造方法において、前記発泡剤粉末が重曹で製造することを特徴とする。
請求項10は、請求項7乃至請求項9のいずれか一に記載の耐火材の製造方法において、前記バインダーが、PVAとPVBとベントナイトからなる群の中から選択される少なくとも一で製造することを特徴とする。
請求項11は、請求項7乃至請求項10のいずれか一に記載の耐火材の製造方法において、前記耐火材の原料の重量比が、
(a):(b):(c)= (100):(2~100):(10~150)に代えて、
(a):(b):(c)= (100):(5~50):(40~100) として、製造することを特徴とする。
請求項12は、請求項7乃至請求項11のいずれか一に記載の耐火材の製造方法において、前記乾燥手段が、自然乾燥、電気乾燥、真空乾燥、電磁波照射乾燥からなる群の中から選択される少なくとも一で製造することを特徴とする。
請求項13は、請求項7乃至請求項12のいずれか一に記載の耐火材の製造方法において、炭化物層、炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブ、防腐剤、防虫剤からなる群の中から選択される少なくとも一を加えて製造することを特徴とする。
本発明は、次の点で大きな利点がある。
1 本発明の耐火材は、ごく簡単にどこでも誰でも製造可能である。
2 簡単に従来の耐火材よりも簡単に製造出来るので、産業上の応用範囲は広い。
3 本発明に使用する材料の有機物粉末、発泡剤粉末である重曹は、食材でもあり、さらにバインダーは家庭内で最も多用される糊であるため安全に使用出来る。
4 本発明の有機物粉末を用いた耐火材は、常温常圧の中で製造可能であるので製造費用を抑えることが出来る。
5 このため、本発明の耐火材を大量生産する場合であっても多額の開発費用や設備費を必要とせず、従来の生産設備を大きく変える必要がなく、安価に製造出来る。
6 本発明の耐火材は、薄くしたり、乾燥度合いを多少落としたりして製造すると自在に折り曲げることが出来るため、幅広く応用して使用が出来る。
7 上記のように安価に製造出来るので、コストパフォーマンスが良い。
8 石膏とは違って食材を使っているので本発明の耐火材を廃棄しても地中の微生物が分解するため、環境を壊さない。
9 乾燥状態の本発明の耐火材は比較的軽いので、運送コストが抑えられる。
10 本発明の耐火材は、簡単に製造出来るものでありながら耐火性に優れている。
本発明の一実施例の平面図である。(実施例1) 図1のA―A線断面図である。 本発明の一実施例の平面図である。(実施例2) 図3のB―B線断面図である。 本発明の一実施例の平面図である。(実施例3) 図5のC―C線断面図である。 本発明の一実施例の斜視図である。(実施例4) 本発明の一実施例の斜視図である。(実施例5) 本発明の製造方法の一実施例の説明図である。(実施例6) 本発明の製造方法の一実施例の説明図である。(実施例7)
本発明は、有機物粉末と発泡剤粉末とバインダーを主たる構成要素でなることを特徴とする耐火材である。好ましくは、前記有機物粉末が澱粉でなること、前記発泡剤粉末が重曹でなること、前記バインダーが、PVAとPVBとベントナイトからなる群の中から選択される少なくとも一でなることが望ましい。また好ましくは、前記耐火材において、炭化物層、炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブ、防腐剤、防虫剤からなる群の中から選択される少なくとも一を加えてなることも望ましい。なお、前記耐火材の原料が、有機物粉末(a)と、発泡剤粉末(b)と、バインダー(c)を主たる構成要素とし、前記耐火材の原料の重量比が、(a):(b):(c)= (100):(2~100):(10~150)でなり、前記原料を混錬して乾燥させてなることを特徴とする耐火材である。また、前記重量比に代えて、前記耐火材の原料の重量比が、(a):(b):(c)=(100):(5~50):(40~100)でなるものもより望ましい。
また、前記耐火材の製造方法については、前記原料である有機物粉末と発泡剤粉末とバインダーを主たる構成要素として混錬して乾燥させて製造することを特徴とする。好ましくは、前記有機物粉末が澱粉であること、前記発泡剤粉末が重曹であること、前記バインダーが、PVAとPVBとベントナイトからなる群の中から選択される少なくとも一で製造することが望ましい。また好ましくは耐火材表面の少なくとも一面に炭化物層を設け、または、炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブ、防腐剤、防虫剤からなる群の中から選択される少なくとも一を加えて製造することも望ましい。
ここで前記バインダーとして記載したPVA、PVB、ベントナイトのそれぞれの説明をする。PVAは、ポリビニルアルコールの略で、機能性樹脂であり、合成樹脂親水性が非常に強く、温水に可溶という特徴を持つ。接着剤や、洗濯のり、FRP成型などの離型剤、コンタクトレンズ装着薬、錠剤等の製造過程における結合剤として利用されるほか、その強い親水性を生かして、界面活性剤としても利用される。文具としての液状のりに使用されている、また水に溶ける性質を利用して、郵便切手にも使われている。
PVBは、熱可塑性樹脂であり、ガラス、金属、セラミクス等の多くの基材に対し、優れた接着性を持っており、ポリビニルアルコールの一種であるポリビニルブチラール樹脂を主成分とする接着剤である。自動車フロントガラス用には、PVBフィルムが挟み込まれている。 また、光触媒など親水性材料をコーティングし表面の曇りや水滴付着を防止した「防曇性フィルム」もウインドウフィルムの一分野にあたる。
ベントナイトは、モンモリロナイトを主成分とする粘土の総称で工業、建設業で幅広く利用されている。高い粘性、粘着性、吸水性や吸着性などの性質により、陶磁器のほか、化粧品、洗剤、石鹸、農薬などの添加剤として分散剤、増粘剤、保湿剤、増量剤などに使われる。医薬品では軟膏の基材などに使われる。また粘結剤として様々な製品に用いられ、砂に混ぜて鋳型にも用いられる。シャンプー猫砂練炭や豆炭でも吸着性を生かして添加されている。食品の分野では、ワインや梅酒の濁り除去に広く用いられているほか、膨潤作用による満腹感を期待して非常食の乾パンに添加される。
また、前記耐火材に加えて設ける炭化物層、あるいは前記耐火材に加えて混錬する場合の炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブについて述べる。これらの物質を少なくとも一を前記耐火材の主たる構成要素である前記有機物粉末と前記発泡剤粉末と前記バインダーに加えて混錬することで、ひび割れを防ぎ耐久性を向上させることが出来る。また、前記炭化物層にも使うことが出来る。
炭素繊維は、アクリル繊維またはピッチなどの副生成物を高温で炭化して作った繊維で、炭素繊維を用いた複合材料として多くの用途がある。1959年、レーヨンから黒鉛にする世界初の炭素繊維が発明されたのが最初で、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維が次々と発明される。1970年代以降、優れた強度を持つ特性から、強化プラスチックの補強材や複合材料の素材として使われ始め、航空機にも使用されるようになった。本発明においては、細い繊維を他の耐火材原料と混錬して使用するのが良い。
ポリイミド繊維は、弗素や塩素の様なハロゲン原子を全く含まないため、使用後の製品は有害物質を排出する事なしに焼却処理できる。又芳香族イミ ド化合物であるがための高い耐熱性、防炎性等のポリマー特性を持っている。ポリイミド繊維の最大の特徴は,有機繊維の中で最高の耐熱性と防炎性を持つ。炎に接して溶融しない事、電気絶縁性に優れ、断熱性、濾過特性等の性質を持つ。防炎性について、この繊維は溶融せず火源に接した場合、その部分は炭化するが穴はあかないという性質がある。
グラフェンは、1原子の厚さのシート状物質で、炭素原子とその結合からできた蜂の巣のような六角形格子構造をとっている。ダイヤモンド以上に炭素同士の結合が強く、平面内ではダイヤモンドより強い物質と考えられている。物理的にもとても強く、世界で最も引っ張りに強い。熱伝導も世界で最も良いとされ、電気の伝導度もトップクラスに良い物質である。
アラミド繊維は、m-フェニレンジアミンとイソフタル酸クロリドから共縮重合して得られるメタ系アラミド繊維である。耐熱性繊維として開発されて、バグフィルターや樹脂補強剤に使用され、宇宙服等にも応用された。その後、バインダーに顔料を加えるピグメント染色が可能である為に日用品の用途が広がり、その防炎性を生かして、消防服やカーテン、カーペットなどに利用されている。
カーボンナノチューブは、炭素によって作られる六員環ネットワーク(グラフェンシート)が単層あるいは多層の同軸管状になった物質。炭素の同素体で、フラーレンの一種に分類されることもある。 単層のものをシングルウォールナノチューブ、多層のものをマルチウォールナノチューブという。特に二層のものはダブルウォールナノチューブとも呼ばれる。カーボンナノチューブはその細さ、軽さ、柔軟性から、次世代の炭素素材、ナノマテリアルといわれ、様々な用途開発が行われている。非常に高い導電性、熱伝導性・耐熱性を持つことを特性としている。 樹脂やゴム、インクや塗料など、通常は熱や電気を伝導しない素材への応用が見込まれる。 長尺になると少量でも導電性や熱伝導性を発揮し、強度も高くなる。
次に、防腐剤、防虫剤についても述べる。前記と同様に耐火材の主な構成要素である前記有機物粉末と前記発泡剤粉末と前記バインダーに混錬することで、食材を多用している本発明の耐火材1が腐敗したり、虫に食われることを防ぐ働きがある。
防腐剤は、微生物の侵入・発育・増殖を防止して、腐敗・発酵が起こらないようにする、「静菌作用」を目的として使われる薬剤である。必ずしも殺菌作用はなく、持続的に働くことが求められる。安息香酸、パラヒドロキシ安息香酸エステルなどがある。
防虫剤は、害虫米、麦、豆などの穀類を害虫から守るための食品添加物として、防虫剤が用いられるが、米穀を害虫から守るためには米びつ用防虫剤が市販されており、原料はワサビ、唐辛子、シソ、茶エキスなどの食品由来成分を用いており、米を食害するコクゾウムシなどの虫を忌避したり、また米のにおいを脱臭したりする効果がある。
本発明の耐火性能について、実験では僅か6mm厚の本発明の耐火材は、最高温度2,100℃のバーナーで5分間焼いたが、充分に耐えられた。なお、この温度は鉄の融点である1,538℃よりもはるかに高い温度であり、耐火材としての性能確認が出来たことから本願出願に至ったものである。
図1~10によって本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の一実施例の平面図で、実施例1である。図1において、1は耐火材、2は澱粉、3は重曹、4はPVA、5は混合物である。図1にあるように、耐火材1は有機物粉末と発泡剤粉末とバインダーからなる混合物5である。前記耐火材1を構成する前記有機物粉末として澱粉2と、前記発泡剤粉末として重曹3と、バインダーとしてPVA4でなる混合物5である。また、澱粉2と重曹3とPVA4の乾燥前の重量比は、本実施例においては、それぞれ100:10:65とする混合物5を混錬して乾燥させてなるものである。前記重量比は限定されたものではなく、その時の温度、湿度によって左右され、また、使用する有機物粉末、発泡剤粉末、バインダーの種類によっても異なってくる。そのため有機物粉末として澱粉2、発泡剤粉末として重曹3と、バインダーとしてPVA4の耐火材の原料の重量比は、(100):(2~100):(10~150)としてなるものが望ましい。また、更に望ましくは前記耐火材1において、前記耐火材1の原料の重量比は、前記(100):(2~100):(10~150)に代えて、(100):(5~50):(40~100)としてなることがより望ましい。
また、前記有機物粉末は、有機物の粉末であればどの種類の有機物であっても使用でき、それらの混合物5であっても良い。ここでは、前記有機物粉末として澱粉2を用いているが、どの種類の澱粉6でも良く、また、それらの混合物5でも良い。例えば、トウモロコシ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、マメ澱粉、イモ澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、わらび澱粉、サゴヤシ澱粉からなる群の中から選択される少なくとも一でなるものでも良い。さらには、澱粉6に限らず澱粉2以外の粉末化した有機物粉末でなるものでも良い。また、前記耐火材1の有機物の殻など従来は捨てていた部分を粉末化したものでも使用可能である。
また、同様に前記発泡剤粉末は重曹3を用いているが、重曹3に限らず他の発泡剤粉末でも良い。
また同様に前記バインダーとしてはPVA4だけに限らず、PVA4とPVBとベントナイトからなる群の中から選択される少なくとも一でなるものでも良い。また、これらの混合物でも良い。
図2は、図1のA―A線断面図である。図2において、1~5は図1と同様である。図2は、図1と同じ構造となる。
図3は、本発明の一実施例の平面図で、実施例2である。図3において、6は炭化物層、7は炭素繊維、8は防腐剤、9は防虫剤で、1~5は図1と同様である。図3は、実施例1の耐火材1の混合物5に炭素繊維7、防腐剤8、防虫剤9を加えて混錬して、乾燥してから、この耐火物1の上部を焼いて炭化物層6が設けられてなる。前記耐火材1の上下左右前後の6面のうち、少なくとも一面の表面に炭化物層6が設けられてなるものである。
図4は、図3のB-B線断面図である。図4において、1~9は図3と同様である。
図5は、本発明の一実施例の平面図で、実施例3である。図5において、1~9は図3と同様である。図3の実施例2が、耐火材1の表面の一部の面を焼いて炭化物層6を設けてなるものであるのに対して、図5は、図1の耐火材1の表面の一部に炭素繊維7を固着手段により耐火材1の表面に固着して炭化物層6としてなるものである。この炭化物層6があることで、火災のような緊急事態においてもすぐには火が回らないという非常に高い防災効果が得られる。前記固着手段としては、接着剤や熱溶着により固着する方法がある。ここで、前記炭化物層6として用いた前記炭素繊維7のみに代えて、炭化物層、炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブからなる群の中から選択される少なくとも一を加えてなるものでも良い。
図6は、図5のC-C線断面図である。本図において、1~9は図5と同様である。
図7は、本発明の一実施例の斜視図で、実施例4である。図7において、1は図1と同様である。図7は、図1の耐火材1を形状を変えて曲面を設けてなるものである。これは、本発明の耐火材1を建材として使用する場合には図1の形状のものばかりではなく曲面を持った耐火材1も必要となるが、そのうちの一実施例である。
前記の実施例4である曲面を持った図7の耐火材1の製造方法としては、耐火材1の前記材料を混練して混合物5としてから乾燥をさせて成形して製造をするが、乾燥過程の中で、成形をするのが望ましい。成形をするタイミングは耐火材1の材料を混練した後に、液状の混合物5を生乾きの状態で型に嵌め込み、成形してから乾燥させる場合、乾燥させてから最終仕上げで更に成形する場合等、耐火材1の使用目的に応じて千差万別の成形の方法があり、目的に応じた成形方法により製造するのが望ましい。
図8は、本発明の一実施例の斜視図で、実施例5である。図8において、1は図1と同様である。図7の耐火材1が曲面を持つものであったが、図8は直角に折れ曲がった形状を持つ実施例である。本発明の耐火材1を建材として使用する場合には、直角部分が非常に多く多用される可能性が高い。
図9は、本発明の耐火材1の製造方法の一実施例の説明図で、実施例6である。図9において、10は容器、11は撹拌プロペラ、12は攪拌軸、13は澱粉ホッパー、14は重曹ホッパー、15はPVAホッパー、16はベルトコンベヤー、17は電気乾燥機、18は圧延機である。1、5は図1と同様である。図9において、耐火材1の原料である澱粉2を澱粉ホッパー13に入れ、重曹3を重曹ホッパー14に入れ、PVA4をPVAホッパー15に入れて、耐火材1の原料を重量比で、澱粉2:重曹3:PVA4が(100):(2~100):(10~150)として各ホッパーに入れて攪拌プロペラ11を攪拌軸12で回して攪拌し混錬する。また、好ましくは、前記重量比は、(100):(5~50):(40~100)の範囲で混錬するのが好ましく、本実施例では、100:10:65として混錬して乾燥させて製造した。また、この時、炭素繊維7、防腐剤8、防虫剤9も容器10内に必要に応じて入れて混練しても良い。その後に、圧延機18により板状に圧延してベルトコンベヤー16で電気乾燥機17に送り込み乾燥させ、成形して製品化する。この時の電気乾燥機17に天日干しの工程を加えても良いし、製品によっては生乾き状態の時に型に入れたり、折り曲げたりして成型後に電気乾燥機17で乾燥させて、必要であればさらに成形して製造して製品化する。
図10は本発明の一実施例の説明図で、実施例7である。図10において、19は雌型、20は雄型、21は圧力で、1、5は図1と同様である。図9で得た混合物5を型に入れて成形し乾燥して耐火材1を製造する製造方法の一実施例である。必要であれば自然乾燥、真空乾燥、電磁波照射乾燥からなる群の中から選択される少なくとも一により乾燥させて製造する耐火材1の製造方法の一実施例である。図9で攪拌軸12を回転させて攪拌プロペラ11を回して撹拌した後に混合物5を雌型19に入れて雄型20で圧力21を加え成形した後、雌型19から混合物5を外して電気乾燥機17で乾燥してから成形して製品化する。
本発明は、建材等、耐火材や耐熱材を必要とする全ての場所で簡便に製造し、設置出来ることから多くの産業分野で使用することが可能である。
1 耐火材
2 澱粉
3 重曹
4 PVA
5 混合物
6 炭化物層
7 炭素繊維
8 防腐剤
9 防虫剤
10 容器
11 攪拌プロペラ
12 撹拌軸
13 澱粉ホッパー
14 重曹ホッパー
15 PVAホッパー
16 ベルトコンベアー
17 電気乾燥機
18 圧延機
19 雌型
20 雄型
21 圧力
特開2019-119652
本発明は、耐火材とその製造方法に関する。詳しくは、澱粉重曹VBA添加剤を主たる構成要素でなる耐火材とその製造方法に関する。
近年、地球温暖化により、世界的に猛暑と海水温の上昇に伴う台風の強大化とそれにより引き起こされる災害が頻発して起きている。また、同時にフェーン現象で乾燥することが多くなっており、これが原因となり、火災件数が増加している。そのため、今以上の建築物の耐火性が求められている。また、科学技術の発展により様々な発熱構造の機器が増えてきたため、それらから出る熱の処理が必要となってきたことから、どこでも誰でも使える簡便な耐火材や断熱材が求められている。
そこで、ごく簡単な方法で、耐火材が出来るなら、前記のような深刻な問題から解放される。本願は、そうした耐火材とその製造方法を提供するものである。
特許文献1に示すように、国の公的機関である物質・材料研究機構で、アモルファス状のシリコンにビスマスを混入したものは、人工知能を使って開発されたもので世界最高の断熱機能があることが示された。なお、これは断熱機能を持つが、同時に耐火材としても使うことの出来るものである。
しかし、このビスマスという金属はレアアースの一つで価格が高いため製造費が高くなり、従って、一般に販売されるとしても価格が高いため、使用先も広範囲には使えず限定的と考えられる。
また、引用文献1の製造方法は、製造工程が多く、高度な精密さを要することから、製造過程における生産管理を徹底的に行う必要があった。
そのため、特許文献1を商品化したとしても製品価格も非常に高価となることから、どこでも誰でも簡便に使用出来る耐火材あるいは断熱材としては使用できない。
また、多用されている耐火建材として非特許引用文献1の石膏ボードは、ウイキペディアにその説明がある。石膏ボードは、石膏を主成分とした素材を板状にして、特殊な板紙で包んだ建築材料である。安価であるが非常に丈夫であり、断熱・遮音性が高い。石膏は硫酸カルシウム2水和物のため多量の結晶水を含んでおり炎や熱に晒されると、この水が蒸気として空気中に放出されるのに伴って熱を吸収する。石膏ボードにはこの結晶水が約21%相当含まれており、耐火性に大きく寄与している。
しかし、建築物の建て替えに伴い発生する廃石膏ボードは、廃棄物処理場の地下水に生息する硫酸塩還元細菌の代謝を受け、有毒な硫化水素を発生させる。これは環境問題ともなっており、リサイクルなど廃棄物化させない処理方法が研究されている。特にアメリカでは石膏ボードは中国から輸入した石膏ボードから発生した硫化水素ガスにより、電気配線の腐食、住人の健康被害といったトラブルが発生した。また、価格が安く輸送コストが大きな製品の為、全国に工場を展開して高い輸送コストを抑える必要がある。
本発明の耐火材は、安価に製造出来、比較的軽量であるため輸送コストも多くはかからず、前述の環境問題もないという利点もある。更に、食材を加工しているため、土に埋めると微生物で分解することから環境問題も起きにくいと考えられる。
本発明は、ごく簡単な方法で製造出来る耐火材とその製造方法を提供することを目的とする。
特許第6175596号
ウイキペデイア「石膏ボード」記事
解決しようとする課題は、誰でもどこでもごく簡単に材料を混錬して乾燥させるだけで所期の目的を達成出来る耐火材とその製造方法を提供する。
課題を解決するために、請求項1は、
その原料中に澱粉と重曹とPVAのうち少なくとも一を含む耐火材において、
耐火温度が2,100℃である耐火材であって、前記耐火材の原料が、澱粉と前記澱粉原料未利用部粉末のうち少なくとも一(a)と重曹(b)とPVA(c)と添加剤を主たる構成要素とし、
前記耐火材の原料の重量比が(a):(b):(c)=(100):(2~100):(10~150)であり、
かつ、前記添加剤が炭化物層、炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブ、防腐剤、防虫剤からなる群の中から選択される少なくとも一であり、
かつ、前記澱粉と前記澱粉原料未利用部粉末のうち少なくとも一(a)と前記重曹(b)と前記PVA(c)と前記添加剤の原料を混錬し、
かつ、自然乾燥、電気乾燥、真空乾燥、電磁波照射乾燥からなる群の中から選択される少なくとも一により乾燥させてなることを特徴とする耐火材である。
請求項2は、請求項1に記載の耐火材の製造方法であって、
その原料中に澱粉と重曹とPVAのうち少なくとも一を含む耐火材の製造方法において、
耐火温度が2,100℃である前記耐火材の原料が、前記澱粉と澱粉原料未利用部粉末のうち少なくとも一(a)と重曹(b)とPVA(c)と添加剤を主たる構成要素とし、
前記耐火材の原料の重量比を(a):(b):(c)=(100):(2~100):(10~150)とし、
かつ、前記添加剤として炭化物層、炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブ、防腐剤、防虫剤からなる群の中から選択される少なくとも一を添加し、
かつ、前記澱粉と前記澱粉原料未利用部粉末のうち少なくとも一(a)と前記重曹(b)と前記PVA(c)と前記添加剤の原料を混錬し、
かつ、自然乾燥、電気乾燥、真空乾燥、電磁波照射乾燥からなる群の中から選択される少なくとも一により乾燥させて
製造することを特徴とする耐火材の製造方法である。
本発明は、次の点で大きな利点がある。
1 本発明の耐火材は、ごく簡単にどこでも誰でも製造可能である。
2 簡単に従来の耐火材よりも簡単に製造出来るので、産業上の応用範囲は広い。
3 本発明に使用する材料の有機物粉末、発泡剤粉末である重曹は、食材でもあり、さらにバインダーは家庭内で最も多用される糊であるため安全に使用出来る。
4 本発明の有機物粉末を用いた耐火材は、常温常圧の中で製造可能であるので製造費用を抑えることが出来る。
5 このため、本発明の耐火材を大量生産する場合であっても多額の開発費用や設備費を必要とせず、従来の生産設備を大きく変える必要がなく、安価に製造出来る。
6 本発明の耐火材は、薄くしたり、乾燥度合いを多少落としたりして製造すると自在に折り曲げることが出来るため、幅広く応用して使用が出来る。
7 上記のように安価に製造出来るので、コストパフォーマンスが良い。
8 石膏とは違って食材を使っているので本発明の耐火材を廃棄しても地中の微生物が分解するため、環境を壊さない。
9 乾燥状態の本発明の耐火材は比較的軽いので、運送コストが抑えられる。
10 本発明の耐火材は、簡単に製造出来るものでありながら耐火性に優れている。
本発明の一実施例の平面図である。(実施例1) 図1のA―A線断面図である。 本発明の一実施例の平面図である。(実施例2) 図3のB―B線断面図である。 本発明の一実施例の平面図である。(実施例3) 図5のC―C線断面図である。 本発明の一実施例の斜視図である。(実施例4) 本発明の一実施例の斜視図である。(実施例5) 本発明の製造方法の一実施例の説明図である。(実施例6) 本発明の製造方法の一実施例の説明図である。(実施例7)
本発明は、その原料中に澱粉と重曹とPVAのうち少なくとも一を含む耐火材において、
耐火温度が2,100℃である耐火材であって、前記耐火材の原料が、澱粉と前記澱粉原料未利用部粉末のうち少なくとも一(a)と重曹(b)とPVA(c)と添加剤を主たる構成要素とし、
前記耐火材の原料の重量比が(a):(b):(c)=(100):(2~100):(10~150)であり、
かつ、前記添加剤が炭化物層、炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブ、防腐剤、防虫剤からなる群の中から選択される少なくとも一であり、
かつ、前記澱粉と前記澱粉原料未利用部粉末のうち少なくとも一(a)と前記重曹(b)と前記PVA(c)と前記添加剤の原料を混錬し、
かつ、自然乾燥、電気乾燥、真空乾燥、電磁波照射乾燥からなる群の中から選択される少なくとも一により乾燥させてなることを特徴とする耐火材が望ましい。
また、前記耐火材の製造方法については、
その原料中に澱粉と重曹とPVAのうち少なくとも一を含む耐火材の製造方法において、
耐火温度が2,100℃である前記耐火材の原料が、前記澱粉と澱粉原料未利用部粉末のうち少なくとも一(a)と重曹(b)とPVA(c)と添加剤を主たる構成要素とし、
前記耐火材の原料の重量比を(a):(b):(c)=(100):(2~100):(10~150)とし、
かつ、前記添加剤として炭化物層、炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブ、防腐剤、防虫剤からなる群の中から選択される少なくとも一を添加し、
かつ、前記澱粉と前記澱粉原料未利用部粉末のうち少なくとも一(a)と前記重曹(b)と前記PVA(c)と前記添加剤の原料を混錬し、
かつ、自然乾燥、電気乾燥、真空乾燥、電磁波照射乾燥からなる群の中から選択される少なくとも一により乾燥させて
製造することを特徴とする耐火材の製造方法が望ましい。
ここで前記バインダーとして記載したPVAについて説明をする。PVAは、ポリビニルアルコールの略で、機能性樹脂であり、合成樹脂親水性が非常に強く、温水に可溶という特徴を持つ。接着剤や、洗濯のり、FRP成型などの離型剤、コンタクトレンズ装着薬、錠剤等の製造過程における結合剤として利用されるほか、その強い親水性を生かして、界面活性剤としても利用される。文具としての液状のりに使用されている、また水に溶ける性質を利用して、郵便切手にも使われている。
また、前記耐火材に加えて設ける炭化物層、あるいは前記耐火材に加えて混錬する場合の炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブについて述べる。これらの物質を少なくとも一を前記耐火材の主たる構成要素である前記有機物粉末と前記発泡剤粉末と前記バインダーに加えて混錬することで、ひび割れを防ぎ耐久性を向上させることが出来る。また、前記炭化物層にも使うことが出来る。
炭素繊維は、アクリル繊維またはピッチなどの副生成物を高温で炭化して作った繊維で、炭素繊維を用いた複合材料として多くの用途がある。1959年、レーヨンから黒鉛にする世界初の炭素繊維が発明されたのが最初で、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維が次々と発明される。1970年代以降、優れた強度を持つ特性から、強化プラスチックの補強材や複合材料の素材として使われ始め、航空機にも使用されるようになった。本発明においては、細い繊維を他の耐火材原料と混錬して使用するのが良い。
ポリイミド繊維は、弗素や塩素の様なハロゲン原子を全く含まないため、使用後の製品は有害物質を排出する事なしに焼却処理できる。又芳香族イミ ド化合物であるがための高い耐熱性、防炎性等のポリマー特性を持っている。ポリイミド繊維の最大の特徴は,有機繊維の中で最高の耐熱性と防炎性を持つ。炎に接して溶融しない事、電気絶縁性に優れ、断熱性、濾過特性等の性質を持つ。防炎性について、この繊維は溶融せず火源に接した場合、その部分は炭化するが穴はあかないという性質がある。
グラフェンは、1原子の厚さのシート状物質で、炭素原子とその結合からできた蜂の巣のような六角形格子構造をとっている。ダイヤモンド以上に炭素同士の結合が強く、平面内ではダイヤモンドより強い物質と考えられている。物理的にもとても強く、世界で最も引っ張りに強い。熱伝導も世界で最も良いとされ、電気の伝導度もトップクラスに良い物質である。
アラミド繊維は、m-フェニレンジアミンとイソフタル酸クロリドから共縮重合して得られるメタ系アラミド繊維である。耐熱性繊維として開発されて、バグフィルターや樹脂補強剤に使用され、宇宙服等にも応用された。その後、バインダーに顔料を加えるピグメント染色が可能である為に日用品の用途が広がり、その防炎性を生かして、消防服やカーテン、カーペットなどに利用されている。
カーボンナノチューブは、炭素によって作られる六員環ネットワーク(グラフェンシート)が単層あるいは多層の同軸管状になった物質。炭素の同素体で、フラーレンの一種に分類されることもある。 単層のものをシングルウォールナノチューブ、多層のものをマルチウォールナノチューブという。特に二層のものはダブルウォールナノチューブとも呼ばれる。カーボンナノチューブはその細さ、軽さ、柔軟性から、次世代の炭素素材、ナノマテリアルといわれ、様々な用途開発が行われている。非常に高い導電性、熱伝導性・耐熱性を持つことを特性としている。 樹脂やゴム、インクや塗料など、通常は熱や電気を伝導しない素材への応用が見込まれる。 長尺になると少量でも導電性や熱伝導性を発揮し、強度も高くなる。
次に、防腐剤、防虫剤についても述べる。前記と同様に耐火材の主な構成要素である前記有機物粉末と前記発泡剤粉末と前記バインダーに混錬することで、食材を多用している本発明の耐火材1が腐敗したり、虫に食われることを防ぐ働きがある。
防腐剤は、微生物の侵入・発育・増殖を防止して、腐敗・発酵が起こらないようにする、「静菌作用」を目的として使われる薬剤である。必ずしも殺菌作用はなく、持続的に働くことが求められる。安息香酸、パラヒドロキシ安息香酸エステルなどがある。
防虫剤は、害虫米、麦、豆などの穀類を害虫から守るための食品添加物として、防虫剤が用いられるが、米穀を害虫から守るためには米びつ用防虫剤が市販されており、原料はワサビ、唐辛子、シソ、茶エキスなどの食品由来成分を用いており、米を食害するコクゾウムシなどの虫を忌避したり、また米のにおいを脱臭したりする効果がある。
本発明の耐火性能について、実験では僅か6mm厚の本発明の耐火材は、最高温度2,100℃のバーナーで5分間焼いたが、充分に耐えられた。なお、この温度は鉄の融点である1,538℃よりもはるかに高い温度であり、耐火材としての性能確認が出来たことから本願出願に至ったものである。
図1~10によって本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の一実施例の平面図で、実施例1である。図1において、1は耐火材、2は澱粉、3は重曹、4はPVA、5は混合物である。図1にあるように、耐火材1は澱粉と重曹とPVAからなる混合物5である。また、澱粉2と重曹3とPVA4の乾燥前の重量比は、本実施例においては、それぞれ100:10:65とする混合物5を混錬して乾燥させてなるものである。前記重量比は限定されたものではなく、その時の温度、湿度によって左右されるが、澱粉2、重曹3と、PVA4の耐火材の原料の重量比は、(100):(2~100):(10~150)としてなるものが望ましい。
また、本耐火材の原料として、前記澱粉と前記澱粉原料未利用部粉末のうち少なくとも一(a)を用いているが、前記澱粉と澱粉原料はどの種類の澱粉2でも良く、また、それらの混合物5でも良い。例えば、トウモロコシ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、マメ澱粉、イモ澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、わらび澱粉、サゴヤシ澱粉からなる群の中から選択される少なくとも一でなるものでも良い。
図2は、図1のA―A線断面図である。図2において、1~5は図1と同様である。図2は、図1と同じ構造となる。
図3は、本発明の一実施例の平面図で、実施例2である。図3において、6は炭化物層、7は炭素繊維、8は防腐剤、9は防虫剤で、1~5は図1と同様である。図3は、実施例1の耐火材1の混合物5に炭素繊維7、防腐剤8、防虫剤9を加えて混錬して、乾燥してから、この耐火物1の上部を焼いて炭化物層6が設けられてなる。前記耐火材1の上下左右前後の6面のうち、少なくとも一面の表面に炭化物層6が設けられてなるものである。
図4は、図3のB-B線断面図である。図4において、1~9は図3と同様である。
図5は、本発明の一実施例の平面図で、実施例3である。図5において、1~9は図3と同様である。図3の実施例2が、耐火材1の表面の一部の面を焼いて炭化物層6を設けてなるものであるのに対して、図5は、図1の耐火材1の表面の一部に炭素繊維7を固着手段により耐火材1の表面に固着して炭化物層6としてなるものである。この炭化物層6があることで、火災のような緊急事態においてもすぐには火が回らないという非常に高い防災効果が得られる。前記固着手段としては、接着剤や熱溶着により固着する方法がある。ここで、前記炭化物層6として用いた前記炭素繊維7のみに代えて、炭化物層、炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブからなる群の中から選択される少なくとも一を加えてなるものでも良い。
図6は、図5のC-C線断面図である。本図において、1~9は図5と同様である。
図7は、本発明の一実施例の斜視図で、実施例4である。図7において、1は図1と同様である。図7は、図1の耐火材1を形状を変えて曲面を設けてなるものである。これは、本発明の耐火材1を建材として使用する場合には図1の形状のものばかりではなく曲面を持った耐火材1も必要となるが、そのうちの一実施例である。
前記の実施例4である曲面を持った図7の耐火材1の製造方法としては、耐火材1の前記材料を混練して混合物5としてから乾燥をさせて成形して製造をするが、乾燥過程の中で、成形をするのが望ましい。成形をするタイミングは耐火材1の材料を混練した後に、液状の混合物5を生乾きの状態で型に嵌め込み、成形してから乾燥させる場合、乾燥させてから最終仕上げで更に成形する場合等、耐火材1の使用目的に応じて千差万別の成形の方法があり、目的に応じた成形方法により製造するのが望ましい。
図8は、本発明の一実施例の斜視図で、実施例5である。図8において、1は図1と同様である。図7の耐火材1が曲面を持つものであったが、図8は直角に折れ曲がった形状を持つ実施例である。本発明の耐火材1を建材として使用する場合には、直角部分が非常に多く多用される可能性が高い。
図9は、本発明の耐火材1の製造方法の一実施例の説明図で、実施例6である。図9において、10は容器、11は撹拌プロペラ、12は攪拌軸、13は澱粉ホッパー、14は重曹ホッパー、15はPVAホッパー、16はベルトコンベヤー、17は電気乾燥機、18は圧延機である。1、5は図1と同様である。図9において、耐火材1の原料である澱粉2を澱粉ホッパー13に入れ、重曹3を重曹ホッパー14に入れ、PVA4をPVAホッパー15に入れて、耐火材1の原料を重量比で、澱粉2:重曹3:PVA4が(100):(2~100):(10~150)として各ホッパーに入れて攪拌プロペラ11を攪拌軸12で回して攪拌し混錬する。また、好ましくは、前記重量比は、(100):(5~50):(40~100)の範囲で混錬するのが好ましく、本実施例では、100:10:65として混錬して乾燥させて製造した。また、この時、炭素繊維7、防腐剤8、防虫剤9も容器10内に必要に応じて入れて混練しても良い。その後に、圧延機18により板状に圧延してベルトコンベヤー16で電気乾燥機17に送り込み乾燥させ、成形して製品化する。この時の電気乾燥機17に天日干しの工程を加えても良いし、製品によっては生乾き状態の時に型に入れたり、折り曲げたりして成型後に電気乾燥機17で乾燥させて、必要であればさらに成形して製造して製品化する。
図10は本発明の一実施例の説明図で、実施例7である。図10において、19は雌型、20は雄型、21は圧力で、1、5は図1と同様である。図9で得た混合物5を型に入れて成形し乾燥して耐火材1を製造する製造方法の一実施例である。必要であれば自然乾燥、電気乾燥、真空乾燥、電磁波照射乾燥からなる群の中から選択される少なくとも一により乾燥させて製造する耐火材1の製造方法の一実施例である。図9で攪拌軸12を回転させて攪拌プロペラ11を回して撹拌した後に混合物5を雌型19に入れて雄型20で圧力21を加え成形した後、雌型19から混合物5を外して電気乾燥機17で乾燥してから成形して製品化する。
本発明は、建材等、耐火材や耐熱材を必要とする全ての場所で簡便に製造し、設置出来ることから多くの産業分野で使用することが可能である。
1 耐火材
2 澱粉
3 重曹
4 PVA
5 混合物
6 炭化物層
7 炭素繊維
8 防腐剤
9 防虫剤
10 容器
11 攪拌プロペラ
12 撹拌軸
13 澱粉ホッパー
14 重曹ホッパー
15 PVAホッパー
16 ベルトコンベアー
17 電気乾燥機
18 圧延機
19 雌型
20 雄型
21 圧力

Claims (13)

  1. 耐火材であって、前記耐火材の原料として、
    有機物粉末(a)と、
    発泡剤粉末(b)と、
    バインダー(c)
    を主たる構成要素とし、
    前記耐火材の原料の重量比が、(a):(b):(c)= (100):(2~100):(10~150)でなり、前記原料を混錬して乾燥させてなることを特徴とする耐火材。
  2. 請求項1に記載の耐火材において、前記有機物粉末が澱粉であることを特徴とする耐火材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の耐火材において、前記発泡剤粉末が重曹であることを特徴とする耐火材。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載の耐火材において、バインダーが、PVAとPVBとベントナイトからなる群の中から選択される少なくとも一であることを特徴とする耐火材。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の耐火材において、前記耐火材の原料の重量比が、(a):(b):(c)= (100):(2~100):(10~150)に代えて、(a):(b):(c)= (100):(5~50):(40~100) でなることを特徴とする耐火材。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載の耐火材において、炭化物層、炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブ、防腐剤、防虫剤からなる群の中から選択される少なくとも一を加えてなることを特徴とする耐火材。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の耐火材の製造方法であって、前記耐火物の原料が、
    有機物粉末(a)と、
    発泡剤粉末(b)と、
    バインダー(c)
    を主たる構成要素とし、
    前記耐火材の原料の重量比が、(a):(b):(c)= (100):(2~100):(10~150)として、前記(原料をを混錬して乾燥させて製造することを特徴とする耐火材の製造方法。
  8. 請求項7に記載の耐火材の製造方法において、前記有機物粉末が澱粉で製造することを特徴とする耐火材の製造方法。
  9. 請求項7または請求項8に記載の耐火材の製造方法において、前記発泡剤粉末が重曹で製造することを特徴とする耐火材の製造方法。
  10. 請求項7乃至請求項9のいずれか一に記載の耐火材の製造方法において、前記バインダーが、PVAとPVBとベントナイトからなる群の中から選択される少なくとも一で製造することを特徴とする耐火材の製造方法。
  11. 請求項7乃至請求項10のいずれか一に記載の耐火材の製造方法において、前記耐火材の原料の重量比が、(a):(b):(c)= (100):(2~100):(10~150)に代えて、(a):(b):(c)= (100):(5~50):(40~100) として、製造することを特徴とする耐火材の製造方法。
  12. 請求項7乃至請求項11のいずれか一に記載の耐火材の製造方法において、前記乾燥手段が、自然乾燥、電気乾燥、真空乾燥、電磁波照射乾燥からなる群の中から選択される少なくとも一で製造することを特徴とする耐火材の製造方法。
  13. 請求項7乃至請求項12のいずれか一に記載の耐火材の製造方法において、炭化物層、炭素繊維、ポリイミド繊維、グラフェン、アラミド繊維、PBI繊維、カーボンナノチューブ、防腐剤、防虫剤からなる群の中から選択される少なくとも一を加えて製造することを特徴とする耐火材の製造方法。
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