JP2022030752A - Lng中継浮揚体 - Google Patents

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雄三 江口
Yuzo Eguchi
宏之 武田
Hiroyuki Takeda
元気 横山
Genki Yokoyama
真衣 平沼
Mai Hiranuma
裕也 池上
Yuya Ikegami
徳喜 和泉
Tokuyoshi Izumi
斉 永原
Hitoshi Nagahara
大 橋本
Dai Hashimoto
広崇 ▲高▼田
Hirotaka Takada
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Abstract

【課題】小型船と地上基地又大型船との間でLNGの荷役を可能にするLNG中継浮揚体を提供する。【解決手段】LNG中継浮揚体100は、本体10と、本体に設けられ、LNGが流通可能なLNG流通路20と、LNG流通路の第1の端部に設けられた第1連結器30と、LNG流通路の第2の端部に設けられた第2連結器40と、を備え、記第1連結器は、第2連結器よりも高い位置に位置している。【選択図】図2

Description

本願は、水上でLNGの中継を行うLNG中継浮揚体に関する。
近年、LNG(液化天然ガス)を燃料とするLNG燃料船が増えており、LNG燃料船にLNGを供給するLNG燃料供給船(特許文献1参照)の需要も高まっている。LNG燃料供給船は地上基地からLNGを受け取り、受け取ったLNGをLNG燃料船に供給する。つまり、LNG燃料供給船は、地上基地との間でLNGの荷役を行うとともに、LNG燃料船との間でLNGの荷役を行う。
特開2014-108759号公報
上記のLNG燃料供給船は全長が短い小型船であることが多い。ところが、LNG燃料供給船は十分普及しているとは言えないため、地上基地の多くは、長距離輸送用のLNG船など大型船との間でLNGの荷役を行うように構成されている。そのため、LNG燃料供給船と地上基地との間でLNGを直接荷役できない場合も多い。また、LNG燃料船が大型船である場合には、LNG燃料供給船とLNG燃料船との間でLNGを直接荷役できない場合もある。
本願は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、小型船と地上基地又は大型船との間でLNGの荷役を可能にするLNG中継浮揚体を提供することを目的とする。
本願の一態様に係るLNG中継浮揚体は、本体と、前記本体に設けられ、LNGが流通可能なLNG流通路と、前記LNG流通路の第1の端部に設けられた第1連結器と、前記LNG流通路の第2の端部に設けられた第2連結器と、を備え、前記第1連結器は、前記第2連結器よりも高い位置に位置している。
LNGを荷役する際には、LNGを荷役する対象の連結器を互いに接続する必要がある。ところが、地上基地や大型船の連結器は、小型船の連結器よりも高い位置に位置している。両連結器の接続可能範囲が一致しない場合にはLNGの荷役を行うことができない。これに対し、上述したLNG中継浮揚体の第1連結器は、第2連結器よりも高い位置に位置しているため、第1連結器を地上基地又は大型船に接続し、第2連結器を小型船に接続することができ、これによりLNG中継浮揚体を介して、小型船の連結器と地上基地や大型船の連結器とをつなげることができる。その結果、小型船と地上基地又は大型船との間でLNGの荷役が可能となる。
上記の構成によれば、小型船と地上基地又大型船との間でLNGの荷役を可能にするLNG中継浮揚体を提供することができる。
図1は、LNG中継浮揚体及びその周辺の概略平面図である。 図2は、LNG中継浮揚体の正面図である。
以下、実施形態に係るLNG中継浮揚体100について説明する。図1は、LNG中継浮揚体100及びその周辺の概略平面図である。図2は、LNG中継浮揚体100の正面図(図1の紙面左側から見た図)である。本実施形態のLNG中継浮揚体100は、地上基地110と小型船120との間で荷役するLNGの中継を行う。
(地上基地及び小型船)
まず、地上基地110及び小型船120について説明する。地上基地110は、本来的には図示されていない大型のLNG船との間でLNGの荷役を行う設備である。図1に示すように、地上基地110は桟橋111を有しており、桟橋111には複数のフェンダー112が設けられている。
フェンダー112は、LNG船と接触する部分であってクッションの役割を果たす。大型のLNG船が桟橋111に係留される場合は、概ね全てのフェンダー112が大型のLNG船に接触する。フェンダー112の間隔は小型船120の大きさに対応しておらず、フェンダー112の間隔は例えば40~70mである。なお、地上基地110は、小型船120の大きさに対応可能なフェンダーを備えていない。
また、図2に示すように、地上基地110はLNG船の連結器と接続する基地側連結器113を備えている。基地側連結器113は、規格で決められた形状を有しており、他の連結器と接続できるように構成されている。この基地側連結器113は、基地側ローディングアーム114の先端に設けられている。基地側ローディングアーム114は、所定の接続可能範囲内において基地側連結器113を任意の位置に位置させることができる。基地側ローディングアーム114は、LNGが内部を流通できるように構成されている。この基地側連結器113及び基地側ローディングアーム114を介して、地上基地110はLNG船とLNGを荷役する。なお、地上基地110には、LNG船などを係留するための係船柱115が設けられている。
小型船120は、本実施形態においてはLNG燃料供給船である。LNG燃料供給船は、LNGを燃料とするLNG燃料船に燃料を供給する船である。ただし、小型船120は、LNG燃料供給船以外の船であってもよい。小型船120は、地上基地110がLNGの荷役を予定している大型のLNG船に比べてはるかに小さい。例えば、全長が50~100mの小型船120の船体平行部長さは30~60mであり、上述したフェンダー112の間隔よりも小さいか同じ程度である。そのため、小型船120を地上基地110の桟橋111に直接係留することはできず、小型船120と地上基地110との間で直接LNGの荷役を行うことはできない。
小型船120は、小型船側連結器121を有している。小型船側連結器121は、規格で決められた形状を有しており、他の連結器と接続できるように構成されている。小型船側連結器121は、基地側連結器113よりも低い位置に位置しており、小型船側連結器121を基地側連結器113の接続可能範囲に位置させることはできない。つまり、基地側連結器113と小型船側連結器121を直接接続することはできない。この点からも、小型船120と地上基地110との間で直接LNGの荷役を行うことはできない。
(LNG中継浮揚体の構成)
次に、LNG中継浮揚体100の構成について説明する。本実施形態のLNG中継浮揚体100は、地上基地110と小型船120の間に位置し、地上基地110から小型船120に供給するLNGの中継を行う。図2に示すように、本実施形態に係るLNG中継浮揚体100は、本体10と、LNG流通路20と、第1連結器30と、第2連結器40と、を備えている。以下、これらの構成要素について順に説明する。
本体10は、LNG中継浮揚体100の本体部分であって水上に浮揚する。図1に示すように、本体10の長手方向寸法は、前述した地上基地110のフェンダー112の間隔よりも大きい。例えば、本体10の長手方向寸法は、50m以上80m以下である(一例として、70m)。また、図2に示すように、本体10には、本体10を係留するための係留設備15が設けられている。係留設備15は、係止対象(本実施形態では係船柱115)に先端部を係止する係船索16と、この係船索16を送り出し又は巻き取って係船索16の長さを調整する係船機17とを有している。本体10は、以上のように構成されているため、フェンダー112を介して地上基地110の桟橋111に係留させることができる。
また、図2に示すように、本体10は、平面状の第1上面11と、第1上面11よりも低い位置に位置する平面状の第2上面12を有している。なお、図1に示すように、本実施形態の第2上面12は、平面視において第1上面11を囲むように形成されているが、このように形成されていなくてもよい。例えば、平面視において第1上面11と第2上面12が全体的に重複しており、第2上面12から上方に向かって延びる複数の柱によって第1上面11が支持されていてもよい。さらに、本体10には、小型船120と接触する防舷材13が設けられている。ただし防舷材13は小型船120の付帯設備であって、船体10に設けられていなくてもよい。防舷材13は、クッションの役割を果たし、本体10のフェンダー112が接触する部分よりも低い位置に位置している。小型船120は、この防舷材13を介して、LNG中継浮揚体100に係留させることができる。なお、本実施形態に係るLNG中継浮揚体100は、自航できるように、本体10を推進させる推進装置14を備えている。ただし、LNG中継浮揚体100は推進装置14を備えておらず、タグボートを用いて移動するように構成されていてもよい。
LNG流通路20は、本体10に設けられており、LNGが流通できるように構成されている。本実施形態のLNG流通路20は、流通配管21と、ローディングアーム22と、を有している。流通配管21は、本体10の第1上面11に沿って水平に延びる第1配管部23と、第2上面12に沿って水平に延びる第2配管部24と、第1配管部23と第2配管部24をつなぐ鉛直方向に延びる鉛直配管部25と、を有している。流通配管21は、いわゆる固定配管であってもよく、いわゆるフレキシブル配管であってもよい。
ローディングアーム22は、第2上面12に設置されている。ローディングアーム22は、LNGが内部を流通できるように構成されており、後述する第2連結器40が先端に設けられている。ローディングアーム22は、所定の接続可能範囲内で第2連結器40を任意の位置に位置させることができる。また、ローディングアーム22の基端は、流通配管21の第2配管部24に接続されている。そのため、流通配管21からローディングアーム22へ又はローディングアーム22から流通配管21へとLNGは連続的に流れる。
第1連結器30は、規格で決められた形状を有しており、他の連結器と接続できるように構成されている。第1連結器30は、LNG流通路20の第1の端部(図2では紙面右端部)に設けられている。第1連結器30は、地上基地110の基地側連結器113の接続可能範囲内に位置している。図2では、第1連結器30は基地側連結器113に接続されている。本実施形態では、第1連結器30は、本体10の幅方向内側に位置しているが、本体10の幅方向外側に位置していてもよい。
第2連結器40は、規格で決められた形状を有しており、他の連結器と接続できるように構成されている。第2連結器40は、LNG流通路20の第2の端部(図2では紙面左端部)に設けられている。つまり、本体10の幅方向において、第2連結器40は第1連結器30の反対側に位置している。さらに、前述のとおり、第2連結器40は、ローディングアーム22の先端に設けられている。小型船120の小型船側連結器121は、第2連結器40の接続可能範囲に位置している。図2では、第2連結器40は小型船側連結器121に接続されている。
また、上述した第1連結器30は、第2連結器40よりも高い位置に位置している。例えば、第1連結器30と第2連結器40の高低差は5m以上20m以下である(一例として、10m)。なお、本実施形態のように第2連結器40が上下方向にも移動する場合は、上記の「高低差」は「最大高低差」(つまり、第2連結器40が最も下方に位置しているときの高低差)を意味する。
本実施形態に係るLNG中継浮揚体100によれば、図2に示すように、第1連結器30を基地側連結器113に接続し、第2連結器40を小型船側連結器121に接続することにより、地上基地110と小型船120との間で荷役するLNGの中継を行うことができる。なお、地上基地110から小型船120にLNGを供給する場合には、図2の白抜き矢印で示すように、LNGは基地側ローディングアーム114、基地側連結器113、第1連結器30、LNG流通路20(流通配管21及びローディングアーム22)、第2連結器40、及び、小型船側連結器121の順で流れる。このように、本実施形態に係るLNG中継浮揚体100によれば、小型船120は直接LNGの荷役を行うことができない地上基地110と間でLNGの荷役が可能となる。
(変形例)
以上では、LNG中継浮揚体100が地上基地110と小型船120との間で荷役するLNGの中継を行う場合について説明したが、同じようにしてLNG中継浮揚体100は大型船と小型船120との間で荷役するLNGの中継を行うこともできる。
また、LNG流通路20が流通配管21とローディングアーム22を有している場合について説明したが、ローディングアーム22が省略されていてもよい。つまり、流通配管21の一方の端部には第1連結器30が設けられ、他方の端部には第2連結器40が設けられていてもよい。また、ローディングアーム22が省略されている場合において、流通配管21の一部を本体10の内部に配置し、第2連結器40を本体10の側面に位置していてもよい。
また、ローディングアーム22に代えて、LNGが内部を流通しないハンドリングクレーンを用いて第2連結器40の位置決めを行えるようにしてもよい。例えば、第2配管部24に長尺のフレキシブルホースを接続し、そのフレキシブルホースの先端に第2連結器40を設け、ハンドリングクレーンがフレキシブルホースの先端を保持して、第2連結器40の位置決めを行えるように構成されていてもよい。
また、LNG流通路20は、第1配管部23側に位置するローディングアームを有していてもよい。つまり、第1配管部23側の端部にローディングアームを接続し、そのローディングアームの先端に第1連結器30を設けてもよい。
また、本実施形態に係るLNG中継浮揚体100は、1つのLNG流通路20を備えているが、複数のLNG流通路20を備えていてもよい。さらに、LNG気化ガス用の流通路を別途備えていてもよい。
(作用効果)
以上のとおり、本実施形態に係るLNG中継浮揚体は、本体と、前記本体に設けられ、LNGが流通可能なLNG流通路と、前記LNG流通路の第1の端部に設けられた第1連結器と、前記LNG流通路の第2の端部に設けられた第2連結器と、を備え、前記第1連結器は、前記第2連結器よりも高い位置に位置している。
この構成によれば、地上基地や大型船の連結器と小型船の連結器との高低差が大きい場合であっても、LNG中継浮揚体でLNGの中継を行うことにより、小型船と地上基地又は大型船との間でLNGの荷役が可能となる。
また、実施形態に係るLNG中継浮揚体では、前記LNG流通路は、LNGが内部を流通可能であって、前記第2連結器が先端に設けられたローディングアームを有している。
この構成によれば、第2連結器の接続可能範囲を広げることができるため、より多くのタイプの小型船に第2連結器を接続することができる。
また、実施形態に係るLNG中継浮揚体では、前記第1連結器と前記第2連結器の高低差は5m以上20m以下である。
この構成によれば、地上基地や大型船の連結器と小型船の連結器との高低差がある程度大きい場合であっても、小型船と地上基地又は大型船との間でLNGの荷役が可能となる。
また、実施形態に係るLNG中継浮揚体では、前記本体の長手方向寸法は50m以上80m以下である。
ここで、大型のLNG船との間でLNGの荷役を行うような地上基地では、大型のLNG船と接触するフェンダーの間隔が大きい。これに対し、上記の構成によれば、LNG船との間でLNGの荷役を行うような地上基地であっても、その地上基地にLNG中継浮揚体を係留させることができる。これにより、小型船は、大型のLNG船との間でLNGの荷役を行うような地上基地との間でLNGの荷役が可能となる。
また、実施形態に係るLNG中継浮揚体は、前記本体を推進させる推進装置をさらに備えている。
この構成によれば、LNG中継浮揚体は自航することができるため、LNG中継浮揚体を適切な位置に速やかに移動させることができる。
また、実施形態に係るLNG中継浮揚体は、前記本体を係留するための係留設備を備えている。
この構成によれば、LNG中継浮揚体を地上基地や大型船に係留させることができるため、LNGの荷役を容易に行うことができる。
10 本体
14 推進装置
15 係留設備
20 LNG流通路
21 流通配管
22 ローディングアーム
30 第1連結器
40 第2連結器
100 LNG中継浮揚体

Claims (6)

  1. 本体と、
    前記本体に設けられ、LNGが流通可能なLNG流通路と、
    前記LNG流通路の第1の端部に設けられた第1連結器と、
    前記LNG流通路の第2の端部に設けられた第2連結器と、を備え、
    前記第1連結器は、前記第2連結器よりも高い位置に位置している、LNG中継浮揚体。
  2. 前記LNG流通路は、LNGが内部を流通可能であって、前記第2連結器が先端に設けられたローディングアームを有している、請求項1に記載のLNG中継浮揚体。
  3. 前記第1連結器と前記第2連結器の高低差は5m以上20m以下である、請求項1又は2に記載のLNG中継浮揚体。
  4. 前記本体の長手方向寸法は50m以上80m以下である、請求項1乃至3のうちいずれか一の項に記載のLNG中継浮揚体。
  5. 前記本体を推進させる推進装置をさらに備えている、請求項1乃至4のうちいずれか一の項に記載のLNG中継浮揚体。
  6. 前記本体を係留するための係留設備を備えている、請求項1乃至5のうちいずれか一の項に記載のLNG中継浮揚体。
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