JP2022026595A - 硬化性樹脂組成物及び電気電子部品 - Google Patents

硬化性樹脂組成物及び電気電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】基板、特に難接着性樹脂基板に対する密着性に優れた硬化物が得られる硬化性樹脂組成物の提供。【解決手段】(A)少なくともビニルエステル樹脂を含む硬化性樹脂、(B)エチレン性不飽和単量体、(C)式(1)で表される有機スズ化合物、(D)無機充填材、及び(E)熱重合開始剤をからなり、(A)及び(B)の合計100質量部に対し、(C)を0.1~10質量部含む硬化性樹脂組成物。TIFF2022026595000006.tif4494(式(1)中、R1~R4は、それぞれ独立に、炭素原子数1~20のアルキル基、又はR5-CO-O-で表される基であり、R5は炭素原子数1~20の炭化水素基であり、R1~R4のうち、少なくとも1つは炭素原子数1~20のアルキル基である。)【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物、及び電気電子部品に関する。
モーター、コイル、自動車等に搭載されるエレクトロニックコントロールユニット等の電子機器では、配線基板及びその配線基板上に実装された電子部品等を保護するために、構成部品を固定して振動による部品の破損を防止したり、水及び腐食性ガス等の侵入を防止したりすることのできる構成が求められる。その際は封止材と呼ばれる材料にて、電子部品全体を封止し、固定する構成が一般的に用いられる。
例えば、特許文献1には、配線基板と電子部品との間のギャップを一括封止する封止材の形成に用いられる封止用エポキシ樹脂組成物が開示されている。特許文献2には、ノボラック型ビニルエステル樹脂を7~15重量%、ビス系不飽和ポリエステル樹脂を2~5重量%、酸化マグネシウムを65~80重量%含有する電気・電子部品成形用不飽和ポリエステル樹脂組成物が開示されている。
特開2014-148586号公報 特開2004-27019号公報
しかしながら、エポキシ樹脂は原料単価が樹脂の中では比較的高価であるため、大型品には使用しにくいという問題があった。更に、エポキシ樹脂組成物は、その成形温度が170~180℃と高温かつ硬化時間が長いため、電子機器の信頼性、生産性及びコスト面からみて改善の余地があった。特許文献2に開示される樹脂組成物は、基板に対する密着性の観点から更なる改善の余地があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、基板、特に難接着性樹脂基板に対する密着性に優れた硬化物が得られる硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。更に、本発明は密着性に優れた硬化物を封止材として具備する電気電子部品、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を含む。
[1]
(A)硬化性樹脂、
(B)エチレン性不飽和単量体、
(C)有機スズ化合物、
(D)無機充填材、及び
(E)熱重合開始剤
を含み、
前記(A)硬化性樹脂が、少なくともビニルエステル樹脂を含有し、
前記(C)有機スズ化合物が、下記式(1)で表される化合物であり、
前記(A)硬化性樹脂及び前記(B)エチレン性不飽和単量体の合計100質量部に対し、前記(C)有機スズ化合物を0.1~10質量部含む硬化性樹脂組成物。
Figure 2022026595000001
(式(1)中、R~Rは、それぞれ独立に、炭素原子数1~20のアルキル基、又はR-CO-O-で表される基であり、Rは炭素原子数1~20の炭化水素基、又はR-O-CO-R10-で表される基であり、Rは炭素原子数1~20の炭化水素基であり、R10は炭素原子数1~20の2価の炭化水素基であり、R~Rのうち、少なくとも1つは炭素原子数1~20のアルキル基である。R~Rのうち、少なくとも2つがR-CO-O-で表される基である場合には、これらの基が環構造を形成してもよい。)
[2]
前記式(1)中、R~Rのうち2つが炭素原子数1~20のアルキル基であり、R~Rのうち残り2つがR-CO-O-で表される基である[1]に記載の硬化性樹脂組成物。
[3]
前記式(1)中、R~Rのうち2つがブチル基である[1]又は[2]に記載の硬化性樹脂組成物。
[4]
前記(A)硬化性樹脂が、ビニルエステル樹脂を前記(A)硬化性樹脂に対して50質量%以上含有する[1]~[3]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[5]
前記(B)エチレン性不飽和単量体が、スチレンを含む[1]~[4]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[6]
前記(B)エチレン性不飽和単量体が、イソシアナト基又はブロックイソシアナト基を有するエチレン性不飽和単量体を含む[1]~[4]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[7]
(A)硬化性樹脂及び(B)エチレン性不飽和単量体の合計100質量部に対して、
(A)硬化性樹脂を5~95質量部、
(B)エチレン性不飽和単量体を5~95質量部、
(C)有機スズ化合物を0.1~10質量部、
(D)無機充填材を200~700質量部、及び
(E)熱重合開始剤を0.1~20質量部
を含有する[1]~[6]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[8]
(F)ガラス繊維を更に含む[1]~[7]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[9]
(G)低収縮剤を更に含む[1]~[8]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[10]
[1]~[9]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物の硬化物を具備する電気電子部品。
[11]
[1]~[9]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物によって電気電子部品の構成部品を封入する工程、及び前記硬化性樹脂組成物を加熱硬化する工程を含む、電気電子部品の製造方法。
本発明によれば、基板、特に難接着性樹脂基板に対する密着性に優れた硬化物が得られる硬化性樹脂組成物を提供することができる。更に、上記硬化性樹脂組成物を硬化させてなる密着性に優れた硬化物、これを具備する電気電子部品、及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。
本明細書において、「(メタ)アクリル酸」は、メタクリル酸又はアクリル酸を意味し、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
「エチレン性不飽和結合」とは、芳香環を形成する炭素原子を除く炭素原子間で形成される二重結合を意味し、「エチレン性不飽和単量体」とは、エチレン性不飽和結合を有する単量体を意味する。
1.硬化性樹脂組成物
一実施形態の硬化性樹脂組成物は、(A)硬化性樹脂、(B)エチレン性不飽和単量体、(C)下記式(1)で表される有機スズ化合物、(D)無機充填材、及び(E)熱重合開始剤を含有する。
Figure 2022026595000002
(式(1)中、R~Rは、それぞれ独立に、炭素原子数1~20のアルキル基、又はR-CO-O-で表される基であり、Rは炭素原子数1~20の炭化水素基、又はR-O-CO-R10-で表される基であり、Rは炭素原子数1~20の炭化水素基であり、R10は炭素原子数1~20の2価の炭化水素基であり、R~Rのうち、少なくとも1つは炭素原子数1~20のアルキル基である。R~Rのうち、少なくとも2つがR-CO-O-で表される基である場合には、これらの基が環構造を形成してもよい。)
硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、(F)ガラス繊維、及び(G)低収縮剤からなる群から選択される少なくとも一種を更に含有してもよい。
[(A)硬化性樹脂]
(A)硬化性樹脂は、封止材用途に一般的に用いられる硬化性樹脂であれば特に限定されない。例えば、硬化性樹脂組成物として加熱硬化したときに、架橋構造を形成できる官能基を有する樹脂が好ましい。(A)硬化性樹脂の具体例としては、(A-1)ビニルエステル樹脂、(A-2)不飽和ポリエステル樹脂、(A-3)ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、(A-4)ジアリルフタレート樹脂、(A-5)エポキシ樹脂等が挙げられる。(A)硬化性樹脂は、材料コスト及び成形性の観点から、少なくとも(A-1)ビニルエステル樹脂を含むことが好ましい。(A)硬化性樹脂は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
(A)硬化性樹脂中の(A-1)ビニルエステル樹脂の含有量は、50質量%以上であることが好ましく、75質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが一層好ましい。(A-1)ビニルエステル樹脂の含有量が、50質量%以上であると、硬化性樹脂組成物の材料コストを抑えることができ、成形性が良好であるとともに、密着性のより良好な硬化物を得ることができる。(A)硬化性樹脂中の(A-1)ビニルエステル樹脂の含有量の上限は、特に限定されない。例えば、100質量%、97質量%、又は95質量%としてよい。
(A)硬化性樹脂の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エチレン性不飽和単量体の合計100質量部に対して、5~95質量部であることが好ましく、20~75質量部であることがより好ましく、30~50質量部であることがさらに好ましい。
<(A-1)ビニルエステル樹脂>
(A-1)ビニルエステル樹脂は、一般的に、(a)2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物中のエポキシ基と、(b)ラジカル重合性不飽和結合及びカルボキシ基を有する不飽和一塩基酸のカルボキシ基との開環反応によって得られるラジカル重合性不飽和結合を有する化合物である。(A-1)ビニルエステル樹脂に関しては、例えば、ポリエステル樹脂ハンドブック(日刊工業新聞社、1988年発行)等に記載がある。(A-1)ビニルエステル樹脂は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。(A-1)ビニルエステル樹脂は、取り扱いの面から一般には、(B)エチレン性不飽和単量体で希釈して使用される。(A-1)ビニルエステル樹脂を用いることにより、硬化性樹脂組成物の材料コストを抑えることができ、かつ、密着性に優れた硬化物を得ることができる。
≪(a)エポキシ化合物≫
(a)エポキシ化合物は、2個以上のエポキシ基を有する化合物であれば特に制限はない。好ましくは、ビスフェノール型エポキシ化合物及びノボラックフェノール型エポキシ化合物から選択される少なくとも1種であり、より好ましくはビスフェノール型エポキシ化合物である。(a)エポキシ化合物を原料に用いる(A-1)ビニルエステル樹脂を使用することにより、硬化物の機械的強度及び耐食性がより一層向上する。
ビスフェノール型エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS及びテトラブロモビスフェノールA等のビスフェノール化合物とエピクロルヒドリン及び/又はメチルエピクロルヒドリンとを反応させて得られるもの;上記ビスフェノール化合物のいずれか1つ又は複数をグリシジルエーテル化した化合物と、上記ビスフェノール化合物のいずれか1つ又は複数との縮合物とエピクロルヒドリン及び/又はメチルエピクロルヒドリンとを反応させて得られるものが挙げられる。中でも、耐久性の観点から、ビスフェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応物が好ましく、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応物がより好ましい。
ノボラックフェノール型エポキシ化合物としては、例えば、フェノールノボラック又はクレゾールノボラックとエピクロルヒドリン及び/又はメチルエピクロルヒドリンとを反応させて得られるものが挙げられる。
≪(b)不飽和一塩基酸≫
(b)不飽和一塩基酸は、エチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸であれば特に制限はない。好ましくは、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸等であり、より好ましくはアクリル酸又はメタクリル酸であり、硬化物の耐食性の観点から、更に好ましくはメタクリル酸である。
≪(A-1)ビニルエステル樹脂の合成方法≫
(A-1)ビニルエステル樹脂は、公知の合成方法により合成することができる。例えば、加熱撹拌可能な反応容器内において、エステル化触媒、及び(a)エポキシ化合物の存在下で(b)不飽和一塩基酸を添加し、70~150℃、好ましくは80~140℃、更に好ましくは90~130℃で反応させる方法が挙げられる。
なお、(A-1)ビニルエステル樹脂を合成した後の未反応の(b)不飽和一塩基酸は、後述する(B)エチレン性不飽和単量体とみなす。
エステル化触媒としては、例えば、トリエチルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、N,N-ジメチルアニリン若しくはジアザビシクロオクタンなどの三級アミン、トリフェニルホスフィン又はジエチルアミン塩酸塩などの公知の触媒が使用できる。
(a)エポキシ化合物と(b)不飽和一塩基酸の配合比は、(a)エポキシ化合物のエポキシ基の総量1モルに対して、(b)不飽和一塩基酸のカルボキシ基の総量が0.3~1.5モルとなるように配合することが好ましく、0.4~1.3モルがより好ましく、0.5~1.0モルが更に好ましい。(b)不飽和一塩基酸のカルボキシ基の総量が0.3モル以上であると、硬化性樹脂組成物を硬化した際に、十分な硬度を持つ硬化物を得ることができる。一方で、(b)不飽和一塩基酸のカルボキシ基の総量が1.5モル以下であると、(A-1)ビニルエステル樹脂を合成する際に、未反応の(b)不飽和一塩基酸を低減できるため、密着性のより良好な硬化物を得ることができる。なお、(A-1)ビニルエステル樹脂を合成した後の未反応の(b)不飽和一塩基酸は、除去することなく、そのまま硬化性樹脂組成物のエチレン性不飽和単量体(B)として使用できる。
<(A-2)不飽和ポリエステル樹脂>
(A-2)不飽和ポリエステル樹脂は、多価アルコールと不飽和多塩基酸との重縮合体、又は多価アルコールと不飽和多塩基酸と飽和多塩基酸との重縮合体であり、特に限定されない。(A-2)不飽和ポリエステル樹脂は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。なお、本開示では一般の不飽和ポリエステル樹脂に含有されるスチレンモノマー等は(B)エチレン性不飽和単量体に分類される。(A-2)不飽和ポリエステル樹脂を用いることにより、機械的強度及び耐熱性に優れる硬化物を得ることができる。
多価アルコールは、2個以上の水酸基を有する化合物であれば特に制限はない。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンタンジオール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA等のアルキレングリコール;ビスフェノールA;ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等のアルキレンオキサイド変性ビスフェノールA;及びグリセリン等が挙げられる。これらの中でも、硬化物の耐熱性、機械的強度及び成形時の硬化性樹脂組成物の流動性の観点から、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンタンジオール、水素化ビスフェノールA及びビスフェノールAが好ましく、プロピレングリコールがより好ましい。多価アルコールは、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
不飽和多塩基酸は、エチレン性不飽和結合を有し、かつ、2個以上のカルボキシ基を有する化合物又はその酸無水物であれば特に限定されず、公知ものを用いることができる。特に、炭素原子数4~6の不飽和多塩基酸又はその酸無水物がより低コストであり、かつ硬化物の機械的強度及び耐熱性により優れる硬化性樹脂組成物が得られるため好ましい。不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、クロロマレイン酸等が挙げられる。より好ましくは、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、及びイタコン酸から選ばれる不飽和多塩基酸である。不飽和多塩基酸は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
多価アルコールと不飽和多塩基酸との好ましい組み合わせとしては、例えば、フマル酸とネオペンチルグリコールとの組み合わせ、マレイン酸とジプロピレングリコールとの組み合わせ、無水マレイン酸とプロピレングリコールとの組み合わせ、フマル酸とプロピレングリコールとの組み合わせ、フマル酸と水素化ビスフェノールAとプロピレングリコールとの組み合わせ等が挙げられる。これらの中でも、フマル酸とプロピレングリコールとの組み合わせ、フマル酸と水素化ビスフェノールAとプロピレングリコールとの組み合わせは、より低コストであり、かつ硬化物の熱変形温度がより高く、機械的強度及び耐熱性により優れる硬化性樹脂組成物が得られるため好ましい。
飽和多塩基酸は、エチレン性不飽和結合を有さず、かつ、2個以上のカルボキシ基を有する化合物又はその酸無水物であれば特に限定されず、公知ものを用いることができる。飽和多塩基酸としては、例えば、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、ニトロフタル酸、ハロゲン化無水フタル酸等の芳香族飽和多塩基酸又はその酸無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、シュウ酸、マロン酸、アゼライン酸、グルタル酸等の脂肪族飽和多塩基酸;ヘキサヒドロ無水フタル酸が挙げられる。飽和多塩基酸は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
(A-2)不飽和ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されない。(A-2)不飽和ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、好ましくは2,000~25,000であり、より好ましくは3,000~20,000であり、更に好ましくは3,500~10,000である。重量平均分子量が2,000~25,000であれば、硬化性樹脂組成物の成形性がより一層良好となる。本明細書において「重量平均分子量」及び「数平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC:gel permeation chromatography)を用いて下記条件にて常温(23℃)で測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて求めた値とする。
装置:昭和電工株式会社製Shodex(登録商標)GPC-101
カラム:昭和電工株式会社製LF-804
カラム温度:40℃
試料:試料の0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
流量:1mL/分
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:RI-71S
(A-2)不飽和ポリエステル樹脂の不飽和度は50~100モル%であることが好ましく、より好ましくは60~100モル%であり、更に好ましくは70~100モル%である。不飽和度が上記範囲であると、(A-2)不飽和ポリエステル樹脂を含む硬化性樹脂組成物の成形性がより良好となる。(A-2)不飽和ポリエステル樹脂の不飽和度は、原料として用いた不飽和多塩基酸及び飽和多塩基酸のモル数を用いて、以下の式により算出可能である。
不飽和度(モル%)={(不飽和多塩基酸のモル数×不飽和多塩基酸1分子あたりのエチレン性不飽和結合の数)/(不飽和多塩基酸のモル数+飽和多塩基酸のモル数)}×100
≪(A-2)不飽和ポリエステル樹脂の合成方法≫
(A-2)不飽和ポリエステル樹脂は、上記の原料を用いて、公知の方法で合成することができる。(A-2)不飽和ポリエステル樹脂の合成における各種条件は、使用する原料やその量に応じて適宜設定される。一般的に、窒素ガス等の不活性ガス気流中、140℃~230℃の温度にて加圧又は減圧下でのエステル化反応を用いることができる。エステル化反応では、必要に応じて、エステル化触媒を用いることができる。エステル化触媒の例としては、酢酸マンガン、ジブチル錫オキサイド、シュウ酸第一錫、酢酸亜鉛、酢酸コバルト等の公知の触媒が挙げられる。エステル化触媒は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
反応率向上による分子量増大のため、不飽和多塩基酸及び任意の飽和多塩基酸のカルボキシ基の総量に対し、多価アルコールの水酸基の当量は0.9~1.2の範囲とすることが好ましい。
<(A-3)ウレタン(メタ)アクリレート樹脂>
(A-3)ウレタン(メタ)アクリレート樹脂としては、例えば、多価イソシアネートと多価アルコールとを反応させて得られるポリウレタンの両末端の水酸基又はイソシアナト基に対して、(メタ)アクリロイル基を導入して得られた樹脂を用いることができる。
多価アルコールとしては、上記(A-2)不飽和ポリエステル樹脂の原料として記載されている化合物を特に制限なく使用することができる。
多価イソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート等の脂肪族多価イソシアネート;水素添加キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン-2,4(又は2,6)-ジイソシアネート、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3-(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の環状脂肪族多価イソシアネート;トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族多価イソシアネート;並びにこれらの多価イソシアネートの付加物、イソシアヌレート体、及びビウレット体が挙げられる。多価イソシアネートは、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリロイル基を導入する際には、例えば末端イソシアナト基に水酸基含有(メタ)アクリル化合物を反応させる方法、又は末端水酸基に2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソシアネート、1,1-ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等のイソシアナト基含有(メタ)アクリル化合物を反応させる方法を使用することができる。水酸基含有(メタ)アクリル化合物としては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ペンタエスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、及びヒドロキシエチルアクリルアミドが挙げられ、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、及びヒドロキシエチルアクリルアミドが好ましい。イソシアナト基含有(メタ)アクリル化合物及び水酸基含有(メタ)アクリル化合物は、それぞれ、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<(A-4)ジアリルフタレート樹脂>
(A-4)ジアリルフタレート樹脂としては、従来公知のものを特に制限なく使用することができる。(A-4)ジアリルフタレート樹脂は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<(A-5)エポキシ樹脂>
(A-5)エポキシ樹脂としては、(a)エポキシ化合物の項に記載の化合物を使用することができる。(A-5)エポキシ樹脂は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
[(B)エチレン性不飽和単量体]
(B)エチレン性不飽和単量体は、エチレン性不飽和基を有する単量体であれば特に制限はない。(B)エチレン性不飽和単量体は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。具体的には、スチレン、ビニルトルエン、t-ブチルスチレン、メトキシスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、アセナフチレン等のビニル化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカノールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、2-[(3,5-ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート、2-[0-(1’-メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチルメタクリレート等の(メタ)アクリレートなどが挙げられる。中でも、重合性の観点からは、ビニル化合物が好ましく、スチレン、ビニルトルエン、t-ブチルスチレン、及びメトキシスチレンから選択される一種以上がより好ましく、スチレンが更に好ましい。反応性付与の観点からは、イソシアナト基又はブロックイソシアナト基を有するエチレン性不飽和単量体が好ましく、具体的には2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、2-[(3,5-ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート、2-[0-(1’-メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチルメタクリレートなどが挙げられる。中でも、2-[(3,5-ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレートが好ましい。
(B)エチレン性不飽和単量体の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エチレン性不飽和単量体の合計100質量部に対して、5~95質量部であることが好ましく、25~80質量部であることがより好ましく、50~70質量部であることが更に好ましい。(B)エチレン性不飽和単量体の含有量が5質量部以上であると、硬化性樹脂組成物の粘度を適正範囲に調整することができ、成形性が良好である。(B)エチレン性不飽和単量体の含有量が95質量部以下であると、硬化物の機械的強度が良好である。
[(C)有機スズ化合物]
(C)有機スズ化合物は、下記式(1)で表される化合物である。硬化性樹脂組成物は、(C)有機スズ化合物を含有することにより、密着性が向上した硬化物を提供することができる。
Figure 2022026595000003
(式(1)中、R~Rは、それぞれ独立に、炭素原子数1~20のアルキル基、又はR-CO-O-で表される基であり、Rは炭素原子数1~20の炭化水素基、又はR-O-CO-R10-で表される基であり、Rは炭素原子数1~20の炭化水素基であり、R10は炭素原子数1~20の2価の炭化水素基であり、R~Rのうち、少なくとも1つは炭素原子数1~20のアルキル基である。R~Rのうち、少なくとも2つがR-CO-O-で表される基である場合には、これらの基が環構造を形成してもよい。)
前記式(1)中、R~Rが示す炭素原子数1~20のアルキル基は、硬化物の密着性向上の観点から、炭素原子数1~10のアルキル基であることが好ましく、炭素原子数2~6のアルキル基であることがより好ましく、炭素原子数4のアルキル基であることが更に好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、ヘキシル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、ドデシル基等が挙げられる。中でも、n-ブチル基及びiso-ブチル基が好ましく、n-ブチル基がより好ましい。
前記式(1)中、R~Rが示すR-CO-O-で表される基のRは、炭素原子数1~20の炭化水素基、又はR-O-CO-R10-で表される基である。Rは、好ましくは炭素原子数1~20の炭化水素基であり、より好ましくは炭素原子数1~20のアルキル基であり、より好ましくは炭素原子数6~16のアルキル基である。具体的にはメチル基、エチル基、ブチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、ウンデシル基、トリデシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;ベンジル基、フェニル基等が挙げられる。Rが示す炭素原子数1~20の炭化水素基は、硬化物の密着性向上の観点から、炭素原子数4~18の炭化水素基であることが好ましく、炭素原子数6~16の炭化水素基であることがより好ましく、炭素原子数10~14の炭化水素基であることが更に好ましい。
が炭素原子数1~20の炭化水素基である場合、式(1)で表されるSnに結合する基は、モノカルボン酸のカルボキシ基から水素原子を除いた残基である。具体的には、オクタン酸、2-エチルヘキサン酸、ラウリン酸等のカルボン酸から水素原子を除いた残基が挙げられる。中でも、ラウリン酸から水素原子を除いた残基が好ましい。
が示すR-O-CO-R10-で表される基において、Rは、炭素原子数1~20の炭化水素基である。具体的にはメチル基、エチル基、ブチル基、オクチル基、トリデシル基等のアルキル基;ベンジル基、フェニル基等が挙げられる。R10は、炭素原子数1~20の2価の炭化水素基であり、具体的にはメチレン基、エチレン基等のアルキレン基;ビニレン基、プロペニレン基等のアルケニレン基等が挙げられる。
がR-O-CO-R10-で表される基である場合、式(1)で表されるSnに結合する基は、R-O-CO-R10-CO-O-で表される基、すなわち、ジカルボン酸モノエステルのカルボキシ基から水素原子を除いた残基である。具体的には、マレイン酸メチルエステル、マレイン酸エチルエステル、マレイン酸ブチルエステル、マレイン酸オクチルエステル、マレイン酸トリデシルエステル、マレイン酸ベンジルエステル等のジカルボン酸モノエステルから水素原子を除いた残基が挙げられる。
~Rのうち、少なくとも1つは炭素原子数1~20のアルキル基である。R~Rのうち、少なくとも2つが炭素原子数1~20のアルキル基であることが好ましく、炭素原子数1~10のアルキル基であることがより好ましく、ブチル基であることが更に好ましい。R~Rのうち、2つがブチル基であることが特に好ましい。
~Rのうち少なくとも1つはR-CO-O-で表される基であることが好ましく、少なくとも2つがR-CO-O-で表される基であることがより好ましく、少なくとも2つが炭素原子数1~20のモノカルボン酸のカルボキシ基から水素原子を除いた残基であることが更に好ましい。
一実施形態では、R~Rのうち2つが炭素原子数1~20のアルキル基であり、R~Rのうち残り2つがR-CO-O-で表される基である。
~Rのうち、少なくとも2つがR-CO-O-で表される基である場合には、これらの基が環構造を形成してもよい。この場合、式(1)で表されるSnに結合する基はジカルボン酸の2つのカルボキシ基から水素原子を除いた残基であり、具体的にはマレイン酸又はフタル酸の2つのカルボキシ基から水素原子を除いた残基が挙げられる。
中でも(C)有機スズ化合物としては、ジブチルスズ化合物が好ましく、具体的には、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズフタレート、ジブチルスズジオクタノエート、ジブチルスズビス(2-エチルヘキサノエート)、ジブチルスズビス(メチルマレエート)、ジブチルスズビス(エチルマレエート)、ジブチルスズビス(ブチルマレエート)、ジブチルスズビス(オクチルマレエート)、ジブチルスズビス(トリデシルマレエート)、ジブチルスズビス(ベンジルマレエート)、ジブチルスズジアセテート等が挙げられる。これらの中でも、硬化物の密着性の観点から、ジブチルスズジラウレートが好ましい。
(C)有機スズ化合物の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エチレン性不飽和単量体の合計100質量部に対して0.1~10質量部であり、0.15~6質量部が好ましく、0.2~4質量部がより好ましい。(C)有機スズ化合物の含有量が、0.1質量部以上であると、良好な密着性を有する硬化物を得ることができる。(C)有機スズ化合物の含有量が、10質量部以下であると、硬化物特性に悪影響を及ぼすことがない。
[(D)無機充填材]
(D)無機充填材としては、本発明の技術分野において公知の粒子状物質を用いることができる。(D)無機充填材を使用することで、成形品の成形収縮率を小さくする、硬化性樹脂組成物の粘度を調整して作業性を向上させる、あるいは成形品の強度を向上させることができる。(D)無機充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ワラストナイト、クレー、カオリン、マイカ、石膏、無水ケイ酸、ガラス粉末等が挙げられる。これらの中でも、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム及び水酸化アルミニウムが安価であるため好ましい。(D)無機充填材は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
(D)無機充填材の平均粒子径は、1~100μmであることが好ましく、1~60μmであることがより好ましく、1~50μmであることが更に好ましい。(D)無機充填材の平均粒子径が1μm以上であれば、粒子の凝集を抑制することができる。一方、(D)無機充填材の平均粒子径が100μm以下であれば、硬化性樹脂組成物の成形性が良好である。なお、本明細書において「平均粒子径」とは、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置(マイクロトラック・ベル株式会製、FRA)によって測定される体積基準累積粒度分布における50%粒子径(D50)である。
(D)無機充填材の形状は、特に制限されない。例えば、略真球、楕円体、鱗片状、無定形等が挙げられる。
(D)無機充填材の配合量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エチレン性不飽和単量体の合計100質量部に対して、200~700質量部であることが好ましく、300~600質量部であることがより好ましい。(D)無機充填材の配合量が200質量部以上であれば、硬化物の機械的特性がより良好である。(D)無機充填材の配合量が700質量部以下であれば、硬化性樹脂組成物中で(D)無機充填材がより均一に分散し、均質な成形体を製造することができる。
[(E)熱重合開始剤]
(E)熱重合開始剤としては、加熱によりラジカルを発生する重合開始剤であれば特に限定されないが、例えば、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、アルキルパーエステル、パーカーボネート等の過酸化物が挙げられる。これらの過酸化物の中でも、1,1-ジ-t-ヘキシルパーオキシ-シクロヘキサン、t-ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカルボネート、t-ブチルパーオキシオクトエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ヘキシルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、1,1-ジ-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、及びジ-t-ブチルパーオキサイドが好ましい。(E)熱重合開始剤は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
(E)熱重合開始剤の配合量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エチレン性不飽和単量体の合計100質量部に対して、0.1~20質量部であることが好ましく、0.5~10質量部であることがより好ましく、1~5質量部であることが更に好ましい。(E)熱重合開始剤の配合量が0.1質量部以上であると、硬化性樹脂組成物の成型時の硬化反応が均一に進行し、硬化物の物性及び外観が良好となる。(E)熱重合開始剤の配合量が20質量部以下であると、硬化性樹脂組成物の保存安定性が良好となり、取り扱い性が向上する。
[(F)ガラス繊維]
硬化性樹脂組成物は、必要に応じて(F)ガラス繊維を含有してもよい。(F)ガラス繊維としては、アスペクト比が3以上の繊維状物質であれば特に限定されない。具体的には、チョップドストランドガラスが挙げられる。
(F)ガラス繊維の繊維長は、20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、5mm以下が更に好ましい。繊維長が20mm以下であると、硬化性樹脂組成物の成形性がより良好であり、硬化物の外観が良好である。繊維長は、0.1mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、1mm以上が更に好ましい。繊維長が0.1mm以上であると、硬化物の強度が良好である。(F)ガラス繊維の平均繊維径は、3~100μmが好ましく、5~30μmがより好ましい。
(F)ガラス繊維を使用する場合の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エチレン性不飽和単量体の合計100質量部に対して、1~300質量部であることが好ましく、より好ましくは5~100質量部であり、更に好ましくは10~50質量部である。(F)ガラス繊維の含有量が1質量部以上であれば、硬化性樹脂組成物により得られる成形体の機械的特性がより良好である。(F)ガラス繊維の含有量が300質量部以下であれば、硬化性樹脂組成物中で(F)ガラス繊維がより均一に分散し、均質な成形体を製造することができる。
[(G)低収縮剤]
硬化性樹脂組成物は、必要に応じて(G)低収縮剤を含有してもよい。(G)低収縮剤としては、特に限定されず、本発明の技術分野において公知のものを用いることができる。中でも熱可塑性樹脂が好ましい。(G)低収縮剤としては、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、飽和ポリエステル、ポリカプロラクトン、スチレン-ブタジエンゴム等が挙げられる。(G)低収縮剤は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
(G)低収縮剤の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エチレン性不飽和単量体の合計100質量部に対して、10~80質量部であることが好ましく、15~30質量部がより好ましい。(G)低収縮剤の含有量が10質量部以上であれば、硬化物の収縮率が小さくなり、成形体において所望の寸法精度を得ることができる。(G)低収縮剤の含有量が80質量部以下であれば、硬化物の機械的特性がより良好である。
[その他の添加剤]
硬化性樹脂組成物は、上記の成分に加えて、増粘剤、着色剤、重合禁止剤、減粘剤などの粘度調整剤、離型剤などの成形助剤等の本発明の技術分野において公知の成分を、本発明の効果を阻害しない範囲において含むことができる。
増粘剤は増粘効果を示す(D)無機充填材以外の化合物であり、例えばイソシアネート化合物が挙げられる。増粘剤は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。増粘剤の添加量は、硬化性樹脂組成物に要求される取り扱い性、流動性等に応じて適宜調整することができる。
着色剤は、硬化物を着色する場合等に用いられる。着色剤として、各種の染料、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。着色剤は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。着色剤の添加量は、硬化物に所望される着色度合いによって適宜調整することができる。
重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、p-ベンゾキノン、ナフトキノン、t-ブチルハイドロキノン、カテコール、p-t-ブチルカテコール、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノールなどが挙げられる。重合禁止剤は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。重合禁止剤の添加量は、硬化性樹脂組成物の保管環境及び期間、硬化条件等に応じて適宜調整することができる。
2.硬化性樹脂組成物の製造方法
硬化性樹脂組成物は、(A)硬化性樹脂と、(B)エチレン性不飽和単量体と、(C)有機スズ化合物と、(D)無機充填材と、(E)熱重合開始剤と、必要に応じて、任意成分である(F)ガラス繊維、(G)低収縮剤、及びその他の添加剤、又はこれらの二種以上の組み合わせとを混合することにより製造することができる。混合方法としては、例えば、混練が挙げられる。混練方法としては特に制限はなく、例えば、ニーダー、ディスパー、プラネタリーミキサー等を用いることができる。混練温度は、好ましくは5℃~50℃であり、より好ましくは10~40℃である。
硬化性樹脂組成物を製造する際の各成分を混合する順番については特に制限はない。例えば、(A)硬化性樹脂と、(B)エチレン性不飽和単量体の一部又は全部を混合してから他の成分を混合すると、各成分が十分に分散、あるいは均一に混合された硬化性樹脂組成物が得られやすいため好ましい。(B)エチレン性不飽和単量体の少なくとも一部が、溶媒、分散媒等として作用するように、(A)硬化性樹脂と予め混合されていてもよい。
(F)ガラス繊維を使用する場合の混合方法としては、あらかじめ所定の繊維長分布を有するガラス繊維を用意し、(F)ガラス繊維以外の各成分を含む組成物に(F)ガラス繊維を混合する方法が挙げられる。この方法によれば、(F)ガラス繊維の繊維長分布を微調整することができる。他に、(F)ガラス繊維を含む硬化性樹脂組成物を調製した後、混練により(F)ガラス繊維を折損させて所定の繊維長分布を実現する方法が挙げられる。(F)ガラス繊維の繊維長分布は、混練する他の成分の種類及び量、撹拌機の種類、撹拌速度、撹拌温度、撹拌時間などの条件で制御可能である。この方法は(F)ガラス繊維の折損を予め行う必要がないため、工程が簡易である。
3.硬化物の製造方法
硬化性樹脂組成物は、必要に応じて加熱することにより硬化させることができる。硬化性樹脂組成物を硬化させる条件は、用いる材料によって適宜設定することができ、好ましい条件の一例としては、温度120~180℃、より好ましくは温度120℃~160℃及び硬化時間1~30分である。
4.成形体の製造方法
硬化性樹脂組成物を、所望の形状に成形して硬化することによって、硬化性樹脂組成物の硬化物を含む成形体を製造することができる。成形及び硬化方法としては、特に限定されず、本発明の技術分野において通常行われる方法、例えば、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形等を用いることができる。
硬化性樹脂組成物の成形及び硬化方法としては、特に制限されないが、例えば、金型を開き、金型内に硬化性樹脂組成物を注ぎ込み、硬化させる方法、金型内を減圧下、又は射出成形に代表されるような、金型の外側から圧力をかけた状態で、スプルー等の金型に設けられた孔を通じて、閉じた金型内に外部から硬化性樹脂組成物を注入し、硬化させる方法等がある。金型内で硬化性樹脂組成物を硬化させる条件は、用いる材料によって適宜設定することができ、好ましい条件の一例としては、温度120~180℃、より好ましくは温度120℃~160℃及び硬化時間1~30分である。
一実施形態では、硬化性樹脂組成物の硬化物を具備する電気電子部品が提供される。電気電子部品は、例えば、電気電子部品の構成部品を硬化性樹脂組成物によって封入し、該硬化性樹脂組成物を加熱硬化することによって製造することができる。電気電子部品の構成部品の封入は、例えば、内部に構成部品を有する筐体内に硬化性樹脂組成物を注入することによって行うことができる。
密着性の観点から、硬化性樹脂組成物は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)基板、ポリブチレンテレフタレート(PBT)基板、エポキシガラス基板、及び銅基板に対して好適に用いられる。特に、PPS基板に対して優れた密着性を得ることができる。硬化性樹脂組成物を用いることにより、一般にPPS基板等の難接着性樹脂基板に対して行われるプライマー、プラズマなどによる表面処理工程を省略することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(A)硬化性樹脂の合成例を以下に示す。
[合成例1](A-1)ビニルエステル樹脂の合成
温度計、撹拌機、ガス導入口及び還流冷却器を備えた1Lの四つ口フラスコに、エポキシ当量が188.0であるビスフェノールA型エポキシ樹脂アラルダイト(登録商標)AER-2603(旭化成イーマテリアルズ株式会社製)478.9g、メチルハイドロキノン0.35gを溶解させたメタクリル酸73.1gを仕込み、撹拌しながら昇温した。100~110℃になった時点で、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(セイクオール(登録商標)TDMP、精工化学株式会社製)1.4gを溶解させたメタクリル酸146.2gを30分間かけて滴下し、130℃で反応させた。酸価が30mgKOH/g以下になった時点で冷却し、スチレン389gとハイドロキノン0.1gを加え、スチレンを47質量%含むビスフェノールA型ビニルエステル樹脂を合成した。
[合成例2](A-2)不飽和ポリエステル樹脂の合成
温度計、撹拌機、不活性ガス導入口及び還流冷却器を備えた4つ口フラスコに、無水マレイン酸0.93kg(9.5モル)と、無水フタル酸0.07kg(0.5モル)と、プロピレングリコール0.76kg(10モル)とを仕込んだ。そして、窒素ガス気流下で加熱撹拌しながら200℃まで昇温してエステル化反応を行い、不飽和ポリエステル樹脂を得た。その後スチレンモノマーを、不飽和ポリエステル樹脂とスチレンモノマーの合計に対して30質量%となるように添加し、不飽和ポリエステル樹脂とスチレンの混合物を得た。得られた不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和度95モル%、重量平均分子量8,000であった。
「重量平均分子量」及び「数平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC:gel permeation chromatography)を用いて下記条件にて常温(23℃)で測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて求めた値とした。
装置:昭和電工株式会社製Shodex(登録商標)GPC-101
カラム:昭和電工株式会社製LF-804
カラム温度:40℃
試料:試料の0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
流量:1mL/分
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:RI-71S
その他成分については、以下のものを用いた。
(B)エチレン性不飽和単量体:
スチレン(出光興産株式会社製)
MOI-BP(登録商標)(2-[(3,5-ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート、昭和電工株式会社製)
(C)有機スズ化合物:
KS-1260(ジブチルスズジラウレート、堺化学工業株式会社製)
(C’)その他のスズ化合物:
MBTO(モノブチルスズオキサイド、三菱ケミカル株式会社製)
塩化第一錫(昭和化工株式会社製)
(D)無機充填材:
ソフトン1200(炭酸カルシウム、平均粒子径1.80μm、備北粉化工業株式会社製)
(E)熱重合開始剤:
ルペロックス575(t-アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、アルケマ吉富株式会社製)
(F)ガラス繊維:
ECS-03B173/P9(繊維径13μm、繊維長3mm、日本電気硝子株式会社製)
(G)低収縮剤:
PR1050SP(ポリエチレンパウダー、東京インキ株式会社製)
[実施例1]
(硬化性樹脂組成物の作製)
(A)硬化性樹脂として合成例1で合成したスチレン希釈ビスフェノールA型ビニルエステル樹脂100質量部(ビスフェノールA型ビニルエステル樹脂52質量部、スチレン47質量部、未反応メタクリル酸1質量部を含む)、(B)エチレン性不飽和単量体としてスチレン40質量部、(C)有機スズ化合物としてKS-1260を4質量部、(D)無機充填材としてソフトン1200を560質量部、(E)熱重合開始剤としてルペロックス575を2質量部、及び(G)低収縮剤としてPR1050SPを30質量部双腕式ニーダーに投入し、15分間30℃にて混練し硬化性樹脂組成物を作製した。
(硬化物の作製)
作製した硬化性樹脂組成物を使用し、トランスファー成形機(プレスマシナリー株式会社製、型式MF-070)にて、金型温度140℃、成形圧力15kgf/cm、硬化時間180秒の条件で成形し、PPS(ポリフェニレンサルファイド)基板上にプリンカップ形状(基板側の直径5mm、高さ3mm)の成形品(硬化物)を得た。
(硬化物の基板に対する密着性評価)
得られた成形品に対し、ダイシェアテスター(デイジ社製)を用いて2mm/minの定速で横荷重をかけ、せん断破壊したときの強度を25℃にて5回測定し、その平均値を密着力とした。結果を表1に示す。
Figure 2022026595000004
[実施例2~4、比較例1~5]
表1に記載の組成を用いる以外は、実施例1と同様にして、硬化性樹脂組成物を作製した。なお、(A)硬化性樹脂の希釈に用いたスチレンは、(A)成分の配合量からは除いて、(B)エチレン性不飽和単量体の配合量に合算して記載した。次いで、実施例1と同様にして硬化物を作製し、密着性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例5]
(A)硬化性樹脂として合成例1で合成したスチレン希釈ビスフェノールA型ビニルエステル樹脂100質量部、(B)エチレン性不飽和単量体としてスチレン40質量部、(C)有機スズ化合物としてKS-1260を4質量部、(D)無機充填材としてソフトン1200を560質量部、(E)熱重合開始剤としてルペロックス575を2質量部、及び(G)低収縮剤としてPR1050SPを30質量部双腕式ニーダーに投入し、15分間30℃にて混練した。次いで、(F)ガラス繊維としてESC03B173/P9を14.4質量部投入し、更に10分間30℃にて混練し、硬化性樹脂組成物を作製した。得られた硬化性樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして硬化物を作製し、密着性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例6]
表1の組成を用いる以外は、実施例5と同様にして硬化性樹脂組成物を作製した。次いで、実施例5と同様にして硬化物を作製し、密着性評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示される結果より、実施例1~6の硬化物はPPS基板に対し高い密着力を有することが示された。一方、スズ化合物を使用しない比較例1~2、及び(C’)その他のスズ化合物を用いた比較例3~5の硬化物は、密着力が低かった。なお、比較例5では、成形後に成形品が基板から剥離して密着性評価を行うことができなかった。
本発明によれば、基板、特に難接着性樹脂基板に対する密着性に優れた硬化物が得られる硬化性樹脂組成物が提供される。また、密着性に優れた硬化物を封止材として具備する電気電子部品、その製造方法が提供される。該硬化性樹脂組成物は、モーター、コイル、自動車等に搭載されるエレクトロニックコントロールユニット等の電子機器に使用される、配線基板及びその配線基板上に実装された電子部品等の封止、及び固定用途に好ましく用いられる。

Claims (11)

  1. (A)硬化性樹脂、
    (B)エチレン性不飽和単量体、
    (C)有機スズ化合物、
    (D)無機充填材、及び
    (E)熱重合開始剤
    を含み、
    前記(A)硬化性樹脂が、少なくともビニルエステル樹脂を含有し、
    前記(C)有機スズ化合物が、下記式(1)で表される化合物であり、
    前記(A)硬化性樹脂及び前記(B)エチレン性不飽和単量体の合計100質量部に対し、前記(C)有機スズ化合物を0.1~10質量部含む硬化性樹脂組成物。
    Figure 2022026595000005
    (式(1)中、R~Rは、それぞれ独立に、炭素原子数1~20のアルキル基、又はR-CO-O-で表される基であり、Rは炭素原子数1~20の炭化水素基、又はR-O-CO-R10-で表される基であり、Rは炭素原子数1~20の炭化水素基であり、R10は炭素原子数1~20の2価の炭化水素基であり、R~Rのうち、少なくとも1つは炭素原子数1~20のアルキル基である。R~Rのうち、少なくとも2つがR-CO-O-で表される基である場合には、これらの基が環構造を形成してもよい。)
  2. 前記式(1)中、R~Rのうち2つが炭素原子数1~20のアルキル基であり、R~Rのうち残り2つがR-CO-O-で表される基である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記式(1)中、R~Rのうち2つがブチル基である請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記(A)硬化性樹脂が、ビニルエステル樹脂を前記(A)硬化性樹脂に対して50質量%以上含有する請求項1~3のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 前記(B)エチレン性不飽和単量体が、スチレンを含む請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 前記(B)エチレン性不飽和単量体が、イソシアナト基又はブロックイソシアナト基を有するエチレン性不飽和単量体を含む請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  7. (A)硬化性樹脂及び(B)エチレン性不飽和単量体の合計100質量部に対して、
    (A)硬化性樹脂を5~95質量部、
    (B)エチレン性不飽和単量体を5~95質量部、
    (C)有機スズ化合物を0.1~10質量部、
    (D)無機充填材を200~700質量部、及び
    (E)熱重合開始剤を0.1~20質量部
    を含有する請求項1~6のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  8. (F)ガラス繊維を更に含む請求項1~7のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  9. (G)低収縮剤を更に含む請求項1~8のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物を具備する電気電子部品。
  11. 請求項1~9のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物によって電気電子部品の構成部品を封入する工程、及び前記硬化性樹脂組成物を加熱硬化する工程を含む、電気電子部品の製造方法。
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