JP2022026189A - 導電体付きシート、合わせ板、移動体、及び導電体付きシートの製造方法 - Google Patents

導電体付きシート、合わせ板、移動体、及び導電体付きシートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 移動体の窓ガラスに用いられデフロスターとして作用する導電体付きシートであって、パターン導電体が暗色層を有する場合でも、バスバーと導通をとることが可能な導電体付きシート等を提供する。【解決手段】 導電体付きシートは、基材と、基材の一方の面上に配置されたパターン導電体と、パターン導電体に接続するバスバーと、バスバーと接続する接続端子と、を備え、バスバーは導電層を有し、導電層の表面に暗色層を有し、暗色層は開口部を有し、接続端子は凸部を有し、接続端子の前記凸部が、バスバーの暗色層の開口部を通して導電層と接続している。【選択図】 図4

Description

本発明は、移動体の窓ガラス等に設けられる導電体付きシート、この導電体付きシートを備える合わせ板、これらを備える移動体、及び導電体付きシートの製造方法に関するものである。
従来から、導電体付きシートを有する合わせ板が広く用いられている。導電体付きシートは、パターン導電体を有している。導電体付きシートを有する合わせ板は、例えば、車両等の移動体の窓ガラスに用いられるデフロスター(霜取り装置)等に利用されている。
このようなデフロスターでは、一対の電極(バスバーと呼ばれる)を介してパターン導電体に電流を流すことでパターン導電体に抵抗加熱を発生させ、この発生した抵抗加熱を利用して合わせ板を加熱する(例えば、特許文献1、2)。パターン導電体に流す電流は、移動体の電源から供給される。
移動体の窓ガラスに適用された合わせ板は、パターン導電体の発熱により、窓ガラスの曇りを取り除いたり、窓ガラスに付着した雪や氷を溶かしたり、または、窓ガラスに付着した水滴を蒸発させたりすることで、乗員の視界を確保することができる。
特開2013-173402号公報 特開平8-72674号公報
上記のような導電体付きシートにおいて、パターン導電体は導電性が高い金属材料から構成される。そして、このような金属材料は比較的高い反射率を呈する。それゆえ、パターン導電体はその周囲(すなわち、表面、側面、および裏面)に反射率が低い暗色層を備えていることが望まれる。パターン導電体を構成する金属材料によって光が反射されると、その反射した光が観察されるようになり、移動体の乗員の視界を妨げる場合があるからである。また、外部からパターン導電体を構成する金属材料が観察されると、意匠性が低下する場合があるが、反射率が低い暗色層を備えていることで、この意匠性の低下を防ぐことができるからである。
このような暗色層は、パターン導電体を構成する金属材料よりも可視光の反射率が低い層であればよく、例えば黒色等の暗色の層である。そして、このような暗色層は、通常、電気的に絶縁性を有する層(すなわち絶縁層)になる。
ここで、導電体付きシートの製造においては、パターン導電体とバスバーとを、同じ材料を用いて同じ製造工程により製造することが好ましい。パターン導電体とバスバーとを別々に製造する場合に比べて、製造工程を簡略化でき、製造コストを低く抑制できるからである。
しかしながら、パターン導電体とバスバーとを、同じ材料を用いて同じ製造工程により製造する場合、パターン導電体の周囲に上記のような暗色層を形成すると、バスバーの周囲にも同じ暗色層が形成されてしまうことになる。そして、このような暗色層が形成された状態のバスバーに電源から電流を供給する接続端子を接続しても、上記のように、通常、暗色層は絶縁層となるため、導通をとることができないことになってしまう。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、パターン導電体が暗色層を有する場合でも、バスバーと導通をとることが可能な導電体付きシート等を提供することを主たる目的とする。
本発明の導電体付きシートは、接続端子と接続された導電体付きシートであって、基材と、前記基材の一方の面上に配置されたパターン導電体と、前記パターン導電体に接続するバスバーと、前記バスバーと接続する接続端子と、を備え、前記バスバーは導電層を有し、前記導電層の表面に暗色層を有し、前記暗色層は開口部を有し、前記接続端子は凸部を有し、前記接続端子の前記凸部が、前記バスバーの前記暗色層の前記開口部を通して前記導電層と接続している。
本発明の導電体付きシートは、接続端子と接続された導電体付きシートであって、基材と、前記基材の一方の面上に配置されたパターン導電体と、前記パターン導電体に接続するバスバーと、前記バスバーと接続する接続端子と、前記バスバーと前記接続端子との間に介在する接続部材と、を備え、前記バスバーは導電層を有し、前記導電層の表面に暗色層を有し、前記暗色層は開口部を有し、前記接続部材は凸部を有し、 前記接続部材の前記凸部が、前記バスバーの前記暗色層の前記開口部を通して前記導電層と接続していてもよい。
本発明の合わせ板は、前記導電体付きシートと、第1透明基板と、第2透明基板と、接合層と、を備え、前記第1透明基板は、前記導電体付きシートに対して、前記基材の前記パターン導電体が配置された前記一方の面とは反対側に位置し、前記第2透明基板は、前記導電体付きシートに対して、前記基材の前記パターン導電体が配置された前記一方の面の側に位置し、前記接合層は、前記導電体付きシートと前記第2透明基板との間に位置する。
本発明の移動体は、前記導電体付きシートを備える。
本発明の移動体は、前記合わせ板を備える。
本発明の導電体付きシートの製造方法は、接続端子と接続された導電体付きシートの製造方法であって、前記導電体付きシートは、基材と、前記基材の一方の面上に配置されたパターン導電体と、前記パターン導電体に接続するバスバーと、を備え、前記バスバーは導電層を有し、前記導電層の表面に暗色層を有し、前記接続端子は凸部を有し、前記凸部が、前記バスバーの前記暗色層の厚みよりも大きな高さを有し、前記接続端子を前記導電体付きシートの前記バスバーに接続する工程が、前記接続端子の前記凸部により前記導電体付きシートの前記バスバーの前記暗色層を突き破ることで、前記接続端子の前記凸部を前記バスバーの前記導電層と接続させる工程を含む。
本発明の導電体付きシートの製造方法は、接続端子と接続された導電体付きシートの製造方法であって、前記導電体付きシートは、基材と、前記基材の一方の面上に配置されたパターン導電体と、前記パターン導電体に接続するバスバーと、を備え、前記バスバーは導電層を有し、前記導電層の表面に暗色層を有し、前記接続端子を前記バスバーに接続する工程が、前記バスバーの前記暗色層の厚みよりも大きな高さの凸部を有する接続部材を準備する工程と、前記接続端子と前記バスバーの間に前記接続部材を介在させた状態で、前記接続部材の前記凸部により前記導電体付きシートの前記バスバーの前記暗色層を突き破ることで、前記接続部材の前記凸部を前記バスバーの前記導電層と接続させる工程と、を含んでいてもよい。
本発明によれば、パターン導電体が暗色層を有する場合でも、バスバーと導通をとることが可能な導電体付きシート等を提供することができる。
本発明に係る導電体付きシートを備えた移動体の一例を示す図 本発明に係る導電体付きシートの一例を示す平面図 図2に示す導電体付きシートのA-A線における断面構成の一例を示す断面図 図2に示す導電体付きシートのB-B線における断面構成の一例を示す断面図 図4に示す断面構成の要部を拡大した断面図 図5に示す導電体付きシートの製造方法の一例を説明する図 図2に示す導電体付きシートのB-B線における断面構成の他の例を示す断面図 図7に示す断面構成の要部を拡大した断面図 図8に示す導電体付きシートの製造方法の一例を説明する図 本発明に係る合わせ板の断面構成の一例を示す断面図 本発明に係る合わせ板の断面構成の他の例を示す断面図 図4に示す導電体付きシートの製造方法の一例を示す図 図12に続く導電体付きシートの製造方法の一例を示す図 図10に示す合わせ板の製造方法の一例を示す図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
なお、本明細書において、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「導電体付きシート」は板やフィルムと呼ばれ得るような部材をも含む概念であり、したがって、「導電体付きシート」は、「導電体付き板(基板)」や「導電体付きフィルム」と呼ばれる部材と、呼称の違いのみにおいて区別され得ない。
また、「シート面(板面、フィルム面)」とは、対象となるシート状(板状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材(板状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば、「矩形」、「台形」、「楕円形」、「平板」、「平面」、「平行」、「直交」、「同じ」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
(移動体)
図1は、本発明に係る導電体付きシートを備えた移動体の一例を示す図である。
図1に示す移動体1は一例としてセダン型の乗用車を示すものであり、窓ガラスとしてフロントウィンドウ2を有している。フロントウィンドウ2の窓ガラスは合わせ板になっており、図示は省略するが、この合わせ板に導電体付きシートを備えている。また、移動体1はバッテリー等の電源3を有しており、電源3によって、フロントウィンドウ2の合わせ板に備えられた導電体付きシートに配置された各パターン導電体に電流を供給することができる。
(導電体付きシート)
<第1の実施形態>
図2は、本発明に係る導電体付きシートの一例を示す平面図である。
図2に示すように、導電体付きシート10は、基材11と、基材11の一方の面上に配置された複数の線状のパターン導電体12と、複数のパターン導電体12に接続するバスバー13と、バスバー13と接続する接続端子14と、を備えている。
バスバー13は、2つで一対の電極を構成するものであり、一方の電極(例えば図中上側のバスバー13U)が陽極として作用し、他方の電極(例えば図中下側のバスバー13D)が陰極として作用する。そして、バスバー13に応じて、接続端子14も陽極側の端子(例えば図中上側の接続端子14U)と陰極側の端子(例えば図中下側の接続端子14D)とを有し、バスバー13Uに接続端子14Uが接続され、バスバー13Dに接続端子14Dが接続されている。
なお、図示は省略するが、接続端子14の陽極側の端子(例えば図中上側の接続端子14U)と陰極側の端子(例えば図中下側の接続端子14D)とは、それぞれ、図1に示す移動体1の電源3に接続されている。そして、電源3からの電流供給により、接続端子14からバスバー13を経てパターン導電体12に電流が流れ、パターン導電体12に抵抗加熱が発生する。この発生した抵抗加熱により、図1に示す移動体1のフロントウィンドウ2の窓ガラスが加熱される。
図3は、図2に示す導電体付きシートのA-A線における断面構成の一例を示す断面図である。
図3に示す例において、パターン導電体52(図2に示すパターン導電体12と同じ)は、全体として矩形状の断面を有している。均一な加熱とするために、複数のパターン導電体52は、その断面積が同じであって、同じ間隔で配置されていることが好ましい。
パターン導電体52の線幅(LW)は2μm以上20μm以下とし、高さ(LH)は1μm以上60μm以下とすることが好ましい。また、間隔Dは、1mm以上10mm以下とすることが好ましい。このような寸法であれば、パターン導電体52は発熱体として機能することができ、また、このような寸法のパターン導電体52によれば、十分に細線化されているので、パターン導電体52を効果的に不可視化することができる。
図3に示すように、パターン導電体52は導電層52aを有している。この導電層52aは導電性が高い金属材料から構成される。
また、パターン導電体52は、導電層52aの表面に暗色層を有している。より詳しくは、パターン導電体52は、暗色層として、導電層52aの表面のうち基材51側の面を覆う基材側暗色層52bと、導電層52aの表面のうち基材51側とは反対側の面及び両側面を覆う接続端子側暗色層52cを有する。
この暗色層(基材側暗色層52bおよび接続端子側暗色層52c)は導電層52aよりも可視光の反射率が低い層であり、例えば黒色等の暗色の層である。この暗色層を有することで、パターン導電体52が光を反射して移動体の乗員の視界を妨げてしまう不具合や、外部から観察された際の意匠性の低下を防ぐことができる。但し、このような暗色層は、通常、絶縁層になる。
図4は、図2に示す導電体付きシートのB-B線における断面構成の一例を示す断面図である。また、図5は、図4に示す断面構成の要部(図4において破線円で囲まれた部分)を拡大した断面図である。
上記の図3は、図2に示す導電体付きシートの10において、パターン導電体12が配置された箇所の断面構成を例示するものであった。一方、この図4および図5は、図2に示す導電体付きシートの10において、バスバー13が配置された箇所の断面構成を例示するものである。
図4および図5に示すように、バスバー53(図2に示すバスバー13と同じ)も、図3に示すパターン導電体52と同様に、導電層53aを有している。この導電層53aは、図3に示す導電層52aと同じ材料から構成される。
また、バスバー53も、図3に示すパターン導電体52と同様に、導電層53aの表面に暗色層を有している。より詳しくは、バスバー53は、暗色層として、導電層53aの表面のうち基材51側の面を覆う基材側暗色層53bと、導電層53aの表面のうち基材51側とは反対側の面及び両側面を覆う接続端子側暗色層53cを有する。この基材側暗色層53bは、図3に示す基材側暗色層52bと同じ材料から構成される。また、接続端子側暗色層53cは、図3に示す接続端子側暗色層52cと同じ材料から構成される。
ただし、図4および図5に示すように、接続端子側暗色層53cは開口部53hを有している。さらに、図4および図5に示すように、導電体付きシート10はバスバー53と接続する接続端子54を備えている。そして、図5に示すように、接続端子54は本体部54aと凸部54bを有し、凸部54bは、バスバー53の接続端子側暗色層53cの開口部53hを通して導電層53aと接続している。
なお、図示はしないが、接続端子54の本体部54aとバスバー53の接続端子側暗色層53cとの間には、特定の機能を発揮することを期待された層が設けられても良い。例えば、本体部54aと接続端子側暗色層53cとの間には、接着層が設けられていてもよい。
図6は、図5に示す導電体付きシートの製造方法の一例を説明する図である。
図5に示す形態を得るには、まず、図6(a)に示すように、凸部54bを有する接続端子54を準備する。
次に、図6(b)に示すように、接続端子54の凸部54bをバスバー53の接続端子側暗色層53cに押し当て、接続端子54を凸部54bが形成されている側とは反対側から力をかけて接続端子側暗色層53cに押しこみ、凸部54bにより接続端子側暗色層53cを突き破ることで、凸部54bをバスバー53の導電層53aと接続させる。この接続端子側暗色層53cを突き破る工程で、接続端子側暗色層53cに開口部53hが形成される。
ここで、凸部54bの高さ(H1)の大きさは、バスバー53の接続端子側暗色層53cの厚み(Tc)の大きさよりも大きい。すなわち、H1>Tcである。凸部54bの高さ(H1)が上記のような大きさを有するため、接続端子側暗色層53cを突き破ることで、凸部54bをバスバー53の導電層53aと接続させることができる。接続端子側暗色層53cの厚み(Tc)の大きさは、例えば、1μm以上2μm以下である。
なお、凸部54bの高さ(H1)の大きさは、その下限がH1>Tcであれば、凸部54bをバスバー53の導電層53aと接続させるという目的を達することができ、この目的において特に上限の制約は無い。
ただし、凸部54bによる無用な破壊を避けるためには、凸部54bの高さ(H1)の大きさは、バスバー53の接続端子側暗色層53cの厚み(Tc)に、バスバー53の導電層53aの厚み(Ta)を加算した大きさよりも小さいことが好ましい。
すなわち、H1<Tc+Taであることが好ましい。
凸部54bの高さ(H1)が、このような大きさであれば、図6(b)に示すように、凸部54bの先端は導電層53a内で収まり、基材側暗色層53bや、基材51を突き破ることにはならないからである。なお、導電層53aの厚み(Ta)の大きさは、例えば、10μm以上60μm以下である。
接続端子54に凸部54bを形成する方法は、上記のような高さの凸部を形成できる方法であればよく、各種の形成方法を用いることができる。例えば、研削、研磨、エッチング、若しくはプレス加工といった方法を挙げることができる。また、凸部54bの形状を有する型に、接続端子54を構成する材料を溶かして成型する方法を挙げることもできる。
なお、図4~図6に示す例においては、接続端子54の凸部54bとして断面形態が三角形の形態を有するものを例示したが、本発明に係る接続端子が有する凸部はこれに限定されず、接続端子側暗色層53cを突き破って、その下の導電層53aと接続することができるものであればよい。例えば、凸部54bの先端は丸みを帯びたものであってもよい。
また、図4~図6に示す例においては、接続端子54は1つの凸部54bを有する形態を例示したが、本発明に係る接続端子は、これに限定されない。例えば、接続端子54は、複数の凸部を有していてもよい。この場合、凸部の高さは、少なくとも1つの凸部が、上記のH1>Tcとなる条件を満たしていればよい。
なお、この場合、複数の凸部は、いずれも、その高さの大きさが、接続端子側暗色層53cの厚み(Tc)に、バスバー53の導電層53aの厚み(Ta)を加算した大きさよりも小さいこと(H1<Tc+Taであること)が好ましい。複数の凸部の高さがこのような大きさであれば、各凸部はいずれも導電層53a内で収まり、基材側暗色層53bや、基材51を突き破ることにはならないからである。
上記のように、導電体付きシート10においては、パターン導電体52およびバスバー53の周囲に暗色層を有していても、接続端子54はバスバー53の導電層53aと導通をとることができる。
そして、図1に示す電源3からの電流供給により、図2に示す接続端子14からバスバー13を経てパターン導電体12に電流を流すことができる。電流が流れることでパターン導電体12に抵抗加熱が発生し、この抵抗加熱により、図1に示す移動体1のフロントウィンドウ2の窓ガラスが加熱される。
<第2の実施形態>
図7は、図2に示す導電体付きシートのB-B線における断面構成の他の例を示す断面図である。また、図8は、図7に示す断面構成の要部(図7において破線円で囲まれた部分)を拡大した断面図である。
上述した図4~図6に示す例においては、接続端子54が凸部54bを有していた。換言すれば、接続端子54に凸部54bが形成されていた。
一方、図7及び図8に示す例においては、導電体付きシート10Aは、バスバー53と接続端子55との間に介在する接続部材56を備えており、この接続部材56が凸部56bを有している。そして、この凸部56bが、バスバー53の接続端子側暗色層53cの開口部53hを通して導電層53aと接続している。
なお、図示はしないが、接続端子55と接続部材56との間には、導電性接着層のような導電性の層が存在していてもよい。また、接続部材56の本体部56aとバスバー53の接続端子側暗色層53cとの間には、接着層が存在していてもよい。
図9は、図8に示す導電体付きシートの製造方法の一例を説明する図である。
図8に示す形態を得るには、まず、図9(a)に示すように、接続端子55、および、凸部56bを有する接続部材56を準備する。ここで、接続部材56は導電性を有する材料から構成される部材である。
次に、図9(b)に示すように、接続端子55とバスバー53の間に接続部材56を介在させた状態で、接続部材56の凸部56bをバスバー53の接続端子側暗色層53cに押し当て、接続端子54の接続部材56が介在している側とは反対側から力をかけて接続端子側暗色層53cに押しこみ、凸部56bによりバスバー53の接続端子側暗色層53cを突き破る。
このようにして、接続部材56の凸部56bをバスバー53の導電層53aと接続させる。この接続端子側暗色層53cを突き破る工程で、接続端子側暗色層53cに開口部53hが形成される。
ここで、凸部56bの高さ(H2)の大きさは、バスバー53の接続端子側暗色層53cの厚み(Tc)の大きさよりも大きい。すなわち、H2>Tcである。凸部56bの高さ(H2)が上記のような大きさを有するため、接続端子側暗色層53cを突き破ることで、接続部材56の凸部56bをバスバー53の導電層53aと接続させることができる。
なお、凸部56bの高さ(H2)の大きさは、その下限がH2>Tcであれば、凸部56bをバスバー53の導電層53aと接続させるという目的を達することができ、この目的において特に上限の制約は無い。
ただし、凸部56bによる無用な破壊を避けるためには、凸部56bの高さ(H2)の大きさは、バスバー53の接続端子側暗色層53cの厚み(Tc)に、バスバー53の導電層53aの厚み(Ta)を加算した大きさよりも小さいことが好ましい。
すなわち、H2<Tc+Taであることが好ましい。
接続部材56の凸部56bの高さ(H2)が、このような大きさであれば、図9(b)に示すように、接続部材56の凸部56bの先端は導電層53a内で収まり、基材側暗色層53bや、基材51を突き破ることにはならないからである。
接続部材56に凸部56bを形成する方法は、上記のような高さの凸部を形成できる方法であればよく、各種の形成方法を用いることができる。例えば、研削、研磨、エッチング、若しくはプレス加工といった方法を挙げることができる。また、凸部56bの形状を有する型に、接続部材56を構成する材料を溶かして成型する方法を挙げることもできる。
なお、図7~図9に示す例においては、接続部材56の凸部56bとして断面形態が三角形の形態を有するものを例示したが、本発明に係る接続部材が有する凸部はこれに限定されず、接続端子側暗色層53cを突き破って、その下の導電層53aと接続することができるものであればよい。例えば、凸部56bの先端は丸みを帯びたものであってもよい。
また、図7~図9に示す例においては、接続部材56は1つの凸部56bを有する形態を例示したが、本発明に係る接続部材は、これに限定されない。例えば、接続部材56は、複数の凸部を有していてもよい。この場合、凸部の高さは、少なくとも1つの凸部が、上記のH2>Tcとなる条件を満たしていればよい。
なお、この場合、複数の凸部は、いずれも、その高さの大きさが、接続端子側暗色層53cの厚み(Tc)に、バスバー53の導電層53aの厚み(Ta)を加算した大きさよりも小さいこと(H2<Tc+Taであること)が好ましい。複数の凸部の高さがこのような大きさであれば、各凸部はいずれも導電層53a内で収まり、基材側暗色層53bや、基材51を突き破ることにはならないからである。
上記のように、導電体付きシート10Aにおいては、パターン導電体52およびバスバー53の周囲に暗色層を有していても、接続端子55は、接続部材56を介してバスバー53の導電層53aと導通をとることができる。
そして、上述した導電体付きシート10と同様に、導電体付きシート10Aにおいても、図1に示す電源3からの電流供給により、図2に示す接続端子14からバスバー13を経てパターン導電体12に電流を流すことができる。電流が流れることでパターン導電体12に抵抗加熱が発生し、この抵抗加熱により、図1に示す移動体1のフロントウィンドウ2の窓ガラスが加熱される。
(合わせ板)
図10は、本発明に係る合わせ板の断面構成の一例を示す断面図である。図10に示すように、合わせ板60は、導電体付きシート10と、第1透明基板61と、第2透明基板62と、接合層63と、を備えている。
ここで、第1透明基板61は、導電体付きシート10に対して、基材51のパターン導電体52が配置された面とは反対側に位置している。また、第2透明基板62は、導電体付きシート10に対して、基材51のパターン導電体52が配置された面の側に位置している。そして、接合層63は、導電体付きシート10と第2透明基板62との間に位置している。
言い換えれば、合わせ板60は、第1透明基板61、導電体付きシート10、接合層63、および第2透明基板62が、順次積層された構成を有している。
なお、合わせ板60には、図示された例に限られず、特定の機能を発揮することを期待されたその他の機能層が設けられても良い。また、1つの機能層が2つ以上の機能を発揮するようにしてもよいし、例えば、合わせ板60の第1透明基板61及び第2透明基板62、接合層63、導電体付きシート10の基材51の、少なくとも一つに何らかの機能を付与するようにしてもよい。合わせ板60に付与され得る機能としては、一例として、反射防止(AR)機能、耐擦傷性を有したハードコート(HC)機能、赤外線遮蔽(反射)機能、紫外線遮蔽(反射)機能、防汚機能、接合機能等を例示することができる。
合わせ板60は導電体付きシート10を備えるため、上述した導電体付きシート10が奏する効果を、同様に奏することができる。
また、図11は、本発明に係る合わせ板の断面構成の他の例を示す断面図である。
上記の図10に示す合わせ板60においては、導電体付きシートとして図4に示す導電体付きシート10を備えていた。一方、この図11に示す合わせ板60Aでは、導電体付きシートとして図7に示す導電体付きシート10Aを備えている。その他の構成は、上記の図10に示す合わせ板60と同じであってよい。
合わせ板60Aは導電体付きシート10Aを備えるため、上述した導電体付きシート10Aが奏する効果を、同様に奏することができる。
(構成要素)
以下、導電体付きシート10、10A、および、合わせ板60、60Aを構成する各構成要素について説明する。
(基材)
基材51は、導電体付きシート10、10Aのパターン導電体52やバスバー53を支持する基材として機能する。また、合わせ板60、60Aにおいて、基材51は、導電体付きシート10、10Aと第1透明基板61とを接着させるように機能する。
基材51は、可視光線波長帯域の波長(380nm~780nm)を透過する一般に言うところの透明である電気絶縁性のフィルムである。
合わせ板60、60Aにおいて、基材51と基材51に接する接合層63との境界を認識され難くするため、基材51の屈折率は、接合層63の屈折率と同一であることが好ましい。このような基材51の材料としては、接合層63と同様の材料であるポリビニルブチラール(PVB)を例示することができる。
基材51の厚みとしては、光透過性や、パターン導電体52やバスバー53を支持する基材としての適切な支持性等を考慮すると、0.03mm以上0.20mm以下の厚みを有していることが好ましい。基材51を十分に薄くすることで、基材51を観察されにくくすることができる。
なお、「透明」とは、当該基材を介して当該基材の一方の側から他方の側を透視し得る程度の透明性を有していることを意味しており、例えば、30%以上、より好ましくは70%以上の可視光透過率を有していることを意味する。可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV-3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて測定波長380nm~780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。
(パターン導電体)
図3に示すパターン導電体52(図2に示すパターン導電体12と同じ)は、電流を流されることで抵抗加熱を発生する発熱体として機能する。
図2に示す例において、パターン導電体12は、バスバー13Uとバスバー13Dとの間に複数本の直線状のパターンとして配置されている。しかしながら、図示された例に限らず、パターン導電体12はメッシュ状のパターンで配置されていてもよい。また、パターン導電体12は、波線等の曲線の形態であってもよい。
パターン導電体12は、不透明な金属材料を用いて形成され得る。その一方で、パターン導電体12によって覆われていない基材11上の領域の割合、すなわち非被覆率は、70%以上90%以下程度と高くなっている。また、後述するように、パターン導電体12の線幅は、2μm以上20μm以下程度となっている。このため、パターン導電体12が配置されている領域は、全体として透明に把握され、移動体1の乗員による視界を害さないようになっている。すなわち、パターン導電体12は移動体1の乗員に対して、十分に不可視化されている。
図3に示す例において、パターン導電体52は、全体として矩形状の断面を有している。均一な加熱とするために、複数のパターン導電体52は、その断面積が同じであって、同じ間隔で配置されていることが好ましい。
パターン導電体52の線幅(LW)は2μm以上20μm以下とし、高さ(LH)は10μm以上60μm以下とすることが好ましい。また、間隔Dは、1mm以上10mm以下とすることが好ましい。このような寸法であれば、パターン導電体52は発熱体として機能することができ、また、このような寸法のパターン導電体52によれば、十分に細線化されているので、パターン導電体52を効果的に不可視化することができる。
上述したように、パターン導電体52は導電層52aを有している。この導電層52aは導電性が高い金属材料から構成される。
また、パターン導電体52は、導電層52aの周囲に暗色層を有している。より詳しくは、パターン導電体52は、暗色層として、導電層52aの表面のうち基材51側の面を覆う基材側暗色層52bと、導電層52aの表面のうち基材51側とは反対側の面及び両側面を覆う接続端子側暗色層52cを有する。
この暗色層(基材側暗色層52bおよび接続端子側暗色層52c)は導電層52aよりも可視光の反射率が低い層であり、例えば黒色等の暗色の層である。この暗色層を有することで、パターン導電体52が光を反射して移動体の乗員の視界を妨げてしまう不具合や、外部から観察された際の意匠性の低下を防ぐことができる。但し、このような暗色層は、通常、絶縁層になる。
導電層52aを構成するための材料としては、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、タングステン等の金属、及び、これらの金属の1種以上を含んでなる合金の一以上を例示することができる。基材側暗色層52bを構成するための材料としては、例えば各種金属等の酸化物や硫化物を例示することができる。また、接続端子側暗色層52cを構成するための材料としては、上記の導電層52aを構成する金属等の酸化物や硫化物を例示することができる。
(バスバー)
図2に示すように、パターン導電体12に接続するバスバー13は、互いに離間して配置される陽極と陰極から構成されている。図2においては、例えばバスバー13Uが陽極であり、バスバー13Dが陰極である。
移動体1において、電源3の電圧が、バスバー13に印加されることで、導電体付きシート10のパターン導電体12に電流が流れる。
バスバー13は、電気抵抗を低くするために、パターン導電体12に比べて幅が大きくなっている。このため、バスバー13においては、抵抗加熱による発熱は生じ難い。
図4および図5に示すように、バスバー53(図2に示すバスバー13と同じ)も、図3に示すパターン導電体52と同様に、導電層53aを有している。この導電層53aは、図3に示す導電層52aと同じ材料から構成される。
また、バスバー53も、図3に示すパターン導電体52と同様に、導電層53aの周囲に暗色層を有している。より詳しくは、バスバー53は、暗色層として、導電層53aの表面のうち基材51側の面を覆う基材側暗色層53bと、導電層53aの表面のうち基材51側とは反対側の面及び両側面を覆う接続端子側暗色層53cを有する。この基材側暗色層53bは、図3に示す基材側暗色層52bと同じ材料から構成される。また、接続端子側暗色層53cは、図3に示す接続端子側暗色層52cと同じ材料から構成される。
パターン導電体52の製造とバスバー53の製造を、同じ材料を用いて同じ工程で行う場合、バスバー53の高さは、パターン導電体52の高さ(図3に示すパターン導電体52の高さLH)と同じになる。
同様に、バスバー53の導電層53aの厚み(図5に示す導電層53aの厚みTa)は、パターン導電体52の導電層52aの厚みと同じになる。また、バスバー53の基材側暗色層53bの厚みは、パターン導電体52の基材側暗色層52bの厚みと同じになる。また、バスバー53の接続端子側暗色層53cの厚み(図5に示す接続端子側暗色層53cの厚みTc)は、パターン導電体52の接続端子側暗色層52cの厚みと同じになる。
(接続端子)
図4および図5に示すように、導電体付きシート10はバスバー53と接続する接続端子54を備えている。そして、接続端子54は本体部54aと凸部54bを有し、凸部54bは、バスバー53の接続端子側暗色層53cの開口部53hを通して導電層53aと接続している。
図6示すように、凸部54bの高さ(H1)の大きさは、バスバー53の接続端子側暗色層53cの厚み(Tc)の大きさよりも大きい。凸部54bの高さ(H1)が上記のような大きさを有するため、接続端子側暗色層53cを突き破ることで、凸部54bをバスバー53の導電層53aと接続させることができる。
また、凸部54bによる無用な破壊を避けるためには、凸部54bの高さ(H1)の大きさは、バスバー53の接続端子側暗色層53cの厚み(Tc)に、バスバー53の導電層53aの厚み(Ta)を加算した大きさよりも小さいことが好ましい。凸部54bの高さ(H1)が、このような大きさであれば、凸部54bの先端は導電層53a内で収まり、基材側暗色層53bや、基材51を突き破ることにはならないからである。
ここで、接続端子側暗色層53cの厚み(Tc)の大きさは、例えば、1μm~2μm程度である。また、導電層53aの厚み(Ta)の大きさは、例えば、10μm~60μm程度である。それゆえ、凸部54bの高さ(H1)の大きさは、例えば、1μm~60μm、好ましくは、4μm~30μmになる。
接続端子54を構成するための材料としては、導電性を有するものであれば用いることができるが、バスバー53の接続端子側暗色層53cを突き破る強度も必要である。高い導電性と強度を有する材料として、金属材料等を好適に挙げることができる。例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、タングステン等の金属、及び、これらの金属の1種以上を含んでなる合金の一以上を例示することができる。
なお、図7および図8に示す導電体付きシート10Aはバスバー53と接続する接続端子55(より詳しくは、接続部材56を介してバスバー53と接続する接続端子55)を備えているが、この接続端子55は、上記の接続端子54のような凸部54bを有していない。
図7および図8に示す導電体付きシート10Aにおいては、接続部材56が凸部56bを有し、この凸部56bにより、バスバー53の接続端子側暗色層53cの開口部53hを通してバスバー53の導電層53aと接続するためである。
接続端子55を構成するための材料としては、通常の接続端子として導電性を有するものであれば用いることができる。例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、タングステン等の金属、及び、これらの金属の1種以上を含んでなる合金の一以上を例示することができる。
(接続部材)
図7および図8に示すように、導電体付きシート10Aはバスバー53と接続端子55との間に介在する接続部材56を備えており、接続部材56は凸部56bを有している。そして、この凸部56bが、バスバー53の接続端子側暗色層53cの開口部53hを通してバスバー53の導電層53aと接続している。
図9示すように、接続部材56の凸部56bの高さ(H2)の大きさは、バスバー53の接続端子側暗色層53cの厚み(Tc)の大きさよりも大きい。凸部54bの高さ(H2)が上記のような大きさを有するため、接続端子側暗色層53cを突き破ることで、凸部56bをバスバー53の導電層53aと接続させることができる。
また、凸部56bによる無用な破壊を避けるためには、凸部56bの高さ(H2)の大きさは、バスバー53の接続端子側暗色層53cの厚み(Tc)に、バスバー53の導電層53aの厚み(Ta)を加算した大きさよりも小さいことが好ましい。凸部56bの高さ(H2)が、このような大きさであれば、凸部56bの先端は導電層53a内で収まり、基材側暗色層53bや、基材51を突き破ることにはならないからである。
ここで、接続端子側暗色層53cの厚み(Tc)の大きさは、例えば、1μm~2μm程度である。また、導電層53aの厚み(Ta)の大きさは、例えば、10μm~60μm程度である。それゆえ、凸部56bの高さ(H2)の大きさは、例えば、1μm~60μm、好ましくは、4μm~30μmになる。
接続部材56を構成するための材料としては、導電性を有するものであれば用いることができるが、バスバー53の接続端子側暗色層53cを突き破る強度も必要である。高い導電性と強度を有する材料として、金属材料等を好適に挙げることができる。例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、タングステン等の金属、及び、これらの金属の1種以上を含んでなる合金の一以上を例示することができる。
(第1透明基板、第2透明基板)
第1透明基板61および第2透明基板62は、移動体1の乗員の視界を妨げないよう、可視光透過率が高いものを用いることが好ましい。第1透明基板61、第2透明基板62を構成する材料としては、ソーダライムガラスや青板ガラスが例示できる。第1透明基板61、第2透明基板62の可視光透過率は90%以上であることが好ましい。ここで、可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV-3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて測定波長380nm~780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。また、第1透明基板61、第2透明基板62は、1mm以上5mm以下の厚みを有していることが好ましい。このような厚みであると、強度及び光学特性に優れた第1透明基板61、第2透明基板62を得ることができる。
第1透明基板61と第2透明基板62は、板面の法線方向からの観察において、すなわち平面視において、略同一形状となっている。第1透明基板61、第2透明基板62は、同一の材料で構成されていてもよいし、あるいは、材料および構成の少なくとも一方において互いに異なるようにしてもよい。
(接合層)
接合層63は、導電体付きシート10と第2透明基板62との間に配置され、導電体付きシート10と第2透明基板62とを互いに接合する。例えば、合わせ板60においてバスバー53やパターン導電体52は、接合層63内に埋め込まれた状態となっている。
接合層63としては、種々の接着性または粘着性を有した材料からなる層を用いることができるが、可視光透過率が高いものを用いることが好ましい。また、合わせ板60において、接合層63と接合層63に接する基材51との境界を認識されにくくするため、接合層63の屈折率は、基材51の屈折率と同一であることが好ましい。
このような接合層63の典型的な材料としては、ポリビニルブチラール(PVB)からなる層を例示することができる。接合層63の厚みは、0.15mm以上1mm以下であることが好ましい。
(導電体付きシートの製造方法)
次に、図4に示す導電体付きシート10の製造方法について説明する。図12および図13は、図4に示す導電体付きシート10の製造方法の一例を示す工程図である。
なお、図12および図13は、導電体付きシート10のバスバー53の部分の断面工程図(すなわち、図2に示す導電体付きシート10のB-B線における断面部分の断面工程図に相当)であるが、パターン導電体52についてもバスバー53と同じ材料を用いて同じ製造工程で製造することができる。
まず、図12(a)に示すように、基材側暗色層53bを形成することになる暗色膜53Bを基材51上に設け、導電層53aを形成することになる金属膜53Aを暗色膜53B上に設ける。
金属膜53Aは、導電層53aをなす材料として既に説明したように、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、タングステン、及び、これらの合金の一以上を用いて形成され得る。金属膜53Aは、公知の方法で形成され得る。例えば、銅箔等の金属箔を貼着する方法、電界めっき及び無電界めっきを含むめっき法、スパッタリング法、CVD法、PVD法、イオンプレーティング法、又はこれらの二以上を組み合わせた方法を採用することができる。
次に、図12(b)に示すように、金属膜53A上に、レジストパターン70を設ける。レジストパターン70は、形成されるバスバー53やパターン導電体52に対応した形となっている。ここで説明する方法では、最終的にバスバー53をなす箇所の上にのみ、レジストパターン70が設けられている。このレジストパターン70は、公知のフォトリソグラフィー技術を用いたパターニングにより形成することができる。
次に、図12(c)に示すように、レジストパターン70をマスクとして、金属膜53A及び暗色膜53Bをエッチングする。このエッチングにより、金属膜53A及び暗色膜53Bがレジストパターン70と略同一のパターンにパターニングされる。この結果、パターニングされた金属膜53Aから、導電層53aが形成され、暗色膜53Bから、基材側暗色層53bが形成される。
なお、エッチング方法は特に限られることはなく、公知の方法が採用できる。公知の方法としては、例えば、エッチング液を用いるウェットエッチングや、プラズマエッチングなどが挙げられる。その後、図13(d)に示すように、レジストパターン70を除去する。
次に、図13(e)に示すように、導電層53aの基材51の側とは反対側の面及び側面に接続端子側暗色層53cを形成する。接続端子側暗色層53cは、例えば導電層53aをなす材料の一部分に暗色化処理(黒化処理)を施して、導電層53aをなしていた一部分から、金属酸化物や金属硫化物からなる接続端子側暗色層53cを形成することができる。
このようにして、バスバー53を製造することができる。また、図3に示すパターン導電体52についても、図12(a)~図13(e)に示す工程と同様にして、製造することができる。
その後、図13(f)に示すように、接続端子54をバスバー53の導電層53aと接続させる。この接続には、図6を用いて説明した方法を用いることができる。例えば、接続端子54の凸部54bをバスバー53の接続端子側暗色層53cに押し当て、接続端子54を凸部54bが形成されている側とは反対側から力をかけて接続端子側暗色層53cに押しこみ、凸部54bによりバスバー53の接続端子側暗色層53cを突き破る。これにより、凸部54bをバスバー53の導電層53aと接続させる。この接続端子側暗色層53cを突き破る工程で、接続端子側暗色層53cに開口部53hが形成される。
以上のような工程によって、図4に示す導電体付きシート10を製造することができる。なお、図7に示す導電体付きシート10Aの製造方法についても、同様とすることができる。
(合わせ板の製造方法)
次に、図10に示す合わせ板60の製造方法について説明する。図14は、図10に示す合わせ板60の製造方法の一例を示す工程図である。
図10に示す合わせ板60を製造するには、例えば、図14(a)に示すように、上記のようにして製造した導電体付きシート10の基材51の側から第1透明基板61を接合し、導電体付きシート10のバスバー53が形成されている側から接合層63及び第2透明基板62を積層して、導電体付きシート10と第2透明基板62とを接合する。
このような工程によって、図14(b)に示すように、合わせ板60が製造される。なお、図11に示す合わせ板60Aの製造方法についても、同様とすることができる。
以上、本発明に係る導電体付きシート、合わせ板、移動体、及び導電体付きシートの製造方法について、それぞれの実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
1 移動体
2 フロントウィンドウ
3 電源
10、10A 導電体付きシート
11 基材
12 パターン導電体
13、13U、13D バスバー
14、14U、14D 接続端子
51 基材
52 パターン導電体
52a 導電層
52b 基材側暗色層
52c 接続端子側暗色層
53 バスバー
53a 導電層
53b 基材側暗色層
53c 接続端子側暗色層
53h 開口部
53A 金属膜
53B 暗色膜
54 接続端子
54a 本体部
54b 凸部
55 接続端子
56 接続部材
56a 本体部
56b 凸部
60、60A 合わせ板
61 第1透明基板
62 第2透明基板
63 接合層
70 レジストパターン

Claims (7)

  1. 接続端子と接続された導電体付きシートであって、
    基材と、
    前記基材の一方の面上に配置されたパターン導電体と、
    前記パターン導電体に接続するバスバーと、
    前記バスバーと接続する接続端子と、
    を備え、
    前記バスバーは導電層を有し、前記導電層の表面に暗色層を有し、前記暗色層は開口部を有し、
    前記接続端子は凸部を有し、
    前記接続端子の前記凸部が、前記バスバーの前記暗色層の前記開口部を通して前記導電層と接続している、導電体付きシート。
  2. 接続端子と接続された導電体付きシートであって、
    基材と、
    前記基材の一方の面上に配置されたパターン導電体と、
    前記パターン導電体に接続するバスバーと、
    前記バスバーと接続する接続端子と、
    前記バスバーと前記接続端子との間に介在する接続部材と、
    を備え、
    前記バスバーは導電層を有し、前記導電層の表面に暗色層を有し、前記暗色層は開口部を有し、
    前記接続部材は凸部を有し、
    前記接続部材の前記凸部が、前記バスバーの前記暗色層の前記開口部を通して前記導電層と接続している、導電体付きシート。
  3. 請求項1または請求項2に記載の導電体付きシートと、第1透明基板と、第2透明基板と、接合層と、を備え、
    前記第1透明基板は、前記導電体付きシートに対して、前記基材の前記パターン導電体が配置された前記一方の面とは反対側に位置し、
    前記第2透明基板は、前記導電体付きシートに対して、前記基材の前記パターン導電体が配置された前記一方の面の側に位置し、
    前記接合層は、前記導電体付きシートと前記第2透明基板との間に位置する、合わせ板。
  4. 請求項1または請求項2に記載の導電体付きシートを備える、移動体。
  5. 請求項3に記載の合わせ板を備える、移動体。
  6. 接続端子と接続された導電体付きシートの製造方法であって、
    前記導電体付きシートは、
    基材と、
    前記基材の一方の面上に配置されたパターン導電体と、
    前記パターン導電体に接続するバスバーと、
    を備え、
    前記バスバーは導電層を有し、前記導電層の表面に暗色層を有し、
    前記接続端子は凸部を有し、前記凸部が、前記バスバーの前記暗色層の厚みよりも大きな高さを有し、
    前記接続端子を前記導電体付きシートの前記バスバーに接続する工程が、
    前記接続端子の前記凸部により前記導電体付きシートの前記バスバーの前記暗色層を突き破ることで、前記接続端子の前記凸部を前記バスバーの前記導電層と接続させる工程を含む、導電体付きシートの製造方法。
  7. 接続端子と接続された導電体付きシートの製造方法であって、
    前記導電体付きシートは、
    基材と、
    前記基材の一方の面上に配置されたパターン導電体と、
    前記パターン導電体に接続するバスバーと、
    を備え、
    前記バスバーは導電層を有し、前記導電層の表面に暗色層を有し、
    前記接続端子を前記バスバーに接続する工程が、
    前記バスバーの前記暗色層の厚みよりも大きな高さの凸部を有する接続部材を準備する工程と、
    前記接続端子と前記バスバーの間に前記接続部材を介在させた状態で、前記接続部材の前記凸部により前記導電体付きシートの前記バスバーの前記暗色層を突き破ることで、前記接続部材の前記凸部を前記バスバーの前記導電層と接続させる工程と、
    を含む、導電体付きシートの製造方法。
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