JP2022024296A - 防振ブッシュ - Google Patents

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一高 大津
Kazutaka Otsu
正和 永澤
Masakazu Nagasawa
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Abstract

【課題】短い期間で所望の防振性能を具備させる。【解決手段】外筒11および内筒12と、外筒と内筒とを連結した本体ゴム14と、を備え、本体ゴムは、軸方向に間隔をあけて設けられた複数の分割ゴム17を備え、内筒の外周面において、前記軸方向で互いに隣り合う分割ゴム同士の間に位置する部分に、径方向の外側に向けて突出した支持突部16が設けられ、支持突部と外筒の内周面とにより径方向に挟まれた調整ゴム25を備え、本体ゴムおよび調整ゴムそれぞれの荷重変位曲線は、荷重および変位が零の初期状態を含む第1線部と、第1線部より荷重および変位が大きく、第1線部の接線より接線の傾きが小さい第2線部と、を備え、第1線部の接線の傾きが、調整ゴムの方が本体ゴムより大きく、調整ゴムは、第1線部から第2線部の変位領域に達すると、本体ゴムより軟らかくなる。【選択図】図1

Description

本発明は、防振ブッシュに関する。
従来から、下記特許文献1に示されるような、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に取付けられる外筒、および他方に取付けられるとともに、外筒の内側に配設された内筒と、外筒と内筒とを連結した本体ゴムと、を備えた防振ブッシュが知られている。
この種の防振ブッシュにおいては、例えば、操舵時の操縦安定性を向上させる等のために、内筒および外筒の径方向の相対変位が小さい状態で、ばね定数を高くすることが求められる場合がある。
近年では、このような防振性能の決定を受けてから防振ブッシュの試作品を納入するまでの期間を短縮することが求められる場合がある。
特開2013-224729号公報
しかしながら、前記従来の防振ブッシュでは、所望の防振性能を具備させるためには、例えば、配合を変えて本体ゴムの材質等を変更する必要があり、短い期間で所望の防振性能を具備させることが困難であるという問題があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、短い期間で所望の防振性能を具備させることができる防振ブッシュを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る防振ブッシュは、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に取付けられる外筒、および他方に取付けられるとともに、前記外筒の内側に配設された内筒と、前記外筒と前記内筒とを連結した本体ゴムと、を備え、前記本体ゴムは、この防振ブッシュの中心軸線に沿う軸方向に間隔をあけて設けられた複数の分割ゴムを備え、前記内筒の外周面において、前記軸方向で互いに隣り合う前記分割ゴム同士の間に位置する部分に、径方向の外側に向けて突出した支持突部が設けられ、前記支持突部と前記外筒の内周面とにより径方向に挟まれた調整ゴムを備え、前記本体ゴムおよび前記調整ゴムそれぞれの荷重変位曲線は、荷重および変位が零の初期状態を含む第1線部と、前記第1線部より荷重および変位が大きく、前記第1線部の接線より接線の傾きが小さい第2線部と、を備え、前記第1線部の接線の傾きが、前記調整ゴムの方が前記本体ゴムより大きく、前記調整ゴムは、前記第1線部から前記第2線部の変位領域に達すると、前記本体ゴムより軟らかくなる。
この発明によれば、本体ゴムおよび調整ゴムそれぞれの荷重変位曲線において、荷重および変位が零の初期状態を含む第1線部の接線の傾きが、調整ゴムの方が本体ゴムより大きくなっているので、内筒および外筒の径方向の相対変位が小さい状態では、調整ゴムが本体ゴムより硬くなる。
そして、調整ゴムが、前記軸方向で互いに隣り合う分割ゴム同士の間に設けられた支持突部と、外筒の内周面と、により径方向に挟まれているので、内筒および外筒が径方向に相対変位する過程において、変位が小さいときから調整ゴムが弾性変形するため、この変位が小さいときには、本体ゴムより硬い調整ゴムのばね特性が支配的に発現する。
一方、内筒および外筒が径方向に相対変位する過程において、調整ゴムが、第1線部から第2線部の変位領域に達し、内筒および外筒の径方向の相対変位が大きくなると、本体ゴムが調整ゴムより硬くなるので、本体ゴムのばね特性が支配的に発現する。
以上より、内筒および外筒の径方向の相対変位が小さい状態では、防振ブッシュのばね定数が本体ゴムと比べて高くなる一方、この変位が大きくなったときには、防振ブッシュのばね定数が本体ゴムのばね定数に近付くこととなり、例えば、操舵時の操縦安定性、および乗り心地性を両立させること等ができる。
調整ゴムが、本体ゴムよりペイン効果が大きい材質で形成されている場合には、内筒および外筒が径方向に相対変位する過程において、この変位が大きくなったときに、調整ゴムのばね定数を大きく低減することが可能になり、本体ゴムにおける第2線部の接線の傾きを、調整ゴムにおける第2線部の接線の傾きより大きくすることができる。
これにより、内筒および外筒が径方向に相対変位する過程において、調整ゴムが第2線部の変位領域に達し、内筒および外筒の径方向の相対変位が大きくなった状態で、確実に本体ゴムを調整ゴムより硬くすることができる。
本体ゴムおよび調整ゴムが互いに別体となっているので、例えば、弾性率等の機械的性質、若しくは寸法が互いに異なる複数種の調整ゴムを準備しておくことにより、防振性能の決定を受けたときに、最適な調整ゴムを選択して、所望の防振性能を具備した防振ブッシュを組み立てることが可能になり、防振性能の決定を受けてから防振ブッシュの試作品を納入するまでの期間を短縮することができる。
本体ゴムが、前記軸方向に間隔をあけて設けられた複数の分割ゴムを備えていることから、例えば、配合を変える等して、これらの分割ゴムの各材質を互いに異ならせることも可能になり、防振性能に係る様々な要求に対応することができる。
前記外筒と前記内筒との間に中間筒が配設され、前記本体ゴムは、前記中間筒の内周面および前記内筒の外周面を、互いに非接着状態で連結し、かつ前記中間筒を介して前記外筒と前記内筒とを連結し、前記内筒の外周面における前記軸方向の中間部に、径方向の外側に膨出した膨出部が設けられ、前記膨出部の外周面における前記軸方向の中央部に、前記支持突部が設けられ、前記中間筒および前記分割ゴムは、前記支持突部を前記軸方向に挟む両側に各別に配設され、前記分割ゴムは、前記膨出部の外周面に設けられるとともに、前記支持突部と前記中間筒とにより、前記軸方向に挟まれて固定されてもよい。
この場合、中間筒の内周面、および内筒の外周面を互いに連結した本体ゴムが、中間筒および内筒に非接着となっているので、例えば、弾性率等の機械的性質、若しくは寸法が互いに異なる複数種の本体ゴム、および寸法の異なる複数種の中間筒等を予め準備しておき、防振性能の決定を受けたときに、最適な本体ゴムおよび中間筒等を選択して、防振ブッシュを組み立てることができる。これにより、防振性能の決定を受けてから、例えば、内筒をインサート品として本体ゴムを加硫成形するための金型等を設計、製作する工数を無くすことが可能になり、短い期間で所望の防振性能を具備した防振ブッシュを得ることができる。
分割ゴムが、支持突部と中間筒とにより、前記軸方向に挟まれて固定されているので、分割ゴムが、内筒および中間筒に対して非接着であっても、分割ゴムが、内筒および中間筒に対して前記軸方向に位置ずれするのを防ぐことができるとともに、支持突部に対する中間筒の前記軸方向に沿う位置を各別に調整することで、各分割ゴムの弾性変形量を変えて、各分割ゴムの硬さ等を個別に調整することができる。
前記調整ゴムは、他の部材に対して非接着状態で、前記支持突部と前記外筒の内周面とにより径方向に挟まれるとともに、前記中間筒により前記軸方向の両側から支持されてもよい。
この場合、調整ゴムが、他の部材に対して非接着状態で、支持突部と外筒の内周面とにより径方向に挟まれているので、調整ゴムを容易に設けることができる。
調整ゴムが、中間筒により前記軸方向の両側から支持されているので、他の部材に対して非接着状態にある調整ゴムが、前記軸方向に位置ずれするのを防ぐことができる。
この発明によれば、短い期間で所望の防振性能を具備させることができる。
本発明の一実施形態に係る防振ブッシュの軸方向に沿う縦断面図である。 図1に示す防振ブッシュにおいて、内筒および外筒を径方向に相対変位させたときに得られる荷重変位曲線、並びに、本体ゴムおよび調整ゴムそれぞれの荷重変位曲線である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る防振ブッシュ1を説明する。
図1に示されるように、防振ブッシュ1は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に取付けられる外筒11、および他方に取付けられるとともに、外筒11の内側に配設された内筒12と、外筒11と内筒12とを連結した本体ゴム14と、を備えている。
外筒11および内筒12は、共通軸(中心軸線)Oと同軸に配設されている。以下、共通軸Oに沿う方向を軸方向といい、前記軸方向から見て、共通軸Oに交差する方向を径方向といい、共通軸O回りに周回する方向を周方向という。前記軸方向において、防振ブッシュ1の中央部側を内側といい、防振ブッシュ1の中央部から離れる側を外側という。
外筒11および内筒12それぞれの前記軸方向の中央部は、互いに一致している。なお、外筒11および内筒12それぞれの前記軸方向の中央部を、前記軸方向にずらしてもよい。
内筒12における前記軸方向の両端部は、外筒11より前記軸方向の外側に位置している。内筒12の外周面における前記軸方向の中間部に、径方向の外側に膨出した膨出部15が設けられている。膨出部15は、内筒12と一体に形成されている。なお、膨出部15は、内筒12と別体であってもよい。膨出部15は、周方向の全長にわたって連続して延びる球面状に形成されている。膨出部15の前記軸方向の長さは、内筒12の前記軸方向の長さの半分より長くなっている。膨出部15および内筒12それぞれの前記軸方向の中央部は互いに一致している。膨出部15の外周面と、外筒11の内周面と、の間に径方向の隙間が設けられている。膨出部15は前記軸方向の全長にわたって、外筒11により径方向の外側から覆われている。
内筒12の外周面において、膨出部15を前記軸方向の両側から挟む各部分に係止部18が形成されている。係止部18は、内筒12の外周面に形成された外側周溝19を画成する内面のうち、前記軸方向の外端に位置して前記軸方向の内側を向く外端面となっている。係止部18は、外筒11より前記軸方向の外側に位置している。外側周溝19を画成する内面のうち、前記軸方向の内端に位置して前記軸方向の外側を向く面は、膨出部15の外周面における前記軸方向の外端部となっている。外側周溝19は、周方向の全長にわたって連続して延びている。
膨出部15における前記軸方向の中央部に、径方向の外側に向けて突出した支持突部16が設けられている。支持突部16は、膨出部15と一体に形成されている。なお、支持突部16は、膨出部15と別体であってもよい。支持突部16と、外筒11の内周面と、の間に径方向の隙間が設けられている。支持突部16は、周方向の全長にわたって連続して延びる条状に形成されている。なお、支持突部16は、周方向に間欠的に延びてもよい。
膨出部15の外周面において、支持突部16を前記軸方向の両側から挟む各部分に内側周溝23が形成されている。内側周溝23は、膨出部15の外周面における支持突部16との接続部分に設けられている。内側周溝23の溝幅は、外側周溝19の溝幅より狭くなっている。内側周溝23は、周方向の全長にわたって連続して延びている。
外筒11と内筒12との間に中間筒13が配設されている。なお、防振ブッシュ1は、中間筒13を有しなくてもよい。中間筒13は、支持突部16を前記軸方向に挟む両側に各別に配設されている。中間筒13の形状および大きさは、支持突部16より前記軸方向の一方側に位置するものと、支持突部16より前記軸方向の他方側に位置するものと、で互いに同じになっている。なお、中間筒13の形状および大きさを、支持突部16より前記軸方向の一方側に位置するものと、支持突部16より前記軸方向の他方側に位置するものと、で互いに異ならせてもよい。
中間筒13は、外筒11内に嵌合されている。中間筒13の内周面は、前記軸方向に沿って支持突部16側から離れるに従い径方向の内側に向けて延びている。中間筒13の内周面は、径方向の外側に向けて窪む曲面状に形成されている。中間筒13の内周面と、膨出部15の外周面と、の間に隙間が設けられており、この隙間の間隔は、前記軸方向の全長にわたって同等になっている。
中間筒13の内周面において、前記軸方向に沿う支持突部16側と反対側の外端部は、本体ゴム14を介して膨出部15の外周面と前記軸方向で対向している。
すなわち、中間筒13の内周面における前記軸方向の外端部は、膨出部15の外周面における前記軸方向の中央部より径方向の内側に位置している。中間筒13の内周面における前記軸方向の内端部は、膨出部15の外周面における前記軸方向の中央部、および支持突部16より径方向の外側に位置している。
本体ゴム14は、ゴム材料により形成されている。本体ゴム14は、前記軸方向に延びる筒状に形成されている。本体ゴム14は、中間筒13の内周面および内筒12の外周面を、互いに非接着状態で連結し、かつ中間筒13を介して外筒11と内筒12とを連結している。本体ゴム14内に膨出部15が嵌合されている。本体ゴム14は、支持突部16と中間筒13とにより、前記軸方向に挟まれて固定されている。本体ゴム14は、中間筒13の内周面と、膨出部15の外周面と、により挟まれて圧縮変形している。
本体ゴム14において、前記軸方向に沿う支持突部16側と反対側の外端部14aが、係止部18に係止されている。本体ゴム14における前記軸方向の外端部14aは、前記軸方向に延び、内筒12の外側周溝19内に嵌合されている。本体ゴム14のうち、外端部14aの肉厚は、中間筒13の内周面と、膨出部15の外周面と、により挟まれている部分の肉厚より薄くなっている。
本体ゴム14は、前記軸方向に間隔をあけて設けられた複数の分割ゴム17を備えている。分割ゴム17は、前記軸方向に延びる筒状に形成されている。前記軸方向で互いに隣り合う分割ゴム17同士の間に、支持突部16が位置している。図示の例では、分割ゴム17は、支持突部16を前記軸方向に挟む両側に各別に配設されている。なお、分割ゴム17は、前記軸方向に間隔をあけて3つ以上設けられてもよい。分割ゴム17は、支持突部16と中間筒13とにより、前記軸方向に挟まれて固定されている。各分割ゴム17の前記軸方向の内端部は、径方向の内側に向けて突出し、膨出部15の内側周溝23に嵌合されている。各分割ゴム17の材質(配合)、形状、および大きさは、互いに同じになっている。なお、各分割ゴム17の材質、形状、および大きさを互いに異ならせてもよい。
本体ゴム14は、内筒12に外嵌された本体筒21と、本体筒21の外周面における前記軸方向の中間部に設けられた脚部22と、を備えている。本体筒21は、内径が例えば約5%程度、拡張された状態で、膨出部15に外嵌されている。脚部22は、周方向の全長にわたって連続して延びている。本体ゴム14のうちの脚部22が、中間筒13の内周面と、膨出部15の外周面と、により挟まれている。なお、脚部22は、周方向に間隔をあけて複数設けられてもよい。
そして、本実施形態では、支持突部16と外筒11の内周面とにより径方向に挟まれた調整ゴム25を備えている。調整ゴム25は、本体ゴム14よりペイン効果が大きい材質で形成されている。調整ゴム25は、周方向の全長にわたって設けられている。調整ゴム25は、周方向の全長にわたって連続して延びる環状に形成されている。調整ゴム25は、全域にわたって同一の材質で形成されている。調整ゴム25の厚さは、周方向の全長にわたって同等になっている。
なお、調整ゴム25は、周方向に複数に分割されてもよく、調整ゴム25の厚さは、周方向に沿う位置ごとで異ならせてもよく、調整ゴム25は、周方向に沿う位置ごとで異なる材質で形成されてもよく、調整ゴム25は、弾性変形可能に形成された平板であってもよい。
調整ゴム25と支持突部16との接触面積は、脚部22と膨出部15の外周面との接触面積より小さくなっている。調整ゴム25の体積は、脚部22の体積より小さくなっている。調整ゴム25の厚さは、脚部22の厚さより薄くなっている。調整ゴム25は、支持突部16と外筒11の内周面とにより径方向に圧縮変形した状態で設けられている。なお、調整ゴム25は、圧縮変形していない状態で設けられてもよい。調整ゴム25における前記軸方向の両端部は、支持突部16から前記軸方向の外側に突出し、各分割ゴム17の外周面に各別に当接している。なお、調整ゴム25は、分割ゴム17と接触していなくてもよい。
調整ゴム25は、他の部材に対して非接着状態で、支持突部16と外筒11の内周面とにより径方向に挟まれるとともに、中間筒13により前記軸方向の両側から支持されている。なお、調整ゴム25は、本体ゴム14、支持突部16、中間筒13、および外筒11の内周面のうちの少なくとも一つに接着されてもよい。調整ゴム25における前記軸方向の両端部は、前記軸方向に圧縮変形した状態で、中間筒13に当接している。なお、調整ゴム25は、前記軸方向に圧縮変形していなくてもよい。
図2に示されるように、本体ゴム14および調整ゴム25それぞれの荷重変位曲線は、荷重および変位が零の初期状態を含む第1線部L1と、第1線部L1より荷重および変位が大きく、第1線部L1の接線より接線の傾きが小さい第2線部L2と、第1線部L1と第2線部L2とを接続する非線形の第3線部L3と、を備えている。
調整ゴム25における第1線部L1の接線の傾きは、本体ゴム14における第1線部L1の接線の傾きより大きくなっている。本体ゴム14における第2線部L2の接線の傾きは、調整ゴム25における第2線部L2の接線の傾きより大きくなっている。
なお、第2線部L2の接線の傾きは、調整ゴム25と本体ゴム14とで同じにしてもよいし、調整ゴム25の方を本体ゴム14より大きくしてもよい。
調整ゴム25は、第1線部L1および第3線部L3の変位領域では、本体ゴム14より硬く、第3線部L3の変位領域を超えて第2線部L2の変位領域に達すると、本体ゴム14より軟らかくなっている。
図示の例では、調整ゴム25における第3線部L3の荷重の最小値は、本体ゴム14における第3線部L3の荷重の最大値より大きくなっている。調整ゴム25における第3線部L3の変位の最大値は、本体ゴム14における第3線部L3の変位の最大値より大きくなっている。調整ゴム25における第3線部L3の荷重変位領域(積分値)が、本体ゴム14における第3線部L3の荷重変位領域(積分値)より大きくなっている。
以上説明したように、本実施形態による防振ブッシュ1によれば、本体ゴム14および調整ゴム25それぞれの荷重変位曲線において、荷重および変位が零の初期状態を含む第1線部L1の接線の傾きが、調整ゴム25の方が本体ゴム14より大きくなっているので、内筒12および外筒11の径方向の相対変位が小さい状態では、調整ゴム25が本体ゴム14より硬くなる。
そして、調整ゴム25が、前記軸方向で互いに隣り合う分割ゴム17同士の間に設けられた支持突部16と、外筒11の内周面と、により径方向に挟まれているので、内筒12および外筒11が径方向に相対変位する過程において、変位が小さいときから調整ゴム25が弾性変形するため、この変位が小さいときには、図2に1点鎖線で示されるように、本体ゴム14より硬い調整ゴム25のばね特性が支配的に発現する。
一方、内筒12および外筒11が径方向に相対変位する過程において、調整ゴム25が、第1線部L1から第2線部L2の変位領域に達し、内筒12および外筒11の径方向の相対変位が大きくなると、本体ゴム14が調整ゴム25より硬くなるので、図2に1点鎖線で示されるように、本体ゴム14のばね特性が支配的に発現する。
以上より、内筒12および外筒11の径方向の相対変位が小さい状態では、防振ブッシュ1のばね定数が本体ゴム14と比べて高くなる一方、この変位が大きくなったときには、防振ブッシュ1のばね定数が本体ゴム14のばね定数に近付くこととなり、例えば、操舵時の操縦安定性、および乗り心地性を両立させること等ができる。
調整ゴム25が、本体ゴム14よりペイン効果が大きい材質で形成されているので、内筒12および外筒11が径方向に相対変位する過程において、この変位が大きくなったときに、調整ゴム25のばね定数を大きく低減することが可能になり、図2に示されるように、本体ゴム14における第2線部L2の接線の傾きを、調整ゴム25における第2線部L2の接線の傾きより大きくすることができる。
これにより、内筒12および外筒11が径方向に相対変位する過程において、調整ゴム25が、第3線部L3の変位領域を超えて第2線部L2の変位領域に達し、内筒12および外筒11の径方向の相対変位が大きくなった状態で、確実に本体ゴム14を調整ゴム25より硬くすることができる。
本体ゴム14および調整ゴム25が互いに別体となっているので、例えば、弾性率等の機械的性質、若しくは寸法が互いに異なる複数種の調整ゴム25を準備しておくことにより、防振性能の決定を受けたときに、最適な調整ゴム25を選択して、所望の防振性能を具備した防振ブッシュ1を組み立てることが可能になり、防振性能の決定を受けてから防振ブッシュ1の試作品を納入するまでの期間を短縮することができる。
本体ゴム14が、前記軸方向に間隔をあけて設けられた複数の分割ゴム17を備えていることから、例えば、配合を変える等して、これらの分割ゴム17の各材質を互いに異ならせることも可能になり、防振性能に係る様々な要求に対応することができる。
中間筒13の内周面、および内筒12の外周面を互いに連結した本体ゴム14が、中間筒13および内筒12に非接着となっているので、例えば、弾性率等の機械的性質、若しくは寸法が互いに異なる複数種の本体ゴム14、および寸法の異なる複数種の中間筒13等を予め準備しておき、防振性能の決定を受けたときに、最適な本体ゴム14および中間筒13等を選択して、防振ブッシュ1を組み立てることができる。これにより、防振性能の決定を受けてから、例えば、内筒12をインサート品として本体ゴム14を加硫成形するための金型等を設計、製作する工数を無くすことが可能になり、短い期間で所望の防振性能を具備した防振ブッシュ1を得ることができる。
分割ゴム17が、支持突部16と中間筒13とにより、前記軸方向に挟まれて固定されているので、分割ゴム17が、内筒12および中間筒13に対して非接着であっても、分割ゴム17が、内筒12および中間筒13に対して前記軸方向に位置ずれするのを防ぐことができるとともに、支持突部16に対する中間筒13の前記軸方向に沿う位置を各別に調整することで、各分割ゴム17の弾性変形量を変えて、各分割ゴム17の硬さ等を個別に調整することができる。
調整ゴム25が、他の部材に対して非接着状態で、支持突部16と外筒11の内周面とにより径方向に挟まれているので、調整ゴム25を容易に設けることができる。
調整ゴム25が、中間筒13により前記軸方向の両側から支持されているので、他の部材に対して非接着状態にある調整ゴム25が、前記軸方向に位置ずれするのを防ぐことができる。
本体ゴム14における前記軸方向の外端部14aが、内筒12の外周面に形成された係止部18に係止されているので、本体ゴム14が、前記軸方向の両側から支持されることとなり、本体ゴム14が、内筒12および中間筒13に対して前記軸方向に位置ずれするのを確実に防ぐことができる。
膨出部15が、周方向の全長にわたって連続して延びる球面状に形成され、中間筒13の内周面が、前記軸方向に沿って支持突部16側から離れるに従い径方向の内側に向けて延びているので、内筒12および外筒11それぞれの中心軸線が互いに傾くこじり方向の入力振動を減衰、吸収することができる。
中間筒13の内周面における前記軸方向の外端部が、本体ゴム14を介して膨出部15の外周面と前記軸方向で対向しているので、本体ゴム14が、中間筒13の内周面と、支持突部16および膨出部15の外周面と、により前記軸方向に挟まれることとなり、支持突部16に対する中間筒13の前記軸方向に沿う位置の調整に伴い、本体ゴム14の弾性変形量を効果的に変更することが可能になり、本体ゴム14の硬さ等を容易かつ精度よく調整することができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
前記実施形態では、係止部18として、内筒12の外周面に形成された外側周溝19を画成する内面のうち、前記軸方向の外端に位置して前記軸方向の内側を向く外端面を示したが、内筒12に外側周溝19を形成せず、内筒12の外周面に、周方向に延びる突条部を形成し、突条部の表面のうち、前記軸方向の内端に位置して前記軸方向の内側を向く内端面を採用してもよい。
内筒12に膨出部15を設けず、内筒12の外周面に直接、支持突部16を設けてもよい。
本体ゴム14は、中間筒13の内周面、内筒12の外周面、および膨出部15の外周面のうちの少なくとも1つに接着されてもよい。
中間筒13の内周面における前記軸方向の外端部を、膨出部15の外周面における前記軸方向の中央部より径方向の外側に位置させてもよい。
中間筒13の内周面における前記軸方向の内端部を、支持突部16より径方向の内側に位置させてもよい。
中間筒13は、前記軸方向に移動可能に設けられてもよい。例えば、中間筒13の外周面に雄ねじ部を形成し、外筒11の内周面に、この雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を形成してもよい。
防振ブッシュは、トーションビーム式リアサスペンション、車両のエンジンマウント、建設機械に搭載された発電機のマウント、および工場等に設置される機械のマウント等に適用してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した実施形態および変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 防振ブッシュ
11 外筒
12 内筒
13 中間筒
14 本体ゴム
15 膨出部
16 支持突部
17 分割ゴム
25 調整ゴム
L1 第1線部
O 共通軸(中心軸線)

Claims (3)

  1. 振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に取付けられる外筒、および他方に取付けられるとともに、前記外筒の内側に配設された内筒と、
    前記外筒と前記内筒とを連結した本体ゴムと、を備え、
    前記本体ゴムは、この防振ブッシュの中心軸線に沿う軸方向に間隔をあけて設けられた複数の分割ゴムを備え、
    前記内筒の外周面において、前記軸方向で互いに隣り合う前記分割ゴム同士の間に位置する部分に、径方向の外側に向けて突出した支持突部が設けられ、
    前記支持突部と前記外筒の内周面とにより径方向に挟まれた調整ゴムを備え、
    前記本体ゴムおよび前記調整ゴムそれぞれの荷重変位曲線は、
    荷重および変位が零の初期状態を含む第1線部と、
    前記第1線部より荷重および変位が大きく、前記第1線部の接線より接線の傾きが小さい第2線部と、を備え、
    前記第1線部の接線の傾きが、前記調整ゴムの方が前記本体ゴムより大きく、
    前記調整ゴムは、前記第1線部から前記第2線部の変位領域に達すると、前記本体ゴムより軟らかくなる、防振ブッシュ。
  2. 前記外筒と前記内筒との間に中間筒が配設され、
    前記本体ゴムは、前記中間筒の内周面および前記内筒の外周面を、互いに非接着状態で連結し、かつ前記中間筒を介して前記外筒と前記内筒とを連結し、
    前記内筒の外周面における前記軸方向の中間部に、径方向の外側に膨出した膨出部が設けられ、
    前記膨出部の外周面における前記軸方向の中央部に、前記支持突部が設けられ、
    前記中間筒および前記分割ゴムは、前記支持突部を前記軸方向に挟む両側に各別に配設され、
    前記分割ゴムは、前記膨出部の外周面に設けられるとともに、前記支持突部と前記中間筒とにより、前記軸方向に挟まれて固定されている、請求項1に記載の防振ブッシュ。
  3. 前記調整ゴムは、他の部材に対して非接着状態で、前記支持突部と前記外筒の内周面とにより径方向に挟まれるとともに、前記中間筒により前記軸方向の両側から支持されている、請求項2に記載の防振ブッシュ。
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