JP2022020958A - 照明装置およびプロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】光利用効率が高く、色再現性に優れた白色の照明光を生成できる、照明装置及びプロジェクターを提供する。【解決手段】本発明の照明装置は、第1波長帯の第1光を射出する第1発光素子と、第1光の一部を、第1波長帯とは異なる第2波長帯並びに第1波長帯及び第2波長帯とは異なる第3波長帯を含む第2光に変換し、第1光の他の一部を拡散して射出する波長変換素子と、第2波長帯を有する第3光を射出する第2発光素子と、第1光を反射して波長変換素子に入射させ、第2光のうち第2波長帯を有する第4光を反射し、第3光を反射する第1領域と、第1光および第2光を透過する第2領域と、を有する第1光学素子と、第1光を透過して第1光学素子に入射させ、第4光を反射して第1領域を経由して波長変換素子に入射させる第2光学素子と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、照明装置およびプロジェクターに関する。
プロジェクターに用いる照明装置として、青色レーザー光と、青色レーザー光で励起して生成した黄色蛍光とを合成して白色光を生成する技術がある(例えば、下記特許文献1参照)。黄色蛍光は赤色成分が不足するため、上記照明装置から射出される白色光のホワイトバランスを最適化することは難しかった。これに対し、赤色光源から射出した赤色光を黄色蛍光に加えることで白色光を生成する照明装置がある(例えば、下記特許文献2参照)。
特開2017-194523号公報 特開2020-052236号公報
上記照明装置では、赤色光を合成する合成素子が蛍光の光路上に配置されるため、蛍光に含まれる赤色成分が合成素子により反射されてしまい、照明光として利用できず、蛍光の光利用効率が低下してしまう。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様によれば、第1波長帯の第1光を射出する第1発光素子と、前記第1光の一部を、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯並びに前記第1波長帯および前記第2波長帯とは異なる第3波長帯を有する第2光に変換し、前記第1光の他の一部を拡散して射出する波長変換素子と、前記第2波長帯を有する第3光を射出する第2発光素子と、前記第1光を反射して前記波長変換素子に入射させ、前記第2光のうち前記第2波長帯を有する第4光を反射し、前記第3光を反射する第1領域と、前記第1光を透過し、前記第2光を透過する第2領域と、を有する第1光学素子と、前記第1光を透過して前記第1光学素子に入射させ、前記第4光を反射して前記第1領域を経由して前記波長変換素子に入射させる第2光学素子と、を備える照明装置が提供される。
本発明の第2態様によれば、第1波長帯の第1光を射出する第1発光素子と、前記第1光の一部を、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯並びに前記第1波長帯および前記第2波長帯とは異なる第3波長帯を有する第2光に変換し、前記第1光の他の一部を拡散して射出する波長変換素子と、前記第2波長帯を有する第3光を射出する第2発光素子と、前記第1光を透過して前記波長変換素子に入射させ、前記第2光のうち前記第2波長帯を有する第4光を透過し、前記第3光を透過する第1領域と、前記第1光を反射し、前記第2光を反射する第2領域と、を有する第1光学素子と、前記第1光を透過して前記第1光学素子に入射させ、前記第4光を反射して前記第1領域を経由して前記波長変換素子に入射させる第2光学素子と、を備える照明装置が提供される。
本発明の第3態様によれば、本発明の第1態様又は第2態様の照明装置と、前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備えるプロジェクターが提供される。
第1実施形態に係るプロジェクターの概略構成図である。 第1実施形態の照明装置の概略構成図である。 第2実施形態の照明装置の概略構成図である。 第3実施形態の照明装置の概略構成図である。 第4実施形態の照明装置の概略構成図である。 第1変形例の第1光学素子の要部構成図である。 第2変形例の第1光学素子の要部構成図である。 第3変形例の波長変換素子の断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図面を用いて説明する。
以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
本実施形態に係るプロジェクターの一例について説明する。
図1は、本実施形態に係るプロジェクターの概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のプロジェクター1は、スクリーンSCR上にカラー映像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクター1は、照明装置2と、色分離光学系3と、光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bと、合成光学系5と、投射光学装置6と、を備えている。照明装置2の構成については、後で説明する。
色分離光学系3は、第1ダイクロイックミラー7aと、第2ダイクロイックミラー7bと、反射ミラー8aと、反射ミラー8bと、反射ミラー8cと、リレーレンズ9aと、リレーレンズ9bと、を備えている。色分離光学系3は、照明装置2から射出された照明光Lを赤色光LRと緑色光LGと青色光LBとに分離し、赤色光LRを光変調装置4Rに導き、緑色光LGを光変調装置4Gに導き、青色光LBを光変調装置4Bに導く。
フィールドレンズ10Rは、色分離光学系3と光変調装置4Rとの間に配置され、入射した光を略平行化して光変調装置4Rに向けて射出する。フィールドレンズ10Gは、色分離光学系3と光変調装置4Gとの間に配置され、入射した光を略平行化して光変調装置4Gに向けて射出する。フィールドレンズ10Bは、色分離光学系3と光変調装置4Bとの間に配置され、入射した光を略平行化して光変調装置4Bに向けて射出する。
第1ダイクロイックミラー7aは、赤色光成分を透過させ、緑色光成分および青色光成分を反射させる。第2ダイクロイックミラー7bは、緑色光成分を反射させ、青色光成分を透過させる。反射ミラー8aは、赤色光成分を反射させる。反射ミラー8bおよび反射ミラー8cは、青色光成分を反射させる。
第1ダイクロイックミラー7aを透過した赤色光LRは、反射ミラー8aで反射し、フィールドレンズ10Rを透過して赤色光用の光変調装置4Rの画像形成領域に入射する。
第1ダイクロイックミラー7aで反射した緑色光LGは、第2ダイクロイックミラー7bでさらに反射し、フィールドレンズ10Gを透過して緑色光用の光変調装置4Gの画像形成領域に入射する。第2ダイクロイックミラー7bを透過した青色光LBは、リレーレンズ9a、入射側の反射ミラー8b、リレーレンズ9b、射出側の反射ミラー8c、およびフィールドレンズ10Bを経て青色光用の光変調装置4Bの画像形成領域に入射する。
光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bのそれぞれは、入射された色光を画像情報に応じて変調し、画像光を形成する。光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bのそれぞれは、液晶ライトバルブから構成されている。図示を省略したが、光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bの光入射側に、入射側偏光板がそれぞれ配置されている。光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bの光射出側に、射出側偏光板がそれぞれ配置されている。
合成光学系5は、光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bから射出された各画像光を合成してフルカラーの画像光を形成する。合成光学系5は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視で略正方形状をなすクロスダイクロイックプリズムで構成されている。直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。
合成光学系5から射出された画像光は、投射光学装置6によって拡大投射され、スクリーンSCR上で画像を形成する。すなわち、投射光学装置6は、光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bにより変調された光を投射する。投射光学装置6は、複数の投射レンズで構成されている。
本実施形態の照明装置2の一例について説明する。
図2は、照明装置2の概略構成図である。
図2に示すように、本実施形態の照明装置2は、第1発光素子20と、ホモジナイザー光学系21と、第1光学素子22と、ピックアップ光学系23と、波長変換素子24と、第2光学素子25と、第2発光素子26と、インテグレーター光学系27と、偏光変換素子28と、重畳レンズ29と、を備えている。
以下においては、XYZ直交座標系を用い、第1発光素子20から射出される青色光BLの主光線に平行な軸をX軸と定義し、波長変換素子24から射出される蛍光YLの主光線に平行な軸をY軸と定義し、X軸およびY軸に直交する軸をZ軸と定義する。
また、青色光BLの主光線に沿う軸を第1発光素子20の光軸AX1と称する。すなわち、第1発光素子20の光軸AX1は、X軸と平行である。蛍光YLの主光線に沿う軸を波長変換素子24の光軸AX2と称する。すなわち、波長変換素子24の光軸AX2は、Y軸と平行である。本実施形態において、光軸AX2は、照明装置2の照明光軸AXに一致する。
本実施形態において、第1発光素子20と、ホモジナイザー光学系21と、第2光学素子25と、第2発光素子26と、第1光学素子22とは、光軸AX1上に配置されている。波長変換素子24と、ピックアップ光学系23と、第1光学素子22と、インテグレーター光学系27と、偏光変換素子28と、重畳レンズ29とは、光軸AX2上に配置されている。
第1発光素子20は、少なくも1つの青色半導体レーザーから構成され、青色光BLを射出する。青色半導体レーザーは、例えば380nm~490nmの範囲内にピーク波長を有する第1波長帯の青色光(第1光)BLを射出する。青色半導体レーザーから射出される青色光BLは所定方向に偏光する直線偏光である。
第2発光素子26は、少なくも1つの赤色LEDから構成され、赤色光RLを射出する。赤色LEDは、例えば600nm~800nmの範囲内にピーク波長を有する第2波長帯の赤色光(第3光)BLを射出する。本実施形態において、第2発光素子26から射出された赤色光RLは平行光束として第1光学素子22に入射する。なお、赤色LEDから射出される赤色光RLは所定の偏光方向を有しないランダム偏光である。
ここで、赤色光RLの主光線に沿う軸を第2発光素子26の光軸AX3と称する。第2発光素子26の光軸AX3は、X軸と平行である。本実施形態において、第2発光素子26の光軸AX3は、第1発光素子20の光軸AX1に一致する。
第1発光素子20から射出された青色光BLは平行光束としてホモジナイザー光学系21に入射する。なお、必要に応じて、第1発光素子20とホモジナイザー光学系21との間にアフォーカル光学系を設けて、青色光BLの光束径を縮小する。アフォーカル光学系によって青色光BLの光束径を縮小することで、ホモジナイザー光学系21のサイズを小型化できる。
ホモジナイザー光学系21は、被照明領域において光線束の照度分布を均一な分布、いわゆるトップハット分布に変換する。ホモジナイザー光学系21は、第1マルチレンズアレイ21aと第2マルチレンズアレイ21bとで構成される。
ホモジナイザー光学系21を通過した青色光BLは、第2光学素子25に入射する。第2光学素子25はダイクロイックミラーにより構成される。第2光学素子25を構成するダイクロイックミラーは、青色波長帯の光を透過し、赤色波長帯を反射させる特性を有する。第2光学素子25は青色光BLを透過させて第1光学素子22に入射させる。
第2光学素子25を透過した青色光BLは第1光学素子22に入射する。第1光学素子22は、照明光軸AX及び光軸AX1並びに光軸AX3及び光軸AX2それぞれに対して45°の角度をなすように配置されている。第1光学素子22は、青色光BLを波長変換素子24に向けて反射する。第1光学素子22の構成については後述する。
第1光学素子22で反射された青色光BLはピックアップ光学系23に入射する。ピックアップ光学系23は、第1光学素子22と波長変換素子24との間に設けられている。ピックアップ光学系23は、第1レンズ23a及び第2レンズ23bからなる2枚の凸レンズで構成される。なお、ピックアップ光学系23を構成するレンズの数は特に限定されない。ピックアップ光学系23は、第1光学素子22で反射された青色光BLを集光し、波長変換素子24に入射させる。
波長変換素子24は、基材41と、波長変換層42と、反射層43と、ヒートシンク44と、を備えている。本実施形態において、波長変換層42は、蛍光体から構成されている。本実施形態の波長変換素子24として、モーター等によって回転可能とされていない反射型の波長変換素子が用いられる。
波長変換層42は、青色光BLが入射する第1面42aと、第1面42aとは異なる第2面42bと、を有する。波長変換層42は、基材41に接合材(図示略)を介して保持されている。接合材として、例えばナノ銀焼結金属材料が用いられる。波長変換層42は、例えばイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系の蛍光体が焼結された焼結体で構成されている。
波長変換素子24は、青色光BLを、第1波長帯とは異なる第3波長帯の蛍光YLに波長変換する。蛍光YLは、例えば495~800nmの範囲内にピーク波長を有する黄色光である。蛍光(第2光)YLは、第1波長帯(380nm~490nm)とは異なる第2波長帯(600~800nm)の赤色成分、並びに、第1波長帯及び第2波長帯とは異なる、例えば、495~570nmの範囲にピーク波長を有する第3波長帯の緑色成分を含む光である。なお、蛍光YLは所定の偏光方向を有しない非偏光または無偏光の光である。
本実施形態の波長変換層42を構成する蛍光体は、内部に光を散乱させるための散乱要素を含んでいる。散乱要素として、例えば複数の気孔が用いられる。上記の構成により、波長変換素子24に入射した青色光BLのうち、一部の青色光BLは波長変換層42において波長変換され、蛍光YLに変換される。一方、他の一部の青色光BLは、蛍光YLに波長変換される前に散乱要素によって散乱し、波長変換されることなく波長変換素子24の外部に射出される。このとき、青色光BLは、蛍光YLの角度分布と略同様の角度分布に拡散された状態で波長変換素子24から射出される。
反射層43は波長変換層42の第2面42bに設けられる。反射層43は基材41と波長変換層42との間に設けられる。反射層43は、波長変換層42から入射する青色光BL及び蛍光YLをピックアップ光学系23に向けて反射させる。反射層43は、例えば誘電体多層膜、金属ミラーおよび増反射膜等を含む積層膜で構成されている。また、反射層43は、例えば誘電体多層膜、金属ミラーおよび増反射膜等を含む多層膜で構成されていてもよい。
ヒートシンク44は、複数のフィンを有している。ヒートシンク44は、基材41を挟んで波長変換層42と対向して設けられている。ヒートシンク44は、例えば金属接合によって基材41に固定される。波長変換素子24においては、ヒートシンク44を介して放熱できるため、波長変換層42の熱劣化を抑えることができる。
以上のように本実施形態の波長変換素子24は、青色光BLの一部を、黄色光である蛍光YLに変換し、青色光BLの他の一部を拡散して射出する。すなわち、波長変換素子24は、青色光BL及び蛍光YLを含む白色の光WLをピックアップ光学系23に向けて射出する。波長変換素子24から射出された青色光BL及び蛍光YLは、ピックアップ光学系23で平行化された後、第1光学素子22に入射する。
第1光学素子22は、透光性を有する透明基板50と、透明基板50の一面に設けられたダイクロイックミラー51と、を有する。なお、透明基板50の表面には必要に応じてARコート膜を形成してもよい。
本実施形態の第1光学素子22は、第1領域50Aと第2領域50Bとを含む。第1領域50Aは透明基板50のうちダイクロイックミラー51が設けられた部位で構成され、第2領域50Bは透明基板50のうちダイクロイックミラー51が設けられない部位で構成される。
第1領域50Aは、照明光軸及び光軸AX1並びに光軸AX3及び光軸AX2が交差する第1光学素子22の中央に設けられている。第2領域50Bは、第1領域50Aの周囲を囲むように第1光学素子22の外縁部に設けられている。
ダイクロイックミラー51は、青色波長帯の光及び赤色波長帯を反射させ、黄色波長帯の光を透過させる特性を有する。そのため、ダイクロイックミラー51は、第1発光素子20から射出される青色光BLと、第2発光素子26から射出される赤色光RLと、を反射する。
本実施形態において、第1発光素子20及び第2発光素子26は、第1発光素子20の第1領域50Aを挟んで互いに対向して配置される。すなわち、第1発光素子20及び第2発光素子26と第1領域50Aとは直線上に並んで配置されている。このようなレイアウトを採用することで、第1発光素子20及び第2発光素子26から射出される光の主光線上に第1領域50Aが配置されるため、第1領域50Aの大きさが小型化される。
また、本実施形態の第1発光素子20では、第1発光素子20及び第2発光素子26から射出した光を入射させる第1領域50Aを、当該第1光学素子22の中央に設けている。この構成によれば、第2領域50Bを第1光学素子22の中央に設ける構造を採用する場合に比べて、第1発光素子20及び第2発光素子26の構成を単純化することができる。
本実施形態において、波長変換素子24から射出されてピックアップ光学系23で平行化された蛍光YL及び青色光BLを含む光WLの外縁部は第1光学素子22の第2領域50Bに入射する。ダイクロイックミラー51が設けられない第2領域50Bは透明基板50で構成されるため、青色光BL及び蛍光YLは第2領域50Bを透過する。
一方、波長変換素子24から射出されてピックアップ光学系23で平行化された光WLの中央部は第1光学素子22の第1領域50Aに設けられたダイクロイックミラー51に入射する。波長変換素子24から射出された光WLに含まれる青色光BLはダイクロイックミラー51により第1発光素子20に向けて反射される。
本実施形態において、波長変換素子24から射出された光WLの蛍光YLは、上述のように第2波長帯の赤色成分と第3波長帯の緑色成分とを含む光である。以下、蛍光YLのうち第2波長帯を有する赤色成分の光を赤色光(第4光)RL1と称し、蛍光YLのうち第3波長帯を有する緑色成分の光を緑色光GLと称す。
本実施形態において、ダイクロイックミラー51は第2発光素子26から射出された第2波長帯の赤色光RLを反射することから、同様に赤色光RL1を反射する。
よって、波長変換素子24から射出された光WLの中央部に含まれた青色光BL及び赤色光RL1は第1発光素子20の第1領域50Aで反射される。なお、光WLの中央部に含まれる蛍光YLのうちの緑色光GLは第1光学素子22の第1領域50Aを透過する。
第1領域50Aで反射された青色光BL及び赤色光RL1は、第2光学素子25に入射する。第2光学素子25は、第1光学素子22とホモジナイザー光学系21との間に設けられている。
第2光学素子25は、上述のように、青色波長帯の光を透過し、赤色波長帯を反射させる特性を有する。そのため、第2光学素子25は、赤色光RL1を反射して第1光学素子22の第1領域50Aに入射させる。第2光学素子25で反射された赤色光RL1は、第1領域50Aに設けられたダイクロイックミラー51によって反射され、ピックアップ光学系23で集光されて波長変換素子24に入射する。すなわち、第2光学素子25は、赤色光RL1を反射して第1領域50Aを経由して波長変換素子24に入射させる。波長変換素子24に戻った赤色光RL1は、波長変換層42に含まれる散乱要素によって散乱されることで進行方向が変化させられ、波長変換素子24から再度射出され、第1光学素子22の第2領域50Bを通過することによって、再利用される。また、波長変換素子24に戻った赤色光RL1は、波長変換層42によって、吸収や波長変換されることがない。以上のように波長変換素子24に戻った赤色光RL1は照明光として再利用されるため、光損失の発生を低減することができる。
一方、第2光学素子25に入射した青色光BLは第2光学素子25を透過して第1発光素子20側に戻る。この場合において、ダイクロイックミラー51のサイズを小さくしておくことにより、ダイクロイックミラー51で反射されて第1発光素子20側に戻ることで損失となる青色光BLを少なくできる。
以上のように本実施形態の照明装置2は、第1光学素子22の第1領域50Aから赤色光RLと緑色光GLとを含む黄色の光WL1をインテグレーター光学系27に向けて射出し、第1光学素子22の第2領域50Bから蛍光YLと青色光BLとを含む白色の光WL2をインテグレーター光学系27に向けて射出する。以下、光WL1及び光WL2を総称して照明光Lと称す。
本実施形態の照明装置2は、第2発光素子26から射出した赤色光RLを照明光Lに用いることで、黄色の蛍光YLのみでは不足する赤色成分を補った照明光Lを生成して射出することができる。
本実施形態の照明装置2において、赤色光RLは照明光Lの中央に位置する。よって、仮に赤色光RLの平行度にばらつきが生じた場合でも、赤色光RLはインテグレーター光学系27に効率良く入射するので、赤色光RLを効率良く後段の光学系に入射させることができる。したがって、赤色光RLを効率良く利用することができる。
インテグレーター光学系27は、第1マルチレンズアレイ27aと、第2マルチレンズアレイ27bと、を有する。第1マルチレンズアレイ27aは、照明光Lを複数の部分光束に分割するための複数の第1レンズ27amを有する。
第1マルチレンズアレイ27aのレンズ面、すなわち第1レンズ27amの表面と、光変調装置4R,4G,4Bの各々の画像形成領域とは、互いに共役の関係となっている。そのため、光軸AX2の方向から見て、第1レンズ27amの各々の形状は、光変調装置4R,4G,4Bの画像形成領域の形状と略相似形の矩形状である。これにより、第1マルチレンズアレイ27aから射出された部分光束の各々は、光変調装置4R,4G,4Bの画像形成領域にそれぞれ効率良く入射する。
第2マルチレンズアレイ27bは、第1マルチレンズアレイ27aの複数の第1レンズ27amに対応する複数の第2レンズ27bmを有する。第2マルチレンズアレイ27bは、重畳レンズ29とともに、第1マルチレンズアレイ27aの各第1レンズ27amの像を各光変調装置4R,4G,4Bの各々の画像形成領域の近傍に結像させる。
インテグレーター光学系27を透過した照明光Lは、偏光変換素子28に入射する。偏光変換素子28は、図示しない偏光分離膜と位相差板とをアレイ状に配列した構成を有する。偏光変換素子28は、照明光Lの偏光方向を所定の方向に揃える。具体的には、偏光変換素子28は、照明光Lの偏光方向を光変調装置4R,4G,4Bの入射側偏光板の透過軸の方向に揃える。
これにより、偏光変換素子28を透過した照明光Lから分離される赤色光LR、緑色光LG、および青色光LBの偏光方向は、各光変調装置4R,4G,4Bの入射側偏光板の透過軸方向に一致する。したがって、赤色光LR、緑色光LG、および青色光LBは、入射側偏光板でそれぞれ遮光されることなく、光変調装置4R,4G,4Bの画像形成領域にそれぞれ入射する。
本実施形態において、照明光Lに含まれる赤色光は、蛍光YLの赤色蛍光成分と赤色光RLとで構成される。仮に蛍光YLの赤色蛍光成分及び赤色光RLの偏光状態が異なった状態で偏光変換素子28に入射した場合、偏光変換素子28から射出された赤色蛍光成分及び赤色光RLの発光分布に差が生じることで色ムラの原因となるおそれがある。これに対して本実施形態の照明装置2では、蛍光YLは非偏光または無偏光であり、赤色光RLを射出する第2発光素子26として、ランダム偏光を射出するLEDを用いている。そのため、蛍光YL及び赤色光RLは、一定の偏光方向を持っていない状態という点で同様の偏光状態の光として偏光変換素子28に入射する。そのため、上述した色ムラの発生を抑制することができる。
偏光変換素子28を透過した照明光Lは、重畳レンズ29に入射する。重畳レンズ29は、インテグレーター光学系27と協働して、被照明領域である光変調装置4R,4G,4Bの各々の画像形成領域における照度分布を均一化する。
(第1実施形態の効果)
本実施形態の照明装置2は、第1波長帯の青色光BLを射出する第1発光素子20と、青色光BLの一部を、第1波長帯とは異なる第2波長帯の赤色成分並びに第1波長帯及び第2波長帯とは異なる第3波長帯の緑色成分を含む蛍光YLに変換し、青色光BLの他の一部を拡散して射出する波長変換素子24と、第2波長帯を有する赤色光RLを射出する第2発光素子26と、青色光BLを反射して波長変換素子24に入射させ、蛍光YLのうち第2波長帯を有する赤色光RL1を反射し、赤色光RLを反射する第1領域50Aと、青色光BLおよび蛍光YLを透過する第2領域50Bと、を有する第1光学素子22と、青色光BLを透過して第1光学素子22に入射させ、赤色光RL1を反射して第1領域50Aを経由して波長変換素子24に入射させる第2光学素子25と、を備える。
上記構成の照明装置2によれば、第2発光素子26から射出した赤色光RLを照明光Lに用いることで、蛍光YLのみでは不足する赤色成分を補った白色の照明光Lを生成できる。よって、色再現性の高い照明光Lを生成することができる。また、照明装置2では、第1領域50Aで反射された蛍光YLに含まれる赤色光RL1を第2光学素子25によって反射して波長変換素子24に戻すことができる。波長変換素子24に戻った赤色光RL1は、波長変換層42に含まれる散乱要素によって散乱されることで進行方向が変化させられ、波長変換素子24から再度射出され、第1光学素子22の第2領域50Bを通過することによって、再利用される。また、波長変換素子24に戻った赤色光RL1は、波長変換層42によって、吸収や波長変換されることがない。以上のように赤色光RL1を照明光Lとして再利用することで、蛍光YLの光利用効率を向上させることができる。
本実施形態の照明装置2において、第1領域50Aは、第1光学素子22の中央に設けられ、第2領域50Bは、第1領域50Aの周囲を囲むように設けられる構成としてよい。
この構成によれば、第2領域50Bを第1光学素子22の中央に設ける構造に比べて、第1発光素子20及び第2発光素子26の構成を単純化することができる。
本実施形態の照明装置2において、第1発光素子20及び第2発光素子26は、第1光学素子22の第1領域50Aを挟んで互いに対向して配置される構成としてもよい。
この構成によれば、第1発光素子20及び第2発光素子26から射出される光の主光線上に第1領域50Aが配置されるため、第1領域50Aの大きさを小型化できる。
本実施形態のプロジェクター1は、照明装置2と、照明装置2らの光を画像情報に応じて変調する光変調装置4R,4G,4Bと、光変調装置4R,4G,4Bにより変調された光を投射する投射光学装置6と、を備える。
本実施形態のプロジェクター1によれば、色再現性の高い照明光Lを射出するとともに光利用効率を向上させた照明装置2を備えるので、光効率が高く、色再現性の高い画像を表示するプロジェクターを提供できる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について、図面を用いて説明する。
第2実施形態のプロジェクターの構成は第1実施形態と同様であり、照明装置の一部の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターの全体構成および照明装置の共通構成の説明は省略する。なお、第1実施形態と共通の部材および構成については同じ符号を付す。
図3は第2実施形態の照明装置の概略構成図である。
図3に示すように、本実施形態の照明装置12は、第1発光素子20と、ホモジナイザー光学系21と、第1光学素子22Aと、ピックアップ光学系23と、波長変換素子24と、第2光学素子25と、第2発光素子26と、インテグレーター光学系27と、偏光変換素子28と、重畳レンズ29と、第3光学素子30と、を備えている。本実施形態において、第3光学素子30は、ピックアップ光学系23と第1光学素子22Aとの間に配置されている。
本実施形態の第1光学素子22Aは、透明基板50と、透明基板50の一面に設けられた偏光ビームスプリッター52と、を有する。本実施形態の第1光学素子22Aは、第1領域150Aと第2領域150Bとを含む。第1領域150Aは透明基板50のうち偏光ビームスプリッター52が設けられた部位で構成され、第2領域150Bは透明基板50のうち偏光ビームスプリッター52が設けられない部位で構成される。
偏光ビームスプリッター52は、所定方向の偏光成分である青色波長帯の光と赤色波長帯の光とを反射させ、緑色波長帯の光を透過させる色分離特性を有する。本実施形態において、青色光BLは第1方向に偏光する直線偏光である。青色光BLの偏光方向は、偏光ビームスプリッター52で反射される偏光方向(例えばS偏光)の偏光方向と一致している。本実施形態において、偏光ビームスプリッター52が設けられた第1領域150Aは、第1発光素子20から射出される青色光BLと、第2発光素子26から射出される赤色光RLと、を反射させる。
第1光学素子22Aの第1領域150Aで反射された青色光BLは第3光学素子30に入射する。第3光学素子30は、偏光ビームスプリッター52とピックアップ光学系23との間の光路中に配置された1/4波長板から構成されている。したがって、第1領域50Aで反射された青色光BLは第3光学素子30を透過することにより、円偏光の青色光BLc1に変換された後、ピックアップ光学系23に入射する。
波長変換素子24は、青色光BLc1の一部を、蛍光YLに変換し、青色光BLc1の他の一部を拡散して射出する。本実施形態において、波長変換素子24から射出されてピックアップ光学系23で平行化された蛍光YL及び青色光BLc1を含む光WLaの外縁部は第1光学素子22Aの第2領域150Bに入射する。偏光ビームスプリッター52が設けられない第2領域50Bは透明基板50で構成されるため、青色光BLc1及び蛍光YLは第2領域50Bを透過する。
一方、波長変換素子24から射出されてピックアップ光学系23で平行化された光WLaの中央部は第3光学素子30に入射する。これにより、青色光BLc1は、P偏光の青色光BLpに変換され、偏光ビームスプリッター52が設けられた第1領域150Aに入射する。なお、非偏光または無偏光である蛍光YLは第3光学素子30をそのまま透過し、第1領域150Aに入射する。
P偏光の青色光BLpは偏光ビームスプリッター52が設けられた第1領域150Aを透過する。なお、偏光ビームスプリッター52は第2発光素子26から射出された第2波長帯の赤色光RLを反射することから、同様に蛍光YLに含まれる赤色光RL1を反射する。第1領域150Aで反射された赤色光RL1は第2光学素子25で反射され、第1領域150A、第3光学素子30及びピックアップ光学系23を経由して波長変換素子24に入射する。波長変換素子24に戻った赤色光RL1は、波長変換層42に含まれる散乱要素によって散乱されることで進行方向が変化させられ、波長変換素子24から再度射出され、第1光学素子22の第2領域50Bを通過することによって、再利用される。また、波長変換素子24に戻った赤色光RL1は、波長変換層42によって、吸収や波長変換されることがない。
以上のように本実施形態の照明装置12は、第1光学素子22Aの第1領域150Aから赤色光RLと緑色光GLと青色光BLc1とを含む薄い黄色の光WL3をインテグレーター光学系27に向けて射出し、第1光学素子22Aの第2領域150Bから蛍光YLと青色光BLc1とを含む白色の光WL4をインテグレーター光学系27に向けて射出する。以下、光WL3及び光WL4を総称して照明光L1と称す。
(第2実施形態の効果)
本実施形態の照明装置12においても、照明光L1として第2発光素子26から射出した赤色光RLを用いることで、蛍光YLのみでは不足する赤色成分を補った照明光Lを生成することができる。また、本実施形態の照明装置12によれば、波長変換素子24で拡散反射されて第1領域150Aに入射した青色光BLc1の偏光方向をP偏光の青色光BLpに変換することで照明光L1として利用することができる。よって、第1実施形態の照明装置2によって得られる効果に加え、第1発光素子20から射出した青色光BLの光利用効率を向上させるという効果を得ることができる。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態について、図面を用いて説明する。
第3実施形態のプロジェクターの構成は第1実施形態と同様であり、照明装置の一部の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターの全体構成および照明装置の共通構成の説明は省略する。なお、第1実施形態と共通の部材および構成については同じ符号を付す。
図4は第3実施形態の照明装置の概略構成図である。
図4に示すように、本実施形態の照明装置13は、第1発光素子20と、ホモジナイザー光学系21と、第1光学素子22Bと、ピックアップ光学系23と、波長変換素子24と、第2光学素子25と、第2発光素子26と、インテグレーター光学系27と、偏光変換素子28と、重畳レンズ29と、を備えている。
第1実施形態の照明装置2において、第1光学素子22は青色光BLを反射して波長変換素子24に入射させ、蛍光YLのうち第2波長帯を有する赤色光RL1を反射し、赤色光RLを反射する第1領域50Aと、青色光BLおよび蛍光YLを透過する第2領域50Bと、を有していた。
これに対して、本実施形態の照明装置13において、第1光学素子22Bは青色光BLを透過して波長変換素子24に入射させ、蛍光YLのうち第2波長帯を有する赤色光RL1を透過し、赤色光RLを透過する第1領域250Aと、青色光BLおよび蛍光YLを反射する第2領域250Bと、を有している。
したがって、本実施形態の場合、第1発光素子20の光軸AX1および波長変換素子24の光軸AX2はX軸と平行である。第2発光素子26の光軸AX3はY軸と平行である。本実施形態において、第1発光素子20の光軸AX1は波長変換素子24の光軸AX2に一致する。第2発光素子26の光軸AX3は、照明装置13の照明光軸AXに一致する。
第1発光素子20と、ホモジナイザー光学系21と、第2光学素子25と、第1光学素子22Bと、ピックアップ光学系23と、波長変換素子24とは、光軸AX1,AX2上に配置されている。また、第2発光素子26と、第1光学素子22Bと、インテグレーター光学系27と、偏光変換素子28と、重畳レンズ29とは、光軸AX3上に配置されている。
本実施形態の第1光学素子22Bは、透光性を有する透明基板50と、透明基板50の一面に設けられたダイクロイックミラー53と、ダイクロイックミラー53の両側に設けられたミラー54と、を有する。本実施形態の第1光学素子22Bは、第1領域250Aと第2領域250Bとを含む。第1領域250Aは透明基板50のうちダイクロイックミラー53が設けられた部位で構成され、第2領域250Bは透明基板50のうちミラー54が設けられた部位で構成される。
ダイクロイックミラー53は、青色波長帯の光及び赤色波長帯を透過させ、緑色波長帯の光を反射させる特性を有する。そのため、ダイクロイックミラー53は、第1発光素子20から射出される青色光BL及び第2発光素子26から射出される赤色光RLを透過する。
本実施形態において、波長変換素子24から射出されてピックアップ光学系23で平行化された蛍光YL及び青色光BLを含む光WLの外縁部は第1光学素子22の第2領域250Bに入射する。第2領域250Bに入射した青色光BL及び蛍光YLは、第2領域250Bに設けられたミラー54によって反射される。
本実施形態において、波長変換素子24から射出された光WLの中央部に含まれた青色光BL及び赤色光RL1は第1光学素子20Bの第1領域250Aを透過する。なお、光WLの中央部に含まれる蛍光YLのうちの緑色光GLは第1光学素子22Bの第1領域250Aで反射される。
第1領域250Aを透過した青色光BL及び赤色光RL1は、第2光学素子25に入射する。第2光学素子25は、赤色光RL1を第1領域250Aに設けられたダイクロイックミラー53に向けて反射する。赤色光RL1は波長変換素子24に戻る。
以上のように本実施形態の照明装置13は、第1光学素子22Bの第1領域250Aから赤色光RLと緑色光GLとを含む黄色の光WL1をインテグレーター光学系27に向けて射出し、第1光学素子22Bの第2領域250Bから蛍光YLと青色光BLとを含む白色の光WL2をインテグレーター光学系27に向けて射出する。本実施形態において、光WL1及び光WL2を総称して照明光Lと称す。
(第3実施形態の効果)
本実施形態の照明装置13においても、第1実施形態の照明装置2と同様の効果を得ることができる。すなわち、照明装置13は、照明光Lとして第2発光素子26から射出した赤色光RLを用いることで、蛍光YLのみでは不足する赤色成分を補った照明光Lを生成することができる。また、色再現性の高い照明光Lを生成できる。また、照明装置13は、第1領域250Aを透過した蛍光YLに含まれる赤色光RL1を第2光学素子25によって反射して波長変換素子24に戻す。波長変換素子24に戻った赤色光RL1は、波長変換層42に含まれる散乱要素によって散乱されることで進行方向が変化させられ、波長変換素子24から再度射出され、第1光学素子22の第2領域50Bを通過することによって、再利用される。また、波長変換素子24に戻った赤色光RL1は、波長変換層42によって、吸収や波長変換されることがない。
(第4実施形態)
以下、本発明の第4実施形態について、図面を用いて説明する。
第4実施形態のプロジェクターの構成は第3実施形態と同様であり、照明装置の一部の構成が第3実施形態と異なる。そのため、プロジェクターの全体構成および照明装置の共通構成の説明は省略する。なお、第3実施形態と共通の部材および構成については同じ符号を付す。
図5は第4実施形態の照明装置の概略構成図である。
図5に示すように、本実施形態の照明装置14は、第1発光素子20と、ホモジナイザー光学系21と、第1光学素子22Cと、ピックアップ光学系23と、波長変換素子24と、第2光学素子25と、第2発光素子26と、インテグレーター光学系27と、偏光変換素子28と、重畳レンズ29と、第3光学素子30と、を備えている。本実施形態において、第3光学素子30は、ピックアップ光学系23と第1光学素子22Cとの間に配置されている。
本実施形態の第1光学素子22Cは、透明基板50と、透明基板50の一面に設けられた偏光ビームスプリッター55と、偏光ビームスプリッター55の両側に設けられたミラー54と、を有する。本実施形態の第1光学素子22Cは、第1領域350Aと第2領域350Bとを含む。第1領域350Aは透明基板50のうち偏光ビームスプリッター55が設けられた部位で構成され、第2領域350Bは透明基板50のうちミラー54が設けられた部位で構成される。
偏光ビームスプリッター55は、所定方向の偏光成分である青色波長帯の光と赤色波長帯の光とを透過させ、緑色の波長帯の光を反射させる色分離特性を有する。本実施形態において、青色光BLの偏光方向は、偏光ビームスプリッター55で透過する偏光方向(例えばP偏光成分)と一致している。偏光ビームスプリッター55が設けられた第1領域350Aは、第1発光素子20から射出される青色光BLと、第2発光素子26から射出される赤色光RLと、を透過させる。
第1光学素子22Cの第1領域350Aを透過した青色光BLは第3光学素子30を透過することにより、円偏光の青色光BLc2に変換された後、ピックアップ光学系23に入射する。
波長変換素子24は、青色光BLc2の一部を、蛍光YLに変換し、青色光BLc2の他の一部を拡散して射出する。本実施形態において、波長変換素子24から射出されてピックアップ光学系23で平行化された蛍光YL及び青色光BLc2を含む光WLbの外縁部は第1光学素子22Cの第2領域350Bに入射する。第2領域350Bに入射した青色光BLc2及び蛍光YLは、ミラー54によって反射される。
一方、波長変換素子24から射出されてピックアップ光学系23で平行化された光WLbの中央部は第3光学素子30に入射する。これにより、青色光BLc2は、S偏光の青色光BLsに変換され、偏光ビームスプリッター55が設けられた第1領域350Aに入射する。なお、非偏光または無偏光である蛍光YLは第3光学素子30をそのまま透過し、第1領域350Aに入射する。
S偏光の青色光BLsは偏光ビームスプリッター55が設けられた第1領域350Aで反射される。なお、偏光ビームスプリッター55は第2発光素子26から射出された第2波長帯の赤色光RLを透過することから、同様に蛍光YLに含まれる赤色光RL1を透過する。第1領域350Aを透過した赤色光RL1は第2光学素子25で反射され、第1領域350A、第3光学素子30及びピックアップ光学系23を経由して波長変換素子24に入射する。波長変換素子24に戻った赤色光RL1は、波長変換層42に含まれる散乱要素によって散乱されることで進行方向が変化させられ、波長変換素子24から再度射出され、第1光学素子22の第2領域50Bを通過することによって、再利用される。また、波長変換素子24に戻った赤色光RL1は、波長変換層42によって、吸収や波長変換されることがない。
以上のように本実施形態の照明装置14は、第1光学素子22Cの第1領域50Aから赤色光RLと緑色光GLと青色光BLc2とを含む薄い黄色の光WL5をインテグレーター光学系27に向けて射出し、第1光学素子22Cの第2領域50Bから蛍光YLと青色光BLc2とを含む白色の光WL6をインテグレーター光学系27に向けて射出する。以下、光WL5及び光WL6を総称して照明光L2と称す。
(第4実施形態の効果)
本実施形態の照明装置14においても、照明光L2として第2発光素子26から射出した赤色光RLを用いることで、蛍光YLのみでは不足する赤色成分を補った照明光Lを生成することができる。また、本実施形態の照明装置14によれば、波長変換素子24で拡散反射されて第1領域350Aに入射した青色光BLc2の偏光方向をS偏光の青色光BLsに変換することで照明光L2として利用することができる。よって、第1発光素子20から射出した青色光BLの光利用効率を向上させることができる。
(第1変形例)
以下、本発明の第1変形例として、第1光学素子の別の形態について、図面を用いて説明する。本変形例は第1実施形態の第1光学素子22の変形例である。なお、第1実施形態と共通の部材については同じ符号を付し、詳細については説明を省略する。
図6は第1変形例の第1光学素子の要部構成図である。
図6に示すように、本変形例の第1光学素子122は、透明基板50と、ダイクロイックミラー(光学膜)51と、第1プリズム部材60と、第2プリズム部材61と、を有する。
本変形例において、第1プリズム部材60及び第2プリズム部材61は、断面が直角二等辺三角形状の断面を有する三角プリズムで構成される。
第1プリズム部材60は、第1側面60a、第2側面60b及び第3側面60cを有する。第1側面60aは、三角プリズムのうち斜辺をなす側面であり、第2側面60b及び第3側面60cは、三角プリズムのうち互いに直交する2つの隣辺をなす側面である。第2側面60b及び第3側面60cは、それぞれ第1側面60aに対して45度で交差する。なお、第2側面60b及び第3側面60cには必要に応じてARコート膜を形成してもよい。
第2プリズム部材61は、第1側面61a、第2側面61b及び第3側面61cを有する。第1側面61aは、三角プリズムのうち斜辺をなす側面であり、第2側面61b及び第3側面61cは、三角プリズムのうち互いに直交する2つの隣辺をなす側面である。第2側面61b及び第3側面61cは、それぞれ第1側面61aに対して45度で交差する。なお、第2側面61b及び第3側面61cには必要に応じてARコート膜を形成してもよい。
本変形例の第1光学素子122において、ダイクロイックミラー51は第1プリズム部材60の第1側面60aに設けられ、第2光学素子25は第1プリズム部材60の第2側面60bに設けられている。すなわち、第1プリズム部材60は、ダイクロイックミラー51及び第2光学素子25を支持する支持部材として機能する。
第1プリズム部材60及び第2プリズム部材61は不図示の透明接着剤を介して透明基板50に接合されている。すなわち、透明基板50は第1プリズム部材60及び第2プリズム部材61に挟まれている。ダイクロイックミラー51は、第1プリズム部材60と透明基板50との間に設けられる。
本変形例の第1光学素子122は、第1プリズム部材60の第2側面60bと第2プリズム部材61の第2側面61bとが平行、かつ、第1プリズム部材60の第3側面60cと第2プリズム部材61の第3側面61cとが平行となるように、構成される。
本変形例の第1光学素子122は、光軸AX2と第2側面60b,61bとが平行となり、光軸AX1と第3側面60c,61cとが平行となるように、照明装置の光路内に設置される。
(第1変形例の効果)
第1光学素子122は、第2側面60b,61bが互いに平行であり、第3側面60c,61cが互いに平行であるため、光軸AX1,AX2に対する位置合わせが容易とされる。
本変形例の第1光学素子122によれば、第1プリズム部材60及び第2プリズム部材61の各側面60b,60c,61b,61cに対して光の主光線が垂直方向から入射あるいは射出されるようになる。よって、第1プリズム部材60及び第2プリズム部材61を用いる構造を採用する場合において、各プリズム部材60,61を透過する際、光の屈折や反射によって光の進行方向が変化することで生じる光損失の発生を抑制できる。
また、本変形例の第1光学素子122において、第1プリズム部材60は第2光学素子25を支持する支持部材として機能する。この構成によれば、第2光学素子25とダイクロイックミラー51とが近接して配置されるので、ダイクロイックミラー51で反射された赤色光RL1の光束が拡がる前に第2光学素子25に入射させることができる。よって、赤色光RLが拡がることによって第2光学素子25に入射しなくなることによる光損失の発生を抑制できる。
例えば、第1側面60aにダイクロイックミラー51を貼り付け、第2側面60bに第2光学素子25を貼り付けた第1プリズム部材60と、第2プリズム部材61とを透明基板50に接合することで本変形例の第1光学素子122を製造することができる。よって、第1光学素子122の製造方法が容易となる。なお、第2側面60bに第2光学素子25が有するダイクロイックミラーを直接、蒸着により形成してもよい。
また、本構成は第2実施形態の第1光学素子22Aにも適用可能である。この場合において、第1光学素子122のダイクロイックミラー51は、偏光ビームスプリッター52に置換される。第1プリズム部材60を第3光学素子30の支持部材として利用してもよい。より具体的には、第3光学素子30を第1プリズム部材60の第3側面60cに配置してもよい。この構成によれば、第3光学素子30の支持部材が不要となるので、部品点数の増加を抑制できる。
(第2変形例)
以下、本発明の第2変形例として、第1光学素子の別の形態について、図面を用いて説明する。本変形例は第3実施形態の第1光学素子22Bの変形例である。なお、第3実施形態と共通の部材については同じ符号を付し、詳細については説明を省略する。
図7は第2変形例の第1光学素子の要部構成図である。
図7に示すように、本変形例の第1光学素子222は、透明基板50と、ダイクロイックミラー53と、ミラー54と、第1プリズム部材60と、第2プリズム部材61と、を有する。本変形例において、ダイクロイックミラー53は、第2プリズム部材61と透明基板50との間に挟まれている。
本変形例の第1光学素子222において、ダイクロイックミラー53は第2プリズム部材61の第1側面61aに設けられ、第2光学素子25は第1プリズム部材60の第2側面60bに設けられている。
本変形例において、第1プリズム部材60は第2光学素子25を支持する支持部材として機能し、第2プリズム部材61はダイクロイックミラー53の支持部材として機能する。
なお、ダイクロイックミラー53及びミラー54は透明基板50の反対面側、すなわち、第1プリズム部材60側に設けられてもよい。この場合、ダイクロイックミラー53は第1プリズム部材60の第1側面60aに設けられる。このとき、第1プリズム部材60は第2光学素子25及びダイクロイックミラー53を支持する支持部材として機能し、第2プリズム部材61はダイクロイックミラー53の支持部材として機能する。
本変形例の第1光学素子222は、光軸AX3と第2側面60b,61bとが平行となり、光軸AX1と第3側面60c,61cとが平行となるように、照明装置の光路内に設置される。
なお、本構成は第4実施形態の第1光学素子22Cにも適用可能である。この場合において、第1光学素子222のダイクロイックミラー53は、偏光ビームスプリッター55に置換される。第2プリズム部材61を第3光学素子30の支持部材として利用してもよい。より具体的には、第3光学素子30を第1プリズム部材60の第3側面60cに配置してもよい。この構成によれば、第3光学素子30の支持部材が不要となるので、部品点数の増加を抑制できる。
(第2変形例の効果)
本変形例の第1光学素子222においても、第1変形例と同様の効果を得ることができる。すなわち、第1光学素子222は、光軸AX1,AX3に対する位置合わせが容易とされ、各プリズム部材を透過する際の光の屈折や反射による光損失の発生を抑制できる。
また、本変形例の第1光学素子222によれば、例えば、第2光学素子25を形成した第1プリズム部材60と第2プリズム部材61とを、ミラー54及びダイクロイックミラー53を形成した透明基板50に接合することで、当該第1光学素子222を容易に製造できる。
(第3変形例)
以下、本発明の第3変形例として、波長変換素子の別の形態について、図面を用いて説明する。なお、上記実施形態と共通の部材については同じ符号を付し、詳細については説明を省略する。
図8は第3変形例の波長変換素子の断面図である。
図8に示すように、本変形例の波長変換素子24Aは、基材41と、波長変換層42と、反射層43と、ヒートシンク44と、構造体45と、を備えている。
構造体45は、波長変換層42の第1面42aに設けられている。構造体45は、波長変換素子24Aに入射する青色光BLの一部を散乱させ、青色光BLが入射する方向とは逆方向に反射させる。構造体45は、透光性材料で構成されており、複数の散乱構造を有する。本実施形態の散乱構造は、凸部からなるレンズ形状を有する。
構造体45は、波長変換層42と別体で形成される。本実施形態の構造体45は、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法、塗布法等によって誘電体を形成した後、フォトリソグラフィーで加工する手法が適している。構造体45は、光吸収が小さく、化学的に安定な材料で構成することが望ましい。構造体45は、屈折率が1.3~2.5の範囲の材料で構成され、例えばSiO、SiON、TiO等を用いることができる。例えばSiOを用いて構造体45を構成すれば、ウェットエッチングあるいはドライエッチングによって精度良く加工することができる。
上記の構成により、波長変換素子24Aに入射した青色光BLのうち、一部の青色光BLは、構造体45を透過した後、波長変換層42において波長変換され、蛍光YLに変換される。一方、他の一部の青色光BLは、蛍光YLに波長変換される前に構造体45によって後方散乱し、波長変換されることなく波長変換素子24Aの外部に射出される。このとき、青色光BLは、蛍光YLの角度分布と略同様の角度分布に拡散された状態で構造体45から射出される。
なお、構造体45は波長変換層42の表面に一体形成してもよい。この場合、構造体45は、波長変換層42の表面にテクスチャ加工を施すことによって形成することができる。この場合、構造体45は、粗面化された表面による後方散乱を利用して、青色光BLの一部を後方散乱することができる。
また、構造体45は、波長変換層42の表面にディンプル加工により凸面或いは凹面を多数形成することで構成してもよい。この場合、構造体45は、凸面が多数形成された表面によるフレネル反射を利用して、青色光BLの一部を後方散乱することができる。なお、構造体45の表面に不図示の増反射膜を設けてもよい。この場合、構造体45で拡散反射される青色光BLを増やすことができる。
(第3変形例の効果)
本変形例の波長変換素子24Aは、青色光BLを蛍光YLに変換する波長変換層42と、波長変換層42の第1面42aに設けられ、青色光BLの他の一部を拡散して反射する構造体45と、波長変換層42の第2面42bに設けられた反射層43と、を有する。
本変形例の波長変換素子24Aによれば、構造体45を備えるため、波長変換素子24Aに入射する青色光BLの一部を後方散乱させ、蛍光YLの角度分布と略同様の角度分布に拡散された状態の青色光BLを射出することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態において、波長変換素子24は、青色光BLに対して波長変換層42が移動しない固定方式の構造を採用したが、青色光BLに対して波長変換層42が回転するホイール方式の構造を採用してもよい。
その他、照明装置およびプロジェクターの各構成要素の形状、数、配置、材料等の具体的な記載については、上記実施形態に限らず、適宜変更が可能である。上記実施形態では、本発明による照明装置を、液晶ライトバルブを用いたプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明による照明装置を、光変調装置としてデジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクターに適用してもよい。また、プロジェクターは、複数の光変調装置を有していなくてもよく、1つの光変調装置のみを有していてもよい。
上記実施形態では、本発明による照明装置をプロジェクターに適用した例を示したが、これに限られない。本発明による照明装置は、照明器具や自動車のヘッドライト等にも適用することができる。
本発明の態様の照明装置は、以下の構成を有していてもよい。
本発明の第1の態様の照明装置は、第1波長帯の第1光を射出する第1発光素子と、第1光の一部を、第1波長帯とは異なる第2波長帯並びに第1波長帯及び第2波長帯とは異なる第3波長帯を含む第2光に変換し、第1光の他の一部を拡散して射出する波長変換素子と、第2波長帯を有する第3光を射出する第2発光素子と、第1光を反射して波長変換素子に入射させ、第2光のうち第2波長帯を有する第4光を反射し、第3光を反射する第1領域と、第1光および第2光を透過する第2領域と、を有する第1光学素子と、第1光を透過して第1光学素子に入射させ、第4光を反射して第1領域を経由して波長変換素子に入射させる第2光学素子と、を備える。
本発明の第1の態様の照明装置において、第1光は、第1方向に偏光する光であり、第1領域は、第1方向に偏光する第1光を反射させ、第1領域で反射された第1光が入射し、第1光を円偏光の光に変換する第3光学素子をさらに備える構成としてもよい。
本発明の第1の態様の照明装置において、第1光学素子は、第1プリズム部材と、第2プリズム部材と、第1プリズム部材及び第2プリズム部材に挟まれる透明基板と、光学膜と、を含み、光学膜は、第1プリズム部材と透明基板との間、または、第2プリズム部材と透明基板との間に設けられ、光学膜は、第1領域に設けられ、第1プリズム部材は、第2光学素子を支持する構成としてもよい。
本発明の第1の態様の照明装置において、第1発光素子及び第2発光素子は、第1光学素子の第1領域を挟んで互いに対向して配置される構成としてもよい。
本発明の第2の態様の照明装置は、第1波長帯の第1光を射出する第1発光素子と、第1光の一部を、第1波長帯とは異なる第2波長帯並びに第1波長帯および第2波長帯とは異なる第3波長帯を有する第2光に変換し、第1光の他の一部を拡散して射出する波長変換素子と、第2波長帯を有する第3光を射出する第2発光素子と、第1光を透過して波長変換素子に入射させ、第2光のうち第2波長帯を有する第4光を透過し、第3光を透過する第1領域と、第1光を反射し、第2光を反射する第2領域と、を有する第1光学素子と、第1光を透過して第1光学素子に入射させ、第4光を反射して第1領域を経由して波長変換素子に入射させる第2光学素子と、を備える。
本発明の第2の態様の照明装置において、第1光は、第1方向に偏光する光であり、第1領域は、第1方向に偏光する第1光を透過させ、第1領域を透過した第1光が入射し、第1光を円偏光の光に変換する第3光学素子をさらに備える構成としてもよい。
本発明の第2の態様の照明装置において、第1光学素子は、第1プリズム部材と、第2プリズム部材と、第1プリズム部材及び第2プリズム部材に挟まれる透明基板と、光学膜と、反射ミラーと、を含み、光学膜は、第1プリズム部材と透明基板との間、または、第2プリズム部材と透明基板との間に設けられ、光学膜は、第1領域に設けられ、反射ミラーは、第2領域に設けられ、第1プリズム部材は、第2光学素子を支持する構成としてもよい。
本発明の上記態様の照明装置において、第1領域は、第1光学素子の中央に設けられ、第2領域は、第1領域の周囲を囲むように設けられる構成としてもよい。
本発明の上記態様の照明装置において、波長変換素子は、第1光を第2光に変換する波長変換層と、波長変換層の第1面に設けられ、第1光の他の一部を拡散して反射する構造体と、波長変換層の第2面に設けられた反射層と、を有する構成としてもよい。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の上記態様の照明装置と、照明装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備える。
1…プロジェクター、2,12,13,14…照明装置、4B,4G,4R…光変調装置、6…投射光学装置、20…第1発光素子、22,22A,22B,22C,122,222…第1光学素子、24,24A…波長変換素子、25…第2光学素子、26…第2発光素子、30…第3光学素子、42…波長変換層、42a…第1面、42b…第2面、43…反射層、45…構造体、50…透明基板、50A,150A,250A,350A…第1領域、50B,150B,250B,350B…第2領域、51…ダイクロイックミラー(光学膜)、54…ミラー、55…偏光ビームスプリッター(光学膜)、60…第1プリズム部材、61…第2プリズム部材、BL…青色光(第1光)、BL…赤色光(第3光)、RL1…赤色光(第4光)、YL…蛍光(第2光)。

Claims (10)

  1. 第1波長帯の第1光を射出する第1発光素子と、
    前記第1光の一部を、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯並びに前記第1波長帯及び前記第2波長帯とは異なる第3波長帯を含む第2光に変換し、前記第1光の他の一部を拡散して射出する波長変換素子と、
    前記第2波長帯を有する第3光を射出する第2発光素子と、
    前記第1光を反射して前記波長変換素子に入射させ、前記第2光のうち前記第2波長帯を有する第4光を反射し、前記第3光を反射する第1領域と、前記第1光および前記第2光を透過する第2領域と、を有する第1光学素子と、
    前記第1光を透過して前記第1光学素子に入射させ、前記第4光を反射して前記第1領域を経由して前記波長変換素子に入射させる第2光学素子と、を備える
    照明装置。
  2. 前記第1光は、第1方向に偏光する光であり、
    前記第1領域は、前記第1方向に偏光する前記第1光を反射させ、
    前記第1領域で反射された前記第1光が入射し、前記第1光を円偏光の光に変換する第3光学素子をさらに備える
    請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記第1光学素子は、第1プリズム部材と、第2プリズム部材と、前記第1プリズム部材及び前記第2プリズム部材に挟まれる透明基板と、光学膜と、を含み、
    前記光学膜は、前記第1プリズム部材と前記透明基板との間、または、前記第2プリズム部材と前記透明基板との間に設けられ、
    前記光学膜は、前記第1領域に設けられ、
    前記第1プリズム部材は、前記第2光学素子を支持する
    請求項1又は2に記載の照明装置。
  4. 前記第1発光素子及び前記第2発光素子は、前記第1光学素子の前記第1領域を挟んで互いに対向して配置される
    請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の照明装置。
  5. 第1波長帯の第1光を射出する第1発光素子と、
    前記第1光の一部を、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯並びに前記第1波長帯および前記第2波長帯とは異なる第3波長帯を有する第2光に変換し、前記第1光の他の一部を拡散して射出する波長変換素子と、
    前記第2波長帯を有する第3光を射出する第2発光素子と、
    前記第1光を透過して前記波長変換素子に入射させ、前記第2光のうち前記第2波長帯を有する第4光を透過し、前記第3光を透過する第1領域と、前記第1光を反射し、前記第2光を反射する第2領域と、を有する第1光学素子と、
    前記第1光を透過して前記第1光学素子に入射させ、前記第4光を反射して前記第1領域を経由して前記波長変換素子に入射させる第2光学素子と、を備える
    照明装置。
  6. 前記第1光は、第1方向に偏光する光であり、
    前記第1領域は、前記第1方向に偏光する前記第1光を透過させ、
    前記第1領域を透過した前記第1光が入射し、前記第1光を円偏光の光に変換する第3光学素子をさらに備える
    請求項5に記載の照明装置。
  7. 前記第1光学素子は、第1プリズム部材と、第2プリズム部材と、前記第1プリズム部材及び前記第2プリズム部材に挟まれる透明基板と、光学膜と、反射ミラーと、を含み、
    前記光学膜は、前記第1プリズム部材と前記透明基板との間、または、前記第2プリズム部材と前記透明基板との間に設けられ、
    前記光学膜は、前記第1領域に設けられ、
    前記反射ミラーは、前記第2領域に設けられ、
    前記第1プリズム部材は、前記第2光学素子を支持する
    請求項5又は6に記載の照明装置。
  8. 前記第1領域は、前記第1光学素子の中央に設けられ、
    前記第2領域は、前記第1領域の周囲を囲むように設けられる
    請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の照明装置。
  9. 前記波長変換素子は、
    前記第1光を前記第2光に変換する波長変換層と、
    前記波長変換層の第1面に設けられ、前記第1光の他の一部を拡散して反射する構造体と、
    前記波長変換層の第2面に設けられた反射層と、を有する
    請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の照明装置。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の照明装置と、
    前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備える
    プロジェクター。
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