JP2022020414A - 遠近感に優れたプラスチックジグソーパズル - Google Patents

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Abstract

【課題】遠近感に優れ、しかも、迅速、容易かつ安価に製造できる、完成したプラスチックジグソーパズルを安定して垂直に吊り下げることができ、プラスチックジグソーパズルの外表面を同一面の平らな均一表面にすることができるプラスチックジグソーパズルを提供する。【解決手段】各ピース(p)が透明なプラスチックシ-トから成るジグソーパズル本体層(1)と、ジグソーパズル本体層(1)の上側および下側に配置される透明なプラスチック材料から成る透明表面層(2、2')と、上記ジグソーパズル本体層(1)と上記の各透明表面層(2、2')との間に配置された接着層(3、3')とで構成され、上記ジグソーパズル本体層(1)がJIS規格K7171に従って測定した曲げ弾性率が200MPa~1000MPaであり、プラスチックジグソーパズル(L)の背面(裏側)上の少なくとも一部に画像が形成された印刷層(J)を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、遠近感に優れたプラスチックのジグソーパズル、特に、パズル完成後に垂直に吊り下げてもジグソーパズルがバラバラにならずに安定して吊り下げることが可能な遠近感に優れたプラスチックのジグソーパズルと、その製造方法とに関するものである。
本発明の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルは、完成したジグソーパズルをスタンドに絵ハガキのように安定して立てて鑑賞することができる。
本発明の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルはオンデマンド式のプラスチックジグソーパズルの製造に適し、大量生産することもできる。
本発明の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルは、「写し絵」や「塗り絵」用のプラスチックジグソーパズルとしても使用できる。
ジグソーパズルは紙製のものが主流であるが、プラスチック、例えばポリ塩化ビニル、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂で作られたジグソーパズルも知られている。
本発明者は[特許文献1](特開2019-122747号公報)において、公知のプラスチックジグソーパズルの軟質シートと硬質シートとの間が剥離するという課題を解決する手段を開示した。この特許の特徴は、複数のピース(p)を組み合わせて遊ぶプラスチックのジグソーパズルにおいて、各ピース(p)がプラスチックシ-トから成るジグソーパズル本体層(1)と、透明な二軸延伸ポリプロピレン(OPP、Oriented Polypropylene)から成る透明表面層(2)と、上記ジグソーパズル本体層(1)と上記透明表面層(2)との間に配置された無延伸ポリプロピレン(CPP、Cast Polypropylene)から成るサーマルラミネーション用中間層(3)と、上記透明表面層(2)のジグソーパズル本体層(1)と接する表面上に設けられた印刷層(4)とから成る点にある。しかし、この特許には完成したプラスチックジグソーパズルを安定して垂直に吊り下げるという思想はない。
[特許文献2](特許第4318218号公報)には合成樹脂製の内層軟質シート(1)の表裏面に合成樹脂製の外層硬質フィルム(2)、(3)を重合圧着してなる三層構造のパズル基板(A)から打抜いたピース(a)、(b)から成るジグソーパズルが記載されている。この特許ではピースが不用意に抜脱するのを防止し、遊戯者がフィット感(フィット音)を確実に得られるようにするために内層を軟質シートで作り、外層を硬質フィルムで作ることが必須である。内層および外層の材料としてはポリプロピレン,ポリスチレン,塩化ビニル,ポリエチレン,PET等の透明合成樹脂が記載されている。この特許には内層と外層は透明接着剤を介して重合圧着されると記載されている(0018参照)。しかし、ポリプロピレン,ポリスチレン,ポリエチレンは接着が困難な難接着性プラスチックであるが、実際に使用する透明接着剤の内容については記載がない。
[特許文献3](特許第5193334号公報)にも中心層となる軟質合成樹脂製の軟質シート(102)と、この軟質シート(102)に貼り合わせられた表面層と背面層を構成する相対的に硬質な合成樹脂製の硬質シート(101、103)とから成る積層シート(100)を打ち抜いて作られるジグソーパズル(1)が記載されている。この特許の特徴は押出成形機の熱を利用して上記3層を一体化することにある。しかし、ポリプロピレンやポリエチレンを用いた場合には軟質シートと硬質シートとの間で剥離するおそれがある。
[特許文献4](特開2016-83289号公報)にはパズルを嵌め合わせるときのフィット感や、嵌め合わせた後のパズル同士の保持性能をよくするために、応力緩和率(X)が33%以上、かつ引張弾性率(E)が400MPa以上である熱可塑性樹脂を用いたジグソーパズル用シートが記載され、熱可塑性樹脂としてはポリプロピレン系樹脂(A)とスチレン系熱可塑性エラストマー(B)とを含有するポリオレフィン系樹脂が開示されている。
しかし、公知のプラスチックのジグソーパズルは完成後に垂直に吊り下げることはできないか、困難であった。特に、アクリル板をレーザーカットした透明ジグソーパズルはレーザーカット(材料の除去を伴う切断)時に失われる部分があるため完成後に持ち上げることはできない。[特許文献2]の3層構造のプラスチックのジグソーパズルは中心層(102)の軟質合成樹脂の種類によっては完成後に垂直に吊り下げることが難しい。例えば、軟質合成樹脂として発泡した軟質ポリエチレンを使用した場合には、[特許文献2]の特徴であるフィット性や透明性を犠牲にしないで、垂直に吊り下げることができるプラスチックジグソーパズルを作るのは困難である。[特許文献3]に記載の引張弾性率(E)が400MPa以上の熱可塑性樹脂を用いたものは剛性が強く、完成したプラスチックジグソーパズルを垂直に吊り下げることはできない。
特許文献1~3に記載の3層構造のジグソーパズルでは、慎重に行えば完成したプラスチックジグソーパズルを垂直に吊り下げることはできるが、プラスチックジグソーパズルを揺らしたり、曲げるとバラバラに壊れてしまう。また、これらのジグソーパズルでは完成後に隣接するピースの外表面の一部が突き出て、完成したジグソーパズルの表面が同一面の平らな均一表面にならないことがあり、そうしたジグソーパズルは安定して垂直に吊り下げることができない。
ジグソーパズルのピースを射出成形で作った透明ジグソーパズルも公知である。このジグソーパズルは材料の除去を伴わない成形方法であるので、完成後のジグソーパズルを垂直に吊り下げることができる。しかし、射出成形で作るピースは数種類(例えば、5種類)に限定されるため、ジグソーパズルの組み合わせパターンがすぐに分かり、ジグソーパズルとしての難易度が低く、ジグソーパズルとしての醍醐味が失われる。
[特許文献5](特開2007-202763号公報)には、事前にカッティング工程を施して各パズルピースを整列配設状態とした紙のジグソーパズル材にユーザが所望のデジタル画像ファイル画像を記録することでオリジナルのジグソーパズルを作成する方法が記載されている。この方法を利用して、卒業、結婚等の記念写真や家族の写真を紙に印刷し、その紙を厚紙に貼り、それをプレス機械を用いて各ピースの形にカットするか、予め各ピースの形にカットした厚紙に上記の写真を印刷することで、オンデマンドのグソーパズルを受注生産することも既に行われている。しかし、この場合には、写真等の画像を紙や厚紙の表面上に印刷するため、遠近感に優れたジグソーパズルを得ることは困難である。
遠近感や立体感を出すためにレンチキュラー印刷やホログラム印刷をしたジグソーパズルも公知である。しかし、これらのジグソーパズルはレンチキュラーやホログラムの印刷に独特の技術を必要とするためコストが高くなる。また、レンチキュラー印刷やホログラム印刷の立体感は独特のもので、全ての人に好まれる遠近感ではない。また、画像を浮き出し模様に印刷したり、エンボスポス加工することもあるが、これらは全てジグソーパズルの表面上に施されるので深みのある遠近感は得られない。また、コストも高くなる。
本出願人は特許第6720364号([特許文献6])において、完成したジグソーパズルを垂直に吊り下げてもバラバラにならないことを特徴とする、上記透明プラスチックジグソーパズルの背面に置いた画像を表面上に写し取るための手段として使用される透明プラスチックジグソーパズルを提供した。この特許明細書には下記1)~3)の工程を有する遠近感のある画像を有するプラスチックジグソーパズルの製造方法が記載されている:
1)透明な透明表面層(2、2')とプラスチックシ-トから成るジグソーパズル本体層(1)とを用意し、
2)透明表面層(2、2')の少なくとも一方の表面上、および/または、ジグソーパズル本体層(1)の少なくとも一方の表面上に画像を印刷し、
3)透明な透明表面層(2、2')とジグソーパズル本体層(1)との間に熱積層(サーマルラミネーション)用シート(3、3')を介して積層一体化して一体化された積層シートから成るジグソーパズル積立体を作り、
4)印刷された画像を有するジグソーパズル積立体をジグソーパズルに打抜く。
しかし、この方法では透明表面層の表面上、および/または、ジグソーパズル本体層(1)の表面上に画像を印刷するため、製造装置が大型化する。さらに、完成したジグソーパズルの表面が同一面の平らな均一表面にならないことがあり、そうしたジグソーパズルは安定して垂直に吊り下げることができない。
本発明者は、上記特許第6720364号をさらに改良して、遠近感に優れたプラスチックのジグソーパズルをより簡便、安価に製作することができる方法を見いだした。
特開2019-122747号公報 特許第4318218号公報 特許第5193334号公報 特開2016-83289号公報 特開2007-202763号公報 特許第6720364号明細書
本発明が解決しようとする課題は、完成したプラスチックジグソーパズルを安定して垂直に吊り下げることができ、プラスチックジグソーパズルの外表面を同一面の平らな均一表面にすることができるプラスチックジグソーパズルであって、遠近感に優れ、しかも、迅速、容易かつ安価に製造できるプラスチックジグソーパズルを提供することにある。
本発明の第1の対象は、複数のピース(p)を組み合わせて遊ぶプラスチックジグソーパズにおいて、各ピース(p)が下記(i)~(iii):
(i)透明なプラスチックシ-トから成るジグソーパズル本体層(1)、
(ii)ジグソーパズル本体層(1)の上側および下側に配置される透明なプラスチック材料から成る透明表面層(2、2')、
(iii)上記ジグソーパズル本体層(1)と上記各透明表面層(2、2')との間に配置された接着層(3、3')、
で構成され、
上記ジグソーパズル本体層(1)がJIS規格K7171に従って測定した曲げ弾性率が200MPa~1000MPaであり、
下側に配置される透明表面層(2')のジグソーパズル本体層(1)と接する面とは反対側の表面上、すなわち、プラスチックジグソーパズルの背面(裏側)上の少なくとも一部に画像が印刷された印刷層(J)を有する、
ことを特徴とする、完成後にジグソーパズルを垂直に吊り下げてもバラバラにならず、同一面の平らな均一表面を維持する、遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルにある。
ジグソーパズルの背面(裏側)とは、鑑賞時に裏側となる背面、すなわち、ジグソーパズルを完成した時に画像を鑑賞する側とは反対側になる表面(すなわち、透明表面層(2')のジグソーパズル本体層(1)と接する面とは反対側の表面)を意味する。
なお、各構成要素に添付図面で使用した参照符号を付けたが、それは本発明の理解を容易にするためで、本発明が参照符号を付けた添付図面に示す部材に限定されるものではない。
上記印刷層(J)は画像が印刷されていない領域または透明な領域を有することができる。
上記の印刷層(J)の他に、ジグソーパズル本体層(1)と接触する透明表面層(2、2')の少なくとも一方の表面または両面上に追加の印刷層(4-1、4-2)をさらに有することもでき、および/または、上側に配置される透明表面層(2)の表面上すなわちプラスチックジグソーパズルの正面(表側)上に追加の印刷層(4-3)をさらに有することができる。
上記ジグソーパズル本体層(1)および透明表面層(2、2')はポリプロピレンまたはポリエチレンからなり、上記接着層(3、3')は接着剤層または熱積層用シートからなるのが好ましい。
上記ジグソーパズル本体層(1)はポリプロピレンまたはポリエチレン等の単独重合体、プピレンおよび/またはエチレンの共重合体、アロイまたは混合物、例えば、メタロセンポリプロピレンまたはメタロセンポリエチレン、プロピレンおよび/またはエチレンとα-オレフィンとの共重合体、アロイまたは混合物から成り、上記透明表面層(2、2')が二軸延伸ポリプロピレン(OPP)または高密度ポリエチレン(HDPE)から成るのが好ましい。
上記接着層(3、3')はポリオレフィン用接着剤またはホットメルト接着剤からなるか、熱接着用の無延伸ポリプロピレン(CPP)または低密度ポリエチレン(LLDPE)から成るのが好ましい。
上記ジグソーパズル本体層(1)のJIS規格K7171に従って測定した曲げ弾性率は300MPa~900MPa、好ましくは400MPa~700MPaで、上記透明表面層(2、2')のJIS規格K7171に従って測定した曲げ弾性率が1000MPa以上、好ましくは1100MPa以上、好ましくは1500MPa以上であるのが好ましい。
本発明の第2の対象は、上記プラスチックジグソーパズルと、そのプラスチックジグソーパズル完成時のプラスチックジグソーパズル外周の少なくとも一部を把持するフレーム(額縁)とを有するプラスチックジグソーパズルセットにある。
このプラスチックジグソーパズルセットは完成したプラスチックジグソーパズルを支えるスタンドをさらに有するのが好ましい。
上記プラスチックジグソーパズルセットはプラスチックジグソーパズルを挟持するブリスターバックをさらに有するのが好ましい。
本発明の第3対象は、上記プラスチックジグソーパズルの「塗り絵」および「写し絵」の道具としての使用にある。
本発明の第4の対象は、完成後にジグソーパズルを垂直に吊り下げてもバラバラにならず、同一面の平らな均一表面を維持する遠近感に優れた上記プラスチックジグソーパズルの製造方法にある。
この製造方法は下記のA)~C)の工程:
A)透明なプラスチックシ-トから成るジグソーパズル本体層(1)と透明な透明表面層(2、2')とを用意し、
B)透明な透明表面層(2、2')とジグソーパズル本体層(1)とを接着層(3、3')を介して互いに積層一体化し、
C)得られた積層一体化物をジグソーパズルの形に打抜く、
を含み、さらに、
D)下側に配置される透明表面層(2')のジグソーパズル本体層(1)と接する面とは反対側の表面上、すなわち、プラスチックジグソーパズルの背面(裏側)上の少なくとも一部に画像の印刷層(J)を印刷する工程、
をさらに含む。
本発明の製造方法は種々のバリエーションで実施できる。特に、ジグソーパズルの打抜き工程C)と印刷層(J)を印刷する工程D)の順番は必要に応じて変えることができる。
上記の印刷層(J)の他に、下側に配置される透明表面層(2)の表面上すなわちプラスチックジグソーパズルの正面(表側)上、および/または、上記透明表面層(2、2')の少なくとも一方の表面または両面上に追加の印刷層(4-1、4-2)を印刷する工程をさらに含むことができる。
本発明の第5の対象は、下記(a)~(d)を含むことを特徴とする、完成後にジグソーパズルを垂直に吊り下げてもバラバラにならず、同一面の平らな均一表面を維持する遠近感に優れた上記プラスチックジグソーパズルの製造装置にある:
(a)画像データを入力/処理するコンピュータ(PC)、
(b)入力/処理済みの画像データを受けて、プラスチックジグソーパズルの背面(裏側)上に印刷層(J)を形成するための画像のプリンター(IJP、DP)、
(c)上記ジグソーパズル本体層(1)と上記透明表面層(2、2')とを積層一体化させるための積層一体化装置(PM)、
(d)積層一体化された組立体をジグソーパズルの形に打ち抜く打ち抜き機(P1、P2)。
印刷は公知の任意の方法、例えばグラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェットで実施できるが、インクジェット印刷を使用するのが容易である。オンデマンド用のプリンターはインクジェットプリンター(IJPP)またはデジタル印刷機(DP)にするのが好ましい。
上記積層一体化装置はプレス機械(PM)または積層ロール(R)にすることができる。
(a)は本発明の第1の対象の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルの構造を説明するための概念的な斜視図、(b)は(a)のプラスチックジグソーパズルの任意側面の概念的な側面図で、相対寸法は誇張して示してある。 (a)と(b)は本発明の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルの2つの実施例における個々のピースの概念的斜視図(左側)および概念的断面図(右側)。 本発明のプラスチックジグソーパズルに追加可能な追加の印刷層(4-1、4-2)の種々の組み合わせを説明するための概念図。 本発明のプラスチックジグソーパズルを手で吊り下げた状態を示す概念図。 本発明のプラスチックジグソーパズルに適したフレーム(額)の構造を説明するための概念図で、(a)~(c)は3つの実施例を示している。 本発明のプラスチックジグソーパズルに適したスタンドの構造と、その2つの実施例の概念図。 (a)は輸送時および保管時に本発明のプラスチックジグソーパズルを収納するためのブリスターパックの概念的断面図、(b)はジグソーパズルのピースを組み立てる時にブリスターパックを使用することで、保管が容易になることを説明するための概念的な斜視図。 オンデマンド製品または少ロット製品の生産に適した本発明ジグソーパズルの製造方法を説明するための概念図。 本発明ジグソーパズルの製造方法の別の実施例を説明するための概念図。 大量生産に適した本発明ジグソーパズルの製造方法を説明するための概念図。 本発明ジグソーパズルの製造方法の別の実施例を説明するための概念図。
以下、添付図面を参照して本発明をさらに詳細に説明する。
プラスチックジグソーパズル(F)
[図1]の(a)は本発明の第1の対象の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルの構造を説明するための概念的な斜視図である。本発明の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズル(F)は基本的にプラスチックジグソーパズル積層体(L)と、このプラスチックジグソーパズル積層体(L)の裏面上に形成された印刷層(J)とから成る。[図1]の(b)は(a)のプラスチックジグソーパズルの概念的な側面図で、本発明のプラスチックジグソーパズル(F)がプラスチックジグソーパズル積層体(L)と裏面上に形成された印刷層(J)とから成ることを示している。
本明細書で「正面」および「裏面」とは、印刷された画像を本発明のプラスチックジグソーパズル(F)を使用する際に観察する表面を正面およびその反対側表面をいう。
印刷層(J)
印刷層(J)は一般に印刷によって形成されるが、画像を有する別体のシートを張り合わせて形成することもできる。後者の場合には各ピースへの切断操作は張合わせ操作後に行う必要がある。
本発明では下側透明表面層(2')の外側表面すなわちジグソーパズルの背面に印刷層(J)が形成される。この印刷層(J)は透明表面層(2')上に印刷で直接形成できる。
オプションとして、上記の背面の印刷層(J)の他に、ジグソーパズル本体層(1)と接触する透明表面層(2、2')の少なくとも一方の表面または両面上に追加の印刷層(4-1、4-2)をさらに有することもでき、および/または、上側に配置される透明表面層(2)の表面上すなわちプラスチックジグソーパズルの正面(表側)上に追加の印刷層(4-3)をさらに有することができる。追加の印刷層(4-1、4-2、4-3)はジグソーパズル本体層(1)上または透明表面層(2)上に印刷で形成できるが、透明表面層(2)上に印刷で形成するのが好ましい。
追加の印刷層(4-1、4-2、4-3)は公知に任意の印刷方法で形成できる。実際にはグラビア印刷、オフセット印刷、デジタル印刷、インクジェット印刷、ゼログラフィー等が使用できる。一般に、大量印刷時にはグラビア印刷、中規模印刷時にはオフセット印刷またはデジタル印刷、小規模印刷時にはインクジェット印刷が用いられる。本発明の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルはインクジェット印刷で容易かつ安価に製造できる。
本発明で使用するジグソーパズル本体層(1)および透明表面層(2、2')はプラスチック材料であるので、通常の紙用の印刷インクでは印刷ができないか、困難である。しかし、PPやPEのようなオレフィンへの印刷では前処理を施した後に印刷を行う方法および未処理で印刷を行う方法が今日では種々公知であり、本発明ではオレフィン印刷用の公知の技術を使用して印刷層(J)を形成することができる。
現在ではほぼ全てのプラスチック材料に印刷が可能になっており、プラスチック印刷に関する技術は本発明の対象ではないので詳細は省略する。プラスチック材料用インクは市場から容易に入手でき、種々の表面処理剤も市販されている。さらに、プラスチックシートに適した印刷機械も市場から容易に入手できる。
ポリプロピレンのようなオレフィン樹脂シートに直接印刷可能なインクは例えば東洋インキ株式会社等のメーカから市販されており、下塗り剤、プライマー、表面処理剤、インク拡散防止剤等を使用できる。
印刷層(J)は最終製品の裏側表面となるので、印刷層(J)は十分な耐剥離強度を有する必要があるが、通常のポリプロピレン用印刷方法で実用的な耐剥離強度が得られる。必要な場合には印刷層(J)の接着強度を上げる処理をするか、印刷層(J)の外側表面上に保護コートを形成することができる。必要であれは、さらに表面保護シートを貼り付けることもできる。
上記印刷層(J)の厚さや透明度は任意である。本発明のプラスチックジグソーパズルは、印刷層(J)以外が透明であるので、光がプラスチックジグソーパズルを透過するように印刷層(J)の厚さや色(色相、彩度、明度)を選択するのが好ましい。本発明のプラスチックジグソーパズルの背面から入った光が印刷層(J)を通り、次にプラスチックジグソーパズル積層体(L)を通ることで遠近感、立体感が生じる。
上記印刷層(J)を不透明にしてプラスチックジグソーパズルの表面側からの光の反射で画像を見ることもできる。プラスチックジグソーパズル積層体(L)の屈折率を調節することで、プラスチックジグソーパズル積層体(L)を通る光の屈折度合いを調節することができる。透過光と反射光を組み合わせて利用することができる。
本発明のプラスチックジグソーパズルでは、上記印刷層(J)を形成しない領域を残すか、透視可能すなわち実質的に透明な印刷層(J)を形成することができる。この印刷層(J)が形成されない領域または透明な印刷層(J)を有するプラスチックジグソーパズルは、後で説明する「写し絵」の道具として使用できる。
追加の印刷層(4-1、4-2)は2つの透明表面層(2、2')の少なくとも一方に形成するのが好ましく、2つの透明表面層(2、2')の両方に形成されていなくてもよい。換言すれば、印刷層のない場合は透明な印刷層があると見なされる。追加の印刷層(4-1、4-2)は一般に透明表面層(2、2')上に形成する(4-1、4-2)のが好ましいが、透明表面層(2、2')上ではなくて、ジグソーパズル本体層(1)の表面上に形成してもよい。どちらに形成するかは製造上のメリット、遠近効果等を考えて選択する。
[図3]では、説明を簡単にするために、2つ以上の追加の印刷層(4-1、4-2)を透明表面層(2、2')上に形成する場合が示されているが、印刷層(4-1、4-2)の数および配置場所はこれに限定されない。例えば、ジグソーパズル本体層(1)を2枚以上のシートで構成し、2枚以上のシートの間に追加の印刷層(図示せず)を形成することもできる。
本発明では印刷層(J)だけで十分に遠近感のある画像を有するのプラスチックジグソーパズルとなるが、追加の印刷層(4-1、4-2、4-3)の絵柄の組み合わせでさらに遠近感のある画像を有するプラスチックジグソーパズルが提供できる。
[図3]は本発明のプラスチックジグソーパズルに追加可能な追加の印刷層の種々の組み合わせを説明するための概念図である。以下に、[図3]を参照して2つの追加の印刷層(4-1、4-2)の絵柄の組み合わせの例1)~3)を示す。
1)上側の表面上に設けられた追加の印刷層(4-1)と下側の表面上に設けられた追加の印刷層(4-2)の模様が互いに同一で、互いに色相、明度、彩度の少なくとも一つが互いに相違する組み合わせ:
[図3]の(A)は上側印刷層(4-1)と下側印刷層(4-2)の模様の少なくとも一部が互いに同一で、互いに色相、明度、彩度の少なくとも一つが互いに相違する場合の例を示す。
2)上側の表面上に設けられた印刷層(4-1)と下側の表面上に設けられた印刷層(4-2)の模様が同一でなく、互いに相違する組み合わせ:
[図3]の(B)は上側印刷層(4-1)と下側印刷層(4-2)の模様の少なくとも一部が同一でなく、互いに相違する場合の例を示す。
3)上側の表面上に設けられた印刷層(4-1)と下側の表面上に設けられた印刷層(4-2)の模様、色相、明度、彩度の少なくとも一つが互いに相違する組み合わせ。
[図3]は追加の印刷層の種々の組み合わせを説明するためのものであるが、本発明の印刷層(J)と追加の印刷層(4-1、4-2、4-3)とで種々の組み合わせをすることができる。具体的な例としては下記の組み合わせがある:
1)モネの絵画を印刷層(J)に印刷し、緑の森の輪郭模様を下側の透明表面層(2‘)に印刷する。
2)家族写真やカップルの写真を印刷層(J)に印刷し、下側の透明表面層(2‘)に遊園地の写真を印刷する。
3)グランドキャニオンの渓谷の低地部分の写真を印刷層(J)に印刷し、下側の透明表面層(2‘)に同じグランドキャニオンの渓谷の断崖部分の写真を印刷する。
4)モダンアートの一つの絵柄を印刷層(J)に印刷し、下側の透明表面層(2‘)に同じモダンアートの異なる色、形状等の絵柄を印刷する。
5)赤の絵画を印刷層(J)に印刷し、下側の透明表面層(2‘)に半透明な黒の絵画を印刷する。
6)赤の絵画を印刷層(J)に印刷し、下側の透明表面層(2‘)に半透明な黒の絵画を印刷する。
7)左右のレンズを赤と青に着色した眼鏡をかけて見たときに立体画像が見えるようにした立体ジグソーパズルとして、印刷層(J)と追加の印刷層(4-1)のインクの色を変える。
追加の印刷層(4-1、4-2、4-3)が形成された透明表面層(2、2')の上にダレ防止層(d)を形成することもできる。特に、ジグソーパズル本体層(1)と透明表面層(2、2')とを熱積層法によって互いに接着する場合、この熱積層時に印刷層(4-1、4-2)が溶融して印刷層(4-1、4-2)の輪郭がダレる(輪郭のシャープさが無くなる)ことがある。このダレは画像のシャープさが要求されない場合には問題ないが、原画に対する忠実性が求められる場合にはダレ防止層を形成するのが好ましい。
このダレ防止層は印刷の技術分野で公知の任意の方法、例えば定着剤、固定剤等を用いて形成することができる。本発明の一つの実施例では無溶剤(ノンソル)接着剤として知られている接着剤をダレ防止層として使用することでジグソーパズル本体層(1)と透明表面層(2、2')との間の接着状態を補助し、両者の熱積層時のズレを防止する。市販の無溶剤接着剤としては三井化学のタケラックA969V/A-fを挙げることができる。
プラスチックジグソーパズル積層体(L)
上記プラスチックジグソーパズル積層体(L)は実質的にジグソーパズル本体層(1)と、透明表面層(2、2')とこれらを互いに接着させる接着層(3、3')とからなる。
[図2]はプラスチックジグソーパズル積層体(L)の詳細構造を示す概念図で、本発明の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズル(F)の各ピース(p)の構成を示している。[図2]の(a)と(b)は本発明の2つの実施例を示しており、各図の左側は概念的斜視図、右側は概念的断面図である。
[図2]の(a)に示す本発明の一つの実施例では、各ピース(p)のプラスチックジグソーパズル積層体(L)がジグソーパズル本体層(1)と、このジグソーパズル本体層(1)の両面に積層された透明表面層(2、2')と、上記ジグソーパズル本体層(1)と上記の各透明表面層(2、2')との間に配置された接着層(3、3')とからなる多層構造をしている。
[図2]の(a)に示す本発明の一つの実施例では接着層(3、3')は薄い「接着剤層」からなる。すなわち、[図2]の(a)の実施例では、ジグソーパズル本体層(1)と透明表面層(2、2')とが薄い接着剤層によって互いに接着されている。従って、この実施例でのプラスチックジグソーパズル積層体(L)は実質的に3層構造と言える。
[図2]の(b)は本発明の別の実施例を示し、[図2]の(a)との相違点は接着層(3、3')が薄い「接着剤層」ではなくて、「熱積層用シート」からなる点である。すなわち、[図2]の(b)の実施例では、ジグソーパズル本体層(1)と透明表面層(2、2')とが熱積層用シートを介して互いに接着されている。従って、この実施例でのプラスチックジグソーパズル積層体(L)は実質的に5層構造をしている。
ジグソーパズル本体層(1)
ジグソーパズル本体層(1)には種々の特性、例えば透明性、透明表面層との接着性が要求されるが、完成した後にジグソーパズルを垂直に吊り下げてもバラバラにならず、安定して吊り下げ可能で、しかも、各ピースの外表面が同一面の平らな均一表面を維持させるには、ジグソーパズル本体層(1)の物理特性、特に曲げ弾性率値を特定の範囲内に維持する必要がある。
本発明者は、ジグソーパズル本体層(1)のJIS規格K7171に従って測定した曲げ弾性率値が200MPa~1000MPa、好ましくは300MPa~900MPa、より好ましくは400MPa~700MPaであれば、上記の課題が解決できることを発見した。
曲げ弾性率が1000MPaを超えると、互いに嵌め合わせたピースが上下にズレて、ジグソーパズル全体が平らになり難い。逆に、曲げ弾性率が200MPa以下になるとジグソーパズル全体が柔らかくなり過ぎてジグソーパズルを遊ぶ時のフィト感が低下し、ジグソーパズルの強度も不十分になる。従って、垂直に吊り下げてもバラバラにならず、しかも、完成後にジグソーパズルの外表面全体が平らになるプラスチックジグソーパズルにするには上記の曲げ弾性率範囲を満たす必要がある。
ジグソーパズル本体層(1)の材料は透明であり且つ曲げ弾性率値が上記範囲内にあれば、その材料は限定されない。一般には透明性とコストの観点からポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、プピレンおよび/またはエチレンの共重合体、アロイまたは組み合わせが選択されるが、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、アクリル樹脂、シリコーン樹脂を用いても本発明の範囲を逸脱するものではない。バイオマスから得られた材料等の再生可能資源から得られた材料や乳酸をベースにした材料も使用できる。以下では、本発明で好ましく使用されるポリプロピレン(PP)を例にして説明する。
通常用途で使用されているポリプロピレン(PP)の曲げ弾性率は600~2300MPa程度である。ジグソーパズル本体層(1)は単一材料から作ることもできるが、フィト感、透明性、接着性、カット性、コスト等の観点から複数の材料を組み合わせて作るのが好ましい。
本発明の好ましい実施例では、本発明で定義する曲げ弾性率値の200MPa~1000MPa、好ましくは300MPa~900MPa、より好ましくは400MPa~700MPaに合うようにするために、ジグソーパズル本体層(1)をメタロセン触媒を使用したポリプロピレン(mPP)とメタロセン触媒を使用したポリエチレン(mPE)とを組み合わせて作ることができる。この配合比は実験によって決定できる。必要に応じて他の添加剤、例えばゴム成分をさらに添加することもできる。
メタロセンポリプロピレン(mPP)やメタロセンポリエチレン(mPE)ではないポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)にゴム成分を添加して上記の曲げ弾性率値にすることもできる。
ジグソーパズル本体層(1)は要求される透明度を有するのが好ましい。透明度は種々選択でき、完全透明(ヘイズ=0)である必要はない。ある程度の不透明度がジグソーパズルとして遊ぶ時に適している場合もある。本発明で使用する「透明」という用語には厳密な定義はなく、ジグソーパズルの片面から見た時にそのジグソーパズルの背面が目視できる状態にあれば、そのジグソーパズルは透明であるといえる。従って、半透明なポリエチレンのシートも本発明では透明といえる。好ましくは、「透明」とはヘイズ値が40程度まで、好ましくはヘイズ値が10程度まで、より好ましくはヘイズ値が5程度までの透明なプラスチック材料を使用するのが好ましい。樹脂のヘイズ値は一般に0.1~8程度である。ポリプロピレンやポリエチレンの場合には核剤を添加することでヘイズ値を下げることができる。
透明表面層(2、2')
ジグソーパズル本体層(1)の上側および下側には透明なプラスチック材料から成る透明表面層(2、2')を配置する。この透明表面層(2、2')も透明なポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、プロピレンおよび/またはエチレンの共重合体、アロイまたは組み合わせの中から選択するのが好ましい。その他の材料、例えばポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、アクリル樹脂、シリコーン樹脂にしても本発明の範囲を逸脱するものではない。さらには、ABS,AS,ポリアミド、ポリアセタール、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の透明なプラスチク材料は多数存在するが、コストおよび硬度の観点から本発明ではポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリカーボネート(PC)を選択するのが好ましい。
一方、上記透明表面層(2、2')はジグソーパズル本体層(1)より剛性の強い材料にする必要がある。実際には透明表面層(2、2')のJIS規格K7171に従って測定した曲げ弾性率はジグソーパズル本体層(1)の上記曲げ弾性率より大きくし、一般にはその曲げ弾性率は1000MPa以上、好ましくは1100MPa以上、好ましくは1500MPa以上にするのが好ましい。
透明表面層(2、2')とジグソーパズル本体層(1)は同じ材料で作ることができるが、その物理特性を相違させる。例えば、透明表面層(2、2')をポリプロピレン(PP)の延伸シートとし、ジグソーパズル本体層(1)はPPの無延伸シートにする。一般には、本体層(1)と透明表面層(2、2')の材料を同じ種類のものにするか、類似の材料を使用し、物理特性を互いに変えるのが好ましい。
上側透明表面層(2)はジグソーパズル本体層(1)の上側表面の磨耗防止の役目もする。さらに耐引っ掻き性が必要な場合には透明表面層(2)の材料としてポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)を選択できる。また、表面にハードコートを形成することもできる。
本発明の好ましい実施例では、ジグソーパズル本体層(1)および透明表面層(2、2')はポリプロピレンまたはポリエチレンから成るのが好ましく、特にポリプロピレンにするのが好ましい。ジグソーパズル本体層(1)はポリプロピレンまたはポリエチレン、プロピレンおよび/またはエチレンの共重合体、アロイまたは混合物から成るのが好ましく、透明表面層(2、2')は二軸延伸ポリプロピレン(OPP)または高密度ポリエチレン(HDPE)から成るのが好ましい。
ポリプロピレンやポリエチレンの透明度を上げる方法に関しては多くの特許が出されており、核剤を使用する方法、特定の共重合体を用いる方法、結晶化を制御する方法、これらの組合せ等が知られており、本発明では任意の方法を使用することができる。本発明の一つの実施例では核剤を使用する。特に、ソルビトール系の造核剤をポリプロピレンやポリエチレンに加えることができる。ソルビトール系の造核剤は例えばミリケン社等から市販されている。
上記材料のシートやフィルムは種々の厚さのシートの形で市場から安価、容易に入手できる。透明表面層(2、2')の材料としてポリエチレンテレフタレート(PET)やポリカーボネート(PC)を選択した場合には、ジグソーパズル本体層(1)もこれらの材料にするのが好ましいが、本発明のジグソーパズル本体層(1)としての特性である弾性を満たし、妥当なコストである材料は少ない。
本発明のプラスチックジグソーパズル全体の厚さは特に制限はないが、一般には1~5mm、好ましくは1~4mm、好ましくは1~3mmである。
ジグソーパズル本体層(1)の厚さにも特に制限はないが、一般には1~3mm、好ましくは0.5~2.9mmであり、一般には0.6mm~2.0mm、好ましくは0.8mm~1.5mm、より好ましくは0.8mm~1.0mmにするのが好ましい。
透明表面層(2、2')の厚さにも特に制限はないが、一般には0.1mm~2mm、好ましくは0.05mm~1.9mm、好ましくは0.1mm~1mm、より好ましくは0.1~0.5mmにすることができる。
接着層(3、3')
上記接着層(3、3')は「接着剤層」または「熱積層用シート」にすることができる。
接着剤層
接着剤層としてはポリオレフィン用接着剤が使用できる。本発明で使用するポリプロピレン等のオレフィン材料は難接着剤材料であるが、使用する接着剤層は市場から容易に入手できる。ポリプロピレン用接着剤は例えばダイアボンド工業株式会社から市販されており、それを使用できる。
接着性を上げるためにオレフィン材料の表面を処理したり、プライマー処理することもできる。ホットメルト接着剤を使用することもできる。
熱積層用シート
本発明で使用するプラスチック材料の多くは難接着材料であるので、透明性を損なわない範囲で接着剤を使用できるが、コストが増加し、材料の白化、割れ等の劣化の問題がする場合があるので、本発明の一つの実施例では、上記接着層(3、3')として熱積層用シートが使用される。
接着層(3、3')としての熱積層用シートの役目は透明表面層(2、2')とジグソーパズル本体層(1)とを接着することにある。この熱積層用シート(3、3')の材料は透明表面層(2、2')とジグソーパズル本体層(1)の材料よって変化する。ジグソーパズル本体層(1)と透明表面層(2、2')との接着性は実用上の重要なファクターであるので、熱積層用シート(3、3')の材料の選択は重要である。透明表面層(2、2')の材料として何を選択するかで、ジグソーパズル本体層(1)と熱熱積層用シート(3、3')の材料の種類も決まる。
透明表面層(2、2')の材料としてポリプロピレン(PP)を選択した場合には、ジグソーパズル本体層(1)もポリプロピレンとするのが好ましい。具体的には、ジグソーパズル本体層(1)をメタロセンポリプロピレンのシートとし、透明表面層(2、2')を二軸延伸ポリプロピレン(OPP)のシートとし、熱積層用シート(3、3')を無延伸ポリプロピレン(CPP)のシートにすることでサーマルラミネーションだけで透明表面層(2、2')とジグソーパズル本体層(1)とを実用的な剥離強度で接着できる。
透明表面層(2、2')の材料としてポリエチレン(PE)を選択した場合には、ジグソーパズル本体層(1)もポリエチレンのシートとし、透明表面層(2、2')を高密度ポリエチレン(HDPE)のシートにし、熱積層用シート(3、3')を低密度ポリエチレン(LLDPE)にすることでサーマルラミネーションだけで透明表面層(2、2')とジグソーパズル本体層(1)とを実用的な剥離強度で接着することができる。
接着性が不足する場合にはプライマー処理、表面処理したり、接着剤を使用することができる。上記の各シートは市場で容易に入手できる。
ポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)は同じポリオレフィン材料であり、これらは適宜組み合わせて使用することができる。ポリオレフィン材料以外の材料、例えばPETを使用する場合にも、無延伸ポリプロピレン(CPP)や低密度ポリエチレン(LLPE)を使用でき、必要な場合は相溶性のある他の熱積層用シート(3、3')を使用することができる。
上記の無延伸ポリプロピレン(CPP)または低密度ポリエチレン(LLDPE)から成る熱積層用シート(3、3')の厚さは一般に0.05mm~1mm、好ましくは0.1mm~0.8mmにするのが好ましい。
透明表面層(2、2')とジグソーパズル本体層(1)との間の接着性を上げるために、これらの層を表面処理することができる。具体的にはプライマー処理や物理的処理(紫外線照射処理、コロナ放電処理、プラズマ処理等)をすることができる。必要な場合には接着剤をさらに使用してもよい。
[図4]は本発明のプラスチックジグソーパズルを手で吊り下げた状態を示す概念図である。本発明の透明プラスチックジグソーパズル(F)は、完成したジグソーパズルを垂直に吊り下げてもバラバラにならない。この性質は紙のジグソーパズルにはない性質である。従来のプラスチックジグソーパズルは完成後に隣接するピースの外表面の一部が突き出て、完成したジグソーパズルの表面が同一面の平らな均一表面にならず、プラスチックジグソーパズルを揺らしたり、曲げるとバラバラに壊れてしまうが、本発明のプラスチックジグソーパズルは揺らしてもバラバラにはならず、一定程度の曲げにも耐えることができる。
本発明の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルは完成した透明なジグソーパズルをスタンド(S)に絵ハガキのように安定して立てて鑑賞することができる([図6]参照)。
フレーム(額縁)(f1・・・f4)
本発明の第2の対象は、上記定義のプラスチックジグソーパズル(F)と、完成時のプラスチックジグソーパズル(F)の外周の少なくとも一部を把持するフレーム(額縁)(f1、f4)とを有するプラスチックジグソーパズルセットにある。
[図5]の(a1)は本発明のプラスチックジグソーパズル(F)の外周に本発明のフレーム(f1、f2、f3、f4)を取り付ける前の状態を表す概念的な斜視図で、各レーム(f1、f2、f3、f4)は、プラスチックジグソーパズル(F)の最外側ピースを把持、収容するための溝を有している。プラスチックジグソーパズル(F)の外周部分はこの溝の中に押し込むことでフレーム(額縁)が完成する。
[図5]の(a2)は(a1)に示したフレーム(f1、f2、f3、f4)の断面図であり、[図5]の(a3)はフレーム(f1、f2、f3、f4)をプラスチックジグソーパズル(F)の外周部分に取り付けた後の状態を示す概念的な斜視図である。
[図5]の(b1)はフレーム(f1、f2、f3、f4)の変形実施例の概念的な斜視図であり、(b2)は(b1)に示したフレーム(f1、f2、f3、f4)の断面図である。このフレーム(f1、f2、f3、f4)は所定の断面形状を有しており、図示した例では上側部分が丸みを帯びた断面を有するフレームになっている。
[図5]の(c1)はフレーム(f1、f2、f3、f4)のさらに別の変形実施例の概念的な斜視図、(c2)は(c1)に示したフレーム(f1、f2、f3、f4)の断面図で、このフレーム(f1、f2、f3、f4)は下側部分がフレームの内側部分に延長されている。この延長部分を形成することでプラスチックジグソーパズル(F)の外周部分の取り付け操作がより容易になる。
上記の変形実施例は互いに組み合わせて使用することができる。
上記フレーム(額縁)はプラスチック材料を異形断面材(プロフィル)の形に押出成形することで容易に製造できる。押出成形した異形断面材を所定の長さの所で45°の角度に切断することで本発明のフレーム(f1、f2、f3、f4)を簡単に製造できる。
上記フレーム(額縁)を射出成形で作ることもできる。例えば、[図5]の(b2)示す丸みを帯びた断面を有するフレームの上側部分と平らな下側部分とをヒンジ部分を介して一体成形し、成形後にヒンジ部分で折り曲げ成形することでフレーム(額縁)にすることができる。ヒンジ部分を延伸することでヒンジ部分にバネ弾性を与えることもできる。フレームの上側部分に浮き出し模様を成形することもでき、また、フレーム(f1、f2、f3、f4)のプラスチック材料の色は任意に選択でき、着色することもできる。
スタンド(S)
本発明のプラスチックジグソーパズルセットは完成したプラスチックジグソーパズルを支えるスタンド(S)をさらに含むことができる。すなわち、本発明のプラスチックジグソーパズルは軽量で、完成したジグソーパズルを垂直に吊り下げてもバラバラにならないので、スタンドに絵ハガキのように立てて鑑賞することができる。
スタンド(S)は任意のスタンドにすることができる。しかし、市販のプラスチックのスタンドではかさばるので、本発明のプラスチックジグソーパズルセット一つの実施例では、例えば[図6]の(a)に示すスタンドを含むことができる。
[図6]の(a)のスタンド(S)は[図6]の(b)に示すスタンドシート(SS)を立体的に組み立てたものである。このスタンドシート(SS)はポリプロピレンのシートから打ち抜くことで簡単、安価に製造でき、軽量であるので本発明のジグソーパズルセットに好ましい。[図6]の(b)に示すスタンドシート(SS)を作る時には、ポリプロピレンのシートからスタンドシート(SS)の外周を切断線(M)を打ち抜く際に棚板部分(S2)とその支持部(S3)も切断し、折目ライン(L1~L5)とヒンジ部分(点線で示す)を形成する。
[図6]の(a)のスタンド(S)の形にするには、[図6]の(b)のスタンドシート(SS)の棚板部分(S2)とその支持部(S3)を前に引き出し、ヒンジ部(点線で示す)で取り曲げ、棚板部分(S2)に形成したノッチ部分を縦板部分(S1)の切断エッジと係合させればよい。
四角形のジグソーパズルは棚板部分(S2)上に支持させることでスタンドシート(SS)上に飾ることができる。その際にジグソーパズルが棚板部分(S2)から滑って落下るのを防止するためのストッパー(t1、t2)が形成されている。このストッパー(t1、t2)は棚板部分(S2)にストッパー(t1、t2)に対応する形状の切れ込みを付けることで形成できる。ストッパー(t1、t2)部分は、棚板部分(S2)と支持部(S3)をヒンジ部分(点線で示す)で折り曲げた時に垂直上方を向く。
[図6]の(c)と(d)はスタンド(S)に飾った2つの異なる実施例を示している。[図6]の(c)は30ピースの透明プラスチックジグソーパズル(F)に[図5]の(b1)に示すフレームを付け、[図6]の(a)のスタンドシート(S)に立て掛けたときの斜視図である。
[図6]の(d)はハート形のグソーパズル(F)を[図6]の(a)のスタンド(S)に支持させたときの斜視図である。そのために、ハート形のグソーパズルの下端部を収容するための孔(H)を棚板部分(S2)に打ち抜く。この場合の上記フレーム(f1・・・f4)は射出成形で作ることができ、シートから打抜いた上下片を接着、係合させることで作ることができる。
ブリスターバック(C1、C2)
ジグソーパズルで遊ぶ場合の問題の一つは、組み立て途中の未完成のジグソーパズルを次ぎに遊ぶ時までどのような形で「しまっておく」にある。完成前のジグソーパズルは崩れ易く、子供や幼児の場合には完成前にピースを紛失する危険がある。また、組合せ途中の一部が完成したジグソーパズル部分を載せて置く台(テーブル等の家具またはパネル、厚紙等の台紙)を用意する必要がある。未完成ジグソーパズル部分を載せたテーブルはテーブル表面の一部がジグソーパズルで占拠され、テーブルの使用中に未完成ジグソーパズルの一部分が壊れ、ピースを無くす危険もある。一般には、購入時にジグソーパズルが入っていた箱に完成したジグソーパズル部分と未使用ピースとを分けて保存するか、別の容器を用意する必要がある。
本発明のプラスチックジグソーパズルセットはプラスチックジグソーパズル(F)を挟持するブリスターバック(C1、C2)をさらに含むことができる。本発明では少なくとも2つのブリスターバック(C1、C2)を使用してプラスチックジグソーパズル(F)を挟持する。
[図7]の(a)は輸送時および保管時に本発明のプラスチックジグソーパズルを収納するためのブリスターパックの概念的断面図である。ジグソーパズルは一般に個別のピースにバラされた後に容器に入れられて製品とて発送されるが、本発明のジグソーパズルの場合には一般にバラさない状態で出荷される。本発明の上記ブリスターバック(C1、C2)は、販売時にプラスチックジグソーパズル(F)の包装容器の役目をして輸送時に各ピースがバラバラにならないように確実に保持する役目をする。
[図7]の(b)は一つのブリスターバック(C1)の上で本発明のジグソーパズルを組み立てている途中の状態を示す概念的な斜視図である。組み立て途中の未完成のジグソーパズルの各ピース(p)を次ぎに遊ぶ時までこのままの形で保管しておくことができるので、本発明の各ブリスターバックはジグソーパズルを遊ぶ時に各ピースを一時的に保管する保管場所として使用できる。
ブリスターバック(C1、C2)の数やその断面形状は必要に応じて適宜選択することができる。ブリスターパックは曲げ加工タイプまたはシェルパックタイプにすることができる。
本発明の第3の対象は、上記定義のプラスチックジグソーパズル(F)の「塗り絵」または「写し絵」の道具としての使用にある。
本発明で「塗り絵」とは、筆記具を用いて本発明のプラスチックジグソーパズル(F)の表面を着色したり、絵を描くことを意味する。この「塗り絵」は透明プラスチックジグソーパズル(F)の表面全体または表面の一部に行うことができる。「塗り絵」にはプラスチックジグソーパズル(F)の上に記載可能な市販の筆記具が使用できる。筆記具は水性でも油性でもよく、消去自在なものでもよい。本発明のジグソーパズルの塗り絵にはゼブラ社の「マッキー」(登録商標)を好ましく使用できる。
本発明のプラスチックジグソーパズルは「写し絵」の道具として使用することもできる。すなわち、印刷層(J)が十分な透明性・透過性を有する場合に上記定義のプラスチックジグソーパズルを「写し絵」の道具としての使用できる。特に、上記印刷層(J)を形成しない領域は「写し絵」の場所として好ましく使用できる。
本発明で「写し絵」とは、本発明のプラスチックジグソーパズル(F)の下側に写し絵の元になる原画を配置し、プラスチックジグソーパズル(F)の表面に原画を写し取ること、すなわち、原画をコピーし、トレースすることを意味する。本発明では、キャラクター(例えば、ディズニーの白雪姫)の原画が記載された紙をプラスチックジグソーパズル(F)の下に置き、幼児がその原画を透明プラスチックジグソーパズル(F)の表面上に写し取る(コピー、トレースする)ことができる。
写し取る画像を選択することで本発明の透明プラスチックジグソーパズル(F)を教育素材として使用したり、卒業記念、結婚記念、クラブ活動等の写真を印刷したプラスチックジグソーパズル(F)を作ることもできる。
本発明のジグソーパズルセットは幼児の知育玩具として使用できる。幼児用ジグソーパズルの場合にはピースの数を少なくし、各ピースの寸法を大きくすることでジグソーパズルの遊びを通して親が希望する画像を幼児に理解させることができる。本発明のジグソーパズルは透明プラスチックであるので汚れた場合には洗って何度も使用することができる。
本発明のジグソーパズルセットは学童の学習玩具として使用できる。例えば、日本地図を原画から写し取り、ジグソーパズルとして遊ぶ間に反復して日本地図を頭に記憶することで、記憶は確実になる。
本発明のジグソーパズルセットは学生の教育手段として使用できる。例えば、記憶したい英語の単語や化学元素の周期律表、化学構造等を紙に記載し、それを透明プラスチックジグソーパズルに写し取り、ジグソーパズルとして遊ぶ間の反復思考行為によって単語や化学元素の位置を確実に記憶できる。
本発明のジグソーパズルセットは老人の脳の衰えを防止する手段あるいは認知症の進行を遅らせる手段として使用できる。患者の印象に残っている画像を写し取り、ジグソーパズルとして完成させる行為によって脳の記録を呼び起こすことができる。
本発明の写し絵用ジグソーパズルセットは脳の反復記憶作用の活性化に有用であるので反復記憶作用を必要とする他の分野でも使用できる。
本考案のプラスチックジグソーパズル(F)は、ジグソーパズルに自分の思いや伝えたいことを「塗り絵」、「写し絵」の形で記載した後に、バラバラにして相手に送ることができる。従って、自分の思いを相手に直接伝えるのが苦手な人や、親子、友達、特定サークル間での秘密の伝達手段として使うことができる。バラバラにしないで相手に送ることもできる。この場合には、ジグソーパズルに記載された相手の思いや情報を読んだ後に、ジグソーパズルとして遊ぶことができる。
本発明のプラスチックジグソーパズルセットは、必要に応じて、プラスチックジグソーパズル(F)上に文字や絵を描くための筆記具(W)や、写し絵の元になる原画(g)さらに含むこともできる。
以下、本発明のプラスチックジグソーパズルの製造方法を[図8]~[図11]を参照して説明する。
本発明の完成後にジグソーパズルを垂直に吊り下げてもバラバラにならず、同一面の平らな均一表面を維持する遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルの製造方法は下記のA)~C)の工程:
A)透明なプラスチックシ-トから成るジグソーパズル本体層(1)と透明な 透明表面層(2、2')とを用意し、
B)透明な透明表面層(2、2')とジグソーパズル本体層(1)とを接着層(3、3')を介して互いに積層一体化し、
C)得られた積層一体化物をジグソーパズルの形に打抜く、
を含み、さらに、
D)下側に配置される透明表面層(2')のジグソーパズル本体層(1)と接す る面とは反対側の表面上、すなわち、プラスチックジグソーパズルの背面(裏側)上の少なくとも一部に画像の印刷層(J)を印刷する工程、
をさらに含む。
[図8]に示す第1実施例では、[図8]の(a)工程でプレス機械を用いて積層体(L0)をバッチ処理で作り、得られた積層体(L0)を打ち抜き機械で各ピースにカットし、打抜記載操作を終わった積層体(L1)上に印刷層(J)を形成してプラスチックジグソーパズル(F)にする。
実際には、透明なプラスチックの透明表面層(2、2')、例えば市販の厚さが0.5mmのポリプロピレン(PP)のフィルム上に例えば東洋インキ株式会社から入手可能な下塗り剤(プライマー)(3、3')を塗布し、それをJIS規格K7171に従って測定した曲げ弾性率が200MPa~1000MPaであるジグソーパズル本体層(1)の上下にサンドイッチ配置した組立体をプレス機械(PM)で加熱加圧する。
この実施例では、接着剤層に所定の圧力および温度を加えて上記組立体を積層一体化して積層体(L0)を得る。得られた積層体(L0)を打ち抜き機(P1、P2)でジグソーパズルのピースに切断する。この打ち抜きは一般には横方向打ち抜き(P1)と、縦方向打ち抜き(P2)の2工程で行われるが,単一打ち抜き機を使用して一回で打ち抜くこともできる。
本発明では、打ち抜いた後でも各ピースがバラバラになることはなく、手で吊り下げることが可能な積層シート(L1)が得られる。この積層シート(L1)は印刷機、例えば、インクジェット印刷機(IJP)に送られる。
[図8]の(b)の段階では、印刷層に印刷される画像の原画(g)のデータがコンピュータ(PC)に送られ、必要な処理(画像処理)後にインクジェット印刷機(IJP)に送られ、積層シート(L1)の背面上に原画(g)が印刷され、最終製品である遠近感に優れたプラスチックジグソーパズル(F)が得られる。本発明で得られた積層体(L0)はバラバラにならないので、多数の積層体(L0)を予め作ってストックしておき、その背面上に印刷層(J)をオンデマンドで迅速に形成できる。(a)工程と(b)工程を別々の場所、メーカーで行うことができる。あるいは、(a)工程と(b)工程を同一の場所、メーカーで行うこともできる。
追加の印刷層(4-1、4-2、4-3)(図示せず)を形成する必要のある場合には、[図8]の(a)の段階で使用する透明表面層(2、2')および/またはジグソーパズル本体層(1)の必要箇所に予め印刷をする。
[図9]は本発明の第2実施例を示す概念図である。この第2実施例は同じ画像を有する本発明の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズル(F)を連続して大量に製造する場合に適している。この第2実施例では、透明表面層(2、2')とジグソーパズル本体層(1)とを接着層(3、3')を形成する「熱積層用シート」を介して積層一体化して積層体(L1)とする。
具体的には、[図9]の(a)に示すように、JIS規格K7171に従って測定した曲げ弾性率が200MPa~1000MPaのジグソーパズル本体層(1)の上下に、無延伸ポリプロピレン(CPP)または低密度ポリエチレン (LLDPE)から成る熱積層用シート(3、3')を介して二軸延伸ポリプロ ピレン(OPP)または高密度ポリエチレン(HDPE)から成る透明表面層(2、2')を圧着ローラのような積層装置(R1、R2)に供給する。積層装置(R1、R2)の前方には熱積層用シート(3、3')を溶融軟化させるためのヒーター(h)を配置する。積層装置(R1、R2)は熱圧縮プレス、ロールラミネーション装置等の公知の任意の手段で構成できるが、圧着ローラを使用するのが有利である。
積層装置(R1、R2)に続く装置類は一般に間欠運動(非連続運動)をする機械で あるので、生産速度を調節するために、圧着ローラ(R1、R2)の後にダンサーローラ(D)等の速度調節装置を設けるのがよい。プラスチックシート組立体(1+2+3)の供給を行うための駆動ロール(図示せず)が適宜配置される。
積層装置(R1、R2)によって加熱加圧下に積層一体化された組立体は打ち抜き機(P1、P2)でジグソーパズルのピースに切断される。打ち抜き(P1、P2)は一般には横方向打ち抜き(P1)と、縦方向打ち抜き(P2)の2工程で行われるが,単一打ち抜き機を使用して一回で打ち抜くこともできる。本発明では、打ち抜いた後でも各ピースがバラバラになることはなく、手で吊り下げるこ ともできる積層シート(L1)が得られる。この積層シート(L1)は印刷機、例えばインクジェット印刷機(IJP)に送られる。
[図9]の(b)でも、[図8]の場合と同様に、印刷層に印刷される画像の原画(g)のデータがコンピュータ(PC)に送られ、必要な処理(画像処理)後にインクジェット印刷機(IJP)に送られ、積層シート(L1)の 背面上に印刷されて、最終製品である遠近感に優れたプラスチックジグソーパズル(F)が得られる。本発明で得られた積層体シート(L1)はバラバラにならないので、多数の積層体シート(L1)を予め作ってストックし、その背面上に印刷層(J)をオンデマンドで迅速に形成することができる。(a)工程と(b)工程を別々の場所、メーカーで行うことができ、あるいは、(a)工程と(b)工程を同一の場所、メーカーで行うこともできる。
[図10]は[図9]の変形例で、本発明の第3実施例を示す。この第3実施例も同一画像のプラスチックジグソーパズル(F)を連続的に大量製造するのに適している。この第3実施例では、打ち抜き操作の前に少なくとも一つの透明表面層(2、2')の背面側に印刷層(J)が印刷された予備組立体(PS2)が作られる。
この第3実施例では、例えば画像の原画(g)のデータをコンピュータ(PC)に送り、必要な処理(画像処理)をした後にデジタル印刷機(DP)に送る(工程a)。このデジタル印刷機(DP)には一方の透明表面層(2)が供給されて、透明表面層(2)上に印刷層(J)が形成される(工程b)。透明表面層(2)は必要に応じて表面処理をした二軸延伸ポリプロピレン(OPP)または高密度ポリエチレン(HDPE)にすることができる。必要な場合には、透明表面層(2)の印刷層(J)とは反対表面上に追加の印刷層(4-1、4-3)を形成することもできる。
次の工程cでは、印刷層(J)が形成された透明表面層(2)の印刷層(J)とは反対表面上に熱積層用シート(3)を供給し、ロールラミネーションで透明表面層(2)上に熱積層用シート(3)を積層一体化して予備組立体(PS2)を作る。実際には、印刷現場でラミネータを用いて印刷層(J)を形成した透明表面層(2)上に熱積層用シート(3)を積層して、両者をサーマルラミネーションし、得られた予備組立体(PS2)を巻き取ってロールの形にし、それをジグソーパズル製造装置(d)へ送る。ジグソーパズル製造業者の場合には、工程a~cを印刷業者等に外注することができる。
上記の(工程c)と同様な方法で、他方の透明表面層(2')上に熱積層用 シート(3')を積層一体化して予備組立体(PS3)を作る(図示せず)。この予備組立体 (PS3)にも追加の印刷層(4-1、4-3)を形成することもできる。
上記で得られた予備組立体(PS2)と予備組立体(PS3)は、[図9]の(a)の工程と同様な方法で、積層装置(R)によって、JIS規格K7171に従って測定した曲げ弾性率が200MPa~1000MPaであるジグソーパズル本体層(1)の上下に加熱加圧下に積層一体化される(工程d)。
積層一体化された組立体は打ち抜き機(P1、P2)でジグソーパズルのピースに切断される。打ち抜きは一般には横方向打ち抜き(P1)と、縦方向打ち抜き(P2)の2工程で行われるが,単一打ち抜き機を使用して一回で打ち抜くこともできる。本発明では、打ち抜いた後でも各ピースがバラバラになることはなく、手で吊り下げることもできる。この第3実施例では打ち抜き操作後に得られるものが本発明の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズル(F)である。
この第3実施例では予備組立体(PS2、PS3)の製造工程(工程aから工程c)を印刷工場で行い、予備組立体の圧着とピースへの切断工程(工程d)を成形工場で実施することができる。全ての工程を一カ所で行うこともできる。
本発明では、打ち抜き工程でプラスチックジグソーパズルの個別のピースが作られるが、打ち抜き工程後でも個別のピースがバラバラになることはなく、各ピースが互いに係合し、全体としてはシートの形を保っている。しかし、連続製造装置では打ち抜き工程でピースの一部が飛び出したり、落下してピースが欠ける危険がある。この「ピース不足」の問題を無くすために打ち抜き機の後にセンサー(S)を設けるのが有利である。このセンサー(S)は厚さセンサー、イメージセンサー等にすることができる。
本発明では得られたプラスチックジグソーパズル(F)の品質を確認するためのセンサー(S)、特にイメージセンサーまたは厚さセンサーを打抜機(P1、P2)の後に設けるのが好ましい。このセンサー(S)では例えば厚さを検知してピース欠けの有無を検出できる。また、イメージセンサーまたはカメラを用いて、得られたプラスチックジグソーパズル(F)の写真を撮り、それを製品パッケージに保証書として同封することもできる。この保証書にコンピュータ(PC)で入力したデータの一部を印刷することもできる。また、このイメージセンサー(S)で得られたプラスチックジグソーパズル(F)の写真を撮り、それをパズル完成見本として製品パッケージに同封することもできる。イメージセンサー(S)で入力画像とジグソーパズルの印刷画像とを比較して画像品質の検査を同時にすることができる。
本発明では、得られた個々のプラスチックジグソーパズル(P)にバーコート等の形でコンピュータ(A)に入力したデータの一部を印刷し、品質管理や在庫管理等に利用することができる。さらには、保証書を印刷し、製品に同封することもできる。この場合には製品の輸送、包装装置の運動との連動システムが必要になる。すなわち、入力画像/印刷画像のデータを利用して個別製品の包装管理、パッケージングへの顧客データの印刷、在庫管理、クライアント照会サービス等を行うこともできる。
[図11]は本発明ジグソーパズル(F)の製造方法の第4実施例を説明するための概念図である。この第4実施例では印刷層(J)が別体の薄いシート(TS)上に形成される点が第1、第2、第3実施例とは基本的に相違する。
この第4実施例でも、画像の原画(g)のデータはコンピュータ(PC)で必要な処理(画像処理)をした後にインクジェット印刷機(IJP)に送られる。しかし、第4実施例では別体の薄いシート(TS)を用意し、それをインクジェット印刷機(IJP)に送り、この薄いシート(TS)上に印刷層(J)を印刷して背面シート(J')を作る。
一方、透明表面層(2、2')とジグソーパズル本体層(1)とからなる積層体(L0)をバッチ処理で作る。実際には、[図8]に示す第1実施例と場合と同様な方法でプレス機械(PM1)を用いて積層体(L0)を作る。実際には、透明なプラスチックの透明表面層(2、2')、例えば市販の厚さ が0.5mmのポリプロピレン(PP)のフィルム上に例えば東洋インキ株式会社から入手可能な下塗り剤(プライマー)(3、3')を塗布し、それをJIS 規格K7171に従って測定した曲げ弾性率が200MPa~1000MPaであるジグソーパズル本体層(1)の上下に配置し、プレス機械(PM1)で加熱圧縮して積層体(L0)にする。
こうして作られた積層体(L0)と上記の背面シート(J')とを積層してプレス機械(PM2)で一体化して積層体(L2)を作る。プレス機械(PM2)では下側透明表面層(2')の背面上に接着層(図示せず)を介して背面シート(J')が接着される。
この第4実施例では打ち抜き操作の終わったものが最終製品の遠近感に優れた本発明のプラスチックジグソーパズル(F)になる。打ち抜き(P1、P2)は一般には横方向打ち抜き(P1)と、縦方向打ち抜き(P2)の2工程で行われるが,単一打ち抜き機を使用して一回で打ち抜くこともできる。本発明では、打ち抜いた後でも各ピースがバラバラになることはなく、手で吊り下げることもできる。
上記の薄いシート(TS)の材料は、打ち抜き操作が可能なものであれば任意の材料、例えば紙、繊維、織布、不織布、プラスチックにすることがきるが、ジグソーパ ズル(F)に透明性が要求される場合にはプラスチックシートを使用するのが好ましい。
印刷層(J)の形成方法は薄いシート(TS)の材料によって異なる。薄いシート(TS)が紙の場合には家庭用のインクジェット印刷機(IJP)で簡単に印刷できる。薄いシート(TS)が不織布やプラスチックから成る場合には、これらの材料に適し たインキと印刷方法を使用して印刷ができる。背面シート(J')を下側透明表面層(2')の表面上に接着する接着層の種類は背面シート(J')および下側透明表面層(2')の種類によって適宜選択できる。
この第4実施例では打ち抜き機械(P1、P2)で背面上の薄いシート(J') も完全にカットして積層体(L2)を各ピースに分離する必要がある。打ち抜きは一般に積層体(L2)の正面側(上側)から行うが、背面側(下側)から行うこともできる。上記の各実施例では、必要に応じて追加の印刷層(4-1、4-2、4-3)を形成することができる。
本発明はさらに、上記の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルの製造装置を提供する。本発明装置は下記(a)~(d)を含む:
(a)画像データを入力/処理するコンピュータ(PC)、
(b)入力/処理済みの画像データを受けて、プラスチックジグソーパズルの背面(裏側)上に印刷層(J)を形成するための画像のプリンター(IJP、DP)、
(c)上記ジグソーパズル本体層(1)と上記透明表面層(2、2')とを積層一体化させるための積層一体化装置(PM、R1、R2)、
(d)積層一体化された組立体をジグソーパズルの形に打ち抜く打ち抜き機(P1、P2)。
上記積層一体化装置(PM、R1、R2)はプレス機械、積層装置、圧着ローラ等の公知の任意装置を使用できる。圧着ローラ(R1、R2)を用いたサーマルラミネーションの条件(温度、ニップ間隙寸法、シート送り速度等)は当業者が適宜選択できる。
ジグソーパズル本体層(1)、透明表面層(2)および中間層(3、3')の各プラスチックシ-トは市販のものを使用できる。これらの各層、特にジグソーパズル本体層(1)を押出機から押出したシートにすることもできるが、その場合には設備投資を必要とし、生産コストも上がる。ロット数が少ない場合には市販のシートを使用するのが有利である。
打抜き作業は一般に透明表面層(2)の側から行われる。一般には、プラスチックシートの送り方向(縦方向)に略平行に配列された複数の波形ブレードを用いて縦方向に打ち抜き、次に横方向に略平行に配列された複数の波形ブレードを用いて横方向に打ち抜くことで個々のピース(p)に打ち抜かれる。縦方向と横方向とを同時に打ち抜いてもかまわないが、例えば縦方向打抜機(M1)の後に横方向縦方向打抜機(M2)が配置される。
本発明のプラスチックジグソーパズルでは、打抜き操作で各ピースに打ち抜いた時に各ピースがバラバラにならないことが分かっている。逆に言えば、バラバラにならないように打抜機(P1、P2)を操作する。
本発明のプラスチックジグソーパズルの製造者/販売者は、顧客から家族写真、記念写真、ペットの写真といった個人的な画像のデータを受け取る。一般にはネットを介してコンピュータ(PC)にデータを直接受けることができる。その画像の寸法、色彩等をジグソーパズル(F)に合うように修正してから画像データをプリンター(IJP、DP)へ送る。大量生産物のジグソーパズル用の商業的な画像データの場合も同様な方法でプリンター(IJP、DP)へ送られる。プリンター(IJP、DP)、ではその画像データを用いて透明表面層(2、2')の裏面上に画像を印刷して印刷層(J)を形成する。第4実施例では別体の薄いシート(TS)上に画像を印刷する。この印刷は市販のデジタル印刷機を用いて容易に行うことができる。必要に応じて、追加の印刷層(4-1、4-2、4-3)を印刷したり、透明表面層(2、2')の裏面を表面処理したり、プライマー、インク受理層等を用いることができる。
一般のジグソーパズルの製造ではグラビア印刷機やオフセット印刷機を用いて画像を印刷している。これら印刷方法は個人の顧客からオーダーを受けた単品のジグソーパズルを製造するのには適していない。本発明の製造装置を用いることで大量生産用プラスチックジグソーパズル(大量生産物)と、世界で一つだけのオーダーメードのプラスチックジグソーパズル(単品生産物)とを同じラインで製造できる。印刷機としては公知に任意の印刷機を使用できるが、インクジェット印刷機、デジタル印刷機を使用するのが好ましい。
以下、本発明の実施例を示す。
実施例1(参考例)
吊り下げ可能なプラスチックジグソーパズル
本発明の第1の対象の、パズル完成後にジグソーパズルを垂直に吊り下げてもバラバラにならない安定して吊り下げ可能な60ピースの遠近感に優れたプラスチックジグソーパズル(120mm×120mm)を製造した。
ジグソーパズル本体層(1)としてメタロセンポリプロピレン(mPP)とメタロセンポリエチレン(mPE)とを組み合わせた材料で作ったシートを使用した。mPPとmPEの各ペレットをmPP/mPEの比率を種々変えて押出機を用いて厚さが1mmのシートにした。各シートの曲げ弾性率はJIS規格K7171に従って測定した。得られた各シートの弾性率は200MPaから1500MPaの間で変えた([表1]のサンプル番号1~6を参照])。
透明表面層(2)としては厚さが0.1mmの二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムを使用した。
上記のジグソーパズル本体層(1)の両面に透明表面層(2、2')を熱プレスで積層圧着した。この積層時にジグソーパズル本体層(1)と各透明表面層(2、2')との間に厚さが0.1mmの無延伸ポリプロピレン(CPP)のフィルムを中間層(3、3')としてサンドイッチして、透明表面層(2)/ジグソーパズル本体層(1)/透明表面層(2、2')の実質的に3層構造(中間層(3、3')を加えると5層構造)の積層シートにした。中間層(3、3')は熱積層用の結合層の役割をする。
得られた積層シートを2枚の刃を用いた通常のパズル製作機械を用いて打ち抜いて60ピースの遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルとした。得られた遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルの「吊下げ可能性」と「表面平滑性」とを調べた。
「吊下げ可能性」は打ち抜いて得られた遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルを[図1]に示す垂直な状態に吊り下げた時のピースの落下数で評価した。バラバラにならない状態で吊り下げすること自体が困難な場合を「難」、吊り下げできるが、一部のピースが落下する場合を「可」、全てのピースが落下しない場合を「良」、垂直な状態に吊り下げ且つ揺らしても全てのピースが落下しない場合を「秀」とした。
「表面平滑性」は遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルを完成させて60ピースの全てのピースを嵌め合わせたときの遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルの表面状態を目視で観察して評価した。遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルの表面が実質的に平らで、表面から上下にズレたピースが無い場合を「秀」とし、表面から上下にズレたピースの数が60ピース中10ピース以下の場合を「良」とし、表面から上下にズレたピースの数が60ピース中30ピース以上の場合を「不良」とした。
結果は以下の[表1]の通り。
Figure 2022020414000002
この結果からジグソーパズル本体層(1)の曲げ弾性率は200MPa~1000MPaであるのが好ましく、より好ましくは曲げ弾性率は300MPa~900MPa、より好ましくは400MPa~700MPaであるのが好ましいことがわかる。
実施例2(参考例)
透明プラスチックジグソーパズル
プラスチックジグソーパズルのピース数を200ピースにしたB5版のジグソーパズルを実施例1と同様な方法で作って、200ピースの吊り下げ可能な透明プラスチックとした。
実施例1と同じ評価をした。結果は実施例1とほぼ同じであった。
実施例3(参考例)
透明プラスチックジグソーパズル
実施例2と同じ操作を行なったが、中間層(3、3')を無延伸ポリプロピレン(CPP)から同じ厚さ0.1mmの低密度ポリエチレン(LLDPE)に代えた。
実施例1と同じ評価をして、実施例1とほぼ同じ結果を得た。
実施例2と実施例3では得られたジグソーパズルの一つのピースにT型剥離試験を行ったが、各層が剥離することはなく、ジグソーパズルの通常使用時に十分な剥離強度があることが分かった。
実施例2および実施例3でほぼ同じ結果が得られたが、総合評価は実施例3の方が高かった。
実施例4(参考例)
透明プラスチックジグソーパズル
実施例2と同じ操作を行なったが、透明表面層(2、2')を市販の厚さが1mmのポリエチレン(PE)のフィルムに代え、中間層(3、3')を無延伸ポリプロピレン(CPP)から同じ厚さ0.1mmの低密度ポリエチレン(LLDPE)に代えた。
実施例1と同じ評価をして、実施例1と同じ結果を得たが、表面の透明性、光沢性が実施例1より若干劣る。
比較例1
実施例1と同様な操作を行ったが、無延伸ポリプロピレン(CPP)のフィルムの中間層(3)は使用しなかった。
この比較例では、厚さが3mmのポリエチレンシートのジグソーパズル本体層(1)を押出機から直接供給し、その溶融熱を利用して圧着ローラを積層装置(R)で厚さが1mmの二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムの透明表面層(2、2')に熱圧着した。
実施例2、3と同様なT型剥離試験を行ったが、接着強度が不足していているため本体層(1)と透明表面層(2、2')との間で剥離が起こった。
実施例5(本発明)
遠近感のある画像を有するプラスチックジグソーパズル
[図8]に示す製造方法を用いて遠近感のある画像を有するプラスチックジグソーパズル(F)を製造した。
透明なプラスチックの透明表面層(2、2')として市販の弾性率は1200MPaである厚さが0.5mmのポリプロピレン(PP)のフィルムを使用した。このポリプロピレン(PP)フィルム上に東洋インキ株式会社から入手可能な下塗り剤(プライマー)(3、3')を塗布した。
ジグソーパズル本体層(1)としては実施例1に記載の弾性率が400MPaのサンプル番号4のメタロセンポリプロピレン(mPP)とメタロセンポリエチレン(mPE)とを組み合わせた材料で作ったシートを使用した。
上記ジグソーパズル本体層(1)の上下に上記透明表面層(2、2')をサンドイッチ配置し、プレス機械(PM)で加熱加圧して積層体(L0)とした。
得られた積層体(L0)を横方向打ち抜き(P1)と縦方向打ち抜き(P2)でジグソーパズルのピースに切断した。多数の積層体(L1)を作ってストックしたが、各積層体(L1)の各ピースはバラバラになることはなく、各積層体(L1)を手で吊り下げることが可能であった。
一方、印刷層に印刷される画像の原画(g)のデータをコンピュータ(PC)で画像処理した。上記積層体(L1)をインクジェット印刷機(IJP)に送り、コンピュータ(PC)で画像処理した画像(g)を上記積層シート(L1)の透明表面層(2')の背面側に印刷して本発明の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズル(F)を得た。
得られたプラスチックジグソーパズルで得られた「吊下げ可能性」と「表面平滑性」の結果は実施例1と同じであった。本発明では透明表面層(2')の背面側に印刷した画像(g)が透明表面層(2、2')とジグソーパズル本体層(1)とを通って見えるので、画像(g)が優れた遠近感で観察できた。
実施例6(本発明)
遠近感のある画像を有するプラスチックジグソーパズル
実施例5と同じ材料と方法を用いて製造したが、透明表面層(2、2')としてジグソーパズル本体層(1)の側にフレーム(額)部分を追加の印刷層(4-1、4-2)をグラビア印刷したものを用いた。
実施例1と同じ評価をして、実施例1とほぼ同じ結果を得た。印刷層を付け加えても本発明の特性(安定した吊下げ可能性、表面平滑性および相関接着性)は同じである。フレーム(額)部分を追加印刷したので画像(g)が奥まって見えた。
実施例7(本発明)
「写し絵」の道具としての遠近感のある画像を有するプラスチックジグソーパズルの使用
30ピースの12mmラ12mmの小型の透明なプラスチックジグソーパズを実施例5に記載の方法で作ったが、積層シート(L1)の透明表面層(2')の背面側上に印刷する印刷層(J)の一部分を透明にした。じっさいには印刷しない部分を残した。
得られた遠近感に優れた透明プラスチックジグソーパズの下に、幼児が好きなキャラクター画像を描いた紙を置き、ゼブラ社の「マッキー」(登録商標)を使用して幼児に上側の透明表面層(2)上にキャラクター画像を写し取らさせ、「マッキー」(登録商標)のカラーペンで着色(お絵描き)させた。
お絵描きが終わってからプラスチックジグソーパズルをバラバラにし、ジグソーパズとして遊ばせた。幼児は、何回か遊んだ後は、下絵を見なくてもジグソーパズルを完成できるようになった。
実施例8(本発明)
「塗り絵」の道具としての遠近感のある画像を有するプラスチックジグソーパズルの使用
実施例7の遠近感のある画像を有する透明なプラスチックジグソーパズを使用したが、この場合には印刷層(J)としてキャラクターの画像を印刷し、さらに、このキャラクター画像と異なる画像の輪郭線のみを上側の透明表面層(2)の表面上に追加の印刷層(4-3)として印刷した。
幼児に透明表面層(2)の表面上のキャラクター画像と異なる画像の輪郭線の内部をカラー筆記具を用いて着色させた。
幼児には、本発明の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズルを「塗り絵」の手段として使用させ、各ピースをバラバラにした後はジグソーパズルとして遊ばせることができた。
実施例9(本発明)
[図10]に示す製造方法を用いて遠近感のある画像を有するプラスチックジグソーパズル(F)を製造した。
画像の原画(g)のデータをコンピュータ(PC)に送り、画像処理をした後にデジタル印刷機(DP)に送る。このデジタル印刷機(DP)に表面処理をした二軸延伸ポリプロピレン(OPP)の透明表面層(2)を供給して、透明表面層(2)の背面側に印刷層(J)を形成した。表面処理することで二軸延伸ポリプロピレン(OPP)の表面上に印刷層(J)が高い解像度と密着性で形成することができる。
印刷層(J)を形成した側と反対側の透明表面層(2)の表面上にラミネータを用いて熱積層用シート(3)を積層して、両者をサーマルラミネーションして予備組立体(PS2)とし、それをロールの形に巻き取る。同様に、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)の他方の透明表面層(2')の正面上の一部にグラビア印刷で追加の印刷面(4-3)をカラー印刷し、上記と同様な方法で予備組立体(PS3)を作り、ロールの形に巻き取る。これら2つの透明表面層(2、2')上には熱積層時の熱による印刷層(4-1、4-2)のダレ(溶融流れ)を防止するためのダレ防止層(d)として市販の無溶剤(ノンソル)接着剤層を形成した。
予備組立体(PS2)と予備組立体(PS3)とを積層装置(R)によって、JIS規格K7171に従って測定した曲げ弾性率が400MPaであるジグソーパズル本体層(1)の上下に加熱加圧下に積層一体化した。積層一体化した組立体を打ち抜き機(P1、P2)でジグソーパズルのピースに切断して本発明の遠近感に優れたプラスチックジグソーパズル(F)とした。
この実施例ではプラスチックジグソーパズルのピース数は200ピースで、B5版のジグソーパズルとした。実施例1と同じ評価をして実施例1とほぼ同じ「吊下げ可能性」および「表面平滑性」の結果を得た。この実施例では透明表面層(2)の背面側の印刷層(J)と他方の透明表面層(2')の正面上の追加のカラーグラビア印刷面(4-3)とがジグソーパズル本体層(1)と透明表面層(2、2')の厚さだけわずかにズレていることによって得られる独特の遠近効果が得られた。
以上、添付図面を参照して本発明の具体例を説明したが、本発明が図示した実施例に限定されるものではない。
1)本発明のプラスチックジグソーパズルは下記のような作用効果を有する:
2)本発明のプラスチックジグソーパズルは、透明なプラスチック材料の層を通して背面の画像を見るので、画像に遠近感が生じる。
3)本発明では遠近感のあるプラスチックジグソーパズルを迅速、容易かつ安価に製造できる。
4)本発明の透明なジグソーパズルは完成後にジグソーパズルを垂直に吊り下げてもバラバラにならず、同一面の平らな均一表面を維持できる。
5)本発明の透明なジグソーパズルは各層の間が強固に接着され、層間剥離がない。
6)本発明の透明なジグソーパズルは「写し絵」や「塗り絵」の道具として使用できる。
7)本発明の透明なジグソーパズルは幼児、学童および学生の玩具や学習ツールとして、また、老人の認知症の進行を遅らせるツールとして使用できる。
F 遠近感のあるプラスチックジグソーパズル
L プラスチックジグソーパズル積層体
J 印刷層
f フレーム
h ヒータ
p ピース
C1、C2 ブリスターバック
IJP インクジェット印刷機
DP デジタル印刷機
L0、L1、L2 積層体
S スタンド
PC コンピュータ
PM 圧縮機械
P1、P2 打ち抜き機
PS2、PS3 予備組立体
R 積層ロール
1 ジグソーパズル本体層
2、2' 透明表面層
3、3' 熱積層用シート
4-1、4-2、4-3 追加の印刷層

Claims (15)

  1. 複数のピース(p)を組み合わせて遊ぶプラスチックジグソーパズルにおいて、各ピース(p)が下記(i)~(iii):
    (i)透明なプラスチックシ-トから成るジグソーパズル本体層(1)、
    (ii)ジグソーパズル本体層(1)の上側および下側に配置される透明なプラスチック材料から成る透明表面層(2、2')、
    (iii)上記ジグソーパズル本体層(1)と上記各透明表面層(2、2')との間に配置された接着層(3、3')、
    で構成され、
    上記ジグソーパズル本体層(1)がJIS規格K7171に従って測定した曲げ弾性率が200MPa~1000MPaであり、
    下側に配置される透明表面層(2')のジグソーパズル本体層(1)と接する面とは反対側の表面上、すなわち、プラスチックジグソーパズルの背面(裏側)上の少なくとも一部に画像が印刷された印刷層(J)を有する、
    ことを特徴とする、完成後にジグソーパズルを垂直に吊り下げてもバラバラにならず、同一面の平らな均一表面を維持する、遠近感に優れたプラスチックジグソーパズル。
  2. 上記印刷層(J)に画像が印刷されていない領域を有する請求項1に記載のプラスチックジグソーパズル。
  3. 上記の印刷層(J)の他に、ジグソーパズル本体層(1)と接触する透明表面層(2、2')の少なくとも一方の表面または両面上に追加の印刷層(4-1、4-2)をさらに有する、および/または、上側に配置される透明表面層(2)の表面上すなわちプラスチックジグソーパズルの正面上に追加の印刷層(4-3)をさらに有する請求項1または2に記載のプラスチックジグソーパズル。
  4. 上記ジグソーパズル本体層(1)および透明表面層(2、2')がポリプロピレンまたはポリエチレンからなり、上記接着層(3、3')が接着剤層または熱積層用シートからなる請求項1~3のいずれか一項に記載のプラスチックジグソーパズル。
  5. 上記ジグソーパズル本体層(1)がポリプロピレンまたはポリエチレン、プピレンおよび/またはエチレンの共重合体、アロイまたは混合物から成り、上記透明表面層(2、2')が二軸延伸ポリプロピレン(OPP)または高密度ポリエチレン(HDPE)から成り、上記接着層(3、3')がポリオレフィン用接着剤またはホットメルト接着剤からなるか、無延伸ポリプロピレン(CPP)または低密度ポリエチレン(LLDPE)の熱接着用シートから成る請求項1~4のいずれか一項に記載のプラスチックジグソーパズル。
  6. 上記ジグソーパズル本体層(1)のJIS規格K7171に従って測定した曲げ弾性率が300MPa~900MPa、好ましくは400MPa~700MPaで、上記透明表面層(2、2')のJIS規格K7171に従って測定した曲げ弾性率が1000MPa以上である請求項1~5のいずれか一項に記載のプラスチックジグソーパズル。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載のプラスチックジグソーパズルと、そのプラスチックジグソーパズル完成時のプラスチックジグソーパズル外周の少なくとも一部を把持するフレーム(額縁)(f1~F4)とを有するプラスチックジグソーパズルセット。
  8. 完成したプラスチックジグソーパズルを支えるスタンド(S)さらに有する請求項7に記載のプラスチックジグソーパズルセット。
  9. プラスチックジグソーパズルを挟持するブリスターバック(C1、C2)をさらに有する請求項7または8に記載のプラスチックジグソーパズルセット。
  10. 請求項1~6のいずれか一項に記載のプラスチックジグソーパズルの「塗り絵」および「写し絵」の道具としての使用。
  11. 完成後にジグソーパズルを垂直に吊り下げてもバラバラにならず、同一面の平らな均一表面を維持する遠近感に優れた請求項1~6のいずれか一項に記載のプラスチックジグソーパズルの製造方法であって、
    下記のA)~C)の工程:
    A)透明なプラスチックシ-トから成るジグソーパズル本体層(1)と透明な透明表面層(2、2')とを用意し、
    B)透明な透明表面層(2、2')とジグソーパズル本体層(1)とを接着層(3、3') を介して互いに積層一体化し、
    C)得られた積層一体化物をジグソーパズルの形に打抜く、
    を含み、さらに、
    D)下側に配置される透明表面層(2')のジグソーパズル本体層(1)と接する面とは反対側の表面上、すなわち、プラスチックジグソーパズルの背面(裏側)上の少なくとも一部に画像の印刷層(J)を印刷する工程、
    をさらに含むプラスチックジグソーパズルの製造方法。
  12. 上記の印刷層(J)の他に、上記透明表面層(2、2')の少なくとも一方の表面または両面上、および/または、下側に配置される透明表面層(2)の表面上すなわちプラスチックジグソーパズルの正面(表側)上に追加の印刷層(4-1、4-2、4-3)を印刷する工程をさらに含む請求項11に記載のプラスチックジグソーパズルの製造方法。
  13. 下記(a)~(d)を含むことを特徴とする、完成後にジグソーパズルを垂直に吊り下げてもバラバラにならず、同一面の平らな均一表面を維持する遠近感に優れた請求項1~6のいずれか一項に記載のプラスチックジグソーパズルの製造装置:
    (a)画像データを入力/処理するコンピュータ(PC)、
    (b)入力/処理済みの画像データを受けて、プラスチックジグソーパズルの背面(裏側)上に印刷層(J)を形成するための画像のプリンター(IJP、DP)、
    (c)上記ジグソーパズル本体層(1)と上記透明表面層(2、2')とを積層一体化させるための積層一体化装置(PM、R1、R2)、
    (d)積層一体化された組立体をジグソーパズルの形に打ち抜く打ち抜き機(P1、P2)。
  14. 上記プリンターがインクジェットプリンター(IJPP)またはデジタル印刷機(DP)である請求項13に記載の製造装置。
  15. 上記積層一体化装置がプレス機械(PM)または積層ロール(R)である請求項13または14に記載の製造装置。
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