JP2022020167A - 物理量測定方法、測定システム、ホストシステム及びセンシング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 構造物の健全性の判断精度を向上させる物理量測定方法、測定システム、ホストシステム及びセンシング装置の提供。【解決手段】 物理量測定方法は、複数の車両TRが通過する構造物STに取り付けられた物理量演算用のセンサー123の測定に基づいて、複数の車両TRの通過に対応する複数の測定結果を取得する。また、測定が行われた時刻に関する情報である測定時刻情報と、車両TRの運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対応する車両TRを特定する。そして、車両TRを特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対して構造物STの異常判定処理に用いるか否かを決定する。【選択図】 図5
Description
本発明は、物理量測定方法、測定システム、ホストシステム及びセンシング装置等に関する。
従来、センシング装置を、トンネル等の構造物に配置し、当該センシング装置に含まれるセンサーによって検出されたデータを、ネットワークを経由して収集する手法が知られている。当該センサーは、決められた時刻になると、加速度等の物理量の測定を行う。そして、当該測定のデータを蓄積することで、構造物の損傷や劣化の度合いについての診断や、構造物の今後の状況についての予測をすることができる。
前述の診断や予測の精度を向上させるためには、どのような車両の通過に起因している測定データであるかを関連付けておくことが望ましい。構造物を通過する車両の情報を得るために、構造物付近にカメラ等を設置することは、コストや手間がかかるため、好ましくない。特許文献1には、センサーからの測定結果である卓越振動数から列車の速度を推定し、さらに車両の長さや車両編成の情報をもとに、車両種別を推定する手法が開示されている。
しかし、センサーからの測定結果のみから車両の速度を推定するだけでは、車両種別を正しく特定できない可能性が有る。また、車両を特定するために、列車時刻表のような情報が存在するが、交通事情から時刻表に記載された時刻通りに車両が運行できるとは限らない。特許文献1の手法は、このような場合についてまでは考慮されていない。
本開示の一態様は、複数の車両が通過する構造物に取り付けられた物理量演算用のセンサーの測定に基づいて、複数の前記車両の通過に対応する複数の測定結果を取得し、前記測定が行われた時刻に関する情報である測定時刻情報と、前記車両の運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対応する前記車両を特定し、前記車両を特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対して前記構造物の異常判定処理に用いるか否かを決定することを特徴とする物理量測定方法に関係する。
本開示の他の態様は、複数の車両が通過する構造物に取り付けられた物理量演算用のセンサーの測定に基づいて、複数の前記車両の通過に対応する複数の測定結果を取得する測定部と、前記測定結果が測定された時刻を表す測定時刻情報と、前記車両の運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対応する前記車両を特定し、前記車両を特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対して前記構造物の異常判定処理に用いるか否かを決定する決定部と、を含むことを特徴とする測定システムに関係する。
本開示の他の態様は、センシング装置と通信を行う通信インターフェースと、プロセッサーと、を含み、前記センシング装置は、複数の車両が通過する構造物に取り付けられた物理量演算用のセンサーの測定に基づいて、複数の前記車両の通過に対応する複数の測定結果を取得し、前記通信インターフェースは、前記測定結果と、前記測定結果が測定された時刻を表す測定時刻情報とが対応づけられた情報を受信し、前記プロセッサーは、前記測定時刻情報と、前記車両の運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対応する前記車両を特定し、前記車両を特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対して前記構造物の異常判定処理に用いるか否かを決定することを特徴とするホストシステムに関係する。
本開示の他の態様は、複数の車両が通過する構造物に取り付けられた物理量演算用のセンサーと、処理回路と、ホストシステムから車両の運行状況を表す運行情報を受信する通信回路と、を含み、前記処理回路は、前記センサーの測定に基づいて、複数の前記車両の通過に対応する複数の前記測定結果を取得し、前記測定結果が測定された時刻を表す測定時刻情報と、前記車両の運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の前記測定結果の各測定結果に対応する前記車両を特定し、前記車両を特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対して前記構造物の異常判定処理に用いるか否かを決定し、前記通信回路は、前記異常判定処理に用いることを決定した前記測定結果を、ホストシステムに送信することを特徴とするセンシング装置に関係する。
以下、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが必須構成要件であるとは限らない。
1.測定システム
図1は、本実施形態の物理量測定方法に係る測定システム1000の構成例を示すブロック図である。測定システム1000は、測定部1100と、決定部1200を含み、さらに測定部1100は、センサー1123を含む。なお、センサー1123の数は1つとは限らず、複数含んでもよい。また、本実施形態のセンサー1123は、物理量演算用のセンサーであり、後述するセンサー123と同等の構成により実現することができる。また、センサー1123は、図5で後述するように、例えば、複数の車両TRが通過する構造物STに取り付けられ、所定期間、測定が実行される。なお、測定の詳細については後述する。また、以降の説明において、車両の符号を、第1種別車両TR1、第2種別車両TR2、第3種別車両TR3と区別して記載する場合と、単に車両TRと記載する場合がある。
図1は、本実施形態の物理量測定方法に係る測定システム1000の構成例を示すブロック図である。測定システム1000は、測定部1100と、決定部1200を含み、さらに測定部1100は、センサー1123を含む。なお、センサー1123の数は1つとは限らず、複数含んでもよい。また、本実施形態のセンサー1123は、物理量演算用のセンサーであり、後述するセンサー123と同等の構成により実現することができる。また、センサー1123は、図5で後述するように、例えば、複数の車両TRが通過する構造物STに取り付けられ、所定期間、測定が実行される。なお、測定の詳細については後述する。また、以降の説明において、車両の符号を、第1種別車両TR1、第2種別車両TR2、第3種別車両TR3と区別して記載する場合と、単に車両TRと記載する場合がある。
測定部1100は、上記センサー1123の測定に基づいて、複数の車両TRの通過に対応する複数の測定結果を取得する。そして、取得した当該測定結果を、当該測定を行った時刻である測定時刻情報とともに、所定の通信方法により決定部1200へ送信する。なお、センサー1123の測定が所定期間内に複数回行われた場合、取得した複数の測定結果の全てを決定部1200へ送信してもよいし、必要な測定結果のみを選別して決定部1200へ送信してもよく、詳細は後述する。また、測定が複数回行われる場合とは、複数の車両TRが構造物STをそれぞれ1回ずつ通過する場合であってもよいし、1台の車両TRが往復する等により構造物STを複数回通過する場合であってもよく、これら両方の場合を含んでもよい。また、所定の通信方法については後述する。また、測定部1100は、後述する図3の処理回路121を構成するハードウェア等により実現することができる。
このように、測定システム1000は、測定部1100を含むことで、構造物STの物理量を定期的に測定することができる。そして、当該測定に係る測定データを蓄積することで、構造物STの損傷や劣化の発生及び度合いについて動的な診断を行うことや、今後の状況の予測を行うことができる。なお、このような構造物STの健全性の判断に関する技術を構造ヘルスモニタリングとも呼ぶことができる。
当該構造ヘルスモニタリングにおいて、構造物STの健全性の判断精度を上げるためには、同一の要因によって発生した測定データを定期的に蓄積することが望ましく、構造物STに関する全ての測定データを蓄積する必要は無い。例えば、構造物STの近傍を車両TRが通過する場合、重量が同一の車両TRが通過したときの測定データを定期的に蓄積することが、構造物STの健全性の判断精度の向上に繋がる。そのため、測定したデータを蓄積するかどうかを判断するにあたり、測定データには車両TRに関する情報が含まれていることが望ましい。なお、ここでの同一とは略同一を含み、以降の説明においても同様である。
しかし、車両TRを特定するために、別途カメラ等を導入することは、コストや管理負担の増大に繋がる。また、運行時刻表の情報を利用する手法が考えられるが、交通事情から当該運行時刻表に記載された時刻通りに車両TRが運行できるとは限らず、誤った車両TRの情報が利用される可能性が有る。特許文献1の手法は、このような場合についてまでは考慮されていない。
そこで、本実施形態の測定システム1000は、さらに、決定部1200を含む。決定部1200は、測定部1100から送信された測定結果と測定時刻情報をもとに、当該測定に係る車両TRを特定する。具体的には、所定の運行情報データーベースから取得した運行情報と当該測定時刻情報を照らし合わせて、当該測定結果に係る車両TRを特定する。具体的な特定方法については後述する。また、決定部1200は、後述するプロセッサー220を構成するハードウェア等により実現することができる。そして、決定部1200は、当該車両TRの特定結果である車両特定結果に基づいて、送信された測定結果を、構造物STの異常判定処理に用いるか否かを決定する。なお、構造物STの異常判定処理とは、構造物STの構造ヘルスモニタリングに関する処理であり、処理の詳細は後述する。また、以降の説明において、構造物STの異常判定処理を、単に異常判定処理と呼ぶことがある。また、決定部1200に測定結果が複数送信されている場合、決定部1200は、複数の測定結果のそれぞれに対して構造物STの異常判定処理に用いるか否かを決定する。具体的な決定方法は、後述する。
以上を言い換えると、本実施形態の物理量測定方法は、複数の車両TRが通過する構造物STに取り付けられた物理量演算用のセンサー123の測定に基づいて、複数の車両TRの通過に対応する複数の測定結果を取得する。また、当該物理量測定方法は、当該測定が行われた時刻に関する情報である測定時刻情報と、車両TRの運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対応する車両TRを特定する。そして、当該物理量測定方法は、車両TRを特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対して構造物STの異常判定処理に用いるか否かを決定する。
このように、本実施形態の物理量測定方法及び測定システム1000は、上述した測定部1100と決定部1200を含むことにより、構造物STの異常を判定する異常判定処理に適しない測定結果を除外することができるので、当該異常判定処理による構造物STの健全性の判断精度を向上させることができる。なお、複数の測定結果の全てについて測定結果に対応する車両TRを特定する必要はなく、一部の測定結果についての車両TRが特定されなくてもよい。同様に、複数の測定結果の全てについて異常判定処理に用いるか否かを決定する必要はない。
なお、本実施形態の測定システム1000は、他の構成要素を追加したりするなどの種々の変形実施が可能であり、例えば、図示は省略するが、後述の異常判定処理を行う異常判定処理部を設けてもよい。
2.センシングシステムへの適用例
次に、本実施形態の物理量測定方法及び測定システム1000を具体的に実現するために、センシングシステム10に適用した例について説明する。図2は、センシングシステム10の構成例を説明する図である。ここで、図1の測定部1100は、図2のセンシング装置100に対応し、図1の決定部1200は、図2のホストシステム200に対応し、図1のセンサー1123は、後述する図3のセンサー123に対応する。なお、図2において、センシング装置100はN台であり、センシングシステム10は、センシング装置100-1、センシング装置100-2、…、センシング装置100-Nを含む。Nは2以上の整数である。また、図1と図2の対応関係は、上述に限定されず、例えば、センシング装置100が測定部1100と決定部1200の両方に対応してもよく、詳細は変形例で後述する。
次に、本実施形態の物理量測定方法及び測定システム1000を具体的に実現するために、センシングシステム10に適用した例について説明する。図2は、センシングシステム10の構成例を説明する図である。ここで、図1の測定部1100は、図2のセンシング装置100に対応し、図1の決定部1200は、図2のホストシステム200に対応し、図1のセンサー1123は、後述する図3のセンサー123に対応する。なお、図2において、センシング装置100はN台であり、センシングシステム10は、センシング装置100-1、センシング装置100-2、…、センシング装置100-Nを含む。Nは2以上の整数である。また、図1と図2の対応関係は、上述に限定されず、例えば、センシング装置100が測定部1100と決定部1200の両方に対応してもよく、詳細は変形例で後述する。
各センシング装置100は、後述の図3に示すようにセンサー123を含み、当該センサー123はセンサー出力情報を出力する。センシング装置100は、センサー出力情報に基づく送信情報を、測定結果としてネットワークNWを経由してホストシステム200に送信する。センシング装置100の詳細については、図3を用いて後述する。
センシング装置100は、ゲートウェイ端末GWと接続される。センシング装置100とゲートウェイ端末GWとの通信は、例えばLPWA(Low Power Wide Area)を用いて行われる。LPWAとしては、LoRaWAN(登録商標)、Sigfox(登録商標)、NB-IoT等の種々の方式が知られており、本実施形態ではそれらを広く適用可能である。例えばゲートウェイ端末GWは、通信を中継する基地局であり、インターネットゲートウェイとして機能する。ゲートウェイ端末GWを用いることによって、センシング装置100とホストシステム200は、ネットワークNWを経由した通信を行う。ここでのネットワークNWは、例えばインターネット等の公衆無線通信網であるが、プライベートネットワーク等が用いられることは妨げられない。また本実施形態では、センシング装置100とホストシステム200が、ネットワークNWを経由した通信を実行可能であればよく、センシングシステム10の具体的な構成は図2に限定されない。
図3は、センシング装置100の構成例を示すブロック図である。センシング装置100は、電源回路111と、計時回路113と、処理回路121と、センサー123と、通信回路125を含む。またセンシング装置100は、インターフェース127や記憶部129を含んでもよい。ただし、センシング装置100は図3の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加したりするなどの種々の変形実施が可能である。
電源回路111は、バッテリーBATからのバッテリー電圧Vbatが供給されている場合に、当該バッテリー電圧Vbatに基づいて、電源電圧Vddを出力する回路である。以下、バッテリー電圧を単にVbatと表記し、電源回路111が出力する電源電圧を単にVddと表記する。電源回路111は、例えばレギュレーターであり、狭義にはLDO(Low Dropout)である。例えば、Vbatは7~8Vであり、Vddは3.3Vである。ただし、Vbat及びVddの電圧値はこれに限定されず、種々の変形実施が可能である。
計時回路113は、時刻を測定する回路であり、例えばRTC(real-time clock)である。計時回路113は、時刻情報を出力する。ここでの時刻情報は、例えば年、月、日、時、分、秒を特定する情報である。なお時刻情報は、曜日の情報を含んでもよい。計時回路113は、振動子に基づいて所定周波数のクロック信号を出力する発振回路を含む。計時回路113は、例えば発振回路が出力するクロック信号を分周することによって1Hzのクロック信号を生成し、当該1Hzのクロック信号に同期して、上記時刻情報を更新する処理を行う。なおRTCは種々の構成の回路が知られており、本実施形態ではそれらを広く適用可能である。
処理回路121は、電源回路111からのVddに基づいて動作する。処理回路121は、センサー123を制御することによって、センサー123からのセンサー出力情報を取得する。処理回路121は、センサー出力情報に基づいて、測定結果を演算する処理を行う。演算処理の詳細については後述する。また、処理回路121は、センサーからの出力情報と、計時回路113の時刻情報を測定時刻として対応づける処理を実行する。処理回路121は、通信回路125を制御することによって、測定結果を、ホストシステム200に送信する処理を行う。また処理回路121は、インターフェース127を制御することによって、外部の装置との間で情報の送受信を行う。
具体的には、処理回路121は、スイッチ素子SW1を制御することによって、センサー123の動作のオンオフを制御する。また処理回路121は、スイッチ素子SW2を制御することによって、通信回路125の動作のオンオフを制御する。また処理回路121は、スイッチ素子SW3を制御することによって、インターフェース127の動作のオンオフを制御してもよい。スイッチ素子SW1~SW3は、例えばFET(Field effect transistor)等のトランジスターにより実現されるが、他の構成のスイッチが用いられてもよい。
本実施形態の処理回路121は、下記のハードウェアによって構成される。ハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、ハードウェアは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置や、1又は複数の回路素子によって構成できる。1又は複数の回路装置は例えばIC(Integrated Circuit)、FPGA(field-programmable gate array)等である。1又は複数の回路素子は例えば抵抗、キャパシター等である。なお、後述するプロセッサー220についても、同様のハードウェアによって実現することができる。
また処理回路121は、下記のプロセッサーによって実現されてもよい。本実施形態のセンシング装置100は、情報を記憶するメモリーと、メモリーに記憶された情報に基づいて動作するプロセッサーと、を含む。メモリーは例えば記憶部129である。情報は、例えばプログラムと各種のデータ等である。プロセッサーは、ハードウェアを含む。プロセッサーは、例えばMCU(Micro Controller Unit)やMPU(Micro Processor Unit)である。またプロセッサーは、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等であってもよい。メモリーは、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよいし、ハードディスク装置等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリーはコンピューターによって読み取り可能な命令を格納しており、当該命令をプロセッサーが実行することによって、処理回路121の機能が処理として実現される。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットの命令でもよいし、プロセッサーのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。なお、後述するプロセッサー220についても、同様に、上記のプロセッサー及びメモリーであるメモリー230を含むことで、実現することができる。
センサー123は、例えば、図5で後述するように、複数の車両TRが通過する構造物STに取り付けられる。センサー123は、物理量演算用のセンサーであり、所定期間測定を実行し、検出結果としてセンサー出力情報を出力する。物理量とは、例えば加速度であるが、変位に演算可能であれば、他の物理量であってもよい。センサー123は、例えば3軸の加速度センサーである。この場合、センサー出力情報は、3軸のそれぞれの方向における加速度データを含む情報である。またセンサー123は、3軸の加速度センサーと、3軸のジャイロセンサーとを含む6軸のセンサーであってもよい。この場合、センサー出力情報は、3軸のそれぞれの方向における加速度データと、各軸周りの角速度データを含む情報である。またセンサー123は、対象物の傾斜を検出する傾斜センサーであってもよいし、対象物の振動を検出する振動センサーであってもよい。また、センサー123は、対象物の温度又は周辺温度を検出する温度センサーであってもよい。その他、本実施形態におけるセンサー123は、対象物の状態を検出可能な種々のセンサーに拡張が可能である。
通信回路125は、ホストシステム200に測定結果を送信するための通信を行う回路である。図3に示す例であれば、通信回路125は、LPWAの規格に従った通信を行う無線通信チップ又は無線通信モジュールである。なお上述したように、センシング装置100とホストシステム200が通信を行うための構成は図2に限定されず、通信回路125はLPWA以外の規格に従った通信を行う無線通信チップ又は無線通信モジュールを含んでもよい。
インターフェース127は、センシング装置100と外部の情報処理装置との通信インターフェースである。インターフェース127は、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)であってもよいし、他のインターフェースであってもよい。例えばインターフェース127はSPI(Serial Peripheral Interface)やI2C(Inter Integrated Circuit)であってもよい。インターフェース127は、例えば図8を用いて後述する初期化処理において用いられる。また、詳細は変形例で後述するが、インターフェース127は、運行情報データーベースと通信を行ってもよい。
記憶部129は、データやプログラムなどの各種の情報を記憶するが、後述する車両情報や運行予定時刻情報等の情報を含んでもよい。処理回路121は例えば記憶部129をワーク領域として動作する。記憶部129は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)であってもよいし、MONOS(Metal-Oxide-Nitride-Oxide-Silicon)メモリー等のフラッシュメモリーであってもよい。また記憶部129は、SRAM、DRAMなどの半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよいし、磁気記憶装置であってもよいし、光学式記憶装置であってもよい。
本実施形態のセンシング装置100は、図3に示したように、Vbatに基づいて動作する第1回路110と、Vddに基づいて動作する第2回路120を含む。第1回路110は、電源回路111及び計時回路113を含む。第2回路120は、処理回路121、センサー123、通信回路125、インターフェース127、記憶部129を含む。電源回路111がVddの出力を停止した場合、第2回路120に含まれる各部の動作が停止する。より具体的には、Vddが供給されない場合、処理回路121が動作しないため、処理回路121によって制御されるセンサー123や通信回路125も動作しない。電源回路111によるVddの供給を停止することによって、センシング装置100の消費電力を効率的に低減することが可能になる。
例えば、電源回路111は、イネーブル信号がアサートの場合に動作し、ネゲートの場合に動作を停止する回路である。そして当該イネーブル信号は、計時回路113のアラーム出力に基づいて制御される。具体的には、計時回路113のアラーム出力がオンの場合に電源回路111がイネーブルとなり、アラーム出力がオフの場合に電源回路111がディスエーブルとなる。このようにすれば、計時回路113のアラーム出力に基づいて、Vddが出力されるか否かを制御すること、即ち、第2回路120に含まれる各部の動作を制御することが可能になる。
次に、ホストシステム200について説明する。図4は、ホストシステム200の構成例を示すブロック図である。ホストシステム200は、通信インターフェース210とプロセッサー220を含む。また、図4に示すように、さらにメモリー230を含んでもよい。
ホストシステム200は、複数のセンシング装置100の管理を行うシステムである。例えばホストシステム200は、各センシング装置100の測定開始時刻や、測定結果の通信開始時刻等を管理する。また、ホストシステム200は、複数のセンシング装置100からの測定結果、測定時刻情報等を取得する。
ホストシステム200は、例えばサーバーシステムにより実現できる。ホストシステム200は、1つのサーバーから構成されてもよいし、複数のサーバーを含んでもよい。また、ホストシステム200の機能は、ネットワークを経由して接続される複数の装置の分散処理によって実現されてもよい。この際、複数の装置の各装置は、1つの物理サーバーとして動作してもよいし、1又は複数の仮想サーバーとして動作してもよい。例えば、ホストシステム200は、クラウドシステムであり、具体的な構成は種々の変形実施が可能である。
通信インターフェース210は、センシング装置100と通信を行う。具体的には、通信インターフェース210は、センシング装置100の通信回路125との間で通信を行う無線通信チップ又は無線通信モジュールである。例えば、LPWAの規格に従った通信を行う無線通信チップ又は無線通信モジュールで実現できるが、通信回路125が従う通信規格であれば、LPWA以外の規格に従った無線通信チップ又は無線通信モジュールであってもよい。また、通信インターフェース210は、さらに、後述する運行情報データーベースとの間で通信を行う。この場合、センシング装置100との通信に用いる通信規格以外の通信規格に従う無線通信チップ又は無線通信モジュールをさらに含んでもよい。このように、複数の通信規格を使い分けることで、センシング装置100の消費電力を抑制しつつ、運行情報データーベースから迅速に運行情報を取得することができる。
また、通信インターフェース210は、測定結果と、測定結果が測定された時刻を表す測定時刻情報とが対応づけられた情報を受信する。具体的には、通信インターフェース210は、センシング装置100の通信回路125から送信される、測定結果と測定時刻情報を受信する。
プロセッサー220は、ホストシステム200の制御に関する処理を行う。プロセッサー220は、前述のように、処理回路121と同様のハードウェア等によって実現できる。また、プロセッサー220は、通信インターフェース210が受信した測定結果に対応する車両TRを特定する処理を行う。つまり、プロセッサー220は、測定結果が測定された時刻を表す測定時刻情報と、車両TRの運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対応する車両TRを特定する。また、プロセッサー220は、通信インターフェース210が受信した測定結果が、特定した車両TRの情報をもとに、構造物STの異常判定処理に用いるか否かを判断する。言い換えれば、プロセッサー220は、車両TRを特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対して構造物の異常判定処理に用いるか否かを決定する。これらの処理の詳細は、図11の測定結果解析処理(ステップS20)で後述する。
メモリー230は、ホストシステム200に関する各種の情報を記憶する。各種の情報とは、例えば、通信インターフェース210が受信した測定結果や測定時刻情報であるが、さらに、後述する運行情報データーベースから取得した運行情報や車両推定重量情報等を含んでもよい。プロセッサー220は例えばメモリー230をワーク領域として動作する。メモリー230は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)であってもよいし、MONOS(Metal-Oxide-Nitride-Oxide-Silicon)メモリー等のフラッシュメモリーであってもよい。またメモリー230は、SRAM、DRAMなどの半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよいし、磁気記憶装置であってもよいし、光学式記憶装置であってもよい。
次に、図5を用いて、構造物STにセンシング装置100を適用する例について説明する。センサー123を含むセンシング装置100は、測定位置PT0の付近に位置する構造物STの所定位置に配置されている。測定位置PT0は、車両TRが通る道路上において第1位置PT1と第2位置PT2の間に位置する。ここで、第1位置PT1や第2位置PT2は、例えば、バス停留所であるが、運行状況が記録される位置であれば、他の位置であってもよい。なお、第1位置PT1と測定位置PT0との当該道路上の距離と、測定位置PT0と第2位置PT2との当該道路上の距離は等しいものとする。センサー123が測定可能な期間において、測定位置PT0を車両TRが通過すると、センサー123が構造物STの物理量を測定できるようになっている。なお、センサー123は構造物STに複数配置されていてもよい。
車両TRは、例えば、バスであるが、列車や自動車等であってもよい。本実施形態の車両TRは、第1種別車両TR1と、第2種別車両TR2を含むが、さらに第3種別車両TR3等、他の種別の車両を含んでもよい。ここでの第1種別車両TR1は、例えば、重量が軽い小型バスである。また、ここでの第2種別車両TR2は、例えば、重量が重い大型バスである。また、ここでの大型バス及び小型バスは、例えば、国土交通省の規定に則ってもよいし、センシングシステム10のユーザー、つまり、測定システム1000のユーザーが独自の基準で分類してもよい。
構造物STは、図5に示すように、例えばトンネルであるが、トンネルに限定されず、ビル等の建物、橋、塔、電柱、ダム、等の他の人工構造物であってもよい。さらに、構造物STは、山、河、崖等の自然構造物を含んでもよい。
なお、本実施形態において、車両TRが走る道路は、例えば、私道としてのバス専用道路であるが、一般車が通行できる公道であってもよい。
また、センシング装置100は、工場等に配置される機械のメンテナンスに用いられてもよい。例えば、センシング装置100は、可動部を有する機器の動作に伴う変位等を測定する。ここでの機械とは、例えば製品の製造に用いられる製造装置であってもよいし、包装等を行う機械であってもよい。また機械は、アームやエンドエフェクターを有するロボットであってもよい。またメンテナンスの対象は機械に限定されず、当該機械が設置される環境、例えば床や壁面等であってもよい。
次に、センシング装置100の動作について説明する。図6は、本実施形態のセンシング装置100の基本的な間欠動作を説明する図である。図6の横軸は時間を表す。図6においてアクティブとは、電源回路111がVddを出力する状態を表し、スタンバイとは、電源回路111がVddを出力しない状態を表す。なおアクティブ期間とは、処理回路121が動作可能な期間であるが、第2回路120の各部が必ず動作する期間とは限らない。例えば、センサー123や通信回路125は、処理回路121によってオン/オフが制御されるため、アクティブ期間のなかでも動作しない期間が存在する。なお、アクティブ期間において、処理回路121が通常動作モードよりも消費電力の少ない低消費電力モードとなるようにしてもよい。なお、ここでの低消費電力モードとは、例えば、通常動作モードにおける処理回路121の動作クロックよりも低い周波数からなる動作クロックにすることで実現できるが、消費電力が相対的に低下するモードであれば、具体的な動作は種々の変形実施が可能である。
図6のA1及びA2は、測定期間を表す。測定期間とは、センサー123による測定が行われる期間である。なお、測定期間はA1,A2に限定されない。また、測定期間における処理の詳細については後述する。
センサー123による測定は、T1に示す間隔で行われ、1回の測定期間の長さはT2である。例えば、T1は1ヶ月程度の長さであり、T2は1時間程度の長さである。例えば計時回路113には、測定開始時刻を表す測定開始時刻情報があらかじめ設定されている。ここでの測定開始時刻情報は、年、月、日、時、分、秒を特定可能な情報である。例えば測定開始時刻は、毎月1日の同じ時刻である。そして計時回路113は、現在時刻が測定開始時刻を過ぎた場合に、アラーム出力をオンにすることによって電源回路111をイネーブルにする。また、測定期間における処理の完了後、処理回路121がアラーム出力のオフを計時回路113に指示する。これにより、電源回路111がディスエーブルになる。
このようにすれば、センシング装置100は、T1に示す間隔でセンサー出力情報を取得すること、及び当該センサー出力情報に基づく測定結果をホストシステム200に送信することが可能になる。例えば、センシング装置100をA1、A2等の測定期間においてのみアクティブとし、他の期間においてスタンバイとすることによって、消費電力を低減することが可能になる。スタンバイ期間では、第2回路120へのVddの供給が停止されるため、処理回路121の周辺回路のプルアップ抵抗等での消費電流も低減できる。また、プルアップ抵抗の抵抗値を、ノイズ耐性がある大きい値とすることが可能になる。
ただし、測定期間以外のすべての期間がスタンバイ期間となった場合、ホストシステム200は、1ヶ月に1回しかセンシング装置100の状態を確認できない。例えば、センシング装置100に故障等の異常が発生していたとしても、次の測定期間になるまで当該異常を検知できない。結果として、当該次の測定期間でのセンシングが適切に行われず、情報に欠落が生じる可能性がある。本実施形態のセンシング装置100は、前述の構造物ST等のヘルスモニタリングに用いられるため、情報の欠落は好ましくない。
そこで、センシング装置100に対して死活監視が行われるようにしてもよい。図6のB1、B2、B3、B4は、死活監視期間を表す。死活監視期間とは、センシング装置100が正常に動作しているか否かを確認するための期間である。なお、死活監視期間において時刻同期を行ってもよく、詳細は変形例で後述する。
死活監視は、図6のT3に示す間隔で行われ、1回の死活監視期間の長さはT4である。T3はT1に比べて短い。またT4はT2に比べて短い。例えば、T3は1週間程度の長さであり、T4は数分程度の長さである。例えば計時回路113には、死活監視の開始時刻を表す死活監視時刻情報があらかじめ設定されている。以下、死活監視の開始時刻を死活監視時刻と表記する。ここでの死活監視時刻情報は、年、月、日、時、分、秒を特定可能な情報である。例えば死活監視時刻は、毎週水曜日の同じ時刻である。そのため、死活監視は、図6の死活監視期間B1~B4に行われる場合に限定されず、死活監視期間B1~B5に行われる場合もあるが、ここでは死活監視期間B4が測定期間A1,A2等の直前の死活監視期間であるものとする。そして計時回路113は、現在時刻が死活監視時刻を過ぎた場合に、アラーム出力をオンにすることによって電源回路111をイネーブルにする。また、死活監視の完了後、処理回路121がアラーム出力のオフを計時回路113に指示する。これにより、電源回路111がディスエーブルになる。
このように、死活監視を行うことによって、センシング装置100の状態を適切に監視することが可能になる。センシング装置100の異常が早期に発見されるため、次の測定期間までに修理等の対応を行うことが可能になる。また死活監視期間では、センサー123による長時間の測定が不要であるため、死活監視期間は測定期間に比べて短くできる。よって死活監視を行う場合でも、アクティブ期間が過剰に長くならないため、センシング装置100の消費電力の低減が可能である。
次に、センサー123の測定を含むセンシング装置100の処理について、図7を用いて説明する。まず計時回路113は、自身が保持する時刻情報と、測定開始時刻情報によって表される測定開始時刻との比較処理を行う。計時回路113は、現在時刻が測定開始時刻を過ぎた場合に、アラーム出力をオンにする。具体的には、ステップS101において、計時回路113は、電源回路111のイネーブル信号をアサートにする。なお、図7は処理の流れを模式的に表す図であり、縦軸方向での長さが具体的な時間の長さを表すものではない。後述する図8及び図15についても同様である。
イネーブル信号がアサートとなることによって、電源回路111は、Vbatに基づいてVddを出力する。具体的には、ステップS102において、電源回路111は、Vddを供給することによって、処理回路121をオンにする。言い換えれば、電源回路111は、計時回路113からの第2起動指示により起動し、電源電圧Vddを処理回路121に供給する。
ステップS103において、処理回路121は、センサー123をオンにして測定を開始させる。具体的には、処理回路121がスイッチ素子SW1をオンにすることによって、センサー123にVddの供給が開始される。センサー123は、Vddに基づいて動作することによって、センサー出力情報を処理回路121に出力する。
センサー123による測定は、例えば1時間継続される。よって測定開始から1時間経過したとき、ステップS104において、処理回路121は、センサー123をオフにして測定を終了させる。具体的には、処理回路121がスイッチ素子SW1をオフにすることによって、センサー123へのVddの供給が停止される。
次にステップS105において、処理回路121は、センサー123からのセンサー出力情報に基づく演算処理を行い、測定結果を生成する。言い換えると、本実施形態の物理量測定方法は、センサー123からの測定データの出力に基づいて、車両TRの通過に伴う構造物STの変位を表す物理量を、測定結果として演算する処理を行う。測定結果は、例えばセンシングの対象となる対象物に異常が発生したか否かを表す指標となる情報である。例えば、処理回路121は、車両TRの通過等により、センサー123からセンサー出力情報として加速度等の物理量の時系列データを逐次取得する。処理回路121は、当該時系列データに対して、フーリエ変換等の周波数変換処理を行う。例えば処理回路121は、フーリエ変換の結果に基づいて、ピーク周波数や、当該ピーク周波数におけるスペクトル強度を、測定結果として求める処理を行う。なお処理回路121は、あらかじめ取得しておいた平常時のピーク周波数及びスペクトル強度と、演算によって求められたピーク周波数及びスペクトル強度を比較することによって、異常が発生しているか否かを判定してもよい。この場合の測定結果は、異常発生の有無を表す情報である。
また、処理回路121は、車両TRの通過が1回発生する毎に、測定データを生成する処理を行う。そのため、例えば、1時間の測定によって取得されたセンサー出力情報から、車両TRの移動期間に対応する情報を抽出する処理を行う。例えば、加速度の振幅は、車両TRが移動しているときに大きく、車両TRが移動していない場合に小さいので、加速度の振幅に基づいて車両TRの通過の有無を判定する等の手法により、実現できる。1時間の中で複数の車両TRが移動した場合、移動期間は複数設定される。フーリエ変換や積分等の上記処理は、移動期間ごとに行われる。
また、処理回路121は、加速度データに対する積分処理を行うことによって、対象物の速度や変位を求める処理を行ってもよい。測定結果は、例えば対象物の所与の部分における変位である。処理回路121は、求めた変位と、所与の閾値を比較することによって、異常発生の有無を判定してもよい。
また、処理回路121は、所定軸方向における加速度の最大振幅と、当該所定軸に直行する方向における加速度の最大振幅の比を表す比率情報を、測定結果として求めてもよい。ここでの比率情報は、対象物の固有振動数に相関することが知られているため、対象物のモニタリングに適した情報となる。また固有振動数に相関する指標としては、風等の自然現象に起因する常時微動のパワースペクトルを用いる手法も知られており、本実施形態の処理回路121は、当該パワースペクトルに基づく情報を測定結果として演算してもよい。
図7に戻って説明を続ける。ステップS105における演算処理によって、送信対象となる測定結果が生成される。なお、本実施形態においては、測定結果の演算が完了する時刻に通信が開始されるとは限らず、通信開始時刻は任意である。よって、処理回路121は、図示は省略するが、ステップS105の演算処理の終了後、通信開始時刻情報によって表される通信開始時刻となるまで、待機する処理を行う。なお、処理回路121は、通信開始時刻になったか否かの判定に用いる現在時刻を、計時回路113から取得してもよい。或いは処理回路121は、起動時に計時回路113から時刻情報を取得し、それ以降は自身の動作クロック信号等を用いて現在時刻の測定を行ってもよい。また通信開始時刻についても計時回路113に設定されており、通信開始時刻を過ぎたときに、計時回路113から処理回路121にアラーム信号が出力されてもよい。なお、図示等は省略するが、ステップS105の演算処理の終了後から通信開始時刻となるまで、低消費電力モードとなるようにしてもよい。また、ステップS104の後の一定期間低消費電力モードにしておき、通常動作モードに復帰してからステップS105の演算処理を実行してもよい。このようにすることで、センシング装置100の消費電力を低減させることができる。
そして現在時刻が通信開始時刻となったとき、ステップS106において、処理回路121は、通信回路125をオンにして測定結果の送信を開始させる。具体的には、処理回路121がスイッチ素子SW2をオンにすることによって、通信回路125にVddの供給が開始される。
ステップS107において、通信回路125は、Vddに基づいて動作することによって、送信処理を実行する。具体的には、測定結果と測定時刻情報をホストシステム200に送信する。なお、図2で前述したように、ホストシステム200との通信は、ゲートウェイ端末GW等を介した通信であってもよい。
ステップS108において、通信回路125は、ホストシステム200からの設定値を受信する。ここで受信する設定値は、例えば次回の死活監視時刻情報、次回の測定開始時刻情報及び基準時刻情報を含むが、他の情報を含むようにしてもよい。
受信期間の終了後、ステップS109において、処理回路121は、通信回路125をオフにして通信を終了させる。具体的には、処理回路121がスイッチ素子SW2をオフにすることによって、通信回路125へのVddの供給が停止される。
ステップS110において、処理回路121は、ステップS108において通信回路125が受信した情報に基づいて、計時回路113の設定を行う。具体的には、処理回路121は、基準時刻情報に基づいて計時回路113の時刻情報を補正する。また処理回路121は、測定開始時刻情報及び死活監視時刻情報を計時回路113に設定する処理を行う。これにより、計時回路113は、次回の測定開始時刻や次回の死活監視時刻にアラーム出力をオンにすることが可能になる。
ステップS111において、処理回路121は、計時回路113のアラーム出力をオフにする。これにより、ステップS112において、計時回路113は、電源回路111のイネーブル信号をネゲートにする。イネーブル信号がネゲートとなることによって、電源回路111は、Vbatに基づくVddの出力を停止する。具体的には、ステップS113において、電源回路111は、Vddの供給を停止することによって、処理回路121をオフにする。
上記のように、本実施形態の手法では、計時回路113のアラーム出力によって電源回路111が起動した後、電源回路111からのVddが供給されることによって処理回路121が動作を開始する。また計時回路113のアラーム出力がオンになるタイミングは、処理回路121によって測定開始時刻等が設定されることによって決定される。よって処理回路121による設定が行われていない状態では、計時回路113がアラーム出力を行わないため、電源回路111が起動しない。また、電源回路111が起動していない状態では処理回路121が動作しないため、処理回路121から計時回路113の設定を行うこともできない。結果としてセンシング装置100が動作を開始できない。
よって本実施形態では、図6及び図7に示した処理とは別に、初期化処理が行われてもよい。初期化処理は、例えばセンシング装置100を対象物に設置する前に行われる処理である。
図8は、初期化処理の流れを説明する図である。この処理が開始されると、まずセンシング装置100にバッテリーBATが接続される。これにより、ステップS501において、計時回路113を含む第1回路110にバッテリー電圧であるVbatが供給される。次に、ステップS502において、ユーザーが電源回路111のイネーブル信号を手動でアサートする。ステップS502の処理は、例えばジャンパーピン等を用いて行われる。イネーブル信号がアサートとなることによって、電源回路111は、Vbatに基づいてVddを出力する。具体的には、ステップS503において、電源回路111は、Vddを供給することによって、処理回路121をオンにする。
ステップS504において、処理回路121は、計時回路113の設定を行う。具体的には、処理回路121は、基準時刻情報に基づいて計時回路113の時刻情報を補正する。また処理回路121は、測定開始時刻情報及び死活監視時刻情報を計時回路113に設定する処理を行う。これにより、計時回路113は、測定開始時刻又は死活監視時刻にアラーム出力をオンにすることが可能になる。ステップS504の処理は、例えば図3のインターフェース127を介して接続された外部の情報処理装置を用いて行われる。例えばユーザーは、PC(Personal Computer)等の情報処理装置からコマンドを送信することによって、処理回路121に計時回路113の設定を行わせる。またここでのコマンドは、通信開始時刻情報をセンシング装置100に設定するコマンドを含む。例えばステップS504において、記憶部129は、インターフェース127を介して入力された通信開始時刻情報を記憶する。
ステップS505において、処理回路121は、計時回路113の設定が終了した旨の通知を情報処理装置に送信する。ステップS505の処理は、ステップS504と同様にインターフェース127を介して行われる。例えば処理回路121は、情報処理装置からのコマンド入力に対する応答として、ステップS505の終了通知を送信する。ステップS505の後、ステップS506において、処理回路121は、スタンバイの準備処理を実行する。終了通知を受けたユーザーは、ステップS507において、電源回路111のイネーブル信号を手動でネゲートにする。ステップS507の処理は、ステップS502と同様に、ジャンパーピン等を用いて行われる。イネーブル信号がネゲートとなることによって、電源回路111は、Vbatに基づくVddの出力を停止する。具体的には、ステップS508において、電源回路111は、Vddの供給を停止することによって、処理回路121をオフにする。
図8に示す初期化処理を行うことによって、計時回路113に測定開始時刻等が設定される。そのため、図6及び図7に示す処理を適切に実行することが可能になる。また図7の処理の終了時には、電源回路111及び処理回路121が停止している状態となるため、消費電力の低減が可能である。
3.異常判定処理
次に、図9のフローチャートを用いて、本実施形態における異常判定処理の処理例を説明する。なお、異常判定処理を行う主体は特に限定されないが、ここでは、プロセッサー220が異常判定処理を行うものとして説明する。また、異常判定処理の処理内容は、図9に示す例に限定されず、様々な変形実施が可能である。
次に、図9のフローチャートを用いて、本実施形態における異常判定処理の処理例を説明する。なお、異常判定処理を行う主体は特に限定されないが、ここでは、プロセッサー220が異常判定処理を行うものとして説明する。また、異常判定処理の処理内容は、図9に示す例に限定されず、様々な変形実施が可能である。
先ず、プロセッサー220は、センシング装置100から測定結果を新たに取得した(ステップS10でYES)場合、後述する測定結果解析処理(ステップS20)を実行する。測定結果解析処理(ステップS20)の結果、測定箇所に異常兆候が有ると判断された場合(ステップS30でYES)は異常報知処理(ステップS40)を実行し、測定箇所に異常兆候が無いと判断された場合(ステップS30でNO)は新たな測定結果の取得を待つ処理を行う。なお、ステップS40の異常報知処理とは、例えば、ホストシステム200が構造物STの管理者に対して、音やメッセージ等の手段で異常を報知する処理等であるが、他の手段で報知してもよい。
異常報知処理(ステップS40)を実行後、測定を継続するか否かを判断し、測定を継続すると判断した場合(ステップS50でYES)は、新たな測定結果の取得を待つ処理を行う。測定を継続すると判断する場合とは、例えば、構造物STに異常兆候は見られるが当分使用可能であると判断した場合等である。一方、測定を継続しないと判断した場合(ステップS50でNO)は、フローを終了する。測定を継続しないと判断する場合とは、当該構造物STの使用を終了する場合や、メンテナンス等の事情で測定を一時中止する場合等である。言い換えれば、測定が中止となる事情が発生するまでは、異常判断処理のフローを実行し続けるようになっている。なお、図示等は省略するが、測定を継続するか否かについて、構造物STの管理者等が定めた判断基準によって判断する処理を追加してもよい。
次に、図10を用いて、測定結果解析処理(ステップS20)の詳細について説明する。先ず、プロセッサー220は、測定データ取得処理(ステップS610)を実行した後に、測定時刻取得処理(ステップS620)を実行する。具体的には、通信インターフェース210は、通信回路125から測定結果と測定時刻情報を取得する処理を実行する。
その後、プロセッサー220は、車両種別特定処理(ステップS630)を実行し、対象となる測定結果に関する車両種別を特定する。車両種別特定処理(ステップS630)の詳細は後述する。特定した車両TRが、前述の第1種別車両TR1であれば(ステップS640でYES)、後述する物理量判定処理(ステップS660)を実行することなく、フローを終了する。つまり、測定結果が、測定位置PT0を第1種別車両TR1が通過したことによる測定結果であった場合は、当該測定結果については、異常判定処理の対象にしない処理を行う。言い換えれば、本実施形態の物理量測定方法は、測定結果に対応する車両TRが第1種別車両TR1と特定された場合、測定結果に基づいて異常判定処理を行わない。第1種別車両TR1による測定結果を、異常判定処理の対象としない理由は、車両重量が軽いと、測定感度が低下することや、乗車人数のばらつきによる影響が大きくなる可能性が有ること等による。
このようにすることで、異常判定処理に適しない測定結果を除外することができるので、構造物STの健全性の判断精度を向上させることができる。
その後、プロセッサー220は、判定した車両TRが、前述の第2種別車両TR2であれば(ステップS650でYES)、物理量判定処理(ステップS660)を実行する。物理量判定処理(ステップS660)とは、例えば、これまで蓄積している測定結果に関する物理量をもとに、今回新たに取得した測定結果の物理量が、構造物STの状態に対して影響を与えるか否かを判定する処理である。つまり、本実施形態の物理量測定方法は、測定結果に対応する車両TRが第2種別車両TR2と特定された場合、測定結果に基づいて異常判定処理を行う。前述のように、第2種別車両TR2は車両重量が重いので、第1種別車両TR1の通過に伴う測定結果のような問題は起こらない。このようにすることで、異常判定処理に適する測定結果のみを蓄積することができるので、構造物STの健全性の判断精度を向上させることができる。また、物理量判定処理(ステップS660)を終了後、再度異常判定処理のフローに戻る。言い換えれば、本実施形態の物理量測定方法は、物理量に基づいて、異常判定処理を行う。
また、プロセッサー220は、特定した車両が、前述の第2種別車両TR2以外の車両であれば(ステップS650でYES)、前述の物理量判定処理(ステップS660)を実行することなく、フローを終了する。第2種別車両TR2以外の車両TRとは、例えば、前述の第3種別車両TR3であるが、他の種別車両でもよい。ここでの第3種別車両TR3とは、例えば、乗車人数のばらつきが大きい車両TRであるが、他の要因による車両TRであってもよい。
ステップS640とステップS650から、第1種別車両TR1又は第3種別車両TR3等からなる所定種別車両に相当する車両TRが特定された場合、当該車両TRによる測定結果は異常判定処理の対象としないことが分かる。言い換えれば、本実施形態の物理量測定方法は、測定結果に対応する車両TRが所定種別車両と特定された場合、測定結果に基づいて異常判定処理を行わない。
このようにすることで、異常判定処理に適しない測定結果を除外することができるので、構造物STの健全性の判断精度を向上させることができる。
次に、図11を用いて、車両種別特定処理(ステップS630)について説明する。プロセッサー220は、図5の第1位置PT1を車両TRが通過した時刻である、第1通過時刻を取得する処理(ステップS631)を行った後、図5の第2位置PT2を車両TRが通過した時刻である第2通過時刻を取得する処理(ステップS632)を行う。具体的には、車両TRの運行を管理する組織が、第1位置PT1及び第2位置PT2等を実際に通過した運行情報を運行情報データーベースとして保有しており、ホストシステム200の通信インターフェース210が所定のネットワークを介して、当該運行情報データーベースから運行情報を取得する処理を実行する。また、図11の処理例は、ステップS631とステップS632の処理を、測定結果の取得に伴って実行しているが、ステップS631とステップS632の処理を、異常判定処理とは独立して定期的に実行する処理にしてもよい。
ここでの運行情報データーベースは、図12に示すように、運行情報の他に、運行する車両TRに関する車両情報が関連付けられていてもよい。車両情報は、例えば、車両名情報、車種情報、車両重量情報、平均利用人数情報、車両推定重量情報、行先情報を含む。なお、ここでの車両重量情報とは、車両TRが運行可能な状態におけるときの重量を示す情報をいい、ガソリン等の燃料の重量を含む情報である。また、ここでの推定車両重量情報とは、車両重量と、利用者及び利用者が所有する荷物を含む場合の車両総重量の推定値である。また、推定車両重量情報は、車両重量情報と平均利用人数情報等から自動的に算出できるようにしてもよい。
また、車両情報は、例えば、車両TRの利用者数の標準偏差や分散の情報を含んでもよい。このようにすることで、利用者人数のばらつきの度合いが把握できるので、測定結果を異常判定処理に適用するか否かの判断基準として利用することができる。
図11に戻り、説明を続ける。プロセッサー220は、第1位置PT1を通過した第1通過時刻と、第2位置PT2を通過した第2通過時刻をもとに、測定位置PT0を車両TRが通過した時刻を推定する処理(ステップS633)を実行する。言い換えれば、本実施形態の物理量測定方法は、運行情報に基づいて、車両TRが構造物STを通過する時刻を表す通過時刻情報を推定する。具体的には、プロセッサー220は、例えば、第1位置PT1と測定位置PT0との距離と、測定位置PT0と第2位置PT2との距離を地図情報等から算出し、推定時刻を演算する。例えば、第1通過時刻と第2通過時刻の中間の時刻が、測定位置PT0を通過した推定時刻となるため、図12の車両Aは、測定位置PT0を8時42分に通過していると推測される。なお、通過時刻情報は、例えば、さらに渋滞情報等を考慮して推定してもよい。また、図示は省略するが、プロセッサー220は、当該推定時刻と運行情報を関連付ける処理を行ってもよい。
そして、プロセッサー220は、推定した測定位置PT0における通過時刻から、通過した車両種別等を特定する処理を実行する(ステップS634)。言い換えれば、本実施形態の物理量測定方法は、測定時刻情報と通過時刻情報に基づいて、測定結果に対応する車両TRを特定する。具体的には、例えば、測定時刻情報と同一の推定時刻と関連付いている車両情報を検索する処理を行うことで実現できるが、他の方法で実現してもよい。また、測定時刻情報と推定時刻情報が一定時間以上乖離している場合は、エラーを報知する処理を追加してもよい。
このようにすることで、測定結果に対応する車両TRが特定できることから、当該測定結果を異常判定処理の対象にするか否かを判断することができるので、構造物STの健全性の判断精度を向上させることができる。
4.その他の変形例
前述のように、本実施形態の物理量測定方法及び測定システムは、他の構成を追加する等、様々な変形実施が可能である。例えば、前述のステップS630等の車両TRを特定する処理に代えて、測定結果に関与する車両TRの車両推定重量情報を特定する処理を行い、当該車両推定重量情報と当該測定結果に基づいて異常判定処理を行うようにしてもよい。例えば、図示は省略するが、図11のステップS634において、車両種別を特定する代わりに、車両推定重量情報を特定する処理を行うこと等によって、実現することができる。車両推定重量情報は、図12に示すように、運行情報に関連付けておくことで、特定することを実現できる。
前述のように、本実施形態の物理量測定方法及び測定システムは、他の構成を追加する等、様々な変形実施が可能である。例えば、前述のステップS630等の車両TRを特定する処理に代えて、測定結果に関与する車両TRの車両推定重量情報を特定する処理を行い、当該車両推定重量情報と当該測定結果に基づいて異常判定処理を行うようにしてもよい。例えば、図示は省略するが、図11のステップS634において、車両種別を特定する代わりに、車両推定重量情報を特定する処理を行うこと等によって、実現することができる。車両推定重量情報は、図12に示すように、運行情報に関連付けておくことで、特定することを実現できる。
また、所定の条件を満たす場合、センシング装置100側で、車両推定重量情報と演算処理(ステップS105)による測定結果をペアリングして、ホストシステム200に送信するようにしてもよい。例えば、センシング装置100の記憶部129は、通信負荷やバッテリーの容量等を考慮すると、運行情報を取得する処理を実行することは難しいが、図13に示すように車両情報と運行予定時刻情報を関連付けた情報を予め記憶することは可能である。言い換えれば、本実施形態の物理量測定方法は、車両TR及び車両TRの推定重量が対応づけられた情報である、車両推定重量情報を記憶する。そこで、図示は省略するが、処理回路121は、運行予定情報をもとに、図11のステップS631~S633と同様の処理によって測定位置における車両通過予定時刻情報を演算し、当該車両通過予定時刻と測定時刻情報とを比較することで、測定結果に対応する車両推定重量情報を特定する。言い換えれば、本実施形態の物理量測定方法は、車両特定結果に基づいて、測定結果に対応する車両推定重量情報を特定し、特定された車両推定重量情報と測定結果に基づいて、異常判定処理を行う。なお、所定の条件とは、例えば、車両TRが走行する道路が、前述の私道であるバス専用道路に該当することである。私道であるバス専用道路は運行状況が乱れる要因が少ないので、車両通過予定時刻情報が通過時刻情報と一致する可能性が高いからである。
このようにすることで、測定感度に直接影響する車両推定重量をもとに異常判定処理に適しているか否かの判断をすることができる。
また、前述の計時回路113には、測定開始時刻を表す測定開始時刻情報があらかじめ設定されていることを前述したが、振動子の特性ばらつき、温度、経年劣化又は回路レイアウト等の要因により、計時回路113の計時には一定の誤差時間が生じる。誤差時間が大きくなると、前述の測定時刻情報と推定時刻との乖離が大きくなる問題が生じる。そこで、本実施形態における物理量測定方法において、センサーが測定を開始する前に、補正用時刻情報を取得し、当該補正用時刻情報により補正された時刻に基づいて、測定結果を取得できるようにしてもよい。言い換えると、さらに、センサー123が測定を開始する前に、補正用時刻情報を取得し、補正用時刻情報により補正された時刻に基づいて、測定結果を取得する物理量測定方法であってもよい。
図14は、センシング装置100の間欠動作と時刻同期のタイミングの関係についての例を説明する図である。図14の例では、測定期間の直前の死活監視期間B4において時刻同期が行われる。図14の符号A1、A2及びB1~B3は図6と同様であるため、説明を省略する。
図15は、図14の死活監視期間B4における処理の流れの例を説明する図である。なお、これらの処理の前に図8で前述した初期化処理が完了しており、計時回路113には測定開始時刻が設定されているものとする。またセンシング装置100は、死活監視時刻情報及び通信開始時刻情報を取得済みであるものとする。また図15に示す処理の開始前は、センシング装置100は図14におけるスタンバイ状態であり、バッテリーBATからのVbatは供給されているが、計時回路113以外は動作していないものとする。
計時回路113は、自身が保持する時刻と、死活監視時刻情報によって表される死活監視時刻との比較処理を行う。計時回路113は、現在時刻が死活監視時刻を過ぎた場合に、アラーム出力をオンにする。具体的には、ステップS401において、計時回路113は、電源回路111のイネーブル信号をアサートにする。ステップS402において、電源回路111は、Vddを供給することによって、処理回路121をオンにする。言い換えれば、電源回路111は、計時回路113からの第1起動指示により起動し、第1期間において電源電圧Vddを処理回路121に供給する。
ステップS403において、処理回路121は、センサー123をオンにして測定を開始させる。なお、死活監視期間においては、センサー123が情報の出力を行っていることを確認できればよく、測定を長時間継続する必要性は低い。そのため、例えば処理回路121は、センサー出力情報の出力が確認されたタイミングで、ステップS404において、センサー123をオフにして測定を終了させる。また、処理回路121は、前述した図7のステップS105で後述する演算処理が行える程度の量の測定結果を生成してもよい。
また、死活監視期間では、ステップS403及びステップS404の処理が省略されてもよい。この場合、センサー123の異常は確認できないが、電源回路111、計時回路113、処理回路121、通信回路125等の動作を確認する事が可能である。
処理回路121は、ステップS404の処理後、待機や低消費電力モードへの移行を行うことなく、ステップS405において、通信回路125をオンにして死活監視用情報の送信を開始させる。例えばステップS406において、通信回路125は、任意の内容のダミーデータをホストシステム200に送信する。なお死活監視用情報は、死活監視を表す特定のデータ列であってもよい。
ステップS407おいて、通信回路125は、ホストシステム200から情報を受信する。ここで受信する情報は、例えば基準時刻情報、及び設定値である。設定値は、測定開始時刻情報や通信開始時刻情報を含むが、他の情報を含むようにしてもよい。基準時刻情報は、計時回路113が出力する時刻情報を補正するための情報であり、言い換えれば、補正用時刻情報である。例えばホストシステム200は、インターネット等のネットワークNWを介して、標準時刻を取得可能である。ホストシステム200は、当該標準時刻に基づく情報を、基準時刻情報としてセンシング装置100に送信する。つまり、通信回路125は、第1期間において、補正用時刻情報を受信する。そして、ステップS408において、処理回路121は、通信回路125をオフにして通信を終了させる。
なお、通信開始時刻情報は、センシング装置100ごとに異なるようにしてもよい。このようにすることで、コリジョンを回避することができる。コリジョンは、図2に示すように複数のセンシング装置100とホストシステム200が通信を行う場合、2以上のセンシング装置100が同時に測定結果を送信することによって、発生する。特に、センシング装置100とゲートウェイ端末GWとの通信において、十分な再送制御を行わないプロトコルが用いられることもあるため、複数のセンシング装置100が同時にゲートウェイ端末GWに情報を送信した場合、コリジョンによって情報が失われるおそれがある。またコリジョンは、センシング装置100と、ゲートウェイ端末GW等の中継装置との通信に限定されず、ホストシステム200がデータを受信する際に発生する場合もある。
図15に戻り、説明を続ける。ステップS409において、処理回路121は、ステップS407において通信回路125が受信した情報に基づいて、計時回路113の設定を行う。つまり、計時回路113は、補正用時刻情報に基づいて時刻情報を補正する。
ステップS410において、処理回路121は、計時回路113のアラーム出力をオフにする。これにより、ステップS411において、計時回路113は、電源回路111のイネーブル信号をネゲートにする。イネーブル信号がネゲートとなることによって、電源回路111は、Vbatに基づくVddの出力を停止する。具体的には、ステップS412において、電源回路111は、Vddの供給を停止することによって、処理回路121をオフにする。つまり、電源回路111は、計時回路113からの第1停止指示により停止する。
このようにすることで、センサー123の測定開始の前に計時回路113の計時の誤差を小さくすることができるので、前述の測定時刻情報と推定時刻との乖離を小さくすることができる。
なお、時刻同期は、前述の死活監視期間とは別の期間を設けて、行うようにしてもよい。例えば、図示は省略するが、死活監視期間B4と測定期間A1、A2等との間に補正指示期間Cを別途設け、当該補正指示期間Cにおいて、図15と同様の処理を行うことにより、実現することができる。
なお、本実施形態の図14、図15は、死活監視期間B4に時刻同期を行う旨、説明しているが、死活監視期間B1~B3についても同様に時刻同期の処理を実行してもよい。なお、死活監視期間B1~B3は、測定開始直前の死活監視期間ではないため、一部の処理を省略してもよい。一部の処理とは、例えば、図15のステップS407のように、ホストシステム200から基準時刻情報を受信する処理や、ステップS409のように、処理回路121が、ステップS407で通信回路125が受信した情報に基づいて、計時回路113の設定を行う処理である。
また、死活監視期間が属する日を、測定期間が属する日の前日にすることを、ホストシステム200が調整できるようにしてもよい。具体的には、ホストシステム200が、死活監視期間B4が属する日を、測定期間が属する日の前の日になるように調整することで実現できる。例えば、図6や図14で、測定期間が属する日を毎月の1日とし、死活監視期間が属する日を毎週水曜日としていること前述したが、この場合、測定期間が属する日の前日が水曜日になるとは限らない。そこで、例えば、ホストシステム200は、図7のステップS108で設定値を通信回路125に送信するときに、次回の測定開始時刻情報が属する日の曜日を求め、当該曜日の前の曜日を死活監視期間の曜日となるように、設定値を演算してもよい。例えば、次回の測定開始時刻が属する日が火曜日であるならば、ホストシステム200は、死活監視期間が属する日を毎週月曜日となるように設定値に反映させることで実現できる。
このようにすることで、時刻同期を行う死活監視期間B4が属する日と測定期間が属する日が隣接することから、時刻同期後の計時回路113に生じる誤差が小さくなるので、測定時刻情報をより正確にすることができる。
また、以上は、ホストシステム200側で車両TRを特定する処理例について説明したが、センシング装置100側で車両TRを特定する処理を行うようにしてもよい。言い換えれば、測定システム1000の測定部1100と決定部1200の両方をセンシング装置100に対応させるようにしてもよい。例えば、図3に示したセンシング装置100の構成の他に、前述の通信回路125が、前述の運行情報を受信できる機能を追加することで、実現することができる。運行情報は、前述の運行情報データーベースから受信してもよいし、ホストシステム200を経由して受信してもよい。言い換えると、センシング装置100は、複数の車両TRが通過する構造物に取り付けられた物理量演算用のセンサー123と、処理回路121と、車両TRの運行状況を表す運行情報を受信する通信回路125と、を含む。また、処理回路121は、センサー123の測定に基づいて、複数の車両TRの通過に対応する複数の測定結果を取得する。
図16は、前述の演算処理(ステップS105)の変形例を示すフローチャートである。処理回路121は、センサーが測定を実行したと判断した場合(ステップS710でYES)、前述のステップS630と同様に、車両種別特定処理(ステップS730)を実行する。言い換えると、車両TRが測定位置PT0を通過した測定時刻情報に基づいて、当該車両TRの通過に伴う測定結果について通過時刻情報を推定し、推定した通過時刻情報に基づいて、車両TRを特定する。
そして、処理回路121は、前述のステップS640及びステップS650と同様に、特定した車両TRが第1種別車両TR1ではなく(ステップS740でNO)、かつ、第2種別車両TR2である(ステップS750でYES)と判断した場合、センサー出力情報に対して演算する処理(ステップS770)を実行する。一方、第1種別車両TR1である場合(ステップS740でYES)と、第2種別車両TR2以外の車両TRである(ステップS750でYES)と判断した場合は、センサー出力情報に対して演算を行うことなく、フローを終了する。その後は、前述のステップS107の処理により、第2種別車両TR2による測定結果のみが、ホストシステム200に送信され、ホストシステム200にて異常判定処理が実行される。言い換えると、処理回路121は、測定結果が測定された時刻を表す測定時刻情報と、車両TRの運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対応する車両TRを特定する。さらに、処理回路121は、車両TRを特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対して構造物STの異常判定処理に用いるか否かを決定する。また、通信回路125は、異常判定処理に用いることを決定した測定結果を、ホストシステム200に送信する。この場合、プロセッサー220は、通信回路125から受信した測定結果について、前述のステップS20を省略した異常判定処理を実行すればよい。
このようにすることで、異常判定処理に適さない測定結果を除外してからホストシステム200に測定結果を送信することができるので、ホストシステム200の処理負担を軽減しつつ、構造物STの健全性の判断精度を向上させることができる。
なお、前述のように、センシング装置100はバッテリーで駆動し、LPWAの通信規格に則った通信を行うため、運行情報を受信することは消費電力の負担が大きい。そこで、センシング装置100を商用電源と接続にすること等により、運行情報を取得することが実現できる。
以上に説明したように、本実施形態の物理量測定方法は、複数の車両が通過する構造物に取り付けられた物理量演算用のセンサーの測定に基づいて、複数の車両の通過に対応する複数の測定結果を取得する。また、当該物理量測定方法は、当該測定が行われた時刻に関する情報である測定時刻情報と、車両の運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対応する車両を特定する。そして、当該物理量測定方法は、車両を特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対して構造物の異常判定処理に用いるか否かを決定する。
このようにすることで、構造物の異常を判定する異常判定処理に適しない測定結果を除外することができるので、当該異常判定処理による構造物の健全性の判断精度を向上させることができる。
また、本実施形態の物理量測定方法は、センサーからの測定データの出力に基づいて、車両の通過に伴う構造物の変位を表す物理量を、測定結果として演算する処理を行い、物理量に基づいて、異常判定処理を行ってもよい。
このようにすることで、測定結果として、構造物に異常が発生したか否かを表す指標となる情報等を得ることができる。
また、本実施形態の物理量測定方法は、測定結果に対応する車両が所定種別車両と特定された場合、測定結果に基づいて異常判定処理を行わなくてもよい。
このようにすることで、測定結果に対応する車両が所定種別車両と特定された場合、異常判定処理に適しない測定結果として除外することができるので、構造物の健全性の判断精度を向上させることができる。
また、本実施形態の物理量測定方法は、測定結果に対応する車両が第1種別車両と特定された場合、測定結果に基づいて異常判定処理を行わなくてもよい。
このようにすることで、測定結果に対応する車両が第1種別車両と特定された場合、異常判定処理に適しない測定結果として除外することができるので、構造物の健全性の判断精度を向上させることができる。
また、本実施形態の物理量測定方法は、測定結果に対応する車両が第2種別車両と特定された場合、測定結果に基づいて異常判定処理を行ってもよい。
このようにすることで、異常判定処理に適する測定結果のみを蓄積することができるので、構造物の健全性の判断精度を向上させることができる。
また、本実施形態の物理量測定方法は、運行情報に基づいて、車両が構造物を通過する時刻を表す通過時刻情報を推定し、測定時刻情報と通過時刻情報に基づいて、測定結果に対応する車両を特定してもよい。
このようにすることで、測定結果に対応する車両が特定できることから、当該測定結果を異常判定処理の対象にするか否かを判断することができるので、構造物の健全性の判断精度を向上させることができる。
また、本実施形態の物理量測定方法は、センサーが測定を開始する前に、補正用時刻情報を取得し、補正用時刻情報により補正された時刻に基づいて、測定結果を取得してもよい。
このようにすることで、センサーの測定開始の前に計時回路の計時の誤差を小さくすることができるので、測定時刻情報と推定時刻との乖離を小さくすることができる。
また、本実施形態の物理量測定方法は、車両及び車両の推定重量が対応づけられた情報である、車両推定重量情報を記憶し、車両特定結果に基づいて、測定結果に対応する車両推定重量情報を特定し、特定された車両推定重量情報と測定結果に基づいて、異常判定処理を行ってもよい。
このようにすることで、測定感度に直接影響する車両推定重量をもとに異常判定処理に適しているか否かの判断をすることができる。
また、本実施形態の測定システムは、測定部と決定部を含む測定システムに関係する。測定部は、複数の車両が通過する構造物に取り付けられた物理量演算用のセンサーの測定に基づいて、複数の車両の通過に対応する複数の測定結果を取得する。また、決定部は、測定結果が測定された時刻を表す測定時刻情報と、車両の運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対応する車両を特定し、車両を特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対して構造物の異常判定処理に用いるか否かを決定する。
また、本実施形態のホストシステムは、センシング装置と通信を行う通信インターフェースと、プロセッサーと、を含むホストシステムに関係する。センシング装置は、複数の車両が通過する構造物に取り付けられた物理量演算用のセンサーの測定に基づいて、複数の車両の通過に対応する複数の測定結果を取得する。また、通信インターフェースは、測定結果と、測定結果が測定された時刻を表す測定時刻情報とが対応づけられた情報を受信する。また、プロセッサーは、測定時刻情報と、車両の運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対応する車両を特定し、車両を特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対して構造物の異常判定処理に用いるか否かを決定する。
また、本実施形態のセンシング装置は、複数の車両が通過する構造物に取り付けられた物理量演算用のセンサーと、処理回路と、車両の運行状況を表す運行情報を受信する通信回路と、を含むセンシング装置に関係する。処理回路は、センサーの測定に基づいて、複数の車両の通過に対応する複数の測定結果を取得し、測定結果が測定された時刻を表す測定時刻情報と、車両の運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対応する車両を特定する。さらに、処理回路は、車両を特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の測定結果のそれぞれに対して構造物の異常判定処理に用いるか否かを決定する。また、通信回路は、異常判定処理に用いることを決定した測定結果を、ホストシステムに送信する。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。また物理量測定方法、測定システム、ホストシステム及びセンシング装置等の構成等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10…センシングシステム、100,100-1~100-N…センシング装置、110…第1回路、111…電源回路、113…計時回路、120…第2回路、121…処理回路、123,1123…センサー、125…通信回路、127…インターフェース、129…記憶部、200…ホストシステム、210…通信インターフェース、220…プロセッサー、230…メモリー、1000…測定システム、1100…測定部、1200…決定部、SW1,SW2,SW3…スイッチ素子、GW…ゲートウェイ端末、NW…ネットワーク、BAT…バッテリー、PT0…測定位置、PT1…第1位置、PT2…第2位置、TR1…第1種別車両、TR2…第2種別車両、TR3…第3種別車両、ST…構造物
Claims (11)
- 複数の車両が通過する構造物に取り付けられた物理量演算用のセンサーの測定に基づいて、複数の前記車両の通過に対応する複数の測定結果を取得し、
前記測定が行われた時刻に関する情報である測定時刻情報と、前記車両の運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対応する前記車両を特定し、
前記車両を特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対して前記構造物の異常判定処理に用いるか否かを決定することを特徴とする物理量測定方法。 - 請求項1に記載の物理量測定方法において、
前記センサーからの測定データの出力に基づいて、前記車両の通過に伴う前記構造物の変位を表す物理量を、前記測定結果として演算する処理を行い、
前記物理量に基づいて、前記異常判定処理を行うことを特徴とする物理量測定方法。 - 請求項1又は2に記載の物理量測定方法において、
前記測定結果に対応する前記車両が所定種別車両と特定された場合、前記測定結果に基づいて前記異常判定処理を行わないことを特徴とする物理量測定方法。 - 請求項3に記載の物理量測定方法において、
前記測定結果に対応する前記車両が第1種別車両と特定された場合、前記測定結果に基づいて前記異常判定処理を行わないことを特徴とする物理量測定方法。 - 請求項4に記載の物理量測定方法において、
前記測定結果に対応する前記車両が第2種別車両と特定された場合、前記測定結果に基づいて前記異常判定処理を行うことを特徴とする物理量測定方法。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の物理量測定方法において、
前記運行情報に基づいて、前記車両が前記構造物を通過する時刻を表す通過時刻情報を推定し、
前記測定時刻情報と前記通過時刻情報に基づいて、前記測定結果に対応する前記車両を特定することを特徴とする物理量測定方法。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の物理量測定方法において、
前記センサーが前記測定を開始する前に、補正用時刻情報を取得し、
前記補正用時刻情報により補正された時刻に基づいて、前記測定結果を取得することを特徴とする物理量測定方法。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の物理量測定方法において、
前記車両と前記車両の推定重量が対応づけられた情報である、車両推定重量情報を記憶し、
前記車両特定結果に基づいて、前記測定結果に対応する前記車両推定重量情報を特定し、
特定された前記車両推定重量情報と前記測定結果に基づいて、前記異常判定処理を行うことを特徴とする物理量測定方法。 - 複数の車両が通過する構造物に取り付けられた物理量演算用のセンサーの測定に基づいて、複数の前記車両の通過に対応する複数の測定結果を取得する測定部と、
前記測定結果が測定された時刻を表す測定時刻情報と、前記車両の運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対応する前記車両を特定し、前記車両を特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対して前記構造物の異常判定処理に用いるか否かを決定する決定部と、を含むことを特徴とする測定システム。 - センシング装置と通信を行う通信インターフェースと、
プロセッサーと、
を含み、
前記センシング装置は、
複数の車両が通過する構造物に取り付けられた物理量演算用のセンサーの測定に基づいて、複数の前記車両の通過に対応する複数の測定結果を取得し、
前記通信インターフェースは、
前記測定結果と、前記測定結果が測定された時刻を表す測定時刻情報とが対応づけられた情報を受信し、
前記プロセッサーは、
前記測定時刻情報と、前記車両の運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対応する前記車両を特定し、
前記車両を特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対して前記構造物の異常判定処理に用いるか否かを決定することを特徴とするホストシステム。 - 複数の車両が通過する構造物に取り付けられた物理量演算用のセンサーと、
処理回路と、
車両の運行状況を表す運行情報を受信する通信回路と、
を含み、
前記処理回路は、
前記センサーの測定に基づいて、複数の前記車両の通過に対応する複数の前記測定結果を取得し、
前記測定結果が測定された時刻を表す測定時刻情報と、前記車両の運行状況に関する情報である運行情報に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対応する前記車両を特定し、
前記車両を特定した結果である車両特定結果に基づいて、複数の前記測定結果のそれぞれに対して前記構造物の異常判定処理に用いるか否かを決定し、
前記通信回路は、
前記異常判定処理に用いることを決定した前記測定結果を、ホストシステムに送信することを特徴とするセンシング装置。
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