JP2017173262A - 動作検知装置、および情報処理装置 - Google Patents

動作検知装置、および情報処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017173262A
JP2017173262A JP2016062516A JP2016062516A JP2017173262A JP 2017173262 A JP2017173262 A JP 2017173262A JP 2016062516 A JP2016062516 A JP 2016062516A JP 2016062516 A JP2016062516 A JP 2016062516A JP 2017173262 A JP2017173262 A JP 2017173262A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signboard
determination unit
value
motion detection
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016062516A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6664642B2 (ja
Inventor
中村 明彦
Akihiko Nakamura
明彦 中村
修 今西
Osamu Imanishi
修 今西
和正 松田
Kazumasa Matsuda
和正 松田
穂 松山
Minoru Matsuyama
穂 松山
又一 倉田
Mataichi Kurata
又一 倉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Optex Co Ltd
Original Assignee
Optex Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Optex Co Ltd filed Critical Optex Co Ltd
Priority to JP2016062516A priority Critical patent/JP6664642B2/ja
Publication of JP2017173262A publication Critical patent/JP2017173262A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6664642B2 publication Critical patent/JP6664642B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Emergency Alarm Devices (AREA)

Abstract

【課題】看板の設置状態を簡易にかつ精度良く特定することを可能とする動作検知装置等を実現する。【解決手段】動作検知装置(10)は、看板の動作を検知する加速度センサ(11)と、加速度センサの検知結果に基づき、看板の揺れ度合いを示す揺れ値を決定する第1決定部(121)と、加速度センサの検知結果に基づき、看板の傾斜角度を決定する第2決定部(122)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、動作検知装置等に関する。
従来から、橋梁物、建築物または道路等の構造物における振動、傾きまたは揺れ等を検出するために、互いに直交する3軸方向の加速度を検出可能な加速度センサが使用されている。その使用例が、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1の計測装置は、3軸方向の加速度を検出可能な加速度センサと、近距離無線通信機能を有する端末部と、近距離無線通信機能を有する携帯型情報端末とを備えている。計測装置では、加速度センサが検出した計測情報を、近距離無線通信機能を用いて端末部から携帯型情報端末へと伝送することにより、携帯型情報端末の表示部に表示可能にしている。これにより、計測情報を取得するために使用していた表示装置またはPC(Personal Computer)を持ち運ぶ必要も、これらの装置と端末部とをケーブルで接続する必要もなくなり、作業効率を向上させることができる。
特開2006−309373号公報(2006年11月9日公開)
看板の設置状態の異常は従来目視で確認されていたが、近年、看板の落下事故が発生していることに鑑み、目視よりも精度の高い設置状態の異常判断を行うことが求められている。また、目視の代わりに看板の傾斜を測定する測定器を用いて上記異常判断を行うことも可能であるが、この場合、測定器を持参したり高所作業車を用いる等の手間が発生する可能性がある。
特許文献1の計測装置は、主として橋梁物、建造物または道路の振動、傾きまたは揺れを加速度センサを用いて計測するものであるが、看板の傾きを計測するものではない。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、看板の設置状態を簡易にかつ精度良く特定することを可能とする動作検知装置等を実現することにある。
(1)上記の課題を解決するために、本発明に係る動作検知装置は、看板の動作を検知するセンサと、上記センサの検知結果に基づき、上記看板の揺れ度合いを示す揺れ値を決定する第1決定部と、上記センサの検知結果に基づき、上記看板の傾斜角度を決定する第2決定部と、を備える。
上記構成によれば、動作検知装置は、センサの検知結果に基づき、揺れ値および傾斜角度を決定する。それゆえ、動作検知装置、または動作検知装置に接続される外部装置(例えば後述の情報処理装置)において、看板の建造物に対する設置状態を、動的な値である揺れ値と静的な値である傾斜角度という2つのパラメータを用いて簡易にかつ精度良く特定することが可能となる。それゆえ、看板を管理する管理者、または動作検知装置からのデータを管理する管理者は、看板の設置状態を簡易にかつ精度良く把握することを可能となる。
(2)本発明に係る動作検知装置では、上記センサは、上記看板が動作したときに生じる加速度を検知する加速度センサであり、上記第1決定部は、上記加速度センサが検知した加速度の経時的な変化に伴う波形の振幅値を、上記揺れ値として決定し、上記第2決定部は、上記加速度センサが検知した加速度を重力方向に対する角度に変換した値を、上記傾斜角度として決定することが好ましい。
上記構成によれば、加速度センサが検知した加速度を用いることにより、上記振幅値を揺れ値として決定し、また、上記角度を傾斜角度として決定することができる。それゆえ、加速度センサを看板に取り付けるだけで、揺れ値および傾斜角度を決定することができる。
(3)本発明に係る動作検知装置では、上記センサは、上記看板が動作したときに生じる加速度を検知する加速度センサと、上記看板が動作したときに生じる、重力方向に対する角度を検知する傾斜センサとを含み、上記第1決定部は、上記加速度センサが検知した加速度の経時的な変化に伴う波形の振幅値を、上記揺れ値として決定し、上記第2決定部は、上記傾斜センサが検知した角度を上記傾斜角度として決定することが好ましい。
上記構成によれば、加速度センサが検知した加速度を用いることにより、上記振幅値を揺れ値として決定し、また、傾斜センサが検知した角度を傾斜角度として決定することができる。それゆえ、加速度センサおよび傾斜センサを看板に取り付けるだけで、揺れ値および傾斜角度を決定することができる。
(4)本発明に係る動作検知装置は、上記看板が設置された地域の気象データを取得する気象データ取得部を備え、上記第1決定部および上記第2決定部は、それぞれ上記気象データに基づいて上記揺れ値または上記傾斜角度を補正することが好ましい。
上記構成によれば、看板が設置された地域の気象状況を考慮して揺れ値および傾斜角度を補正することができる。それゆえ、看板の設置状態をより正確に特定することが可能となる。
(5)本発明に係る動作検知装置は、上記看板が設置された地域を示す地域データを取得する地域データ取得部を備え、上記第1決定部および上記第2決定部は、それぞれ上記地域データに基づいて上記揺れ値または上記傾斜角度を補正することが好ましい。
上記構成によれば、看板が設置された地域を考慮して揺れ値および傾斜角度を補正することができる。それゆえ、看板の設置状態をより正確に特定することが可能となる。
(6)本発明に係る動作検知装置では、上記センサは、上記看板の底面に取り付けられることが好ましい。
上記構成によれば、看板の底面の撓み等の異常を検知することが可能となる。
(7)本発明に係る情報処理装置は、上記のいずれかに記載の動作検知装置が管理するデータを取得可能な情報処理装置であって、上記第1決定部が今回決定した揺れ値と、基準となる時期に決定した揺れ値との差分の絶対値が、所定値以上であるか否かを判定する第1判定部と、上記第2決定部が今回決定した傾斜角度と、基準となる時期に決定した傾斜角度との差分の絶対値が、所定値以上であるか否かを判定する第2判定部と、を備えることが好ましい。
上記構成によれば、上記の判定により、上述の管理者は、現在の看板の設置状態が、基準となる時期における看板の設置状態から大きな変化が無いかどうかを確認することが可能となる。それゆえ、上述の管理者は、看板の設置状態に異常があるか否かを判断することが可能となる。
(8)本発明に係る情報処理装置は、上記揺れ値との差分の絶対値が所定値以上であると上記第1判定部が判定した場合、または上記傾斜角度との差分の絶対値が所定値以上であると上記第2判定部が判定した場合には、上記看板の建造物への設置状態に異常が生じていることを報知する報知部を備えることが好ましい。
上記構成によれば、上記の報知により、上述の管理者は、目視によって設置状態の異常判断を行う等の経験がなくても、当該設置状態の異常を適切なタイミングで認識することが可能となる。
(9)本発明に係る情報処理装置は、上記揺れ値との差分の絶対値が所定値以上であると上記第1判定部が判定した場合、または上記傾斜角度との差分の絶対値が所定値以上であると上記第2判定部が判定した場合、上記看板を撮像する撮像装置に対して当該看板の撮像要求を行うことが好ましい。
上記構成によれば、上記差分の絶対値が所定値以上であるとの判定が行われた場合、撮像装置に看板の撮像を行わせることが可能となる。すなわち、看板の設置状態に異常が生じていると判断される場合に、撮像装置は看板を撮像する。それゆえ、上述の管理者は、異常が生じていると推定される看板の撮像結果を確認することで、例えば看板の設置場所にいなくても、看板の設置状態を目視にて確認することが可能となる。
(10)本発明に係る情報処理装置は、上記のいずれかに記載の動作検知装置が管理するデータを取得可能な情報処理装置であって、上記情報処理装置が所定の距離以下となるまで上記動作検知装置に近づいたときに、上記揺れ値および上記傾斜角度を含む上記データを取得するデータ取得部を備えることが好ましい。
上記構成によれば、情報処理装置は、所定の距離以下となるまで動作検知装置に近づいたときに、動作検知装置が管理するデータを取得することができる。それゆえ、情報処理装置が、例えば上述の管理者が所有する携帯型情報端末で実現されている場合には、上記データ取得のための専用装置等を用いることなく、容易にかつ安価に当該データ取得を行うことが可能となる。
本発明に係る動作検知装置によれば、看板の設置状態を簡易にかつ精度良く特定することが可能となる。
実施形態1に係る動作検知システムの構成を示すブロック図である。 動作検知システムを含むデータ管理システムの構成を示す図である。 動作検知装置が看板に設置されている状態を示す図である。 看板の揺れおよび傾斜角度について説明するための図であって、(a)は看板が設置された時の状態を示す図、(b)は看板の揺れを説明するための図、(c)は看板の傾斜角度を説明するための図である。 動作検知システムにおける処理を示すフローチャートである。 実施形態2に係る動作検知装置の構成を示すブロック図である。 実施形態3に係る動作検知装置の構成を示すブロック図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図5を用いて説明する。本実施形態に係る動作検知システム1は、建造物に設置されている看板60の設置状態を検知するためのシステムである。
(データ管理システム)
まず、図2を用いて、本実施形態に係るデータ管理システム100について説明する。図2は、本実施形態に係るデータ管理システム100の一例を示す図である。
データ管理システム100は、動作検知装置10が検知した看板60の動作に関連するデータを管理するものであり、動作検知装置10、携帯型情報端末(情報処理装置)20、サーバ40、PC(Personal Computer)50を備えている。なお、図2には図示していないが、データ管理システム100にはカメラ30(図1参照)が含まれる。また、本実施形態では、動作検知装置10、携帯型情報端末20およびカメラ30によって、後述の動作検知システム1の基本構成が実現される。
動作検知装置10は、看板60の動作を検知するものである。看板60の動作を検知するために、本実施形態では、動作検知装置10は看板60に取り付けられている。動作検知装置10は、近距離無線通信を用いて携帯型情報端末20と通信接続可能である。本実施形態では、近距離無線通信として、Bluetooth(登録商標) Low Energy(BLE)を用いているが、その他のBluetooth規格、ZigBee(登録商標)等を用いてもよい。近距離無線通信としてBLEを用いた場合、動作検知装置10と携帯型情報端末20との間のデータ通信における電力消費を低く抑えることができる。
携帯型情報端末20は、動作検知装置10およびサーバ40とデータ通信可能なものであり、例えば、スマートフォン等の多機能携帯電話機、またはタブレットで実現される。
サーバ40は、ネットワーク回線を介して携帯型情報端末20およびPC50と通信接続可能である。ネットワーク回線としては、インターネット回線、Wi−Fi(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area network)、携帯電話回線等、種々の回線を利用することができる。
なお、上記の各装置間の通信方法は上記に限らず、各装置間でデータ通信が可能な構成であればよい。例えば、各装置が無線ではなく有線にて接続されてもよい。
このように、データ管理システム100では、動作検知装置10が携帯型情報端末20とデータ通信を行うことが可能であるため、例えば動作検知装置10が検知した看板の動作に関連するデータ(例えば後述の揺れ値および傾斜角度を示すデータ)を、動作検知装置10以外の携帯型情報端末20またはサーバ40において管理することが可能となる。また、データ管理システム100では、後述のように、上記2つのデータに基づいて看板60の設置状態の特定を行うことが可能となるので、上述した管理者が設置状態を確認することが可能となる。それゆえ、適切なタイミングで看板60のメンテナンスを行うことが可能となる。すなわち、動作検知装置10、携帯型情報端末20およびサーバ40は、上記データを管理することで、看板60の設置状態を監視する装置として機能し得る。
(動作検知システム)
図1は、本実施形態に係る動作検知システム1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、動作検知システム1は、看板60の動作を検知し、動作状況を管理するものであり、動作検知装置10、携帯型情報端末20およびカメラ30を備える。
(動作検知装置10)
まず、動作検知装置10について説明する。図1に示すように、動作検知装置10は、加速度センサ11、制御部12、記憶部13、および通信部14を備える。
加速度センサ11は、看板60(図3参照)が動作したときに生じる加速度を検知するセンサである。なお、本実施形態に係る動作検知装置は、加速度センサに代えて、看板60の動作を検知する他の種類のセンサを備えていてもよい。
制御部12は、加速度センサ11の検知結果に基づき、揺れ値および傾斜角度を決定する。揺れ値および傾斜角度については後述する。
記憶部13は、制御部12から出力される揺れ値および傾斜角度、ならびに制御部12における制御に必要な情報を記憶する。通信部14は、制御部12の制御を受けて、記憶部13に記憶されている揺れ値および傾斜角度を含む情報を外部の装置(本実施形態では、携帯型情報端末20)に送信する。
図3は、動作検知装置10が看板60に取り付けられている状態を示す図である。図3に示すように、看板60は、フレーム60aに底面60b、表面60cおよび側面60dなどが取り付けられた直方体形状を有する。また、看板60は、側面60dにおいて建造物(不図示)に設置されているものとする。
図3に示すように、本実施形態に係る動作検知装置10において、加速度センサ11はその他の部分とは別体として構成されている。ただし、加速度センサ11は、後述する制御装置の内部に設けられていてもよい。本実施形態では、加速度センサ11は、看板60の底面60bの内面側に取り付けられる。ただし、加速度センサ11は看板60の底面60b以外に取り付けられていてもよく、また外面側に取り付けられていてもよい。
一方、制御部12、記憶部13および通信部14を含む制御装置は、看板60のフレーム60aに取り付けられる。加速度センサ11は、有線により制御部12と接続されている。なお、加速度センサ11は、無線により制御部12と接続されていてもよい。
上記制御装置を底面60b等の看板60の表面に取り付けることは可能であるが、制御装置は一般に加速度センサ11よりも複雑な回路構造を有するため、加速度センサ11に比べ重い。そのため、制御装置は、フレーム60a等の確実に固定できる箇所に設置されることが好ましい。なお、制御装置を底面60bに取り付けた場合、当該底面60bが撓み、劣化が生じやすくなる可能性がある。この場合、底面60bの傾斜角度が所定値よりも大きくなることにより異常と判定されやすくなり、看板60の耐久年数を縮めてしまう可能性がある。この観点から、制御装置を底面60b以外の箇所(例えば上述したフレーム60a)に取り付けることが好ましい。
(制御部12)
次に、制御部12について説明する。図1に示すように、制御部12は、第1決定部121および第2決定部122を備える。
第1決定部121は、加速度センサ11の検知結果に基づき、揺れ値を決定する。揺れ値は、看板60の揺れ度合いを示す値であり、動的な値である。揺れ値は、加速度センサ11が看板60に取り付けられるときの、看板60と対向する加速度センサ11の面である取付面に含まれる第1軸、当該取付面に含まれ、かつ第1軸と垂直な第2軸、および当該取付面と垂直な第3軸のうちのいずれか1つの軸を回転軸としたときに、当該回転軸を中心に看板60が回動したときの揺れ幅を示す値である。
上述した通り、本実施形態における加速度センサ11は、看板60の底面60bに取り付けられる。すなわち、加速度センサ11が有する取付面は、底面60bに固定される。そこで、以下の説明では、図3に示すように、取付面と対向し、かつ取付面が固定される底面60bに含まれ、かつ表面60cに平行な軸を第1軸、底面60bに含まれ、かつ第1軸に垂直な(すなわち表面60cに垂直な)軸を第2軸、底面60bと垂直な軸を第3軸とする。本実施形態においては、第1決定部121が揺れ値を決定するための回転軸は、第3軸となる。
図4は、看板60の揺れおよび傾斜角度について説明するための図である。図4の(a)は、看板60が設置された時の設置状態を示す図である。図4の(b)は、看板60の揺れを説明するための図である。看板60が図4の(a)に示すように取り付けられている場合において、揺れとは、例えば図4の(b)に示すように、加速度センサ11の取付面が固定される底面60bに垂直な第3軸(図3参照)に対する回転動作である。
本実施形態においては、第1決定部121は、加速度センサ11が検知した加速度の経時的な変化に伴う波形の振幅値を揺れ値として算出する。具体的には、第1決定部121は、加速度センサ11により検知した加速度をフーリエ変換(FFT)することにより、加速度の振幅値を算出する。より具体的には、第1決定部121は、加速度の波形から複数の波形を抽出し、当該複数の波形が有する周波数毎に振幅値を算出する。そして、第1決定部121は、上記複数の振幅値の内で最も大きいものを揺れ値として決定する。
なお、第1決定部121は、加速度センサ11により検知した加速度について、標準偏差を求めることにより振幅値を測定してもよい。また、第1決定部121は、上記加速度の周波数を求め、当該周波数を揺れ値としてもよい。
第2決定部122は、加速度センサ11の検知結果に基づき、看板60の傾斜角度(取付角度)を決定する。傾斜角度は、上記第1軸、上記第2軸および上記第3軸のうちの、揺れ値の決定に用いた回転軸とは異なる軸を回転軸としたときの、看板60の回転方向への傾斜度合いを示す値である。本実施形態においては上述した通り、揺れ値の決定に用いる回転軸が第3軸であるため、傾斜角度を決定するための回転軸として第1軸または第2軸を用いることができる。すなわち、本実施形態における傾斜角度は、第1軸または第2軸を回転軸として看板60が回転したときの、第3軸の鉛直方向からの傾斜度合いを示す値である。具体的には、本実施形態においては、傾斜角度を決定するための回転軸を第2軸とする。傾斜角度は、揺れ値とは異なり、静的な値である。
図4の(c)は、看板60の傾斜角度を説明するための図である。看板60が図4の(a)に示すように取り付けられている場合において、傾斜角度とは、例えば図4の(c)に示すように、底面60bに垂直な第3軸(図3参照)に対する傾斜角度であり、換言すれば、当該第3軸に垂直な軸(第2軸)の周りでの回転角度である。
本実施形態においては、第2決定部122は、加速度センサ11が検知した加速度を重力方向に対する角度に変換した値を上記傾斜角度として算出する。具体的には、第2決定部122は、加速度センサ11により検知した加速度を、看板60が設置された時の加速度により補正する。その後、三角関数を用いて上記加速度の地球の重力に対する角度に変換する。
揺れ値および傾斜角度は、例えば時刻を横軸、揺れ値または傾斜角度を縦軸とするグラフの形で記憶部13に記憶される。また、揺れ値および傾斜角度は、それぞれの値と、それらを決定(算出)した時刻とを対応付けたテーブルの形で記憶部13に記憶されていてもよい。
(携帯型情報端末20)
次に、携帯型情報端末20について説明する。携帯型情報端末20は、動作検知装置10が管理する(記憶部13に記憶している)データを取得可能な情報処理装置である。本実施形態における携帯型情報端末20は、例えば看板60の管理作業を行う作業員(管理者)が所持するスマートフォンであってよい。
図1に示すように、携帯型情報端末20は、通信部21、制御部22およびディスプレイ(報知部)23を備える。制御部22は、第1判定部221、第2判定部222およびデータ取得部223を備える。
通信部21は、主に通信部14との間で通信を行う。データ取得部223は、携帯型情報端末20が所定の距離以下となるまで動作検知装置10に近づいたときに、近距離無線通信を用いて、通信部21を介して揺れ値および傾斜角度を含むデータを記憶部13から取得する。なお、上記所定の距離とは、携帯型情報端末20が動作検知装置10からデータを取得することが可能となる距離である。すなわち、データ取得部223は、動作検知装置10と携帯型情報端末20との距離が所定の距離以下である範囲において、動作検知装置10からデータを取得することができる。
携帯型情報端末20が例えばネットワーク回線を介して動作検知装置10から上記データを取得する場合、当該回線を用いるための契約および費用が発生する。上記のように近距離無線通信を用いることにより、例えば作業員が携帯型情報端末20を所持して看板60に近づくだけで、動作検知装置10で管理されている上記データを自動的に吸い上げることが可能となる。したがって、上記データを携帯型情報端末20で取得することにより、簡便でかつ費用を抑えたデータ取得が可能となる。
第1判定部221は、第1決定部121が今回決定した揺れ値と、基準となる時期に決定した揺れ値との差分の絶対値が、所定値以上であるか否かを判定する。また、上記差分の絶対値が所定値以上であると判定した場合には、第1判定部221は後述するカメラ30に対して看板の撮像要求を行う。
第2判定部222は、第2決定部122が今回決定した傾斜角度と、基準となる時期に決定した傾斜角度との差分の絶対値が、所定値以上であるか否かを判定する。また、上記差分の絶対値が所定値以上であると判定した場合には、第2判定部222は後述するカメラ30に対して看板の撮像要求を行う。
ここで上記「今回決定した」とは、記憶部13から揺れ値または傾斜角度を含むデータを取得する直前に決定したことを意味する。第1判定部221はさらに、今回決定した揺れ値以外の任意の揺れ値について、上述の判定を行ってよい。第2判定部222についても同様である。また、上記「基準となる時期」とは設置状態が正常であると判断可能である時期を指し、例えば、看板60の建造物に設置されたとき、または設置してから所定期間(正常と判断できる期間、例えば数週間)を指す。本実施形態では、基準となる時期が、看板60が建造物に設置されたときであるものとして説明する。なお、上記では、撮像要求を第1判定部221または第2判定部222が行っているが、これに限らず、制御部22が、第1判定部221または第2判定部222から上記所定値以上であるとの判定結果を受けて撮像要求を行う構成であってもよい。
看板60を建造物に設置したときに決定した揺れ値(初期値)または傾斜角度(初期値)は、携帯型情報端末20が備える記憶装置(不図示)、または携帯型情報端末20の外部のサーバ40(図2参照)などに保存されていればよい。また、看板60を建造物に設置したときに決定した初期値としての揺れ値または傾斜角度は、記憶部13に記憶され、通信部21によって上記今回決定した揺れ値および傾斜角度とともに取得されてもよい。
看板60の設置状態に異常が生じた場合、上記差分の絶対値は例えば5〜6°、またはそれ以上となる。すなわち、この例の場合、看板60の設置状態が正常であれば上記差分の絶対値は5°未満となる。そして、上記所定値は、上述した正常と異常とを判別可能な値に設定されればよい。なお、ここでは、揺れ値に関する上記差分の絶対値は、揺れ値と相関がある揺れ幅を示す角度として示している。実際には、本実施形態では、揺れ値に関する上記差分の絶対値および所定値は振幅を示す値となる。
ここで、設置状態に異常があるとは、例えば建造物と看板60とを固定する固定部材に緩みまたは破損等が生じ、放置すれば看板60が落下する等の危険が伴う可能性が生じている状態をいう。すなわち、異常の場合、建造物に対して看板60が許容される範囲を超えて任意の方向に揺れてがたついたり、傾斜した状態となったりする。
なお、上記では揺れ幅を示す角度についても傾斜角度についても、上記差分の絶対値が同じ程度(5〜6°以上)であれば異常と判定するものとして説明した。すなわち、揺れ値に関する上記所定値と傾斜角度に関する上記所定値とが同じ値になるものとして説明した。しかし、一般には、任意の方向のそれぞれにおいて、異常と判別すべき揺れまたは傾斜角度の度合いは異なる。そのため、上記2つの所定値は、任意の方向のそれぞれにおいて異常と判定可能な値として設定されればよい。
ディスプレイ23は、第1判定部221が所定値以上であると判定した場合、または第2判定部222が所定値以上であると判定した場合に、看板60の建造物への設置状態に異常が生じていることを上記作業員に報知する。具体的には、第1判定部221または第2判定部222は、ディスプレイ23に警告メッセージを表示させることで、携帯型情報端末20を所持する作業員に警報を発することができる。なお、第1判定部221または第2判定部222は、設置状態が正常である場合にも、正常であることを上記作業員に報知してもよい。
また、第1判定部221および第2判定部222は、上述した判定を行わず、単に通信部21が取得した揺れ値および傾斜角度をディスプレイ23に表示してもよい。この場合、ディスプレイ23に表示された揺れ値および傾斜角度に基づいて、看板60の設置状態に異常が発生しているかどうかを上記作業員が判断することができる。
なお、携帯型情報端末20は、ディスプレイ23による方法とは別の方法により上記作業員に警報を発してもよい。例えば携帯型情報端末20がスピーカを備えている場合、当該スピーカから警報音を発してもよい。また、携帯型情報端末20は、ネットワーク回線などを通じて接続されている他の装置(例えば、作業員が所持している携帯型情報端末20以外の携帯型情報端末、またはPC50等)により警報を発してもよい。この場合、携帯型情報端末20を所持する作業員以外の者も設置状態の異常を認識することが可能となる。
なお、本発明に係る動作検知システム1においては、携帯型情報端末20に代えて動作検知装置10の外部に接続されたサーバ40またはPC50等が情報処理装置として用いられてもよい。この場合、動作検知装置10は、例えばネットワーク回線を通じて当該情報処理装置と接続されており、サーバ40またはPC50において制御部22の機能が実現される。また、動作検知装置10からデータを取得する携帯型情報端末20とは別の携帯型情報端末にて、制御部22の機能が実現されてもよい。
(カメラ30)
カメラ30は、上述した第1判定部221または第2判定部222からの撮像要求に応じて看板60を撮像する撮像装置である。カメラ30は、例えば看板60における建造物に設置されている設置箇所を撮像する。これにより、看板60の設置状態を目視で確認することができる。なお、撮像結果を目視で確認することを考慮しなければ、動作検知システム1にカメラ30が備えられている必要は必ずしもない。
(動作検知システム1における処理)
図5は、動作検知システム1における処理を示すフローチャートである。図5を参照して、上記処理について説明する。図5に示すフローチャートにおいて、ステップS11〜S14は動作検知装置10において実行される処理であり、ステップS21〜S24は携帯型情報端末20において実行される処理である。
まず、動作検知装置10における処理について説明する。最初に、加速度センサ11が加速度を検知する(S11)。次に、加速度センサ11の検知結果に基づき、第1決定部121が揺れ値を決定する(S12、第1決定工程)とともに、第2決定部122が傾斜角度を決定する(S13、第2決定工程)。
その後、第1決定部121および第2決定部122は、それぞれが決定した揺れ値および傾斜角度を記憶部13に記憶させる(S14)。
動作検知装置10は、所定の時間間隔で上記の処理を実行することで、当該時間間隔ごとの揺れ値および傾斜角度を記憶部13に蓄積する。
次に、携帯型情報端末20における処理について説明する。まず、データ取得部223は、記憶部13に記憶されている揺れ値および傾斜角度を含むデータを、通信部21を介して取得する(S21)。次に、第1判定部221が、ステップS21において取得したデータに含まれる今回決定した揺れ値と、看板60を建造物に設置した時に決定した揺れ値との差分が所定値以上であるか否か判定する(S22、第1判定工程)。
上記の差分が所定値以上である場合(S22、Y)、第1判定部221は、看板60の建造物への設置状態に異常が生じていると判定し、当該判定結果をディスプレイ23により報知するとともに、カメラ30に対して撮像要求を行う(S24)。その後、携帯型情報端末20は処理を終了する。なお、S24において、カメラ30は、当該撮像要求を受けて看板60を撮像する。
一方、上記の差分が所定値より小さい場合(S22、N)、第2判定部222が、ステップS21において取得したデータに含まれる今回決定した傾斜角度と、看板60を建造物に設置した時に決定した傾斜角度との差分が所定値以上であるか否か判定する(S23、第2判定工程)。
上記の差分が所定値以上である場合(S23、Y)、第2判定部222は、看板60の建造物への設置状態に異常が生じていると判定し、当該判定結果をディスプレイ23により報知するとともに、カメラ30に対して撮像要求を行う(S24)。一方、上記の差分が所定値より小さい場合(S23、N)、ディスプレイ23からの報知およびカメラ30への撮像要求が行われることなく、携帯型情報端末20は処理を終了する。
なお、S12およびS13の処理順は逆であってもよいし、当該処理が並行して行われてもよい。S22およびS23の処理についても同様である。また、上述したように、S23でNの場合に、設置状態が正常であることを示す報知が行われてもよい。
また、S22において、第1判定部221は、ステップS21において取得したデータに含まれる揺れ値の内に、看板60の設置時における揺れ値との差分が所定値以上であるものが存在するかについて判定してもよい。同様に、第2判定部222は、ステップS21において取得したデータに含まれる傾斜角度の内に、看板60の設置時における傾斜角度との差分が所定値以上であるものが存在するかについて判定してもよい。
(変形例)
(1)本発明に係る動作検知システムにおいて、第1判定部および第2判定部は、携帯型情報端末ではなく動作検知装置に設けられていてもよい。この場合、動作検知装置において、第1決定部および第2決定部により揺れ値および傾斜角度が決定された後、第1判定部および第2判定部による判定が実行される。さらに、第1判定部または第2判定部により、看板の設置状態に異常が生じていると判定された場合には、第1判定部または第2判定部は看板の管理者に警報を発する。
(2)また、本発明に係る動作検知システムにおいて、第1決定部および第2決定部は携帯型情報端末に設けられていてもよい。この場合、動作検知装置においては、加速度センサの出力値が記憶部に記憶される。そして、携帯型情報端末においてデータ取得部は、加速度センサの出力値を動作検知装置の記憶部から取得する。携帯型情報端末に設けられた第1決定部および第2決定部が、それぞれ揺れ値および傾斜角度を決定する。
(3)また、本発明に係る動作検知装置10において、加速度センサ11は、図3に示す看板60の側面60dに取り付けられてもよい。具体的には、加速度センサ11の取付面が側面60dに対向するように、加速度センサ11が側面60dに取り付けられる。この場合、例えば側面60dに含まれ、かつ底面60bと平行な軸を第1軸、側面60dに含まれ、かつ第1軸に垂直な(すなわち底面60bに垂直な)軸を第2軸、側面60dに垂直な軸を第3軸とすることができる。
この場合において、第1決定部121は、揺れ値を決定するための回転軸を第2軸としてよい。また、第2決定部122は、傾斜角度を決定するための回転軸を第1軸または第3軸としてよい。
(4)また、本発明に係る動作検知装置において、第1決定部および第2決定部はそれぞれ、上述した第1軸〜第3軸のうち、2つ以上の軸について揺れ値および傾斜角度を決定してもよい。例えば、第1決定部は第1軸〜第3軸の全てについて、それぞれ揺れ値を決定し、第2決定部は第1軸〜第3軸のうち重力方向に垂直な軸について、それぞれ傾斜角度を決定してもよい。
すなわち、揺れ値および傾斜角度を決定するための回転軸は、揺れ値を決定することを所望する看板60の動作方向、および傾斜角度を決定することを所望する看板60の動作方向に応じて適宜設定可能である。すなわち、揺れ値および傾斜角度は、上記決定を所望する任意の方向についてそれぞれ決定することが可能である。
(効果)
近年、看板が落下することによる事故が増加しつつある。このため、看板についてメンテナンスが必要とされている。
ここで、看板の耐久年数は長いため、看板のメンテナンスは頻繁には行われない。しかしながら、看板の落下事故が現実に起きていることを鑑みると、より適切なタイミングで看板のメンテナンスを行うことが重要となってきている。また、看板の設置状態を確認する方法としては、看板から離れた場所から目視によって確認する方法が主流であるが、この場合、微小な傾斜まで特定することは困難であり確認精度が高いとはいえない。目視の代わりに測定器を用いる場合には、測定のたびに測定器を測定場所に持参するという手間が発生する。また、当該方法の場合には測定器を看板に近づける必要があり、看板が高所に設置されている場合には例えば高所作業車を用いて作業を行うこととなるため、手間および費用がかかる。
本実施形態の動作検知装置10では、加速度センサ11が看板に取り付けられる。そのため、本実施形態では、上記のように測定器を用いた傾斜測定を行う必要がない。また、動作検知装置10では、動的な揺れ値および静的な傾斜角度という性質の異なる2つの定量的な指標に基づいて、看板の設置状態を特定することが可能となる。そのため、微小な傾斜の特定も可能となるため、目視での確認では判断できなかった設置状態の異常についても特定することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、上述の管理者は、定量的に、低コストでかつ簡易に上記異常を確認でき、看板または看板の部品が落下する前の適切な時期に看板のメンテナンスを行うことが可能となる。
また、本実施形態の動作検知装置10では、加速度センサ11を看板60に取り付けるだけで、加速度センサ11が検知した加速度を用いることにより揺れ値および傾斜角度を決定することができる。それゆえ、携帯型情報端末20において、看板60の建造物に対する設置状態を、上記2つのパラメータを用いて簡易にかつ精度よく判定することが可能となる。
また、本実施形態の動作検知装置10では、加速度センサ11が看板60の底面60bに取り付けられているため、看板60の底面60bの撓み等の異常についても検知することが可能である。
また、本実施形態の携帯型情報端末20は、第1判定部221および第2判定部222による判定により、看板60を管理する作業員または管理会社等は、現在の看板60の設置状態と看板60が設置された時の設置状態とで大きな変化の有無を確認することが可能となる。
また、本実施形態の携帯型情報端末20は、ディスプレイ23に警告メッセージを表示することで、看板60の設置状態に異常が生じていることを作業員に対して報知することができる。
また、本実施形態の携帯型情報端末20によれば、看板60の設置状態に異常が生じていると判断される場合に、カメラ30により看板60が撮像される。このため、作業員は、看板60が高所に設置されている場合に、高所作業車などを用いて看板の設置場所まで行くことなく、看板60の設置状態を目視にて確認することが可能となる。
また、本実施形態の携帯型情報端末20によれば、所定の距離以下となるまで動作検知装置10に近づいたときに、揺れ値および傾斜角度を含むデータを取得することができる。したがって、動作検知装置10をネットワーク回線に接続可能に構成し、ネットワーク回線を介して上記データを取得する場合と比較して、コストを低減することができる。
(本実施形態に係る動作検知方法)
動作検知装置10により実行される動作検知方法は、以下のように表現される。すなわち、上記動作検知方法は、看板60の動作を検知する加速度センサ11の検知結果に基づき、看板60の揺れ度合いを示す揺れ値を決定する第1決定工程と、加速度センサ11の検知結果に基づき、看板60の傾斜角度を決定する第2決定工程と、を含む。
また、動作検知装置10、携帯型情報端末20、サーバ40またはPC50により実行される動作判定方法は、以下のように表現される。すなわち、上記動作判定方法は、今回決定した揺れ値と、看板60を建造物に設置したときに決定した揺れ値との差分の絶対値が、所定値以上であるか否かを判定する第1判定工程と、今回決定した傾斜角度と、看板60を建造物に設置したときに決定した傾斜角度との差分の絶対値が、所定値以上であるか否かを判定する第2判定工程と、を含む。
〔実施形態2〕
本発明の別実施形態について、図6を用いて説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る動作検知装置10Aの構成を示すブロック図である。図6に示すように、動作検知装置10Aは、動作検知装置10の構成において、制御部12に代えて制御部12Aを備えるとともに、傾斜センサ15をさらに備える。制御部12Aは、第2決定部122に代えて第2決定部122Aを備える。
傾斜センサ15は、看板60が動作したときに生じる、重力方向に対する角度を検知する。第2決定部122Aは、傾斜センサ15が検知した角度を傾斜角度として決定する。なお、第2決定部122Aは、傾斜センサ15が検知した角度そのものを傾斜角度として決定するのではなく、例えば平均化などの処理を行った値を傾斜角度として決定してもよい。
本実施形態の動作検知装置10Aによれば、加速度センサ11および傾斜センサ15を看板60に取り付けるだけで、揺れ値および傾斜角度を決定することができる。動作検知装置10Aも、実施形態1において説明した動作検知装置10と同様、看板60に取り付けられて携帯型情報端末20およびカメラ30とともに動作検知システムを構成し、看板60の設置状態を精度よく判定することができる。
〔実施形態3〕
本発明の別実施形態について、図7を用いて説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図7は、本実施形態に係る動作検知装置10Bの構成を示すブロック図である。図7に示すように、動作検知装置10Bは、動作検知装置10の構成において、制御部12に代えて制御部12Bを備える。制御部12Bは、第1決定部121B、第2決定部122B、気象データ取得部123および地域データ取得部124を備える。
気象データ取得部123は、加速度センサ11による測定を行った時の、看板60が設置された地域における気象データを取得する。気象データは、例えば風速、温湿度、雨量、積雪量または地震などを示すデータである。気象データは、例えばネットワーク回線を介して取得されてよい。また、温湿度については、計測するためのセンサを動作検知装置10に別途設け、当該センサから取得してもよい。
地域データ取得部124は、看板60が設置された地域を示す地域データを取得し、記憶部13に記憶させる。地域データの例としては、地理情報および高度情報などが挙げられる。地理情報とは、看板60が設置された場所、例えば都道府県および市町村などのデータ、または緯度経度である。地域データは、気象データと同様、ネットワーク回線を介して取得されてよい。地域データは、当該地域における看板の動作に影響する情報、例えば年間の積雪量または風速の平均値と関連付けられている。
第1決定部121Bおよび第2決定部122Bは、まず実施形態1において説明した第1決定部121および第2決定部122と同様に揺れ値および傾斜角度を決定する。その後、第1決定部121Bおよび第2決定部122Bは、記憶部13に記憶されている気象データおよび地域データに基づいて上記揺れ値および傾斜角度を補正し、補正後の値を記憶部13へ記憶させる。また第1決定部121および第2決定部122は、当該補正に用いた気象データおよび地域データを揺れ値および傾斜角度と対応付けて記憶部13に記憶させてもよい。
例えば気象データにおいて風速が大きい場合には、風速が小さい場合と比較して揺れ値に関して看板の劣化による影響が大きくなるため、揺れ値を大きくするように補正する。また、気象データにおいて積雪が発生した場合には、雪の重みにより、傾斜角度に関して看板の劣化による影響が大きくなる。具体的には、雪の重みにより傾斜角度が大きくなる。そのため、積雪量が増加するにしたがって傾斜角度が大きくなるように補正する。風速および積雪量等の気象データと補正値との対応関係を示すデータは予め記憶部13に記憶されている。
また、例えば地域データが雪の多い地域を示している場合には、雪の多い地域用としてあらかじめ設定された所定の補正値により、傾斜角度(または揺れ値)が大きくなるように補正する。また、地域データが風の強い地域を示している場合には、風の強い地域用としてあらかじめ設定された所定の補正値により、揺れ値(または傾斜角度)を補正する。
本実施形態の動作検知装置10Bによれば、看板60が設置された地域の気象状況および地域自体を考慮して揺れ値および傾斜角度を補正することができる。それゆえ、看板60の設置状態(すなわち看板60の劣化の度合い)をより正確に判定することが可能となる。
なお、本発明に係る動作検知装置においては、気象データ取得部123および地域データ取得部124のいずれか一方が省略されていてもよい。また、地域データ取得部124を備える代わりに、地域データ取得部124により取得されるべき地域データがあらかじめ記憶部13に記憶されていてもよい。また、気象データおよび地域データは、共通の機能ブロックにより取得されてもよい。
また、上記では、各補正値に基づいて揺れ値または傾斜角度を補正しているが、これに限らず、第1判定部221および第2判定部222で用いられる各所定値を補正してもよい。この場合、動作検知装置10Bは、気象データまたは地域データを取得した場合に、取得した気象データまたは地域データに対応する補正値を記憶部13から読み出し、携帯型情報端末20に送信する。携帯型情報端末20では、例えば第1判定部221または第2判定部222が取得した補正値に基づいて各所定値を補正する。例えば、上記例において、揺れ値または傾斜角度から大きくするように補正していた気象データまたは地域データについては、各所定値を補正値分小さくするように補正する。これにより、補正値に基づいて揺れ値または傾斜角度を補正したときと同様の効果を得ることができる。
〔実施形態4〕
本発明の別実施形態について、以下に説明する。上述した実施形態において、動作検知システムは、動作検知装置が設置された看板について、設置状態の異常の有無を判定するものであった。本発明に係る動作検知システムはさらに、動作検知装置が設置された看板以外の看板について、設置状態の異常の有無を推定する。
本実施形態に係る動作検知システムにおいて、携帯型情報端末20は、動作検知装置10が設置された看板60(判定対象)および設置状態の異常の有無を推定する看板(推定対象)について、設置された時期、設置されている場所および施工者のデータを保持している。なお、当該データはサーバ40に保持されており、サーバ40から取得したものであってよい。携帯型情報端末20、サーバ40またはPC50は、実施形態1等の構成に加えさらに、判定対象について設置状態に異常が発生していると判定した場合、判定対象の近傍に存在する、判定対象と同時期に同じ施工者により設置された推定対象が存在するか否かを判定する。そして、当該推定対象が存在すると判定した場合には、当該推定対象についても、設置状態に異常が発生していると推定する。すなわち、本実施形態に係る動作検知システムは、複数の看板について、判定対象をサンプルとして判定を実行する。
判定対象および推定対象は、互いに異なる複数棟の建造物に設置された看板であってもよく、同一の建造物に設置された複数の看板であってもよい。
このように、推定対象について設置状態の異常を推定することで、看板の管理者に対して当該看板の設置状態の点検を促すことができる。この場合、全ての看板に動作検知装置を取り付ける場合と比較して、動作検知システムのコストを低減することができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
動作検知装置10の制御ブロック(特に第1決定部121および第2決定部122)、動作検知装置10Aの制御ブロック(特に第1決定部121および第2決定部122A)、動作検知装置10Bの制御ブロック(特に第1決定部121B、第2決定部122B、気象データ取得部123および地域データ取得部124)、および携帯型情報端末20の制御ブロック(特に第1判定部221および第2判定部222)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、動作検知装置10、10A、10Bおよび携帯型情報端末20は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
10 動作検知装置
11 加速度センサ
121、121B 第1決定部
122、122A、122B 第2決定部
123 気象データ取得部
124 地域データ取得部
15 傾斜センサ
20 携帯型情報端末(情報処理装置)
221 第1判定部
222 第2判定部
223 データ取得部
23 ディスプレイ(報知部)
30 カメラ(撮像装置)
60 看板
60b 底面

Claims (10)

  1. 看板の動作を検知するセンサと、
    上記センサの検知結果に基づき、上記看板の揺れ度合いを示す揺れ値を決定する第1決定部と、
    上記センサの検知結果に基づき、上記看板の傾斜角度を決定する第2決定部と、を備えることを特徴とする動作検知装置。
  2. 上記センサは、上記看板が動作したときに生じる加速度を検知する加速度センサであり、
    上記第1決定部は、上記加速度センサが検知した加速度の経時的な変化に伴う波形の振幅値を、上記揺れ値として決定し、
    上記第2決定部は、上記加速度センサが検知した加速度を重力方向に対する角度に変換した値を、上記傾斜角度として決定することを特徴とする請求項1に記載の動作検知装置。
  3. 上記センサは、上記看板が動作したときに生じる加速度を検知する加速度センサと、上記看板が動作したときに生じる、重力方向に対する角度を検知する傾斜センサとを含み、
    上記第1決定部は、上記加速度センサが検知した加速度の経時的な変化に伴う波形の振幅値を、上記揺れ値として決定し、
    上記第2決定部は、上記傾斜センサが検知した角度を上記傾斜角度として決定することを特徴とする請求項1に記載の動作検知装置。
  4. 上記看板が設置された地域の気象データを取得する気象データ取得部を備え、
    上記第1決定部および上記第2決定部は、それぞれ上記気象データに基づいて上記揺れ値または上記傾斜角度を補正することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の動作検知装置。
  5. 上記看板が設置された地域を示す地域データを取得する地域データ取得部を備え、
    上記第1決定部および上記第2決定部は、それぞれ上記地域データに基づいて上記揺れ値または上記傾斜角度を補正することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の動作検知装置。
  6. 上記センサは、上記看板の底面に取り付けられることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の動作検知装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の動作検知装置が管理するデータを取得可能な情報処理装置であって、
    上記第1決定部が今回決定した揺れ値と、基準となる時期に決定した揺れ値との差分の絶対値が、所定値以上であるか否かを判定する第1判定部と、
    上記第2決定部が今回決定した傾斜角度と、基準となる時期に決定した傾斜角度との差分の絶対値が、所定値以上であるか否かを判定する第2判定部と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
  8. 上記揺れ値との差分の絶対値が所定値以上であると上記第1判定部が判定した場合、または上記傾斜角度との差分の絶対値が所定値以上であると上記第2判定部が判定した場合には、上記看板の建造物への設置状態に異常が生じていることを報知する報知部を備えることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 上記揺れ値との差分の絶対値が所定値以上であると上記第1判定部が判定した場合、または上記傾斜角度との差分の絶対値が所定値以上であると上記第2判定部が判定した場合、上記看板を撮像する撮像装置に対して当該看板の撮像要求を行うことを特徴とする請求項7または8に記載の情報処理装置。
  10. 請求項1から6のいずれか1項に記載の動作検知装置が管理するデータを取得可能な情報処理装置であって、
    上記情報処理装置が所定の距離以下となるまで上記動作検知装置に近づいたときに、上記揺れ値および上記傾斜角度を含む上記データを取得するデータ取得部を備えることを特徴とする情報処理装置。
JP2016062516A 2016-03-25 2016-03-25 動作検知装置、および情報処理装置 Active JP6664642B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016062516A JP6664642B2 (ja) 2016-03-25 2016-03-25 動作検知装置、および情報処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016062516A JP6664642B2 (ja) 2016-03-25 2016-03-25 動作検知装置、および情報処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017173262A true JP2017173262A (ja) 2017-09-28
JP6664642B2 JP6664642B2 (ja) 2020-03-13

Family

ID=59970991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016062516A Active JP6664642B2 (ja) 2016-03-25 2016-03-25 動作検知装置、および情報処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6664642B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109743707A (zh) * 2019-03-08 2019-05-10 中消云(北京)物联网科技研究院有限公司 倾斜角度监测装置和系统
JP2020035254A (ja) * 2018-08-31 2020-03-05 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 設置環境推定装置及びプログラム
JP2021021648A (ja) * 2019-07-29 2021-02-18 国立大学法人群馬大学 情報板の異常検出システム
JP7085249B1 (ja) 2021-05-10 2022-06-16 朝日エティック株式会社 傾斜角測定方法、傾斜検知方法、及び監視システム

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020035254A (ja) * 2018-08-31 2020-03-05 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 設置環境推定装置及びプログラム
WO2020044779A1 (ja) * 2018-08-31 2020-03-05 三菱電機株式会社 設置環境推定装置及びプログラム
CN112585610A (zh) * 2018-08-31 2021-03-30 三菱电机株式会社 设置环境推测装置以及程序
JP7166106B2 (ja) 2018-08-31 2022-11-07 三菱電機ビルソリューションズ株式会社 設置環境推定装置及びプログラム
CN109743707A (zh) * 2019-03-08 2019-05-10 中消云(北京)物联网科技研究院有限公司 倾斜角度监测装置和系统
JP2021021648A (ja) * 2019-07-29 2021-02-18 国立大学法人群馬大学 情報板の異常検出システム
JP7357272B2 (ja) 2019-07-29 2023-10-06 国立大学法人群馬大学 情報板の異常検出システム
JP7085249B1 (ja) 2021-05-10 2022-06-16 朝日エティック株式会社 傾斜角測定方法、傾斜検知方法、及び監視システム
JP2022173909A (ja) * 2021-05-10 2022-11-22 朝日エティック株式会社 傾斜角測定方法、傾斜検知方法、及び監視システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6664642B2 (ja) 2020-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200284930A1 (en) Building integrity assessment system
US10749327B2 (en) Utility pole with tilt meters and related methods
JP6664642B2 (ja) 動作検知装置、および情報処理装置
JP6515495B2 (ja) テレマティクスシステム
US9267862B1 (en) Sensor and monitoring system for structural monitoring
US20180362048A1 (en) Detection device, road surface information system, and vehicle
WO2020051287A1 (en) Support structure inspection devices, systems and methods
WO2012046726A1 (ja) 点検支援装置、点検支援システム、点検支援方法、及び点検支援プログラム
US10697822B2 (en) Devices, methods and computer program products providing multi-axis vibrational measurement with predictive analysis
US20110137586A1 (en) Wind turbine monitoring and adjusting
CN106664775B (zh) 监测柱的结构牢靠性状况的方法及装置
WO2020228307A1 (zh) 一种跌倒检测方法、装置及可穿戴式设备
US11145209B2 (en) Method and system for identifying location of a parked vehicle
CN107991694B (zh) 一种基于rtk基准站姿态监控系统及其监控方法
JP6761683B2 (ja) 柱状構造物の傾斜監視システムおよび方法
US20140012517A1 (en) Structural damage estimation based on measurements of rotations
JP6532016B2 (ja) 混雑測定システムおよび混雑測定方法
CN211317284U (zh) 输电线路杆塔全方位检测装置及系统
JP2014137803A (ja) 位置表示情報提供装置、ユーザ端末、位置表示情報提供方法、位置情報取得制御方法、及びプログラム
JP6255875B2 (ja) 補正処理プログラム、補正処理方法および補正装置
CN109508946B (zh) 用于自动地通知意向人员的方法以及测试和测量设备
JP6568818B2 (ja) 河川監視システム、河川監視方法および河川監視プログラム
KR101543383B1 (ko) 센서를 이용하여 레이더의 베어링 이상을 검출하기 위한 방법
JP2017151802A (ja) 携帯端末を用いた警報器の点検システム、及び、これを用いた点検方法
JP6645647B2 (ja) 報知装置、およびモニタリングシステム

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20170411

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20170407

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6664642

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250