JP2022019367A - 摩耗量推定方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022019367000001
【課題】車両のブレーキパッドの摩耗量の推定精度を向上させること。
【解決手段】摩耗量関数は、車両のブレーキパッドの摩耗量を、車速、ブレーキ圧、及びブレーキ継続時間の関数として表す。車両の制動時、摩耗量関数を用いることによって摩耗量が算出される。その一方で、車両の走行中、車速及び車両と先行車両との間の車間距離に基づいて錆評価パラメータが算出される。錆評価パラメータは、車速が高くなるほど大きくなり、また、車間距離が小さくなるほど大きくなる。摩耗量算出処理では、錆評価パラメータの積算値が大きくなるほど算出される摩耗量が大きくなるように、錆評価パラメータの履歴に応じて摩耗量関数が可変的に設定される。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両のブレーキパッドの摩耗量を推定する技術に関する。
特許文献1は、鉄道車両等の制動部材の摩耗量を演算する摩耗量演算装置を開示している。その摩耗量演算装置は、ブレーキ圧、制動対象の速度、及び制動時間に基づいて、制動部材の摩耗量を算出(推定)する。
特許第6207075号公報
車両の制動時、車輪と共に回転するブレーキローターにブレーキパッドを押し当てることにより制動力が発生する。このとき、ブレーキパッドとブレーキローターとの摩擦により、ブレーキパッドが摩耗する。単位入力(1回の制動)当たりのブレーキパッドの摩耗量は、基本的に、車速、ブレーキ圧、及びブレーキ継続時間に依存する。
本願発明者は、ブレーキローターの“錆”に着目した。ブレーキローターが錆びるほど、ブレーキパッドは削れやすくなる。すなわち、ブレーキローターの錆は、ブレーキパッドの摩耗量に影響を与える。ブレーキパッドの摩耗量を精度良く推定するためには、ブレーキローターの錆も考慮することが望ましい。しかしながら、特許文献1では、ブレーキローターの錆は考慮されていない。その意味で、摩耗量推定には改善の余地がある。
本発明の1つの目的は、車両のブレーキパッドの摩耗量の推定精度を向上させることができる技術を提供することにある。
本発明では、車両のブレーキパッドの摩耗量を推定するにあたって、当該車両のブレーキローターの錆が考慮される。ブレーキローターの錆の原因としては、先行車両のタイヤによって巻き上げられる水、泥、融雪剤といった液状物質がブレーキローターにかかることが考えられる。ブレーキローターにかかる液状物質の量が多くなるほど、ブレーキローターは錆びやすくなる。また、液状物質がブレーキローターにかかる時間が長くなるほど、ブレーキローターは錆びやすくなる。ブレーキローターにかかる液状物質の量は、車両と先行車両との間の車間距離が小さくなるほど多くなると考えられる。また、ブレーキローターにかかる液状物質の量は、車速が高くなるほど多くなると考えられる。すなわち、車間距離が小さくなるほど、また、車速が高くなるほど、ブレーキローターの錆が促進されると考えられる。本発明は、以上の知見に基づいている。
第1の観点は、車両のブレーキパッドの摩耗量を推定する摩耗量推定方法に関連する。
摩耗量推定方法は、
車両の制動時、摩耗量を車速、ブレーキ圧、及びブレーキ継続時間の関数として表す摩耗量関数を用いることによって、摩耗量を算出する摩耗量算出処理と、
車両の走行中、車速及び車両と先行車両との間の車間距離の情報を取得し、車速と車間距離に基づく錆評価パラメータを算出する処理と
を含む。
錆評価パラメータは、車速が高くなるほど大きくなり、また、車間距離が小さくなるほど大きくなる。
摩耗量算出処理は、錆評価パラメータの積算値が大きくなるほど算出される摩耗量が大きくなるように、錆評価パラメータの履歴に応じて摩耗量関数を可変的に設定する処理を含む。
第2の観点は、車両のブレーキパッドの摩耗量を推定する摩耗量推定装置に関連する。
摩耗量推定装置は、
プロセッサと、
摩耗量を車速、ブレーキ圧、及びブレーキ継続時間の関数として表す摩耗量関数の情報が格納される記憶装置と
を備える。
プロセッサは、
車両の制動時、車速、ブレーキ圧、及びブレーキ継続時間の情報を取得し、摩耗量関数を用いることによって摩耗量を算出する摩耗量算出処理と、
車両の走行中、車速及び車両と先行車両との間の車間距離の情報を取得し、車速と車間距離に基づく錆評価パラメータを算出する処理と
を実行する。
錆評価パラメータは、車速が高くなるほど大きくなり、また、車間距離が小さくなるほど大きくなる。
摩耗量算出処理において、プロセッサは、錆評価パラメータの積算値が大きくなるほど算出される摩耗量が大きくなるように、錆評価パラメータの履歴に応じて摩耗量関数を可変的に設定する。
本発明によれば、車両1の走行中、車速と車間距離に基づいて錆評価パラメータが算出される。車速及び車間距離に基づく錆評価パラメータの履歴は、ブレーキローターの錆、ひいては、ブレーキパッドの摩耗量に影響を与える。そのような錆評価パラメータの履歴に応じて、摩耗量関数が可変的に設定される。より詳細には、錆評価パラメータの積算値が大きくなるほど算出される摩耗量が大きくなるように、摩耗量関数が可変的に設定される。これにより、摩耗量の推定精度が向上する。
本発明の実施の形態に係る車両の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係るブレーキ装置の構成を概略的に示すブロック図である。 ブレーキローターの錆の原因の一例を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係る錆評価パラメータの履歴の一例を示す概念図である。 本発明の実施の形態に係る摩耗量関数の可変設定の一例を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係る摩耗量推定装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る摩耗量関数情報の例を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係る摩耗量推定装置による処理例を説明するための機能ブロック図である。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
1.概要
1-1.車両とブレーキ装置
図1は、本実施の形態に係る車両1の構成を示す概略図である。車両1は、自動運転システムによって制御される自動運転車両であってもよい。車両1は、車輪(タイヤ)5とブレーキ装置10を備えている。ブレーキ装置10は、ドライバーあるいは自動運転システムによるブレーキ操作に応答して、制動力を発生させる。
図2は、本実施の形態に係るブレーキ装置10の構成を概略的に示すブロック図である。ブレーキ装置10は、ブレーキローター20、ブレーキパッド30、及びアクチュエータ40を備えている。
ブレーキローター20は、車輪5と共に回転する回転部材である。例えば、ブレーキローター20の材料は鋳鉄である。ブレーキパッド30は、ブレーキローター20と接触する摩擦材である。例えば、ブレーキパッド30は、各種の有機繊維、無機繊維を含む複合材料を樹脂で焼き固めることにより形成される。
アクチュエータ40は、ドライバーあるいは自動運転システムによるブレーキ操作に応答して、ブレーキパッド30を動かし、ブレーキローター20に押し当てる。より詳細には、アクチュエータ40は、ブレーキ操作に応答してブレーキ圧Pbを発生させ、そのブレーキ圧Pbによりブレーキパッド30をブレーキローター20に押し当てる。例えば、アクチュエータ40は、マスターシリンダ及びキャリパーを含んでいる。ブレーキ操作に応答して、マスターシリンダはブレーキ液をキャリパーに押し出し、ブレーキ圧(ブレーキ液圧)Pbを発生させる。そのブレーキ圧Pbにより、キャリパー内のピストンが、ブレーキパッド30を押し出し、ブレーキローター20に押し当てる。これにより、制動力が発生する。
ブレーキ圧センサ51は、ブレーキ圧(ブレーキ液圧)Pbを検出する。
車両1の制動時、車輪5と共に回転するブレーキローター20にブレーキパッド30を押し当てることにより制動力が発生する。このとき、ブレーキローター20の表面とブレーキパッド30の表面が接触する。ブレーキパッド30と接触するブレーキローター20の表面を、以下、「接触部21」と呼ぶ。同様に、ブレーキローター20と接触するブレーキパッド30の表面を、以下、「接触部31」と呼ぶ。接触部21と接触部31との摩擦により、ブレーキパッド30の接触部31は摩耗する。以下、ブレーキパッド30の摩耗量を推定する手法について説明する。
1-2.摩耗量推定
単位入力(1回の制動)当たりのブレーキパッド30の摩耗量Wは、車速V、ブレーキ圧Pb、及びブレーキ継続時間tbに依存する。車速Vは、車輪5の回転速度(車輪速)である。ブレーキ継続時間tbは、ブレーキ圧Pb(制動力)が発生している継続時間である。車速Vが高くなるほど、摩耗量Wは増加する。ブレーキ圧Pbが高くなるほど、摩耗量Wは増加する。ブレーキ継続時間tbが長くなるほど、摩耗量Wは増加する。すなわち、摩耗量Wは、下記式(1)で表される。
式(1):W=f(V,Pb,tb)
摩耗量関数fは、摩耗量Wを、車速V、ブレーキ圧Pb、及びブレーキ継続時間tbの関数として表す。摩耗量関数fは、予め設計される数式あるいはマップである。車速Vが高くなるほど摩耗量Wが増加するように、摩耗量関数fは設計される。同様に、ブレーキ圧Pbが高くなるほど摩耗量Wが増加するように、摩耗量関数fは設計される。また、ブレーキ継続時間tbが長くなるほど摩耗量Wが増加するように、摩耗量関数fは設計される。
図1に示される摩耗量推定装置100は、摩耗量関数fに基づいて摩耗量Wを推定する。より詳細には、車両1の制動時、摩耗量推定装置100は、車両1に搭載されたセンサ50によって検出される情報を受け取る。センサ50は、ブレーキ圧Pbを検出するブレーキ圧センサ51と、車速Vを検出する車輪速センサを含んでいる。摩耗量推定装置100は、センサ50からブレーキ圧Pb及び車速Vの情報を受け取る。ブレーキ継続時間tbは、ブレーキ圧Pbが発生している時間から分かる。摩耗量推定装置100は、摩耗量関数fを用いることによって、車速V、ブレーキ圧Pb、及びブレーキ継続時間tbに応じた摩耗量Wを算出する。
摩耗量推定装置100は、ブレーキ操作毎に摩耗量Wを算出(推定)する。摩耗量推定装置100は、ブレーキ操作毎の摩耗量Wを積算することによって積算摩耗量Wtを算出してもよい。積算摩耗量Wtが閾値を超えた場合、摩耗量推定装置100は、出力装置60(例:ディスプレイ、スピーカ)を通して警告を出力してもよい。
典型的には、摩耗量推定装置100は、車両1に搭載される。あるいは、摩耗量推定装置100は、車両1の外部に配置され、リモートで摩耗量Wを推定してもよい。その場合、摩耗量推定装置100は、車両1と通信を行い、車両1に搭載されたセンサ50によって検出される情報を取得する。
1-3.ブレーキローターの錆を考慮した摩耗量推定
本実施の形態では、ブレーキローター20の“錆”に着目する。ブレーキローター20(接触部21)が錆びるほど、ブレーキパッド30は削れやすくなる。すなわち、ブレーキローター20の錆は、ブレーキパッド30の摩耗量Wに影響を与える。ブレーキパッド30の摩耗量Wを精度良く推定するためには、ブレーキローター20の錆も考慮することが望ましい。
図3は、ブレーキローター20の錆の原因の一例を説明するための概念図である。先行車両Aは、車両1の前方を走行している。ブレーキローター20の錆の原因としては、先行車両Aのタイヤによって巻き上げられる水、泥、融雪剤といった液状物質がブレーキローター20にかかることが考えられる。ブレーキローター20にかかる液状物質の量が多くなるほど、ブレーキローター20は錆びやすくなる。また、液状物質がブレーキローター20にかかる時間が長くなるほど、ブレーキローター20は錆びやすくなる。特に、フロントタイヤに設けられているブレーキローター20が錆びやすい。
ブレーキローター20にかかる液状物質の量は、車両1と先行車両Aとの間の車間距離Dが小さくなるほど多くなると考えられる。また、ブレーキローター20にかかる液状物質の量は、車速Vが高くなるほど多くなると考えられる。すなわち、車間距離Dが小さくなるほど、また、車速Vが高くなるほど、ブレーキローター20の錆が促進されると考えられる。本実施の形態は、以上の知見に基づいている。
本実施の形態によれば、「錆評価パラメータRP」という概念が導入される。錆評価パラメータRPは、ブレーキローター20の錆が促進されるような環境に車両1がいることを定量的に表す。錆評価パラメータRPが大きいことは、ブレーキローター20の錆が促進されやすい環境に車両1がいることを意味する。
より詳細には、錆評価パラメータRPは、車間距離D及び車速Vに基づいて算出される。車間距離Dが小さくなるほど、錆評価パラメータRPは大きくなる。また、車速Vが高くなるほど、錆評価パラメータRPは大きくなる。例えば、錆評価パラメータRPは、次の式(2)で表される。
式(2):RP=V/D
図4は、錆評価パラメータRPの履歴の一例を示している。横軸は時間を表し、縦軸は錆評価パラメータRPを表している。車間距離Dや車速Vに応じて錆評価パラメータRPは変動する。
上述の通り、ブレーキローター20にかかる液状物質の量が多くなるほど、ブレーキローター20は錆びやすくなる。すなわち、錆評価パラメータRPが大きいほど、ブレーキローター20の錆が促進される。また、液状物質がブレーキローター20にかかる時間が長くなるほど、ブレーキローター20は錆びやすくなる。すなわち、錆評価パラメータRPの積算値(時間積分)RPTが大きくなるほど、ブレーキローター20の錆が促進される。
そこで、本実施の形態によれば、摩耗量推定装置100は、錆評価パラメータRPの“履歴”を考慮して、摩耗量Wを推定する。そのために、車両1の走行中、摩耗量推定装置100は、車速V及び車間距離Dの情報を取得し、車速Vと車間距離Dに基づく錆評価パラメータRPを算出する。錆評価パラメータRPを継続的に算出することにより、図4に示されるような履歴が得られる。そして、車両1の制動時、摩耗量推定装置100は、錆評価パラメータRPの履歴に応じて摩耗量関数fを可変的に設定する。より詳細には、摩耗量推定装置100は、錆評価パラメータRPの積算値RPTを算出し、積算値RPTに応じて摩耗量関数fを可変的に設定する。
図5は、本実施の形態に係る摩耗量関数fの可変設定の一例を説明するための概念図である。横軸は、摩耗量関数fに対する入力パラメータの一つである車速Vを表しており、縦軸は摩耗量Wを表している。錆評価パラメータRPの積算値RPTが大きくなるほど、同じ入力パラメータに対して算出される摩耗量Wは大きくなる。すなわち、摩耗量推定装置100は、錆評価パラメータRPの積算値RPTが大きくなるほど算出される摩耗量Wが大きくなるように、摩耗量関数fを可変的に設定する。車両1の制動時、摩耗量推定装置100は、可変設定された摩耗量関数fを用いることによって、摩耗量Wを算出する。
図5に示される例では、複数種類の摩耗量関数f0~f3が用意されている。摩耗量関数f0は、デフォルトの摩耗量関数fである。錆評価パラメータRPの積算値RPTが増加して第1範囲に入った場合、摩耗量関数f1が選択される。錆評価パラメータRPの積算値RPTが更に増加して第1範囲よりも大きい第2範囲に入った場合、摩耗量関数f2が選択される。錆評価パラメータRPの積算値RPTが更に増加して第2範囲よりも大きい第3範囲に入った場合、摩耗量関数f3が選択される。車両1の制動時、摩耗量推定装置100は、選択した摩耗量関数fを用いることによって、摩耗量Wを算出する。
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、車両1の走行中、車速Vと車間距離Dに基づいて錆評価パラメータRPが算出される。車速V及び車間距離Dに基づく錆評価パラメータRPの履歴は、ブレーキローター20の錆、ひいては、ブレーキパッド30の摩耗量Wに影響を与える。そのような錆評価パラメータRPの履歴に応じて、摩耗量関数fが可変的に設定される。より詳細には、錆評価パラメータRPの積算値RPTが大きくなるほど算出される摩耗量Wが大きくなるように、摩耗量関数fが可変的に設定される。これにより、摩耗量Wの推定精度が向上する。
以下、本実施の形態に係る摩耗量推定装置100について更に詳しく説明する。
2.摩耗量推定装置
2-1.構成例
図6は、本実施の形態に係る摩耗量推定装置100の構成例を示すブロック図である。摩耗量推定装置100は、各種情報処理を行うコンピュータである。摩耗量推定装置100は、プロセッサ101と記憶装置102を含んでいる。プロセッサ101は、各種情報処理を行う。例えば、プロセッサ101は、CPU(Central Processing Unit)を含んでいる。記憶装置102には、プロセッサ101による処理に必要な各種情報が格納される。記憶装置102は、揮発性メモリと不揮発性メモリを含む。
摩耗量推定装置100は、車両1を制御するECU(Electronic Control Unit)に含まれていてもよい。
2-2.摩耗量推定プログラム
摩耗量推定プログラム200は、コンピュータによって実行されるコンピュータプログラムである。プロセッサ101が摩耗量推定プログラム200を実行することによって、摩耗量推定装置100(プロセッサ101)の機能が実現される。摩耗量推定プログラム200は、記憶装置102に格納される。摩耗量推定プログラム200は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。摩耗量推定プログラム200は、ネットワーク経由で提供されてもよい。
2-3.センサ検出情報
センサ検出情報300は、車両1に搭載されたセンサ50によって検出される情報である。
センサ50は、ブレーキ圧センサ51、車輪速センサ52、及び認識センサ53を含んでいる。ブレーキ圧センサ51は、ブレーキ圧Pbを検出する。車輪速センサ52は、車速Vを検出する。認識センサ53は、車両1の周囲の状況を検出する。認識センサ53としては、レーダ、ライダー(LIDAR: Laser Imaging Detection and Ranging)、カメラ、等が例示される。認識センサ53によって、先行車両Aや車間距離Dが検出される。認識センサ53によって、路面状態が検出されてもよい。
センサ検出情報300は、車速V、ブレーキ圧Pb、ブレーキ継続時間tbを含んでいる。ブレーキ継続時間tbは、ブレーキ圧Pbが発生している時間から分かる。更に、センサ検出情報300は、車間距離Dを含んでいる。また、センサ検出情報300は、路面状態を含んでいてもよい。プロセッサ101は、センサ50による検出結果に基づいてセンサ検出情報300を取得する。センサ検出情報300は、記憶装置102に格納される。
2-4.錆評価パラメータ履歴情報
錆評価パラメータ履歴情報400は、錆評価パラメータRPの履歴を示す(図4参照)。車両1の走行中、プロセッサ101は、錆評価パラメータRPを算出し、錆評価パラメータ履歴情報400を更新する。錆評価パラメータRPの算出方法は、後述される。錆評価パラメータ履歴情報400は、記憶装置102に格納される。
2-5.摩耗量関数情報
摩耗量関数情報500は、摩耗量関数fを示す。摩耗量関数fは、摩耗量Wを、車速V、ブレーキ圧Pb、及びブレーキ継続時間tbの関数として表す(上記式(1)参照)。車速Vが高くなるほど、摩耗量Wは増加する。ブレーキ圧Pbが高くなるほど、摩耗量Wは増加する。ブレーキ継続時間tbが長くなるほど、摩耗量Wは増加する。
本実施の形態によれば、錆評価パラメータRPの履歴に応じて摩耗量関数fが変動する。そのために、摩耗量関数情報500は、錆評価パラメータRPの履歴に応じて変動するような摩耗量関数fを示す。
図7は、摩耗量関数情報500の例を説明するための概念図である。図7に示される例では、複数種類の摩耗量関数f0~f3が用意されている。摩耗量関数f0は、錆評価パラメータRPの積算値RPTが初期範囲(a~b)に属する場合に用いられるデフォルトの摩耗量関数fである。摩耗量関数f1は、錆評価パラメータRPの積算値RPTが初期範囲より大きい第1範囲(b~c)に属する場合に用いられる摩耗量関数fである。摩耗量関数f2は、錆評価パラメータRPの積算値RPTが第1範囲より大きい第2範囲(c~d)内に属する場合に用いられる摩耗量関数fである。摩耗量関数f3は、錆評価パラメータRPの積算値RPTが第2範囲より大きい第3範囲(d~e)に属する場合に用いられる摩耗量関数fである。
摩耗量関数f(f0~f3)は、数式であってもよいし、マップであってもよい。摩耗量関数fは、車速V、ブレーキ圧Pb、ブレーキ継続時間tb、錆評価パラメータRP、及び摩耗量Wの実測に基づいて、予め設計される。このようにして生成された摩耗量関数情報500は、予め記憶装置102に格納される。
2-6.推定摩耗量情報
推定摩耗量情報600は、摩耗量推定装置100(プロセッサ101)によって推定(算出)される摩耗量Wを示す。推定摩耗量情報600は、摩耗量Wの積算値である積算摩耗量Wtを示していてもよい。摩耗量Wの推定方法は、後述される。推定摩耗量情報600は、記憶装置102に格納される。
3.摩耗量推定装置による処理例
図8は、本実施の形態に係る摩耗量推定装置100による処理例を説明するための機能ブロック図である。摩耗量推定装置100は、情報取得部110、錆評価パラメータ算出部120、及び摩耗量算出部130を備えている。これら機能ブロックは、プロセッサ101が摩耗量推定プログラム200を実行することによって実現される。
3-1.情報取得処理
情報取得部110は、センサ50による検出結果に基づいてセンサ検出情報300を取得する。センサ検出情報300は、車速V、ブレーキ圧Pb、ブレーキ継続時間tb、及び車間距離Dを含んでいる。センサ検出情報300は、路面状態を含んでいてもよい。
3-2.錆評価パラメータ算出処理
錆評価パラメータ算出部120は、車両1の走行中に錆評価パラメータRPを算出する「錆評価パラメータ算出処理」を実行する。具体的には、錆評価パラメータ算出部120は、情報取得部110からセンサ検出情報300(車速V、車間距離D)を受け取る。そして、錆評価パラメータ算出部120は、車速V及び車間距離Dに基づいて錆評価パラメータRPを算出する。車間距離Dが小さくなるほど、錆評価パラメータRPは大きくなる。また、車速Vが高くなるほど、錆評価パラメータRPは大きくなる。例えば、錆評価パラメータRPは、上記式(2)で表される。
錆評価パラメータ算出部120は、センサ検出情報300に含まれる路面状態を参照して、路面が濡れているときにだけ錆評価パラメータRPを算出してもよい。
錆評価パラメータ算出部120は、錆評価パラメータRPを算出するたびに、錆評価パラメータ履歴情報400(図4参照)を更新する。
3-3.摩耗量算出処理
車両1の制動時、摩耗量算出部130は、今回の制動による摩耗量Wを算出する「摩耗量算出処理」を実行する。
摩耗量算出処理において、摩耗量算出部130は、錆評価パラメータ履歴情報400を参照する。摩耗量算出部130は、錆評価パラメータ履歴情報400で示される錆評価パラメータRPの履歴に応じて、摩耗量関数fを可変的に設定する。上述の摩耗量関数情報500は、錆評価パラメータRPの履歴に応じて変動するような摩耗量関数fを示している。摩耗量算出部130は、摩耗量関数情報500に基づいて、錆評価パラメータRPの履歴に応じた摩耗量関数fを設定する。
より詳細には、摩耗量算出部130は、錆評価パラメータRPの積算値(時間積分)RPTを算出する。そして、摩耗量算出部130は、錆評価パラメータRPの積算値RPTが大きくなるほど算出される摩耗量Wが大きくなるように、摩耗量関数fを可変的に設定する。
例えば、図7で示された摩耗量関数情報500は、複数種類の摩耗量関数f0~f3を示している。錆評価パラメータRPの積算値RPTが初期範囲(a~b)に属する場合、デフォルトの摩耗量関数f0が選択される。錆評価パラメータRPの積算値RPTが第1範囲(b~c)に属する場合、摩耗量関数f1が選択される。錆評価パラメータRPの積算値RPTが第2範囲(c~d)に属する場合、摩耗量関数f2が選択される。錆評価パラメータRPの積算値RPTが第3範囲(d~e)に属する場合、摩耗量関数f3が選択される。
そして、摩耗量算出部130は、設定された摩耗量関数fを用いることによって、摩耗量Wを算出する。具体的には、摩耗量算出部130は、情報取得部110からセンサ検出情報300(V,Pb,tb)を受け取る。そして、摩耗量算出部130は、摩耗量関数fを用いることによって、車速V、ブレーキ圧Pb、及びブレーキ継続時間tbに応じた摩耗量Wを算出する。
摩耗量算出部130は、算出された摩耗量Wを示す推定摩耗量情報600を生成する。摩耗量算出部130は、ブレーキ操作毎の摩耗量Wを積算することによって積算摩耗量Wtを算出してもよい。この場合、推定摩耗量情報600は、積算摩耗量Wtも示す。
積算摩耗量Wtが閾値を超えた場合、摩耗量算出部130は、出力装置60(例:ディスプレイ、スピーカ)を通して警告を出力してもよい。
尚、摩耗量関数fは、更に、天候、気温、地域、等も考慮して可変設定されてもよい。
4.効果
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、車両1の走行中、車速Vと車間距離Dに基づいて錆評価パラメータRPが算出される。車速V及び車間距離Dに基づく錆評価パラメータRPの履歴は、ブレーキローター20の錆、ひいては、ブレーキパッド30の摩耗量Wに影響を与える。そのような錆評価パラメータRPの履歴に応じて、摩耗量関数fが可変的に設定される。より詳細には、錆評価パラメータRPの積算値RPTが大きくなるほど算出される摩耗量Wが大きくなるように、摩耗量関数fが可変的に設定される。これにより、摩耗量Wの推定精度が向上する。
また、本実施の形態によれば、既存のセンサ50(ブレーキ圧センサ51、車輪速センサ52、認識センサ53)を利用することによって摩耗量Wを高精度に推定することが可能である。このことは、コスト低減の観点から好適である。
また、本実施の形態によれば、ブレーキパッド30の積算摩耗量Wtは自動的に算出される。よって、ブレーキパッド30の不具合は、ドライバーによらず自動的に検知され得る。本実施の形態は、固定したドライバーがいない場合(例:自動運転車両、カーシェアリング)に適用されてもよい。
1 車両
10 ブレーキ装置
20 ブレーキローター
30 ブレーキパッド
50 センサ
51 ブレーキ圧センサ
52 車輪速センサ
53 認識センサ
100 摩耗量推定装置
101 プロセッサ
102 記憶装置
110 情報取得部
120 錆評価パラメータ算出部
130 摩耗量算出部
200 摩耗量推定プログラム
300 センサ検出情報
400 錆評価パラメータ履歴情報
500 摩耗量関数情報

Claims (1)

  1. 車両のブレーキパッドの摩耗量を推定する摩耗量推定方法であって、
    前記車両の制動時、前記摩耗量を車速、ブレーキ圧、及びブレーキ継続時間の関数として表す摩耗量関数を用いることによって、前記摩耗量を算出する摩耗量算出処理と、
    前記車両の走行中、前記車速及び前記車両と先行車両との間の車間距離の情報を取得し、前記車速と前記車間距離に基づく錆評価パラメータを算出する処理と
    を含み、
    前記錆評価パラメータは、前記車速が高くなるほど大きくなり、また、前記車間距離が小さくなるほど大きくなり、
    前記摩耗量算出処理は、前記錆評価パラメータの積算値が大きくなるほど前記算出される摩耗量が大きくなるように、前記錆評価パラメータの履歴に応じて前記摩耗量関数を可変的に設定する処理を含む
    摩耗量推定方法。
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