JP2022018071A - 端子付き電線 - Google Patents

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Abstract

【課題】適正な防食性能を確保することができる端子付き電線を提供することを目的とする。【解決手段】端子付き電線100は、絶縁被覆部W2で導体部W1を被覆した電線Wと、導体部W1に対して圧着される導体圧着部46、絶縁被覆部W2に対して圧着される被覆圧着部48、及び、導体圧着部46と被覆圧着部48とを連結し露出方向Zに沿って導体部W1が露出する中間部47を含む圧着端子1と、圧着端子1から露出する導体部W1を覆う防食材10とを備え、絶縁被覆部W2は、導体圧着部46側の端末W2aが被覆圧着部48から中間部47側に露出しており、圧着端子1は、中間部47から露出した導体部W1を露出方向Zに沿って当該導体部W1の露出側から視た上面視において、絶縁被覆部W2の端末W2aの端W2bを覆う被覆カバー壁部49を含むことを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、端子付き電線に関する。
従来の端子付き電線として、例えば、特許文献1には、被覆電線と、端子と、紫外線硬化性の樹脂部材と、を具備した端子付き電線が開示されている。被覆電線は、絶縁被覆と、絶縁被覆の先端から露出する導体とを具備する。端子は、導体を圧着する導体圧着部と、絶縁被覆を圧着する被覆圧着部とを具備する。樹脂部材は、 少なくとも、絶縁被覆から露出した導体を覆う。
特開2016-181387号公報
ところで、上述の特許文献1に記載の端子付き電線は、例えば、より適正な防食性能確保の点で更なる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、適正な防食性能を確保することができる端子付き電線を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る端子付き電線は、絶縁性を有する絶縁被覆部で導電性を有する導体部を被覆した電線と、前記絶縁被覆部の端末から露出する前記導体部に対して圧着される導体圧着部、前記絶縁被覆部に対して圧着される被覆圧着部、及び、前記電線の軸線に沿う軸線方向に沿って前記導体圧着部と前記被覆圧着部とを連結し当該軸線方向と交差する露出方向に沿って前記導体部が露出する中間部を含む圧着端子と、前記圧着端子から露出する前記導体部を覆う防食材とを備え、前記絶縁被覆部は、前記導体圧着部側の前記端末が前記軸線方向に沿って前記被覆圧着部から前記中間部側に露出しており、前記圧着端子は、前記中間部から露出した前記導体部を前記露出方向に沿って当該導体部の露出側から視た上面視において、前記絶縁被覆部の前記端末の前記軸線方向及び前記露出方向と交差する幅方向の端を覆う被覆カバー壁部を含むことを特徴とする。
また、上記端子付き電線では、前記被覆圧着部は、板厚方向が前記露出方向に沿いかつ前記軸線方向に沿って延在する基部、及び、前記基部から前記軸線周りに沿う周方向の両側にそれぞれ延びる一対のバレル片を含み、前記基部と前記一対のバレル片とによって前記絶縁被覆部の前記周方向の全周を包んで圧着され、前記被覆カバー壁部は、各前記バレル片と前記中間部とに渡ってそれぞれ設けられるものとすることができる。
また、上記端子付き電線では、前記導体圧着部は、板厚方向が前記露出方向に沿いかつ前記軸線方向に沿って延在する基部、及び、前記基部から前記軸線周りに沿う周方向の両側にそれぞれ延びる一対のバレル片を含み、前記基部と前記一対のバレル片とによって前記導体部の前記周方向の全周を包んで圧着され、前記被覆カバー壁部は、各前記バレル片と前記中間部とに渡ってそれぞれ設けられるものとすることができる。
また、上記端子付き電線では、前記中間部は、前記軸線周りに沿う周方向の端面が前記露出方向に沿って前記導体部の露出側を向き、前記防食材は、前記中間部の前記端面も覆うものとすることができる。
本発明に係る端子付き電線は、導体部に導体圧着部が圧着され、絶縁被覆部に被覆圧着部が圧着されることで、電線に圧着端子が圧着される。そして、端子付き電線は、圧着端子から露出する導体部が防食材によって覆われることで防食される。このような構成において、端子付き電線は、導体圧着部と被覆圧着部とを連結する中間部に、電線の導体部と共に絶縁被覆部の端末が露出している。そして、端子付き電線は、中間部から露出した導体部を露出方向に沿って当該導体部の露出側から視た上面視において、中間部に露出した絶縁被覆部の端末の幅方向の端が被覆カバー壁部によって覆われている。この構成により、端子付き電線は、圧着端子から露出する導体部を含む部分を、絶縁被覆部の端末の幅方向の端によって阻害されることなく、防食材によって適正に覆うことができる。この結果、端子付き電線は、適正な防食性能を確保することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る端子付き電線の概略構成を表す分解斜視図である。 図2は、実施形態1に係る端子付き電線の防食材を施す前の概略構成を表す模式的な部分平面図である。 図3は、実施形態1に係る端子付き電線の防食材を施した後の概略構成を表す模式的な部分平面図である。 図4は、図3に示す模式的なA-A断面図である。 図5は、実施形態2に係る端子付き電線の概略構成を表す分解斜視図である。 図6は、実施形態2に係る端子付き電線の圧着端子の展開状態を表す模式的な平面図である。 図7は、実施形態2に係る端子付き電線の概略構成を表す斜視図である。 図8は、実施形態2に係る端子付き電線の防食材を施す前の概略構成を表す模式的な部分平面図である。 図9は、実施形態2に係る端子付き電線の防食材を施す前の概略構成を表す模式的な部分側面図である。 図10は、実施形態2に係る端子付き電線の防食材を施した後の概略構成を表す模式的な部分平面図である。 図11は、実施形態2に係る端子付き電線の防食材を施した後の概略構成を表す模式的な部分側面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
なお、以下の説明では、互いに交差する第1方向、第2方向、及び、第3方向のうち、第1方向を「軸線方向X」といい、第2方向を「幅方向Y」といい、第3方向を「高さ方向Z」という。ここでは、軸線方向Xと幅方向Yと高さ方向Zとは、相互に略直交する。軸線方向Xは、典型的には、圧着端子が設けられる電線の軸線X1(図1等参照)に沿う方向、当該電線が延在する延在方向、圧着端子と相手端子との挿抜方向等に相当する。幅方向Yと高さ方向Zとは、軸線方向Xと交差する交差方向に相当する。高さ方向Zは、典型的には、基部の板厚方向、圧着端子の中間部から電線の導体部が露出する露出方向、中間部から露出する導体部に対する防食材の塗布方向等に相当する。また、以下の説明では、圧着端子の圧着後の状態において、軸線X1周りに沿う方向を「周方向D1」という。また、図1は、圧着端子の圧着前の状態を表している。図2、図3、図4は、圧着端子の圧着後の状態を表している。また、以下の説明で用いる各方向は、特に断りのない限り、各部が相互に組み付けられた状態での方向を表すものとする。
[実施形態1]
図1、図2、図3、図4に示す本実施形態の端子付き電線100は、車両に使用されるワイヤハーネス等に適用されるものである。ここで、ワイヤハーネスは、例えば、車両に搭載される各装置間の接続のために、電源供給や信号通信に用いられる複数の電線Wを束にして集合部品とし、コネクタ等で複数の電線Wを各装置に接続するようにしたものである。
本実施形態の端子付き電線100は、電線Wと、当該電線Wの端末に圧着され導通接続された圧着端子1と、各部を覆って防食する防食材10(図3、図4参照)とを備える。本実施形態の圧着端子1は、防食材10によって防食された防食端子を構成する。そして、本実施形態の端子付き電線100は、圧着端子1において、電線Wの絶縁被覆部W2に対して所定の位置関係となるように被覆カバー壁部49が設けられることで、適正な防食性能確保を図ったものである。以下、各図を参照して端子付き電線100の各構成について詳細に説明する。
電線Wは、車両に配索され、各装置を電気的に接続するものである。電線Wは、導電性を有する線状の導体部W1と、当該導体部W1の外側を覆う絶縁性を有する絶縁被覆部W2とを含んで構成される。電線Wは、絶縁被覆部W2によって導体部W1を被覆した絶縁電線である。
導体部W1は、導電性を有する金属素線を複数束ねた芯線である。導体部W1は、当該複数の金属素線を撚り合わせた撚り芯線であってもよい。絶縁被覆部W2は、導体部W1の外周側を被覆する電線被覆である。絶縁被覆部W2は、例えば、絶縁性の樹脂材料(PPやPVC、架橋PE等。耐摩耗性や耐薬品性、耐熱性等に配慮して適宜選定される。)等を押出成形することによって形成される。
電線Wは、軸線X1に沿って線状に延在し、延在方向(軸線方向X)に対してほぼ同じ径で延びるように形成される。電線Wは、導体部W1の断面形状(軸線方向Xと交差する方向の断面形状)が略円形状、絶縁被覆部W2の断面形状が略円環形状となっており、全体として略円形状の断面形状となっている。電線Wは、少なくとも一方の端末において、絶縁被覆部W2が剥ぎ取られており、導体部W1が絶縁被覆部W2から露出している。電線Wは、絶縁被覆部W2から露出している当該導体部W1の端末に圧着端子1が設けられる。
圧着端子1は、電線Wが電気的に接続され、導電性を有する相手端子が接続される端子金具である。圧着端子1は、電気接続部2と、連結部3と、電線圧着部4とを備える。電気接続部2と連結部3と電線圧着部4とは、全体が一体で導電性を有する金属部材によって構成される。例えば、圧着端子1は、一枚の板金を、電気接続部2、連結部3、電線圧着部4等の各部に対応した形状にあわせて、打ち抜き加工、プレス加工、折り曲げ加工等の各種加工によって成形することで各部が立体的に一体で形成される。圧着端子1は、軸線方向Xに沿って一方側から他方側に向かって、電気接続部2、連結部3、電線圧着部4の順で並んで相互に連結される。
電気接続部2は、相手端子と電気的に接続される部分である。電気接続部2は、雄型の端子形状であってもよいし、雌型の端子形状であってもよい。本実施形態の電気接続部2は、雌型の端子形状として図示しており、雄型の端子形状の相手端子と電気的に接続される。なお、電気接続部2は、相手端子に限らず、アース部材等の種々の導電性の部材と電気的に接続される構成であってもよい。この場合、電気接続部2は、例えばアース部材等に締結されるいわゆる丸形端子(LA端子)形状であってもよい。
連結部3は、電気接続部2と電線圧着部4との間に介在し、当該電気接続部2と当該電線圧着部4とを連結し導通する部分である。圧着端子1は、電気接続部2と電線圧着部4とが連結部3を介して電気的に接続され、当該電線圧着部4を介して電気接続部2と電線Wの導体部W1とが電気的に接続され導通される。
電線圧着部4は、電線Wが接続され、当該電線Wの端末と圧着端子1とを電気的に接続する部分である。電線圧着部4は、電線Wの端末に加締められ圧着されることで、電線Wの端末に設けられる。電線圧着部4は、基部41、及び、二組の一対のバレル片42、43、44、45を含んで構成される。電線圧着部4は、基部41と二組の一対のバレル片42、43、44、45とによって電線Wに対して加締められ圧着される。
より詳細には、電線圧着部4は、基部41、及び、二組の一対のバレル片42、43、44、45によって、導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48が構成される。言い換えれば、電線圧着部4は、基部41、及び、二組の一対のバレル片42、43、44、45によって構成される導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48を含んで構成される。
導体圧着部46は、基部41の一部、及び、一対のバレル片42、43によって構成される。中間部47は、基部41の一部によって構成される。被覆圧着部48は、基部41の一部、及び、一対のバレル片44、45によって構成される。電線圧着部4は、軸線方向Xに沿って電気接続部2側から反対側に向かって、導体圧着部46、中間部47、被覆圧着部48の順で並んで相互に連結される。そして、本実施形態の電線圧着部4は、中間部47を介して一対のバレル片42、43と一対のバレル片44、45とが分断されたいわゆる別体バレル型の圧着部を構成する。
具体的には、基部41は、軸線方向Xに沿って延在し、圧着端子1の圧着前の状態において、略U字状に形成された電線圧着部4の底壁となる部分である。基部41は、板厚方向が高さ方向Zに沿う板状に形成される。基部41は、圧着加工の際に電線Wの端部が載置される。基部41は、軸線方向Xの一方側に連結部3を介して電気接続部2が連結される。基部41は、各部において幅方向Yの両端部が高さ方向Zに沿って立ち上がっている。
より具体的には、基部41は、軸線方向Xに沿って、導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48に渡って連続する。つまり、基部41は、導体圧着部46を構成する第1基部41a、中間部47を構成する第2基部41b、被覆圧着部48を構成する第3基部41cが軸線方向Xに沿って連なって構成される。基部41は、第1基部41aの軸線方向Xの一方の端部に電気接続部2が連結される。また、基部41は、圧着加工前の状態において、第3基部41cの軸線方向Xの他方の端部にキャリアが連結されており、例えば、圧着加工時にキャリアから切断される。
一対のバレル片42、43は、基部41の一部である第1基部41aと共に導体圧着部46を構成する部分である。導体圧着部46は、電線Wの導体部W1に対して加締められ圧着されることで、当該導体部W1と電気的に接続される部分である。導体圧着部46は、電線圧着部4において軸線方向Xの一端側、ここでは、電気接続部2側に設けられる。
一対のバレル片42、43は、当該導体圧着部46において第1基部41aから幅方向Y(圧着後の状態においては周方向D1)の両側にそれぞれ帯状に延びて形成され、第1基部41aとの間に電線Wの導体部W1を包んで加締められ圧着される部分である。一対のバレル片42、43は、圧着加工前の状態において、U字状に形成された電線圧着部4の側壁となる部分である。一方のバレル片42は、第1基部41aから幅方向Yの一方側に延びる。他方のバレル片43は、第1基部41aから幅方向Yの他方側に延びる。一対のバレル片42、43は、電線Wの導体部W1に対して加締められ圧着される前の状態では、第1基部41aに対して曲げ加工が施され当該第1基部41aとあわせて略U字状に成形されている。
本実施形態の一対のバレル片42、43は、導体部W1に対して巻き付けられて加締められ、圧着された状態で、先端42a、43a側が互いに重なり合わない(オーバーラップしない)ように第1基部41a側の根元から先端までの長さが設定されている。導体圧着部46は、第1基部41aと一対のバレル片42、43とによって、一対のバレル片42、43の間に配置された電線Wの導体部W1の外側を包んで導体部W1に対して加締められ圧着される。
本実施形態の一対のバレル片42、43は、例えば、いわゆるBクリンプと称する加締め圧着がなされる。導体圧着部46は、Bクリンプでは、第1基部41aと一対のバレル片42、43とによって導体部W1の周方向D1の全周を包んで圧着された状態で、一対のバレル片42、43のそれぞれが第1基部41a側に向けて折り曲げられた状態とされる。そして、導体圧着部46は、この状態で当該一対のバレル片42、43の先端42a、43aがそれぞれ導体部W1に接触して押しつけられるように加締められ圧着される。
なお、導体圧着部46は、当該導体圧着部46の内面に、導体部W1との接触面積を増やし接触安定性を向上すると共に凝着強度を向上するためのセレーション46aやインデント46b等を有していてもよい。ここで、導体圧着部46の内面とは、第1基部41a、及び、一対のバレル片42、43において導体部W1と接触する側の面である。また、導体圧着部46は、上記の形式に限らず、例えば、いわゆるオーバーラップクリンプと称する加締め圧着がなされてもよい。導体圧着部46は、オーバーラップクリンプでは、一対のバレル片42、43が電線Wに対して巻き付けられて加締められ、圧着された状態で、先端42a、43a側が互いに重なり合う(オーバーラップする)ように構成される。
一対のバレル片44、45は、基部41の一部である第3基部41cと共に被覆圧着部48を構成する部分である。被覆圧着部48は、電線Wの絶縁被覆部W2に対して加締められ圧着されることで、当該絶縁被覆部W2に固定される部分である。被覆圧着部48は、電線圧着部4において軸線方向Xの他端側、ここでは、電気接続部2側とは反対側に設けられる。
一対のバレル片44、45は、当該被覆圧着部48において第3基部41cから幅方向Y(圧着後の状態においては周方向D1)の両側にそれぞれ帯状に延びて形成され、第3基部41cとの間に電線Wの絶縁被覆部W2を包んで加締められ圧着される部分である。一対のバレル片44、45は、圧着加工前の状態において、U字状に形成された電線圧着部4の側壁となる部分である。一方のバレル片44は、第3基部41cから幅方向Yの一方側に延びる。他方のバレル片45は、第3基部41cから幅方向Yの他方側に延びる。一対のバレル片44、45は、電線Wの絶縁被覆部W2に対して加締められ圧着される前の状態では、第3基部41cに対して曲げ加工が施され当該第3基部41cとあわせて略U字状に成形されている。
本実施形態の一対のバレル片44、45は、絶縁被覆部W2に対して巻き付けられて加締められ、圧着された状態で、先端44a、45a側が互いに重なり合う(オーバーラップする)ように第3基部41c側の根元から先端までの長さが設定されている。被覆圧着部48は、第3基部41cと一対のバレル片44、45とによって、一対のバレル片44、45の間に配置された電線Wの絶縁被覆部W2の外側を包んで絶縁被覆部W2に対して加締められ圧着される。
本実施形態の一対のバレル片44、45は、例えば、いわゆるオーバーラップクリンプと称する加締め圧着がなされる。被覆圧着部48は、オーバーラップクリンプでは、第3基部41cと一対のバレル片44、45とによって絶縁被覆部W2の周方向D1の全周を包んで圧着された状態で、先端44a、45a側が互いに重なり合う(オーバーラップする)状態とされる。
なお、被覆圧着部48は、上記の形式に限らず、例えば、いわゆるラウンドクリンプと称する加締め圧着がなされてもよい。被覆圧着部48は、ラウンドクリンプでは、第3基部41cと一対のバレル片44、45とによって絶縁被覆部W2を包んで圧着された状態で、一対のバレル片44、45の先端44a、45aが互いに対向して当接するような位置関係で加締められ圧着される。
ここでは、電線圧着部4は、軸線方向Xに対して当該被覆圧着部48と導体圧着部46との間に中間部47が介在する。中間部47は、導体圧着部46と被覆圧着部48との間に介在し、軸線方向Xに沿って当該導体圧着部46と当該被覆圧着部48とを連結する部分である。中間部47は、第2基部41bによって構成され、当該第2基部41bの軸線方向Xの一方側の端部に導体圧着部46の第1基部41aが連結され、他方側の端部に被覆圧着部48の第3基部41cが連結される。中間部47は、第2基部41bの両端部が高さ方向Zに沿って立ち上がって立ち上がり端部47aを形成する。各立ち上がり端部47aは、圧着端子1が電線Wに圧着された後の状態において、周方向D1の端面47bが高さ方向Zに沿って一方側を向く。そして、中間部47は、導体部W1の中間露出部W1aが圧着端子1から露出する部分を構成する。中間部47は、立ち上がり端部47aの各端面47bの間から高さ方向Zに沿って一方側に向けて導体部W1の中間露出部W1aが露出する。ここでは、中間部47から導体部W1の中間露出部W1aが露出する露出方向は、高さ方向Zに沿っている。つまり、立ち上がり端部47aの各端面47bは、この露出方向(高さ方向Z)に沿って中間露出部W1aの露出側(中間露出部W1aが露出する側)を向くこととなる。また、この中間部47は、絶縁被覆部W2の導体圧着部46側の端末W2aも露出している。絶縁被覆部W2は、導体圧着部46側の端末W2aが軸線方向Xに沿って被覆圧着部48から中間部47側に露出している。上述したように、一対のバレル片42、43と一対のバレル片44、45とは、それぞれ、互いの間に当該中間部47が介在することで相互に間隔をあけて分断して形成される。
上記のように構成される圧着端子1は、導体圧着部46が導体部W1に圧着され、被覆圧着部48が絶縁被覆部W2に圧着されることで、電線Wの端末に圧着される。この状態で、圧着端子1は、導体圧着部46と導体部W1との間に接点部位が形成され、当該接点部位を介して電線Wの導体部W1と導通接続される。そして、圧着端子1は、例えば、コネクタハウジング等に保持され、当該コネクタハウジングが相手コネクタのコネクタハウジングと相互に嵌合しコネクタ接合されることで、相手端子と電気的に接続され相互間に電気的な接点部位が形成される。この結果、圧着端子1は、当該接続部位を介して相手端子と導通接続される。
ここで、圧着端子1が圧着される電線Wの導体部W1は、例えば、アルミニウム(Al)又はアルミニウム合金等によって構成される場合がある。つまりこの場合、導体部W1は、アルミニウム又はアルミニウム合金によって構成された金属素線を複数束ねた芯線である。一方、圧着端子1は、導体部W1とは異なる異種金属、例えば、銅(Cu)又は銅合金によって構成された母材の表面に、すず(Sn)等によるメッキが施されることで構成される場合がある。この場合、端子付き電線100は、導体部W1の材料がアルミニウム又はアルミニウム合金、圧着端子1の材料が銅又は銅合金であることで、両者の間に水(塩水)等が浸入すると両者のイオン化傾向の違いによって、導体部W1と圧着端子1との間においてガルバニック腐食が発生するおそれがある。なおここで、上記アルミニウム合金は、アルミニウムを主成分とする合金である。また、上記銅合金は、銅を主成分とする合金であり、例えば、いわゆる黄銅等を含む。
これに対して、本実施形態の端子付き電線100は、電線圧着部4に腐食を防止する防食材10が施されることで、上記のようなガルバニック腐食が発生することを抑制している。本実施形態の端子付き電線100は、防食材10によって、圧着端子1から露出する導体部W1を覆うことで防食されている。防食材10は、例えば、紫外線を照射することで硬化するUV(Ultraviolet、紫外線)硬化型樹脂によって構成される。UV硬化型樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート系の樹脂を用いることができるがこれに限らない。防食材10は、ペースト状のUV硬化型樹脂が所定の部位に塗布された後、紫外線が照射されることで硬化し形状を保持する。ここでは、防食材10は、導体圧着部46、中間部47、被覆圧着部48、及び、圧着端子1から露出している導体部W1に渡って設けられる。つまりここでは、防食材10は、軸線方向Xに沿って圧着端子1から露出している導体部W1の先端W1b、導体圧着部46、中間部47から露出する中間露出部W1a、及び、被覆圧着部48に渡って設けられる。また、防食材10は、電線圧着部4の内部や導体部W1の素線間にも浸透するように設けられる。防食材10は、上記各部に塗布、浸透された後、紫外線が照射されることで硬化して形状を保持し当該各部を覆う。この構成により、圧着端子1は、防食材10によって止水し、水(塩水等)が内部に浸入することを規制することができ、ガルバニック腐食等が発生することを抑制することができる。
そして、本実施形態の端子付き電線100は、上記のように防食材10が設けられる構成において、軸線方向Xに沿って被覆圧着部48から中間部47側に露出している絶縁被覆部W2の端末W2aの一部を覆うように被覆カバー壁部49が設けられる。この構成により、本実施形態の端子付き電線100は、圧着端子1に対して防食材10を適正に施することができる構成を実現し、上記のようなガルバニック腐食が発生することをより確実に抑制している。
具体的には、本実施形態の圧着端子1の電線圧着部4は、被覆カバー壁部49を含んで構成される。
被覆カバー壁部49は、図2、図3に示す圧着端子1の上面視において、絶縁被覆部W2の端末W2aの幅方向Yの端W2bを覆う壁部として形成される。
ここで、図2、図3に示す圧着端子1の上面視とは、中間部47から露出した導体部W1の中間露出部W1aを露出方向(高さ方向Z)に沿って当該導体部W1の露出側から視た上面図に相当する。また、露出方向(高さ方向Z)における導体部W1の露出側とは、言い換えれば、高さ方向Zにおいて第2基部41bが位置する側とは反対側に相当し、露出方向(高さ方向Z)に沿って中間露出部W1aと正対する側に相当する。さらに言えば、露出方向(高さ方向Z)における導体部W1の露出側とは、典型的には、図4に示すように、中間露出部W1aに防食材10を塗布する際に、高さ方向Zにおいて、当該中間露出部W1aに向けて防食材10を吐出する塗布ノズル500が位置する側に相当する。
本実施形成の被覆カバー壁部49は、上記のように規定される圧着端子1の上面視(図2、図3)において、絶縁被覆部W2の端末W2aの幅方向Yの両側の端W2bに対応してそれぞれ1つずつ、合計2つが設けられる。ここでは、被覆カバー壁部49は、図1に示すように、被覆圧着部48を構成する各バレル片44、45と中間部47とに渡ってそれぞれ1つずつ設けられる。より具体的には、各被覆カバー壁部49は、各バレル片44、45の第3基部41c側の基端部(先端44a、45a側とは反対側の端部)と中間部47の各立ち上がり端部47aの端面47bとに渡って略三角形状に形成される。
一方の被覆カバー壁部49は、バレル片44と、当該バレル片44側の立ち上がり端部47aの端面47bとに渡って設けられ、圧着端子1が電線Wに圧着された後の当該圧着端子1の上面視(図2、図3)において、絶縁被覆部W2の端末W2aのバレル片44側の端W2bを覆う。他方の被覆カバー壁部49は、バレル片45と、当該バレル片45側の立ち上がり端部47aの端面47bとに渡って設けられ、圧着端子1が電線Wに圧着された後の当該圧着端子1の上面視(図2、図3)において、絶縁被覆部W2の端末W2aのバレル片45側の端W2bを覆う。
この構成により、絶縁被覆部W2は、図2、図3に示す圧着端子1の上面視において、端末W2aが軸線方向Xに対して被覆カバー壁部49の範囲内に位置することとなり、端末W2aの端W2bが被覆カバー壁部49の内側に位置することとなる。
上記のように構成される端子付き電線100は、各被覆カバー壁部49によって中間部47から露出する絶縁被覆部W2の端末W2aの端W2bが覆われていることで、端W2bが中間部47の端面47b側にかぶさるような状態になることを阻止することができる。この構成により、端子付き電線100は、例えば、中間露出部W1aに防食材10を塗布する際に、高さ方向Zにおいて、塗布ノズル500(図4参照)と各端面47bとの間に絶縁被覆部W2の端W2bが介在しない構成とすることがき、この結果、当該各端面47bの全面に適正に防食材10を施すことが可能となる。この結果、本実施形態の防食材10は、中間露出部W1aと共に中間部47の当該端面47bの全面も覆うように施することができ、当該端面47bも適正に防食することができる。
以上で説明した端子付き電線100は、導体部W1に導体圧着部46が圧着され、絶縁被覆部W2に被覆圧着部48が圧着されることで、電線Wに圧着端子1が圧着される。そして、端子付き電線100は、圧着端子1から露出する導体部W1が防食材10によって覆われることで防食される。このような構成において、端子付き電線100は、導体圧着部46と被覆圧着部48とを連結する中間部47に、電線Wの導体部W1と共に絶縁被覆部W2の端末W2aが露出している。例えば、端子付き電線100は、中間部47に露出しているこの絶縁被覆部W2の端末W2aの状態を確認することで、圧着不良の監視等、製品管理に関する種々の検査を行うことができる。
そして、端子付き電線100は、中間部47から露出した導体部W1を露出方向(高さ方向Z)に沿って当該導体部W1の露出側から視た上面視において、中間部47に露出した絶縁被覆部W2の端末W2aの幅方向Yの端W2bが被覆カバー壁部49によって覆われている。この端子付き電線100は、例えば、圧着端子1を電線Wに圧着する際に、絶縁被覆部W2も押圧されることで、当該絶縁被覆部W2の端末W2aが幅方向Yの外側に広がり易い傾向にあるが、被覆カバー壁部49によって端末W2aの端W2bの広がりを抑えることができる。この構成により、端子付き電線100は、圧着端子1から露出する導体部W1を含む部分を、絶縁被覆部の端末W2aの端W2bによって阻害されることなく、防食材10によって適正に覆うことができる。
例えば、端子付き電線100は、圧着端子1から露出する導体部W1に防食材10を施す際に、硬化前の防食材10が絶縁被覆部の端末W2aの端W2bを介して中間部47の外面等に垂れることを抑制することができる。この結果、端子付き電線100は、例えば、コネクタハウジングのキャビティ等の定められたスペースに圧着端子1を挿入する際に、中間部47の外面等にはみ出た防食材10が周囲の構造体に干渉することを抑制し、当該圧着端子1を当該定められたスペースに適正に収まるようにすることができる。
その上で、本実施形態の端子付き電線100は、圧着端子1から露出する導体部W1を防食材10によって適正に覆うことで、電線圧着部4の内部への水(塩水)等の浸入を規制することができる。端子付き電線100は、上述したように、導体部W1の材料がアルミニウム、圧着端子1の材料が銅である場合、両者の間に水が浸入するとイオン化傾向の違いによって導体部W1が腐食(ガルバニック腐食)してしまうおそれがある。これに対して、端子付き電線100は、上記のように水の浸入が規制されることで、当該腐食の発生を抑制することができる。この結果、端子付き電線100は、適正な防食性能を確保することができる。
ここでは、以上で説明した端子付き電線100は、被覆圧着部48を構成する各バレル片44、45と中間部47とに渡ってそれぞれ被覆カバー壁部49設けられる。この構成により、端子付き電線100は、中間部47に露出した絶縁被覆部W2の端末W2aの端W2bを各被覆カバー壁部49によって適正に覆うことでき、上記のように適正な防食性能を確保することができる。
また、以上で説明した端子付き電線100は、上述したように、中間露出部W1aに防食材10を塗布する際に、高さ方向Zにおいて、中間部47の各立ち上がり端部47aの端面47bと塗布ノズル500との間に絶縁被覆部W2の端W2bが介在しない構成とすることがきる。このため、端子付き電線100は、当該各端面47bの全面にも容易に防食材10を施すことができる。ここで、中間部47の各立ち上がり端部47aの端面47bは、典型的には、プレス加工等によって形成されたせん断面を構成する面であり、圧着端子1の母材が露出する面である。端子付き電線100は、上述したように導体部W1の材料がアルミニウム、圧着端子1の母材が銅である場合、母材である銅が露出する各立ち上がり端部47aの端面47bにおいて、上記のようなガルバニック腐食が生じ易い傾向にある。これに対して、端子付き電線100は、中間露出部W1aと共に中間部47の当該端面47bも覆うように防食材10を施することができるので、ガルバニック腐食が生じ易い当該端面47b近傍の部位において当該腐食が発生することを抑制することができる。この結果、端子付き電線100は、より適正な防食性能を確保することができる。
[実施形態2]
実施形態2に係る端子付き電線は、被覆カバー壁部の位置が実施形態1とは異なる。以下では、上述した実施形態と同様の構成要素には共通の符号が付されるとともに、共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する。
図5、図6、図7、図8、図9、図10、図11に示す本実施形態の端子付き電線200は、圧着端子1にかえて圧着端子201を備える点で上述した端子付き電線200と異なる。圧着端子201は、電線圧着部4にかえて電線圧着部204を備える点で上述した圧着端子1と異なる。電線圧着部204は、被覆カバー壁部49にかえて被覆カバー壁部249を含んで構成される点で上述した電線圧着部4と異なる。本実施形態の圧着端子201の電線圧着部204は、被覆カバー壁部249を含んで構成される。端子付き電線200、圧着端子201、電線圧着部204、被覆カバー壁部249のその他の構成は、セレーション、インデントの有無や詳細な形状が若干異なるものの概略的には上述の端子付き電線100、圧着端子1、電線圧着部4、被覆カバー壁部49と略同様の構成である。
本実施形態の被覆カバー壁部249は、上述した被覆カバー壁部49と同様に、図8、図10に示す圧着端子1の上面視において、絶縁被覆部W2の端末W2aの幅方向Yの端W2bを覆う壁部として形成される。被覆カバー壁部249は、圧着端子1の上面視において、絶縁被覆部W2の端末W2aの幅方向Yの両側の端W2bに対応してそれぞれ1つずつ、合計2つが設けられる。
そして、本実施形態の被覆カバー壁部249は、導体圧着部46を構成する各バレル片42、43と中間部47とに渡ってそれぞれ1つずつ設けられる。より具体的には、各被覆カバー壁部249は、各バレル片42、43の先端42a、43a側の端部と中間部47の各立ち上がり端部47aの端面47bとに渡って略三角形状に形成される(特に図5、図6等参照)。
一方の被覆カバー壁部249は、バレル片42と、当該バレル片42側の立ち上がり端部47aの端面47bとに渡って設けられ、圧着端子201が電線Wに圧着された後の当該圧着端子201の上面視(図8、図10)において、絶縁被覆部W2の端末W2aのバレル片42側の端W2bを覆う。他方の被覆カバー壁部249は、バレル片43と、当該バレル片43側の立ち上がり端部47aの端面47bとに渡って設けられ、圧着端子201が電線Wに圧着された後の当該圧着端子201の上面視(図8、図10)において、絶縁被覆部W2の端末W2aのバレル片43側の端W2bを覆う。言い換えれば、各被覆カバー壁部249は、各バレル片42、43の被覆圧着部48側の端部から立ち上がり端部47aの端面47bに向かって延び、かつ、周方向D1に沿った長さが徐々に短くなるように形成される。
この構成により、絶縁被覆部W2は、図8、図10に示す圧着端子201の上面視において、端末W2aが軸線方向Xに対して被覆カバー壁部249の範囲内に位置することとなり、端末W2aの端W2bが被覆カバー壁部249の内側に位置することとなる。ここでは、図8、図9、図10、図11に示すように、圧着端子201が電線Wに圧着された後の状態において、一方の被覆カバー壁部249は、バレル片42の中間部47側の端部に形成されたベルマウス42bと連続し、他方の被覆カバー壁部249は、バレル片43の中間部47側の端部に形成されたベルマウス43bと連続する。
上記のように構成される端子付き電線200は、各被覆カバー壁部249によって中間部47から露出する絶縁被覆部W2の端末W2aの端W2bが覆われていることで、端W2bが中間部47の端面47b側にかぶさるような状態になることを阻止することができる。この構成により、端子付き電線200は、例えば、中間露出部W1aに防食材10を塗布する際に、高さ方向Zにおいて、塗布ノズル500(図11参照)と各端面47bとの間に絶縁被覆部W2の端W2bが介在しない構成とすることがき、当該各端面47bの全面に適正に防食材10を施すことが可能となる。この結果、本実施形態の防食材10は、中間露出部W1aと共に中間部47の当該端面47bの全面も覆うように施することができ、当該端面47bも適正に防食することができる(特に、図7、図10、図11等参照)。
また、端子付き電線200は、各被覆カバー壁部249によって中間部47から露出する絶縁被覆部W2の端末W2aの端W2bが押さえられていることで、圧着端子201が電線Wに対して加締められ圧着された際に、絶縁被覆部W2の端末W2a側や端末W2a近傍の導体部W1が浮き上がろうとすることを阻止することができる。この結果、端子付き電線200は、絶縁被覆部W2の端末W2a近傍において、圧着に伴って盛り上がる量を抑制することができる。これにより、、端子付き電線200は、絶縁被覆部W2の破れ部位が発生することを抑制でき、また、防食材10によって導体部W1の中間露出部W1a全体やこの近傍の絶縁被覆部W2を覆い易くすることができるので、この点でも適正な防食を実現することができる。なおこれは上述した端子付き電線100においても同様である。
以上で説明した端子付き電線200は、端子付き電線100と同様に、中間部47に露出しているこの絶縁被覆部W2の端末W2aの状態を確認することで、圧着不良の監視等、製品管理に関する種々の検査を行うことができる。そして、端子付き電線200は、端子付き電線100と同様に、圧着端子201を電線Wに対して圧着した際に被覆カバー壁部249によって端末W2aの端W2bの広がりを抑えることができる。この構成により、端子付き電線200は、圧着端子201から露出する導体部W1を含む部分を、絶縁被覆部の端末W2aの端W2bによって阻害されることなく、防食材10によって適正に覆うことができる。この結果、端子付き電線200は、端子付き電線100と同様に、適正な防食性能を確保することができる。
ここでは、以上で説明した端子付き電線200は、導体圧着部46を構成する各バレル片42、43と中間部47とに渡ってそれぞれ被覆カバー壁部249設けられる。この構成により、端子付き電線200は、中間部47に露出した絶縁被覆部W2の端末W2aの端W2bを各被覆カバー壁部249によって適正に覆うことでき、上記のように適正な防食性能を確保することができる。その上で、端子付き電線200は、上述した端子付き電線100と比較して、導体圧着部46を構成する各バレル片42、43から延びる被覆カバー壁部249の分、電線圧着部204において導体部W1を保持する力を増加させ、導体部W1と圧着端子201との接続信頼性(電気的接触、機械的保持力)を向上させることができる。
また、以上で説明した端子付き電線200は、端子付き電線100と同様に、中間露出部W1aと共に中間部47の当該端面47bも覆うように防食材10を施することができるので、ガルバニック腐食が生じ易い当該端面47b近傍の部位において当該腐食が発生することを抑制することができる。この結果、端子付き電線200は、より適正な防食性能を確保することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る端子付き電線は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
以上の説明では、防食材10は、UV硬化型樹脂によって構成されるものとして説明したがこれに限らず、例えば、熱を加えることで硬化する熱硬化型樹脂によって構成されてもよい。
本実施形態に係る端子付き電線は、以上で説明した実施形態、変形例の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
1、201 圧着端子
2 電気接続部
3 連結部
4、204 電線圧着部
10 防食材
41 基部
41a 第1基部
41b 第2基部
41c 第3基部
42、43、44、45 バレル片
42a、43a、44a、45a 先端
46 導体圧着部
46a セレーション
46b インデント
47 中間部
47a 立ち上がり端部
47b 端面
48 被覆圧着部
49、249 被覆カバー壁部
100、200 端子付き電線
500 塗布ノズル
D1 周方向
W 電線
W1 導体部
W1a 中間露出部
W1b 先端
W2 絶縁被覆部
W2a 端末
W2b 端
X 軸線方向
X1 軸線
Y 幅方向
Z 高さ方向(露出方向)

Claims (4)

  1. 絶縁性を有する絶縁被覆部で導電性を有する導体部を被覆した電線と、
    前記絶縁被覆部の端末から露出する前記導体部に対して圧着される導体圧着部、前記絶縁被覆部に対して圧着される被覆圧着部、及び、前記電線の軸線に沿う軸線方向に沿って前記導体圧着部と前記被覆圧着部とを連結し当該軸線方向と交差する露出方向に沿って前記導体部が露出する中間部を含む圧着端子と、
    前記圧着端子から露出する前記導体部を覆う防食材とを備え、
    前記絶縁被覆部は、前記導体圧着部側の前記端末が前記軸線方向に沿って前記被覆圧着部から前記中間部側に露出しており、
    前記圧着端子は、前記中間部から露出した前記導体部を前記露出方向に沿って当該導体部の露出側から視た上面視において、前記絶縁被覆部の前記端末の前記軸線方向及び前記露出方向と交差する幅方向の端を覆う被覆カバー壁部を含むことを特徴とする、
    端子付き電線。
  2. 前記被覆圧着部は、板厚方向が前記露出方向に沿いかつ前記軸線方向に沿って延在する基部、及び、前記基部から前記軸線周りに沿う周方向の両側にそれぞれ延びる一対のバレル片を含み、前記基部と前記一対のバレル片とによって前記絶縁被覆部の前記周方向の全周を包んで圧着され、
    前記被覆カバー壁部は、各前記バレル片と前記中間部とに渡ってそれぞれ設けられる、
    請求項1に記載の端子付き電線。
  3. 前記導体圧着部は、板厚方向が前記露出方向に沿いかつ前記軸線方向に沿って延在する基部、及び、前記基部から前記軸線周りに沿う周方向の両側にそれぞれ延びる一対のバレル片を含み、前記基部と前記一対のバレル片とによって前記導体部の前記周方向の全周を包んで圧着され、
    前記被覆カバー壁部は、各前記バレル片と前記中間部とに渡ってそれぞれ設けられる、
    請求項1に記載の端子付き電線。
  4. 前記中間部は、前記軸線周りに沿う周方向の端面が前記露出方向に沿って前記導体部の露出側を向き、
    前記防食材は、前記中間部の前記端面も覆う、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の端子付き電線。
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