JP2022017866A - コマ玩具 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、プレイヤーが変形するタイミングをカスタマイズ可能な戦略性に優れたコマ玩具を提供することを目的とする。
胴部と、前記胴部に着脱可能に結合され前記胴部に対して中心軸を中心に第1回転位置と第2回転位置との間で相対回転可能に構成された軸側部品とを備えたコマ玩具において、
前記胴部は、前記コマ玩具の回転中に前記コマ玩具の回転方向に抗する外部力が前記胴部に作用したときに前記胴部が前記第2位置の方向に向けて相対回転するように構成され、
前記胴部は、胴本体と、前記胴部の外周の少なくとも一部を構成し前記胴本体に対して第1位置と第2位置との間で動作可能に構成された可動部材と、前記可動部材を所定の付勢力に抗して前記第1位置に係止するとともに係止を解除して前記所定の付勢力によって前記可動部材に前記第2位置を取らせる係止機構とを備え、
前記軸側部品として、前記胴部が前記第1回転位置から前記第2回転位置に相対回転する途中で前記係止機構による前記可動部材の係止を解除させる突起部が形成され、前記突起部の形成位置が異なる複数の軸側部品を備えた、ことを特徴とする。
本実施形態のコマ玩具1は、いわゆるバトルゲームに使用することが可能なコマ玩具である。このコマ玩具1は、例えば、互いの衝突による衝撃力で相手方のコマ玩具1を分解等させるバトルゲームに使用される。
このコマ玩具1は、大別すると、軸部10、フライホイール53及び胴部20を備えている。なお、本明細書において、軸部10を含み、当該軸部10と一体に回転する部品(例えば、本実施形態では軸部10と一体に回転するフライホイール53)をも含めて軸側部品と言うものとする。
図3は、コマ玩具1における軸部10の分解斜視図である。
軸部10は、接地する回転軸11aを有している。回転軸11aの上には円柱体11bが付設されている。円柱体11bの周面上端には半径方向外方へ張り出す爪11c,11cが形成されている。回転軸11a及び円柱体11bは軸下部11を構成し、この軸下部11には張出し部11d,11dが形成されている。
また、軸部10は円筒体12を有している。この円筒体12の外周下端にはフランジ12aが形成されるとともに、円筒体12の周壁からフランジ12aに亘って角孔12b,12bが形成されている。さらに、円筒体12の周壁には突出部12c,12cが形成されている。
また、軸部10は環体13を有している。この環体13の下端外周には鉤形状の脚13a,13aが形成されている(図4参照)。また、環体13の天井壁中央に孔13bが形成され、その孔13bの縁の一部に切欠き13c,13cが形成されている。さらに、天井壁上面には半径方向に延びる突条13d,13dが形成されている。
軸部10は、軸下部11の円柱体11bにコイルスプリング14を巻回させ、その上から、爪11c,11cと切欠き13c,13cとを合致させるようにして環体13を円柱体11bに篏合させ、さらに、脚13a、13aと角孔12b,12bとを合致させるようにして円筒体12を被せ、張出し部11d,11dを通したネジ(図示せず)を突出部12c,12cに螺合させることによって組み上げられる。
図5は、フライホイール53の上面側斜視図、図6は、フライホイール53の下面側斜視図である。
フライホイール53は軸部10に上方から被せられて使用される。フライホイール53の平面視中央部は、周辺部に対して隆起しており、隆起部53aの天井壁には、軸部10の円筒体12が下方から挿入される孔53bが形成されている。
フライホイール53の隆起部53aの天井壁には、軸部10の上方に向けて膨らむ膨出部53c,53cが形成されている。各膨出部53cの下にはフライホイール53の下方及び内方に開口する凹部53d,53dが形成されている。この凹部53d,53dには、軸部10の突出部12c,12cが下方から挿入される。なお、隆起部53aの天井壁下面には、軸部10のフランジ12aの上面が当接される。
また、フライホイール53の膨出部53c,53cの上には、上方に延びる突片53e,53eが形成されている。この膨出部53c,53cは、後述の弧状孔21d,21dに下方から挿入される。
さらに、フライホイール53の平面視周辺部53fの上面には、図5及び図7に示すように上方に膨らむ突起53g,53gが形成されている。この突起53g,53gは後述のギミックを発動させるものである。
図8は、他のフライホイール53Aの平面図である。この他のフライホイール53Aは、図7等に示すフライホイール53と略同様の構成を有している。この他のフライホイール53Aが図7等に示すフライホイール53と異なる点は、突起53g,53gの形成位置である。この突起53g,53gの形成位置を変化させることで、後述のギミックの発動タイミングを変えることができる。
図9は胴部20の平面図、図10は胴部20の下面図、図11は上面側から見た胴部20の分解斜視図、図11は下面側から見た胴部20の分解斜視図である。
胴部20は、図11及び図12に示すように、胴本体21を備えている。この胴本体21には、チップ22、上部環体23、中部環体24及び下部環体25が組み付けられている。
このうち上胴部21aには軸心を挟んで対向する2つの部分に掛け渡されたブリッヂ21cが形成されている。
上胴部21aにおいて、ブリッヂ21cの両脇には弧状孔21d,21dが形成されている。各弧状孔21dにはフライホイール53の膨出部53cが下方から挿入される。
また、ブリッヂ21cの中央には孔21eが形成されている。孔21eの縁下には、図14(上胴部21aの下面側斜視図)に示すように、下方に延出する抵抗部材21f,21fが形成されている。各抵抗部材21fの下端には歯部21gが形成されている。歯部21g,21gは、軸部10の突条13d,13dに上方から当接される。
さらに、ブリッヂ21cの各扇状端部にはボス孔21h,21hが円周方向に所定間隔で形成されている。この各ボス孔21hには、上部環体23のネジ孔付ボス23aが1つずつ嵌合する。また、ブリッヂ21cの各扇状端部の下面には、ボス孔21h,21hの間の部分にボス21iが設けられている(図14参照)。このボス21iは下胴部21bのボス孔21mに嵌合する。
また、上胴部21aの各扇状端部の両脇には、図15(胴部20の上面図)に示すように、他のボス孔21j,21jが形成されている。各ボス孔21jには上部環体23のボス23bが嵌合される。
このうち係止部材26は、横方向に長尺の板材によって構成されている。この係止部材26は、ブリッヂ21c各扇状端部に形成された孔21nの内部に設置される。各係止部材26の内面には長手方向中央に爪26aが形成されている。爪26aの両端部は弾性を有している。各爪26aには、チップ22の長手方向各端の爪22aが係止される。これによって、チップ22は胴本体21に組み付けられる。なお、各係止部材26の外面には長手方向中央に上下方向に延在する突片26bが形成され、係止部材26の胴本体21への組み付けの際に、突片26bは上胴部21aのスリット21oに差し込まれる。
そして、各係止機構28の爪28dは、常態では、コイルスプリング28bの付勢力により上胴部21aの外周から突出し、上昇した下部環体25の膨出部25a下の凹部25bに嵌まり込み、下部環体25を上昇位置(第1位置)に保持する。
また、各係止解除部材28cの突出部28eは、その下側で動作するフライホイール53の平面視周辺部53fの上面に当接している。
そして、各突出部28eがフライホイール53の突起53gに当たった際に各係止解除部材28cが上動され、係止部材28aが各係止解除部材28cに摺接して当該係止部材28aがコイルスプリング28bの付勢力に抗して上胴部21aの内方に向けて動作され、各爪28dが上胴部21aの外周から没する。
これによって、係止部材28a,28aの爪28d,28dによって回転を拘束されていた下部環体25がその拘束から解放され、押圧部材27のコイルスプリング27bの付勢力によって降下させられる(第2位置)。なお、中部環体24は重力によって降下するように構成されていてもよい。
チップ22の長手方向の両端部には、下方に延在する爪部材22d,22dが形成されている。各爪部材22d下端には外向きの爪22aが形成されている。各爪28aは、上胴部21aに組み付けられた係止部材26の内面の爪26aに係止される。
また、チップ22には、下方に延在する他の爪部材22b,22bが形成されている。各爪部材22bの下端には内向きの爪22cが形成されている。この爪部材22bは、上胴部21aのブリッヂ21cの孔21eに挿入され、挿入状態では、爪22cと歯部21gとは円周方向で隣り合う。
また、下部環体25の内周には、上記膨出部25aと上記凹部25bとが形成されている。下部環体25の上昇時には、膨出部25aの上面に押圧部材27の押圧部27aが当接されるととともに、凹部25bには爪28dが係合する。また、下部環体25の降下時には、膨出部25aの下面が下胴部21bのヒンジ21pに当接し、それ以上の降下を阻止される。
コマ玩具1の軸部10と胴部20は、以下のようにして組み立てられる。
まず、軸部10の突出部12cを下方からフライホイール53の凹部53dに合致させるようにして、フライホイール53を軸部10に被せる。そして、軸側部品を胴部20に突き合わせる。この状態は、軸部10の爪11c,11cと胴部20の爪22c,22cとが上下方向で重なっていない状態、すなわち結合解除状態である。その後、さらに軸部10を胴部20側に押圧する。すると、胴部20の爪22c,22cによって環体13が押されてコイルスプリング14が撓み、軸部10の爪11c,11cが胴部20の爪22c,22cよりも上方に相対的に押し上げられる。そして、軸側部品を胴部20に対して一方向(コマの回転と逆方向)に回動させる。すると、軸部10の爪11c,11cと胴部20の爪22c,22cとが上下で重なった状態となる(第1回転位置)。この状態で軸側部品から手を離すと、軸部10内のコイルスプリング14の付勢力によって、軸部10の爪11c,11cの下面と胴部20の爪22c,22cの上面とが当接される。この状態、すなわち軸部10の爪11c,11cの下面と胴部20の爪22c,22cの上面とが当接された状態が結合状態である。これにより、軸部10と胴部20とが結合され、コマ玩具1が組み立てられる。このコマ玩具1の組立て状態では、軸部10の突条13d,13dと胴部20の歯部21g,21gとが当接する。
続いて、コマ玩具1同士のバトルについて以下に説明する。
弧状孔21d,21dに上から挿入されたフォークを回転させることによってコマ玩具1が回転付勢され、所定のフィールドに放たれる。そして、相手方のコマ玩具に衝突すると、衝突による衝撃力や擦れ等によって、胴部20には、軸部10の回転方向とは反対の方向の力が作用し、それによって、胴部20が軸部10の回転方向に対して反対の方向に相対回転させられる。
このとき、軸部10と胴部20とは、軸部10の突条13d,13dと胴部20の歯部21g,21gとが当接し、軸部10内のコイルスプリング14の付勢力による摩擦抵抗が生じているので、胴部20に衝撃力が作用する毎に、胴部20に対して軸部10が相対回転して噛み合い位置を変更する。そして、図18に示すように、胴部20と軸部10との相対回転によって、係止解除部材28の突出部28e,28eがフライホイール53の突起53gに当たると、突出部28e,28eが上動させられ、係止解除部材28cと係止部材28aとが摺接して当該係止部材28aが上胴部21aの内方に向けて動作させられる。これによって、係止部材28a,28aの爪28d,28dが胴本体21の外周から没し、爪28d,28dによる下部環体25の支持が解除される。そして、爪28d,28dによる下部環体25の支持が解除されると、コイルスプリング27bにより付勢されている押圧部材27の押圧部27aによって下部環体25が所定位置まで降下させられ、回転フリーとなる。また、下部環体25に回転を拘束されていた中部環体24も下部環体25から離れ、回転フリーとなる。回転フリーとなることにより、外形を変えることができるとともに、コマ玩具の攻守特性を変えることができる。
なお、中部環体24及び下部環体25が回転フリーとなった後も、衝撃力が作用する角度などによって胴部20と軸部10との相対回転が進む。そして、結合解除位置(第2回転位置)、すなわち、軸部10と一体的に回動されるフライホイール53の突片53e,53eが弧状孔21d,21dの端に達すると、胴部20の爪22c,22cが軸部10の爪11c、11cから外れるため、軸部10内のコイルスプリング14の付勢力によって胴部20が軸部10から離反して分解される。また、フライホイール53も軸部10から離脱する。
したがって、次のような効果を得ることができる。
すなわち、プレイヤーによるカスタマイズ、つまり、フライホイール53の交換によって、コマ特性の変化のタイミングをある程度コントロールできるので、戦略性に優れたコマ玩具1が実現できる。
例えば、上記実施形態では、中部環体24及び下部環体25が回転を拘束された状態から回転フリーの状態とするギミックとしたが、図19に示すように、フライホイール53の胴部20に対する相対回転によって中部環体24及び下部環体25のような環体60をコマ玩具1Aの中心軸を中心に所定角度回転させる他のギミックとしてもよい。また、この他のギミックを上記ギミックと組み合わせてもよい。
そして、フライホイール53が所定角度だけ胴部20に対して相対回転されると、突起(図示せず)によって係止部材62が押し上げられ、係止部材62の爪62aが環体60の凹部63から外れ、コイルスプリング61の付勢力で環体60が第2位置まで回転することになる。
10 軸部
20 胴部
21 胴本体
21a 上胴部
21b 下胴部
22 チップ
23 上部環体
24 中部環体(可動部材)
25 下部環体(可動部材)
26 係止部材
27 押圧部材
27a 押圧部
27b コイルスプリング
28 係止機構
28a 係止部材
28b コイルスプリング
28c 係止解除部材
28d,28d 爪
28e 突出部
53 フライホイール
53g 突起
60 環体
61 コイルスプリング
62 係止部材
62a 爪
63 凹部
胴部と、前記胴部に着脱可能に結合され前記胴部に対して中心軸を中心に第1回転位置と第2回転位置との間で相対回転可能に構成された軸側部品とを備えたコマ玩具において、
前記胴部は、前記コマ玩具の回転中に前記コマ玩具の回転方向に抗する外部力が前記胴部に作用したときに前記胴部が前記第2回転位置の方向に向けて相対回転するように構成され、
前記胴部は、胴本体と、前記胴部の外周の少なくとも一部を構成し前記胴本体に対して第1位置と第2位置との間で動作可能に構成された可動部材と、前記可動部材を所定の付勢力に抗して前記第1位置に係止するとともに係止を解除して前記所定の付勢力によって前記可動部材に前記第2位置を取らせる係止機構とを備え、
前記軸側部品として、前記胴部が前記第1回転位置から前記第2回転位置に相対回転する途中で前記係止機構による前記可動部材の係止を解除させる突起部が形成され、前記突起部の形成位置が異なる複数の軸側部品を備えた、ことを特徴とする。
胴部と、前記胴部に着脱可能に結合され前記胴部に対して中心軸を中心に第1回転位置と第2回転位置との間で相対回転可能に構成された軸側部品とを備えたコマ玩具において、
前記胴部は、前記コマ玩具の回転中に前記コマ玩具の回転方向に抗する外部力が前記胴部に作用したときに、前記軸側部品が前記第1回転位置から前記第2回転位置を取る方向に、前記軸側部品に対して相対回転するように構成され、
前記胴部は、胴本体と、前記胴部の外周の少なくとも一部を構成し前記胴本体に対して第1位置と第2位置との間で動作可能に構成された可動部材と、前記可動部材を所定の付勢力に抗して前記第1位置に係止するとともに係止を解除して前記所定の付勢力によって前記可動部材に前記第2位置を取らせる係止機構とを備え、
前記軸側部品として、前記軸側部品が前記胴部に対して前記第1回転位置から前記第2回転位置に相対回転する途中で前記係止機構による前記可動部材の係止を解除させる突起部が形成され、互いに前記突起部の形成位置が異なる複数の軸側部品を備えた、ことを特徴とする。
Claims (4)
- 胴部と、前記胴部に着脱可能に結合され前記胴部に対して中心軸を中心に第1回転位置と第2回転位置との間で相対回転可能に構成された軸側部品とを備えたコマ玩具において、
前記胴部は、前記コマ玩具の回転中に前記コマ玩具の回転方向に抗する外部力が前記胴部に作用したときに前記胴部が前記第2位置の方向に向けて相対回転するように構成され、
前記胴部は、胴本体と、前記胴部の外周の少なくとも一部を構成し前記胴本体に対して第1位置と第2位置との間で動作可能に構成された可動部材と、前記可動部材を所定の付勢力に抗して前記第1位置に係止するとともに係止を解除して前記所定の付勢力によって前記可動部材に前記第2位置を取らせる係止機構とを備え、
前記軸側部品として、前記胴部が前記第1回転位置から前記第2回転位置に相対回転する途中で前記係止機構による前記可動部材の係止を解除させる突起部が形成され、前記突起部の形成位置が異なる複数の軸側部品を備えた、ことを特徴とするコマ玩具。 - 前記可動部材は前記中心軸を取り囲む形状の第1の環体であり、前記第1の環体は前記第1位置として上昇位置を取り且つ前記第2位置として降下位置をとることを特徴とする請求項1に記載のコマ玩具。
- 前記第1の環体は、前記上昇位置で前記胴本体に対する回転を阻止され、前記降下位置で前記中心軸を中心に回転フリーとなることを特徴とする請求項2に記載のコマ玩具。
- 前記第1の環体の上に、前記胴部の外周の一部を構成し前記中心軸を取り囲む形状の第2の環体が設けられ、前記第1の環体が前記上昇位置にあるときに前記第1の環体に係合して前記胴本体に対する回転を阻止され、前記第1の環体が前記降下位置にあるときに前記中心軸を中心に回転フリーとなることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のコマ玩具。
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