JP2022017638A - 気体液体混合システム及び気体液体の混合流体の生産方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体の特性を変化する流体特性変化素子を複数用いて構成した、特定の気体と特定の液体とを混合する気体液体混合システムを提供するものである。【解決手段】気体液体混合システムは、気体を供給する気体供給装置と、気体供給装置から供給される気体の特性を変化させる第1の流体特性変化素子と、液体を供給する液体供給装置と、液体供給装置から供給される液体の特性を変化させる第2の流体特性変化素子と、第1の流体特性変化素子から供給される特性変化後の気体と第2の流体特性変化素子から供給される特性変化後の液体とが供給される第3の流体特性変化素子とを有する。第3の流体特性変化素子にて、気体と液体とを混合した流体の特性を変化して、ファインバブル化した気体を含有する流体を生成するようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、流体の特性を変化させる流体特性変化素子を複数備えた、気体と液体とを混合する気体液体混合システム及び流体特性変化ステップを複数備えた素子気体液体の混合流体の生産方法に関する。ここで、流体特性変化素子は、供給流体に対してマイクロバブルやウルトラファインバブルなどの微細気泡(ファインバブル)を発生し、複数の流体を混合し、供給流体を撹拌・拡散或いはせん断する(更にはこれらの機能の実現によって、流体の分子間の連結構造に変化をもたらすことや化学変化をもたらすと考えらえている)ことの少なくとも一つの機能を実現して、供給流体の特性を変化させる素子である。また、流体特性変化ステップは、これらの流体特性変化素子による機能実現ステップである。
従来から、ファインバブル発生のための装置として、本願特許出願人により、特許第6245397号、第6245401号に係る発明が提案されている。更には、他の特許出願人によって、WO2014/204399号や特表2016-536139号に係る発明が提案されている。
特許第6245397号 特許第6245401号 WO2014/204399号 特表2016-536139号
これらの特許文献1~4に開示された発明によれば、供給される流体、例えば水について、流体特性変化素子により、ウルトラファインバブル(1マイクロメータ以下のサイズのバブル、従来はナノバブルと称されていた微細気泡)を発生することが可能となっている。しかし、特定の気体と特定の液体とを混合するためのシステムをこのような流体特性変化素子を利用して構成するには、どのようにレイアウトすればよいかは未解決の問題であった。 なお、従前の気体と液体を混合する装置として存在するものは、両者をモータなどの動力源を使って、羽体などを回転駆動し混合流体を撹拌して混合するといった程度のもので、瞬間的には気体と液体は混合するものの、時間経過とともに分離して、長期間気体が液体中に混合した状態が保たれるものではなかった。
本発明は、このような事情に鑑みて開発されたものである。本発明の目的は、流体の特性を変化する流体特性変化素子を複数用いて構成した、特定の気体と特定の液体とを混合する気体液体混合システム及び流体特性変化ステップを複数含む気体液体の混合流体の生産方法を提供するものである。
本発明の一実施形態による気体液体混合システムは、気体を供給する気体供給装置と、気体供給装置から供給される気体の特性を変化させる第1の流体特性変化素子と、液体を供給する液体供給装置と、液体供給装置から供給される液体の特性を変化させる第2の流体特性変化素子と、第1の流体特性変化素子から供給される特性変化後の気体と第2の流体特性変化素子から供給される特性変化後の液体とが供給される第3の流体特性変化素子とを具備し、第3の流体特性変化素子にて、気体と液体とを混合した流体の特性を変化して、ファインバブル化した気体を含有する流体を生成するようにする。
本発明の他の実施形態による気体液体混合システムは、気体を供給する気体供給装置と、液体を供給する液体供給装置と、液体供給装置から供給される液体の特性を変化させる第2の流体特性変化素子と、気体供給装置から供給される気体と第2の流体特性変化素子から供給される特性変化後の液体とが供給される第3の流体特性変化素子とを具備し、第3の流体特性変化素子にて、気体と液体とを混合した流体の特性を変化して、ファインバブル化した気体を含有する流体を生成するようにする。
本発明の一実施形態による気体液体の混合流体の生産方法は、気体を供給するステップと、供給される気体の特性を変化させる第1の流体特性変化ステップと、液体を供給するステップと、供給される液体の特性を変化させる第2の流体特性変化ステップと、特性変化後の気体と特性変化後の液体とが供給され、気体と液体とを混合した流体の特性を変化して、ファインバブル化した気体を含有する流体を生成する第3の流体特性変化ステップと、を具備する。
本発明の他の実施形態による気体液体の混合流体の生産方法は、気体を供給するステップと、液体を供給するステップと、供給される液体の特性を変化させる第2の流体特性変化ステップと、気体と特性変化後の液体とが供給され、気体と液体とを混合した流体の特性を変化して、ファインバブル化した気体を含有する流体を生成する第3の流体特性変化ステップと、を具備する。
本発明によれば、供給される液体について第2の流体特性変化素子或いは第2の流体特性変化ステップにて流体の特性が変化したのち、供給される気体(あるいは、第1の流体特性変化素子或いは第1の流体特性変化ステップにて流体の特性が変化した気体)と混合され、さらに第3の流体特性変化素子或いは第3の流体特性変化ステップにて気体液体の混合流体の特性を変化して、ファインバブル化した気体を含有する流体を生成或いは生産することで、流体内にファインバブル化した気体が大量に存在することになり、その結果、気体と液体の混合維持期間が延長することになる。
特に、ウルトラファインバブル化された気体は、長期間(数日から数か月)、流体の中に浮遊して保存され、混合流体として長期間有効利用することを可能とする。
この場合の、気体は、これに限定するものではないが、酸素、水素、窒素、オゾン、アルゴン、水素、ヘリウム、アンモニア、二酸化炭素、塩素、塩化水素、炭化水素ガス、天然ガスなどを含むものであり、液体は、これに限定するものではないが、水、海水、油、アルコール、薬液などを含むものである。そして、これらから選択された気体と液体との混合により得られる流体の中に、ファインバブル化された、特にウルトラファインバブル化された気体が多く含まれることによって、殺菌、滅菌、洗浄、腐敗防止、脱臭、静電気防止、薬効、治療、発育促進、エネルギー等の保存や維持効果を長期間保つことが可能となる。
以下の詳細な記述が以下の図面と合わせて考慮されると、本願のより深い理解が得られる。これらの図面は例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明の一実施形態による気体液体混合システムのシステム構成図である。 気体液体混合システムに用いられる流体特性変化素子の一例の側面透視図である。 図2の流体特性変化素子の内部構造体の3次元斜視図である。 図2の流体特性変化素子の内部構造体の側面分解図である。 図2の流体特性変化素子の内部構造体の突起部の配列状態を説明する図である。 気体液体混合システムに用いられる流体特性変化素子の他の例の側面透視図である。 図6の流体特性変化素子の内部構造体の3次元斜視図である。 図6の流体特性変化素子の内部構造体の側面分解図である。 図6の流体特性変化素子の内部構造体の四角錐と、四角柱の側面上の突起部の配置を説明する図である。 図6の流体特性変化素子の内部構造体の突起部の鋭角の角度及び複数の突起部で形成される交差流路の交差角度を示す図である。 弾性材料で形成された内部構造体と収納体とからなる流体特性変化素子を示す図である。 連結された複数の内部構造体及び収納体が弾性材料で形成されたことを示す図である。 本発明の他の一実施形態による気体液体混合システムのシステム構成図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態である気体液体混合システムのシステム構成を示しており、図中Gは、気体供給装置であり、Lは、液体供給装置である。それぞれ、タンクやボンベに入っているものをポンプなどで吸引して供給するようにしてもよいし、気体供給装置Gは、必要とする気体をその都度発生する発生装置であってもよい。これらの気体供給装置Gや液体供給装置Lから供給される気体、液体はそれぞれ、流体特性変化素子S1、S2を経由して流体の特性が変化したのちバルブB1、バルブB2を経由して両者混合されながら、バルブ3を経由して流体特性変化素子S3に供給される。このバルブB1にて気体の混合量が制御され、バルブB2にて液体の混合量が制御され、バルブB3にて気体の混合された液体(あるいは流体)の全体流量が制御される。
流体特性変化素子S3を経由して流体の特性が変化した流体(ファインバブル化した、あるいは望ましくはウルトラファインバブル化した気体が混合する液体)は、タンクTに蓄積され、必要な時に外部に取り出されて利用される。なお、図1の破線で示すようにフィードバックループFにより、タンクTから気体を包含する流体をフィードバックして液体供給装置Lに戻して、循環的に気体供給装置Gからの気体と混合することを繰り返せば、タンクTに蓄えられる流体中の気体の溶存量(あるいは溶解度)は増加する傾向になる。この場合、ウルトラファインバブル化された気体の含有量が継続して増加してゆくが、一定期間の繰り返しで、気体の溶存量(溶解度)は飽和することも一般的にあり得る。
なお、この図1の気体液体混合システムのシステム構成によって、気体液体の混合流体の生産方法を実現する。すなわち、気体を供給するステップは気体供給装置Gによって実現され、供給される気体の特性を変化させる第1の流体特性変化ステップは、流体特性変化素子S1によって実現される。液体を供給するステップは、液体供給装置Lによって実現され、供給される液体の特性を変化させる第2の流体特性変化ステップは、流体特性変化素子S2によって実現される。特性変化後の気体と特性変化後の液体とが供給され、気体と液体とを混合した流体の特性を変化して、ファインバブル化した気体を含有する流体を生成する第3の流体特性変化ステップは、流体特性変化素子S3によって実現される。
本発明において、流体特性変化素子は、供給流体に対してマイクロバブルやウルトラファインバブルなどの微細気泡(ファインバブル)を発生する素子や、複数の流体を混合する素子や、供給流体を撹拌・拡散或いはせん断して、更には、流体の分子間の連結構造に変化をもたらすと考えらえている素子など、供給流体の特性を変化させる素子である。一つの素子で、これらの一乃至複数の機能を実現してもよい。なお、図1における流体特性変化素子S1~S3のサイズ(径や長さ)やそれを流れる流体の流量は、同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。一般的には、気体が供給される特性変化素子S1は、液体が供給される特性変化素子S2よりも細くて短いもので、流量は小さいものであるが、これに限らない。流体特性変化素子S(図1のS1~S3)は、具体的には、特許文献1~4のいずれか或いはそれ以外のタイプの流体特性変化素子を適宜選択して用いることができる。
最初の実施形態では、流体特性変化素子S(S1~S3)として、特許文献1にて開示したファインバブル発生機能を持つ流体供給管10を用いる。図2は流体供給管10の側面透視図、図3は流体供給管10の内部構造体20の3次元斜視図であり、図4は、流体供給管10の側面分解図である。流体供給管10は、内部構造体20及び収納体30を備える。収納体30は、流入側部材31と、流出側部材34から構成される。流入側部材31と流出側部材34とは、円筒形の中が空いている管の形態を有する。流入側部材31は、一端部に所定の直径の流入口38を有し、他の端部側には流出側部材34との接続のために内周面をねじ加工することによって形成された雌ねじ32を含む。流入口38側にはナット11が一体として形成される。流入側部材31は両端部の内径、即ち、流入口38の内径と雌ねじ32との内径とが違い、流入口38の内径が雌ねじ32の内径より小さい。流入口38と雌ねじ32との間にはテーパー部33が形成されている。流出側部材34は、一端部に所定の直径の流出口39を有し、他の端部側には流入側部材31との接続のために外周面をねじ加工することによって形成された雄ねじ35を備える。流出側部材34の雄ねじ35の外周面の直径は流入側部材31の雌ねじ32の内径と同一である。流出口39側にはナット12が一体として形成される。ナット12と雄ねじ35との間には筒形部36及びテーパー部37が形成される。流出側部材34は両端部の内径、即ち、流出口39の内径と雄ねじ35との内径が違い、流出口39の内径が雄ねじ35の内径より小さい。流入側部材31の内周面の雌ねじ32と流出側部材34の外周面の雄ねじ35とのねじ結合によって流入側部材31と流出側部材34が連結されることで、収納体30が形成される。
収納体30の上記構成は一実施形態に過ぎない。例えば、流入側部材31と流出側部材34との連結は上記したねじ結合に限定されないし、当業者に知られた機械部品の結合方法はどれでも適用可能である。また、流入側部材31と流出側部材34との形態(外形形状も含む)は、図2の形態に限定されないし、設計者が任意に選択したり、流体供給管10の用途によって変更したりすることができる。流入側部材31又は流出側部材34は、例えば、スチールやアルミニュームのような金属、又はプラスチックなどの樹脂から成る。
図2乃至図4を一緒に参照すれば、流体供給管10は、内部構造体20を流出側部材34に収納した後に、流出側部材34の外周面の雄ねじ35と流入側部材31の内周面の雌ねじ32とを結合させることによって構成されることが理解される。内部構造体20は、例えば、スチールやアルミニュームのような金属から成る円柱部材を切削や研削等により加工する方法又はプラスチックなどの樹脂を成型する方法等によって形成される。あるいは3次元プリンターによるプリント技術によって形成してもよい。内部構造体20は、円錐形の流体拡散部22と、渦巻発生部24と、バブル発生部26と、ドーム形の誘導部28を備える。
流体拡散部22は上記円柱部材の一端部を円錐の形態に加工(例えば、スピニング)することで形成されることができる。なお、この流体拡散部22の形状はドーム形であってもよい。流体拡散部22は流入口38を経て流入側部材31に流入される流体を管の中心部から外側へ、即ち、半径方向へ拡散させる。渦巻発生部24は、上記円柱部材の一部を加工して形成されたものであり、図3に示されたように、断面が円形である軸部分と、3個の螺旋状に形成された翼とからなる。図4を参照すれば、本実施形態において、渦巻発生部24の長さa2は流体拡散部22の長さa1よりは長くて、バブル発生部26の長さa4よりは短いことが理解される。また、流体拡散部22の断面積が最大である部分の半径は渦巻発生部24の半径(渦巻発生部24の軸部分の中心から翼の先端までの距離)より小さい。渦巻発生部24の翼の各々は、その先端が軸部分の円周方向に互いに120°ずつずらし、軸部分の一端から他端まで外周面に所定の間隔をあけて反時計まわりに螺旋状に形成されている。本実施形態では翼の個数を3個にしたが、このような実施形態に限定されない。また、渦巻発生部24の翼の形態は、流体拡散部22を過ぎながら拡散されて渦巻発生部24に進入した流体が、各翼の間を通過する間に渦巻流を起こすことができる形態であれば特に制限されない。本実施形態では、渦巻発生部24は、内部構造体20を収納体30に収納した時に、収納体30の流出側部材34の内周面に近接する程度の外径を有する。バブル発生部26は、円柱部材の下流側、即ち、流体拡散部22及び渦巻発生部24を形成した後の下流側部分を加工して形成する。本実施形態では、渦巻発生部24とバブル発生部26との間には、長さa3の連結部25が存在する。この場合、渦巻発生部24の直径はバブル発生部26の直径と同一であるので、連結部25は同一の直径をもつが、渦巻発生部24の軸部の直径が小さく、バブル発生部の軸部の直径が大きい場合は、テーパーをつければよい。
図4に示されたように、バブル発生部26の円形の断面を有する軸部分の外周面に多数の突起部(凸部)が網状に形成されている。突起部を外周面から見ると(平面的に見た場合)ほぼ菱形形状となっている。それぞれの突起部は、軸部分の外周面から外側へ向かって突出するように、例えば、円柱部材を切削加工、研削加工、旋削加工、エンドミル加工を単独または組み合わせて遂行することによって形成されることができる。より具体的に説明するならば、それぞれの突起部の形成方法は、例えば、図5に図示されたように、円柱部材の長さ方向に対して90度の方向に一定の間隔を持つ複数のライン51と、上記長さ方向に対して所定の角度(例えば、60度)を持つ一定の間隔のライン52を交差させ、ライン51とライン51との間を一回ずつ飛ばして切削すると共に、傾いたライン52とライン52との間を一回ずつ飛ばして切削する。このようにして、軸部分の外周面から突出する外周面がほぼ菱形の複数の突起部が上下(円周方向)、左右(軸部分の長さ方向)に一つずつ飛ばして規則的に形成される。また、本実施形態では、バブル発生部26は、内部構造体20を収納体30に収納した時、収納体30の流出側部材34の内周面に近接する程度の外径を有する。更に、内部構造体20の下流側の末端の部分をドーム形に加工して誘導部28を形成する。この誘導部28の形状は、円錐形であってもよい。流体は、誘導部28によって中心に向かって誘導される。その後、流体はテーパー部37を過ぎて流出口39を通じて流出される。
次に、流体が流体供給管10を通過する間の流動について図2乃至図5を参照して説明する。流体は、流体供給管10に供給されると、流体は、流体供給管10の流入側部材31のテーパー部33の空間を過ぎて流体拡散部22にぶつかり、流体供給管10の中心から外側に向かって、即ち、半径方向へ拡散される。流体拡散部22は流入された流体が効果的に渦巻発生部24に進入するように流体を誘導する作用を行う。拡散された流体は渦巻発生部24の反時計方向に螺旋状に形成された3個の翼の間を通過して行く。流体は渦巻発生部24の各翼によって強烈な渦巻流になって、連結部25を過ぎてバブル発生部26に送られる。
そして、流体はバブル発生部26の軸部分の外周面に規則的に形成された複数の突起部の間を通る。これらの複数の突起部は複数の狭い流路を形成する。図5にて説明したように、ライン52で規定される流路は、軸部分に、例えば12本形成(軸部分の円周について30度間隔となる)されている螺旋流路となり、ライン51で規定される流路は、例えば軸部分に、14本形成されている円環の閉流路となる。そして、この2系統の流路は軸体上で交差する交差流路となる。この場合、上流の渦巻発生部24からたとえば、反時計周りの渦巻流として流体が供給されるため、ライン52で規定される螺旋流路に流れる流体の勢い(速度)が、ライン51で規定される円環の閉流路に流れる流体の勢い(速度)が大となる。そして、狭い交差流路を上流から下流に流れる中で、流体は衝突を繰り返す。そして、このような流路を経由することで、流体の撹拌・拡散或いはせん断を誘発する。
また、内部構造体20は、流体が、断面積が大きい上流(渦巻発生部24)から断面積が小さい下流(バブル発生部26の複数の突起部の間に形成された交差流路)へ流れる構造を有する。この構造は以下に説明するように流体の圧力を変化させる。流体に外部エネルギーが加えられない状態での圧力、速度、及び位置エネルギーの関係は次のようなベルヌーイ方程式(Bernoulli’s equation)として表される。

Figure 2022017638000002
ここで、Pは流線内の一点での圧力、つまり、静圧又は静圧力、ρは流体の密度、vはその点での流動の速度、gは重力加速度、hは基準面に対するその点の高さ、kは定数である。上記方程式として表現されるベルヌーイ定理は、エネルギー保存法則を流体に適用したものであり、第1項は、圧力のエネルギー(静圧)、第2項は運動エネルギー(動圧)、第3項は位置エネルギーに相当し、流れる流体に対して流線上ですべての形態のエネルギーの合計はいつも一定であるということを説明する。ベルヌーイ定理によると、断面積が大きい上流では、流体の速度が遅くて静圧は高い。これに対して、断面積が小さい下流では、流体の速度が速くなり静圧は低くなる。
流体が液体である場合、低くなった静圧が液体の飽和蒸気圧に到達すると液体の気化が始まる。このようにほぼ同一の温度において静圧Pがきわめて短い時間内に飽和蒸気圧Pvより低くなって(水の場合、3000-4000Pa)液体が急激に気化する現象をキャビテーション(cavitation)と称する。流体供給管10の内部構造はこのようなキャビテーション現象を誘発する。キャビテーション現象によって液体のうちに存在する100ミクロン以下の微小な気泡核を核として液体が沸騰したり溶存気体の遊離によって小さい気泡が多数生じたりする。すなわち、流体がバブル発生部26を通じながら多数のマイクロバブルやウルトラファインバブルを含むファインバブル(微細気泡)が発生する。
また、流体が、水の場合、1つの水分子が他の4個の水分子と水素結合を形成するが、この水素結合ネットワークを破壊することは容易ではない。そのために、水は水素結合を形成しない他の液体に比べて沸点や融点が非常に高く、高い粘度を示す。水の沸点が高い性質は優秀な冷却効果をもたらすので、冷却水として頻繁に用いられるが、水分子の大きさが大きくて浸透性や潤滑性は良くないという問題がある。流体供給管10を用いれば、上記したキャビテーション現象によって水の気化が起き、その結果、水の水素結合ネットワークが破壊されると考えられる。また、気化によって発生するファインバブルは流体(水)の浸透性及び潤滑性を向上させる。浸透性の向上は結果的に冷却効率を増加させる。
バブル発生部26を通過した流体は、下流側に設けられたドーム形の誘導部28によって流体供給管10の中心に向かって誘導される。その後、流体はテーパー部37を過ぎて流出口39を通じて流出される。流体供給管10などの流体特性素子Sを経由した流体は、ファインバブルを含むため、冷却効果や洗浄効果を上げる効果がある。
内部構造体20の形状は、上述した図3に示すものに限らず、例えば、軸体上に流体特性付与部分を有するものであればよい。必要に応じて設けられる拡散部分の形状は、錐体形状であればよく、円錐形のほか角錐形も含まれ、流体を特定方向に、例えば流体の流入方向に対して一定の角度をもった方向に誘導するものであればよい。図6は図1の気体液体混合システムの流体特性変化素子S(図1のS1~S3)の他の実施形態に係る流体供給管100の側面分解図であり、図7は流体供給管100の内部構造体140の3次元斜視図であり、図8は流体供給管100の側面透視図である。流体供給管100は収納体30と内部構造体140とを含む。図6において、流体は流入口38から流出口39側へ流れる。
収納体30の構造は、先に説明した実施形態(図2乃至図5)の収納体30と同様であるので、同じ符号を付してその説明を省略する。内部構造体140は、例えば、スチールやアルミニュームのような金属からなる円柱部材を金属加工する方法又はプラスチックのような樹脂を成型する方法等によって形成される。あるいは、金属または樹脂を、3次元プリンターを用いて形成することも可能である。金属の円柱軸体を加工して作る場合は、切削、旋削、研削の加工を単独または組み合わせて行う。例えばエンドミルによる切削加工によることができる。その製造工程としては、円柱状の内部軸体を準備する工程と、円柱状の内部軸体の一端部を角錐(本例の場合は四角錐141であるが、三角錐、或いは五角錐、六角推…、とすることも可能)に形成する工程と、底面を角柱(本例の場合は底面が正方形の四角柱142であるが、三角柱、或いは五角柱、六角柱…、とすることも可能)の側面とし上面を円柱の外径位置とする交差流路140rを形成することにより、底面を角柱の側面とし、上面を円柱の側面とする複数の突起部140pを形成する工程とを有する。もともとの円柱部材の半径は、収納体30の内壁の半径と同じまたは僅かに小さく、円柱部材が収納体に入り、隙間が出ないサイズであることが望ましい。
図7からも明らかなように、円柱状の軸体を加工することによって、先頭に四角錐141が形成され、残部の部分には四角柱142が形成され、四角柱142の4つの側面に複数の突起部140pが形成される。複数の突起部140pは網状に配置され、その底面は、四角柱142の外表面(側面)と同じ面であり、上面は、もとの円柱状の内部軸体の外表面であり、総体として円弧上の高さとなって丸みを帯びる。つまり、収納体の内部壁面の円弧にあわせて、総体として、中心が高く、外に向かって低くなる。この内部構造体140が図6のように、収納体30に挿入固定された場合、四角錐141は、流入する流体を、収納体30の円の中心から半径方向に拡散させて、四角錐142の4つの側面に誘導することになる。そして、各側面に到達した流体は、複数の突起部140pの間に形成された交差する流路140rを流れることになるが、収納体30の円筒形の内壁面とこの複数の突起部140pの高さがほぼ同じ(隙間が無い)なので、流体は、複数の突起部140pの間の交差流路140rを流れる(つまり、複数の突起部140pの上面を流れる流体はほぼ無い)ことになる。
図9Aは、内部構造体140のひとつの側面を平面上にあらわして、四角錐141と突起部140pの配列とを示した図であり、上流側の四角錐141はその頂角を例えば、60度とする。勿論、この角度は適宜変更可能である。そして、下流側の四角柱142の4つの側面には、頂角41.11°の菱形(底面の形状)の突起部140pが網状に形成される。なお、この頂角も適宜変更可能である。したがって、図9Bにある通り、複数の突起部140pの間に形成される交差流路140rの交差角度も41.11°となる。具体的に言うと、一側面に形成される複数の底面が菱形の突起部140pは、上流から下流にかけて、3個、4個、3個、・・・、4個と14列形成され、ひとつの側面に49個あり、4つの側面の合計は196個となる。もちろん、この数も適宜に変更できる。複数の突起部140pの形状は、底面が菱形状の突起でなくても良く(例えば、三角形、多角形、その他)、その配列も図9A、図9Bから適宜(角度、間隔など)変更できる。また、複数の突起部140pの配列も、突起部の方向が内部軸体140の長さ方向から左右方向に、交互に、僅かに傾いているようにしてもよい。あるいは、複数の突起部140pの底面の菱形の中心を軸に、内部軸体140の長さ方向から僅かに傾いているようにしてもよい。
流入口38を通じて流入された流体は、流入側部材31のテーパー部33の空間を過ぎて内部軸体140の四角錐141にぶつかり、流体供給管100の中心から外側に向かって(即ち、半径方向であって、四角錐の底面方向へ)拡散される。拡散された流体は、四角柱142の各側面に到達し、上流側から下流にかけて3つ、4つ、3つ・・・と形成された、底面は菱形であり上面は円柱の一部で丸みを帯びた形状の複数の突起部140pの間の狭い交差流路140r(交差角41.11°)の間を進む。このとき、交差する流路での流体の流れの強さは、図9Aの上流から下流に向かって、左斜め上流から右斜め下流の方向に流れる強さと、右斜め上流から左斜め下流の方向に流れる速度は、ほぼ同じになる。なお、この2つの流れの方向の角度が上述の交差角(41.11°)になる。流体は、複数の突起部140pに衝突してせん断され、また、複数の交差流路140rで衝突、混合、分散を繰り返す。図9Aにおいて、四角柱142の側面の左端部(図9Aの上側端部)に来た流体は、折り返して、つまり上流から下流に向かって、右斜め上流から左斜め下流の方向に流れてきた流れは、左斜め上流から右斜め下流の方向に流れることになり、右端部(図9Aの下側端部)に来た流体は、折り返して、つまり上流から下流に向かって、左斜め上流から右斜め下流の方向に流れてきた流れは、右斜め上流から左斜め下流の方向に流れることになる。流体が複数の突起部140pによって形成された複数の狭い流路140rを通過することで、多数の微小な渦を発生させる。また、複数の突起部140pの多段の網状の配置によって、交差する流路140rで流体は交互に流れ左右にスイッチングするフリップフロップ現象も生じる。このような現象によって、流体の混合及び拡散を誘発する。突起部140pの上記構造は、異なる性質を有する二つ以上の流体を混合する場合にも有用である。
内部構造体140は、流体が、断面積が大きい上流側(四角錐141)から断面積が小さい下流側(複数の突起部140pの間に形成された交差流路140r)へ流れるようにする構造を有する。この構造によって、先に説明した実施形態の流体供給管10と同様に、流体供給管100の内部構造はキャビテーション現象を誘発する。気化によって発生するファインバブルは流体が水の場合は、表面張力を低下させるため浸透性及び潤滑性を向上させる。浸透性の向上は結果的に冷却効率を増加させる。或いは、流体に予め空気その他の気体を注入し、多数の突起部140pとの流体の衝突によって溶存気体の遊離を起こさせ、多数のファインバブルを発生させることもできる。この場合も、発生するファインバブルは水の表面張力を低下させるため浸透性及び潤滑性を向上させる。浸透性の向上は結果的に冷却効率を増加させる。キャビテーション現象によって水の気化が起き、その結果、水の水素結合ネットワークが破壊されて粘度が低くなると考えられる。内部軸体140の四角柱142の各側面の複数の狭い交差流路140rを通過した流体は内部構造体140の下流端部に向かって流れる。下流端部では、フリップフロップ現象によって、流体は、左右方向に流れをスイッチングしながら、流出側部材34の下流のテーパー部37のある空間へ流れ出る。しかる後、流出口39を通じて流出される。
図10は、更に他の流体特性変化素子S(図1の流体特性変化素子S1~S3)の例を示す。これまでの実施形態では、内部構造体や収納体は、金属製或いは樹脂製であっても弾性変形しないものを前提として説明してきた。本例では、これら内部構造体1240、収納体1230を、弾性材料を用いて形成した流体供給管1200を説明する。
本実施形態の内部構造体や収納体の弾性材料として、エラストマー材料、例えば、これに限定されるものではないが、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、更にはセラミック等を用いることができる。これらの弾性材料で内部構造体を製造するには、射出成型(インジェクションモールディング)による方法や、3次元プリンターによる方法も採用できる。これらの手法で製造された内部構造体1240は弾性力をもつため、ホースなど可撓性のある物品にこの流体供給管1200を接続する(この場合、収納体も弾性材料で形成する)ことや、かかる物品に一体的に流体供給管1200を内装設置することができる。図10の流体供給管1200は、流体が流入する流入口38と、流体が流出する流出口39とを有し、断面円形の内部壁面を有する中空の収納体1230と、収納体1230に収納固定される複数の側面(図10のものは4面であるが、3面であっても、それ以上の複数の面を有してもよい)を備えた角柱状の軸体(図10では四角柱1242)である内部構造体1240とを有する。収納体1230及び内部構造体1240は、弾性を有する弾性材料で形成され、全体的に弾性変形する。例えば、収納体1230はホース形状であってもよい。内部構造体1240の流入口側には、角錐(図10では、四角錐1241)が設けられる。この角錐の形状も、軸体の有する角柱の側面の数に合わせて適宜変更できる。四角柱1242の側面には、これまで説明した他の実施形態同様に、複数の突起部1240pが網状に配列され、内部構造体1240の四角柱1242の側面と収納体1230の内部壁面との間であって、複数の突起部1240pの間に形成される空間が流体の流路となる。流体は、収納体1230の流入口38から供給され、四角錐1241にて四角柱1242の各側面に分散される。そして、複数の突起部1240pの間の流路1240rを通過することにより流動特性が与えられる。しかる後、流体は流出口39から流出する。このように、本実施形態にあっては、収納体1230及び内部構造体1240がともに弾性力をもち、流体供給管1200を、全体として屈曲する必要がある場合に使用することができる。また、内部部構造体1240のみを弾性力をもたせて屈曲した形状で、弾性力を備えていない収納体1230に収納することもできる。
図11は、更に他の流体特性変化素子S(図1の流体特性変化素子S1~S3)の例を示す。この例では、複数の内部構造体が連結されて流体供給管1300が構成される。収納体1330の中には、複数の内部構造体1340-1、1340-2が配置される。図11では、2つであるが、それに限らず3つ以上の内部構造体を連ねることもできる。収納体1330の上流部に設けられた内部構造体1340-1には、先頭に角錐(四角錐1341)が設けられる。この角錐の形状も、軸体の有する角柱の側面の数に合わせて適宜変更できる。四角柱1342の側面には、これまで説明した他の例同様に、複数の突起部1340pが網状に配列され、内部構造体1340-1の四角柱1342の側面と収納体1310の内部壁面との間であって、複数の突起部1340pの間に形成される空間が流体の流路1340rとなる。突起部1340pが列毎に左右の異なる方向に僅かに傾いているようにすることも、軸体の長さ方向に対して、すべて平行にあるようにしてもよい。そして、この内部構造体1340-1と下流の内部構造体1340-2とは、角柱形状(図11では四角柱)の連結部1350を経由して接続される。なお、この連結部材1350の形状は、円柱形状であってもよい。
そして、下流の内部構造体1340-2は、上流の内部構造体1340-1の四角柱1342の部分の構成と同じであり、その機能も同様であるが、内部構造体1340-1の四角柱1342と、内部構造体1340-2とは相対的に回転して両者が接続されているようにしてもよく、例えば、相互に90度の回転がなされて接続されている。このような回転して接続することで、上流の内部構造体1340-1の4つの側面1342での個別の流動特性が付与された流体が、下流の内部構造体の1340-2の別の複数の側面に混合して供給されて、より複雑な流体の流れとなり、流動特性の付与により大きな影響を与える。図11で示した収納体1330と複数の内部構造体1340-1、1340-2は、弾性の特性を有することで、全体的に弾性変形、或いは屈曲変形が可能であり、可撓性のホースに接続したり、或いは、ホースの内部に設けたりすることもできる。なお、最下流の内部構造体(図11では、内部構造体1340-2)の下流側に角錐(図11の場合には四角錐)を一体的に設けて流体を中心に誘導するようにしてもよい(下流端部に角錐を設けることで流体の誘導を行うことが出来ることは図6乃至図10の構成例も同じである)。なお、内部構造体1340-1、1340-2のみを弾性材料で構成し屈曲した形状で、弾性力を備えていない収納体1330に収納することもできる。
更に他の流体特性変化素子S(図1の流体特性変化素子S1~S3)の例として、内部構造体の流体特性付与部分は、軸部材の外周面に多数の突起部が配列され、流体が繰り返し衝突を起こし、流体を撹拌・拡散或いはせん断する流路(或いは交差流路)が設けられておればよく、その形状も、突起部の形状も、平面上で見たときにほぼ菱形となるものに限られるものではない。例えば、特許文献3のようにエーロフォイル形(翼形)であってもよい。また、内部構造体は、特許文献4ように、シャフトにより、ノッチ(切り欠き)が形成さられた円盤状要素を複数(多数)つないだものでもよい。内部構造体は、このように種々変形、変更できる。
以上のような各種の流体特性変化素子Sを、図1の流体特性変化素子S1~S3に用いることができる。気体供給装置Gに接続される流体特性変化素子S1においては、供給気体を撹拌・拡散或いはせん断して、場合によっては、供給気体について特定の特性変化(分子間連結結合変化や化学変化)を生じることとなる。流体供給装置Lに接続される流体特性変化素子S2においては、供給液体に対して、供給液体を撹拌・拡散或いはせん断して、更には、流体の分子間の連結構造に変化をもたらすこと、更には、供給液体の沸点との関係もあるが、マイクロバブルやウルトラファインバブルなどの微細気泡(ファインバブル)を液体に発生させて、供給流体の特性を変化させることになる。
そして、最終段の流体特性変化素子S3においては、供給される気体と液体との混合流体に対して、撹拌・拡散或いはせん断して、両者の混合度合いを高め、流体中の気体の溶存比率(溶解度)を上げるとともに、更には、流体の分子間の連結構造に変化をもたらすこともあり得るものと考えられる。更に、液体と気体の混合流体からマイクロバブルやウルトラファインバブルなどの微細気泡(ファインバブル)を多く発生させる。この場合の微細気泡には、液体そのものが気化した気泡と、供給気体が内包された気泡と、場合によってはこの流体特性変化素子S1~S3を通過する間で分子間の連結構造に変化が生じたり、あるいは何らかの化学変化が生じた結果発生する別の物質を含む気泡が混在したりすることもあり得る。このような工程を経てタンクに蓄えられる気体と液体とを混合した流体は、気体の溶存度合い(溶解度)は高く、更に、ファインバブル化(特にウルトラファインバブル化)した気体が多く含まれる場合は、流体の効果が長期間維持されるという利点がある。また、かかる流体を利用する際に、溶け込んでいた(あるいは浮遊していた)ウルトラファインバブルを含むファインバブル(微細気泡)が破裂して元の物質や化学変化を引き起こして別の物質に変化しながら、放出、吐出、射出、塗布、その他の利用ができることになる。
図12は、他の実施形態の気体液体混合システムを示す。図12においては、第1図の気体供給装置Gに接続される流体特性変化素子S1を無くして、直接バルブB1に直接接続したものである。その他の構成は、図1の気体液体混合システムと同様なので、説明を省略する。この場合は、気体を供給する気体供給装置Gと、液体を供給する液体供給装置Lと、液体供給装置Lから供給される液体の特性を変化させる第2の流体特性変化素子S2と、気体供給装置Gから供給される気体と第2の流体特性変化素子S2から供給される特性変化後の液体とを第3の流体特性変化素子S3に供給して、気体と液体とを混合した流体の特性を変化して、ファインバブル化した気体を含有する流体を生成するシステムが構成される。
また、図12の気体液体混合システムのシステム構成によって、気体液体の混合流体の生産方法を実現する。すなわち、気体を供給するステップは気体供給装置Gによって実現され、液体を供給するステップは、液体供給装置Lによって実現される。供給される液体の特性を変化させる第2の流体特性変化ステップは、流体特性変化素子S2によって実現され、特性変化後の気体と特性変化後の液体とが供給され、気体と液体とを混合した流体の特性を変化して、ファインバブル化した気体を含有する流体を生成する第3の流体特性変化ステップは、流体特性変化素子S3によって実現される。
以上の実施形態における気体液体混合システムでは、気体供給装置Gから供給される気体は、酸素、水素、窒素、オゾン、アルゴン、水素、ヘリウム、アンモニア、二酸化炭素、塩素、塩化水素、炭化水素ガス、天然ガスなどを含むものであり、液体供給装置から供給される液体は、水、海水、油、アルコール、薬液などを含むものである。これらの気体、液体の特性に従って最適の流体特性素子S1~S3の構成や大きさ或いはそれぞれの流量を選択すればよい。
以上、本発明を、複数の実施形態を利用して説明したが、本発明はこのような実施形態
に限定されるものではない。本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、上記説明及び関連図面から本発明の多くの変形及び他の実施形態を導出することができる。本明細書では、複数の特定用語が使われているが、これらは一般的な意味として単に説明の目的のために使われただけであり、発明を制限する目的で使われたものではない。添付の特許請求の範囲及びその均等物により定義される一般的な発明の概念及び思想を抜け出さない範囲で多様な変形が可能である。
G 気体供給装置
L 液体供給装置
S(S1~S3) 流体特性変化素子
T タンク
B1~B3 バルブ
F フィードバックループ
10、100、1200、1300 流体供給管
20、140、1240、1340-1、1340-2 内部構造体

Claims (17)

  1. 気体を供給する気体供給装置と、
    気体供給装置から供給される気体の特性を変化させる第1の流体特性変化素子と、
    液体を供給する液体供給装置と、
    液体供給装置から供給される液体の特性を変化させる第2の流体特性変化素子と、
    第1の流体特性変化素子から供給される特性変化後の気体と第2の流体特性変化素子から供給される特性変化後の液体とが供給される第3の流体特性変化素子とを具備し、
    第3の流体特性変化素子にて、気体と液体とを混合した流体の特性を変化して、ファインバブル化した気体を含有する流体を生成するようにしたことを特徴とする気体液体混合システム。
  2. 気体を供給する気体供給装置と、
    液体を供給する液体供給装置と、
    液体供給装置から供給される液体の特性を変化させる第2の流体特性変化素子と、
    気体供給装置から供給される気体と第2の流体特性変化素子から供給される特性変化後の液体とが供給される第3の流体特性変化素子とを具備し、
    第3の流体特性変化素子にて、気体と液体とを混合した流体の特性を変化して、ファインバブル化した気体を含有する流体を生成するようにしたことを特徴とする気体液体混合システム。
  3. 流体特性変化素子は、
    収納体と、
    収納体に収納されて、流体に流動特性を与える内部構造体と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の気体液体混合システム。
  4. 内部構造体は、
    共通の軸部材上に、拡散部分と、流動特性付与部分とを有し、
    拡散部分は、錐体形又はドーム形であって、流体を特定方向に拡散し、
    流動特性付与部分には、軸部材上の外周面に多数の突起部が設けられている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の気体液体混合システム。
  5. 内部構造体は、共通の軸部材上の拡散部分と流動特性付与部分との間に、更に渦巻発生部分を有し、渦巻発生部分は、拡散部分によって拡散された流体に渦巻流を発生させるようにし、流動特性付与部分には、渦巻発生部分からの渦巻流となった流体が与えられることを特徴とする請求項4に記載の気体液体混合システム。
  6. 内部構造体は、複数の側面を有する角柱状の内部軸体を有し、
    内部軸体の側面には、複数の突起部が網状に配列され、
    複数の突起部の間に形成される空間が流体の流路となり、
    流体が、複数の突起部の間の流路を通過することにより流動特性が与えられ、
    内部構造体の各側面に設けられる複数の突起部の上面の高さは、収納体の内部壁面の円弧にあわせて、総体として、中心が高く、外に向かって低くなることを特徴とする請求項3に記載の気体液体混合システム。
  7. 角柱状の内部軸体の流入口側には角錐が設けられて、流入される流体を複数の側面に分散させて供給するようにしたことを特徴とする請求項6に記載の気体液体混合システム。
  8. 複数の突起部の間に形成される流路は、上流から下流にかけて左斜め上流から右斜め下流への方向の流路と、右斜め上流から左斜め下流への方向の流路の2本の流路が交差する交差流路であり、この2本の流路に対して流体は同じ速度の流れとなることを特徴とする請求項6に記載の気体液体混合システム。
  9. 突起部の底面形状は菱形であり、この菱形の鋭角の2頂点が内部構造体の軸体の長さ方向に平行にあることを特徴とする請求項6に記載の気体液体混合システム。
  10. 突起部の底面形状は菱形であり、この菱形の鋭角の2頂点が内部構造体の軸体の長さ方向に対して僅かに傾いていることを特徴とする請求項6に記載の気体液体混合システム。
  11. 内部構造体は、弾性を有する弾性材料で形成され、全体的に弾性変形することを可能とする請求項6に記載の気体液体混合システム。
  12. 収納体及び内部構造体は、ともに弾性を有する弾性材料で形成され、収納体とともに内部構造体が弾性変形することを可能とする請求項6に記載の気体液体混合システム。
  13. 流体特性変化素子は、供給流体に対してマイクロバブルやウルトラファインバブルなどの微細気泡を発生し、複数の流体を混合し、供給流体を撹拌・拡散或いはせん断することの、少なくとも一つの機能を実現する素子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の気体液体混合システム。
  14. 気体供給装置から供給される気体は、酸素、水素、窒素、オゾン、アルゴン、水素、ヘリウム、アンモニア、二酸化炭素、塩素、塩化水素、炭化水素ガス、天然ガスのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の気体液体混合システム。
  15. 液体供給装置から供給される液体は、水、海水、油、アルコール、薬液のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の気体液体混合システム。
  16. 気体を供給するステップと、
    供給される気体の特性を変化させる第1の流体特性変化ステップと、
    液体を供給するステップと、
    供給される液体の特性を変化させる第2の流体特性変化ステップと、
    特性変化後の気体と特性変化後の液体とが供給され、気体と液体とを混合した流体の特性を変化して、ファインバブル化した気体を含有する流体を生成する第3の流体特性変化ステップと、
    を具備したことを特徴とする気体液体の混合流体の生産方法。
  17. 気体を供給するステップと、
    液体を供給するステップと、
    供給される液体の特性を変化させる第2の流体特性変化ステップと、
    気体と特性変化後の液体とが供給され、気体と液体とを混合した流体の特性を変化して、ファインバブル化した気体を含有する流体を生成する第3の流体特性変化ステップと、
    を具備したことを特徴とする気体液体の混合流体の生産方法。
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