JP2022017031A - 正極活物質粒子、その製造方法、蓄電素子、及び蓄電装置 - Google Patents

正極活物質粒子、その製造方法、蓄電素子、及び蓄電装置 Download PDF

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Abstract

Figure 2022017031000001
【課題】耐吸湿性に優れた正極活物質粒子、その製造方法、並びにその正極活物質粒子を備えた蓄電素子及び蓄電装置の提供。
【解決手段】本発明の一態様に係る正極活物質粒子は、ニッケルを含有する金属複合酸化物粒子と、上記金属複合酸化物粒子の少なくとも表面の一部に存在し、脂肪族基及び炭素-リン結合を有する化合物とを備え、上記炭素-リン結合を構成する炭素原子が上記脂肪族基の一部を構成する。
【選択図】図1

Description

本開示は、正極活物質粒子、その製造方法、蓄電素子及び蓄電装置に関する。
リチウムイオン二次電池に代表される二次電池は、エネルギー密度の高さから、パーソナルコンピュータ、通信端末等の電子機器、自動車等に用いられている。
上記二次電池に用いられる正極活物質として、例えば、一般式LiNi 1-y-z (式中、0.90≦x≦1.50、0.6≦y≦1.0、0≦z≦0.02、MはCo、Mn及びAlから選択される少なくとも一種の元素であり、MはZr、Ti、Mg、B及びWからなる群より選択される少なくとも一種の元素である)で表されるリチウム金属複合酸化物を主成分とし、含有される水溶性リチウム化合物が質量比で1.0%以下であるコア粒子と、上記コア粒子をカップリング剤で処理することによって得られる表面処理部とを含む、非水系二次電池用正極活物質が開示されている(特開2016-6762号公報参照)。
特開2016-6762号公報
ニッケルを含有する金属複合酸化物粒子を含む正極活物質粒子は、吸湿性が高く、大気中に保管すると水分量が増大する傾向にある。水分を多く含む正極活物質粒子を用いて二次電池等の蓄電素子を作製すると、初回充電時に水の電気分解に起因してガスが発生し、ガス溜まりが発生してその周辺の正極活物質又は負極活物質が局所的に劣化するおそれがある。
上記正極活物質粒子の吸湿を低減する方法として、二次電池の製造工程で厳密な湿度管理を行うことが考えられるが、製造時のランニングコストが高くなるおそれがある。
一方、上記特許文献1に記載の正極活物質粒子は、耐吸湿性が十分とはいい難い。
上記事情に鑑み、本発明の目的は、耐吸湿性に優れた正極活物質粒子、その製造方法、並びにその正極活物質粒子を備えた蓄電素子及び蓄電装置を提供することである。
本発明の一態様に係る正極活物質粒子は、ニッケルを含有する金属複合酸化物粒子と、上記金属複合酸化物粒子の少なくとも表面の一部に存在し、脂肪族基及び炭素-リン結合を有する化合物とを備え、上記炭素-リン結合を構成する炭素原子が上記脂肪族基の一部を構成する。
本発明の一態様に係る蓄電素子は、正極、負極及びセパレータを含む電極体と、非水電解質と、上記電極体及び非水電解質を収容する容器とを備え、上記正極が当該正極活物質粒子を含有する。
本発明の一態様に係る蓄電装置は、1又は複数の当該蓄電素子を備える。
本発明の他の一態様に係る正極活物質粒子の製造方法は、ニッケルを含有する金属複合酸化物粒子に、脂肪族基を有するホスホン酸化合物を接触させることを備える。
本発明の一態様によれば、耐吸湿性に優れる正極活物質粒子、このような正極活物質粒子の製造方法、並びに上記正極活物質粒子を備える蓄電素子及び蓄電装置を提供できる。
図1は、蓄電素子の一実施形態を示す外観斜視図である。 図2は、蓄電素子を複数個集合して構成した蓄電装置の一実施形態を示す概略斜視図である。
初めに、本明細書によって開示される正極活物質粒子、その製造方法、蓄電素子及び蓄電装置の概要について説明する。
本発明の一態様に係る正極活物質粒子は、ニッケルを含有する金属複合酸化物粒子と、上記金属複合酸化物粒子の少なくとも表面の一部に存在し、脂肪族基及び炭素-リン結合を有する化合物とを備え、上記炭素-リン結合を構成する炭素原子が上記脂肪族基の一部を構成する。
当該正極活物質粒子は、上記金属複合酸化物粒子と、炭素-リン結合を有する上記特定の化合物とを有することで、上記金属複合酸化物粒子の表面が疎水化されるため、耐吸湿性に優れる。
ここで、上記炭素-リン結合を有する化合物がフッ素原子をさらに有するとよい。
上記炭素-リン結合を有する化合物がフッ素原子をさらに有する場合、上記金属複合酸化物粒子の表面がより疎水化されるため、当該正極活物質粒子がより耐吸湿性に優れる。
本発明の一態様に係る蓄電素子は、正極、負極及びセパレータを含む電極体と、非水電解質と、上記電極体及び非水電解質を収容する容器とを備え、上記正極が当該正極活物質粒子を含有する。
当該蓄電素子は、当該正極活物質粒子を含有する上記正極を備えるため、上記の通り、耐吸湿性に優れる。
本発明の一態様に係る蓄電装置は、1又は複数の当該蓄電素子を備える。
当該蓄電装置は、当該蓄電素子を備えるため、上記の通り、耐吸湿性に優れる。
本発明の一態様に係る正極活物質粒子の製造方法は、ニッケルを含有する金属複合酸化物粒子に、脂肪族基を有するホスホン酸化合物を接触させることを備える。
当該正極活物質粒子の製造方法によれば、上記した当該正極活物質粒子を製造することができる。すなわち、上記の通り、耐吸湿性に優れる正極活物質粒子を製造することができる。
ここで、上記ホスホン酸化合物がフッ素原子をさらに有するとよい。
上記ホスホン酸化合物がフッ素原子をさらに有する場合、上記金属複合酸化物粒子の表面がより疎水化されるため、より耐吸湿性に優れる正極活物質粒子を製造することができる。
本発明の一実施形態に係る正極活物質粒子、正極活物質粒子の製造方法、蓄電素子の構成、蓄電装置の構成、蓄電素子の製造方法並びにその他の実施形態について詳述する。なお、各実施形態に用いられる各構成部材(各構成要素)の名称は、背景技術に用いられる各構成部材(各構成要素)の名称と異なる場合がある。
<正極活物質粒子>
正極活物質粒子は、ニッケルを含有する金属複合酸化物粒子と、上記金属複合酸化物粒子の少なくとも表面の一部に存在し、脂肪族基及び炭素-リン結合を有する化合物(以下、「第1化合物」ともいう)とを備える。上記第1化合物において、上記炭素-リン結合を構成する炭素原子が上記脂肪族基の一部を構成する。
(金属複合酸化物粒子)
金属複合酸化物粒子は、ニッケルを含有する。すなわち、上記金属複合酸化物粒子は、ニッケルを含有する金属複合酸化物の粒子である。ニッケルを含有する金属複合酸化物としては、通常、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる粒子が用いられる。このような金属複合酸化物としては、例えば、α-NaFeO型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物、スピネル型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物等が挙げられる。α-NaFeO型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物として、例えば、Li[LiNi1-x]O(0≦x<0.5)、Li[LiNiγCo1-x-γ]O(0≦x<0.5、0<γ<1)、Li[LiNiγMn1-x-γ]O(0≦x<0.5、0<γ<1)、Li[LiNiγMnβCo1-x-γ-β]O(0≦x<0.5、0<γ、0<β、0.5<γ+β<1)、Li[LiNiγCoβAl1-x-γ-β]O(0≦x<0.5、0<γ、0<β、0.5<γ+β<1)等が挙げられる。スピネル型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物として、LiNiγMn2-γ等が挙げられる。これらの材料中の原子は、他の元素からなる原子で一部が置換されていてもよい。これらの材料は表面が他の材料で被覆されていてもよい。金属複合酸化物粒子としては、これら材料の1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
上記金属複合酸化物粒子は、ニッケルに加えて、マンガン又はアルミニウムを含むことがより好ましく、コバルトをさらに含むことがさらに好ましい場合がある。この金属複合酸化物粒子は、α-NaFeO型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物であることが好ましい。このような金属複合酸化物粒子を用いることで、蓄電素子のエネルギー密度を高めることができる。
α-NaFeO型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物としては、下記式1で表される化合物が好ましい。
Li1+αMe1-α ・・・1
式1中、Meは遷移金属、又は遷移金属及びアルミニウムである。0≦α<1である。
式1中のMeは、1種又は2種以上の金属であってよい。Meは、Niを含み、Mn又はAlをさらに含むことがより好ましく、Coをさらに含むことがさらに好ましい場合がある。Meは、実質的にNi、Co及びMnの三元素、又はNi、Co及びAlの三元素から構成されていることが好ましい。Meに占めるNi、Co及びMnの合計含有量又はNi、Co及びAlの合計含有量のモル比の下限は、0.9が好ましく、0.99がより好ましい。Meに占めるNi、Co及びMnの合計含有量又はNi、Co及びAlの合計含有量のモル比の上限は、1であってよい。
式1中、Meに対するNiのモル比(Ni/Me)の下限は、0.1が好ましく、0.2がより好ましい。一方、このモル比(Ni/Me)の上限は、0.9が好ましく、0.8がより好ましい。
式1中、Meに対するCoのモル比(Co/Me)の下限は、0であってよいが、0.05が好ましく、0.1がより好ましい。このモル比(Co/Me)の上限は、0.7が好ましく、0.5がより好ましい。
式1中、Meに対するMnのモル比(Mn/Me)の下限は、0であってよいが、0.05が好ましく、0.1がより好ましい。このモル比(Mn/Me)の上限は、0.7が好ましく、0.5がより好ましい。
式1中、Meに対するAlのモル比(Al/Me)の下限は、0であってよいが、0.01が好ましく、0.03がより好ましい。このモル比(Al/Me)の上限は、0.1が好ましく、0.05がより好ましい。
式1中、Meに対するLiのモル比(Li/Me)、即ち、(1+α)/(1-α)は、1であってよいが、1以上、1.1以上又は1.2以上が好ましい場合もある。一方、このモル比(Li/Me)の上限としては、1.6が好ましく、1.5がより好ましい。
なお、リチウム遷移金属複合酸化物の組成比は、次の方法により完全放電状態としたときの組成比をいう。まず、蓄電素子を、0.05Cの電流で通常使用時の充電終止電圧となるまで定電流充電し、満充電状態とする。30分の休止後、0.05Cの電流で通常使用時の下限電圧まで定電流放電する。解体し、正極を取り出し、金属リチウム電極を対極とした試験電池を組み立て、正極活物質1gあたり10mAの電流値で、正極電位が2.0V vs.Li/Liとなるまで定電流放電を行い、正極を完全放電状態に調整する。再解体し、正極を取り出す。ジメチルカーボネートを用いて、取り出した正極に付着した非水電解質を十分に洗浄し、室温にて一昼夜乾燥後、正極活物質のリチウム遷移金属複合酸化物を採取する。採取したリチウム遷移金属複合酸化物を測定に供する。蓄電素子の解体から測定までの作業は露点-60℃以下のアルゴン雰囲気中で行う。ここで、通常使用時とは、当該蓄電素子について推奨され、又は指定される充放電条件を採用して当該蓄電素子を使用する場合であり、当該蓄電素子のための充電器が用意されている場合は、その充電器を適用して当該蓄電素子を使用する場合をいう。
式1における各構成元素のモル比(Ni/Me)、(Co/Me)、(Mn/Me)、(Al/Me)及び(Li/Me)をそれぞれ上記範囲とすることで、リチウム遷移金属複合酸化物の放電容量や熱安定性が向上する。
リチウム遷移金属複合酸化物としては、例えばLiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi3/5Co1/5Mn1/5、LiNi1/2Co1/5Mn3/10、LiNi1/2Co3/10Mn1/5、LiNi8/10Co1/10Mn1/10、LiNi0.8Co0.15Al0.05等を挙げることができる。
上記金属複合酸化物粒子の平均粒径は、特に限定されず、例えば後述する正極活物質粒子の平均粒径を満たすように適宜設定され得る。
(第1化合物)
上記第1化合物は、脂肪族基及び炭素-リン結合を有する。上記炭素-リン結合を構成する炭素原子が上記脂肪族基の一部を構成する。換言すれば、上記脂肪族基の1又は複数の炭素原子が上記炭素-リン結合を構成する。
ここで、「脂肪族基」とは、「脂肪族化合物」から誘導される基を意味する。「脂肪族化合物」は、非芳香族性の有機化合物であり、「脂肪族基」は、飽和脂肪族基でも不飽和脂肪族基でも、これらの組み合わせであってもよく、鎖状脂肪族基(直鎖状脂肪族基又は分岐状脂肪族基の両方を含む)でも脂環式脂肪族基でも、これらの組み合わせであってもよく、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、ケイ素原子、ハロゲン原子等のヘテロ原子を含んでもよい。
上記脂肪族基としては、炭素数1以上20以下の脂肪族基が好ましく、炭素数3以上12以下の脂肪族基がより好ましく、炭素数6以上10以下の脂肪族基がさらに好ましい。上記脂肪族基としては、炭素数1以上20以下のアルキル基(飽和炭化水素基)、アルケニル基又はアルキニル基が好ましく、炭素数3以上12以下のアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基がより好ましく、炭素数6以上10以下のアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基がさらに好ましい。
上記炭素-リン結合は、上記脂肪族基を構成する炭素原子とリン原子との結合によって形成される。上記リン原子の供給源としては、例えばホスホン酸基(-P(=O)(OH))等が挙げられる。例えば上記炭素-リン結合の供給源としては、上記脂肪族基を構成する炭素原子とホスホン酸基のリン原子とが結合して構成される化合物(以下、「ホスホン酸化合物」ともいう。)が挙げられる。この場合、上記第1化合物が上記ホスホン酸化合物であってもよく、上記ホスホン酸化合物の由来物であってもよい。上記由来物として、例えば上記ホスホン酸化合物の分解生成物等が挙げられる。
上記ホスホン酸化合物としては、例えばアルキルホスホン酸、アルケニルホスホン酸、アルキニルホスホン酸等が挙げられる。アルキルホスホン酸は、CH(CHP(=O)(OH)と表される。nは0以上の整数である。nとしては、0以上19以下が好ましく、2以上11以下がより好ましく、5以上9以下がさらに好ましい。すなわち、アルキルホスホン酸のアルキル基としては、炭素数1以上20以下のアルキル基が好ましく、炭素数3以上12以下のアルキル基がより好ましく、炭素数6以上12以下のアルキル基がさらに好ましい。アルキルホスホン酸としては、例えばメチルホスホン酸、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、イソプロピルホスホン酸、n-ブチルホスホン酸、イソブチルホスホン酸、tert-ブチルホスホン酸、ペンチルホスホン酸、ヘキシルホスホン酸、ヘプチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、ノニルホスホン酸、デシルホスホン酸等が挙げられる。アルケニルホスホン酸としては、例えばビニルホスホン酸、アリルホスホン酸、1-ブテニルホスホン酸、2-ブテニルホスホン酸、3-ブテニルホスホン酸等が挙げられる。アルキニルホスホン酸としては、例えばエチニルホスホン酸等が挙げられる。
上記第1化合物は、フッ素原子をさらに有してもよい。フッ素原子を有する上記第1化合物としては、例えば上記脂肪族基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換された化合物等が挙げられる。このような第1化合物としては、例えば(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)ホスホン酸等のフッ素原子を有するホスホン酸化合物又は上記フッ素原子を有するホスホン酸化合物の由来物が挙げられる。
上記第1化合物は、上述した基以外の基をさらに有してもよい。
上記第1化合物は、上記金属複合酸化物粒子の少なくとも表面の一部に存在する。例えば、上記第1化合物は、上記金属複合酸化物粒子の表面の全部に存在してもよい。例えば、上記第1化合物は、上記金属複合酸化物粒子の表面の一部に存在してもよい。
上記第1化合物が上記金属複合酸化物粒子の少なくとも表面の一部に存在することとして、例えば、上記第1化合物が上記金属複合酸化物粒子の表面の一部又は全部を被覆することが好ましい場合がある。すなわち、当該正極活物質粒子が、上記金属複合酸化物粒子と、この金属複合酸化物粒子を被覆する被覆層とを有し、上記被覆層に上記第1化合物が含有されることが好ましい場合がある。
上記のように、上記第1化合物は、上記金属複合酸化物粒子の表面の一部又は全部に存在していればよく、これに加えて、さらに上記金属複合酸化物粒子の内部にその一部が存在してもよい。
上記正極活物質粒子におけるリン原子の質量比率の下限としては、上記金属複合酸化物粒子(100質量%)に対して0.03質量%が好ましく、0.04質量%がより好ましく、0.05質量%がさらに好ましい。一方、上記正極活物質粒子におけるリン原子の質量比率の上限としては、上記金属複合酸化物粒子(100質量%)に対して0.3質量%が好ましく、0.25質量%がより好ましく、0.2質量%がさらに好ましい。上記リン原子の質量比率が上記下限以上であれば、当該正極活物質粒子の耐吸湿性をより高めることができる。一方、上記リン原子の質量比率が上記上限以下であれば、耐吸湿性を確保しつつ、正極活物質粒子における金属複合酸化物粒子の含有割合を高め、正極活物質層のエネルギー密度を高めることができる。また、上記リン原子の質量比率が上記上限以下であることで、当該正極活物質粒子の導電性の低下を抑制し得る場合もある。
上記第1化合物の含有量は、上記金属複合酸化物粒子の質量に対するリン原子の質量比率が上記範囲となるように適宜設定され得る。
当該正極活物質粒子の平均粒径は、例えば、0.1μm以上20μm以下とすることが好ましい。当該正極活物質粒子の平均粒径を上記下限以上とすることで、当該正極活物質粒子の製造又は取り扱いが容易になる。当該正極活物質粒子の平均粒径を上記上限以下とすることで、当該正極活物質粒子を用いた正極活物質層の電子伝導性が向上する。なお、正極活物質粒子と他の材料との複合体を用いる場合、該複合体の平均粒径を正極活物質粒子の平均粒径とする。「平均粒径」とは、JIS-Z-8825(2013年)に準拠し、粒子を溶媒で希釈した希釈液に対しレーザ回折・散乱法により測定した粒径分布に基づき、JIS-Z-8819-2(2001年)に準拠し計算される体積基準積算分布が50%となる値を意味する。
粉体を所定の粒径で得るためには粉砕機や分級機等が用いられる。粉砕方法として、例えば、乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェトミル、旋回気流型ジェットミル又は篩等を用いる方法が挙げられる。粉砕時には水、あるいはヘキサン等の有機溶剤を共存させた湿式粉砕を用いることもできる。分級方法としては、篩や風力分級機等が、乾式、湿式ともに必要に応じて用いられる。
<正極活物質粒子の製造方法>
当該正極活物質粒子の製造方法は、ニッケルを含有する金属複合酸化物粒子に、上記脂肪族基を有するホスホン酸化合物を接触させること(接触工程)を備える。
(金属複合酸化物粒子)
上記金属複合酸化物粒子としては、上述した「<正極活物質粒子>」の「(金属複合酸化物粒子)」に記載された粒子等が挙げられる。
(ホスホン酸化合物)
ホスホン酸化合物としては、上述した「<正極活物質粒子>」の「(第1化合物)」において第1化合物の由来物として記載されたホスホン酸化合物と同様の化合物が挙げられる。すなわち、例えばアルキルホスホン酸としては、例えばメチルホスホン酸、エチルホスホン酸、n-プロピルホスホン酸、イソプロピルホスホン酸、n-ブチルホスホン酸、イソブチルホスホン酸、tert-ブチルホスホン酸、ペンチルホスホン酸、ヘキシルホスホン酸、ヘプチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、ノニルホスホン酸、デシルホスホン酸等が挙げられる。例えばアルケニルホスホン酸としては、例えばビニルホスホン酸、アリルホスホン酸、1-ブテニルホスホン酸、2-ブテニルホスホン酸、3-ブテニルホスホン酸等が挙げられる。例えばアルキニルホスホン酸としては、例えばエチニルホスホン酸等が挙げられる。上記ホスホン酸化合物は、フッ素原子を有することが好ましい。すなわち、上記ホスホン酸化合物の水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されることが好ましい。このような第1化合物としては、例えば(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)ホスホン酸等が挙げられる。
(接触工程)
本工程では、上記金属複合酸化物粒子と上記ホスホン酸化合物とを接触させる。具体的には接触工程として、例えば上記金属複合酸化物粒子の分散液中に上記ホスホン酸化合物の溶液(水溶液、アルコール溶液等)を滴下し、従来公知の混合装置等で混合する方法が挙げられる。この混合により、上記金属複合酸化物粒子が上記ホスホン酸化合物で被覆される。上記混合条件は、特に限定されず、上記金属複合酸化物粒子が上記ホスホン酸化合物で被覆されるように適宜設定され得る。上記金属複合化合物粒子の分散液中に上記ホスホン酸化合物の溶液を滴下し、混合した後、すなわち上記金属複合酸化物粒子と上記ホスホン酸化合物とを接触させた後に加熱処理を行ってもよい。また、上記滴下及び混合を加熱しながら行ってもよい。得られた正極活物質粒子に対して乾燥、分級等の処理を施してもよい。
上記の他、本工程では、正極合剤ペーストに上記ホスホン酸化合物を混合することにより、上記金属複合酸化物粒子と上記ホスホン酸化合物とを接触させてもよい。このような方法として、例えば、上記金属複合酸化物粒子、導電剤及びバインダを分散媒に分散させた正極合剤ペーストに上記ホスホン酸化合物を添加し、攪拌する方法等が挙げられる。上記ホスホン酸化合物を添加する際の上記正極合剤ペーストの固形分(分散媒以外の成分)中の上記金属複合酸化物粒子の含有量は、100質量%に近いほど好ましい。これは、上記ホスホン酸化合物が上記正極合剤中の上記金属複合酸化物粒子表面以外の領域に残存するのをより防ぐことができるためである。
<蓄電素子の構成>
本発明の一実施形態に係る蓄電素子は、正極と、負極と、非水電解質とを備える。正極及び負極は、通常、セパレータを介して積層又は巻回された電極体を形成する。この電極体は容器に収納され、この容器内に非水電解質が充填される。非水電解質は、正極と負極との間に介在する。蓄電素子の一例として、非水電解質二次電池(以下、単に「二次電池」ともいう。)について説明する。
(正極)
正極は、正極基材と、当該正極基材に直接又は中間層を介して配される正極活物質層とを有する。
正極基材は、導電性を有する。「導電性」を有するとは、JIS-H-0505(1975年)に準拠して測定される体積抵抗率が10Ω・cm以下であることを意味し、「非導電性」とは、上記体積抵抗率が10Ω・cm超であることを意味する。正極基材の材質としては、アルミニウム、チタン、タンタル、ステンレス鋼等の金属又はこれらの合金が用いられる。これらの中でも、耐電位性、導電性の高さ、及びコストの観点からアルミニウム又はアルミニウム合金が好ましい。正極基材の形態としては、箔、蒸着膜等が挙げられ、コストの観点から箔が好ましい。したがって、正極基材としてはアルミニウム箔又はアルミニウム合金箔が好ましい。アルミニウム又はアルミニウム合金としては、JIS-H-4000(2014年)又はJIS-H-4160(2006年)に規定されるA1085、A3003、A1N30等が例示できる。
正極基材の平均厚さは、3μm以上50μm以下が好ましく、5μm以上40μm以下がより好ましく、8μm以上30μm以下がさらに好ましく、10μm以上25μm以下が特に好ましい。正極基材の平均厚さを上記の範囲とすることで、正極基材の強度を高めつつ、二次電池の体積当たりのエネルギー密度を高めることができる。「平均厚さ」とは、所定の面積の基材を打ち抜いた際の打ち抜き質量を、基材の真密度及び打ち抜き面積で除した値をいう。他の部材等に対して「平均厚さ」を用いる場合にも同様に定義される。
中間層は、正極基材と正極活物質層との間に配される層である。中間層は、炭素粒子等の導電性を有する粒子を含むことで正極基材と正極活物質層との接触抵抗を低減する。中間層の構成は特に限定されず、例えば、バインダ及び導電剤を含む。
正極活物質層は、上記した当該正極活物質粒子を含む。正極活物質層は、必要に応じて、導電剤、バインダ(結着剤)、増粘剤、フィラー等の任意成分を含む。
正極活物質層には、上記炭素-リン結合を有する化合物を備える当該正極活物質粒子以外の正極活物質粒子がさらに含まれていてもよい。このような他の正極活物質粒子の材料としては、例えば前述した金属複合酸化物、又は後述する公知の正極活物質の中から適宜選択できる。但し、正極活物質層に含まれる全正極活物質粒子に占める上記当該正極活物質粒子の合計含有量の下限としては、90質量%が好ましく、99質量%がより好ましい。このように実質的に正極活物質粒子として上記炭素-リン結合を有する化合物を備える上記当該正極活物質粒子のみを用いることで、本発明の効果をより高めることができる。
公知の正極活物質としては、通常、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる材料が用いられる。正極活物質としては、例えば、α-NaFeO型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物、スピネル型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物、ポリアニオン化合物、カルコゲン化合物、硫黄等が挙げられる。α-NaFeO型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物として、例えば、Li[LiCo1-x]O(0≦x<0.5)等が挙げられる。スピネル型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物として、LiMn等が挙げられる。ポリアニオン化合物として、LiFePO,LiMnPO,LiNiPO,LiCoPO,Li(PO,LiMnSiO,LiCoPOF等が挙げられる。カルコゲン化合物として、二硫化チタン、二硫化モリブデン、二酸化モリブデン等が挙げられる。これらの材料中の原子又はポリアニオンは、他の元素からなる原子又はアニオン種で一部が置換されていてもよい。これらの材料は表面が他の材料で被覆されていてもよい。正極活物質層においては、これら材料の1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
正極活物質層中の全正極活物質粒子の含有量は特に限定されないが、その下限としては、50質量%が好ましく、80質量%がより好ましく、90質量%がさらに好ましい。一方、この含有量の上限としては、99質量%が好ましく、98質量%でもよい。
導電剤は、導電性を有する材料であれば特に限定されない。このような導電剤としては、例えば、炭素質材料、金属、導電性セラミックス等が挙げられる。炭素質材料としては、黒鉛化炭素、非黒鉛化炭素、グラフェン系炭素等が挙げられる。非黒鉛化炭素としては、カーボンナノファイバー、ピッチ系炭素繊維、カーボンブラック等が挙げられる。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等が挙げられる。グラフェン系炭素としては、グラフェン、カーボンナノチューブ(CNT)、フラーレン等が挙げられる。導電剤の形状としては、粉状、繊維状等が挙げられる。導電剤としては、これらの材料の1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、これらの材料を複合化して用いてもよい。例えば、カーボンブラックとCNTとを複合化した材料を用いてもよい。これらの中でも、電子伝導性及び塗工性の観点よりカーボンブラックが好ましく、中でもアセチレンブラックが好ましい。
正極活物質層における導電剤の含有量は、0.5質量%以上10質量%以下が好ましく、3質量%以上9質量%以下がより好ましい。導電剤の含有量を上記の範囲とすることで、二次電池のエネルギー密度を高めることができる。
バインダとしては、例えば、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリル、ポリイミド等の熱可塑性樹脂;エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム等のエラストマー;多糖類高分子等が挙げられる。
正極活物質層におけるバインダの含有量は、0.5質量%以上10質量%以下が好ましく、1質量%以上9質量%以下がより好ましい。バインダの含有量を上記の範囲とすることで、活物質を安定して保持することができる。
増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース等の多糖類高分子が挙げられる。増粘剤がリチウム等と反応する官能基を有する場合、予めメチル化等によりこの官能基を失活させてもよい。
フィラーは、特に限定されない。フィラーとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、二酸化ケイ素、アルミナ、二酸化チタン、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、アルミノケイ酸塩等の無機酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、炭酸カルシウム等の炭酸塩、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウム等の難溶性のイオン結晶、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の窒化物、タルク、モンモリロナイト、ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、セリサイト、ベントナイト、マイカ等の鉱物資源由来物質又はこれらの人造物等が挙げられる。
正極活物質層は、B、N、P、F、Cl、Br、I等の典型非金属元素、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Zn、Ga、Ge等の典型金属元素、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Zr、Nb、Sn、Sr、Ba、W等の遷移金属元素を正極活物質粒子、導電剤、バインダ、増粘剤、フィラー以外の成分として含有してもよい。
(負極)
負極は、負極基材と、当該負極基材に直接又は中間層を介して配される負極活物質層とを有する。中間層の構成は特に限定されず、例えば上記正極で例示した構成から選択することができる。
負極基材は、導電性を有する。負極基材の材質としては、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼、アルミニウム等の金属又はこれらの合金が用いられる。これらの中でも銅又は銅合金が好ましい。負極基材の形態としては、箔、蒸着膜等が挙げられ、コストの観点から箔が好ましい。したがって、負極基材としては銅箔又は銅合金箔が好ましい。銅箔の例としては、圧延銅箔、電解銅箔等が挙げられる。
負極基材の平均厚さは、2μm以上35μm以下が好ましく、3μm以上30μm以下がより好ましく、4μm以上25μm以下がさらに好ましく、5μm以上20μm以下が特に好ましい。負極基材の平均厚さを上記の範囲とすることで、負極基材の強度を高めつつ、二次電池の体積当たりのエネルギー密度を高めることができる。
負極活物質層は、負極活物質を含む。負極活物質層は、必要に応じて導電剤、バインダ、増粘剤、フィラー等の任意成分を含む。導電剤、バインダ、増粘剤、フィラー等の任意成分は、上記正極で例示した材料から選択できる。
負極活物質層は、B、N、P、F、Cl、Br、I等の典型非金属元素、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Zn、Ga、Ge等の典型金属元素、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Zr、Ta、Hf、Nb、Sn、Sr、Ba、W等の遷移金属元素を負極活物質、導電剤、バインダ、増粘剤、フィラー以外の成分として含有してもよい。
負極活物質としては、公知の負極活物質の中から適宜選択できる。リチウムイオン二次電池用の負極活物質としては、通常、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる材料が用いられる。負極活物質としては、例えば、金属Li;Si、Sn等の金属又は半金属;Si酸化物、Ti酸化物、Sn酸化物等の金属酸化物又は半金属酸化物;LiTi12、LiTiO2、TiNb等のチタン含有酸化物;ポリリン酸化合物;炭化ケイ素;黒鉛(グラファイト)、非黒鉛質炭素(易黒鉛化性炭素又は難黒鉛化性炭素)等の炭素材料等が挙げられる。これらの材料の中でも、黒鉛及び非黒鉛質炭素が好ましい。負極活物質層においては、これら材料の1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
「黒鉛」とは、充放電前又は放電状態において、X線回折法により決定される(002)面の平均格子面間隔(d002)が0.33nm以上0.34nm未満の炭素材料をいう。黒鉛としては、天然黒鉛、人造黒鉛が挙げられる。安定した物性の材料を入手できるという観点で、人造黒鉛が好ましい。
「非黒鉛質炭素」とは、充放電前又は放電状態においてX線回折法により決定される(002)面の平均格子面間隔(d002)が0.34nm以上0.42nm以下の炭素材料をいう。非黒鉛質炭素としては、難黒鉛化性炭素や、易黒鉛化性炭素が挙げられる。非黒鉛質炭素としては、例えば、樹脂由来の材料、石油ピッチまたは石油ピッチ由来の材料、石油コークスまたは石油コークス由来の材料、植物由来の材料、アルコール由来の材料等が挙げられる。
ここで、「放電状態」とは、負極活物質として炭素材料を含む負極を作用極として、金属Liを対極として用いた単極電池において、開回路電圧が0.7V以上である状態をいう。開回路状態での金属Li対極の電位は、Liの酸化還元電位とほぼ等しいため、上記単極電池における開回路電圧は、Liの酸化還元電位に対する炭素材料を含む負極の電位とほぼ同等である。つまり、上記単極電池における開回路電圧が0.7V以上であることは、負極活物質である炭素材料から、充放電に伴い吸蔵放出可能なリチウムイオンが十分に放出されていることを意味する。
「難黒鉛化性炭素」とは、上記d002が0.36nm以上0.42nm以下の炭素材料をいう。
「易黒鉛化性炭素」とは、上記d002が0.34nm以上0.36nm未満の炭素材料をいう。
負極活物質は、通常、粒子(粉体)である。負極活物質の平均直径は、例えば、1nm以上100μm以下とすることができる。負極活物質が例えば炭素材料である場合、その平均直径は1μm以上100μm以下が好ましい場合がある。負極活物質が、金属、半金属、金属酸化物、半金属酸化物、チタン含有酸化物、ポリリン酸化合物等である場合、その平均直径は、1nm以上1μm以下が好ましい場合がある。負極活物質の平均直径を上記下限以上とすることで、負極活物質の製造又は取り扱いが容易になる。負極活物質の平均直径を上記上限以下とすることで、活物質層の電子伝導性が向上する。粉体を所定の粒径で得るためには粉砕機や分級機等が用いられる。粉砕方法及び粉級方法は、例えば、上記正極で例示した方法から選択できる。
負極活物質層における負極活物質の含有量は、60質量%以上99質量%以下が好ましく、90質量%以上98質量%以下がより好ましい。負極活物質の含有量を上記の範囲とすることで、負極活物質層の高エネルギー密度化と製造性を両立できる。
(セパレータ)
セパレータは、公知のセパレータの中から適宜選択できる。セパレータとして、例えば、基材層のみからなるセパレータ、基材層の一方の面又は双方の面に耐熱粒子とバインダとを含む耐熱層が形成されたセパレータ等を使用することができる。セパレータの基材層の材質としては、例えば、織布、不織布、多孔質樹脂フィルム等が挙げられる。これらの材質の中でも、強度の観点から多孔質樹脂フィルムが好ましく、非水電解質の保液性の観点から不織布が好ましい。セパレータの基材層の材料としては、シャットダウン機能の観点から例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましく、耐酸化分解性の観点から例えばポリイミドやアラミド等が好ましい。セパレータの基材層として、これらの樹脂を複合した材料を用いてもよい。
耐熱層に含まれる耐熱粒子としては、無機化合物が挙げられる。無機化合物として、例えば、酸化鉄、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化ジルコニウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、アルミノケイ酸塩等の酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物;窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の窒化物;炭酸カルシウム等の炭酸塩;硫酸バリウム等の硫酸塩;フッ化カルシウム、フッ化バリウム等の難溶性のイオン結晶;シリコン、ダイヤモンド等の共有結合性結晶;タルク、モンモリロナイト、ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、セリサイト、ベントナイト、マイカ等の鉱物資源由来物質又はこれらの人造物等が挙げられる。無機化合物として、これらの物質の単体又は複合体を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの無機化合物の中でも、蓄電素子の安全性の観点から、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、又はアルミノケイ酸塩が好ましい。
セパレータの空孔率は、強度の観点から80体積%以下が好ましく、放電性能の観点から20体積%以上が好ましい。ここで、「空孔率」とは、体積基準の値であり、水銀ポロシメータでの測定値を意味する。
セパレータとして、ポリマーと非水電解質とで構成されるポリマーゲルを用いてもよい。ポリマーとして、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリメチルメタアクリレート、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。ポリマーゲルを用いると、漏液を抑制する効果がある。セパレータとして、上述したような多孔質樹脂フィルム又は不織布等とポリマーゲルを併用してもよい。
(非水電解質)
非水電解質としては、公知の非水電解質の中から適宜選択できる。非水電解質には、非水電解液を用いてもよい。非水電解液は、非水溶媒と、この非水溶媒に溶解されている電解質塩とを含む。
非水溶媒としては、公知の非水溶媒の中から適宜選択できる。非水溶媒としては、環状カーボネート、鎖状カーボネート、カルボン酸エステル、リン酸エステル、スルホン酸エステル、エーテル、アミド、ニトリル等が挙げられる。非水溶媒として、これらの化合物に含まれる水素原子の一部がハロゲンに置換されたものを用いてもよい。
環状カーボネートとしては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ビニルエチレンカーボネート(VEC)、クロロエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、スチレンカーボネート、1-フェニルビニレンカーボネート、1,2-ジフェニルビニレンカーボネート等が挙げられる。これらの中でもECが好ましい。
鎖状カーボネートとしては、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジフェニルカーボネート、トリフルオロエチルメチルカーボネート、ビス(トリフルオロエチル)カーボネート等が挙げられる。これらの中でもEMCが好ましい。
非水溶媒として、環状カーボネート又は鎖状カーボネートを用いることが好ましく、環状カーボネートと鎖状カーボネートとを併用することがより好ましい。環状カーボネートを用いることで、電解質塩の解離を促進して非水電解液のイオン伝導度を向上させることができる。鎖状カーボネートを用いることで、非水電解液の粘度を低く抑えることができる。環状カーボネートと鎖状カーボネートとを併用する場合、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの体積比率(環状カーボネート:鎖状カーボネート)としては、例えば、5:95から50:50の範囲とすることが好ましい。
電解質塩としては、公知の電解質塩から適宜選択できる。電解質塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、オニウム塩等が挙げられる。これらの中でもリチウム塩が好ましい。
リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiN(SOF)等の無機リチウム塩、LiSOCF、LiN(SOCF、LiN(SO、LiN(SOCF)(SO)、LiC(SOCF、LiC(SO等のハロゲン化炭化水素基を有するリチウム塩等が挙げられる。これらの中でも、無機リチウム塩が好ましく、LiPFがより好ましい。
非水電解液における電解質塩の含有量は、0.1mol/dm以上2.5mol/dm以下であると好ましく、0.3mol/dm以上2.0mol/dm以下であるとより好ましく、0.5mol/dm以上1.7mol/dm以下であるとさらに好ましく、0.7mol/dm以上1.5mol/dm以下であると特に好ましい。電解質塩の含有量を上記の範囲とすることで、非水電解液のイオン伝導度を高めることができる。
非水電解液は、添加剤を含んでもよい。添加剤としては、例えば、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)等のハロゲン化炭酸エステル;リチウムビス(オキサレート)ボレート(LiBOB)、リチウムジフルオロオキサレートボレート(LiFOB)、リチウムビス(オキサレート)ジフルオロホスフェート(LiFOP)等のシュウ酸化合物;リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)等のイミド塩;ジフルオロリン酸リチウム;ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t-ブチルベンゼン、t-アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物;2-フルオロビフェニル、o-シクロヘキシルフルオロベンゼン、p-シクロヘキシルフルオロベンゼン等の上記芳香族化合物の部分ハロゲン化物;2,4-ジフルオロアニソール、2,5-ジフルオロアニソール、2,6-ジフルオロアニソール、3,5-ジフルオロアニソール等のハロゲン化アニソール化合物;無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物;亜硫酸エチレン、亜硫酸プロピレン、亜硫酸ジメチル、硫酸ジメチル、硫酸エチレン、スルホラン、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジフェニルスルフィド、4,4’-ビス(2,2-ジオキソ-1,3,2-ジオキサチオラン)、4-メチルスルホニルオキシメチル-2,2-ジオキソ-1,3,2-ジオキサチオラン、チオアニソール、ジフェニルジスルフィド、ジピリジニウムジスルフィド、パーフルオロオクタン、ホウ酸トリストリメチルシリル、リン酸トリストリメチルシリル、チタン酸テトラキストリメチルシリル等が挙げられる。これら添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
非水電解液に含まれる添加剤の含有量は、非水電解液全体の質量に対して0.01質量%以上10質量%以下であると好ましく、0.1質量%以上7質量%以下であるとより好ましく、0.2質量%以上5質量%以下であるとさらに好ましく、0.3質量%以上3質量%以下であると特に好ましい。添加剤の含有量を上記の範囲とすることで、高温保存後の容量維持性能又はサイクル性能を向上させたり、安全性をより向上させたりすることができる。
非水電解質には、固体電解質を用いてもよく、非水電解液と固体電解質とを併用してもよい。
固体電解質としては、リチウム、ナトリウム、カルシウム等のイオン伝導性を有し、常温(例えば15℃から25℃)において固体である任意の材料から選択できる。固体電解質としては、例えば、硫化物固体電解質、酸化物固体電解質、及び酸窒化物固体電解質、ポリマー固体電解質等が挙げられる。
硫化物固体電解質としては、例えば、LiS-P、LiI-LiS-P、Li10Ge-P12、等が挙げられる。
本実施形態の蓄電素子の形状については特に限定されるものではなく、例えば、円筒型電池、ラミネートフィルム型電池、角型電池、扁平型電池、コイン型電池、ボタン型電池等が挙げられる。
図1に角型電池の一例としての蓄電素子1を示す。なお、同図は、容器内部を透視した図としている。セパレータを挟んで巻回された正極及び負極を有する電極体2が角型の容器3に収納される。正極は正極リード41を介して正極端子4と電気的に接続されている。負極は負極リード51を介して負極端子5と電気的に接続されている。
<蓄電装置の構成>
本実施形態の蓄電素子は、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)等の自動車用電源、パーソナルコンピュータ、通信端末等の電子機器用電源、又は電力貯蔵用電源等に、複数の蓄電素子1を集合して構成した蓄電ユニット(バッテリーモジュール)として搭載することができる。この場合、蓄電装置に含まれる少なくとも一つの蓄電素子に対して、本発明の技術が適用されていればよい。
図2に、電気的に接続された二以上の蓄電素子1が集合した蓄電ユニット20をさらに集合した蓄電装置30の一例を示す。蓄電装置30は、二以上の蓄電素子1を電気的に接続するバスバ(図示せず)、二以上の蓄電ユニット20を電気的に接続するバスバ(図示せず)等を備えていてもよい。蓄電ユニット20又は蓄電装置30は、一以上の蓄電素子の状態を監視する状態監視装置(図示せず)を備えていてもよい。
<蓄電素子の製造方法>
本実施形態の蓄電素子の製造方法は、公知の方法から適宜選択できる。当該製造方法は、例えば、電極体を準備することと、非水電解質を準備することと、電極体及び非水電解質を容器に収容することと、を備える。電極体を準備することは、正極及び負極を準備することと、正極及び負極を、セパレータを介して積層又は巻回することにより電極体を形成することとを備える。
非水電解質を容器に収容することは、公知の方法から適宜選択できる。例えば、非水電解質に非水電解液を用いる場合、容器に形成された注入口から非水電解液を注入した後、注入口を封止すればよい。
<その他の実施形態>
尚、本発明の正極活物質粒子、蓄電素子、蓄電装置、及び正極活物質粒子の製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成又は周知技術に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。また、ある実施形態の構成に対して周知技術を付加することができる。
上記実施形態では、蓄電素子が充放電可能な非水電解質二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)として用いられる場合について説明したが、蓄電素子の種類、形状、寸法、容量等は任意である。本発明は、種々の二次電池、電気二重層キャパシタ又はリチウムイオンキャパシタ等のキャパシタにも適用できる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。本発明は以下の実施例に限定されない。
[比較例1]
金属複合酸化物粒子として、LiNi0.5Mn0.2Co0.3粒子(NCM523)を用いた。この金属複合酸化物粒子をそのまま正極活物質粒子とした。
[比較例2、3]
(正極活物質粒子の作製)
比較例1と同様の金属複合酸化物粒子を用いた。この金属複合酸化物粒子と、表1に示す配合量の添加剤化合物及びN-メチルピロリドン(NMP)とを、自転・公転ミキサー(THYNKY社製ARE-310)を用いて混合することにより、金属複合酸化物粒子に添加剤化合物を接触させた。混合条件は回転数2000rpm、混合時間2分30秒とした。得られた混合物を110℃で加熱し、NMPを除去することで、比較例2、3の正極活物質粒子を製造した。
なお、表1において、「配合量」は、金属複合酸化物粒子(100質量%)に対する添加剤化合物の配合量(質量%)を示す。「P又はSi質量比率」は金属複合酸化物粒子に対するリン原子又はケイ素原子の質量比率(質量%)を表す。
[実施例1、2]
(正極活物質粒子の作製)
表1に示す添加剤化合物を用いたこと以外は比較例2と同様にして、実施例1、2の正極活物質粒子を製造した。
(水分増加量の測定)
得られた各実施例及び比較例の正極活物質粒子の水分量(ppm)を、平沼産業株式会社製の自動加熱気化水分測定システムAQS-22320A及び微量水分測定装置を用い、加熱温度200℃、測定時間15分の条件で測定し、保存前の水分量とした。測定後、各正極活物質粒子を30℃75%RHの環境下に4日間保存した。保存後の各正極活物質粒子の水分量(ppm)を、上記自動加熱気化水分測定システム及び微量水分測定装置を用い、上記と同様の条件で測定し、保存後の水分量とした。各正極活物質粒子について、保存後の水分量から保存前の水分量を差し引くことで、水分増加量(ppm)を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2022017031000002
各添加剤化合物に由来する第1化合物、すなわち、脂肪族基及び炭素-リン結合を有する特定の化合物が各金属複合酸化物粒子の表面の少なくとも一部に存在している実施例1、2の正極活物質粒子は、添加剤化合物に由来する化合物が金属複合酸化物粒子の表面に存在しない比較例1、炭素-リン結合を有さないヘキシルトリエトキシシランに由来する化合物が金属複合酸化物粒子の表面の少なくとも一部に存在している比較例2、脂肪族基を有さないフェニルホスホン酸に由来する化合物が金属複合酸化物粒子の表面の少なくとも一部に存在している比較例3よりも水分増加量が小さいことが示された。加えて、フッ素原子をさらに有する脂肪族基及び炭素-リン結合を有する特定の化合物が金属複合酸化物粒子の表面の少なくとも一部に存在している実施例2の正極活物質粒子は、水分増加量がより小さいことが示された。従って、上記第1化合物を有する正極活物質粒子を用いて二次電池等の蓄電素子を作製すると、初回充電時に水の電気分解に起因するガスの発生が低減され、これにより、正極活物質及び負極活物質の局所的な劣化が低減され得る。
1 蓄電素子
2 電極体
3 容器
4 正極端子
41 正極リード
5 負極端子
51 負極リード
20 蓄電ユニット
30 蓄電装置

Claims (6)

  1. ニッケルを含有する金属複合酸化物粒子と、
    上記金属複合酸化物粒子の少なくとも表面の一部に存在し、脂肪族基及び炭素-リン結合を有する化合物と
    を備え、
    上記炭素-リン結合を構成する炭素原子が上記脂肪族基の一部を構成する正極活物質粒子。
  2. 上記炭素-リン結合を有する化合物がフッ素原子をさらに有する請求項1に記載の正極活物質粒子。
  3. 正極、負極及びセパレータを含む電極体と、
    非水電解質と、
    上記電極体及び非水電解質を収容する容器と
    を備え、
    上記正極が請求項1又は請求項2に記載の正極活物質粒子を含有する蓄電素子。
  4. 請求項3に記載の1又は複数の蓄電素子を備える蓄電装置。
  5. ニッケルを含有する金属複合酸化物粒子に、脂肪族基を有するホスホン酸化合物を接触させることを備える正極活物質粒子の製造方法。
  6. 上記ホスホン酸化合物がフッ素原子をさらに有する請求項5に記載の正極活物質粒子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115410838A (zh) * 2022-09-09 2022-11-29 三峡大学 磷、碳共修饰钴基氧化物的制备方法

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