JP2022016938A - 勾配屋根の改修構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】勾配屋根の既設屋根瓦を新設屋根瓦で被覆する場合において、既設屋根瓦の軒先の出寸法が野地板と同一であっても、新設屋根瓦の位置決めを容易にし、且つ、施工性を向上させることができる勾配屋根の改修構造を提供する。【解決手段】勾配屋根の改修構造1は、既設屋根瓦3を新設屋根瓦5で被覆する改修構造であって、軒先の出寸法が野地板2と同一である既設屋根瓦3と、最も水下に位置する既設屋根瓦3の上面3aに固定され、一端4aを既設屋根瓦3よりも水下側へ突出させた補強鉄板4と、補強鉄板4の一端4aに係合するとともに、最も水下に配置される新設屋根瓦5を係止する軒先役物6と、屋根勾配に沿って設置され、既設屋根瓦3の上部を被覆する新設屋根瓦5と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、既設屋根瓦を新設屋根瓦で被覆する勾配屋根の改修構造に関する。
通常勾配屋根を形成する際は、図9(a)に示すように、軒先に位置する屋根瓦Xの一端X1を野地板などの屋根下地材Yよりも水下側へ突出させ、軒先の防水性を高める納まりとするのが一般的である。屋根瓦は、この納まりを前提として水下側から屋根面全体に割り付けられるため、従来より軒先の屋根瓦の位置決めを容易にすることで施工性を向上させる発明が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載の発明には、軒先部に固定された軒先役物に、最も水下に配置される屋根瓦を引掛けることによって、軒先部の美観性を向上させる構造が記載されている。この軒先役物は、垂木よりも水下側へ突出する係合片を備えており、係合片に屋根瓦を引掛けるだけで屋根瓦の位置決めを容易に行うことができる。また軒先役物は、垂木上部に設置された支持具に支持固定されている。この支持具は、一端部が垂木よりも水下側へ突出しており、この突出した部分に軒先役物を嵌着させることができる。
一方特許文献2には、既設の勾配屋根を新設屋根瓦で被覆して改修する場合に、新設屋根瓦の位置決めを容易にする発明について記載されている。この発明では、軒先の既設屋根瓦に軒先役物を係合させ、この軒先役物に新設屋根瓦を引掛けることにより、軒先の新設屋根瓦の位置決めを容易に行うことができる。また既設屋根瓦の一端は野地板よりも水下側へ突出しており、軒先役物は、この既設屋根瓦の一端に引掛けることができる。
ところで、多雪地域において勾配屋根を形成する場合、軒先の屋根瓦を水下側へ突出させると、積雪によって軒先の屋根瓦が破損することがあるため、図9(b)に示すように、最も水下に位置する屋根瓦Xの軒先の出寸法を屋根下地材Yと同一とすることがある。しかしながら、このような勾配屋根を新設屋根瓦で被覆して改修する場合、特許文献1に記載の軒先役物は、垂木の先端よりも水下側へ突出する部材がなければ設置することができないため、軒先の新設屋根瓦の位置決めに使用することができない。また特許文献2に記載の軒先役物においても、軒先の既設屋根瓦が水上側へセットバックしている状態では既設屋根瓦に引掛けることができない。そして、軒先の新設屋根瓦の一端を単純に既設の屋根瓦Zよりも水下側へ突出させると、軒先の新設屋根瓦が積雪荷重により破損する可能性が高い。さらに、新設屋根瓦の軒先の出寸法を既設の屋根瓦Zや屋根下地材Yと同一とすると、棟側の新設屋根瓦の形状を現場加工しなければならず、施工性が低下することになる。
そこで、本発明は、上述した課題を鑑みてなされたものであって、勾配屋根の既設屋根瓦を新設屋根瓦で被覆する場合において、既設屋根瓦の軒先の出寸法が野地板と同一であっても、新設屋根瓦の位置決めを容易にし、且つ、施工性を向上させることができる勾配屋根の改修構造を提供することを目的とする。
本発明の第1の勾配屋根の改修構造は、既設屋根瓦を新設屋根瓦で被覆する勾配屋根の改修構造であって、軒先の出寸法が野地板と同一である前記既設屋根瓦と、最も水下に位置する前記既設屋根瓦の上面に固定され、一端を前記既設屋根瓦よりも水下側へ突出させた補強鉄板と、前記補強鉄板の一端に係合するとともに、最も水下に配置される前記新設屋根瓦を係止する軒先役物と、屋根勾配に沿って設置され、前記既設屋根瓦の上部を被覆する前記新設屋根瓦と、を備えることを特徴としている。
本発明の第2の勾配屋根の改修構造は、最も水下に配置される前記新設屋根瓦が、一端を最も水下に位置する前記既設屋根瓦よりも水下側へ突出させていることを特徴としている。
本発明の第3の勾配屋根の改修構造は、前記補強鉄板が、前記既設屋根瓦の上面に固定する固定部と、前記固定部の水下側の一端を下方へ折曲して形成した垂下部と、を有し、前記垂下部は、最も水下に位置する前記既設屋根瓦の一端よりも水下側に位置することを特徴としている。
本発明の第4の勾配屋根の改修構造は、前記補強鉄板が、前記垂下部の下端を上方へ折上げて形成した折上げ部を有することを特徴としている。
本発明の第5の勾配屋根の改修構造は、前記軒先役物が、前記固定部の上部に載置される載置部と、前記載置部の水下側の一端を波型状に折曲して形成され、最も水下に配置される前記新設屋根瓦を係止する係止部と、当該係止部の先端を下方へ折曲するとともに水上側へ折り曲げて形成され、前記垂下部に外嵌する嵌合部と、を有することを特徴としている。
本発明の第1の勾配屋根の改修構造によると、最も水下の既設屋根瓦に固定される補強鉄板は、一端を既設屋根瓦よりも水下側へ突出させており、また、軒先役物は、補強鉄板の水下側の一端に係合するとともに、最も水下に配置される新設屋根瓦を係止するとされる。したがって、多雪地域の勾配屋根のように既設屋根瓦の軒先の出寸法が野地板と同一であっても、軒先役物を問題なく補強鉄板に係止させることができるため、軒先の新設屋根瓦の位置決めを容易に行うことができる。
本発明の第2の勾配屋根の改修構造によると、最も水下に配置される新設屋根瓦は、一端が最も水下に位置する既設屋根瓦よりも水下側へ突出するとされる。したがって新たに葺かれる新設屋根瓦は、通常の勾配屋根に用いられる一般的な納まりとなるため、棟側の新設屋根瓦の形状を現場加工する必要がなく、施工手間を省くことができる。さらに、補強鉄板によって軒先部分が補強されているため、最も水下に配置される新設屋根瓦を水下側へ突出させても、積雪による破損を効果的に抑制することができる。
本発明の第3の勾配屋根の改修構造によると、補強鉄板の垂下部は、既設屋根瓦の軒先側の一端よりも水下側に位置するので、上方から流れてくる雨水をより確実に下方へ流し落とすことができ、軒先から勾配屋根の内部に雨水が浸入することを効果的に防止できる。
本発明の第4の勾配屋根の改修構造によると、補強鉄板は、垂下部の下端を上方へ折上げて形成した折上げ部を有するとされる。したがって、現場作業員の施工中の怪我を防止することができるとともに、雨水による補強鉄板の錆の発生を抑制することができる。
本発明の第5の勾配屋根の改修構造によると、軒先役物は、嵌合部を補強鉄板の垂下部に外嵌するだけで設置できるので、ビス固定する場合と比較して施工手間を省き、施工性を向上させることができる。
以下、本発明に係る勾配屋根の改修構造の最良の実施形態について各図を参照しつつ説明する。本願の勾配屋根の改修構造は、主に多雪地域の勾配屋根を新設屋根瓦で被覆する際に用いる構造であり、既設屋根瓦の軒先の出寸法が野地板と同一である場合に使用することができる。なお、既設屋根瓦の軒先の出寸法が野地板と同一であれば、多雪地域以外の地域に用いてもよい。
図1に示すように、勾配屋根の改修構造1は、軒先の出寸法が野地板2と同一である既設屋根瓦3と、最も水下に位置する既設屋根瓦3に固定される補強鉄板4と、補強鉄板4の水下側の一端4aに係合するとともに、最も水下に配置される新設屋根瓦5を係止する軒先役物6と、屋根勾配に沿って設置され、既設屋根瓦3の上部を被覆する新設屋根瓦5と、を備える。
図2に示すように改修前の勾配屋根7は、母屋71、母屋71の上部にビス72で固定される野地板2、防水用の既設アスファルトルーフィング73、既設屋根瓦3、そして野地板2の水下側の小口部分に固定される軒先唐草74、から構成されている。また既設屋根瓦3は、平板状の化粧スレート材であり、水下から水上へ向けて順に重ね葺きされ、軒先の出寸法が野地板2と同一となっている。
図1に示すように、既設の勾配屋根7の上部には、補強鉄板4、新設屋根瓦5、軒先役物6、防水用の新設アスファルトルーフィング8、及び断熱材9が設置される。図3及び図4に示す補強鉄板4は、鉄板を折曲して形成した断面視略L字型状の長尺な部材であり、一端4aが最も水下に位置する既設屋根瓦3よりも水下側へ突出するよう既設屋根瓦3に固定される。補強鉄板4は、最も水下に位置する既設屋根瓦3の上面3aに固定される固定部41と、固定部41の水下側の一端を下方へ折曲して形成した垂下部42と、垂下部42の下端を上方へ折上げて形成した折上げ部43と、を有している。固定部41は、幅が100mm~120mm程度に形成されており、板厚方向へ貫通するビス孔41aが長手方向に間隔を開けて複数形成されている。また垂下部42は、軒先役物6を引掛けることにより軒先役物6の位置決めをし、且つ、上方からの雨水をより確実に下方へ流れ落とす部分であり、10mm~20mm程度の高さで形成される。そして折上げ部43は、鉄板の小口面を上方へ向けることにより、現場作業員の手指の怪我を防止するとともに、雨水により補強鉄板4が錆びることを防止することができる。補強鉄板4の長さは特に限定されないが、長さを2000~3000mm程度とし、運搬し易い長さとすることが望ましい。また補強鉄板4の厚さは1.6mm程度とすることが好ましく、このような厚さにすることにより、施工現場での長さ調整を板金鋏で容易に行うことができる。
図1及び図5に示す新設屋根瓦5は、板厚の薄い金属板を折曲して形成された金属屋根瓦であり、軒方向へ延びる長尺な部材である。新設屋根瓦5は、既設屋根瓦3の上部を被覆する被覆部51と、被覆部51の水下側の一端を下方へ折下げて形成され、軒先役物6又は隣り合う水下側の新設屋根瓦5に引掛けられる水下側引掛け片52と、被覆部51の水上側の一端を波型状に折り曲げて形成し、水上側の新設屋根瓦5を引掛ける水上側引掛け片53と、を有している。図示するように、水下側引掛け片52は、被覆部51の水下側の一端から下方へ延びる垂下片52aと、垂下片52aの下端を水上側へ折曲して形成された瓦係止片52bと、からなり、瓦係止片52bの先端は、水下側へ向けて略U字型状に折り下げられている。水上側引掛け片53は、水下側へ開く瓦係止溝53aを形成しており、この瓦係止溝53aに隣接する新設屋根瓦5の瓦係止片52bを引掛けることができる。また水上側引掛け片53の水上側の一端部は、既設屋根瓦3にビス72で固定される。なお、新設屋根瓦5の下部にはポリスチレンフォームで形成された断熱材9が充填される。断熱材9の上面は、被覆部51の下面と略同一形状となっており、予め工場で新設屋根瓦5の長さに合わせてプレカットされたものが施工現場に搬入される。
図6及び図8に示す軒先役物6は、板厚の薄い金属板を折曲して形成された軒方向へ延びる部材である。軒先役物6は、補強鉄板4の固定部41上部に載置される載置部61と、載置部61の水下側の一端を波型状に折曲して形成される係止部62と、当該係止部62の水下側の一端を下方へ折曲するとともに水上側へ折り曲げて形成され、補強鉄板4の垂下部42に外嵌する嵌合部63と、を有している。
図示するように、載置部61は、平板状の平板部61aと、平板部61aの水上側の一端を水下側へ向けて略U字型状に折り下げて形成した返し片61bと、から構成されており、返し片61bは、軒先役物6を補強鉄板4の上部に設置したときに、先端が固定部41の水上側の一端に係止することができる。また係止部62は、載置部61の水下側の一端を上方へ折上げるとともに、水下側へ折曲して形成した突出部62aと、突出部62aの水下側の一端を凹型状に折り曲げて形成された軒先係止溝62bと、から構成される。突出部62aは、軒先役物6を補強鉄板4の上部に設置したときに、水下側の一端が最も水下に位置する既設屋根瓦3よりも水下側へ突出するよう形成される。また軒先係止溝62bは、水下側へ開く形状に加工されており、先述した最も水下に配置される新設屋根瓦5の瓦係止片52bを挿入することができる。そして嵌合部63は、軒先係止溝62bの水下側の一端から下方へ延び、補強鉄板4の垂下部42を被覆する被覆片63aと、被覆片63aの下端を水上側へ折曲して形成され、垂下部42に係止する鉄板係止片63bと、から構成され、鉄板係止片63bは、先端が水下側を向くよう略U字型状に折り上げられている。なお軒先役物6の長さは特に限定されないが、長さを2000~3000mm程度とし、補強鉄板4と同様に運搬し易い長さとすることが望ましい。
続いて、勾配屋根の改修構造1の施工方法について説明する。まず、図7に示すように、補強鉄板4の垂下部42を水下側へ向け、最も水下に位置する既設屋根瓦3の上面3aに固定部41を載置し、ビス72をビス孔41aに挿入して野地板2に打ち込む。このとき補強鉄板4は、垂下部42が既設屋根瓦3の水下側の一端3bよりも水下側へ突き出すよう位置を調整して既設屋根瓦3に固定される。垂下部42から既設屋根瓦3の水下側の一端3bまでの距離L1は特に限定されないが、20mm~30mm程度とすることが望ましい。なお、軒方向に隣り合う補強鉄板4同士は隙間なく突き合わせて設置される。そして図8に示すように、補強鉄板4の固定部41の上面及び既設屋根瓦3の上面3aに新設アスファルトルーフィング8を設置し、勾配屋根7の防水性を高める。
次に図8に示すように、軒先役物6の鉄板係止片63bを補強鉄板4の垂下部42の下端に引掛けるとともに被覆片63aを垂下部42に当接させ、載置部61を補強鉄板4の固定部41上部に載置する。このとき返し片61bの先端は、新設アスファルトルーフィング8を介して固定部41の水上側の一端に当接した状態となっている。このように、補強鉄板4は、垂下部42が最も水下に位置する既設屋根瓦3よりも水下側へ突出しているため、軒先役物6を問題なく補強鉄板4に引掛けることができる。また軒先役物6は、嵌合部63を垂下部42に外嵌するだけで補強鉄板4に設置することができるので、ビス固定する場合と比較して施工性を向上させることができる。そして、軒先役物6によって補強鉄板4を被覆することにより、勾配屋根7の外観を良好なものとすることができる。なお、隣り合う軒先役物6同士は、図外のジョイント金具によって連結固定される。
続いて、図1に示す断熱材9の上面を新設屋根瓦5の被覆部51の下面に両面テープなどで固着し、断熱材9及び新設屋根瓦5を水下から順に屋根勾配に沿って既設屋根瓦3の上部に設置する。まず最も水下に配置される新設屋根瓦5の瓦係止片52bを軒先役物6の軒先係止溝62bに引掛け、断熱材9を新設アスファルトルーフィング8の上部に載置する。そして、新設屋根瓦5の水上側引掛け片53の一端部を既設屋根瓦3にビス72で固定する。このとき新設屋根瓦5の垂下片52aは、軒先役物6の突出部62aよりも水下側に位置するため、必然的に最も水下に位置する既設屋根瓦3の一端3bよりも水下側に位置することになる。
次に、水上側に配置する新設屋根瓦5の瓦係止片52bを、先ほど設置した新設屋根瓦5の瓦係止溝53aに嵌め込んで係止し、水上側引掛け片53(図示せず)を既設屋根瓦3にビス72で固定する。同様の手順で水下から水上へ向けて屋根面全体に新設屋根瓦5を設置し、勾配屋根の改修構造1を完成させる。
このように、本願の勾配屋根の改修構造1は、多雪地域のように既設屋根瓦3の軒先の出寸法が野地板2と同一であっても、軒先役物6を補強鉄板4に係合させることができ、軒先の新設屋根瓦5の位置決めを容易に行うことができる。また新設屋根瓦5は、垂下片52aが、最も水下に位置する既設屋根瓦3の一端3bよりも水下側に位置するので、通常の勾配屋根に用いられる一般的な屋根瓦の納まりとすることができ、棟側の新設屋根瓦5を現場加工する手間を省くことができる。さらに、補強鉄板4によって軒先部分が補強されているため、新設屋根瓦5を水下側へ突出させても、積雪により軒先の新設屋根瓦5が破損することを効果的に抑制することができる。
本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
本発明に係る勾配屋根の改修構造は、既設屋根瓦の軒先の出寸法が野地板と同一である勾配屋根を改修する際に好適に使用することができる。
1 勾配屋根の改修構造
2 野地板
3 既設屋根瓦
3a 既設屋根瓦の上面
3b 既設屋根瓦の一端
4 補強鉄板
4a 補強鉄板の一端
41 固定部
42 垂下部
43 折上げ部
5 新設屋根瓦
52a 垂下片(新設屋根瓦の一端)
6 軒先役物
61 載置部
62 係止部
63 嵌合部
2 野地板
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3a 既設屋根瓦の上面
3b 既設屋根瓦の一端
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42 垂下部
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5 新設屋根瓦
52a 垂下片(新設屋根瓦の一端)
6 軒先役物
61 載置部
62 係止部
63 嵌合部
Claims (5)
- 既設屋根瓦を新設屋根瓦で被覆する勾配屋根の改修構造であって、
軒先の出寸法が野地板と同一である前記既設屋根瓦と、
最も水下に位置する前記既設屋根瓦の上面に固定され、一端を前記既設屋根瓦よりも水下側へ突出させた補強鉄板と、
前記補強鉄板の一端に係合するとともに、最も水下に配置される前記新設屋根瓦を係止する軒先役物と、
屋根勾配に沿って設置され、前記既設屋根瓦の上部を被覆する前記新設屋根瓦と、を備えることを特徴とする勾配屋根の改修構造。 - 最も水下に配置される前記新設屋根瓦は、一端が最も水下に位置する前記既設屋根瓦よりも水下側へ突出することを特徴とする請求項1に記載の勾配屋根の改修構造。
- 前記補強鉄板は、前記既設屋根瓦の上面に固定する固定部と、前記固定部の水下側の一端を下方へ折曲して形成した垂下部と、を有し、
前記垂下部は、最も水下に位置する前記既設屋根瓦の一端よりも水下側に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の勾配屋根の改修構造。 - 前記補強鉄板は、前記垂下部の下端を上方へ折上げて形成した折上げ部を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の勾配屋根の改修構造。
- 前記軒先役物は、前記固定部の上部に載置される載置部と、前記載置部の水下側の一端を波型状に折曲して形成され、最も水下に配置される前記新設屋根瓦を係止する係止部と、当該係止部の先端を下方へ折曲するとともに水上側へ折り曲げて形成され、前記垂下部に外嵌する嵌合部と、を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の勾配屋根の改修構造。
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