JP2022016773A - 電力制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】バッテリの異常発生時に安全にバッテリの入出力電流を遮断する。【解決手段】電力制御システム1は、複数のバッテリセル310を含むバッテリ31と、バッテリ31と直列に接続されるシステムメインリレー32(リレー)と、バッテリ31およびシステムメインリレー32を収容するケース33と、ケース33に設けられるファン34(換気部)とを有するバッテリパック30と、複数のバッテリセル310の少なくとも1つから可燃性ガスが排出されるバッテリ31の異常発生時において、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合にはシステムメインリレー32を閉状態に維持した状態でファン34を駆動させ、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲外である場合にはシステムメインリレー32を開状態にする制御部を有する制御装置と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、電力制御システムに関する。
従来、電動車両等の種々の装置において、電力源としてバッテリが用いられている。充放電可能なバッテリでは、バッテリセルの内部で、充放電に伴う化学反応によって、可燃性ガス(例えば、水素またはメタン等)が生じ得る。ここで、過充電または過放電等に起因して、バッテリセルの内部で可燃性ガスが大量に発生することがある。バッテリセルには、このように可燃性ガスが大量に発生してバッテリセルの内圧が過度に上昇した際に開弁する安全弁が設けられることがある(例えば、特許文献1を参照)。安全弁が開弁することによって、バッテリセルの内部から外部へ可燃性ガスが排出され、バッテリセルの破損が抑制される。
特開2009-284731号公報
上記のように、過充電または過放電等に起因して、複数のバッテリセルの少なくとも1つから可燃性ガスが排出されるバッテリの異常発生時には、可燃性ガスのさらなる排出、および、漏電の発生等を抑制するために、安全にバッテリの入出力電流(つまり、バッテリに入力される電流、および、バッテリから出力される電流)を遮断することが求められる。例えば、バッテリの入出力電流を遮断するために、バッテリと直列に接続されるリレーを開状態にすることが考えられる。ここで、リレーを閉状態から開状態に切り替えることに伴ってアークが発生する場合がある。ゆえに、バッテリおよびリレーを収容するケース内の可燃性ガスにアークが引火することを抑制し、安全性を確保することが望まれる。
そこで、本発明は、このような課題に鑑み、バッテリの異常発生時に安全にバッテリの入出力電流を遮断することが可能な電力制御システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の電力制御システムは、複数のバッテリセルを含むバッテリと、バッテリと直列に接続されるリレーと、バッテリおよびリレーを収容するケースと、ケースに設けられる換気部とを有するバッテリパックと、複数のバッテリセルの少なくとも1つから可燃性ガスが排出されるバッテリの異常発生時において、ケース内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合にはリレーを閉状態に維持した状態で換気部を駆動させ、ケース内の可燃性ガスの濃度が基準範囲外である場合にはリレーを開状態にする制御部を有する制御装置と、を備える。
バッテリパックは、走行用モータから出力される動力を用いて走行可能な車両に搭載され、走行用モータは、バッテリから供給される電力を用いて駆動されてもよい。
制御部は、バッテリの異常発生時において、ケース内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合に、走行用モータの駆動を停止させてもよい。
車両には、バッテリから供給される電力を用いて動作する補機が設けられており、制御部は、バッテリの異常発生時において、ケース内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合に、バッテリから補機への電力の供給を維持してもよい。
制御部は、バッテリの異常発生時において、ケース内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合に、補機への電力の供給によるバッテリの電力の低下分に相当する電力を走行用モータに回生発電させてもよい。
本発明によれば、バッテリの異常発生時に安全にバッテリの入出力電流を遮断することが可能となる。
本発明の実施形態に係る電力制御システムの概略構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るバッテリパックの概略構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る制御装置が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るバッテリパックにおいてバッテリセルから可燃性ガスが排出されている状態を示す図である。 本発明の実施形態に係るバッテリの異常発生時において、ケース内の可燃性ガスの濃度が基準範囲外である場合のバッテリパックの状態を示す図である。 本発明の実施形態に係るバッテリの異常発生時において、ケース内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合のバッテリパックの状態を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
<電力制御システムの構成>
図1~図3を参照して、本発明の実施形態に係る電力制御システム1の構成について説明する。
電力制御システム1は、車両2に搭載され、車両2における電力の供給を制御する。なお、車両2は、例えば、電気車両(つまり、動力源としてモータのみを備える車両)であってもよく、ハイブリッド車両(つまり、動力源としてモータおよびエンジンを備える車両)であってもよい。ただし、車両2は、本発明に係る電力制御システムが搭載される装置の一例に過ぎず、本発明に係る電力制御システムは、例えば、車両2以外の車両に搭載されてもよく、車両以外の装置(例えば、船舶等の車両以外の移動体または定置設備)に搭載されてもよい。
図1は、電力制御システム1の概略構成を示す模式図である。図1に示されるように、電力制御システム1は、走行用モータ10と、インバータ20と、バッテリ31を有するバッテリパック30と、補機40と、DCDCコンバータ50と、制御装置60とを備える。
走行用モータ10は、車両2の駆動輪を駆動するための動力を出力する。走行用モータ10は、例えば、三相交流モータであり、インバータ20を介してバッテリ31と接続されている。走行用モータ10には、バッテリ31からインバータ20を介して電力が供給される。走行用モータ10は、バッテリ31から供給される電力を用いて駆動される。
また、走行用モータ10は、車両2の減速時に、駆動輪の運動エネルギを用いて回生発電する発電機としての機能を有する。走行用モータ10により回生発電される電力は、インバータ20を介してバッテリ31へ供給される。それにより、バッテリ31が充電される。
インバータ20は、双方向の電力変換を行う電力変換装置であり、例えば、多相ブリッジ回路を含む。インバータ20は、バッテリ31から供給される直流電力を交流電力に変換して走行用モータ10へ供給可能である。また、インバータ20は、走行用モータ10により回生発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ31へ供給可能である。インバータ20にはスイッチング素子が設けられ、スイッチング素子の動作が制御されることにより、インバータ20による電力の変換が制御される。
補機40は、例えば、車両2に設けられる各種機器(例えば、ヘッドランプ、テールランプ、ワイパー、照明装置、音響装置または空調装置等)を含み得る。補機40は、DCDCコンバータ50を介してバッテリ31と接続されている。補機40には、バッテリ31からDCDCコンバータ50を介して電力が供給される。補機40は、バッテリ31から供給される電力を用いて動作する。
DCDCコンバータ50は、電力を降圧する(つまり、当該電力の電圧を下げる)電力変換装置であり、例えば、チョッパ回路を含む。DCDCコンバータ50は、バッテリ31に蓄電される電力を、補機40で使用される所定電圧(例えば12V)に降圧して補機40に供給可能である。DCDCコンバータ50にはスイッチング素子が設けられ、スイッチング素子の動作が制御されることにより、DCDCコンバータ50による電力の変換が制御される。
図2は、バッテリパック30の概略構成を示す模式図である。図2に示されるように、バッテリパック30は、バッテリ31と、システムメインリレー32と、バッテリ31およびシステムメインリレー32を収容するケース33と、ファン34と、吸排気口35と、電圧センサ36とを有する。なお、システムメインリレー32は、本発明に係るリレーの一例に相当する。また、ファン34は、本発明に係る換気部の一例に相当する。
バッテリ31は、電力を充放電可能な電池である。バッテリ31は、ケース33に収容されている。バッテリ31の正極側(図2中のバッテリ31の右側)は、ケース33の正極側端子331と接続されている。バッテリ31の負極側(図2中のバッテリ31の左側)は、ケース33の負極側端子332とシステムメインリレー32を介して接続されている。上述したインバータ20は、ケース33の正極側端子331および負極側端子332と接続されている。同様に、上述したDCDCコンバータ50は、ケース33の正極側端子331および負極側端子332と接続されている。
バッテリ31として、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池または鉛蓄電池が用いられるが、これら以外の電池が用いられてもよい。バッテリ31の電圧は、例えば、100V程度である。
バッテリ31は、複数のバッテリセル310を含む。複数のバッテリセル310は、例えば、直列に接続されている。バッテリセル310の数は、例えば、数十個程度または数百個程度である。
各バッテリセル310には、安全弁311が設けられている。ここで、バッテリセル310の内部では、充放電に伴う化学反応によって、可燃性ガス(例えば、水素またはメタン等)が生じる。安全弁311は、過充電または過放電等に起因して、バッテリセル310の内部で可燃性ガスが大量に発生し、バッテリセル310の内圧が過度に上昇した際に開弁する。安全弁311が開弁することによって、バッテリセル310の内部から外部へ可燃性ガスが排出され、バッテリセル310の内圧が低下する。それにより、バッテリセル310の内圧の過度な上昇によるバッテリセル310の破損が抑制される。バッテリ31はケース33に収容されているので、安全弁311が開弁した際、バッテリセル310からケース33内に可燃性ガスが排出される。なお、後述するように、安全弁311が開弁する要因としては、過充電および過放電以外の種々の要因もある。
システムメインリレー32は、バッテリ31と直列に接続されるリレーである。図2に示される例では、システムメインリレー32がバッテリ31の負極側と接続されている。ただし、システムメインリレー32はバッテリ31の正極側と接続されていてもよい。また、2つのシステムメインリレー32が設けられ、各システムメインリレー32がバッテリ31の負極側および正極側とそれぞれ接続されていてもよい。
システムメインリレー32は、バッテリ31の入出力電流(つまり、バッテリ31に入力される電流、および、バッテリ31から出力される電流)を遮断するために設けられる。システムメインリレー32の開閉状態が切り替えられることによって、設置部分の通電状態が切り替えられる。システムメインリレー32が閉状態(例えば、図2に示される状態)となっている場合、システムメインリレー32の設置部分が通電可能となり、バッテリ31の入出力電流が通電可能となる。一方、システムメインリレー32が開状態(例えば、後述する図6に示される状態)となっている場合、システムメインリレー32の設置部分が通電不可能となり、バッテリ31の入出力電流が遮断される。車両2の走行中(例えば、イグニッションスイッチがONとなっている時)において、基本的には、システムメインリレー32が閉状態となっており、バッテリ31の入出力電流が通電可能となっている。
なお、図2では、システムメインリレー32が開閉状態を切り替えるために機械的に開閉動作する可動部を有する例が示されているが、システムメインリレー32は、機械的な可動部を有しないリレー(例えば、半導体リレー)であってもよい。
ファン34は、ケース33に設けられ、ケース33内を換気する換気部である。ファン34は、例えば、ケース33の内部と外部とを連通する部分に設けられており、ケース33の外部から内部に向けて、または、ケース33の内部から外部に向けて送風する。それにより、ケース33内が換気される。
吸排気口35は、ケース33のうちファン34の設置位置と異なる位置に設けられており、ケース33の内部と外部とを連通する。ファン34がケース33の外部から内部に向けて送風する場合、吸排気口35は排気口として機能し、ケース33の内部の気体が吸排気口35を介してケース33の外部へ排出される。一方、ファン34がケース33の内部から外部に向けて送風する場合、吸排気口35は吸気口として機能し、ケース33の外部の空気が吸排気口35を介してケース33の内部へ吸引される。吸排気口35がケース33に設けられることによって、ファン34によるケース33内の換気が円滑化される。
電圧センサ36は、各バッテリセル310の電圧を検出し、制御装置60に出力する。
図1に示される制御装置60は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)、CPUが使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する記憶素子であるROM(Read Only Memory)、および、CPUの実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する記憶素子であるRAM(Random Access Memory)等を含む。
図3は、制御装置60の機能構成の一例を示すブロック図である。図3に示されるように、制御装置60は、例えば、取得部61と、制御部62とを有する。
取得部61は、制御部62が行う処理において用いられる各種情報を取得する。また、取得部61は、取得した情報を制御部62へ出力する。例えば、取得部61は、バッテリパック30の電圧センサ36から情報を取得する。
制御部62は、電力制御システム1内の各装置の動作を制御する。例えば、制御部62は、リレー制御部621と、ファン制御部622と、モータ制御部623と、コンバータ制御部624とを含む。
リレー制御部621は、バッテリパック30のシステムメインリレー32の動作を制御する。例えば、リレー制御部621は、システムメインリレー32における可動部の動作を制御することによって、システムメインリレー32の開閉状態を切り替える。
ファン制御部622は、バッテリパック30のファン34の動作を制御する。例えば、ファン制御部622は、ファン34に設けられる電動モータの動作を制御することによって、ファン34を駆動させ、または、停止させる。
モータ制御部623は、走行用モータ10の動作を制御する。例えば、モータ制御部623は、インバータ20のスイッチング素子の動作を制御することによって、走行用モータ10とバッテリ31との間の電力の供給を制御する。それにより、モータ制御部623は、走行用モータ10による動力の生成および発電を制御することができる。
コンバータ制御部624は、DCDCコンバータ50の動作を制御する。例えば、コンバータ制御部624は、DCDCコンバータ50のスイッチング素子の動作を制御することによって、補機40とバッテリ31との間の電力の供給を制御する。
制御装置60は、上述したように、電力制御システム1内の各装置と通信を行う。制御装置60と各装置との通信は、例えば、CAN(Controller Area Network)通信を用いて実現される。
なお、本実施形態に係る制御装置60が有する機能は複数の制御装置により分割されてもよく、複数の機能が1つの制御装置によって実現されてもよい。制御装置60が有する機能が複数の制御装置により分割される場合、当該複数の制御装置は、CAN等の通信バスを介して、互いに接続されてもよい。
例えば、リレー制御部621およびファン制御部622と、モータ制御部623およびコンバータ制御部624とが別々の制御装置によって実現されてもよい。この場合、リレー制御部621およびファン制御部622を有する制御装置がバッテリパック30内に配置され、モータ制御部623およびコンバータ制御部624を有する制御装置がバッテリパック30外に配置されてもよい。
上記のように、制御装置60の制御部62は、バッテリパック30におけるシステムメインリレー32およびファン34の動作を制御する。本実施形態では、バッテリ31の異常発生時(つまり、複数のバッテリセル310の少なくとも1つから可燃性ガスが排出される時)において、システムメインリレー32およびファン34の動作の制御を工夫することによって、安全にバッテリ31の入出力電流を遮断することが可能となる。このような、バッテリ31の異常発生時に制御部62により行われる処理の詳細については、後述する。
<電力制御システムの動作>
図4~図7を参照して、本発明の実施形態に係る電力制御システム1の動作について説明する。
図4は、制御装置60が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図4に示される制御フローは、車両2の走行中において、バッテリ31の異常が発生していない時に開始される。また、図4に示される制御フローの開始時点において、システムメインリレー32は閉状態となっている。
図4に示される制御フローが開始されると、まず、ステップS101において、制御部62は、バッテリ31の異常が発生したか否かを判定する。バッテリ31の異常が発生したと判定された場合(ステップS101/YES)、ステップS102に進む。一方、バッテリ31の異常が発生していないと判定された場合(ステップS101/NO)、ステップS101の判定処理が繰り返される。
上述したように、バッテリ31の異常発生時は、複数のバッテリセル310の少なくとも1つから可燃性ガスが排出される時を意味する。ゆえに、制御部62は、複数のバッテリセル310の少なくとも1つから可燃性ガスが排出されていると判断した場合に、バッテリ31の異常が発生したと判定する。
図5は、バッテリパック30においてバッテリセル310から可燃性ガスが排出されている状態を示す図である。なお、図5では、複数のバッテリセル310のうちの1つのバッテリセル310(具体的には、図5中の左から2つ目のバッテリセル310)の安全弁311が開弁し、当該バッテリセル310から可燃性ガスが排出されている例が示されている。なお、後述する図6および図7においても、図5と同様に、各図中の左から2つ目のバッテリセル310の安全弁311が開弁している例が示されている。ただし、図5~図7の例とは異なり、2つ以上のバッテリセル310の安全弁311が開弁し、これらのバッテリセル310から可燃性ガスが排出される場合もある。
図5に示されるように、バッテリセル310の内部で可燃性ガスが大量に発生し、バッテリセル310の内圧が過度に上昇した際に、安全弁311が開弁する。そして、バッテリセル310からケース33内に可燃性ガスが排出される。図5では、バッテリセル310から排出される可燃性ガスの流れが矢印A1によって示されている。このような状態が、バッテリ31の異常が発生している状態である。
なお、上述したように、バッテリセル310の内圧が過度に上昇して安全弁311が開弁する要因としては、例えば、バッテリセル310において過充電または過放電が生じることが挙げられる。また、安全弁311が開弁する要因のうち、過充電および過放電以外の要因としては、例えば、バッテリセル310の劣化、内部短絡または機械的破損(例えば、外力による破損)等が挙げられる。
図4中のステップS101の判定処理では、制御部62は、例えば、各バッテリセル310の電圧に基づいて、バッテリ31の異常が発生したか否かを判定する。例えば、制御部62は、少なくとも1つのバッテリセル310の電圧が基準電圧より低くなった場合に、バッテリ31の異常が発生したと判定する。
ここで、バッテリセル310から可燃性ガスが排出されると、当該バッテリセル310の電気容量の低下、および、内部抵抗の増加が生じることによって、当該バッテリセル310の電圧が低下する。基準電圧は、例えば、バッテリセル310からの可燃性ガスの排出が生じていると判断し得る程度に低い電圧に設定される。この場合、制御部62は、電圧が基準電圧より低くなっているバッテリセル310の安全弁311が開弁しており、当該バッテリセル310から可燃性ガスが排出されていると判断することができる。
なお、ステップS101の判定処理は、上記の例に特に限定されない。例えば、制御部62は、電圧が基準電圧より低くなっているバッテリセル310の数が1つである場合には、バッテリ31の異常が発生したと判定せず、電圧が基準電圧より低くなっているバッテリセル310の数が1より大きな所定の数以上である場合に、バッテリ31の異常が発生したと判定してもよい。
ステップS101においてYESと判定された場合、ステップS102において、制御部62は、バッテリ31からの可燃性ガスの排出量を推定する。
ステップS102の処理では、制御部62は、例えば、各バッテリセル310の電圧に基づいて、バッテリ31からの可燃性ガスの排出量を推定する。
例えば、制御部62は、安全弁311が開弁しており可燃性ガスが排出されていると判断されるバッテリセル310(例えば、電圧が基準電圧より低くなっているバッテリセル310)の電圧に基づいて、バッテリ31からの可燃性ガスの排出量を推定してもよい。この場合、制御部62は、例えば、安全弁311が開弁しており可燃性ガスが排出されていると判断されるバッテリセル310の電圧が低いほど、バッテリ31からの可燃性ガスの排出量の推定値を大きくする。
また、例えば、制御部62は、安全弁311が開弁しており可燃性ガスが排出されていると判断されるバッテリセル310(例えば、電圧が基準電圧より低くなっているバッテリセル310)の数に基づいて、バッテリ31からの可燃性ガスの排出量を推定してもよい。この場合、制御部62は、例えば、安全弁311が開弁しており可燃性ガスが排出されていると判断されるバッテリセル310の数が多いほど、バッテリ31からの可燃性ガスの排出量の推定値を大きくする。
次に、ステップS103において、制御部62は、ケース33内の可燃性ガスの濃度を算出する。なお、ケース33内の可燃性ガスの濃度は、具体的には、ケース33の内部空間のうち、バッテリ31の外部の空間における可燃性ガスの濃度を意味する。
ステップS103の処理では、制御部62は、例えば、バッテリ31からの可燃性ガスの排出量の推定値、および、ケース33の容積に基づいて、ケース33内の可燃性ガスの濃度を算出する。例えば、制御部62は、ステップS102で推定されたバッテリ31からの可燃性ガスの排出量をケース33の容積で除算して得られる値を、ケース33内の可燃性ガスの濃度として算出する。
次に、ステップS104において、制御部62は、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内であるか否かを判定する。ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲外であると判定された場合(ステップS104/NO)、ステップS105に進む。一方、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内であると判定された場合(ステップS104/YES)、ステップS106に進む。
ところで、バッテリ31の異常発生時には、可燃性ガスのさらなる排出、および、漏電の発生等を抑制するために、バッテリ31の入出力電流を遮断する必要がある。電力制御システム1では、システムメインリレー32を開状態にすることによって、バッテリ31の入出力電流を遮断することができる。ここで、システムメインリレー32を閉状態から開状態に切り替えることに伴って、システムメインリレー32の接点間にアークが発生する。このアークにより、ケース33内に漏出した可燃性ガスが引火してしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、ケース33内の可燃性ガスの濃度が、引火の可能性がある基準範囲内であるか否かに基づいて、システムメインリレー32の開放動作のタイミングを制御する。
基準範囲は、例えば、ケース33内でアークが発生した場合に、当該アークによりケース33内の可燃性ガスが引火する可能性があるような可燃性ガスの濃度範囲である。つまり、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合、制御部62は、ケース33内で発生するアークがケース33内の可燃性ガスに引火し得る(つまり、爆発が生じ得る)と判断することができる。一方、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲外である場合、制御部62は、ケース33内で発生するアークがケース33内の可燃性ガスに引火し得ない(つまり、爆発が生じ得ない)と判断することができる。
以下、基準範囲が、上限値および下限値を有する爆発限界範囲である例を説明する。例えば、可燃性ガスが水素である場合、基準範囲の上限値は75vol%程度であってもよく、基準範囲の下限値は4vol%程度であってもよい。また、例えば、可燃性ガスがメタンである場合、基準範囲の上限値は14vol%程度であってもよく、基準範囲の下限値は5.3vol%程度であってもよい。ただし、基準範囲は、例えば、下限値のみを有する数値範囲であってもよい。なお、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲の下限値より低い場合、ケース33内の可燃性ガスの濃度が爆発を生じさせるために必要な濃度に対して過度に少ないので、制御部62は、ケース33内でのアークの発生に起因する爆発は生じ得ないと判断することができる。また、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲の上限値より高い場合、ケース33内の酸素の濃度が爆発を生じさせるために必要な濃度に対して過度に少ないので、制御部62は、ケース33内でのアークの発生に起因する爆発は生じ得ないと判断することができる。
なお、ステップS104の判定処理において、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲の上限値または下限値と一致する場合、制御部62は、YESと判定してもよく、NOと判定してもよい。また、制御部62は、基準範囲を各種パラメータ(例えば、ケース33内の圧力、ケース33内の温度、または、ケース33内の酸素の濃度等)に応じて変化させてもよい。
ステップS104においてNOと判定された場合、ステップS105において、制御部62は、システムメインリレー32を開状態にし、図4に示される制御フローは終了する。
図6は、バッテリ31の異常発生時において、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲外である場合(つまり、ステップS104においてNOと判定された場合)のバッテリパック30の状態を示す図である。
図6に示されるように、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲外である場合には、システムメインリレー32が閉状態から開状態に切り替えられる。それにより、バッテリ31の入出力電流が遮断されるので、可燃性ガスのさらなる排出、および、漏電の発生等が抑制される。ここで、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲外である場合には、上述したように、システムメインリレー32を閉状態から開状態に切り替えることに伴い、接点間にアークが発生したとしても、当該アークの発生に起因する爆発は生じ得ない。
一方、図4中のステップS104においてYESと判定された場合、ステップS106において、制御部62は、システムメインリレー32を閉状態に維持した状態で、ファン34を駆動させる。
図7は、バッテリ31の異常発生時において、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合(つまり、ステップS104においてYESと判定された場合)のバッテリパック30の状態を示す図である。
図7に示されるように、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合には、システムメインリレー32は、開放されることなく、閉状態のままに維持される。ここで、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合には、上述したように、システムメインリレー32を閉状態から開状態に切り替えることに伴って発生するアークがケース33内の可燃性ガスに引火し得る(つまり、爆発が生じ得る)。ゆえに、システムメインリレー32を閉状態に維持することによって、ケース33内の可燃性ガスへの引火を抑制することができる。
また、図7に示されるように、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合には、ファン34が駆動される。図7では、ファン34がケース33の外部から内部に向けて送風する例が示されている。図7に示される例では、ファン34が駆動されることによって、矢印A2により示されるように、ケース33の外部の空気がファン34を介してケース33の内部へ吸引される。そして、矢印A3により示されるように、ケース33の内部の気体が吸排気口35を介してケース33の外部へ排出される。それにより、ケース33内が換気される。ゆえに、ケース33内の可燃性ガスの濃度が低下する。
後述するように、図4中のステップS104においてYESと判定された場合、ステップS106、ステップS107およびステップS103の処理が行われた後、再度ステップS104の判定処理が行われる。そして、ケース33内の可燃性ガスの濃度が低下して基準範囲の下限値を下回った場合、ステップS104においてNOと判定され、ステップS105において、システムメインリレー32が開状態となる。ゆえに、システムメインリレー32を閉状態から開状態に切り替えることに伴うアークの発生に起因する爆発が生じ得ない状況下において、システムメインリレー32を開状態にすることができる。よって、ケース33内の可燃性ガスへの引火を抑制して安全性を確保した上で、バッテリ31の入出力電流を遮断することができる。上記のように、本実施形態によれば、バッテリ31の異常発生時に安全にバッテリ31の入出力電流を遮断することができる。
なお、ステップS104においてYESと判定された後、ファン34が駆動されている状態で再度行われるステップS104においてNOと判定された場合、不要な電力消費を抑制する観点では、ファン34の駆動は停止されることが好ましい。
ステップS104においてYESと判定され、ステップS106が行われた次に、ステップS107において、制御部62は、バッテリ31から補機40への電力の供給を維持した状態で、走行用モータ10の駆動を停止させる。
上述したように、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合には、システムメインリレー32は閉状態に維持される。ゆえに、バッテリ31の入出力電流が通電可能である状態が維持されるので、制御部62は、バッテリ31から補機40への電力の供給を維持することができる。制御部62は、例えば、補機40の要求電力が補機40へ供給されるように、DCDCコンバータ50の動作を補機40の要求電力に応じて制御する。それにより、バッテリ31の異常発生時に、車両2を路肩等に停車させるまでの間、補機40の動作を継続させることができる。特に、車両2を走行させる上で必要性が高い補機40(ヘッドランプ、テールランプまたはワイパー等)の動作を継続させることによって、より安全に車両2を停車させることができる。
一方、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合には、上記のようにシステムメインリレー32が閉状態のままで、バッテリ31の入出力電流が通電可能である状態が維持されているものの、制御部62は、バッテリ31から走行用モータ10へ電力を供給させない。例えば、ドライバがアクセルペダルを踏んだ場合であっても(つまり、走行用モータ10を駆動させるドライバの要求があった場合であっても)、制御部62は、走行用モータ10へ電力を供給させず、走行用モータ10を駆動させない。それにより、バッテリ31の異常発生時に、車両2を路肩等に停車させるまでの間、バッテリ31から走行用モータ10へ不要に電力が供給されることに起因してバッテリセル310から可燃性ガスが排出されることを抑制することができる。
ここで、制御部62は、補機40の駆動を適切に継続させる観点では、補機40への電力の供給によるバッテリ31の電力の低下分に相当する電力を走行用モータ10に回生発電させることが好ましい。バッテリ31から補機40へ電力が供給されることによって、バッテリ31に蓄電される電力は低下する。ゆえに、補機40への電力の供給によるバッテリ31の電力の低下分に相当する電力を走行用モータ10に回生発電させることによって、バッテリ31に蓄電される電力が枯渇して補機40の動作が停止してしまうことを抑制することができる。よって、バッテリ31の異常発生時に、車両2を路肩等に停車させるまでの間、補機40の動作を適切に継続させることができる。
次に、ステップS103の処理に戻り、制御部62は、ケース33内の可燃性ガスの濃度を算出し、その後、ステップS104の判定処理が再度行われる。
ステップS104においてYESと判定された後に行われるステップS103では、制御部62は、例えば、ファン34の駆動を開始した時点からの経過時間に基づいて、ケース33内の可燃性ガスの濃度を算出する。例えば、制御部62は、ファン34により送風される気体の流量、および、上記の経過時間に基づいて、ケース33内の可燃性ガスの濃度の低下量を算出する。そして、制御部62は、上記の低下量に基づいて、ケース33内の可燃性ガスの現在の濃度を算出する。
以上、図4に示される制御フローを参照して、バッテリ31の異常発生時に制御部62により行われる処理の一例を説明したが、制御部62により行われる処理は上記の例に特に限定されない。
上記で図4に示される制御フローを参照して説明した処理以外の処理として、例えば、バッテリパック30内の可燃性ガスの濃度を検出可能な濃度センサがバッテリパック30に設けられる場合、制御部62は、当該濃度センサの検出結果を利用した処理を行ってもよい。
例えば、制御部62は、ステップS101の判定処理において、濃度センサの検出結果を利用してもよい。ステップS101において、制御部62は、例えば、濃度センサにより検出される可燃性ガスの濃度が所定値より高い場合に、複数のバッテリセル310の少なくとも1つから可燃性ガスが排出されていると判断し、バッテリ31の異常が発生したと判定してもよい。ただし、上記で図4に示される制御フローを参照して説明した処理のように、各バッテリセル310の電圧に基づいて、バッテリ31の異常が発生したか否かを判定することによって、濃度センサの設置を不要とすることができる。
また、例えば、制御部62は、ステップS103の処理において、濃度センサの検出結果を利用してもよい。ステップS103において、制御部62は、例えば、濃度センサによる検出結果に基づいてケース33内の可燃性ガスの濃度を決定してもよい。なお、この場合、ステップS102の処理は省略される。ただし、上記で図4に示される制御フローを参照して説明した処理のように、各バッテリセル310の電圧に基づいて、ケース33内の可燃性ガスの濃度を算出することによって、濃度センサの設置を不要とすることができる。
<電力制御システムの効果>
続いて、本発明の実施形態に係る電力制御システム1の効果について説明する。
本実施形態に係る電力制御システム1では、制御部62は、バッテリ31の異常発生時において、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合には、システムメインリレー32を閉状態に維持した状態でファン34を駆動させる。それにより、システムメインリレー32を閉状態から開状態に切り替えることに伴って発生するアークがケース33内の可燃性ガスに引火し得る(つまり、爆発が生じ得る)場合に、ケース33内の可燃性ガスへの引火を抑制しつつ、ファン34による換気によってケース33内の可燃性ガスの濃度を低下させることができる。また、制御部62は、バッテリ31の異常発生時において、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲外である場合には、システムメインリレー32を開状態にする。それにより、システムメインリレー32を閉状態から開状態に切り替えることに伴うアークの発生に起因する爆発が生じ得ない状況下において、システムメインリレー32を開状態にすることができる。
上記のように、本実施形態によれば、ケース33内の可燃性ガスへの引火を抑制して安全性を確保した上で、バッテリ31の入出力電流を遮断することができる。ゆえに、バッテリ31の異常発生時に安全にバッテリ31の入出力電流を遮断することができる。特に、上記で説明した例のように、バッテリパック30が走行用モータ10から出力される動力を用いて走行可能な車両2に搭載され、走行用モータ10がバッテリ31から供給される電力を用いて駆動される場合、車両2の走行中にバッテリ31の異常が発生した時に、安全性を確保した上で、車両2を路肩等に停車させることができる。
また、本実施形態に係る電力制御システム1では、制御部62は、バッテリ31の異常発生時において、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合に、走行用モータ10の駆動を停止させることが好ましい。それにより、バッテリ31の異常発生時に、車両2を路肩等に停車させるまでの間、バッテリ31から走行用モータ10へ不要に電力が供給されることに起因してバッテリセル310から可燃性ガスが排出されることを抑制することができる。
また、本実施形態に係る電力制御システム1では、制御部62は、バッテリ31の異常発生時において、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合に、バッテリ31から補機40への電力の供給を維持することが好ましい。それにより、バッテリ31の異常発生時に、車両2を路肩等に停車させるまでの間、補機40の動作を継続させることができる。特に、車両2を走行させる上で必要性が高い補機40(ヘッドランプ、テールランプまたはワイパー等)の動作を継続させることによって、より安全に車両2を停車させることができる。
また、本実施形態に係る電力制御システム1では、制御部62は、バッテリ31の異常発生時において、ケース33内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合に、補機40への電力の供給によるバッテリ31の電力の低下分に相当する電力を走行用モータ10に回生発電させることが好ましい。それにより、バッテリ31の異常発生時に、車両2を路肩等に停車させるまでの間、補機40の動作を適切に継続させることができる。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例または修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
例えば、上記では、図2を参照して、バッテリパック30の構成について説明したが、本発明に係るバッテリパックの構成は、上記の例に限定されない。本発明に係るバッテリパックは、例えば、図2に示されるバッテリパック30に対して一部の構成要素の削除、追加または変更を加えたものであってもよい。例えば、本発明に係るバッテリパックは、図2に示されるバッテリパック30から吸排気口35を省略したバッテリパックであってもよい。また、例えば、本発明に係るバッテリパックは、図2に示されるバッテリパック30のファン34を他の換気部に置き換えたバッテリパックであってもよい。他の換気部としては、例えば、ケース33に設けられる貫通孔と、当該貫通孔を開閉可能な扉部とを有する換気部が挙げられる。このような換気部によれば、扉部を動作させて貫通孔を開閉することによって、ケース33が気密である状態とケース33の内部と外部との間で気体が流通可能な状態とを切り替えることができる。
また、例えば、上記では、車両2の走行用モータ10に供給される電力を蓄電するバッテリ31について説明したが、本発明に係るバッテリは、上記の例に特に限定されない。例えば、本発明に係るバッテリは、バッテリ31よりも低電圧の補機用バッテリであってもよい。また、例えば、本発明に係る電力制御システムが車両以外の装置(例えば、船舶等の車両以外の移動体または定置設備)に搭載される場合、本発明に係るバッテリの電力の供給先としては、当該装置における各種機器が採用され得る。
本発明は、電力制御システムに利用できる。
1 電力制御システム
2 車両
10 走行用モータ
20 インバータ
30 バッテリパック
31 バッテリ
32 システムメインリレー(リレー)
33 ケース
34 ファン(換気部)
35 吸排気口
36 電圧センサ
40 補機
50 DCDCコンバータ
60 制御装置
61 取得部
62 制御部
310 バッテリセル
311 安全弁
331 正極側端子
332 負極側端子
621 リレー制御部
622 ファン制御部
623 モータ制御部
624 コンバータ制御部

Claims (5)

  1. 複数のバッテリセルを含むバッテリと、前記バッテリと直列に接続されるリレーと、前記バッテリおよび前記リレーを収容するケースと、前記ケースに設けられる換気部とを有するバッテリパックと、
    前記複数のバッテリセルの少なくとも1つから可燃性ガスが排出される前記バッテリの異常発生時において、前記ケース内の可燃性ガスの濃度が基準範囲内である場合には前記リレーを閉状態に維持した状態で前記換気部を駆動させ、前記ケース内の可燃性ガスの濃度が前記基準範囲外である場合には前記リレーを開状態にする制御部を有する制御装置と、
    を備える、
    電力制御システム。
  2. 前記バッテリパックは、走行用モータから出力される動力を用いて走行可能な車両に搭載され、
    前記走行用モータは、前記バッテリから供給される電力を用いて駆動される、
    請求項1に記載の電力制御システム。
  3. 前記制御部は、前記バッテリの異常発生時において、前記ケース内の可燃性ガスの濃度が前記基準範囲内である場合に、前記走行用モータの駆動を停止させる、
    請求項2に記載の電力制御システム。
  4. 前記車両には、前記バッテリから供給される電力を用いて動作する補機が設けられており、
    前記制御部は、前記バッテリの異常発生時において、前記ケース内の可燃性ガスの濃度が前記基準範囲内である場合に、前記バッテリから前記補機への電力の供給を維持する、
    請求項2または3に記載の電力制御システム。
  5. 前記制御部は、前記バッテリの異常発生時において、前記ケース内の可燃性ガスの濃度が前記基準範囲内である場合に、前記補機への電力の供給による前記バッテリの電力の低下分に相当する電力を前記走行用モータに回生発電させる、
    請求項4に記載の電力制御システム。
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