JP5270942B2 - 燃料電池車両 - Google Patents

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本発明は、燃料電池システムと車載バッテリとを備えた燃料電池車両に関する。
燃料電池車両では、燃料電池システムだけでなく、車載バッテリも備えられ、例えば、燃料電池システムが発電停止した場合には、車載バッテリの電力を用いて、燃料電池システムの内部に滞留する水素の掃気や、燃料電池システムの外部の周辺雰囲気の換気を実施する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許3952461号公報(請求項1)
燃料電池車両では、燃料電池システムで水素漏れが発生した場合にも、燃料電池システムでの発電を停止し、車載バッテリの電力を用いて、燃料電池システムの内部を掃気し、燃料電池システムの外部の周辺雰囲気を換気する。掃気と換気には、ともにエアの大流量が必要であるので、車載バッテリからは大電力を供給する必要がある。しかし、燃料電池システムでの水素漏れはいつ発生するかわからないので、水素漏れがいつ発生しても掃気と換気が行えるように、掃気と換気を行うのに足りる電力を常に車載バッテリに確保しておかなくてはならない。このため、車載バッテリの走行時等の常用時に使用可能な電力が少なく制限されていた。具体的には、車載バッテリでは蓄電されている残電力が多いほどバッテリ電圧が高くなるが、バッテリの残量を電圧によって管理する場合、バッテリ電圧の低電圧の範囲には、掃気と換気に必要な電力が常用の走行では使用できない状態で確保された掃気・換気域が設けられている。掃気・換気域が設けられることで、水素漏れが発生した場合には、いつでも掃気と換気を十分に行うことができる。しかし、常用可能なバッテリ電圧の範囲いわゆる常用域が狭まり、すなわち、常用可能な車載バッテリの電力が少なくなるので、燃料電池車両の商品性が向上できない原因の1つになっていた。常用可能な車載バッテリの電力が多ければ、ブレーキの回生エネルギをたくさん蓄えられ、これを加速時にたくさん使用することができるので、エネルギ効率が高められ、商品性を高めることができる。
本発明は、前記点に鑑み、車載バッテリの常用域が広く、燃料電池システムでの水素漏れ時には、掃気と換気を十分に行える燃料電池車両を提供することを目的とする。
本発明は、燃料電池システムと車載バッテリとを備えた燃料電池車両において、水素漏れ検知による前記燃料電池システムの第1非常発電停止後、あるいは、水素漏れ検知センサの故障中の前記燃料電池システムの第2非常発電停止後に、前記車載バッテリにおいて劣化防止保護のために常用時には蓄電したまま確保されている劣化保護電力を放電して掃気・換気を実行する制御を行う制御装置を備え、前記掃気・換気は前記劣化保護電力を一部残して終了することを特徴とする。
前記車載バッテリには、蓄電されている残電力が多いほどバッテリ電圧が高くなるという前記した特性のほかに、放電しすぎて残電力が少なくなりすぎると(過放電)、それ以後の充放電の電力がそれ以前に比べ少なくなる(いわゆるバッテリが劣化する)という特性がある。車載バッテリを劣化させないためには、バッテリ電圧が、劣化の生じる上限の電圧である劣化保護電圧以下にならないように制御しなければならない。すなわち、バッテリ電圧の劣化保護電圧以下の範囲には、劣化防止のため常用域は設定できず、常用使用のできない劣化保護電力が蓄電されている劣化保護域が設けられる。
従来は、燃料電池システムで水素漏れが発生した場合に使用される掃気・換気域は、車載バッテリの劣化防止のために、劣化保護域よりバッテリ電圧の高い範囲に設けられていた。このため、常用域は、掃気・換気域の電力と劣化保護域の劣化保護電力が使えない範囲に設定されるので、常用域が狭まっていた。
本発明では、この劣化保護域に注目し、劣化保護域の劣化保護電力を、水素漏れ検知後等に出力可能にすることで、劣化保護電力を掃気・換気に使用することを可能にしている。すなわち、水素漏れ検知後等には劣化保護域を、掃気と換気のために開放している。劣化保護域と掃気・換気域とを別々に設定する必要が無いので、常用域を広げることができ、燃料電池車両の商品性を向上できる。なお、水素漏れ検知後等の掃気・換気による劣化保護電力の消費により、車載バッテリの劣化が懸念されるが、水素漏れは頻繁に起こるものではなく、劣化保護電力が数回程度消費されても車載バッテリの劣化は認められないことから、水素漏れ検知後等の掃気・換気で劣化保護電力を消費しても、車載バッテリの劣化は生じないと考えられる。
ただ、前記制御装置は、前記劣化保護電力が出力された回数を記憶する記憶手段を備えていることが好ましい。この回数が多くなっていくと、車載バッテリの交換時期が早まる場合があると予想される。そこで、記憶されているこの回数を読み出し、この回数に基づいて、交換を行えば、走行中に車載バッテリが劣化するのを防止することができる。例えば、車載バッテリの交換を、通常であれば、燃料電池車両の定期メンテナンスの3回目毎に行っているところ、劣化保護電力の出力の回数を読み出すことにより、この回数が多いようであれば、この回数に基づいて、1回目、2回目の定期メンテナンスであって、車載バッテリに劣化が見られなくても、車載バッテリを交換することができ、走行中の劣化を防止することができる。
本発明によれば、車載バッテリの常用域が広く、燃料電池システムでの水素漏れ時には、掃気と換気を十分に行える燃料電池車両を提供できる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
図1に、本発明の実施形態に係る燃料電池車両1の構成図を示す。燃料電池車両1は、電源として、水素(H)とエア中の酸素(O)を燃料に発電する燃料電池システム2と、充放電可能な車載バッテリ9を搭載している。燃料電池システム2で、水素漏れが発生すると、燃料電池システム2が車室フロア12の下側に配置されており、漏れ水素はエアより軽いので車室フロア12の直下に溜まる。このような漏れ水素を検知するために、水素漏れ検知センサ10は、燃料電池システム2の上方で車室フロア12の直下(床下)に配置されている。
水素漏れ検知センサ10が、漏れ水素を検知し、その旨の信号をECU3(掃気・換気制御装置、請求項1の制御装置に相当)に送信すると、ECU3は、燃料電池システム2の発電を停止させ(請求項1の第1非常発電停止後に相当)、換気用ファン7の運転をスタートさせる。また、水素漏れ検知センサ10の故障中に燃料電池車両1のイグニションスイッチ(IG)が運転者によってオフされ、燃料電池システム2の発電が停止した場合にも(請求項1の第2非常発電停止後に相当)、換気用ファン7の運転をスタートさせる。
換気用ファン7としては、専用のファンを複数設けてもよい。換気用ファン7が運転すると、車室フロア12と車体底板13の間を換気エア14が流れ、漏れ水素を車外に排気することができる。いわゆるシステム外換気を行うことができる。
車載バッテリ9としては、例えば、リチウム(Li)イオン電池の単電池を多数接続した組電池や、厳密にはバッテリとはいえないが電気二重層を有するキャパシタを多数接続したもの等を用いることができる。これらは数百Vの電圧になるので高圧バッテリともよばれる。
燃料電池システム2の発電時のエアの供給にはエアポンプ8が用いられているが、エアポンプ8は、燃料電池システム2の発電時におけるエア供給だけでなく、前記第1非常発電停止後と前記第2非常発電停止後にも運転され、掃気エア15を、燃料電池システム2を介して希釈室11に供給する。この供給により、燃料電池システム2内に滞留している水素は、パージ水素として希釈室11に引き出され、掃気エア15といっしょに希釈排気ガス17として車外に排気される。こうして、燃料電池システム2内に滞留している水素は掃気され、いわゆるシステム内掃気を行うことができる。燃料電池システム2内に水素が滞留していると、その水素を燃料に発電が起こり、燃料電池システム2内に高電圧が生じるので、触媒の活性低下など燃料電池システム2が劣化しやすくなる。システム内掃気を行うことでこのようなことを防止することができる。
ECU3は、前記第1非常発電停止後と、前記第2非常発電停止後に、換気用ファン7とエアポンプ8の運転をスタートさせるだけでなく、換気用ファン7とエアポンプ8の運転をストップさせ、換気と掃気を終了させることができる。
前記第1非常発電停止後と前記第2非常発電停止後の換気用ファン7とエアポンプ8の運転では、燃料電池システム2からは電力が供給されず、車載バッテリ9から電力が供給される。燃料電池車両1には、車載バッテリ9の他にECU3やバッテリECU4等の電装系に電力を供給する低電圧、例えば12Vのバッテリが搭載されているが、換気用ファン7とエアポンプ8では、大電力が消費されるので、換気用ファン7とエアポンプ8へは大電流を流せる前記車載バッテリ9から電力が供給されている。
電圧計6は、車載バッテリ9のバッテリ電圧を、計測し、バッテリECU4に送信する。バッテリECU4は、バッテリ電圧に基づいて、車載バッテリ9の充放電の制限(制御)を行う。また、バッテリ電圧は、バッテリECU4からECU3に送信される。ECU3では、バッテリ電圧に基づいて、換気用ファン7に対しては換気制御が実施され、エアポンプ8に対しては掃気制御が実施されることになる。また、ECU3は記憶手段3aを有し、後記するが記憶手段3aは前記劣化保護電力が出力された回数を記憶している。なお、ここでは、バッテリ電圧を用いて各種制御を行う例を説明するが、SOC(State Of Charge 残電力)を用いて各種制御を行うことも適宜併記する。SOCは、バッテリが充電されるときはその充電量を計算(電流・電圧)し、放電されるときはその放電量を計算(電流・電圧)し、バッテリの残量を管理する指標である。つまり、バッテリへの入りと出を把握して残量を管理するものである。このSOCは、バッテリの残量管理に広く用いられ、SOCの測定(計算)は周知の技術である。
後記に換気制御と掃気制御、すなわち掃気・換気制御の詳細について説明する。
図2に、掃気・換気制御方法のフローチャートを示す。まず、掃気・換気制御方法では、ステップS1で、ECU3が、常用域の下限閾値を設定する。ステップS1は、ステップS1aと、ステップS1bと、ステップS1cとを有している。
図3(a)に示すように、ステップS1aで、ECU3は、通常時用の常用域Vbの下限閾値Vt1を決定する。図3(a)をはじめ、図3の(a)〜(f)は、車載バッテリ9のバッテリ電圧に対して各用途域を示した帯グラフである。なお、バッテリ電圧は、SOC(残電力)に置き換えてもよい。これらの値は、図示しない不揮発性メモリから読み出されて設定される。以下同じである。
常用域Vbは、燃料電池車両1が走行して、ブレーキや加速するときの充放電が行われる際にバッテリ電圧がとり得る範囲である。常用域Vbの上限は、過充電を防止するために設けられた劣化保護域Vaによって制限されている。車載バッテリ9は、充電しすぎると(過充電すると)劣化する特性があるため、この特性が現れる劣化保護域Vaでは、充放電を行わないように、ECU3とバッテリECU4とで制御している。ちなみに、減速時に速度エネルギを回生発電してバッテリに充電する場合、上限に達するとそれ以上の充電はされず、速度エネルギはブレーキによる熱になる。
一方、常用域Vbの下限より下には、掃気域Veと、劣化保護域Vcと、不駆動域Vdとが設けられている。
不駆動域Vdでは、バッテリ電圧が、掃気と換気に使用するデバイスであるエアポンプ8と換気用ファン7が駆動できなくなるデバイス駆動最低電圧V02以下の範囲になっている。なお、バッテリ電圧をSOC(残電力)に置き換えて考える場合はデバイス駆動最低電圧V02をデバイス駆動最低電力に置き換えて考えればよい。このため、不駆動域Vdでは、掃気と換気を行えない。不駆動域Vdにまでバッテリ電圧が降下しないうちに、掃気と換気が終了するように、後記するが掃気と換気のスタート前に必要な電力が確保され、応じてバッテリ電圧が高くなっていなければならない。
劣化保護域Vcは、過放電による車載バッテリ9の劣化が生じる上限値である劣化保護電圧V01を上限とし、前記デバイス駆動最低電圧V02を下限としている。車載バッテリ9は、放電しすぎると(過放電すると)劣化する特性があるため、この特性が現れる劣化保護域Vcでは、充放電を行わないように、ECU3とバッテリECU4とで制御を行っている。なお、バッテリ電圧をSOC(残電力)に置き換えて考える場合は劣化保護電圧V01を劣化保護電力に置き換えて考えればよい。
掃気域Veは、掃気用の電力量を確保しておくためのものである。この掃気は、水素漏れが発生した際に行われる掃気ではなく、常用の走行の終了の際に停止した燃料電池システム2の内部に滞留する水素(併せて水分)を掃気するものである。この掃気の際には、水素が漏れているわけではないので換気を行う必要はなく、掃気単独で行われる。ただ、この掃気は走行停止の度に行われ頻度が多いので、車載バッテリ9を劣化させないために、掃気域Veは、劣化保護域Vcに重ならないように、劣化保護域Vcよりバッテリ電圧が大きい領域に設けられている。すなわち、掃気域Veの下限が劣化保護電圧V01になるように設定されている。そして、ECU3は、掃気に必要な電力が確保されるように設定される掃気域Veの上限を、通常時用の常用域Vbの下限閾値Vt1に決定する。
ECU3およびバッテリECU4により、常用域Vbが、下限閾値Vt1を下回らないように、車載バッテリ9の充放電を制御することにより、常用域Vbの下限を下限閾値Vt1にすることができる。このため、常用の走行の終了の際のバッテリ電圧は、下限閾値Vt1以上であり、そのバッテリ電圧から掃気を開始させれば、掃気の終了の際のバッテリ電圧が、劣化保護電圧V01を下回ることはない。そして、車載バッテリ9を劣化させることなく、常用走行の終了の際の掃気を確実に行うことができる。なお、図3(a)の設定では、このような効果が生じるといえるが、本実施形態では、さらにステップS1b、ステップS1cの処理が実行されるので、図3(a)の状態で車両が走行されることはない。
次に、図3(b)に示すように、図2のステップS1bで、ECU3は、漏れ検知時用の常用域Vbの下限閾値Vt2を決定する。常用域Vbの下限より下には、掃気・換気域Vfと、不駆動域Vdとが設けられている。
掃気・換気域Vfは、前記第1非常発電停止後と前記第2非常発電停止後の掃気・換気用の電力量を確保しておくためのものである。掃気と換気の両方を行わなければならないので、大電力量が必要である。ただ、この掃気・換気は、水素漏れが発生等した場合のみに行われるので、頻度が少なく、図3(a)の劣化保護域Vcに確保されている劣化保護電力を消費しても、車載バッテリ9を劣化させることはない。
このため、掃気・換気域Vfは、劣化保護域Vcの全域にわたって重なるように設定することができる。一方、掃気と換気が確実に実行できるように、掃気・換気域Vfは、不駆動域Vdに重ならないように、不駆動域Vdよりバッテリ電圧が大きい領域に設けられている。すなわち、掃気・換気域Vfの下限がデバイス駆動最低電圧V02になるように設定されている。そして、ECU3は、掃気と換気の両方に必要な電力量が確保されるように設定される掃気・換気域Vfの上限を、漏れ検知時用の常用域Vbの下限閾値Vt2に決定する。
ECU3およびバッテリECU4により、常用域Vbが、下限閾値Vt2を下回らないように、車載バッテリ9の充放電を制御することにより、常用域Vbの下限を下限閾値Vt2にすることができる。このため、水素漏れはいつ発生するかはわからないが、いつ発生したとしても、その発生した際のバッテリ電圧は、下限閾値Vt2以上であり、そのバッテリ電圧から掃気と換気を開始させれば、掃気と換気の終了の際のバッテリ電圧が、デバイス駆動最低電圧V02を下回ることはない。そして、車載バッテリ9を劣化させることなく、水素漏れ検知の際の掃気と換気を十分確実に行うことができる。なお、従来は、図3(f)に示すように、掃気・換気域Vfは、劣化保護域Vcに重ならないように、劣化保護電圧V01が下限になるように設定されていた。このため、常用域Vbの下限閾値Vt0が大きくなり、常用域Vbを狭めていた。図3(b)では、掃気・換気域Vfは、劣化保護域Vcに重なり、デバイス駆動最低電圧V02が下限になるように設定されているので、常用域Vbの下限閾値Vt2を図3(f)の下限閾値Vt0より小さくでき、常用域Vbを従来に比べて広げることができる。なお、この図3(b)も本実施形態においては、途中段階の設定である。
次に、図3(c)に示すように、図2のステップS1cで、ECU3は、下限閾値Vt1と下限閾値Vt2の大きい方を、常用域Vbの下限閾値Vt3に決定する。例えば、図3(a)の下限閾値Vt1よりも図3(b)の下限閾値Vt2の方が大きい場合は、図3(c)のように、下限閾値Vt2を下限閾値Vt3に決定する。
以上により、ステップS1の常用域Vbの下限閾値Vt3が設定される。ECU3およびバッテリECU4により、常用域Vbが、下限閾値Vt3を下回らないように、車載バッテリ9の充放電を制御することにより、後記して詳述するが、常用の走行の終了後の(通常時用の)掃気を行っても、図3(a)で説明したように車載バッテリ9を劣化させることなく掃気を十分に行うことができ、水素漏れが発生した場合のように漏れ検知時用の掃気・換気を行っても、図3(b)で説明したように車載バッテリ9を劣化させることなく掃気・換気を十分に行うことができる。
次に、図2のステップS2で、ECU3が、水素漏れ検知センサ10が水素漏れを検知した状態にあるか否か判定する。また、ECU3が、水素漏れ検知センサ10の故障につき水素濃度が不明である状態にあるか否か判定する。水素漏れを検知した状態あるいは水素濃度が不明の状態であれば(ステップS2、Yes)、ステップS5に進み、水素漏れを検知した状態でなく、水素濃度が不明の状態でなければ(ステップS2、No)、ステップS3に進む。
ステップS3に進んだということは、水素漏れ検知センサ10の水素漏れ検知により燃料電池システム2が発電停止(前記第1非常発電停止)しておらず、水素漏れ検知センサ10の故障につき水素濃度が不明であるなかで、燃料電池車両1のイグニションスイッチ(IG)が運転者によってオフされて燃料電池システム2が発電停止(前記第2非常発電停止)してもいない。
すなわち、燃料電池システム2が正常であり、運転者は燃料電池車両1を通常に走行させることができる。走行中いつ発生するかわからない水素漏れに基づいて発電停止させるために、定期的に、ステップS3で、ECU3はIGがオフされたか否かの判定を行っては、ステップS3からステップS2に戻るループが繰り返される(ステップS3、No)。そして、運転者は、走行の終わりには、燃料電池車両1の走行をやめるためにIGをオフ(OFF)する。IGのオフ(ステップS3、Yes)により、ステップS4に進む。燃料電池システム2は発電停止し、燃料電池システム2の中には、水素が滞留していることになる。
そこで、ステップS4で、通常走行後には毎回、燃料電池システム2の中の水素を掃気(システム内掃気)する。すなわち、ECU3は、エアポンプ8に対して、通常時の掃気を実施し、燃料電池システム2の中の水素を掃気(システム内掃気)する。
図3(d)に示すように、IGがオフされた際(ステップS3、Yes)の燃料電池システム2の発電停止時のバッテリ電圧Vstartは、必ず常用域Vbに属し、下限閾値Vt3以上になっている。掃気がスタートすると、バッテリ電圧は、バッテリ電圧Vstartから掃気域Veの幅に相当する電圧分降下して、掃気後の電圧Vstopで掃気が終了する。下限閾値Vt3は下限閾値Vt1以上に設定されているので、掃気後の電圧Vstopが劣化保護電圧V01未満になることはない(劣化保護域Vcに達することはない)。車載バッテリ9を劣化させることなく掃気を行うことができる。以上で掃気・換気制御方法をストップさせる。
図2のステップS5に進んだ場合は、ステップS5で、ECU3が、水素漏れ検知センサ10の水素漏れ検知による燃料電池システム2の発電停止(前記第1非常発電停止)を行い、あるいは、水素漏れ検知センサ10の故障につき水素濃度が不明であるなかで、燃料電池車両1のイグニションスイッチ(IG)が運転者によってオフされたことにより、ECU3が燃料電池システム2の発電停止(前記第2非常発電停止)を行う。
ステップS6で、ECU3は、エアポンプ8と換気用ファン7を運転制御して、漏れ検知時の掃気・換気を実施する。ステップS6の掃気・換気では、燃料電池システム2で水素漏れ等が発生し発電が停止しているので、システム内掃気とシステム外換気の両方を行う必要がある。
図3(e)に示すように、漏れ検知時のバッテリ電圧Vstartは、必ず常用域Vbに属し、下限閾値Vt3以上になっている。掃気・換気がスタートすると、バッテリ電圧は、バッテリ電圧Vstartから掃気・換気域Vfの幅に相当する電圧分降下して、掃気・換気後の電圧Vstopで掃気が終了する。下限閾値Vt3は下限閾値Vt2以上に設定されているので、掃気・換気後の電圧Vstopがデバイス駆動最低電圧V02未満になることはない。このため、掃気・換気を十分に行うことができる。
そして、図3(e)に示す例では、掃気・換気後の電圧Vstopは、劣化保護電圧V01以下になっている。劣化保護域Vc用に車載バッテリ9に蓄電されていた劣化保護電力が、放電され掃気・換気に使用されている。これは、車載バッテリ9に対する劣化保護が解除されたことを意味している。なお、劣化保護電力が放電されても、漏れ検知時の掃気・換気の頻度は前記したように極めて少ないので、車載バッテリ9を劣化させることはない。
ステップS7で、ECU3が、前記掃気・換気後の電圧Vstopが、劣化保護電圧V01以下か否か判定する。前記掃気・換気後の電圧Vstopが劣化保護電圧V01以下であれば(ステップS7、Yes)、ステップS8に進み、前記掃気・換気後の電圧Vstopが劣化保護電圧V01以下でなければ(ステップS7、No)、掃気・換気制御方法はストップし、整備士等により水素漏れ対策の燃料電池システム2に対するメンテナンスが行われる。図3(e)の例では、前記掃気・換気後の電圧Vstopが劣化保護電圧V01以下であるので、ステップS8に進むことになるが、漏れ検知時の電圧Vstartが高く常用域Vbの上部にあると、前記掃気・換気後の電圧Vstopが劣化保護電圧V01より大きい場合もある。
ステップS8で、ECU3の記憶手段3aが、劣化保護電力が出力された回数を記憶する。このためには、ステップS7でYesの場合毎に記憶されていた回数に1を足し、足された回数を新たな回数として記憶すればよい。この回数が多くなっていくと、車載バッテリ9の交換時期が早まる場合があると予想される。そこで、記憶されているこの回数をECU3を用いて読み出しこの回数に基づいて、整備士等が車載バッテリ9の交換を行えば、走行中に車載バッテリ9が劣化するのを防止することができる。そして、回数を記憶した後に、掃気・換気制御方法はストップし、水素漏れ対策の燃料電池システム2に対するメンテナンスと、必要があれば車載バッテリ9の交換が行われることになる。
本発明の実施形態に係る燃料電池車両の構成図である。 本発明の実施形態における掃気・換気制御方法のフローチャートである。 車載バッテリのバッテリ電圧に対して各用途域を示した帯グラフであり、(a)はステップS1aの通常時用の下限閾値決定の状況を示し、(b)はステップS1bの漏れ検知時用の下限閾値決定の状況を示し、(c)はステップS1cの常用域の下限閾値決定の状況を示し、(d)はステップS4の通常時の掃気の状況を示し、(e)はステップS6の漏れ検知時の掃気・換気の状況を示し、(f)は従来の常用域の下限閾値決定の状況を示す。
符号の説明
1 燃料電池車両
2 燃料電池システム
3 ECU(掃気・換気制御装置)
3a 記憶手段
4 バッテリECU
6 電圧計
7 換気用ファン
8 エアポンプ
9 車載バッテリ
10 水素漏れ検知センサ
11 希釈室
12 車室フロア
13 車体底板
14 換気エア
15 掃気エア
16 パージ水素
17 希釈排気ガス

Claims (2)

  1. 燃料電池システムと車載バッテリとを備えた燃料電池車両において、
    水素漏れ検知による前記燃料電池システムの第1非常発電停止後、あるいは、水素漏れ検知センサの故障中の前記燃料電池システムの第2非常発電停止後に、前記車載バッテリにおいて劣化防止保護のために常用時には蓄電したまま確保されている劣化保護電力を放電して掃気・換気を実行する制御を行う制御装置を備え
    前記掃気・換気は前記劣化保護電力を一部残して終了することを特徴とする燃料電池車両。
  2. 前記制御装置は、前記劣化保護電力が出力された回数を記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池車両。
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