JP2022016351A - 感染症対策システム - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、下記特許文献1には、感染者と接触した接触者に対し、警告メールを送信することで感染のおそれがあることを知らせる感染症予防システムが開示されている。
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る感染症対策システム100の構成の一例を示す図である。
感染症対策システム100は、各ユーザが利用する携帯端末10と、各ユーザを管理する管理サーバ20とを含んで構成される。各携帯端末10と管理サーバ20とは、ネットワークNを介して相互通信可能となっている。
本実施形態に係る感染症対策システム100は、ユーザの行動や、他人との接触状況、ユーザの健康状態をもとに感染症のリスクレベルを判定し、ユーザ本人や本人が所属する企業などに、リスクレベルの判定結果を速やかに通知することで感染症の拡大を抑制することを可能とする(詳細は後述)。
図2は、携帯端末10、管理サーバ20のハードウェア構成の一例を示す図である。携帯端末10及び管理サーバ20は、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)1、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置2、有線通信や無線通信などを行う通信IF(Interface)3、入力操作を受け付ける入力デバイス4、及び情報の出力を行う出力デバイス5を有する。入力デバイス4は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル、マイク等である。出力デバイス5は、例えば、ディスプレイ(画面)及び/又はスピーカ等である。
携帯端末10は、記憶部110と、制御部120と、操作部130と、表示部140と、近距離無線通信部150と、接触データ取得部160と、行動データ取得部170と、ヘルスケアデータ取得部180と、通信部190とを含む。
行動データ取得部170は、携帯端末10に搭載されているGPS(Global Positioning System)機能や加速度センサ、画像センサ(いずれも図示略)などを利用して、当該携帯端末10を利用するユーザの位置や行動内容などを含む行動履歴をあらわす行動データを取得する。
ヘルスケアデータ取得部180は、ユーザによって入力される体温データ、問診データといった健康状態をあらわす情報を、ヘルスケアデータとして取得する。
ユーザは、入力画面G1に従って、自身の体温データ(例えば、36.5℃など)D1を入力するとともに、自身の体調をあらわす問診データ(例えば、体がだるいか、息切れがあるか、咳がでるかなど)D2をタップ入力する。なお、携帯端末10に検温機能が搭載されている場合には、検温機能を使って自動で体温を測定し入力してもよい。
管理サーバ20は、記憶部210と、制御部220と、通信部230と、判定部240と、出力部250とを含む。
図6に示すように、基準テーブルTA1には、判定基準と、4段階の感染症のリスクレベルとが対応づけて登録されている。図6を例に説明すると、判定部240は、「発熱がなく、体調に異常が認められない場合」には、最もリスクレベルが低い「リスクレベル0(健常者)」と判定する。一方、判定部240は、「発熱があるものの、体調の異常は軽度であり、かつ、過去〇×日の間に感染者集団(クラスター)が発生した場所にいなかった場合」には、「リスクレベル1(リスク・ロー・ユーザ)」と判定する。また、判定部240は、「37.5℃以上の発熱が継続するとともに、体調に重度の異常が認められ、かつ、過去×〇日の間に感染者と接触している場合」には、「リスクレベル2(リスク・ハイ・ユーザ)」と判定する。さらに、判定部240は、「PCR検査によって陽性が認められた場合」には、最もリスクレベルが高い「リスクレベル3(感染者)」と判定する。
(1)第1態様
図9は、各携帯端末10の制御部120が接触トレースアプリAP1を起動することで実行される接触トレース方法の第1態様を示す説明図である。
以下の説明では、4人のユーザA~Dの間で接触が行われ、最終的にユーザAが感染症に感染したことが判明した場合を想定する。また、ユーザA~Dのそれぞれの携帯端末10において、自カプセル情報1~4が生成・格納されているものとする。
他のユーザの携帯端末10は、管理サーバ20からユーザAの感染カプセル情報を受け取ると、受け取った感染カプセル情報と、記憶部110に格納されているカプセル情報とを比較することで、他のユーザの接触状況を判定する。
ユーザBの携帯端末10には、ユーザAを特定する履歴カプセル情報1が格納されている。ここで、ユーザAは、ユーザBが直接カプセル情報を交換したユーザであることから、ユーザBの携帯端末10は、ユーザBは直接接触者であると判断し、判断結果をディスプレイ(表示装置)に出力する。一例として、ユーザBは「直接接触者」である旨のメッセージとともに、「出社停止」を促すメッセージをディスプレイに表示する(A4参照)。
ユーザCの携帯端末10にも、ユーザAを特定する履歴カプセル情報1が格納されている。しかしながら、ユーザAは、ユーザCが直接カプセル情報を交換したユーザではなく、ユーザBとのカプセル情報の交換を介して、間接的に接触してカプセル情報を得たユーザである。よって、ユーザCの携帯端末10は、ユーザCは間接接触者であると判断し、判断結果をディスプレイに出力する。一例として、ユーザCは「間接接触者」である旨のメッセージとともに、「経過観察」を促すメッセージをディスプレイに表示する(A5参照)。
ユーザDの携帯端末10には、ユーザAを特定する履歴カプセル情報1は格納されていない。よって、ユーザDの携帯端末10は、ユーザDは非接触者であると判断し、判断結果をディスプレイに表示する。一例として、ユーザDは「非接触者」である旨のメッセージとともに、「通常勤務」を促すメッセージをディスプレイに表示する(A6参照)。
図10は、各携帯端末10の制御部120が接触トレースアプリAP1を起動することで実行される接触トレース方法の第2態様を示す説明図である。
なお、図10では、5人のユーザA~Eの間で接触が行われ、最終的にユーザA及びユーザEが感染症に感染したことが判明した場合を想定する。また、ユーザA~Eのそれぞれの携帯端末10において、自カプセル情報1~5が生成・格納されているものとする。
他のユーザの携帯端末10は、管理サーバ20からユーザA及びユーザEの感染カプセル情報を受け取ると、受け取った感染カプセル情報と、記憶部110に格納されているカプセル情報とを比較することで、他のユーザの接触状況を判定する。
ユーザBの携帯端末10には、ユーザAを特定する履歴カプセル情報1が格納されている。ここで、ユーザAは、ユーザBが直接カプセル情報を交換したユーザであることから、ユーザBの携帯端末10は、ユーザBは直接接触者であると判断し、判断結果をディスプレイに出力する。
ユーザCの携帯端末10にも、ユーザAを特定する履歴カプセル情報1が格納されている。しかしながら、ユーザAは、ユーザCが直接カプセル情報を交換したユーザではなく、ユーザBとのカプセル情報の交換を介して、間接的に接触してカプセル情報を得たユーザである。よって、ユーザCの携帯端末10は、ユーザCは間接接触者であると判断し、判断結果をディスプレイに出力する。
ユーザDの携帯端末10には、ユーザAを特定する履歴カプセル情報1とともに、ユーザEを特定する履歴カプセル情報5が格納されている。そして、ユーザA及びユーザEは、いずれもユーザDが直接カプセル情報を交換したユーザであることから、ユーザDの携帯端末10は、ユーザDは複数の感染者と接触したクラスター接触者(複数回、感染者との接触が確認された接触者)であると判断し、判断結果をディスプレイに出力する。
また、カプセル情報を管理サーバ20に送信するタイミングは、感染報告を行う場合に限る趣旨ではない。感染報告とは異なるタイミング、例えばユーザ自身の体調が悪くなった場合やユーザが希望する場合など、ユーザが任意のタイミングでカプセル情報を管理サーバ20に送信してもよい。
また、所定以上のリスクレベル(例えば、リスクレベル2以上)が認められたユーザ(以下、リスクユーザ)については、当該ユーザが所属する企業に知らせるだけではなく、他の企業に周知するようにしてもよい。一例として、管理サーバ20は、リスクユーザの接触データ、行動データ、ヘルスケアデータの少なくともいずれかのデータを、他の企業のコンピュータに送信する。これにより、リスクユーザの存在を他の企業に周知し、感染症の拡大を抑制するようにしてもよい。
<応用例1>
上述した本実施形態では、ユーザの行動や、他人との接触状況、ユーザの健康状態をもとに感染症のリスクレベルを判定する場合について説明した。
これに対し、応用例1では、ユーザが過去に接触した他のユーザ(すなわち、接触ユーザ)の健康状態に基づき、ユーザ本人の健康リスクを判断する場合について説明する。
図11に示す管理サーバ20は、健康リスク基準テーブルTA2、特定部260、判断部270、通知部280を具備する点を除けば、図5に示す管理サーバ20と同様であるため、対応する部分には同一符号を付し、詳細な説明は割愛する。
判断部270は、特定部260によって特定された接触ユーザのヘルスケアデータと、記憶部210に格納されている健康リスク基準テーブル(健康リスク基準情報)TA2とに基づき、ユーザの健康リスクを判断する。
図12に示すように、健康リスク基準テーブルTA2には、判断基準と、m段階(ここでは、m=4)の健康リスクレベルとが対応づけて登録されている。具体的に説明すると、判断部270は、例えば「過去〇×日以内に、3人以上の接触ユーザの健康状態(以下、体調)の悪化が認められ、かつ、体調の悪化が所定日数以上継続している場合」には、この後にユーザの体調が悪化する可能性が高いと考えられることから、「健康リスクレベル3(予想)」と判断する。また、判断部270は、「過去△□以内に、3人未満の接触ユーザの体調の悪化が認められ、かつ、体調の悪化が継続している場合」には、この後にユーザの体調が悪化することが多少懸念されることから、「健康リスクレベル2(予想)」と判断する。
図13のパターンAに示すように、感染者から感染報告があった場合に、当該感染者と接触した各ユーザの感染リスクを判定する方法では、すでに各ユーザの体調が大きく悪化していることが懸念される。
特定部260は、体調リスクの判断対象となるユーザの接触データに基づき、過去一定期間内に当該ユーザと接触した他のユーザ(すなわち、接触ユーザ)を特定する(ステップS1)。
通知部280は、ユーザの健康リスクレベルの判断結果を、ユーザが所属する企業などのコンピュータや、ユーザの携帯端末10に通知し(ステップS4)、処理を終了する。
上述した本実施形態では、携帯端末10を所持するユーザ同士の接触を検知する場合について説明したが、これに限る趣旨ではない。例えば、ビーコン端末を所持するユーザと携帯端末10を所持するユーザの接触を検知する場合にも適用可能である。
ビーコン端末30は、例えばBLE(Bluetooth Low Energy)を利用した端末であり、自端末を識別するタグ識別情報を含めてビーコン信号を発信する。携帯端末(受信部)10は、ビーコン端末30から発信されるビーコン信号を受信することで、ビーコン端末30を検知する。
(前提条件(図16のA参照))
・ユーザA~Cは、ビーコン端末30を所持し、10:00~11:00の時間帯において個室1の固定席に滞在。
・ユーザDは、ビーコン端末30を所持し、10:00~11:0の時間帯において個室2の固定席に滞在。
・ユーザXは、携帯端末10を所持し、10:00~10:30の時間帯において個室1を巡回し、ユーザA、Bと接触した後、個室2へ移動し、10:30~11:00の時間帯においてユーザDと接触。
・ユーザYは、携帯端末10を所持し、10:00~11:00の時間帯において個室1を巡回し、ユーザB、Cと接触。
・後にユーザAから感染症の感染報告あり。
このように、携帯端末10だけでなくビーコン端末30との接触も検知可能とすることで、システム全体の消費電力量を抑えることが可能となる。
また、以上説明した各実施形態及び応用例において、「部」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や装置が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」や装置の機能が1つの物理的手段や装置により実現されても良い。
Claims (10)
- 他人との接触状況をあらわす接触データを受信する第1受信部と、
ユーザの健康状態をあらわすヘルスケアデータを受信する第2受信部と、
ユーザの健康状態のリスクレベルを判定するための健康リスク基準情報を記憶する第1記憶部と、
前記接触データに基づき、過去一定期間内に前記ユーザと接触した接触ユーザを特定する特定部と、
前記接触ユーザのヘルスケアデータと、前記健康リスク基準情報とに基づき、前記ユーザの健康リスクを判断する判断部と、
前記判断の結果を、前記ユーザに通知する通知部と
を具備する感染症対策システム。 - 前記ユーザの行動履歴をあらわす行動データを受信する第3受信部と、
感染症のリスクレベルを判定するための感染症リスク基準情報を記憶する第2記憶部と、
前記接触データと、前記行動データと、前記ヘルスケアデータと、前記感染症リスク基準情報とに基づき、前記ユーザの前記感染症のリスクレベルを判定する判定部と、
前記判定の結果を出力する出力部とをさらに具備する、請求項1に記載の感染症対策システム。 - 前記出力部は、前記ユーザの携帯端末に、当該ユーザのリスクレベルを色分けして表示する、請求項2に記載の感染症対策システム。
- 前記出力部は、さらに、前記ユーザの携帯端末に、当該ユーザのリスクレベルに応じた行動指針をあらわす指針情報を表示する、請求項3に記載の感染症対策システム。
- 子端末である複数のタグ端末と、親端末である複数の携帯端末と、各タグ端末及び各携帯端末を管理する管理サーバとを備えた感染症対策システムであって、
前記各タグ端末は、
当該タグ端末を識別するための子端末識別情報を含むビーコン信号を発信する発信部を備え、
前記各携帯端末は、
前記タグ端末から前記ビーコン信号を受信する受信部と、
当該携帯端末を識別するための親端末識別情報と、前記ビーコン信号に含まれる子端末識別情報と、前記ビーコン信号の受信日時をあらわす受信日時情報とを含む接触データを、前記管理サーバに送信する送信部とを備え、
前記管理サーバは、
前記各携帯端末から送信される接触データを受信する受信部と、
前記各携帯端末から送信される接触データに基づき、前記各携帯端末を利用する各ユーザと前記各タグ端末を利用する各ユーザとの接触状況を検知する検知部と
を具備する、感染症対策システム。 - 前記検知部は、前記各携帯端末から送信される接触データを比較することで、同一時間帯において、複数の携帯端末が同一のタグ端末と接触していることが判明した場合には、前記複数の携帯端末の接触データを結合して結合リストを生成する、請求項5に記載の感染症対策システム。
- 他人との接触状況をあらわす接触データを受信する第1受信部と、
企業に属する各ユーザの行動履歴をあらわす行動データを受信する第2受信部と、
前記各ユーザの健康状態をあらわすヘルスケアデータを受信する第3受信部と、
感染症のリスクレベルを判定するための基準情報を記憶する記憶部と、
前記接触データと、前記行動データと、前記ヘルスケアデータと、前記基準情報とに基づき、前記各ユーザの前記感染症のリスクレベルを判定する判定部と、
前記判定の結果を出力する出力部とを具備し、
前記出力部は、前記各ユーザの携帯端末に、当該各ユーザのリスクレベルに応じた行動指針をあらわす指針情報を表示する一方、前記企業のコンピュータに、リスクレベルごとの前記各ユーザの割合を表示する、感染症対策システム。 - 前記出力部は、前記ユーザの携帯端末に、当該ユーザのリスクレベルを色分けして表示する、請求項7に記載の感染症対策システム。
- 前記感染症のリスクレベルは、複数存在し、
前記出力部は、前記感染症の各リスクレベルの変動履歴に基づき、リスクレベルの変動を予想し、予想した結果を前記企業のコンピュータに表示する、請求項7または8に記載の感染症対策システム。 - 前記各受信部は、前記ユーザの許諾が得られた場合に、それぞれ前記接触データ、前記行動データ、前記ヘルスケアデータを受信する、請求項7から9のいずれか一項に記載の感染症対策システム。
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