JP2022015497A - ウェーハを吸引保持するチャックテーブル、及びウェーハのハーフカット方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】切削装置を用いてウェーハをハーフカットする場合に、切削溝の深さを均一にする。【解決手段】ウェーハを加工する加工装置1に配置され、円形の吸引面300を吸引源39に連通させ吸引面300でウェーハを吸引保持するチャックテーブル3であって、ウェーハの外周部分を僅かに環状にはみ出させてウェーハの中央部分を吸引する吸引面300を有するポーラス板30と、吸引面300を露出させポーラス板30を収容し吸引面300と面一の環状上面310を有する枠体31と、吸引面300と環状上面310との間に形成される凹部32と、凹部32に配置され吸引面300に吸引保持されたウェーハの外周部分の下面または側面に接触して吸引面300の外周をシールするリング状のシール部34と、を備えるチャックテーブル3。【選択図】図2

Description

本発明は、ウェーハを吸引保持するチャックテーブル、及びウェーハに切削溝を形成するハーフカット方法に関する。
切削装置(例えば、特許文献1参照)は、表面に複数のデバイスを形成しデバイスとデバイスとの間にストリートが形成されたウェーハをチャックテーブルに吸引保持させ、ストリートに沿って切削ブレードを切り込ませてウェーハを分割して複数のチップの形成を可能にしている。
チップの裏面にできるチッピングを小さくする等の目的でウェーハの厚みより小さい切り込み深さでウェーハの表面から切削ブレードを切り込ませ、切削ブレードの切削送り方向にウェーハを移動させ、ウェーハを切断しない所定の深さの切削溝(ハーフカット溝)を形成し、その後、デバイスが形成された表面にテープを貼着し、該テープ側を保持してウェーハの裏面を回転する研削砥石で研削することで、所定の厚みのチップを形成する加工方法がある。該加工方法は、Dicing Before Grinding(所謂、DBG)と呼ばれている。
特開2018-137330号公報
DBGにおいて、ウェーハの裏面を研削する研削加工は、切削溝(ハーフカット溝)に達しない粗研削をした後に、砥粒径が小さい仕上げ砥石を用いて切削溝に達する仕上げ研削をしてウェーハをチップに分割することでチッピングを小さくしている。この切削溝内に切削屑が付着しないように、先に説明した切削を行う切削装置は、切削溝、及び切削ブレードに切削水を供給する切削水ノズルを備えている。この切削水ノズルから噴射される切削水の勢いによって切削溝内に発生する切削屑を洗浄除去している。
しかし、切削水ノズルから噴射される切削水の勢いによってウェーハの外周部分が浮き上がり、外周部分の切削溝の深さが深くなるという現象が発生する。切削溝が深くなると、その後、裏面を大きな砥粒の粗研削砥石で粗研削している際に、粗研削砥石が切削溝に到達してしまい大きなチッピングを発生させてしまうという問題がある。
よって、切削装置を用いてウェーハをハーフカットする場合には、切削溝(ハーフカット溝)の深さを均一にするという解決すべき課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、ウェーハを加工する加工装置に配置され、円形の吸引面を吸引源に連通させ該吸引面でウェーハを吸引保持するチャックテーブルであって、ウェーハの外周部分を僅かに環状にはみ出させてウェーハの中央部分を吸引する該吸引面を有するポーラス板と、該吸引面を露出させ該ポーラス板を収容し該吸引面と面一の環状上面を有する枠体と、該吸引面と該環状上面との間に形成される凹部と、該凹部に配置され該吸引面に吸引保持されたウェーハの外周部分の下面または側面に接触して該吸引面の外周をシールするリング状のシール部と、を備えるチャックテーブルである。
前記シール部は、中空でリング状の中空リング弾性部材であると好ましい。
本発明に係るチャックテーブルは、前記シール部と前記ポーラス板の側面との間で該凹部の底面に形成された開口と、該開口を吸引源に連通させる外周吸引路と、を備えると好ましい。
本発明に係るチャックテーブルは、前記シール部に代えて、前記凹部にリング状に複数配置され前記吸引面に吸引保持されたウェーハの外周部分の下面を吸引する吸盤を備え、前記枠体は該吸盤を吸引源に連通させる吸盤連通路を備えると好ましい。
本発明に係るチャックテーブルは、前記中空リング弾性部材は、ウェーハの外周部分の下面に接触する部分にリング状に配置される上開口と、リング内部を吸引源に連通させる下開口とを備え、該下開口を吸引源に連通させるリング吸引路を備えると好ましい。
また、上記課題を解決するための本発明は、チャックテーブルの前記吸引面にウェーハを吸引保持させ、切削ブレードでウェーハにウェーハを切断しない所定の深さの切削溝を形成するハーフカット方法であって、吸引源に連通する該吸引面でウェーハを吸引保持させると共に前記シール部をウェーハに接触させ該シール部を該吸引面と面一にさせる保持工程と、該吸引面に吸引保持されたウェーハの上面より所定の距離下に該切削ブレードの先端を位置づけ、該切削ブレードとウェーハとを相対的に切削送り方向に移動させ切削溝を形成する切削工程と、からなるハーフカット方法である。
ウェーハを加工する加工装置に配置され、円形の吸引面を吸引源に連通させ吸引面でウェーハを吸引保持する本発明に係るチャックテーブルは、ウェーハの外周部分を僅かに環状にはみ出させてウェーハの中央部分を吸引する吸引面を有するポーラス板と、吸引面を露出させポーラス板を収容し吸引面と面一の環状上面を有する枠体と、吸引面と環状上面との間に形成される凹部と、凹部に配置され吸引面に吸引保持されたウェーハの外周部分の下面または側面に接触して吸引面の外周をシールするリング状のシール部と、を備えることで、切削水ノズルから噴射する切削水の勢いでウェーハの外周部分が浮き上がってしまうことを防止でき、切削溝(例えば、ハーフカット溝)の深さを均一にすることができる。また、例えばハーフカット切削の際に、吸引力によってポーラス板の外周から加工屑が吸引されるのをシール部で防ぐことが可能となる。
シール部は、中空でリング状の中空リング弾性部材であることで、ウェーハの外周部分に押しつぶされた状態となり、吸引面のバキュームリーク、及び切削水ノズルから噴射する切削水の勢いでウェーハの外周部分が浮き上がってしまうことを防ぎ、かつ、ポーラス板の加工屑の吸引を防ぐことが可能となる。
本発明に係るチャックテーブルは、シール部とポーラス板の側面との間で凹部の底面に形成された開口と、開口を吸引源に連通させる外周吸引路と、を備えることで、開口に伝達された吸引力によってウェーハの外周部分を強く吸引して、ウェーハによってシール部を押しつぶしつつウェーハの外周部分の下面、吸引面、及びシール部を面一にし、吸引面のバキュームリーク、及び切削水ノズルから噴射する切削水の勢いでウェーハの外周部分が浮き上がってしまうことを防ぎ、かつ、ポーラス板の加工屑の吸引を防ぐことが可能となる。
本発明に係るチャックテーブルは、前記シール部に代えて、凹部にリング状に複数配置され吸引面に吸引保持されたウェーハの外周部分の下面を吸引する吸盤を備え、枠体は吸盤を吸引源に連通させる吸盤連通路を備えることで、吸盤に伝達された吸引力によってウェーハの外周部分を強く吸引して、ウェーハによって吸盤を押しつぶしてウェーハの外周部分の下面、吸引面、及び吸盤を面一にし、吸引面のバキュームリークを防いで、噴射された切削水の勢いによってウェーハの外周部分が浮き上がってしまうことを防止できる。
前記中空リング弾性部材は、ウェーハの外周部分の下面に接触する部分にリング状に配置される上開口と、リング内部を吸引源に連通させる下開口とを備え、例えば枠体は下開口を吸引源に連通させるリング吸引路を備えることで、上開口に伝達された吸引力によってウェーハの外周部分を強く吸引して、ウェーハによって中空リング弾性部材を押しつぶしてウェーハの外周部分の下面、中空リング弾性部材、及び吸引面を面一にして、吸引面のバキュームリーク、及び切削水ノズルから噴射する切削水の勢いでウェーハの外周部分が浮き上がってしまうことを防止できる。
また上記チャックテーブルの吸引面にウェーハを吸引保持させ、切削ブレードでウェーハにウェーハを切断しない所定の深さの切削溝を形成する本発明に係るハーフカット方法は、吸引源に連通する吸引面でウェーハを吸引保持させると共にシール部をウェーハに接触させシール部を吸引面と面一にさせる保持工程と、吸引面に吸引保持されたウェーハの上面より所定の距離下に切削ブレードの先端を位置づけ、切削ブレードとウェーハとを相対的に切削送り方向に移動させ切削溝を形成する切削工程と、からなることで、切削水ノズルから噴射する切削水の勢いでウェーハの外周部分が浮き上がることを防止でき、切削溝(ハーフカット溝)の深さを均一にすることができる。また、ハーフカット切削の際に、吸引力によってポーラス板の外周から加工屑が吸引されるのをシール部で防ぐことが可能となる。
本発明に係るチャックテーブルを備える加工装置(切削装置)の一例を示す斜視図である。 実施形態1のシール部を備えるチャックテーブルの断面図である。 実施形態1のシール部を拡大して説明する断面図である。 実施形態1のシール部を備えるチャックテーブルを用いたウェーハの保持工程を拡大して説明する断面図である。 実施形態2のシール部を備えるチャックテーブルの断面図である。 実施形態2のシール部を拡大して説明する断面図である。 実施形態2のシール部を備えるチャックテーブルを用いたウェーハの保持工程を拡大して説明する断面図である。 シール部、凹部の底面に形成された開口、及び外周吸引路を備えるチャックテーブルの断面図である。 シール部、開口、及び外周吸引路を拡大して説明する断面図である。 シール部、凹部の底面に形成された開口、及び外周吸引路を備えるチャックテーブルを用いたウェーハの保持工程を拡大して説明する断面図である。 吸盤、及び吸盤連通路を備えるチャックテーブルの断面図である。 吸盤、及び吸盤連通路を拡大して説明する断面図である。 吸盤、及び吸盤連通路を備えるチャックテーブルを用いたウェーハの保持工程を拡大して説明する断面図である。 実施形態5のシール部を備えるチャックテーブルの断面図である。 実施形態5のシール部を拡大して説明する断面図である。 実施形態5のシール部を備えるチャックテーブルを用いたウェーハの保持工程を拡大して説明する断面図である。 チャックテーブルで吸引保持されたウェーハを切削手段によってハーフカットしている状態を説明する断面図である。 ウェーハの切削においてチャックテーブルがもたらす有利な効果を説明するための断面図である。
図1に示す加工装置1は、例えば、本発明に係るチャックテーブル3に吸引保持されたウェーハ9に対して、切削手段17の切削ブレード173を回転させ切り込ませて切削加工を施す装置である。なお、加工装置1は、ウェーハ9をデュアルダイシング(2軸同時切削)可能な型のものであってもよい。なお、チャックテーブル3が配設される加工装置は、切削装置に限定されず、研削装置、又はエッジトリミング装置等であってもよい。
図1に示すウェーハ9は、例えば、シリコンを母材とする外形が円形の半導体ウェーハであり、図1において上側(+Z方向側)を向いている表面91(以下、上面91とする)には、直交差する複数の分割予定ライン910が形成されており、分割予定ライン910によって格子状に区画された各領域にはIC等のデバイス911がそれぞれ形成されている。図1において下側を向いているウェーハ9の下面90を裏面とする。なお、ウェーハ9はシリコン以外にガリウムヒ素、サファイア、セラミックス、樹脂、窒化ガリウム又はシリコンカーバイド等で構成されていてもよい。そして、ウェーハ9は、上面91側から切削ブレード173が切り込まれる。
ウェーハ9は、例えば、外周縁が面取り加工されており断面が略円弧状の面取り部が形成されている。
加工装置1の基台10上には、切削送り方向(X軸方向)にチャックテーブル3を往復移動させる切削送り手段11が配設されている。切削送り手段11は、X軸方向の軸心を有するボールネジ110と、ボールネジ110と平行に配設された一対のガイドレール111と、ボールネジ110を回動させるモータ112と、内部のナットがボールネジ110に螺合し底部がガイドレール111に摺接する可動板113とから構成される。そして、モータ112がボールネジ110を回動させると、これに伴い可動板113がガイドレール111にガイドされてX軸方向に移動し、可動板113上に回転手段119を介して配設されたチャックテーブル3がX軸方向に移動する。
基台10上の後方側(+X方向側)には、門型コラム100が切削送り手段11を跨ぐように立設されている。門型コラム100の前面には、X軸方向に水平面内において直交するY軸方向に切削手段17を往復移動させる割り出し送り手段12が配設されている。割り出し送り手段12は、Y軸方向の軸心を有するボールネジ120と、ボールネジ120と平行に配設された一対のガイドレール121と、ボールネジ120を回動させるモータ122と、内部のナットがボールネジ120に螺合し側部がガイドレール121に摺接する可動板123とから構成される。そして、モータ122がボールネジ120を回動させると、これに伴い可動板123がガイドレール121にガイドされてY軸方向に移動し、可動板123上に切込み送り手段16を介して配設された切削手段17がY軸方向に割り出し送りされる。
可動板123上には、X軸方向及びY軸方向に対して直交するZ軸方向(鉛直方向)に切削手段17を往復移動させる切込み送り手段16が配設されている。切込み送り手段16は、Z軸方向の軸心を有するボールネジ160と、ボールネジ160と平行に配設された一対のガイドレール161と、ボールネジ160を回動させるモータ162と、内部のナットがボールネジ160に螺合し側部がガイドレール161に摺接する支持部材163とから構成される。そして、モータ162がボールネジ160を回動させると、これに伴い支持部材163がガイドレール161にガイドされてZ軸方向に移動し、支持部材163が支持する切削手段17がZ軸方向に切込み送りされる。
切削手段17は、軸方向がY軸方向である回転軸170と、支持部材163の下端に固定され回転軸170を回転可能に支持するハウジング171と、回転軸170を回転させる図示しないモータと、回転軸170に装着される円環状の切削ブレード173とを備えており、図示しないモータが回転軸170を回転駆動することに伴って切削ブレード173も高速で回転する。
ハウジング171の側面には、ウェーハ9の切削すべき位置(分割予定ライン910)を撮像して検出するためのアライメント手段13が配設されている。アライメント手段13は、照明手段と、ウェーハ9からの反射光を捕らえる光学系、および撮像素子(CCD)等で構成されたカメラ130とを備えており、カメラ130により取得した画像に基づき、パターンマッチング等の画像処理によってウェーハ9の上面91の分割予定ライン910を検出することができる。
切削手段17は、例えば、切削ブレード173をカバーするブレードカバー179を備えている。ブレードカバー179は、その略中央部に切削ブレード173を取り付けるための開口部を備えており、ハウジング171に装着されることで、開口部に切削ブレード173を位置付け、切削ブレード173を上方から覆うことができる。
ブレードカバー179の-X方向側の側面には、径方向ノズル支持ブロック150が配設されており、径方向ノズル支持ブロック150には、切削ブレード173の径方向外側から切削ブレード173とチャックテーブル3に吸引保持されたウェーハ9との接触部位(加工点)に向かって切削水を噴射する切削水ノズルである径方向ノズル151が、例えば一本配設されている。切削ブレード173の厚み方向の中心に噴射口を合わせるように配設された径方向ノズル151には、継手や樹脂チューブ等を介して純水等を送出可能な切削水供給源159が連通している。径方向ノズル151から該加工点に供給される切削水は、主にウェーハ9に形成される切削溝内に発生する切削屑を洗浄除去する。
ブレードカバー179の+X方向側の側面には、冷却水ノズル支持ブロック153が配設されており、冷却水ノズル支持ブロック153は、Y軸方向側から見て略L字形状の一対の冷却水ノズル154を支持している。一対の冷却水ノズル154は、冷却水ノズル支持ブロック153内を通り下方に延びた後、切削ブレード173の下部を挟むようにして-X方向側に互いに平行に延びている。一対の冷却水ノズル154のそれぞれの上端は、切削水供給源159に連通している。一対の冷却水ノズル154は切削ブレード173の側面に向く複数の噴射口を備えており、噴射口から噴射される切削水によって、切削ブレード173は冷却及び洗浄される。一対に冷却水ノズル154は、例えば、平面視で、切削ブレード173を対称軸としてY軸方向に互いに対称に配置されている。
加工装置1には、円形の吸引面300を真空発生装置又はエジェクター機構等の吸引源39(図2参照)に連通させ吸引面300でウェーハ9を吸引保持するチャックテーブル3を備えている。図2に示すように、チャックテーブル3は、ウェーハ9の外周部分904を僅かに環状にはみ出させてウェーハ9の中央部分903を吸引する吸引面300を有するポーラス板30と、吸引面300を露出させポーラス板30を収容し吸引面300と面一の環状上面310を有する枠体31と、吸引面300と環状上面310との間に形成される凹部32と、凹部32に配置され吸引面300に吸引保持されたウェーハ9の外周部分904の下面90又は側面(面取り部)に接触して吸引面300の外周をシールするリング状のシール部と、を備える。
ポーラス板30は、例えば、多孔質部材であるポーラスセラミックス、ポーラスメタル、多孔質ポリテトラフルオロエチレン、又はポーラスカーボン等で構成されており、その外形が円形状であり、その上面である吸引面300は、平坦面となっている。吸引面300の直径は、ウェーハ9の直径よりも僅かに小径となっている。
枠体31は、例えば、ステンレス、若しくはアルミニウム合金、又はセラミックス等で構成されており、その外形が平面視円形に形成されている。枠体31の上面の外周側には所定の高さの環状壁312が立設されており、環状壁312の内側の領域はポーラス板30が収容される収容部314となっている。収容部314の直径は、例えば、ポーラス板30の直径よりも僅かに小さく設定されており、収容部314にポーラス板30が嵌合可能となっており、収容部314の底面に塗られた接着剤によってポーラス板30と枠体31とは一体になっている。枠体31の直径は、ウェーハ9の直径よりも大径となっている。また、環状壁312の上面である環状上面310は平坦面となっており、吸引面300と面一となっている。
図1に示すように、チャックテーブル3の下面には、スピンドル及びモータ等からなる回転手段119が連結されており、チャックテーブル3は、回転手段119によりZ軸方向の回転軸回りに回転可能となっている。
図2に示すように、枠体31の収容部314の底面には、例えば、枠体31の回転中心を中心とする同心円状に形成された複数の円環状の吸引用の溝3144と、円環状の溝3144から周方向に均等に環状吸引溝3144同士を連結するように放射状に延びる図示しない連結溝とが形成されている。そして、円環状の溝3144及び連結溝は吸引源39に連通している。吸引源39が生み出す吸引力は、溝3144、連結溝、及びポーラス板30の細孔を通り吸引面300に伝達される。
図2、3に示す吸引面300と環状上面310との間に形成される凹部32は、平面視円環状の所定の深さの溝である。
凹部32に配置されたリング状のシール部は、複数の実施形態がある。以下に、実施形態1のシール部について説明する。
(実施形態1のシール部)
図2、3に示す実施形態1のシール部34は、ゴム等の変形可能な弾性部材を平面視リング状に形成したものであり、その直径が凹部32内でシール部34が変形可能な大きさに設定されている。シール部34は、凹部32の底面にその下端が接着固定されており、その上端側は例えば斜め上方外側に徐々に拡径した接触変形部340となっている。シール部34の接触変形部340近傍の外側面は、例えば、断面視R状に内側に向かってえぐれており、接触変形部340がより柔軟に変形しやすいようになっている。変形していない状態の接触変形部340は、面一な吸引面300及び環状上面310よりも少しだけ高い位置に位置している。
以下に、図1に示すウェーハ9を、加工装置1を用いて本発明に係るハーフカット方法を実施して切削する場合の加工装置1の動作及び各工程について説明する。
(1)保持工程
図1、2に示すチャックテーブル3は、吸引源39が生み出す吸引力が、溝3144、連結溝、及びポーラス板30の細孔を通り吸引面300に伝達された状態になっている。まず、図2に示すように、チャックテーブル3の中心とウェーハ9の中心とが略合致するように、ウェーハ9はデバイス911(図1参照)が形成された上面91を上に向けた状態で吸引面300上に載置される。そして、図4に示すように、ウェーハ9の中央部分903の下面90が吸引面300によって吸引保持されるとともに、-Z方向に引き寄せられるウェーハ9の外周部分904の下面90がシール部34の接触変形部340を下方に押していく。接触変形部340が下面90にならって変形しつつ、吸引面300及び環状上面310と面一となった状態で、凹部32の少なくともシール部34よりも内側の空間がシール部34とウェーハ9とにより密閉されて吸引面300からのバキュームリークが無い状態に吸引面300の外周がシーリングされる。また、例えば、ウェーハ9の外周縁である面取り加工され断面が略円弧状の面取り部との境付近の下面90が少しだけ環状上面310に接した状態になる。
なお、外周部分904の側面である面取り部に接触変形部340を接触させてもよい。
(実施形態2のシール部)
図4に示す実施形態1のシール部34に代えて、チャックテーブル3は、以下に説明する図5~図7に示す実施形態2のシール部35を備えていてもよい。実施形態2のシール部35は、ゴム等で形成された中空で平面視リング状の中空リング弾性部材である。図6に示す変形していない状態のシール部35の断面のリング外径(管径)は、シール部35の上部側が凹部32から一部はみ出し、シール部35が凹部32内で変形可能な大きさに設定されている。なお、シール部35の断面は、円環状となっているが、楕円環状となっていてもよい。
シール部35を備え吸引面300に吸引力が伝達された状態のチャックテーブル3を用いた保持工程では、先に説明したようにウェーハ9が上面91を上に向けた状態で吸引面300上に載置され、図7に示すように、ウェーハ9の中央部分903の下面90が吸引面300によって吸引保持されるとともに、ウェーハ9の外周部分904の下面90が、シール部35の凹部32から上方にはみ出している部分に接触し下方に押していく。図7に示すように、シール部35が押圧されて変形しつつ、吸引面300及び環状上面310と面一となった状態で、少なくとも凹部32のシール部35よりも内側の空間がシール部35とウェーハ9とにより密閉されて吸引面300からのバキュームリークが無い状態に吸引面300の外周がシーリングされる。また、例えば、ウェーハ9の外周縁である断面視略円弧状の面取り部との境付近の下面90が少しだけ環状上面310に接した状態になる。
(実施形態3:シール部、開口、及び外周吸引路を備えるチャックテーブル)
チャックテーブル3は、例えば、図8、図9、図10に示すように、シール部34とポーラス板30の外側面との間で凹部32の底面に形成された開口360と、開口360を吸引源39に連通させる外周吸引路361と、を備えていてもよい。開口360は、凹部32の底面のシール部34よりも内側となる領域に形成されている。例えば、開口360は、チャックテーブル3の周方向に等間隔を空けて複数形成されているが、1つであってもよい。上端側が開口360に連通し枠体31内部を通る外周吸引路361は、その下端側が、枠体31の下面(又は側面)に開口しており、樹脂チューブ等を介して吸引源39に連通している。
図10に示すチャックテーブル3を用いた保持工程では、先に説明したようにウェーハ9が上面91を上に向けた状態で吸引面300上に載置され、ウェーハ9の中央部分903の下面90が吸引面300によって吸引保持されるとともに、ウェーハ9の外周部分904の下面90がシール部34の凹部32から上方にはみ出している接触変形部340に接触し下方に押していく。また、吸引源39の生み出す吸引力が、外周吸引路361を通り開口360に強く伝達されて、凹部32のシール部34よりも内側の空間の空気が吸引され、該空間上に位置する外周部分904の下面90が強く下方に引き寄せられる。そして、シール部34が押圧されて変形しつつ、吸引面300及び環状上面310と面一となった状態で、凹部32の少なくともシール部34よりも内側の空間がシール部34とウェーハ9とにより密閉されて吸引面300からのバキュームリークが無い状態に吸引面300の外周がシーリングされる。また、例えば、ウェーハ9の外周縁である面取り部との境付近の下面90が少しだけ環状上面310に接した状態になる。
(実施形態4:吸盤、及び吸盤連通路を備えるチャックテーブル)
実施形態1のシール部34に代えて、チャックテーブル3は、以下に説明する図11~図13に示す吸盤37を備えていてもよい。即ち、チャックテーブル3は、凹部32に配置され吸引面300に吸引保持されたウェーハ9の外周部分904の下面90を吸引する吸盤37を備え、枠体31は吸盤37を吸引源39に連通させる吸盤連通路379を備えている。
図12、13に拡大して示す吸盤37は、例えば上下に伸縮可能な蛇腹型の吸盤であり、凹部32から一部が上方に拡径しつつはみ出した接触部370と、接触部370の下部に一体的に形成された蛇腹部371とを備えている。上端側が蛇腹部371に連通し枠体31内部を通る吸盤連通路379は、その下端側が、枠体31の下面(又は側面)に開口しており、樹脂チューブ等を介して吸引源39に連通している。
なお、吸盤37は、チャックテーブル3の周方向に均等間隔を空けて複数配設されていてもよいし、チャックテーブル3の周方向にポーラス板30を一周する長さに設定された形状となっていてもよい。
図13に示す吸引面300に吸引力が伝達された状態のチャックテーブル3を用いた保持工程では、先に説明したようにウェーハ9が上面91を上に向けた状態で吸引面300上に載置され、ウェーハ9の中央部分903の下面90が吸引面300によって吸引保持されるとともに、ウェーハ9の外周部分904の下面90が凹部32から上方にはみ出している接触部370に接触し下方に押していく。また、吸引源39の生み出す吸引力が、吸盤連通路379を通り吸盤37に強く伝達されて、吸盤37上に位置する外周部分904の下面90が強く下方に引き寄せられる。そして、接触部370が押圧されて下面90にならい、また、蛇腹部371が縮むように変形しつつ、接触部370が吸引面300及び環状上面310と面一となり、かつ、ウェーハ9の外周縁である面取り部との境付近の下面90が少しだけ環状上面310に接した状態になる。そして、凹部32がウェーハ9により密閉されて吸引面300からのバキュームリークが無い状態に吸引面300の外周がシーリングされる。
なお、蛇腹部371が縮む際に、-Z方向にのみ変形させX軸方向に変形させないように蛇腹部371の内部に凹部32の深さに満たない長さのパイプを備えてもよい。
(実施形態5のシール部)
実施形態2のシール部35に代えて、チャックテーブル3は、図14~図16に示す以下に説明する実施形態5のシール部38を備えていてもよい。実施形態5のシール部38は、ゴム等で形成された中空で平面視リング状の中空リング弾性部材であり、ウェーハ9の外周部分904の下面90に接触する部分に平面視でリング状に配置される上開口381と、リング内部を吸引源39に連通させる下開口382とを備えている。そして、枠体31は下開口382を吸引源39に連通させるリング吸引路389を備える。
図15に示すシール部38の断面のリング外径(管径)は、シール部38の上部側が凹部32から一部はみ出し、シール部38が凹部32内で変形可能な大きさに設定されている。なお、シール部38の断面は、円環状となっているが、楕円環状となっていてもよい。例えば、下開口382は、シール部38の周方向に等間隔を空けて複数形成されているが、1つであってもよい。上端側が下開口382に連通し枠体31内部を通るリング吸引路389は、その下端側が、枠体31の下面(又は側面)に開口しており、樹脂チューブ等を介して吸引源39に連通している。
図16に示すシール部38を備え吸引面300に吸引力が伝達された状態のチャックテーブル3を用いた保持工程では、先に説明したようにウェーハ9が上面91を上に向けた状態で吸引面300上に載置され、ウェーハ9の中央部分903の下面90が吸引面300によって吸引保持されるとともに、外周部分904の下面90がシール部38の凹部32から上方にはみ出している部分に接触し下方に押していく。また、吸引源39の生み出す吸引力が、リング吸引路389、及び下開口382を通り上開口381に強く伝達されて、上開口381上に位置するウェーハ9の外周部分904の下面90が強く下方に引き寄せられる。そして、シール部38が下方に縮むように変形しつつ、シール部38が吸引面300及び環状上面310と面一となり、かつ、ウェーハ9の外周縁である面取り部との境付近の下面90が少しだけ環状上面310に接した状態になる。そして、凹部32がウェーハ9により密閉されて吸引面300からのバキュームリークが無い状態に吸引面300の外周がシーリングされる。
(2)切削工程
上記実施形態1~実施形態5のいずれかのシール部を備えるチャックテーブル3を用いて保持工程を行った後、以下に説明する切削工程を実施する。
図1、図17に示す切削送り手段11により、チャックテーブル3に吸引保持されたウェーハ9が+X方向に送られるとともに、図1に示すカメラ130によってウェーハ9の上面91が撮像される。なお、図17に示すチャックテーブル3は、実施形態1のシール部34を備えた例を示している。そして、形成された撮像画像に基づきパターンマッチング等のアライメントが行われ、上面91の分割予定ライン910(図1参照)の位置が検出される。その後、切削手段17が割り出し送り手段12によってY軸方向に移動されて、位置が検出された分割予定ライン910と切削ブレード173とのY軸方向における位置合わせがなされる。
図17に示すように、切削送り手段11がウェーハ9を吸引保持するチャックテーブル3をさらに所定の切削送り速度で+X方向に送り出す。また、切込み送り手段16が切削手段17を-Z方向に降下させ、例えば、切削ブレード173がウェーハ9の上面91より所定の距離下に、即ち、ウェーハ9の下面90を切り抜けない所定の高さ位置にその先端(下端)が到るように、切削手段17が位置づけられる。なお、該高さ位置は、ウェーハ9の下面90からウェーハ9に形成される切削溝(ハーフカット溝)までの距離がウェーハ9の研削後の仕上げ厚さとなる位置である。
そして、図示しないモータが回転軸170を高速回転させ、回転軸170に固定された切削ブレード173が回転軸170の回転に伴って例えば紙面手前側から見て時計回り方向に高速回転をしながらウェーハ9に切込み、分割予定ライン910を切削していく(ダウンカットしていく)。
ウェーハ9の切削中においては、切削水が一対の冷却水ノズル154の噴射口から切削ブレード173に噴射され、切削ブレード173とウェーハ9との接触部位である加工点、及び切削ブレード173の冷却が行われる。また、切削水1544が径方向ノズル151の噴射口から切削ブレード173とウェーハ9との加工点に噴射され、切削溝96内に発生した切削屑が切削溝96内から洗浄除去される。
上記のように切削水1544を供給しながら、図18に示すように、切削ブレード173が狙いの分割予定ライン910を切削し終えるX軸方向の所定の位置までウェーハ9が+X方向に進行する。ここで、径方向ノズル151から、切削水1544がウェーハ9の外周部分904とチャックテーブル3との接触部位に噴射されるが、従来とは異なり、切削水1544の勢いによってウェーハ9の外周部分904が浮き上がってしまうことが無い。なぜならば、図4、図17に示すように、シール部34がウェーハ9によって押圧されて変形しつつ、吸引面300及び環状上面310と面一となった状態が保たれており、したがって、凹部32のシール部34よりも内側の空間がシール部34とウェーハ9とにより密閉されて吸引面300からのバキュームリークが無い状態、即ち、吸引面300の外周がシーリングされた状態も保たれているためである。また、従来のようにウェーハ9の直径と吸引面300との直径が略同一である場合には、ウェーハ9の切削が繰り返されることにより、ポーラス板30の外周部分が切削屑の吸引を行い、その結果、切削時間の経過とともにポーラス板30の外周部分(吸引面300の外周)に切削屑が溜り外周部分の吸引力が減少して、切削水1544の勢いによってウェーハ9の外周部分904が浮き上がってしまうことがあったが、本発明に係るチャックテーブル3は、吸引面300がウェーハ9よりも小さく設定されており、シール部34により切削中に発生した切削屑がポーラス板30側まで移動してしまうことが防がれるため、従来のような時間経過に伴う吸引面300の吸引力の低下が発生せず、切削水1544の勢いによってウェーハ9の外周部分904が浮き上がってばたついてしまうことが無い。
上記のような有利な効果は、チャックテーブル3が図7に示す実施形態2のシール部35を備えている場合においても、同様に得ることができる。即ち、切削中においても、図7に示すように、シール部35が押圧されて変形しつつ、吸引面300及び環状上面310と面一となった状態で、凹部32のシール部35よりも内側の空間がシール部35とウェーハ9とにより密閉されて吸引面300からのバキュームリークが無いように吸引面300の外周がシーリングされた状態が保たれ、シール部35によって切削屑がポーラス板30に吸引されることも防がれ、切削時間の経過に伴う吸引面300の外周部分の吸引力の低下が発生しない。
上記のような有利な効果は、図10に示すシール部34、開口360、及び外周吸引路361を備えるチャックテーブル3においても得ることができる。即ち、切削中においても、図10に示すように、凹部32のシール部34よりも内側の空間の空気が吸引され、該空間上に位置するウェーハ9の外周部分904の下面90が強く下方に引き寄せられており、また、シール部34が押圧されて変形しつつ、吸引面300及び環状上面310と面一となった状態で、凹部32の少なくともシール部34よりも内側の空間がシール部34とウェーハ9とにより密閉されて吸引面300からのバキュームリークが無いように吸引面300の外周がシーリングされており、ウェーハ9の外周部分904は切削水1544によってチャックテーブル3から浮き上がってしまうことはない。また、シール部34によって切削屑がポーラス板30に吸引されることも防がれ、切削時間の経過に伴う吸引面300の外周部分の吸引力の低下が発生しない。
上記のような有利な効果は、図13に示すように、チャックテーブル3が吸盤37、及び吸盤連通路379を備えている場合においても、同様に得ることができる。即ち、切削中においても、吸引力が伝達された吸盤37によって、ウェーハ9の外周部分904の下面90が強く下方に引き寄せられる。そして、変形した接触部370が吸引面300及び環状上面310と面一となり、かつ、凹部32がウェーハ9により密閉されて吸引面300からのバキュームリークが無いように吸引面300の外周がシーリングされる。そのため、ウェーハ9の外周部分904は切削水1544によってチャックテーブル3から浮き上がってしまうことはない。
上記のような有利な効果は、チャックテーブル3が図16に示す実施形態5のシール部38を備えている場合においても、同様に得ることができる。即ち、切削中においても、シール部38の上開口381上に位置するウェーハ9の外周部分904の下面90が強く下方に引き寄せられる。そして、シール部38が縮むように変形しつつ、シール部38が吸引面300及び環状上面310と面一となり、かつ、凹部32がウェーハ9により密閉されて吸引面300からのバキュームリークが無いように吸引面300の外周がシーリングされる。そのため、ウェーハ9の外周部分904は切削水1544によってチャックテーブル3から浮き上がってしまうことはない。また、シール部38によって切削屑がポーラス板30に吸引されることも防がれ、切削時間の経過に伴う吸引面300の外周部分の吸引力の低下が発生しない。
狙いの分割予定ライン910を1本切削し終えて該分割予定ライン910に沿った切削溝96を形成した後、切削送り手段11によるウェーハ9の切削送りを一度停止させ、切込み送り手段16が切削ブレード173をウェーハ9から離間させ、次いで、切削送り手段11がチャックテーブル3を-X方向へ送り出して元の位置に戻しつつ、かつ、割り出し送り手段12(図1参照)が隣り合う分割予定ライン910の間隔分切削ブレード173をY軸方向に割り出し送りする。そして、順次上記と同様に新たな狙いの分割予定ライン910の切削を行うことにより、同方向の全ての分割予定ライン910を切削する。さらに、チャックテーブル3を90度回転させてから同様の切削を行うと、ウェーハ9は、全ての分割予定ライン910が縦横に全てハーフカットされた状態になる。その後、ウェーハ9は、図示しない研削装置に搬送されて、下面90が研削されてデバイス911を備える個々のチップに分割される。
なお、本発明に係るチャックテーブル3、及びハーフカット方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、また、添付図面に図示されている加工装置1の各構成についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
例えば、本発明に係るチャックテーブル3は、半導体ウェーハとサブストレート等とを貼り合わせた貼り合わせウェーハを研削する場合のような、仕上げ厚みが厚くなる研削においても使用することができる。また、例えば、凹状の反り、即ち、例えば、チャックテーブル3に吸引保持されたウェーハの中央の領域から外周側の領域に向かって徐々に高くなっていくような反りがあるウェーハを吸引面300に吸引保持させて研削する際に、シール部によってバキュームリークが防がれ、吸引面300の吸引力を高められるので反りがあるウェーハを吸引面300にならわせさせて研削を行うことが可能となる。
また、下面に凹凸が複数形成されているワークを吸引面300に吸引保持させて研削する際にも、シール部によってバキュームリークが防がれ、吸引面300の吸引力を高められるので、研削砥石による吸引面300に平行な方向の研削負荷を受けたワークが吸引面から離れる事がない。
9:ウェーハ 91:ウェーハの上面 910:分割予定ライン 911:デバイス 90:ウェーハの下面
1:加工装置 10:基台 11:切削送り手段
100:門型コラム 12:割り出し送り手段 16:切込み送り手段
17:切削手段 170:回転軸 171:ハウジング173:切削ブレード 179:ブレードカバー
13:アライメント手段 130:カメラ
150:径方向ノズル支持ブロック 151:径方向ノズル
153:冷却水ノズル支持ブロック 154:冷却水ノズル
3:チャックテーブル 119:回転手段
30:ポーラス板 300:吸引面
31:枠体 310:環状上面 312:環状壁 314:収容部
39:吸引源
34:実施形態1のシール部 340:接触変形部
35:実施形態2のシール部
360:開口 361:外周吸引路
37:吸盤 370:接触部 371:蛇腹部 379:吸盤連通路
38:実施形態5のシール部 381:上開口 382:下開口 389:リング吸引路

Claims (6)

  1. ウェーハを加工する加工装置に配置され、円形の吸引面を吸引源に連通させ該吸引面でウェーハを吸引保持するチャックテーブルであって、
    ウェーハの外周部分を僅かに環状にはみ出させてウェーハの中央部分を吸引する該吸引面を有するポーラス板と、該吸引面を露出させ該ポーラス板を収容し該吸引面と面一の環状上面を有する枠体と、該吸引面と該環状上面との間に形成される凹部と、該凹部に配置され該吸引面に吸引保持されたウェーハの外周部分の下面または側面に接触して該吸引面の外周をシールするリング状のシール部と、を備えるチャックテーブル。
  2. 前記シール部は、中空でリング状の中空リング弾性部材である請求項1記載のチャックテーブル。
  3. 前記シール部と前記ポーラス板の側面との間で該凹部の底面に形成された開口と、該開口を吸引源に連通させる外周吸引路と、を備える請求項1記載のチャックテーブル。
  4. 前記シール部に代えて、前記凹部にリング状に複数配置され前記吸引面に吸引保持されたウェーハの外周部分の下面を吸引する吸盤を備え、前記枠体は該吸盤を吸引源に連通させる吸盤連通路を備える請求項1記載のチャックテーブル。
  5. 前記中空リング弾性部材は、ウェーハの外周部分の下面に接触する部分にリング状に配置される上開口と、リング内部を吸引源に連通させる下開口とを備え、
    該下開口を吸引源に連通させるリング吸引路を備える請求項2記載のチャックテーブル。
  6. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、又は請求項5に記載のチャックテーブルの前記吸引面にウェーハを吸引保持させ、切削ブレードでウェーハにウェーハを切断しない所定の深さの切削溝を形成するハーフカット方法であって、
    吸引源に連通する該吸引面でウェーハを吸引保持させると共に前記シール部をウェーハに接触させ該シール部を該吸引面と面一にさせる保持工程と、
    該吸引面に吸引保持されたウェーハの上面より所定の距離下に該切削ブレードの先端を位置づけ、該切削ブレードとウェーハとを相対的に切削送り方向に移動させ切削溝を形成する切削工程と、からなるハーフカット方法。
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