JP2021068744A - ウェーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工不良の発生を抑制することが可能なウェーハの加工方法を提供する。【解決手段】面取り部を外周部に有し、複数のデバイスが形成されたデバイス領域と、デバイス領域を囲む外周余剰領域と、を表面側に有する第1のウェーハの面取り部を環状に切削する第1切削ステップと、第1のウェーハの表面側と第2のウェーハの表面側とを接合させて貼り合わせウェーハを形成する貼り合わせウェーハ形成ステップと、第1のウェーハの裏面側を研削し、第1のウェーハの厚さを仕上げ厚さにする第1研削ステップと、第1のウェーハの裏面側に薬液を供給し、第1のウェーハの裏面側をウェットエッチングするウェットエッチングステップと、貼り合わせウェーハの外周部のうち薬液が付着した領域を環状に切削する第2切削ステップと、第2のウェーハの裏面側を研削し、貼り合わせウェーハを薄化する第2研削ステップと、を備えるウェーハの加工方法。【選択図】図7

Description

本発明は、シリコンウェーハに代表されるウェーハの加工に用いられるウェーハの加工方法に関する。
デバイスチップの製造工程では、分割予定ライン(ストリート)によって区画された領域の表面側にそれぞれIC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイスが形成されたウェーハが用いられる。このウェーハを分割予定ラインに沿って分割することにより、それぞれデバイスを備える複数のデバイスチップが得られる。デバイスチップは、携帯電話やパーソナルコンピュータ等に代表される様々な電子機器に搭載される。
電子機器の小型化、薄型化に伴い、デバイスチップにも薄型化が求められている。そこで、分割前にウェーハの裏面側を研削することによってウェーハを薄化する手法が用いられている。ウェーハの研削加工には、ウェーハを保持するチャックテーブルと、ウェーハを研削する研削ユニットとを備える研削装置が用いられる。研削ユニットには、複数の研削砥石が固定された研削ホイールが装着される。
また、近年では、積層された複数のウェーハを加工する技術が提案されている(特許文献1参照)。例えば、複数のデバイスが形成されたウェーハを積層するとともに、ウェーハを上下に貫通する貫通電極(TSV:Through-Silicon Via)によってデバイス同士を接続する技術が実用化されている。この貫通電極を用いると、ワイヤボンディング等を用いる場合と比較して、デバイス同士を接続する配線を短くできるため、デバイスチップの小型化や処理速度の向上を図ることができる。
また、裏面照射(BSI:Back Side Illumination)型のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサの製造工程では、フォトダイオードが形成された第1のウェーハの表面側と、配線層が形成された第2のウェーハの表面側とを接合することにより、互いに積層されたフォトダイオードと配線層とを備える貼り合わせウェーハが形成される。この貼り合わせウェーハは、研削加工によって薄化された後、複数のチップに分割される。
特開2016−4795号公報
第1のウェーハと第2のウェーハとが積層された貼り合わせウェーハを薄化する際には、第1のウェーハの裏面側が研削された後、第1のウェーハの裏面側に対して薬液を用いたウェットエッチングが施されることがある。このウェットエッチングにより、第1のウェーハの裏面側が均一に平坦化される。その後、第2のウェーハの裏面側を研削することにより、第2のウェーハが薄化される。
しかしながら、第1のウェーハの裏面側に薬液を供給すると、薬液が第1のウェーハの外周縁を伝って、第1のウェーハと第2のウェーハとの間に入り込むことがある。この場合、貼り合わせウェーハの外周部において、第1のウェーハと第2のウェーハとの接合領域(界面)に薬液が供給され、第1のウェーハと第2のウェーハとの接合が弱められる。そして、貼り合わせウェーハの外周部において第1のウェーハと第2のウェーハとの接合が不十分な状態で、第2のウェーハの裏面側に研削加工を施すと、貼り合わせウェーハの外周部で欠けや割れ(クラック)等の加工不良が発生しやすい。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、加工不良の発生を抑制することが可能なウェーハの加工方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、面取り部を外周部に有し、複数のデバイスが形成されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲む外周余剰領域と、を表面側に有する第1のウェーハの表面側から、該外周余剰領域のうち該第1のウェーハの外周縁側の領域に第1の切削ブレードを仕上げ厚さを超える切り込み深さで切り込ませ、該面取り部を環状に切削する第1切削ステップと、該第1切削ステップの実施後、該第1のウェーハの表面側と第2のウェーハの表面側とを接合させて貼り合わせウェーハを形成する貼り合わせウェーハ形成ステップと、該貼り合わせウェーハ形成ステップの実施後、該第1のウェーハの裏面側を研削し、該第1のウェーハの厚さを該仕上げ厚さにする第1研削ステップと、該第1研削ステップで研削された該第1のウェーハの裏面側に薬液を供給し、該第1のウェーハの裏面側をウェットエッチングするウェットエッチングステップと、該ウェットエッチングステップの実施後、該貼り合わせウェーハに第2の切削ブレードを該第1のウェーハ側から該第2のウェーハに至る切り込み深さで切り込ませ、該貼り合わせウェーハの外周部のうち該薬液が付着した領域を環状に切削する第2切削ステップと、該第2切削ステップの実施後、該貼り合わせウェーハの該第1のウェーハ側に保護部材を配設する保護部材配設ステップと、該貼り合わせウェーハの該保護部材側を研削装置のチャックテーブルで保持して該第2のウェーハの裏面側を研削し、該貼り合わせウェーハを薄化する第2研削ステップと、を備えるウェーハの加工方法が提供される。
なお、好ましくは、該第2切削ステップでは、該第1のウェーハの外周余剰領域のうち、該第1切削ステップの実施後に残存している領域を切削して除去する。また、好ましくは、該デバイスはフォトダイオードであり、該第2のウェーハの表面側には複数の配線層が形成されており、該貼り合わせウェーハ形成ステップでは、該フォトダイオードと該配線層とが接続されるように、該第1のウェーハと該第2のウェーハとを貼り合わせる。
本発明の一態様に係るウェーハの加工方法では、第1のウェーハの裏面側に薬液を供給してウェットエッチングを施した後、貼り合わせウェーハの外周部のうち薬液が付着した領域を環状に切削する。これにより、貼り合わせウェーハの外周部において、薬液によって第1のウェーハと第2のウェーハとの接合が弱められた領域が除去され、その後に第2のウェーハに対して研削加工を施す際に加工不良が発生しにくくなる。
図1(A)は第1のウェーハを示す斜視図であり、図1(B)は第2のウェーハを示す斜視図である。 図2(A)は第1切削ステップにおける第1のウェーハを示す正面図であり、図2(B)は第1のウェーハの外周余剰領域の一部を拡大して示す平面図である。 貼り合わせウェーハを示す正面図である。 第1研削ステップにおける貼り合わせウェーハを示す正面図である。 研磨ステップにおける貼り合わせウェーハを示す正面図である。 ウェットエッチングステップにおける貼り合わせウェーハを示す正面図である。 第2切削ステップにおける貼り合わせウェーハを示す正面図である。 保護部材が配設された貼り合わせウェーハを示す正面図である。 第2研削ステップにおける貼り合わせウェーハを示す正面図である。 第2研削ステップ後の貼り合わせウェーハを示す正面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。まず、本実施形態に係るウェーハの加工方法によって加工することが可能なウェーハの構成例について説明する。図1(A)はウェーハ11(第1のウェーハ11)を示す斜視図であり、図1(B)はウェーハ21(第2のウェーハ21)を示す斜視図である。ウェーハ11とウェーハ21とを貼り合わせることによって、後述の貼り合わせウェーハ31(図3参照)が形成される。
図1(A)に示すウェーハ11は、例えば円盤状に形成されたSOI(Silicon On Insulator)基板であり、表面11aと、裏面11bと、表面11a及び裏面11bと接続された外周縁(側面)11cとを備える。なお、ウェーハ11には、ウェーハ11の外周縁11cに形成された角部を除去する、所謂面取り加工が施されている。そのため、ウェーハ11の外周縁11cは、ウェーハ11の表面11aから裏面11bに向かって曲面状に形成されている(図2(A)等参照)。
ウェーハ11は、互いに交差するように格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)13によって、複数の領域に区画されている。この複数の領域の表面11a側にはそれぞれ、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイス15が形成されている。
また、ウェーハ11はその表面11a側に、複数のデバイス15が形成されたデバイス領域17aと、デバイス領域17aを囲みデバイス15が形成されていない外周余剰領域17bとを備える。例えば、デバイス領域17aは平面視で円形であり、外周余剰領域17bはデバイス領域17aを囲む環状の領域に相当する。
図1(B)に示すウェーハ21の構造、材質等は、ウェーハ11と同様である。具体的には、ウェーハ21は、表面21a、裏面21b、外周縁(側面)21cを備える。なお、ウェーハ11と同様に、ウェーハ21にも面取り加工が施されている。
ウェーハ21は、互いに交差するように格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)23によって複数の領域に区画されており、この領域の表面21a側にはそれぞれデバイス25が形成されている。また、ウェーハ21はその表面21a側に、複数のデバイス25が形成されたデバイス領域27aと、デバイス領域27aを囲みデバイス25が形成されていない外周余剰領域27bとを備える。
なお、ウェーハ11,21の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えばウェーハ11,21は、半導体(Si、GaAs、InP、GaN、SiC等)、ガラス、セラミックス、樹脂、金属等の材料でなる基板であってもよい。また、デバイス15,25の種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はない。
ウェーハ11とウェーハ21とは、後述の貼り合わせウェーハ形成ステップにおいて、互いに貼り合わされて積層される。これにより、積層されたウェーハ11とウェーハ21とを備える貼り合わせウェーハ31(図3参照)が形成される。なお、ウェーハ11とウェーハ21との貼り合わせの際、ウェーハ11のデバイス15とウェーハ21のデバイス25とが接続される。
例えば、裏面照射(BSI:Back Side Illumination)型のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを製造する際には、ウェーハ11にデバイス15としてフォトダイオードが形成され、ウェーハ21にデバイス25として配線層が形成される。ウェーハ21に形成される配線層は、フォトダイオードに信号を供給するための配線、フォトダイオードから信号を出力するための配線、フォトダイオードを駆動するための回路(駆動回路)等を含む層に相当する。ウェーハ11とウェーハ21とを貼り合わせると、フォトダイオードと配線層とが接続される。
貼り合わされたウェーハ11,21を、例えば分割予定ライン13,23に沿って分割することにより、積層されたデバイス15,25をそれぞれ備える複数のデバイスチップが製造される。ウェーハ11,21の分割には、例えば、ウェーハ11,21を保持するチャックテーブル(保持テーブル)と、ウェーハ11,21を切削する環状の切削ブレードが装着される切削ユニットとを備える切削装置が用いられる。
なお、ウェーハ11,21の分割前に、ウェーハ11,21をそれぞれ薄化することにより、薄型化されたデバイスチップを得ることが可能となる。本実施形態に係るウェーハの加工方法では、ウェーハ11の裏面11b側とウェーハ21の裏面21b側とにそれぞれ研削加工を施すことにより、ウェーハ11,21を薄化する。以下、本実施形態に係るウェーハの加工方法の具体例について説明する。
まず、ウェーハ11の表面11a側からウェーハ11に第1の切削ブレードを切り込ませ、ウェーハ11の外周部を環状に切削する(第1切削ステップ)。図2(A)は、第1切削ステップにおけるウェーハ11を示す正面図である。ウェーハ11の切削は、例えば切削装置2を用いて実施される。
切削装置2は、ウェーハ11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)4を備える。チャックテーブル4の上面は、ウェーハ11を保持する保持面4aを構成する。保持面4aは、チャックテーブル4の内部に形成された吸引路(不図示)を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
チャックテーブル4は、モータ等の回転駆動源(不図示)と接続されており、この回転駆動源はチャックテーブル4を鉛直方向に概ね平行な回転軸の周りで回転させる。また、チャックテーブル4の下側には移動機構(不図示)が設けられており、この移動機構はチャックテーブル4を加工送り方向(第1水平方向)に沿って移動させる。
チャックテーブル4の上方には、切削ユニット6が配置されている。切削ユニット6は円筒状のハウジング(不図示)を備えており、このハウジングには、保持面4aと概ね平行で、且つ、加工送り方向と概ね垂直な方向に沿って配置された円筒状のスピンドル8が収容されている。
スピンドル8の先端部(一端側)はハウジングから露出しており、スピンドル8の先端部には環状の切削ブレード10(第1の切削ブレード10)が装着される。切削ブレード10は、例えば、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素(cBN:cubic Boron Nitride)等でなる砥粒を、金属、セラミックス、樹脂等でなるボンド材で固定することによって形成される。
スピンドル8の基端部(他端側)には、モータ等の回転駆動源(不図示)が接続されている。スピンドル8に装着された切削ブレード10は、この回転駆動源からスピンドル8を介して伝達される力によって回転する。また、切削ユニット6には移動機構(不図示)が接続されており、この移動機構は、切削ユニット6を加工送り方向と垂直な割り出し送り方向(第2水平方向)及び鉛直方向に沿って移動させる。
第1切削ステップでは、まず、ウェーハ11の裏面11b側と保持面4aとが対向するようにウェーハ11をチャックテーブル4上に配置する。この状態で、保持面4aに吸引源の負圧を作用させると、ウェーハ11は表面11a側が上方に露出した状態で、チャックテーブル4によって吸引保持される。
なお、前述の通り、ウェーハ11には面取り加工が施されており、ウェーハ11の外周縁11cは曲面状に形成されている。そのため、ウェーハ11の外周部には、ウェーハ11の半径方向外側に向かって厚さが小さくなる面取り部19が形成されている。
次に、チャックテーブル4によって保持されたウェーハ11の外周余剰領域17bを、切削ブレード10によって切削する。第1切削ステップでは、外周余剰領域17bのうち、ウェーハ11の外周縁11c側の一部の領域に、切削ブレード10を切り込ませる。
図2(B)は、ウェーハ11の外周余剰領域17bの一部を拡大して示す平面図である。外周余剰領域17bは、ウェーハ11の外周縁11c側に位置する環状の領域17cを含む。この領域17cは、例えば面取り部19(図2(A)参照)の表面11a側の領域に相当する。
第1切削ステップでは、切削ブレード10が、ウェーハ11の表面11a側から外周余剰領域17bの領域17cに第1の仕上げ厚さを超える切り込み深さで切り込むように、切削ユニット6の位置が調整される。なお、第1の仕上げ厚さは、後述の第1研削ステップ(図4参照)において研削されて薄化された後のウェーハ11の厚さに相当する。
具体的には、まず、切削ブレード10の下端がウェーハ11の表面11aよりも下方で裏面11bよりも上方に配置されるように、切削ユニット6の高さを調整する。このとき、切削ブレード10は、ウェーハ11の表面11aと切削ブレード10の下端との高さの差(切削ブレード10の切り込み深さ)が、第1の仕上げ厚さを超えるように配置される。なお、切削ブレード10としては、その厚さが領域17cの幅以上である切削ブレードが用いられる。
また、切削ブレード10と領域17cとが正面視で重畳するように、切削ユニット6の割り出し送り方向(図2(A)の左右方向)における位置を調整する。そして、切削ブレード10を回転させながらチャックテーブル4を加工送り方向(図2(A)の前後方向)に移動させ、チャックテーブル4と切削ブレード10とを相対的に移動させる。これにより、切削ブレード10が表面11a側から領域17cに所定の切り込み深さで切り込む。
そして、切削ブレード10が領域17cに切り込んだ状態で、チャックテーブル4の移動を停止させるとともに、チャックテーブル4を回転させる。これにより、切削ブレード10がウェーハ11の周方向に沿って領域17cに切り込む。その結果、面取り部19が環状に切削され、面取り部19に段差部19a(図3参照)が形成される。
段差部19aは、ウェーハ11の表面11a及び裏面11bと概ね平行で、表面11aよりも裏面11b側に位置する環状の底面(底部)と、ウェーハ11の厚さ方向と概ね平行で、ウェーハ11の表面11aから底面に向かって形成された環状の側面とを含む。この段差部19aの深さ(側面の高さ)は、切削ブレード10の切り込み深さに等しく、第1の仕上げ厚さよりも大きい。
次に、ウェーハ11の表面11a側とウェーハ21の表面21a側とを接合させ、貼り合わせウェーハを形成する(貼り合わせウェーハ形成ステップ)。図3は、貼り合わせウェーハ(積層ウェーハ)31を示す正面図である。
貼り合わせウェーハ形成ステップでは、ウェーハ11の表面11a側とウェーハ21の表面21aとが接触するように、ウェーハ11とウェーハ21とを貼り合わせて積層させる。このとき、ウェーハ11に形成されているデバイス15(図1(A)参照)と、ウェーハ21に形成されているデバイス25(図1(B)参照)とが接続される。例えば、デバイス15がフォトダイオードであり、デバイス25が配線層である場合には、貼り合わせウェーハ形成ステップの実施によってフォトダイオードと配線層とが接続される。
ウェーハ11とウェーハ21とは、例えば直接接合によって接合される。ただし、ウェーハ11とウェーハ21との接合の方法に制限はなく、間接接合を用いてもよい。例えば、ウェーハ11の表面11a側又はウェーハ21の表面21a側に接着剤を塗布し、この接着剤を介してウェーハ11とウェーハ21とを接合させることもできる。
次に、ウェーハ11の裏面11b側を研削する(第1研削ステップ)。図4は、第1研削ステップにおける貼り合わせウェーハ31を示す正面図である。貼り合わせウェーハ31の研削は、例えば研削装置20を用いて実施される。
研削装置20は、貼り合わせウェーハ31を保持するチャックテーブル(保持テーブル)22を備える。チャックテーブル22の上面は、貼り合わせウェーハ31を保持する保持面22aを構成する。保持面22aは、チャックテーブル22の内部に形成された吸引路(不図示)を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
チャックテーブル22はモータ等の回転駆動源(不図示)と接続されており、この回転駆動源はチャックテーブル22を鉛直方向に概ね平行な回転軸の周りで回転させる。また、チャックテーブル22の下側には移動機構(不図示)が設けられており、この移動機構はチャックテーブル22を水平方向に沿って移動させる。
チャックテーブル22の上方には、研削ユニット24が配置されている。研削ユニット24は、昇降機構(不図示)によって支持された円筒状のハウジング(不図示)を備えている。このハウジングには円筒状のスピンドル26が収容されており、スピンドル26の先端部(下端部)はハウジングから露出している。
スピンドル26の先端部には、円盤状のマウント28が固定されている。マウント28の下面側には、マウント28と概ね同径に形成された環状の研削ホイール30が装着される。研削ホイール30は、ステンレス、アルミニウム等の金属でなる円環状の基台32を備える。この基台32の下面側には、複数の直方体状の研削砥石34が基台32の外周に沿って環状に配列されている。
スピンドル26の基端部には、モータ等の回転駆動源(不図示)が接続されている。マウント28に装着された研削ホイール30は、この回転駆動源からスピンドル26及びマウント28を介して伝達される力によって回転する。
チャックテーブル22及び研削ユニット24の近傍には、チャックテーブル22によって保持された貼り合わせウェーハ31と複数の研削砥石34とに純水等の研削液38を供給するノズル36が設けられている。貼り合わせウェーハ31が複数の研削砥石34によって研削される際、ノズル36から貼り合わせウェーハ31及び複数の研削砥石34に研削液38が供給される。
第1研削ステップでは、まず、貼り合わせウェーハ31をチャックテーブル22によって保持する。具体的には、貼り合わせウェーハ31を、ウェーハ21の裏面21b側が保持面22aと対向し、ウェーハ11の裏面11b側が上方に露出するように、チャックテーブル22上に配置する。この状態で、チャックテーブル22の保持面22aに吸引源の負圧を作用させると、貼り合わせウェーハ31がチャックテーブル22によって吸引保持される。
次に、貼り合わせウェーハ31を保持したチャックテーブル22を研削ユニット24の下方に移動させる。そして、チャックテーブル22と研削ホイール30とをそれぞれ所定の方向に所定の回転数で回転させながら、研削ホイール30をチャックテーブル22に向かって下降させる。このときの研削ホイール30の下降速度は、複数の研削砥石34が適切な力でウェーハ11の裏面11b側に押し当てられるように調整される。
回転する複数の研削砥石34がウェーハ11の裏面11b側に接触すると、ウェーハ11の裏面11b側が削り取られる。これにより、ウェーハ11に研削加工が施され、ウェーハ11が薄化される。そして、ウェーハ11の厚さが所定の目標値(第1の仕上げ厚さ)になると、ウェーハ11の研削が停止される。
また、ウェーハ11が複数の研削砥石34によって研削される際、ノズル36からウェーハ11及び複数の研削砥石34に研削液38が供給される。この研削液38によって、ウェーハ11及び複数の研削砥石34が冷却されるとともに、ウェーハ11の研削によって生じた屑(研削屑)が洗い流される。
ウェーハ11の厚さが第1の仕上げ厚さになると、ウェーハ11の面取り部19(図3参照)が除去される。そして、研削加工後のウェーハ11の外周縁11cは、ウェーハ11の厚さ方向と概ね平行な平坦面となる(図5等参照)。
ここで、仮にウェーハ11に段差部19aが形成されていない場合、研削ステップでウェーハ11の裏面11b側を研削すると、研削加工後のウェーハ11の外周部(面取り部19)が、ウェーハ11の半径方向外側に向かって鋭く尖った形状、所謂ナイフエッジ形状となる。ウェーハ11の外周部がナイフエッジ形状になると、ウェーハ11の外周部で欠けや割れ等の損傷が生じやすくなる。
一方、ウェーハ11の外周部に沿って段差部19aを形成する、所謂エッジトリミングが施されていると、研削加工後のウェーハ11の外周縁11cはナイフエッジ形状とならず、平坦になる。これにより、ウェーハ11の外周部において損傷が生じにくくなる。
次に、ウェーハ11の裏面11b側を研磨する(研磨ステップ)。図5は、研磨ステップにおける貼り合わせウェーハ31を示す正面図である。貼り合わせウェーハ31の研磨は、例えば研磨装置40を用いて実施される。
研磨装置40は、貼り合わせウェーハ31を保持するチャックテーブル(保持テーブル)42を備える。チャックテーブル42の上面は、貼り合わせウェーハ31を保持する保持面42aを構成する。保持面42aは、チャックテーブル42の内部に形成された吸引路(不図示)を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
チャックテーブル42はモータ等の回転駆動源(不図示)と接続されており、この回転駆動源はチャックテーブル42を鉛直方向に概ね平行な回転軸の周りに回転させる。また、チャックテーブル42の下側には移動機構(不図示)が設けられており、この移動機構はチャックテーブル42を水平方向に沿って移動させる。
チャックテーブル42の上方には、研磨ユニット44が配置されている。研磨ユニット44は、昇降機構(不図示)によって支持された円筒状のハウジング(不図示)を備えている。このハウジングには円筒状のスピンドル46が収容されており、スピンドル46の先端部(下端部)はハウジングから露出している。
スピンドル46の先端部には、円盤状のマウント48が固定されている。マウント48の下面側には、マウント48と概ね同径に形成された円盤状の研磨パッド50が装着される。研磨パッド50は、ステンレスやアルミニウム等の金属でなる円盤状の基台52を備える。この基台52の下面側には、円盤状の研磨層54が固定されている。
スピンドル46の基端部には、モータ等の回転駆動源(不図示)が接続されている。マウント48に装着された研磨パッド50は、この回転駆動源からスピンドル46及びマウント48を介して伝達される力によって回転する。
また、研磨ユニット44の内部には、研磨層54の下面の中央部で開口する研磨液供給路56が、鉛直方向に沿って形成されている。貼り合わせウェーハ31を研磨する際には、研磨液供給路56から貼り合わせウェーハ31及び研磨層54に向かって研磨液が供給される。
研磨層54は、例えば不織布や発泡ウレタンに砥粒(固定砥粒)を分散させることによって形成される。砥粒としては、例えば粒径が0.1μm以上10μm以下程度のシリカを用いることができる。ただし、砥粒の粒径や材質等はウェーハ11の材質等に応じて適宜変更される。
研磨層54に砥粒が含まれる場合には、研磨液供給路56から供給される研磨液として、砥粒を含まない研磨液が用いられる。研磨液としては、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等が溶解したアルカリ溶液や、過マンガン酸塩等の酸性液を用いることができる。また、研磨液として純水を用いることもできる。
一方、研磨層54には砥粒が含まれていなくてもよい。この場合、研磨液供給路56から供給される研磨液として、砥粒(遊離砥粒)が分散された薬液(スラリー)が用いられる。薬液の材料、砥粒の材質、砥粒の粒径等は、ウェーハ11の材質等に応じて適宜選択される。
研磨ステップでは、まず、貼り合わせウェーハ31をチャックテーブル42によって保持する。具体的には、貼り合わせウェーハ31を、ウェーハ21の裏面21b側が保持面42aと対向し、ウェーハ11の裏面11b側が上方に露出するように、チャックテーブル42上に配置する。この状態で、チャックテーブル42の保持面42aに吸引源の負圧を作用させると、貼り合わせウェーハ31がチャックテーブル42によって吸引保持される。
次に、貼り合わせウェーハ31を保持したチャックテーブル42を研磨ユニット44の下方に移動させる。そして、チャックテーブル42と研磨パッド50とをそれぞれ所定の方向に所定の回転数で回転させ、研磨液供給路56から貼り合わせウェーハ31に向かって研磨液を供給しながら、研磨パッド50をチャックテーブル42に向かって下降させる。このときの研磨パッド50の下降速度は、研磨層54の下面が適切な力でウェーハ11の裏面11b側に押し当てられるように調整される。
回転する研磨層54がウェーハ11の裏面11b側に接触すると、ウェーハ11の裏面11b側が研磨される。この研磨により、前述の第1研削ステップの実施によってウェーハ11の裏面11b側に形成された研削痕が除去され、ウェーハ11の裏面11b側が平坦化される。そして、ウェーハ11の厚さが所定の厚さになると、ウェーハ11の研磨が停止される。
なお、第1研削ステップと研磨ステップとは、研削ユニット24(図4参照)と研磨ユニット44(図5参照)とを備えた一の加工装置を用いて実施されてもよい。また、第1研削ステップにおいて形成される研削痕の影響が小さい場合等、ウェーハ11を研磨しなくても支障がない場合には、研磨ステップを省略することもできる。
次に、ウェーハ11の裏面11b側に薬液を供給し、ウェーハ11の裏面11b側をウェットエッチングする(ウェットエッチングステップ)。図6は、ウェットエッチングステップにおける貼り合わせウェーハ31を示す正面図である。貼り合わせウェーハ31のウェットエッチングは、例えばエッチング装置60を用いて実施される。
エッチング装置60は、貼り合わせウェーハ31を保持するチャックテーブル(保持テーブル)62を備える。チャックテーブル62の上面は、貼り合わせウェーハ31を保持する保持面62aを構成する。保持面62aは、チャックテーブル62の内部に形成された吸引路(不図示)を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
チャックテーブル62はモータ等の回転駆動源(不図示)と接続されており、この回転駆動源はチャックテーブル62を鉛直方向に概ね平行な回転軸の周りに回転させる。また、チャックテーブル62の上方には、貼り合わせウェーハ31をエッチングするための薬液(エッチング液)66を供給するノズル64が配置されている。
ウェットエッチングステップでは、まず、貼り合わせウェーハ31をチャックテーブル62によって保持する。具体的には、貼り合わせウェーハ31を、ウェーハ21の裏面21b側が保持面62aと対向し、ウェーハ11の裏面11b側が上方に露出するように、チャックテーブル62上に配置する。この状態で、チャックテーブル62の保持面62aに吸引源の負圧を作用させると、貼り合わせウェーハ31がチャックテーブル62によって吸引保持される。
次に、チャックテーブル62を回転させながら、ノズル64から薬液66をチャックテーブル62側に向かって噴射(滴下)する。これにより、ウェーハ11の裏面11b側の全体に薬液66が供給され、ウェーハ11の裏面11bにウェットエッチングが施される。
薬液66の材料は、ウェーハ11の材質等に応じて適宜選択される。例えば、ウェーハ11がシリコンでなる場合には、薬液66としてフッ酸及び硝酸を含む酸性の混合液等を用いることができる。このウェットエッチングにより、研削加工や研磨加工によってウェーハ11の裏面11b側に形成された加工痕が除去され、ウェーハ11の裏面11b側が均一に平坦化される。
なお、ノズル64から貼り合わせウェーハ31に薬液66を供給すると、薬液66がウェーハ11の裏面11b側から外周縁11cを伝って、ウェーハ11とウェーハ21との間に入り込む。これにより、貼り合わせウェーハ31の外周部において、ウェーハ11とウェーハ21との接合領域(界面)に薬液66が供給され、ウェーハ11とウェーハ21との接合が弱められる。
次に、貼り合わせウェーハ31に第2の切削ブレードをウェーハ11側からウェーハ21に至る切り込み深さで切り込ませ、貼り合わせウェーハ31の外周部を環状に切削する(第2切削ステップ)。図7は、第2切削ステップにおける貼り合わせウェーハ31を示す正面図である。
第2切削ステップでは、例えば第1切削ステップにおいて使用された切削装置2が用いられる。そして、切削ユニット6には、切削ブレード12(第2の切削ブレード12)が装着される。切削ブレード12の材質、構造等は、切削ブレード10(図2(A)参照)と同様である。なお、切削ブレード12は、切削ブレード10と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
第2切削ステップでは、まず、貼り合わせウェーハ31をチャックテーブル4によって保持する。具体的には、貼り合わせウェーハ31を、ウェーハ21の裏面21b側が保持面4aと対向し、ウェーハ11の裏面11b側が上方に露出するように、チャックテーブル4上に配置する。この状態で、チャックテーブル4の保持面4aに吸引源の負圧を作用させると、貼り合わせウェーハ31がチャックテーブル4によって吸引保持される。
次に、チャックテーブル4によって保持された貼り合わせウェーハ31の外周部を、切削ブレード12によって切削する。このとき、切削ブレード12を、ウェーハ11の裏面11b側からウェーハ21に至る切り込み深さで貼り合わせウェーハ31に切り込ませ、貼り合わせウェーハ31の外周部を環状に切削する。
具体的には、まず、切削ブレード12の下端がウェーハ21の表面21aよりも下方で裏面21bよりも上方に配置されるように、切削ユニット6の高さを調整する。このとき、切削ブレード12は、ウェーハ21の表面21aと切削ブレード12の下端との高さの差(切削ブレード12のウェーハ21への切り込み深さ)が、第2の仕上げ厚さを超えるように配置される。第2の仕上げ厚さは、後述の第2研削ステップ(図9参照)において研削されて薄化された後のウェーハ21の厚さに相当する。
また、切削ブレード12と貼り合わせウェーハ31の外周部とが正面視で重畳するように、切削ユニット6の割り出し送り方向(図7の左右方向)における位置を調整する。このとき、切削ユニット6の位置は、ウェーハ11の外周余剰領域17b(図1(A)参照)と、ウェーハ21の外周余剰領域27b(図1(A)参照)と、の少なくとも一部が切削されるように調整される。
前述の第1切削ステップでは、ウェーハ11の外周余剰領域17bのうち、ウェーハ11の外周縁11c側に位置する領域17c(図2(B)参照)が切削されたため、外周余剰領域17bの他の領域(ウェーハ11の中央側に位置する環状の領域)は残存している。例えば第2切削ステップでは、この外周余剰領域17bの残存部分に切削ブレード12が切り込むように、切削ユニット6の位置が調整される。
そして、切削ブレード12を回転させながらチャックテーブル4を加工送り方向(図7の前後方向)に移動させ、チャックテーブル4と切削ブレード12とを相対的に移動させる。これにより、切削ブレード12が貼り合わせウェーハ31のウェーハ11側に所定の切り込み深さで切り込み、貼り合わせウェーハ31の外周部(ウェーハ11の外周余剰領域17b及びウェーハ21の外周余剰領域27b)が切削される。
そして、切削ブレード12が貼り合わせウェーハ31の外周部に切り込んだ状態で、チャックテーブル4の移動を停止させるとともに、チャックテーブル4を回転させる。これにより、貼り合わせウェーハ31の外周部が切削ブレード12によって環状に切削され、貼り合わせウェーハ31の外周部に段差部31a(図8参照)が形成される。
段差部31aは、ウェーハ21の表面21a及び裏面21bと概ね平行で、表面21aよりも裏面21b側に位置する環状の底面(底部)と、ウェーハ21の厚さ方向と概ね平行で、ウェーハ21の表面21aから底面に向かって形成された環状の側面とを含む。この側面の高さは、切削ブレード12のウェーハ21への切り込み深さに等しく、第2の仕上げ厚さよりも大きい。
なお、前述のウェットエッチングステップの実施後、貼り合わせウェーハ31の外周部には、薬液66(図6参照)が付着することによってウェーハ11とウェーハ21との結合が弱められた領域が残存している。しかしながら、第2切削ステップにおいて貼り合わせウェーハ31の外周部を環状に切削することにより、薬液66が付着した領域が除去される。これにより、貼り合わせウェーハ31は、外周部においてもウェーハ11とウェーハ21とが強固に接合された状態となる。
次に、貼り合わせウェーハ31のウェーハ11側に保護部材を配設する(保護部材配設ステップ)。図8は、保護部材33が配設された貼り合わせウェーハ31を示す正面図である。
保護部材33は、ガラス、シリコン、セラミックス等でなる高剛性の基板である。例えば保護部材33は、ウェーハ11と概ね同径の円盤状に形成される。この保護部材33が、例えば接着剤を介してウェーハ11の裏面11b側に固定される。ただし、保護部材33をウェーハ11に配設する方法に制限はない。
貼り合わせウェーハ31に保護部材33を配設すると、薄化されたウェーハ11の変形(撓み等)が抑制される。これにより、ウェーハ11の破損が防止されるとともに、貼り合わせウェーハ31の保持や搬送が容易になる。また、ウェーハ11に形成されている複数のデバイス15(図1(A)参照)が保護部材33によって保護される。
なお、保護部材33の材質は、ウェーハ11及びデバイス15の保護が可能であれば制限はない。例えば保護部材33として、柔軟な樹脂でなる保護テープを用いてもよい。保護テープは、円形の基材と、基材上に設けられた粘着層(糊層)とを備える。基材は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂でなり、粘着層は、エポキシ系、アクリル系、又はゴム系の接着剤等でなる。また、粘着層には、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型の樹脂を用いることもできる。
次に、ウェーハ21の裏面21b側を研削し、貼り合わせウェーハ31を薄化する(第2研削ステップ)。図9は、第2研削ステップにおける貼り合わせウェーハ31を示す正面図である。第2研削ステップでは、例えば第1研削ステップにおいて使用された研削装置20が用いられる。
第2研削ステップでは、まず、貼り合わせウェーハ31をチャックテーブル22によって保持する。具体的には、貼り合わせウェーハ31を、保護部材33側(ウェーハ11の裏面11b側)が保持面22aと対向し、ウェーハ21の裏面21b側が上方に露出するように、チャックテーブル22上に配置する。この状態で、チャックテーブル22の保持面22aに吸引源の負圧を作用させると、貼り合わせウェーハ31の保護部材33側がチャックテーブル22によって吸引保持される。
そして、第1切削ステップと同様の手順により、ウェーハ21の裏面21b側を複数の研削砥石34によって研削する。これにより、ウェーハ21が薄化される。そして、ウェーハ21の厚さが所定の目標値(第2の仕上げ厚さ)になると、ウェーハ21の研削が停止される。
なお、貼り合わせウェーハ31は、前述の第2切削ステップの実施によって、薬液66が付着した領域、すなわちウェーハ11とウェーハ21との結合が弱い領域が除去された状態となっている。そのため、第2研削ステップで貼り合わせウェーハ31を研削しても、貼り合わせウェーハ31の外周部において欠けや割れ(クラック)等の加工不良が発生しにくい。
図10は、第2研削ステップ後の貼り合わせウェーハ31を示す正面図である。ウェーハ21が第2の仕上げ厚さとなるまで研削されると、貼り合わせウェーハ31の段差部31a(図9参照)が除去される。そして、研削加工後のウェーハ21の外周縁21cは、ナイフエッジ形状とならず平坦になる。これにより、ウェーハ21の外周部において損傷が生じにくくなる。すなわち、前述の第2切削ステップ(図7参照)は、ウェーハ21にエッジトリミングを施す工程を兼ねている。
そして、第2研削ステップの後、必要に応じて研磨ステップ(図5参照)及びウェットエッチングステップ(図6参照)を実施し、ウェーハ21の裏面21b側に研磨加工及びウェットエッチングを施す。これにより、ウェーハ21の裏面21b側が平坦化される。
上記の工程を経ることにより、薄化されたウェーハ11とウェーハ21とが接合された状態の貼り合わせウェーハ31が得られる。この貼り合わせウェーハ31を、例えば分割予定ライン13,23(図1(A)及び図1(B)参照)に沿って分割することにより、デバイス15とデバイス25とが積層された薄いデバイスチップが得られる。
以上の通り、本実施形態に係るウェーハの加工方法では、ウェーハ11の裏面11b側に薬液66を供給してウェットエッチングを施した後、貼り合わせウェーハ31の外周部のうち薬液66が付着した領域を環状に切削する。これにより、貼り合わせウェーハ31の外周部において、薬液66によってウェーハ11とウェーハ21との接合が弱められた領域が除去され、その後にウェーハ21に対して研削加工を施す際に加工不良が発生しにくくなる。
なお、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 ウェーハ
11a 表面
11b 裏面
11c 外周縁(側面)
13 分割予定ライン(ストリート)
15 デバイス
17a デバイス領域
17b 外周余剰領域
17c 領域
19 面取り部
19a 段差部
21 ウェーハ
21a 表面
21b 裏面
21c 外周縁(側面)
23 分割予定ライン(ストリート)
25 デバイス
27a デバイス領域
27b 外周余剰領域
31 貼り合わせウェーハ(積層ウェーハ)
31a 段差部
33 保護部材
2 切削装置
4 チャックテーブル(保持テーブル)
4a 保持面
6 切削ユニット
8 スピンドル
10 切削ブレード(第1切削ブレード)
12 切削ブレード(第2切削ブレード)
20 研削装置
22 チャックテーブル(保持テーブル)
22a 保持面
24 研削ユニット
26 スピンドル
28 マウント
30 研削ホイール
32 基台
34 研削砥石
36 ノズル
38 研削液
40 研磨装置
42 チャックテーブル(保持テーブル)
42a 保持面
44 研磨ユニット
46 スピンドル
48 マウント
50 研磨パッド
52 基台
54 研磨層
56 研磨液供給路
60 エッチング装置
62 チャックテーブル
62a 保持面
64 ノズル
66 薬液(エッチング液)

Claims (3)

  1. 面取り部を外周部に有し、複数のデバイスが形成されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲む外周余剰領域と、を表面側に有する第1のウェーハの表面側から、該外周余剰領域のうち該第1のウェーハの外周縁側の領域に第1の切削ブレードを仕上げ厚さを超える切り込み深さで切り込ませ、該面取り部を環状に切削する第1切削ステップと、
    該第1切削ステップの実施後、該第1のウェーハの表面側と第2のウェーハの表面側とを接合させて貼り合わせウェーハを形成する貼り合わせウェーハ形成ステップと、
    該貼り合わせウェーハ形成ステップの実施後、該第1のウェーハの裏面側を研削し、該第1のウェーハの厚さを該仕上げ厚さにする第1研削ステップと、
    該第1研削ステップで研削された該第1のウェーハの裏面側に薬液を供給し、該第1のウェーハの裏面側をウェットエッチングするウェットエッチングステップと、
    該ウェットエッチングステップの実施後、該貼り合わせウェーハに第2の切削ブレードを該第1のウェーハ側から該第2のウェーハに至る切り込み深さで切り込ませ、該貼り合わせウェーハの外周部のうち該薬液が付着した領域を環状に切削する第2切削ステップと、
    該第2切削ステップの実施後、該貼り合わせウェーハの該第1のウェーハ側に保護部材を配設する保護部材配設ステップと、
    該貼り合わせウェーハの該保護部材側を研削装置のチャックテーブルで保持して該第2のウェーハの裏面側を研削し、該貼り合わせウェーハを薄化する第2研削ステップと、を備えることを特徴とするウェーハの加工方法。
  2. 該第2切削ステップでは、該第1のウェーハの外周余剰領域のうち、該第1切削ステップの実施後に残存している領域を切削して除去することを特徴とする請求項1記載のウェーハの加工方法。
  3. 該デバイスはフォトダイオードであり、
    該第2のウェーハの表面側には複数の配線層が形成されており、
    該貼り合わせウェーハ形成ステップでは、該フォトダイオードと該配線層とが接続されるように、該第1のウェーハと該第2のウェーハとを貼り合わせることを特徴とする請求項1又は2記載のウェーハの加工方法。
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