JP2022013461A - 誘導発熱ローラ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】誘導発熱ローラ装置の転がり軸受の着脱を補助する機構を設けつつ、部品点数の削減と省スペース化を実現する。【解決手段】誘導発熱機構3を支持する支持ロッド6を、ローラ2の駆動軸22内に挿通し、支持ロッド6を転がり軸受7を介して駆動軸22の内側周面で支持することにより、誘導発熱機構3をローラ2内に宙吊り状態で保持してなる誘導発熱ローラ装置100において、転がり軸受7の内輪71または外輪72に転がり軸受7の着脱を補助する機構8を備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、誘導発熱ローラ装置に関するものである。
従来の誘導発熱ローラ装置は、特許文献1に示すように、誘導発熱機構を支持する支持ロッド(支持軸)を静止支持するための転がり軸受と、当該転がり軸受の内輪の内側周面に嵌合するようなスペーサ部材とを備え、当該スペーサ部材が、転がり軸受の交換作業における着脱を補助する着脱補助機構を有する構成とされている。なお、このスペーサ部材は、転がり軸受の内輪の内側周面と支持ロッドの外側周面との間に設けられている。また、従来の誘導発熱ローラ装置には、前記転がり軸受の外輪の外側周面に嵌合するようなハウジング部材を備え、当該ハウジング部材が、転がり軸受の着脱を補助する着脱補助機構を有する構成とされている。なお、このハウジング部材は、転がり軸受の外輪の外側周面とローラの駆動軸の内側周面との間に設けられている。
しかしながら、スペーサ部材やハウジング部材を有することから、転がり軸受により回転自在に支持される支持ロッドの外径が制約されてしまい、支持ロッドの内部に挿通される電源リード線の太さも制約され、大きな電気容量の誘導発熱機構を備えることが難しい。また、着脱補助機構のために転がり軸受とは別の部材を設ける必要があり、部品点数の削減も難しい。
そこで本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、誘導発熱ローラ装置の転がり軸受の着脱を補助する機構を設けつつ、部品点数の削減と省スペース化を実現することをその主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係る誘導発熱ローラ装置は、誘導発熱機構を支持する支持ロッドを、ローラの駆動軸内に挿通し、前記支持ロッドを転がり軸受を介して前記駆動軸の内側周面で支持することにより、前記誘導発熱機構を前記ローラ内に宙吊り状態で保持してなる誘導発熱ローラ装置において、前記転がり軸受の内輪または外輪に前記転がり軸受の着脱を補助する着脱補助機構を備えたことを特徴とする。
このようなものであれば、転がり軸受の内輪または外輪自身に着脱補助機構を備えることにより、従来からの部品点数の削減と省スペース化を達成することができる。
部品点数の削減については、従来は転がり軸受と別途に、着脱補助機構を備えたスペーサ部材を備えていたが、転がり軸受自身にその機能を持たせることで部品点数を減らし、作業効率の向上とコスト低減も図れる。
また、省スペース化については、支持ロッドの内部に誘導発熱機構に給電するための電源リード線を挿通させる場合に、スペーサ部材を無くすことにより、支持ロッドの外径をその分大径化させることができる。その結果、支持ロッドの内部に従来よりも太い電源リード線を挿通することが可能となり、ゆえに大きな電気容量の誘導発熱機構を備えることができるといった利点がある。
部品点数の削減については、従来は転がり軸受と別途に、着脱補助機構を備えたスペーサ部材を備えていたが、転がり軸受自身にその機能を持たせることで部品点数を減らし、作業効率の向上とコスト低減も図れる。
また、省スペース化については、支持ロッドの内部に誘導発熱機構に給電するための電源リード線を挿通させる場合に、スペーサ部材を無くすことにより、支持ロッドの外径をその分大径化させることができる。その結果、支持ロッドの内部に従来よりも太い電源リード線を挿通することが可能となり、ゆえに大きな電気容量の誘導発熱機構を備えることができるといった利点がある。
着脱補助機構の具体的な実施の態様としては、前記内輪又は前記外輪の一方は、前記内輪又は前記外輪の他方よりも前記駆動軸の軸方向外側に延長された延長部を有しており、前記着脱補助機構は、前記延長部に設けられていることが考えられる。
前記着脱補助機構は、前記延長部に設けられて引抜治具がねじ込まれるネジ部であることが望ましい。この構成であれば、引抜治具により転がり軸受を取り外す際に円周方向に均一に力を加えて取り外すことができる。
前記着脱補助機構は、前記延長部に設けられて引抜治具が引っ掛けられる引っ掛け部であることが望ましい。この構成であれば、着脱補助機構の構成を簡単にできる。
その他、前記着脱補助機構は、前記延長部に設けられて押しボルトが螺合される貫通ネジ孔とすることもできる。
また、前記外輪は、前記駆動軸の外側端面に対向する対向部を有しており、前記着脱補助機構は、前記対向部に設けられて押しボルトが螺合される貫通ネジ孔とすることもできる。
このように構成した本発明によれば、誘導発熱ローラ装置の転がり軸受の着脱を補助する機構を設けつつ、部品点数の削減と省スペース化を実現することができる。
以下に本発明に係る誘導発熱ローラ装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
<1.装置構成>
本実施形態に係る誘導発熱ローラ装置100は、例えばプラスチックフィルム、紙、布、不織布、合成繊維、金属箔等のシート材又はウェブ材、線(糸)材等の連続材の連続熱処理工程等において用いられるものである。
本実施形態に係る誘導発熱ローラ装置100は、例えばプラスチックフィルム、紙、布、不織布、合成繊維、金属箔等のシート材又はウェブ材、線(糸)材等の連続材の連続熱処理工程等において用いられるものである。
具体的にこの誘導発熱ローラ装置100は、図1に示すように、回転自在に支持された中空のローラ2と、このローラ2の内部に設けられた誘導発熱機構3とを備えている。
ローラ2は、連続材が接触して連続材を熱処理するための中空円筒状をなすローラ本体21と、当該ローラ本体21の両端部に設けられた中空の駆動軸22とを有している。当該駆動軸22は、転がり軸受等の軸受4を介して機台5に回転自在に支持されている。なお、駆動軸22は、ローラ本体21の軸方向端面に接続されるフランジ221を有している。ローラ本体21及び駆動軸22は、炭素鋼などの磁性材から形成されている。そして、ローラ2は、例えばモータ等の回転駆動機構(不図示)により外部から与えられる駆動力によって回転されるように構成されている。また、本実施形態のローラ本体21の肉厚部である側周壁には、気液二相の熱媒体が減圧封入された複数のジャケット室が形成されていても良い。
誘導発熱機構3は、円筒形状をなす円筒状鉄心31と、当該円筒状鉄心31の外側周面に巻装された誘導コイル32とを備えている。
円筒状鉄心31の両端部には支持ロッド(コイルロッド)6が設けられており、当該支持ロッド6は、それぞれ駆動軸22の内部に挿通されて、転がり軸受等の軸受7を介して駆動軸22の内側周面に回転自在に支持されている。これにより、誘導発熱機構3は、回転するローラ2の内部に宙吊り状態で保持され、つまり、機台5(固定側)に対して静止状態に保持される。
また、誘導コイル32には、電源リード線L1が接続されており、この電源リード線L1には、商用周波数(50Hz又は60Hz)の交流電圧を印加するための電源装置(不図示)が接続されている。
このような誘導発熱機構3により、誘導コイル32に交流電圧が印加されると交番磁束が発生し、その交番磁束はローラ本体21の側周壁を通過する。この通過によりローラ本体21に誘導電流が発生し、その誘導電流でローラ本体21はジュール発熱する。
しかして、本実施形態の誘導発熱ローラ装置100の支持ロッド6を支持するための転がり軸受7には、その交換作業における着脱作業を容易にするための着脱補助機構8が設けられている。
図2~10に本発明に係る着脱補助機構8の実施例を、図11に従来技術の着脱補助機構の実施例を示す。各図において、左から順番に、転がり軸受7の(a)斜視図、(b)自由側端断面図、(c)固定側端断面図を示す。ここでは、転がり軸受7の代表例として、深溝玉軸受を示したが、内輪71及び外輪72の間に転動体73が介在し、当該転動体73の転がりによって回転荷重を支えるものであれば、この限りではない。
図2に示す転がり軸受7は、その内輪71の内側周面がコイルロッド6の外側周面に嵌合し、外輪72の外側周面が駆動軸22の内側周面に嵌合している。ここで、内輪71は、外輪72よりも駆動軸22の開口側(軸方向外側)に延長されており、この延長部711の外側周面にネジが切られている。この延長部711に形成されたネジ部711aが着脱補助機構8となる。
そして、転がり軸受7を取り外す際には、ネジ部711aに引抜治具(不図示)をねじ込み、引抜治具に軸方向外側(駆動軸22の開口側)向けて外力を与えることで、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間から取り外される。一方、転がり軸受7を取り付ける際には、ネジ部711aに引抜治具(不図示)をねじ込み、引抜治具に軸方向内側に向けて外力を与えることで、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間に取り付けられる。なお、転がり軸受7は、引抜治具を用いることなく、駆動軸22及びコイルロッド6の間に押し込んでも良い。
図3に示す転がり軸受7は、その内輪71の内側周面がコイルロッド6の外側周面に嵌合し、外輪72の外側周面が駆動軸22の内側周面に嵌合している。ここで、外輪72は、内輪71よりも駆動軸22開口側に延長されており、この延長部721の内側周面にネジが切られている。この延長部721に形成されたネジ部721aが着脱補助機構8となる。
そして、転がり軸受7を取り外す際には、ネジ部721aに引抜治具(不図示)をねじ込み、引抜治具に軸方向外側(駆動軸22の開口側)向けて外力を与えることで、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間から取り外される。一方、転がり軸受7を取り付ける際には、ネジ部721aに引抜治具(不図示)をねじ込み、引抜治具に軸方向内側に向けて外力を与えることで、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間に取り付けられる。なお、転がり軸受7は、引抜治具を用いることなく、駆動軸22及びコイルロッド6の間に押し込んでも良い。
図4に示す転がり軸受7は、その内輪71の内側周面がコイルロッド6の外側周面に嵌合し、外輪72の外側周面が駆動軸22の内側周面に嵌合している。ここで、内輪71は、外輪72よりも駆動軸22の開口側(軸方向外側)に延長されており、この延長部711に2ヶ所以上に引っ掛け部(例えば孔)711bが設けられている。この延長部711に設けられた引っ掛け部711bが着脱補助機構8となる。
そして、転がり軸受7を取り外す際には、引っ掛け部711bに引抜治具(不図示)を引っ掛け、引抜治具に軸方向外側(駆動軸22の開口側)向けて外力を与えることで、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間から取り外される。一方、転がり軸受7を取り付ける際には、例えば、引っ掛け部711bに引抜治具を引っ掛け、引抜治具に軸方向内側に向けて外力を与えることで、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間に取り付けられる。なお、転がり軸受7は、引抜治具を用いることなく、駆動軸22及びコイルロッド6の間に押し込んでも良い。
図5に示す転がり軸受7は、その内輪71の内側周面がコイルロッド6の外側周面に嵌合し、外輪72の外側周面が駆動軸22の内側周面に嵌合している。ここで、外輪72は、内輪71よりも駆動軸22の開口側(軸方向外側)に延長されており、この延長部721に2ヶ所以上に引っ掛け部(例えば孔)721bが設けられている。この延長部721に設けられた引っ掛け部721bが着脱補助機構8となる。
そして、転がり軸受7を取り外す際には、引っ掛け部721bに引抜治具(不図示)を引っ掛け、引抜治具に軸方向外側(駆動軸22の開口側)向けて外力を与えることで、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間から取り外される。一方、転がり軸受7を取り付ける際には、例えば、引っ掛け部721bに引抜治具を引っ掛け、引抜治具に軸方向内側に向けて外力を与えることで、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間に取り付けられる。なお、転がり軸受7は、引抜治具を用いることなく、駆動軸22及びコイルロッド6の間に押し込んでも良い。
図6に示す転がり軸受7は、その内輪71の内側周面がコイルロッド6の外側周面に嵌合し、外輪72の外側周面が駆動軸22の内側周面に嵌合している。ここで、内輪71は、外輪72よりも駆動軸22の開口側(軸方向外側)に延長されており、この延長部711の例えば先端部に径方向外側に突出した段差部711c(引っ掛け部の一態様)を設ける。この延長部711に設けられた段差部711cが着脱補助機構8となる。
そして、転がり軸受7を取り外す際には、段差部711cに引抜治具(不図示)を引っ掛け、引抜治具に軸方向外側(駆動軸22の開口側)に向けて外力を与えることで、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間から取り外される。一方、転がり軸受7を取り付ける際には、例えば、段差部711cに引抜治具を引っ掛け、引抜治具に軸方向内側に向けて外力を与えることで、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間に取り付けられる。なお、転がり軸受7は、引抜治具を用いることなく、駆動軸22及びコイルロッド6の間に押し込んでも良い。
図7に示す転がり軸受7は、その内輪71の内側周面がコイルロッド6の外側周面に嵌合し、外輪72の外側周面が駆動軸22の内側周面に嵌合している。ここで、外輪72は、内輪71よりも駆動軸22の開口側(軸方向外側)に延長されており、この延長部721の例えば先端部に径方向内側に突出した段差部721c(引っ掛け部の一態様)を設ける。この延長部721に設けられた段差部721cが着脱補助機構8となる。
そして、転がり軸受7を取り外す際には、段差部721cに引抜治具(不図示)を引っ掛け、引抜治具に軸方向外側(駆動軸22の開口側)に向けて外力を与えることで、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間から取り外される。一方、転がり軸受7を取り付ける際には、例えば、段差部721cに引抜治具を引っ掛け、引抜治具に軸方向内側に向けて外力を与えることで、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間に取り付けられる。なお、転がり軸受7は、引抜治具を用いることなく、駆動軸22及びコイルロッド6の間に押し込んでも良い。
図8に示す転がり軸受7は、その内輪71の内側周面がコイルロッド6の外側周面に嵌合し、外輪72の幅の一部を大径化し、残りの部分を駆動軸22の開口端部の内側周面に嵌合させる。また、外輪72の大径化された部分が固定ネジ9によって駆動軸22に固定される。ここで、外輪72の大径化させた部分722は、駆動軸22の外側端面22aに対向する対向部となる。そして、大径化させた部分722には、軸方向に沿って2つ以上の貫通ネジ孔722aが設けられている。なお、2つ以上の貫通ネジ孔722aは、円周方向に例えば等間隔に設けられている。この2つ以上の貫通ネジ孔722aが着脱補助機構8となる。
そして、転がり軸受7を取り外す際には、固定ネジ9を取り外し、貫通ネジ孔722aに押しボルト(不図示)等を螺合させて、当該押しボルト等が駆動軸22の外側端面22aを押すことにより、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間から取り外される。一方、転がり軸受7を取り付ける際には、転がり軸受7を駆動軸22及びコイルロッド6の間に押し込んで取り付け、固定ネジ9により固定する。
図9に示す転がり軸受7は、その内輪71の内側周面がコイルロッド6の外側周面に嵌合し、外輪72の外側周面が駆動軸22の内側周面に嵌合している。ここで、外輪72は、内輪71よりも駆動軸22の開口側(軸方向外側)に延長されており、この延長部721は、駆動軸22よりも外側に延出している。この延出した部分を大径化してフランジ部723を形成する。フランジ部723は、駆動軸22の外側端面22aに対向する対向部となる。なお、フランジ部723は固定ネジ9によって駆動軸22に固定される。そして、フランジ部723には、軸方向に沿って2つ以上の貫通ネジ孔723aが設けられている。なお、2つ以上の貫通ネジ孔723aは、円周方向に例えば等間隔に設けられている。この2つ以上の貫通ネジ孔723aが着脱補助機構8となる。
そして、転がり軸受7を取り外す際には、固定ネジ9を取り外し、貫通ネジ孔723aに押しボルト(不図示)等を螺合させて、当該押しボルト等が駆動軸22の外側端面22aを押すことにより、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間から取り外される。一方、転がり軸受7を取り付ける際には、転がり軸受7を駆動軸22及びコイルロッド6の間に押し込んで取り付け、固定ネジ9により固定する。
図10に示す転がり軸受7は、その内輪71の内側周面がコイルロッド6の外側周面に嵌合し、外輪72の外側周面が駆動軸22の内側周面に嵌合している。ここで、内輪71は、外輪72よりも駆動軸22の開口側(軸方向外側)に延長されており、その先端はコイルロッド6の外側端面6aを覆う蓋形状とされている。そして、当該蓋部712の中央には貫通ネジ孔712aが切られている。この貫通ネジ孔712aが着脱補助機構8となる。この構成は、電源リード線L1が挿通されない自由端側において有効である。
そして、転がり軸受7を取り外す際には、貫通ネジ孔712aに押しボルト(不図示)等を螺合させて、当該押しボルト等がコイルロッド6の外側端面6aを押すことにより、転がり軸受7が駆動軸22及びコイルロッド6の間から取り外される。一方、転がり軸受7を取り付ける際には、転がり軸受7を駆動軸22及びコイルロッド6の間に押し込んで取り付ける。
図11は転がり軸受7の従来例であり、外輪72の外側周面は駆動軸22の内側周面に嵌合し、内輪71の内側周面はスペーサ部材10を介してコイルロッド6に嵌合している。そして、スペーサ部材10の駆動軸22の開口側にネジ部10aが形成されている。このネジ部10aに引抜治具(不図示)をねじ込み、引抜治具に外力を与えることで軸受の着脱を可能とする。
なお、誘導発熱ローラ装置100における転がり軸受7は、外輪72が回転し、内輪71が固定であることから、外輪72の外側周面と駆動軸22の内側周面との嵌め合いは、内輪71の内側周面とコイルロッド6の外側周面との嵌め合いよりも厳し目に設定されている。よって、転がり軸受7の着脱は外輪72への外力付与が望ましく、上述した実施例でいうと図3、5、7、8、9の構成が望ましい。
<2.本実施形態の効果>
このように構成された本実施形態に係る誘導発熱ローラ装置100によれば、転がり軸受7の内輪71または外輪72自身に着脱補助機構8を備えることにより、従来からの部品点数の削減と省スペース化を達成することができる。
このように構成された本実施形態に係る誘導発熱ローラ装置100によれば、転がり軸受7の内輪71または外輪72自身に着脱補助機構8を備えることにより、従来からの部品点数の削減と省スペース化を達成することができる。
部品点数の削減については、従来は転がり軸受と別に、着脱補助機構を備えたスペーサ部材を備えていたが、転がり軸受自身にその機能を持たせることで部品点数を減らし、作業効率の向上とコスト低減も図れる。
また、省スペース化については、支持ロッド6の内部に誘導発熱機構3に給電するための電源リード線L1を挿通させる場合に、スペーサ部材をなくすことにより、支持ロッド6の外径をその分大径化させることができる。その結果、支持ロッド6の内部に従来より太い電源リード線L1を挿通することが可能となり、ゆえに大きな電気容量の誘導発熱機構3を備えることができるといった利点がある。
<3.その他の実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られない。
例えば、前記実施形態では、着脱補助機構8が内輪71又は外輪72の何れか一方のみに設けられた構成であったが、内輪71及び外輪72の両方に設けられた構成としても良い。この場合、前記各実施例に記載した構成を組み合わせることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限られない。
例えば、前記実施形態では、着脱補助機構8が内輪71又は外輪72の何れか一方のみに設けられた構成であったが、内輪71及び外輪72の両方に設けられた構成としても良い。この場合、前記各実施例に記載した構成を組み合わせることができる。
また、前記実施形態の誘導発熱ローラ装置は、ロール本体の軸方向両端部が回転自在に支持された所謂両持ち式の誘導発熱ローラ装置であったが、有底筒状をなすロール本体の底部に回転軸を接続して回転自在に支持された所謂片持ち式の誘導発熱ローラ装置であっても良い。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100 ・・・誘導発熱ローラ装置
3 ・・・誘導発熱機構
6 ・・・支持ロッド(コイルロッド)
2 ・・・ローラ
22 ・・・駆動軸
7 ・・・転がり軸受
71 ・・・内輪
72 ・・・外輪
8 ・・・着脱補助機構
711・・・内輪の延長部
711a・・・ネジ部
711b・・・引っ掛け部
711c・・・段差部
712a・・・貫通ネジ孔
721・・・外輪の延長部
721a・・・ネジ部
721b・・・引っ掛け部
721c・・・段差部
722a・・・貫通ネジ孔
3 ・・・誘導発熱機構
6 ・・・支持ロッド(コイルロッド)
2 ・・・ローラ
22 ・・・駆動軸
7 ・・・転がり軸受
71 ・・・内輪
72 ・・・外輪
8 ・・・着脱補助機構
711・・・内輪の延長部
711a・・・ネジ部
711b・・・引っ掛け部
711c・・・段差部
712a・・・貫通ネジ孔
721・・・外輪の延長部
721a・・・ネジ部
721b・・・引っ掛け部
721c・・・段差部
722a・・・貫通ネジ孔
Claims (6)
- 誘導発熱機構を支持する支持ロッドを、ローラの駆動軸内に挿通し、前記支持ロッドを転がり軸受を介して前記駆動軸の内側周面で支持することにより、前記誘導発熱機構を前記ローラ内に宙吊り状態で保持してなる誘導発熱ローラ装置において、
前記転がり軸受の内輪または外輪に前記転がり軸受の着脱を補助する着脱補助機構を備えている、誘導発熱ローラ装置。 - 前記内輪又は前記外輪の一方は、前記内輪又は前記外輪の他方よりも前記駆動軸の軸方向外側に延長された延長部を有しており、
前記着脱補助機構は、前記延長部に設けられている、請求項1に記載の誘導発熱ローラ装置。 - 前記着脱補助機構は、前記延長部に設けられて引抜治具がねじ込まれるネジ部である、請求項2に記載の誘導発熱ローラ装置。
- 前記着脱補助機構は、前記延長部に設けられて引抜治具が引っ掛けられる引っ掛け部である、請求項2に記載の誘導発熱ローラ装置。
- 前記着脱補助機構は、前記延長部に設けられて押しボルトが螺合される貫通ネジ孔である、請求項2に記載の誘導発熱ローラ装置。
- 前記外輪は、前記駆動軸の外側端面に対向する対向部を有しており、
前記着脱補助機構は、前記対向部に設けられて押しボルトが螺合される貫通ネジ孔である、請求項1に記載の誘導発熱ローラ装置。
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