JP2003187955A - 誘導発熱ローラ装置 - Google Patents

誘導発熱ローラ装置

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JP2003187955A JP2001388738A JP2001388738A JP2003187955A JP 2003187955 A JP2003187955 A JP 2003187955A JP 2001388738 A JP2001388738 A JP 2001388738A JP 2001388738 A JP2001388738 A JP 2001388738A JP 2003187955 A JP2003187955 A JP 2003187955A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ローラの内部に配置される誘導発熱機構を保
持軸に保持し、この保持軸に対してローラを回転自在に
支持する装置において、保持軸に対してローラを回転支
持するための構成を簡略化することを目的とする。 【解決手段】 ローラの内部に配置される誘導発熱機構
に保持軸を固定する。保持軸はローラの両側から外部に
引き出され、固定枠に固定される。保持軸の外周面、ま
たはローラの内周面、またはその両周面に、スリーブを
嵌合する。このスリーブを介して、保持軸の外周面とロ
ーラの内周面との間に、ローラの回転を支える軸受を介
在させる。軸受の内外輪の径が不揃いであっても、スリ
ーブを調整するだけで、軸受を確実にローラと保持軸の
間に設置することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は誘導発熱ローラ装
置、特にローラの内部に配置される誘導発熱機構を保持
軸に保持するとともに、この保持軸に対してローラを回
転自在に支持し、更にこの保持軸の両端をローラの両側
から外部に引き出し、引き出された端部を固定枠に固定
して取り付けた誘導発熱ローラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばプラスチックフイルム、紙、
布、不織布、金属箔などのシート材あるいはウエブ材の
連続熱処理工程において、適度の温度に誘導発熱して回
転するローラが使用されることは、すでによく知られて
いる。そのうちの一つの従来例を示したのが、図7であ
る。同図において、1はローラ、2はローラ1の内部に
位置する誘導発熱機構で、筒状の鉄心3と、その外周に
巻装されてある誘導コイルル4とによって、主として構
成されている。
【0003】誘導発熱機構2は、保持軸5により保持さ
れている。実際には保持軸5は鉄心3を貫通し、かつ固
定されている。保持軸5の両端部6,7はローラ1の両
側より外部に引き出されてあり、その引出端部が、機台
などの固定枠8,9に固定して支持される。10は誘導
コイル4を電源に接続するための電線で、保持軸5の内
部を通り、その一方の端部から外部に導出されている。
【0004】ローラ1は外部からの回転駆動力により、
あるいは被加熱物の添纏にともなう駆動力により回転さ
れて使用されるのが普通である。そのためにはローラ1
は回転自在に支持されることが必要である。図に示すロ
ーラ装置は、ローラ1を保持軸5に対して回転自在に支
持している。この支持のために、図7に示す従来構成で
は、ジャーナル11,12を用いている。
【0005】この構成を説明すると、各ジャーナル1
1,12は、ローラ1の端部に嵌合する嵌合部13,1
4と、ローラ1の各端面に締付ボルト15,16によっ
て固定されるフランジ部17,18とを備えており、ま
た各ジャーナル11,12の外端内周面と保持軸5の外
周面との間に軸受19,20が介在されている。
【0006】21は軸受19の外輪の外側をジャーナル
11の内周面に固定するスナップリング、22は軸受1
9の内輪の外側を保持軸5の外周面に固定するスナップ
リング、23は軸受19の内輪の内側を保持軸5の外面
に固定するスナップリング、24は軸受20の外輪の外
側をジャーナル12の内面に固定するスナップリングで
ある。
【0007】この構成では、ローラ1は、ジャーナル1
1,12、軸受19,20ならびに保持軸5を介して固
定枠8,9に機械的に支持される。一方ローラ1は機械
的に支持されているだけではその使用目的は達成され
ず、ローラ1は回転自在に支持されなければならない。
そのためにジャーナル11,12は、このローラ1の回
転に供する軸受19,20を、保持軸5との間に保持す
ることも重要な使用目的となっている。
【0008】このように軸受19,20を設置するの
に、ジャーナル11,12を使用するのは次のような理
由による。仮にジャーナル11,12を省略し、軸受1
9,20をローラ1の内面と保持軸5の外面との間に直
接したとする。そのときは軸受19,20の外輪の外径
ならびに内輪の内径は、ローラ1の内径ならびに保持軸
5の外径に合致していなければならない。しかし組立現
場において、常にこのような内外径が合致する軸受を用
意するのは不可能である。
【0009】そこで図のようにジャーナル11,12を
ローラ1に取り付け、その内周面、保持軸5の外周面
を、与えられた軸受19,20の内輪、外輪に合致する
ように切削加工などにより修正するようにしている。も
しジャーナル11,12を使用しないとすれば、ローラ
1の内面を切削する必要があり、その修正は極めて面倒
である。また誤切削すれば、そのローラは廃品とせざる
をえない。ジャーナルを利用していればそれを誤切削し
ても、ジャーナルだけを取り替えればよいとしても、し
かしジャーナルはもはや廃品である。。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、誘導発熱機
構を内部に備えたローラを回転支持するための構成を簡
略化することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ローラの内部
に配置される誘導発熱機構を保持軸に保持するととも
に、この保持軸の外周面、またはローラの内周面、また
は保持軸の外周面とローラの内周面の両方に、スリーブ
を嵌合し、このスリーブを介して、保持軸の外周面とロ
ーラの内周面との間に、ローラを保持軸に対して回転自
在に支える軸受を介在させ、更にこの保持軸の両端をロ
ーラの両側から外部に引き出し、引き出された端部を固
定枠に固定して取り付けたことを特徴とする。
【0012】ローラを保持軸に対して回転自在に支える
ための軸受は、保持軸の外周面とローラの内周面との間
において、スリーブを介して設置されるので、軸受の内
外径が不揃いであっても、その内外径に応じた肉厚のス
リーブを選んで使用することにより、ローラを保持軸に
対して簡単に回転自在に設置することができる。ローラ
の一方の端部は少なくともジャーナルの使用が省略でき
るので、それだけローラの回転に要する構成が簡略化さ
れる。
【0013】ジャーナルを使用する構成では、組立て、
分解に際して締結ボルト(図7に示す締結ボルト15,
16)をもって、ジャーナルをローラに取り付け、取外
しする必要がある。この締結ボルトはローラの円周方向
に沿って多数必要としているので、その締付け、取外し
作業が極めて面倒である。しかしジャーナルを使用しな
いことにより、締結ボルトの締め付け、取外し作業が不
要となる。
【0014】更に組み立てられているローラの内部から
メンテナンスその他の理由により、誘導発熱機構を取り
出す必要のあることがある。その場合も、従来構成では
ジャーナルをローラから取り外さなければならないが、
本発明ではジャーナルをローラの少なくとも一方の端部
に使用していないので、軸受とともに保持軸をローラの
外部に引き出すことができ、したがってジャーナルの取
外し作業を必要としないで、保持軸とともに誘導発熱機
構を外部に取り出すことができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施態様を図1によって
説明する。なお図7と同じ符号を付した部分は、同一ま
たは対応する部分を示す。従来と同様に最初に保持軸5
を誘導発熱機構2に貫通させ、この誘導発熱機構2を保
持軸5に固定する。そのあと本発明にしたがい、誘導発
熱機構2の左側において、スリーブ30を保持軸5に嵌
合し、このスリーブ30の外側と内側とをスナップリン
グ31、32により保持軸5に固定する。
【0016】このスリーブ30の外周面とローラ1の左
側の端部の内周面との間に、ローラ1を保持軸5に対し
て回転自在に支える軸受33を介在させる。軸受33の
内輪はスナップリング34によりスリーブ30に固定さ
れ、また外輪はその右側がローラ1の内周面の段部40
Aに当接し、左側がスナップリング35によりローラ1
の内周面にそれぞれ固定される。
【0017】また誘導発熱機構2の右側において、スリ
ーブ36を保持軸5に嵌合する。ここではスリーブ36
は保持軸5に対してスライド自在に取り付けられる。そ
してこのスリーブ36の外周とローラ1の右側の端部の
内周面との間に、軸受37を介在させる。軸受37の内
輪はスナップリング38によりスリーブ36に固定さ
れ、また外輪はその左側がローラ1の内周面の段部40
Bに当接し、右側はスナップリング39によりローラ1
の内周面にそれぞれ固定される。
【0018】スナップリング39を取り外せば、軸受3
7はスリーブ36とともに、ローラ1に対して右側に取
外し自在となる。ローラの運転に際しては、保持軸5の
端部6,7は固定枠8,9に固定されることは図7の場
合と同様である。
【0019】この構成によれば、ローラ1の左側は軸受
33,スリーブ30を介して保持軸5に、また右側は軸
受37、スリーブ36を介して保持軸5に支持されこと
になる。したがって組立て時において、各軸受33,3
7の内輪、外輪の径が保持軸5の外径、ローラ1の内径
に合致していなくとも、スリーブ30,36として、そ
の内径、外径を適宜調整することにより、ローラ1を保
持軸5に正確に支持させることができる。またその際従
来のようにジャーナル、ローラなどを切削調整する必要
はない。またジャーナルを使用していないので、ローラ
支持のための構成が簡略化されるようになる。
【0020】メンテナンスなどのために、誘導発熱機構
2、保持軸5をローラ1の外部に引き出す場合は次のよ
うに行なう。まず保持軸5の端部6,7を固定枠8,9
から取外す。そして誘導発熱機構2などを右側に引き出
す場合は、スナッブリング31,39を取り外す。その
あと保持軸5をローラ1より右側に引き出せば、保持軸
5とともに、スリーブ36,軸受37、誘導発熱機構2
が一体となってローラ1の外部に引き出される。なお軸
受33,スリーブ30はローラ1の内部にとどまってい
る。
【0021】誘導発熱機構2、保持軸5を左側に引き出
す場合は、スナッブリング35を取外す。これにより軸
受33はローラ1に対して左側に取外し自在となる。そ
して保持軸5をローラ1より左側に引き出せば、保持軸
5とともに、スリーブ30,軸受33、誘導発熱機構2
が一体となってローラ1の外部に引き出される。軸受3
7,スリーブ36はローラ1の内部にとどまっている。
【0022】なお誘導発熱機構2の外径が、ローラ1の
内径より小さくしてあることは、当然である。そうでな
ければ誘導発熱機構2をローラ1の内部に引き入れるこ
とも、また引き出すこともできない。
【0023】図1に示す構成では、スリーブ36を、保
持軸5の外周面に沿ってスライド自在としているが、こ
れはローラ1と保持軸5との間で熱膨張差が生じたと
き、その差によって発生する応力を吸収させる対策のた
めである。
【0024】図1の構成において、ローラ1を外部から
の駆動力によって回転させるには、ローラ1の外周面に
プーリ、歯車などを取り付けて、これらを利用して回転
させる必要がある。しかしローラの種類によっては、ロ
ーラ1にプーリ、歯車などを取り付けられない場合は、
図2に示すように、ローラ1の一方の端部のみ、たとえ
ば左側についてのみ、図7と同じようにジャーナル11
を取り付け、軸受19によって回転自在に支持する。そ
してジャーナル11にプーリ、歯車などを取り付けるよ
うにすればよい。
【0025】なおこの構成では、いったんローラ1の内
部に設置された誘導発熱機構2の引き出しは、ローラ1
の右側からのみ可能である。その引き出し方法は、図1
の場合と同様である。
【0026】図1,図2に示す実施態様は、スリーブ3
0,36を保持軸5の外周面に嵌合した構成であるが、
これに代えて図3,図4に示すように、ローラ1の内周
面に嵌合してもよい。図中30A,36Bはそのスリー
ブを示す。図3において、軸受33はその内輪の両側を
スナップリング41,42によって保持軸5に固定され
る。軸受33の外輪はスナップリング35Aによつてス
リーブ30Aに固定されている。スリーブ30Aは軸受
33の外輪とローラ1の内周面との間に介在し、その右
側はローラ1の内周面に設けられた段部43に当接し、
左側はスナップリング44によりローラ1の内周面に固
定される。
【0027】軸受37はその内輪が保持軸5の外周面に
スライド自在に設置される。このスライドによって熱膨
張差によって発生する応力を吸収する。軸受37の外輪
とローラ1の内周面との間にスリーブ36Aが介在す
る。軸受37の外輪はスナップリング39Aによりスリ
ーブ36Aの内周に固定されている。またスリーブ36
Aはその左側がローラ1の内周面に設けられた段部45
に当接し、右側はスナップリング46によりローラ1の
内周面に固定される。
【0028】誘導発熱機構2,保持軸5をローラ1の外
部に引き出す場合は、図1の場合と同様にスナップリン
グ41,46を取外し、保持軸5を右側に引き出せばよ
い。左側に引き出す場合も図1と同様である。図4は図
2に対応し、ローラ1の左側のみをジャーナル11を介
して保持軸5に対して回転自在としてある。ローラ1の
右側は図3の構成と同様である。
【0029】以上の実施態様は、スリーブを保持軸側、
ローラ側のいずれか一方に設置した構成であるが、これ
に代えて図5,図6に示すように両方に設置するように
してもよい。これらは図1乃至図4に示す構成を組み合
わせることによって容易に得られる。誘導発熱機構2な
どを引き出す場合は、図5ではスナップリング31,4
6を取り外せばよく、図6の場合はスナップリング22
を取り外せばよく、いずれも以上述べた実施態様の場合
と同様である。なお図5,図6において、スリーブ36
が図1と同じように保持軸5に対してスライド自在とし
てある。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ロ
ーラを保持軸に対して回転自在に支えるための軸受は、
保持軸の外周面とローラの内周面との間のスリーブを介
して設置されているので、軸受の内外径が不揃いであっ
ても、その内外径に応じた肉厚のスリーブを選んで使用
することにより、ローラの内周面なり、保持軸の外周面
なりを、軸受に応じて修正することなく、その軸受を設
置することができる。またローラの少なくも一方の端部
においてはジャーナルの使用を省略するので、組立、分
解に際し、その締付け、取外作業は不要となり、その作
業が簡便となる。更に組み立てられているローラの内部
から誘導発熱機構を取り出すに際しても、ジャーナルの
取外しを必要とすることなく、その取り出しが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施態様を示す断面図である。
【図3】本発明の他の実施態様を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施態様を示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施態様を示す断面図である。
【図6】本発明の他の実施態様を示す断面図である。
【図7】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 ローラ 2 誘導発熱機構 5 保持軸 8 固定枠 9 固定枠 11 ジャーナル 19 軸受 30 スリーブ 33 軸受 36 スリーブ 30A スリーブ 36A スリーブ 37 軸受
フロントページの続き (72)発明者 常谷 洋平 京都市山科区西野離宮町40番地 トクデン 株式会社内 Fターム(参考) 3J017 AA01 AA04 AA10 CA01 CA06 DA01 DB04 3J103 AA02 AA14 AA21 AA83 BA04 CA25 CA36 CA72 CA78 EA05 FA15 FA16 FA17 FA26 GA02 GA13 GA15 GA33 GA35 GA36 3K059 AD37 CD72 CD77

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転するローラの内部に配置される誘導
    発熱機構を保持軸に保持し、前記誘導発熱機構の両側に
    おける、前記保持軸の外周面と前記ローラの内周面のう
    ちの一方またはその両方に、スリーブを嵌合し、前記保
    持軸の外周面と前記ローラの内周面との間に、前記スリ
    ーブを介して、前記ローラを前記保持軸に対して回転自
    在に支えるための軸受を介在させてなり、前記保持軸の
    各端部を前記ローラの両側から外部に引き出し、引き出
    された前記保持軸の各端部を固定枠に固定してなる誘導
    発熱ローラ装置。
  2. 【請求項2】 前記軸受の少なくとも一方は、前記ロー
    ラに対して取外し自在とされている請求項1に記載の誘
    導発熱ローラ装置。
  3. 【請求項3】 回転するローラの内部に配置される誘導
    発熱機構を保持軸に保持し、前記誘導発熱機構の一方の
    側における、前記保持軸の外周面と前記ローラの内周面
    のうちの一方またはその両方に、スリーブを嵌合し、前
    記保持軸の外周面と前記ローラの内周面との間に、前記
    スリーブを介して、前記ローラの一方の端部を前記保持
    軸に対して回転自在に支えるための第1の軸受を介在さ
    せ、前記誘導発熱機構の他方の側における、前記保持軸
    の外周面と前記ローラの他方の端部に固定されたジャー
    ナルとの間に、前記ジャーナルを前記保持軸に対して回
    転自在に支えるための第2の軸受を介在させてなり、前
    記保持軸の各端部を前記ローラおよび前記ジャーナルか
    ら外部に引き出し、引き出された前記保持軸の各端部を
    固定枠に固定してなる誘導発熱ローラ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の軸受は、前記ローラに対して
    取外し自在とされている請求項3に記載の誘導発熱ロー
    ラ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008137808A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Apro System Co Ltd 平板ディスプレイ用ガラス移送装置
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