JP2022012493A - 把持装置及び産業用ロボット - Google Patents

把持装置及び産業用ロボット Download PDF

Info

Publication number
JP2022012493A
JP2022012493A JP2020114355A JP2020114355A JP2022012493A JP 2022012493 A JP2022012493 A JP 2022012493A JP 2020114355 A JP2020114355 A JP 2020114355A JP 2020114355 A JP2020114355 A JP 2020114355A JP 2022012493 A JP2022012493 A JP 2022012493A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gripping
work
suction
flow path
pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020114355A
Other languages
English (en)
Inventor
至 波多野
Itaru Hatano
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitta Corp
Original Assignee
Nitta Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitta Corp filed Critical Nitta Corp
Priority to JP2020114355A priority Critical patent/JP2022012493A/ja
Priority to PCT/JP2021/021556 priority patent/WO2022004283A1/ja
Priority to TW110121146A priority patent/TW202204084A/zh
Publication of JP2022012493A publication Critical patent/JP2022012493A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J15/00Gripping heads and other end effectors
    • B25J15/06Gripping heads and other end effectors with vacuum or magnetic holding means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J15/00Gripping heads and other end effectors
    • B25J15/08Gripping heads and other end effectors having finger members

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Robotics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Abstract

【課題】より種々のワークを容易に把持することができる把持装置及び産業用ロボットを提供する。【解決手段】把持装置10は、袋状の把持本体26と、把持本体26の内部に収容された粉粒体27と、把持本体26の表面に設けられた複数の吸着口28と、把持本体26の内部に設けられ、複数の吸着口28とそれぞれ接続する複数のチューブ29と、複数のチューブ29とそれぞれ接続し、複数の吸着口28の開閉を個別に行う複数のチャック部30とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、把持装置及び産業用ロボットに関する。
ワークを把持することを目的とした把持装置として、吸着パッドを備え、真空発生器により吸着パッド内を真空にすることでワークを吸着し、吸着パッド内を大気圧にすることでワークを開放する把持装置が知られている(例えば、特許文献1-3)。
特許文献1には、密閉された柔軟な袋と、この袋の内部に充填された粉粒体と、ワークを吸着する吸着部とを備え、粉粒体のJamming転移を利用した把持装置が開示されている。この把持装置は、袋をワークに追従させた状態で、吸着部によりワークを吸着して把持できるので、簡単な制御で様々なワークに対応することができる。特許文献2にも、特許文献1と同様に、柔軟な袋、粉粒体及び吸着部を備えた把持装置が開示されている。
特許文献3には、ワークと接触していない吸着部への気体の流れを閉止するように構成され、真空漏れが防止された把持装置が開示されている。
特表2008-528408号公報 特開2019-214121号公報 特開平2-116488号公報
しかしながら、上記特許文献1-3の把持装置では、吸着パッドが特定の方向を向いて設けられているので、サイズや形状、吸着面の位置が異なる種々のワークを汎用的に吸着することができない場合がある。
本発明は、より種々のワークを容易に把持することができる把持装置及び産業用ロボットを提供することを目的とする。
本発明に係る把持装置は、袋状の把持本体と、前記把持本体の内部に収容された粉粒体と、前記把持本体の表面に設けられた複数の吸着口と、前記把持本体の内部に設けられ、前記複数の吸着口とそれぞれ接続する複数のチューブと、前記複数のチューブとそれぞれ接続し、前記複数の吸着口の開閉を個別に行う複数のチャック部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る産業用ロボットは、上記把持装置を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、把持本体がワークの形状に追従するように変形し、ワークと接触していない吸着口がチャック部により閉状態とされることで、ワークと接触している吸着口がワークを吸着し、より種々のワークを容易に把持することができる。
把持装置を適用した産業用ロボットの例を示す模式図である。 把持装置の構成を示す部分断面図である。 チャック部の封止部材と台座部とが接触している状態を示す模式図である。 チャック部の封止部材とハウジングとが接触している状態を示す模式図である。 把持装置をワークに押し付けた状態を説明する説明図である。 把持本体の内部の空間の気体を吸引した状態を説明する説明図である。 吸着パッドにワークを吸着した状態を説明する説明図である。 把持装置でワークを把持して持ち上げた状態を説明する説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。以下に示す実施形態及び変形例は、本発明の一例であり、本発明はこれに限られるものではない。各実施形態及び各変形例に関する以下の説明において、同様の構成については同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(全体構成)
図1は、本実施形態に係る把持装置10を適用した産業用ロボット12の構成を示す。産業用ロボット12は、直交ロボットであって、レール14と、レール14に沿って移動する移動体16と、移動体16に固定されたエアシリンダー18とを備える。レール14は、図中XY軸方向に移動可能に設けられている。
エアシリンダー18は、シリンダーチューブ19と、シリンダーチューブ19に対し進退可能に設けられたピストンロッド20とを有する。シリンダーチューブ19には、エアシリンダー用配管21、22が設けられている。エアシリンダー用配管21、22を通じて気体が給排気されることにより、ピストンロッド20がシリンダーチューブ19に対し進退可能となっている。ピストンロッド20の先端に把持装置10が取り付けられている。
産業用ロボット12は、水平な基台23上に置かれたワークWを把持装置10で把持し、把持したワークWをX軸、Y軸、及びZ軸方向へ移動する。ワークWは、特に限定されない。
図2において、把持装置10は、ピストンロッド20と連結したケース25と、ケース25に固定された袋状の把持本体26と、把持本体26の内部に収容された粉粒体27と、把持本体26の表面に設けられた複数の吸着口28と、把持本体26の内部に設けられ、前記複数の吸着口28とそれぞれ接続する複数のチューブ29と、複数のチューブ29とそれぞれ接続し、複数の吸着口28の開閉を個別に行う複数のチャック部30とを備える。ケース25側が上側(図中Z方向側)であり、把持本体26側が下側(図中Z方向とは反対側)である。本実施形態では、吸着口28、チューブ29、チャック部30が各々11個ずつ設けられている。図2においては、図面簡略化のために重複する部材を省略している。
ケース25は、例えば、ステンレスなどの金属製、又はプラスチックなどの硬質の樹脂製により形成される。ケース25の外形形状は、例えば円盤状であるが、特に限定されない。図2に示すケース25は一例であり、適宜設計して良い。
ケース25には、第1の継手31と第2の継手32とが設けられている。第1の継手31と第2の継手32とは、一端が把持本体26の外部に配され、他端が把持本体26の内部に配されている。
第1の継手31の一端には、第1の配管33の一端が接続している。第1の配管33の他端には、図示しないが例えば三方弁が接続している。第1の継手31の他端には、フィルタ35が設けられている。フィルタ35は、粉粒体27が第1の継手31に入ることを防止する。本実施形態では、第1の継手31及び第1の配管33は、それぞれ1個ずつ設けられている。
第2の継手32の一端には、チャック部30の一端が接続している。チャック部30の他端には、第2の配管34の一端が接続している。本実施形態では、第2の継手32及び第2の配管34は、吸着口28、チューブ29、チャック部30と同数、すなわち11個ずつ設けられている。第2の配管34の他端には、マニホールド36の一端が接続している。マニホールド36の他端は、複数(この例では、11個)の第2の配管34をまとめて集合配管37の一端に接続する。集合配管37の他端は、図示しないが例えば三方弁と接続している。第2の配管34は、マニホールド36及び集合配管37を介して三方弁と接続している。第2の継手32の他端には、チューブ29の一端が接続している。
第1の配管33と接続する三方弁と第2の配管34と接続する三方弁とは別個のものである。各三方弁は、真空ポート、給排気ポート、及び大気解放ポートを有する(いずれも図示なし)。真空ポートは、真空ポンプや真空エジェクタなどの真空発生器と接続している。この例では真空発生器として真空ポンプを用いている。給排気ポートは、把持装置10と接続している。大気解放ポートは、把持装置10の外部の大気と接続している。第1の配管33を通じて、把持本体26の内部と外部との間で気体が流通する。真空ポンプ、三方弁、及び切換弁は、図示しないが例えばコントローラと電気的に接続しており、このコントローラにより制御される。
把持本体26は、ケース25の下方に設けられている。把持本体26は、本実施形態では球状に形成されており、内部に空間38を有している。把持本体26は、第1の配管33を介して真空ポンプ(図示なし)と接続しており、真空ポンプが動作することにより、内部の空間38に存在する気体が吸引される。把持本体26は、上部が開口しており、この開口がケース25により塞がれている。把持本体26は、開口の周縁にフランジ部39を有し、フランジ部39においてケース25に固定される。
把持本体26は、気密性、弾性、及び柔軟性を有する材料、例えば天然ゴムや合成ゴムなどで形成される。把持本体26の材料としては、復元力を有する材料でも良い。把持本体26の材料は、必ずしも一種の材料である必要はなく、異種材料を組み合わせた複合材料でもよい。把持本体26の硬度は、用途に応じて適宜設計することができる。把持本体26の硬度は、日本工業規格JIS K6253に準拠し、タイプAデュロメーターで測定される。把持本体26の硬度は、例えば70程度である。把持本体26の厚みは、例えば1mmであるが、適宜設計して良い。
粉粒体27は、把持本体26の内部の空間38に設けられている。粉粒体27は、適宜選択することができ、例えば、アルミナ、活性炭、発泡スチロール、ガラスビーズ、乾燥した豆や木片などの集合体で形成することができる。把持本体26の内部における粉粒体27の充填率は、把持本体26の内部に充填した粉粒体27の重量をA、把持本体26の内部に最密充填した場合の粉粒体27の重量をBとすると、A/B×100(%)で表される。粉粒体27の充填率は、20~80%程度が好ましく、40~60%がより好ましい。
複数の吸着口28は、把持本体26の表面の全域に設けられている。複数の吸着口28は、互いに所定の間隔を設けて配置されている。吸着口28同士の間隔は、等間隔または非等間隔とすることができる。複数の吸着口28は、第2の配管34及びチューブ29を介して真空ポンプ(図示なし)と接続しており、真空ポンプが動作することにより、当該吸着口28の近傍の気体を吸引する。
吸着口28は、開口を有する筒状の部材であり、把持本体26の厚さ方向に貫通した穴に嵌め込まれている。吸着口28は、樹脂製又は金属製の部材であり、把持本体26の穴との間の気密が保持され、一端が把持本体26の外側に、他端が把持本体26の内側に配置された状態で、穴に固定されている。吸着口28の他端は、チューブ29の他端と接続している。
本実施形態では、把持装置10は、複数の吸着口28にそれぞれ設けられた複数の吸着パッド41を更に備えている。すなわち、吸着パッド41の数は吸着口28と同数(この例では11個)である。複数の吸着パッド41は、把持本体26の表面の全域に設けられている。吸着パッド41は、例えば樹脂製である。吸着パッド41の材料は、必ずしも一種の材料である必要はなく、異種材料を組み合わせた複合材料でもよい。
吸着パッド41は、吸着口28の一端側に固定された固定部42と、固定部42に設けられた変形部43とを有する。固定部42は、例えば円筒状に形成されている。変形部43は、ワークWに接触する接触面44を有する。変形部43は、蛇腹状の筒状部材であり、接触面44に垂直方向に伸縮可能であり、かつ、半径方向に弾性変形可能である。変形部43は、気密性、弾性、及び柔軟性を有する材料、例えば天然ゴムや合成ゴムで形成しても良い。固定部42を吸着口28に固定する方法としては、特に限定されないが、例えば、固定部42の内面に雌ねじを設け、吸着口28の外面に雄ねじを設け、固定部42を吸着口28にねじ込むことにより固定できる。
チューブ29は、気密性、弾性、及び柔軟性を有する材料、例えば天然ゴムや合成ゴム、樹脂などで形成される。チューブ29の材料としては、必ずしも一種の材料である必要はなく、異種材料を組み合わせた複合材料でもよい。チューブ29は、一端が第2の継手32を介してチャック部30と接続し、他端が吸着口28と接続している。
複数のチャック部30は、ケース25の上方に配されている。各チャック部30は、チューブ29と第2の配管34とを接続している。図3及び図4を用いてチャック部30の構成の一例を以下に説明する。
図3に示すように、各チャック部30は、吸着口28から流入する気体を流通させる流路45を有しており、気体の流量に応じて流路45の開放と閉塞とを可能とするように構成されている。具体的には、各チャック部30は、吸着口28から流入する気体の流量が所定の閾値未満の場合に流路45を開放し、吸着口28から流入する気体の流量が所定の閾値以上の場合に流路45を閉塞する。閾値は、例えば、後述する封止部材47の質量、付勢部材49の構造や材質などに基づき定められる。流路45が開放されている場合は、吸着口28が開状態となる。流路45が閉塞されている場合は、吸着口28が閉状態となる。開状態とは、真空ポンプ(図示なし)の吸引により吸着口28が真空となり、ワークWを吸着できる状態のことを言う。閉状態とは、吸着口28が真空とならず、ワークWを吸着できない状態のことを言う。このように、複数のチャック部30は、各々の吸着口28から流入する気体の流量に応じて、各々の吸着口28の開状態と閉状態との切り替えを行うように構成されている。
流路45は、チューブ29と第2の配管34とに接続されている。流路45が閉塞された場合、チューブ29側の圧力が大気圧であり、第2の配管34側の圧力が負圧であることで、チューブ29側の圧力と第2の配管34側の圧力との間に圧力差が生じる。便宜上、流路45のチューブ29側を「外側」と呼び、流路45の第2の配管34側を「内側」と呼ぶ。すなわち、チャック部30では、流路45が閉塞されると、流路45の内側と外側との間に圧力差が生じる。
チャック部30は、ハウジング46と、ハウジング46の内部に設けられた封止部材47と、封止部材47を支持する台座部48と、封止部材47を台座部48へ向けて付勢する付勢部材49とを有する。
ハウジング46は、チューブ29と接続する第1の流路51と、第2の配管34と接続する第2の流路52と、第1の流路51と第2の流路52とを接続する第3の流路53とを有する。第1の流路51と第2の流路52と第3の流路53とにより流路45が構成される。第1の流路51と第2の流路52とは円筒状に形成されている。第2の流路52の断面積は、第1の流路51の断面積よりも小さい。第3の流路53は、第1の流路51から第2の流路52へ向けて断面積が小さくなる円錐台状に形成されている。なお、第1の流路51、第2の流路52、及び第3の流路53の形状は、上記の形状に限定されず、適宜設計することができる。
封止部材47は、吸着口28を開状態とする第1位置と、吸着口28を閉状態とする第2位置との間で変位する。図3は、封止部材47が第1位置に配置されている状態を示す。第1位置では、封止部材47が台座部48と接触し、流路45が開放され、第1の流路51から第2の流路52への気体の流通が許容される。図4は、封止部材47が第2位置に配置されている状態を示す。第2位置では、封止部材47が第3の流路53の壁面と接触し、流路45が閉塞され、第1の流路51から第2の流路52への気体の流通が遮断される。封止部材47は、図3では球状に形成されているが、これに限定されない。封止部材47の形状は、当該封止部材47が第3の流路53の壁面と接触したときに、第1の流路51から第2の流路52への気体の流通を遮断する形状であれば良い。封止部材47の形状は、第3の流路53の形状に合わせて適宜設計することができる。ここで、「気体の流通を遮断する」とは、気体の流通を完全に遮断する場合の他、気体が僅かに流通するもののほぼ遮断されている場合も含む。
台座部48は、第1の流路51に設けられている。台座部48は、この例では円筒状に形成されているが、角筒状でも良い。台座部48は、一端が第1の流路51に固定され、他端が封止部材47と対向する。台座部48の壁部には複数の孔48aが設けられている。複数の孔48aは気体を流通可能とする。
付勢部材49は、封止部材47に付勢力を付与し、封止部材47を第1位置または第2位置に配置させる。付勢部材49は、この例では、第2の流路52に固定されたコイルばねであり、吸着口28から流入する気体の流量が所定の閾値未満の場合に伸長し、吸着口28から流入する気体の流量が所定の閾値以上の場合に収縮する。付勢部材49は、コイルばねである場合に限られず、板ばねなどでも良い。
チャック部30は、初期状態では、封止部材47が第1位置に配置されている。封止部材47が第1位置に配置されている場合(図3)、流路45が開放されているので、吸着口28は開状態であり、当該吸着口28から流入した気体が、チューブ29、流路45、第2の配管34の順に流通する。封止部材47は、流路45を流通する気体の流量に応じて、第1位置から第2位置へ移動する。封止部材47が第1位置から第2位置へ移動した場合(図4)、流路45が閉塞されるので、吸着口28が開状態から閉状態となる。流路45の内側と外側との間に圧力差が生じる。この圧力差により、封止部材47が第1位置へ戻ることなく第2位置に配置されたままとなるので、吸着口28の閉状態が維持される。以上のように、流路45が閉塞される前は、封止部材47が気体の流量により移動し、流路45が閉塞された後は、流路45の内側と外側との圧力差により吸着口28の閉状態が維持される。
吸着口28を閉状態から開状態とする場合は、第2の配管34と接続する三方弁の真空ポートを遮断し、給排気ポートを大気解放ポートと繋ぐことにより、第2の配管34の内部の圧力を大気圧とする。この結果、流路45の内側と外側との圧力差が無くなるので、封止部材47が付勢部材49の付勢力により第2位置から第1位置へ移動し、吸着口28が閉状態から開状態となる。
(動作及び効果)
上記のように構成された把持装置10が設けられた産業用ロボット12の動作及び効果について、図1,図5~図8を用いて説明する。
産業用ロボット12は、ピストンロッド20がシリンダーチューブ19内に退避し、エアシリンダー18が収縮した状態を原点とする。把持装置10は、初期状態では、第1の配管33と第2の配管34が各三方弁を介して大気解放ポートに接続され、把持本体26の内部の空間38の圧力が大気圧である。すなわち、第1の配管33と接続する三方弁、及び第2の配管34と接続する三方弁は、いずれも真空ポートが遮断され、給排気ポートが大気解放ポートと繋がっている状態である。把持装置10は、把持本体26が下向きの状態である。把持本体26の内部に収容されている粉粒体27は流動し得る状態(軟化した状態)である。把持本体26が軟化した状態をアプローチ状態とも言う。
産業用ロボット12は、移動体16がレール14に沿って移動することで、基台23上に置かれたワークWの鉛直線上に把持装置10を位置決めする(図1)。
図5に示すように、産業用ロボット12は、シリンダーチューブ19からピストンロッド20が進出することにより、エアシリンダー18を伸長させ、把持本体26をワークWへ押し付ける(アプローチ)。把持本体26は、ワークWに押し付けられることにより、ワークWの形状に追従するように変形する。このとき、把持本体26の表面の全域に設けられている複数の吸着パッド41のうち、少なくとも1つの吸着パッド41は、接触面44(図2参照)がワークWの表面と接触する。図5において、接触面44がワークWの表面と接触している吸着パッドを吸着パッド41Aとし、接触面44がワークWの表面と接触していない吸着パッドを吸着パッド41Bとして区別している。
図6に示すように、第1の配管33と接続する三方弁は、大気解放ポートが遮断され、給排気ポートが真空ポートと繋がった状態に切り替えられる。これにより、第1の配管33を通じて、把持本体26の内部の空間38に存在する気体が吸引される。空間38の圧力は、例えば-0.05MPa以下に減圧される。そうすると、把持本体26の内部に収容された粉粒体27はJamming転移により硬化する。これにより、把持本体26は、ワークWの形状に追従した形状で見かけ上の剛性を有するようになる。把持本体26が硬化した状態を把持状態とも言う。
図7に示すように、第2の配管34と接続する三方弁は、大気解放ポートが遮断され、給排気ポートが真空ポートと繋がった状態に切り替えられる。これにより、第2の配管34及びチューブ29を通じて、複数の吸着パッド41の接触面44(図2参照)の近傍の気体が吸引される。
複数の吸着パッド41のうち、接触面44がワークWの表面と接触している吸着パッド41Aでは、吸着口28に気体が吸引されない。吸着口28から流入する気体の流量が所定の閾値未満となるので、チャック部30では、流路45が開放され、封止部材47と台座部48とが接触している状態、すなわち封止部材47が第1位置に配置された状態となる(図3参照)。吸着パッド41Aの吸着口28は開状態となる。一方、複数の吸着パッド41のうち、接触面44がワークWの表面と接触していない吸着パッド41Bでは、吸着口28に気体が吸引される。吸着口28から流入する気体の流量が所定の閾値以上となるので、チャック部30では、流路45が閉塞され、封止部材47とハウジング46(第3の流路53の壁面)とが接触している状態、すなわち封止部材47が第2位置に配置された状態となる(図4参照)。吸着パッド41Bの吸着口28は閉状態となる。これにより、第1の流路51には外部からの気体が流入しなくなる。チャック部30では、流路45の内側と外側との間に圧力差が生じる。この圧力差により、吸着パッド41Bの吸着口28の閉状態が維持される。結果として、把持装置10は、吸着パッド41Aの内部が真空となることで、吸着パッド41AによりワークWを吸着(把持)する。
図8に示すように、産業用ロボット12は、ピストンロッド20をシリンダーチューブ19内に退避させてエアシリンダー18を収縮することにより、ワークWを基台23から持ち上げる。さらに、産業用ロボット12は、移動体16の移動とレール14の移動とにより、ワークWを水平方向へ移動させる。
その後、産業用ロボット12は、シリンダーチューブ19からピストンロッド20が進出することにより、ワークWが基台23に接触するまでエアシリンダー18を伸長させる。次いで、各第2の配管34と接続する三方弁は、真空ポートが遮断され、給排気ポートが大気解放ポートと繋がった状態に切り替えられる。第2の配管34を介して吸着パッド41Aへ気体が流入し、吸着パッド41Aの内部の圧力が大気圧に戻る。これにより、吸着パッド41Aによる吸着が解除される。吸着パッド41Bの吸着口28は、チャック部30における流路45の内側と外側との圧力差が無くなるので、封止部材47が第2位置から第1位置へ移動し、閉状態から開状態となる。次いで、第1の配管33と接続する三方弁は、真空ポートが遮断され、給排気ポートが大気解放ポートと繋がった状態に切り替えられる。第1の配管33を介して把持本体26の内部の空間38へ気体が流入し、空間38の圧力が大気圧に戻る。これにより、硬化していた粉粒体27が軟化し、流動し得る状態に戻る。この結果、把持装置10はワークWを開放する。
次いで、産業用ロボット12は、ピストンロッド20をシリンダーチューブ19内に退避させ、エアシリンダー18を収縮することにより、把持装置10をワークWから離す。これにより、把持本体26は、ワークWに追従した形状から元の形状に戻る。以上のようにして、産業用ロボット12は、基台23上に置かれたワークWを把持装置10で吸着(把持)し、所望の位置へ移動することができる。
上記のように、把持装置10は、把持本体26が複雑なワーク形状に追従するので、柔軟なワークWに対応可能である。また、ワークWの表面へのアプローチ方向を把持本体26の柔軟性で担保できるので、治具やロボットティーチングの手間を低減できる。また、把持本体26の把持状態(硬化)とアプローチ状態(軟化)をJamming転移で切り替えることができるので、柔軟なワークWを安定して傷付けずに把持できる。したがって、把持装置10は、より種々のワークWを容易に把持することができる。
把持装置10は、複数の吸着口28が把持本体26の表面の全域に設けられているので、吸着口28とワークWの表面との接触箇所が増加し、より種々のワークWを容易に吸着することができる。
把持装置10は、複数の吸着口28にそれぞれ設けられた複数の吸着パッド41を備えているので、接触面44がワークWの表面により確実に接触し、より種々のワークWを容易に吸着することができる。
把持装置10は、把持本体26が下向きの状態だけでなく、横向きの状態であってもよい。したがって、把持装置10は、水平な基台23上のワークWを持ち上げるだけでなく、垂直な壁に配されたワークWや天井から吊り下げられたワークWなどを吸着することができる。
接触面44がワークWの表面と接触している吸着パッド41Aは、接触面44とワークWの表面との間に隙間を有しないことが好ましいが、僅かに隙間を有していても良い。接触面44とワークWの表面との間に僅かに隙間を有する場合は、接触面44がワークWの表面に引き寄せられる。柔軟性を有するワークWの場合、接触面44及びワークWの表面が互いに引き寄せられる。これにより接触面44とワークWの表面との隙間が無くなるので、吸着パッド41は、内部が真空になることで、ワークWを吸着することができる。
(変形例)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更することが可能である。
上記実施形態は複数の吸着パッド41を用いることによりワークWをより確実に吸着できるようにしたものであるが、吸着パッド41を用いずに、複数の吸着口28によりワークWを吸着しても良い。吸着パッド41の代わりに、別のアタッチメントを吸着口28に設けてもよい。
上記実施形態では、ワークWを把持する際に、第1の配管33を通じて、把持本体26の内部の空間38に存在する気体を吸引した後、第2の配管34を通じて、複数の吸着パッド41の接触面44近傍の気体を吸引しているが、上記の工程を逆に行っても良い。すなわち、第2の配管34を通じて、複数の吸着パッド41の接触面44近傍の気体を吸引した後、第1の配管33を通じて、把持本体26の内部の空間38に存在する気体を吸引しても良い。
上記実施形態では、ワークWを解放する際に、第2の配管34を通じて、吸着パッド41Aへ気体を流入させ、吸着パッド41Aの内部の圧力を大気圧に戻した後、第1の配管33を通じて、把持本体26の内部の空間38へ気体を流入させ、空間38の圧力を大気圧に戻しているが、上記の工程を逆に行っても良い。すなわち、第1の配管33を通じて、把持本体26の内部の空間38へ気体を流入させ、空間38の圧力を大気圧に戻した後、第2の配管34を通じて、吸着パッド41Aへ気体を流入させ、吸着パッド41Aの内部の圧力を大気圧に戻しても良い。
マニホールド36は用いなくても良い。マニホールド36を用いない場合は、複数の第2の配管34を例えば三方弁にそれぞれ接続する。各第2の配管34にチャック部30が設けられていることにより、電磁弁や真空計などを含む複雑なシステムを用いることなく、容易に各吸着口28を個別に開閉可能である。
ケース25には、ワークWを撮影するカメラ、把持したワークWの重量を測定する重量計、ワークWと把持本体26の間の距離を測定する近接センサなどを設けてもよい。
把持本体26をケース25に固定する方法は、把持本体26のフランジ部39においてケース25に固定する場合に限定されない。例えば、ケース25の下方に硬質の筒体を設け、この筒体を把持本体26の開口に挿入し、筒体の外周面で把持本体26を支持することにより、把持本体26をケース25に固定することができる。筒体の外径を把持本体26の開口径よりも若干大きくし、把持本体26の弾性を利用して、筒体の外周面と把持本体26の内面とが密着するように取り付けても良い。ケース25と把持本体26とを固定するために接着剤を用いても良い。
把持本体26の大きさは用途に合わせ適宜変えてもよい。把持本体26の外形形状は、球状である場合に限られず、半球状、長球状、半長球状、多角形状などでも良い。把持本体26は、表面に凸部や凹部を設けた異方性を有する形状でも良い。第1の配管33及び第1の継手31の数は、各々1個の場合に限られず、各々2個以上でも良い。吸着口28、チューブ29、チャック部30、第2の継手32、及び第2の配管34の数は、各々11個の場合に限られず、各々2個以上であれば良い。
上記実施形態では、産業用ロボット12として直交ロボットの例を示したが、本発明はこれに限らず、スカラロボット、垂直多関節ロボットなどに適用することができる。すなわち把持装置10は、産業用ロボット12によってX軸、Y軸、Z軸を中心に回転しても、ワークWを把持すると共に、把持した状態を維持することができる。
10 把持装置
12 産業用ロボット
26 把持本体
27 粉粒体
28 吸着口
29 チューブ
30 チャック部
41,41A,41B 吸着パッド

Claims (4)

  1. 袋状の把持本体と、
    前記把持本体の内部に収容された粉粒体と、
    前記把持本体の表面に設けられた複数の吸着口と、
    前記把持本体の内部に設けられ、前記複数の吸着口とそれぞれ接続する複数のチューブと、
    前記複数のチューブとそれぞれ接続し、前記複数の吸着口の開閉を個別に行う複数のチャック部とを備えることを特徴とする把持装置。
  2. 前記複数の吸着口は、前記把持本体の表面の全域に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の把持装置。
  3. 前記複数の吸着口にそれぞれ設けられた複数の吸着パッドを更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の把持装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の把持装置を設けたことを特徴とする産業用ロボット。

JP2020114355A 2020-07-01 2020-07-01 把持装置及び産業用ロボット Pending JP2022012493A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020114355A JP2022012493A (ja) 2020-07-01 2020-07-01 把持装置及び産業用ロボット
PCT/JP2021/021556 WO2022004283A1 (ja) 2020-07-01 2021-06-07 把持装置及び産業用ロボット
TW110121146A TW202204084A (zh) 2020-07-01 2021-06-10 抓取裝置以及產業用機器人

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020114355A JP2022012493A (ja) 2020-07-01 2020-07-01 把持装置及び産業用ロボット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022012493A true JP2022012493A (ja) 2022-01-17

Family

ID=79316014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020114355A Pending JP2022012493A (ja) 2020-07-01 2020-07-01 把持装置及び産業用ロボット

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2022012493A (ja)
TW (1) TW202204084A (ja)
WO (1) WO2022004283A1 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4408097B2 (ja) * 2005-06-17 2010-02-03 新光電気工業株式会社 半導体部品のピックアップ方法
JP7027030B2 (ja) * 2015-07-07 2022-03-01 トーヨーカネツ株式会社 ピッキングハンド及びピッキング移載装置
CN114734472B (zh) * 2016-11-09 2023-11-21 株式会社东芝 把持工具以及把持系统

Also Published As

Publication number Publication date
TW202204084A (zh) 2022-02-01
WO2022004283A1 (ja) 2022-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7121707B2 (ja) 把持ツールおよび把持システム
JP6291553B1 (ja) 把持装置及び産業用ロボット
JP2017185553A (ja) 把持装置及び産業用ロボット
JP2012176476A (ja) 形状自在な吸着グリッパとこれによる把持方法
JPWO2018230729A1 (ja) 指構造体、把持装置、ロボットハンド、及び産業用ロボット
KR102509292B1 (ko) 그리퍼, 파지 장치 및 산업용 로봇
JP2011183536A (ja) 形状自在な吸着パッド
WO2022004283A1 (ja) 把持装置及び産業用ロボット
JP2011189414A (ja) 形状自在なロボットハンド爪
TWI745621B (zh) 握持裝置及工業機器人
JP6353152B2 (ja) 把持装置及び産業用ロボット
JP6456462B2 (ja) 把持装置及び産業用ロボット
JP2019072779A (ja) 吸着装置及び産業用ロボット
JP2021008032A (ja) グリッパ、把持装置及び産業用ロボット
CN115366144A (zh) 机械手