JP2022011344A - 車両用樹脂ウィンドウパネル - Google Patents

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Muneaki Inagaki
勇一 水谷
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【課題】太陽光に起因する車内の温度上昇の抑制と、車内のプライバシー性の確保と、車内から車外への一定の透視性の確保とを実現しつつ、優れた耐久性を発揮可能な車両用樹脂ウィンドウパネルを提供する。【解決手段】本発明のルーフウィンドウパネル1は、基板3と、第1コート層5と、第2コート層7とを備えている。基板3は透明な樹脂製であり、車外C1を向く外面3aと、車内C2を向く内面3bとを有している。第1コート層5は、透明な樹脂を主成分としており、外面3aに一体に形成されている。第2コート層7は、透明な樹脂を主成分としており、内面3bに一体に形成されている。第2コート層7には、太陽光を反射する反射粒子9が配合されている。反射粒子9は、第2コート層7に埋没している。【選択図】図3

Description

本発明は車両用樹脂ウィンドウパネルに関する。
特許文献1に従来の車両用ウィンドウパネルが開示されている。この車両用ウィンドウパネルは、車両のルーフに設けられており、基板と、熱線反射膜と、保護膜とを備えている。基板は、有色透明な無機ガラス製であり、車外を向く外面と、車内を向く内面とを有している。熱線反射膜は基板の内面に形成されている。熱線反射膜は、金属皮膜等で構成されており、車外からの太陽光を反射可能でありつつ、車内から車外への一定の透視性を有している。保護膜は樹脂製であり、熱線反射膜を覆うことによって、熱線反射膜を保護している。
この車両用ウィンドウパネルでは、熱線反射膜が車外からの太陽光を反射することにより、太陽光に起因する車内の温度上昇を抑制する。また、この車両用ウィンドウパネルでは、熱線反射膜が太陽光を反射しつつ、車内から車外への透視性を発揮することで、いわゆるマジックミラーとして機能する。こうして、この車両用ウィンドウパネルによれば、一定の透視性を確保しつつ、車内のプライバシー性を高めることができる。
しかし、この車両用ウィンドウパネルは無機ガラスからなることから重量が大きく、車両に用いることで、車両の重量が増大して燃費性能が低下する等の難点がある。
そのため、特許文献2の車両用樹脂ウィンドウパネルが提案されつつある。この車両用樹脂ウィンドウパネルは、透明な樹脂製の基板と、透明な樹脂製の第1コート層と、透明な第2コート層とを備えている。第1コート層は、アクリル系樹脂を含んで基板の外面に一体に形成されている。第2コート層は、基板の内面に一体に形成された熱線反射層と、防曇層とからなる。熱線反射層は、TiO2、Ag及びTiO2を基板の内面に順次スパッタリングすることによって形成されている。この車両用樹脂ウィンドウパネルは、基板が樹脂製であることから、軽量であり、車両の燃費向上等の利点を発揮する。そして、この車両用樹脂ウィンドウパネルでも、第2コート層の熱線反射層が車外からの太陽光を反射することから、太陽光に起因する車内の温度上昇を抑制できる。
特開昭64-63419号公報 実開平1-115985号公報
しかしながら、上記特許文献2の車両用樹脂ウィンドウパネルは、熱線反射層がスパッタリングによって形成される。このため、スパッタリングされたTiO2及びAgが基板から露出している。これにより、この車両用樹脂ウィンドウパネルでは、基板からAg及びTiO2、すなわち熱線反射層が剥離するおそれがあることから、耐久性が懸念される。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、太陽光に起因する車内の温度上昇の抑制と、車内のプライバシー性の確保と、車内から車外への一定の透視性の確保とを実現しつつ、優れた耐久性を発揮可能な車両用樹脂ウィンドウパネルを提供することを解決すべき課題としている。
本発明の車両用樹脂ウィンドウパネルは、車外を向く外面と、車内を向く内面とを有し、透明な樹脂製の基板と、
透明な樹脂を主成分とし、前記外面に一体に形成された第1コート層と、
透明な樹脂を主成分とし、前記内面に一体に形成された第2コート層とを備え、
前記第1コート層又は前記第2コート層には、太陽光を反射する反射粒子が配合されており、
前記反射粒子は、前記第1コート層又は前記第2コート層に埋没していることを特徴とする。
本発明の車両用樹脂ウィンドウパネルは、基板が樹脂製である他、第1コート層及び第2コート層がいずれも樹脂を主成分としているため、軽量である。
また、この車両用樹脂ウィンドウパネルでは、第1コート層又は第2コート層に配合された反射粒子が車外から侵入する太陽光を反射する。これにより、太陽光に起因する車内の温度上昇を抑制できる。また、反射粒子が太陽光を反射することにより、この車両用樹脂ウィンドウパネルでは、車内のプライバシー性を確保できる。ここで、反射粒子は、第1コート層又は第2コート層に配合されているに過ぎないため、車内から車外への一定の透視性を確保できる。この際、この車両用樹脂ウィンドウパネルでは、第1コート層又は第2コート層における反射粒子の配合割合を調整することにより、太陽光の反射性、車内のプライバシー性及び車内から車外への透視性を調整できる。
また、この車両用樹脂ウィンドウパネルでは、反射粒子が第1コート層又は第2コート層に埋没しているため、反射粒子は、第1コート層又は第2コート層から剥がれ難い。
したがって、本発明の車両用樹脂ウィンドウパネルは、太陽光に起因する車内の温度上昇の抑制と、車内のプライバシー性の確保と、車内から車外への一定の透視性の確保とを実現しつつ、優れた耐久性を発揮する。
基板は、無色透明であっても良く、有色透明であっても良い。また、基板を構成する樹脂は、車両用樹脂ウィンドウパネルとして使用可能であれば、その種類は制限されない。具体例としては、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル及びエポキシ樹脂等が挙げられる。さらに、基板は、平坦な板状には限定されず、用いられる車両の意匠等に応じて、湾曲形状等に形成されても良い。
第1コート層や第2コート層の主成分となる樹脂についても、車両用樹脂ウィンドウパネルとして使用可能であれば、その種類は制限されない。具体例としては、アクリル系樹脂やシリコン系樹脂等が挙げられる。また、第1コート層及び第2コート層は、透明な樹脂を主成分としていれば、他の添加物等を含んでいても良い。さらに、第1コート層の主成分となる樹脂と、第2コート層の主成分となる樹脂とは、同一であっても良く、異なっていても良い。
反射粒子は、太陽光を反射可能な種々の粒子を採用することができる。具体的には、Ni、Cr、Ti、Al、Au、Ag、Cu、Co、Mo、Pt等の金属の粒子の他、これらの2種以上の合金の粒子、金属化合物の粒子等、表面の金属光沢によって太陽光を反射する粒子を採用することができる。また、反射粒子として、コアとなる粒子の表面に金属光沢を有する金属をメッキ法や還元法等によって形成した金属光沢粒子を採用しても良い。
第1コート層又は第2コート層における反射粒子の配合割合の他、反射粒子の粒径及び第1コート層又は第2コート層における反射粒子以外の添加物等については、本発明における車両用樹脂ウィンドウパネルが用いられる車両の箇所に応じて適宜選択可能である。
反射粒子は第2コート層に配合されていることが好ましい。基板の外面は車外に向くため、外面に形成される第1コート層には平滑性が要求される一方、第1コート層に反射粒子が分散されれば、第1コート層の平滑性が損なわれるおそれがある。また、第1コート層は基板の外面に形成されるため、第1コート層に反射粒子が配合された場合には、第1コート層だけでなく、第1コート層を通じて反射粒子も車外の環境の影響が及ぶことが懸念される。これに対し、第2コート層は、基板の車内を向く内面に形成されることから、さほど平滑性は要求されない。このため、反射粒子が分散されて第2コート層の平滑性がある程度損なわれたとしても、不都合が生じ難い。また、第2コート層は車内に面するため、第2コート層だけでなく、第2コート層に配合された反射粒子も車外の環境の影響を受け難い。さらに、第2コート層に反射粒子が配合されることで、第1コート層には反射粒子が配合されないため、車外の環境に対する第1コート層自体の耐性も高くできる。これらのため、この車両用樹脂ウィンドウパネルでは、耐久性をより向上させることができる。
本発明の車両用樹脂ウィンドウパネルは、車両のルーフに設けられることが好ましい。この場合には、太陽光を反射する効果が大きく、車内の温度上昇を好適に抑制できる。また、反射粒子が太陽光を反射しても、周囲を走行する車両等への影響を小さくできる。
本発明の車両用樹脂ウィンドウパネルは、太陽光に起因する車内の温度上昇の抑制と、車内のプライバシー性の確保と、車内から車外への一定の透視性の確保とを実現しつつ、優れた耐久性を発揮する。
図1は、実施例の車両用樹脂ウィンドウパネルが用いられた車両を示す平面図である。 図2は、実施例の車両用樹脂ウィンドウパネルの拡大断面図である。 図3は、実施例の車両用樹脂ウィンドウパネルがマジックミラーとして作用する状態を示す拡大断面図である。
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、実施例のルーフウィンドウパネル1は、乗用自動車Cに採用されている。ルーフウィンドウパネル1は、本発明における「車両用樹脂ウィンドウパネル」の一例である。また、乗用自動車Cは、本発明における「車両」の一例である。
乗用自動車Cはルーフ100を有しており、このルーフ100には、開口101が形成されている。そして、ルーフウィンドウパネル1は、開口101内に設けられている。これにより、図2に示すように、ルーフウィンドウパネル1は、乗用自動車Cの車外C1と、乗用自動車Cの車内C2とを隔てている。なお、詳細な図示及び説明を省略するものの、乗用自動車Cには、ルーフウィンドウパネル1及びルーフ100の他に、走行に必要なエンジン等が設けられている。
ルーフウィンドウパネル1は、基板3と、第1コート層5と、第2コート層7とで構成されている。基板3は、無色透明のポリカーボネート製である。基板3は、開口101の形状に沿って形成されており、5mm程度の板厚を有する平坦な板状をなしている。これにより、基板3は、外面3aと内面3bとを有している。外面3aは車外C1を向いており、内面3bは車内C2を向いている。換言すれば、ルーフウィンドウパネル1は、基板3の外面3aを車外C1に向けるとともに、基板3の内面3bを車内C2に向けた状態で開口101に設けられている。なお、基板3は、ポリカーボネート以外の樹脂によって形成されても良い。また、基板3の板厚は、ルーフウィンドウパネル1に要求される強度等に応じて適宜設計可能である。
第1コート層5は、基板3の外面3aに一体に形成されている。これにより、第1コート層5は車外C1に面している。第1コート層5は、無色透明の樹脂によって形成されている。より具体的には、第1コート層5は、無色透明のアクリル系樹脂からなるプライマ層5aと、無色透明のシリコン系樹脂からなる表面層5bとの2層構造である。プライマ層5aは、外面3aに形成されており、外面3aと接している。表面層5bは、プライマ層5aに形成されており、車外C1の環境に接している。表面層5bは、平滑に形成されている。これにより、第1コート層5は平滑である。なお、アクリル系樹脂以外の樹脂によってプライマ層5aを形成しても良く、シリコン系樹脂以外の樹脂によって表面層5bを形成しても良い。また、第1コート層5を一層構造としても良い。
第2コート層7は、基板3の内面3bに一体に形成されている。これにより、第2コート層7は車内C2に面している。第2コート層7は、無色透明のアクリル系樹脂を主成分としている。また、第2コート層7は、第1コート層5とは異なり、一層構造である。なお、アクリル系樹脂以外の樹脂によって第2コート層7を形成しても良い。
これらの第1、2コート層5、7により、基板3の外面3a及び内面3bが保護されている。これにより、このルーフウィンドウパネル1では、基板3が樹脂製であっても、外面3aや内面3bに傷等が生じ難くなっている。ここで、第2コート層7は、内面3bに対して、5μm程度の厚さで形成されている。一方、外面3aは車外C1に向くことから、内面3bに比べて傷等が生じ易い。このため、第1コート層5は、第2コート層7よりも厚く形成されており、外面3aを強固に保護している。なお、第1、2コート層5、7の各厚さは適宜設計可能である。また、第1、2コート層5、7は、他の添加物等を含んでいても良い。
このルーフウィンドウパネル1では、第2コート層7に反射粒子9が配合されている。反射粒子9は、所定の粒径をなすNi粒子が採用されている。このように、第2コート層7に反射粒子9が配合されることにより、反射粒子9は、第2コート層7の全体にほぼ均等に分散しつつ、第2コート層7の内部に埋没している。一方、反射粒子9は、第1コート層5には配合されていない。なお、図2では、説明を容易にするため、基板3や第1、2コート層5、7の各厚さの他、反射粒子9の粒径を誇張して図示している。図3についても同様である。
このルーフウィンドウパネル1は、以下の製造方法によって製造されている。まず初めに、基板形成工程を行う。基板形成工程では、図示しない押出成型機を用い、可塑化したポリカーボネートを図1に示すルーフ100の開口101に沿う形状、つまり、ルーフウィンドウパネル1の製品形状に押し出す。そして、このように押し出されたポリカーボネートを冷却して固化させることで、基板3を得る。
次に、第1コート層形成工程を行う。第1コート層形成工程では、最初に、図示しないスプレー装置を用い、基板3の外面3aに対して、プライマ層5aを構成するアクリル系樹脂を塗布する。そして、塗布されたアクリル系樹脂が固化することにより、プライマ層5aが形成される。次に、プライマ層5aに対し、スプレー装置を用いて表面層5bを構成するシリコン系樹脂を塗布する。そして、塗布されたシリコン系樹脂が固化することにより、表面層5bがプライマ層5aに一体に形成される。こうして、外面3aに対して、第1コート層5が形成される。
次に、第2コート層形成工程を行う。第2コート層形成工程では、最初に準備工程を行い、アクリル系樹脂と反射粒子9とを準備する。次に、混合工程を行い、準備工程で準備したアクリル系樹脂と反射粒子9とを混合する。そして、図示しないスプレー装置を用い、基板3の内面3bに対して、反射粒子9が混合したアクリル系樹脂を塗布する。この後、内面3bに塗布されたアクリル系樹脂が固化することにより、反射粒子9が全体に分散した状態にある第2コート層7が形成される。こうして、ルーフウィンドウパネル1が完成する。
このように、混合工程において、反射粒子9をアクリル系樹脂に混合することにより、内面3bに形成された第2コート層7では、反射粒子9が第2コート層7の全体、つまり、第2コート層7の内部にほぼ均等に分散する。そして、反射粒子9は、アクリル系樹脂の固化によって、第2コート層7に埋没した状態で第2コート層7に定着する。
以上のように構成されたルーフウィンドウパネル1は、基板3が樹脂製である他、第1コート層5及び第2コート層がいずれも樹脂を主成分としている。このため、このルーフウィンドウパネル1は、基板3が無機ガラス製である場合に比べて軽量である。これにより、このルーフウィンドウパネル1を採用した乗用自動車Cは、軽量化が可能となり、燃費等の走行性能を向上させることができる。
また、このルーフウィンドウパネル1では、基板3及び第1、2コート層5、7がいずれも無色透明である。そして、第2コート層7には、反射粒子9が配合されており、反射粒子9は第2コート層7の全体に分散している。このため、図3の黒色矢印で示すように、反射粒子9は、車外C1から侵入する太陽光の大部分を反射する。つまり、太陽が昇っている時間等、車内C2よりも車外C1の方が明るい環境において、このルーフウィンドウパネル1を車外C1から見た際、反射粒子9によって、ルーフウィンドウパネル1全体が鏡のような態様となる。この結果、このルーフウィンドウパネル1では、車内C2に侵入する太陽光を少なくでき、太陽光に起因する車内C2の温度上昇を抑制できる。また、反射粒子9が太陽光を反射することで、このルーフウィンドウパネル1では、車外C1から車内C2が見え難い。
ここで、反射粒子9は、第2コート層7に配合されて、第2コート層7に分散しているに過ぎない。このため、このルーフウィンドウパネル1は、完全な鏡ではなく、マジックミラーとして機能する。これにより、このルーフウィンドウパネル1では、車外C1から車内C2を見え難くして車内のプライバシー性を確保しつつ、図3の白色矢印で示すように、車内C2から車外C1への一定の透視性を確保している。
また、このルーフウィンドウパネル1では、第2コート層7の主成分となるアクリル系樹脂に対し、反射粒子9を混合することで、第2コート層7に反射粒子9を配合している。これにより、反射粒子9は、第2コート層7の内部に埋没した状態で第2コート層7に定着している。このため、このルーフウィンドウパネル1では、反射粒子9が第2コート層7から剥がれ難くなっている。
したがって、実施例のルーフウィンドウパネル1は、太陽光に起因する車内C2の温度上昇の抑制と、車内C2のプライバシー性の確保と、車内C2から車外C1への一定の透視性の確保とを実現しつつ、優れた耐久性を発揮する。
特に、このルーフウィンドウパネル1では、反射粒子9が第2コート層7に分散するため、第1コート層5には反射粒子9が存在しておらず、第1コート層5が平滑に形成されている。これにより、このルーフウィンドウパネル1は、ルーフ100の開口101に設けられた際、優れた美観を発揮する。また、反射粒子9が配合された第2コート層7は車内C2に面するため、第2コート層7は車外C1の環境の影響を受け難い。これにより、反射粒子9が第1コート層5に配合された場合と異なり、反射粒子9にも車外C1の環境の影響が及び難い。この点においても、反射粒子9は第2コート層7から剥がれ難い。さらに、第1コート層5には反射粒子9が配合されないため、車外C1の環境に対する第1コート層5自体の耐性も高くできる。このため、第1コート層5に傷等が付き難い。こうして、このルーフウィンドウパネル1では、第2コート層7からの反射粒子9の剥がれ難さを含め、全体としての耐久性を十分に高くすることができる。
また、このルーフウィンドウパネル1では、混合工程において、アクリル系樹脂に対する反射粒子9の配合量を調整することにより、第2コート層7における反射粒子9の配合割合を好適に調整することができる。このため、車両用樹脂ウィンドウパネルに要求される規制等に適合させつつ、太陽光の反射性、車内C2のプライバシー性及び車内C2から車外C1への透視性を好適に調整することができる。
また、ルーフウィンドウパネル1を製造するに当たり、基板3の内面3bに第2コート層7を形成する際に、第2コート層7の主成分となるアクリル系樹脂に反射粒子9を混合している。このため、このルーフウィンドウパネル1では、反射粒子9を第2コート層7の全体にほぼ均等に分散させつつ、第2コート層7の内部に埋没させることができる。このため、このルーフウィンドウパネル1では、車内C2から車外C1への透視性等について、局所的なバラツキが生じ難くなっている。また、このルーフウィンドウパネル1では、アクリル系樹脂の固化によって、第2コート層7の内部に反射粒子9を埋没させた状態で、第2コート層7に反射粒子9を好適に定着させることができるため、第2コート層7から反射粒子9がより剥がれ難くなっている。
また、ルーフウィンドウパネル1は、ルーフ100の開口101に設けられている。ルーフ100は、乗用自動車Cにおいて太陽光を受け易いため、ルーフウィンドウパネル1における上記の作用効果が好適に発揮される。また、反射粒子9が太陽光を反射しても、乗用自動車Cの周囲を走行する車両等への影響を小さくできる。さらに、このルーフウィンドウパネル1では、車内C2から車外C1への一定の透視性が確保されるため、開口101に設けられることで、乗員に対する車内C2の解放感も向上させることができる。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、基板3は、ルーフ100の形状に応じて、車外C1に向かって凸形状に湾曲していても良い。
また、基板3、第1コート層5及び第2コート層7について、全てを有色透明の樹脂製としたり、少なくとも1つについて有色透明の樹脂製としたりしても良い。
さらに、第2コート層形成工程では、第2コート層7の主成分となるアクリル系樹脂のみを最初に基板3の内面3bに塗布し、このアクリル系樹脂が固化する前に、アクリル系樹脂に対して反射粒子9をスプレーによって塗布しても良い。この場合、塗布された反射粒子9をアクリル系樹脂に好適に埋没させることができるように、専用の器具を利用したり、塗布された反射粒子9に作用する重力を利用したりしても良く、また、固化前のアクリル系樹脂の粘度を調整しても良い。
また、第2コート層7に換えて、第1コート層5に反射粒子9を配合しても良い。ここで、実施例のように第1コート層5がプライマ層5aと表面層5bとの2層構造である場合には、プライマ層5aに反射粒子9が配合されていることが好ましい。
さらに、乗用自動車Cのフロントウィンドウの他、リヤウィンドウやサイドウィンドウとして、本発明の車両用樹脂ウィンドウパネルを採用しても良い。
本発明は、乗用自動車、運送車両及び産業車両等のウィンドウパネルに利用可能である。
1…ルーフウィンドウパネル(車両用樹脂ウィンドウパネル)
3…基板
3a…外面
3b…内面
5…第1コート層
7…第2コート層
9…反射粒子
100…ルーフ
C…乗用自動車(車両)
C1…車外
C2…車内

Claims (3)

  1. 車外を向く外面と、車内を向く内面とを有し、透明な樹脂製の基板と、
    透明な樹脂を主成分とし、前記外面に一体に形成された第1コート層と、
    透明な樹脂を主成分とし、前記内面に一体に形成された第2コート層とを備え、
    前記第1コート層又は前記第2コート層には、太陽光を反射する反射粒子が配合されており、
    前記反射粒子は、前記第1コート層又は前記第2コート層に埋没していることを特徴とする車両用樹脂ウィンドウパネル。
  2. 前記反射粒子は前記第2コート層に配合されている請求項1記載の車両用樹脂ウィンドウパネル。
  3. 車両のルーフに設けられる請求項1又は2記載の車両用樹脂ウィンドウパネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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