JP2022011086A - 基材搬送装置 - Google Patents

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雅充 山下
Masamitsu Yamashita
威 木田
Takeshi Kida
崇司 石井
Takashi Ishii
誠治 寺師
Seiji Terashi
興二 高橋
Koji Takahashi
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Abstract

【課題】塗工液が塗工された塗工部と塗工液が塗工されていない非塗工部とを幅方向に有する帯状の基材を搬送する際に、非塗工部に生じる虞のあるしわを抑制することができる基材搬送装置を提供する。【解決手段】塗工液が塗工された塗工部を幅方向の一部に有する帯状の基材を基材の長尺方向に向かって上流から下流へ搬送する基材搬送装置であって、基材に所定の張力を加えて搬送する複数の搬送ロールと、所定の前記搬送ロールよりも上流側で所定の前記搬送ロールと間隔をあけて設けられ、基材に押し当てられる少なくとも一つの押し当てロールとを有し、前記押し当てロールは、前記搬送ロールにより搬送される基材の前記幅方向における塗工液が塗工されていない非塗工部と対向するように配置され、基材に押し当てられて基材を押圧する構成とする。【選択図】図3

Description

本発明は、塗工液が塗工された塗工部を幅方向の一部に有する帯状の基材を搬送する際に塗工液が塗工されていない基材の非塗工部に生じる虞のあるしわを抑制するための基材搬送装置に関するものである。
従来より、二次電池などの電極シートを製造する工程では、ロールに巻き付けられた帯状長尺の基材を巻き出し搬送しながら、基材の表面に活物質、バインダー、導電助剤および溶媒を含むスラリー(以下、塗工液)を塗工する。その後、基材をさらに搬送しつつ、基材の表面に塗工された塗工液を乾燥させ、ロールに巻き取る。このような所謂、塗工装置に備えられた基材の搬送装置については、たとえば、特許文献1に記載されている。
特許文献1の基材の搬送装置(以下、搬送装置と呼ぶ)は、基材を送り出す巻き出し部、基材を巻き取る巻取り部、基材を搬送する搬送ロールから成っている。この搬送装置は、搬送ロール等によって搬送中の基材に対して基材の搬送方向の張力を付与することで基材に生じる虞のあるしわを抑制している(以下の説明では、巻き出し部を送出ロール、巻取り部を巻取ロール、送出ロールと巻取ロール間に位置する複数のロールのそれぞれを搬送ロールと呼ぶ)。このように、基材のしわを抑制することで、搬送中の基材の位置がずれることや、基材の巻取不良等を防ぐことができる。
特開2019-000792号公報
しかし、特許文献1に記載の基材搬送装置では、基材が自身の搬送方向と直交する自身の幅方向において塗工液が塗工された塗工部と塗工液が塗工されていない非塗工部とを有している場合、特に搬送ロールの配置間隔が大きい箇所において基材は自身に付与された自身の搬送方向の張力の影響によって基材の中心に向かって幅方向に圧縮する力がかかり、塗工部に対して強度が弱い非塗工部にトラフしわ(詳細は後述する)が生じる。これが痕(以下、しわと呼ぶ)になって残ることで基材の巻取不良等の問題が発生する虞があった。また、特に基材に塗工された塗工液を乾燥させる工程にかかる箇所は、搬送ロールの配置間隔が大きいため、非塗工部にトラフしわが生じやすくなる。
そこで本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、塗工液が塗工された塗工部と塗工液が塗工されていない非塗工部とを幅方向に有する帯状の基材を搬送する際に、非塗工部に生じる虞のあるしわを抑制することができる基材搬送装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の基材搬送装置は、塗工液が塗工された塗工部を幅方向の一部に有する帯状の基材を基材の長尺方向に向かって上流から下流へ搬送する基材搬送装置であって、基材に所定の張力を加えて搬送する複数の搬送ロールと、所定の前記搬送ロールよりも上流側で所定の前記搬送ロールと間隔をあけて設けられ、基材に押し当てられる少なくとも一つの押し当てロールとを有し、前記押し当てロールは、前記搬送ロールにより搬送される基材の前記幅方向における塗工液が塗工されていない非塗工部と対向するように配置され、基材に押し当てられて基材を押圧することを特徴としている。
上記基材搬送装置によれば、所定の搬送ロールよりも上流側で所定の搬送ロールと間隔をあけて設けられ、非塗工部と対向するように配置された押し当てロールが基材に押し当てられて基材を押圧することによって、基材の非塗工部に生じたトラフしわを伸ばすことができるので、基材にトラフしわがある状態で基材が搬送ロールに接触することを防ぎ、基材の塗工部と非塗工部とが存在することにより非塗工部に生じる虞のあるしわを抑制することが可能となる。
また、所定の前記搬送ロールは、塗工液が塗工されていない基材の裏面側に位置し、前記押し当てロールは、塗工液が塗工された基材の表面側に設けられ、前記表面側から押し当てられて基材を押圧してもよい。
この構成によれば、所定の搬送ロールよりも上流側で所定の搬送ロールと間隔をあけて設けられ、非塗工部と対向するように配置された押し当てロールが基材の表面側から押し当てられて基材を押圧することによって、基材が所定の搬送ロールに接触した際に空気を巻き込むことを防ぐことができるので、基材の塗工部と非塗工部とが存在することにより非塗工部に生じる虞のあるしわを抑制することが可能となる。
また、前記押し当てロールは、自身と対向する前記非塗工部の幅または/および前記非塗工部に生じうるトラフしわの大きさに応じて、前記押し当てロールが基材に押し当てられるときの押し込み量が調節され、前記非塗工部の幅または/および前記非塗工部に生じるトラフしわが大きいほど前記押し込み量が大きくてもよい。
この構成によれば、押し当てロールが押し当てられる基材の非塗工部の幅や非塗工部に発生するトラフしわの大きさに応じて、押し当てロールが基材に押し当てられるときの押し込み量が調節されることによって、非塗工部の幅が大きくなるにしたがって大きくなるトラフしわに対して、押し当てロールが基材に大きい押し込み量で押し当てられ、トラフしわが伸ばされるので、基材にトラフしわがある状態で基材が搬送ロールに接触することを防ぎ、基材の塗工部と非塗工部とが存在することにより非塗工部に生じる虞のあるしわを抑制することが可能となる。
また、前記押し当てロールは、クラウンロールであってもよい。
この構成によれば、押し当てロールがクラウンロールであることによって、押し当てロールが基材に押し当てられる際に、押し当てロールの外周面が基材の幅方向における非塗工部の内側から外側の方向へと順に接触させられるようにして押し当てられて基材を押圧するので、基材が所定の搬送ロールに接触した際に空気を巻き込むことをより防ぐことができ、基材の塗工部と非塗工部とが存在することにより非塗工部に生じる虞のあるしわを抑制することが可能となる。
本発明の基材搬送装置によれば、塗工液が塗工された塗工部と塗工液が塗工されていない非塗工部とを幅方向に有する帯状の基材を搬送する際に、非塗工部に生じる虞のあるしわを抑制することを可能とする。
本発明の一実施形態における基材搬送装置を用いた塗工装置を示す概略図である。 本発明の一実施形態における図1のA鎖線部の拡大平面図である。 本発明の一実施形態におけるしわを防ぐ過程を説明するための図である。 本発明の一実施形態の一つのバリエーションにおけるしわを防ぐ過程を説明するための図である。 本発明の一実施形態の一つのバリエーションを示す図である。
以下、本発明の一実施形態における基材搬送装置を備える塗工装置について、図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態における基板搬送装置200を備える塗工装置100を示す概略図である。
塗工装置100は、基材W上に塗工液の塗工を行うものであり、基材搬送装置200による基材Wの搬送経路上に塗工膜形成部10および乾燥部30が配置される。基材搬送装置200は、ロールツーロール方式により長尺帯状の基材Wを所定の方向に搬送するものであり、送出ロール21と巻取ロール22と複数の搬送ロール23と塗工ロール24とを有し、送出ロール21から送り出された基材Wが搬送ロール23と塗工ロール24とを経由して巻取ロール22に巻き取られることにより搬送される。この塗工装置100では、送出ロール21から送り出された基材Wが巻取ロール22に巻き取られるまでに塗工膜形成部10による塗工液の塗工および乾燥部30による塗工液の乾燥が実施される。これにより、塗工液が塗工された基材Wを得ることができるようになっている。なお、本実施形態で基材Wに塗工される塗工液は、たとえば、活物質、バインダー、導電助剤および溶媒を含むスラリーである。
また、乾燥部30のすぐ下流側には、基材Wの塗工液が塗工された面(以下、基材Wの表面と呼ぶ)に押し当てられて基材Wを押圧する押し当てロール25が備えられており、基材Wの表面において塗工液が塗工されていない部分である非塗工部H(図2に図示)に生じるトラフしわS(図3に図示)を伸ばす。
なお、本発明では、鉛直方向をZ軸方向、水平方向のうち基材Wの幅方向をY軸方向と呼び、水平方向においてY軸方向と直交する方向、すなわち基材Wの搬送方向をX軸方向と呼ぶ。
塗工膜形成部10は、基材Wの搬送経路上で塗工ロール24の近傍に位置し、基材Wに塗工液を塗工するものであり、本実施形態では、図2に示すように基材W上の所定の位置に塗工液を塗工することによって、基材Wの表面上に塗工膜Mが形成される。そして、基材Wの幅方向において塗工液が塗工されて形成された塗工膜Mを有する部分である塗工部Tと塗工液が塗工されていない部分である非塗工部Hとが形成される。
また、本実施形態では、基材Wは帯状に形成されたシートであり、たとえば、アルミニウムや銅から成っている。また、本実施形態では、基材Wの厚みは8~12μmであって、基材W上に形成される塗工膜Mの厚みは基材Wの厚みよりも厚く、かつ、100μm以下となっている。
塗工膜形成部10は、塗工ダイ11、配管14およびタンク15とを有している。
塗工ダイ11は、幅方向(図1におけるY軸方向)に長く構成されており、幅方向に長く塗工液を溜める空間からなるマニホールド12と、このマニホールド12と繋がった幅方向に広いスリット13とを有している。スリット13および塗工液が吐出される吐出口は、幅方向に断続的に設けられており、吐出口は塗工ロール24に対向している。マニホールド12は、塗工液が貯蔵されたタンク15と配管14を経由して接続されており、タンク15に貯蔵された塗工液を配管14を通じてマニホールド12に供給し、マニホールド12に塗工液を溜め、この溜められた塗工液をスリット13で幅方向に均一にして吐出口から塗工ロール24上の基材Wに塗工液を吐出し、塗工膜Mを形成する。これにより、基材W上に塗工液が塗工され、基材Wの幅方向に塗工液が塗工されて形成された塗工膜Mを有する部分である塗工部Tと塗工液が塗工されていない部分である非塗工部とが形成される。
乾燥部30は、基材Wの搬送経路において塗工膜形成部10よりも下流側に位置し、熱風により基材W上に塗工された塗工液を加熱乾燥するものであり、乾燥部30の内部に基材Wが通過する空間と基材Wの入口および出口となる開口とを有している箱状の装置となっている。
乾燥部30には、基材Wに熱風を吹き付ける風孔(不図示)が基材Wの表面とこの表面と反対側の面であって塗工液が塗工されていない方の面(以下、基材Wの裏面と呼ぶ)のそれぞれと対向する乾燥部30の内部空間を形成する面のそれぞれの面に設けられている。この風孔から熱風を基材Wの表面と基材Wの裏面に吹き付けることにより、基材Wの表面上に塗工された塗工液中の溶剤が気化して、乾燥することで塗工膜Mは固化する。
また、乾燥部30は基材Wの裏面側から吹き付ける熱風により基材Wに揚力を付与する。
基材搬送装置200は、前述の通り、送出ロール21、巻取ロール22、搬送ロール23、塗工ロール24、および押し当てロール25とを有している。
送出ロール21は、基材Wを下流側に送り出すためのものであり、円柱形状を有している。送出ロール21は、制御部(不図示)により回転を駆動制御され、基材Wを所定の速度で送り出すようになっている。
巻取ロール22は、送出ロール21により送り出された基材Wを巻き取るものであり、円柱形状を有している。巻取ロール22は、送出ロール21と同様に、制御部(不図示)により回転を駆動制御され、基材Wに所定の張力を付与しながら基材Wを巻き取るようになっている。なお、ここでいう張力は、基材Wの搬送方向の張力のことである(以下、同様)。
搬送ロール23は、送出ロール21により送り出された基材Wが巻取ロール22により巻き取られるまでに経由するものであり、円柱形状を有している。搬送ロール23は、複数備えられており、その複数の搬送ロール23のうち一部または、すべての搬送ロール23は、送出ロール21と巻取ロール22と同様に、制御部(不図示)により回転を駆動制御され、搬送ロール23は基材Wに所定の張力が付与されるように回転が制御されながら基材Wを搬送している。
ここで、塗膜形成部10よりも下流側で搬送ロール23間の間隔が大きい箇所では、基材WにトラフしわSが生じやすくなっている。特に、乾燥部30内は、搬送ロール23が設けられずに所定の張力を付与された基材Wの姿勢を熱風により保ちながら搬送するため、図1に示すように乾燥部30のすぐ上流側の搬送ロール23aから次の搬送ロール23bまでの間隔が大きくなっているので、トラフしわSが生じやすくなっている。具体的には、搬送ロール23aと搬送ロール23bとの間隔のように搬送ロール23間の間隔が大きい箇所では、基材Wに付与されている張力の影響により、基材Wの中心に向かって幅方向に基材Wを圧縮する力がかかることで、塗工部Tに対して強度が弱い非塗工部HにトラフしわSが生じる。ここでいう、トラフしわSは非塗工部Hが座屈した状態のことをいう。
塗工ロール24は、塗工液を塗工する位置に基材Wを案内するものである。また、塗工ロール24は、塗工ダイ11と対向し、塗工ダイ11と間隔を一定に保ちながら基材Wを搬送させる。
押し当てロール25について図面を参照しながら説明する。
図2は、図1のA鎖線部の拡大平面図である。
図3は、本実施形態におけるしわを防ぐ過程を説明するための図である。なお、図3(a)は図2のC-C矢視図である。また、図3(b)は図2のD-D矢視図である。また、図3(c)は図2のE-E矢視図である。
図4は、本実施形態の一つのバリエーションにおけるしわを防ぐ過程を説明するための図である。なお、図4(a)は図2のC-C矢視図である。また、図4(b)は図2のD-D矢視図である。また、図4(c)は図2のE-E矢視図である。
図5は、本実施形態の一つのバリエーションを示す図である。
図1に示すように押し当てロール25は基材Wの表面側に位置し、(Z軸方向の下方向に向かって)基材Wの表面に押し当てられるロールであって、乾燥部30よりもすぐ下流側の搬送ロール23bのすぐ上流側に搬送ロール23bと間隔をあけて設けられている。ここでいう、押し当てロール25と搬送ロール23bの間隔は、50~300mmの間隔であることが好ましい。
また、本実施形態では押し当てロール25は円柱状であり、基材Wの表面側に位置し、かつ、搬送ロール23bは基材Wの裏面側に位置するようにして設けられている。
また、押し当てロール25は、図2に示すように押し当てロール25の回転軸である押し当てロール軸26を有しており、この押し当てロール軸26が基材Wの幅方向と平行、かつ、自身が非塗工部Hと対向するように配置されている。
押し当てロール軸26は、押し当てロール制御手段(不図示)に接続されており、この押し当てロール制御手段は制御部(不図示)により制御され、押し当てロール25が基材Wの表面に対して垂直に押圧することができるように基材Wに押し当てさせて押圧させる。ここでいう、押し当てロール制御手段は、たとえばリニアガイドおよびモーター等で構成されたものとなっている。
なお、押し当てロール25が基材Wに押し当てられるときの押し込み量は制御部によって押し当てロール制御手段を制御することで調節することが可能となっている。具体的には、押し込み量は押し当てロール軸26の位置を調節することによって調節される(押し当てロール軸26を基材Wに近づけるほど、押し込み量が大きくなる)。また、押し込み量は押し当てロール25と対向する非塗工部Hの幅の大きさや非塗工部Hに生じうるトラフしわSの大きさに応じて調節され、非塗工部Hの幅や非塗工部Hに生じるトラフしわSが大きいほど押し当てロール25の押し込み量が大きくなるように調節される。なお、制御部および押し当てロール制御手段は必須ではなく、別の手段で押し当てロール25を基材Wに押し当てるときの押し込み量を調節しても構わない。たとえば、押し当てロール軸26は固定で、押し当てロール25の径を調節することによって押し込み量を調節してもよい。また、押し込み量を制御する機構がなくてもよい。
押し当てロール25は、基材Wの表面上にある非塗工部Hの数に応じて、複数設けられている。押し当てロール25は、図5に示すように非塗工部H、非塗工部H、非塗工部Hと、基材Wの表面上の非塗工部Hの幅が異なっていた場合、その幅に合った大きさのものがそれぞれ用いられる。なお、押し当てロール25の幅は、非塗工部Hの両端部のそれぞれと±10mmの間隔となる幅であることが好ましい。すなわち、図2に示すように押し当てロール25が自身と対向する非塗工部Hの両端の塗工部Tに押し当てられて基材Wを押圧してもよいし、図5に示すように押し当てロールが25が自身と対向する非塗工部Hにのみ押し当てられて基材Wを押圧してもよい。また、押し当てロール25が塗工部Tと非塗工部Hの両方に押し当てられて基材Wを押圧してもよい。
また、押し当てロール25が複数ある場合、図2に示すように押し当てロール軸26が複数の押し当てロール25を接続するようにして設けられてもよい。
また、図5に示すように押し当てロール軸26が複数の押し当てロール25のそれぞれに対して独立して設けられていてもよい。この場合、それぞれの押し当てロール軸26に対して押し当てロール制御手段が接続され、複数の押し当てロール25のそれぞれが基材Wに押し当てられるときの押し込み量を個別に調節することができるようになっている。
また、押し当てロール25は、図4に示すような中心が厚く端部になるほど薄いクラウンロールであってもよい。クラウンロールであることにより、押し当てロール25が基材Wに押し当てられる際に、押し当てロール25の外周面が基材Wの幅方向における非塗工部Hの内側から外側の方向へと順に接触させられる。
また、押し当てロール25は、その表面の材質を磁石などであって、磁力を備えていてもよい。
以上の構成の基材搬送装置200の効果について、以下の通り説明する。
本実施形態の基材搬送装置200では、前述したように押し当てロール25が、基材Wの搬送方向において乾燥部30の下流側で搬送ロール23bのすぐ上流側に搬送ロール23bと間隔をあけて設けられている。
一般的に、乾燥部30の内部に搬送ロール23は設けられておらず、乾燥部30のすぐ上流側の搬送ロール23aと乾燥部30のすぐ下流側の搬送ロール23bとの間の間隔が大きくなっている。ここで、基材Wは間隔が大きくなっているので、基材Wに付与されている搬送方向の張力の影響によって、基材Wに対して基材Wの中心に向かって幅方向から圧縮する力がかけられる。これにより、基材Wの強度が弱い部分である非塗工部HにトラフしわSが生じる。
ここで、トラフしわSが非塗工部Hに残った状態で基材Wが搬送ロール23bに接触するとトラフしわSの生じている箇所にて非塗工部Hと搬送ロール23bとの間に空気が巻き込まれ、元に戻らないしわが形成される虞がある。
そこで、本実施形態のように乾燥部のすぐ下流側の搬送ロール23bのすぐ上流側で基材Wに押し当てロール25が押し当てられて基材Wを押圧することによって、非塗工部Hに生じるトラフしわSを伸ばすことができる。そのため、搬送ロール23bの下流側で生じる虞のあるしわを抑制することが可能となる。
具体的には、図2に示すように押し当てロール25が自身と対向する非塗工部Hの両端の塗工部Tに押し当てられて基材Wを押圧する場合、図3(a)に示すようにトラフしわSが生じている非塗工部Hが図3(b)に示すように押し当てロール25によって塗工部Tが押圧されて非塗工部Hの幅方向の両端に位置する塗工部Tの間の間隔が広げられる。これにより、非塗工部Hは幅方向に伸びるように変形させられるので、非塗工部HにトラフしわSがあったとしても押し当てロール25によって伸ばされる。そして、トラフしわSがある状態の基材Wが搬送ロール23bに接触することを防ぎ、図3(c)に示すように非塗工部Hと搬送ロール23bとの間に空気が巻き込まれることを防ぎ、しわが残ることを防ぐことが可能である。
一方、図5に示すように押し当てロール25が自身と対向する非塗工部Hにのみ押し当てられて基材Wを押圧する場合、トラフしわSが生じている非塗工部Hが押し当てロール25の外周面の形状に倣って変形させられる。そのため、非塗工部HにトラフしわSがあったとしても押し当てロール25によって伸ばされる。そして、トラフしわSがある状態の基材Wが搬送ロール23bに接触することを防ぎ、非塗工部Hと搬送ロール23bとの間に空気が巻き込まれることを防ぎ、しわが残ることを防ぐことが可能である。
ここで、本実施形態のように押し当てロール25が基材Wの表面側に位置しているとき、図2に示すように押し当てロール25が自身と対向する非塗工部Hの両端の塗工部Tに押し当てられて基材Wを押圧する場合と図5に示すように押し当てロールが25が自身と対向する非塗工部Hにのみ押し当てられて基材Wを押圧する場合のどちらの場合も同様に、トラフしわSが生じている非塗工部Hが押し当てロール25により、塗工部Tと比べて基材Wの裏面側の方向(本実施形態では、Z軸方向の下向き)に向かってくぼんだ形状に変形させられる。そのため、押し当てロール25が基材Wの裏面側に位置する場合と比較して非塗工部Hと搬送ロール23bとの間に空気が巻き込まれた状態で基材Wが搬送ロール23bに接触させられることをさらに防ぐことができる。そのため、基材Wが搬送ロール23bに接触したときに非塗工部Hにしわが生じることを防ぐことが可能である。
また、押し当てロール25が基材Wに押し当てられるときの押し込み量は、押し当てロール軸26の位置や押し当てロール25の径を調節することによって調節される。そのため、押し当てロール25と対向する非塗工部Hの幅や生じうるトラフしわSの大きさに応じて押し込み量を調節することができる。これにより、トラフしわSが生じやすく、より大きいトラフしわSが生じやすい幅が大きい非塗工部Hや大きなトラフしわSが生じた非塗工部Hに対して、押し当てロール25が大きい押し込み量で基材Wに押し当てられて基材Wを押圧することで確実に非塗工部Hを変形させることができるので、非塗工部Hに生じたトラフしわSを伸ばすことができる。そして、トラフしわSがある状態の基材Wが搬送ロール23bに接触することを防ぎ、基材Wにしわが残ることを防ぐことが可能である。
また、別の実施形態として、前述したように押し当てロール25は、図4(b)に示すようなクラウンロールであってもよい。
図4(b)に示すように押し当てロール25が塗工部Tと非塗工部Hの両方に押し当てられて基材Wを押圧する場合、図4(a)に示すようにトラフしわSが生じている非塗工部Hが図4(b)に示すように押し当てロール25によって塗工部Tが押圧されて幅方向に伸びるように変形させられるとともに、幅方向における内側から外側の方向へと押し当てロール25の外周面の形状に倣って順に変形させられる。そのため、非塗工部Hは押し当てロール25の外周面に確実に倣って一定の形状に変形させられ、その変形させられた形状で基材Wが搬送ロール23bに搬送されるので、図4(c)に示すように基材Wと搬送ロール23bが接触したときに非塗工部Hと搬送ロール23bとの間で空気が巻き込まれることを防ぎ、非塗工部Hにしわが生じることを防ぐことが可能となる。また、図5に示すように押し当てロールが25が自身と対向する非塗工部Hにのみ押し当てられて基材Wを押圧する場合も同様に、押し当てロール25によって非塗工部Hを幅方向における内側から外側の方向へと押し当てロール25の外周面の形状に倣って順に変形させることができるので、同じような効果を得ることが可能である。
また、本実施形態では、前述したように押し当てロール25は自身と搬送ロール23bの間隔が50~300mmの間隔をあけて設けられていてもよい。これによって、押し当てロール25と搬送ロール23bとの間で再びトラフしわSが生じることを防ぐことが可能となる。
また、本実施形態では、前述したように押し当てロール25に磁力を持たせてもよい。これによって、押し当てロール25は非塗工部Hに押し当てられて押圧しながら基材Wに付着したゴミ(たとえば、塗工カス)を取り除くことが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳述したが、各実施形態における構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の追加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。たとえば、基材Wの搬送経路上に設けられる塗工膜形成部10や乾燥部30、搬送ロール23等を含めた各種ロールの配置位置や設けられた数量は図に示すものに限られず、用途等に合わせて変更しても構わない。また、押し当てロール25が設けられる位置は、乾燥部10のすぐ下流側だけに限られず、非塗工部Hにトラフしわが生じうる箇所の近傍にある搬送ロール23のすぐ上流側に設けられてもよい。また、押し当てロール25が基材Wの裏面側に設けられていてもよく、基材Wの裏面側から非塗工部Hを押圧しても構わない。また、本発明は実施形態によって限定されることなく、請求の範囲によってのみ限定される。
100 塗工装置
10 塗工膜形成部
11 塗工ダイ
12 マニホールド
13 スリット
14 配管
15 タンク
200 搬送装置
21 送出ロール
22 巻取ロール
23 搬送ロール
23a 搬送ロール
23b 搬送ロール
24 塗工ロール
25 押し当てロール
26 押し当てロール軸
30 乾燥部
W 基材
T塗工部
H 非塗工部
非塗工部
非塗工部
非塗工部
M 塗工膜
S トラフしわ

Claims (4)

  1. 塗工液が塗工された塗工部を幅方向の一部に有する帯状の基材を基材の長尺方向に向かって上流から下流へ搬送する基材搬送装置であって、
    基材に所定の張力を加えて搬送する複数の搬送ロールと、
    所定の前記搬送ロールよりも上流側で所定の前記搬送ロールと間隔をあけて設けられ、基材に押し当てられる少なくとも一つの押し当てロールとを有し、
    前記押し当てロールは、前記搬送ロールにより搬送される基材の前記幅方向における塗工液が塗工されていない非塗工部と対向するように配置され、基材に押し当てられて基材を押圧することを特徴とする基材搬送装置。
  2. 所定の前記搬送ロールは、塗工液が塗工されていない基材の裏面側に位置し、
    前記押し当てロールは、塗工液が塗工された基材の表面側に設けられ、前記表面側から押し当てられて基材を押圧することを特徴とする請求項1に記載の基材搬送装置。
  3. 前記押し当てロールは、自身と対向する前記非塗工部の幅または/および前記非塗工部に生じうるトラフしわの大きさに応じて、前記押し当てロールが基材に押し当てられるときの押し込み量が調節され、前記非塗工部の幅または/および前記非塗工部に生じるトラフしわが大きいほど前記押し込み量が大きいことを特徴とする請求項1若しくは請求項2のいずれかに記載の基材搬送装置。
  4. 前記押し当てロールは、クラウンロールであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の基材搬送装置。
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