JP2022010155A - 経口剤その3 - Google Patents

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Yasushi Kaneko
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Abstract

【課題】センブリ由来の苦味を抑制する新たな技術を提供すること。【解決手段】次の成分(D)、(B)及び(C):(D)センブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上;(B)乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上;(C)スクラロース;を含有する、経口剤。【選択図】なし

Description

本発明は、経口剤に関する。より詳細には、塩基性無機化合物の有する不快味の抑制された経口剤に関する。
炭酸水素ナトリウムをはじめとする塩基性の無機化合物は、医薬品、化粧品、食品等の分野において利用されている。特に医薬品分野においては、塩基性無機化合物の有する制酸作用等に基づき、いわゆる制酸剤や胃粘膜保護成分として、胃腸薬、かぜ薬などの経口内服薬に広く利用されている。
このように、塩基性無機化合物は経口剤の成分として極めて有用であるが、無機化合物特有の不快味(苦味、塩味等)を有する、という欠点がある(例えば、非特許文献1など)。経口剤中の成分の不快味は、その服用感を損なわせ、服薬コンプライアンスを低下させる原因となる。特に、散剤、顆粒剤や口腔内崩壊錠等の剤形の経口剤の場合、経口剤の成分と舌との接触が多くなるため、不快味による服用感の悪化は顕著となる。
塩基性無機化合物の不快味による服用感の悪化を改善し、ひいては服薬コンプライアンスを向上させるため、種々の不快味の抑制方法・マスキング方法が提案されている。例えば特許文献1には、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどの塩基性無機化合物にステビアを組み合わせることにより、服用感、風味及び後味の改善された経口用組成物が得られることが記載されている。しかしながら、こうした方法による不快味の抑制は、必ずしも十分とは言い難い。
ところで、不快味を抑制する技術として、苦味を有する薬物及び特定量の乳酸カルシウムを含有せしめた口腔内崩壊錠が報告されている(特許文献2)。しかしながら、当該文献において「苦味を有する薬物」として記載されているのは無水カフェイン、アセトアミノフェン、クエン酸モサプリド、dl-マレイン酸クロルフェニラミンといった有機化合物のみであり、これらとは全く性質の異なる塩基性無機化合物に対する不快味抑制作用については一切明らかにされていない。
特開平9-52827号公報 特許第5097488号公報
第十六改正日本薬局方解説書 株式会社廣川書店 第C-2671頁
本発明の課題は、塩基性無機化合物の有する不快味を抑制する新たな技術を提供することにある。
本発明者は、まず、特許文献2の記載を参考にして、塩基性無機化合物に乳酸カルシウムを組み合わせることによる不快味の抑制を試みたところ、意外なことに、乳酸カルシウムを組み合わせることで反って不快味が増強されることが明らかとなった。
そこで、本発明者はさらに鋭意検討したところ、塩基性無機化合物、乳酸カルシウムに加えて、さらにスクラロースを組み合わせることにより、塩基性無機化合物の不快味が顕著に抑制され、服用感の良好な経口剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)塩基性無機化合物;
(B)乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上;
(C)スクラロース;
を含有する、経口剤を提供するものである。
また、本発明は、塩基性無機化合物を含有する経口剤の不快味抑制方法であって、経口剤中に、乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上とスクラロースとを含有せしめる方法を提供するものである。
また、本発明は、塩基性無機化合物に由来する不快味を抑制する不快味抑制剤であって、乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上とスクラロースとを含有する不快味抑制剤を提供するものである。
さらに、本発明は、塩基性無機化合物由来の不快味の抑制された経口剤の製造方法であって、経口剤中に、乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上とスクラロースとを含有せしめる工程を含む方法を提供するものである。
本発明の経口剤は、塩基性無機化合物由来の不快味が抑制されており服用感が良好である。そのため、服薬コンプライアンスに優れる医薬等とすることができる。
本発明の方法によれば、塩基性無機化合物由来の不快味が抑制された、服用感が良好で服薬コンプライアンスに優れる経口剤が提供できる。
まず、本発明の経口剤について、以下に詳細に説明する。
<成分(A)>
本発明において「塩基性無機化合物」としては例えば、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム等のアルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性無機化合物;ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属系塩基性無機化合物などが挙げられる。
アルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性無機化合物としては、具体的には例えば、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウム共沈生成物、炭酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム・ヒドロキシプロピルスターチ・結晶セルロース、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈生成物、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム等のマグネシウム、アルミニウム及びカルシウムから選ばれる金属の無機塩等が挙げられる。
また、アルカリ金属系塩基性無機化合物としては、具体的には例えば、乾燥炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム水和物、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素ナトリウム水和物、無水ピロリン酸ナトリウム、無水リン酸一水素化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム等のナトリウム及びカリウムから選ばれる金属の無機塩等が挙げられる。
さらに、本発明においては、烏賊骨、石決明、ボレイなどの塩基性無機化合物を主成分とする生薬を用いてもよい。
なお、上記した成分はいずれも公知の化合物であり、市販のものを用いてもよく、また、公知の方法により製造することも可能である。
本発明において、塩基性無機化合物としては、乾燥水酸化アルミニウムゲル、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈生成物、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、烏賊骨、石決明及びボレイよりなる群から選ばれる1種以上が好ましく、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムよりなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、炭酸水素ナトリウムが特に好ましい。炭酸水素ナトリウムは特異な塩味を有するが、本発明によれば斯かる不快な塩味を顕著に抑制できる。
本発明の経口剤における塩基性無機化合物の含有量は特に限定されず、その配合目的等に応じて適宜設定すればよい。本発明においては、塩基性無機化合物を経口剤全質量に対して15~85質量%含有するのが好ましく、25~80質量%含有するのがより好ましく、30~70質量%含有するのがさらに好ましく、32.5~60質量%含有するのがさらに好ましく、35~55質量%含有するのがさらに好ましく、35~50質量%含有するのがさらに好ましく、35~40質量%含有するのが特に好ましい。
<成分(B)>
本発明において「乳酸」としては特に限定されず、L-乳酸、D-乳酸のいずれを用いてもよく、さらにこれらの混合物を用いてもよい。
また、本発明において「乳酸の塩」としては、上記「乳酸」の、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩などが挙げられ、これらを単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、本発明において「乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上」は、水和物であっても無水物であってもよい。
本発明において「乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上」としては、不快味の抑制作用の観点から、乳酸カルシウムが好ましい。なお、乳酸やその塩は公知の化合物であり、市販のものを用いてもよく、また、公知の方法により製造することも可能である。
本発明の経口剤における乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上の含有量は特に限定されず、不快味の抑制作用に応じて適宜設定すればよい。本発明においては、不快味の抑制作用の観点から、経口剤全質量に対して0.05~4質量%含有するのが好ましく、0.1~3質量%含有するのがより好ましく、0.5~2質量%含有するのが特に好ましい。
また、本発明の経口剤における(A)塩基性無機化合物と(B)乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上との含有質量比率〔(B)/(A)〕は特に限定されないが、不快味の抑制作用の観点から、0.005~7が好ましく、0.01~6がより好ましく、0.02~5がさらに好ましく、0.03~1がさらに好ましく、0.04~0.5が特に好ましい。
<成分(C)>
「スクラロース」(トリクロロガラクトスクロース)は公知の化合物であり、市販のものを用いてもよく、また、公知の方法により製造することも可能である。
本発明の経口剤におけるスクラロースの含有量は特に限定されず、不快味の抑制作用に応じて適宜設定すればよい。本発明においては、不快味の抑制作用の観点から、経口剤全質量に対して0.005~3質量%含有するのが好ましく、0.01~2質量%含有するのがより好ましく、0.05~1.5質量%含有するのがさらに好ましく、0.1~1質量%含有するのが特に好ましい。
また、本発明の経口剤における(A)塩基性無機化合物と(C)スクラロースとの含有質量比率〔(C)/(A)〕は特に限定されないが、不快味の抑制作用の観点から、0.0001~3が好ましく、0.0005~2がより好ましく、0.001~1.5がさらに好ましく、0.002~1がさらに好ましく、0.005~0.5が特に好ましい。
また、本発明の経口剤における(B)乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上と(C)スクラロースとの含有質量比率〔(C)/(B)〕は特に限定されないが、不快味の抑制作用の観点から、0.001~10が好ましく、0.01~5がより好ましく、0.03~3がさらに好ましく、0.06~1が特に好ましい。
<成分(D)>
本発明の経口剤においては、上記成分(A)~(C)に加えて、さらに成分(D)としてセンブリを配合してもよい。センブリは、苦味健胃薬原料として、胃腸薬の成分などとして利用される成分であるが、極めて強い苦味を呈するという欠点を有する。しかるところ、後記試験例2に示されるとおり、乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上と、スクラロースとの組み合わせは、斯かるセンブリの苦味に対しても顕著な抑制作用を有することが明らかとなった。
従って、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)塩基性無機化合物;
(B)乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上;
(C)スクラロース;
(D)センブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上;
を含有する経口剤は、塩基性無機化合物のみならずセンブリ由来の不快味も抑制され服用感が良好である。従って、服薬コンプライアンスに優れ、かつセンブリの有する優れた薬理作用を利用した医薬(例えば、胃腸薬)として好適に利用できる。
なお、上記経口剤としては、成分(A)~(C)を含む造粒物と、成分(D)を含む造粒物とを用いて得られる経口剤(より詳細には、成分(A)~(C)を含む造粒物と、成分(D)を含む造粒物とを含有する散剤や顆粒剤;成分(A)~(C)を含む造粒物と、成分(D)を含む造粒物とを含有する原料を用いて得られる錠剤など)が好ましい。
また、別の観点から、本発明は、次の成分(D)、(B)及び(C):
(D)センブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B)乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上;
(C)スクラロース;
を含有する経口剤(好適には胃腸薬)を提供するものである。斯かる経口薬はセンブリ由来の苦味が抑制され服用し易いため、センブリの薬理作用を利用した、服薬コンプライアンスの良好な医薬(例えば、胃腸薬)として好適に利用できる。
さらに、別の観点から、本発明は、センブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を含有する経口剤の不快味抑制方法であって、経口剤中に、乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上とスクラロースとを含有せしめる方法を提供するものである。さらに、別の観点から、センブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上に由来する不快味を抑制する不快味抑制剤であって、乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上とスクラロースとを含有する不快味抑制剤を提供するものである。さらにまた、別の観点から、本発明は、センブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上に由来の不快味の抑制された経口剤の製造方法であって、経口剤中に、乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上とスクラロースとを含有せしめる工程を含む方法を提供するものである。
これらの方法によれば、センブリの薬理作用を利用し、かつセンブリ由来の苦味が抑制された服薬コンプライアンスの良好な医薬(例えば、胃腸薬)が提供できる。
なお、斯かる態様における各文言の意義、各種成分の量、組み合わせ比率等は、特に言及の無い限り、塩基性無機化合物を必須の成分とする経口剤等における場合と同様である。
「センブリ」(当薬)とは、第十六改正日本薬局方に記載のとおり、センブリ(Swertia japonica Makino(Gentianaceae))の開花期の全草を意味する。センブリは必要に応じてその形態を調節することができ、小片、小塊に切断若しくは粉砕、又は粉末に粉砕することができ、例えば、センブリを粉末とした「センブリ末」も本発明に用いることができる。また、胃腸薬組成物の製造時の取扱の便宜等を考慮して、センブリに何らかの抽出処理を施したもの(以下、「センブリ抽出物」と称する。)を用いてもよい。
なお、上記「センブリ抽出物」には、抽出処理に加えて、加熱、乾燥、粉砕等の加工処理を施したものも包含される。具体的には、センブリを必要に応じて適当な大きさとした後に、適当な抽出溶媒を加えて浸出した液や、当該浸出液を濃縮した液(軟エキス、チンキ等)、さらにこれらを乾燥させたもの(乾燥エキス等)なども本発明の「センブリ抽出物」に包含される。
本発明において、センブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上としては、センブリ末が好ましい。
センブリ抽出物の製造方法は特に限定されず、例えば第十六改正日本薬局方 製剤総則の「エキス剤」、「浸剤・煎剤」、「チンキ剤」、「流エキス剤」の項の記載など、公知の植物抽出物の製造方法を参考にして製造できる。具体的には例えば、センブリを必要に応じて切断、加熱、乾燥、粉砕等したうえ、適当な抽出溶媒を加え抽出を行うことで、製造することができる。得られた抽出物は、必要に応じさらに濃縮、乾燥等させてもよい。
上記抽出溶媒としては例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール等の低級一価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリン等の低級多価アルコール;ジエチルエーテル等のエーテル類;アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類;アセトニトリル等のニトリル類;ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン等のアルカン類;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲノアルカン類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;ジメチルホルムアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;水(熱水を含む)等が挙げられる。これらは各々単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明においては、水、エタノール、又は水とエタノールの混液が好ましい。
抽出操作は特に限定されず、植物からの抽出操作に利用される公知の方法を採用することができ、具体的には例えば、抽出溶媒への浸漬(冷浸、温浸、パーコレーション等)、超臨界流体や亜臨界流体を用いた抽出などが挙げられる。なお、抽出効率を上げるため、撹拌や抽出溶媒中でホモジナイズしてもよい。
抽出温度は特に限定されず、使用する抽出溶媒、抽出操作等により異なるが、1時間~14日程度とするのが好ましい。
本発明において、センブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上としては、市販品を用いることができ、具体的な市販品としては例えば、センブリ末(日本粉末薬品(株)製)等が挙げられる。
本発明において、センブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上の含有量は特に限定されないが、薬理作用の観点から、経口剤全質量に対して原生薬換算量で0.05~4質量%含有するのが好ましく、0.1~3質量%含有するのがより好ましく、0.5~2質量%含有するのが特に好ましい。
また、(B)乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上と、(D)センブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上との含有質量比率〔(D)/(B)〕は特に限定されないが、不快味の抑制作用の観点から、乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上を合計で1質量部に対し、センブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を原生薬換算量で合計0.05~4質量部が好ましく、0.1~3質量部がより好ましく、0.5~2質量部が特に好ましい。
さらに、(C)スクラロースと、(D)センブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上との含有質量比率〔(D)/(C)〕は特に限定されないが、不快味の抑制作用の観点から、スクラロース1質量部に対し、センブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を原生薬換算量で合計0.1~40質量部が好ましく、0.5~30質量部がより好ましく、1~20質量部が特に好ましい。
本発明において「経口剤」とは、経口投与される製剤を意味し、その具体的な形態(剤形)は特に限定されるものではない。例えば、固形状、半固形状及び液状のいずれの形態であってもよく、医薬品、医薬部外品、食品において利用される形態とすることができる。具体的には、錠剤(口腔内崩壊錠、チュアブル錠、発泡錠、分散錠、溶解錠を含む)、カプセル剤、顆粒剤(発泡顆粒剤を含む)、散剤、ドライシロップ剤などの固形製剤;経口液剤(エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、リモナーデ剤を含む)、シロップ剤、経口ゼリー剤などの半固形・液状製剤などの、第十六改正日本薬局方等に記載の剤形とすることができる。
本発明の経口剤の剤形としては、取扱い易さの観点から、固形製剤が好ましく、散剤、顆粒剤、錠剤がより好ましい。
また、これらの固形製剤の中でも、不快味の抑制作用の観点から、散剤、顆粒剤、口腔内崩壊錠がさらに好ましく、顆粒剤が特に好ましい。これらの剤形は、他の固形製剤と異なり服用時に経口剤の成分と舌との接触が多くなるため、不快味による服用感の悪化は顕著となるが、斯様な場合においても本発明によれば不快味を十分に抑制できる。
本発明の経口剤においては、上記した成分の他に、上記した剤形に応じて医薬上許容される担体(賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、コーティング剤等)の1種又は2種以上を配合してもよい。
賦形剤としては、乳糖、デンプン類、結晶セルロース、ショ糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
本発明において、賦形剤の含有量は特に限定されないが、経口剤全質量に対して1~70質量%含有するのが好ましく、10~60質量%含有するのがより好ましく、15~50質量%含有するのが特に好ましい。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、アルファー化デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、プルラン等が挙げられる。
本発明において、結合剤の含有量は特に限定されないが、経口剤全質量に対して1~50質量%含有するのが好ましく、2~30質量%含有するのがより好ましく、3~20質量%含有するのが特に好ましい。
崩壊剤としては、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
本発明において、崩壊剤の含有量は特に限定されないが、経口剤全質量に対して0.5~30質量%含有するのが好ましく、1~20質量%含有するのがより好ましく、1.5~10質量%含有するのが特に好ましい。
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、タルク等が挙げられる。
着色剤としては、タール色素、三二酸化鉄等が挙げられる。
矯味剤としては、ステビア、アスパルテーム等が挙げられる。
コーティング剤としては、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、メタアクリル酸コポリマーS、メタアクリル酸コポリマーL、メタアクリル酸コポリマーLD、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート等のフィルム形成高分子が挙げられる。
なお、フィルム形成させる際に、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ポリエチレングリコール等の可塑剤;タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、法定色素、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素等の紛体を配合することもできる。
本発明においては、これらの1種又は2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。
本発明の経口剤の用途は特に限定されず、医薬品、医薬部外品、食品(特に特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品、サプリメント等)等として利用できる。例えば、医薬品、医薬部外品等として利用する場合においては、配合する塩基性無機化合物の種類等や、他の配合成分の種類等に応じて、具体的には例えば、かぜ薬、解熱鎮痛薬、鎮咳去痰薬、胃腸薬、瀉下薬、鎮うん薬、ビタミン主薬製剤等として利用できる。本発明においては、胃腸薬として利用するのが好ましい。
本発明の経口剤には、上記した成分の他に、上記の医薬用途等に応じて他の医薬成分の1種又は2種以上を配合してもよい。
かぜ薬として利用する場合においては、例えば、アスピリン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、ラクチルフェネチジン、塩酸イソチペンジル、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェテロール、塩酸トリプロリジン、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸メトジラジン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、テオクル酸ジフェニルピラリン、ナパジシル酸メブヒドロリン、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、マレイン酸カルビノキサミン、dl-マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジフェテロール、塩酸アロクラミド、塩酸クロぺラスチン、クエン酸ペントキシフィリン(クエン酸カルベタペンタン)、クエン酸チぺピジン、ジブナートナトリウム、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキストロメトルファン・フェノールフタリン塩、ヒベンズ酸チぺピジン、フェンジゾ酸クロぺラスチン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸ノスカピン、ノスカピン、dl-塩酸メチルエフェドリン、dl-メチルエフェドリンサッカリン塩、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、安息香酸ナトリウムカフェイン、無水カフェイン、ビタミンB1及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB2及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンC及びその誘導体並びにそれらの塩類、ヘスぺリジン及びその誘導体並びにそれらの塩類、アミノ酢酸、マオウ、ナンテンジツ、オウヒ、オンジ、カンゾウ、キキョウ、シャゼンシ、シャゼンソウ、石蒜、セネガ、バイモ、ウイキョウ、オウバク、オウレン、ガジュツ、カミツレ、ケイヒ、ゲンチアナ、ゴオウ、獣胆(ユウタンを含む)、シャジン、ショウキョウ、ソウジュツ、チョウジ、チンピ、ビャクジュツ、地竜、チクセツニンジン、ニンジン、葛根湯、桂枝湯、香蘇散、柴胡桂枝湯、小柴胡湯、小青竜湯、麦門冬湯、半夏厚朴湯、麻黄湯などを適宜組み合わせて配合すればよい。
解熱鎮痛薬として利用する場合においては、例えば、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ロキソプロフェン、ラクチルフェネチジン、アスピリン、アスピリンアルミニウム、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、サリチル酸ナトリウム、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素、安息香酸ナトリウムカフェイン、無水カフェイン、ビタミンB1及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB2及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンC及びその誘導体並びにそれらの塩類、ヘスぺリジン及びその誘導体並びにそれらの塩類、アミノ酢酸、地竜、カンゾウ、ケイヒ、シャクヤク、ボタンピ、カノコソウ、サンショウ、ショウキョウ、チンピなどを適宜組み合わせて配合すればよい。
鎮咳去痰薬として利用する場合においては、例えば、塩酸アロクラミド、塩酸クロぺラスチン、クエン酸ペントキシベリン(クエン酸カルベタペンタン)、クエン酸チぺピジン、ジブナートナトリウム、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキストロメトルファンフェノールフタリン塩、ヒベンズ酸チぺピジン、フェンジゾ酸クロぺラスチン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸トリメトキノール、塩酸メトキシフェナミン、dl-塩酸メチルエフェドリン、l-塩酸メチルエフェドリン、塩酸ノスカピン、ノスカピン、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリン、プロキシフィリン、塩化アンモニウム、l-メントール、アンモニア・ウイキョウ精、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、クレゾールスルホン酸カリウム、塩化リゾチーム、塩酸エチルシステイン、塩酸メチルシステイン、塩酸イソチペンジル、塩酸イプロヘプチン、塩酸ジフェテロール、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸トリプロリジン、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸プロメタジン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、タンニン酸フェネタジン、テオクル酸ジフェニルピラリン、プロメタジンメチレンジサリチル酸塩、マレイン酸カルビノキサミン、dl-マレイン酸クロルフェニラミン、d-マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジフェテロール、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン、無水カフェイン、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩酸クロルヘキシジン、アミノ酢酸、マオウ、ナンテンジツ、オウヒ、オンジ、カンゾウ、キキョウ、キョウニン、シャゼンシ、シャゼンソウ、セキサン、セネガ、トコン、バイモ、アセンヤク、ウイキョウ、オウゴン、カロニン、ケイヒ、ゴオウ、ゴミシ、サイシン、シオン、ジャコウ、シャジン、ショウキョウ、ソウハクヒ、ソヨウ、チクセツニンジン、チンピ、ニンジン、バクモンドウ、ハンゲなどを適宜組み合わせて配合すればよい。
胃腸薬として利用する場合においては、例えば、アミノ酢酸、ロートエキス、アニス実、アロエ、ウイキョウ、ウコン、ウヤク、延命草、オウゴン、オウバク、オウレン、加工大蒜、ガジュツ、カッコウ、カラムス根、キジツ、ケイヒ、ゲンチアナ、コウジン、コウボク、ゴシュユ、コショウ、コロンボ、コンズランゴ、サンショウ、山奈、シソシ、シュクシャ、ショウキョウ、ショウズク、青皮、石菖根、センタウリウム草、ソウジュツ、ソヨウ、ダイオウ、チクセツニンジン、チョウジ、チンピ、トウガラシ、トウヒ、動物胆(ユウタンを含む)、ニガキ、ニクズク、ニンジン、ハッカ(セイヨウハッカを含む)、ヒハツ、ビャクジュツ、ホップ、ホミカエキス、スイサイヨウ、モッコウ、ヤクチ、リュウタン、リョウキョウ、ウイキョウ油、ケイヒ油、ショウキョウ油、ショウズク油、チョウジ油、トウヒ油、ハッカ油、レモン油、l-メントール、dl-メントール、塩酸ベタイン、グルタミン酸塩酸塩、塩化カルニチン、塩化ベタネコール、乾燥酵母、でんぷん消化酵素、たん白消化酵素、脂肪消化酵素、繊維素消化酵素、ウルソデオキシコール酸、オキシコーラン酸塩類、コール酸、胆汁末、胆汁エキス(末)、デヒドロコール酸、動物胆(ユウタンを含む)、赤芽柏、アセンヤク、ウバイ、ケツメイシ、ゲンノショウコ、アクリノール、塩化ベルベリン、グアヤコール、クレオソート、サリチル酸フェニル、炭酸グアヤコール、タンニン酸ベルベリン、次サリチル酸ビスマス、次硝酸ビスマス、次炭酸ビスマス、次没食子酸ビスマス、タンニン酸、タンニン酸アルブミン、メチレンチモールタンニン、カオリン、天然ケイ酸アルミニウム、ヒドロキシナフトエ酸アルミニウム、ペクチン、薬用炭、クジン、五倍子、サンザシ、ヨウバイヒ、塩酸オキシフェンサイクリミン、塩酸ジサイクロミン、塩酸メチキセン、臭化水素酸スコポラミン、臭化メチルアトロピン、臭化メチルアニソトロピン、臭化メチルスコポラミン、臭化メチル-l-ヒヨスチアミン、臭化メチルベナクチジウム、ベラドンナエキス、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピぺリジノメチルジオキソラン、ロートエキス、ロート根総アルカロイドクエン酸塩、塩酸パパベリン、アミノ安息香酸エチル、エンゴサク、カンゾウ、シャクヤク、アズレンスルホン酸ナトリウム、アルジオキサ、グリチルリチン酸及びその塩類並びに甘草抽出物、L‐グルタミン、銅クロロフィリンカリウム、銅クロロフィリンナトリウム、塩酸ヒスチジン、ブタ胃壁ペプシン分解物、ブタ胃壁酸加水分解物、メチルメチオニンスルホニウムクロライド、ジメチルポリシロキサンなどを適宜組み合わせて配合すればよい。
瀉下薬として利用する場合においては、例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、プランダコ・オバタ種皮(イスパグラ種皮)、ジオクチルソジウムスルホサクシネート、アロイン、イオウ、カサントラノール、センノシドA・B、ビサコジル、アロエ、エイジツ、カスカラサグラダ、ケンゴシ、ケンゴシ脂、センナ、センナ実(センナ果)、ダイオウ、フラングラ皮、ヤラッパ、ヤラッパ脂、マルツエキス、加香ヒマシ油、ヒマシ油、ウルソデオキシコール酸、オキシコーラン酸塩類、乾燥酵母、コール酸、ジメチルポリシロキサン、整腸生菌成分、デヒドロコール酸、亜麻仁、カノコソウ、カンゾウ、ケツメイシ、サンキライ、サンシシ、ジオウ、シャクヤク、ジュウヤク、ショウマ、センキュウ、タイソウ、胆汁エキス(末)、トウキ、動物胆、ボタンピ、マシニン、ヨクイニン、ウイキョウ、延命草、オウゴン、オウバク、オウレン、ガジュツ、カラムス根、キジツ、ケイヒ、ゲンチアナ、コウボク、コンズランゴ、山奈、ショウキョウ、ソウジュツ、ソヨウ、チンピ、トウヒ、ニンジン、ハッカ、ハッカ油、ビャクジュツ、ホミカエキス、dl-メントール、l-メントール、モッコウ、リュウタン、ビタミンB1及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB6及びその誘導体並びにそれらの塩類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウムなどを適宜組み合わせて配合すればよい。
鎮うん薬として利用する場合においては、例えば、塩酸ジフェニドール、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸プロメタジン、塩酸メクリジン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、タンニン酸ジフェンヒドラミン、タンニン酸フェネタジン、テオクル酸ジフェニルピラリン、フマル酸ジフェンヒドラミン、プロメタジンメチレンジサリチル酸塩、dl-マレイン酸クロルフェニラミン、d-マレイン酸クロルフェニラミン、マレイン酸フェニラミン、臭化水素酸スコポラミン、塩酸オキシフェンサイクリミン、塩酸ジサイクロミン、塩酸メチキセン、臭化メチルアトロピン、臭化メチルアニソトロピン、臭化メチルスコポラミン、臭化メチル-l-ヒヨスチアミン、臭化メチルベナクチジウム、ベラドンナエキス、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピぺリジノメチルジオキソラン、ロートエキス、塩酸パパベリン、アミノ安息香酸エチル、シュウ酸セリウム、ピぺリジルアセチルアミノ安息香酸エチル、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素、カフェイン、クエン酸カフェイン、無水カフェイン、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリン、ハッカ油、dl-メントール、l-メントール、ビタミンB1及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB2及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB6及びその誘導体並びにそれらの塩類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウムなどを適宜組み合わせて配合すればよい。
ビタミン主薬製剤として利用する場合においては、例えば、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、ビタミンA油、肝油、強肝油、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、コハク酸d-α-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロールカルシウム、酢酸d-α-トコフェロール、酢酸dl-α-トコフェロール、d-α-トコフェロール、dl-α-トコフェロール、塩酸チアミン、硝酸チアミン、硝酸ビスチアミン、チアミンジスルフィド、チアミンジセチル硫酸エステル塩、塩酸ジセチアミン、塩酸フルスルチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、フルスルチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミン、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、酪酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサール、塩酸ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミン、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、メコバラミン、アスコルビン酸、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸ナトリウム、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パンテノール、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、ビオチン、アスパラギン酸カリウム・マグネシウム等量混合物、イノシトールヘキサニコチネート、ウルソデスオキシコール酸、L-塩酸システイン、L-システイン、オロチン酸、ガンマーオリザノール、グリセロリン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、グルクロノラクトン、グルクロン酸アミド、コンドロイチン硫酸ナトリウム、加工大蒜、ニンジン、ヨクイニンなどを適宜組み合わせて配合すればよい。
本発明の経口剤のヒトに対する投与量としては、剤形、医薬用途、疾患の程度、患者の年齢等に応じて適宜調整すればよいが、通常成人に対して塩基性無機化合物を基本として、100~5000mg/日程度、特に500~3000mg/日程度を投与すればよく、斯かる投与量に合わせて、上記した含有質量比率を参考にして他の成分の投与量も決定することができる。また、塩基性無機化合物を必須の成分としない態様の経口剤の場合においては、通常成人に対してセンブリ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を基本として、原生薬換算量で1~5000mg/日程度、特に5~1500mg/日程度を投与すればよく、斯かる投与量に合わせて、上記した含有質量比率を参考にして他の成分の投与量も決定することができる。
次に、本発明の方法(不快味抑制方法、経口剤の製造方法等)について説明する。
本発明の方法は、経口剤に、さらに乳酸及びその塩よりなる群から選ばれる1種以上と、スクラロースとの組み合わせを含有せしめることを特徴とするものである。本発明の方法において、各文言の意義、各種成分の使用量等は本発明の経口剤の場合と同様である。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
[試験例1]塩基性無機化合物の不快味の抑制作用の評価
炭酸水素ナトリウムの不快味(塩味)の抑制作用を評価するため、以下の例1~4の顆粒剤を製造し、下記方法にて官能評価(塩味の評価)を行った。
〔例1〕
炭酸水素ナトリウム700g、マンニトール600g、カルメロースカルシウム120g、ヒドロキシプロピルセルロース180g、スクラロース10g及び乳酸カルシウム30gを万能混合攪拌機(ダルトン製:5DML型)に投入して混合、練合した。得られた練合物を、φ8mmのダイを備えたドームグラン(富士パウダル製:DG-L11型)にて押出造粒し、流動層乾燥機(フロイント産業製:FLO-5型)に投入して乾燥後、整粒機(岡田精工製:ND-10型)を用いて整粒した。この整粒物を、50メッシュ篩を用いて分級し、例1の顆粒剤を得た。
〔例2〕
例1において、スクラロースと乳酸カルシウムを共に無配合としたほかは同様の方法により、例2の顆粒剤を得た。
〔例3〕
例1において、スクラロースを無配合としたほかは同様の方法により、例3の顆粒剤を得た。
〔例4〕
例1において、乳酸カルシウムを無配合としたほかは同様の方法により、例4の顆粒剤を得た。
〔塩味の評価〕
例1~4の各顆粒剤それぞれ3gを30秒間舌先に乗せた際の服用感(塩味)を、7名のパネラーに時間を十分に空けて評価してもらった。
服用感(塩味)の評価は、以下の評価基準に従いスコア化することにより行った。
<評価基準>
極めて強い塩味を感じる 4点
強い塩味を感じる 3点
塩味を感じる 2点
若干の塩味を感じる 1点
殆ど塩味を感じない 0点
官能評価結果(各パネラーの評価の内訳、及びスコアー合計)を、各成分の配合量(g)とともに表1に示す。
Figure 2022010155000001
表1より、炭酸水素ナトリウムと乳酸カルシウムを含有する例3の顆粒剤は、炭酸水素ナトリウムのみ含有する例2の顆粒剤よりも強い不快味(塩味)を示す結果となった。また、炭酸水素ナトリウムとスクラロースを含有する例4の顆粒剤の不快味は、炭酸水素ナトリウムのみ含有する例2の顆粒剤の不快味と差が無い結果となった。
一方、炭酸水素ナトリウムと乳酸カルシウムに加えて、さらにスクラロースを含有する例1の顆粒剤は、炭酸水素ナトリウム由来の不快な塩味が顕著に抑制されており、良好な服用感を示す結果となった。
以上の試験結果から、乳酸カルシウムに加えて、さらにスクラロースを組み合わせることにより、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性無機化合物の不快味が顕著に抑制され、服用感の良好な経口剤が得られることが明らかとなった。
[試験例2]センブリの不快味の抑制作用の評価
センブリの不快味(苦味)の抑制作用を評価するため、以下の例5~8の顆粒剤を製造し、下記の方法にて官能評価(苦味の評価)を行った。
〔例5〕
センブリ末30g、硬化油195g及びヒドロキシプロピルセルロース35gを万能混合攪拌機(ダルトン製:5DML型)に投入して混合、練合した。得られた練合物を、φ8mmのダイを備えたドームグラン(富士パウダル製:DG-L11型)にて押出造粒し、流動層乾燥機(フロイント産業製:FLO-5型)に投入して乾燥後、整粒機(岡田精工製:ND-10型)を用いて整粒した。この整粒物を、50メッシュ篩を用いて分級した。
得られた顆粒剤を例1の顆粒剤と混合し、例5の顆粒剤を得た。
〔例6〕
例1の顆粒剤の代わりに例2の顆粒剤を用いたほかは例5と同様の方法により、例6の顆粒剤を得た。
〔例7〕
例1の顆粒剤の代わりに例3の顆粒剤を用いたほかは例5と同様の方法により、例7の顆粒剤を得た。
〔例8〕
例1の顆粒剤の代わりに例4の顆粒剤を用いたほかは例5と同様の方法により、例8の顆粒剤を得た。
〔苦味の評価〕
例5~8の各顆粒剤それぞれ3gを30秒間舌先に乗せた際の服用感(苦味)を、7名のパネラーに時間を十分に空けて評価してもらった。
服用感(苦味)の評価は、以下の評価基準に従いスコア化することにより行った。
<評価基準>
極めて強い苦味を感じる 4点
強い苦味を感じる 3点
苦味を感じる 2点
若干の苦味を感じる 1点
殆ど苦味を感じない 0点
官能評価結果(各パネラーの評価の内訳、及びスコアー合計)を、各成分の配合量(g)とともに表2に示す。
Figure 2022010155000002
表2より、センブリ、乳酸カルシウム及びスクラロースを含有する例5の顆粒剤は、センブリ由来の不快な苦味が顕著に抑制されており、良好な服用感を示す結果となった。
以上の試験結果から、乳酸カルシウムとスクラロースの組み合わせは、塩基性無機化合物のみならず、センブリの不快味をも顕著に抑制する作用を有することが明らかとなった。
[製造例]
炭酸水素ナトリウムの代わりに他の塩基性無機化合物を用いたほかは例1と同様の方法により、例9~13の顆粒剤を得た。
配合成分及び配合量(g)を表3に示す。なお、これらはいずれも不快味が抑制されており、服用感が良好であった。
Figure 2022010155000003
[製造例1]
3包中に以下の成分を含有する顆粒剤(顆粒1、2及びメントール末75mgを混合したもの)を、常法により製造した。
<顆粒1>
センブリ末 30mg
ロートエキス3倍散 90mg
ビオヂアスターゼ2000 24mg
メチルメチオニンスルホニウムクロライド 150mg
リパーゼAP12 15mg
ソヨウ乾燥エキス 30mg(原生薬換算量)
硬化油 195mg
ヒドロキシプロピルセルロース 36mg
<顆粒2>
炭酸水素ナトリウム 700mg
沈降炭酸カルシウム 1200mg
炭酸マグネシウム 250mg
乳酸カルシウム 30mg
スクラロース 2mg
マンニトール 683mg
カルメロースカルシウム 120mg
ヒドロキシプロピルセルロース 180mg
[製造例2]
6錠中に以下の成分を含有する錠剤を、常法により製造した。
炭酸水素ナトリウム 700mg
沈降炭酸カルシウム 1200mg
炭酸マグネシウム 250mg
乳酸カルシウム 20mg
スクラロース 5mg
メチルメチオニンスルホニウムクロライド 150mg
ソヨウ乾燥エキス 270mg(原生薬換算量)
ロートエキス 90mg
センブリ末 30mg
ケイヒ末 20.5mg
ビオジアスターゼ2000 24mg
リパーゼAP12 15mg
ヒドロキシプロピルセルロース 24mg
硬化油 206mg
ポリビニルアルコール 106mg
カルメロースカルシウム 142.5mg
トウモロコシデンプン 24mg
結晶セルロース 274mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 133mg
含水二酸化ケイ素 29.5mg
モノステアリン酸グリセリン 10mg
ステアリン酸ポリオキシル 3mg
精製セラック 4mg
タルク 26.5mg
l-メントール 4mg
ステアリン酸マグネシウム 14.5mg
本発明によれば、塩基性無機化合物を含有し、かつ、不快味が抑制された服用感の良好な経口剤を提供でき、医薬品産業・医薬部外品産業等において利用できる。

Claims (1)

  1. 願書に記載の発明。
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