JP2004115420A - 気管支及び肺疾患の治療剤及びそれを含有する飲食品 - Google Patents
気管支及び肺疾患の治療剤及びそれを含有する飲食品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004115420A JP2004115420A JP2002280017A JP2002280017A JP2004115420A JP 2004115420 A JP2004115420 A JP 2004115420A JP 2002280017 A JP2002280017 A JP 2002280017A JP 2002280017 A JP2002280017 A JP 2002280017A JP 2004115420 A JP2004115420 A JP 2004115420A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- therapeutic agent
- food
- bronchial
- pulmonary diseases
- lily
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Non-Alcoholic Beverages (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Abstract
【課題】気管支及び/又は肺疾患の治療効果に優れ、特に喘息に対して有効であり、且つ、薬物でない食品を材料とするため薬品に見られるような重篤な副作用等も無く、安全性が高い気管支及び/又は肺疾患の治療剤及びそれを含有する飲食品を提供する。
【解決手段】百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物又はその熱水抽出エキスを含有する気管支及び/又は肺疾患の治療剤及びそれを含有する飲食品とした。
【選択図】 なし
【解決手段】百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物又はその熱水抽出エキスを含有する気管支及び/又は肺疾患の治療剤及びそれを含有する飲食品とした。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、喘息等の気管支又は肺の疾患に有効な治療剤に関するものである。更に詳しくは、薬物に比べ副作用が少なく長期にわたって服用しても安全な治療剤剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
気管支喘息、喘息性気管支炎、慢性気管支炎、びまん性凡細気管支炎、気管支拡張症等の急性及び慢性呼吸器系疾患は治療困難な疾患である。このうち、気管支喘息は、花粉症やアトピー性皮膚炎のアレルギー疾患と同様に、最近罹患率の増加が憂慮されている病である。四日市喘息として世に知られたように、身近に増加が著しい有害化学物質が要因の一つと考えられている。その治療は一般に鎮咳剤で一時的に咳をおさえたり、呼吸困難をともなうときには気管支拡張剤で呼吸を助ける対症療法が主であるが、激しい咳には効果がない。また、ステロイドホルモンや免疫抑制剤をはじめ気管支拡張剤、抗生物質、強心剤など副作用の強い薬品が持続的に投与されている。また、気管支喘息の病態は、アレルギーとして捉えることもでき、その予防ないし治療には、抗アレルギー剤も用いられるが効果は一定でない。重症例には副腎皮質ホルモン剤が投与されるが、一定の効果はあるものの副作用が強く、これも対症療法薬であり、服用を止めると症状が再発してしまう。そしてこれ等の化学物質は、遺伝子を損なう事となり、人体の免疫系を傷め、より難治性となり他の疾患へ誘因となる危険性が心配されている。40年前までは気管支喘息発作では死亡しないという医学的一般常識は今や完全に死語となっている。
【0003】
したがって、症状及び体質を副作用なく改善させる気管支及び/又は肺疾患の治療薬が求められていた。
【0004】
このような状況のもと、安全で副作用をもたない従来の呼吸器系疾患の治療薬としてサルトリイバラをあるいはその類縁植物を有効成分とする呼吸器系疾患の予防又は治療薬(たとえば、特許文献1参照)や、ジオウ(地黄)、サンシュユ(山茱萸)、サンヤク(山薬)、タクシャ(沢瀉)、ブクリョウ(茯苓)、ボタンピ(牡丹皮)、ケイヒ(桂皮)、加工ブシ(附子)、ゴミシ(五味子)、およびバクモンドウ(麦門冬)を含有する口の乾き、咳、痰、咳こみ、咳払い、咽喉頭の違和感、息切れなどの気管支に関する症状を改善する生薬製剤(たとえば、特許文献2参照)がある。
【0005】
一方、本発明の構成成分である茴香を使用した剤として、ウイキョウ精を含む喉を滑らかに且つ爽快にする水性配合剤(たとえば、特許文献3参照)や、フェヌグリーク及びフェンネルを構成要素とする豚のマイコプラズマ性肺炎や呼吸障害症候群の予防及び治療剤(たとえば、特許文献4参照)や、肺炎桿菌に対して抗菌性を発揮させるためのプアール茶を固着させた繊維(たとえば、特許文献5参照)がある。
【0006】
【特許文献1】
再公表98/052588号公報(請求項1)
【特許文献2】
特開平10−306031号公報(要約書)
【特許文献3】
特開昭60−36417号公報(特許請求の範囲)
【特許文献4】
特開平11−130689号公報(請求項1乃至2)
【特許文献5】
2000−328443号公報(請求項1及び3)
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明の組み合わせによる喘息等の気管支及び/又は肺疾患の治療薬の有効性は知られておらず、今回の研究によって明らかにされたものである。
【0007】
本願発明の目的は、喘息等の気管支及び/又は肺疾患に対して有効であり、且つ、薬物でない食品を材料とするため薬品に見られるような重篤な副作用等も無く、安全性が高い気管支及び/又は肺疾患の治療剤を提供することにある。
【0008】
本発明はさらに、上記の状況に対して発明者の35年以上の生薬治療の経験上で治療に最も安全と思われる食品を材料にして、体質改善を目的とし、一般家庭でも十分に改善可能な複合的な健康食品の提供にあり、本発明の有効性を通して、正しい「食」への認識を高めたいとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的は、百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物又はその熱水抽出エキスを含有する気管支及び/又は肺疾患の治療剤によって達成される。
【0010】
さらに、前記の目的は、上記治療剤を含有することを特徴とする飲食品によっても達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明による治療剤の百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の各重量比は、気管支及び/又は肺疾患に関する症状などを改善する治療に対して有効であれば、特に限定されないが、本発明による気管支及び/又は肺疾患の治療剤の百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物の重量比率は、4〜2:4〜2:3〜1:3〜1であることが好ましく、更に好ましくは、3:3:2:2である。
【0012】
本発明による気管支及び/又は肺疾患の治療剤の百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物は、粉砕し、乾燥粉末としたものを用いても良い。
【0013】
熱水抽出を行なう際、上記乾燥物をそのまま若しくは粉砕したものから抽出を行なうのが良い。また、抽出溶媒として用いる熱水と上記乾燥物との比率は特に限定されないが、上記乾燥物に対して、熱水10〜30重量倍、特に抽出操作や効率の点で15〜20重量倍が好ましい。また、抽出温度は80〜100℃の範囲とするのが良く、抽出時間は3〜5分の範囲とするのが好ましい。
【0014】
なお、上記乾燥物を不織布等に包みティーバック状に加工し、熱水を注ぐことで抽出を行っても良い。
【0015】
本発明による治療剤には、患者が飲用し易いように、甘味としてステビアを百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶を4:4:2.6:2.6の比率で混合したもの対し、0.5の比率で加えても良い。
【0016】
また、本発明による治療剤は、熱水抽出液をスプレードライやフリーズドライし、エキス顆粒として服用しても良い。
【0017】
本発明による治療剤の投与量は、病状、患者の年齢等によって変化し得るが、通常、1日当たり乾燥物の重量として5〜20gが適当である。
【0018】
なお、上記投与量については、一例であり、種々の状況に応じて適宜変更可能である。
【0019】
また、本発明の治療剤を含む飲食品は、例えば、乾燥粉末状の治療剤を熱水に投入することにより得られる抽出液も意味するが、乾燥粉末状体や熱水抽出エキスの状態の本発明の治療剤を、一般食品および、健康食品、栄養補助食品(栄養ドリンク等)に配合することもできる。これによって、抵抗なく治療剤を摂取することが可能になる。また、本発明による飲食品の長期使用によって体質の改善にも優れた効果を得ることができる。
【0020】
飲食品中の有効成分濃度については、飲食品の種類によって適宜変更することが可能であり、上記治療剤の1日当りの投与量をもとに適宜決定することが可能である。
【0021】
【実施例】
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
【0022】
[実施例1]治療剤の調製
表1に示す組成でそれぞれの乾燥粉末を混合し治療剤を調製し、実施例1とした。
【0023】
[比較例1]
表1に示す組成でそれぞれの乾燥粉末を混合し比較例1とした。
【0024】
[比較例2]
表1に示す組成でそれぞれの乾燥粉末を混合し比較例2とした。
【0025】
[比較例3]
表1に示す組成でそれぞれの乾燥粉末を混合し比較例3とした。
【0026】
【表1】
【0027】
[実施例2]飲食品の作成
実施例1の治療剤を約90℃の熱水で3〜5分間抽出し抽出液を本発明の飲料とした。
【0028】
[比較例4]
比較例1の乾燥粉末を約90℃の熱水で3〜5分間抽出し抽出液を比較例4の飲料とした。
【0029】
[比較例5]
比較例2の乾燥粉末を約90℃の熱水で3〜5分間抽出し抽出液を比較例5の飲料とした。
【0030】
[比較例6]
比較例3の乾燥粉末を約90℃の熱水で3〜5分間抽出し抽出液を比較例6の飲料とした。
【0031】
[試験例1]臨床試験
臨床試験は、以下のとおり行なった。
【0032】
喘息の症状を持った患者30例のうち23例に本発明の治療剤を含有する飲料、すなわち実施例2を一日2回に分けて、服用してもらい、残りの3例に比較例4を同様に服用してもらい、残りの2例に比較例5を同様に服用してもらい、残りの2例に比較例6を同様に服用してもらった。服用期間12週間後に、表2の基準に従い判定を行なった。
【0033】
【表2】
【0034】
臨床試験の結果を表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
上記の結果から、実施例2(実施例1)は、喘息に対する効果が認められた。また、治療期間中、副作用と思われるような症状は全く認められなかった。これに対し、比較例品はいずれも喘息の症状を緩和する効果が低かった。
【0037】
すなわち、百合、フェヌグリークシード、茴香からなる比較例4(比較例1)や、百合、茴香、普耳茶からなる比較例5(比較例2)や、フェヌグリークシード、茴香、普耳茶からなる比較例6(比較例3)では、喘息の症状を緩和する効果がほとんど認められず、あるいは部分的であるのに対し、本発明により得られた治療剤についてのみ、喘息に対して効果を奏することが明らかとなった。
【0038】
なお、実施例2(実施例1)については、処方開始後約2週間より、症状の改善が認められ、4週間後から症状軽減が自覚され始め、10週間後には有効性が明確となった。
【0039】
[試験例2]
以下に実施例1の治療剤の服用によってβ2刺激剤の服用から開放され、喘息がほぼ全快した一例を呈示する。
【0040】
小○冨○子(♀52歳)
5年前、風邪から急性肺炎を併発。抗生剤等により肺炎の所見は消失したが、厳固な咳発作に呼吸困難が出現し、某大学病院で正式に気管支喘息との診断を受けた。以後、約1年間にわたって種々の鎮咳剤等を投与されたが、ほとんど軽決せず、約3年半前に某アレルギーセンターを受診し、ステロイド剤と気管支拡張β2刺激剤(サルタノール吸入剤)の投与を受け、ようやく咳発作から開放されたが、以後サルタノール600μg(1日2回朝夕)の継続治療にて喘息発作と咳のコントロールがされていた。但し心悸亢進や不整脈に悩まされ、400μgに減量すると呼吸困難症状を認めたため、減量することが出来なかった。
【0041】
約1年前の2001年8月より、実施例1の治療剤の投与をうけ、次第に症状の回復が見られ、同11月に500μgヘ同12月に400μg、さらに2002年1月に200μgへとサルタノールを減量し、6月にはサルタノールの廃薬に成功し、2001年9月以来、喘息発作は全く消失し、現在に至っている。
【0042】
【発明の効果】
以上より、本発明の気管支及び/又は肺疾患の治療剤及びそれを含有する飲食品は、喘息等の気管支及び/又は肺疾患に対し優れた症状緩和効果を有するものである。しかも食品素材を原料としているので、薬品に見られる重篤な副作用も無く、安全性が高い。
【産業上の利用分野】
本発明は、喘息等の気管支又は肺の疾患に有効な治療剤に関するものである。更に詳しくは、薬物に比べ副作用が少なく長期にわたって服用しても安全な治療剤剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
気管支喘息、喘息性気管支炎、慢性気管支炎、びまん性凡細気管支炎、気管支拡張症等の急性及び慢性呼吸器系疾患は治療困難な疾患である。このうち、気管支喘息は、花粉症やアトピー性皮膚炎のアレルギー疾患と同様に、最近罹患率の増加が憂慮されている病である。四日市喘息として世に知られたように、身近に増加が著しい有害化学物質が要因の一つと考えられている。その治療は一般に鎮咳剤で一時的に咳をおさえたり、呼吸困難をともなうときには気管支拡張剤で呼吸を助ける対症療法が主であるが、激しい咳には効果がない。また、ステロイドホルモンや免疫抑制剤をはじめ気管支拡張剤、抗生物質、強心剤など副作用の強い薬品が持続的に投与されている。また、気管支喘息の病態は、アレルギーとして捉えることもでき、その予防ないし治療には、抗アレルギー剤も用いられるが効果は一定でない。重症例には副腎皮質ホルモン剤が投与されるが、一定の効果はあるものの副作用が強く、これも対症療法薬であり、服用を止めると症状が再発してしまう。そしてこれ等の化学物質は、遺伝子を損なう事となり、人体の免疫系を傷め、より難治性となり他の疾患へ誘因となる危険性が心配されている。40年前までは気管支喘息発作では死亡しないという医学的一般常識は今や完全に死語となっている。
【0003】
したがって、症状及び体質を副作用なく改善させる気管支及び/又は肺疾患の治療薬が求められていた。
【0004】
このような状況のもと、安全で副作用をもたない従来の呼吸器系疾患の治療薬としてサルトリイバラをあるいはその類縁植物を有効成分とする呼吸器系疾患の予防又は治療薬(たとえば、特許文献1参照)や、ジオウ(地黄)、サンシュユ(山茱萸)、サンヤク(山薬)、タクシャ(沢瀉)、ブクリョウ(茯苓)、ボタンピ(牡丹皮)、ケイヒ(桂皮)、加工ブシ(附子)、ゴミシ(五味子)、およびバクモンドウ(麦門冬)を含有する口の乾き、咳、痰、咳こみ、咳払い、咽喉頭の違和感、息切れなどの気管支に関する症状を改善する生薬製剤(たとえば、特許文献2参照)がある。
【0005】
一方、本発明の構成成分である茴香を使用した剤として、ウイキョウ精を含む喉を滑らかに且つ爽快にする水性配合剤(たとえば、特許文献3参照)や、フェヌグリーク及びフェンネルを構成要素とする豚のマイコプラズマ性肺炎や呼吸障害症候群の予防及び治療剤(たとえば、特許文献4参照)や、肺炎桿菌に対して抗菌性を発揮させるためのプアール茶を固着させた繊維(たとえば、特許文献5参照)がある。
【0006】
【特許文献1】
再公表98/052588号公報(請求項1)
【特許文献2】
特開平10−306031号公報(要約書)
【特許文献3】
特開昭60−36417号公報(特許請求の範囲)
【特許文献4】
特開平11−130689号公報(請求項1乃至2)
【特許文献5】
2000−328443号公報(請求項1及び3)
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明の組み合わせによる喘息等の気管支及び/又は肺疾患の治療薬の有効性は知られておらず、今回の研究によって明らかにされたものである。
【0007】
本願発明の目的は、喘息等の気管支及び/又は肺疾患に対して有効であり、且つ、薬物でない食品を材料とするため薬品に見られるような重篤な副作用等も無く、安全性が高い気管支及び/又は肺疾患の治療剤を提供することにある。
【0008】
本発明はさらに、上記の状況に対して発明者の35年以上の生薬治療の経験上で治療に最も安全と思われる食品を材料にして、体質改善を目的とし、一般家庭でも十分に改善可能な複合的な健康食品の提供にあり、本発明の有効性を通して、正しい「食」への認識を高めたいとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的は、百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物又はその熱水抽出エキスを含有する気管支及び/又は肺疾患の治療剤によって達成される。
【0010】
さらに、前記の目的は、上記治療剤を含有することを特徴とする飲食品によっても達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明による治療剤の百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の各重量比は、気管支及び/又は肺疾患に関する症状などを改善する治療に対して有効であれば、特に限定されないが、本発明による気管支及び/又は肺疾患の治療剤の百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物の重量比率は、4〜2:4〜2:3〜1:3〜1であることが好ましく、更に好ましくは、3:3:2:2である。
【0012】
本発明による気管支及び/又は肺疾患の治療剤の百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物は、粉砕し、乾燥粉末としたものを用いても良い。
【0013】
熱水抽出を行なう際、上記乾燥物をそのまま若しくは粉砕したものから抽出を行なうのが良い。また、抽出溶媒として用いる熱水と上記乾燥物との比率は特に限定されないが、上記乾燥物に対して、熱水10〜30重量倍、特に抽出操作や効率の点で15〜20重量倍が好ましい。また、抽出温度は80〜100℃の範囲とするのが良く、抽出時間は3〜5分の範囲とするのが好ましい。
【0014】
なお、上記乾燥物を不織布等に包みティーバック状に加工し、熱水を注ぐことで抽出を行っても良い。
【0015】
本発明による治療剤には、患者が飲用し易いように、甘味としてステビアを百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶を4:4:2.6:2.6の比率で混合したもの対し、0.5の比率で加えても良い。
【0016】
また、本発明による治療剤は、熱水抽出液をスプレードライやフリーズドライし、エキス顆粒として服用しても良い。
【0017】
本発明による治療剤の投与量は、病状、患者の年齢等によって変化し得るが、通常、1日当たり乾燥物の重量として5〜20gが適当である。
【0018】
なお、上記投与量については、一例であり、種々の状況に応じて適宜変更可能である。
【0019】
また、本発明の治療剤を含む飲食品は、例えば、乾燥粉末状の治療剤を熱水に投入することにより得られる抽出液も意味するが、乾燥粉末状体や熱水抽出エキスの状態の本発明の治療剤を、一般食品および、健康食品、栄養補助食品(栄養ドリンク等)に配合することもできる。これによって、抵抗なく治療剤を摂取することが可能になる。また、本発明による飲食品の長期使用によって体質の改善にも優れた効果を得ることができる。
【0020】
飲食品中の有効成分濃度については、飲食品の種類によって適宜変更することが可能であり、上記治療剤の1日当りの投与量をもとに適宜決定することが可能である。
【0021】
【実施例】
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
【0022】
[実施例1]治療剤の調製
表1に示す組成でそれぞれの乾燥粉末を混合し治療剤を調製し、実施例1とした。
【0023】
[比較例1]
表1に示す組成でそれぞれの乾燥粉末を混合し比較例1とした。
【0024】
[比較例2]
表1に示す組成でそれぞれの乾燥粉末を混合し比較例2とした。
【0025】
[比較例3]
表1に示す組成でそれぞれの乾燥粉末を混合し比較例3とした。
【0026】
【表1】
【0027】
[実施例2]飲食品の作成
実施例1の治療剤を約90℃の熱水で3〜5分間抽出し抽出液を本発明の飲料とした。
【0028】
[比較例4]
比較例1の乾燥粉末を約90℃の熱水で3〜5分間抽出し抽出液を比較例4の飲料とした。
【0029】
[比較例5]
比較例2の乾燥粉末を約90℃の熱水で3〜5分間抽出し抽出液を比較例5の飲料とした。
【0030】
[比較例6]
比較例3の乾燥粉末を約90℃の熱水で3〜5分間抽出し抽出液を比較例6の飲料とした。
【0031】
[試験例1]臨床試験
臨床試験は、以下のとおり行なった。
【0032】
喘息の症状を持った患者30例のうち23例に本発明の治療剤を含有する飲料、すなわち実施例2を一日2回に分けて、服用してもらい、残りの3例に比較例4を同様に服用してもらい、残りの2例に比較例5を同様に服用してもらい、残りの2例に比較例6を同様に服用してもらった。服用期間12週間後に、表2の基準に従い判定を行なった。
【0033】
【表2】
【0034】
臨床試験の結果を表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
上記の結果から、実施例2(実施例1)は、喘息に対する効果が認められた。また、治療期間中、副作用と思われるような症状は全く認められなかった。これに対し、比較例品はいずれも喘息の症状を緩和する効果が低かった。
【0037】
すなわち、百合、フェヌグリークシード、茴香からなる比較例4(比較例1)や、百合、茴香、普耳茶からなる比較例5(比較例2)や、フェヌグリークシード、茴香、普耳茶からなる比較例6(比較例3)では、喘息の症状を緩和する効果がほとんど認められず、あるいは部分的であるのに対し、本発明により得られた治療剤についてのみ、喘息に対して効果を奏することが明らかとなった。
【0038】
なお、実施例2(実施例1)については、処方開始後約2週間より、症状の改善が認められ、4週間後から症状軽減が自覚され始め、10週間後には有効性が明確となった。
【0039】
[試験例2]
以下に実施例1の治療剤の服用によってβ2刺激剤の服用から開放され、喘息がほぼ全快した一例を呈示する。
【0040】
小○冨○子(♀52歳)
5年前、風邪から急性肺炎を併発。抗生剤等により肺炎の所見は消失したが、厳固な咳発作に呼吸困難が出現し、某大学病院で正式に気管支喘息との診断を受けた。以後、約1年間にわたって種々の鎮咳剤等を投与されたが、ほとんど軽決せず、約3年半前に某アレルギーセンターを受診し、ステロイド剤と気管支拡張β2刺激剤(サルタノール吸入剤)の投与を受け、ようやく咳発作から開放されたが、以後サルタノール600μg(1日2回朝夕)の継続治療にて喘息発作と咳のコントロールがされていた。但し心悸亢進や不整脈に悩まされ、400μgに減量すると呼吸困難症状を認めたため、減量することが出来なかった。
【0041】
約1年前の2001年8月より、実施例1の治療剤の投与をうけ、次第に症状の回復が見られ、同11月に500μgヘ同12月に400μg、さらに2002年1月に200μgへとサルタノールを減量し、6月にはサルタノールの廃薬に成功し、2001年9月以来、喘息発作は全く消失し、現在に至っている。
【0042】
【発明の効果】
以上より、本発明の気管支及び/又は肺疾患の治療剤及びそれを含有する飲食品は、喘息等の気管支及び/又は肺疾患に対し優れた症状緩和効果を有するものである。しかも食品素材を原料としているので、薬品に見られる重篤な副作用も無く、安全性が高い。
Claims (6)
- 百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物又はその熱水抽出エキスからなる気管支及び/又は肺疾患の治療剤。
- 百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物の重量比率が、4〜2:4〜2:3〜1:3〜1である請求項1記載の気管支及び/又は肺疾患の治療剤。
- 百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物の重量比率が、3:3:2:2である請求項1記載の気管支及び/又は肺疾患の治療剤。
- 百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物又はその熱水抽出エキスからなる気管支及び/又は肺疾患の治療剤を含有する飲食品。
- 百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物の重量比率が、4〜2:4〜2:3〜1:3〜1である請求項1記載の気管支及び/又は肺疾患の治療剤を含有する飲食品。
- 百合、フェヌグリークシード、茴香及び普耳茶の乾燥物の重量比率が、3:3:2:2である請求項1記載の気管支及び/又は肺疾患の治療剤を含有する飲食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002280017A JP2004115420A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | 気管支及び肺疾患の治療剤及びそれを含有する飲食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002280017A JP2004115420A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | 気管支及び肺疾患の治療剤及びそれを含有する飲食品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004115420A true JP2004115420A (ja) | 2004-04-15 |
Family
ID=32274857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002280017A Pending JP2004115420A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | 気管支及び肺疾患の治療剤及びそれを含有する飲食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004115420A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009048326A3 (en) * | 2007-10-10 | 2009-09-17 | Snp Bioscience B.V. | Preparation for treatment of a pulmonary disease |
EP1862072A3 (en) * | 2006-05-29 | 2011-11-23 | Nor-Natur ApS | A natural product containing fenugreek, tea and/or rosemary having fungus inhibiting and growth promoting effect for improving plant production and its use |
KR101344013B1 (ko) | 2012-03-22 | 2013-12-23 | 경희대학교 산학협력단 | 백합 추출물을 유효성분으로 함유하는 만성폐쇄성 폐질환 예방 및 치료용 약학적 조성물 |
-
2002
- 2002-09-25 JP JP2002280017A patent/JP2004115420A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1862072A3 (en) * | 2006-05-29 | 2011-11-23 | Nor-Natur ApS | A natural product containing fenugreek, tea and/or rosemary having fungus inhibiting and growth promoting effect for improving plant production and its use |
WO2009048326A3 (en) * | 2007-10-10 | 2009-09-17 | Snp Bioscience B.V. | Preparation for treatment of a pulmonary disease |
KR101344013B1 (ko) | 2012-03-22 | 2013-12-23 | 경희대학교 산학협력단 | 백합 추출물을 유효성분으로 함유하는 만성폐쇄성 폐질환 예방 및 치료용 약학적 조성물 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20200297789A1 (en) | Composition for reducing cancer cachexia or weight loss caused by anticancer drug therapy or radiation therapy comprising ginseng extract having increased ginsenoside rg3 and rh2 | |
WO2021093315A1 (zh) | 一种具有保肝功能的组合物及其制备方法和应用 | |
CN102772578B (zh) | 一种用于治疗脚气的中药组合物 | |
CN106361993A (zh) | 一种防治胃黏膜损伤的药物组合物及其制备方法 | |
WO2005007179A1 (ja) | ハスの破砕物および/または抽出物と、乳酸菌とを含む組成物 | |
CN103110920B (zh) | 一种用于治疗打鼾的中药组合物及其用途 | |
CN104840734B (zh) | 清咽保健中药组合物及其制备方法和应用 | |
JP2004115420A (ja) | 気管支及び肺疾患の治療剤及びそれを含有する飲食品 | |
AU2019100737A4 (en) | Anti-Helicobacter Pylori Traditional Chinese Medicine composition and applications | |
WO2008010335A1 (fr) | Extrait végétal ayant un effet préventif sur l'arthrite | |
CN108420997A (zh) | 一种治疗羔羊痢疾的中药组合物 | |
CN107970388A (zh) | 一种用于治疗咽炎的药物组合物、制剂及其制备方法、应用 | |
JP6864970B2 (ja) | 胃腸薬組成物 | |
CN106038975A (zh) | 一种具有止咳作用的中药组合物及其制备方法与用途 | |
JP2005015414A (ja) | アレルギー性疾患の症状を抑制・緩和するための薬剤または機能性食品 | |
CN103893240A (zh) | 一种预防和/或治疗雾霾性呼吸系统疾病的组合物 | |
KR20150018167A (ko) | 천년초 발효물 함유 의약 조성물 | |
CN114224857B (zh) | 一种具有减肥作用的二氢杨梅素组合物 | |
CN102961487B (zh) | 治疗鸡痘的复方纯中药组合物及其制备方法 | |
JPS6349986B2 (ja) | ||
CN105853480A (zh) | 元宝枫在制备具有改善睡眠功能的保健食品或药品中的应用 | |
CN105535096A (zh) | 治疗化脓性中耳炎的中药组合物及其制备方法和应用 | |
CN104840795A (zh) | 一种治疗小儿干咳的中药组合物 | |
CN114028448A (zh) | 一种治疗肠胃炎的中药制剂及其制备方法 | |
CN103893158A (zh) | 木糖醇在雾霾性呼吸系统疾病中的应用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050405 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20051019 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090107 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090508 |