JP2022008225A - 皮膚外用エアゾール剤 - Google Patents

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悠輔 宮島
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Abstract

【課題】泡沫状で皮膚に塗布でき、使用性(塗り広げやすさ)及び肌への密着性に優れることから、ビタミンによる皮膚治療効果が高く、かつビタミンの含量安定性に優れた、皮膚外用エアゾール剤を提供する。【解決手段】(A)ビタミンA、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a1)、ビタミンB6、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a2)、ビタミンC、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a3)、ならびにビタミンE、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a4)から選ばれる1種又は2種以上のビタミン、(B)非イオン性界面活性剤、及び(C)水を含有する原液と、(D)噴射剤とを含む、噴出物が泡沫状の皮膚外用エアゾール剤。【選択図】なし

Description

本発明は、特定のビタミンを含有する皮膚外用エアゾール剤に関するものである。
皮膚外用剤に使用されるビタミンには、水溶液中において光・pH・酸素の影響を受けて含量低下を起こす成分があり、その代表的な成分としては、ピリドキシン塩酸塩やパルミチン酸レチノール、トコフェロール酢酸エステル、アスコルビン酸ナトリウム等が知られている。この課題に対して、ピリドキシン塩酸塩の場合、光分解を抑制するために包装材料による遮光手段が知られている。pHについては、中性~アルカリ性領域で不安定であり(日本薬局方)、酸性にすることが安定性向上に有効であるが、低pHにすると皮膚刺激性が高まるため、皮膚外用剤には不適である。この他にも、イブプロフェンピコノールを併用する技術(特許文献1:特開2015-10060号公報)、オキシメタゾリン又はその塩、及びホウ酸緩衝剤を水性組成物中に含有する技術(特許文献2:特開2006-151969号公報)、ショ糖やソルビトール等の還元性を持たない糖類を配合する技術(特許文献3:特開平07-206664号公報)、ポリオキシエチレンひまし油を配合する技術(特許文献4:特開2014-15450号公報)等による改善が試みられているが、その効果としては十分とはいえなかった。
特に、非イオン性界面活性剤は、添加物の溶解補助やビタミン等の生理活性成分の経皮吸収促進効果を有するため、ビタミンと非イオン性界面活性剤とを含有し、ビタミンによる皮膚治療効果が高く、ビタミンの安定性が向上する技術が求められていた。
特開2015-10060号公報 特開2006-151969号公報 特開平07-206664号公報 特開2014-15450号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、泡沫状で皮膚に塗布でき、使用性(塗り広げやすさ)及び肌への密着性に優れることから、ビタミンによる皮膚治療効果が高く、かつビタミンの含量安定性に優れた、皮膚外用剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、(A)ビタミン、(B)非イオン界面活性剤及び(C)水を含有する原液と、(D)噴射剤とを含む、噴出物が泡沫状の皮膚外用エアゾール剤とすることで、上記課題を解決できることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は皮膚外用エアゾール剤を提供する。
1.(A)ビタミンA、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a1)、ビタミンB6、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a2)、ビタミンC、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a3)、ならびにビタミンE、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a4)から選ばれる1種又は2種以上のビタミン、
(B)非イオン性界面活性剤、及び
(C)水
を含有する原液と、
(D)噴射剤とを含む、噴出物が泡沫状の皮膚外用エアゾール剤。
2.(B)成分を原液中0.1~10質量%含有する1記載の皮膚外用エアゾール剤。
3.(D)噴射剤が、25℃において、原液に対して0.2~1.0MPaとなる圧力を与えるように含有されている、1又は2記載の皮膚外用エアゾール剤。
4.(D)噴射剤が、液化石油ガス(LPG)である1~3のいずれかに記載の皮膚外用エアゾール剤。
5.原液と(D)液化石油ガスの質量比が98:2~80:20である4記載の皮膚外用エアゾール剤。
6.原液のpHが、4~8である1~5のいずれか1項記載の皮膚外用エアゾール剤。
7.(B)成分が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレンアルキルエーテルから選ばれる1種又は2種以上である1~6のいずれか1項記載の皮膚外用エアゾール剤。
本発明によれば、使用性(塗り広げやすさ)及び肌への密着性に優れることから、ビタミンによる皮膚治療効果が高く、かつビタミンの含量安定性に優れた皮膚外用エアゾール剤を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[(A)成分]
(A)成分は、ビタミンA、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a1)、ビタミンB6、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a2)、ビタミンC、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a3)、ならびにビタミンE、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a4)から選ばれるビタミンであり、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。本発明は、噴射剤を含有する皮膚外用エアゾール剤とすることで、(A)成分の安定化(製剤中の(A)成分の含量低下抑制)を図るものである。非イオン界面活性剤が存在すると、遮光や容器の気密性を高めても、(A)成分が十分に安定化しない(製剤中の含量低下)。その理由としては、主に溶存酸素による酸化反応が関与していると考えられる。(D)噴射剤を用いて、エアゾール剤とすることで、適切な圧力が加わり、溶存酸素による酸化反応が抑制できる。上記メカニズムの観点から、本発明は、酸化分解が顕著である上記(A)成分の安定化に好適である。
ビタミンA、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a1)としては、例えば、ビタミンAそれ自体の他に、ビタミンA油等のビタミンA含有混合物、ビタミンA脂肪酸エステル等のビタミンA誘導体等が挙げられる。具体的には、レチノールパルミチン酸エステル、レチノール酢酸エステル、レチノール、レチナール、レチノイン酸、レチノイド等が挙げられる。中でも、レチノールパルミチン酸エステルが好ましい。ビタミンAは、肌のターンオーバーを正常化する働きや、損傷した細胞を修復する働きがあり、にきび・にきび跡の改善や、肌のくすみの改善、しわ・しみの改善効果を有する。
ビタミンB6、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a2)としては、例えば、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン、これらの塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等の塩が挙げられる。中でも、ピリドキシン塩酸塩が好ましい。ビタミンB6は肌のターンオーバーを正常化する効果があり、荒れ肌の修復を補助する働きを有する。
ビタミンC、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a3)としては、例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、リン酸アスコルビン酸マグネシウム、リン酸パルミチン酸アスコルビル3-ナトリウム、エリソルビン酸、アスコルビン酸2-グルコシド、パルミチン酸アスコルビル等が挙げられ、アスコルビン酸が好ましい。ビタミンCはチロシナーゼ活性阻害による色素沈着を抑制する働き、繊維芽細胞増殖及びコラーゲン合成促進による抗老化作用を有する。
ビタミンE、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a4)としては、例えば、d-α-トコフェロール、dl-α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール、ミックストコフェロール、α-トコトリエノール、β-トコトリエノール、γ-トコトリエノール、δ-トコトリエノール等があり、これらの誘導体としては、例えば、ビタミンE酢酸エステル(トコフェロール酢酸エステル)、ビタミンEニコチン酸エステル、ビタミンEコハク酸エステル、ビタミンEリノレン酸エステル等が挙げられる。中でも、ビタミンE酢酸エステル(トコフェロール酢酸エステル)が好ましい。ビタミンEは、過酸化脂質抑制による抗酸化作用により肌のくすみの改善効果を有する。
中でも、(A)ビタミン、(B)非イオン界面活性剤及び(C)水を含有する原液(組成物)において、(A)成分を安定化する効果が顕著に得られる点から、酸化分解が顕著である、上記ビタミンが挙げられ、中でも、水中に含まれる溶存酸素の影響を受けやすい水溶性ビタミンが目的とする効果が得られやすく、ビタミンA、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a1)、ビタミンB6、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a2)、ビタミンC、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a3)が、効果が得られやすい点から、より好ましい。
(A)成分の含有量は、原液中0.01~20質量%が好ましく、0.02~15質量%がより好ましく、0.04~5質量%がさらに好ましい。上記下限以上とすることで、(A)成分による生理活性効果が得られやすくなり、上記上限以下とすることで、(A)成分の含量安定性が向上し、エアゾール剤からの噴出物がより泡沫状になりやすくなる。
(a1)成分の含有量は、原液中0.1~15質量%が好ましく、0.1~10質量%がより好ましく、0.25~7質量%がさらに好ましい。
(a2)成分の含有量は、原液中0.01~15質量%が好ましく、0.01~10質量%がより好ましく、0.02~5質量%がさらに好ましい。
(a3)成分の含有量は、原液中0.01~20質量%が好ましく、0.02~10質量%がより好ましく、0.02~1質量%がさらに好ましい。
(a4)成分の含有量は、原液中0.1~15質量%が好ましく、0.1~5質量%がより好ましく、0.2~3質量%がさらに好ましい。
[(B)成分]
(B)成分は非イオン性界面活性剤であり、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。非イオン界面活性剤を含有することで、(A)成分の経皮吸収を促進させ、噴出物を泡沫状にし、使用性(塗り広げやすさ)及び肌への密着性に優れ、泡沫が均一になる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ポリグリセリル(10)、モノステアリン酸ポリグリセリル(10)、オレイン酸ポリグリセリル(10)、ペンタオレイン酸ポリグリセリル(10)等のポリグリセリン脂肪酸エステル;モノステアリン酸ポリオキエチレングリセリル(15)等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20)(ポリソルベート20)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット(6)、テトラステアリン酸ポリオキシエチレン(60)ソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(60)ソルビット等のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン(60)ヒマシ油等のポリオキシエチレンヒマシ油;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60)等のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;モノラウリン酸ポリエチレングリコール(例えば、10EO)、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリコール(4EO)、モノオレイン酸ポリエチレングリコール(10EO)等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル(ラウロマクロゴール)、ポリオキシエチレン(10)セチルエーテル及びポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ラウリルグルコシド等のアルキルグルコシド、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルアルコール、メチルセルロース等が挙げられる。中でも、泡持ち向上の点から、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが好ましい。泡持ちが向上することによって肌への密着性は向上する。
また、起泡性の点から、(B)成分のHLB値は、10~18が好ましい。HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)は、水と油への親和性の指標であり、一般に0に近いほど親油性が高く、20に近いほど親水性が高くなる。HLBは、アトラス法、グリフィン法、デイビス法、川上法等のいずれかにより算出することができ、また、製品として、メーカーが公表している値を参酌してもよいが、本明細書中のHLBは「ハンドブック-化粧品・製剤原料-改定版」、日光ケミカルズ株式会社、昭和52年2月1日改訂版発行、854-855頁に記載の乳化法によるHLB値の実測に準拠し算出されたものである。HLB値を求める具体的な方法としては、前記(B)成分と、乳化剤の標準物質としてのモノステアリン酸ソルビタン(NIKKOL SS-10、HLB4.7)とを組み合わせ、これらの2種の乳化剤の全量を一定にし、割合のみを変えて被乳化物である流動パラフィン(HLB10.1)を乳化し、一昼夜放置後、クリーミング量、白濁度、下層の水分離等から安定性のあるところの最適な乳化剤の割合を求め、前記(B)成分のHLB値xを下記式(1)により算出する。
y=(x×使用量(質量%)+z×使用量(質量%))/100・・・式(1)
ここで、前記式(1)において、「x」は、前記(B)成分のHLB値を示し、「y」は、流動パラフィンのHLB値を示し、「z」は、モノステアリン酸ソルビタン(NIKKOL SS-10)のHLB値を示す。なお、前記流動パラフィンのHLB値は、モノステアリン酸ソルビタン(NIKKOL SS-10、HLB4.7)と、モノステアリン酸POEソルビタン(NIKKOL TS-10、HLB14.9)との組合せにより、同様の方法で求めることができる。
(B)成分の含有量は、原液中0.1~10質量%が好ましく、0.3~5質量%がより好ましい。上記下限値以上とすることで、上述した(B)成分の効果をより得ることができる。また、上記上限以下とすることで、(A)成分の含量安定性及び使用性(塗り広げやすさ)がより向上し、べたつきが生じにくくなる。
[(C)成分]
(C)成分は水であり、皮膚外用剤に用いられるものであれば特に限定されず、精製水等特に限定されない。(C)成分の含有により、噴出物を泡沫状にし、肌への密着性に優れ、泡沫が均一になる。
(C)成分の含有量は、原液中30~99質量%が好ましく、50~98質量%がより好ましい。上記下限以上とすることで、上述した(C)成分含有の効果をより得ることができ、上記上限以下とすることで、その他成分の配合の自由度が向上する。
[原液の任意成分]
原液には、皮膚外用剤に用いられる任意成分を本発明の効果を損なわない範囲で、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて、適量含有することができる。任意成分としては、下記有効成分等が例示される。
有効成分としては、医薬品、医薬部外品及び化粧品等に使用される様々な有効成分が挙げられ、例えば、抗炎症剤、抗ヒスタミン剤、鎮痒剤、局所麻酔剤、創傷治癒剤、収斂・保護剤、ビタミン剤((A)成分を除く)、殺菌剤、角質軟化剤、血管収縮剤、保湿剤、清涼化剤及びアミノ酸類等が挙げられる。
抗炎症剤としては、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸及びその誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩、カンゾウ抽出物、ステロイド化合物(ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、クロベタゾン、ベタメタゾン、デキサメタゾン、コルチゾン、フルメタゾン、ベクロメタゾン、フルチカゾン及びそれらの誘導体)、インドメタシン、イブプロフェン、イブプロフェンピコノール、ブフェキサマク、ウフェナマート、ピロキシカム、ケトプロフェン、サリチル酸及びその誘導体、トラネキサム酸及びその誘導体、リゾチーム及びその医薬的に許容可能な塩、ジメチルイソプロピルアズレン、トウキエキス、シコンエキス等が挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、メキタジン、アゼラスチン、エメダスチン、ケトチフェン、イソチペンジル、ジフェニルイミダゾール及びそれらの誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩等が挙げられる。
鎮痒剤及び局所麻酔剤としては、クロタミトン、リドカイン、リドカイン塩酸塩、アミノ安息香酸メチル、アミノ安息香酸エチル、クロルフェニラミン及びその医薬的に許容可能な塩、ジフェンヒドラミン及びその医薬的に許容可能な塩、オキシポリエトキシドデカン、ジブカイン、ジブカイン塩酸塩、ノニル酸ワニリルアミド、カプサイシン、ニコチン酸ベンジル、トウガラシチンキ等が挙げられる。創傷治癒剤としては、アラントイン等が挙げられる。収斂・保護剤としては、酸化亜鉛、ラカミン等が挙げられる。
(A)成分以外のビタミン剤としては、ビタミンB1類[チアミン及びその誘導体、(例えば、塩酸チアミン、硝酸チアミン等)]、ビタミンB2類[リボフラビン及びその誘導体(例えば、リン酸リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、酪酸リボフラビン、及びフラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム等)]、ビタミンB3類[ニコチン酸及びその誘導体(ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等)]、ビタミンB5類[パントテン酸及びその誘導体(例えば、パントテン酸カルシウム、パンテノール、パントテニルエチルアルコール)]、ビタミンB12類[コバラミン及びその誘導体(例えば、シアノコバラミン、メコバラミン、及び塩酸ヒドロキソコバラミン等)]、ビオチン、葉酸及びその薬学上許容される塩、ビタミンD類[カルシフェロール及びその誘導体(例えば、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等)]、その他のビタミン(例えば、ヘスペリジン、カルニチン、フェルラ酸、γ-オリザノール、オロチン酸、ルチン、エリオシトリン、イノシトール、及びそれらの薬学上許容される塩)等が挙げられる。
殺菌剤としては、イソプロピルメチルフェノール、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、レゾルシン、セトリミド、ヒノキチオール、アクリノール、エタノール等が挙げられる。角質軟化剤としてはイオウ、サリチル酸、尿素等が挙げられる。血管収縮剤としては、ナファゾリン、テトラヒドロゾリン、メチルエフェドリン、カルプロニウム及びその塩類等が挙げられる。
保湿剤としては、ヒアルロン酸、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩、ヘパリン類似物質、高分子化合物(コラーゲン、キトサン等)、アミノ酸(グリシン、アラニン、アスパラギン酸等)、天然保湿因子(乳酸ナトリウム、尿素等)、セラミド、植物抽出エキス(カミツレエキス、アロエエキス、オリブ油(オリーブ油)等)等が挙げられる。
清涼化剤としては、メントール、カンフル、ボルネオール及びそれらの類縁物質、ウイキョウ油、ユーカリ油、ハッカ油等が挙げられる。清涼化剤を含有する場合、その量は、原液中0.01~7質量%が好ましく、0.1~3質量%がより好ましい。上記範囲内にすることで、皮膚に適用したときに適度な清涼感が得られ、鎮痒効果も得られる。
アミノ酸類としては、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、アラニン、セリン、アミノエチルスルホン酸(タウリン)、及びそれらの薬学上許容される塩等が挙げられる。
本発明の原液は、(A)成分と(B)成分と(C)成分とを、常法に従って各種基剤と共に配合することにより調製することができる。一般に基剤として使用する原料のいずれも本発明の原液の調製のために用いることができる。
基剤の例としては、ワセリン、パラフィン、流動パラフィン、スクワラン、セレシン、ゲル化炭化水素及びマイクロクリスタリンワックス等の炭化水素;ステアリン酸、イソステアリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸等及びベヘン酸等の高級脂肪酸;セタノール、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコール等の高級脂肪アルコール;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロプル及びアジピン酸ジイソプロピル等の脂肪酸エステル;トリイソオクタン酸グリセリン及びトリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル等の多価アルコール脂肪酸エステルが挙げられる。
その他、以下のような任意成分が挙げられる。
水溶性高分子化合物としては、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルアルコール、アクリル化デンプン300、ポリビニルピロリドン、キサンタンガム、アラビアガム、カラヤガム、グアーガム、グアヤク脂、クインスシード、ダンマルガム、トラガント、ベンゾインガム、ローカストビーンガム(キャロブガム)、カゼイン、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、デキストリン、デキストラン、ガラギーナン、ゼラチン、コラーゲン、ペクチン、デンプン、ポリガラクツロン酸、キチン及びその誘導体、キトサン及びその誘導体、エラスチン、ヘパリン、ヘパリン硫酸、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等が挙げられる。中でも、キサンタンガム、ジェランガム、カルボキシビニルポリマーが好ましく、泡立ちの良さ、使用性(塗り広げやすさ)及び肌への密着性の点から、キサンタンガム、ジェランガムが好ましい。
水溶性高分子化合物を含有する場合、その量は、原液中0.03~3質量%が好ましく、0.15~0.25質量%がより好ましい。上記下限以上とすることで、肌への密着性が向上し、上記上限以下とすることで、泡沫を皮膚に塗り広げるときの増粘が抑えられ、べたつきが生じにくい。
多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール及びポリエチレングリコール(マクロゴール)等が挙げられる。多価アルコールを含有する場合、その量は、原液中1~30質量%が好ましく、5~20質量%がより好ましい。上記下限以上とすることで、皮膚に適用したときに保湿効果が得られ、上限以下とすることで、泡末を皮膚に塗り広げる際のべたつきが低くなり、使用性(塗り広げやすさ)及び肌への密着性が向上する。
pH調整剤としては、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸二水素カリウム及びリン酸水素ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、リンゴ酸、リンゴ酸ナトリウム等が挙げられる。pH調整剤を含有する場合、その量は、後述する原液の好適なpHになる量である。たとえば原液中0.01~5質量%が好ましく、0.05~1質量%がより好ましい。上記範囲内にすることで、(A)成分の含量安定性がさらに向上するとともに、任意の有効成分の含量安定性が良好となる。また、上記上限以下とすることで、経時によるpH調節剤の析出が生じ難くなる。
有機溶剤としては、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等が挙げられる。エタノール、イソプロリルアルコール等の低級アルコールの含有量は、原液中20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。上記上限以下とすることで、泡沫が密で均一な状態になり、肌への密着性や泡の持続性が向上する。
安定化剤としては、塩化ナトリウム、ホウ砂、ホウ酸、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム及びエデト酸ナトリウム等が挙げられる。安定化剤を含有する場合、その量は、原液中、0.01~5質量%が好ましく、0.02~1質量%がより好ましい。上記範囲内にすることで、(A)成分の含量安定性がさらに向上するとともに、任意の有効成分の含量安定性が良好となる。
酸化防止剤としては、エリソルビン酸、没食子酸プロピル、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、NDGA(ノルジヒドログアヤレチン酸)等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸メチル(メチルパラベン)、パラオキシ安息香酸エチル(エチルパラベン)、パラオキシ安息香酸プロピル(プロピルパラベン)、パラオキシ安息香酸ブチル(ブチルパラベン)、ジブチルヒドロキシトルエン、フェノキシエタノール、クロロブタノール、臭化ドミフェン、塩化ベンザルコニウム及び塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。防腐剤を含有する場合、その量は、原液中0.05~5質量%が好ましく、0.1~1質量%がより好ましい。上記範囲内にすることで、皮膚外用エアゾール剤の防腐性が向上する。
香料としては、例えば、シトラス香、フローラル香、ローズ香等の調合香料や、ユーカリ油、ベルガモット油、ウイキョウ油、ローズ油、ハッカ油、ペパーミント油、スペアミント油、ローズマリー油、ラベンダー油、レモン油等の精油が挙げられる。これら香料中に含有する代表的な成分としては、テルペノイド化合物が挙げられる。テルペノイド化合物は、テルペン炭化水素、テルペンアルコール、テルペンアルデヒド、テルペンケトンが挙げられる。また、炭素数により、モノテルペン、セスキテルペン、ジテルペン、トリテルペン、テトラテルペンがあるが、最も代表的な成分はモノテルペンである。好ましいテルペノイド化合物としては、l-メントール、dl-メントール、d-カンフル、dl-カンフル、d-ボルネオール、dl-ボルネオール、シトラール、シトロネラール、リモネン、シトロネロール、シネオール、ゲラニオール、リナロール、ノナナール、オイゲノール、イソオイゲノール、インドール、ベンスアルデヒド、バニリン、ガラクソライド、γ-ノナラクトン、γ-メチルイオノン、イソ・イー・スーパー、Z-3-ヘキセニルサリシレート、γ-ウンデカラクトン、5-シクロヘキサデセン-1-オン、2-メチル-4-フェニル-2-ブタノール、メチルジヒドロジャスモネート、メチル-β-ナフチルケトン、シンナミルアセテート、ベンジルアセテート、α-ターピネオール、ヘキシルシンナミックアルデヒド等が挙げられる。香料を配合する場合、その含有量は、原液中0.001~1質量%が好ましく、0.01~0.1質量%がより好ましい。
[原液]
原液のpH(20℃)は特に限定されないが、皮膚刺激性及び(A)成分の含量安定化の点から、4~8が好ましく、4.5~7がより好ましい。また、原液の粘度(20℃)は、肌への密着性の点から、200mPa・s以上が好ましく、使用性(塗り広げやすさ)の点から、1,000mPa・s以下が好ましい。なお、pHの測定は、第十七改正日本薬局方・一般試験法(測定温度:20℃)により、粘度はBM型粘度計(例えば、東機産業(株)製)、ローターNo.1、12rpm、1分の条件で測定した値である。
[(D)成分]
(D)成分は噴射剤であり、噴出物を泡沫状にし、使用性(塗り広げやすさ)及び肌への密着性が向上し、(A)成分含量安定性が向上する。噴射剤としては、液化ガス、圧縮ガスが挙げられ、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。液化ガスとしては、炭素数3~5の炭化水素(プロパン、n-ブタン、i-ブタン等)を主成分とする液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、フッ化炭化水素が挙げられる。圧縮ガスとしては、炭酸ガス、窒素、亜酸化窒素が挙げられる。(A)成分の含量安定性の点、泡の安定性(泡持ち)の良さから、噴射剤は液化ガスが好ましく、特に、液化石油ガスが好ましい。液化石油ガスの中でもプロパン、n-ブタン、i-ブタンを混合して用いることが好ましい。
噴射剤が液化ガスの場合、その含有割合は、原液:噴射剤の質量比として、98:2~80:20が好ましく、97:3~90:10が好ましい。噴射剤が圧縮ガスの場合、原液:噴射剤の質量比として、99:1~95:5が好ましく、98.5:1.5~97:3が好ましい。噴射剤の含有量を上記下限値以上とすることで、使用性(塗り広げやすさ)及び肌への密着性がより向上する。液化ガスの場合は油層である噴射ガスへの溶存酸素及び容器中の残存酸素の溶解によって(A)成分含量安定性がより向上する。上記上限以下とすることで、噴出物の密度が濃くなり(一定容積当たりの製剤の質量が多くなり)、同じ噴射時間であれば、(A)成分を十分患部に投与することができる。
[皮膚外用エアゾール剤]
本発明は、噴出物が泡沫状の皮膚に適用する外用エアゾール剤である。適量を手のひらに噴射して皮膚に塗り広げたり、直接皮膚の患部に噴射して塗り広げて使用することができる。皮膚としては特に限定されず、頭皮、手、足、顔、胴部等体全体に塗布することができる。
本発明の皮膚外用エアゾール剤は、エアゾール容器に充填される。エアゾール容器としては特に限定されない。噴射剤は、25℃において、原液に対して0.2~1.0MPaとなる圧力を与えるように含有されることが好ましく、つまり、エアゾール容器内の25℃における内圧は、0.2~1.0MPaが好ましく、0.2~0.8MPaがより好ましく、0.3~0.8MPaがさらに好ましい。上記下限以上とすることで、使用性(塗り広げやすさ)及び肌への密着性がより向上し、(A)成分の含量安定性がより向上する。上記上限以下とすることで、噴出物が泡沫状になりやすく、飛び散りにくくなる。内圧は噴射剤の含有割合や、噴射剤の種類(液化石油ガスの場合は、プロパン、ブタンの含有比率)によって調整することができる。内圧は、アクチュエーターを外して、ステムを圧力計の挿入口に圧力計取付け用アダプターを用いて気密状態で差し込み、直立の状態で圧力計にエアゾール剤を接続させることで、エアゾール容器内の内圧を測定することができる。なお、内圧に耐える耐圧性容器としては、例えば、アルミ缶、ブリキ缶等を用いることができ、内面に樹脂等でコーティングすることも可能である。
[皮膚外用エアゾール製品]
本発明の皮膚外用エアゾール剤は、上記エアゾール容器に充填され、皮膚外用エアゾール剤と、エアゾール容器とを有する皮膚外用エアゾール製品とすることができる。エアゾール容器はバルブ、アクチュエーターを具備する。アクチュエーターは、泡沫状に噴出するためにスパウトが好ましい。アクチュエーターの噴出孔の断面積は、アクチュエーター先端から手のひらや皮膚患部までの距離を考慮すると、1~50mm2が好ましい。上記範囲内とすることで、手のひらの中に泡沫が納まりやすく、直接皮膚に噴出した場合において、液ダレや飛び散りがなく、適応すべき皮膚全体に均一に塗布できるようになり、皮膚への密着性が向上する。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%、比率は質量比を示し、表中の各成分の量は純分換算した量である。
[実施例]
下記表に示す成分を常法に従って精製水に溶かし、原液を調製した。実施例27は、リドカイン、トコフェロール酢酸エステルを(B)成分に予備溶解したのち、そのほかの成分と精製水に添加し原液を調製した。内圧に耐える耐圧性の缶(内層にポリアミドイミド樹脂層;外層にポリエステル樹脂層/印刷塗料層/ポリエステルアミノ樹脂層がコーティングされているアルミニウム缶、30mL)に、得られた原液を充填し、減圧下でバルブ(S13バルブ、ステム孔0.5、ハウジング孔1.5、(株)三谷バルブ製)を取り付けた後、スルーバルブ方式にて噴射剤を充填し、アクチュエーター(FD150、噴出孔の断面積:13mm2、(株)三谷バルブ製)、キャップを取り付け、泡沫状で噴出するエアゾール剤を得た。原液と噴射剤の配合比率に従って充填量を調整し、全量が30gとなるように充填した。なお、表中の製品内圧は25℃における圧力であり、測定方法は上述のとおりである。得られたエアゾール剤について、下記評価を行った。結果を表中に示す。
[比較例]
下記表に示す成分を常法に従って精製水に溶かし、表に記載の容器に充填して、製剤(液剤)を得た。比較例1、2は、バイアル瓶(たとえば、硼珪酸ガラス、日本電気硝子(株)製)に、密閉後に空気が入らない高さまで液剤を充填し、ゴム栓、アルミシールで蓋をした。比較例3は、液剤をポリエチレン製の容器に充填し、ネット状のスクリーンが搭載されたポンプフォーマーを取り付けた。ポンプでくみ上げた内容物を、泡状の形態で噴出することができる。比較例4、5は、原液を実施例と同様の耐圧性の缶に充填し、減圧下でバルブを取り付けた後、スルーバルブ方式にて噴射剤を充填し、ボタン(F94W、噴出孔の断面積:0.2mm2、(株)三谷バルブ製)、キャップを取り付け、霧状に噴出するエアゾール剤を得た。実施例と同様の評価を行った。結果を表中に示す。
[(A)成分安定性(製剤中の(A)成分の含量低下抑制)]
実施例及び比較例の製剤を45℃・3ヶ月間保存した。保存前後、缶をよく振とうし、アクチュエーターよりエアゾール剤の内容物を容器に取り出し、放置して噴射剤を放出させた後、(A)成分の含有量をHPLC法(絶対検量線法)により含量を算出した。なお比較例1~3の製剤(液剤)は、上記と同じ条件で保存し、液剤中の(A)成分の含有量を、上記と同様の分析方法により、(A)成分の含有量を算出した。
初期の成分含量(原液を調製した直後(5℃保存、7日以内)に測定した成分含量)と、保存後の成分含量に基づき、下記式で(A)成分の残存率を算出した。残存率に基づき、結果を下記評価基準で示す。
残存率(%)=保存後の成分含量/初期の成分含量×100
上記残存率(%)に基づき、(A)成分の安定性を下記基準により評価した。
<評価基準>
〇:残存率95%以上
△:残存率90%以上95%未満
×:残存率90%未満
「△」、「〇」を合格とする。
[(A)成分安定性(分解改善率)]
実施例及び比較例の製剤の(A)成分の残存率(%)と、前記各製剤を、透明ガラス容器(FCスクリュー管、硼珪酸ガラス、No.7、日本電気硝子(株)製)に約25mL充填し、蓋をして保存した場合の成分(A)の残存率(%)から、実施例及び比較例の(A)成分の分解改善率(%)を算出した。分解改善率に基づき、結果を下記評価基準で示す。
(A)成分の分解改善率(%)={(残存率-透明ガラス容器に25mL充填して保存した場合の残存率)/(100-透明ガラス容器に25mL充填して保存した場合の残存率)}×100
<評価基準>
5:分解改善率80%以上
4:分解改善率70%以上80%未満
3:分解改善率50%以上70%未満
2:分解改善率20%以上50%未満
1:分解改善率20%未満
[塗り広げやすさ(広範囲に均一に塗り広げられること)]
実施例及び比較例の製剤0.5gを、アクリル板に約5cmの距離から噴出又は滴下し、上からアクリル板を重ねて1分後のサンプルの円の広がり面積(cm2)を測定した。広がり面積に基づき、塗り広げやすさの結果を下記評価基準で示す。
<評価基準>
○:100cm2以上
△:80cm2以上100cm2未満
×:80cm2未満
「△」、「〇」を合格とする。
[肌への密着性]
実施例及び比較例の製剤0.1gを、合成皮革に約1cmの距離から噴出して付着させ、90度傾斜させた際に5cm流れ落ちるまでの時間を測定した。この時間に基づき、肌への密着性の結果を下記評価基準で示す。なお、比較例1~3は、上記と同量の原液を合成皮革に取り出し、指で約2cm2に塗り広げたのち、エアゾール製剤と同様の評価を行った。
<評価基準>
4:10分以上流れ落ちない
3:1分以上10分未満で流れ落ちる
2:10秒以上1分未満で流れ落ちる
1:10秒未満で流れ落ちる
[泡(製剤)の質量(g/24cm3)]
実施例及び比較例3及び5の製剤を約24cm3(直径約3.4cm×高さ約2.5cmの筒状容器)にとり、その泡の質量を測定した。泡立たないものは評価から除外した。
<評価基準>
○:0.4g以上
△:0.3g以上0.4g未満
×:0.3g未満
「△」、「〇」を合格とする。
Figure 2022008225000001
Figure 2022008225000002
Figure 2022008225000003
Figure 2022008225000004
Figure 2022008225000005
Figure 2022008225000006
Figure 2022008225000007
Figure 2022008225000008
キサンタンガムを含有する実施例13、14は、キサンタンガムを含有しない実施例と比較し、肌への密着性(噴出物0.1gを合成皮革に1cmの距離から噴出して付着させ90度傾斜させた際に5cm流れ落ちるまでの時間)が、約30%向上した。
実施例及び比較例を調製する際に用いた原料を以下に示す。
・ピリドキシン塩酸塩:日局、DSM(株)製
・ポリソルベート20:薬添規、NIKKOL TL-10 日本サーファクタント工業(株)製(HLB=17.0)
・モノラウリン酸ポリエチレングリコール:薬添規、NIKKOL MYL-10 日本サーファクタント工業(株)製(HLB=12.5)
・ラウリルグルコシド:外原規、花王(株)製
・クエン酸ナトリウム:日局、クエン酸ナトリウム水和物 扶桑化学工業(株)製
・クエン酸:日局、クエン酸水和物、(株)スリーF製
・液化石油ガス(LPG)0.50MPa at25℃:組成はプロパン42%、i-ブタン19%、n-ブタン39%、薬添規 LPG20℃=0.43MPa、大洋液化ガス(株)製
・液化石油ガス(LPG)0.25MPa at25℃:組成はプロパン7%、i-ブタン28%、n-ブタン65%、外原規 LPG20℃=0.20MPa、大洋液化ガス(株)製
・アラントイン:(株)パーマケムアジア製
・グリチルリチン酸二カリウム:局外規、丸善製薬(株)製
・ジフェンヒドラミン塩酸塩:日局、金剛化学(株)製
・リドカイン:日局、岩城製薬(株)製
・トコフェロール酢酸エステル:日局、DSM(株)製
・ヒアルロン酸ナトリウム:外原規、(株)資生堂製
・グリセリン:日局、阪本薬品工業(株)製
・プロピレングリコール:日局、(株)ADEKA製
・1,3-BG:薬添規、1,3-ブチレングリコール ダイセル化学工業(株)製
・キサンタンガム:薬添規 エコーガムT、DSP五協フード&ケミカル(株)製
・パラオキシ安息香酸メチル:日局、上野製薬(株)製
・グリシン:日局、協和発酵バイオ(株)製
・イソプロピルメチルフェノール:外原規、大阪化成(株)製
・l-メントール:日局、東洋薄荷工業(株)製
・レチノールパルミチン酸エステル:日局、174万I.U/g、DSMニュートリションジャパン(株)製
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル:日局、NIKKOL BL-4.2、日本サーファクタント工業(株)製(HLB=11.5)
・ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:薬添規、NIKKOL HCO-60 日本サーファクタント工業(株)製(HLB=14.0)

Claims (7)

  1. (A)ビタミンA、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a1)、ビタミンB6、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a2)、ビタミンC、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a3)、ならびにビタミンE、その誘導体及びそれらの医薬的に許容可能な塩(a4)から選ばれる1種又は2種以上のビタミン、
    (B)非イオン性界面活性剤、及び
    (C)水
    を含有する原液と、
    (D)噴射剤とを含む、噴出物が泡沫状の皮膚外用エアゾール剤。
  2. (B)成分を原液中0.1~10質量%含有する請求項1記載の皮膚外用エアゾール剤。
  3. (D)噴射剤が、25℃において、原液に対して0.2~1.0MPaとなる圧力を与えるように含有されている、請求項1又は2記載の皮膚外用エアゾール剤。
  4. (D)噴射剤が、液化石油ガス(LPG)である請求項1~3のいずれか1項記載の皮膚外用エアゾール剤。
  5. 原液と(D)液化石油ガスの質量比が98:2~80:20である請求項4記載の皮膚外用エアゾール剤。
  6. 原液のpHが、4~8である請求項1~5のいずれか1項記載の皮膚外用エアゾール剤。
  7. (B)成分が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレンアルキルエーテルから選ばれる1種又は2種以上である請求項1~6のいずれか1項記載の皮膚外用エアゾール剤。
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