JP2022007010A - パワーユニット - Google Patents

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Yuji Ito
宏治 川崎
Koji Kawasaki
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Abstract

Figure 2022007010000001
【課題】複数のインバータを備えたパワーユニットにおいて、インバータ間に存在するCL回路の共振に対策する技術が必要とされている。
【解決手段】パワーユニットは、第1インバータと第2インバータを有するインバータ部と、高圧配線と、低圧配線と、磁性材リングコアと、を備えている。高圧配線は、高圧分岐点から伸びて第1インバータに電気的に接続されている第1高圧分岐線と、高圧分岐点から伸びて第2インバータに電気的に接続されている第2高圧分岐線と、を有している。低圧配線は、低圧分岐点から伸びて第1インバータに電気的に接続されている第1低圧分岐線と、低圧分岐点から伸びて第2インバータに電気的に接続されている第2低圧分岐線と、を有している。第1高圧分岐線、第2高圧分岐線、第1低圧分岐線及び第2低圧分岐線の群から選択される少なくとも1つが、磁性材リングコアを通過している。
【選択図】図1

Description

本明細書が開示する技術は、パワーユニットに関する。
複数のインバータを備えたパワーユニットの開発が進められている。このようなパワーユニットでは、複数のインバータの各々が、高圧配線及び低圧配線を介してバッテリに電気的に接続されるとともに、複数のモータのうちの対応するモータに接続して用いられている。このように、複数のインバータの各々は、バッテリから出力される直流電力を交流電力に変換し、対応するモータに供給するように構成されている。特許文献1は、このようなパワーユニットの一例を開示する。
特許第6092392号公報
複数のインバータの各々は、平滑コンデンサを有している。また、高圧配線及び低圧配線の各々には寄生のインダクタンスが存在している。このため、このようなパワーユニットのインバータ間には、平滑コンデンサの容量と配線のインダクタンスによって構成されるCL回路が存在している。特許文献1でも指摘されているように、CL回路の共振周波数がインバータの動作周波数に近いことから、このCL回路が共振することが懸念される。したがって、このようなパワーユニットでは、CL回路の共振に対策する技術が必要とされている。
本明細書が開示するパワーユニットの一実施形態は、インバータ部と、バッテリの正極に電気的に接続される高圧配線と、前記バッテリの負極に電気的に接続される低圧配線と、磁性材リングコアと、を備えることができる。前記インバータ部は、第1平滑コンデンサを有するとともに第1モータに電気的に接続される第1インバータと、第2平滑コンデンサを有するとともに第2モータに電気的に接続される第2インバータと、を有することができる。前記高圧配線は、高圧分岐点から伸びて前記第1インバータに電気的に接続されている第1高圧分岐線と、前記高圧分岐点から伸びて前記第2インバータに電気的に接続されている第2高圧分岐線と、を有することができる。前記低圧配線は、低圧分岐点から伸びて前記第1インバータに電気的に接続されている第1低圧分岐線と、前記低圧分岐点から伸びて前記第2インバータに電気的に接続されている第2低圧分岐線と、を有することができる。前記第1高圧分岐線、前記第2高圧分岐線、前記第1低圧分岐線及び前記第2低圧分岐線の群から選択される少なくとも1つが、前記磁性材リングコアを通過している。
上記パワーユニットでは、前記磁性材リングコアが設けられていることにより、CL回路のインダクタンスが増加し、CL回路の共振周波数が低下する。これにより、CL回路の共振周波数がインバータの動作周波数帯域よりも低くなり、CL回路の共振が抑えられる。
駆動システムの構成を示す。 図1の駆動システムに含まれるパワーユニットにおいて、分岐線が磁性材リングコアを通過する様子を表す斜視図を示す。 パワーユニットの一実施形態を含む駆動システムの構成を示す。 パワーユニットの一実施形態を含む駆動システムの構成を示す。 パワーユニットの一実施形態を含む駆動システムの構成を示す。 パワーユニットの一実施形態を含む駆動システムの構成を示す。 パワーユニットの一実施形態を含む駆動システムの構成を示す。 パワーユニットの一実施形態を含む駆動システムの構成を示す。 パワーユニットの一実施形態を含む駆動システムの構成を示す。 図9の駆動システムに含まれるパワーユニットにおいて、磁性材リングコアに対して電流制御回路が設けられた構成を示す。 図10の構成において、電流制御回路の配線が磁性材リングコアに巻回する様子を表す断面図を示す。 図10の構成の変形例であって、2つの電流制御回路の各々の配線が磁性材リングコアに巻回する様子を表す断面図を示す。 パワーユニットの一実施形態を含む駆動システムの構成を示す。 図13の駆動システムに含まれるパワーユニットにおいて、2つの分岐線が磁性材リングコアを通過する様子を表す斜視図を示す。 2つの分岐線が磁性材リングコアを通過する場合の磁性材リングコアの動作を一般化して説明するための説明図であって、(A)は磁性材リングコアを通過する2つの導線に同相の電流が流れている場合であり、(B)は磁性材リングコアを通過する2つの導線に逆相の電流が流れている場合を示す。 パワーユニットの一実施形態を含む駆動システムの構成を示す。 パワーユニットの一実施形態を含む駆動システムの構成を示す。 パワーユニットの一実施形態を含む駆動システムの構成を示す。
以下、本明細書が開示するパワーユニットを電動車両に適用した例を説明する。しかしながら、本明細書が開示するパワーユニットは、電動車両以外の様々な用途にも適用可能である。また、各図を通して実質的に共通する構成要素については共通の符号を付し、その説明を省略する。
図1に、駆動システム1の構成を示す。駆動システム1は、バッテリ部10と、パワーユニット20と、モータ部30と、を備えている。
バッテリ部10は、直流電源であるバッテリ12と、インダクタ14と、を有している。インダクタ14は、バッテリ12の正極に電気的に接続されており、バッテリ12からの出力電流を平滑化させるために設けられている。
パワーユニット20は、高圧配線PLと、低圧配線NLと、インバータ部INVと、磁性材リングコア22と、を有している。インバータ部INVは、第1インバータINV1と、第2インバータINV2と、を有している。
高圧配線PLは、バッテリ12の正極にインダクタ14を介して電気的に接続されているとともに、第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2を有している。第1高圧分岐線PL1は、高圧分岐点BP1から伸びて第1インバータINV1に電気的に接続されている。第2高圧分岐線PL2は、高圧分岐点BP1から伸びて第2インバータINV2に電気的に接続されている。
低圧配線NLは、バッテリ12の負極に電気的に接続されているとともに、第1低圧分岐線NL1と第2低圧分岐線NL2を有している。第1低圧分岐線NL1は、低圧分岐点BP2から伸びて第1インバータINV1に電気的に接続されている。第2低圧分岐線NL2は、低圧分岐点BP2から伸びて第2インバータINV2に電気的に接続されている。
第1インバータINV1は、第1平滑コンデンサC1と、複数の第1スイッチング素子SW1と、を有している。第1平滑コンデンサC1は、第1高圧分岐線PL1と第1低圧分岐線NL1の間に電気的に接続されており、第1インバータINV1への入力電圧を平滑化するために設けられている。複数の第1スイッチング素子SW1は、一対の第1スイッチング素子SW1からなるレグの3つが第1高圧分岐線PL1と第1低圧分岐線NL1の間に並列接続した3相インバータとして構成されている。このように、第1インバータINV1は、バッテリ12から供給される直流電力を交流電力に変換して出力するように構成されている。
第2インバータINV2は、第2平滑コンデンサC2と、複数の第2スイッチング素子SW2と、を有している。第2平滑コンデンサC2は、第2高圧分岐線PL2と第2低圧分岐線NL2の間に電気的に接続されており、第2インバータINV2への入力電圧を平滑化するために設けられている。複数の第2スイッチング素子SW2は、一対の第2スイッチング素子SW2からなるレグの3つが第2高圧分岐線PL2と第2低圧分岐線NL2の間に並列接続した3相インバータとして構成されている。このように、第2インバータINV2は、バッテリ12から供給される直流電力を交流電力に変換して出力するように構成されている。
モータ部30は、第1モータ32と、第2モータ34と、を有している。第1モータ32は、第1インバータINV1に電気的に接続されており、第1インバータINV1から供給される交流電力によって、例えば電動車両の前輪を駆動するように構成されている。第2モータ34は、第2インバータINV2に電気的に接続されており、第2インバータINV2から供給される交流電力によって、例えば電動車両の後輪を駆動するように構成されている。
磁性材リングコア22は、特に制限されるものではないが、例えばフェライトを材料とするリング状のコアである。図1及び図2に示されるように、この例では、第2高圧分岐線PL2が、磁性材リングコア22を通過するように配設されている。
ここで、磁性材リングコア22が設けられていない場合について説明する。上記したように、パワーユニット20のインバータ部INVを構成する複数のインバータINV1,INV2の各々は、平滑コンデンサC1,C2を有している。また、高圧配線PLのうちの高圧分岐線PL1,PL2及び低圧配線NLのうちの低圧分岐線NL1,NL2の各々には寄生のインダクタンスが存在する。このため、第1インバータINV1と第2インバータINV2の間には、平滑コンデンサC1,C2の容量と分岐線PL1,PL2,NL1,NL2のインダクタンスによって構成されるCL回路が存在している。磁性材リングコア22が設けられていない場合、CL回路の共振周波数がインバータINV1,INV2の動作周波数に近いことから、このCL回路が共振することが懸念される。
例えば、CL回路の共振周波数から外れるようにインバータINV1,INV2の動作周波数を増加させれば、CL回路の共振を抑えることができる。しかしながら、インバータINV1,INV2の動作周波数を増加させると、スイッチング損失が増加してしまう。さらに、このようなスイッチング損失の増加に伴う発熱対策が必要となり、コストの増加を招いてしまう。
また、CL回路の共振周波数から外れるようにインバータINV1,INV2の動作周波数を低下させれば、CL回路の共振を抑えることができる。しかしながら、インバータINV1,INV2の動作周波数を低下させると、バッテリ12から出力される電流のリプルが増加してしまう。このため、リプル対策として平滑コンデンサC1,C2に高電流リプル耐圧のコンデンサを採用することが必要となり、コストの増加を招いてしまう。
このように、インバータINV1,INV2の動作周波数を変更するだけの対策では、CL回路の共振は抑えられても、スイッチング損失の増加又は電流リプルの増加を招いてしまう。ここで、CL回路の共振周波数frezは一般的に、以下の数式で表すことができる。したがって、CL回路のインダクタンスLを大きくすれば、共振周波数frezを低下させることができる。
Figure 2022007010000002
磁性材リングコア22が設けられていない場合、CL回路は、分岐線PL1,PL2,NL1,NL2のインダクタンスで共振している。このようなインダクタンスは、例えば数μHであり、極めて小さい。このため、本実施形態のような磁性材リングコア22が設けられているだけでも、CL回路のインダクタンスが大幅に増加し、共振周波数が大きく低下することができる。このように、本実施形態では、磁性材リングコア22を設けることにより、CL回路の共振周波数がインバータの動作周波数帯域よりも低くなり、CL回路の共振が抑えられる。
なお、磁性材リングコア22に代えて、例えば分岐線PL1,PL2,NL1,NL2を磁性体に巻きつけてインダクタンスを増加させても同様の効果が得られる。しかしながら、このような態様では、分岐線の線長が長くなることで抵抗が増加し、エネルギー損失が増加してしまう。また、このようなエネルギー損失の増加に伴う発熱対策が必要となり、コストの増加を招いてしまう。磁性材リングコア22を利用する本実施形態の技術は、この点でも有用である。
上記したように、本実施形態のパワーユニット20では、第2高圧分岐線PL2が磁性材リングコア22を通過するように配設されている。この例に代えて、図3に示されるように、第1高圧分岐線PL1が磁性材リングコア22を通過するように配設されてもよく、図4に示されるように、第1低圧分岐線NL1が磁性材リングコア22を通過するように配設されてもよく、図5に示されるように、第2低圧分岐線NL2が磁性材リングコア22を通過するように配設されてもよい。また、図6に示されるように、任意に選択された2以上の分岐線PL1,PL2,NL1,NL2(この例では、第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2)が1つの磁性材リングコア22を通過するように構成されていてもよい。あるいは、図7に示されるように、パワーユニット20が複数の磁性材リングコア22A,22Bを有し、任意に選択された2以上の分岐線PL1,PL2,NL1,NL2(この例では、第1低圧分岐線NL1と第2低圧分岐線NL2)が対応する磁性材リングコア22A,22Bを通過するように構成されていてもよい。いずれの例も、図1のパワーユニット20と同様に、CL回路の共振周波数がインバータの動作周波数帯域よりも低くなり、CL回路の共振が抑えられる。
図8に、モータ部30が4つのモータ32,34,36,38を有しているとともに、モータ32,34,36,38の各々に対応して4つのインバータINV1,INV2,INV3,INV4が設けられている駆動システム1の構成を示す。この駆動システム1は、インホイールモータであるモータ32,34,36,38を独立して駆動可能な4輪独立駆動システムの例である。この例では、4つの高圧分岐線PL1,PL2,PL3,PL4が磁性材リングコア22を通過するように配設されている。この例に代えて、4つの低圧分岐線NL1,NL2,NL3,NL4が磁性材リングコア22を通過するように配設されてもよい。いずれの場合でも、4つのインバータINV1,INV2,INV3,INV4の任意の組み合わせの間に存在するCL回路の共振が抑えられる。
また、本実施形態では、分岐線PL1,PL2,NL1,NL2が磁性材リングコア22を通過する態様について、分岐線PL1,PL2,NL1,NL2が磁性材リングコア22の内周面から離間して配設されていることを特徴としている(図2参照)。分岐線PL1,PL2,NL1,NL2と磁性材リングコア22の内周面の間には、高断熱性の材料が充填されており、特に限定されるものではないが、例えば空気又は樹脂が充填されている。これにより、ジュール効果によって分岐線PL1,PL2,NL1,NL2が発熱しても、そのジュール熱が磁性材リングコア22に伝熱されることが抑えられる。この結果、磁性材リングコア22の冷却構造を簡易化することができる。
図9及び図10に、図1に示すパワーユニット20の変形例を示す。このパワーユニット20は、電流制御回路24を備えていることを特徴としている。電流制御回路24は、磁性材リングコア22を巻回するように配設された配線24aを有している。電流制御回路24は、その配線24aに直流電流を供給するように構成されている。なお、電流制御回路24は、図3~9及びその他のパワーユニット20にも適用可能である。
図11に、磁性材リングコア22の一方向から見た断面図を示す。第2高圧分岐線PL2には、バッテリ12から出力される直流電流が流れており、この例では、紙面手前方向に直流電流が流れている。このため、第2高圧分岐線PL2を流れる直流電流によって形成される磁界の向きは、反時計回りとなる。第2高圧分岐線PL2を流れる直流電流によって磁性材リングコア22が磁気飽和すると、磁性材リングコア22のインダクタとしての機能が低下する。この変形例では、電流制御回路24が配線24aに直流の制御電流を供給することにより、磁性材リングコア22の内部に時計周りの磁界が形成される。この磁界の向きは、第2高圧分岐線PL2の直流電流によって形成される磁界の向きに対して逆向きである。このため、第2高圧分岐線PL2の直流電流によって形成される磁界は、電流制御回路24の制御電流によって形成される磁界によって相殺される。なお、電流制御回路24が供給する制御電流は、以下のように設定される。ここで、Mは第2高圧分岐線PL2のターン数(この例では「1」)であり、Nは配線24aのターン数であり、Iは第2高圧分岐線PL2を流れる直流電流である。
Figure 2022007010000003
このように、制御電流によって形成される磁界によって磁性材リングコア22の内部の磁界が相殺されるので、磁性材リングコア22の磁気飽和が抑えられる。この結果、磁性材リングコア22を小型化することが可能となり、パワーユニット20の体格を小さくことができる。
図12に示すパワーユニット20は、第1の電流制御回路24に加えて、第2の電流制御回路26をさらに備えていることを特徴としている。この第2の電流制御回路26は、配線26aに直流の制御電流を供給することにより、磁性材リングコア22の内部に反時計周りの磁界を形成するように構成されている。このように、第2の電流制御回路26の制御電流によって形成する磁界の向きは、第1の電流制御回路24の制御電流によって形成される磁界の向きとは逆向きである。
パワーユニット20は、その用途によっては、モータ部30が発電機として動作し、バッテリ12を充電するように構成されることがある。このような充電モードでは、第2インバータINV2からバッテリ12に向けて流れる直流電流は、紙面奥行き方向に流れる。第2の電流制御回路26は、このような充電モードにおいて、磁性材リングコア22の磁気飽和を抑えることができる。なお、電流制御回路が直流の制御電流を双方向に供給可能に構成されていれば、1つの電流制御回路のみが設けられていてもよい。
図13及び図14に示すパワーユニット20は、第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2が1つの磁性材リングコア22を通過することを特徴としている。さらに、磁性材リングコア22を通過する向きが、第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2の間で逆向きであることを特徴としている。具体的には、第1高圧分岐線PL1については、高圧分岐点BP1から第1インバータINV1へ向かって伸びる向きが、磁性材リングコア22の第1端面22aから第2端面22bへの向きに一致する。一方、第2高圧分岐線PL2については、高圧分岐点BP1から第2インバータINV2へ向かって伸びる向きが、磁性材リングコア22の第2端面22bから第1端面22aへの向きに一致する。なお、磁性材リングコア22の第1端面22a及び第2端面22bは、磁性材リングコア22の軸方向の両端に現れる端面である。
図15に、図13及び図14に示す磁性材リングコアの動作を一般化して説明するための説明図を示す。図15の(A)は、磁性材リングコアを通過する2つの導線に同相の電流が流れている状態を示す。同相の電流とは、2つの導線を流れる電流の各々の向きが、磁性体リングコアに対して一致する電流をいう。図15(A)では、2つの導線を流れる電流の各々の向きは、左側の図で紙面左側から紙面右側に流れており、中央の図で紙面奥行きに流れている。図15の(B)は、磁性材リングコアを通過する2つの導線に逆相の電流が流れている状態を示す。逆相の電流とは、2つの導線を流れる電流の各々の向きが、磁性体リングコアに対して逆向きとなる電流をいう。2つの導線を流れる電流のうちの一方の電流の向きは、左側の図で紙面左側から紙面右側に流れており、中央の図で紙面奥行きに流れている。2つの導線を流れる電流のうちの他方の電流の向きは、左側の図で紙面右側から紙面左側に流れており、中央の図で紙面手前向きに流れている。
図15の(A)に示すように、磁性材リングコアを通過する2つの導線に同相の電流が流れている例では、中央の図に示されるように、一方の導線を流れる電流によって磁性材リングコアの内部に作られる磁界の向きと、他方の導線を流れる電流によって磁性材リングコアの内部に作られる磁界の向きが一致する。このため、図15の(A)の例では、右側の図に示されるように、磁性材リングコアが2つの導線の各々においてインダクタとして機能することができる。
一方、図15の(B)の例では、中央の図に示されるように、一方の導線を流れる電流によって磁性材リングコアの内部に作られる磁界の向きと、他方の導線を流れる電流によって磁性材リングコアの内部に作られる磁界の向きが逆向きであり、これにより、磁性材リングコアの内部に作られる磁界が弱められる。このため、図15の(B)の例では、右側の図に示されるように、磁性材リングコアが2つの導線の各々におけるインダクタとしての機能が低下する。
図13及び図14に戻る。バッテリ12から出力される直流電流は、第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2の各々において、高圧分岐点BP1から対応するインバータINV1,INV2に向かって流れている。あるいは、充填モードにおいてインバータINV1,INV2から出力される直流電流は、第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2の各々において、対応するインバータINV1,INV2から高圧分岐点BP1に向かって流れている。このため、磁性材リングコア22を通過する向きが第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2の間で逆向きになっていると、第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2を流れる直流電流は、図15の(B)に示すように、逆相で流れる状態となる。したがって、磁性材リングコア22は、第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2を流れる直流電流に対してインダクタとしての機能が弱い。この結果、例えばバッテリ部10のインダクタ14とインバータ部INVの平滑コンデンサC1,C2の間のCL回路の共振が増加するといった問題を回避することができる。なお、第1高圧分岐線PL1を流れる直流電流と第2高圧分岐線PL2を流れる直流電流の差が大きいと、磁性材リングコア22が磁気飽和することが懸念される。このため、第1高圧分岐線PL1を流れる直流電流と第2高圧分岐線PL2を流れる直流電流の差が小さくなるように、第1インバータINV1と第2インバータINV2を制御するのが望ましい。
一方、第1インバータINV1と第2インバータINV2の間のCL回路の共振電流については、例えば第1平滑コンデンサC1から第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2を介して第2平滑コンデンサC2へと流れている。このため、第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2を流れる共振電流は、図15の(A)に示すように、同相で流れる状態となる。したがって、磁性材リングコア22は、第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2を流れる共振電流に対してインダクタとして機能することができる。このように、磁性材リングコア22は、第1インバータINV1と第2インバータINV2の間のCL回路の共振に対して選択的に作用することができる。
図16に、図13に示すパワーユニット20の変形例を示す。このパワーユニット20は、複数の磁性材リングコア22A,22Bを備えていることを特徴としている。第1磁性材リングコア22Aは図13の磁性材リングコア22と同一であり、第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2が1つの磁性材リングコア22Aに対して逆向きに通過するように配設されている。このパワーユニット20ではさらに、第1低圧分岐線NL1と第2低圧分岐線NL2が1つの第2磁性材リングコア22Bに対して逆向きに通過するように配設されている。
このパワーユニット20では、磁性材リングコア22Aと同様に、磁性材リングコア22Bが、第1低圧分岐線NL1と第2低圧分岐線NL2を流れる共振電流に対して選択的にインダクタとして機能することができるので、第1インバータINV1と第2インバータINV2の間のCL回路の共振に対して選択的に作用することができる。さらに、このパワーユニット20では、第1高圧分岐線PL1と第2高圧分岐線PL2を含む高圧配線PLに第1磁性材リングコア22Aが設けられており、第1低圧分岐線NL1と第2低圧分岐線NL2を含む低圧配線NLに第2磁性材リングコア22Bが設けられているので、高圧配線PLのインピーダンスと低圧配線NLのインピーダンスの差が大きくなることが抑えられる。このように、高圧配線PLのインピーダンスと低圧配線NLのインピーダンスがアンバランスとなることが抑えられるので、放射電磁ノイズ(EMC)を低減することができる。
図17に、図13に示すパワーユニット20の変形例を示す。このパワーユニット20では、磁性材リングコア22が電力変換器BOX40内に収容されていることを特徴としている。電力変換器BOX40には、メインのバッテリ12の電力を用いて補機類用のサブバッテリ(例えば、12Vのバッテリ)を充電するためのDCDCコンバータ42が収容されている。配線44は、図11の第1の電流制御回路24の配線24a及び/又は図12の第2の電流制御回路26の配線26aを示している。このように、このパワーユニット20では、DCDCコンバータ42と磁性材リングコア22の距離が短いので、配線44の線長も短くなり、製造コストを低く抑えることができる。
図18に、図13に示すパワーユニット20を備えた駆動システム1の変形例を示す。この駆動システム1は、第1のバッテリ部10に加えて、第2のバッテリ部100を備えていることを特徴としている。この例でも同様に、磁性材リングコア22を設けることにより、CL回路の共振周波数がインバータの動作周波数帯域よりも低くなり、CL回路の共振が抑えられる。
以下、本明細書で開示される技術の特徴を整理する。なお、以下に記す事項は、各々単独で技術的な有用性を有している。
(1)本明細書が開示するパワーユニットの一実施形態は、インバータ部と、バッテリの正極に電気的に接続される高圧配線と、前記バッテリの負極に電気的に接続される低圧配線と、磁性材リングコアと、を備えることができる。前記インバータ部は、第1平滑コンデンサを有するとともに第1モータに電気的に接続される第1インバータと、第2平滑コンデンサを有するとともに第2モータに電気的に接続される第2インバータと、を有することができる。前記高圧配線は、高圧分岐点から伸びて前記第1インバータに電気的に接続されている第1高圧分岐線と、前記高圧分岐点から伸びて前記第2インバータに電気的に接続されている第2高圧分岐線と、を有することができる。前記低圧配線は、低圧分岐点から伸びて前記第1インバータに電気的に接続されている第1低圧分岐線と、前記低圧分岐点から伸びて前記第2インバータに電気的に接続されている第2低圧分岐線と、を有することができる。前記第1高圧分岐線、前記第2高圧分岐線、前記第1低圧分岐線及び前記第2低圧分岐線の群から選択される少なくとも1つが、前記磁性材リングコアを通過している。
(2)上記(1)の実施形態のパワーユニットはさらに、電流制御回路を備えていてもよい。電流制御回路は、前記磁性材リングコアを巻回する配線を有しており、その配線に直流の制御電流を供給可能に構成されていてもよい。
(3)上記(1)又は(2)の実施形態のパワーユニットでは、前記磁性材リングコアを通過する前記分岐線が、前記磁性材リングコアの内周面から離間して配設されていてもよい。
(4)上記(1)~(3)のいずれかの実施形態のパワーユニットでは、前記第1高圧分岐線と前記第2高圧分岐線の組み合わせが前記磁性材リングコアを通過するように配設されていてもよく、前記第1低圧分岐線と前記第2低圧分岐線の組み合わせが前記磁性材リングコアを通過するように配設されていてもよい。前記第1高圧分岐線と前記第2高圧分岐線の組み合わせが前記磁性材リングコアを通過する場合、前記磁性材リングコアを通過する向きが、前記第1高圧分岐線と前記第2高圧分岐線の間で逆向きであってもよい。前記第1低圧分岐線と前記第2低圧分岐線の組み合わせが前記磁性材リングコアを通過する場合、前記磁性材リングコアを通過する向きが、前記第1低圧分岐線と前記第2低圧分岐線の間で逆向きであってもよい。
(5)上記(4)の実施形態のパワーユニットでは、複数の前記磁性材コアが設けられており、前記第1高圧分岐線と前記第2高圧分岐線の組み合わせが前記磁性材リングコアの1つを通過するように配設されるとともに、前記第1低圧分岐線と前記第2低圧分岐線の組み合わせが前記磁性材リングコアの他の1つを通過するように配設されていてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
1 :駆動システム
10 :第1のバッテリ部
12 :バッテリ
14 :インダクタ
20 :パワーユニット
22 :磁性材リングコア
30 :モータ部
32 :第1モータ
34 :第2モータ
C1 :第1平滑コンデンサ
C2 :第2平滑コンデンサ
INV :インバータ部
INV1 :第1インバータ
INV2 :第2インバータ
NL :低圧配線
NL1 :第1低圧分岐線
NL2 :第2低圧分岐線
PL :高圧配線
PL1 :第1高圧分岐線
PL2 :第2高圧分岐線
SW1 :第1スイッチング素子
SW2 :第2スイッチング素子

Claims (1)

  1. インバータ部と、
    バッテリの正極に電気的に接続される高圧配線と、
    前記バッテリの負極に電気的に接続される低圧配線と、
    磁性材リングコアと、を備えており、
    前記インバータ部は、
    第1平滑コンデンサを有するとともに第1モータに電気的に接続される第1インバータと、
    第2平滑コンデンサを有するとともに第2モータに電気的に接続される第2インバータと、を有しており、
    前記高圧配線は、
    高圧分岐点から伸びて前記第1インバータに電気的に接続されている第1高圧分岐線と、
    前記高圧分岐点から伸びて前記第2インバータに電気的に接続されている第2高圧分岐線と、を有しており、
    前記低圧配線は、
    低圧分岐点から伸びて前記第1インバータに電気的に接続されている第1低圧分岐線と、
    前記低圧分岐点から伸びて前記第2インバータに電気的に接続されている第2低圧分岐線と、を有しており、
    前記第1高圧分岐線、前記第2高圧分岐線、前記第1低圧分岐線及び前記第2低圧分岐線の群から選択される少なくとも1つが、前記磁性材リングコアを通過している、パワーユニット。
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