JP2014217117A - 非接触給電システム - Google Patents

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名雪 琢弥
Takuya Nayuki
琢弥 名雪
健太郎 福島
Kentaro Fukushima
健太郎 福島
根本 孝七
Koshichi Nemoto
孝七 根本
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Abstract

【課題】スイッチングデバイスのスイッチング周波数で動作するとともに、出力および効率の向上を図り得る集中定数領域の磁気共鳴方式を採用した非接触給電システムを提供する。
【解決手段】少なくとも4個のコイルを隣接するコイル間に所定の間隔を介して順次並設するとともに、各コイルの両端に接続された各コンデンサでそれぞれ形成する閉回路が共振回路となっており、少なくとも3段の非接触トランスを有する非接触電力伝送部と、直流電源が接続され、該直流電源の直流出力電圧を交流電圧に変換するとともに、変換した交流電圧が前記非接触電力伝送部の一端側のコイルに印加されるように前記一端側のコイルが接続されてインバータとして駆動される一方の電力変換装置と、他端側のコイルに接続され、該他端側のコイルを介して印加される交流電圧を直流出力電圧に変換し直流負荷に印加するコンバータとして駆動される他方の電力変換装置を有する。
【選択図】図7

Description

本発明は非接触給電システムに関し、特に電力を伝送するために相対向するコイルの間隔が大きい場合に適用して有用なものである。
電気自動車に対する次世代の充電方式として、利便性等の観点から非接触充電技術が注目されている。この種の非接触充電技術としては、電磁誘導による非接触充電技術が最も汎用性があるものとして提案されている。電磁誘導による非接触充電技術においては地上側に配設された固定コイルに車両側に搭載した車載コイルを相対向させて両コイルを介した電磁結合を利用して地上側から車両側へ充電用の電力を供給している。
しかしながら、かかる非接触充電を効率よく行うためには、例えば家側に設置される固定コイルである一方側のコイルと車載コイルである他方側のコイルとの間の間隔をあまり拡大させないことが肝要である。両コイル間の間隔が増大すれば両者の結合係数kが小さくなり、コイルを大型化する等、結合係数kを維持させる設計をしない限り、実用的な電力伝送をすることができないからである。
そこで、本発明者等は、多段の非接触トランスの共振回路を構成する隣接するコイル同士の間隔(ギャップ)を大きくすることができる非接触給電システムとして、従来の電磁誘導方式の代わりに磁気共鳴方式を採用した特許文献1に記載するようなシステムを開発した。
特開2012−239308号公報
特許文献1に開示するシステムは、隣接するコイル間に所定の間隔を介して順次並設した少なくとも4個のコイルで、少なくとも3段の非接触トランスを形成し、さらに両端部のコイルを除く中央部のコイルで形成する閉回路にコンデンサを介在させることで共振回路を形成した非接触電力伝送部を有している。この結果、各コイルの間隔を適切に調整することで、非接触電力伝送部における各コイルの結合係数kが、当該非接触給電システムの負荷抵抗Rの係数にならないようにすることができる。そこで、多段の非接触トランスの共振回路を構成する隣接するコイル同士の間隔(ギャップ)を大きくすることができる。
しかしながら、特許文献1のシステムは、高周波コイルの寸法と同程度の離隔距離で電力伝送を実現したものの出力が小さく(例えば50W程度)、また伝送効率も小さい(例えば44%程度)という問題を有していた。
本発明は、上記従来技術に鑑み、スイッチングデバイスのスイッチング周波数で動作するとともに、出力および効率の向上を図り得る集中定数領域の磁気共鳴方式を採用した非接触給電システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の構成は次の知見を基礎とするものである。
特許文献1のシステムは、出力が、例えば50W程度と小さく、また伝送効率も、例えば44%程度と小さいので、かかる点を改善すべく4枚の高周波コイルのそれぞれに共振コンデンサを挿入した。そこで、特許文献1における両端部のコイルに新たに追加したコンデンサの効果を確認するため、等価回路から導出される入力インピーダンスZを計算した。
かかるシステムにおける4枚の非接触高周波コイルの配置を図1に示す。同図に示すように、一次側と二次側とは、対称に配設されて非接触トランスを構成するコイル1A,1B(一次側)とコイル1C,1D(二次側)とを有している。各コイル1A〜1Dは直径が20cmで、同軸上に並設してある。ここで、各コイル1A〜1Dの自己インダクタンスは同一とし、全体として3段の非接触トランスを構成している。また、対称な回路とするため、コイル1A,1Bの間隔、およびコイル1C,1Dの間隔を揃え、これらの結合係数が共にkとなるように配置を定めた。さらに、コイル1A,1Bの間隔、およびコイル1C,1Dの間隔に比べてコイル1B,1Cの間隔を広くとり、この結合係数をkとした。そして、コイル1B,1C(自己インダクタンスL=70μH)に共振用のコンデンサC,Cを接続するだけでなく、コイル1A,1Dにも共振用のコンデンサC,Cを接続した。共振用のコンデンサC〜Cの容量はそれぞれ0.9μFとした。
図2は、図1に示す配置の非接触高周波コイルを有する非接触給電システムの回路図、図3はその等価回路を示す回路図である。ここで、C=C=C=Cである。
図3に示す等価回路に基づき、所定の条件の下で、電源側からみた入力インピーダンスZを求め、さらに該入力インピーダンスZに基づき伝送効率および負荷電圧の周波数特性を求めると図4に示す通りとなる。
ここで、図3に示す等価回路の回路定数は、次の通りである。
電源電圧:V=430[V]
コンデンサ:C=C=C=C=0.9[μF]
巻線抵抗:r=0.08[Ω]
自己インダクタンス:L=70[μH]
結合係数:k=0.2、k=0.1
かかる条件の下で、負荷抵抗R=60[Ω]、スイッチング周波数f=16〜24[kHz]とした。
図4を参照すれば、図2に示す非接触高周波コイルを有する非接触給電システムの場合、比較的広い周波数範囲(18.6〜22.6kHz)で伝送効率が70%以上となり、伝送効率の大幅な改善が認められる。
次に、負荷側の要求に応じた電力伝送の可否に関し検証する。図4に示す各回路定数は同じにして負荷抵抗R=300,120,60,50,43[Ω]、スイッチング周波数f=16〜24[kHz]とした場合の入力インピーダンスZ=Z+jZを図5に示す。なお、図5(a)が入力インピーダンスZの実部の周波数特性、図5(b)が入力インピーダンスZの虚部の周波数特性である。
図5より伝送効率が70%以上となる周波数範囲18.6〜22.6kHzの中で、入力インピーダンスZの実部が負荷抵抗Rに対して著しく単調増加する周波数をf=18.63kHz、f=21.86kHz、また負荷電圧が最大となる周波数をf=20.36kHzとした。これら三つの周波数f、f、fついて、負荷抵抗Rと入力インピーダンスZの実部Zの関係、すなわち異なるスイッチング周波数における共振コンデンサを4個用いた場合の入力インピーダンスZの実部Zの負荷抵抗Rに対する依存性を示すと図6のようになる。
周波数fの条件は入力インピーダンスZの実部Zが負荷抵抗Rの増加に対して単調減少、あるいは、ほとんど変化しないため、一次側の電源は負荷側の需要に応じることができない。これに対して、周波数f,fの条件は入力インピーダンスZの実部Zが負荷抵抗Rの増加に伴い単調増加しているため、負荷の変化に応じた電力伝送が可能となる。
以上の検討結果により次のような知見を得た。双方向な電力伝送のため、一次側と二次側を対称にした磁気共鳴方式による非接触給電装置を試作し、その4枚のコイル1A〜1Dのそれぞれに共振用のコンデンサC〜Cを接続するとともに、供給する電流の周波数を18.63kHzとし、電源電圧を430Vに昇圧させることにより1.5kWの電力伝送が可能であり、この時の直流電源から負荷抵抗までの伝送効率を71%とすることができる。
かかる知見に基づく本発明の第1の態様は、少なくとも4個のコイルを隣接するコイル間に所定の間隔を介して順次並設するとともに、両端部以外の各コイルと各コイルの両端に接続された各コンデンサでそれぞれ形成する閉回路が共振回路となっており、さらに前記両端部のコイルに他のコンデンサがそれぞれ並列に接続されて前記両端部の各コイルと、該各コイルに並列に接続された前記他のコンデンサとでそれぞれ形成する閉回路が共振回路となっている少なくとも3段の非接触トランスを有する非接触電力伝送部と、直流電源が接続され、該直流電源の直流出力電圧を交流電圧に変換するとともに、変換した交流電圧が前記非接触電力伝送部の一端側のコイルに印加されるように前記一端側のコイルが接続されてインバータとして駆動される一方の電力変換装置と、前記非接触電力伝送部の他端側のコイルに接続され、該他端側のコイルを介して印加される交流電圧を直流出力電圧に変換し、該直流出力電圧を直流負荷に印加するコンバータとして駆動される他方の電力変換装置を有することを特徴とする非接触給電システムにある。
本態様によれば、各コイルの間隔やスイッチング周波数を適切にすることにより、非接触電力伝送部における入力インピーダンスZの実部Zを負荷抵抗Rの増加に伴い単調増加させて多段の非接触トランスの共振回路を構成する隣接するコイル同士の間隔(ギャップ)を大きくすることができる。
さらに、本形態によれば、20kHz程度の低いスイッチング周波数であっても良好に所定の非接触電力伝送を行なうことができ、その場合の出力および効率の向上も達成し得る。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載する非接触給電システムにおいて、前記一方および他方の電力変換装置は、インバータまたはコンバータの何れか一方として駆動されるとともに、スイッチ手段を介して直流電源および直流負荷がそれぞれ接続されており、インバータ駆動される一方または他方の電力変換装置には前記スイッチ手段を介して前記直流電源が接続され、コンバータ駆動される他方または一方の電力変換装置には前記スイッチ手段を介して直流負荷が接続されるように構成されていることを特徴とする非接触給電システムにある。
本態様によれば、非接触トランスを構成する第2のコイルと第3のコイルとの間隔(ギャップ)を大きくした状態で双方向給電が可能になる。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載する非接触給電システムにおいて、それぞれの自己インダクタンスが等しい4個のコイルで3段の非接触トランスを形成したことを特徴とする非接触給電システムにある。
本態様によれば最も簡易な構成で双方向給電を行う場合の対称性を良好に担保することができる。
本発明の第4の態様は、第3の態様に記載する非接触給電システムにおいて、前記一端側のコイルとこれに隣接するコイル、該コイルとこれに隣接するコイル、該コイルと前記他端側のコイルの結合係数をA,B,Cとするとき、A=Cで且つAまたはCとBとの比が一定になるようにしたことを特徴とする非接触給電システムにある。
本態様によれば、結合係数の絶対値に依存しない双方向給電が可能になる。
本発明の第5の態様は、第1〜第4の態様の何れか一つに記載する非接触給電システム
において、一方および他方の前記電力変換装置と、前記負荷および直流電源との間に昇降圧コンバータを配設するとともに、一方側から他方側に電力を供給する際には、一方側の昇降圧コンバータを昇圧コンバータとして動作させるとともに他方側の昇降圧コンバータを必要に応じて降圧コンバータとして動作させるように制御する一方、他方側から一方側に電力を供給する際には逆の動作になるように制御するように構成したことを特徴とする非接触給電システムにある。
本態様によれば、インバータとして機能する電力変換装置に入力される直流電圧およびコンバータとして機能する電力変換装置から出力される直流電圧を所望の電圧値に任意に調節することができる。この結果、非接触電力伝送部におけるコイルの結合係数に基づき変化しても一方側と他方側とでの電源電圧および負荷電圧を容易に対称とすることができる。
本発明の第6の態様は、第1〜第5の何れか一つに記載する非接触給電システムにおいて、前記一端側のコイルおよび前記一方の電力変換装置は家側に設置され、前記他方側のコイルおよび前記他方の電力変換装置は車両側に搭載されていることを特徴とする非接触給電システムにある。
本態様によれば、一方の電力変換装置が車両に搭載されて移動するものであっても、第2のコイルと第3のコイルとの間隔を大きくとることができるので、両者間の非接触給電を容易に行うことができる。
本発明によれば、少なくとも4個のコイルを軸方向に並設してなる非接触電力伝送部の両端部以外の各コイルのみならず、両端の各コイルにもコンデンサを接続してそれぞれが形成する閉回路を共振回路としたので、隣接するコイル同士の間隔(ギャップ)を大きくすることができるばかりでなく、低いスイッチング周波数であっても良好に所定の非接触電力伝送を行なうことができ、その場合の出力および効率の向上も達成し得る。
本発明の基礎となる知見を得るための4枚の非接触高周波コイルの配置を示す説明図である。 図1に示す配置の非接触給電システムの回路図である。 図2に示す回路構成のシステムの等価回路を示す回路図である。 図3に示す等価回路に基づき求めた電源側からみた入力インピーダンスZを使用して求めた伝送効率および負荷電圧の周波数特性を示す特性図である。 図3に示す等価回路において、負荷抵抗Rを変化させるとともに、スイッチング周波数を所定範囲でスイープさせた場合の入力インピーダンスZを示す特性図で、(a)が入力インピーダンスZの実部の周波数特性、(b)が入力インピーダンスZの虚部の周波数特性である。 図5における周波数f、f、fついて、負荷抵抗Rと入力インピーダンスZの実部Zの関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態に係る非接触給電システムを示すブロック線図である。 図7に示す非接触給電システムにより一方側から他方側へ電力伝送を行う場合の態様を示すブロック線図である。 図7に示す非接触給電システムにより他方側から一方側へ電力伝送を行う場合の態様を示すブロック線図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図7は本発明の実施の形態に係る非接触給電システムを示すブロック線図である。同図に示すように、一方側(図中の左側;以下同じ)の電力変換装置2と他方側(図中の右側;以下同じ)の電力変換装置3とが非接触電力伝送部1を介して分離されるとともに、対称に構成されている。非接触電力伝送部1は、図1と同様に配設された各コイル1A,1B,1C,1Dと、コンデンサC,C,C,Cとで形成する閉回路がそれぞれ図中左右対称な共振回路として構成されている。すなわち、本形態における4個のコイル1A〜1Dは隣接するコイル(1A,1B)、(1B,1C)、(1C,1D)間に所定の間隔を介して軸方向に亘り順次並設するとともに、コイル1A〜1Dのそれぞれの自己インダクタンスが同一で、かつコイル1A,1B間、コイル1B,1C間、およびコイル1C,1D間の結合係数をka,kb,kcとするとき、比率が2:1:2となるように構成してある。
コイル1Aおよびコイル1Dに接続される電力変換装置2,3は、インバータまたはコンバータとして機能する。すなわち、電力変換装置2は、スイッチSW1の投入により直流電源DC1に接続されると同時に、電力変換装置3がスイッチSW4の投入により負荷R2に接続された状態で、インバータとして機能する。このとき電力変換装置3はコンバータとして機能する。一方、電力変換装置3は、スイッチSW2の投入により直流電源DC2に接続されると同時に、電力変換装置2がスイッチSW3の投入により負荷R1に接続された状態で、インバータとして機能する。このとき電力変換装置2はコンバータとして機能する。なお、図中、コンデンサC,Cはリプル電圧を抑制する平滑用コンデンサである。
本形態においては、スイッチング用のトランジスタの他に、リアクトルL、LおよびコンデンサC,Cを有する昇降圧コンバータ7,8が電力変換装置2,3と直流電源DC1、DC2(負荷R2、R1)との間に接続されている。
昇降圧コンバータ7は、一方側で直流電源DC1および負荷R1と電力変換装置2との間に接続され、昇降圧コンバータ8は、他方側で直流電源DC2および負荷R2と電力変換装置3との間に接続されている。かくして、一方側から他方側に電力を伝送する場合には、スイッチSW1がON状態となって直流電源DC1を昇降圧コンバータ7の入力側に接続するとともにスイッチSW4がON状態となって負荷R2を昇降圧コンバータ8の出力側に接続する。反対に、他方側から一方側に電力を伝送する場合には、スイッチSW2がON状態となって直流電源DC2を昇降圧コンバータ8の入力側に接続するとともにスイッチSW3がON状態となって負荷R1を昇降圧コンバータ7の出力側に接続するように制御される。
かかる昇降圧コンバータ7,8はそのスイッチング制御により、電力変換装置2,3に印加する入力電圧を所定の値に調整するとともに、負荷R2,R1に印加する入力電圧を所定の値に調整する。
上述の電力変換装置2,3の所定周波数(例えば18.63kHz)でのスイッチング、昇降圧コンバータ7,8の電圧調整のためのスイッチングおよびスイッチSW1〜SW4の開閉制御は図示しない制御手段により行われる。
上述の如き本形態によれば、一方側から他方側へ電力伝送を行う場合には、インバータとして機能させる一方側の電力変換装置2に、スイッチSW1を介して一方側の直流電源DC1を接続し、コンバータとして機能させる他方側の電力変換装置3に、スイッチSW4を介して他方側の負荷R2を接続するとともに、他方側から一方側に電力を供給する場合には、他方側の機器と一方側の機器の機能が逆転されるように接続することができるので、双方向の電力伝送を良好に行うことができる。
ここで、本形態に係る非接触給電システムは、図3に示すような等価回路で表すことができるので、周波数ωの高周波電源から負荷抵抗Rに非接触で電力伝送を行う場合、各コイル1A〜1Dが形成する閉回路の共振条件から次式(1)が成立する。
(1/jωC)+jωL=0 ・・・・(1)
ここで、各コイル1A〜1D間の各結合係数ka,kbに対応する相互インダクタンスMa,Mbは次式(2)、(3)で表わされる。
Ma=ka・L ・・・・(2)
Mb=kb・L ・・・・(3)
ここで、漏れインダクタンス(La+Lb)は次式(4)のように示される。
L=Ma+La+Lb+Mb ・・・・(4)
また、次式(5)
Mb<<L ・・・・(5)
が成立するとすると、式(1)は次式(6)で表わされる。
(1/jωC)+jω(Ma+La+Lb)≒0 ・・・・(6)
この結果、高周波電源側からみた合成インピーダンスZは次式(7)で表わされる。
Z≒2jω(La+Lb)+R+(ka/kb)jω(2kb−ka)L
・・・・(7)
ここで、本形態では、ka/kb=2となるように結合係数ka,kbを選定しているので、式(7)は結合係数kbによらず次式(8)で表わされる。
Z=2jω(La+Lb)+R ・・・・(8)
本形態では上記式(8)の関係が成立している。すなわち、非接触電力伝送部1を介して結合された一方側と他方側とにおいて、一方側の高周波電源から見た他方側の合成インピーダンスZの実部Re(Z)=Rとなり負荷抵抗R2または負荷抵抗R1の項を独立に含ませることができる。この結果、結合係数ka,kb,kcは負荷抵抗R1,R2の係数とならない。したがって、非接触電力伝送部1において隣接するコイル1A〜1D間の間隔を大きくしても充分な効率で電力伝送を行うことができる。
さらに、本形態では、電力変換装置2,3のスイッチング周波数をkHzのオーダーとしたが、結合係数ka〜kcが小さくても充分な伝送効率が担保されているので、充分効率の良い電力伝送を行うことができる。
さらに、本形態によれば、20kHz程度の低いスイッチング周波数であっても良好に所定の非接触電力伝送を行なうことができ、その場合の出力および効率の向上も達成し得る。
また、本形態では昇降圧コンバータ7,8を具備するので、結合係数ka,kb,kcの影響で電圧が変動しても電力変換装置2,3の入力電圧または出力電圧を任意に調整することができる。この結果、直流電源DC1,DC2や負荷R1,R2の性能にかかわらず電力変換装置2,3に対する所望の入出力電圧に調整し得る。この結果、副次的な効果として、複数のバッテリーをユニット化したモジュールで直流電源を形成した場合等、その冗長性を確保し得る。すなわち、例えばバッテリーの放電に伴い出力電圧が単調減少した場合でもその出力電圧の昇圧により定格通りの性能を発揮させることが可能になる。
また、一方側および他方側の具体的な構成は、上述の如き構成を備えていれば、それ以上特別な制限はないが、例えば一方側を家等の固定部とし、他方側を車両とした場合の双方向非接触給電システムとして有用なものとなる。この場合、非接触電力伝送部1のコイル1Aを家側に、コイル1Bを車両側に搭載し、車両の移動によりコイル1Cとコイル1Dとを相対向させれば良い。ここで、車載側の機器はハイブリッド電気自動車や電気自動車に装備されている機器をそのまま流用できる。特に、車載用のバッテリーは車両走行用のモーターが主な負荷となる。
したがって、一方側を家側とし、他方側を車両として通常は家側から車載バッテリーに充電を行い、非常時に車載バッテリーを電源として家側の負荷の電力を賄う等の使用態様に適用して有用なシステムを構築することができる。また、この場合、車載バッテリーは、通常多数のバッテリーをユニット化したモジュールで形成されているので、その冗長性も確保し得る。
図8は、図7に示す双方向非接触給電システムにより一方側から他方側へ電力伝送を行う場合の態様の一例を示すブロック線図である。同図に示す例では直流電源DC1の出力電圧を昇降圧コンバータ7で昇圧して電力変換装置2に印加するとともに非接触電力伝送部1を介して他方側に伝送された電力をそのまま(必要に応じ昇降圧コンバータ8により電圧調整を行っても良い)負荷R2に供給している。
一方、図9は、図7に示す双方向非接触給電システムにより逆に(他方側から一方側へ)電力伝送を行う場合の態様の一例を示すブロック線図である。同図に示す例では直流電源DC2の出力電圧を昇降圧コンバータ8で昇圧して電力変換装置3に印加するとともに非接触電力伝送部1を介して一方側に伝送された電力をそのまま(必要に応じ昇降圧コンバータ7により電圧調整を行っても良い)負荷R1に供給している。
このように昇降圧コンバータ7,8を有する場合には、各部の電圧を任意に調節することができ、種々の定格の直流電源DC1,DC2や負荷R1,R2に柔軟に対応することができるという固有の効果は発揮される。これら昇降圧コンバータ7,8は受電側の電圧値を問わなければ必ずしも必要ではない。
また、結合係数ka,kb,kcの比率は2:1:2である必要はない。kaまたはkcとkbとの比が一定であればよい。さらに、各コイル1A〜1Dの自己インダクタンスが同じである必要もない。
また、上記実施の形態における非接触電力伝送部1は4個のコイル1A〜1Dで3段の非接触トランスを構成するようにしたが、少なくとも4個のコイルで、少なくとも3段の非接触トランスが形成されていれば良い。
本発明は電気自動車と家等の固定設備との間で双方向に電力伝送を行うシステムを構築する産業分野において利用することができる。
1 非接触電力伝送部
1A,1B,1C,1D コイル
2,3 電力変換装置
7,8 昇降圧コンバータ

Claims (6)

  1. 少なくとも4個のコイルを隣接するコイル間に所定の間隔を介して順次並設するとともに、両端部以外の各コイルと各コイルの両端に接続された各コンデンサでそれぞれ形成する閉回路が共振回路となっており、さらに前記両端部のコイルに他のコンデンサがそれぞれ並列に接続されて前記両端部の各コイルと、該各コイルに並列に接続された前記他のコンデンサとでそれぞれ形成する閉回路が共振回路となっている少なくとも3段の非接触トランスを有する非接触電力伝送部と、
    直流電源が接続され、該直流電源の直流出力電圧を交流電圧に変換するとともに、変換した交流電圧が前記非接触電力伝送部の一端側のコイルに印加されるように前記一端側のコイルが接続されてインバータとして駆動される一方の電力変換装置と、
    前記非接触電力伝送部の他端側のコイルに接続され、該他端側のコイルを介して印加される交流電圧を直流出力電圧に変換し、該直流出力電圧を直流負荷に印加するコンバータとして駆動される他方の電力変換装置を有することを特徴とする非接触給電システム。
  2. 請求項1に記載する非接触給電システムにおいて、
    前記一方および他方の電力変換装置は、インバータまたはコンバータの何れか一方として駆動されるとともに、スイッチ手段を介して直流電源および直流負荷がそれぞれ接続されており、インバータ駆動される一方または他方の電力変換装置には前記スイッチ手段を介して前記直流電源が接続され、コンバータ駆動される他方または一方の電力変換装置には前記スイッチ手段を介して直流負荷が接続されるように構成されていることを特徴とする非接触給電システム。
  3. 請求項2に記載する非接触給電システムにおいて、
    それぞれの自己インダクタンスが等しい4個のコイルで3段の非接触トランスを形成したことを特徴とする非接触給電システム。
  4. 請求項3に記載する非接触給電システムにおいて、
    前記一端側のコイルとこれに隣接するコイル、該コイルとこれに隣接するコイル、該コイルと前記他端側のコイルの結合係数をA,B,Cとするとき、A=Cで且つAまたはCとBとの比が一定になるようにしたことを特徴とする非接触給電システム。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一つに記載する非接触給電システムにおいて、
    一方および他方の前記電力変換装置と、前記負荷および直流電源との間に昇降圧コンバータを配設するとともに、
    一方側から他方側に電力を供給する際には、一方側の昇降圧コンバータを昇圧コンバータとして動作させるとともに他方側の昇降圧コンバータを必要に応じて降圧コンバータとして動作させるように制御する一方、他方側から一方側に電力を供給する際には逆の動作になるように制御するように構成したことを特徴とする非接触給電システム。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一つに記載する非接触給電システムにおいて、
    前記一端側のコイルおよび前記一方の電力変換装置は家側に設置され、
    前記他方側のコイルおよび前記他方の電力変換装置は車両側に搭載されていることを特徴とする非接触給電システム。
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