JP2016201950A - 非接触電力伝送回路および非接触給電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 消費電力を可及的に低減して伝送効率を向上させると同時に、コストの低廉化も実現することができるよう適正化を図った非接触電力伝送回路を提供する。
【解決手段】 コイル1A〜1Dを隣接するコイル間に所定の間隔を介して順次並設することにより一端側のコイル1Aから他端側のコイル1Dへ磁気共鳴方式を利用して電力を伝送する場合、両端部以外のコイル1B,1Cと該コイル1B,1Cに並列に接続されたコンデンサC,Cで形成する閉回路で共振回路を形成するとともに、さらに両端部のコイル1A,1Dと、該各コイル1A,1Dに並列に接続されたコンデンサC,Cとでそれぞれ形成する閉回路で共振回路を形成し、さらにコイル1A,1Dは、コイル1B,1Cに対して断面積が大きく、直流抵抗が小さくなるように形成した。
【選択図】 図4

Description

本発明は非接触電力伝送回路および非接触給電システムに関し、特に電力を伝送するために相対向するコイルの間隔が大きい場合に適用して有用なものである。
電気自動車に対する次世代の充電方式として、利便性等の観点から非接触充電技術が注目されている。この種の非接触充電技術としては、電磁誘導を利用した非接触充電方式と磁気共鳴を利用した非接触充電方式とが知られている。磁気共鳴を利用した非接触充電方式は電磁誘導方式に較べ、多数のコイル間の結合係数が小さくてもより大きな電力の伝送が可能であり、その分隣接するコイル間の間隔を大きくすることができる。
磁気共鳴方式を利用した電力伝送に関する従来技術として、本願発明者等の発明に係る特許文献1に開示する非接触給電システムが存在する。特許文献1に開示する非接触給電システムは、複数のコイルを隣接するコイル間に所定の間隔を介して順次並設することにより一端側のコイルから他端側のコイルへ磁気共鳴方式を利用して電力を伝送する非接触電力伝送回路を有している。そして、当該非接触電力伝送回路の一端側のコイルには、直流電源から供給される直流電力を所定の電圧および周波数の交流電力に変換するインバータが接続されている。また、前記非接触電力伝送回路の他端側のコイルには、当該コイルを介して供給される交流電力を所定の直流電力に変換して直流負荷に供給するコンバータが接続されている。
特開2014−217117号公報
特許文献1に開示する非接触給電システムは、非接触電力伝送回路における複数の共振回路を複数のコイルを用いて形成しているので、各コイルの巻線抵抗や損失が増大する。かかる巻線抵抗や損失の増大は、各コイルの断面積を増やすことで直流抵抗値を小さくして低減することができる。しかしながら、コイルの断面積を増やした場合には、コイル全体としての重量が増大し、大型化するという新たな問題を生起する。コイルの数が増えれば増えるほど、前述の新たな問題は顕著になる。すなわち、多数本の素線を束ねることで線径が太く断面積が大きいコイルを作製すれば当該非接触電力伝送回路において最も大きい損失の原因となるジュール熱を低減することはできる。しかしながら断面積が大きくなればなるほど、コイル重量の増大等に起因してコストも高騰する。
本発明は、上記従来技術に鑑み、非接触伝送方式として磁気共鳴方式を採用する際に、消費電力を可及的に低減して伝送効率を向上させると同時に、コストの低廉化も実現することができるよう適正化を図った非接触電力伝送回路およびこれを有する非接触給電システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の構成は次の実験に基づく知見を基礎とするものである。
当該実験は図1に示す非接触給電システムを使用して行った。図1に示す非接触給電システムでは、非接触電力伝送回路1の一端側(送信側)と他端側(受信側)とに電力変換装置2、3がそれぞれ接続されている。非接触電力伝送回路1は一端側から供給される交流電力を他端側へ電力伝送するものである。このため、送信側のコイル1A、受信側のコイル1D、コイル1Aおよびコイル1Dの間に並設された2個のコイル1B,1Cからなる4個のコイルを有しており、隣接するもの同士が共振回路を構成している。また、電力変換装置2は直流電源4から供給される直流電力を交流電力に変換するインバータとして機能する。電力変換装置3は交流電力を直流電力に変換して直流負荷5に供給するコンバータとして機能する。
かかる非接触給電システムにおける装置構成ごとの電力損失は、4個のコイル1A〜1Dからなる非接触電力伝送回路1における損失が最も大きいことが分かった。
そこで、伝送効率を向上させるためには、非接触電力伝送回路1部分におけるコイル1A〜1Dのジュール損失を小さくすることが有効である。ジュール損失を小さくするにはコイル1A〜1Dの断面積を大きくすれば良い。しかしながら、単純に大きくするだけではコイル1A〜1Dの重量が増大し、大型化するという新たな問題が発生する。
そこで、コイル1A〜1Dで形成する電力伝送コイルの効率を、各コイル1A〜1Dの構造や組み合わせを種々変化させて調べた。ここで、整流前出力とは、当該非接触給電システムにおける伝送電力でありコンバータへの入力電力である。
図2は整流前出力に対する電力伝送コイルを形成するコイル1A〜1Dの効率を示す特性図である。同図中、実線Iはコイル配列(後に説明する)が2−2−2−2の場合、長い点線IIはコイル配列が2−1−1−2の場合、短い点線IIIはコイル配列が1−1−1−1の場合、一点鎖線IVはコイル配列が1−2−2−1の場合をそれぞれ示している。ここで、コイル配列が「1」とは、コイル1A〜1Dを従来の1重巻きコイルとして用いた場合、コイル配列が「2」とは従来の1重巻きコイルを2重巻きにして両者を並列に接続することで断面積を2倍にした場合である。したがって、実線Iのコイル配列、2−2−2−2はコイル1A〜1Dが全て2重巻きのコイルであり、長い点線IIのコイル配列、2−1−1−2は一端側および他端側のコイル1A,1Dが2重巻きのコイルであり、これらの中間のコイル1B,1Cが1重巻きコイルであることを示す。以下、短い点線IIIのコイル配列、1−1−1−1はコイル1A〜1Dが全て1重巻きのコイルであり、従来と同様のコイルである。また、一点鎖線IVのコイル配列、1−2−2−1はコイル1A,1Dが1重巻きのコイルで、コイル1B,1Cが2重巻きのコイルであることを示している。
図2を参照すれば、コイル配列が2−1−1−2(長い点線II)の場合、コイル配列が2−2−2−2(実線I)の場合と同程度の効率が得られている。これは、コイル配列が2−1−1−2の場合には、従来構造であるコイル配列が1−1−1−1(短い点線III)の場合の効率を71%から80%に向上させることができることを意味する。なお、この場合の当該非接触給電システムの出力は、1.8kWである。
効率に関する前述の結果は、同時に、コイル配列を2−2−2−2にすることにより、電力伝送コイルのコイル重量を増加させるとともに大型化させることなく、コイル配列を2−1−1−2とすることで従来よりも効率を大幅に上昇させることができることを意味している。すなわち、4個のコイルのうち、両端側の2個のコイル1A,1Dを2重巻きのコイルで形成することによりコイル重量および大型化を可及的に抑制して電力伝送効率を向上させることができるという知見を得た。同様の効果は少なくとも両端側の2個のコイル1A,1Dを2重巻きのコイルで形成すれば、コイル1A,1D間のコイルが1枚または3枚以上であっても同様に成立すると考えられる。
なお、図2に示す結果を得る各コイル1A〜1Dは外径が0.3mmのエナメル銅線(素線)を束ねた撚り線で構成されている。そこで、高周波(例えば図1に示す回路に用いた20kHz)では表皮効果や近接効果により電流が偏在し、有効断面積が減少することで交流抵抗成分が増大しジュール熱損が増大する。すなわち、図3(a)〜図3(c)に示す各場合では、直流抵抗のみを考慮しただけでは正確なジュール熱の評価ができない。ここで、図3(a)は外径が0.3mmのエナメル銅線を束ねた撚り線Aで形成した1重巻きコイルの断面、図3(b)は撚り線Aで形成した1重巻きコイルを2個並列に接続して形成した2重巻きコイルの断面、図3(c)は外径が0.3mmのエナメル銅線を束ねた撚り線Bで水平方向の幅を撚り線Aで形成した1重巻きコイルと同一に構成し、かつ断面積を2倍にした1重巻きコイルの断面である。
図3(a)に示す1重巻きコイルの場合、その巻線抵抗値は0.08Ωであった。これは素線径、長さ、抵抗率等に基づく理論的な直流抵抗値である0.04Ωの2倍である。これは、表皮効果や近接効果により素線数50本のうち半分に相当する25本分の断面積部分に電流が偏在する(偏在領域を図3(a)に灰色で示す)ことを意味している。一方、並列2重巻きコイルの巻線抵抗は0.05Ωとなる。これに対する理論的な直流抵抗値は0.02Ωに減少するものの近接効果や表皮効果の増大により素線数100本のうち40本分に相当する断面積部分に電流が偏在する(偏在領域を図3(b)に灰色で示す)ことを示している。すなわち、1重巻きコイルの場合、電流を流し得る有効断面積が25(本)/50(本)であるのに対し、並列2重巻きコイルの場合、電流を流し得る有効断面積が40(本)/100(本)となる。したがって、並列2重巻きコイルの場合の方が有効断面積は増加するものの、電流偏在の影響はさらに大きくなる。これは、並列2重巻きコイルの場合の撚り線Aは水平方向に加え、上下方向においても隣接するものが存在するので、その分近接効果が大きく作用するからである。
一方、図3(b)に示す撚り線Aの断面形状が円形二層構造の場合と、図3(c)に示す撚り線Bの断面形状が単純平角の場合とを比較すると、円形二層構造の場合には隣接する撚り線A間に空間Cが形成され、単純平角の場合は隣接する撚り線Bの表面同士が接触して空間は存在しない。したがって、円形二層構造の撚り線Aの場合が、単純平角の撚り線Bの場合よりも、より近接効果等の影響を小さくできる。ちなみに、単純平角1重巻きコイルの場合、その巻線抵抗値は0.08Ωであった。これは素線径、長さ、抵抗率等に基づく理論的な直流抵抗値である0.02Ωの4倍であり、素線数100本のうち1/4に相当する25本分の断面積部分に電流が偏在する(偏在領域を図3(c)に灰色で示す。
上述の如き知見を基礎とする本発明の第1の態様は、
3個のコイルを隣接するコイル間に所定の間隔を介して順次並設することにより一端側のコイルから他端側のコイルへ磁気共鳴方式を利用して電力を伝送する非接触電力伝送回路であって、
前記少なくとも3個のコイルのうち両端部以外のコイルと該コイルに並列に接続されたコンデンサで形成する閉回路で共振回路を形成するとともに、さらに前記両端部の各コイルと、該各コイルに並列に接続された前記他のコンデンサとでそれぞれ形成する閉回路で共振回路を形成し、
さらに前記両端部のコイルは、その他のコイルに対して断面積が大きく、直流抵抗が小さくなるように形成したものであることを特徴とする非接触電力伝送回路にある。
本態様によれば、両端部のコイルの巻線抵抗を小さくすることで、磁気共鳴方式による電力伝送の伝送効率を改善し得る。すなわち、断面積が大きいほど直流抵抗が小さくなりジュール損が小さくなるが、この場合には断面積が大きくなった分、コイル重量が増加し、また大型化も避けられない。本発明によれば、複数のコイルの配列状態を特定することで、コイルの全体としての大型化を可及的に回避しつつ、伝送効率を向上させることができる。この結果、当該非接触電力伝送方式におけるコイル構造の適正化を実現することができる。
本発明の第2の態様は、
第1の態様に記載する非接触電力伝送回路において、
前記両端部のコイルは、断面が円形の素線を巻回して形成したコイルの複数個を積層するとともに、前記各コイルを並列に接続して一体化したものであることを特徴とする非接触電力伝送回路にある。
本態様によれば積層されて上下、左右で隣接するコイル間に空隙が存在するので、その分近接効果の影響を小さくすることができる。また、各コイルのインダクタンス等のパラメータが同じになるので、当該非接触電力伝送回路の回路設計が容易になる。
本発明の第3の態様は、
第1または第2の態様に記載する非接触電力伝送回路において、
前記コイルは4個とし、これらの各コイルを左右対称となるように配設したことを特徴とする非接触電力伝送回路にある。
本態様によれば、双方向の電力伝送が可能になる。
本発明の第4の態様は、
第1または第2の態様に記載する非接触電力伝送回路と、
直流電源が接続され、該直流電源の直流出力電圧を交流電圧に変換するとともに、変換した交流電圧が前記非接触電力伝送回路の一端側のコイルに印加されるように前記一端側のコイルが接続されてインバータとして駆動される一方の電力変換装置と、
前記非接触電力伝送回路の他端側のコイルに接続され、該他端側のコイルを介して印加される交流電圧を直流出力電圧に変換し、該直流出力電圧を直流負荷に印加するコンバータとして駆動される他方の電力変換装置を有することを特徴とする非接触給電システムにある。
本態様によれば、直流電源から供給される直流電力をインバータで交流電力に変換するとともに、非接触電力伝送回路を介して高効率で一端側から他端側への電力伝送を行い、他端側でコンバータにより直流電力に変換して直流負荷に供給することができる。
本発明の第5の態様は、
第3の態様に記載する非接触電力伝送回路と、
前記非接触電力伝送回路の一端側のコイルに接続された一方の電力変換装置と、
前記非接触電力伝送回路の他端側のコイルに接続された他方の電力変換装置を有するとともに、
前記一方および他方の電力変換装置は、インバータまたはコンバータのいずれか一方として駆動されるとともに、スイッチ手段を介して直流電源および直流負荷がそれぞれ接続されており、インバータ駆動される一方または他方の電力変換装置には前記スイッチ手段を介して前記直流電源が接続され、コンバータ駆動される他方または一方の電力変換装置には前記スイッチ手段を介して直流負荷が接続されるように構成されていることを特徴とする非接触給電システムにある。
本態様によれば、インバータおよびコンバータを介した双方向の電力伝送をスイッチ手段の切り替えで容易に実現できる。
本発明によれば、電力伝送コイルの重量および大型化の可及的な抑制を図りつつ磁気共鳴方式による電力伝送コイルの一端側から他端側への電力伝送の効率を向上させることができる。
本発明の基礎となる知見を得る実験を行うための非接触給電システムを示すブロック図である。 図1に示す非接触給電システムによる電力伝送コイルの効率特性を示すグラフである。 近接作用や表皮効果の影響をコイル形状の違いに基づき検証するための概念図である。 本発明の実施の形態に係る非接触電力伝送回路のコイル配列を示す構成図である。 図4に示す非接触電力伝送回路を有する本発明の実施の形態に係る非接触給電システムを示すブロック線図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図4は本発明の実施の形態に係る非接触電力伝送回路のコイル配列を示す構成図である。同図に示すように、非接触電力伝送回路1は、図1と同様に配設された各コイル1A,1B,1C,1Dと、コンデンサC,C,C,Cとで形成する閉回路がそれぞれ図中左右対称な共振回路として構成されている。すなわち、本形態における4個のコイル1A〜1Dは隣接するコイル(1A,1B)、(1B,1C)、(1C,1D)間に所定の間隔を介して軸方向に亘り順次並設するとともに、コイル1A〜1Dのそれぞれの自己インダクタンスが同一で、かつコイル1A,1B間、コイル1B,1C間、およびコイル1C,1D間の結合係数をka,kb,kcとするとき、比率が2:1:2となるように構成してある。
ここで、各コイル1A〜1Dは、図3(a)および図3(b)に示すコイルと同様に断面が円形の所定本数の素線を束ねた撚り線Aで形成してある。コイル1A〜1Dのうち両端部のコイル1A,1Dは1重巻きコイルであるコイル1B,1Cを2枚積層して並列に接続した2重巻きコイルである。この結果、両端部のコイル1A,1Dは1重巻きコイルであるコイル1B,1Cに対して断面積が大きく、直流抵抗が小さくなる。
なお、コイル1A〜1D、特に両端部のコイル1A,1Dは必ずしも円形断面の撚り線である必要はない。ただ、本形態の如く、円形断面の撚り線の場合、図3(b)と図3(c)との比較において考察した通り、隣接する撚り線A間の空間C(図3(b)参照)の存在により近接効果および表皮効果の影響を低減することができる。
また、本形態ではコイル1A〜1Dの4個を用いたが、これは3個以上で、しかも両端部のコイルがその他のコイルよりも断面積が大きく、直流抵抗が小さくなるように形成したものであればそれ以上の限定はない。
上記実施の形態に係る非接触電力伝送回路1では、図2に示す実験結果に倣えばコイル配列が2-1-1-2の場合であるので、1−1−1−1のコイル配列の場合に較べ高効率の電力伝送が可能になる。一方、電力伝送効率はほぼ類似するが、コイル配列が2−2−2−2の場合に較べ重量は半分になり、小型化も可能となる。
図5は図4に示す非接触電力伝送回路1を有する本発明の実施の形態に係る非接触給電システムの一例を示すブロック線図である。同図に示すように、当該非接触給電システムでは、一方側(図中の左側;以下同じ)の電力変換装置2と他方側(図中の右側;以下同じ)の電力変換装置3とが非接触電力伝送回路1を介して分離されるとともに、対称に構成されている。
コイル1Aおよびコイル1Dに接続される電力変換装置2,3は、インバータまたはコンバータとして機能する。すなわち、電力変換装置2は、スイッチSW1の投入により直流電源DC1に接続されると同時に、電力変換装置3がスイッチSW4の投入により負荷R2に接続された状態で、インバータとして機能する。このとき電力変換装置3はコンバータとして機能する。一方、電力変換装置3は、スイッチSW2の投入により直流電源DC2に接続されると同時に、電力変換装置2がスイッチSW3の投入により負荷R1に接続された状態で、インバータとして機能する。このとき電力変換装置2はコンバータとして機能する。なお、図中、コンデンサC,Cはリプル電圧を抑制する平滑用コンデンサである。
本形態においては、スイッチング用の半導体素子の他に、リアクトルL、LおよびコンデンサC,Cを有する昇降圧コンバータ7,8が電力変換装置2,3と直流電源DC1、DC2(負荷R2、R1)との間に接続されている。
昇降圧コンバータ7は、一方側で直流電源DC1および負荷R1と電力変換装置2との間に接続され、昇降圧コンバータ8は、他方側で直流電源DC2および負荷R2と電力変換装置3との間に接続されている。かくして、一方側から他方側に電力を伝送する場合には、スイッチSW1がON状態となって直流電源DC1を昇降圧コンバータ7の入力側に接続するとともにスイッチSW4がON状態となって負荷R2を昇降圧コンバータ8の出力側に接続する。反対に、他方側から一方側に電力を伝送する場合には、スイッチSW2がON状態となって直流電源DC2を昇降圧コンバータ8の入力側に接続するとともにスイッチSW3がON状態となって負荷R1を昇降圧コンバータ7の出力側に接続するように制御される。
かかる昇降圧コンバータ7,8はそのスイッチング制御により、電力変換装置2,3に印加する入力電圧を所定の値に調整するとともに、負荷R2,R1に印加する入力電圧を所定の値に調整する。
上述の電力変換装置2,3の所定周波数(例えば18.63kHz)でのスイッチング、昇降圧コンバータ7,8の電圧調整のためのスイッチングおよびスイッチSW1〜SW4の開閉制御は図示しない制御手段により行われる。
上述の如き本形態によれば、一方側から他方側へ電力伝送を行う場合には、インバータとして機能させる一方側の電力変換装置2に、スイッチSW1を介して一方側の直流電源DC1を接続し、コンバータとして機能させる他方側の電力変換装置3に、スイッチSW4を介して他方側の負荷R2を接続するとともに、他方側から一方側に電力を供給する場合には、他方側の機器と一方側の機器の機能が逆転されるように接続することができるので、双方向の電力伝送を良好に行うことができる。
なお、上記実施の形態に示す非接触給電システムのように、昇降圧コンバータ7,8を有する場合には、各部の電圧を任意に調節することができ、種々の定格の直流電源DC1,DC2や負荷R1,R2に柔軟に対応することができるという固有の効果は発揮される。これら昇降圧コンバータ7,8は受電側の電圧値を問わなければ必ずしも必要ではない。
また、結合係数ka,kb,kcの比率は2:1:2である必要はない。kaまたはk
cとkbとの比が一定であればよい。さらに、各コイル1A〜1Dの自己インダクタンス
が同じである必要もない。
本発明は電気自動車と家等の固定設備との間で双方向に電力伝送を行うシステムを構築
する産業分野において利用することができる。
A,B 撚り線
1 非接触電力伝送回路
1A,1B,1C,1D コイル
2,3 電力変換装置

Claims (5)

  1. 3個のコイルを隣接するコイル間に所定の間隔を介して順次並設することにより一端側のコイルから他端側のコイルへ磁気共鳴方式を利用して電力を伝送する非接触電力伝送回路であって、
    前記少なくとも3個のコイルのうち両端部以外のコイルと該コイルに並列に接続されたコンデンサで形成する閉回路で共振回路を形成するとともに、さらに前記両端部の各コイルと、該各コイルに並列に接続された前記他のコンデンサとでそれぞれ形成する閉回路で共振回路を形成し、
    さらに前記両端部のコイルは、その他のコイルに対して断面積が大きく、直流抵抗が小さくなるように形成したものであることを特徴とする非接触電力伝送回路。
  2. 請求項1に記載する非接触電力伝送回路において、
    前記両端部のコイルは、断面が円形の素線を巻回して形成したコイルの複数個を積層するとともに、前記各コイルを並列に接続して一体化したものであることを特徴とする非接触電力伝送回路。
  3. 請求項1または請求項2に記載する非接触電力伝送回路において、
    前記コイルは4個とし、これらの各コイルを左右対称となるように配設したことを特徴とする非接触電力伝送回路。
  4. 請求項1または請求項2に記載する非接触電力伝送回路と、
    直流電源が接続され、該直流電源の直流出力電圧を交流電圧に変換するとともに、変換した交流電圧が前記非接触電力伝送回路の一端側のコイルに印加されるように前記一端側のコイルが接続されてインバータとして駆動される一方の電力変換装置と、
    前記非接触電力伝送回路の他端側のコイルに接続され、該他端側のコイルを介して印加される交流電圧を直流出力電圧に変換し、該直流出力電圧を直流負荷に印加するコンバータとして駆動される他方の電力変換装置を有することを特徴とする非接触給電システム。
  5. 請求項3に記載する非接触電力伝送回路と、
    前記非接触電力伝送回路の一端側のコイルに接続された一方の電力変換装置と、
    前記非接触電力伝送回路の他端側のコイルに接続された他方の電力変換装置を有するとともに、
    前記一方および他方の電力変換装置は、インバータまたはコンバータのいずれか一方として駆動されるとともに、スイッチ手段を介して直流電源および直流負荷がそれぞれ接続されており、インバータ駆動される一方または他方の電力変換装置には前記スイッチ手段を介して前記直流電源が接続され、コンバータ駆動される他方または一方の電力変換装置には前記スイッチ手段を介して直流負荷が接続されるように構成されていることを特徴とする非接触給電システム。
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