JP2022006785A - 観察光学系および光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】像振れを低減するための振れ補正角が大きくても光束のケラレを少なくする。【解決手段】観察光学系は、それぞれ正の屈折力を有する対物光学系101と接眼光学系106を有する。対物光学系は、光軸に対して移動して像振れを低減する防振レンズ群101aと、頂角を変化させて像振れを低減する防振素子102とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、望遠鏡、双眼鏡等の光学機器に用いられる観察光学系に関する。
観察光学系には、手振れ等の振動に起因する像振れを低減(補正)するために光軸に対して移動(シフト)する防振レンズ群が含まれているものがある。
特許文献1には、対物レンズが、正の屈折力を有する1つのレンズと負の屈折力を有する1つのレンズとの接合レンズからなる前群と、正の屈折力を有して少なくとも1面が非球面である1つのレンズからなる後群とにより構成され、後群が防振レンズ群として光軸に対してシフトする観察光学系が開示されている。また特許文献2には、対物レンズが、正の屈折力の第1防振レンズ群と負の屈折力の第2防振レンズ群とが光軸方向に隣接配置され、第1防振レンズ群と第2防振レンズ群が光軸に対して互いに逆方向にシフトする観察光学系が開示されている。
特許第3272656号公報 特開2008-180964号公報
しかしながら、特許文献1に開示された観察光学系では、後群に非球面を用いるため、そのシフト量(振れ補正角)が大きい場合に非球面による像劣化敏感度が高くなる傾向がある。さらに、後群のシフト量を大きくすると、光束のケラレを低減するために後群のレンズ径を大きくする必要があり、観察光学系の小型化や軽量化に不利になる。また特許文献2に開示された観察光学系では、第1防振レンズ群と第2防振レンズ群とが互いに逆方向にシフトするため、それらのシフト量がそれほど大きくなくても光束のケラレが増加する。
本発明は、像振れを低減するための振れ補正角が大きくても光束のケラレが少ない観察光学系およびこれを用いた光学機器を提供する。
本発明の一側面としての観察光学系は、それぞれ正の屈折力を有する対物光学系と接眼光学系を有する。対物光学系は、光軸に対して移動して像振れを低減する防振レンズ群と、頂角を変化させて像振れを低減する防振素子とを有することを特徴とする。なお、上記観察光学系を用いた光学機器も、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、像振れを低減するための振れ補正角が大きくても光束のケラレが少ない観察光学系を提供することができる。
本発明の実施例1である観察光学系の構成を示す断面図。 実施例1の観察光学系の球面収差図、非点収差図、歪曲収差図および色収差図。 実施例1の観察光学系(振れ補正角0°)の横収差図。 実施例1の観察光学系(振れ補正角2°)の横収差図。 実施例1の観察光学系(振れ補正角2°)を通過した光束の断面を示す図。 本発明の実施例2である観察光学系の構成を示す断面図。 実施例2の観察光学系の球面収差図、非点収差図、歪曲収差図および色収差図。 実施例2の観察光学系(振れ補正角0°)の横収差図。 実施例2の観察光学系(振れ補正角2°)の横収差図。 実施例2の観察光学系(振れ補正角2°)を通過した光束の断面を示す図。 本発明の実施例3である観察光学系の構成を示す断面図。 実施例3の観察光学系の球面収差図、非点収差図、歪曲収差図および色収差図。 実施例3の観察光学系(振れ補正角0°)の横収差図。 実施例3の観察光学系(振れ補正角2°)の横収差図。 実施例3の観察光学系(振れ補正角2°)を通過した光束の断面を示す図。 本発明の実施例4である観察光学系の構成を示す断面図。 実施例4の観察光学系の球面収差図、非点収差図、歪曲収差図および色収差図。 実施例4の観察光学系(振れ補正角0°)の横収差図。 実施例4の観察光学系(振れ補正角2°)の横収差図。 実施例4の観察光学系(振れ補正角2°)を通過した光束の断面を示す図。 比較例の観察光学系の構成を示す断面図。 比較例の観察光学系(振れ補正角2°)を通過した光束の断面を示す図。 防振レンズ群と頂角可変プリズムの一体構成例を示す図。 頂角可変プリズムと防振レンズ群の一体構成例を示す図。 防振レンズ群と頂角可変プリズムの独立構成例を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。まず、後述する具体的な実施例1~4の説明に先立って、各実施例に共通する事項について説明する。
各実施例の観察光学系は、物体側から射出瞳側に順に、全体として正の屈折力を有する対物光学系と、対物光学系により形成された倒立像を正立像に反転させる像反転系としての正立光学系と、正立像としての物体像を拡大して射出瞳からの観察を可能とする全体として正の屈折力を有する接眼光学系とより構成されている。対物光学系は、少なくとも1つのレンズ群を含み、該少なくとも1つのレンズ群は、光軸に直交する方向に移動(シフト)して像振れを低減する防振レンズ群を含む。また、対物光学系は、頂角を変化させる防振素子(以下、頂角可変プリズムという)を含む。頂角可変プリズムは、2枚の透光性平板の間に透光性液体を配置して構成され、2枚の透光性平板がなす角度である頂角を変化させることで像振れを低減する。
各実施例において、手振れ等の振動に起因する像振れを低減(補正)する防振をより良好に行うために、防振レンズ群を以下の条件式(1)~(5)のうち少なくとも1つを満足するように構成することが好ましい。
防振レンズ群の焦点距離をFs、防振レンズ群の最大シフト量(最大移動量)をΔsとするとき、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
0.005≦|Δs/Fs|≦0.100 (1)
|Δs/Fs|が条件式(1)の下限を下回ると、防振レンズ群の屈折力が弱くて防振レンズ群のシフト量が大きくなりすぎて、光束のケラレが大きくなり、光量の減少につながるので、好ましくない。また、|Δs/Fs|が条件式(1)の上限を超えると、防振レンズ群の防振感度が高くなりすぎて、防振レンズ群の動作中やフォーカス時に生じるバックラッシュやあそび等の機械的ノイズの影響を受け易くなるため、好ましくない。
各実施例では、頂角可変プリズムと防振レンズ群とを同時(一体的)に駆動することで、光束のケラレを減少させることが可能である。例として、図23には、物体側から順に、防振レンズ群(シフトレンズ)と頂角可変プリズムが配置された構成を示している。シフトレンズと頂角可変プリズムは、メカニカルな機構によって連結されている。このため、アクチュエータによってシフトレンズをシフト駆動すると、該シフトレンズのシフト量に応じて頂角可変プリズムの頂角を変化させることができる。
また、別の例として、図24には、物体側から順に、頂角可変プリズムとシフトレンズが配置された構成を示している。頂角可変プリズムとシフトレンズは、メカニカルな機構によって連結されている。この例でも、アクチュエータによってシフトレンズをシフト駆動すると、該シフトレンズのシフト量に応じて頂角可変プリズムの頂角を変化させることができる。
なお、防振レンズ群と頂角可変プリズムとを同時に駆動する構成は、図23および図24に示した構成以外のものでもよい。
頂角可変プリズムにおける対物光学系の結像面側の面と対物光学系の結像面との光軸上の距離をLvap、対物光学系の焦点距離をFoとするとき、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
0.5≦|Lvap/Fo|≦1.2 (2)
|Lvap/Fo|が条件式(2)の下限を下回ると、頂角可変プリズムと対物光学系の結像面とが近くなり過ぎて防振敏感度が低下し、所望の振れ補正角を得るために必要な頂角可変プリズムの頂角が大きくなり、色にじみや偏芯コマが大きくなって光学性能が低下するので好ましくない。また、|Lvap/Fo|が条件式(2)の上限を超えると、頂角可変プリズムの位置が物体側に移動するため、対物光学系の全長が大きくなり、観察光学系が大型化するので好ましくない。
また、防振レンズ群における対物光学系の結像面側のレンズ面と対物光学系の結像面との光軸上の距離をLsとするとき、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
1.0≦|Ls/Fs|≦3.0 (3)
|Ls/Fs|が条件式(3)の下限を下回る場合において、Lsが小さいと防振レンズ群と正立光学系との間隔が狭くため、該間隔に他の部品を配置することが困難になるおそれがあるため、好ましくない。逆にLsが大きいと防振レンズ群と正立光学系との間隔が広くなりすぎて、実視界を確保するためには正立光学系の入射面と出射面を大きくする必要が生じ、正立光学系の大型化と重量増加に繋がるので、好ましくない。一方、|Ls/Fs|が条件式(3)の上限を超えると、Lsに対する防振レンズ群の屈折力が強くなりすぎて、観察光学系を小型化した場合に光軸方向での位置に対する敏感度が強くなり、上述した機械的ノイズの影響を受け易くなるため、好ましくない。
また各実施例において、手振れ等の観察光学系(光学機器100)に加わる振動の周波数に応じて頂角可変プリズムと防振レンズ群を使い分けることで、光束のケラレをより減少させたり、防振による光学性能の低下を抑制したりすることが可能となる。例えば、高周波の細かい振動に対しては頂角可変プリズムを主に駆動することで、防振レンズ群のシフトによる光束のケラレを減少ざせることができる。一方、低周波の大きな振動に対しては防振レンズ群を主に駆動させることで、頂角可変プリズムを駆動する場合に比べて色にじみを少なくすることができる。
図25は、頂角可変プリズムと防振レンズ群を使い分ける場合の構成例を示している。頂角可変プリズムと防振レンズ群は、それぞれに設けられたアクチュエータによって互いに独立に駆動される。
なお、頂角可変プリズムと防振レンズ群を互いに独立に駆動する構成は、図25に示した構成以外のものであってもよい。
また、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
0.0<|Lvap-Ls|/Fo≦0.7 (4)
|Lvap-Ls|が条件式(4)の上限を超えると、頂角可変プリズムと防振レンズ群との間隔が対物光学系の焦点距離に近づくため、正立光学系を配置するためのスペースを確保することが困難となるため、好ましくない。
さらに防振レンズ群の有効径(物体像を形成する光束が通過する有効領域の径)をDs、防振レンズ群の最大シフト量をΔs、頂角可変プリズムの屈折率をn、頂角可変プリズムの頂角の最大角度をθvapとするとき、以下の条件式(5)を満足することが好ましい。
0.0<|α|≦0.5 (5)
α=2/Ds(Δs+|Ls-Lvap|
×tan|arcsin(n×sinθvap)-θvap|)
条件式(5)は、頂角可変プリズムと防振レンズ群との間隔に応じた光束のケラレ度合いに関する条件を示している。|α|が条件式(5)の上限を超えると、光束の半分以上がケラレて光量が減少するため、好ましくない。
なお、条件式(1)~(5)の数値範囲を以下のようにすると、より好ましい。
0.01≦|Δs/Fs|≦0.05 (1a)
0.55≦|Lvap/Fo|≦1.15 (2a)
1.0≦|Ls/Fs|≦2.5 (3a)
0.0<|Lvap-Ls|/Fo≦0.5 (4a)
0.0<|α|≦0.4 (5a)
また、条件式(1)~(5)の数値範囲を以下のようにすると、さらに好ましい。
0.015≦|Δs/Fs|≦0.04 (1a)
0.6≦|Lvap/Fo|≦1.1 (2a)
1.0≦|Ls/Fs|≦2.0 (3a)
0.0<|Lvap-Ls|/Fo≦0.4 (4a)
0.0<|α|≦0.3 (5a)
図1は、実施例1の観察光学系の構成を示す。観察光学系は、望遠鏡、双眼鏡等の光学機器100に用いられる。観察光学系は、物体側(図の左側)から射出瞳側(同右側)へ順に、対物光学系101、正立光学系104および接眼光学系106を有する。対物光学系101は、物体側から防振レンズ群101aと、頂角可変プリズム102とを有する。防振レンズ群101aは、光軸105に直交する方向にシフトすることで防振を行う。頂角可変プリズム102は、その頂角を変化させることで防振を行う。正立光学系104はポロプリズム、ポロミラー、ペンタプリズム等の光学素子により構成されている。なお、図では正立光学系104の光路を直線状に展開している。
103は接眼光学系106内における中間像の位置を示す。107は接眼光学系106の射出瞳としてのアイポイントである。観察者は、アイポイント107に眼を配置することで、物体像を観察することができる。
本実施例の後段に、本実施例に対応する数値例1を示している。数値例1において、面番号iは物体側からi番目の面を示し、rはi番目の曲率半径(mm)、dはi番目と(i+1)番目の面間のレンズ厚または空気間隔(mm)、ndはi番目の光学部材の材料のd線における屈折率である。νdはi番目の光学部材の材料のd線を基準としたアッベ数である。アッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)における屈折率をNd、NF、NCとするとき、νd=(Nd-1)/(NF-NC)で表される。
実視界は、全画角(°)である。対物fは、対物光学系101の焦点距離Foである。接眼fは、接眼光学系106の焦点距離である。アイレリーフは、接眼光学系106における最もアイポイント107側のレンズ面からアイポイント107までの光軸上の距離である。
なお、以上の数値例1に関する説明は、後述する他の実施例2~4に対応する数値例2~4についても同じである。
また、数値例1における前述した条件式(1)~(5)に対応する値を表1にまとめて示す。
さらに図2は、実施例1(数値例1)の観察光学系の収差図である。(a)球面収差図において、実線はd線(波長587.6nm)に対する球面収差を、一点鎖線はC線(656.3nm)に対する球面収差を、二点鎖線はF線(486.1nm)に対する球面収差をそれぞれ示している。瞳径は、射出瞳の径(mm)である。(b)非点収差図において、実線Sはサジタル像面での非点収差を、破線Mはメリディオナル像面での非点収差を示している。(c)歪曲図は、d線に対する歪曲を示している。(d)色収差図において、一点鎖線はC線に対する倍率色収差を、二点鎖線はF線に対する倍率色収差を示している。
なお、以上の収差図に関する説明は、後述する他の実施例2~4の収差図についても同じである。
図3は、防振レンズ群101aと頂角可変プリズム102による防振を行っていない非防振状態での横収差図である。(a)は画角ω=0°の場合を、(b)は画角ω=1.4°の場合の横収差を示している。
図4は、防振レンズ群101aを3.25mmシフト(振れ補正角1.3°に相当)させ、頂角可変プリズム102の頂角を3.0度(振れ補正角0.7°に相当)とすることで両者による振れ補正角を2.0°とした防振状態での横収差図である。(a)、(b)および(c)はそれぞれ、画角ω=0°、1.4°および-1.4°での横収差を示している。
図21(a)、(b)は、比較例(特許文献2)の観察光学系の構成を示している。図21(a)は防振を行っていない状態の観察光学系を、図21(b)は対物光学系に含まれる2つの防振レンズ群を互いに反対側にシフトさせて防振を行っている状態をそれぞれ示している。
図22(a)は、図21(a)に示した非防振状態での中心視野における光束(軸上光束)の光軸に直交する断面を示している。図22(b)は、図21(b)に示した防振状態での中心視野における光束の光軸に直交する断面を示している。図22(b)から分かるように、比較例では、2つの防振レンズ群が互いに反対側にシフトすることで、図22(a)に示した光束に対して大きく光束がケラレている。
図5(a)は、本実施例の観察光学系の非防振状態での中心視野における光束(軸上光束)の光軸に直交する断面を示している。図5(b)は、本実施例において防振レンズ群101aおよび頂角可変プリズム102による振れ補正角が2.0°の状態での中心視野における光束の光軸に直交する断面を示している。図5(b)において、光束のケラレが図22(b)に示した比較例の光束のケラレよりも小さく抑えられている。
本実施例では、接眼光学系106を5つのレンズにより構成したが、これは例に過ぎず、他の構成の接眼光学系、例えばケルナー型等の接眼光学系を用いてもよい。また、本実施例において、対物光学系101の一部または全部、接眼光学系106または正立光学系104を移動させて焦点調節を行ってもよい。
(数値例1)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 82.355 6.20 1.51633 64.1
2 -65.109 1.80 1.62004 36.3
3 -291.816 48.88
4 ∞ 1.40 1.51633 64.1
5 ∞ 3.00 1.41650 52.2
6 ∞ 1.40 1.51633 64.1
7 ∞ 33.00
8 ∞ 75.50 1.56883 56.4
9 ∞ 4.06
10 -10.272 1.90 1.51742 52.4
11 65.008 1.77
12 -23.453 3.90 1.83400 37.2
13 -11.321 11.40
14 -92.799 1.00 1.84666 23.8
15 24.882 7.90 1.60311 60.6
16 -17.287 0.20
17 25.434 6.30 1.60311 60.6
18 -40.152 14.50
19 (アイポイント)
像面 ∞
各種データ
倍率 12.01
実視界(°) 5.5
対物f 147.56
接眼f 12.29
アイレリーフ 14.5
図6は、実施例2の観察光学系の構成を示す。観察光学系は、物体側からアイポイント207側へ順に、対物光学系201、正立光学系204および接眼光学系206を有する。対物光学系201は、物体側から順に、第1レンズ群201aと、防振レンズ群である第2レンズ群201bと、頂角可変プリズム202とを有する。防振レンズ群(第2レンズ群)201bは、光軸205に直交する方向にシフトして防振を行う。頂角可変プリズム202は、その頂角を変化させることで防振を行う。正立光学系204は、実施例1と同様に構成されており、図6でも正立光学系204の光路を直線状に展開している。
本実施例の後段に、本実施例に対応する数値例2を示している。数値例2における前述した条件式(1)~(5)に対応する値を表1にまとめて示す。
図7は、実施例2(数値例2)の観察光学系の収差図である。図8は、防振レンズ群201bと頂角可変プリズム202による防振を行っていない非防振状態での横収差図である。(a)は画角ω=0°での横収差を、(b)は画角ω=1.5°での横収差を示している。
図9は、防振レンズ群201bを1.5mmシフト(振れ補正角1.0°に相当)させ、頂角可変プリズム202の頂角を4.3度(振れ補正角1.0°に相当)とすることで両者による振れ補正角を2.0°とした防振状態での横収差図である。(a)、(b)および(c)はそれぞれ、画角ω=0°、1.5°および-1.5°での横収差を示している。
図10(a)は、本実施例の観察光学系の非防振状態での中心視野における光束(軸上光束)の光軸に直交する断面を示している。図10(b)は、本実施例において防振レンズ群201bおよび頂角可変プリズム202による振れ補正角が2.0°の状態での中心視野における光束の光軸に直交する断面を示している。図10(b)において、光束のケラレが図22(b)に示した比較例の光束のケラレよりも小さく抑えられている。
(数値例2)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 147.897 2.98 1.51633 64.1
2 -189.004 3.99
3 40.418 5.28 1.48749 70.2
4 -140.511 1.50 1.83400 37.2
5 140.401 10.59
6 47.471 3.40 1.48749 70.2
7 -204.100 3.96
8 -341.059 1.10 1.48749 70.2
9 28.558 6.77
10 ∞ 1.40 1.51633 64.1
11 ∞ 3.0 1.41650 52.2
12 ∞ 1.40 1.51633 64.1
13 ∞ 11.20
14 ∞ 75.50 1.56883 56.4
15 ∞ 3.87
16 -9.572 1.00 1.48749 70.2
17 27.819 2.22
18 -31.559 5.60 1.83400 37.2
19 -11.501 12.11
20 -99.528 1.20 1.84666 23.9
21 23.815 8.80 1.60311 60.6
22 -19.405 0.20
23 29.747 6.28 1.69680 55.5
24 -47.829 14.50
25 (アイポイント)
各種データ
倍率 9.99
実視界(°) 6.0
対物f 122.2
接眼f 12.23
アイレリーフ 14.5
図11は、実施例3の観察光学系の構成を示す。観察光学系は、物体側からアイポイント307側へ順に、対物光学系301、正立光学系304および接眼光学系306を有する。対物光学系301は、物体側から順に、第1レンズ群301aと、防振レンズ群である第2レンズ群301bと、頂角可変プリズム302とを有する。第2レンズ群301bは、光軸305に直交する方向にシフトして防振を行う。頂角可変プリズム302は、その頂角を変化させることで防振を行う。正立光学系304は、実施例1と同様に構成されており、図11でも正立光学系304の光路を直線状に展開している。
本実施例の後段に、本実施例に対応する数値例3を示している。数値例3における前述した条件式(1)~(5)に対応する値を表1にまとめて示す。
図12は、実施例3(数値例3)の観察光学系の収差図である。図13は、防振レンズ群301bと頂角可変プリズム302による防振を行っていない非防振状態での横収差図である。(a)は画角ω=0°での横収差を、(b)は画角ω=1.3°での横収差を示している。
図14は、防振レンズ群301bを1.65mmシフト(振れ補正角1.0°に相当)させ、頂角可変プリズム302の頂角を4.0度(振れ補正角1.0°に相当)とすることで両者による振れ補正角を2.0°とした防振状態での横収差図である。(a)、(b)および(c)はそれぞれ、画角ω=0°、1.3°および-1.3°での横収差を示している。
図15(a)は、本実施例の観察光学系の非防振状態での中心視野における光束(軸上光束)の光軸に直交する断面を示している。図15(b)は、本実施例において防振レンズ群301bおよび頂角可変プリズム302による振れ補正角が2.0°の状態での中心視野における光束の光軸に直交する断面を示している。図15(b)において、光束のケラレが図22(b)に示した比較例の光束のケラレよりも小さく抑えられている。
(数値例3)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 27.843 2.90 1.58913 61.1
2 107.352 1.10 1.65412 39.7
3 26.588 7.00
4 55.806 2.50 1.69680 55.5
5 542.451 34.60
6 ∞ 1.40 1.51633 64.1
7 ∞ 3.00 1.41650 52.2
8 ∞ 1.40 1.51633 64.1
9 ∞ 8.00
10 ∞ 24.00 1.56883 56.0
11 ∞ 1.50
12 ∞ 24.00 1.56883 56.0
13 ∞ 18.69
14 -9.936 8.90 1.83481 42.7
15 -12.035 10.83
16 -18.787 1.00 1.84666 23.8
17 14.945 7.90 1.77250 49.6
18 -14.945 0.20
19 20.091 4.50 1.80400 46.6
20 -298.889 13.50
21 (アイポイント)
各種データ
倍率 9.97
実視界(°) 5.3
対物f 108.8
接眼f 10.91
アイレリーフ 13.5
図16は、実施例4の観察光学系の構成を示す。観察光学系は、物体側からアイポイント407側へ順に、対物光学系401、正立光学系404および接眼光学系406を有する。対物光学系401は、物体側から順に、頂角可変プリズム402と、第1レンズ群401aと、第2レンズ群401bと、防振レンズ群である第3レンズ群401cとにより構成されている。頂角可変プリズム402は、その頂角を変化させることで防振を行う。防振レンズ群(第3レンズ群)401cは、光軸405に直交する方向にシフトして防振を行う。正立光学系404は、実施例1と同様に構成されており、図16でも正立光学系404の光路を直線状に展開している。
本実施例の後段に、本実施例に対応する数値例4を示している。数値例4における前述した条件式(1)~(5)に対応する値を表1にまとめて示す。
図17は、実施例4(数値例4)の観察光学系の収差図である。図18は、頂角可変プリズム402と防振レンズ群401cとによる防振を行っていない非防振状態での横収差図である。(a)は画角ω=0°での横収差を、(b)は画角ω=1.5°での横収差を示している。
図19は、頂角可変プリズム402の頂角を2.4度(振れ補正角1.0°に相当)とし、防振レンズ群401bを1.46mmシフト(振れ補正角1.0°に相当)させることで両者による振れ補正角を2.0°とした防振状態での横収差図である。(a)、(b)および(c)はそれぞれ、画角ω=0°、1.5°および-1.5°での横収差を示している。
図20(a)は、本実施例の観察光学系の非防振状態での中心視野における光束(軸上光束)の光軸に直交する断面を示している。図20(b)は、本実施例において頂角可変プリズム402および防振レンズ群401bによる振れ補正角が2.0°の状態での中心視野における光束の光軸に直交する断面を示している。図20(b)において、光束のケラレが図22(b)に示した比較例の光束のケラレよりも小さく抑えられている。
(数値例4)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 1.40 1.51633 64.1
2 ∞ 3.00 1.41650 52.2
3 ∞ 1.40 1.51633 64.1
4 ∞ 5.00
5 50.603 4.80 1.80610 40.9
6 180.402 18.01
7 71.663 1.40 1.68893 31.1
8 18.286 7.50 1.58913 61.1
9 ∞ 5.14
10 -331.251 1.10 1.58913 61.1
11 31.023 8.27
12 -27.828 2.00 1.69895 30.1
13 -49.872 9.98
14 102.273 4.00 1.70154 41.2
15 -57.989 15.04
16 ∞ 75.50 1.56883 56.0
17 ∞ 4.54
18 -9.700 1.00 1.48749 70.2
19 25.714 2.22
20 -33.987 6.20 1.83400 37.2
21 -11.562 11.29
22 -99.525 1.20 1.84666 23.9
23 23.815 8.80 1.60311 60.6
24 -19.405 0.20
25 31.116 6.80 1.69680 55.5
26 -47.665 14.50
27 (アイポイント)
各種データ
倍率 10.00
実視界(°) 6.0
対物f 122.2
接眼f 12.22
アイレリーフ 14.5
Figure 2022006785000002
各実施例によれば、防振における振れ補正角が大きくても光束のケラレが少ない観察光学系を提供することができる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
101、201、301、401 対物光学系
101、201b、301b、401c 防振レンズ群
102、202、302、402 頂角可変プリズム
104、204、304、404 正立光学系
106、206,306、406 接眼光学系
107、207、307、407 アイポイント

Claims (10)

  1. それぞれ正の屈折力を有する対物光学系と接眼光学系を有する観察光学系であって、
    前記対物光学系は、
    光軸に対して移動して像振れを低減する防振レンズ群と、
    頂角を変化させて像振れを低減する防振素子とを有することを特徴とする観察光学系。
  2. 前記対物光学系と前記接眼光学系との間に、前記対物光学系により形成された倒立像を正立像に反転させる像反転系を有することを特徴とする請求項1に記載の観察光学系。
  3. 前記防振レンズ群の焦点距離をFs、前記防振レンズ群の最大移動量をΔsとするとき、0.005≦|Δs/Fs|≦0.100
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の観察光学系。
  4. 前記防振素子における前記対物光学系の結像面側の面と前記対物光学系の結像面との光軸上の距離をLvap、前記対物光学系の焦点距離をFoとするとき、
    0.5≦|Lvap/Fo|≦1.2
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の観察光学系。
  5. 前記防振レンズ群における前記対物光学系の結像面側のレンズ面と前記対物光学系の結像面との光軸上の距離をLs、前記防振レンズ群の焦点距離をFsとするとき、
    1.0≦|Ls/Fs|≦3.0
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の観察光学系。
  6. 前記防振素子における前記対物光学系の結像面側の面と前記対物光学系の結像面との光軸上の距離をLvap、前記対物光学系の焦点距離をFo、前記防振レンズ群の焦点距離をFsとするとき、
    0.0<|Lvap-Ls|/Fo≦0.7
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の観察光学系。
  7. 前記防振レンズ群の有効径をDs、前記防振レンズ群の最大移動量をΔs、前記防振素子の屈折率をn、前記防振素子の頂角の最大角度をθvapとするとき、
    0.0<|α|≦0.5
    α=2/Ds(Δs+|Ls-Lvap|
    ×tan|arcsin(n×sinθvap)-θvap|)
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の観察光学系。
  8. 前記防振素子と前記防振レンズ群とが同時に駆動されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の観察光学系。
  9. 前記観察光学系に加わる振動の周波数に応じて、前記防振素子と前記防振レンズ群のうち少なくとも一方が駆動されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の観察光学系。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の観察光学系を有することを特徴とする光学機器。
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