JP2022006364A - フォークリフトの荷役装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】給脂による潤滑油によって荷や床面を汚すおそれのある荷役用のチェーンを用いることのないフォークリフトの荷役装置の提供にある。【解決手段】左右一対のマストと、左右一対のマストにそって立設され、ピストンロッドを有するリフトシリンダ24と、ピストンロッド26の昇降により昇降するリフトブラケットと、を備えたフォークリフトの荷役装置において、ピストンロッド26の上端部に装着したベルト用プーリ30と、一端が左右一対のマストと連結され、他端がリフトブラケットと連結されるとともに、ベルト用プーリ30に掛装される歯付ベルト35と、を有し、歯付ベルト35は、複数の歯部39によって形成される歯付ベルト面38を有し、ベルト用プーリ35は、歯付ベルト面38と摺接可能なベルト案内面33を有した。【選択図】 図3

Description

この発明は、フォークリフトの荷役装置に関する。
フォークリフトの荷役装置の従来技術としては、例えば、特許文献1に開示された荷役車両のマスト装置が知られている。特許文献1に開示された荷役車両のマスト装置は、一対のアウタマストの内側に沿って昇降する一対のインナマストに昇降体を上下動自在に設けている。アウタマストの内側側面上方にマストローラが1個または複数個設けられ、かつインナマストの外側側面にマストローラに当接するレール部が上下方向にわたって突出するように設けられている。チェーンを吊着する滑車がアウタマストの内側側面でインナマストの外側側面上方に軸着され、チェーンがアウタマストとインナマストとの間に配置されている。
このマスト装置が備えるチェーンは鉄製であることから、チェーンに対する給脂が不可欠となる。チェーンに対する給脂はチェーンにおける発錆による腐食を防止しチェーンが掛装されるチェーンホイールに対する追従性を向上する。
特開平5-132299号公報
しかしながら、チェーンに潤滑油が給脂されるとチェーンの駆動時に給脂された潤滑油が周囲に飛散する場合がある。潤滑油が周囲に飛散すると、荷や荷役作業を行う床面が飛散した潤滑油により汚れるおそれがある。特に、取り扱われる荷が食品や医薬品の場合、荷の汚れや床面の汚れは回避すべきことである。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、給脂による潤滑油によって荷や床面を汚すおそれのある荷役用のチェーンを用いることのないフォークリフトの荷役装置の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、左右一対のマストと、前記一対のマストに沿って立設され、ピストンロッドを有するリフトシリンダと、前記ピストンロッドの昇降により前記左右一対のマストに対して昇降するリフトブラケットと、を備えたフォークリフトの荷役装置において、前記ピストンロッドの上端部に装着したベルト用プーリと、一端が前記左右一対のマストと連結され、他端が前記リフトブラケットと連結されるとともに、前記ベルト用プーリに掛装される歯付ベルトと、を有し、前記歯付ベルトは、複数の歯部によって形成される歯付ベルト面を有し、前記ベルト用プーリは、前記歯付ベルト面と摺接可能なベルト案内面を有することを特徴とする。
本発明では、歯付ベルトがリフトブラケットとマストに連結され、ベルト用プーリに掛装されているので、リフトシリンダのピストンロッドの昇降によってリフトブラケットが昇降される。歯付ベルトの歯付ベルト面はベルト用プーリのベルト案内面と摺接可能であり、歯付ベルトは昇降時にベルト用プーリの回転と相俟って円滑に案内される。また、歯付ベルトを用いることで給脂は不要となり、潤滑油が周囲に飛散することはなく、荷や荷役作業を行う床面が潤滑油の飛散により汚れることはない。
また、上記のフォークリフトの荷役装置において、前記歯付ベルトは、樹脂により形成されているベルト部と、前記ベルト部に内蔵され、前記ベルト部の長手方向に延在するとともに前記ベルト部の幅方向に配列された複数の補強芯線と、を有する構成としてもよい。
この場合、樹脂により形成されたベルト部により、歯付ベルトは昇降時にベルト用プーリの回転と相俟ってより円滑に案内される。また、複数の補強芯線により歯付ベルトの強度を向上させることができる。
また、上記のフォークリフトの荷役装置において、前記歯付ベルトにおける前記歯付ベルト面の反対側のベルト面は、前記リフトブラケットに装着されるアタッチメントへ作動油を供給するホースを支持可能であって、前記歯付ベルトの長手方向に形成されるガイド溝を有する構成としてもよい。
この場合、作動油をアタッチメントへ供給するためのホースが歯付ベルトに支持されるので、作動油をアタッチメントへ供給するためのホースを支持して案内する別の手段を必要としない。その結果、歯付ベルトおよびホースによってフォークリフトのオペレータの前方視界を遮る範囲を低減することができ、オペレータの前方視界が向上する。
また、上記のフォークリフトの荷役装置において、前記複数の補強芯線のうち、前記歯付ベルトの幅方向において前記ガイド溝に近い補強芯線は、前記歯付ベルトの幅方向において前記ガイド溝から離れている補強芯線よりも太い構成としてもよい。
この場合、作動油を供給するためのホースがガイド溝に掛装されると、ホースの荷重が歯付ベルトに作用する。ガイド溝に近い補強芯線は、歯付ベルトの幅方向においてガイド溝から離れている補強芯線よりも太いため、ホースの荷重に対抗でき、歯付ベルトの耐久性を向上させることができる。
また、上記のフォークリフトの荷役装置において、前記歯付ベルトの両端と前記リフトブラケットおよび前記マストとを連結するベルト固定機構を更に有し、前記ベルト固定機構は、前記歯付ベルトの前記歯付ベルト面と対向する複数の凹部が形成された噛合面を有し、前記歯付ベルト面の前記歯部と前記噛合面の前記凹部とが噛合う構成としてもよい。
この場合、歯付ベルト面の歯部と噛合面の凹部とを噛合わせることで、歯付ベルトの両端とリフトブラケットおよびマストとをそれぞれ連結することができる。また、複数の歯部と複数の凹部との噛合い位置を変更することにより、歯付ベルトの張力を調整することができる。
また、上記のフォークリフトの荷役装置において、前記歯付ベルトにおける前記歯付ベルト面の反対側のベルト面又は前記歯付ベルトの側端面は、複数の歯部を有する構成としてもよい。
この場合、歯付ベルトにおける歯付ベルト面の反対側のベルト面又は歯付ベルトの側端面における複数の歯部により、歯付ベルトの両端とリフトブラケットおよびマストとをより強固に固定することができる。
本発明によれば、給脂による潤滑油によって荷や床面を汚すおそれのある荷役用のチェーンを用いることのないフォークリフトの荷役装置を提供できる。
第1の実施形態に係るフォークリフトの荷役装置を前方からみた斜視図である。 第1の実施形態に係るフォークリフトの荷役装置の要部を後方から見た斜視図である。 フォークリフトの荷役装置の要部を示す側面図である。 (a)は第1の実施形態に係る歯付ベルトの斜視図であり、(b)は第1の実施形態に係る歯付ベルトの断面図である。 (a)は第1の実施形態に係るフォークリフトの荷役装置の要部正面図であり、(b)は比較例1に係るフォークリフトの荷役装置の要部正面図であり、(c)はは比較例1に係るフォークリフトの荷役装置の要部正面図である。 第2の実施形態に係るフォークリフトの荷役装置の要部を後方から見た斜視図である。 (a)は第2の実施形態に係る歯付ベルトの斜視図であり、(b)は第2の実施形態に係る歯付ベルトの断面図である。 (a)は別例1に係る歯付ベルトの斜視図であり、(b)は別例2に係る歯付ベルトの平面図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係るフォークリフトの荷役装置について図面を参照して説明する。本実施形態のフォークリフトの荷役装置は、3段マスト式のフルフリーマストによる荷役装置である。
図1に示すように、フォークリフトの荷役装置(以下「荷役装置」と表記する)10は、左右一対のアウタマスト11と、アウタマスト11の内側に備えられ、アウタマスト11に沿って昇降する左右一対のミドルマスト12と、を有している。さらに、荷役装置10は、ミドルマスト12の内側に備えられ、ミドルマスト12に沿って昇降するインナマスト13を有している。また、荷役装置10は、インナマスト13に沿って昇降するリフトブラケット14を備え、リフトブラケット14は各種アタッチメントの着脱を可能とする。
アウタマスト11の上端はトップビーム15によって連結されている。アウタマスト11の下部にはボトムビーム(図示せず)によって連結されている。ミドルマスト12の上端はトップビーム16により連結されている。ミドルマスト12の下部にはボトムビーム(図示せず)によって連結されている。インナマスト13の上端はトップビーム17によって連結されている。図2に示すように、インナマスト13の下端はボトムビーム18によって連結されている。トップビーム17の下方であってボトムビーム18の上方にはインナマスト13を連結するミドルビーム19が設けられている。左右一対のインナマスト13は左右一対のマストに相当し、ミドルビーム19はマストビームに相当する。
図1に示すように、リフトブラケット14には、一対のフォーク20が備えられている。本実施形態では、アタッチメントとしてのフォークシフタが備えられており、フォークシフタは一対のフォーク20をリフトブラケット14に対して車体の幅方向にそれぞれ移動する。フォークシフタは、一対のフォーク20を幅方向に移動させる油圧シリンダ(図示せず)をそれぞれ備えている。
アウタマスト11の後方には、ミドルマスト12の昇降用のリフトシリンダ21がアウタマスト11に沿ってそれぞれ配設されている。リフトシリンダ21のシリンダ本体22はアウタマスト11の後部に固定されており、リフトシリンダ21のピストンロッド23の上端はミドルマスト12のトップビーム16と連結されている。なお、図1では左のリフトシリンダ21のみ図示される。
図2に示すように、インナマスト13のボトムビーム18には、インナマスト13の昇降用のリフトシリンダ24が立設されている。リフトシリンダ24は、シリンダ本体25がボトムビーム18およびミドルビーム19に固定されている。リフトシリンダ24が有するピストンロッド26の上端部には、ベルト用プーリ30を指示するプーリ用ブラケット27が取り付けられている。プーリ用ブラケット27には軸孔(図示せず)が設けられている。ピストンロッド26は、ミドルビーム19よりも上方に位置する。
ベルト用プーリ30は、後述する歯付ベルト35の向きを変えて案内するためのプーリである。図3に示すように、ベルト用プーリ30は、プーリ本体31と、プーリ本体31の中心を貫通し固定された軸部32と、を有している。プーリ本体31は外周にベルト案内面33を備えている。ベルト案内面33の両側には、ベルト案内面33よりも径の大きいフランジ部34が形成されている。軸部32はプーリ用ブラケット27の軸孔に挿通されることによりベルト用プーリ30はプーリ用ブラケット27に回転可能に支持される。ベルト用プーリ30の回転軸心は水平であって、ベルト用プーリ30の回転軸心の方向はフォークリフトの幅方向と平行である。なお、プーリ用ブラケット27には、後述する歯付ベルト35およびホース42がベルト用プーリ30から脱落しないように、U字状に屈曲されたカバー部材29が取り付けられている。
ベルト用プーリ30には歯付ベルト35が掛装されている。図4(a)、図4(b)に示すように、歯付ベルト35は、樹脂により形成されているベルト部36と、ベルト部36に内蔵され、ベルト部36の長手方向に延在するとともにベルト部36の幅方向に配列された複数の補強芯線37と、を有する。本実施形態では、ベルト部36を形成する樹脂はポリウレタンであるが、ベルト部36の樹脂はポリウレタン以外の樹脂を用いてもよい。ベルト部36の一方のベルト面は、多数の歯部39を有する歯付ベルト面38である。歯付ベルト面38における歯部39は、ベルト部36の幅方向に延在し、歯部39の断面は略台形状である。歯部39は歯付ベルト35の長手方向において等ピッチで配設されている。歯付ベルト35が歯付ベルト面38を備えるので、比較的外周径の小さいベルト用プーリ30によって歯付ベルト35の向きを180°変更できる。
ベルト部36の他方のベルト面は、歯付ベルト35の長手方向に形成される複数のガイド溝41を有するガイドベルト面40である。本実施形態では、ガイドベルト面40において4本のガイド溝41が形成されている。ガイド溝41は表面から窪む断面円弧状の溝である。ガイド溝41は、アタッチメントへ作動油を供給するためのホース42を案内するために形成されている。
補強芯線37について説明すると、補強芯線37は歯付ベルト35が破断しないように補強のために設けられている。補強芯線37は金属製のワイヤーである。複数の補強芯線37のうち、ベルト部36の幅方向における側端面に最も近い補強芯線37Aと、ガイド溝41に近い補強芯線37Bは、補強芯線37A、37B以外の補強芯線37Cと比較して太い。歯付ベルト35において荷重の掛かり易い部位に太い補強芯線37A、37Bが配置されていることで、歯付ベルト35は破断し難い。補強芯線37A、37Bは同じ太さとしているが、太さは異なってもよい。
図3に示すように、歯付ベルト35の一端は、インナマスト13のミドルビーム19と連結される。歯付ベルト35の一端は、ベルト固定機構43によってミドルビーム19に連結されている。ベルト固定機構43は、第1固定部材44、第2固定部材45およびボルト46を有している。第1固定部材44は、ミドルビーム19に固定され、歯付ベルト35の歯付ベルト面38と噛合う噛合面47を有する。噛合面47においては、歯部39のピッチに対応するように凹部47Aが等ピッチで形成されている。第2固定部材45は、両面が平坦な板材であり、噛合面47と噛合う歯付ベルト面38の反対側のガイドベルト面40と当接する。ボルト46は、第2固定部材45を第1固定部材44に固定する締結部材である。第2固定部材45の表面にはホース42を束ねるための金具48が取り付けられている。
なお、歯付ベルト35の他端は、ベルト固定機構49によってリフトブラケット14と連結される。ベルト固定機構49は、ベルト固定機構43と同じ第1固定部材44、第2固定部材45およびボルト46を有しており、ベルト固定機構43の説明を援用し、説明を省略する。
このように、歯付ベルト35は、インナマスト13およびリフトブラケット14に連結されるとともにベルト用プーリ30に掛装される。このため、リフトシリンダ24のピストンロッド26が上昇すると、歯付ベルト35を介して、リフトブラケット14がインナマスト13に沿って上昇する。
歯付ベルト35の4本のガイド溝41にはホース42が支持される。ガイド溝41に支持されて案内されるホース42は、リフトシリンダ24の後面から前面を通るように配設されている。ホース42の一端は車体において作動油を供給する油圧配管(図示せず)と接続されている。ホース42の他端はアタッチメントのフォークシフタにおける油圧シリンダ(図示せず)と接続されている。したがって、ピストンロッド26の昇降時には、歯付ベルト35とともにホース42は昇降する。
次に、本実施形態の荷役装置10の動作について説明する。リフトブラケット14がインナマスト13に対してほぼ最下位置にあるとき、リフトシリンダ24を作動させ、ピストンロッド26を上昇させると、リフトブラケット14は歯付ベルト35を介して上昇する。このとき、歯付ベルト35におけるリフトシリンダ24の前面側の部位は、ピストンロッド26の上昇に伴ってベルト用プーリ30に案内され、リフトシリンダ24の後面に移動する。また、ホース42は、歯付ベルト35のガイド溝41により支持されており、ホース42におけるリフトシリンダ24の前面側の部位がリフトシリンダ24の後面に移動する。
リフトブラケット14がインナマスト13に対してほぼ上方に位置するとき、リフトシリンダ24を作動させ、ピストンロッド26を下降させると、リフトブラケット14は歯付ベルト35を介して下降する。このとき、歯付ベルト35およびホース42はリフトシリンダ24の後面から前面へ送り出される。このように給油のための潤滑油が不要となる歯付ベルト35を介してリフトブラケット14が昇降されるので、荷や床面が給脂の潤滑油により汚れることはない。
歯付ベルト35の幅方向における側端面に最も近い補強芯線37Aと、ガイド溝41に近い補強芯線37Bは、補強芯線37A、37B以外の補強芯線37Cと比較して太い。このため、リフトブラケット14の昇降時に歯付ベルト35が破断し難い。また、ガイド溝41に近い補強芯線37Bは、歯付ベルト35の幅方向においてガイド溝41から離れている補強芯線37Cよりも太いため、ホース42の荷重に対抗できる。
図5(a)に示す荷役装置10では、歯付ベルト35のガイド溝41にホース42が支持される。したがって、図5(b)に示す比較例1の荷役装置100および図5(c)に示す比較例2の荷役装置200と比較すると、本実施形態は、リフトシリンダ24の上部の高さを抑えることができるなど、リフトシリンダ24の横の視野を広くすることができる。図5(a)では、比較例1の荷役装置100および比較例2の荷役装置200の輪郭を仮想線として重畳して示している。
図5(b)に示す比較例1の荷役装置100は、チェーン101が掛装されるチェーンスプロケット102の上方にホース103を案内するホースプーリ104をチェーンスプロケット102と別に設けた例である。図5(c)に示す比較例2の荷役装置200は、チェーン201が掛装されるチェーンスプロケット202の間に、2本のホース203を支持するホースプーリ204を備えている。そして、荷役装置200は、一部のホース205をリフトシリンダ206の右に設けたホースプーリ207に案内させるように構成されている。
ところで、本実施形態では、歯付ベルト35の張力を調整する場合、ベルト固定機構43のボルト46および第2固定部材45を取り外し、歯付ベルト35の第1固定部材44に対する位置を変更すればよい。具体的には、歯付ベルト35の張力を大きくする場合は、固定する歯付ベルト35の一端を下げて噛合面47に歯付ベルト面38を噛み合わせる。再び、ボルト46によって第2固定部材45を第1固定部材44に取り付ける。なお、歯付ベルト35の張力を小さくする場合は、固定する歯付ベルト35の一端を上げて噛合面47に歯付ベルト面38を噛み合わせる。つまり、歯付ベルト35の張力は、歯付ベルト35における歯部39のピッチ単位で調整可能である。
本実施形態に係る荷役装置10は以下の作用効果を奏する。
(1)歯付ベルト35がリフトブラケット14とインナマスト13のミドルビーム19に連結され、ベルト用プーリ30に掛装されているので、リフトシリンダ24のピストンロッド26の昇降によってリフトブラケット14が昇降される。歯付ベルト35の歯付ベルト面38はベルト用プーリ30のベルト案内面33と摺接可能であり、歯付ベルト35は昇降時にベルト用プーリ30の回転と相俟って円滑に案内される。また、歯付ベルト35を用いることで給脂を必要とするチェーンは不要となり、潤滑油が周囲に飛散することはなく、荷や荷役作業を行う床面が潤滑油の飛散により汚れることはない。
(2)歯付ベルト35は、樹脂により形成されているベルト部36と、ベルト部36に内蔵され、ベルト部36の長手方向に延在するとともにベルト部36の幅方向に配列された複数の補強芯線37と、を有する。このため、樹脂により形成されたベルト部36により、歯付ベルト35は昇降時にベルト用プーリ30の回転と相俟ってより円滑に案内される。また、複数の補強芯線37により歯付ベルト35の強度を向上させることができる。
(3)歯付ベルト35における歯付ベルト面38の反対側のベルト面は、リフトブラケット14に装着されるアタッチメントへ作動油を供給するホース42を支持可能であって、歯付ベルト35の長手方向に形成されるガイド溝41を有する。ガイド溝41はホースプーリつぃての機能を果たすため、作動油をアタッチメントへ供給するためのホース42を支持して案内する別の手段(ホースプーリ等)を必要としない。その結果、歯付ベルト35およびホース42によってフォークリフトのオペレータの前方視界を遮る範囲を低減することができ、オペレータの前方視界が向上する。
(4)複数の補強芯線37のうち、歯付ベルト35の幅方向においてガイド溝41に近い補強芯線37Bは、歯付ベルト35の幅方向においてガイド溝41から離れている補強芯線37Cよりも太い。このため、作動油を供給するためのホース42がガイド溝41に支持されると、ホース42の荷重が歯付ベルト35に作用する。ガイド溝41に近い補強芯線37Bは、歯付ベルト35の幅方向においてガイド溝41から離れている補強芯線37Cよりも太いため、ホース42の荷重に対抗でき、歯付ベルト35の耐久性を向上させることができる。
(5)歯付ベルト35の両端とリフトブラケット14およびインナマスト13とを連結するベルト固定機構49を更に有し、ベルト固定機構49は、歯付ベルト35の歯付ベルト面38と対向する複数の凹部47Aが形成された噛合面47を有し、歯付ベルト面38の歯部39と噛合面47の凹部47Aとが噛合う。このため、歯付ベルト面38の歯部39と噛合面47の凹部47Aとを噛合わせることで、歯付ベルト35の両端とリフトブラケット14およびインナマスト13とをそれぞれ連結することができる。また、複数の歯部39と複数の凹部47Aとの噛合い位置を変更することにより、歯付ベルト35の張力を調整することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る荷役装置について説明する。本実施形態の荷役装置は、歯付ベルトがガイド溝を備えない点で、第1の実施形態と相違する。本実施形態では、第1の実施形態と同じ構成については第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
荷役装置50は、アウタマスト11およびミドルマスト12を備えるほか、図6に示すように、インナマスト13と、リフトブラケット14と、ベルト用プーリ30と、歯付ベルト51と、を備えている。
図6に示すように、ベルト用プーリ30には歯付ベルト51が掛装されている。図7(a)、図7(b)に示すように、歯付ベルト51は、樹脂により形成されているベルト部52と、ベルト部52に内蔵され、ベルト部52の長手方向に延在するとともにベルト部52の幅方向に配列された複数の補強芯線53と、を有する。
歯付ベルト51のベルト部52を形成する樹脂はポリウレタンである。ベルト部52の一方のベルト面は、多数の歯部55を有する歯付ベルト面54である。歯付ベルト面54における歯部55の構成は、歯部39と同じである。歯部55は歯付ベルト51の長手方向において等ピッチで配設されている。ベルト部52の他方のベルト面は、平坦ベルト面56であり、ガイド溝41を備えない。ベルト部52の厚みはガイド溝41が設けられない分だけ小さくなっている。補強芯線53は金属製のワイヤーであり、本実施形態の複数の補強芯線53の太さは互いに同じ太さである。本実施形態では、アタッチメントへ作動油を供給するためのホース42は、図示はされないが別の位置に設けられている。
図6に示すように、プーリ用ブラケット27には、歯付ベルト51がベルト用プーリ30から脱落しないように、U字状に屈曲されたカバー部材57が取り付けられている。カバー部材57は、カバー部材29と比較してホース42の太さに相当する分だけ低い位置となる。また、ベルト固定機構43の第2固定部材45は、ホース42を束ねないので金具48は取り付けられない。
本実施形態によれば、第1の実施形態の作用効果(1)と同等の作用効果を奏する。また、本実施形態では、歯付ベルト51にガイド溝41が設けられない分だけ歯付ベルト51の厚みが小さくなっており、ベルト用プーリ30に対する負荷が軽減できる。歯付ベルト51にホース42が重なることがないので、ピストンロッド26の上部の高さを低くすることができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、歯付ベルトにおける歯付ベルト面と反対側の面をガイドベルト面又は平坦面としたがこれに限らない。例えば、図8(a)の別例1の歯付ベルト61に示すように、歯付ベルト61における一方の面は多数の歯部63を有する歯付ベルト面62とし、歯付ベルト61における他方の面は歯部65を有する歯付ベルト面64としてもよい。また、歯付ベルトの一方の面を歯付ベルト面とするだけでなく、図8(b)の別例2の歯付ベルト71に示すように、歯付ベルト71の側端面は歯部73を有する歯付ベルト面72としてもよい。
○ 上記の実施形態では、フルフリーマストのインナマストに設けられたリフトシリンダのピストンロッドの上端部にプーリ用ブラケットを設けた例について説明したが、これに限定されない。例えば、左右一対のアウタマストと左右一対のインナマストを備える荷役装置において、左右一対のアウタマストに対して左右一対のインナマストを昇降させる左右一対のリフトシリンダの上端部にベルト用プーリをそれぞれ設けてもよい。この場合、アウタマストに沿ってリフトシリンダがそれぞれ設けられ、ベルト用プーリに歯付ベルトが掛装される。歯付ベルトの一端は、アウタマストに連結され、歯付ベルトの他端はリフトブラケットに連結される。したがって、フルフリーマスト以外の荷役装置に対して本発明は適用可能である。
○ 第1の実施形態では、歯付ベルトの補強芯線について太さが異なる補強芯線を用いたがこれに限定されない。歯付ベルトの補強芯線は全て同じ太さとしてもよい。
10、50 フォークリフトの荷役装置
13 インナマスト
14 リフトブラケット
19 ミドルビーム
20 フォーク
24 リフトシリンダ
25 シリンダ本体
26 ピストンロッド
27 プーリ用ブラケット
29 カバー部材
30 ベルト用プーリ
33 ベルト案内面
34 フランジ部
35、51、61、71 歯付ベルト
36、52 ベルト部
37(37A、37B、37C)、53 補強芯線
38、54、62、72 歯付ベルト面
39、55、63 歯部
41 ガイド溝
42 ホース
43 ベルト固定機構
47A 凹部

Claims (6)

  1. 左右一対のマストと、
    前記一対のマストに沿って立設され、ピストンロッドを有するリフトシリンダと、
    前記ピストンロッドの昇降により前記左右一対のマストに対して昇降するリフトブラケットと、を備えたフォークリフトの荷役装置において、
    前記ピストンロッドの上端部に装着したベルト用プーリと、
    一端が前記左右一対のマストと連結され、他端が前記リフトブラケットと連結されるとともに、前記ベルト用プーリに掛装される歯付ベルトと、を有し、
    前記歯付ベルトは、複数の歯部によって形成される歯付ベルト面を有し、
    前記ベルト用プーリは、前記歯付ベルト面と摺接可能なベルト案内面を有することを特徴とするフォークリフトの荷役装置。
  2. 前記歯付ベルトは、
    樹脂により形成されているベルト部と、
    前記ベルト部に内蔵され、前記ベルト部の長手方向に延在するとともに前記ベルト部の幅方向に配列された複数の補強芯線と、を有することを特徴とする請求項1記載のフォークリフトの荷役装置。
  3. 前記歯付ベルトにおける前記歯付ベルト面の反対側のベルト面は、前記リフトブラケットに装着されるアタッチメントへ作動油を供給するホースを支持可能であって、前記歯付ベルトの長手方向に形成されるガイド溝を有することを特徴とする請求項2記載のフォークリフトの荷役装置。
  4. 前記複数の補強芯線のうち、前記歯付ベルトの幅方向において前記ガイド溝に近い補強芯線は、前記歯付ベルトの幅方向において前記ガイド溝から離れている補強芯線よりも太いことを特徴とする請求項3記載のフォークリフトの荷役装置。
  5. 前記歯付ベルトの両端と前記リフトブラケットおよび前記マストとを連結するベルト固定機構を更に有し、
    前記ベルト固定機構は、前記歯付ベルトの前記歯付ベルト面と対向する複数の凹部が形成された噛合面を有し、前記歯付ベルト面の前記歯部と前記噛合面の前記凹部とが噛合うことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項記載のフォークリフトの荷役装置。
  6. 前記歯付ベルトにおける前記歯付ベルト面の反対側のベルト面又は前記歯付ベルトの側端面は、複数の歯部を有することを特徴とする請求項5記載のフォークリフトの荷役装置。
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